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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】樹脂およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08G 63/19 20060101AFI20241003BHJP
   C08G 63/18 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
C08G63/19
C08G63/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521872
(86)(22)【出願日】2023-07-03
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 KR2023009302
(87)【国際公開番号】W WO2024010302
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0082393
(32)【優先日】2022-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0082395
(32)【優先日】2022-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】イル・ファン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】キョンムン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェスン・ベ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンファ・ベク
(72)【発明者】
【氏名】スンミン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンウ・ベク
(72)【発明者】
【氏名】ヒョナ・シン
(72)【発明者】
【氏名】スンムク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・ジン・イム
【テーマコード(参考)】
4J029
【Fターム(参考)】
4J029AA03
4J029AA08
4J029AA09
4J029AB01
4J029AC01
4J029AC02
4J029AD01
4J029AD07
4J029AE04
4J029BB11B
4J029BB11C
4J029BC09
4J029BF19
4J029CB05A
4J029CB06A
4J029HA01
4J029HB05
4J029HC03
4J029HC05A
4J029KE05
(57)【要約】
本出願は、化学式1の単位を含む樹脂、その製造方法、それを含む樹脂組成物、および前記樹脂組成物を含む成形品に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の単位を含む樹脂:
【化1】
前記化学式1において、
X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または置換もしくは非置換のアルキル基で置換されたフェニル基;置換もしくは非置換の炭素数10以上のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であるか、互いに結合して置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環基を形成し、
R101およびR102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
LaおよびLa’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
r101は1または2であり、前記r101が2である場合、2個の前記R101は互いに同一または異なり、
r102は1または2であり、前記r102が2である場合、2個の前記R102は互いに同一または異なり、
m、n、およびpはそれぞれ0~6の整数であり、
m、n、およびpがそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
tは0または1であり、
tが0である場合、rおよびsは1であり、前記Laは-C(=O)-L-であり、
tが1である場合、r+s=1であり、rは、モル分率として、0<r<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項2】
下記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位をさらに含む、請求項1に記載の樹脂:
【化2】
前記化学式2-1~2-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X16は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a’、b’、およびp’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’、b’、およびp’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
t’は0または1であり、
t’が0である場合、r’およびs’は1であり、前記Lbは-C(=O)-L’-であり、
t’が1である場合、r’+s’=1であり、r’は、モル分率として、0<r’<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s’<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項3】
前記化学式1は、下記化学式1-1または1-2である、請求項1に記載の樹脂:
【化3】
前記化学式1-1および1-2において、
*、m、n、p、R1~R7、R11、R12、 r、s、La、La’、およびX1~X6の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【請求項4】
前記X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数10~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキレン基であり、
前記R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロアリール基であるか、互いに結合して炭素数10~30の多環の芳香族炭化水素環を形成する、請求項1に記載の樹脂。
【請求項5】
前記X11~X16はOであり、
前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基で置換もしくは非置換の炭素数6~50の単環もしくは多環のアリーレン基であり、
前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である、請求項2に記載の樹脂。
【請求項6】
前記rは、モル分率として、0.001~0.999であり、前記sは、モル分率として、0.001~0.999である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項7】
重量平均分子量(Mw)が3,000g/mol~500,000g/molである、請求項1に記載の樹脂。
【請求項8】
波長587nmで測定された屈折率が1.50~1.75である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項9】
ガラス転移温度(Tg)が90℃~200℃である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項10】
波長486、587、および656nmで測定されたアッベ数が5~45である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項11】
下記化学式1aの化合物;ならびに1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂の製造方法:
【化4】
前記化学式1aにおいて、
m、n、R1~R6、R11、R12、R101、R102、r101、r102、およびX1~X4の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【請求項12】
前記樹脂製造用組成物は、下記化学式2a-1~2a-4のいずれか一つ以上の第2化合物をさらに含み、前記化学式1aの化合物および前記第2化合物は、0.01モル%~100モル%:99.99モル%~0モル%で含まれる、請求項11に記載の樹脂の製造方法:
【化5】
前記化学式2a-1~2a-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’およびb’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なる。
【請求項13】
前記ポリエステル前駆体は、下記化学式Aであり、前記ポリカーボネート前駆体は、下記化学式Bである、請求項11に記載の樹脂の製造方法:
【化6】
前記化学式AおよびBにおいて、
Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であり、
Ar1は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a1~a4はそれぞれ0または1である。
【請求項14】
請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂を含む樹脂組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の樹脂組成物を含む成形品。
【請求項16】
光学レンズである、請求項15に記載の成形品。
【請求項17】
前記光学レンズの厚さは0.1μm~30mmである、請求項16に記載の成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年7月5日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2022-0082393号および韓国特許出願第10-2022-0082395号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に含まれる。
【0002】
本明細書は、樹脂およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
光学材料の屈折率が高いと、同一レベルの補正を達成するのに必要な光学レンズの厚さは薄くなる。これにより、光学材料の屈折率が高いほど、より薄くて軽いレンズの製造が可能となり、レンズが用いられる各種機器の小型化が可能である。
【0004】
一般的に、光学材料の屈折率が高くなると、アッベ数(Abbe’s Number)が低くなるという問題があり、また、光学材料としての使用のために一定レベル以上の透明性が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書の一実施態様は、新規な構造の樹脂およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
本明細書のまた一つの実施態様は、新規な構造の樹脂を含む樹脂組成物および前記樹脂組成物から製造された成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の一実施態様は、下記化学式1の単位を含む樹脂を提供する。
【化1】
前記化学式1において、
X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または置換もしくは非置換のアルキル基で置換されたフェニル基;置換もしくは非置換の炭素数10以上のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であるか、互いに結合して置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環基を形成し、
R101およびR102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
LaおよびLa’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
r101は1または2であり、前記r101が2である場合、前記2個のR101は互いに同一または異なり、
r102は1または2であり、前記r102が2である場合、前記2個のR102は互いに同一または異なり、
m、n、およびpはそれぞれ0~6の整数であり、
m、n、およびpがそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
tは0または1であり、
tが0である場合、rおよびsは1であり、前記Laは-C(=O)-L-であり、
tが1である場合、r+s=1であり、rは、モル分率として、0<r<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0008】
本明細書のまた一つの実施態様は、下記化学式1aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、前記樹脂の製造方法を提供する。
【化2】
前記化学式1aにおいて、
m、n、R1~R6、R11、R12、R101、R102、r101、r102、およびX1~X4の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【0009】
本明細書のまた一つの実施態様は、前述した実施態様による樹脂を含む樹脂組成物を提供する。
【0010】
本明細書のまた一つの実施態様は、前述した実施態様による樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本明細書の一実施態様による樹脂は、高い屈折率および高い透明性を有する。
【0012】
本明細書の一実施態様による樹脂を用いることで、厚さの薄い優れた光学レンズ、光学フィルム、光学薄膜、光学樹脂、光ファイバー、またはLED encapを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本明細書についてより詳細に説明する。
