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特表2024-537114材料レベルを決定するための前駆体送達システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】材料レベルを決定するための前駆体送達システム
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
C23C16/455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520568
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-28
(86)【国際出願番号】 US2022045663
(87)【国際公開番号】W WO2023059628
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/252,316
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バトル, スコット エル.
(72)【発明者】
【氏名】カードーゾ, ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】パーカー, チェース
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030EA01
4K030EA03
(57)【要約】
材料レベルを決定するための前駆体送達システムおよび関連する方法は、アンプルと、アンプル内に配置されている少なくとも1つのトレイとを含むことができる。少なくとも1つのトレイは、ある量の前駆体材料を保持するように構成され得る。ロードセルアセンブリもまた含まれる。ロードセルアセンブリは、ロードセルを含み得る。ロードセルアセンブリは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイに結合され得る。この機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的であり得、したがって、アンプル内の材料レベルを決定するために使用され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前駆体送達システムであって、
アンプルと、
アンプル内に配置されている少なくとも1つのトレイと、
少なくとも1つのトレイに結合されたロードセルであって、
ロードセルは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイに結合されており、
機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的である、
ロードセルと
を含む、前駆体送達システム。
【請求項2】
ロードセルが、引張力を測定するように構成されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項3】
ロードセルが、圧縮力を測定するように構成されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項4】
ロードセルが、アンプル内に配置されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項5】
ロードセルが、シールされた筐体内のアンプル内に配置されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項6】
ロードセルが耐食性コーティングを含む、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項7】
ロードセルがアンプルの外側に配置されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項8】
ロードセルが、アンプル内に形成された凹状空洞内に配置される、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項9】
前駆体送達システムであって、
アンプルと、
アンプル内に配置されている少なくとも1つのトレイと、
ロードセルアセンブリであって、
ロードセルと、
支持部材であって、
支持部材は、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイをロードセルに結合しており、
機械的力が、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的である、支持部材と
を含む、ロードセルアセンブリと
を含む、前駆体送達システム。
【請求項10】
少なくとも1つのトレイが支持部材に取り付けられている、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項11】
支持部材が、チューブ部材とベースプレートとを含み、チューブ部材の近位端部は、ロードセルに結合されており、チューブ部材の遠位端部は、ベースプレートに結合されている、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項12】
少なくとも1つのトレイが、ベースプレート上に配置されている、請求項11に記載の前駆体送達システム。
【請求項13】
支持部材が、担体ガスのための通路を画定するチューブ部材を含む、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項14】
チューブ部材が、少なくとも1つのトレイに結合されている、請求項13に記載の前駆体送達システム。
【請求項15】
少なくとも1つのトレイがアンプルに対して移動可能である、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項16】
少なくとも1つのトレイが支持部材に対して移動可能ではない、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項17】
ロードセルが、少なくとも1つのトレイの上方でアンプルの内面に装置されている、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項18】
ロードセルが、少なくとも1つのトレイの上方でアンプルの外面上に配置されている、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項19】
ロードセルが、アンプルの外面内に形成された凹状空洞内に配置されている、請求項9に記載の前駆体送達システム。
【請求項20】
前駆体送達システムであって、
アンプルと、
アンプル内に配置されているロードセルと、
ロードセル上に配置されている少なくとも1つのトレイであって、
少なくとも1つのトレイは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成でロードセル上に配置されており、
機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する材料の量に相関的である、少なくとも1つのトレイと
を含む、前駆体送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本開示は、2021年10月5日の出願日を有する米国仮特許出願第63/252,316号の優先権を主張するものである。この優先権文献は、あらゆる目的のために本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、一般に、前駆体送達システムに関する。
