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特表2024-536734エネルギー性能を向上させるための設計された表面を有する電極
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】エネルギー性能を向上させるための設計された表面を有する電極
(51)【国際特許分類】
   H01S 3/038 20060101AFI20241001BHJP
   H01S 3/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H01S3/038
H01S3/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515039
(86)(22)【出願日】2022-09-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 US2022042536
(87)【国際公開番号】W WO2023048931
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】63/247,558
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513192029
【氏名又は名称】サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ルオ,エドワード,スーチー
【テーマコード(参考)】
5F071
5F172
【Fターム(参考)】
5F071AA06
5F071CC01
5F071CC03
5F071CC08
5F172AD06
5F172AD07
5F172DD03
5F172EE22
5F172ZZ01
(57)【要約】
レーザ放電チャンバ内のカソード電極及びアノード電極の対向する放電表面、つまり、その間にプラズマを発生させる表面の一方又は両方に、放電プロセスを制御するために、分散された放電開始部位又は核生成部位を形成する設計された表面構造が設けられる。
【選択図】 図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ放電チャンバ用の電極であって、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む設計された放電表面を備えた電極。
【請求項2】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項3】
前記設計された放電表面が、複数の設計された突起を備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された突起の関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項4】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計されたトラックを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計されたトラックのそれぞれの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項5】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項2の電極。
【請求項6】
前記設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、請求項2の電極。
【請求項7】
前記設計された窪みが化学エッチングによって形成される、請求項2の電極。
【請求項8】
前記設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、請求項2の電極。
【請求項9】
前記複数の設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、請求項2の電極。
【請求項10】
前記複数の設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、請求項2の電極。
【請求項11】
前記設計された放電核生成部位の第1のサブセットが第1の形状を有し、前記設計された放電核生成部位の第2のサブセットが、前記第1のサブセット形状とは異なる第2の形状を有する、請求項1の電極。
【請求項12】
前記設計された窪みが円形の設計された窪みである、請求項2の電極。
【請求項13】
前記円形の設計された窪みが同じ長さを有する半径を有する、請求項12の電極。
【請求項14】
前記円形の設計された窪みの第1のサブセットが第1のサブセット長を有する半径を有し、前記円形の設計された窪みの第2のサブセットが、前記第1のサブセット長とは異なる第2のサブセット長を有する半径を有する、請求項12の電極。
【請求項15】
前記円形の設計された窪みが約10μmから約1000μmの範囲の半径を有する、請求項12の電極。
【請求項16】
前記円形の設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の中心間距離を有する周期的配列で配置される、請求項12の電極。
【請求項17】
前記設計された放電表面が、1mm-1から約20mm-1の範囲の単位面積当たりの外周を有する、請求項1の電極。
【請求項18】
前記設計された窪みが長方形の設計された窪みである、請求項2の電極。
【請求項19】
前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記長方形の設計された窪みが、前記長さ方向の寸法の間隔が約10μmから約1000μmの範囲にある周期的配列で配置される、請求項18の電極。
【請求項20】
複数の設計された放電核生成部位の前記分布が、設計された放電核生成部位の配列を含む、請求項1の電極。
【請求項21】
前記配列が周期的である、請求項20の電極。
【請求項22】
前記配列がランダムである、請求項20の電極。
【請求項23】
前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記設計された放電核生成部位が、前記長さ方向の寸法の第1の間隔及び前記幅方向の寸法の第2の間隔を有する、請求項1の電極。
【請求項24】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と同じである、請求項23の電極。
【請求項25】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と異なる、請求項23の電極。
【請求項26】
前記設計された放電核生成部位が、隣接するリッジがその間に関連する谷部を画定する複数の実質的に平行なリッジを備える、請求項1の電極。
【請求項27】
前記谷部がアーチ形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項28】
前記谷部が実質的に半円形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項29】
前記谷部が実質的に矩形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項30】
前記谷部が実質的に台形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項31】
前記谷部が実質的にV字形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項32】
前記谷部が、側方突出部が前記谷部が関連する隣接するリッジの隣接する部分を超えるアーチ形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項33】
レーザ放射を生成するためのシステムであって、
放電チャンバと、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第1の電極と、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第2の電極とを備え、前記第1の電極が第1の放電表面を有し、前記第2の電極が第2の放電表面を有し、前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面が、ギャップを挟んで互いに対向するように配置されており、
前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面の少なくとも一方が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むシステム。
【請求項34】
前記第1の電極が、カソードとして機能するように接続されており、前記第1の放電表面が、複数の設計された放電核生成部位の前記分布を含む、請求項33のシステム。
【請求項35】
前記第1の放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含み、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項33のシステム。