【0014】
本明細書の一実施態様による化学式1の単位を含む樹脂は、ローレンツ-ローレンツの式(Lorentz-Lorenz’s formula)により知られている分子構造と屈折率の関係式から、分子の電子密度を高め、分子の体積を減らすことで、分子で構成される物質の屈折率が高くなることが分かる。また、前記化学式1のコア構造がBPA(ビスフェノールA)の誘導体であり、一般的な高屈折化合物構造に比べて置換体が小さく、分子の体積が小さく、パッキング(packing)できる能力に優れ、樹脂の屈折率を向上させることができる。また、R1~R4が電子に富む置換基であるため、前記化学式1の構造の電子密度を高め、樹脂の屈折率をさらに向上させることができる。また、化学式1は、エステルおよびカーボネート部分を同時に含み、エステルおよびカーボネートのモル分率を調節して前記樹脂の分子量を適宜調節することができ、前記エステルおよびカーボネートのモル分率を調節して優れた光学特性および物理的特性を実現することができる。
【0015】
したがって、本明細書の一実施態様による樹脂は、高い屈折率および高い透明性を有し、これを用いた光学レンズ、光学フィルム、または光学樹脂は、厚さが薄く、かつ、優れた光学特性を示すことができる。
【0016】
また、化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位をさらに含むことができるため、前記化学式1の単位のガラス転移温度(Tg)を補完するか、または前記化学式1の単位の鎖挙動を柔軟にすることができ、成形品の射出加工に有利な技術的効果を有する。
【0017】
本願明細書の全体にわたって、マーカッシュ形式の表現に含まれた「これらの組み合わせ」という用語は、マーカッシュ形式の表現に記載された構成要素からなる群より選択される一つ以上の混合または組み合わせを意味し、前記構成要素からなる群より選択される一つ以上を含むことを意味する。
【0018】
本明細書において、置換基の例示は以下に説明するが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書において、
【化3】
は、連結される部位を意味する。
【0020】
本明細書において、前記「置換」という用語は、化合物の炭素原子に結合した水素原子が他の置換基に置き換わることを意味し、置換される位置は、水素原子が置換される位置、すなわち、置換基が置換可能な位置であれば限定されず、2以上置換される場合、2以上の置換基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0021】
本明細書において、「置換もしくは非置換」という用語は、重水素;ハロゲン基;ヒドロキシ基;シアノ基;アルキル基;シクロアルキル基;アルコキシ基;アルケニル基;アリールオキシ基;アリールチオ基;アルキルチオ基;シリル基;アリール基;芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;およびヘテロ環基からなる群より選択される1以上の置換基で置換されるか、前記例示された置換基のうち2以上の置換基が連結された置換基で置換されるか、またはいかなる置換基も有しないことを意味する。
【0022】
本明細書において、2以上の置換基が連結されるとは、いずれか一つの置換基の水素が他の置換基と連結されることをいう。例えば、2個の置換基が連結されるとは、フェニル基とナフチル基が連結され、
【化4】
の置換基になることができる。また、3個の置換基が連結されるとは、(置換基1)-(置換基2)-(置換基3)が連続して連結されることだけでなく、(置換基1)に(置換基2)および(置換基3)が連結されることも含む。例えば、フェニル基、ナフチル基、およびイソプロピル基が連結され、
【化5】
の置換基になることができる。4以上の置換基が連結されることにも前述した定義が同様に適用される。
【0023】
本明細書において、ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素が挙げられる。
【0024】
本明細書において、アルキル基は、直鎖もしくは分岐鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1~30であることが好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、1-メチル-ブチル基、1-エチル-ブチル基、ペンチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、ヘキシル基、n-ヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、ヘプチル基、n-ヘプチル基、1-メチルヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、オクチル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、1-メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、n-ノニル基、2,2-ジメチルヘプチル基、1-エチル-プロピル基、1,1-ジメチル-プロピル基、イソヘキシル基、2-メチルペンチル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書において、シクロアルキル基は、特に限定されないが、炭素数3~30であることが好ましく、具体的に、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、2,3-ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、3-メチルシクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、2,3-ジメチルシクロヘキシル基、3,4,5-トリメチルシクロヘキシル基、4-tert-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
本明細書において、アルコキシ基は、直鎖、分岐鎖、または環状であってもよい。アルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1~30であることが好ましい。具体的に、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、3,3-ジメチルブチルオキシ基、2-エチルブチルオキシ基、n-オクチルオキシ基、n-ノニルオキシ基、n-デシルオキシ基、ベンジルオキシ基、p-メチルベンジルオキシ基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
本明細書において、アルケニル基は、直鎖もしくは分岐鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2~30であることが好ましい。具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、3-メチル-1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、アリル基、1-フェニルビニル-1-イル基、2-フェニルビニル-1-イル基、2,2-ジフェニルビニル-1-イル基、2-フェニル-2-(ナフチル-1-イル)ビニル-1-イル基、スチルベニル基、スチレニル基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書において、アリール基は、特に限定されないが、炭素数6~30であることが好ましく、前記アリール基は、単環式もしくは多環式であってもよい。
【0029】
前記アリール基が単環式アリール基である場合、炭素数は特に限定されないが、炭素数6~50であることが好ましい。具体的に、単環式アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
前記アリール基が多環式アリール基である場合、炭素数は特に限定されないが。炭素数10~50であることが好ましい。具体的に、多環式アリール基としては、ナフチル基、アントラセン基、フェナントレン基、トリフェニレン基、ピレン基、フェナレン基、ペリレン基、クリセン基、フルオレン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書において、前記フルオレン基は置換されていてもよく、隣接した基が互いに結合して環を形成してもよい。
【0032】
前記フルオレン基の例としては、
【化6】
などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
本明細書において、「隣接した」基とは、当該置換基が置換された原子と直接連結された原子に置換された置換基、当該置換基と立体構造的に最も近く位置した置換基、または当該置換基が置換された原子に置換された他の置換基を意味し得る。例えば、ベンゼン環においてオルト(ortho)位に置換された2個の置換基、および脂肪族環において同一炭素に置換された2個の置換基は、互いに「隣接した」基と解釈することができる。
【0034】
本明細書において、ヘテロアリール基は、炭素ではない原子、ヘテロ原子を1以上含むものであり、具体的に、前記ヘテロ原子は、O、N、Se、およびSなどからなる群より選択される原子を1以上含んでもよい。炭素数は特に限定されないが、炭素数2~30であることが好ましく、前記ヘテロアリール基は、単環式もしくは多環式であってもよい。ヘテロアリール基の例としては、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ピリジン基、ビピリジン基、ピリミジン基、トリアジン基、トリアゾール基、アクリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、キノリン基、キナゾリン基、キノキサリン基、フタラジン基、ピリドピリミジン基、ピリドピラジン基、ピラジノピラジン基、イソキノリン基、インドール基、カルバゾール基、ベンズオキサゾール基、ベンズイミダゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾカルバゾール基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ベンゾフラン基、フェナントリジン基(phenanthridine)、フェナントロリン基(phenanthroline)、イソオキサゾール基、チアジアゾール基、ジベンゾフラン基、ジベンゾシロール基、フェノキサチイン基(phenoxathiine)、フェノキサジン基(phenoxazine)、フェノチアジン基(phenothiazine)、ジヒドロインデノカルバゾール基、スピロフルオレンキサンテン基、スピロフルオレンチオキサンテン基、テトラヒドロナフトチオフェン基、テトラヒドロナフトフラン基、テトラヒドロベンゾチオフェン基、およびテトラヒドロベンゾフラン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
本明細書において、シリル基は、アルキルシリル基、アリールシリル基、アルキルアリールシリル基、ヘテロアリールシリル基などであってもよい。前記アルキルシリル基中のアルキル基は、前述したアルキル基の例示が適用されてもよく、前記アリールシリル基中のアリール基は、前述したアリール基の例示が適用されてもよく、前記アルキルアリールシリル基中のアルキル基およびアリール基は、前記アルキル基およびアリール基の例示が適用されてもよく、前記ヘテロアリールシリル基中のヘテロアリール基は、前記ヘテロアリール基の例示が適用されてもよい。
【0036】
本明細書において、炭化水素環基は、芳香族炭化水素環基、脂肪族炭化水素環基、または芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基であってもよく、前記シクロアルキル基、アリール基、およびこれらの組み合わせの例示の中から選択されてもよく、前記炭化水素環基は、フェニル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]オクチル基、テトラヒドロナフタレン基、テトラヒドロアントラセン基、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン基、1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-エタノナフタレン基、スピロシクロペンタンフルオレン基、スピロアダマンタンフルオレン基、およびスピロシクロヘキサンフルオレン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
本明細書において、ヘテロ環基は、炭素ではない原子、ヘテロ原子を1以上含むものであり、具体的に、前記ヘテロ原子は、O、N、Se、およびSなどからなる群より選択される原子を1以上含んでもよい。前記ヘテロ環基は、単環もしくは多環であってもよく、芳香族ヘテロ環基;脂肪族ヘテロ環基;芳香族ヘテロ環と脂肪族ヘテロ環の縮合環基;脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、および芳香族ヘテロ環の縮合環基、または脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、および脂肪族ヘテロ環の縮合環基であってもよく、前記芳香族ヘテロ環基は、前記ヘテロアリール基の例示の中から選択されてもよい。
【0038】
本明細書において、脂肪族ヘテロ環基とは、ヘテロ原子のうち1個以上を含む脂肪族環基を意味する。脂肪族ヘテロ環基は、単結合の脂肪族環基、多重結合を含む脂肪族環基、または単結合および多重結合を含む環が縮合した形態の脂肪族環基をすべて含む。脂肪族ヘテロ環の例としては、エポキシ基、オキシラン(oxirane)基、テトラヒドロフラン基、1,4-ジオキサン(1,4-dioxane)基、ピロリジン基、ピペリジン基、モルホリン(morpholine)基、オキセパン基、アゾカン基、チオカン基、テトラヒドロナフトチオフェン基、テトラヒドロナフトフラン基、テトラヒドロベンゾチオフェン基、およびテトラヒドロベンゾフラン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本明細書において、アリールオキシ基は、-ORoで表されてもよく、前記Roは、前述したアリール基に関する説明が適用される。
【0040】
本明細書において、アリールチオ基は、-SRs1で表されてもよく、前記Rs1は、前述したアリール基に関する説明が適用される。
