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特表2024-538065クラスタプラットフォームの均一な温度制御のためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】クラスタプラットフォームの均一な温度制御のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522071
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 US2022035257
(87)【国際公開番号】W WO2023064013
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/254,463
(32)【優先日】2021-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】シラハッティ ラクシュミカンス クリシュナムルティ
(72)【発明者】
【氏名】サヴァンダイア キランクマール ニーラサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】デサイ プラシャント エイ
(72)【発明者】
【氏名】ブレゾツキー トーマス
(57)【要約】
本明細書で提供される本開示の態様は、一般に、基板処理システムのサブシステムを冷却するように構成された流体流ネットワークに関する。本開示の態様は、基板処理システムの各サブシステムを通る冷却流体の流れを調整する流体流ネットワークおよび方法を提供する。本明細書に記載の方法は、冷却流体の圧力の範囲にわたって各サブシステムを通る冷却流体の流量を維持することを含むことができる。本明細書に記載の方法は、各サブシステムを通る流量が調整なしで同様になるように、同様のサブシステムを通る冷却流体の流量を等しくするように流体流ネットワークを構成することをさらに含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸を取り囲むプロセスステーションのアレイを備える処理チャンバと、
前記処理チャンバの第1の複数のサブシステムに入り口冷却流体を流すように構成された上部流体流ネットワークと、を備え、前記上部流体流ネットワークが、
複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリが、前記プロセスステーションのアレイのプロセスステーションと関連付けられている、複数の冷却アセンブリであって、前記各冷却アセンブリが、
入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管であり、前記複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管が前記入り口マニホールドを前記第1の複数のサブシステムのサブシステムに流体接続する、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管、
出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管であり、前記複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管が前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムを前記出口マニホールドに流体接続する、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管、ならびに
前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出口マニホールドに流体接続された出口流量制限器、
を備える、複数の冷却アセンブリと、
入り口溶接物に流体接続された供給溶接物であり、前記入り口溶接物が各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続されている、供給溶接物と、
出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物であり、前記出口溶接物が各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続されている、少なくとも1つの収集溶接物と、を備える、
基板処理システム。
【請求項2】
前記処理チャンバの第2の複数のサブシステムに入力冷却流体を流すように構成された下部流体流ネットワークであって、
入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管であり、前記複数の入力マニホールド冷却管の各入力マニホールド冷却管が前記入力マニホールドを前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムに流体接続する、入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管と、
出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管であり、前記複数の出力マニホールド冷却管の各出力マニホールド冷却管が前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムを前記出力マニホールドに流体接続する、出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管と、
複数の出力流量制限器であり、前記複数の出力流量制限器の各出力流量制限器が前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出力マニホールドに流体接続される、複数の出力流量制限器と、
を備える、下部流体流ネットワーク、
をさらに備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
前記出口マニホールドが前記複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリの前記出口流量制限器を備える、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記出力マニホールドが前記複数の出力流量制限器の各出力流量制限器を備える、請求項3に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記出口溶接物が複数の出口溶接物部分を備え、前記複数の出口溶接物部分の各出口溶接物部分が収集溶接物に接続する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記入り口冷却流体が前記入力冷却流体とは異なる、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記第2の複数のサブシステムが、前記処理チャンバ、DC電源、スピンドルモータ、前記スピンドルモータの磁性流体シール、ターボモータ、またはターボ分子ポンプのうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの収集溶接物がフレックス管を備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記供給溶接物がカムロック接続を介して前記入り口溶接物に接続する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記入り口溶接物がフレックス管によって接続された複数の入り口溶接物部分を備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と長さがほぼ等しい、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と直径がほぼ等しい、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項13】
前記入り口溶接物が複数の入り口溶接バルブをさらに備え、
前記複数の入り口溶接バルブの各入り口溶接バルブが前記入り口溶接物を各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続する、
請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項14】
前記第1の複数のサブシステムが、プロセス源、プロセスアダプタ、ターボモータ、ターボ分子ポンプ、またはペデスタルのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項15】
出口冷却管であって、前記処理チャンバのサブシステムを前記出口溶接物に流体接続する、出口冷却管と、
前記サブシステムおよび前記出口溶接物に流体接続された出口流量制限器と、
をさらに備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項16】
処理チャンバの第1の複数のサブシステムおよび第2の複数のサブシステムを冷却するように構成された冷却システムを備え、前記冷却システムが、
第1の複数の冷却管であって、
前記第1の複数の冷却管の第1のサブセットが第1の複数のマニホールドに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第2のサブセットが前記第1の複数のマニホールドを前記処理チャンバの前記第1の複数のサブシステムに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第3のサブセットが前記処理チャンバの前記第1の複数のサブシステムを第2の複数のマニホールドに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第4のサブセットが前記第2の複数のマニホールドに接続する、
第1の複数の冷却管と、
前記第1の複数の冷却管の前記第2のサブセットまたは前記第3のサブセットに接続された第1の複数の流量制限器であって、前記第1の複数の流量制限器の各流量制限器が、前記第1の複数の冷却管の前記第2のサブセットのそれぞれの冷却管または前記第3のサブセットのそれぞれの冷却管に接続する、第1の複数の流量制限器と、
を備える、
基板処理システム。
【請求項17】
第2の複数の冷却管であって、
前記第2の複数の冷却管の第5のサブセットが第1のマニホールドに接続し、
前記第2の複数の冷却管の第6のサブセットが前記第1のマニホールドを前記処理チャンバの前記第2の複数のサブシステムに接続し、
前記第2の複数の冷却管の第7のサブセットが前記処理チャンバの前記第2の複数のサブシステムを第2のマニホールドに接続する、
第2の複数の冷却管と、
前記第2の複数の冷却管の前記第6のサブセットまたは前記第7のサブセットに接続された第2の複数の流量制限器であって、前記第2の複数の流量制限器の各流量制限器が、前記第2の複数の冷却管の前記第6のサブセットのそれぞれの冷却管または前記第7のサブセットのそれぞれの冷却管に接続する、第2の複数の流量制限器と、
をさらに備える、請求項16に記載の基板処理システム。
【請求項18】
上部流体流ネットワークを通して入り口冷却流体を流すステップであって、前記上部流体流ネットワークが、
複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリが処理チャンバのプロセスステーションに関連付けられている、複数の冷却アセンブリであり、各冷却アセンブリが、
入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管であり、前記複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管が前記入り口マニホールドを第1の複数のサブシステムのサブシステムに流体接続する、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管、ならびに