【背景技術】
【0003】
半導体処理ツールは、蒸気前駆体を利用する。蒸気前駆体を供給するためのデバイスは、固体または液体の前駆体材料を蒸発させることによって蒸気前駆体を生成する。蒸気前駆体を生成するための方法は、これらのデバイスの内部構成要素を過酷な条件および腐食材料に晒すことを伴う。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態は、前駆体送達システムに関する。いくつかの実施形態では、前駆体送達システムは、アンプルと、アンプル内に配置された少なくとも1つのトレイとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、ある量の前駆体材料を保持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ロードセルが含まれる。いくつかの実施形態では、ロードセルは、ロードセルアセンブリの一部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、ロードセルは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイに結合される。いくつかの実施形態では、機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的であり、アンプル内の材料レベルを決定するために使用される。
【0005】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、引張力を測定するように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、圧縮力を測定するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、アンプル内に配置される。
【0008】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、シールされた筐体内のアンプル内に配置される。
【0009】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、耐食性コーティングを含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、アンプルの外側に配置される。
【0011】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、アンプル内に形成された凹状空洞内に配置される。
【0012】
いくつかの実施形態は、前駆体送達システムに関する。いくつかの実施形態では、前駆体送達システムは、アンプルと、アンプル内に配置された少なくとも1つのトレイとを含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、ある量の前駆体材料を保持するように構成される。いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリが含まれる。いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリは、ロードセルと支持部材とを備え得る。いくつかの実施形態では、支持部材は、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイをロードセルに結合し得る。いくつかの実施形態では、機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的である。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、支持部材に取り付けられる。
【0014】
いくつかの実施形態では、支持部材は、チューブ部材とベースプレートとを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、チューブ部材の近位端部は、ロードセルに結合され、チューブ部材の遠位端部は、ベースプレートに結合される。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、ベースプレート上に配置される。
【0017】
いくつかの実施形態では、支持部材は、担体ガスのための通路を画定するチューブ部材を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、チューブ部材は、少なくとも1つのトレイに結合される。
【0019】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、アンプルに対して移動可能である。
【0020】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、支持部材に対して移動可能ではない。
【0021】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、少なくとも1つのトレイの上方でアンプルの内面に装置される。
【0022】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、少なくとも1つのトレイの上方でアンプルの外面上に配置される。
【0023】
いくつかの実施形態では、ロードセルは、アンプルの外面内に形成された凹状空洞内に配置される。
【0024】
いくつかの実施形態は、前駆体送達システムに関する。いくつかの実施形態では、前駆体送達システムは、アンプルと、アンプル内に配置されたロードセルと、ロードセル上に配置された少なくとも1つのトレイとを含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトレイは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成でロードセル上に配置される。いくつかの実施形態では、機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する材料の量に相関的である。
【0025】
本開示の一部を形成し、本明細書において説明する材料および方法を実践することができる実施形態を示す図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】いくつかの実施形態による、前駆体送達システムの概略図である。
図2】いくつかの実施形態による、引張力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
図3】いくつかの実施形態による、引張力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
図4】いくつかの実施形態による、引張力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
図5】いくつかの実施形態による、圧縮力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
図6】いくつかの実施形態による、圧縮力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
