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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-18
(54)【発明の名称】フィルタカートリッジアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B01D 27/08 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
B01D27/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526627
(86)(22)【出願日】2022-10-31
(85)【翻訳文提出日】2024-07-02
(86)【国際出願番号】 US2022048450
(87)【国際公開番号】W WO2023081101
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/275,725
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エルサンド, ジーン カミーユ ルー
(72)【発明者】
【氏名】グレガーソン, バリー リー
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA04
4D116AA07
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC45
4D116BC47
4D116DD05
4D116DD06
4D116QB17
4D116QB25
4D116QB26
4D116VV07
(57)【要約】
液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリは、フィルタハウジングと、フィルタハウジングの封止空間に配置されるフィルタカートリッジとを含む。フィルタハウジングは、ボウルに固定されて封止空間を形成するキャップを含む。キャップは、流体入口ポートと、流体出口ポートと、封止空間のガス通気ポートとを含む。フィルタカートリッジは、ボウルに対するフィルタカートリッジの回転をブロックする、ボウルのスロット内に配置される径方向突起を含む。フィルタアセンブリを作製する方法は、フィルタカートリッジをボウルに挿入することと、キャップをボウルに固定することと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップと、ボウルと、封止空間と、ボウルの上側円周面に固定されて封止空間を形成するキャップの下側円周面とを含み、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、封止空間のためのガス通気ポートとを含み、ボウルが、ボウルの内側に配置されたスロットを含む、フィルタハウジングと、
フィルタハウジングの封止空間内に配置され、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートに流体接続された、フィルタカートリッジであって、ボウルに対するフィルタカートリッジの回転をブロックし、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、ボウルのスロットに配置された径方向突起を含む、フィルタカートリッジと、
を含む、液体をフィルタ処理するためのフィルタアセンブリ。
【請求項2】
キャップとボウルとの間、およびキャップとフィルタカートリッジとの間のすべての接触が、キャップ、ボウル、およびフィルタカートリッジの対応する噛合面を介する、請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項3】
キャップの底部がフィルタカートリッジの頂部に押し付けられて、封止空間内でのフィルタカートリッジの垂直移動を防ぎ、
径方向突起がそれぞれ、スロットのそれぞれ1つに挿入され、径方向突起のそれぞれおよびスロットのそれぞれ1つが、スロットそれぞれの中における径方向突起それぞれの円周方向移動を防ぐ、同じ幅を有する、
請求項1または2に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項4】
フィルタカートリッジとボウルとの間のすべての接触が、径方向突起およびスロットを介する、請求項1から3のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項5】
キャップが、キャップの底部から延在し、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートそれぞれを取り囲む、第1の接続隆起部を含み、