【請求項36】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項35のシステム。
【請求項37】
前記設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項38】
前記設計された窪みが化学エッチングによって形成される、請求項35のシステム。
【請求項39】
前記設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、請求項35のシステム。
【請求項40】
前記設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項41】
前記設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項42】
レーザ放電チャンバ用の放電電極を作製する方法であって、
放電表面を有する電極を設けること、及び
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することを含む方法。
【請求項43】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位をレーザ穿孔することを含む、請求項42の方法。
【請求項44】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが化学エッチングを含む、請求項42の方法。
【請求項45】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位をプラズマエッチングすることを含む、請求項42の方法。
【請求項46】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位を機械的に穿孔することを含む、請求項42の方法。
【請求項47】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位に機械的窪み形成を行うことを含む、請求項42の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] この出願は、2021年9月23日出願の「ELECTRODE WITH ENGINEERED SURFACE FOR IMPROVED ENERGY PERFORMANCE」と題する米国出願第63/247,558号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示の主題は、集積回路フォトリソグラフィ製造プロセスに使用されるようなレーザ生成光源に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 深紫外(「DUV」)レーザ光源では、レーザ放射のパルスが、放電チャンバ内の電極間でプラズマ放電を生じさせることによって生成される。これらのレーザは、通常、バーストと呼ばれる一連のパルスを生成するように構成される。そのようなチャンバの動作における1つの性能指数は、電極間に印加される電圧の関数として生成されるレーザエネルギーの量である。効率的なレーザでは、電極間の所与の電位差に対してできるだけ多くのエネルギーを生成する必要がある。
【0004】
[0004] レーザチャンバの性能の別の基準は、電極間の電圧の関数であるエネルギー生成の経時的な安定性である。換言すれば、所与の電極電圧により生成されるエネルギー量は、時間の経過とともに同じか又はできるだけ同じに近いままであることが一般的に望ましい。しかし、一般的には、この関数関係はチャンバの寿命などの長期間にわたって変化すると予想されるため、新しいレーザチャンバが、チャンバがその寿命の終わりに向かって示すと予想され得るエネルギー対電圧の関係とは異なるエネルギー対電圧の関係を示すことが期待されることになる。ただし、所与の電極電圧に対して生成されるエネルギー量が、はるかに短い期間に、更にはパルスのバースト内でも変化することがある。実際、所与の電圧差に対して生成されるエネルギー量が、バースト内で比較的早く減少する現象が観察されている。これは、半導体フォトリソグラフィプロセスなどのレーザエネルギーのバーストを利用する製造プロセスの再現性の欠如につながる可能性がある。
【0005】
[0005] それゆえ、印加された電圧の関数としての出力エネルギーのこの急激な減少が緩和されるレーザチャンバ、特に、レーザチャンバ用の電極を提供できることが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 以下は、本発明の基本的な理解を提供するために、1つ以上の実施形態の簡潔な要約を提示する。この要約は、全ての企図された実施形態の広範な概要ではなく、全ての実施形態の重要又は不可欠な要素を特定することを意図したものではなく、また、いずれか又は全ての実施形態の範囲を描写することを意図したものではない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明への前触れとして、1つ以上の実施形態に関連するいくつかの概念を簡潔な形で提示することである。
【0007】
[0007] ある実施形態の一態様によれば、レーザ放電チャンバ内の電極の対向する放電表面、つまり、その間にプラズマを発生させる表面の一方又は両方に、放電プロセスの空間的均一性を制御するために、分散された放電開始部位又は核生成部位を提供する設計された表面構造が設けられる。
【0008】
[0008] ある実施形態のある態様によれば、レーザ放電チャンバ用の電極が開示され、電極は、設計された放電表面を備え、設計された放電表面は、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む。設計された放電表面は、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含むことがあり、設計された核生成部位のそれぞれが、設計された窪みのそれぞれのエッジの少なくとも一部分を含むことがある。設計された放電表面は、それぞれがエッジを有する複数の設計された突起を含むことがあり、設計された核生成部位のそれぞれが、設計された突起のそれぞれのエッジの少なくとも一部分を含むことがある。設計された放電表面は、それぞれがエッジを有する複数の設計されたトラックを含むことがあり、設計された核生成部位のそれぞれが、設計されたトラックのそれぞれのエッジの少なくとも一部分を含むことがある。設計された窪みは、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する。
【0009】
[0009] 設計された窪みは、レーザ穿孔、化学エッチング、プラズマエッチング、機械的穿孔、及び/又は機械的窪み形成によって形成されることがある。
【0010】
[0010] 設計された放電核生成部位の第1のサブセットが第1の形状を有し、設計された放電核生成部位の第2のサブセットが、第1のサブセット形状とは異なる第2のサブセット形状を有する。
【0011】
[0011] 設計された窪みは円形の設計された窪みである場合がある。円形の設計された窪みは同じ長さの半径を有する。円形の設計された窪みの第1のサブセットが第1のサブセット長を有する半径を有することがあり、円形の設計された窪みの第2のサブセットが、第1のサブセット長とは異なる第2のサブセット長を有する半径を有することがある。円形の設計された窪みは、約10μmから約1000μmの範囲の半径を有する。円形の設計された窪みは、約10μmから約1000μmの範囲の中心間距離を有する周期的配列で配置されることがある。
【0012】
[0012] 設計された放電表面は、1mm-1~約20mm-1の範囲の単位面積当たりの外周を有することがある。
【0013】
[0013] 設計された窪みは、長方形の設計された窪みである場合がある。長方形の設計された窪みは、長さ方向の寸法が約10μmから約1000μmの範囲の間隔を有する周期的配列で配置されることがある。
【0014】
[0014] 複数の設計された放電核生成部位の分布は、設計された放電核生成部位の配列を含むことがある。配列は周期的又はランダムである場合がある。
【0015】
[0015] 設計された放電核生成部位は、放電表面の長さ方向の寸法の第1の間隔及び放電表面の幅方向の寸法の第2の間隔を有する。第1の間隔は第2の間隔と同じである場合がある、又は第1の間隔は第2の間隔と異なる場合がある。
【0016】
[0016] ある実施形態の別の態様によれば、放電チャンバと、放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第1の電極と、放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第2の電極とを備えたレーザ放射を生成するためのシステムであって、第1の電極が第1の放電表面を有し、第2の電極が第2の放電表面を有し、第1の放電表面及び第2の放電表面が、ギャップを挟んで互いに対向するように配置されており、第1の放電表面及び第2の放電表面の少なくとも一方が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むことがあるシステムが開示される。第1の電極は、カソードとして機能するように接続されることがあり、第1の放電表面は、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むことがある。第1の放電表面は、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含むことがあり、設計された核生成部位のそれぞれは、設計された窪みのそれぞれのエッジの少なくとも一部分を含むことがある。