図7】いくつかの実施形態による、圧縮力に基づいて材料レベルを決定するのに有用な前駆体送達システムの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム100の概略図である。前駆体送達システム100は、任意の組み合わせで本明細書に開示する実施形態のいずれかによって前駆体材料レベルを決定するのに有用である。前駆体送達システム100の実施形態の少なくともいくつかは、堆積方法に使用される。堆積方法は、例えば、それだけに限定されないが、化学蒸着(CVD)法、原子層堆積(ALD)法、プラズマ励起原子層堆積(PEALD)法、金属有機化学蒸着(MOCVD)法、プラズマ励起化学蒸着(PECVD)法のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。前駆体材料は、蒸発可能な前駆体材料を含む、任意のソース前駆体材料を含んでもよい。蒸発可能な前駆体材料は、蒸発可能な固体前駆体材料、蒸発可能な液体前駆体材料、またはこれらの任意の組み合わせとして提供されてもよい。
【0028】
本明細書では、用語「ロードセル」は、力を測定するのに有用な任意のタイプのセンサを指す。この用語は、例えば、それだけに限定されないが、力センサ、力変換器などを含む。ロードセルの仕様の中でもとりわけ寸法、形状、および容量は、特に限定されない。例えば、ロードセルは、任意の仕様、適用範囲、および/または用途を満たすように寸法設定され、成形され、選択されてもよい。いくつかの実施形態では、ロードセルは、少なくとも1つのトレイによって及ぼされる機械的力を測定するのに有用である。機械的力は、例えば、それだけに限定されないが、荷重、重量、引張力、圧縮力のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。すなわち、ロードセルは、機械的力の1つのタイプまたは機械的力の任意の組み合わせを測定するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、圧縮力を測定するためのロードセルが、本明細書において使用される。いくつかの実施形態では、引張力を測定するためのロードセルが、本明細書において使用される。いくつかの実施形態では、引張力と圧縮力の両方を測定するように構成されたロードセルが、本明細書において使用される。ロードセルの非限定的な例は、それだけに限定されないが、空気式ロードセル、油圧式ロードセル、ひずみゲージロードセル、キャパシタンスロードセル、ねじ付きロードセル;貫通孔ロードセル(例えばドーナツ型ロードセル);インラインロードセル;パンケーキ型ロードセル;コラム型ロードセル(例えばキャニスタ型ロードセル);S-ビームロードセル;ロードボタンロードセル;シングルポイントロードセル;多軸ロードセルのうちの少なくとも1つ;またはこれらの任意の組み合わせを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、前駆体送達システム100は、1つまたは複数のトレイ104に結合されたロードセル102を含む。ロードセル102は、荷重、重量、引張力、圧縮力のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを測定するように構成される。1つまたは複数のトレイ104は、ある量の前駆体材料を保持するように構成される。いくつかの実施形態では、ロードセル102は、結果として1つまたは複数のトレイ104がロードセル102上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で1つまたは複数のトレイ104に結合される。1つまたは複数のトレイ104上の前駆体材料の量を測定するために、ロードセル102は、ロードセル102上に1つまたは複数のトレイ104によって及ぼされる機械的力を測定するように構成されてもよい。この機械的力は、1つまたは複数のトレイ104上の前駆体材料の量に相関的であり得る。したがって、機械的力は、1つまたは複数のトレイ104上の前駆体材料の量を測定または決定するために使用されてもよい。例えば、前駆体送達システム100の動作中、前駆体材料が消費(例えば蒸発)されるにつれて、ロードセル102上の機械的力は低下し、この低下は、1つまたは複数のトレイ104上の前駆体材料の量に相関的である。
【0030】
いくつかの実施形態では、前駆体送達システム100は、内部容積部を画定するアンプル106をさらに含む。アンプル106は、その内部容積部内に、ロードセル102、1つまたは複数のトレイ104、前駆体材料のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。アンプル106は、前駆体蒸気を提供するために出口ポート(図示せず)を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ104および前駆体材料は、その内部容積部内に配置される。いくつかの実施形態では、ロードセル102は、内部容積部内に配置される。例えば、いくつかの実施形態では、ロードセル102は、内部容積部の下側部分内に配置される(例えば、1つまたは複数のトレイ104のうちの少なくとも1つの下方の表面上に配置される)。いくつかの実施形態では、ロードセル102は、内部容積部の上側部分内に配置される(例えば、1つまたは複数のトレイ104の上方のアンプル106の内面に装置される)。いくつかの実施形態では、ロードセル102は、アンプル106の内部容積部の外側に配置される。例えば、いくつかの実施形態では、ロードセル102は、(例えば、1つまたは複数のトレイ104の上方の)アンプル106の外面上に配置される。いくつかの実施形態では、ロードセル102は、アンプル106(例えば、アンプル106の外面)内に形成された凹状空洞内に配置される。本開示から逸脱することなく、他の構成が本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。
【0031】
前駆体送達システム100は、アンプル106を通る/内での流体の流れ(例えばガス流)を可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アンプル106、および任意選択により1つまたは複数のトレイ104は、流体を流すための1つまたは複数の通路を含んでもよく、画定してもよく、または含んで画定してもよい。例えば、アンプル106は、内部容積部の底部から内部容積部の上部への、内部容器の上部から内部容積部の底部への、またはこれらの任意の組み合わせの流体の流れを可能にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アンプル106は、蒸気ドロー構成で提供される。蒸気ドロー構成では、流体は、蒸発した前駆体材料を含み得る。いくつかの実施形態では、アンプル106は、担体ガス構成で提供される。担体ガス構成では、流体は、担体ガスと蒸発した前駆体材料とを含み得る。いくつかの実施形態では、前駆体送達システム100からの流体は、下流側動作の中でもとりわけ半導体処理ツールに送達される。
【0032】