出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管であり、前記複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管が前記第1の複数のサブシステムの前記サブシステムを前記出口マニホールドに流体接続する、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管、
を備える、複数の冷却アセンブリと、
入り口溶接物に流体接続された供給溶接物であり、前記入り口溶接物が各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続されている、供給溶接物と、
出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物で、前記出口溶接物が各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続されている、少なくとも1つの収集溶接物と、
を備える、
入り口冷却流体を流すステップと、
複数の出口流量制限器を用いて前記入り口冷却流体の前記流れを制限するステップであって、前記複数の出口流量制限器の各出口流量制限器が、前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび出口マニホールドに流体接続されている、流れを制限するステップと、
を含む、基板処理システムを冷却するための方法。
【請求項19】
下部流体流ネットワークを通して入力冷却流体を流すステップであって、前記下部流体流ネットワークが、
入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管であり、前記複数の入力マニホールド冷却管の各入力マニホールド冷却管が、前記入力マニホールドを第2の複数のサブシステムのうちの1つのサブシステムに流体接続する、入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管、ならびに
出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管であり、前記複数の出力マニホールド冷却管の各出力マニホールド冷却管が、前記第2の複数のサブシステムの前記サブシステムを前記出力マニホールドに流体接続する、出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管、を備える、
入力冷却流体を流すステップと、
複数の出力流量制限器を用いて前記入力冷却流体の前記流れを制限するステップであって、前記複数の出口流量制限器の各出力流量制限器が、前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出力マニホールドに流体接続されている、流れを制限するステップと、
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの他の冷却アセンブリにおける対応する入り口マニホールド冷却管と長さがほぼ等しい、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、大気圧未満の環境において基板を処理する装置および方法に関する。より詳細には、本開示は、半導体処理に適した基板処理システムを冷却することに関する。
【背景技術】
【0002】
堆積およびドライエッチングプロセスは、基板上に層を形成し、基板から1つまたは複数の層のすべてまたは一部を除去するために使用される。例えば、物理的気相堆積(PVD)としても知られているスパッタリングプロセスを使用して、基板上に、例えば、半導体基板上に直接、または半導体基板上に既に形成された膜層上に、薄い金属および誘電体膜を堆積させることが知られている。基板上に薄い膜を形成する他の方法は、化学気相堆積(CVD)およびプラズマCVD(PECVD)である。ドライエッチングは、反応性イオンエッチングプロセスによって、基板内に、または基板上の1つまたは複数の薄膜内に特徴を形成するために、半導体処理において一般に使用される。
【0003】
半導体およびフラットパネルディスプレイの製造に使用される多くの薄膜堆積およびエッチングプロセスは、基板処理システムと呼ばれるクラスタツールのメインフレームに取り付けられた基板処理チャンバを使用しており、1つまたは複数の基板が、基板上で実行されるプロセス中に基板を支持するための専用ハードウェアを内部に有する専用処理チャンバ(例えば、真空チャンバ)内にロードされる。均一なプロセス温度を維持することは、プロセス要件、安全性、および部品寿命にとって重要である。薄膜堆積およびエッチングプロセス中に、大量の熱が生成される。チャンバの処理領域に近接して配置された部品は、処理中に生成される熱によって影響を受ける可能性があり、適切に制御されない場合には極端な温度を発生させる可能性がある。制御されていない高温は、長期間にわたって部品を劣化させる可能性がある。
【0004】
マルチステーション処理システムにおける動作温度は、チャンバごとに(例えば、プロセスステーションごとに)異なることがある。従来の冷却方法およびシステムは、冷却流体を各プロセスステーションに流している。しかしながら、冷却流体は、各ステーションまでの移動距離が異なるため、各ステーション間の圧力差が大きくなることがある。例えば、さらに下流にあるプロセスステーションは、上流にあるプロセスステーションよりも圧力が低く、したがって流体流速が低い場合がある。各プロセスステーションには、プロセスステーションの異なるサブシステムを冷却するための複数の冷却管があるため、圧力差の問題は複雑になる。したがって、従来のシステムは、異なるプロセスステーションを同じ速度で冷却することができず、各チャンバ間に温度のばらつきが生じる可能性がある。
【0005】
チャンバの各プロセスステーションの冷却は、処理システムの構成が冷却システムの構成を制約するため、困難である。例えば、各プロセスステーションの各冷却管が同様に配管され、同様の特性および寸法を有する場合に、各処理チャンバを通る同様の流量が達成され得る。例えば、各冷却管には、各冷却管が流れに対して同様の抵抗を有することを確実にするために、同じ量の屈曲および曲がり角がある。また、各冷却管は、冷却流体源から各プロセスステーションまで同様の距離を移動しなければならない。しかしながら、処理システムの優先順位の高いサブシステムの構成要素が、必要とされる配管経路を妨害するため、冷却管を対称に配管することができない。したがって、従来の冷却システムでは、処理チャンバは、流体源の下流に様々な距離で配置され、各プロセスステーションを通る冷却流体の圧力は変化する可能性がある。
【0006】
各プロセスステーションを冷却することは、いくつかのさらなる理由のために困難である。第1に、冷却管の構成が対称であっても、経時的に、一部の冷却管の内側に残留物が蓄積し、冷却流体の流れを制限する可能性がある。第2に、処理チャンバの様々なサブシステムは、処理チャンバの手順または方策で変化することがある異なる冷却要件を有することがある。第3に、処理チャンバの異なるサブシステムを冷却するために、異なる流量を必要とし、かつ異なる材料特性を有する異なる冷却流体が使用されることがある。第4に、様々な構造が処理チャンバに取り付けられ、処理チャンバから熱を奪い、各プロセスステーションの冷却速度にさらに影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
従来の冷却システム設計は、処理チャンバを冷却するのに適しているが、このような冷却システムは、処理チャンバ内の多数のホットスポットおよびコールドスポットによってチャンバマッチングの問題が生じ、または動作中およびベークアウト中に異なる処理チャンバの温度が不均一になる可能性がある。温度のばらつきにより、処理チャンバの薄膜堆積およびエッチングプロセスにばらつきが生じ、製品の一貫性がなくなる。
【0008】
したがって、上述の問題を解決する基板処理システムを冷却するシステムおよび方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本開示の実施形態は、一般に、基板処理システムに関する。詳細には、本明細書の実施形態は、基板処理システムのサブシステムを冷却するためのシステムおよび方法を提供する。
【0010】
一実施形態では、基板処理システムが提供される。一般に、システムは、中心軸を取り囲むプロセスステーションのアレイを備える処理チャンバと、入り口冷却流体を処理チャンバの第1の複数のサブシステムに流すように構成された上部流体流ネットワークとを含む。上部流体流ネットワークは、複数の冷却アセンブリと、入り口溶接物に流体接続された供給溶接物と、出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物とを含む。複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリは、プロセスステーションのアレイのプロセスステーションに関連付けられている。各冷却アセンブリは、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管と、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管と、第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび出口マニホールドに流体接続された出口流量制限器とを含む。複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管は、入り口マニホールドを第1の複数のサブシステムのうちの1つのサブシステムに流体接続する。複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管は、第1の複数のサブシステムの各サブシステムを出口マニホールドに流体接続する。入り口溶接物は、各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続される。出口溶接物は、各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続される。
【0011】
別の実施形態では、基板処理システムが提供される。本システムは、処理チャンバの第1の複数のサブシステムおよび第2の複数のサブシステムを冷却するように構成された冷却システムを含む。冷却システムは、第1の複数の冷却管と第1の複数の流量制限器とを含む。第1の複数の冷却管の第1のサブセットは、第1の複数のマニホールドに接続される。第1の複数の冷却管の第2のサブセットは、第1の複数のマニホールドを処理チャンバの第1の複数のサブシステムに接続する。第1の複数の冷却管の第3のサブセットは、処理チャンバの第1の複数のサブシステムを第2の複数のマニホールドに接続する。第1の複数の冷却管の第4のサブセットは、第2の複数のマニホールドに接続する。第1の複数の流量制限器は、第1の複数の冷却管の第2のサブセットまたは第3のサブセットに接続される。第1の複数の流量制限器の各流量制限器は、第1の複数の冷却管の第2のサブセットまたは第3のサブセットのそれぞれの冷却管に接続される。
【0012】
