(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】キャビティ特性モニタリングを有するメガソニック洗浄
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H01L21/304 643D
H01L21/304 643A
H01L21/304 648G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522630
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 US2022047268
(87)【国際公開番号】W WO2023069610
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウー, バンチウ
(72)【発明者】
【氏名】マハムレー, カリード
(72)【発明者】
【氏名】ダガン, エリヤフ シュロモ
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB33
5F157AB90
5F157BB11
5F157BB73
5F157BB74
5F157CF08
5F157CF10
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF52
5F157DB02
(57)【要約】
メガソニック洗浄チャンバの複数の実施形態が、本明細書で提供される。幾つかの実施形態では、メガソニック洗浄チャンバが、内部空間を画定するチャンバ本体、内部空間内に配置された基板を支持するための基板支持体、洗浄流体を基板支持体に向けるように構成された透明材料を含む供給チューブ、メガソニックパワーを洗浄流体に提供するために、供給チューブに結合されたメガソニック電力発生機、洗浄流体中にメガソニック波を生成し、洗浄流体中にキャビティを形成するために、メガソニック電力発生機及び供給チューブに結合されたメガソニックトランスデューサであって、メガソニック波及びキャビティを基板支持体に向けるように構成されたメガソニックトランスデューサ、並びに、洗浄流体中のキャビティの特性を示す信号を生成するように構成された1以上のセンサを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を画定するチャンバ本体、
前記内部空間内に配置された基板を支持するための基板支持体、
洗浄流体を前記基板支持体に向けるように構成された透明材料を含む供給チューブ、
メガソニックパワーを前記洗浄流体に提供するために、前記供給チューブに結合されたメガソニック電力発生機、
前記洗浄流体中にメガソニック波を生成し、前記洗浄流体中にキャビティを形成するために、前記メガソニック電力発生機及び前記供給チューブに結合されたメガソニックトランスデューサであって、前記メガソニック波及び前記キャビティを前記基板支持体に向けるように構成されたメガソニックトランスデューサ、並びに
前記洗浄流体中の前記キャビティの特性を示す信号を生成するように構成された1以上のセンサを備える、メガソニック洗浄チャンバ。
【請求項2】
前記内部空間内に配置されたレーザー源を更に備え、前記1以上のセンサは、前記供給チューブの垂直位置に沿って配置され、前記レーザー源からのレーザービームを検知するように構成された複数のセンサであり、前記キャビティの前記特性は、前記レーザービームの測定された回折に基づいて特定される前記キャビティのサイズを含む、請求項1に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項3】
前記複数のセンサは、前記供給チューブの周りで複数の放射状位置に沿って配置されている、請求項2に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項4】
前記供給チューブに向けられた光源を更に備え、前記1以上のセンサは、前記キャビティの特性を特定するために、前記光源によって照らされた前記キャビティの画像を取り込むように構成された高速撮影センサである、請求項1に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項5】
前記1以上のセンサは、前記洗浄流体中の前記キャビティによって発された発光スペクトル(OES)を特定するように構成された発光分光計内に配置されている、請求項1に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項6】
前記基板支持体は、前記基板支持体を回転させるように構成されたモータに結合されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項7】
前記供給チューブは、石英で作製されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項8】
前記供給チューブ及び前記1以上のセンサは、前記基板支持体にわたり平行移動するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項9】
前記洗浄流体中の前記キャビティの前記特性を特定するために前記1以上のセンサを使用するよう構成されたコントローラを更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のメガソニック洗浄チャンバ。
【請求項10】
メガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄する方法であって、
メガソニック洗浄チャンバ内の供給チューブを通して洗浄流体を基板に向けて流すこと、
前記洗浄流体を通してメガソニック波を生成し、前記洗浄流体中にキャビティを形成するために、メガソニックトランスデューサを使用すること、及び