【0041】
本明細書において、アルキルチオ基は、-SRs2で表されてもよく、前記Rs2は、前述したアルキル基に関する説明が適用される。
【0042】
本明細書において、アルキレン基は、アルキル基に結合位置が二つ存在するもの、すなわち、2価の基を意味する。これらがそれぞれ2価の基であることを除いては、前述したアルキル基の説明が適用されてもよい。
【0043】
本明細書において、シクロアルキレン基は、シクロアルキル基に結合位置が二つ存在するもの、すなわち、2価の基を意味する。これらがそれぞれ2価の基であることを除いては、前述したシクロアルキル基の説明が適用されてもよい。
【0044】
本明細書において、2価の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基は、芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基に結合位置が二つ存在するもの、すなわち、2価の基を意味する。これらがそれぞれ2価の基であることを除いては、前述した芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基の説明が適用されてもよい。
【0045】
本明細書において、アリーレン基は、アリール基に結合位置が二つ存在するもの、すなわち、2価の基を意味する。これらがそれぞれ2価の基であることを除いては、前述したアリール基の説明が適用されてもよい。
【0046】
本明細書において、水素は、水素、重水素、または三重水素である。
【0047】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1中、置換基が表示されていない部分は、水素、重水素、または三重水素が置換されていることを意味し得る。
【0048】
以下、本発明の好ましい実施態様について詳しく説明する。ただし、本発明の実施態様は種々の形態に変形されてもよく、本発明の範囲が後述する実施態様に限定されるものではない。
【0049】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1の単位は、前記樹脂に1以上含まれてもよく、2以上含まれる場合、各単位は互いに同一または異なる。
【0050】
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂は、下記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位をさらに含む。
【化7】
【0051】
前記化学式2-1~2-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X16は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a’、b’、およびp’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’、b’、およびp’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
t’は0または1であり、
t’が0である場合、r’およびs’は1であり、前記Lbは-C(=O)-L’-であり、
t’が1である場合、r’+s’=1であり、r’は、モル分率として、0<r’<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s’<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【0052】
本明細書の一実施態様によれば、前記R101は、水素である。
【0053】
本明細書の一実施態様によれば、前記R102は、水素である。
【0054】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1は、下記化学式1-1または1-2である。
【化8】
前記化学式1-1および1-2において、
*、m、n、p、R1~R7、R11、R12、r、s、La、La’、およびX1~X6の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【0055】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1-1は、下記化学式1-1-1である。
【化9】
前記化学式1-1-1において、
*、m、n、p、R1~R7、R11、R12、およびX1~X6の定義は、前記化学式1における定義と同様であり、
Lは、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0056】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1-2は、下記化学式1-2-1~1-2-4のいずれか一つである。
【化10】
前記化学式1-2-1~1-2-4において、
*、m、n、p、R1~R7、R11、R12、r、s、R101、R102、r101、r102、およびX1~X6の定義は、前記化学式1における定義と同様であり、
L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0057】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-1は、下記化学式2-1-Aまたは2-1-Bである。
【化11】
前記化学式2-1-Aおよび2-1-Bにおいて、
*、L’11、L’’11、Lb、Lb’、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様である。
【0058】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-2は、下記化学式2-2-Aまたは2-2-Bである。
【化12】
前記化学式2-2-Aおよび2-2-Bにおいて、
*、X11~X16、Lb、Lb’、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-2における定義と同様である。
【0059】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-3は、下記化学式2-3-Aまたは2-3-Bである。
【化13】
前記化学式2-3-Aおよび2-3-Bにおいて、
*、X11~X16、Lb、Lb’、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-3における定義と同様である。
【0060】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-4は、下記化学式2-4-Aまたは2-4-Bである。
【化14】
前記化学式2-4-Aおよび2-4-Bにおいて、
*、X11~X16、Lb、Lb’、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-4における定義と同様である。
【0061】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-1は、下記化学式2-1-1である。
【化15】
化学式2-1-1において、
*、L’11、L’’11、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0062】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-2は、下記化学式2-2-1である。
【化16】
化学式2-2-1において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0063】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-3は、下記化学式2-3-1である。
【化17】
化学式2-3-1において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0064】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-4は、下記化学式2-4-1である。
【化18】
化学式2-4-1において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0065】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-1は、下記化学式2-1-2~2-1-5のいずれか一つである。
【化19】
前記化学式2-1-2~2-1-5において、
*、L’11、L’’11、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-1における定義と同様であり、
L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0066】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-2は、下記化学式2-2-2~2-2-5のいずれか一つである。
【化20】
前記化学式2-2-2~2-2-5において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-2における定義と同様であり、
L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0067】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-3は、下記化学式2-3-2~2-3-5のいずれか一つである。
【化21】
前記化学式2-3-2~2-3-5において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-3における定義と同様であり、
L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0068】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式2-4は、下記化学式2-4-2~2-4-5のいずれか一つである。
【化22】
前記化学式2-4-2~2-4-5において、
*、X11~X16、Z11~Z13、a’、b’、s’、r’、およびp’は、前記化学式2-4における定義と同様であり、
L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基である。
【0069】
本明細書の一実施態様によれば、前記X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
【0070】
前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数10~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキレン基であり、
前記R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロアリール基であるか、互いに結合して炭素数10~30の多環の芳香族炭化水素環を形成する。
【0071】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0072】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’は、互いに異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-である。
【0073】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’は、直接結合である。
【0074】
本明細書の一実施態様によれば、前記LaおよびLa’は、-C(=O)-L-である。
【0075】
本明細書の一実施態様によれば、前記La’は、直接結合であり、前記Laは、-C(=O)-L-である。
【0076】
本明細書の一実施態様によれば、前記Laは、直接結合であり、前記La’は、-C(=O)-L-である。
【0077】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは、炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0078】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは、炭素数6~20の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0079】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lは、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0080】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0081】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0082】
本明細書の一実施態様によれば、前記L1およびL2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0083】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1~R4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、下記構造のいずれか一つである。
【化23】
上記構造において、
Y1およびY2は、それぞれ独立して、OまたはSであり、
