(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】基板支持体
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20241010BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241010BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20241010BHJP
C23C 14/50 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/31 B
C23C16/458
C23C14/50 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519990
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 US2022035223
(87)【国際公開番号】W WO2023059376
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ツォン, チョーポン
(72)【発明者】
【氏名】ミョー, ニー オー
(72)【発明者】
【氏名】チェン, フイ
(72)【発明者】
【氏名】グエン, フィ ディー.
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シャオフェン
(72)【発明者】
【氏名】ルアン, シンニン
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー, カーク アレン
(72)【発明者】
【氏名】エアハート, エイミー エス.
(72)【発明者】
【氏名】ボーナム, ショーン ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】アモス, フィリップ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】アモス, ジェームズ エム.
【テーマコード(参考)】
4K029
4K030
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K029JA01
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5F045AA03
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5F131EB56
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB84
(57)【要約】
基板支持アセンブリ及び基板支持アセンブリを有する処理チャンバが本明細書で開示される。一実施形態において、本体を含む基板支持アセンブリが提供される。本体は、中心、基板支持体表面と裏面とを接続する外周を有する。本体は更に、中心で基板支持体表面に配置されたポケット、及びポケットと外周との間に配置されたリップを有する。層が、基板支持体表面のポケットの中に形成される。複数の離散的な島が層に配置され、当該離散的な島は、基板支持体表面から直角に延在する中心線の周りに配置される。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理チャンバの中で使用するのに適切な基板支持体であって、
中心、基板支持体表面と裏面とを接続する外周を有する本体であって、前記本体が、
前記中心で前記基板支持体表面に配置されたポケット、及び
前記ポケットと前記外周との間に配置されたリップ
を備える本体と、
前記基板支持体表面の前記ポケットの中に形成された層と、
前記層に配置された複数の離散的な島と
を備え、前記離散的な島が、前記基板支持体表面から直角に延在する中心線の周りに配置されている、基板支持体。
【請求項2】
前記層がSiCから形成され、前記本体がグラファイトから形成されている、請求項1に記載の基板支持体。
【請求項3】
前記離散的な島が約5mm未満の直径を有する、請求項1に記載の基板支持体。
【請求項4】
前記離散的な島が、約50ミクロン以下の前記基板支持体表面の上方の高さを有する、請求項3に記載の基板支持体。
【請求項5】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通るドーム形断面プロファイルを有する、請求項4に記載の基板支持体。
【請求項6】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通る矩形断面プロファイルを有する、請求項4に記載の基板支持体。
【請求項7】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通る台形断面プロファイルを有する、請求項4に記載の基板支持体。
【請求項8】