【0017】
[0017] ある実施形態の別の態様によれば、レーザ放電チャンバ用の放電電極を作製する方法であって、放電表面を有する電極を設けること、及び放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することを含む方法が開示される。放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することは、設計された放電核生成部位を形成するためのレーザ穿孔、設計された放電核生成部位を形成するための化学エッチング、設計された放電核生成部位を形成するためのプラズマエッチング、設計された放電核生成部位を形成するための機械的穿孔及び/又は設計された放電核生成部位に機械的に窪みを作ることを含むことがある。
【0018】
[0018] 本開示の主題の更なる実施形態、特徴、及び利点、並びに種々の実施形態の構造及び動作を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】[0019] 開示される主題のある態様によるフォトリソグラフィシステムの全体的な広い概念の、正確な縮尺ではない概略図を示す。
図2】[0020] 開示される主題のある態様による照明システムの全体的な広い概念の、正確な縮尺ではない概略図を示す。
図3】[0021] 開示される主題の態様によるエキシマレーザ用の放電チャンバの、正確な縮尺ではない断面図である。
図4A】[0022] 開示される主題に関する特定の原理の説明を補助するためのレーザ放電チャンバの使用の側面図の概念図である。
図4B】[0022] 開示される主題に関する特定の原理の説明を補助するためのレーザ放電チャンバの使用の側面図の概念図である。
図4C】[0022] 開示される主題に関する特定の原理の説明を補助するためのレーザ放電チャンバの使用の側面図の概念図である。
図5A】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図5B】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図5C】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図5D】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図5E】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図5F】[0023] 開示される主題の態様によるレーザ電極の放電表面の断面図である。
図6A】[0024] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図6B】[0024] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図6C】[0024] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図6D】[0024] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図6E】[0024] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図7A】[0025] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図7B】[0025] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図8A】[0026] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図8B】[0026] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図8C】[0026] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図8D】[0026] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図9】[0027] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10A】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10B】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10C】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10D】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10E】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図10F】[0028] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の平面図である。
図11】[0029] 開示される主題の実施形態の態様による設計された放電表面の一部の斜視図である。
【0020】
[0030] 開示される主題の更なる特徴及び利点、並びに開示される主題の様々な実施形態の構造及び動作は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。なお、開示される主題の適用範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されるものではない。そのような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に提示される。追加の実施形態は、本明細書に含まれる教示に基づいて関連技術分野の当業者に明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0031] これより種々の実施形態が図面を参照して説明され、図面において同様の参照符号は全体を通して同様の要素を指すのに使用される。以下の説明では、説明の目的で、1つ以上の実施形態の完全な理解を促進するために、多数の具体的な詳細が述べられている。しかしながら、以下に説明される任意の実施形態が、以下に説明される特定の設計詳細を採用することなく実施され得ることは、一部又は全ての例において明らかである場合がある。他の例では、周知の構造及びデバイスは、1つ以上の実施形態の説明を容易にするためにブロック図の形態で示される。この要約は、全ての企図された実施形態の広範な概要ではなく、全ての実施形態の重要又は不可欠な要素を特定することを意図したものではなく、また、いずれか又は全ての実施形態の範囲を描写することを意図したものでもない。
【0022】
[0032] 図1は、照明システム105を備えるフォトリソグラフィシステム100の機能ブロック図である。以下でより完全に説明するように、照明システム105は、パルス光ビーム110を生成し、それをマイクロ電子フィーチャをウェーハ120上にパターン形成するフォトリソグラフィ露光装置又はスキャナ115に向ける光源を備える。ウェーハ120は、ウェーハ120を保持するように構築され、特定のパラメータに従ってウェーハ120を正確に位置決めするように構成されたポジショナ127に接続されたウェーハテーブル125上に置かれる。
【0023】
[0033] パルス光ビーム110は、例えば、248ナノメートル(nm)又は193nmの波長を含むスペクトルの深紫外線(DUV)部分の波長を有する。ウェーハ120上にパターン形成され得るマイクロ電子フィーチャの最小サイズは、パルス光ビーム110の波長に依存し、波長が低いほど、より小さな最小フィーチャサイズを有するフィーチャの作成が可能になる。パルス光ビーム110の波長が248nm又は193nmである場合、マイクロ電子フィーチャの最小サイズは、例えば50nm以下である場合がある。パルス光ビーム110の帯域幅は、パルス光ビーム110の光エネルギーが様々な波長にわたってどのように分布するかに関する情報を含むその光スペクトル(又は発光スペクトル)の実際の瞬間的な帯域幅である場合がある。
【0024】
[0034] スキャナ115は、いくつかある特徴の中で特に、リソグラフィコントローラ130、空調デバイス(図示せず)、及び様々な電気部品用の電源(図示せず)を備える可能性がある。リソグラフィコントローラ130は、ウェーハ120上に層がどのように印刷されるかを制御する。リソグラフィコントローラ130は、例えば、使用されるマスク、及び露光に影響を及ぼす他の要因に基づいて、ウェーハ120への露光の長さを決定するプロセスレシピなどの情報を記憶するメモリを備える。リソグラフィの間、光ビーム110の複数のパルスは、ウェーハ120の同じエリアを照明して、一緒に照明線量を構成する。
【0025】