G1~G8のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G1~G8のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G9~G16のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G9~G16のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G17~G26のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G17~G26のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G27~G38のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G27~G38のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G39~G46のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G39~G46のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G47~G52のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G47~G52のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G53~G59のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G53~G59のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G60~G67のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G60~G67のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基であり、
G68~G76のうちいずれか一つは、前記化学式1に結合する部位であり、G68~G76のうち前記化学式1に結合しない残りは、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換の炭化水素環基;または置換もしくは非置換のヘテロ環基である。
【0084】
本明細書の一実施態様によれば、前記X1はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X2はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X3はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X4はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X5はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X6はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X1はSである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X2はSである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X3はSである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X4はSである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X5はSである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X6はSである。
【0085】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または置換もしくは非置換の炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基;置換もしくは非置換の炭素数10~30の単環もしくは多環のアリール基;置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換の炭素数6~30の多環のヘテロアリール基である。
【0086】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数10~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基である。
【0087】
本明細書の一実施態様によれば、前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、またはメチル基で置換されたフェニル基;シアノ基で置換もしくは非置換のナフチル基;ジヒドロインデン基;またはキノリン基である。
【0088】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換の炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;置換された炭素数6~30の単環のアリール基;置換もしくは非置換の炭素数10~30の多環のアリール基;置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換の炭素数6~30の多環のヘテロアリール基である。
【0089】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基である。
【0090】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基である。
【0091】
本明細書の一実施態様によれば、前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、またはメチル基で置換もしくは非置換のフェニル基;シアノ基で置換もしくは非置換のナフチル基;ジヒドロインデン基;またはキノリン基である。
【0092】
本明細書の一実施態様によれば、前記R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキレン基である。
【0093】
本明細書の一実施態様によれば、前記R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキレン基である。
【0094】
本明細書の一実施態様によれば、前記R5~R7は、エチレン基である。
【0095】
本明細書の一実施態様によれば、前記R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;または置換もしくは非置換の炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロアリール基であるか、互いに結合して置換もしくは非置換の炭素数10~30の多環の芳香族炭化水素環を形成する。
【0096】
本明細書の一実施態様によれば、前記R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロアリール基であるか、互いに結合して炭素数10~30の多環の芳香族炭化水素環を形成する。
【0097】
本明細書の一実施態様によれば、前記R11およびR12は、メチル基である。
本明細書の一実施態様によれば、前記mは1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記nは1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記pは1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記mは0である。
本明細書の一実施態様によれば、前記nは0である。
本明細書の一実施態様によれば、前記pは0である。
【0098】
本明細書の一実施態様によれば、前記X11~X16はOであり、
前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基で置換もしくは非置換の炭素数6~50の単環もしくは多環のアリーレン基であり、
【0099】
前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である。
【0100】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基で置換もしくは非置換の炭素数6~50の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0101】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数1~20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~20の単環もしくは多環のアリール基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0102】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、メチル基で置換もしくは非置換のメチレン基;イソプロピレン基;メチル基、またはフェニル基で置換もしくは非置換のフェニレン基;2価のナフタレン基;または2価のフルオレン基である。
【0103】
本明細書の一実施態様によれば、前記X11はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X12はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X13はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X14はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X15はOである。
本明細書の一実施態様によれば、前記X16はOである。
【0104】
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である。
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である。
本明細書の一実施態様によれば、前記Z11~Z13は、エチレン基である。
【0105】
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-である。
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は、互いに異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-である。
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は、直接結合である。
本明細書の一実施態様によれば、前記LbおよびLb’は、-C(=O)-L’-である。
【0106】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lb’は、直接結合であり、前記Lbは、-C(=O)-L’-である。
【0107】
本明細書の一実施態様によれば、前記Lbは、直接結合であり、前記Lb’は、-C(=O)-L’-である。
【0108】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’は、炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0109】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’は、炭素数6~20の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0110】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’は、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0111】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0112】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数6~20の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0113】
本明細書の一実施態様によれば、前記L’1およびL’2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0114】
本明細書の一実施態様によれば、前記a’は1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記b’は1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記p’は1である。
本明細書の一実施態様によれば、前記a’は0である。
本明細書の一実施態様によれば、前記b’は0である。
本明細書の一実施態様によれば、前記p’は0である。
【0115】
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂は、末端基として-OH;-SH;-COCH;-Cl;または-OCを有してもよい。
【0116】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1において、前記rは、モル分率として、0.001~0.999であり、前記sは、モル分率として、0.001~0.999であり、好ましくは、rは0.01~0.99であり、sは0.01~0.99であり、より好ましくは、rは0.1~0.9であり、sは0.1~0.9である。
【0117】
前記化学式1のrおよびsが上記範囲である場合、モル分率rおよびsを適宜調節して所望の物性の樹脂を得ることができる。
【0118】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂の重量平均分子量は3,000g/mol~500,000g/molであり、好ましくは5,000g/mol~300,000g/mol、7,000g/mol~250,000g/mol、又は8,000g/mol~200,000g/molである。より好ましくは9,000g/mol~150,000g/mol、10,000g/mol~100,000g/mol、12,000g/mol~80,000g/mol、又は13,000g/mol~60,000g/molである。
【0119】
前記樹脂が前述した重量平均分子量範囲を満たす場合、前記樹脂は、最適な流動性および加工性を有することができる。
【0120】
本発明の一実施態様において、前記樹脂の数平均分子量は2,000g/mol~300,000g/molであり、3,000g/mol~200,000g/mol、4,000g/mol~150,000g/mol、又は4,500g/mol~100,000g/mol、好ましくは5,000g/mol~80,000g/molである。
【0121】
