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特表2024-537215神経発達障害に対処するための訓練シナリオのクラスタ化分析
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】神経発達障害に対処するための訓練シナリオのクラスタ化分析
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/30 20180101AFI20241003BHJP
   A61B 10/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G16H50/30
A61B10/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521048
(86)(22)【出願日】2022-10-05
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 US2022045818
(87)【国際公開番号】W WO2023059747
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/252,751
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】514099673
【氏名又は名称】エフ・ホフマン-ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャタム, クリストファー ヒューズ
(72)【発明者】
【氏名】パン, マテウス チアウェイ
(72)【発明者】
【氏名】プレラー, カトリン ヒルデグンド
(72)【発明者】
【氏名】ラッビア, マイケル アンソニー, ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】チュー, ヤーチン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
訓練および部分母集団をシミュレートすることと、自閉症スペクトラム障害(ASD)などの神経発達障害についての訓練シナリオを選択することとを行うための方法およびシステムが、本明細書で説明される。母集団データが受信され得る。1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する技能を示す技能データが受信され得る。行動目標が識別され得る。複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータが生成され得る。技能が所与の訓練シナリオによって訓練されることになる確率を推定することによって、有効性データが生成され得る。各訓練シナリオについておよび各対象部分母集団について、行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データが生成され得る。第1の対象部分母集団と第1の訓練シナリオとの組合せが選択され得る。第1の訓練シナリオは、複数の異なる技能を訓練することに関連し得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のプロセッサとメモリとを備えるコンピューティングプラットフォームにおいて、
複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、
1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、
前記母集団データと前記技能データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、前記行動目標が、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、
前記複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、前記複数の異なる技能の各技能が前記訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、前記対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、
前記行動目標と、前記有効性データと、前記推定された臨床的成功データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と前記複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、前記複数の異なる訓練シナリオのうちの前記第1の訓練シナリオが、前記複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することと
を含む、方法。
【請求項2】
エクステンデッドリアリティデバイスが、前記第1の対象部分母集団に関連するユーザに、前記第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすこと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組合せを選択することは、
前記異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記推定された臨床的成功データを生成することが、
ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または
目標達成尺度(GAS)
のうちの1つまたは複数を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記組合せを選択することが、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記対象部分母集団による行動変化の前記程度をシミュレートすることが、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記組合せを選択することが、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記コンピューティングプラットフォームによっておよびユーザコンピューティングデバイスに、前記組合せの指示を送信することであって、前記組合せの前記指示を送信することは、前記ユーザコンピューティングデバイスが前記組合せの前記指示を表示することを引き起こす、前記組合せの指示を送信すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記推定された臨床的成功データが、
前記対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、または
前記対象部分母集団の前記パフォーマンスレベルの標準化された効果量
のうちの1つまたは複数を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
行動変化の前記程度をシミュレートすることが、前記パフォーマンスレベルに関数を適用することによって前記パフォーマンスレベルを重み付けすることを含み、前記関数が、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記行動目標を識別することが、
対象年齢の範囲、
全検査知能指数(FSIQ)値の範囲、または
対人応答性尺度-バージョン2(「SRS合計」)tスコアの範囲
のうちの1つまたは複数に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと
を備えるコンピューティングデバイスであって、前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、
1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、
前記母集団データと前記技能データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、前記行動目標が、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、
前記複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、前記複数の異なる技能の各技能が前記訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、前記対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、
前記行動目標と、前記有効性データと、前記推定された臨床的成功データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と前記複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、前記複数の異なる訓練シナリオのうちの前記第1の訓練シナリオが、前記複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することと
を行わせる、コンピューティングデバイス。
【請求項13】
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
エクステンデッドリアリティデバイスが、前記第1の対象部分母集団に関連するユーザに、前記第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすこと
を行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項14】
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
前記異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別すること
を行わせることによって、前記コンピューティングデバイスに、前記組合せを選択することを行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項15】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または
目標達成尺度(GAS)
のうちの1つまたは複数を使用して、前記推定された臨床的成功データを生成することを行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項16】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づいて前記組合せを選択することを行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項17】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用して、前記対象部分母集団による行動変化の前記程度をシミュレートすることを行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項18】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することを行わせることによって、前記コンピューティングデバイスに、前記組合せを選択することを行わせる、請求項12に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項19】
命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、
複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、
1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、
前記母集団データと前記技能データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、前記行動目標が、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、
前記複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、前記複数の異なる技能の各技能が前記訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、
前記複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、前記対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、
前記行動目標と、前記有効性データと、前記推定された臨床的成功データとに基づいて、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と前記複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、前記複数の異なる訓練シナリオのうちの前記第1の訓練シナリオが、前記複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することと
を行わせる、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
エクステンデッドリアリティデバイスが、前記第1の対象部分母集団に関連するユーザに、前記第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすこと
を行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
前記異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別すること
を行わせることによって、前記コンピューティングデバイスに、前記組合せを選択することを行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、
ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または
目標達成尺度(GAS)
のうちの1つまたは複数を使用して、前記推定された臨床的成功データを生成することを行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる技能のうちの前記2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づいて前記組合せを選択することを行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用して、前記対象部分母集団による行動変化の前記程度をシミュレートすることを行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記コンピューティングデバイスに、前記複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することを行わせることによって、前記コンピューティングデバイスに、前記組合せを選択することを行わせる、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、その全体がすべての目的のために参照により本明細書に援用される「CLUSTERED ANALYSIS OF TRAINING SCENARIOS FOR ADDRESSING NEURODEVELOPMENTAL DISORDERS」と題する、2021年10月6日に出願された米国仮出願第63/252,751号の利益および優先権を主張する。