上記で述べたように、前駆体材料は、蒸発可能な前駆体材料を含む任意のソース前駆体材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、前駆体材料は、ジメチルヒドラジン、トリメチルアルミニウム(TMA)、塩化ハフニウム(HfCl)、塩化ジルコニウム(ZrCl)、三塩化インジウム、一塩化インジウム、三塩化アルミニウム、ヨウ化チタン、タングステンカルボニル、Ba(DPM)、ビスジピバロイルメタナトストロンチウム(Sr(DPM))、TiO(DPM)、テトラジピバロイルメタナトジルコニウム(Zr(DPM))、デカボラン、オクタデカボラン、ホウ素、マグネシウム、ガリウム、インジウム、アンチモン、銅、リン、ヒ素、リチウム、ナトリウムテトラフルオロボラート、アルキルアミジネートリガンドを組み込んだ前駆体、有機金属前駆体、ジルコニウムターシャリブトキシド(Zr(t-OBu))、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr(Net)、テトラキスジエチルアミノハフニウム(Hf(Net)、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(TDMAT)、ターシャリブチルイミノトリス(ジエチルアミノ)タンタル(TBTDET)、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル(PDMAT)、ペンタキス(エチルメチルアミノ)タンタル(PEMAT)、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(Zr(NMe)、ハフニウムターシャリブトキシド(Hf(tOBu))、二フッ化キセノン(XeF)、四フッ化キセノン(XeF)、六フッ化キセノン(XeF)のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる群を含み、これらからなり、もしくは本質的にこれらからなり、または選択される。
【0033】
いくつかの実施形態では、前駆体材料は、デカボラン、四塩化ハフニウム、四塩化ジルコニウム、三塩化インジウム、金属有機β-ジケトネート錯体、六フッ化タングステン、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニルチタン(CpTiCht)、三塩化アルミニウム、ヨウ化チタン、シクロオクタテトラエンシクロ-ペンタジエニルチタン、ビスシクロペンタジエニルチタンジアジド、トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウムのようなアルキルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルアミンアラン、ジメチル亜鉛、テトラメチルスズ、トリメチルアンチモン、ジエチルカドミウム、タングステンカルボニルのうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる群を含み、これらからなり、もしくは本質的にこれらからなり、または選択される。
【0034】
いくつかの実施形態では、前駆体は、金属単体、金属ハロゲン化物、金属オキシハロゲン化物、金属有機錯体のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる群を含み、これらからなり、もしくは本質的にこれらからなり、または選択される。例えば、いくつかの実施形態では、前駆体材料は、ホウ素単体、銅、リン、デカボラン、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化インジウム、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化ヒ素、ハロゲン化ガリウム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化チタン、MoOCl、MoOCl、MoCl、WCl、WOCl、WCl、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニルチタン(CpTiCht)、シクロオクタテトラエンシクロペンタ-ジエニルチタン、ビスシクロペンタジエニルチタン-ジアジド、In(CH(hfac)、ジブロモメチルスチビン、タングステンカルボニル、金属有機β-ジケトネート錯体、金属有機アルコキシド錯体、金属有機カルボキシレート錯体、金属有機アリール錯体、金属有機アミド錯体のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる群を含み、これらからなり、もしくは本質的にこれらからなり、または選択される。
【0035】
いくつかの実施形態では、前駆体材料は、例えば、これらに限定されないが、デカボラン(B1014)、ペンタボラン(B)、オクタデカボラン(B1822)、ホウ酸(HBO)、SbCl、SbClのうちの少なくとも1つ、または、これらの任意の組み合わせを含む溶媒内で加熱または可溶化することによって液化させることができる任意のタイプのソース材料のうちの少なくとも1つを含み、これらからなり、もしくは本質的にこれらからなり、または、これらからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、前駆体材料は、AsCl、AsBr、AsF、AsF、AsH、As、AsSemAs、As、As、AsTe、B11、B10、B、BBr、BCl、BF、BF.O(C、BF.HOCH、B、F、HF、GeBr、GeCl、GeF、GeH、H、HCl、HSe、HTe、HS、WF、SiH、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiHCl、NH、NH、Ar、Br、HBr、BrF、CO、CO、COCl、COF、Cl、ClF、CF、C、C、C、C、CHF、CH、CHF、CH、SiH、He、HCN、Kr、Ne、Ni(CO)、HNO、NO、N、NO、NF、NO、C24Si、PH、POCl、PCl、PF、PFS、SbH、SO、SF、SF、Si(OC、CHlSi、Si(CH、SiH(CH、TiCl、Xe、SiF、WOF、TaBr、TaCl、TaF、Sb(C、Sb(CH、In(CH、PBr、PBr、RuFのうちの少なくとも1つのうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせからなる群を含み、これらからなり、もしくはこれらから本質的になり、または選択される。
【0036】
いくつかの実施形態では、溶媒は、有機溶媒、無機溶媒、またはこれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、溶媒は、ヒ素、リン、アンチモン、ゲルマニウム、インジウム、スズ、セレン、テルル、フッ素、炭素、ホウ素、アルミニウム、臭素、炭素、塩素、窒素、シリコン、タングステン、タンタル、ルテニウム、セレン、ニッケル、硫黄、またはこれらの任意の組み合わせの形態を含む。本開示から逸出することなく、他の前駆体材料が本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。
【0037】
図2は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム200の概略断面図である。前駆体送達システム200は、引張力に基づいて材料レベルを測定または決定するのに有用であり得る。
【0038】
図2に示すように、前駆体送達システム200は、アンプル202を含む。アンプル202は、内部容積部204を画定し、アンプルベース206と、アンプルベース206を囲むアンプル側壁208と、内部容積部204を封入するアンプル蓋212とを含む。内部容積部204は、1つまたは複数のトレイ214を保持するように寸法設定される。1つまたは複数のトレイ214は、ある量の前駆体材料を保持するように構成される。いくつかの実施形態では、導管210が含まれる。導管210は、流体(例えば、担体ガス)を内部容積部204内に導入するのに有用であり得る。図示する実施形態では、アンプル202は、単一アンプルの本体であり、全体的に円筒の形状である。他の実施形態では、アンプル502は、複数のアンプルからなる本体を有してもよく、および/または任意の他のアンプル形状を有してもよく、したがって、これらの他の実施形態のいくつかでは、アンプル202は、2つ以上の側壁を有してもよい。加えて、アンプルは、一体構造のものであってもよく、または構成要素のアセンブリであってもよい。