プラズマ処理チャンバであって、
処理空間を画定する、リッド、壁、及び底部と、
前記処理空間内に配置される基板支持体であって、前記基板支持体が、
中心、基板支持体表面と裏面とを接続する外周を有する本体であって、前記本体が、
前記中心で前記基板支持体表面に配置されたポケット、及び
前記ポケットと前記外周との間に配置されたリップ
を備える本体と、
前記基板支持体表面の前記ポケットの中に形成された層と、
前記層に配置された複数の離散的な島と
を備え、前記離散的な島が、前記基板支持体表面から直角に延在する中心線の周りに配置される、基板支持体と
を備える、プラズマ処理チャンバ。
【請求項9】
前記離散的な島がSiCから形成されている、請求項8に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項10】
前記離散的な島が約5mm未満の直径を有する、請求項8に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項11】
前記離散的な島が、約50ミクロン未満の前記基板支持体表面の上方の高さを有する、請求項10に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項12】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通るドーム形断面プロファイルを有する、請求項11に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項13】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通る矩形断面プロファイルを有する、請求項11に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項14】
各離散的な島が、
前記基板支持体表面に対し直角に切った場合に前記離散的な島の前記中心線を通る台形断面プロファイルを有する、請求項11に記載のプラズマ処理チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本明細書に開示の実施形態は、概して、基板支持体に関し、より具体的には、本明細書に開示の実施形態は、概して、基板支持体表面上の離散的な島のパターンに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]基板支持体は、物理的気相堆積(PVD)、エッチング、又は化学気相堆積などの様々な用途で使用される処理チャンバ内での基板処理中に、半導体基板などの基板を保持するために広く使用される。基板支持体は通常、一体型チャック本体内に埋め込まれた一又は複数のヒータを含む。チャック本体は、セラミック材料、炭素ベース材料、又は他の適切な材料などの熱伝導材料から形成され得る。
【0003】
[0003]基板は、処理チャンバ内で処理するために基板支持体の上面に配置される。基板支持体の上面は、基板を基板支持体の上面の上方に上昇させるために、幾つかのメサ又は他のフィーチャを有し得る。メサは、基板を処理するときの温度均一性を向上させる熱接触を低減する。しかし、機械加工によって基板支持体により小さなメサを形成すると、基板支持体に表面応力が発生し、基板支持体に反りが生じる可能性さえある。
【0004】
[0004]したがって、基板支持体を改善する必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
[0005]基板支持アセンブリ、及び当該基板支持アセンブリを有する処理チャンバが本明細書で開示される。一実施形態では、本体を含む基板支持アセンブリが提供される。本体は、中心、基板支持体表面と裏面とを接続する外周を有する。本体は更に、中心で基板支持体表面に配置されたポケット、及びポケットと外周との間に配置されたリップを有する。層が、基板支持体表面のポケットの中に形成される。複数の離散的な島が層に配置され、当該離散的な島は、基板支持体表面から直角に延在する中心線の周りに配置される。
【0006】
[0006]別の実施形態では、処理チャンバの処理空間内に配置された基板支持アセンブリを含む処理チャンバが提供される。基板支持アセンブリは、本体を含む。本体は、中心、基板支持体表面と裏面とを接続する外周を有する。本体は更に、中心で基板支持体表面に配置されたポケット、及びポケットと外周との間に配置されたリップを有する。層が、基板支持体表面のポケットの中に形成される。複数の離散的な島が層に配置され、当該離散的な島は、基板支持体表面から直角に延在する中心線の周りに配置される。
【0007】