本明細書において、樹脂およびその製造に用いられるオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、Agilent 1200 seriesを用いて、ポリスチレン標準(PS standard)を用いたゲル浸透クロマトグラフィー(gel permeation chromatography;GPC)で測定することができる。具体的には、Polymer Laboratories PLgel MIX-B 300mm長さのカラムを用いて、Agilent 1200 series機器を用いて測定することができ、この際、測定温度は40℃であり、使用溶媒はテトラヒドロフラン(THF)であり、流速は1mL/minである。樹脂またはオリゴマーのサンプルは、それぞれ10mg/10mLの濃度に調製した後、10μLの量で供給し、ポリスチレン標準を用いて形成された較正曲線を用いて重量平均分子量(Mw)値を誘導する。この際、ポリスチレン標準品の分子量(g/mol)が2,000/10,000/30,000/70,000/200,000/700,000/2,000,000/4,000,000/10,000,000の9種を用いる。
【0122】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂のガラス転移温度(Tg)は90℃~200℃であってもよい。また、100℃~190℃であってもよい。好ましくは110℃~180℃、120℃~170℃、130℃~160℃、139℃~175℃、150℃~175℃、または139℃~165℃であってもよい。
【0123】
前記樹脂が前述したガラス転移温度範囲を満たす場合、耐熱性および射出性に優れ、前述した範囲とは異なるガラス転移温度を有する樹脂と混合して樹脂組成物を製造する際に、ガラス転移温度の調節が容易であり、本明細書が目的とする物性を満たすことができる。
【0124】
前記ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。具体的に、前記ガラス転移温度は、5.5mg~8.5mgの前記樹脂試料を窒素雰囲気下で270℃まで加熱後に冷却した後、2回目の加熱時に10℃/minの昇温速度で加熱しつつスキャンして得られたグラフから測定することができる。
【0125】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂の波長587nmで測定された屈折率は1.50~1.75である。前記屈折率は、好ましくは1.63~1.712、1.657~1.705、または1.659~1.698であってもよい。前記樹脂が前述した屈折率を満たす場合、それを光学レンズのような成形品に適用する際に薄くて軽い光学レンズの製造が可能である。
【0126】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂の波長486、587、および656nmで測定および計算されたアッベ数は5~45であってもよい。また、10~25であってもよい。好ましくは14~21、より好ましくは13.8~20.1、15.2~20.2、または13.8~20.2であってもよい。
【0127】
前記樹脂が前述したアッベ数範囲を満たす場合、前記樹脂を光学レンズのような成形品に適用する際に、分散が少なく、鮮明度が高くなるという効果がある。
【0128】
前記アッベ数は、具体的に、20℃で、D(587nm)、F(486nm)、C(656nm)波長における屈折率(n、n、n)をそれぞれ測定し、以下の計算式によりアッベ数を得ることができる。
アッベ数=(n-1)/(n-n
【0129】
前述した屈折率およびアッベ数の測定は、前記樹脂を溶媒に溶解して製造した溶液をシリコンウェハにスピンコーティング(spin-coating)で塗布して製造された膜から行われてもよく、塗布された膜を20℃でエリプソメータ(ellipsometer)を用いて光の波長に応じた結果値を得て測定することができる。前記スピンコーティングによる塗布は、150rpm~300rpmの回転速度で行われてもよく、前記塗布された膜の厚さは5μm~20μmであってもよい。前記シリコンウェハは、特に限定されず、本明細書による樹脂組成物の屈折率およびアッベ数を測定できるものであれば適宜採用することができる。前記溶媒は、ジメチルアセトアミドまたは1,2-ジクロロベンゼンであってもよく、前記溶液は、溶液の総重量を基準として前記樹脂試料を10重量%に溶解して製造することができる。
【0130】
本明細書の一実施態様は、下記化学式1aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、前記樹脂の製造方法を提供する。
【化24】
前記化学式1aにおいて、
m、n、R1~R6、R11、R12、R101、R102、r101、r102、およびX1~X4の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【0131】
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂の製造方法は、下記化学式2a-1~2a-4のいずれか一つ以上の第2化合物をさらに含み、前記化学式1aの化合物および前記第2化合物は、0.01モル%~100モル%:99.99モル%~0モル%で含まれる。具体的には0.01モル%~99.99モル%:99.99モル%~0.01モル%で含まれる。より具体的には0.1モル%~99.9モル%:99.9モル%~0.1モル%、1モル%~99モル%:99モル%~1モル%、5モル%~95モル%:95モル%~5モル%、又は10モル%~90モル%:90モル%~10モル%で含まれる。
【化25】
前記化学式2a-1~2a-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、非置換のアリーレン基であり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’およびb’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なる。
【0132】
前記化学式1aの化合物および第2化合物が上記含量で含まれる場合、重合しやすく、置換基に応じて様々な範囲の屈折率、または高い屈折率を有し、広い範囲のガラス転移温度を有する。また、ガラス転移温度(Tg)および屈折率を調節することができ、前記樹脂の鎖挙動を柔軟にすることができるため、成形品の射出加工に有利な技術的効果を有する。
【0133】
本明細書の一実施態様は、前記化学式1aの化合物;前記第2化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、前記樹脂の製造方法を提供する。前記化学式1aの化合物および前記第2化合物は、0.01モル%~100モル%:99.99モル%~0モル%で含まれる。具体的には0.01モル%~99.99モル%:99.99モル%~0.01モル%で含まれる。より具体的には0.1モル%~99.9モル%:99.9モル%~0.1モル%、1モル%~99モル%:99モル%~1モル%、5モル%~95モル%:95モル%~5モル%、又は10モル%~90モル%:90モル%~10モル%で含まれる。
【0134】
前記化学式1aおよび第2化合物が上記含量で含まれる場合、重合しやすく、置換基に応じて様々な範囲の屈折率、または高い屈折率を有し、広い範囲のガラス転移温度を有する。また、ガラス転移温度(Tg)および屈折率を調節することができ、前記樹脂の鎖挙動を柔軟にすることができるため、成形品の射出加工に有利な技術的効果を有する。
【0135】
前記樹脂製造用組成物は、溶媒をさらに含んでもよい。
【0136】
前記溶媒は、例えば、ジフェニルエーテル、ジメチルアセトアミド、またはメタノールであってもよいが、これらに限定されず、当該技術分野に適用されるものが適宜採用されてもよい。
【0137】
前記溶媒は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して5重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0138】
前記溶媒は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは5重量部~50重量部、7重量部~45重量部、または8重量部~40重量部で含まれてもよい。
【0139】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式1aを2以上含んでもよい。前記2以上の化学式1aは、互いに同一または異なる。
【0140】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、下記化合物のいずれか一つであってもよいが、これらに限定されない。
【化26】
【化27】
【0141】
本明細書の一実施態様において、前記第2化合物は、下記化合物のいずれか一つであってもよいが、これらに限定されない。
【化28】
【0142】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2a-1は、下記化合物のいずれか一つである。
【化29】
【0143】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2a-2は、下記化合物のいずれか一つである。
【化30】
【0144】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2a-3は、下記化合物である。
【化31】
【0145】
本明細書の一実施態様において、前記化学式2a-4は、下記化合物である。
【化32】
【0146】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;および前記第2化合物を含み、前記ポリエステル前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、前記樹脂の製造方法を提供する。
【0147】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0148】
前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0149】
本明細書の一実施態様において、前記第2化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0150】
前記第2化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0151】
本明細書の一実施態様において、前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~150重量部で含まれてもよい。
【0152】
前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1重量部~150重量部、1~140重量部、1~130重量部、1~125重量部、または1~120重量部で含まれてもよい。
【0153】
本発明の一実施態様は、好ましくは、前記化学式1aの化合物;および前記第2化合物を含み、前記ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、前記樹脂の製造方法を提供する。
【0154】
本明細書の一実施態様において、前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~100重量部で含まれてもよい。
【0155】
より具体的には、前記化学式1aの化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0156】
本明細書の一実施態様において、前記第2化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して0重量部~99重量部、または1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0157】
前記第2化合物は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~50重量部、1~40重量部、1~30重量部、1~20重量部、または1~10重量部で含まれてもよい。
【0158】
本明細書の一実施態様において、前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0159】
前記ポリエステル前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~55重量部、1~50重量部、1~45重量部、または1~40重量部で含まれてもよい。
【0160】
本明細書の一実施態様において、前記ポリカーボネート前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して1重量部~60重量部で含まれてもよい。
【0161】
前記ポリカーボネート前駆体は、前記樹脂製造用組成物100重量部に対して、好ましくは1~60重量部、1~55重量部、1~50重量部、1~45重量部、または1~40重量部で含まれてもよい。
【0162】
本明細書の一実施態様によれば、前記ポリエステル前駆体は、下記化学式Aであり、前記ポリカーボネート前駆体は、下記化学式Bである。
【化33】
前記化学式AおよびBにおいて、
Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であり、
Ar1は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a1~a4はそれぞれ0または1である。
【0163】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換の炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;または置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基である。
【0164】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換の炭素数1~20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;置換もしくは非置換の炭素数6~20の単環もしくは多環のシクロアルキル基;または置換もしくは非置換の炭素数6~20の単環もしくは多環のアリール基である。