別の実施形態では、基板処理システムを冷却するための方法が提供される。本方法は、入り口冷却流体を上部流体流ネットワークに流すステップと、入り口冷却流体の流れを複数の出口流量制限器で制限するステップとを含む。上部流体流ネットワークは、複数の冷却アセンブリと、入り口溶接物に流体接続された供給溶接物と、出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物とを含む。複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリは、処理チャンバのプロセスステーションに関連付けられている。各冷却アセンブリは、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管と、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管とを含む。複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管は、入り口マニホールドを第1の複数のサブシステムのうちの1つのサブシステムに流体接続する。複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管は、第1の複数のサブシステムのうちのこのサブシステムを出口マニホールドに流体接続する。入り口溶接物は、各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続される。出口溶接物は、各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続される。複数の出口流量制限器の各出口流量制限器は、第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび出口マニホールドに流体接続される。
【0013】
本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明を、実施形態を参照することによって得ることができ、実施形態のいくつかは添付の図面に示されている。しかしながら、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容し得るため、添付の図面は例示的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】1つまたは複数の実施形態による、基板を処理するためのプロセスステーションを内部に含む処理チャンバを含む処理システムの平面図である。
図2】1つまたは複数の実施形態による、流体送出システムを備えた処理チャンバの斜視図である。
図3A】1つまたは複数の実施形態による、上部流体流ネットワークの入り口構成要素の斜視図である。
図3B】1つまたは複数の実施形態による、上部流体流ネットワークの出口構成要素の斜視図である。
図4A】1つまたは複数の実施形態による、処理チャンバを冷却するための上部流体流ネットワークの流体概略図である。
図4B】1つまたは複数の実施形態による、図4Aの上部流体流ネットワークの入り口および出口マニホールドの流体概略図である。
図5】1つまたは複数の実施形態による、基板処理システムを冷却するための下部流体流ネットワークの流体概略図である。
図6A】本明細書に記載の実施形態による、基板処理システムを冷却する例示的な方法を示す図である。
図6B】本明細書に記載の実施形態による、基板処理システムを冷却する例示的な方法を示す図である。
図7】本明細書に記載の実施形態による、基板処理システムを冷却するためのコントローラの一例の機能ブロック図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指定するために同一の参照番号が使用されている。一実施形態の要素および特徴は、さらなる説明なしに他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが企図される。
【0016】
以下の説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者には、本開示の一部の実施形態は、これらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数がなくても実施され得ることが明らかであろう。他の例では、本開示の1つまたは複数の実施形態を不明瞭にすることを避けるために、周知の特徴は説明されていない。
【0017】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、公称値からの+/-10%の変動を指し得る。このような変動は、本明細書に提供されるいかなる値にも含まれ得ることを理解されたい。
【0018】
上記に鑑みて、処理チャンバの各サブシステムを通る冷却流体の流量を制御することによって、処理チャンバの冷却プロセスを改善するという課題および機会の両方が存在する。したがって、処理チャンバには、経時的に、冷却プロセスおよび基板処理性能を向上させるために、独立して制御された流量が提供される。
【0019】
本明細書で提供される本開示の実施形態は、一般に、基板処理システムのサブシステムを冷却するように構成された流体流ネットワークに関する。本開示の実施形態は、基板処理システムの各サブシステムを通る冷却流体の流れを調整する流体流ネットワークおよび方法を提供する。本明細書に記載の方法は、冷却流体の圧力の範囲にわたって各サブシステムを通る冷却流体の流量を維持することを含むことができる。本明細書に記載の方法は、各サブシステムを通る流量が調整なしで同様になるように、同様のサブシステムを通る冷却流体の流量を等しくするように流体流ネットワークを構成することをさらに含むことができる。
【0020】
本明細書に開示される方法および装置は、処理チャンバのサブシステムを冷却するのに有用である。サブシステムを通る冷却流体の流量を制御するために、流体流ネットワーク全体にわたって複数の流量制限器が配置される。複数の流量制限器は、各サブシステムの入り口、出口、入力、または出力のうちの1つまたは複数に、またはそれらの後に配置されてもよい。流量制限器は、使用される流量制限器に基づいて所定の流量を維持する。したがって、各サブシステムを通る流量は、他のサブシステムから独立して設定され得て、これにより、有利には、処理チャンバの各サブシステムに対する冷却プロセスの制御が可能になる。
【0021】
処理システムの構成例
図1は、1つまたは複数の実施形態による、基板を処理するためのプロセスステーション160を内部に含む処理チャンバ150を含む基板処理システム100の平面図を示す。基板処理システム100は、基板Sの表面上に、および/または基板S上にあらかじめ形成または処理された層上に、1つまたは複数の薄膜を形成するために使用される。本明細書で提供される本開示の一実施形態では、図1に示される基板処理システムは、フロントエンド120としても知られている大気圧または周囲圧力の基板入出力ハンドリングステーションと、複数のプロセスステーション160が配置された処理チャンバ150と、少なくとも1つの中間セクション102とを含む。基板は、フロントエンド120もしくは処理チャンバ150から中間セクション102内に移送されるか、または中間セクション102からフロントエンド120もしくは処理チャンバ150に移送される。本明細書で提供される開示は、一般に、6つのプロセスステーション160A~160Fを含む処理チャンバ150を示すが、処理チャンバ150は、代替として、4つ以上のプロセスステーション160、8つ以上のプロセスステーション160、10以上のプロセスステーション160、またはさらに12以上のプロセスステーション160など、2つ以上のプロセスステーション160を含むことができるため、この構成は、本明細書で提供される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0022】
基板処理システム100は、基板Sの表面上に、および/または基板S上にあらかじめ形成または処理された層上に、1つまたは複数の薄膜を形成するために使用される。基板は、その上に複数の第1の膜タイプの層および複数の第2の膜タイプの層を順次堆積させることができるように、プロセスステーション160のそれぞれの中心位置と交差する仮想円152の円周に沿って順次移動され得る。各プロセスステーション160A~160Fは、堆積プロセス、例えば、PVD、CVD、ALD(原子層堆積)もしくは他のタイプの堆積プロセス、またはエッチングプロセスを可能にするように、独立してまたは同様に構成することができる。例えば、金属層は、基板上に堆積させてもよく、金属から構成されてもよく、反応性金属層は、基板上に堆積させてもよく、反応性金属(例えば、金属窒化物)から構成されてもよい。各プロセスステーション160A~160Fは、堆積プロセス中に処理領域(図示せず)を排気するように構成された真空ポンプ165を含む。プロセスステーション160A~160Fは、真空ポンプ165に接続するように構成された管を介して真空ポンプ165に接続することができる。プロセスステーション160A~160Fのすべてにおいて基板を順次移動させ、順次処理することによって、純金属/反応性金属/純金属/反応性金属/純金属/反応性金属の多層膜スタックを形成することができる。
【0023】
処理チャンバ150内にロードされた基板は、各プロセスステーション160A~160Fで処理される必要はない。例えば、プロセスステーション160A~160Fのそれぞれは、同じスパッタターゲット材料を使用することができ、プロセスステーション160の数に等しい数の基板が処理チャンバ150にロードされ、各基板は、その上に同じ材料膜層を堆積させるためにプロセスステーション160のうちの異なるプロセスステーションにおいて処理される。その後、これらの基板のすべてが処理チャンバ150から取り出され、等しい数の基板が再び処理チャンバ150にロードされ、プロセスステーション160のうちの異なる単一のプロセスステーションによるこれらの基板のそれぞれの処理が実行される。あるいは、仮想円152の円周に沿って配列された隣接するプロセスステーション160ごとに異なるプロセスが実行される。例えば、第1のタイプの膜層を堆積させるための第1の堆積プロセスは、プロセスステーション160A、160C、および160Eにおいて実行され、第2のタイプの膜層を堆積させるための第2の堆積プロセスは、プロセスステーション160B、160D、および160Fにおいて実行される。しかしながら、この場合、個々の基板は、2つのプロセスステーション160のみに暴露され、例えば、第1の基板は、プロセスステーション160Aおよび160Bのみに暴露され、第2の基板は、プロセスステーション160Cおよび160Dのみに暴露され、第3の基板は、プロセスステーション160Eおよび160Fのみに暴露される。その後、基板が取り除かれる。同様に、システム内の各基板プロセスは、最大ですべてのプロセスステーション160で処理することができ、各プロセスステーション160で実行されるプロセスは、残りのプロセスステーション160のうちの1つまたはすべてと同じであっても異なっていてもよい。
【0024】
基板処理システム100は、一般に、処理チャンバ150と、処理チャンバ150とフロントエンド120との間に結合された中間セクション102と、システムコントローラ199とを含む。図1に示すように、中間セクション102は、一対のロードロックチャンバ130A、130Bと、一対の中間ロボットチャンバ180A、180Bとを含む。ロードロックチャンバ130A、130Bのそれぞれは、それぞれの第1のバルブ125A、125Bを介して、その一方の側でフロントエンド120に、またそれぞれの第2のバルブ135A、135Bを介して、中間ロボットチャンバ180A、180Bの一方にそれぞれ別々に接続される。動作中、フロントエンド120内のフロントエンドロボット(図示せず)は、フロントエンド120からロードロックチャンバ130Aまたは130B内に基板を移動させるか、またはロードロックチャンバ130A、130Bから基板を取り出す。次に、ロードロックチャンバ130A、130Bのうちの関連付けられたロードロックチャンバに接続された、関連付けられた中間ロボットチャンバ180A、180Bの一方における中間ロボット185A、185Bが、基板をロードロックチャンバ130Aまたはロードロックチャンバ130Bから対応する中間ロボットチャンバ180A、180Bに移動させる。一態様では、中間セクション102はまた、中間ロボットチャンバ180に接続された前洗浄/ガス抜きチャンバ192、例えば、中間ロボットチャンバ180Aに接続された前洗浄/ガス抜きチャンバ192A、および中間ロボットチャンバ180Bに接続された前洗浄/ガス抜きチャンバ192Bを含む。フロントエンド120からロードロックチャンバ130A、130Bの一方にロードされた基板は、関連付けられた中間ロボット185Aまたは185Bによって、ロードロックチャンバ130Aまたは130Bから前洗浄/ガス抜きチャンバ192Aまたは192Bに移動される。前洗浄/ガス抜きチャンバ192A、192Bでは、基板を加熱して、吸着された水分または他の揮発性物質を基板から揮発させ、基板にプラズマエッチングプロセスを施して、基板上の残留汚染物質を除去する。その後、基板は、適切な関連付けられた中間ロボット185Aまたは185Bによって、対応する中間ロボットチャンバ180Aまたは180B内に戻され、そこから、処理チャンバ150内のプロセスステーション160、ここではプロセスステーション160Aまたは160Fにおける基板支持体(図示せず)上に移動する。一部の実施形態では、基板Sが基板支持体上に配置されると、基板Sは、処理チャンバ150内での基板Sのすべての処理が完了するまで、基板支持体上に留まる。