フィルタカートリッジが、カートリッジ入口と、カートリッジ出口と、フィルタカートリッジの頂部から延在し、フィルタカートリッジのカートリッジ入口およびカートリッジ出口のそれぞれを取り囲む、第2の接続隆起部とを有する頂部を含み、キャップの第1の接続隆起部が、フィルタカートリッジの第2の接続隆起部に固定される、
請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項6】
フィルタカートリッジとキャップとの間のすべての接触が、第1の接続隆起部および第2の接続隆起部を介する、請求項5に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項7】
第1の接続隆起部が第2の接続隆起部に固定されて、
キャップの流体入口ポートからフィルタカートリッジのカートリッジ入口までの封止された流体接続である、中間入口通路、および
フィルタカートリッジのカートリッジ出口からキャップの流体出口ポートまでの封止された流体接続である、中間出口通路、のそれぞれを形成する、
請求項5または6に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項8】
第2の接続隆起部が、
カートリッジ入口を取り囲む第1の隆起部分と、
第1の隆起部分から延在し、カートリッジ出口を取り囲む、第2の隆起部とを含む、
請求項5から7のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項9】
第2の接続隆起部が、第3の隆起部分と第4の隆起部分とを含み、第2の隆起部分、第3の隆起部分、および第4の隆起部分がそれぞれ、第1の部分から異なる径方向で外向きに延在する、請求項8に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項10】
フィルタカートリッジが円筒形状を有し、カートリッジ入口および流体入口ポートがフィルタカートリッジの円筒形状の垂直軸に沿って配置される、請求項5から9のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項11】
第1の接続隆起部および第2の接続隆起部が同じ形状を有する、請求項5から10のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項12】
下側円周面がキャップの第1の接続隆起部から離隔される、請求項5から11のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項13】
フィルタカートリッジの側部が、径方向突起によってボウルの内側から径方向に離隔されて、封止空間内のガスをキャップのガス通気ポートに方向付けるように構成された、1つまたは複数の通気通路を形成する、請求項1から12のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項14】
1つまたは複数の通気通路が複数の通気通路であり、通気通路がそれぞれ、径方向突起のそれぞれの対の間に延在する、請求項13に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項15】
フィルタカートリッジが少なくとも3つの径方向突起を含み、ボウルが少なくとも3つのスロットを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項16】
フィルタカートリッジをボウルに挿入することであって、フィルタカートリッジが径方向突起を含み、ボウルがボウルの内側に配置されたスロットを含み、
径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することであって、スロットに挿入された径方向突起が、フィルタカートリッジがボウルに対して回転するのを防ぎ、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することを含む、フィルタカートリッジをボウルに挿入することと、
キャップをボウルに固定して、フィルタカートリッジを包含する封止空間を形成することであって、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、ガス通気ポートとを含み、
キャップの下側円周面をボウルの上側円周面に固定することを含む、キャップをボウルに固定することと
を含む、液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリを作製する方法。