[0007]本発明の上述の特徴を詳しく理解し得るように、上記で簡単に要約されている本発明のより詳細な記載が、実施形態を参照することによって得られる。一部の実施形態は、添付の図面に示されている。しかし、本発明は他の等しく有効な実施形態も許容し得ることから、添付の図面は、この発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、発明の範囲を限定すると見なすべきではないことに、留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】[0008]例示的な基板支持体が動作し得る処理チャンバの概略的な側方断面側図である。
【
図2】[0009]
図1に示された基板支持体の概略的な断面詳細図である。
【
図3A】[0010]離散的な島の概略的なレイアウトを詳細に示す基板支持体のための基板支持体表面の上面図である。
【
図3B】[0011]
図3Aに示された基板支持体の断面図である。
【
図4A-4C】[0012]離散的な島の複数のプロファイルを詳細に示す基板支持体の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0014]理解を容易にするために、可能な場合には、複数の図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると、想定される。
【0010】
[0015]本明細書で記載するように、複数の離散的な島が形成される基板支持体が提供される。離散的な島のレイアウト及びサイズは、基板支持体上の反り及び応力を低減しつつ、無駄なく達成される。離散的な島を形成するための新しいアプローチは、機械加工の必要性を除去し、機械加工表面により発生する応力を低減した。この新しいアプローチは、機械加工の必要性を除去し、機械加工表面により発生する応力を低減した。基板支持体は、エピタキシャル処理チャンバに関して図示及び記載されているが、開示されたアプローチ及び支持体は、他の処理チャンバ及び種類の基板支持体に使用されてもよいことを理解すべきである。例えば、本開示の恩恵を受け得る1つの基板支持体として、静電チャックがあり得る。
【0011】
[0016]
図1は、本発明の実施形態によるエピタキシプロセスチャンバ100の一実施形態の断面図を概略的に示す。一実施形態では、本発明から恩恵を受けるために適合され得るエピタキシ処理チャンバ100は、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から入手可能なEPI CENTURA(登録商標)近大気圧化学気相堆積(CVD)システムである。本明細書に概略的に示すエピタキシ処理チャンバ100は、一実施形態であり、全ての実現可能な実施形態を限定することを意図するものではない。本明細書に記載の実施形態にしたがって、他の製造業者のチャンバを含む他の基板処理チャンバを使用できることが想定される。
【0012】
[0017]エピタキシチャンバ100は、チャンバ本体101、サポートシステム104、及びチャンバコントローラ106を備える。チャンバ本体101は、上部リフレクタモジュール102、及び下部ランプモジュール103を含む。上部リフレクタモジュール102は、チャンバ本体101内に配置された天井116と基板支持アセンブリ132との間のチャンバ本体101内のエリアを含む。天井116は、透明な石英又は他の適切な材料から形成され得る。一実施例では、天井116は上部ドームであってもよい。エピタキシチャンバ100は更に、連接型センサアセンブリ200を有する。連接型センサアセンブリ200は、エピタキシチャンバ100に連結される。一実施例では、連接型センサアセンブリ200は、天井116に取り付けられた取付板190に取り付けられている。取付板190は、更に、リフレクタであってもよい。取付板190は、エネルギーを基板に反射させ、連接型センサアセンブリ200が処理空間への見通し線を必要とする場所のみに開口部を有し得る。あるいは、連接型センサアセンブリ200を天井116に直接取り付けてもよい。
【0013】
[0018]下部ランプモジュール103は、チャンバ本体101の下部130と基板支持アセンブリ132との間のチャンバ本体101内のエリアを含む。一実施例では、下部130は下部ドームであってもよい。堆積プロセスは一般に、基板支持アセンブリ132に支持され、上部リフレクタモジュール102に露出した基板124の上面で生じる。基板124は、基板124の下に配置され、基板支持アセンブリ132から延伸する支持ピン121によって支持される。
【0014】
[0019]上部ライナ118は、上部リフレクタモジュール102内に配置され、チャンバ構成要素への望ましくない堆積を防止するように適合される。上部ライナ118は、上部リフレクタモジュール102内のリング123に隣接して位置決めされる。リング123(何をするのか説明してください)。
【0015】
[0020]エピタキシチャンバ100は、ランプ135などの複数の熱源を含み、これらの熱源は、エピタキシチャンバ100内に位置決めされた構成要素に熱エネルギーを提供するように適合される。例えば、ランプ135は、基板124及びリング123に熱エネルギーを提供するように適合され得る。下部130は、熱放射の通過を容易にするために、石英などの光透過性材料から形成され得る。