前記キャビティから受け取った放射に基づいて、その場で前記キャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することを含む、方法。
【請求項11】
特定された前記キャビティの特性が所望の範囲の外側である場合、前記メガソニック洗浄チャンバのパラメータを調整することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パラメータは、前記メガソニックトランスデューサに提供される電力、前記メガソニック波の周波数、前記洗浄流体中のガス濃度、又は前記洗浄流体の温度のうちの1以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
特定された前記特性は、前記キャビティのサイズであり、前記所望の範囲は、直径約1ミクロンから約20ミクロンである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記キャビティから受け取った放射に基づいて、前記キャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することは、
前記供給チューブにレーザーを向けること、
前記1以上のセンサを介して散乱レーザー光を検出すること、及び
検出された前記散乱レーザー光に基づいて前記キャビティのサイズを特定することを含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記キャビティから受け取った放射に基づいて、前記キャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することは、
前記供給チューブに光源を向けること、
前記キャビティの画像を取得するために、前記1以上のセンサを有するカメラを使用すること、及び
前記画像に基づいて前記キャビティのサイズを特定することを含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記キャビティから受け取った放射に基づいて、前記キャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することは、前記メガソニック波によって引き起こされた前記キャビティからの発光を検出するように構成された前記1以上のセンサを有する発光分光計を使用することを含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記洗浄流体を流しながら前記基板を回転させること、及び
前記洗浄流体を流しながら前記基板にわたり前記供給チューブを移動させることを更に含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記メガソニック波は、約0.4MHzから約6.0MHzの周波数範囲を有する、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、請求項10から13のいずれか一項に記載のメガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄する方法を実行させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記キャビティから受け取った放射に基づいて、前記キャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することは、前記メガソニック波によって引き起こされた前記キャビティからの発光を検出するように構成された前記1以上のセンサを有する発光分光計を使用することを含む、請求項19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、広くは、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] メガソニック洗浄チャンバが、半導体産業で様々な種類の基板を洗浄するために使用されている。メガソニック洗浄チャンバは、概して、基板に向けられた洗浄流体中にキャビティ爆縮を生成するために音響エネルギーを使用する。しかし、洗浄流体中の大きなキャビティは、洗浄中に基板に損傷を与える可能性がある。
【0003】
[0003] したがって、発明者らは、メガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄するための改善された装置及び方法を提供した。
【発明の概要】
【0004】
[0004] メガソニック洗浄チャンバの複数の実施形態が、本明細書で提供される。幾つかの実施形態では、メガソニック洗浄チャンバが、内部空間を画定するチャンバ本体、内部空間内に配置された基板を支持するための基板支持体、洗浄流体を基板支持体に向けるように構成された透明材料を含む供給チューブ、メガソニックパワーを洗浄流体に提供するために、供給チューブに結合されたメガソニック電力発生機、洗浄流体中にメガソニック波を生成し、洗浄流体中にキャビティを形成するために、メガソニック電力発生機及び供給チューブに結合されたメガソニックトランスデューサであって、メガソニック波及びキャビティを基板支持体に向けるように構成されたメガソニックトランスデューサ、並びに、洗浄流体中のキャビティの特性を示す信号を生成するように構成された1以上のセンサを含む。
【0005】
[0005] 幾つかの実施形態では、メガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄する方法が、メガソニック洗浄チャンバ内の供給チューブを通して洗浄流体を基板に向けて流すこと、洗浄流体を通してメガソニック波を生成し、洗浄流体中にキャビティを形成するために、メガソニックトランスデューサを使用すること、及び、キャビティから受け取った放射に基づいて、インサイチュ(in-situ:その場)でキャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することを含む。