【0165】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;ヒドロキシ基で置換もしくは非置換の炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;または炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基である。
【0166】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;ヒドロキシ基で置換もしくは非置換の炭素数1~20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~20の単環もしくは多環のシクロアルキル基;または炭素数6~20の単環もしくは多環のアリール基である。
【0167】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、-Cl;ヒドロキシ基;メチル基;エチル基;n-プロピル基;n-ブチル基;イソプロピル基;イソブチル基;ヒドロキシエチル基;またはフェニル基である。
【0168】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1の定義は、前述したLaおよびLbの定義が適用されてもよい。
【0169】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は、炭素数6~30の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0170】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は、炭素数6~20の単環もしくは多環のアリーレン基である。
【0171】
本明細書の一実施態様によれば、前記Ar1は、フェニレン基;またはナフチレン基である。
【0172】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式Aは、下記化合物の中から選択されるいずれか一つである。
【化34】
【0173】
本明細書の一実施態様によれば、前記化学式Bは、下記化合物の中から選択されるいずれか一つである。
【化35】
【0174】
前記ポリカーボネート前駆体は、必要に応じて追加のコモノマーを連結する役割をするものであり、前記化学式Bの化合物の他に適用可能な他の具体例としては、ホスゲン、トリホスゲン、ジホスゲン、ブロモホスゲン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m-クレシルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、またはビスハロホルメートなどが挙げられ、これらのいずれか一つまたは二つ以上の混合物を用いてもよい。
【0175】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、ポリエステル樹脂である。
【0176】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、前記化学式1aの化合物;前記第2化合物;および前記化学式Aのポリエステル前駆体から重合されることが好ましい。
【0177】
前記化学式1aの化合物と前記化学式Aのポリエステル前駆体を重合することで、前述した化学式1の単位に形成されることができる。
【0178】
前記化学式1aの化合物は、前記化学式1の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~99モル部で用いられてもよい。
【0179】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で用いられてもよい。
【0180】
前記第2化合物と前記化学式Aのポリエステル前駆体を重合することで、前述した化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位に形成されることができる。
【0181】
前記第2化合物は、前記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~99モル部で用いられてもよい。
【0182】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記第2化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部、又は50~150モル部で用いられてもよい。
【0183】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、ポリエステル-カーボネート樹脂である。
【0184】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、前記化学式1aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体から重合されることが好ましい。
【0185】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、前記化学式1aの化合物;前記第2化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体から重合されることが好ましい。
【0186】
前記化学式1aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することで、前述した化学式1の単位に形成され、前記第2化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することで、前述した化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位に形成されることができる。
【0187】
前記化学式1aの化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することで、前述した化学式1の単位に形成されることができる。
【0188】
前記化学式1aの化合物は、前記化学式1の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で用いられてもよい。
【0189】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部で用いられてもよい。
【0190】
前記化学式Bのポリカーボネート前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部で用いられてもよい。
【0191】
前記第2化合物;前記化学式Aのポリエステル前駆体;および前記化学式Bのポリカーボネート前駆体を重合することで、前述した化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位に形成されることができる。
【0192】
前記第2化合物は、前記2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~100モル部、又は1モル部~99モル部で用いられてもよい。
【0193】
前記化学式Aのポリエステル前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部で用いられてもよい。
【0194】
前記化学式Bのポリカーボネート前駆体は、前記樹脂を構成する前記化学式1aの化合物の全単量体100モル部に対して1モル部~150モル部で用いられてもよい。
【0195】
本発明の一実施態様において、前記化学式1aの化合物:前記第2化合物のモル比は100:0~0.01~99.99、または0.01:99.99~99.99:0.01であり、好ましくは0.1:99.9~99.9:0.1であり、より好ましくは1:99~99:1である。
【0196】
好ましくは、前記化学式1aで表される化合物:前記第2化合物として表される化合物のモル比は20:80~50:50である。
【0197】
本明細書による樹脂の重合は、当該技術分野で周知の方法が用いられてもよい。
【0198】
前記重合は、溶融重縮合法で行われることが好ましい。
【0199】
前記溶融重縮合法は、前記樹脂製造用組成物を用いて、必要に応じて触媒をさらに適用してもよく、加熱下で、さらに常圧または減圧下で、エステル交換反応により副生成物を除去しつつ溶融重縮合を行ってもよい。前記触媒は、当該技術分野で一般的に適用される物質が採用されてもよい。
【0200】
具体的に、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を反応容器中で溶融した後、副生する化合物を滞留させた状態で反応を行うことが好ましい。
【0201】
より具体的に、前記溶融重縮合法は、前記化学式1aの化合物;前記第2化合物;および1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を反応容器中で溶融した後、副生する化合物を滞留させた状態で反応を行うことが好ましい。
【0202】
前記副生する化合物を滞留させるために、反応装置を閉塞するか、または減圧または加圧するなどの圧力を制御してもよい。
【0203】
この工程の反応時間は20分以上600分以下であり、好ましくは40分以上450分以下であり、より好ましくは60分以上300分以下である。
【0204】
この際、副生する化合物を生成後に直ちに蒸留除去すると、最終的に得られる樹脂は、高分子量体の含有量が少ない。しかし、副生する化合物を反応容器中に一定時間滞留させると、最終的に得られる樹脂は、高分子量体の含有量の多いものが得られる。
【0205】
前記溶融重縮合法は、連続式で行ってもよく、バッチ式で行ってもよい。反応を行う際に用いられる反応装置は、錨型撹拌翼、マックスブレンド撹拌翼、ヘリカルリボン型撹拌翼などを装備した縦型であってもよく、パドル翼、格子翼、メガネ翼などを装備した横型であってもよく、スクリューを装備した押出機型であってもよい。また、重合物の粘度を考慮して、これらの反応装置を適宜組み合わせた反応装置を用いることが好ましく実施される。
【0206】
本明細書で用いられる樹脂の製造方法においては、重合反応の終了後、熱安定性および加水分解安定性を維持するために、触媒を除去または失活させてもよい。当該技術分野で公知の酸性物質の添加による触媒の失活を行う方法を好ましく実施することができる。
【0207】
前記酸性物質としては、例えば、安息香酸ブチルなどのエステル類;p-トルエンスルホン酸などの芳香族スルホン酸類;p-トルエンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸ヘキシルなどの芳香族スルホン酸エステル類;亜リン酸、リン酸、ホスホン酸などのリン酸類;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸モノフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジn-プロピル、亜リン酸ジn-ブチル、亜リン酸ジn-ヘキシル、亜リン酸ジオクチル、亜リン酸モノオクチルなどの亜リン酸エステル類;リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル、リン酸モノフェニル、リン酸ジブチル、リン酸ジオクチル、リン酸モノオクチルなどのリン酸エステル類;ジフェニルホスホン酸、ジオクチルホスホン酸、ジブチルホスホン酸などのホスホン酸類;フェニルホスホン酸ジエチルなどのホスホン酸エステル類;トリフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンなどのホスフィン類;ホウ酸、フェニルホウ酸などのホウ酸類;ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩などの芳香族スルホン酸塩類;ステアリン酸クロライド、塩化ベンゾイル、p-トルエンスルホン酸クロライドなどの有機ハロゲン化物;ジメチル硫酸などのアルキル硫酸;塩化ベンジルなどの有機ハロゲン化物などが好ましく用いられる。
【0208】
前記酸性物質は、前記触媒100モル部に対して0.1モル部~5モル部、好ましくは0.1モル部~1モル部で用いられてもよい。
【0209】
前記酸性物質が0.1モル部未満であれば、失活効果が不十分になるため好ましくない。また、5モル部超過であれば、樹脂の耐熱性が低下し、成形品が着色しやすくなるため好ましくない。
【0210】
触媒の失活後、樹脂中の低沸点化合物を、0.1mmHg~1mmHgの圧力、200℃~350℃の温度で脱揮する工程をさらに行ってもよい。この工程には、パドル翼、格子翼、メガネ翼など、表面更新能に優れた撹拌翼を備えた横型装置、もしくは薄膜蒸発器が好ましく用いられる。
【0211】
本明細書の樹脂は、異物の含有量が最大限少ないことが好ましく、溶融原料の濾過、触媒液の濾過などが好ましく実施される。
【0212】
前記濾過に用いられるフィルタのメッシュは5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以下である。また、生成される樹脂のポリマーフィルタによる濾過が好ましく実施される。前記ポリマーフィルタのメッシュは100μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以下である。また、樹脂ペレットを採取する工程は、低ダスト環境でなければならず、クラス6以下であることが好ましく、より好ましくはクラス5以下である。
【0213】
また、前記樹脂を含む成形品の成形方法としては、射出成形の他に、圧縮成形、注型、ロール加工、押出成形、延伸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0214】
本明細書のまた一つの実施態様は、前述した実施態様による樹脂を含む樹脂組成物を提供する。
【0215】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂は、前記樹脂組成物100重量部を基準として1重量部~80重量部で含まれてもよい。
【0216】
本明細書の一実施態様において、前記樹脂組成物は、溶媒をさらに含んでもよい。前記溶媒は、例えば、ジメチルアセトアミドまたは1,2-ジクロロベンゼンであってもよい。
【0217】
前記溶媒は、前記樹脂組成物100重量部を基準として20重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0218】