【請求項17】
ボウルのスロットに対する径方向突起の挿入によって、フィルタカートリッジが径方向突起によってボウル内で垂下する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
キャップの下側円周面およびボウルの上側円周面が、互いに熱融着されることによって固定される、請求項16または17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体として、フィルタに関する。より詳細には、本開示は、フィルタカートリッジアセンブリ内の取外し可能なフィルタカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
フィルタは、半導体製造において、流体から夾雑物を除去するのに用いられる場合がある。流体(例えば、液体、水など)は、ハウジング内に配置されたフィルタに通される。フィルタは、流体/液体がフィルタを通り抜ける際に、例えば固体および他の微粒子などの包含物を除去するように構成することができる。特に、液体がフィルタを通り抜ける際に、固体包含物を液体から除去するのに、フィルタを使用することができる。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリは、フィルタハウジングとフィルタカートリッジとを含む。フィルタハウジングは、キャップと、ボウルと、封止空間とを含む。キャップの下側円周面は、ボウルの上側円周面に固定されて(affixed)、封止空間を形成する。キャップは、流体入口ポートと、流体出口ポートと、封止空間のガス通気ポートとを含む。ボウルは、ボウルの内側に配置されたスロットを含む。フィルタカートリッジは、フィルタハウジングの封止空間内に配置され、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートに流体接続される。フィルタカートリッジは径方向突起を含む。径方向突起は、ボウルのスロットに配置されて、ボウルに対してフィルタカートリッジが回転するのをブロックし、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ。
【0004】
一実施形態では、液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリを作製する方法は、フィルタカートリッジをボウルに挿入することを含む。フィルタカートリッジは径方向突起を含み、ボウルは、ボウルの内側に配置されたスロットを含む。フィルタカートリッジをボウルに挿入することは、径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することを含む。スロットに挿入された径方向突起は、フィルタカートリッジがボウルに対して回転するのを防ぎ、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ。方法はまた、キャップをボウルに固定して、フィルタカートリッジを包含する封止空間を形成することを含む。キャップは、流体入口ポートと、流体出口ポートと、ガス通気ポートとを含む。キャップをボウルに固定することは、キャップの下側円周面をボウルの上側円周面に固定することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】フィルタアセンブリの一実施形態を示す正面斜視図である。
図2】一実施形態による図1のフィルタアセンブリを示す分解組立図である。
図3】一実施形態によるフィルタアセンブリのフィルタカートリッジを示す上面斜視図である。
図4】一実施形態によるフィルタアセンブリのカバーを示す下面図である。
図5】一実施形態によるフィルタアセンブリのボウルを示す上面斜視図である。
図6】一実施形態によるフィルタアセンブリのボウル内のフィルタカートリッジを示す上面図である。
図7】一実施形態による、図1のフィルタアセンブリを示す縦断面図である。
図8】一実施形態によるフィルタボウルを示す下面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
同様の番号は同様の特徴を表す。
【0007】