【0002】
本明細書で説明される態様は、概して、改善された対象試験および分析のための医療処置および医療デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
自閉症スペクトラム障害(ASD)などの神経発達障害(ND)は、個人の社会的な、コミュニケーションの、および/または行動の能力を悪い方に損ない得る広範囲の状態を包含する。1つまたは複数のNDを経験している個人は、他者とコミュニケーションおよび相互作用することの困難を経験することがあり、特に限られた関心を有することがあり、および/または反復的な行動を呈することがある。たとえば、社会的相互作用を伴う日常生活のタスクは、1つまたは複数のNDを経験している個人にとって特定の困難を提示し得る。NDは、しばしば、胃腸障害、発作または睡眠障害など、感覚過敏および医学的問題、ならびに不安、鬱病および注意の問題など、精神健康上の課題が付随する。したがって、1つまたは複数のNDを経験している個人は、学校、職場、および他の社会的文脈において困難を有し得る。
【0004】
様々なNDについて様々な処置方法が存在する。概して、早期介入戦略(たとえば、1つまたは複数のNDを経験している子供が、話し、歩き、概して、場合によっては他者と相互作用するのを助けるための療法)が有益であり得るので、子供におけるNDに関連する症状の早期識別が有用である。一般的なアプローチである応用行動分析(ABA)は、肯定的な行動(たとえば、社会的相互作用)を奨励することと、否定的な行動(たとえば、引きこもることまたはコミュニケーションしないこと)を思いとどまらせることとを伴う。ABAのカテゴリ内に、ASDなどのNDについて、離散試行訓練(たとえば、個別のタスクにおける肯定的な行動を試験し、報酬を与えること)、早期集中行動介入、機軸反応訓練(たとえば、対象に、対象自身の行動を監視することを学習するように奨励すること)、言語行動介入、作業療法(たとえば、着衣、食事、入浴、および他のタスクを実施することを学習することによって、対象が独立して生活するのを助けること)、感覚統合療法(たとえば、対象が、好ましくない光景、音、および臭いを扱うのを助けること)などを含む、いくつかのアプローチが存在する。他のアプローチは、個人の食事を変更すること、薬物を使用することなどを含む。
【0005】
1つまたは複数のNDを経験している個人が処置を提供され得る多くの異なるやり方、ならびに、それらの1つまたは複数のNDを異なるように経験する、1つまたは複数のNDをもつ様々な異なる部分母集団が、1つまたは複数のNDをもつ個人を処置するタスクを特に困難にすることがある。異なる部分母集団は、異なる形態の処置に異なるように反応し得るが、個人のグループに対して同様の形態の療法を実装することが、しばしばより効率的(およびコスト効果的)である。たとえば、1つまたは複数のNDを経験している個人のグループに処置を提供することが可能であり得るが、臨床医は、そのグループ中の個人の特定の構成にについてどの形態の処置が最大限に効果的であり得るかは言うまでもなく、どの形態の処置が提供されるべきであるかを識別することの困難を有し得る。これは、特に、処置が、1つまたは複数のNDの複数の側面に影響を及ぼす複数の技能(skill)(たとえば、個人の眼を見ること、大声で話すこと、レジ係にお金を提供することなど、複数の生活技能を必要とするタスク)の訓練を伴うとき、当てはまる。
【発明の概要】
【0006】
以下は、本明細書で説明される様々な態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、広範な概観ではなく、必要とされるまたは重要な要素を識別するものではなく、あるいは特許請求の範囲を定めるものではない。以下の概要は、以下で提供されるより詳細な説明の導入前置きとして、いくつかの概念を簡略化された形態で提示するにすぎない。
【0007】
上記で説明された従来技術における制限を克服するために、および、本明細書を読み、理解すれば明らかになるであろう他の制限を克服するために、本明細書で説明される態様は、対象部分母集団による行動変化の程度を確認するために様々な訓練シナリオおよび様々な対象部分母集団をシミュレートすることと、次いで、対象部分母集団と、1つまたは複数のNDに関連する異なる技能を有益に訓練する訓練シナリオとの組合せを選択することとを対象とする。
【0008】
コンピューティングデバイスが、複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信するように構成され得る。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のNDを経験している個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信し得る。コンピューティングデバイスは、母集団データと技能データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別し得る。それらの行動目標は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能の改善に関係し得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータ152を生成し得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、複数の異なる技能の各技能が上記訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成し得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、上記対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成し得る。コンピューティングデバイスは、次いで、行動目標と、有効性データと、推定された臨床的成功データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択し得る。複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオは、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連し得る。
【0009】
以下でより詳細に説明されるように、コンピューティングデバイスは、様々なやり方で構成され得る。コンピューティングデバイスは、エクステンデッドリアリティデバイスが、第1の対象部分母集団に関連するユーザに、第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こし得る。コンピューティングデバイスは、異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することによって、組合せを選択し得る。コンピューティングデバイスは、ヴァインランド適応行動尺度(VABS:Vineland Adaptive Behavior Scale)、または目標達成尺度(GAS:Goal Attainment Scale)のうちの1つまたは複数など、1つまたは複数のNDに関連する基準を使用して、推定された臨床的成功データを生成し得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づいて組合せを選択し得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用して、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートし得る。コンピューティングデバイスは、複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することによって、組合せを選択し得る。コンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイスに、組合せの指示を送信し得る。その状況では、組合せの指示を送信することは、ユーザコンピューティングデバイスが組合せの指示を表示することを引き起こし得る。推定された臨床的成功データは、対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、または対象部分母集団のパフォーマンスレベルの標準化された効果量のうちの1つまたは複数を示し得る。コンピューティングデバイスは、パフォーマンスレベルに関数を適用することによってパフォーマンスレベルを重み付けすることによって、行動変化の程度をシミュレートし得る。その状況では、関数は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づき得る。コンピューティングデバイスは、対象年齢の範囲、全検査知能指数(FSIQ:Full-Scale Intelligence Quotient)値の範囲、または対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale)-バージョン2(SRS合計)tスコアの範囲のうちの1つまたは複数に基づいて、行動目標を識別し得る。
【0010】
以下でさらに詳細に説明される本開示の利益とともに、これらおよび追加の態様が諒解されよう。
【0011】
本特許または出願ファイルは、カラーで仕上げられた少なくとも1つの図面を含んでいる。(1つまたは複数の)カラー図面をもつ本特許または特許出願公開のコピーは、要求し、必要な料金を支払うと、特許庁によって提供される。
【0012】
同様の参照番号が同様の特徴を示す、添付の図面を考慮して、以下の説明を参照することによって、本明細書で説明される態様およびそれらの利点のより完全な理解が得られ得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本明細書で説明される1つまたは複数の例示的な態様による、使用され得る例示的なコンピュータシステムアーキテクチャを示す図である。
図2】療法とターゲット母集団との組合せを決定するためにコンピューティングデバイスによって実施され得るステップをもつ例示的なフローチャートである。
図3】データベースと、コンピューティングデバイスと、入出力との間の第1のメッセージ図である。
図4】データベースと、コンピューティングデバイスと、入出力との間の第2のメッセージ図である。
図5】データベースと、コンピューティングデバイスの様々な要素と、入出力との間の第1のメッセージ図である。
図6】データベースと、コンピューティングデバイスの様々な要素と、入出力との間の第2のメッセージ図である。
図7】対象部分母集団についての共通して未達成の技能の一例を示す図である。
図8】異なる部分母集団と共通して未達成の技能との間の例示的な相関を示す図である。
図9】訓練シナリオを介して対象部分母集団について技能が改善され得る確率の例を示す図である。
図10】対象部分母集団についての様々な未達成の技能間の関連付けを表す例示的なヒートマップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な実施形態の以下の説明では、上記で識別され、本出願の一部を形成する添付の図面への参照が行われ、そこには、本明細書で説明される態様が実践され得る様々な実施形態が例示として示される。他の実施形態が利用され得、本明細書で説明される範囲から逸脱することなく構造的および機能的変更が行われ得ることを理解されたい。様々な態様は、他の実施形態が可能であり、様々な異なるやり方で実践されるかまたは行われることが可能である。
【0015】
以下でより詳細に説明される主題に対する一般的な導入として、本明細書で説明される態様は、1つまたは複数のNDを経験している個人における社会的な、コミュニケーションの、および/または感覚の欠損の1つまたは複数の症状を処置することを対象とする。1つまたは複数のNDを経験している個人は、生活タスク(たとえば、コンビニエンスストアにおいて商品を購入すること)をシミュレートすることによってなど、訓練シナリオを使用して訓練され得る。そのような訓練シナリオは、1つまたは複数のNDをもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する技能を訓練するように構成され得る。たとえば、コンビニエンスストアにおいて商品を購入することを伴う訓練シナリオが、取引中にレジ係と話すこと、レジ係の眼を見ること、適切なボディーランゲージを使用することなどを実践するように個人を訓練することを伴い得る。そうは言っても、異なる対象部分母集団が、いくつかの技能に関する異なるレベルの習熟度を有し得、異なる訓練シナリオが、異なる対象部分母集団に、異なるように影響を及ぼし得る。たとえば、1つまたは複数のNDを経験しているより年少の個人が、より年長の個人よりも、アイコンタクトを行うことのより多くの困難を有し得、したがって、アイコンタクトを伴う訓練シナリオが、より年長の対象部分母集団と比較して、より年少の対象部分母集団にとってより困難であり得る。臨床医は、患者の困難の特定された事例を検出するが、概して、特に、複数の部分母集団が同じ訓練シナリオにおいて訓練されるとき、全体としてそのような困難に対する制限された洞察を有し得る。本明細書で説明される態様は、特に、対象部分母集団とそれらの対象部分母集団によって未達成の技能の発展のために最大限の利益を有し得る訓練シナリオとの組合せを識別する、1つまたは複数のNDの固有のニーズに鑑みて、特殊化された処理ステップを実施することによって、上記で識別された問題を是正する。言い換えれば、本明細書で説明される態様は、1つまたは複数のNDが対象部分母集団において処置され得る予期しないやり方を識別するための、固有のシミュレーションストラテジーおよび処理技法を使用する。
【0016】
本開示全体にわたって神経発達障害の一例として自閉症スペクトラム障害が参照されるが、本開示は、自閉症スペクトラム障害に限定されない。同様に、神経発達障害という用語は、様々なバージョンの精神障害の診断と統計マニュアル(DSM:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorder)によって提供され得るものなど、神経発達障害の特定の定義を指すものではない。そうではなく、本開示は、多種多様な神経発達障害に自由に適用され得る。実際、本開示は、1つまたは複数の神経発達障害が、自閉症スペクトラム障害に一致する表現型を有するか否かにかかわらず、それらの1つまたは複数の神経発達障害を経験している対象を訓練するために有益に適用され得る。たとえば、本明細書で説明される改善は、微細および粗大運動技能を抑制する様々な神経筋状態を経験している個人を訓練するのを助けるために使用され得る。
【0017】
その上、本開示は、神経発達障害を経験している人々のための介護者に適用され得る。言い換えれば、本開示の大部分が、説明の容易さのために、1つまたは複数の神経発達障害を経験している個人の訓練に焦点を当てるが、同じプロセスが、1つまたは複数の神経発達障害を経験している他の個人にサポートを提供するのを助ける(たとえば、それらの他の個人の介護者である)個人を訓練するために適用され得る。たとえば、本開示は、有利には、自閉症スペクトラム障害を経験している個人の介護に関連する技能を改善するように介護者を訓練し得る。