【0025】
ここで、ロードロックチャンバ130Aおよびロードロックチャンバ130Bのそれぞれは、ロードロックチャンバ130A、130B内を約10-3torrのオーダの大気圧未満まで減圧するために、出力が排気ダクト(図示せず)に接続された真空ポンプ(図示せず)、例えば、粗引きポンプに接続されている。ロードロックチャンバ130は、真空ポンプに接続するように構成された管を介して真空ポンプに接続することができる。各ロードロックチャンバ130Aまたは130Bは、それ専用の真空ポンプ、または処理システム100内の1つもしくは複数の構成要素と共有される真空ポンプ、または真空ポンプ以外のハウス排気装置に接続されて、ロードロックチャンバ内部の圧力を低下させることができる。いずれの場合も、第1のバルブ125Aまたは125Bがそれぞれ開いており、ロードロックチャンバ130A、130Bの内部が大気圧または周囲圧力条件にさらされているときに、真空ポンプまたはハウス排気装置に接続されたロードロックチャンバ130A、130Bのポンピング出口をロードロックチャンバ130A、130Bの内部容積から隔離、または実質的に隔離するために、ポンプまたはハウス排気装置へのロードロックチャンバ130A、130Bの排気部にバルブ(図示せず)を設けることができる。
【0026】
基板が、例えば、前洗浄/ガス抜きチャンバ192B内で処理された後、中間ロボット185Bは、前洗浄/ガス抜きチャンバ192Bから基板を取り出す。処理チャンバ150の壁に形成された基板移送開口部を露出させるために、中間ロボットチャンバ180Bと処理チャンバ150との間に配置されたプロセスチャンババルブ144Bが開かれ、中間ロボット185Bは、基板移送開口部を通して基板を処理チャンバ150のプロセスステーション160Fに移動させ、そこで、基板は、処理チャンバ150の1つまたは複数のプロセスステーション内での処理のために受け取られる。同様に、基板は、フロントエンド120からロードロックチャンバ130Aを通って前洗浄/ガス抜きチャンバ192Aに移動し、次いで、プロセスチャンババルブ144Aと処理チャンバ150の壁の基板移送開口部(図示せず)とを通って処理チャンバ150に移動し、プロセスステーション160Aで受け取られ得る。あるいは、プロセスチャンババルブ144A、144Bをなくし、中間ロボットチャンバ180A、180Bを処理チャンバ150の内部と直接連続的に流体連結させてもよい。
【0027】
ロードロックチャンバ130A、130Bおよび中間ロボットチャンバ180A、180Bのそれぞれは、基板をフロントエンド120から処理チャンバ150内へ、ならびに処理チャンバ150からフロントエンド120内へ渡すように構成されている。したがって、中間ロボットチャンバ180Aに関して、処理チャンバ150のプロセスステーション160Aに配置された基板を取り出すために、プロセスチャンババルブ144Aが開かれ、中間ロボット185Aは、プロセスステーション160Aから基板を取り出し、中間ロボットチャンバ180Aとロードロックチャンバ130Aとの間に接続された開いた第2のバルブ135Aを通して基板を移動させ、ロードロックチャンバ130Aに基板を配置する。基板を移動させた中間ロボット185Aのエンドエフェクタは、ロードロックチャンバ130Aから後退し、その第2のバルブ135Aが閉じられ、ロードロックチャンバ130Aの内部容積は、ロードロックチャンバ130Aに接続された真空ポンプから任意に隔離される。次いで、ロードロックチャンバ130Aに接続された第1のバルブ125Aが開かれ、フロントエンド120のロボットがロードロックチャンバ130A内の基板をピックアップし、基板を、フロントエンド120内に配置された、またはその側壁に接続されたカセットまたは前方開口型統一ポッド(FOUP)110などの保管位置に移動させる。同様に、中間ロボットチャンバ180B、中間ロボット185B、ロードロックチャンバ130B、およびその関連付けられたバルブ135Bおよび125Bを使用して、基板はプロセスステーション160Fの位置からフロントエンド120に移動されることができる。処理チャンバ150からフロントエンド120への基板の移動中に、フロントエンド120に移される基板が通過する中間ロボットチャンバ180A、180Bに接続された前洗浄/ガス抜きチャンバ192A、192B内に異なる基板が配置されてもよい。各前洗浄/ガス抜きチャンバ192A、192Bは、バルブによって取り付けられている中間ロボットチャンバ180A、180Bから隔離されているため、それぞれの前洗浄/ガス抜きチャンバ192A、192B内での基板の処理を妨げることなく、処理チャンバ150からフロントエンド120への異なる基板の通過を行うことができる。
【0028】
システムコントローラ199は、処理システム100に見られる自動化された構成要素の活動および動作パラメータを制御する。一般に、処理システムを通る基板の移動の大部分は、システムコントローラ199によって送信されるコマンドを使用することによって、本明細書に開示される様々な自動化装置を使用して実行される。システムコントローラ199は、処理システム100に見られる1つまたは複数の構成要素を制御するために使用される汎用コンピュータである。システムコントローラ199は、一般に、本明細書に開示される処理シーケンスのうちの1つまたは複数の制御および自動化を促進するように設計され、典型的には、中央処理装置(CPU)(図示せず)、メモリ(図示せず)、およびサポート回路(またはI/O)(図示せず)を含む。ソフトウェア命令およびデータは、CPUに命令するためにコーディングされ、メモリ(例えば、非一過性のコンピュータ可読媒体)内に記憶され得る。システムコントローラ199内の処理装置によって読み取り可能なプログラム(またはコンピュータ命令)は、どのタスクが処理システムにおいて実行可能であるかを決定する。例えば、非一過性のコンピュータ可読媒体は、処理装置によって実行されると、本明細書に記載の方法のうちの1つまたは複数を実行するように構成されたプログラムを含む。好ましくは、プログラムは、実行される様々なプロセス方策タスクおよび様々な処理チャンバプロセス方策ステップとともに、基板の移動、支持、および/または位置決めの監視、実行、および制御に関するタスクを実行するためのコードを含む。
【0029】
取り外し可能な中央カバー190(下にある特徴を示すために破線で示される)は、処理チャンバ150の中央開口部113を覆って延在する。中央カバー190は、処理チャンバ150の内部にアクセスしてその中央移送ロボット145を保守することができるように取り外し可能である。少なくとも1つの、処理チャンバ150の場合には2つの基板移送開口部(図示せず)が、側壁の外面から内側に向かって、処理チャンバ150の移送領域内に延在する。移送開口部により、中間ロボット185A、185B、または中央移送ロボット145が、処理チャンバ150の外部に配置された基板を、中央移送ロボット145の支持アーム108上に配置された基板支持体(図示せず)上の位置に移送させることができる。あるいは、移送開口部により、中間ロボット185A、185B、または中央移送ロボット145が、中央移送ロボット145の支持アーム108上に配置された基板支持体(図示せず)から基板を取り出すことができる。
【0030】
プロセスステーション160は、仮想円152の中心が中心軸253と一致するように、中心軸(すなわち、Z方向に平行な)(例えば、図2Aの中心軸253)を中心とし、中心軸を取り囲む仮想円152に沿って配列され、互いに等間隔に円周方向に配置されている。例えば、プロセスステーション160FがPVDタイプのプロセスステーション160である場合、PVDターゲットの中心は、仮想円152の一部の上に重なり、残りのプロセスステーション160A~160Eのターゲットの中心は、仮想円152に沿って互いに円周方向に等間隔に配置される。
【0031】
処理チャンバ150は、図2図7に関連して説明されるように、通常の処理中に処理チャンバ150を冷却するために使用される流体流ネットワーク(図示せず)も含む。例えば、システム100は、各プロセスステーション160用の冷却アセンブリ(例えば、図2図4A、および図4Bに関連して説明されるような冷却アセンブリ270)を含む。前述したように、各プロセスステーション160は、隣接するプロセスステーション160とは異なるプロセスを実行することができる。したがって、冷却アセンブリは、冷却流体を異なる流量で流すことによって、システム100のサブシステムを異なる速度で冷却することができる。
【0032】
流体送出システム構成例
図2は、1つまたは複数の実施形態による、流体送出システム200を備えた処理チャンバ150の斜視図を示す。
【0033】
流体送出システム200は、入り口冷却流体(図示せず)を処理チャンバ150の第1の複数のサブシステム260に流すように構成された上部流体流ネットワーク263を含む。第1の複数のサブシステム260は、図2ではラベル付けされていないが、図4Aにおいてラベル付けされている。上部流体流ネットワーク263は、複数の冷却アセンブリ270を含み、複数の冷却アセンブリ270の各冷却アセンブリ270A~270Fは、プロセスステーション160A~160Fのアレイのうちの1つとそれぞれ関連付けられている。冷却アセンブリ270A~270Fが図2に示されているが、冷却アセンブリ270A、270B、および270Fのみがラベル付けされている。各冷却アセンブリ270A~270Fは、図3Aおよび図3Bに関連して説明されるように、入り口マニホールド372および出口マニホールド373を備える。
【0034】
第1の複数のサブシステム260は、各プロセスステーション160A~160Fに関連付けられたサブシステム261のアレイを含む。例えば、プロセスステーション160Aは、上部流体流ネットワーク263によって冷却されるサブシステム261A~261Dの対応するアレイを有する。図示される実施形態では、サブシステム261Aおよび261Bのみが示されており、プロセスステーション160Aについてのみラベル付けされている。サブシステム261A~261Dのアレイは、各プロセスステーション160A~160Fに関連付けられた様々なプロセス構成要素を含むことができる。例えば、サブシステム261Aは、プロセス源(例えば、ターゲット)を含むことができ、261Bは、プロセスアダプタを含むことができ、261Cは、ターボモータまたはターボ分子ポンプ(例えば、図1の真空ポンプ165)を含むことができ、261Dは、図1に関連して説明した基板を昇降させるように構成されたペデスタルなどのペデスタルまたはペデスタルヒータを含むことができる。一実施形態では、サブシステム261A~261Cは、上部流体流ネットワーク263に接続され、入り口冷却流体によって冷却される。例えば、各サブシステム261A~261Cは、図3A図4Bに関連して説明されるように、各冷却アセンブリ270A~270Fの入り口マニホールド372と出口マニホールド373との間に配置され、それらに流体接続されている。図示される実施形態では、サブシステム261Dは、図4Bに関連して説明されるように、入り口マニホールド372に流体接続されているが、出口マニホールド373には流体接続されていない。一部の実施形態では、サブシステム261Dは、出口マニホールドに接続してもよい。サブシステム261A~261Dのアレイは、図4Bに関連してさらに示され、説明される。