[0035] フォトリソグラフィシステム100はまた、制御システム135を備えることが好ましい。一般に、制御システム135は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちの1つ以上を含む。制御システム135は、読み取り専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリであり得るメモリも備える。コンピュータプログラム命令及びデータを有形的に具体化するのに適した記憶デバイスには、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、磁気光学ディスク、及びCD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリが含まれる。
【0026】
[0036] 図2は、開示される主題の特定の態様の実施形態によるガス放電レーザシステム105を例示的に、かつブロック図で示している。ガス放電レーザシステムは、例えば、固体又はガス放電シードレーザシステム140、増幅ステージ、例えば、パワーリング増幅器(「PRA」)ステージ145、リレー光学系150、及びレーザシステム出力サブシステム160を備えることがある。
【0027】
[0037] シードシステム140は、例えば、主発振器(「MO」)チャンバ165を備えることがある。シードレーザシステム140はまた、主発振器出力カプラ(「MO OC」)175を備えることがあり、このMO OC175は、シードレーザ140が発振してシードレーザ出力パルスを形成する発振器キャビティをライン狭隘化モジュール(「LNM」)170内の反射格子(図示せず)とともに形成する、即ち、主発振器(「MO」)を形成する部分反射ミラーを備えることがある。このシステムは、ライン中心分析モジュール(「LAM」)180を備えることもある。LAM180は、微細な波長測定用のエタロンスペクトロメータ及びより粗い解像度の格子スペクトロメータを含むことがある。MO波面エンジニアリングボックス(「WEB」)185が、MOシードレーザシステム140の出力を増幅ステージ145に向け直す働きをすることがあり、また、例えば、マルチプリズムビームエキスパンダ(図示せず)を用いたビーム拡大、及び、例えば光遅延経路(図示せず)の形態でのコヒーレンス破壊を含むことがある。
【0028】
[0038] 増幅ステージ145は、例えばPRAレージングチャンバ200を備えることがあり、PRAレージングチャンバ200もまた、例えば、シードビーム注入及び出力結合光学系(図示せず)によって形成される発振器である場合があり、この出力結合光学系は、PRA WEB210に組み込まれることがあり、また、ビーム反転器220によってチャンバ200内の利得媒質を通過して戻るように向け直されることがある。PRA WEB210は、部分反射型入出力カプラ(図示せず)と、公称動作波長(例えば、ArFシステムの場合には約193nm)に対する最大限の反射ミラーと、1つ以上のプリズムとを組み込むことがある。
【0029】
[0039] 増幅ステージ145の出力部にある帯域幅分析モジュール(「BAM」)230が、増幅ステージから出力されたレーザ光ビームのパルスを受け取り、その光ビームの一部分を計測目的のために取り出して、例えば、出力帯域幅及びパルスエネルギーを測定することがある。次いで、レーザ出力光ビームのパルスは、光パルスストレッチャ(「OPuS」)240、及びパルスエネルギーメータの位置でもあり得る出力結合自動シャッタ計測モジュール(「CASMM」)250を通過する。
【0030】
[0040] PRAレージングチャンバ200及びMO165はチャンバとして構成され、このチャンバでは、電極間の放電がレージングガス中でレージングガス放電を引き起こして、例えばArF*、KrF*、及び/又はXeF*二量体を含む高エネルギー分子の反転分布を生み出して比較的に広帯域の放射を生成し、この放射は、本技術分野で知られるように、LNM170において選択された比較的に非常に狭い帯域幅及び中心波長にライン狭隘化されることがある。以上は2チャンバシステムについての説明である。また、システムは、単一のレーザチャンバのみ、又は3つ以上のチャンバを備える可能性もある。
【0031】
[0041] 図3は、放電チャンバ300の例の高度に様式化された断面図である。チャンバ300はカソードとして機能し得る上側電極310と、アノードとして機能し得る下側電極320とを備える。これらの電極は、縦方向に紙面の内外に延在する。電極は、図に示す横方向の幅よりもこの縦方向に長い。下側電極320及び上側電極310の一方又は両方は、チャンバ壁305により画定されるチャンバ300の圧力エンベロープ内に完全に包含されることがあるか、又はこれらの電極のうちの一方はそのように包含されないことがある。電極310は放電表面312を有し、電極320は放電表面322を有する。レージングガス放電は、ギャップAを挟んだこれら2つの電極放電表面間で発生する。
【0032】
[0042] 図3には、上側絶縁体315及び下側絶縁体325も示されている。下側電極320は、チャンバ300の壁305に電気的に接続されている。安全性の理由により、チャンバ壁305、よって下側電極320を接地電位に維持することが望ましい。図3に示した実施形態では、上側電極310は、下側電極320に対して負のパルスで電圧源340によって駆動される。ただし、この極性を逆にした構成にすることが可能である。
【0033】
[0043] 上述のように、図3には、カソード310とアノード320との間に電圧勾配を確立する電圧源340も示されている。電圧源340の出力の極性について、表記(-)が示されているが、これは、絶対的な極性ではなく相対的なものである、つまり下側電極320の極性を基準にしたものであることが理解されるであろう。上側電極(カソード310)は、パルス化中に大きな負の電圧に帯電する。大きな負の電圧は一実施形態では約20kVである場合があるが、他の実施形態では他の電圧が使用される。
【0034】
[0044] 動作中、電極310、320間への電圧の印加は、レーザチャンバ300内の放電表面312と放電表面322との間に放電450を発生させる。これをレーザチャンバ300の長さの一部の側面図である図4Aに示す。理想的には、この放電450は、空間において比較的均一である。しかしながら、レーザチャンバ300内の全体的な放電が不均一になり始め、放電表面312と放電表面322との間に生じる集中放電のストリーク又はストリーマで縞模様になる点まで、より高い放電密度のエリアを示し得る場合がある。このプロセスの始まりは図4Bに示されている。図4Bでは、放電アーク420がカソード310上に生じ始めている。これは、図4Bに示すような集中放電430のエリアをもたらす。集中放電430のこれらのエリアは、均一な放電450からエネルギーを奪う。図4Cに示すように、このプロセスは、より高い放電密度のエリアが事実上ストリーマ440となり、放電アーク420がアノード320上に現れ始めるまで継続する可能性がある。全体的な放電がますます不均一になるだけでなく、放電アーク420の数も減少することに留意されたい。
【0035】
[0045] チャンバ内の不均一な放電のエリアの形成は、望ましくない影響をもたらす可能性がある。最も顕著なのは、これらのより高い放電密度のエリアは、事実上、チャンバ300内の放射生成プラズマからエネルギーを奪い、その結果、レーザの効率を悪化させる可能性がある。換言すれば、一旦、これらのより高い放電密度のエリアが生じると、レーザは、チャンバ300内で同じ量のレーザ放射エネルギーを生成するために、電極310、320間により多くの電圧を必要とする。電極電圧が一定に保たれる場合に、チャンバ300はより少ないレーザエネルギーを生成することになる。
【0036】
[0046] したがって、このレーザチャンバ放電プロセスの劣化を軽減する方法を特定することが望ましい。ある実施形態のある態様によれば、そのような軽減は、設計された分布放電集中部位を確立する構造の分布を放電表面上に作製することによって、電極のうちの少なくとも1つの放電表面を設計することによって実装される。これらの設計された分布放電集中部位は、本明細書では設計された放電核生成部位とも称される。これらの設計された分布放電集中部位は、エッジを放電核生成部位になりやすくするより高い局所電界強度を生み出すエッジを有するフィーチャである。ここでも他の場所でも、「設計された」という用語は、構造が、電極の製造に使用される機械加工プロセス又はプラズマ効果の副産物として自然又は自発的に発生するのではなく、意図的に提供又は配置されていることを示すのに使用される。構造が現れる表面は、設計された表面と称されることになる。「分布(distribution)」という用語及びその同根語(例えば、分布させる(distribute)、分布された(distributed))は、そのように記述された構造が、集中放電が互いに間隔をあけて配置され、より少数のより大きな放電ストリーマ又はアークにクラスタ化又は合体する傾向をあまり示さないように配置されることを示すことが意図されている。集中放電のための設計された核生成部位の分布は、放電がより少ない部位/ホットスポットに集中する傾向を緩和するように設計される。
【0037】