【0018】
本明細書で詳述される態様は、訓練シナリオをシミュレートすることと、実生活訓練シナリオを使用して訓練され得る技能と対象部分母集団との固有の組合せを識別することとを行うために、1つまたは複数のNDに特有のデータを処理するための方法を提供することによって、コンピュータの機能を改善する。本明細書で説明される処理およびシミュレーションステップは、1つまたは複数のNDの固有の態様に特有であり、異なる対象部分母集団が、通常の生活技能(たとえば、大声で話すこと)に関する異なる習熟度を有し得ることを反映する。本明細書で説明される処理およびシミュレーション技法は、ペンおよび紙を用いてか否かにかかわらず、人間によって実施され得ず、すなわち、データは、人間の処理では完全に実現不可能であるほどに多く、シミュレーションおよび処理ステップは必然的にコンピュータ実装である。
【0019】
本明細書で使用される語法および専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものと見なされるべきでないことを理解されたい。むしろ、本明細書で使用される句および用語は、それらの最も広い解釈および意味を与えられるべきである。「含む(including)」および「備える/含む(comprising)」およびそれらの変形形態の使用は、その後リストされる項目およびそれらの等価物ならびに追加の項目およびそれらの等価物を包含するものとする。「接続された(connected)」という用語および同様の用語の使用は、直接接続と間接接続の両方を含むものとする。
【0020】
コンピューティング環境
図1は、スタンドアロンおよび/またはネットワーク化された環境において本明細書で説明される1つまたは複数の例示的な態様を実装するために使用され得る、システムアーキテクチャおよびデータ処理デバイスの一例を示す。コンピューティングデバイス103は、インターネットなど、ワイドエリアネットワーク(WAN)101を介して相互接続され得る。プライベートイントラネット、企業ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイヤレスネットワーク、パーソナルネットワーク(PAN)などを含む、他のネットワークが、同じくまたは代替的に使用され得る。ネットワーク101は、説明目的のためのものであり、より少数のまたは追加のコンピュータネットワークと置き換えられ得る。ローカルエリアネットワーク133が、任意の既知のLANトポロジーのうちの1つまたは複数を有し得、イーサネットなど、様々な異なるプロトコルのうちの1つまたは複数を使用し得る。コンピューティングデバイス103、第2のコンピューティングデバイス145、対象データベース144、シナリオデータベース143、技能データベース142、行動ターゲットデータベース141、および/または他のデバイス(図示せず)など、コンピューティングデバイスは、ツイストペアワイヤ、同軸ケーブル、光ファイバー、電波、または他の通信媒体を介して、ネットワークのうちの1つまたは複数に接続され得る。
【0021】
本明細書で使用され、図面に示されている「ネットワーク」という用語は、遠隔記憶デバイスが1つまたは複数の通信経路を介して互いに結合されたシステムだけでなく、記憶能力を有するそのようなシステムに随時結合され得るスタンドアロンデバイスをも指す。したがって、「ネットワーク」という用語は、「物理ネットワーク」だけでなく、すべての物理ネットワークにわたって存在する、単一のエンティティに起因する、データから構成される「コンテンツネットワーク」をも含む。
【0022】
技能データベース142は、1つまたは複数のNDをもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データ153を記憶し得る。技能は、対象に関連し得るタスク(たとえば、生活技能、能力など)であり得る。たとえば、技能は、対象の書く能力、対象の、家庭タスクを扱う能力、対象の、変化または否定的な経験と対処する能力、対象の衛生などに関係し得る。技能は、コミュニケーション技能(たとえば、言語的発話)、日常生活技能(たとえば、起床した後にベッドを整えること)、および/または社会性技能(たとえば、友人を作ること)など、様々な領域に対応し得る。追加および/または代替として、技能は、コミュニティ技能(たとえば、グループアクティビティに参加すること)、対処技能(たとえば、否定的経験を取り扱うこと)、家庭技能(たとえば、個人の部屋を掃除すること)、表現的技能(たとえば、感情を表すこと)、対人関係技能(たとえば、友人を作り、付き合い続けること)、個人的技能(たとえば、シャワーを浴びること)、遊びおよび余暇時間技能(たとえば、玩具を共有すること)、受容技能(たとえば、他者の感情を理解すること)、および/または書かれた技能(たとえば、電子メールを書くこと)など、下位領域に関係し得る。技能データ153は、様々な領域および/または下位領域に分けられた技能の順序付きリストなど、技能のリストとして表され得る。そのような技能の例が、図7に関して以下でより詳細にリストされる。
【0023】
技能データベース142は、追加および/または代替として、訓練可能性値156を記憶し得る。訓練可能性値156のうちの1つまたは複数など、訓練可能性値は、対象に教えられるべき1つまたは複数の技能の能力を表し得る。たとえば、対象に、書くことを教えることは(時間および労力があれば)適度に簡単であり得るが、同じ個人に、長期の友人を作り、付き合い続けることを教えることは、いくぶんより困難であり得る。したがって、書く技能は、訓練が中程度に容易であることを示す訓練可能性値を提供され得るが、友人関係維持技能は、訓練がいくぶんより困難であることを示す訓練可能性値を提供され得る。
【0024】
対象データベース144は、複数の異なる対象部分母集団に関係する情報を提供する母集団データ151を記憶し得る。対象部分母集団は、1つまたは複数のNDを経験している対象の母集団の任意の区分であり得る。たとえば、部分母集団は、年齢、性別、所在地、所得水準など、人口統計に基づき得る。このようにして、たとえば、ある対象部分母集団は2~8歳の子供に対応し得、別の対象部分母集団は9~12歳の子供に対応し得る。別の例として、ある対象部分母集団は、ニューヨーク州にいる大人に対応し得、別の対象部分母集団は、カリフォルニア州にいる大人に対応し得る。母集団データ151は、対象ごとのものであり得る。たとえば、母集団データ151は、複数の異なる対象の各々について、対応する人口統計学情報を示し得る。
【0025】
対象データベース144は、追加および/または代替として、1つまたは複数の対象についての履歴シミュレーション情報を記憶し得る。たとえば、履歴シミュレーション情報は、いくつかの対象がいくつかの訓練シナリオを提供されたかどうかを示し得る。追加および/または代替として、履歴シミュレーション情報は、いくつかの対象が、訓練シナリオ中に提供されたいくつかの診断試験をパスしたかどうかの指示を含み得る。
【0026】
対象データベース144は、追加および/または代替として、1つまたは複数の対象についての習熟度情報を記憶し得る。そのような習熟度情報は、技能を実施する1つまたは複数の対象の能力に関係する情報を含み得る。たとえば、母集団データ151は、特定の対象について、臨床試験中にその特定の対象に提供された、1つまたは複数の技能に関連する、スコアの指示を含み得る。
【0027】
行動ターゲットデータベース141は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能など、データを示す行動目標データ154を含み得る。そのような共通して未達成の技能の例は、共通して未達成の技能701として図7において提供される。そのような行動目標データ154は、母集団データ151および/または技能データ153に基づいて識別(たとえば、生成)され得る。たとえば、行動目標データ154は、行動目標が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能701の改善に対応し得るように、母集団データ151および/または技能データ153に基づいて識別され得る。このようにして、行動目標データ154は、1つまたは複数の対象部分母集団が改善する必要がある技能を示し得る。たとえば、行動目標データ154は、1つまたは複数NDを経験する8~11歳の少年が、定期的にシャワーを浴びることの困難を有し、1つまたは複数のNDを経験する12~15歳の少女が、大声で話すことの困難を有することを示し得る。そのような行動目標データ154は、1つまたは複数の対象部分母集団について、1つまたは複数の技能に対応するスコア(たとえば、主観的または客観的スコア)を示すデータとして、表され得る。たとえば、1つまたは複数のNDを経験する8~11歳の少年について、それらの少年は、友人を作ることを伴う技能に関して「良好」とスコアリングされ、ただし、書く技能を伴う技能に関して「不良」とスコアリングされ得、これは、書く技能を改善するのを助ける訓練シナリオが価値があり得ることを示唆する。
【0028】
シナリオデータベース143は、1つまたは複数のNDに関連する1つまたは複数の技能を訓練するための1つまたは複数の異なる訓練シナリオを示し得る。訓練シナリオは、1つまたは複数のNDに関連する1つまたは複数の技能を訓練する(たとえば、それらの技能のパフォーマンスを改善する)ために使用され得るアクティビティであり得る。家庭下位領域における技能をターゲットにする訓練シナリオの場合、たとえば、訓練シナリオは、自分の家を掃除するように個人を訓練することに焦点を当て得る。表現的下位領域における技能をターゲットにする訓練シナリオの場合、たとえば、訓練シナリオは、大声で話すように個人を訓練することに焦点を当て得る。受容下位領域における技能をターゲットにする訓練シナリオの場合、たとえば、訓練シナリオは、顔の表情を識別するように個人を訓練することに焦点を当て得る。それらの訓練シナリオは、対象部分母集団に提供され得る、相互作用アプリケーション(たとえば、ゲーム)の全部または部分であり得る。たとえば、シナリオデータベース143は、仮想現実、拡張現実、および/または複合現実インターフェースを介して、訓練シナリオを提供するために使用され得る、ソフトウェアモジュールを記憶し得る。
【0029】
仮想現実、拡張現実、および/または複合現実インターフェースを介してシナリオを提供することに関して、訓練シナリオは、参照により本明細書に援用される国際特許出願第PCT/US2020/065805号において説明される技法に従って提供され得る。
【0030】
訓練シナリオは、異なる領域および/または下位領域における技能を含む、複数の異なる技能を訓練し得る。実際、そのような訓練シナリオは、それらの訓練シナリオが、1つまたは複数のNDを経験している人々によって経験される問題の複数の側面に対処し得るという点で、極めて効率的であり得る。たとえば、訓練シナリオは、対象がコンビニエンスストアから品物を購入することを伴い得る。そのような訓練シナリオは、表現的下位領域技能(たとえば、レジ係と大声で話すこと)と、家庭下位領域技能(たとえば、現金またはクレジットカードで品物の代金を支払うこと)と、受容下位領域技能(たとえば、レジ係が何を言い、何をしたかを理解し、適切に反応すること)とを伴い得る。訓練シナリオは、追加および/または代替として、異なる対象部分母集団からの対象を含む、複数の対象を伴い得る。たとえば、上記で参照されたコンビニエンスストア訓練シナリオでは、ある対象がレジ係の役割を果たし得、別の対象が購入者の役割を果たし得る。
【0031】
第2のコンピューティングデバイス145は、臨床医、対象などに関連するコンピューティングデバイスであり得る。以下でさらに説明されるように、訓練シナリオについての推奨が、第2のコンピューティングデバイス145など、コンピューティングデバイスに出力され得る。そのような推奨は、たとえば、臨床医のコンピュータ上に表示され得、および/または対象のために(たとえば、1つまたは複数の訓練シナリオに自発的に参加するようにその対象に促すために)出力され得る。推奨は、追加および/または代替として、訓練シナリオを自動的に開始するために使用され得る。たとえば、訓練シナリオが、(たとえば、スマートフォンによって開始され得る、ゲーミフィケーションされた訓練シナリオの一部として、および/または呼の一部として)スマートフォンを使用して実施されることが可能であり得る状況では、推奨は、訓練シナリオを開始するためにスマートフォン(たとえば、第2のコンピューティングデバイス145)によって使用され得る。別の例として、第2のコンピューティングデバイス145は、仮想現実、拡張現実、および/または複合現実ヘッドセットであり得る。
【0032】
その上で実行するアプリケーションを含む、コンピューティングデバイスが、同じ物理マシン上で組み合わせられ、別個の仮想または論理アドレスを保持し得るか、あるいは別個の物理マシン上に存在し得る。図1は、使用され得るネットワークアーキテクチャの一例を示すにすぎず、当業者は、本明細書でさらに説明されるように、使用される特有のネットワークアーキテクチャおよびデータ処理デバイスが、変動し得、それらが提供する機能に対して二次的であることを諒解されよう。たとえば、技能データベース142によって提供されるサービスと対象データベース144によって提供されるサービスとが、単一のコンピューティングデバイス上で組み合わせられ得る。
【0033】
コンピューティングデバイス103、行動ターゲットデータベース141、技能データベース142、シナリオデータベース143、対象データベース144、および/または第2のコンピューティングデバイス145など、コンピューティングデバイスは、任意のタイプの既知のコンピュータ、サーバ、またはデータ処理デバイスであり得る。コンピューティングデバイス103は、たとえば、コンピューティングデバイス103の全体的な動作を制御する1つまたは複数のプロセッサ111を含み得る。コンピューティングデバイス103は、ランダムアクセスメモリ(RAM)113、読取り専用メモリ(ROM)115、ネットワークインターフェース117、入出力インターフェース119(たとえば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタなど)、および/またはメモリ121をさらに含み得る。入出力(I/O)119は、データまたはファイルを読み取ること、書き込むこと、表示すること、および/または印刷することを行うための、様々なインターフェースユニットおよびドライブを含み得る。メモリ121は、さらに、コンピューティングデバイス103の全体的な動作を制御するためのオペレーティングシステムソフトウェア123と、本明細書で説明される態様を実施するようにコンピューティングデバイス103に命令するための制御論理125と、本明細書で説明される態様とともに使用されることも使用されないこともある2次機能、サポート機能、および/または他の機能を提供する他のアプリケーションソフトウェア127とを記憶し得る。制御論理125は、本明細書ではソフトウェア125と呼ばれることもある。ソフトウェア125の機能は、制御論理125にコーディングされたルールに基づいて自動的に行われる動作または判定、ユーザがシステムに入力を提供することによって手動で行われる動作または判定、および/あるいはユーザ入力に基づく自動処理の組合せ(たとえば、クエリ、データ更新など)を指し得る。
【0034】