【0035】
流体送出システム200は、入力冷却流体(図示せず)を処理チャンバ150の第2の複数のサブシステム262に流すように構成された下部流体流ネットワーク264をさらに含む。下部流体流ネットワーク264は、入力マニホールド266および出力マニホールド268を含む。入力マニホールド266は、下部流体流ネットワーク264への入力冷却流体の流れを受け入れるように構成された入力溶接物267を含むことができる。入力マニホールド266は、入力冷却流体の流れを、冷却されるサブシステム262A~262Eを含む第2の複数のサブシステム262に分流させるように構成される。例えば、サブシステム262Aは、メインフレーム(例えば、処理チャンバ150)を含むことができ、262Bおよび262Cは、それぞれ、DC電源(DCPS)を含むことができ、262Dは、図1に関連して説明した支持アーム108を回転させるように構成されたスピンドルモータおよび/またはスピンドルモータの磁性流体シールを含むことができ、262Eは、ターボモータまたはターボ分子ポンプを含むことができる。出力マニホールド268は、第2の複数のサブシステム262を冷却した後に、下部流体流ネットワーク264から入力冷却流体を排出するように構成された出力溶接物269を含むことができる。
【0036】
図示される実施形態では、入り口冷却流体は、入力冷却流体とは異なる。一部の実施形態では、入り口冷却流体および入力冷却流体は、同じタイプの流体であってもよい。一部の実施形態では、入り口冷却流体はイオンが除去された(DI)水である。一部の実施形態では、入力冷却流体は、逆浸透(RO)水、またはバクテリア、腐食などを防止するための添加物を含む水であってもよい。
【0037】
一部の実施形態では、第1および第2の複数のサブシステム260および262は、それぞれ、説明されていないサブシステムを含む、より多いまたはより少ないサブシステムを備えてもよい。
【0038】
上部流体流ネットワークの構成例
図3Aおよび図3Bは、1つまたは複数の実施形態による、上部流体流ネットワーク263の斜視図を示す。特に、図3Aは、上部流体流ネットワーク263の入り口構成要素を示し、図3Bは、上部流体流ネットワーク263の出口構成要素を示す。
【0039】
図3Aに示すように、上部流体流ネットワーク263は、入り口溶接物342に流体接続された供給溶接物340を含む。図示される実施形態では、入り口溶接物342は、フレックス管341によって接続された2つの入り口溶接物342部分として示される複数の入り口溶接物342部分を含む。上部流体流ネットワーク263の各冷却アセンブリ270A~270Fは、入り口マニホールド372を含み、入り口溶接物342は、各冷却アセンブリ270A~270Fの各入り口マニホールド372に流体接続されている。入り口マニホールド372は、図4Bに関連して説明されるように、第1の複数のサブシステム260に接続する。
【0040】
図示される実施形態では、入り口溶接物342は、複数の入り口溶接バルブ343をさらに備える。入り口溶接バルブ343の各入り口溶接バルブ343A~343Fは、フレックス管であってもよい入り口接続管382を介して、入り口溶接物342を各冷却アセンブリ270A~270Fの各入り口マニホールド372に流体接続する。入り口溶接バルブ343はそれぞれ、第1の複数のサブシステム260への入り口冷却流体の流れを止めるために使用することができる。例えば、入り口溶接バルブ343Aを使用して、冷却アセンブリ270Aの入り口マニホールド372への入り口冷却流体の流れを止めることができる。
【0041】
一部の実施形態では、供給溶接物340は、カムロック接続を介して入り口溶接物342に接続する。カムロック接続は、2インチ接続であってもよい。一部の実施形態では、供給溶接物は、カムロック接続を介して設備接続部に接続するように構成される。このカムロック接続は、供給溶接物と入り口溶接物との間のカムロック接続と同じサイズであってもよい。例えば、このカムロック接続は、2インチ接続であってもよい。
【0042】
一部の実施形態では、入り口溶接バルブ343は、グローブバルブを備えることができる。一部の実施形態では、入り口溶接バルブ343は、図7に関連して説明されるように、システムコントローラ199によって電子的に作動させてもよい。一部の実施形態では、入り口溶接バルブ343は、手動で作動させてもよく、または設定してもよい。バルブ位置センサまたは流量センサを使用して、入り口溶接バルブ343の位置(例えば、開、閉、および部分的開)を検出することができる。
【0043】
一部の実施形態では、フレックス管341の長さは、約40.9インチ~約45.2インチであってもよい。
【0044】
図3Bに示すように、上部流体流ネットワーク263は、出口溶接物346に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物348を含む。図示される実施形態では、出口溶接物346は、2つの出口溶接物346部分として示される複数の出口溶接物346部分を含み、複数の出口溶接物346部分の各出口溶接物346部分は、収集溶接物348に接続する。収集溶接物348は、フレックス管341と同様のフレックス管を含むことができる。上部流体流ネットワーク263の各冷却アセンブリ270A~270Fは、出口マニホールド373を含み、出口溶接物346は、各冷却アセンブリ270A~270Fの各出口マニホールド373に流体接続されている。出口マニホールド373は、図4Aおよび図4Bに関連して説明されるように、第1の複数のサブシステム260に接続し、図4Bは、サブシステム261のアレイを指す。
【0045】
図示される実施形態では、各出口溶接物346は、複数の出口溶接物コネクタ347を備える。出口溶接物コネクタ347の各出口溶接物コネクタ347A~347Lは、各冷却アセンブリ270A~270Fを出口溶接物346に、図4Bに関連して説明したようなフレックス管または出口冷却管477Dであってもよい出口接続管383を介して流体接続する。出口溶接物コネクタ347A~347Lは、異なるタイプのコネクタであってもよい。例えば、図3Bに示すように、出口溶接物コネクタ347A~347Fは、出口溶接物コネクタ347G~347Lとは異なる。一部の実施形態では、出口溶接物コネクタ347A~347Lのうちの少なくとも1つは、バルブまたはクイックリリースコネクタであってもよい。出口溶接物コネクタ347A~347Lは、図4Aおよび図4Bに関連してさらに説明される。
【0046】
一部の実施形態では、少なくとも1つの収集溶接物348の長さは、約27.5インチ~約33.2インチであってもよい。
【0047】
一部の実施形態では、供給溶接物340、入り口溶接物342、出口溶接物346、および収集溶接物348は、それぞれ異なるように構成されてもよい。例えば、入り口溶接物342は、フレックス管341が使用されないように、1つの部品であってもよい。供給溶接物340は、収集溶接物348の図示された構成と同様の2つ以上の部品を含むことができる。出口溶接物346は1つだけ、および/または収集溶接物348は1つだけであってもよい。
【0048】
一部の実施形態では、上部流体流ネットワーク263は異なるように構成されてもよい。例えば、入り口接続管382および出口接続管383は、入り口溶接物342と各入り口溶接バルブ343A~343Fとの間に配置されてもよい。例えば、入り口溶接バルブ343は、入り口マニホールド372の一部であってもよい。
【0049】
フレックス管341、収集溶接物348、ならびに入り口接続管382および出口接続管383は、図3Aおよび図3Bではフレックス管として示されているが、他の実施形態では、それぞれが剛性材料で作製されてもよい。フレックス管は、可撓性管またはホースを備えてもよい。例えば、フレックス管は、ゴム状材料、ステンレス鋼編組ホースなどの編組ホース、または波形ホースなどを含むことができる。
【0050】
「溶接物」という用語が使用されるが、この用語は、構造または構成または任意の構成要素を限定することを意味するものではない。例えば、入り口溶接物342は、例えば、溶接の代わりに互いにねじ止めされた部品を含むことができる。入り口溶接物342はまた、所望の形状に曲げられた1つまたは複数の部品を含むことができる。
【0051】
上部流体流ネットワークの流れ構成
図4Aおよび図4Bは、1つまたは複数の実施形態による、図1に関連して説明した処理チャンバ150などの処理チャンバを冷却するための上部流体流ネットワーク263の流体概略図を示す。特に、図4Aは、上部流体流ネットワーク263を示し、図4Bは、冷却アセンブリ270Aの入り口マニホールド372と出口マニホールド373との間の接続を示す。
【0052】
図4Aを参照すると、入り口冷却流体は、供給溶接物340を通って上部流体流ネットワーク263に入り、入り口溶接物342を通って流れ、入り口溶接物342は、入り口冷却流体を入り口マニホールド372に導く。入り口溶接バルブ343は、開いている場合、入り口冷却流体が入り口マニホールド372に流れることを可能にする。図4Aに示されるように、入り口マニホールド372と出口マニホールド373と出口溶接物346との間の接続は、接続が実際の接続の簡略図であることを示すために破線として示されている。例えば、入り口マニホールド372は、図4Bに関連して説明されるように、入り口冷却流体を分散させて、第1の複数のサブシステム260と総称されるサブシステム261の各アレイを冷却する。入り口冷却流体は、出口マニホールド373に流れ、出口溶接物コネクタ347A~347Fを通って2つの出口溶接物346のうちの1つに流れる。入り口冷却流体はまた、図4Bに関連してさらに説明されるように、出口マニホールド373を通って流れることなく、出口溶接物コネクタ347G~347Lに流れてもよい。各出口溶接物346は、入り口冷却流体を、収集溶接物348を通して上部流体流ネットワーク263から排出する。
【0053】
いくつかの構成要素が図4Aに関連して説明されているが、上部流体流ネットワーク263は、追加の構成要素を含んでもよい。例えば、上部流体流ネットワーク263は、図4Bに関連して説明されるように、上部流体流ネットワーク263から入り口冷却流体を吹き出すように構成された空気入り口管を含むことができる。
【0054】
図4Bを参照すると、冷却アセンブリ270Aの流体流路が示されている。入り口溶接物342は、入り口溶接バルブ343の前に配置された入り口溶接物圧力調整器436を含む。入り口溶接物圧力調整器436は、入り口マニホールド372に入る入り口冷却流体の圧力を制御する。
【0055】
入り口マニホールド372は、入り口冷却流体を、複数の入り口マニホールド冷却管476を通して、冷却されるサブシステム261のアレイに導く。入り口マニホールド冷却管476の各入り口マニホールド冷却管476A~476Dは、入り口マニホールド372をサブシステム261のアレイのサブシステム261A~261Dに流体接続する。例えば、入り口マニホールド冷却管476Aは、サブシステム261Aに接続する。冷却アセンブリ270Aは、複数の入り口マニホールドバルブ438をさらに含むことができる。各入り口マニホールドバルブ438A~438Dは、各入り口マニホールド冷却管476A~476Dに流体接続し、各サブシステム261A~261Dへの入り口冷却流体の流れを開始または停止することができる。例えば、入り口マニホールドバルブ438Aは、入り口冷却流体がサブシステム261B~261Dに流れている間、サブシステム261Aへの入り口冷却流体の流れを止めるために使用されてもよい。
【0056】