前記樹脂組成物は、前記化学式1aの化合物の他に、追加の単量体をさらに含んでもよい。前記追加の単量体は、特に限定されず、前記樹脂組成物の主な物性を変化させない範囲で、ポリエステル-カーボネート関連の当該技術分野で一般的に適用される単量体が適宜採用されてもよい。前記追加の単量体は、前記化学式1の単位を含む樹脂を構成する全単量体100モル部に対して1モル部~50モル部で用いられてもよい。
【0219】
前記樹脂組成物は、前記化学式1の単位を含む樹脂の他に、必要に応じて、添加剤、例えば、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、核剤、難燃剤、滑剤、衝撃補強剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、無機添加剤、顔料、および染料からなる群より選択された1種以上をさらに含んでもよい。
【0220】
前記添加剤は、前記樹脂組成物100重量部を基準として1重量部~99重量部で含まれてもよい。
【0221】
前記酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、核剤、難燃剤、滑剤、衝撃補強剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、無機添加剤、顔料、または染料の種類は、特に限定されず、当該技術分野に適用されるものが適宜採用されてもよい。
【0222】
本明細書のまた一つの実施態様は、前述した実施態様による樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【0223】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、前記樹脂組成物またはその硬化物から製造されてもよい。
【0224】
前記成形品の製造方法の一例として、前記化学式1の単位;および前記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位を含む樹脂と前記添加剤をミキサーでよく混合した後、押出機で押出成形してペレットに製造し、前記ペレットの乾燥後に射出成形機で射出するステップを含んでもよい。
【0225】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、光学レンズである。
【0226】
本明細書の一実施態様において、前記光学レンズの厚さは0.1μm~30mmである。
【0227】
本明細書の一実施態様による光学レンズは、屈折率が高いため、薄い厚さの光学レンズを実現することができる。
【0228】
前記光学レンズは、前記樹脂を用いて製造されるものであり、厚さが薄く、高屈折率および高透明性を有し、好ましくは、カメラ、モバイル、車両、自律走行センサレンズに適用することができる。
【0229】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、光ファイバーである。
【0230】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、光学フィルムまたは光学薄膜である。前記光学フィルムまたは光学薄膜は、前記樹脂を用いて製造されるものであり、厚さが薄く、集光効果および光拡散効果に優れ、好ましくは、液晶ディスプレイのバックライトモジュール、平面レンズ、メタレンズなどに適用することができる。
【0231】
本明細書の一実施態様において、前記光学フィルムまたは光学薄膜の厚さは0.1nm~10mmである。
【0232】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、光学樹脂である。前記光学樹脂は、前記樹脂を用いて製造されるものであり、厚さが薄く、高屈折率および低複屈折率を有し、光損失が低い。
【0233】
本明細書の一実施態様において、前記成形品は、LED encapである。
【実施例
【0234】
以下、実施例により、本明細書をより詳細に例示する。
【0235】
製造例1-1
モノマー1a(82.10g(0.1mol))、塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(13.59g(0.07mol))、および塩化イソフタロイル(Isophthaloyl chloride、IPC)(5.83g(0.03mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-1を得た。
【化36】
【0236】
製造例1-2
モノマー1a(12.32g(0.015mol))、モノマー2-1(5.39g(0.01mol))、モノマー2-2(11.81g(0.02mol))、モノマー2-3(20.58g(0.055mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-2を得た。
【化37】
【0237】
製造例1-3
モノマー1a(8.21g(0.01mol))、モノマー2-2(23.63g(0.04mol))、モノマー2-3(13.10g(0.035mol))、モノマー2-5(6.58g(0.015mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-3を得た。
【0238】
製造例1-4
モノマー1a(4.11g(0.005mol))、モノマー2-1(10.77g(0.02mol))、モノマー2-2(5.91g(0.01mol))、モノマー2-3(22.45g(0.06mol))、モノマー2-4(1.14g(0.005mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-4を得た。
【0239】
製造例1-5
モノマー1a(4.11g(0.005mol))、モノマー2-2(20.68g(0.035mol))、モノマー2-3(20.58g(0.055mol))、モノマー2-6(0.99g(0.005mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-5を得た。
【0240】
製造例1-6
モノマー1a(4.11g(0.005mol))、モノマー2-2(17.72g(0.03mol))、モノマー2-3(20.58g(0.055mol))、モノマー2-7(3.5g(0.01mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-6を得た。
【0241】
製造例1-7
モノマー1a(4.11g(0.005mol))、モノマー2-2(17.72g(0.03mol))、モノマー2-3(20.58g(0.055mol))、モノマー2-8(2.86g(0.01mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-7を得た。
【0242】
製造例1-8
モノマー1a(4.11g(0.005mol))、モノマー2-2(17.72g(0.03mol))、モノマー2-3(20.58g(0.055mol))、モノマー2-9(3.78g(0.01mol))、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(19.42g(0.1mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-8を得た。
【0243】
製造例1-9
モノマー1a(32.84g(0.04mol))、モノマー2-2(23.63g(0.04mol))、モノマー2-3(7.48g(0.02mol))、塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.71g(0.05mol))、および塩化イソフタロイル(Isophthaloyl chloride、IPC)(9.71g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-9を得た。
【0244】
製造例1-10
モノマー1a(32.84g(0.04mol))、モノマー2-2(23.63g(0.04mol))、モノマー2-3(7.48g(0.02mol))、塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(13.59g(0.07mol))、および塩化イソフタロイル(Isophthaloyl chloride、IPC)(5.83g(0.03mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂1-10を得た。
【0245】
製造例2-1
モノマー1a(82.103g(0.1mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-1を得た。
【0246】
製造例2-2
モノマー1a(16.421g(0.02mol))、モノマー2-1(10.773g(0.02mol))、モノマー2-3(11.225g(0.03mol))、モノマー2-8(8.590g(0.03mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-2を得た。
【0247】
製造例2-3
モノマー1a(12.315g(0.015mol))、モノマー2-2(17.722g(0.03mol))、モノマー2-3(16.837g(0.045mol))、モノマー2-4(2.283g(0.01mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-3を得た。
【0248】
製造例2-4
モノマー1a(12.315g(0.015mol))、モノマー2-2(14.768g(0.025mol))、モノマー2-3(22.449g(0.06mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-4を得た。
【0249】
製造例2-5
モノマー1a(8.210g(0.01mol))、モノマー2-1(8.080g(0.015mol))、モノマー2-3(22.449g(0.06mol))、モノマー2-5(6.578g(0.015mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-5を得た。
【0250】
製造例2-6
モノマー1a(8.210g(0.01mol))、モノマー2-3(18.708g(0.05mol))、モノマー2-5(8.770g(0.02mol))、モノマー2-7(7.008g(0.02mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-6を得た。
【0251】
製造例2-7
モノマー1a(8.210g(0.01mol))、モノマー2-3(18.708g(0.05mol))、モノマー2-5(6.578g(0.015mol))、モノマー2-7(5.256g(0.015mol))、モノマー2-8(2.863g(0.01mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-7を得た。
【0252】
製造例2-8
モノマー1a(8.210g(0.01mol))、モノマー2-1(5.386g(0.01mol))、モノマー2-3(14.966g(0.04mol))、モノマー2-8(11.453g(0.04mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、および塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(9.710g(0.05mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-8を得た。
【0253】
製造例2-9
モノマー1a(24.631g(0.03mol))、モノマー2-2(11.814g(0.02mol))、モノマー2-3(14.966g(0.04mol))、モノマー2-8(2.863g(0.01mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(5.826g(0.03mol))、および塩化イソフタロイル(Isophthaloyl chloride、IPC)(3.884g(0.02mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-9を得た。
【0254】
製造例2-10
モノマー1a(8.210g(0.01mol))、モノマー2-2(17.722g(0.03mol))、モノマー2-3(18.708g(0.05mol))、モノマー2-8(2.863g(0.01mol))、ジフェニルカーボネート(diphenylcarbonate、DPC)10.711g(0.05mol)、塩化テレフタロイル(Terephthaloyl chloride、TPC)(5.826g(0.03mol))、および塩化イソフタロイル(Isophthaloyl chloride、IPC)(3.884g(0.02mol))を溶融して250℃で5時間反応した。反応が進行するにつれ、フェノール(Phenol)が副生成物として発生し、それを除去するために減圧度を最大1Torrまで調節した。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込んで常圧雰囲気を作り、重合した高分子溶融樹脂として樹脂2-10を得た。
【0255】
実施例
重合した樹脂試料の分子量および分子量分布(PDI=Mw/Mn)をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により確認し、熱的特性を調査するために示差走査熱量計(DSC)を用いてサーモグラム(thermogram)を得た。屈折率およびアッベ数を測定するために、製膜後、エリプソメータ(ellipsometer)を用いて光の波長に応じた結果値を得た。
【0256】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による分子量は、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran (THF、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン、butylated hydroxytoluene)で安定化)を溶媒として用い、樹脂試料をテトラヒドロフランに1.0mg/1mlの濃度で溶解させてシリンジフィルタ(syringe filter)で濾過して作った溶液を注入して40℃で測定して結果を得、それを下記表3および4に示す。Waters RI detectorを使用し、カラム(column)としてAgilent PLgel MIXED-Bを2個使用した。
【0257】