【0006】
[0006] 幾つかの実施形態では、非一時的なコンピュータ可読媒体に、命令が記憶されている。該命令は、実行されると、メガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄する方法を実行させる。該方法は、メガソニック洗浄チャンバ内の供給チューブを通して洗浄流体を基板に向けて流すこと、洗浄流体を通してメガソニック波を生成し、洗浄流体中にキャビティを形成するために、メガソニックトランスデューサを使用すること、及び、キャビティから受け取った放射に基づいて、その場でキャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することを含む。
【0007】
[0007] 本開示の他の及び更なる実施形態が、以下で説明される。
【0008】
[0008] 上記で簡潔に要約され、以下でより詳細に説明される本開示の実施形態は、添付の図面に示す本開示の例示的な実施形態を参照することにより、理解することができる。しかし、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容し得ることから、付随する図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、範囲を限定するものと見なすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバの概略側面図を示す。
【
図2】[0010] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバの概略上面図を示す。
【
図3】[0011] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバの概略側面図を示す。
【
図4】[0012] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバの概略側面図を示す。
【
図5】[0013] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバ内で基板を洗浄する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0014] 理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。図は縮尺通りではなく、分かり易くするために簡略化されていることがある。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、その他の実施形態に有益に組み込まれてよい。
【0011】
[0015] メガソニック洗浄チャンバの複数の実施形態が、本明細書で提供される。本明細書で提供されるメガソニック洗浄チャンバは、洗浄流体中に形成されたキャビティをその場で特性評価するように構成されている。キャビティは、サイズ、温度、エネルギー、形状などの特性によって特性評価され得る。例えば、メガソニック洗浄チャンバは、1以上のセンサであって、キャビティの特性をモニタすることを容易にし、又はキャビティの特性のモニタ及び制御を容易にする1以上のセンサを含み得る。メガソニック洗浄チャンバは、例えば、キャビティのサイズ、温度、又はキャビティのエネルギーを制御するために、メガソニック洗浄チャンバの1以上のパラメータを変更するように構成されたコントローラを含み得る。洗浄流体内のキャビティの特性を制御することによって、メガソニック洗浄チャンバは、有利なことに、適切な洗浄力を提供するのに十分大きく、洗浄される基板の損傷を防止するのに十分小さいキャビティを形成し得る。
【0012】
[0016]
図1は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、メガソニック洗浄チャンバすなわち洗浄チャンバ100の概略側面図を示す。洗浄チャンバ100は、概して、内部空間110を画定するチャンバ本体102を含む。チャンバ本体102は、任意の適切な材料で作製され得る。基板支持体116は、内部空間110内に配置された基板112を支持するために、内部空間110内に配置され得る。基板支持体116は、基板支持体116の回転移動を容易にするために、モータ160に結合され得る。基板112は、半導体用途で使用されるのに適した任意の基板であり得る。
【0013】
[0017] 洗浄チャンバ100は、洗浄流体114を基板112に向けるために、内部空間110内に配置された供給チューブ118を更に含む。供給チューブ118は、概して、透明な材料で作製される。幾つかの実施形態では、供給チューブ118が石英で作製される。幾つかの実施形態では、供給チューブ118が、基板112の上面に直交する方向に延在する垂直なチューブである。幾つかの実施形態では、供給チューブ118が、基板112の上面に対して90度未満の角度で延在し得る。
【0014】
[0018] 幾つかの実施形態では、流体供給部124が、洗浄流体を保持し、洗浄流体を供給チューブ118に供給するために、供給チューブ118に結合される。幾つかの実施形態では、洗浄流体が、液体と気体の混合物を含む。幾つかの実施形態では、洗浄流体が、水、水酸化アンモニウム、過酸化水素などの液体を含む。幾つかの実施形態では、洗浄流体が、水素(H2)、酸素(O2)、ヘリウム(He)、窒素(N2)、アルゴン(Ar)、又はそれらの組み合わせなどの気体を含む。幾つかの実施形態では、洗浄流体が、界面活性剤を含み得る。幾つかの実施形態では、流体供給部124が、供給チューブ118の側壁を貫通して供給チューブ118に結合される。ドレインシステム140が、洗浄流体及び汚染物質を排出するために、チャンバ本体102に結合され得る。ドレインシステム140は、内部空間110内の圧力を制御するための1以上の弁(図示せず)、及び1以上のポンプ(図示せず)を含み得る。