[0047] 換言すれば、放電密度の縞模様が自発的に発生するのを許すのではなく、縞模様がますます集中し、集中部位の数が減少するプロセスであり、核生成サイトの分布が積極的/意図的/人為的に提供され、これらの集中放電が発生する可能性が最も高い場所及びそれらの数に影響を与え、合体を阻害する。核生成部位は、曲率半径が小さく、近傍の電界の強度を増大させる傾向があるフィーチャを有するように設計される。したがって、放電は、ランダムにクラスタで発生するのではなく、これらの分布されるフィーチャで優先的に開始される傾向があることになる。
【0038】
[0048] したがって、図5Aの破断側面図に示すように、一方の電極の表面は、山部と谷部で構成されており、山部のコーナ(エッジ)は曲率半径が小さく、したがって集中放電が発生しやすい場所である。図5Aの例及び続く考察において、電極はカソード310である。しかしながら、本明細書に記載の表面工学は、一方又は両方の電極に適用され得ることが理解されるであろう。より具体的には、カソード310の放電表面312、すなわち、図3に示すようにプラズマが形成されるギャップAを挟んでアノード320の放電表面322と対向する表面は、山部500及び谷部510を備え、山部500がコーナ/エッジ、つまりコーナ512及び515を備える。これらは、カソード310とアノード320との間の放電が、これらの鋭いコーナにおけるより強い局所電界のために集中してストリーマ(又は集中放電)を形成する可能性が高い領域を画定する。集中放電は、雷が避雷針に優先的に落ちるのと同様に、これらの放電アトラクタで優先的に生じることになると考えられる。
【0039】
[0049] 谷部510は、図5Aの実施形態では湾曲した断面を有する。しかしながら、谷部510が図5Aに描かれたもの以外の断面形状を有し得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、図5Bに示すように、谷部510は正方形の断面プロファイルを有することがある。図5Cに示すように、谷部510は開いた(底辺を上にした)台形断面を有することがある。図5Dに示すように、谷部510は三角形の断面を有することがある。図5Eに示すように、谷部510は、台形の長い方の平行辺が谷部の底面を形成する、狭くなった(底辺を下にした)台形断面を有することがある。図5Fに示すように、谷部510は、突出部517が隣接する表面を突き抜ける湾曲した断面を有することがある。他にも多くの形状が可能であることは明らかである。
【0040】
[0050] これらの表面性状又はトポグラフィは、例えば、穿孔又は押込技術を用いて作成される可能性がある。これらの表面トポグラフィを設計する全体的な効果は、クラスタ化又はグループ化される傾向が少ない放電を引き付けることになる構造を意図的に導入することである。
【0041】
[0051] これらの表面トポグラフィは、ハードチップ又はツールを使用して電極表面にやすりをかける/傷を付けることによって作成される可能性もある。そのようなプロセスは、例えば、図5D及び図5Fに示すような断面形状を有する谷部を作成することが予想される可能性がある。図5Fの形状に関して、谷部510のエッジにおける突出部517は、硬い工具先端の衝突によって電極材料を「隆起」させ得る粗化プロセスにおいて意図的に作成される。
【0042】
[0052] 全ての図は、電極の放電表面のほんの一部分を示すにすぎない。また、電極とフィーチャとの相対的なサイズは、明確な図解を促進するために変更される。実際には、フィーチャの寸法は、多くのそのようなフィーチャが放電表面上に現れるように、電極放電表面の寸法よりも小さくなる。一例として、電極放電表面は、長さが.5mで、幅が.005m(5mm)ほどで総表面積が約2.5×10-3である場合がある。構造化分布のセル(反復単位)のサイズ、構造の幅と隣接するセルとの間隔は、両方向で500μmほどで面積が2.5×10-7である可能性がある。この例のセルの総数は、おおよそ10個ほどになるため、放電表面にこれ以上のセルが存在する可能性がある。一部の実施例では、セルの数は、一般に約10個から約10個の範囲にあることになる。
【0043】
[0053] 図6Aは、ある実施形態のある態様によるカソード310の表面に設けられた設計された構造のための1つの可能なレイアウトを示している。この図、及び続く図は、アノード320の放電表面322の視点からカソード310の放電表面312を見ている、つまり図3及び図4Aから図4Cにおいて見上げている。図6Aの実施形態では、構造は、円形520の周期的配列として実装される。しかしながら、当業者には、他の形状が使用され得ることは明らかであろう。例えば、図6Bの実施形態では、構造化された表面は、長方形530の周期的配列として実装される。
【0044】
[0054] たった今説明した実施形態では、配列は周期的である。しかしながら、当業者には、配列が周期的であることが厳密には必要ではないこと、及び表面特徴の分布が非周期的又はランダムであり得ることは明らかであろう。したがって、図6Cの実施形態では、長円形610は本質的にランダムに配置されている。
【0045】
[0055] 図6Dに示すように、ある実施形態のある態様によれば、単一の形状が使用される場合、形状のサイズは変更されることがある。したがって、図6Dの実施形態では、より小さな円形620の配列により大きな円形630の配列が組み込まれている。また、図6Eに示すように、ある実施形態のある態様によれば、配列中の全ての形状が同一である必要はなく、配列は形状を混ぜあわせて構成されることがある。したがって、図6Eの実施形態では、より小さな円形650の配列に長円形660の配列が組み込まれている。
【0046】
[0056] 上記の実施形態の例は、概ね丸みを帯びた輪郭を有する形状で構成されているが、他の形状が使用され得ることは、当業者によって理解されるであろう。例えば、図7Aの実施形態では、設計された構造化表面は、正方形要素710の配列から構成される。同様に、図7Bの実施形態では、設計された構造化表面は、六角形要素720の配列から構成される。
【0047】
[0057] 上記の実施形態の例は、不連続形状の配列を使用する。ただし、放電促進部位を生じさせる構造物の分布は、グリッドとして実装されることもある。したがって、図8Aの実施形態では、設計された構造化表面は、正方形グリッド810として実装される。図8Bの実施形態では、設計された構造化表面は、六角形820のグリッドとして実装される。図8Cの実施形態では、設計された構造化表面は、不連続の六角形830のグリッドとして実装される。図8Dの実施形態では、設計された構造化表面は、ハニカム配列の隣接する六角形840のグリッドとして実装される。
【0048】
[0058] また、当業者には、設計された構造化表面が、各領域が異なるセル構造又は構成を有する複数の領域から構成され得ることも明らかであろう。したがって、図9に示すように、設計された構造化表面は、六角形のセル920の配列からなる第1の領域910と、長方形の要素940の配列からなる第2の領域930と、これも六角形の要素960の配列から構成される第3の領域950とから構成される。
【0049】
[0059] 前述したように、表面トポグラフィは、トラック又はチャネルを形成するために電極の表面にやすりをかける又はこれをエッチングすることによって作成されることがある。やすりがけ又はエッチングは、ランダムである場合があるか又は一定のパターンである場合がある。図10Aから図10Fは、作成され得る様々なパターンを示している。例えば、図10Aは、トラック1010を有する電極310の表面の斜線パターンを示す。トラック1010は、図に示すように平行で等間隔である場合がある、又は、例えば電極310の表面にやすりをかける又は傷を付けることにより形成される場合に、よりランダムに分布する場合がある。図10Bは、トラック1020によるクロスハッチパターンを示す。同様に、そしてこれらのパターンの全てについて、トラック1020は、図に示すように周期的且つ等間隔である場合があるか、又は、例えばそれらが電極310の表面にやすりをかける又は傷を付けることにより形成される場合に、よりランダムに分布する場合がある。図10Cは、電極310の表面の長さに平行に伸びるトラック1030のパターンを示す。図10Dは、電極310の表面の長さに対して直角に伸びるトラック1040のパターンを示す。図10Eは、電極310の表面の長さに平行に伸びるトラック1050の密なパターンを示す。図10Fは、交差するトラック1060の密なダイアモンドパターンを示す。
【0050】
[0060] 上記は、電極の放電表面における窪みの一部である設計された放電核生成部位について説明している。窪みのパターンは、突起のパターンと見なされることもある。設計された放電核生成部位が、また/あるいは電極放電表面の隆起部の一部であり得ることは、当業者には明らかであろう。これにより、図11に示すように、電極表面1110の一部分には、エッジ1130を有する隆起部1120が設けられている。図11では、隆起部は円筒形であるが、他の形状が使用され得ること、及び上記の変形例のいずれにおいても、窪みとしてではなく隆起部として実装され得ることが理解されるであろう。これらの隆起部は、例えば、マスクされたプラズマエッチプロセスを用いることによって形成されることがある。
【0051】
[0061] また、長手方向、つまり電極放電表面の長さに沿った要素のピッチ又は間隔が、横方向におけるそれらのピッチと同じである必要はないことも明らかであろう。
【0052】