【0016】
[0021]チャンバ本体101はまた、チャンバ本体101の側壁を通って形成された外側入口ポート198と、中央ガスライン154が連結される上部ドームの中央領域に形成された中央入口ポート152とを含む。外側ガスライン(図示せず)及び内側ガスライン111は、ガスパネルモジュール107から供給されるガスを送達するために、外側入口ポート198及び中央入口ポート152にそれぞれ連結され得る。エピタキシチャンバ100を必要に応じて所望の調節された圧力範囲で維持するために、排気口127がチャンバ本体101に連結され得る。外側入口ポート198は、ドーピングガス、反応ガス、非反応ガス、不活性ガス、又は任意の適切なガスを含むガスを、チャンバ本体101の上部リフレクタモジュール102に提供するように適合され得る。基板124上にエピタキシャル層を形成するように構成された基板124上へのガスの熱分解は、ランプ135によって促進される。
【0017】
[0022]基板支持アセンブリ132が、チャンバ本体101の下部ランプモジュール103に位置決めされる。基板支持アセンブリ132は、処理位置で基板124を支持するように示されている。基板支持アセンブリ132は、複数の支持ピン121及び複数のリフトピン133を含む。リフトピン133は、垂直方向に移動可能であり、基板124の下側に接触して、基板124を処理位置(図示の通り)から基板搬送位置まで持ち上げるように適合される。基板支持アセンブリ132の構成要素は、石英、炭化ケイ素、炭化ケイ素でコーティングされたグラファイト、又は他の適切な材料から製造され得る。
【0018】
[0023]リング123は、チャンバ本体101に連結された下部ライナ140上に取り外し可能に配置される。リング123は、チャンバ本体101の内部空間の周りに配置され、基板124が処理位置にある間、基板124を取り囲む。リング123は、炭化ケイ素、石英、又は炭化ケイ素でコーティングされたグラファイトなどの熱的に安定した材料から形成され得る。リング123は、基板124の位置と組み合わせて、上部リフレクタモジュール102の空間を下部ランプモジュール103から切り離す。リング123は、基板124がリング123と水平に位置決めされているとき、上部リフレクタモジュール102を通るガス流を誘導する。上部リフレクタモジュール102の別個の空間は、プロセスガスがエピタキシチャンバ100に提供される際にプロセスガスの流れを制御することにより、堆積均一性を高める。
【0019】
[0024]サポートシステム104は、エピタキシチャンバ100におけるエピタキシャル膜の成長などの予め決定されたプロセスを実行及びモニタリングするために使用される構成要素を含む。サポートシステム104は、ガスパネルモジュール107、ガス分配導管、電源、及びプロセス制御機器のうちの一又は複数を含む。チャンバコントローラ106は、サポートシステム104に連結され、エピタキシチャンバ100及びサポートシステム104を制御するように適合される。チャンバコントローラ106は、中央処理装置(CPU)、メモリ、及びサポート回路を含む。チャンバコントローラ106に常駐する命令を実行して、エピタキシチャンバ100の動作を制御することができる。エピタキシチャンバ100は、その中で一又は複数の膜形成又は堆積プロセスを実行するように適合される。例えば、シリコンエピタキシャル成長プロセスをエピタキシチャンバ100内で実行することができる。エピタキシチャンバ100内で他のプロセスが実行され得ることも想定される。
【0020】
[0025]エピタキシチャンバ100での膜堆積中に、基板124は加熱される。基板124は、ランプ135からの放射を吸収することにより加熱される。基板支持アセンブリ132及び基板124は、ランプ135の直接放射による温度の不均一性を最小にするために回転する。
【0021】
[0026]基板支持アセンブリ132は、基板支持体174を有する。
図2は、基板支持体174の概略的な断面詳細図を示す。図示のように、基板支持体174は本体175を有する。本体175は、グラファイトなどの材料から製造され得る。本体175は、裏面204及び基板支持体表面137を有する。基板支持体表面137は、基板124を支持するように利用される。
【0022】
[0027]基板124と基板支持体174との間の接触エリアを最小にするために、複数の離散的な島215が基板支持体表面137上に形成される。離散的な島215は、本体175の基板支持表面137上に堆積された材料の一又は複数の別個の層で構成され得る。
【0023】
[0028]離散的な島215は、上面208と底面206とを有し得る。底面206は、基板支持体174の基板支持体表面137の真上に配置され得る。離散的な島215の厚さ260を優先的に選択し、基板支持体表面137にわたって空間的に分布してパターンを形成し、任意選択的に外周リング225を形成することができる。離散的な島215は、概して、処理中に上面208に沿って基板124を支持するように構成される。トラフ220が、離散的な島215の間に形成される。トラフ220は、基板支持体174の基板支持体表面137に配置された基板124には接触しない。