【0015】
[0019] 洗浄チャンバ100は、メガソニックパワーを洗浄流体114に提供するために、供給チューブ118に結合されたメガソニック電力発生機120を含む。幾つかの実施形態では、メガソニックトランスデューサ126が、洗浄流体114中にメガソニック波132を生成するために、メガソニック電力発生機120及び供給チューブ118に結合される。洗浄流体114中のメガソニック波132により、洗浄流体114中にキャビティ134が形成される。メガソニックトランスデューサ126は、基板112を洗浄するために、メガソニック波132及びキャビティ134を基板112に向けるように構成されている。幾つかの実施形態では、メガソニック波は、約0.4MHzから約6.0MHzの周波数範囲を有する。
【0016】
[0020] 洗浄チャンバ100は、洗浄流体114中のキャビティ134の特性を特定することを容易にするように構成された1以上のセンサ142を含む。例えば、1以上のセンサ142は、キャビティ134の特性を示す信号を生成し得るか、又はキャビティ134の特性を特定するための信号を生成し得る。幾つかの実施形態では、キャビティ134の特性が、キャビティのサイズであり得る。幾つかの実施形態では、洗浄チャンバ100が、内部空間110内に配置されたレーザー源162を更に含む。幾つかの実施形態では、レーザー源162及び1以上のセンサ142が、レーザー源162からのレーザービームがキャビティ134を通過した後に、レーザービームの測定された回折に基づいてキャビティ134のサイズを特定するために、レーザー源162からの光を検知するように構成されている。幾つかの実施形態では、1以上のセンサ142が、供給チューブ118の垂直位置164に沿って配置された複数のセンサである。
図2は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による洗浄チャンバ100の部分の概略上面図を示す。幾つかの実施形態では、複数のセンサ142が検出器である。
幾つかの実施形態では、複数のセンサ142が、供給チューブ118の周りで円弧状経路210に沿った複数の放射状位置に沿って配置される。幾つかの実施形態では、複数のセンサ142が、供給チューブ118の周りで約半周すなわち180度にわたり配置される。
【0017】
[0021]
図1に戻って参照すると、供給チューブ118、メガソニックトランスデューサ126、及び1以上のセンサ142は、まとめて上側アセンブリ150と呼ばれ得る。上側アセンブリ150は、基板112の上面全体が洗浄され得るように、基板支持体116にわたり側方156に平行移動するよう構成され得る。1以上のセンサ142は、取り付けフレーム又は他の適切なカップリング装置を介して供給チューブ118に結合され得る。
【0018】
[0022] 洗浄チャンバ100は、洗浄チャンバ100の動作を制御するためのコントローラ170を含み得る。コントローラ170は、概して、中央処理装置(CPU)172、メモリ174、及びサポート回路176を含む。CPU172は、産業用設定で使用され得る任意の形態の汎用コンピュータプロセッサのうちの1つであり得る。サポート回路176は、従来どおりに、CPU172に結合され、キャッシュ、クロック回路、入出力サブシステム、電源などを備えてよい。上述されたような処理方法などのソフトウェアルーチンが、メモリ174内に記憶されてよく、CPU172によって実行されたときに、CPU172をコントローラ170に変換する。ソフトウェアルーチンはまた、洗浄チャンバ100から遠隔に配置された第2のコントローラ(図示せず)によって記憶及び/又は実行されてもよい。
【0019】
[0023] 動作中、コントローラ170は、洗浄チャンバ100の性能を最適化するために、洗浄チャンバ100からのデータ収集及びフィードバックを可能にし、命令をシステムコンポーネントに提供する。例えば、コントローラ170は、1以上のセンサ142又は1以上のセンサ142からの信号を使用して、キャビティ134のサイズ又はキャビティの他の特性を特定し、キャビティ134のサイズ又はキャビティの他の特性を変更するために、洗浄チャンバ100の1以上のパラメータを修正するよう構成され得る。メモリ174は、命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であり得る。該命令は、CPU172(又はコントローラ170)によって実行されると、本明細書で説明される方法を実行する。
【0020】
[0024] 本開示による複数の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせに実装されてよい。また、複数の実施形態は、1以上のコンピュータ可読媒体を用いて記憶された命令として実装されてよく、該命令は、1以上のプロセッサによって読み取られ、実行されてよい。コンピュータ可読媒体は、マシン(例えば、コンピューティングプラットフォーム、又は1以上のコンピューティングプラットフォーム上で実行される「仮想マシン」)によって読み取り可能な形態で情報を記憶又は送信するための任意の機構を含んでよい。例えば、コンピュータ可読媒体は、任意の適切な形態の揮発性又は不揮発性メモリを含んでよい。幾つかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含んでよい。
【0021】
[0025]
図3は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバの概略側面図を示す。幾つかの実施形態では、洗浄チャンバ100が、供給チューブ118に向けられた光源310を備える。1以上のセンサ142は、キャビティ134のサイズを特定するために、光源310からの光子330によって照らされたキャビティ134の画像を取り込むように構成された高速撮影センサを有するカメラ320を備え得る。