メモリ121は、第1のデータベース129と第2のデータベース131とを含む、本明細書で説明される1つまたは複数の態様の実施において使用されるデータをも記憶し得る。第1のデータベース129は、(たとえば、別個のテーブル、報告などとしての)第2のデータベース131を含み得る。第1のデータベース129は、訓練シナリオをシミュレートする目的のために使用され得る、信頼区間155など、データを記憶し得る。すなわち、情報は、システム設計に応じて、単一のデータベースに記憶されるか、あるいは、異なる論理、仮想、または物理データベースに分けられ得る。行動ターゲットデータベース141など、コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイス103に関して説明されるように、同様のまたは異なるアーキテクチャを有し得る。当業者は、本明細書で説明されるコンピューティングデバイス103(または本明細書で説明される任意の他のコンピューティングデバイス)の機能が、たとえば、複数のコンピュータにわたって処理負荷を分散させること、地理的所在地、ユーザアクセスレベル、サービス品質(QoS)などに基づいてトランザクションを分離することを行うために、複数のデータ処理デバイスにわたって拡散され得ることを諒解されよう。
【0035】
1つまたは複数の態様は、本明細書で説明される1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、1つまたは複数のプログラムモジュールにおいてなど、コンピュータ使用可能または可読データおよび/あるいはコンピュータ実行可能命令において具現され得る。概して、プログラムモジュールは、コンピュータまたは他のデバイス中のプロセッサによって実行されたとき、特定のタスクを実施するか、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。モジュールは、実行のためにその後コンパイルされるソースコードプログラミング言語で書かれ得るか、または(限定はしないが)ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)または拡張可能マークアップ言語(XML)など、スクリプト言語で書かれ得る。コンピュータ実行可能命令は、不揮発性記憶デバイスなど、コンピュータ可読媒体に記憶され得る。ハードディスク、CD-ROM、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、および/またはそれらの任意の組合せを含む、任意の好適なコンピュータ可読記憶媒体が利用され得る。さらに、本明細書で説明されるデータまたはイベントを表す様々な伝送(非記憶)媒体が、金属ワイヤ、光ファイバー、および/またはワイヤレス伝送媒体(たとえば、空気および/または空間)など、信号伝導媒体を通して進む電磁波の形態で、ソースと宛先との間で転送され得る。本明細書で説明される様々な態様は、方法、データ処理システム、またはコンピュータプログラム製品として具現され得る。したがって、様々な機能が、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、ソフトウェア、ファームウェア、および/あるいはハードウェアまたはハードウェア等価物において全体的にまたは部分的に具現され得る。特定のデータ構造が、本明細書で説明される1つまたは複数の態様をより効果的に実装するために使用され得、そのようなデータ構造は、本明細書で説明されるコンピュータ実行可能命令およびコンピュータ使用可能データの範囲内で企図される。
【0036】
神経発達障害訓練シナリオシミュレーション
次に、説明は、行動変化の程度のシミュレーションに基づく、訓練シナリオと対象部分母集団との組合せの選択に向かう。
【0037】
図2は、訓練シナリオと対象部分母集団との組合せを選択するためにコンピューティングデバイスによって実施され得る方法のフローチャートを示す。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサと命令を記憶するメモリとを備え得、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、図2のステップのうちの1つまたは複数の実施を引き起こす。追加および/または代替として、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体が、コンピューティングデバイスによって実行されたとき、図2のステップのうちの1つまたは複数の実施を引き起こす、命令を記憶し得る。図2に示されているステップは、例示的であり、必要に応じて並べ替えられるかまたはさもなければ変更され得る。たとえば、複数のステップが、ステップ201とステップ202との中間で実施され得、ならびに/あるいはステップ205が置き換えられおよび/または省略され得る。
【0038】
図2に対する導入として、本明細書で説明されるプロセスは、多くが、有利には、介入ターゲット(たとえば、学習されるべき技能)と対象母集団との組合せをシミュレートする。このようにして、コンピューティングデバイスは、したがって、1つまたは複数の対象部分母集団と、(それら自体、1つまたは複数のNDに関連する1つまたは複数の技能に対処する)1つまたは複数の訓練シナリオとを組み合わせることによって、1つまたは複数のNDの態様に対処するための固有の機会を識別するための、シミュレーションおよび処理技法を使用し得る。図2は、そのようなシミュレーションが実施され得る高レベル様式を表す。以下で説明される他の図(たとえば、図3図6)は、はるかに詳細に同様のプロセスの例を提供する。
【0039】
ステップ201において、コンピューティングデバイスは、行動目標のポートフォリオを定義し得る。そのような行動目標は、行動ターゲットデータベース141によって記憶され得、ならびに/あるいは、対象データベース144および/または技能データベース142によって反映され得るものなど、共通して未達成の技能701に対応し得る。行動目標は、追加および/または代替として、1つまたは複数のNDを経験している個人についてのターゲットに関係し得る。行動目標は、追加および/または代替として、それらの共通して未達成の技能701が訓練され得るやり方など、様々な訓練シナリオに対応し得る。たとえば、行動目標は言語コミュニケーションに対応し得、言語コミュニケーションについての既知の訓練シナリオはスピーチ実践を含み得る。
【0040】
ステップ202において、コンピューティングデバイスは、臨床的成功の確率を推定し得る。ステップ201において識別された各技能について、コンピューティングデバイスは、そのような技能が1つまたは複数の訓練シナリオによって訓練(たとえば、改善)され得る確率を決定(たとえば、予測、推定、および/または確認)し得る。たとえば、コミュニケーション領域技能について、スピーチ実践訓練シナリオは、特に効果的であり得るが、スピーチを付随的にのみ伴う訓練シナリオ(たとえば、店において買い物をすることを伴う訓練シナリオ)は、最小限に効果的であり得る。このようにして、コンピューティングデバイスは、任意の所与の訓練シナリオが特定の技能を訓練する(たとえば、改善する)ことになる可能性を決定し得る。
【0041】
ステップ203において、コンピューティングデバイスは、様々な対象母集団への、ポートフォリオの様々な要素の送達をシミュレートし得る。このシミュレーションプロセスでは、コンピューティングデバイスは、訓練シナリオと対象部分母集団との様々な組合せを通して反復し得る。このプロセスは、履歴の、実生活試験に基づいて実施され得、たとえば、シミュレーションプロセスは、実際の対象に対して実施された実際の訓練シナリオから収集されたデータに基づき得る。
【0042】
ステップ204において、コンピューティングデバイスは、介入ターゲットとターゲット母集団とのあらゆる組合せの効果を推定し得る。ステップ203において実施された(1つまたは複数の)シミュレーションに基づいて、コンピューティングデバイスは、様々な対象母集団に関する訓練シナリオの効力を確認し得る。たとえば、コンピューティングデバイスは、1つまたは複数の対象部分母集団と1つまたは複数の訓練シナリオとのあらゆる可能な組合せについて、1つまたは複数のNDに関連する1つまたは複数の技能に関する組合せの有効性を生成し得る。この有効性は、任意の客観的および/または主観的測定値において反映され得、たとえば、その有効性は、シミュレートされた訓練シナリオが、特定の対象部分母集団について、共通して未達成の技能701のパフォーマンスを著しく改善することが予測される場合、「高い」ことがあるが、その有効性は、シミュレートされた訓練シナリオが、特定の対象部分母集団について、共通して未達成の技能701のパフォーマンスをいくぶん改善するにすぎないことが予測される場合、「低い」ことがある。
【0043】
ステップ204において説明されたプロセスは、様々な形態の訓練の有効性の履歴報告に基づき得る。たとえば、コンピューティングデバイスは、技能および/または他の対象特性の(1つまたは複数の)変化に関する情報をユーザ(たとえば、1つまたは複数の神経発達障害を経験している対象、療法士など)から受信し得る。そのような情報は、様々な技能に関する様々な訓練シナリオの有効性を示し得る。このようにして、ステップ204における推定された有効性は、(1つまたは複数の)介入ターゲットと(1つまたは複数の)ターゲット母集団との1つまたは複数の組合せの履歴現実世界試験に基づき得る。
【0044】
ステップ205において、コンピューティングデバイスは、最大利益および/または検出力を生じることが予想される、介入ターゲット(たとえば、訓練シナリオ)とターゲット母集団(たとえば、(1つまたは複数の)対象部分母集団)との組合せに優先度を付け得る。このようにして、コンピューティングデバイスは、ステップ204において決定された有効性に基づいて、1つまたは複数の対象部分母集団と実生活において試みるべき1つまたは複数の訓練シナリオとの1つまたは複数の特に有用な組合せを識別し得る。そのようなステップは、実際には、1つまたは複数の訓練シナリオが、実生活において、仮想、拡張、および/または複合現実環境において、ソフトウェアアプリケーションにおいてなど、生じることを引き起こすことを伴い得る。たとえば、(ステップ204において決定されたような)特定の組合せの推定された効果が特に高い場合、コンピューティングデバイスは、この訓練シナリオの始まりを開始するために(1つまたは複数の)対象のスマートフォン(たとえば、第2のコンピューティングデバイス145)上のスマートフォンアプリケーションにメッセージを送信し得る。より具体的な例として、ステップ204において示されたプロセスが、1つまたは複数のNDを経験している25~30歳の大人の男性がスピードデートイベントに出掛けるように促された場合に、それらの男性がコミュニケーション領域において特に改善されることになることを示す場合、コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のNDを経験している25~30歳の大人の男性に関連するスマートフォンに、最近のスピードデートイベントについてのカレンダー招待を含む、地域のスピードデートイベントに出席するように対象に促すメッセージを送信し得る。
【0045】
図3は、データベースと、コンピューティングデバイス103と、入出力119との間のメッセージング図を示す。図3に示されているデバイスは、例示的であり、必要に応じて並べ替えられ得る。たとえば、データベースは、たとえば、行動ターゲットデータベース141、技能データベース142、シナリオデータベース143、および/または対象データベース144を含み得る。図3に示されているメッセージは、例示的であり、必要に応じて並べ替えられ、省略され、および/または修正され得る。
【0046】
ステップ301において、コンピューティングデバイス103は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または行動ターゲットデータベース141など、データベースから行動目標データ154を受信し得る。行動ターゲットデータベース141に関して上記で示されたように、行動目標データ154は、1つまたは複数のNDをもつ個人についてのターゲット(たとえば、目標)、および/またはそれらのターゲットに対処するための1つまたは複数の訓練シナリオを示し得る。たとえば、行動目標データ154は、1つまたは複数のNDを経験している個人によって共通して未達成である1つまたは複数の技能と、それらの技能を訓練するためにどの種類の訓練シナリオが使用され得るかとを示し得る。このようにして、行動目標データ154は、たとえば、対象によって実施され得る様々な訓練シナリオ(たとえば、シナリオデータベース143によって記憶されたもの)のリスティングを含み得、それらの訓練シナリオは、それらの訓練シナリオによって改善されると考えられる1つまたは複数の技能(および/または技能領域/下位領域)を示す。たとえば、行動目標データ154は、1つまたは複数のNDを経験している個人が、しばしば、言語コミュニケーションに関する困難を有することを示し得、言語コミュニケーション技能を訓練するために使用され得る(たとえば、技能データベース142によって記憶された)1つまたは複数の訓練シナリオを示し得、1つまたは複数の訓練シナリオの各々が、言語コミュニケーション技能を訓練することに関する、それらの訓練シナリオの有効性に基づいて重み付けされる。
【0047】
ステップ302において、コンピューティングデバイス103は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または技能データベース142など、データベースから技能データ153を受信し得る。図1に関して示されたように、技能データ153は、1つまたは複数のNDを経験している個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示し得る。このデータは、技能を様々な領域および/または下位領域に区分し得る。たとえば、ステップ302は、コンピューティングデバイス103が様々な技能のリスティングを受信することを含み得、そのような技能は、様々な領域および/または下位領域にグループ化される。
【0048】
ステップ303において、コンピューティングデバイス103は、行動および/または技能についての対象レベルデータをもつ部分母集団データ151を生成し得る。コンピューティングデバイスは、それにより、どの対象部分母集団が存在するか、ならびに/あるいはそれらの対象部分母集団が、どの技能および/または行動において優れており、および/またはそれに関する困難を有するかを決定し得る。このプロセスの一部として、コンピューティングデバイスは、対象データベース144から対象データを受信し得る。そのような対象データは、対象のうちの1つまたは複数によって実施された過去の訓練シナリオ、1つまたは複数の対象の評価(たとえば、診断試験)など、1つまたは複数の対象に関する情報を含み得る。対象データを使用して、コンピューティングデバイス103は、1つまたは複数の対象について、様々な技能、技能領域、および/または技能下位領域に関するそれらの対象のパフォーマンスを示すデータを示す、データを生成し得る。たとえば、コンピューティングデバイス103は、各対象について、その対象がどのくらい良好に言語的にコミュニケーションするかを決定し、次いで、様々な対象部分母集団についてのこれらの決定を集約するために、対象データベース144からの対象データを処理し得る。コンピューティングデバイス103は、年齢、性別、所在地、所得水準など、人口統計に基づいて、対象データを部分母集団にグループ化し得る。このようにして、コンピューティングデバイス103は、1つまたは複数の対象部分母集団について、部分母集団内の対象に関する情報を示すデータを生成し得る。