図1は、フィルタアセンブリ1の正面斜視図である。図2は、図1のフィルタアセンブリの分解組立図である。フィルタアセンブリ1は、フィルタハウジング10と、フィルタハウジング10の封止空間内に配置されたフィルタカートリッジ60(例えば、図2に示される)とを含む。フィルタハウジング10は、キャップ20とボウル40とを含む。フィルタカートリッジ60はフィルタハウジング10内に配置される。フィルタアセンブリ1は液体をフィルタ処理するように構成される。例えば、フィルタアセンブリ1は、半導体製造のフォトリソグラフィーならびにウェットエッチングおよび洗浄プロセスなどであるがそれらに限定されない、半導体製造で使用された液体をフィルタ処理するように構成される。フィルタカートリッジ60は、かかる半導体製造プロセスの液体中に見られる夾雑物(例えば、微粒子状固体、金属イオンなど)をフィルタ処理するように構成される。例えば、液体は水であってもよいが、それに限定されない。一実施形態では、流体は液体水を含む。
【0008】
流体は、キャップ20のポート22A、22B、22Cを通してフィルタハウジング10を出入りする。キャップ20は、一対の流体ポート22A、22Bとガス通気ポート22Cとを含む。流体ポート22A、22Bは、流体を方向付けてフィルタハウジング10を出入りさせるように構成される。例えば、流体は、入口流体ポート22Aを通してフィルタアセンブリ1に入り、また(フィルタアセンブリ1によってフィルタ処理された後の)流体は、流体出口ポート22Bを通してフィルタアセンブリ1から放出される。
【0009】
ハウジング10に流入する流体はまた、液体と混合されたガスを包含する場合がある。ガスは、上述した半導体製造プロセスで生じる1つまたは複数のタイプのガスであることができる(例えば、気泡、ガス状副産物など)。流体は主に液体を包含する(例えば、少なくとも50体積%が液体の流体、少なくとも90体積%が液体の流体)。ハウジング10は、ガス通気ポート22Cを通して、ハウジング10内(例えば、封止空間12内)に包含されたガスを通気するように構成される。例えば、ハウジング10は、封止空間12内のガスがガス通気ポート22Cへと方向付けられるように構成される。ガスは次に、ガス通気ポート22Cを通して放出され、ガスがハウジング10内に蓄積するのを防ぐ。
【0010】
フィルタカートリッジ60はボウル40内に配置され、キャップ20の底部24は、ボウル40の頂部、およびフィルタカートリッジ60の頂部に固定される。一実施形態では、「固定される」および「固定する」は、本明細書で使用するとき、2つの個片/表面を互いに直接固定することを指す。一実施形態では、2つの表面/個片を固定することは、2つの個片/表面を互いに結合(例えば、熱結合)することである。例えば、1つまたはそれぞれの個片の表面を加熱し、次に表面を互いに接触させて、個片の材料(例えば、ポリマーなど)を互いに熱融着させる。キャップ20はボウル40に固定されて、フィルタカートリッジ60を包含する封止空間12(例えば、図1および図7を参照)を形成する。特に、キャップ20の底部24の下側円周面26は、ボウル40の上側円周面42に固定される。キャップ20の底部24もフィルタカートリッジ62の頂部62に固定される。特に、キャップ20の底部24の(第1の)接続隆起部30は、フィルタカートリッジ62の頂部62の(第2の)接続隆起部70に固定される。円周面は、一実施形態の円形形状を有することに限定されず、円周を回る任意の形状(例えば、円形形状、楕円形状、長方形形状など)を有してもよいことが理解されるべきである。
【0011】
図3は、フィルタカートリッジ60の上面斜視図である。フィルタカートリッジ60は、頂部62と、頂部62の反対側の底部64と、側部66とを有する。側部66は、フィルタカートリッジ60の頂部62と底部64との間に延在する(例えば、キャップの頂部62から底部64まで延在する)。フィルタカートリッジ60は、頂部62にカートリッジ入口68Aとカートリッジ出口68Bとを含む。一実施形態では、フィルタカートリッジ60の側部66はフィルタ材料67を含む。一実施形態では、流体/液体は、フィルタ材料67を通り抜けてフィルタカートリッジ60に入ることによって、フィルタカートリッジ60によってフィルタ処理される。フィルタ処理された流体/液体は次に、カートリッジ出口68Bを通ってフィルタカートリッジ60から流出する。カートリッジ入口68Aおよびカートリッジ出口68Bについては、さらに詳細に後述する。図3に示されるように、フィルタカートリッジ10は、垂直軸Aを有する円筒形状を有する。図示される実施形態では、カートリッジ入口68Aは、フィルタカートリッジ10の垂直軸Aに沿って配置される。
【0012】
フィルタカートリッジ60の頂部62はまた、フィルタカートリッジ60の頂部62から延在する(例えば、頂面から上向きに延在する)接続隆起部70を含む。接続隆起部70は個々に、カートリッジ入口68Aおよびカートリッジ出口68Bのそれぞれを取り囲む(例えば、頂部62に設けられたカートリッジ入口68Aの開口部を取り囲み、頂部62にあるカートリッジ出口68Bの開口部を取り囲む)。(例えば、図1および図7に示されるような)フィルタカートリッジアセンブリでは、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70は、キャップ20の底部24に固定(例えば、結合)される。例えば、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70は、後述するように、キャップ20の底部24にある接続隆起部30に固定(例えば、結合)される。