【0022】
[0026]
図4は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバ100の概略側面図を示す。請求項1のメガソニック洗浄チャンバでは、1以上のセンサ142が、洗浄流体114中のキャビティ134に起因する、ソノルミネセンス発光又は発光スペクトル(OES)の波長及び強度を特定するために、発光分光計410を備える。例えば、キャビティ134内の気体のOES。OESデータに基づいて、キャビティの温度、エネルギー、洗浄性能、及び基板112を損傷する可能性の傾向などのキャビティの特性が、推定され得る。キャビティ134からのOES放射は、洗浄流体114を通過するメガソニック波132によって生成され得る。
【0023】
[0027]
図5は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態によるメガソニック洗浄チャンバ(例えば、洗浄チャンバ100)内で基板を洗浄する方法500のフローチャートを示す。502において、方法500は、メガソニック洗浄チャンバ内の供給チューブ(例えば、供給チューブ118)を通して基板(例えば、基板112)に向けて洗浄流体(例えば、洗浄流体114)を流すことを含む。
【0024】
[0028] 504において、方法500は、洗浄流体を通してメガソニック波(例えば、メガソニック波132)を生成し、洗浄流体中にキャビティ(例えば、キャビティ134)を形成するために、メガソニックトランスデューサ(例えば、メガソニックトランスデューサ126)を使用することを含む。幾つかの実施形態では、メガソニック波が、約0.4MHzから約6.0MHzの周波数範囲を有する。
【0025】
[0029] 506において、方法500は、キャビティから1以上のセンサによって受け取られた放射に基づいて、キャビティの特性をその場で特定するために、1以上のセンサ(例えば、1以上のセンサ142)を使用することを含む。キャビティのサイズなどの特性は、レーザー回折法、光学的方法、分光法、又は音響法などの任意の適切なセンシング技法から特定され得る。例えば、幾つかの実施形態では、キャビティから受け取った放射に基づいてキャビティのサイズを特定するために、1以上のセンサを使用することが、レーザー(例えば、レーザー源162)を供給チューブに向け、1以上のセンサを介して散乱レーザー光(例えば、散乱レーザー光148)を検出し、検出された散乱レーザー光に基づいてキャビティのサイズを特定することを含む。
【0026】
[0030] 幾つかの実施形態では、キャビティのサイズを特定するために1以上のセンサを使用することが、高速撮影用のカメラなどの光学的方法を使用することを含む。例えば、光学的方法は、光源(例えば、光源310)を供給チューブに向け、キャビティの画像を生成するように構成された1以上のセンサを有するカメラ(例えば、カメラ320)を使用し、その画像に基づいてキャビティのサイズを特定することを含み得る。光源は、有利なことに、背景とキャビティとの間のコントラストをより向上させる。
【0027】
[0031] 幾つかの実施形態では、キャビティから受け取った放射に基づいてキャビティの特性を特定するために、1以上のセンサを使用することが、例えば、キャビティの温度及びキャビティのエネルギーを特定するために、メガソニック波によって引き起こされたキャビティからの発光を検出するように構成された1以上のセンサを有する発光分光計(例えば、発光分光計520)を使用することを含む。キャビティの温度及びキャビティのエネルギーは、キャビティ内の気体の温度又はエネルギーを指してよい。発光分光計からのデータに基づいて、洗浄性能及び起こり得る損傷を推定できる。幾つかの実施形態では、コントローラ(例えば、コントローラ170)が、OESデータに基づいてキャビティのサイズを特定するために、発光分光計からOESデータを取得し得る。
【0028】
[0032] 幾つかの実施形態では、方法500が、キャビティのサイズ、キャビティの温度、又はキャビティのエネルギーなどの特性が、所望の範囲の外側にある場合、メガソニック洗浄チャンバのパラメータを調整することを含む。幾つかの実施形態では、パラメータが、メガソニック電力発生機によってメガソニックトランスデューサに提供される電力、メガソニック波の周波数、洗浄流体中のガス濃度、又は洗浄流体の温度のうちの1以上を含む。例えば、キャビティが小さ過ぎる場合、メガソニック電力発生機によってメガソニックトランスデューサに提供される電力、洗浄流体中のガス濃度、又は洗浄流体の温度のうちの1以上を増加させることができる。キャビティが大き過ぎる場合、メガソニック電力発生機によってメガソニックトランスデューサに提供される電力、洗浄流体中のガス濃度、又は洗浄流体の温度のうちの1以上を低減させることができる。幾つかの実施形態では、キャビティのサイズの所望の範囲が、直径約1ミクロンから約20ミクロンである。幾つかの実施形態では、パラメータが、エンドユーザを介して、コントローラを使用する制御方法を介して、又はコントローラの使用と任意の適切なAI技法を使用するデータ処理とに基づく人工知能(AI)制御方法を介して調整され得る。
【0029】
[0033] 幾つかの実施形態では、方法500が、洗浄流体を流しながら基板を回転させることを含む。幾つかの実施形態では、方法500が、基板の全体を洗浄するために、洗浄流体を流しながら基板にわたり供給チューブを移動させることを含む。
【0030】
[0034] 上記は本開示の複数の実施形態を対象とするが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態を考案してもよい。
【国際調査報告】