樹脂のガラス転移温度(Tg)を調査するために示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した。5.5mg~8.5mgの樹脂試料をNフロー(flow)下で270℃まで加熱後に冷却した後、2回目の加熱時に10℃/minの昇温速度で加熱しつつスキャンして得られたグラフ上でガラス転移温度(Tg)を求め、それを下記表3および4に示す。
【0258】
樹脂の屈折率およびアッベ数を測定するために、重合して得られた樹脂パウダー試料を溶媒ジメチルアセトアミドに高分子溶液の総重量を基準として10重量%に溶解して製造された高分子溶液をシリコンウェハにスピンコーティング(spin-coating)で220rpmの回転速度で塗布し、厚さ20μmに製膜した後、20℃でエリプソメータ(ellipsometer)を用いて光の波長に応じた結果値を得、それを下記表3および4に示す。具体的に、屈折率は、波長587nmで測定されたものであり、アッベ数は、D(587nm)、F(486nm)、C(656nm)波長における屈折率(n、n、n)をそれぞれ測定し、以下の計算式によりアッベ数を得た。
アッベ数=(n-1)/(n-n
【0259】
【表1】
【0260】
前記表1には、前記実施例1-1~1-10の樹脂1-1~1-10に含まれる各モノマーのモル%が記載されている。また、前記TPCは塩化テレフタロイルであり、IPCは塩化イソフタロイルである。
【0261】
【表2】
【0262】
前記表2には、前記実施例2-1~2-10の樹脂2-1~2-10に含まれる各モノマーのモル%が記載されている。また、前記DPCはジフェニルカーボネートであり、TPCは塩化テレフタロイルであり、IPCは塩化イソフタロイルである。
【0263】
【表3】
【0264】
【表4】
【0265】
前記表3および4において、Mnは数平均分子量、Mwは重量平均分子量、PDIは多分散性指数、RIは屈折率、Tgはガラス転移温度を意味し、屈折率は波長587nmで測定された値である。
【0266】
前記表3および4によれば、本明細書の一実施態様による樹脂は、本明細書の実施態様による化学式1の単位を含み、特に、ビスフェノールAコア構造のベンゼン環のR1~R4のように電子に富む置換基で置換される場合、ビスフェノールAコア構造の電子密度を高めることで屈折率を向上させることができる。
【0267】
また、前記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位をさらに含むことで、ガラス転移温度(Tg)および屈折率を調節することができ、前記ポリカーボネート樹脂の鎖挙動を柔軟にすることができるため、成形品の射出加工に有利な技術的効果を有する。
【0268】
表4によれば、前記樹脂は、ポリエステル前駆体とポリカーボネート前駆体のモル比、異性体を適宜調節することで、ポリエステル樹脂およびポリカーボネート樹脂が有する特徴を組み合わせて所望の物性の樹脂を製造することができる。
【0269】
したがって、本発明の実施態様による樹脂を光学レンズのような成形品に適宜適用するためには、高い屈折率が優先的に求められ、実施例の樹脂が高屈折性能であるため、光学材料としてさらに優れることを確認することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の単位を含む樹脂:
【化1】
前記化学式1において、
X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または置換もしくは非置換のアルキル基で置換されたフェニル基;置換もしくは非置換の炭素数10以上のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環の縮合環基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であるか、互いに結合して置換もしくは非置換の芳香族炭化水素環基を形成し、
R101およびR102は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアリール基;または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であり、
LaおよびLa’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L-であり、
Lは、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
r101は1または2であり、前記r101が2である場合、2個の前記R101は互いに同一または異なり、
r102は1または2であり、前記r102が2である場合、2個の前記R102は互いに同一または異なり、
m、n、およびpはそれぞれ0~6の整数であり、
m、n、およびpがそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
tは0または1であり、
tが0である場合、rおよびsは1であり、前記Laは-C(=O)-L-であり、
tが1である場合、r+s=1であり、rは、モル分率として、0<r<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項2】
下記化学式2-1~2-4のいずれか一つ以上の単位をさらに含む、請求項1に記載の樹脂:
【化2】
前記化学式2-1~2-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X16は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
LbおよびLb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、直接結合;または-C(=O)-L’-であり、
L’は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a’、b’、およびp’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’、b’、およびp’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なり、
t’は0または1であり、
t’が0である場合、r’およびs’は1であり、前記Lbは-C(=O)-L’-であり、
t’が1である場合、r’+s’=1であり、r’は、モル分率として、0<r’<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s’<1の実数であり、
*は、樹脂の主鎖に連結される部位を意味する。
【請求項3】
前記化学式1は、下記化学式1-1または1-2である、請求項1に記載の樹脂:
【化3】
前記化学式1-1および1-2において、
*、m、n、p、R1~R7、R11、R12、La、La’、およびX1~X6の定義は、前記化学式1における定義と同様であり、r+s=1であり、rは、モル分率として、0<r<1の実数であり、sは、モル分率として、0<s<1の実数である。
【請求項4】
前記X1~X6は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、OまたはSであり、
前記R1およびR3は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、シアノ基、または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数10~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R2およびR4は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、水素;炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;シアノ基、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロ環基で置換もしくは非置換の炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;炭素数6~30の単環もしくは多環の芳香族炭化水素環と炭素数3~30の単環もしくは多環の脂肪族炭化水素環の縮合環基;または炭素数6~30の多環のヘテロアリール基であり、
前記R5~R7は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数2~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキレン基であり、
前記R11およびR12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のシクロアルキル基;炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基;または炭素数2~30の単環もしくは多環のヘテロアリール基であるか、互いに結合して炭素数10~30の多環の芳香族炭化水素環を形成する、請求項1に記載の樹脂。
【請求項5】
前記X11~X16はOであり、
前記L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基;または炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または炭素数6~30の単環もしくは多環のアリール基で置換もしくは非置換の炭素数6~50の単環もしくは多環のアリーレン基であり、
前記Z11~Z13は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、炭素数1~30の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基である、請求項2に記載の樹脂。
【請求項6】
前記rは、モル分率として、0.001~0.999であり、前記sは、モル分率として、0.001~0.999である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項7】
重量平均分子量(Mw)が3,000g/mol~500,000g/molである、請求項1に記載の樹脂。
【請求項8】
波長587nmで測定された屈折率が1.50~1.75である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項9】
ガラス転移温度(Tg)が90℃~200℃である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項10】
波長486、587、および656nmで測定されたアッベ数が5~45である、請求項1に記載の樹脂。
【請求項11】
下記化学式1aの化合物;ならびに1)ポリエステル前駆体、または2)ポリエステル前駆体およびポリカーボネート前駆体を含む樹脂製造用組成物を重合するステップを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂の製造方法:
【化4】
前記化学式1aにおいて、
m、n、R1~R6、R11、R12、R101、R102、r101、r102、およびX1~X4の定義は、前記化学式1における定義と同様である。
【請求項12】
前記樹脂製造用組成物は、下記化学式2a-1~2a-4のいずれか一つ以上の第2化合物をさらに含み、前記化学式1aの化合物および前記第2化合物は、0.01モル%~100モル%:99.99モル%~0モル%で含まれる、請求項11に記載の樹脂の製造方法:
【化5】
前記化学式2a-1~2a-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’およびb’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なる。
【請求項13】
前記ポリエステル前駆体は、下記化学式Aであり、前記ポリカーボネート前駆体は、下記化学式Bである、請求項11に記載の樹脂の製造方法:
【化6】
前記化学式AおよびBにおいて、
Ra1、Ra2、Rb1、およびRb2は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、ハロゲン基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基であり、
Ar1は、置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
a1~a4はそれぞれ0または1である。
【請求項14】
請求項1~10のいずれか一項に記載の樹脂を含む樹脂組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の樹脂組成物を含む成形品。
【請求項16】
光学レンズである、請求項15に記載の成形品。
【請求項17】
前記光学レンズの厚さは0.1μm~30mmである、請求項16に記載の成形品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0131】
本明細書の一実施態様によれば、前記樹脂の製造方法は、下記化学式2a-1~2a-4のいずれか一つ以上の第2化合物をさらに含み、前記化学式1aの化合物および前記第2化合物は、0.01モル%~100モル%:99.99モル%~0モル%で含まれる。具体的には0.01モル%~99.99モル%:99.99モル%~0.01モル%で含まれる。より具体的には0.1モル%~99.9モル%:99.9モル%~0.1モル%、1モル%~99モル%:99モル%~1モル%、5モル%~95モル%:95モル%~5モル%、又は10モル%~90モル%:90モル%~10モル%で含まれる。
【化7】
前記化学式2a-1~2a-4において、
L’11およびL’’11は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;置換もしくは非置換のシクロアルキレン基;または置換もしくは非置換のアリーレン基であり、
X11~X14は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、O;またはSであり、
Z11およびZ12は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキレン基;または置換もしくは非置換のシクロアルキレン基であり、
a’およびb’は、互いに同一または異なり、それぞれ独立して0~6の整数であり、前記a’およびb’がそれぞれ2以上である場合、各括弧内の構造は互いに同一または異なる。
【国際調査報告】