【0024】
[0029]任意選択的に、熱伝導ガス源は、基板支持体174を通って基板支持体表面137に連結されて、離散的な島215の間に画定されたトラフ220に背面ガスを提供する。熱伝導ガス源は、基板支持体174と基板124との間の熱伝導速度を調節するのに役立つために、基板124の裏面と基板支持体174との間を流れる熱伝導ガス(すなわち背面ガス)を提供する。熱伝導ガスは、基板支持体174の中心から外側に流れ、離散的な島215の周りのトラフ220を通って、外周リング225を越えて処理空間116(
図1に示す)内に流れ得る。一実施例では、熱伝導ガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、又はプロセスガスなどの不活性ガスを含み得る。アルゴンなどの熱伝導ガスは、プロセスガスであり得、予測可能な結果を取得するために、チャンバ空間への流量が測定される。熱伝導ガスは、一又は複数のトラフ220及び熱伝導ガス源と流体連通している基板支持体174内の一又は複数の入口222を通して、トラフ220に送達され得る。外周リング225は、そのエッジ付近で基板に接触し、基板124と基板支持体174との間から処理空間内に逃げる熱伝導ガスの量を制御するように優先的に設計され得る。例えば、外周リング225及び離散的な島215は、基板124と基板支持体174との間に存在するガスの圧力が所定の値を超えないように、伝導ガスを流す抵抗を提供するように構成され得る。
【0025】
[0030]離散的な島215は、他の適切な技法によって、基板支持体表面137上に材料を堆積、3D印刷、積層、又は提供することによって形成され得る。離散的な島215を形成すると、離散的な島215の接触エリアと、離散的な島215の間に画定されたトラフ220を通る温度コンダクタンスの両方を制御する。離散的な島215は、基板支持体174の基板支持体表面137にわたるパターンに形成され得る。
【0026】
[0031]
図3Aは、離散的な島215の概略的なレイアウトの一例を詳細に示す基板支持体174のための基板支持体表面137の上面図である。
図3Bは、
図3Aに示された基板支持体137の断面図である。基板支持体174の本体175は、外周304を有する。本体175はポケット354及びリップ352を有し、
図3Bではその両方がより明確に見える。リップ352はポケット354から本体175の外周304まで延在する。リップ352は更に、裏面204から離れ、ポケット354の上方に延在する。
【0027】
[0032]離散的な島215は、基板支持体表面137上のポケット354内に配置される。基板支持体表面137は、周りに離散的な島215が対称的に配置される中心399を有する。離散的な島215は実質的に丸い断面形状を有する場合があり、ここで各離散的な島215は基板支持体表面137と接する。一実施例では、各離散的な島215は、基板支持体表面137から直角に延伸する中心線に関して対称的である。離散的な島215の少なくとも幾つかは、約1.5mmから約4mmの間(例えば約3mm)の、離散的な島215の基板支持体表面137との界面における直径を有し得る。
【0028】
[0033]離散的な島215は、同心円状リング320に配置されてもよい。離散的な島215は、あるいは、中心399から延在する半径310に沿って放射状に整列してもよい。中心399付近の同心円状リング320は、基板支持体174の外周374付近の同心円状リング320よりも離散的な島215の数が少ない。しかし、幾つかの隣接する同心円状リング320は、同じ数の離散的な島215を有し得る。例えば、基板支持体174の外周374に沿った離散的な島215の同心円状リング320の外縁列324は、基板支持体174の外周374に沿った離散的な島215の同心円状リング320の第2の列326と同数の離散的な島215を有し得る。
【0029】
[0034]基板支持体表面137上に配置された離散的な島215の数及びパターンは、形状及び量において変化し得ることを理解すべきである。構成は、基板127と基板支持体表面137との接触を低減するように最適化され得る。計算上、従来の機械切りメサは基板面積の約14%の接触カバレッジを有するが、一方、本開示の離散的な島は7%未満(例えば4%未満)の接触カバレッジを有する。幾つかの実施例では、基板と基板支持体174との間の接触面積は、従来の機械支持体の約5分の1である。これにより、基板支持体174の製造中に基板支持体にかかる応力が更に低減される。
【0030】
[0035]離散的な島215は、平坦な上面208を有するように示されているが、各個々の離散的な島215は、概して、任意の適切な形状及び高さを有してもよく、それらのそれぞれは、特定の設計パラメータ(例えば、所望のガス流及び/又は熱伝導)を満たすように優先的に選択されてもよい。