【0049】
ステップ304において、コンピューティングデバイス103は、1つまたは複数の対象および/または1つまたは複数の対象部分母集団についての共通して未達成の技能(たとえば、共通して未達成の技能701)を識別し得る。ステップ303において生成された部分母集団データ151に基づいて、コンピューティングデバイス103は、1つまたは複数の対象および/または対象部分母集団によって共通して未達成である1つまたは複数の技能を識別し得る。このようにして、コンピューティングデバイス103は、複数の対象にわたる技能欠陥を識別し得る。たとえば、1つまたは複数のNDを経験している12~15歳の男性は、共通して、言語コミュニケーション技能に関する問題を有し得、1つまたは複数のNDを経験している12~15歳の少女は、共通して、書くコミュニケーション技能に関する問題を有し得る。
【0050】
ステップ305において、コンピューティングデバイス103は、ステップ304において参照された識別された共通して未達成の技能を示し得る技能データ153を(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。そのような出力は、データベース(たとえば、第1のデータベース129および/または第2のデータベース131)に記憶され得る。そのような技能データ153は、追跡および研究の目的のために特に有用であり得る。たとえば、技能データ153の出力は、研究者がデータにおける傾向を分析し得るように、ユーザインターフェースにおいて技能データ153の表示を引き起こすことを含み得る。
【0051】
ステップ306において、コンピューティングデバイス103は、関係する技能のクラスタを識別し得る。クラスタは、2つまたはそれ以上の技能の、たとえば、それらの技能間の類似性または関係に基づく、グループ化であり得る。コンピューティングデバイス103は、技能データ153に基づいて、1つまたは複数の部分母集団にわたる共通して未達成の技能(たとえば、共通して未達成の技能701)のクラスタを識別し得る。たとえば、特定の対象部分母集団が、特定の技能領域、または、言語コミュニケーション下位領域などの技能下位領域における多数の技能において、欠陥のあるものであり得る。別の例として、2つの密接に関係する対象部分母集団(たとえば、12~15歳の男性の第1の部分母集団および16~18歳の男性の第2の部分母集団など、年齢が近い部分母集団)が、両方とも、書かれたコミュニケーション下位領域における多数の技能に関する困難を有し得る。
【0052】
ステップ307において、コンピューティングデバイス103は、関係する技能のクラスタ(たとえば、図10に示されている、関係する技能のクラスタ1001)を(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。技能データ153の場合と同様に、関係する技能のこれらのクラスタ1001は、それら自体、研究の目的のために特に有用であり得る。たとえば、関係する技能のクラスタ1001の出力は、研究者がデータにおける傾向を分析し得るように、ユーザインターフェースにおいてそれらのクラスタの表示を引き起こすことを含み得る。
【0053】
関係する技能のクラスタの出力は、経時的な、技能または他の対象特性の変化を含む、それらの技能に関する縦方向データを含み得る。たとえば、出力されたクラスタは、経時的な、クラスタの予測された変化、および/または、関係する技能がどのように関係し得るかの1つまたは複数の指示を示し得る。
【0054】
ステップ308において、コンピューティングデバイス103は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または技能データベース142など、データベースから技能関連付けデータを受信し得る。(たとえば、技能関連付けデータ901として図9に示されている)技能関連付けデータは、異なる技能間の1つまたは複数の関連付けを示し得る。たとえば、技能関連付けデータ901は、同じ訓練シナリオの一部として一緒に訓練され得る2つまたはそれ以上の技能を示し得る。別の例として、技能関連付けデータ901は、ある技能が、別の技能が訓練されるときに改善する傾向があることを示し得る。したがって、ステップ306において識別されたクラスタと比較して、技能関連付けデータ901は、サードパーティ試験、研究などを反映し得、したがって、それは、コンピューティングデバイス103の外部のデータベースから発生し得る。そのような情報は、その情報が技能間の主要な関連付けを提供し得、これが、訓練の有効性を最大化するために使用され得るという点で、有用であり得る。たとえば、2つまたはそれ以上の技能が、同じ訓練シナリオを使用して訓練され得る場合、そのような訓練シナリオは、それらの2つまたはそれ以上の技能に関する困難を有する対象部分母集団にとって特に役立ち得る。別の例として、対象部分母集団が、第1の技能と第2の技能とに関して苦労する場合に、第1の技能が、第2の技能が訓練されるときに改善する傾向がある場合、特定の訓練シナリオを用いて第2の技能を訓練することが、第1の技能にも利益を与え得ることが推論され得る。
【0055】
ステップ309において、コンピューティングデバイス103は、技能を互いに関連付け得る。ステップ308において受信された技能関連付けデータ901に基づいて、および/またはステップ307におけるクラスタ化に基づいて、コンピューティングデバイス103は、異なる技能を互いに関連付け得る。このようにして、コンピューティングデバイス103は、コンピューティングデバイス103によって決定されたデータ(たとえば、ステップ306における識別されたクラスタ)、ならびに外部データ(たとえば、ステップ308において受信された技能関連付けデータ901)に基づいて、技能をグループ化し得る。異なる技能は、重みを使用して互いに関連付けられ得る。たとえば、技能は、たとえば、重み付け値を用いて互いに関連付けられ得、したがって、たとえば、0.05の重み付け値は、ある技能を訓練することが他の技能にほとんど影響を及ぼさないことになることを意味し、1の重み付け値は、ある技能を訓練することが他の技能を直接訓練することになることを示し、2.5の重み付け値は、ある技能を訓練することが他の技能を著しく改善することになることを示す。あらゆる技能が別の技能に関連付けられる必要があるとは限らず、たとえば、ステップ306において識別されたクラスタおよび/またはステップ308において受信された技能関連付けデータ901は、いくつかの技能が、効果的に、他の技能との関連付けを有しない(および、たとえば、したがって、0の重みまたは0に極めて近い値の重みを有する)ことを示し得る。具体的な例として、対象部分母集団は、大声で話すことを実践することによってその対象部分母集団の書く技能を改善する可能性が低い。
【0056】
ステップ310において、コンピューティングデバイスは、第1のデータベース129および/または第2のデータベース131など、データベースから信頼区間155を受信し得る。信頼区間155は、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の様々なクラスタのシミュレーション中に使用され得る、データの一例である。信頼区間155の場合、これらは、ステップ302において受信された行動目標データ154、ステップ302において受信された技能データ153、ステップ304において生成された技能データ153、ステップ306において識別された関係する技能のクラスタ、ステップ308において説明された技能関連付けデータ901、ステップ309における関連付けられた技能(たとえば、重み)などの品質および/または妥当性についての信頼性値を設定するために使用され得る。このようにして、信頼区間155は、データのいくつかの態様が、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の様々なクラスタの(1つまたは複数の)シミュレーション中に依拠されるべきである、程度を示し得る。追加および/または代替として、信頼区間155は、そのようなクラスタのシミュレーションが実施されるプロシージャに関係し得る。たとえば、信頼区間155は、確実なシミュレーションと、ありそうもないことがあるシミュレーションとを区別するために、シミュレーションのプロセスにおいて使用され得る。
【0057】
ステップ311において、コンピューティングデバイス103は、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の様々な組合せを試験し得る。コンピューティングデバイス103は、シミュレートされた訓練シナリオが1つまたは複数の対象部分母集団の1つまたは複数の技能にどのように影響を及ぼすかを決定するために、訓練シナリオと1つまたは複数の対象部分母集団との様々な組合せを反復的に試験し得る。したがって、このステップは、図2のステップ204と同様であり得る。そのようなシミュレーションは、対象部分母集団の異なる組合せ、異なる訓練シナリオ(および/または訓練シナリオの組合せ)などを用いて実施され得る。たとえば、コンピューティングデバイス103は、2つの異なる対象部分母集団に一連の連続した訓練シナリオを提供することの、(たとえば、技能改善に関する)有効性をシミュレートし得る。それらのシナリオは、ステップ310において受信された信頼区間に基づいて実施され得る。たとえば、コンピューティングデバイス103は、僅少な関連付け(たとえば、所定のしきい値を満たさない重み値)を有する技能を有する2つの訓練シナリオを試験することをスキップし得る。
【0058】
図2のステップ204のように、ステップ311は、特に効果的な組合せを識別するために、訓練シナリオと対象部分母集団との様々な組合せを通して反復することを伴い得る。そのような組合せは、直感的でないことがあるが、たとえば、ステップ309において識別された関連付けから生じ得る。たとえば、ある訓練シナリオが、特定の対象部分母集団についての多種多様な技能について、有益なノックオン効果(knock-on effect)を有し得ることが臨床医にとって明らかでないことがあるが、とはいえ、その有益なノックオン効果は存在し得る。ステップ304において識別された共通して未達成の技能701、ステップ306において識別されたクラスタ、および/またはステップ309において決定された関連付けに鑑みて、これらの訓練シナリオを反復的にシミュレートすることによって、そのようなノックオン効果は、識別され、活用され得る。
【0059】
その上、図2のステップ205におけるもののように、ステップ311は、最大利益および/または検出力を生じることが予想される、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の組合せに優先度を付けることを伴い得る。言い換えれば、ステップ311において実施されるシミュレーションの目標のうちの1つは、1つまたは複数の技能に最大限に利益を与える、1つまたは複数の訓練シナリオと1つまたは複数の対象部分母集団との予想外に有効な組合せを識別することであり得る。そうは言っても、訓練シナリオが特定の対象部分母集団についての技能を完全に改善することは必要でない。いくつかの状況では、その組合せが、診断情報を提供すること、および/または臨床医がパフォーマンスを良好に検出することを可能にすることを行うことが、有益であるにすぎないことがある。
【0060】
ステップ312において、コンピューティングデバイスは、推奨を(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。推奨(たとえば、以下でより詳細に説明される、図3の推奨312、図4の組合せ408、図5の(1つまたは複数の)推奨501hなど)は、ステップ311の一部として識別された、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の1つまたは複数の組合せに関係するデータであり得る。たとえば、ステップ312は、臨床医に、訓練シナリオと、その訓練シナリオを実施するべきであるどの(1つまたは複数の)対象部分母集団と、その訓練シナリオを使用して訓練され得る1つまたは複数の技能との指示を出力することを伴い得る。推奨は、臨床医に関連するコンピューティングデバイス上のユーザインターフェースにおいてなど、ユーザインターフェースにおいて表示され得る。
【0061】
推奨は、1つまたは複数の訓練シナリオを開始するように構成され得る。たとえば、出力された指示は、コンピューティングデバイス(たとえば、スマートフォン、仮想現実ヘッドセット)に、訓練シナリオを始めることを行わせるように構成され得る。このアプローチは、書く技能を実践することを伴う訓練シナリオについて当てはまり得るものなど、推奨を受信するコンピューティングデバイスを使用して訓練シナリオが実施され得る場合に、特に役立ち得る。
【0062】
特に、推奨(たとえば、以下でより詳細に説明される、図3の推奨312、図4の組合せ408、図5の(1つまたは複数の)推奨501hなど)は、エクステンデッドリアリティデバイス(たとえば、仮想現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセット、および/または複合現実ヘッドセット)が、対象部分母集団に関連するユーザに、訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こし得る。訓練シナリオは、仮想現実、複合現実、および/または拡張現実デバイスを通して提供され得る。たとえば、コンビニエンスストアにおいて品物を購入することを伴う訓練シナリオは、実生活において提供されるのではなく、仮想現実において提供され得る。したがって、推奨は、仮想現実、拡張現実、および/または複合現実環境における訓練シナリオの提供を開始するように構成され得る。
【0063】
推奨は、ユーザコンピューティングデバイスに送信され得、したがって、ユーザコンピューティングデバイスは、推奨(たとえば、ステップ311の一部として識別された、対象部分母集団、訓練シナリオ、および/または技能の1つまたは複数の組合せ)の指示を表示することを行わせられ得る。推奨は、臨床医に提供され得るが、追加および/または代替として、対象部分母集団のメンバーなど、別の個人にも提供され得る。たとえば、これは、対象のスマートフォンに、対象がいくつかの訓練シナリオを実践するべきであるという指示を出力することを行わせ得る。
【0064】
図4は、データベースと、コンピューティングデバイス103と、入出力119との間のメッセージング図を示す。図4に示されているデバイスは、例示的であり、必要に応じて並べ替えられ得る。たとえば、データベースは、たとえば、行動ターゲットデータベース141、技能データベース142、シナリオデータベース143、および/または対象データベース144を含み得る。それらのデバイスのように、図4に示されているメッセージも、例示的であり、必要に応じて並べ替えられ、省略され、および/または修正され得る。
【0065】
ステップ401において、コンピューティングデバイス103は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または対象データベース144など、データベースから母集団データ151を受信し得る。母集団データ151は、複数の異なる対象部分母集団を示し得る。母集団データ151は、対象データベース144に関して上記で説明された母集団データ151と同じまたは同様であり得る。母集団データ151は、たとえば、様々な対象、それらの対象に関係する過去の診断、それらの対象に関係する人口統計学的情報などを示し得る。このステップは、図3のステップ303と同じまたは同様であり得る。