【0039】
アンプル202は、内部容積部204の上側部分内に、ロードセルアセンブリ216を含む。ロードセルアセンブリ216は、ロードセル218を含む。ロードセル218は、1つまたは複数のトレイ214上に存在または残存する前駆体材料の量を測定するように構成される。前駆体材料の量を測定するために、1つまたは複数のトレイ214は、1つまたは複数のトレイ214がロードセル218上に機械的力をかけるか、または及ぼすのに十分な構成でロードセル218に結合される。図示する実施形態では、ロードセル218は、1つまたは複数のトレイ214によって及ぼされる少なくとも引張力を測定するように構成される。引張力は、1つまたは複数のトレイ214上に存在または残存する前駆体材料の量に相関的である。いくつかの実施形態では、ロードセル218は、1つまたは複数のトレイ214からの入力引張力を出力シグナルに変換するように構成される。出力シグナルは、プロセッサによって受信されてもよい。プロセッサは、1つまたは複数のトレイ214上の前駆体材料の量を決定するために出力シグナルを処理し、任意選択により監視するように構成されてもよい。他の実施形態では、ロードセル218もまた、出力シグナルを処理するように構成される。
【0040】
いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリ216は、支持部材220を含む。支持部材220は、ロードセル218を1つまたは複数のトレイ214に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、支持部材220は、チューブ部材222とベースプレート224とを含む。チューブ部材222は、全体的に剛性の部材であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、チューブ部材222は、全体的に非弾性の部材であってもよい。チューブ部材222の長さは、1つまたは複数のトレイ214のうちの少なくとも1つの下方に少なくとも部分的に延びるのに十分なものであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、チューブ部材222は、ベースプレート224が最も底部のトレイの下方を延び、任意選択によりこれを支持するのに十分に1つまたは複数のトレイ214の下方を延びる。チューブ部材222は、近位端部と遠位端部とを有する。近位端部は、ロードセル218に結合される。遠位端部は、ベースプレート224に結合される。このようにして、チューブ部材222およびベースプレート224は、ロードセル218を1つまたは複数のトレイ214に結合してもよい。図示する実施形態では、ロードセル218は、チューブ部材222の近位端部にある雌ねじと結合するための雄ねじを含み、ベースプレート224は、チューブ部材222の遠位端部にある雌ねじと結合するための雄ねじを含む。本開示の範囲から逸出することなく、他の取り付け機構および他のタイプの支持部材が本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。
【0041】
いくつかの実施形態では、ベースプレート224は、1つまたは複数のトレイ214を支持するのに十分に寸法設定および成形される。例えば、ベースプレート224は、少なくとも1つのトレイの底面の少なくとも一部の下方を、これに直接的にまたは間接的に接触して延びる平面状部材であってもよい。このようにして、1つまたは複数のトレイ214は、運動のいくらかの自由度を有してアンプル202内に配置されてもよい。すなわち、1つまたは複数のトレイ214は、アンプル202またはその任意の構成要素内で移動可能であってもよく、および/またはアンプル202またはその任意の構成要素に対して移動可能であってもよい。運動のこの自由度は、ロードセル218にかかる引張力が1つまたは複数のトレイ214上に存在する前駆体材料の量に伴って変化することを可能にする。換言すれば、ベースプレート224は、1つまたは複数のトレイ214に対して重量荷担していなければならない。例えば、いくつかの実施形態では、ベースプレート224は、ロードセル218から1つまたは複数のトレイ214を懸架するように構成される。すなわち、1つまたは複数のトレイ214は、ベースプレート224上に載置していてもよい。トレイのスタックが存在する場合、スタック内の各トレイは、互いに、または任意選択によりトレイ間のスペーサ上に載置してもよく、スペーサを含むトレイのスタックは、ベースプレート224上に載置してもよい。他の実施形態では、1つまたは複数のトレイ214は、チューブ部材222、ベースプレート224のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせに取り付けられてもよい(例えば、溶接、締結されるなど)。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ214は、支持部材220に対して移動可能ではない。
【0042】
いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリ216は、シールされた筐体226を含む。シールされた筐体226は、例えば、前駆体送達システム200の動作中、アンプル202内に存在する腐食環境および過酷な条件からロードセル218を保護するのに有用であり得る。シールされた筐体226は、装置プレート228と側壁230とを含む。装置プレート228は、アンプル蓋212の内面に装置される。ロードセル218は、シールされた筐体226内の、アンプル蓋212の内面と装置プレート228との間に含まれる。機械的締結具が、装置プレート228をアンプル蓋212に取り付けるために使用されてもよい。機械的締結具の例は、それだけに限定されないが、ねじ、ナットおよびボルト、クラスプなどを含む。本開示から逸脱することなく、他のタイプの機械的締結具ならびに機械的締結具以外の取り付け機構が、本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、装置プレート228および/またはロードセル218は、アンプル蓋212に溶接される。いくつかの実施形態では、シールされた筐体226は含まれない。例えば、いくつかの実施形態では、側壁230は含まれない。
【0043】
いくつかの実施形態では、シールされた筐体226は、さまざまな構成要素が通過するように寸法設定および成形された1つまたは複数の孔を含む。例えば、図示するように、シールされた筐体226は、側壁230のうちの少なくとも1つ内の少なくとも1つの孔と、装置プレート228内の少なくとも1つの孔とを含む。ロードセル218から延びるワイヤリード232が、側壁内の孔を通過してもよい。チューブ部材222は、装置プレート228内の孔を通過してもよい。アンプル蓋212は、とりわけ電源との接続のためのワイヤリード232の通過を可能にするようにさらに適合されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ワイヤリード232は、アンプル蓋212内に形成された導管234を通過してもよい。ワイヤリード232は、アンプル蓋212の外部を延びてもよい。いくつかの実施形態では、密閉式にシールされた接続236が、ワイヤリード232の端部に嵌合される。