【0013】
フィルタカートリッジ60の接続隆起部70は、第1の部分70-1と第2の部分70-2とを含む。第2の部分70-2は、図3に示されるように、第1の部分70-1から延在することができる。第1の部分70-1はカートリッジ入口68Aを取り囲み、第2の部分70-2はカートリッジ出口66を取り囲む。例えば、第1の部分70-1は、カートリッジ出口68Bを取り囲むことなくカートリッジ入口68Aを取り囲み、第2の部分70-2は、カートリッジ入口68Aを取り囲むことなくカートリッジ出口68Bを取り囲む。
【0014】
接続隆起部70はまた、第1の部分70-1からそれぞれ延在する、第3の部分70-3および第4の部分70-4を含むことができる。第2の部分70-1、第3の部分70-3、および第4の部分70-4はそれぞれ、第1の部分70-1から異なる方向に(例えば、異なる径方向に)延在する。第1の部分70-1から延在する部分70-2、70-3、70-4の各隣接対の間のそれぞれの角度(例えば、角度α、角度βなど)は、少なくとも30度である。一実施形態では、第1の部分70-1から延在する部分70-2、70-3、70-4の各隣接対の間の角度は、少なくとも60度であってもよい。一実施形態では、第1の部分70-1から延在する部分70-2、70-3、70-4の各隣接対の間の角度は、少なくとも100度であってもよい。2つの追加部分70-3、70-3は、接続隆起部70上でのキャップ20の接触が確実により中心に来るように助けることができる(例えば、カートリッジ60の頂部62全体にわたって下向きの力を均等にするのを助け、キャップ20がカートリッジ上に押し付けられたときの、キャップ20に対する水平方向力を最小限に抑えるのを助ける)。
【0015】
図示される実施形態では、接続隆起部30、70は、第1の部分から延在する4つの部分を有する。他の実施形態では、接続隆起部30、70は、4つ以外の異なる数の部分を含んでもよいことが認識されるべきである。一実施形態では、接続隆起部30、70は第1および第2の部分のみを有してもよい。一実施形態では、接続隆起部は、第1および第2の部分、次に第1の部分または第2の部分から延在する1つもしくは複数の追加部分を含んでもよい。一実施形態では、接続隆起部は、5つ以上の部分(例えば、第1の部分と、第2の部分と、第1の部分および/または第2の部分から延在する2つ以上の部分)を含んでもよい。
【0016】
図3に示されるように、接続隆起部70は(例えば、単一の水平面に沿った)平坦な上面を有する。一実施形態では、接続隆起部70の上面は複数の平坦な上面で作られてもよい。例えば、第1の部分70-1の上面は、一実施形態では、第2の部分70-2の平坦な上面とは異なる水平面に沿った平坦面であってもよい。
【0017】
図4は、フィルタアセンブリ1のキャップ20の下面図である。キャップ20は、ボウル40およびフィルタカートリッジ60に固定(例えば、結合)された底部24を有する。ポート22A、22B、22Cは、キャップ20を通ってキャップ20の底部24まで延在する。キャップ20の底部24は、下側円周面26と接続隆起部30とを含む。下側円周面26は、キャップ20をボウル40に一体的に接続する。接続隆起部30は、キャップ20をフィルタカートリッジ60に一体的に接続する。
【0018】
接続隆起部30は、キャップ20の底部24から延在する(例えば、キャップ20の下面から下向きに延在する)。接続隆起部30は、流体入口ポート22Aおよび流体出口ポート22Bのそれぞれを個々に取り囲む。接続隆起部30は、底部24にある流体入口ポート22Aの開口部を取り囲み、また頂部24にある流体出口ポート22Bの開口部を取り囲む。
【0019】
キャップ20の接続隆起部30は、第1の部分30-1と第2の部分30-2とを含む。第2の部分30-2は、第1の部分30-1から延在する(例えば、図4に示されるように、キャップ20の底部24にある第1の部分30-1から離れる方向に延在し、第1の部分30-1から径方向で離れる方向に延在する。第1の部分30-1は流体入口ポート22Aを取り囲み、第2の部分30-2は流体出口ポート22Bを取り囲む。例えば、第1の部分30-1は、流体出口ポート22Bを取り囲むことなく流体入口ポート22Aを取り囲み、第2の部分30-2は、流体入口ポート22Aを取り囲むことなく流体出口ポート22Aを取り囲む。接続隆起部30は、ガス通気ポート22Cを取り囲まないように構成される(例えば、ガス通気ポート22Cのためのキャップ20の底部24にある開口部を取り囲まない)。