【0066】
ステップ402において、コンピューティングデバイス103は技能データ153を受信し得る。技能データ153は、1つまたは複数のNDを経験している個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示し得る。このステップは、図3のステップ302と同じまたは同様であり得る。
【0067】
ステップ403において、コンピューティングデバイス103は行動目標を識別し得る。それらの行動目標は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についてのものであり得る。そのような行動目標は、図1の行動ターゲットデータベース141に関して説明されたものと同じまたは同様であり得る。それらの行動目標は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能701に対応し得る。このようにして、それらの行動目標は、1つまたは複数の対象部分母集団において欠如している1つまたは複数の技能を示し得、したがって、それらの1つまたは複数の技能は、訓練設定の改善のターゲットである。したがって、ステップ403は、図2のステップ201および/または図3のステップ301と同じまたは同様であり得る。
【0068】
行動目標を識別することは、特定の対象部分母集団に関連するデータに基づき得る。概して、行動目標の一例は、1つまたは複数の対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能701である。したがって、それらの共通して未達成の技能701を決定することは、全検査知能指数(FSIQ)値の範囲、および/または対人応答性尺度-バージョン2(SRS合計)tスコアの範囲など、診断スコアに基づき得る。このようにして、不良な診断スコアは、技能が欠如していることを示し得る。その上、そのような共通して未達成の技能701を決定することは、対象年齢の範囲にも基づき得る。結局、子供の対象は、大人の対象と比較して、いくつかの技能(たとえば、個人衛生、書くこと)において、同じ適性を有することが予想されないことがある。
【0069】
ステップ404において、コンピューティングデバイス103はシナリオデータ152を生成し得る。シナリオデータ152は、複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示し得る。シナリオデータ152は、シナリオデータベース143に関して説明されたものと同じまたは同様であり得る。したがって、シナリオデータ152を生成することは、追加および/または代替として、シナリオデータ152をシナリオデータベース143から取り出すことを含み得る。その上、ステップ404は、図2のステップ201および図3のステップ301に関して説明されたものなど、様々な訓練シナリオに関する情報を生成することを伴い得る。
【0070】
ステップ405において、コンピューティングデバイス103は有効性データを生成し得る。有効性データを生成するために、コンピューティングデバイス103は、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、複数の異なる技能の各技能が上記訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定し得る。このステップは、図2のステップ204および/または図3のステップ308~ステップ311と同じまたは同様であり得る。
【0071】
ステップ406において、コンピューティングデバイス103は、推定された臨床的成功データを生成し得る。推定された臨床的成功データを生成するために、コンピューティングデバイス103は、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートし得る。このステップは、図2のステップ204および/または図3のステップ311と同じまたは同様であり得る。
【0072】
推定された臨床的成功データは、対象部分母集団のパフォーマンスレベルにおける効果量の数学的計算を示し得る。たとえば、推定された臨床的成功データは、対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、および/または対象部分母集団のパフォーマンスレベルの標準化された効果量を示し得る。そのような計算は、有利には、様々な異なるシミュレートされた訓練シナリオの素早い比較を援助するために使用され得る。たとえば、各シミュレートされた訓練シナリオについて計算された効果量を標準化することによって、そのようなシミュレーションによって示された行動変化の程度がより素早く出力され得る。
【0073】
対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることは、様々なモデルの使用を含み得る。たとえば、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることは、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするための、モンテカルロ法の使用を含み得る。そのようなモデルは、特に、様々なランダム変数が伴われ得る状況では、それらのモデルが訓練シナリオの成果をより良好に推定し得るという点で、有利であり得る。
【0074】
行動変化の程度をシミュレートすることは、パフォーマンスレベルを重み付けすることを含み得る。行動変化の程度を、その行動変化の程度が行動変化の優先度を反映するように、重み付けすることが有利であり得、たとえば、行動変化は、その行動変化が、特にまれな部分母集団(たとえば、小さい、またはさもなければ、サービスが行き届いていない部分母集団)に固有に利益を与えるという点で、特に重要であり、および/または、その行動変化が、重大な技能(たとえば、対処されない場合に対象の健康に悪影響を及ぼし得る、衛生)に関する場合、特に重要であり得る。行動変化の程度を重み付けするために、1つまたは複数の対象のパフォーマンスレベルに関数が適用され得る。その関数は、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づき得る。このようにして、より小さい、および/またはさもなければ、サービスが行き届いていない対象部分母集団は、より大きい/より顕著な部分母集団によって効果的に押し出されるのではなく、データにおいて、十分な表現を提供され得る。
【0075】
推定された臨床的成功データを生成することは、基準に基づき得る。したがって、臨床的成功データは、1つまたは複数のNDについての確立された基準に対する、1つまたは複数の対象および/または対象部分母集団についての予想されるパフォーマンス(たとえば、行動変化の程度)を反映し得る。たとえば、推定された臨床的成功データを生成することは、ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、目標達成尺度(GAS)、または同様の基準の使用を含み得る。
【0076】
ステップ407において、コンピューティングデバイス103は、対象部分母集団と第1の訓練シナリオとの組合せを選択し得る。この選択プロセスは、行動目標、有効性データ、および/または推定された臨床的成功データに基づき得る。第1の訓練シナリオは、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連し得る。このステップは、図2のステップ205および/または図3のステップ311と同じまたは同様であり得る。
【0077】
組合せを選択することは、複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することを含み得る。図2および図3に関して上記で示されたように、複数の対象部分母集団が、(1つまたは複数の)同じ訓練シナリオを使用して訓練され得、(1つまたは複数の)訓練シナリオが、複数の対象部分母集団を同時に伴い得る。たとえば、社会的シチュエーションにおいて話すことを実践するように対象を訓練することを伴う訓練シナリオでは、1つまたは複数のNDを経験している40~50歳の女性が、1つまたは複数のNDを経験している40~50歳の男性とペアリングされ得、したがって、2つの対象部分母集団が、訓練シナリオにおける異なる役割を担い得る。この種の組合せは、本明細書で説明されるシステムの多くの利益のうちの1つを反映し、対象部分母集団と、訓練シナリオと、技能とのそのような固有の組合せは、単に人間の検討によって決定され得ない様式で決定され得る。実際、直観に反した組合せがコンピューティングデバイス103によって識別され得るが、それらの直観に反した組合せは、1つまたは複数のNDを経験している個人を訓練するのを助ける際に特に有用であり得る。
【0078】
組合せを選択することは、異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することを含み得る。概して、部分母集団が技能を学習するように、訓練シナリオについてそれらの部分母集団を選択することが望ましいことがある。実際、対象部分母集団を、それらの対象部分母集団が複数の技能を同時に改善し得る訓練シナリオに導入することが、特に役立ち得る。次には、組合せを選択することは、1つまたは複数の部分母集団が、複数の異なる技能に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することを、伴い得る。結局、すでに訓練した技能について、対象を訓練することは不経済であり得る。
【0079】
組合せを選択することは、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値(たとえば、(1つまたは複数の)訓練可能性値156)に基づき得る。たとえば、いくつかの状況では、対象が自分の訓練プログラムにおいて成功を迅速に提供されるような、容易に訓練される技能をターゲットにする訓練シナリオを伴う組合せが選択され得る。他の状況では、対象が、主要な技能を発展させるのを助けられ得るような、訓練するのがより困難な技能をターゲットにする訓練シナリオを伴う組合せが選択され得る。
【0080】
ステップ408において、コンピューティングデバイス103は、組合せを(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。このステップは、図2のステップ205および/または図3のステップ312と同じまたは同様であり得る。
【0081】
図5は、図3のメッセージ図の別の観点を表し、この事例では、コンピューティングデバイス103の様々な構成要素に焦点を当てる。特に、コンピューティングデバイス103は、部分母集団データモジュール502と、共通して未達成の技能モジュール503と、クラスタ化モジュール504と、技能関連付けモジュール505と、試験/推奨モジュール506とともに示されている。
【0082】
ステップ501aにおいて、行動目標データ154は、コンピューティングデバイス103の部分母集団データモジュール502によって、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または行動ターゲットデータベース141など、データベースから受信され得る。このステップは、図3のステップ301と同じまたは同様であり得る。
【0083】
ステップ501bにおいて、技能データ153は、コンピューティングデバイス103の部分母集団データモジュール502によって、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または技能データベース142など、データベースから受信され得る。このステップは、図3のステップ302と同じまたは同様であり得る。
【0084】
ステップ501cにおいて、コンピューティングデバイス103の部分母集団データモジュール502は、コンピューティングデバイス103の共通して未達成の技能モジュール503に行動/技能についての対象レベルデータを送り得る。このステップは、図3のステップ303と同じまたは同様であり得る。
【0085】
ステップ501dにおいて、コンピューティングデバイス103の共通して未達成の技能モジュール503は、コンピューティングデバイス103のクラスタ化モジュール504に共通して未達成の技能(たとえば、共通して未達成の技能701)を送り得る。このステップは、図3のステップ304および/またはステップ305と同じまたは同様であり得る。
【0086】
ステップ501eにおいて、コンピューティングデバイス103のクラスタ化モジュール504は、コンピューティングデバイス103の技能関連付けモジュール505に技能のクラスタを送り得る。このステップは、図3のステップ306および/またはステップ307と同じまたは同様であり得る。
【0087】
ステップ501fにおいて、1つまたは複数のデータベース(たとえば、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または技能データベース142)が、コンピューティングデバイス103の技能関連付けモジュール505に技能関連付けデータ(たとえば、技能関連付けデータ901)を送り得る。このステップは、図3のステップ308と同じまたは同様であり得る。
【0088】
ステップ501gにおいて、コンピューティングデバイス103の技能関連付けモジュール505は、コンピューティングデバイス103の試験/推奨モジュール506に関連付けを送り得る。このステップは、図3のステップ309~ステップ311と同じまたは同様であり得る。
【0089】
ステップ501hにおいて、コンピューティングデバイス103の試験/推奨モジュール506は、推奨を(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。このステップは、図3のステップ312の全部または部分であり得る。
【0090】
図6は、図4のメッセージ図の別の観点を表し、この事例では、コンピューティングデバイス103の様々な構成要素に焦点を当てる。特に、コンピューティングデバイス103は、行動目標モジュール602と、シナリオモジュール603と、有効性モジュール604と、推定モジュール605と、選択モジュール606とともに示されている。
【0091】
ステップ601aにおいて、コンピューティングデバイス103の行動目標モジュール602は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または対象データベース144など、データベースから母集団データ151を受信し得る。このステップは、図4のステップ401と同じまたは同様であり得る。
【0092】
ステップ601bにおいて、コンピューティングデバイス103の行動目標モジュール602は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/または技能データベース142など、データベースから技能データ153を受信し得る。このステップは、図4のステップ402と同じまたは同様であり得る。
【0093】
ステップ601cにおいて、シナリオモジュール603は、第1のデータベース129、第2のデータベース131、および/またはシナリオデータベース143など、データベースから訓練シナリオを受信し得る。図1に関して上記で示されたように、シナリオデータベース143は、たとえば、1つまたは複数のNDを経験している個人によって呈される行動に関連する1つまたは複数の技能を訓練し得る訓練シナリオに関係する情報を記憶し得る。このステップは、図4のステップ403と同じまたは同様であり得る。