[0062] 表面構造は、多数の可能な方法のうちの何れか1つを用いて電極の放電表面上に設計されることがある。例えば、表面構造は、レーザ穿孔によるエクスサイチュ(ex-situ)前処理を用いることによって設計される可能性がある。代替案として、プリント回路基板をパターン形成するのに使用されるものと同様の化学エッチによるエクスサイチュ前処理を用いて表面構造を設計する可能性がある。別の代替案として、表面構造は、ドライプラズマエッチを用いたエクスサイチュ前処理を用いて設計される可能性がある。代替的に、表面構造は、機械的穿孔、やすりがけ、引っかき、ハッチング、窪み形成、又はこれらの一部の組み合わせを含むエクスサイチュ前処理を用いて設計される可能性がある。表面構造はまた、プラズマチャンバプラズマ放電点火を用いて実装される前処理を用いてインサイチュで設計されることがある。当然のことながら、これらは一部の代替案に過ぎず、他の技術及び方法が用いられ得ることは当業者には明らかであろう。
【0053】
[0063] 表面特徴及び配列の寸法が広範囲の可能な値から選択され得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、図6Aの構成の円形520の配列は、約10μm~約1000μmの範囲の中心間距離を有することがあり、円形は、どのような中心間距離が選択されるかに応じて、この同じ範囲にある半径を有することがある。具体例として、図6Aの構成の円形520の配列は、中心間距離が約550μmである場合があり、円形の半径は約200μmである場合がある。円形の深さは、約10μmから約1000μmの範囲にある場合がある。このような円形の配列は、例えばレーザ穿孔又は機械的窪み形成を用いて作成される可能性がある。これらの寸法におけるフィーチャの面積カバレッジは約48%である。
【0054】
[0064] 別の例として、図6Bの構成の長方形530の配列は、横方向の中心間距離が約1400μmであり、垂直方向の中心間距離が約450である場合があり、個々の長方形530は、約300μmの高さ及び約1100μmの長さを有する。長方形の深さは、約20μmから約200μmの範囲にある場合がある。このような長方形の配列は、例えばレーザ穿孔を用いて作成される可能性がある。これらの寸法におけるフィーチャの面積カバレッジは約48%である。
【0055】
[0065] それらのエッジを有する設計されたフィーチャは、本質的に電極の表面に制御された粗さを付加する。この粗さは、フィーチャの大部分がストリーマの合体を避けるために間隔を空けた多数のフィーチャを作成するように付加される。フィーチャの間隔が比較的均一であると仮定すると、表面粗さ、例えばRaは、期待される表面有効性の尺度を与える。一部の実施形態では、表面粗さRaは約30μmより大きい場合がある。
【0056】
[0066] 一般に、設計された構造化表面の単位面積当たりの外周は、フィーチャの外周の長さをフィーチャを含むセルの表面積で割ったものであり、存在する潜在的な核生成部位の数の尺度を提供する。例えば、セルの周期的な配列の場合、各セルのフィーチャが直径Dの円形である場合に、フィーチャの外周は円形の円周すなわちπDである。円形間の中心間距離がsの場合、セルのサイズはsで、セルの面積はsである。次に、フィーチャの外周をセルの表面積で割ったものはπD/sである。一般に、一部の適用例では、単位面積当たりの外周が1mm-1~約20mm-1の範囲にあることが好ましい。図6Aの構成における単位面積当たりの外周は約4.2mm-1である。図6Bの構成における単位面積当たりの外周は約4.4mm-1である。
【0057】
[0067] 上記の説明には、複数の実施形態の例が含まれる。当然のことながら、前述の実施形態を記述する目的で、構成要素又は方法の考えられるあらゆる組み合わせを記述することは不可能であるが、当業者は、様々な実施形態の多くの更なる組み合わせ及び順列が可能であることを認識することがある。したがって、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内にある全てのそのような変更、修正、及び変形を包含することが意図されている。更に、「含む(includes)」という用語が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、そのような用語は、「含む(comprising)」が採用されるときに請求項において移行語と解釈されるため、「含む(comprising)」という用語と同様に包含的であることが意図される。更に、上記の態様及び/又は実施形態の要素は、単数形で記述又は請求されることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられない限り複数形が想定される。また、任意の態様及び/又は実施形態の全部又は一部は、別段の記載がない限り、他の任意の態様及び/又は実施形態の全部又は一部とともに利用されることがある。
【0058】
[0068] 実施例及び/又は実施形態は、以下の条項を用いて更に説明することができる。
1.レーザ放電チャンバ用の電極であって、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む設計された放電表面を備えた電極。
2.設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを備え、設計された核生成部位のそれぞれが、設計された窪みの関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、条項1の電極。
3.設計された放電表面が、複数の設計された突起を備え、設計された核生成部位のそれぞれが、設計された突起の関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、条項1の電極。
4.設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計されたトラックを備え、設計された核生成部位のそれぞれが、設計されたトラックのそれぞれのエッジの少なくとも一部分を含む、条項1の電極。
5.設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、条項2の電極。
6.設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、条項2の電極。
7.設計された窪みが化学エッチングによって形成される、条項2の電極。
8.設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、条項2の電極。
9.複数の設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、条項2の電極。
10.複数の設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、条項2の電極。
11.設計された放電核生成部位の第1のサブセットが第1の形状を有し、設計された放電核生成部位の第2のサブセットが、第1のサブセット形状とは異なる第2の形状を有する、条項1の電極。
12.設計された窪みが円形の設計された窪みである、条項2の電極。
13.円形の設計された窪みが同じ長さを有する半径を有する、条項12の電極。
14.円形の設計された窪みの第1のサブセットが第1のサブセット長を有する半径を有し、円形の設計された窪みの第2のサブセットが、第1のサブセット長とは異なる第2のサブセット長を有する半径を有する、条項12の電極。
15.円形の設計された窪みが約10μmから約1000μmの範囲の半径を有する、条項12の電極。
16.円形の設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の中心間距離を有する周期的配列で配置される、条項12の電極。
17.設計された放電表面が、1mm-1から約20mm-1の範囲の単位面積当たりの外周を有する、条項1の電極。
18.設計された窪みが長方形の設計された窪みである、条項2の電極。
19.放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、長方形の設計された窪みが、長さ方向の寸法の間隔が約10μmから約1000μmの範囲にある周期的配列で配置される、条項18の電極。
20.複数の設計された放電核生成部位の分布が、設計された放電核生成部位の配列を含む、条項1の電極。
21.配列が周期的である、条項20の電極。
22.配列がランダムである、条項20の電極。
23.放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、設計された放電核生成部位が、長さ方向の寸法の第1の間隔及び幅方向の寸法の第2の間隔を有する、条項1の電極。
24.第1の間隔が第2の間隔と同じである、条項23の電極。
25.第1の間隔が第2の間隔と異なる、条項23の電極。
26.設計された放電核生成部位が、隣接するリッジがその間に関連する谷部を画定する複数の実質的に平行なリッジを備える、条項1の電極。
27.谷部がアーチ形の断面を有する、条項26の電極。
28.谷部が実質的に半円形の断面を有する、条項26の電極。
29.谷部が実質的に矩形の断面を有する、条項26の電極。
30.谷部が実質的に台形の断面を有する、条項26の電極。
31.谷部が実質的にV字形の断面を有する、条項26の電極。
32.谷部が、側方突出部が谷部が関連する隣接するリッジの隣接する部分を超えるアーチ形の断面を有する、条項26の電極。