入り口冷却流体は、サブシステム261のアレイを通り、複数の出口マニホールド冷却管477A~477Cを通って、出口マニホールド373に流れる。各出口マニホールド冷却管477A~477Cは、サブシステム261のアレイの各サブシステム261A~261Cを出口マニホールド373に流体接続する。出口マニホールド373は、出口溶接物コネクタ347Aおよび出口接続管383を介して出口溶接物346に流体接続される。出口冷却管477Dは、サブシステム261Dを出口溶接物346に流体接続する。図示される実施形態では、冷却アセンブリ270Aの出口冷却管477Dは、出口溶接物コネクタ347Gを介して出口溶接物346に接続する。
【0057】
冷却アセンブリ270Aは、第1の複数の流量制限器486を含む。図示される実施形態では、第1の複数の流量制限器486は、複数の出口流量制限器486である。出口流量制限器486の各出口流量制限器486A~486Cは、サブシステム261のアレイの各サブシステム261A~261Cと、それぞれの出口マニホールド373とに流体接続される。出口流量制限器486Dは、サブシステム261Dおよび出口溶接物346に流体接続される。出口流量制限器486は、各サブシステム261A~261Dを通る入り口冷却流体の一定流量を有利に提供する。例えば、入り口冷却流体の圧力は、各入り口マニホールド372が供給溶接物340から異なる下流距離にあるため、各入り口マニホールド372において異なる可能性がある。冷却管476A~476Dおよび477A~477Dのそれぞれの内部の圧力は、冷却管476A~476Dおよび477A~477Dのそれぞれが異なる内径を有し得るまたは異なる長さであり得るため、異なる可能性がある。圧力が異なると流量が異なることがあり、サブシステム261のアレイの冷却に影響を及ぼす可能性がある。
【0058】
出口流量制限器486は、異なる圧力の範囲に対して一定の流量を提供する。例えば、各出口流量制限器486A~486Dは、第1の所定の圧力と第2の所定の圧力との間で一定の流量を提供することができる。したがって、各出口流量制限器486A~486Dは、各サブシステム261A~261Dを通る入り口冷却流体流を、所与の圧力範囲に対して所望の流量に維持するように構成されてもよく、これは、有利には、蓄積した堆積物による冷却管476および477A~477Dの内径の減少を考慮している。例えば、出口流量制限器486Aは、異なる圧力に対して、サブシステム261Aを通る入り口冷却流体の所定の質量流量を維持するように構成されてもよい。所定の質量流量は、第1の所定の圧力と第2の所定の圧力との間でサブシステム261Aの所望の冷却速度を提供するように選択されてもよい。出口流量制限器486は、入り口冷却流体の速度要件および/または圧力ヘッドに基づいて選択されてもよい。
【0059】
空気入り口管454も、入り口接続管382に接続することができる。冷却動作が完了したとき、または処理チャンバがメンテナンス中であるときなどに、空気入り口管454を使用して、冷却アセンブリ270Aから入り口冷却流体をパージすることができる。空気入り口管454は、空気入り口圧力調整器456および入り口空気バルブ458を含むことができる。一部の実施形態では、空気入り口管内の加圧空気は、空気入り口圧力調整器456の手前で約80psiである場合がある。一部の実施形態では、空気入り口圧力調整器456は、空気圧を約0~40psiの間になるように制御することができる。一部の実施形態では、入り口空気バルブ458は、入り口冷却流体が冷却アセンブリ270Aからパージされるときに、加圧空気を上部流体流ネットワーク263の冷却アセンブリ270A内に放出する吹き出しバルブであってもよい。例えば、入り口溶接バルブ343は、冷却流体が入るのを防止するために閉じられる。次いで、入り口空気バルブ458が開いて、空気が冷却アセンブリ270Aを通って流れ、入り口冷却流体を冷却アセンブリ270Aからパージすることを可能にする。冷却アセンブリ270Aは、メンテナンスまたは計画されたダウンタイムを含むいくつかの理由でパージされてもよい。
【0060】
流体流路は、冷却アセンブリ270Aに関連して説明されているが、流体流路は、冷却アセンブリ270A~270Fについて同じであってもよい。
【0061】
一部の実施形態では、複数の冷却アセンブリ270の冷却アセンブリ270A~270Dの各入り口マニホールド冷却管476A~476Dは、複数の冷却アセンブリ270の異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と長さがほぼ等しい。例えば、冷却アセンブリ270Aの入り口マニホールド冷却管476Aは、冷却アセンブリ270Bの入り口マニホールド冷却管476Aと同じ長さであってもよい。一部の実施形態では、複数の冷却アセンブリ270の冷却アセンブリ270A~270Dの各入り口マニホールド冷却管476A~476Dは、複数の冷却アセンブリの異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と直径がほぼ等しい。例えば、冷却アセンブリ270Aおよび270Bの入り口マニホールド冷却管476Aは、同じ内径および/または外径を有することができる。
【0062】
一部の実施形態では、各入り口マニホールド冷却管476A~476Dの長さおよび/または直径は、各冷却アセンブリ270A~270Fの特性に基づいて選択されてもよい。例えば、図2に示されるように、冷却アセンブリ270Cおよび270Dは、冷却アセンブリ270Aおよび270Fよりも供給溶接物340からさらに下流の距離にある。したがって、冷却アセンブリ270Cおよび270Dは、入り口マニホールド372において、冷却アセンブリ270Aおよび270Fよりも圧力が低い可能性がある。これを補うために、冷却アセンブリ270Cおよび270Dの冷却管476には、冷却アセンブリ270Aおよび270Fとは異なる長さおよび/または直径を使用して、同じ流量を達成することができる。図1に示されるように、冷却アセンブリ270Aおよび270Fの近くの処理チャンバ150は、ヒートシンクとして機能する中間ロボットチャンバ180に接続する。したがって、冷却アセンブリ270Aおよび270Fは、ヒートシンクの近くにない冷却アセンブリ270Cおよび270Dと同じ速度で冷却する必要はなくてもよい。各冷却アセンブリ270A~270Fの特性に基づいて冷却管476を選択することは、すべての冷却アセンブリ270に同様の流れ条件を有利に提供し、これにより、同様の出口流量制限器486を各冷却アセンブリ270A~270Fに使用することができる。
【0063】
一部の実施形態では、各出口流量制限器486A~486Dは、インライン流量制限器、毛細管挿入流量制限器、嵌合コネクタ流量制限器コンボ、または一体型流量制限器のうちの1つであってもよい。一部の実施形態では、各出口流量制限器486A~486Dは、入力圧力の変動を考慮し、一定の出力流量を維持するために、ばねおよびプレートなどの可動要素を使用して一定の流れを維持することができる。一部の実施形態では、各出口流量制限器486A~486Dは、選択されたモデル流量制限器に基づいて所定の流量を維持するように選択される。例えば、異なるモデルの流量制限器は、異なる流量を提供することができる。したがって、所望の流量は、モデル流量制限器を選択することによって維持されてもよく、これは、流量を制御するために別個のコントローラまたは電源を設ける必要性を有益に回避する。
【0064】
一部の実施形態では、出口マニホールド373は、各冷却アセンブリ270A~270Fの出口流量制限器486を備えることができる。
【0065】
一部の実施形態では、第1の複数の流量制限器486は、複数の入り口流量制限器(図示せず)を含むことができる。入り口流量制限器の各入り口流量制限器は、入り口マニホールド372と、サブシステム261のアレイの各サブシステム261A~261Dとに流体接続される。入り口流量制限器は、前述した出口流量制限器486と同様に機能することができる。一部の実施形態では、第1の複数の流量制限器486は、入り口流量制限器のみを含んでもよい。
【0066】
一部の実施形態では、入り口溶接物圧力調整器436は、バルブ343の後に配置されてもよい。一部の実施形態では、入り口溶接物圧力調整器436とバルブ343は、入り口溶接物圧力調整器436がバルブ343を制御して入力圧力を調整するように、同じ構成要素であってもよい。
【0067】
一部の実施形態では、入り口マニホールドバルブ438および入り口空気バルブ458は、図7に関連して説明されるように、システムコントローラ199によって電子的に作動させてもよい。一部の実施形態では、バルブ438および458は、手動で作動または設定されてもよい。バルブ位置センサまたは流量センサは、バルブ438および458の位置(例えば、開、閉、および部分的開)を検出するために使用されてもよい。
【0068】
一部の実施形態では、上部流体流ネットワーク263は、説明されていない追加の構成要素を含むことができる。例えば、空気管または流体管は、空気または水などの汚染物質を濾過するか、または所定の純度レベルを確保するためのフィルタを含んでもよい。
【0069】
DI水および空気について説明しているが、他のソースが使用されてもよい。例えば、添加物を含む水、RO水、グリコール、または別の冷却流体が、DI水の代わりに使用されてもよい。空気の代わりに窒素またはアルゴンなどの他のガスが使用されてもよい。
【0070】
下部流体流ネットワークの流れ構成
図5は、1つまたは複数の実施形態による、基板処理システム100を冷却するための下部流体流ネットワーク264の流体概略図を示す。下部流体流ネットワーク264の図示された流体流路は、特に断りのない限り、図4Bに関連して説明した冷却アセンブリ270Aの流体流路と機能的に同様である。したがって、図4Bの特徴は、図4Bを明示的に参照することなく説明され得る。
【0071】
入力溶接物267は、入力溶接バルブ574の前に配置された入力溶接物圧力調整器537を含み、これは、入り口溶接物圧力調整器436および入り口溶接バルブ343と同様に機能する。入力マニホールド266と出力マニホールド268との間の構成要素および接続は、入り口マニホールド372と出口マニホールド373との間の構成要素および接続と同様である。図示のように、下部流体流ネットワーク264は、複数の入力マニホールド冷却管578と、複数の出力マニホールド冷却管579とを含む。入力マニホールド冷却管578の各入力マニホールド冷却管578A~578Eは、入力マニホールド266をサブシステム262A~262Eに流体接続する。出力マニホールド冷却管579の各出力マニホールド冷却管579A~579Eは、サブシステム262A~262Eを出力マニホールド268に流体接続する。下部流体流ネットワーク264は、複数の入力マニホールドバルブ539と、第2の複数の流量制限器588とを含む。図示される実施形態では、第2の複数の流量制限器588は、複数の出力流量制限器588である。各入力マニホールドバルブ539A~539Eは、入り口マニホールドバルブ438と同様であり、各出力流量制限器588A~588Eは、出口流量制限器486と同様である。例えば、出力流量制限器588の各出力流量制限器588A~588Eは、第2の複数のサブシステム262の各サブシステム262A~262Eおよび出力マニホールド268に流体接続することができる。
【0072】
図示される実施形態では、サブシステム262Bは直列に接続されている。サブシステム262C、262D、262Eも同様に直列に接続されている。したがって、入力冷却流体は、出力マニホールド冷却管579を通って流れる前に、これらのサブシステムを直列に通って流れる。
【0073】
入力冷却流体は、入力溶接物267を通って入力マニホールド266に流れ、入力マニホールドは、入力冷却流体を複数の入力マニホールド冷却管578を通して第2の複数のサブシステム262に分散させる。入力冷却流体は、第2の複数のサブシステム262を出て、出力マニホールド268に流れ、複数の出力マニホールド冷却管579を通る。入力冷却流体は、出力溶接物269を通って下部流体流ネットワーク264から排出される。