【0094】
ステップ601dにおいて、コンピューティングデバイス103の行動目標モジュール602は、コンピューティングデバイス103の推定モジュール605に行動目標データ154を送り得る。このステップは、図4のステップ404と同じまたは同様であり得る。
【0095】
ステップ601eにおいて、コンピューティングデバイス103のシナリオモジュール603は、コンピューティングデバイス103の有効性モジュール604にシナリオデータ152を送り得る。このステップは、図4のステップ405と同じまたは同様であり得る。
【0096】
ステップ601fにおいて、コンピューティングデバイス103の有効性モジュール604は、コンピューティングデバイス103の推定モジュール605に有効性データを送り得る。このステップは、図4のステップ406と同じまたは同様であり得る。
【0097】
ステップ601gにおいて、コンピューティングデバイス103の推定モジュール605は、コンピューティングデバイス103の選択モジュール606に、推定された臨床的成功データを送り得る。このステップは、図4のステップ407と同じまたは同様であり得る。
【0098】
ステップ601hにおいて、コンピューティングデバイス103の選択モジュール606は、たとえば、1つまたは複数の対象部分母集団および/または1つまたは複数の訓練シナリオの組合せの選択を(たとえば、入出力119を介して)出力し得る。このステップは、図4のステップ408と同じまたは同様であり得る。
【0099】
図7は、対象部分母集団についての共通して未達成の技能701を示すチャートの一例を示す。より詳細には、このチャートは、シミュレートされた訓練シナリオが実施された後に、依然として、いくつかの技能を達成することに失敗する、1つまたは複数のNDを経験している12~15歳の割合を示す。このチャートは、それにより、技能の訓練可能性が理解され得る1つのやり方を示し、概して、x軸のより左のほうの技能は、より訓練可能である(たとえば、訓練シナリオを使用してより直ちに訓練され得る)が、x軸のより右のほうの技能は、あまり訓練可能でない(たとえば、訓練シナリオを使用して訓練するのがより困難である)。
【0100】
図7に示されているチャートのy軸は、ASDなど、1つまたは複数のNDを経験している個人によって呈される行動に関連し得る1つまたは複数の技能を具陳する。これらの技能は、VABSからの項目に対応し得る。これらの技能はまた、様々な技能領域および技能下位領域にグループ化される。たとえば、最初の2つのリストされた技能、「遅れるまたは欠席するときに通知する(Notifies when Late or Absent)」と、「普通預金/当座預金口座を責任をもって使用する(Uses Sav[ing]/Check[ing] [Account] Responsibly)」とが、両方とも、「日常生活技能」領域と「コミュニティ」下位領域とに対応する。別の例として、次の2つの技能、「監督なしに日中出歩く(Goes Places Day Without Supervision)」と、「2つ以上のことが準備されたアクティビティを計画する(Plan Act[ivity] More than 2 [Things] Arranged)」とが、「社会性」領域と「個人的」下位領域とに対応する。また別の例として、5番目にリストされた技能、「薬物を管理する(Keeps Track of Medications)」)が、「日常生活技能」領域と「個人的」下位領域とに対応する。
【0101】
上記で示唆されたように、図7に示されているチャートのx軸は、シミュレートされた訓練シナリオが実施された後に、依然として、いくつかの技能を達成することに失敗する、1つまたは複数のND(たとえば、ASD)を経験している12~15歳の割合を反映する。この場合、より低い値が、より多くの訓練可能性(たとえば、訓練シナリオがより効果的であったこと)を反映し、より高い値が、より少ない訓練可能性(たとえば、訓練シナリオがあまり効果的でなかったこと)を反映する。したがって、たとえば、「小さい切り傷をケアする(Cares for Minor Cuts)」という技能を訓練することが、「遅れるまたは欠席するときに通知する」を訓練することよりも困難であり得る。
【0102】
本明細書で説明される態様の1つの利益は、コンピューティングデバイス103が、いくぶんより容易に訓練される技能(たとえば、「一語一句ではなく、言ったことを理解する(Understands Sayings Not Word for Word)」、「ビジネスレターを書く(Writes Business Letters)」、「シングルデートをする(Goes on Single Dates)」)を訓練しながら、いくぶんあまり訓練可能でない技能(たとえば、「小さい切り傷をケアする」、「10分持続する会話を行う(Has Conversations That Last 10 Minutes)」)を訓練するためのストラテジーを発見し得ることである。
【0103】
図8は、異なる部分母集団と共通して未達成の技能との間の例示的な母集団-技能相関801(点、すなわち、コミュニケーション領域技能の場合は円形、日常生活技能の場合は三角形、社会性技能の場合は正方形として表される)を示す。母集団-技能相関801によれば、3つの領域(「コミュニケーション」、「日常生活技能」、「社会性」)において、これらの技能を達成することに失敗する、1つまたは複数のND(たとえば、ASD)を経験している2つの異なる対象部分母集団(12~15歳および15~21歳)における対象の割合が示されており、軌跡ラインがこれらの技能の改善(または改善の欠如)を反映する。言い換えれば、図8は、対象が年をとるにつれて、それらの対象が、(対象部分母集団における減少された失敗率を示す、負の軌跡ラインによって反映されるように)いくつかの技能を実施することにおいて改善する可能性があるかどうか、または、これらの対象が年をとるにつれて、それらの対象が、(対象部分母集団における増加された失敗率を示す、正の軌跡ラインによって反映されるように)これらの技能においてより不良になる可能性があるかどうかを示し得る。コンピューティングデバイス103は、たとえば、図3のステップ309の一部として、図8に示されているものなど、母集団-技能相関801を使用し得る。実際、図8に示されている母集団-技能相関は、コンピューティングデバイス103が図3のステップ308の一部として受信し得る技能関連付けデータ(たとえば、技能関連付けデータ901)の全部または部分を表し得る。
【0104】
本明細書で説明される態様の1つの利益は、母集団-技能相関801が、対象部分母集団と、ASDなど、1つまたは複数のNDに関連する行動に対処するために最大限に有益であり得る訓練シナリオとの組合せをより良好に理解するために、コンピューティングデバイス103によって使用され得ることである。たとえば、経時的により不良になることが知られている技能(たとえば、図8中のラインが、増加された失敗率を示す、正の軌跡を有する)、両方の対象部分母集団(たとえば、12~15歳および15~21歳)を、12~15歳に関する傾向にプロアクティブに対処しながら、15~21歳に関する欠陥にも対処するように訓練することが、有益であり得る。
【0105】
本開示に関して図8に示されている母集団-技能相関801の別の利益は、いくつかの技能が互いに関連し得ることである。たとえば、12~15歳の対象部分母集団と15~21歳の対象部分母集団との間で軌跡ラインを比較したとき、いくつかの技能が、同様の失敗率を有するように見え、同様の軌跡ラインを有するように見える。これらの傾向は、それらの技能が、潜在的に、同じ下位領域(さらには同じ領域)中にないが、類似性を呈し得、同じ訓練シナリオにおいて一緒に訓練する十分な根拠になり得ることを示唆し得る。したがって、技能データベース142は、母集団-技能相関801を示すデータなどの情報を記憶し得る。
【0106】
図9は、対象部分母集団についての、1つまたは複数の訓練シナリオを介したシミュレートされた改善を示す。より詳細には、図9は、本開示の利益を反映する技能関連付けデータ901を示し、特に、技能関連付けデータ901は、特定の対象部分母集団が1つまたは複数の訓練シナリオを提供された場合に認識され得る、(基準、ここではVABSによって測定される)利益の程度を示す。このようにして、図9は、たとえば、図3のステップ311および/または図4のステップ406からの出力の一部であり得るデータを反映する。
【0107】
より詳細には、図9は、異なる対象部分母集団(3歳および7歳)に1つ、2つ、3つ、4つ、または5つの訓練シナリオを受けさせることによる、VABSスコアに対する予測された改善を示す。チャートは、異なる対象のIQをさらに反映する。チャートの精査は、両方の対象部分母集団にわたって、シミュレーションが、増加された数の訓練シナリオが対象部分母集団VABSスコアを改善し得ることを示すことを示唆する。その上、チャートは、そのような改善が、7歳の対象部分母集団と比較して、3歳の対象部分母集団によってより良好に認識され得ることを示唆する。さらに、チャートは、それらの改善が、より高いIQをもつ対象にとってより良好であることが予測されることを示唆するが、この傾向はむしろ小さい。
【0108】
このようにして、図9は、本開示の利益を知る機会(window)である。本開示の一部として出力され得る、図9に示されているデータなどのデータは、ASDなどの神経発達障害を訓練する世界の、場合によっては未知の側面に対する重大な洞察を提供する。言い換えれば、臨床医または他の人間は、頭の中でかまたはペンおよび紙を用いてかにかかわらず、そのような情報を処理することができず、むしろ、この分析は、コンピューティングデバイス103によって実施される繰り返されるおよび反復的シミュレーションの結果である。
【0109】
図10は、コンピューティングデバイス103などのコンピューティングデバイスが、関係する技能のクラスタ1001をどのように表し得るかの一例を示す。より詳細には、図10は、対象部分母集団について達成されていないことがある技能のクラスタを示す。図10中の出力のx軸とy軸の両方が、異なる技能、図10の場合、異なる技能領域および技能下位領域にわたる数百個の異なる技能を表し得る。図10のx軸とy軸との交差内に、異なる技能間の関連付けを表すヒートマップが表示される。より詳細には、説明の目的で、図10では、より暗い色が、近い技能とのより大きい相関(たとえば、異なる技能の関連付け間のより大きい重み)を表し、より明るい色が、近い技能とのより弱い相関(たとえば、異なる技能の関連付け間の比較的より弱い重み)を表す。結果として、図10に示されている出力は、同じ技能が比較される(および、したがって、重みは、2つの同等の技能が比較されているので、その重みの最も高い可能な値におけるものである)対角線を示す。
【0110】
図10のいくつかの部分の周りに描かれたボックスによって示されているように、いくつかの技能は、それらの技能が同じでない(さらには、同じ技能領域および/または技能下位領域中にない)ときでも、相関され得る(たとえば、互いの間の関連付けを有し得る)。たとえば、2つの技能が同等でないことがあるが、それらの技能は、それにもかかわらず、たとえば、一方に対する肯定的な効果がもう一方に肯定的に影響を及ぼし得るという点で、関係し得る。本開示の1つの特に有用な態様は、その態様が、概して、さもなければ関連付けられることが理解されないことになる、技能間の関連付けを検出するように構成され得ることである。そのようなアクティビティは、たとえば、図3のステップ306および図4のステップ407において反映される。図10は、そのような関連付けがシステム出力においてどのように可視化され得るかを反映し、詳細には、図10は、異なる領域中の技能を含む、異なる技能間の強い関連付け(たとえば、強い重み)を示す、(たとえば、コンピューティングデバイス103からの)出力を表す。言い換えれば、図10は、コンピューティングデバイス103が、本明細書で説明される態様を使用してターゲットにされ得る様々な技能間の関連付けを表し得る、固有のやり方の一例である。
【0111】
図10に表されているものなど、コンピューティングデバイス103からの出力が使用され得る1つのやり方は、潜在的な訓練ターゲットの識別を容易にすることである。ボックスによって画定された、図10における区域は、(たとえば、様々な技能領域および/または技能下位領域にわたる)複数の技能が関連付けられ得るクラスタを表し得、したがって、そのクラスタ内のある技能の訓練が、そのクラスタ内の他の技能に肯定的に利益を与え得る。次には、そのクラスタ中の1つまたは複数の技能をターゲットにする1つまたは複数の訓練シナリオが選択され得、したがって、他の技能は、肯定的に影響を及ぼされ得る。
【0112】
以下の段落(M1)~(M11)は、本開示に従って実装され得る方法の例について説明する。
【0113】
(M1) 複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、母集団データと技能データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、行動目標が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、複数の異なる技能の各技能が訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、行動目標と、有効性データと、推定された臨床的成功データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することとを含む、方法。
【0114】
(M2) エクステンデッドリアリティデバイスが、第1の対象部分母集団に関連するユーザに、第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすことをさらに含む、段落(M1)に記載の方法。
【0115】
(M3) 組合せを選択することは、異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することを含む、段落(M1)または(M2)に記載の方法。
【0116】
(M4) 推定された臨床的成功データを生成することが、ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または目標達成尺度(GAS)のうちの1つまたは複数を使用することを含む、段落(M1)から(M3)のいずれか1つに記載の方法。
【0117】
(M5) 組合せを選択することが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づく、段落(M1)から(M4)のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
(M6) 対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることが、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用することを含む、段落(M1)から(M5)のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
(M7) 組合せを選択することが、複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することを含む、段落(M1)から(M6)のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