33.レーザ放射を生成するためのシステムであって、
放電チャンバと、
放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第1の電極と、
放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第2の電極とを備え、第1の電極が第1の放電表面を有し、第2の電極が第2の放電表面を有し、第1の放電表面及び第2の放電表面が、ギャップを挟んで互いに対向するように配置されており、
第1の放電表面及び第2の放電表面の少なくとも一方が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むシステム。
34.第1の電極が、カソードとして機能するように接続されており、第1の放電表面が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む、条項33のシステム。
35.第1の放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含み、設計された核生成部位のそれぞれが、設計された窪みの関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、条項33のシステム。
36.設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、条項35のシステム。
37.設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、条項35のシステム。
38.設計された窪みが化学エッチングによって形成される、条項35のシステム。
39.設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、条項35のシステム。
40.設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、条項35のシステム。
41.設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、条項35のシステム。
42.レーザ放電チャンバ用の放電電極を作製する方法であって、
放電表面を有する電極を設けること、及び
放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することを含む方法。
43.放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、設計された放電核生成部位をレーザ穿孔することを含む、条項42の方法。
44.放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが化学エッチングを含む、条項42の方法。
45.放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、設計された放電核生成部位をプラズマエッチングすることを含む、条項42の方法。
46.放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、設計された放電核生成部位を機械的に穿孔することを含む、条項42の方法。
47.放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、設計された放電核生成部位に機械的窪み形成を行うことを含む、条項42の方法。
【0059】
[0069] 実施形態の幅及び範囲は、例として提供される上記の実施形態のいずれによっても制限されるべきではなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ放電チャンバ用の電極であって、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む設計された放電表面を備えた電極。
【請求項2】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項3】
前記設計された放電表面が、複数の設計された突起を備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された突起の関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項4】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計されたトラックを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計されたトラックのそれぞれの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項5】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項2の電極。
【請求項6】
前記設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、請求項2の電極。
【請求項7】
前記設計された窪みが化学エッチングによって形成される、請求項2の電極。
【請求項8】
前記設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、請求項2の電極。
【請求項9】
前記複数の設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、請求項2の電極。
【請求項10】
前記複数の設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、請求項2の電極。
【請求項11】
前記設計された放電核生成部位の第1のサブセットが第1の形状を有し、前記設計された放電核生成部位の第2のサブセットが、前記第1のサブセット形状とは異なる第2の形状を有する、請求項1の電極。
【請求項12】
前記設計された窪みが円形の設計された窪みである、請求項2の電極。
【請求項13】
前記円形の設計された窪みが同じ長さを有する半径を有する、請求項12の電極。
【請求項14】
前記円形の設計された窪みの第1のサブセットが第1のサブセット長を有する半径を有し、前記円形の設計された窪みの第2のサブセットが、前記第1のサブセット長とは異なる第2のサブセット長を有する半径を有する、請求項12の電極。
【請求項15】
前記円形の設計された窪みが約10μmから約1000μmの範囲の半径を有する、請求項12の電極。
【請求項16】
前記円形の設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の中心間距離を有する周期的配列で配置される、請求項12の電極。
【請求項17】
前記設計された放電表面が、1mm-1から約20mm-1の範囲の単位面積当たりの外周を有する、請求項1の電極。
【請求項18】
前記設計された窪みが長方形の設計された窪みである、請求項2の電極。
【請求項19】
前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記長方形の設計された窪みが、前記長さ方向の寸法の間隔が約10μmから約1000μmの範囲にある周期的配列で配置される、請求項18の電極。
【請求項20】
複数の設計された放電核生成部位の前記分布が、設計された放電核生成部位の配列を含む、請求項1の電極。
【請求項21】
前記配列が周期的である、請求項20の電極。
【請求項22】
前記配列がランダムである、請求項20の電極。
【請求項23】
前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記設計された放電核生成部位が、前記長さ方向の寸法の第1の間隔及び前記幅方向の寸法の第2の間隔を有する、請求項1の電極。
【請求項24】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と同じである、請求項23の電極。
【請求項25】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と異なる、請求項23の電極。
【請求項26】
前記設計された放電核生成部位が、隣接するリッジがその間に関連する谷部を画定する複数の実質的に平行なリッジを備える、請求項1の電極。
【請求項27】
前記谷部がアーチ形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項28】
前記谷部が実質的に半円形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項29】
前記谷部が実質的に矩形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項30】
前記谷部が実質的に台形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項31】
前記谷部が実質的にV字形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項32】
前記谷部が、側方突出部が前記谷部が関連する隣接するリッジの隣接する部分を超えるアーチ形の断面を有する、請求項26の電極。
【請求項33】