【0044】
いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリ216は、シーリング部材238、240を含む。シーリング部材238、240は、例えばシールされた筐体226内で、ロードセル218の移動を限定するのに有用であり得る。シーリング部材238、240は、力を感知するために移動の自由度を必要としないロードセルに有用であり得る。例えば、シーリング部材238、240は、1つまたは複数の内部ダイヤフラム要素を含むロードセルに有用であり得る。内部ダイヤフラム要素は、ロードセル218上にかかる力の測定を可能にするのに十分な機械的力に応答して曲がるように構成されてもよい。例えば、ロードセル218では、内部ダイヤフラム要素は、1つまたは複数のトレイ214によって及ぼされる機械的力に応答して、引っ張り、圧縮、またはこれらの任意の組み合わせを受けるように構成されてもよい。図示する実施形態では、シーリング部材238は、ロードセル218とアンプル蓋212との間に配置され、シーリング部材240は、ロードセル218と装置プレート228との間に配置される。他の実施形態では、ロードセル218は、シールされた筐体226および/または装置プレート228内で移動することが可能にされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ロードセル218は、内部ダイヤフラム要素または他の同様の要素が無い場合、シールされた筐体226内で移動のいくらかの自由度を必要とし得る。
【0045】
本開示から逸出することなく、他の構成要素および取り付け機構が、本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。いくつかの実施形態では、例えば、ロードセル218の本体は、装置プレート228無しでおよび/またはシールされた筐体226無しでアンプル202に取り付けられる。いくつかの実施形態では、シールされた筐体226は、アンプルの側壁208に取り付けられる。いくつかの実施形態では、シールされた筐体226は、アンプル側壁208およびアンプル蓋212に取り付けられる。いくつかの実施形態では、前駆体送達システム200は、シールされた筐体226を備えない。例えば、これらの実施形態のいくつかでは、ロードセル218は、コーティングを含む。コーティングは、アンプル202内に存在する腐食環境および過酷な条件からロードセル218を保護するために、ロードセル218の露出面上に配置されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、コーティングは、耐食性材料を含む。他の実施形態では、コーティングは、不活性材料、非反応性材料、耐食性材料のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでもよく、またはさらに含んでもよい。一実施形態では、コーティングは、セラミック(例えばAl)または高分子(例えばPTFE)である。いくつかの実施形態では、トレイ214は、そのコーティングによってコーティングされる。トレイ214は、ステンレス鋼、グラファイト、または当業者に知られている他の材料であってもよい。
【0046】
図3は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム300の概略断面図である。前駆体送達システム300は、引張力に基づいて材料レベルを測定または決定するのに有用であり得る。前駆体送達システム300は、前駆体送達システム200と同じか、または同様である。したがって、同様の参照番号が使用される。前駆体送達システム200と300との間の相違のいくつかが、論じられる。しかし、本開示の範囲から逸脱することなく、他の相違が存在し得ることが理解されよう。
【0047】
図3に示すように、前駆体送達システム300は、アンプル302とロードセルアセンブリ316とを含む。アンプル302は、内部容積部304を画定する。アンプル302は、内部容積部304を封入するアンプル蓋312と、内部容積部304内に配置された1つまたは複数のトレイ314とを含む。ロードセルアセンブリ316は、少なくとも引張力を測定するためのロードセル318と、装置プレート328と、チューブ部材322およびベースプレート324を含む支持部材320とを含む。図示する実施形態では、ロードセル318は、内部容積部304の外部にあり、装置プレート328とアンプル蓋312との間に配置される。チューブ部材322は、ベースプレート324をロードセル318に結合する。ロードセル318がアンプル302の外側に位置しているとき、チューブ部材322のための孔が、アンプル蓋312内に形成される。チューブ部材322は、ロードセル318から、孔を通ってアンプル302の内部容積部304内に延びる。この配置および構成の少なくとも1つの利点は、ロードセルが前駆体材料の蒸発に伴われる腐食環境および/または過酷な条件に晒されないことである。いくつかの実施形態では、これは、シールされた筐体、耐食性コーティング、またはこれらの任意の組み合わせの必要性を取り除き得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、図3に関して論じない特徴は、図2に関して論じる特徴と同じか、または同様である。
【0049】
図4は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム400の概略断面図である。前駆体送達システム400は、引張力に基づいて材料レベルを測定または決定するのに有用であり得る。前駆体送達システム400は、前駆体送達システム200、300と同じか、または同様である。したがって、同様の参照番号が使用される。前駆体送達システム200、300、400間の相違のいくつかが、論じられる。しかし、本開示の範囲から逸脱することなく、他の相違が存在し得ることが理解されよう。
【0050】
図4に示すように、前駆体送達システム400は、アンプル402とロードセルアセンブリ416とを含む。アンプル402は、内部容積部404を画定する。アンプル402は、内部容積部404を封入するアンプル蓋412と、内部容積部404内に配置された1つまたは複数のトレイ414とを含む。アンプル蓋412は、その表面内に形成された凹状空洞450を含む。凹状空洞は、ロードセル418の少なくとも一部を保持するのに十分に寸法設定および/または成形されてもよい。ロードセルアセンブリ416は、少なくとも引張力を測定するためのロードセル418と、装置プレート428と、チューブ部材422およびベースプレート424を含む支持部材420とを含む。図示する実施形態では、ロードセル418は、凹状空洞450内の、装置プレート428とアンプル蓋412との間に配置される。チューブ部材422は、ベースプレート424をロードセル418に結合する。ロードセル418がアンプル402の外側に位置しているとき、チューブ部材422のための孔が、アンプル蓋412内に形成される。チューブ部材422は、ロードセル418から、孔を通ってアンプル402の内部容積部404内に延びる。この配置および構成は、前駆体送達システム200、300と同様の利点を有してもよく、さらに、シールされた筐体、耐食性コーティング、またはこれらの任意の組み合わせの必要性を取り除き得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、図4に関して論じない特徴は、図2および/または図3に関して論じる特徴と同じか、または同様である。