(M8) コンピューティングプラットフォームによっておよびユーザコンピューティングデバイスに、組合せの指示を送信することであって、組合せの指示を送信することは、ユーザコンピューティングデバイスが組合せの指示を表示することを引き起こす、組合せの指示を送信することをさらに含む、段落(M1)から(M7)のいずれか1つに記載の方法。
【0121】
(M9) 推定された臨床的成功データが、対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、または対象部分母集団のパフォーマンスレベルの標準化された効果量のうちの1つまたは複数を示す、段落(M1)から(M8)のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
(M10) 行動変化の程度をシミュレートすることが、パフォーマンスレベルに関数を適用することによってパフォーマンスレベルを重み付けすることを含み、関数が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づく、段落(M1)から(M9)のいずれか1つに記載のもの。
【0123】
(M11) 行動目標を識別することが、対象年齢の範囲、全検査知能指数(FSIQ)値の範囲、または対人応答性尺度-バージョン2(「SRS合計」)tスコアの範囲のうちの1つまたは複数に基づく、段落(M1)から(M10)のいずれか1つに記載の方法。
【0124】
以下の段落(A1)~(A11)は、本開示に従って実装され得る装置の例について説明する。
【0125】
(A1) 1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを備えるコンピューティングデバイスであって、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、母集団データと技能データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、行動目標が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、複数の異なる技能の各技能が訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、行動目標と、有効性データと、推定された臨床的成功データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することとを行わせる、コンピューティングデバイス。
【0126】
(A2) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、エクステンデッドリアリティデバイスが、第1の対象部分母集団に関連するユーザに、第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすことをさらに行わせる、段落(A1)に記載のコンピューティングデバイス。
【0127】
(A2) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することによって、組合せを選択することをさらに行わせる、段落(A1)または(A2)に記載のコンピューティングデバイス。
【0128】
(A4) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または目標達成尺度(GAS)のうちの1つまたは複数を使用して、推定された臨床的成功データを生成することをさらに行わせる、段落(A1)から(A3)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0129】
(A5) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づいて組合せを選択することをさらに行わせる、段落(A1)から(A4)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0130】
(A6) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用して、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることをさらに行わせる、段落(A1)から(A5)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0131】
(A7) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することによって、組合せを選択することをさらに行わせる、段落(A1)から(A6)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0132】
(A8) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、コンピューティングプラットフォームによっておよびユーザコンピューティングデバイスに、組合せの指示を送信することであって、組合せの指示を送信することは、ユーザコンピューティングデバイスが組合せの指示を表示することを引き起こす、組合せの指示を送信することをさらに行わせる、段落(A1)から(A7)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0133】
(A9) 推定された臨床的成功データが、対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、または対象部分母集団のパフォーマンスレベルの標準化された効果量のうちの1つまたは複数を示す、段落(A1)から(A8)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0134】
(A10) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、パフォーマンスレベルに関数を適用することによってパフォーマンスレベルを重み付けすることによって、行動変化の程度をシミュレートすることであって、関数が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づく、行動変化の程度をシミュレートすることをさらに行わせる、段落(A1)から(A9)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0135】
(A11) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、対象年齢の範囲、全検査知能指数(FSIQ)値の範囲、または対人応答性尺度-バージョン2(「SRS合計」)tスコアの範囲のうちの1つまたは複数に基づいて、行動目標を識別することをさらに行わせる、段落(A1)から(A10)のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0136】
以下の段落(CRM1)~(CRM11)は、本開示に従って実装され得るコンピュータ可読媒体の例について説明する。
【0137】
(CRM1) 命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団を示す母集団データを受信することと、1つまたは複数の神経発達障害をもつ個人によって呈される1つまたは複数の行動に関連する複数の異なる技能を示す技能データを受信することと、母集団データと技能データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての行動目標を識別することであって、行動目標が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団についての1つまたは複数の共通して未達成の技能に対応する、行動目標を識別することと、複数の異なる技能のうちの1つまたは複数の技能を訓練するための複数の異なる訓練シナリオを示すシナリオデータを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについて、複数の異なる技能の各技能が訓練シナリオによって訓練され得る確率を推定することによって、有効性データを生成することと、複数の異なる訓練シナリオの各訓練シナリオについておよび複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団について、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることによって、推定された臨床的成功データを生成することと、行動目標と、有効性データと、推定された臨床的成功データとに基づいて、複数の異なる対象部分母集団のうちの第1の対象部分母集団と複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオとの組合せを選択することであって、複数の異なる訓練シナリオのうちの第1の訓練シナリオが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上を訓練することに関連する、組合せを選択することとを行わせる、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0138】
(CRM2) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、エクステンデッドリアリティデバイスが、第1の対象部分母集団に関連するユーザに、第1の訓練シナリオに基づくエクステンデッドリアリティ環境を提供することを引き起こすことをさらに行わせる、段落(CRM1)に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0139】
(CRM3) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、異なる対象部分母集団のうちの少なくとも1つが、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に関連する訓練シナリオを実施していないことを識別することによって、組合せを選択することをさらに行わせる、段落(CRM1)または(CRM2)に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0140】
(CRM4) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、ヴァインランド適応行動尺度(VABS)、または目標達成尺度(GAS)のうちの1つまたは複数を使用して、推定された臨床的成功データを生成することをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM3)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0141】
(CRM5) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる技能のうちの2つまたはそれ以上に割り当てられた訓練可能性値に基づいて組合せを選択することをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM4)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0142】
(CRM6) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団のパフォーマンスレベルをシミュレートするためにモンテカルロ法を使用して、対象部分母集団による行動変化の程度をシミュレートすることをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM5)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0143】
(CRM7) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、複数の異なる対象部分母集団のうちの少なくとも2つの対象部分母集団を選択することによって、組合せを選択することをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM6)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0144】
(CRM8) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、コンピューティングプラットフォームによっておよびユーザコンピューティングデバイスに、組合せの指示を送信することであって、組合せの指示を送信することは、ユーザコンピューティングデバイスが組合せの指示を表示することを引き起こす、組合せの指示を送信することをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM7)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0145】
(CRM9) 推定された臨床的成功データが、対象部分母集団のパフォーマンスレベルの絶対効果量、または対象部分母集団のパフォーマンスレベルの標準化された効果量のうちの1つまたは複数を示す、段落(CRM1)から(CRM8)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0146】
(CRM10) 命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、パフォーマンスレベルに関数を適用することによってパフォーマンスレベルを重み付けすることによって、行動変化の程度をシミュレートすることであって、関数が、複数の異なる対象部分母集団の各対象部分母集団の希少性に基づく、行動変化の程度をシミュレートすることをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM9)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0147】
(CRM11) 命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、コンピューティングデバイスに、対象年齢の範囲、全検査知能指数(FSIQ)値の範囲、または対人応答性尺度-バージョン2(「SRS合計」)tスコアの範囲のうちの1つまたは複数に基づいて、行動目標を識別することをさらに行わせる、段落(CRM1)から(CRM10)のいずれか1つに記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0148】
主題は、構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されたが、添付の特許請求の範囲において定義されている主題が、必ずしも、上記で説明された、特有の特徴または行為に限定されるとは限らないことを理解されたい。むしろ、上記で説明された特有の特徴および行為は、以下の特許請求の範囲の例示的な実装形態として説明される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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【国際調査報告】