【0074】
空気入力管555は、入力溶接物267に接続することができる。空気入力管555は、空気入力圧力調整器557および入力空気バルブ559を含むことができる。空気入力管555、空気入力圧力調整器557、および入力空気バルブ559は、それぞれ、空気入り口管454、空気入り口圧力調整器456、および入り口空気バルブ458と機能的に同様である。
【0075】
図示される実施形態では、入力マニホールド冷却管578および出力マニホールド冷却管579は、入力マニホールド冷却管578および出力マニホールド冷却管579と同様である。例えば、各入力マニホールド冷却管578A~578Eおよび各出力マニホールド冷却管579A~579Eの長さと直径は、サブシステム262A~262Eを通る所望の流量を達成するようにサイズ調整されてもよい。
【0076】
一部の実施形態では、第2の複数の流量制限器588は、複数の入力流量制限器(図示せず)を含むことができる。入力流量制限器の各入力流量制限器は、入力マニホールド266および第2の複数のサブシステム262の各サブシステム262A~262Eに流体接続される。入力流量制限器は、前述の出力流量制限器588と同様に機能することができる。一部の実施形態では、第2の複数の流量制限器588は、入力流量制限器のみを含むことができる。
【0077】
一部の実施形態では、入力マニホールドバルブ539、入力空気バルブ559、ならびに入力溶接バルブ574および入り口空気バルブ458は、図7に関連して論じられるように、システムコントローラ199によって電子的に作動させてもよい。一部の実施形態では、バルブ539、559、および574は、手動で作動または設定されてもよい。バルブ位置センサまたは流量センサは、バルブ438および458の位置(例えば、開、閉、および部分的開)を検出するために使用されてもよい。
【0078】
一部の実施形態では、入り口マニホールド372は、第1の複数のマニホールドと呼ぶことができる。出口マニホールド373は、第2の複数のマニホールドと呼ぶことができる。一部の実施形態では、供給溶接物340および入り口溶接物342は、第1の複数の冷却管の第1のサブセットと呼ぶことができる。複数の入り口マニホールド冷却管476は、第1の複数の冷却管の第2のサブセットと呼ぶことができる。複数の出口マニホールド冷却管477A~477Cは、第1の複数の冷却管の第3のサブセットと呼ぶことができる。出口溶接物346および収集溶接物348は、第1の複数の冷却管の第4のサブセットと呼ぶことができる。
【0079】
一部の実施形態では、入力マニホールド266は、第1のマニホールドと呼ばれてもよい。出力マニホールド268は、第2のマニホールドと呼ぶことができる。一部の実施形態では、入力溶接物267は、第2の複数の冷却管の第5のサブセットと呼ばれてもよい。複数の入力マニホールド冷却管578は、第2の複数の冷却管の第6のサブセットと呼ぶことができる。複数の出力マニホールド冷却管579は、第2の複数の冷却管の第7のサブセットと呼ぶことができる。
【0080】
基板処理システムを冷却する例示的な方法
図6Aおよび図6Bは、本開示の別の例による、基板処理システム100を冷却する例示的な方法を示す。
【0081】
図6Aを参照すると、方法600は、上部流体流ネットワーク、例えば、上部流体流ネットワーク263を通して入り口冷却流体を流す動作602で開始する。
【0082】
次いで、方法600は、動作604に進み、出口流量制限器486などの複数の出口流量制限器を用いて入り口冷却流体の流れを制限する。
【0083】
図6Bを参照すると、方法620は、下部流体流ネットワーク264などの下部流体流ネットワークを通して入力冷却流体を流す動作622で開始する。
【0084】
次いで、方法620は、動作624に進み、出力流量制限器588などの複数の出力流量制限器を用いて入力冷却流体の流れを制限する。
【0085】
図6Aおよび図6Bは、方法の例にすぎず、より少ない動作、追加の動作、または代替の動作を含む他の方法が、本開示と一致して可能であることに留意されたい。
【0086】
上部流体流ネットワークの例のコントローラ
図7は、本明細書に記載の実施形態による、処理チャンバ150などの基板処理チャンバを冷却するためのシステムコントローラ199の一例の機能ブロック図を示す。システムコントローラ199は、メモリ702、入力装置706、および出力装置708とデータ通信するプロセッサ704(例えば、中央処理装置(CPU))を含む。一部の実施形態では、プロセッサ704は、オプションのネットワークインターフェースカード(図示せず)とさらにデータ通信する。別個に説明されるが、システムコントローラ199に関して説明される機能ブロックは、別個の構造要素である必要はないことを理解されたい。例えば、プロセッサ704およびメモリ702は、単一のチップで具現化される。プロセッサ704は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(「DSP」)、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書に記載する機能を実行するように設計されたそれらの任意の好適な組合せとすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のこのような構成として実装されてもよい。
【0087】
プロセッサ704は、1つまたは複数のバスを介して、メモリ702から情報を読み取るか、またはそれに情報を書き込むように結合され得る。プロセッサ704は、加えて、または代替として、プロセッサレジスタ等のメモリを含有してもよい。メモリ702は、異なるレベルが異なる容量およびアクセス速度を有するマルチレベル階層キャッシュを含むプロセッサキャッシュを含むことができる。メモリ702はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の揮発性記憶デバイス、または不揮発性記憶デバイスを含むことができる。記憶装置は、ハードドライブ、フラッシュメモリなどを含むことができる。メモリ702はまた、入り口溶接バルブ343、入り口マニホールドバルブ438、入り口空気バルブ458、入力マニホールドバルブ539、入力空気バルブ559、および入力溶接バルブ574のいずれかを制御するために使用されるバルブ制御アプリケーション703を含むことができる。バルブ制御アプリケーション703は、プロセッサ704によって実行可能なコードであってもよい。様々な例において、メモリ702は、コンピュータ可読記憶媒体と呼ばれる。コンピュータ可読記憶媒体は、情報を記憶することが可能な非一過性のデバイスであり、1つのロケーションから別のロケーションに情報を搬送することが可能な電子一過性の信号などのコンピュータ可読伝送媒体とは区別可能である。非一過性のコンピュータ可読媒体は、処理システムによって実行されたときに、処理システムに、図6Aおよび図6Bに関連して説明したように、入り口冷却流体を上部流体流ネットワークに流すことと、入力冷却流体を下部流体流ネットワークに流すこととを含む方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を含む。本明細書に記載されるようなコンピュータ可読媒体は、一般に、コンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータ可読伝送媒体を指し得る。
【0088】
プロセッサ704はまた、それぞれ、システムコントローラ199のユーザから入力を受信し、ユーザに出力を提供するために、入力装置706および出力装置708に結合されてもよい。適切な入力デバイスは、キーボード、ボタン、キー、スイッチ、ポインティングデバイス、マウス、ジョイスティック、リモコン制御、赤外線検出器、バーコードリーダ、スキャナ、ビデオカメラ(場合によっては、例えば、手のジェスチャまたは顔のジェスチャを検出するためにビデオ処理ソフトウェアに結合される)、動き検出器、またはマイクロフォン(場合によっては、例えば、音声コマンドを検出するためにオーディオ処理ソフトウェアに結合される)を含むが、これらに限定されない。入力装置706は、図3A図4B、および図5に関連して説明したように、バルブ位置センサまたは流量センサを含む。適切な出力装置は、図3A図4B、および図5に関連して説明した入り口溶接バルブ343、入り口マニホールドバルブ438、入り口空気バルブ458、入力マニホールドバルブ539、入力空気バルブ559、および入力溶接バルブ574、ならびにディスプレイおよびプリンタを含む視覚出力装置、スピーカ、ヘッドホン、イヤホン、およびアラームを含む音声出力装置、積層造形機械、および触覚出力装置を含むが、これらに限定されない。図4A図4Dに関連して説明したように、出力装置708は、入り口溶接バルブ343、入り口マニホールドバルブ438、入り口空気バルブ458、入力マニホールドバルブ539、入力空気バルブ559、および入力溶接バルブ574に供給される電力を制御するために使用される機構またはモータを駆動および制御するように構成された様々な電気部品を含む。
【0089】
本開示の態様は、特定の実施形態を参照して上述された。しかし、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることを理解するであろう。したがって、前述の説明および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-06-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロセスステーションのアレイを備える処理チャンバと、
前記処理チャンバの第1の複数のサブシステムに入り口冷却流体を流すように構成された上部流体流ネットワークと、を備え、前記上部流体流ネットワークが、
複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリが、前記プロセスステーションのアレイのプロセスステーションと関連付けられている、複数の冷却アセンブリであって、前記各冷却アセンブリが、
入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管であり、前記複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管が前記入り口マニホールドを前記第1の複数のサブシステムのサブシステムに流体接続する、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管、
出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管であり、前記複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管が前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムを前記出口マニホールドに流体接続する、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管、ならびに
前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出口マニホールドに流体接続された出口流量制限器、
を備える、複数の冷却アセンブリと、
入り口溶接物に流体接続された供給溶接物であり、前記入り口溶接物が各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続されている、供給溶接物と、
出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物であり、前記出口溶接物が各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続されている、少なくとも1つの収集溶接物と、を備える、
基板処理システム。
【請求項2】