図4A~4Cは、離散的な島215の複数のプロファイルを詳細に示す基板支持体175の部分断面図を示す。
図4A~4Cに示す離散的な島215は、実質的に同じ幅424を有し得る。例えば、離散的な島215は、約5mm未満の幅424を有し得る。
図4A~4Cにおいて、各離散的な島215は、基板支持体表面137に対し直角に切った場合に離散的な島215の中心を通る断面プロファイルを記載している。
【0031】
[0036]
図4Aに示すように、離散的な島215はドーム形410を有する。ドーム形410は、離散的な島215の上面415に沿って短い平坦部452を有し得る。平坦部452は幅424の10%から50%の間であり得る。したがって、ドーム形410は、離散的な島215と基板124との間の最小限の接触を提供する。
【0032】
[0037]
図4Bに示すように、離散的な島215は円筒の形状である。離散的な島215は矩形断面プロファイル420を有する。矩形断面プロファイル420は、離散的な島215の上面415に沿って全体的に平坦である。したがって、上面415は幅424と同じである。矩形断面プロファイル420は、離散的な島215と基板124との間の接触を増加させるが、それでも従来の機械加工メサよりは少ない。
【0033】
[0038]
図4Cに示すように、離散的な島215は円錐の形状である。離散的な島215は台形断面プロファイル430を有する。台形断面プロファイル430は、離散的な島215の上面415に沿って平坦である。したがって、台形断面プロファイル430の上面415は幅424よりも小さい。例えば、台形断面プロファイル430の上面415は、幅424の90%から60%の間であり得る。台形断面プロファイル430は、矩形形状420よりも小さな接触を有する。
【0034】
[0039]一実施形態では、離散的な島215の上面208は、平坦な平面であってもよい。他の実施形態では、離散的な島215の上面208は、非平面、例えば凹面又は凸面を形成し得る。概して、離散的な島215は、約1ミクロンから約100ミクロン、より好ましくは約1ミクロンから約30ミクロン、例えば約15ミクロンから約20ミクロンの離散的な島の高さ262を有し得る。一実施形態では、基板124を支持する離散的な島215の表面は、離散的な島215と基板124との間の総接触面積を最小にするために、小さな丸みを帯びた隆起状の形状を有し得る。別の実施形態では、離散的な島215は、概して平坦な表面の上に小さな隆起又は突起を含み得る。
【0035】
[0040]
図5は、離散的な島の断面図である。セラミック基板支持体174は、グラファイト又は他の適切な材料から形成されてもよい。一実施例では、セラミック基板支持体174はSiC又は他の適切な材料であり得る。層530が、基板支持体表面137のポケット354の中に形成され得る。層530は、SiC又は他の適切な材料から形成され得る。層530は、離散的な島215を含む。離散的な島215は、ポケット354をわたって離散的に形成される。離散的な島215は、サイズ及び/又は形状が均一であってもよい。離散的な島215は、基板支持体表面137の上方で約5ミクロンから約40ミクロン、例えば20ミクロンの高さに延在する上面を有する。離散的な島215はドーム形であってもよい。離散的な島215は、約2mmから約4mm、例えば約3mmの直径424で形成されてもよい。離散的な島215は、基板支持体174の上面137の上方、約10ミクロンから約150ミクロンの間、例えば約50ミクロン未満の高さであってもよい。
【0036】
[0041]しかし、離散的な島215は、基板支持体174のポケット354全部を覆わない。例えば、離散的な島215は、基板支持体174のポケット354の約7%未満、例えば約3%未満を覆うことがある。
【0037】
[0042]有利には、基板支持体174の基板支持体表面137上の離散的な島215は、基板支持体174上で処理される基板の熱均一性を向上させる。丸い上面を有する離散的な島設計は、エピタキシプロセス用ウエハに対する熱接触の均一性を向上させる。基板支持体表面137の機械加工がないことにより、サセプタの反りにつながる表面応力が大幅に低減される。基板支持体表面の機械加工を低減することで、時間並びに費用で更なる恩恵がもたらされる。したがって、機械加工及びSiCコーティングの応力による基板支持体の反りを低減することができる。基板支持体174上の離散的な島215及びトラフ220は、基板124及び基板支持体174への応力及びその後の損傷を低減するための接触エリアの改善により、基板裏側への支持を改善する。したがって、本発明の開示された実施形態は、粒子の発生を低減し、基板及びチャッキングデバイスの摩耗を低減することを対象とする、基板支持アセンブリのためのフィーチャのパターンを提供する。
【0038】
[0043]上記は本発明の実施形態を対象としているが、発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の実施形態及び更なる実施形態が考案され得る。
【国際調査報告】