【0020】
接続隆起部30はまた、第1の部分30-1からそれぞれ延在する、第3の部分30-3および第4の部分30-4を含むことができる。第2の部分30-1、第3の部分30-3、および第4の部分30-4はそれぞれ、第1の部分30-1から異なる方向に(例えば、異なる径方向に)延在する。第1の部分30-1から延在する部分30-2、30-3、30-4の各隣接対の間のそれぞれの角度(例えば、角度α2、角度β2など)は、少なくとも30度である。一実施形態では、第1の部分30-1から延在する部分30-2、30-3、30-4の各隣接対の間の角度は、少なくとも60度であってもよい。一実施形態では、第1の部分30-1から延在する部分30-2、30-3、30-4の各隣接対の間の角度は、少なくとも100度であってもよい。2つの追加部分30-3、30-3は、フィルタカートリッジ60の頂部62上でのキャップ20の接触が中心に来るように助けることができる(例えば、カートリッジ60の頂部62全体にわたって下向きの力を均等にするのを助け、キャップ20がカートリッジ上に押し付けられたときの、キャップ20に対する水平方向力を最小限に抑えるのを助ける)。
【0021】
図示される実施形態に示されるように、キャップ20の下側円周面26は、キャップ20の接続隆起部30から離隔される。特に、下側円周面26は接続隆起部30から径方向に離隔される。例えば、接続隆起部30をキャップ20の下側円周面26から分離する、円周方向溝32がキャップ20の底部24に設けられる。キャップの底部24および溝32は、ガスを流体からガス通気ポート22Cへと方向付けるように形作られる。
【0022】
(例えば、図1および図7に示されるような)フィルタカートリッジアセンブリでは、キャップ20の接続隆起部30は、フィルタカートリッジ60の頂部62上にある接続隆起部70に固定(例えば、結合)される。キャップ20の隆起部30の各部分30-1、30-2、30-3、30-4は、フィルタカートリッジ60の隆起部70の対応する部分70-1、70-2、70-3、70-4に固定(例えば、結合)される。例えば、キャップ20の隆起部30の第1の部分30-1は、フィルタカートリッジ60の隆起部70の第1の部分70-1に固定(例えば、結合)され、キャップ20の隆起部30の第2の部分30-2は、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70の第2の部分70-2に固定(例えば、結合)される。例えば、キャップ20の隆起部30の第3の部分30-3は、フィルタカートリッジ60の隆起部70の第3の部分70-3に固定(例えば、結合)され、キャップ20の隆起部30の第4の部分30-2は、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70の第2の部分70-2に固定(例えば、結合)される。
【0023】
図4に示されるように、接続隆起部30は平坦な(例えば、水平面に沿って平坦な)下面を有する。一実施形態では、接続隆起部30は複数の平坦な上面を有してもよい。例えば、第1の部分30-1の平坦な下面は、一実施形態では、第2の部分30-2の平坦な下面の水平面とは異なる水平面に沿っていてもよい。
【0024】
図5は、フィルタアセンブリ1のボウル40の上面斜視図を示している。ボウル40は側壁44と底部46とを含む。側壁44は、キャップ20が固定される(例えば、結合される)ボウル40の上側円周面42を含む。ボウル40は、ボウル40の内側50に配置されたスロット48を含む。スロット48の1つは、図5の図では見えていないので、図5に点線で示されている。ボウル40は、フィルタカートリッジ60の径方向突起61それぞれに対するスロット48を含む。スロット48はそれぞれ垂直方向に延在する。各スロット48はそれぞれの幅WS1、WS2、WS3を有する。各スロット48の幅はボウル40の円周方向で測定される。一実施形態では、スロットの1つ48Aは、対応する径方向突起のみが上記スロット48Aに嵌合するように、他のスロット48よりも狭い幅WS2を有する。例えば、これにより、正しい径方向突起61のみがスロット48Aに嵌合し、フィルタカートリッジ60が正しい(例えば、フィルタカートリッジ60が回転していない)向きでボウル40に挿入されることを担保することができる。
【0025】