前記処理チャンバの第2の複数のサブシステムに入力冷却流体を流すように構成された下部流体流ネットワークであって、
入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管であり、前記複数の入力マニホールド冷却管の各入力マニホールド冷却管が前記入力マニホールドを前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムに流体接続する、入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管と、
出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管であり、前記複数の出力マニホールド冷却管の各出力マニホールド冷却管が前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムを前記出力マニホールドに流体接続する、出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管と、
複数の出力流量制限器であり、前記複数の出力流量制限器の各出力流量制限器が前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出力マニホールドに流体接続される、複数の出力流量制限器と、
を備える、下部流体流ネットワーク、
をさらに備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項3】
前記出口マニホールドが前記複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリの前記出口流量制限器を備える、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記出力マニホールドが前記複数の出力流量制限器の各出力流量制限器を備える、請求項3に記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記出口溶接物が複数の出口溶接物部分を備え、前記複数の出口溶接物部分の各出口溶接物部分が収集溶接物に接続する、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記入り口冷却流体が前記入力冷却流体とは異なる、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記第2の複数のサブシステムが、前記処理チャンバ、DC電源、スピンドルモータ、前記スピンドルモータの磁性流体シール、ターボモータ、またはターボ分子ポンプのうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの収集溶接物がフレックス管を備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記供給溶接物がカムロック接続を介して前記入り口溶接物に接続する、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記入り口溶接物がフレックス管によって接続された複数の入り口溶接物部分を備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と長さがほぼ等しい、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの異なる冷却アセンブリの対応する入り口マニホールド冷却管と直径がほぼ等しい、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項13】
前記入り口溶接物が複数の入り口溶接バルブをさらに備え、
前記複数の入り口溶接バルブの各入り口溶接バルブが前記入り口溶接物を各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続する、
請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項14】
前記第1の複数のサブシステムが、プロセス源、プロセスアダプタ、ターボモータ、ターボ分子ポンプ、またはペデスタルのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項15】
出口冷却管であって、前記処理チャンバのサブシステムを前記出口溶接物に流体接続する、出口冷却管と、
前記サブシステムおよび前記出口溶接物に流体接続された出口流量制限器と、
をさらに備える、請求項1に記載の基板処理システム。
【請求項16】
処理チャンバの第1の複数のサブシステムおよび第2の複数のサブシステムを冷却するように構成された冷却システムを備え、前記冷却システムが、
第1の複数の冷却管であって、
前記第1の複数の冷却管の第1のサブセットが第1の複数のマニホールドに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第2のサブセットが前記第1の複数のマニホールドを前記処理チャンバの前記第1の複数のサブシステムに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第3のサブセットが前記処理チャンバの前記第1の複数のサブシステムを第2の複数のマニホールドに接続し、
前記第1の複数の冷却管の第4のサブセットが前記第2の複数のマニホールドに接続する、
第1の複数の冷却管と、
前記第1の複数の冷却管の前記第2のサブセットまたは前記第3のサブセットに接続された第1の複数の流量制限器であって、前記第1の複数の流量制限器の各流量制限器が、前記第1の複数の冷却管の前記第2のサブセットのそれぞれの冷却管または前記第3のサブセットのそれぞれの冷却管に接続する、第1の複数の流量制限器と、
を備える、
基板処理システム。
【請求項17】
第2の複数の冷却管であって、
前記第2の複数の冷却管の第5のサブセットが第1のマニホールドに接続し、
前記第2の複数の冷却管の第6のサブセットが前記第1のマニホールドを前記処理チャンバの前記第2の複数のサブシステムに接続し、
前記第2の複数の冷却管の第7のサブセットが前記処理チャンバの前記第2の複数のサブシステムを第2のマニホールドに接続する、
第2の複数の冷却管と、
前記第2の複数の冷却管の前記第6のサブセットまたは前記第7のサブセットに接続された第2の複数の流量制限器であって、前記第2の複数の流量制限器の各流量制限器が、前記第2の複数の冷却管の前記第6のサブセットのそれぞれの冷却管または前記第7のサブセットのそれぞれの冷却管に接続する、第2の複数の流量制限器と、
をさらに備える、請求項16に記載の基板処理システム。
【請求項18】
上部流体流ネットワークを通して入り口冷却流体を流すステップであって、前記上部流体流ネットワークが、
複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリが処理チャンバのプロセスステーションに関連付けられている、複数の冷却アセンブリであり、各冷却アセンブリが、
入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管であり、前記複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管が前記入り口マニホールドを第1の複数のサブシステムのサブシステムに流体接続する、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管、ならびに
出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管であり、前記複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管が前記第1の複数のサブシステムの前記サブシステムを前記出口マニホールドに流体接続する、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管、
を備える、複数の冷却アセンブリと、
入り口溶接物に流体接続された供給溶接物であり、前記入り口溶接物が各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続されている、供給溶接物と、
出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物で、前記出口溶接物が各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続されている、少なくとも1つの収集溶接物と、
を備える、
入り口冷却流体を流すステップと、
複数の出口流量制限器を用いて前記入り口冷却流体の前記流れを制限するステップであって、前記複数の出口流量制限器の各出口流量制限器が、前記第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび出口マニホールドに流体接続されている、流れを制限するステップと、
を含む、基板処理システムを冷却するための方法。
【請求項19】
下部流体流ネットワークを通して入力冷却流体を流すステップであって、前記下部流体流ネットワークが、
入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管であり、前記複数の入力マニホールド冷却管の各入力マニホールド冷却管が、前記入力マニホールドを第2の複数のサブシステムのうちの1つのサブシステムに流体接続する、入力マニホールドおよび複数の入力マニホールド冷却管、ならびに
出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管であり、前記複数の出力マニホールド冷却管の各出力マニホールド冷却管が、前記第2の複数のサブシステムの前記サブシステムを前記出力マニホールドに流体接続する、出力マニホールドおよび複数の出力マニホールド冷却管、を備える、
入力冷却流体を流すステップと、
複数の出力流量制限器を用いて前記入力冷却流体の前記流れを制限するステップであって、前記複数の出口流量制限器の各出力流量制限器が、前記第2の複数のサブシステムの各サブシステムおよび前記出力マニホールドに流体接続されている、流れを制限するステップと、
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の冷却アセンブリの冷却アセンブリの各入り口マニホールド冷却管が、前記複数の冷却アセンブリの他の冷却アセンブリにおける対応する入り口マニホールド冷却管と長さがほぼ等しい、請求項18に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
一実施形態では、基板処理システムが提供される。一般に、システムは、プロセスステーションのアレイを備える処理チャンバと、入り口冷却流体を処理チャンバの第1の複数のサブシステムに流すように構成された上部流体流ネットワークとを含む。上部流体流ネットワークは、複数の冷却アセンブリと、入り口溶接物に流体接続された供給溶接物と、出口溶接物に流体接続された少なくとも1つの収集溶接物とを含む。複数の冷却アセンブリの各冷却アセンブリは、プロセスステーションのアレイのプロセスステーションに関連付けられている。各冷却アセンブリは、入り口マニホールドおよび複数の入り口マニホールド冷却管と、出口マニホールドおよび複数の出口マニホールド冷却管と、第1の複数のサブシステムの各サブシステムおよび出口マニホールドに流体接続された出口流量制限器とを含む。複数の入り口マニホールド冷却管の各入り口マニホールド冷却管は、入り口マニホールドを第1の複数のサブシステムのうちの1つのサブシステムに流体接続する。複数の出口マニホールド冷却管の各出口マニホールド冷却管は、第1の複数のサブシステムの各サブシステムを出口マニホールドに流体接続する。入り口溶接物は、各冷却アセンブリの各入り口マニホールドに流体接続される。出口溶接物は、各冷却アセンブリの各出口マニホールドに流体接続される。
【国際調査報告】