レーザ放射を生成するためのシステムであって、
放電チャンバと、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第1の電極と、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第2の電極とを備え、前記第1の電極が第1の放電表面を有し、前記第2の電極が第2の放電表面を有し、前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面が、ギャップを挟んで互いに対向するように配置されており、
前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面の少なくとも一方が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むシステム。
【請求項34】
前記第1の電極が、カソードとして機能するように接続されており、前記第1の放電表面が、複数の設計された放電核生成部位の前記分布を含む、請求項33のシステム。
【請求項35】
前記第1の放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含み、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項33のシステム。
【請求項36】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項35のシステム。
【請求項37】
前記設計された窪みがレーザ穿孔によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項38】
前記設計された窪みが化学エッチングによって形成される、請求項35のシステム。
【請求項39】
前記設計された窪みがプラズマエッチングによって形成される、請求項35のシステム。
【請求項40】
前記設計された窪みが機械的穿孔によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項41】
前記設計された窪みが機械的窪み形成によって形成される、請求項35のシステム。
【請求項42】
レーザ放電チャンバ用の放電電極を作製する方法であって、
放電表面を有する電極を設けること、及び
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することを含む方法。
【請求項43】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位をレーザ穿孔することを含む、請求項42の方法。
【請求項44】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが化学エッチングを含む、請求項42の方法。
【請求項45】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位をプラズマエッチングすることを含む、請求項42の方法。
【請求項46】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位を機械的に穿孔することを含む、請求項42の方法。
【請求項47】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位に機械的窪み形成を行うことを含む、請求項42の方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ放電チャンバ用の電極であって、複数の設計された放電核生成部位の分布を含む設計された放電表面を備えた電極。
【請求項2】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項3】
前記設計された放電表面が、複数の設計された突起を備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された突起の関連する1つのエッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項4】
前記設計された放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計されたトラックを備え、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計されたトラックのそれぞれの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項1の電極。
【請求項5】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項2の電極。
【請求項6】
前記設計された放電核生成部位の第1のサブセットが第1の形状を有し、前記設計された放電核生成部位の第2のサブセットが、前記第1のサブセット形状とは異なる第2の形状を有する、請求項1の電極。
【請求項7】
前記設計された窪みが円形の設計された窪みであり、前記円形の設計された窪みの第1のサブセットが第1のサブセット長を有する半径を有し、前記円形の設計された窪みの第2のサブセットが、前記第1のサブセット長とは異なる第2のサブセット長を有する半径を有する、請求項の電極。
【請求項8】
前記設計された窪みが円形の設計された窪みであり、前記円形の設計された窪みが約10μmから約1000μmの範囲の半径を有する、請求項の電極。
【請求項9】
前記設計された窪みが円形の設計された窪みであり、前記円形の設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の中心間距離を有する周期的配列で配置される、請求項の電極。
【請求項10】
前記設計された放電表面が、1mm-1から約20mm-1の範囲の単位面積当たりの外周を有する、請求項1の電極。
【請求項11】
前記設計された窪みが長方形の設計された窪みであり、前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記長方形の設計された窪みが、前記長さ方向の寸法の間隔が約10μmから約1000μmの範囲にある周期的配列で配置される、請求項の電極。
【請求項12】
複数の設計された放電核生成部位の前記分布が、設計された放電核生成部位の配列を含み、前記配列が周期的である、請求項の電極。
【請求項13】
複数の設計された放電核生成部位の前記分布が、設計された放電核生成部位の配列を含み、前記配列がランダムである、請求項の電極。
【請求項14】
前記放電表面が長さ方向の寸法及びより短い幅方向の寸法を有し、前記設計された放電核生成部位が、前記長さ方向の寸法の第1の間隔及び前記幅方向の寸法の第2の間隔を有する、請求項1の電極。
【請求項15】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と同じである、請求項14の電極。
【請求項16】
前記第1の間隔が前記第2の間隔と異なる、請求項14の電極。
【請求項17】
前記設計された放電核生成部位が、隣接するリッジがその間に関連する谷部を画定する複数の実質的に平行なリッジを備える、請求項1の電極。
【請求項18】
前記谷部がアーチ形の断面、実質的に半円形の断面、実質的に矩形の断面、実質的に台形の断面、又は、実質的にV字形の断面を有する、請求項17の電極。
【請求項19】
前記谷部が、側方突出部が前記谷部が関連する隣接するリッジの隣接する部分を超えるアーチ形の断面を有する、請求項17の電極。
【請求項20】
レーザ放射を生成するためのシステムであって、
放電チャンバと、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第1の電極と、
前記放電チャンバ内に少なくとも部分的に位置付けられた第2の電極とを備え、前記第1の電極が第1の放電表面を有し、前記第2の電極が第2の放電表面を有し、前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面が、ギャップを挟んで互いに対向するように配置されており、
前記第1の放電表面及び前記第2の放電表面の少なくとも一方が、複数の設計された放電核生成部位の分布を含むシステム。
【請求項21】
前記第1の電極が、カソードとして機能するように接続されており、前記第1の放電表面が、複数の設計された放電核生成部位の前記分布を含む、請求項20のシステム。
【請求項22】
前記第1の放電表面が、それぞれがエッジを有する複数の設計された窪みを含み、前記設計された核生成部位のそれぞれが、前記設計された窪みの関連する1つの前記エッジの少なくとも一部分を含む、請求項20のシステム。
【請求項23】
前記設計された窪みが、約10μmから約1000μmの範囲の深さを有する、請求項22のシステム。
【請求項24】
レーザ放電チャンバ用の放電電極を作製する方法であって、
放電表面を有する電極を設けること、及び
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することを含む方法。
【請求項25】
前記放電表面に複数の設計された放電核生成部位の分布を作成することが、前記設計された放電核生成部位をレーザ穿孔、化学エッチング、プラズマエッチング、機械的に穿孔、又は、機械的窪み形成することを含む、請求項24の方法。
【国際調査報告】