図6は、一実施形態によるボウル40内に配置されたフィルタカートリッジ60の上面図である。例えば、図5は、キャップ20を省略したフィルタアセンブリ1の上面図を示している。フィルタカートリッジ60は、径方向突起61それぞれをボウル40のスロット48のそれぞれ1つに挿入することによって、ボウル40内に配置される。各径方向突起61は、スロット48の異なる1つに配置される。例えば、フィルタカートリッジ60は、径方向突起61によってボウル40内で垂下するように構成することができる(例えば、図7を参照)。各径方向突起61について、径方向突起61およびそのそれぞれのスロット48は、径方向突起61がそのそれぞれのスロット48内で円周方向に動く(例えば、円周方向DCで回転する)のが防止されるように、対応する幅WS1、WS2、WS3を有する。例えば、各径方向突起61およびそのそれぞれのスロット48は、同じまたはほぼ同じ幅WS1、WS2、WS3(例えば、径方向突起がそのスロット48内で径方向移動するのを防ぎつつ、径方向突起61が持ち上げられてスロット48を出ることを可能にする、許容差がわずかである同じ幅)を有する。径方向突起61は、フィルタカートリッジ60がボウル40に対して回転するのがブロックされるように、スロット48に配置される。図示される実施形態では、フィルタカートリッジ60は、円周方向DCで回転することなく、ボウル40に挿入されるように構成される。
【0026】
図6に示されるように、スロットの1つ48Aは他のスロット48よりも狭い幅WS2を有する。スロット48Aの対応する径方向突起61Aも、他の径方向突起61Aよりも狭い幅を有する。スロット48Aのより狭い幅WS2は、対応しない径方向突起61(例えば、対応する突起61A以外の突起61)が上記スロット48Aに挿入されるのを防ぐ。例えば、これにより、正しい径方向突起61のみがスロット48Aに嵌合し、フィルタカートリッジ60が所定の向きでボウル40に挿入される(例えば、フィルタカートリッジ60が所望の向きで挿入される)ことを担保することができる。
【0027】
フィルタカートリッジ60の側部66は、径方向突起61によってボウル40の内側50から径方向に離隔される。径方向の離隔は、1つまたは複数の通気通路80を形成する。通気通路80は、フィルタカートリッジ60の側部66、ボウル40の内側50、および径方向突起61によって画定される。各通気通路80は、径方向突起61のそれぞれの径方向隣接対の間に位置する。通気通路80は、フィルタアセンブリ1内のガスをキャップ20のガス通気ポート22Cに方向付けるように構成される。
【0028】
図示される実施形態では、フィルタカートリッジ60は3つの径方向突起62を含み、ボウル40は3つのスロット48を含む。しかしながら、フィルタアセンブリ1は、他の実施形態では、異なる数の径方向突起62および/またはスロット48を含んでもよいことが認識されるべきである。一実施形態では、フィルタカートリッジ60は2つ以上の径方向突起62を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ボウル40は2つ以上のスロット48を含んでもよい。一実施形態では、フィルタカートリッジは少なくとも3つの径方向突起62を含んでもよく、ボウルは少なくとも3つのスロット48を含んでもよい。
【0029】
図7は、フィルタアセンブリ1の縦断面図である。図7に示されるように、固定されたキャップ20およびボウル40は、フィルタカートリッジ60を包含するハウジング10の封止空間12を形成する。キャップ20は、流体入口ポート22Aと、流体出口ポート22Bと、封止空間12のためのガス通気ポート22Cとを含む。例えば、封止空間12は、キャップ20のポート22A、22B、22C以外封止される。
【0030】
フィルタカートリッジ60は、ハウジング10の封止空間12内に配置される。フィルタカートリッジ60の各径方向突起61は、ボウル40のスロット48のそれぞれ1つに配置される。例えば、径方向突起61は、フィルタカートリッジ60がボウル40内で垂下するようにして、スロット48内に配置される。径方向突起61は、フィルタカートリッジ60の側部66および底部64がボウルに接触するのが防止される(例えば、ボウル40の底部46および/または内側50に接触せず、フィルタカートリッジの側部66がボウル40の側壁44から離隔され、フィルタカートリッジ60の底部64がボウル40の底部46から離隔される)ようにして、スロット48内に配置される。例えば、フィルタアセンブリ1は、一実施形態では、フィルタカートリッジ60とボウル40とのすべての接触が、径方向突起61およびスロット48を介するよう制限する(例えば、すべての接触が、スロット48に接触する径方向突起61である)ように構成される。一実施形態では、本明細書で記載する「接触」は「直接接触」である。