【0052】
図5は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム500の概略断面図である。前駆体送達システム500は、圧縮力に基づいて材料レベルを測定または決定するのに有用であり得る。
【0053】
図5に示すように、前駆体送達システム500は、内部容積部504を画定するアンプル502を含む。アンプル502は、アンプルベース506と、アンプルベース510を囲むアンプル側壁508と、内部容積部504を封入するアンプル蓋512とを含む。内部容積部504は、1つまたは複数のトレイ514を保持するように寸法設定される。1つまたは複数のトレイ514は、ある量の前駆体材料を保持するように構成される。図示する実施形態では、アンプル502は、単一アンプルの本体であり、全体的に円筒の形状である。他の実施形態では、アンプル502は、複数のアンプルからなる本体を有してもよく、および/または任意の他のアンプル形状を有してもよく、したがって、これらの他の実施形態のいくつかでは、アンプル502は、2つ以上の側壁を有してもよい。加えて、アンプルは、一体構造のものであってもよく、または構成要素のアセンブリであってもよい。
【0054】
前駆体送達システム500は、ロードセルアセンブリ516を含む。ロードセルアセンブリ516は、内部容積部の外部にある、装置プレート528とアンプル蓋512との間に配置されたロードセル518を含む。いくつかの実施形態では、ロードセル518は、貫通孔ロードセル(例えばドーナツ型ロードセル)である。ロードセル518は、1つまたは複数のトレイ514上に存在または残存する前駆体材料の量を測定するように構成される。前駆体材料の量を測定するために、1つまたは複数のトレイ514は、1つまたは複数のトレイ514がロードセル518上に機械的力をかけるか、または及ぼすのに十分な構成でロードセル518に結合される。図示する実施形態では、ロードセル518は、1つまたは複数のトレイ514によって及ぼされる少なくとも圧縮力を測定するように構成される。圧縮力は、1つまたは複数のトレイ514上に存在または残存する前駆体材料の量に相関的である。いくつかの実施形態では、ロードセル518は、1つまたは複数のトレイ514からの入力圧縮力を出力シグナルに変換するように構成される。出力シグナルは、プロセッサによって受信されてもよい。プロセッサは、1つまたは複数のトレイ514上の前駆体材料の量を決定するために出力シグナルを処理し、任意選択により監視するように構成されてもよい。他の実施形態では、ロードセル518もまた、出力シグナルを処理するように構成される。
【0055】
いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリ516は、支持部材520を含む。支持部材520は、ロードセル518を1つまたは複数のトレイ514に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、支持部材520は、チューブ部材522を含む。チューブ部材522は、全体的に剛性の部材であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、チューブ部材522は、全体的に非弾性の部材である。チューブ部材522は、ロードセル518を1つまたは複数のトレイ514に結合し、いくつかの実施形態では、流体の流れ(例えば担体ガスの流れ)のための通路を画定してもよい。図示する実施形態では、チューブ部材522は、弁524に結合された近位端部と、アンプル502の内部容積部504内に開く遠位端部とを有する。チューブ部材522の長さは、1つまたは複数のトレイ514のうちの少なくとも1つの下方を少なくとも部分的に延びるのに十分であってもよい。ロードセル518が貫通孔ロードセルである実施形態では、チューブ部材522は、ロードセル518の貫通孔、装置プレート528内に形成された孔、およびアンプル蓋512内に形成された孔を通って内部容積部504内に延びてもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、他の取り付け機構および他のタイプの支持部材が、本明細書において使用されてもよいことが理解されよう。
【0056】
いくつかの実施形態では、チューブ部材522は、1つまたは複数のトレイ514に取り付けられるように構成される。1つまたは複数のトレイ514をチューブ部材522に取り付けるか、または結合するための機構は、特に限定されない。任意のタイプの機械的締結具または他のタイプの取り付け機構が、本明細書において使用されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ514は、チューブ部材522に結合されてもよいが、別の形で1つまたは複数のトレイ514は、運動のいくらかの自由度を有してアンプル502内に配置されてもよい。すなわち、1つまたは複数のトレイ514は、アンプル502および/またはアンプル側壁508内で移動可能であってもよく、および/またはアンプル502および/またはアンプル側壁508に対して移動可能であってもよい。運動のこの自由度は、ロードセル518にかかる圧縮力が1つまたは複数のトレイ514上に存在する前駆体材料の量に伴って変化することを可能にする。換言すれば、チューブ部材522および/またはロードセル518は、1つまたは複数のトレイ514に対して重量荷担していなければならない。例えば、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ514は、アンプル502またはアンプル側壁508に取り付けられず、それにより、1つまたは複数のトレイ514は、チューブ部材522から懸架される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ514は、支持部材520に対して移動可能ではない。
【0057】
いくつかの実施形態では、ロードセルアセンブリ516は、シーリング部材538、540を含む。シーリング部材538、540は、例えば装置プレート528とアンプル蓋512との間でロードセル518の移動を限定するのに有用であり得る。シーリング部材538、540は、力を感知するために移動の自由度を必要としないロードセルに有用であり得る。例えば、シーリング部材538、540は、1つまたは複数の内部ダイヤフラム要素を含むロードセルに有用であり得る。内部ダイヤフラム要素は、ロードセル518にかかる力の測定を可能にするのに十分な機械的力に応答して曲がるように構成されてもよい。例えば、ロードセル518では、内部ダイヤフラム要素は、1つまたは複数のトレイ514によって及ぼされる機械的力に応答して、引っ張り、圧縮、またはこれらの任意の組み合わせを受けるように構成されてもよい。図示する実施形態では、シーリング部材538は、ロードセル518とアンプル蓋512との間に配置され、シーリング部材540は、ロードセル518と装置プレート528との間に配置される。他の実施形態では、ロードセル518は、装置プレート528とアンプル蓋512との間内で移動することが可能にされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ロードセル518は、内部ダイヤフラム要素または他の同様の要素が無い場合、装置プレート528とアンプル蓋512との間で移動のいくらかの自由度を必要とし得る。
【0058】
図6は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム600の概略断面図である。前駆体送達システム600は、圧縮力に基づいて材料レベルを測定または決定するのに有用であり得る。前駆体送達システム600は、前駆体送達システム500と同じか、または同様である。したがって、同様の参照番号が使用される。前駆体送達システム500と600との間の相違のいくつかが、論じられる。しかし、本開示の範囲から逸脱することなく、他の相違が存在し得ることが理解されよう。
【0059】
図6に示すように、前駆体送達システム600は、アンプル602とロードセルアセンブリ616とを含む。アンプル602は、内部容積部604を画定する。アンプル602は、内部容積部604を封入するアンプル蓋612と、内部容積部604内に配置された1つまたは複数のトレイ614とを含む。アンプル蓋612は、その表面内に形成された凹状空洞650を含む。凹状空洞は、ロードセル618の少なくとも一部を保持するか、または含むのに十分に寸法設定および/または成形されてもよい。ロードセルアセンブリ616は、少なくとも圧縮力を測定するためのロードセル618と、装置プレート628と、チューブ部材622を含む支持部材620とを含む。図示する実施形態では、ロードセル618は、凹状空洞650内の、装置プレート628とアンプル蓋612との間に配置される。チューブ部材622は、ロードセル618を1つまたは複数のトレイ614に結合する。ロードセル618がアンプル602の外側に位置しているとき、チューブ部材622のための孔が、アンプル蓋612内に形成される。チューブ部材622は、弁624から、ロードセル618の貫通孔を通り、アンプル蓋612内に形成された孔を通ってアンプル602の内部容積部604内に延びる。
【0060】
いくつかの実施形態では、図6に関して論じない特徴は、図5に関して論じる特徴と同じか、または同様である。
【0061】
図7は、いくつかの実施形態による、前駆体送達システム700の概略断面図である。図示するように、前駆体送達システム700は、蒸気ドロー構成に基づく。蒸気ドロー構成では、前駆体送達システム700は、担体ガスの流れのための通路を含んでもよいが、これは必要ではない。他の実施形態では、前駆体送達システム700は、担体ガス構成に基づく。担体ガス構成では、前駆体送達システム700は、担体ガスの流れのための通路を含む。通路は、トレイ、前駆体送達システム700内のトレイの構成および配置、またはこれらの任意の組み合わせ内に形成されてもよい(またはそれによって画定されてもよい)。
【0062】
前駆体送達システム700は、複数のアンプルからなる本体702を含む。複数のアンプルからなる本体702は、第1のアンプル704と第2のアンプル706とを含む。第1のアンプル704は、アンプルベース708と、アンプルベース708を囲むアンプル側壁709とを含んでもよい。アンプルベース708は、複数のアンプルからなる本体702の底面を形成してもよい。第1のアンプル704および第2のアンプル706は、リム開口部710によって接続されてもよい。第2のアンプル706は、アンプル側壁711と、アンプル蓋712とを含んでもよい。アンプル蓋712は、複数のアンプルからなる本体702の内部容積部714を封入してもよい。内部容積部714は、第1のアンプル704および第2のアンプル706の長さの少なくとも一部に沿って延びてもよい。他の実施形態では、前駆体送達システム700は、単一アンプルの本体であってもよい。例えば、前駆体送達システム700は、第1のアンプル704または第2のアンプル706のうちの1つなどの1つだけのアンプルを含んでもよい。
【0063】
複数のアンプルからなる本体702は、1つまたは複数のトレイ716およびロードセル718を保持するのに十分に寸法設定される。1つまたは複数のトレイ716は、ある量の前駆体材料を保持するように構成される。1つまたは複数のトレイ716は、ロードセル718上に配置されてもよい。例えば、1つまたは複数のトレイ716は、1つまたは複数のトレイ716上に存在する材料の量を測定するのに十分な構成でロードセル718上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ716は、1つまたは複数のトレイがロードセル718上に機械的力を及ぼすのに十分な構成でロードセル718上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ロードセル718は、1つまたは複数のトレイ716に対して重量荷担しており、または重量荷担構成にある。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトレイ716は、ロードセル718の表面上に直接配置される。他の実施形態では、1つまたは複数のトレイ716は、ロードセル718の表面上に直接配置されない。これらの他の実施形態のいくつかにおいて、ロードセル718に結合された表面は、1つまたは複数のトレイ716に対して重量荷担している。
【0064】
本明細書で使用する専門用語は、実施形態を説明することを意図しており、限定的であることは意図しない。用語「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その」は、別途明確に示されない限り、複数形も同様に含む。本明細書で使用するときの用語「含む」および/または「備えている」は、言及した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明記するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在または追加を排除しない。
【0065】
本開示の範囲から逸脱することなく、使用される材料の構造、ならびに部材の形状、サイズ、および配置に対して変更が加えられてもよいことを理解されたい。本明細書の論議および実施形態は例として提供され、本開示の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前駆体送達システムであって、
アンプルと、
アンプル内に配置されている少なくとも1つのトレイと、
少なくとも1つのトレイに結合されたロードセルと
を含み、
ロードセルは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイに結合されており、
機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する前駆体材料の量に相関的である、前駆体送達システム。
【請求項2】
ロードセルが、アンプル内に配置されている、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項3】
支持部材をさらに含み、
持部材は、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成で少なくとも1つのトレイをロードセルに結合している、請求項1に記載の前駆体送達システム。
【請求項4】
少なくとも1つのトレイが支持部材に取り付けられている、請求項に記載の前駆体送達システム。
【請求項5】
前駆体送達システムであって、
アンプルと、
アンプル内に配置されているロードセルと、
ロードセル上に配置されている少なくとも1つのトレイと
を含み、
少なくとも1つのトレイは、少なくとも1つのトレイがロードセル上に機械的力を及ぼすのに十分な構成でロードセル上に配置されており、
機械的力は、少なくとも1つのトレイ上に存在する材料の量に相関的である、前駆体送達システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7
【国際調査報告】