【0031】
フィルタアセンブリ1およびハウジングを通る流体の全体流路Fが、図7に破線の矢印で示されている。具体的には、フィルタアセンブリ1を通る液体の流れの流路Fが示されている。流体Fは、キャップ20の流体入口ポート22Aを通ってハウジング10に入り、フィルタカートリッジ60を通り抜け、次に流体(例えば、フィルタ処理された流体)は、流体放出ポート22Bを通ってハウジング10を出る。キャップ20の接続隆起部30は、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70に固定される。一実施形態では、フィルタカートリッジ60とキャップ20との接触のすべての接触はその接続隆起部70を介する。例えば、フィルタカートリッジ60とキャップ20との間のすべての接触は、接続隆起部30、70を介する(例えば、すべての接触は、キャップ20の接続隆起部30がフィルタカートリッジ60の接続隆起部70に接触するものである)。キャップ20の接続隆起部30の第1の部分30-1は、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70の第1の部分30-1に固定される。キャップ20の接続隆起部30の第2の部分30-2は、フィルタカートリッジ60の接続隆起部70の第2の部分30-2に固定される。図3に示されるように、ポート22A、22B、22Cはそれぞれ、キャップ20を通ってキャップ20の底部24まで延在する。
【0032】
図7に示されるように、接続隆起部30、70は、キャップ20の流体入口ポート22Aおよび流体放出ポート22Bをフィルタカートリッジ60に流体接続する、中間入口通路14Aおよび中間出口通路14Bを形成する。キャップ20およびフィルタカートリッジ60の固定された第1の部分30-1、70-1は、中間入口通路14Aを形成する。中間入口通路14Aは、キャップ20の流体入口ポート22Aをフィルタカートリッジ60のカートリッジ入口68Aに流体接続する。中間入口通路14Aは、流体入口ポート22を通してフィルタアセンブリ1に供給された流体(例えば、フィルタ処理された流体)を、流体入口ポート22Aからカートリッジ入口68Aに方向付ける。中間入口通路14Aは、流体入口ポート22Aからカートリッジ入口68Aまでの封止された流体接続である(例えば、中間入口通路14Aは、流体入口ポート22Aのためのキャップ20の底部24にある開口部を、カートリッジ入口68Aのためのフィルタカートリッジ60の頂部61にある開口部に直接接続する)。
【0033】
中間出口通路14Bは、フィルタカートリッジ60のカートリッジ出口68Bをキャップ20の流体出口ポート22Bに流体接続する。中間出口通路14Bは、フィルタカートリッジ60のカートリッジ入口68Aから放出されるフィルタ処理された流体(例えば、フィルタカートリッジ60を通り抜け、それによってフィルタ処理された後の流体)を、キャップ20の流体出口ポート22Bに方向付ける。中間出口通路14Bは、カートリッジ出口68Bから流体出口ポート22Bまでの封止された流体接続である(例えば、中間出口通路14Bは、カートリッジ出口68Bのためのフィルタカートリッジ60の頂部61にある開口部を、流体出口ポート22Bのためのキャップ20の底部にある開口部に直接接続する)。フィルタ処理された流体は、流体出口ポート22Bを通してフィルタアセンブリ1から放出される。
【0034】
図7に示されるように、カートリッジ入口68Aおよび流体入口ポート14Aは、フィルタカートリッジ60の垂直軸Aに沿って配置される。カートリッジ入口68Aおよび流体入口ポート14Bはそれぞれ、垂直軸Aに沿って延在する(例えば、垂直軸Aに平行に延在し、垂直軸Aと重なる)。キャップ20の流体入口ポート14Bおよび流体出口ポート14Bの位置は、フィルタカートリッジ60の構成に基づいて、他の実施形態では異なってもよいことが認識されるべきである。一実施形態では、キャップ20の流体入口ポート14Bおよび流体出口ポート14Bの位置は逆にされてもよい(例えば、流体出口ポート14がフィルタカートリッジ60の垂直軸Aに沿う)。例えば、かかる一実施形態では、フィルタカートリッジ60はフィルタカートリッジ入口68Aを含まなくてもよい。例えば、フィルタ入口ポート14Aは、フィルタカートリッジ60の側部66に沿った間の空間に、フィルタカートリッジ60を通り抜ける必要なく、流体を直接供給するように構成されてもよい。上記空間内の流体は次に、フィルタカートリッジ60の側部66を通って流れてカートリッジに入ることによって、フィルタ処理される。
【0035】
図示される実施形態では、カートリッジ入口68Aは、フィルタカートリッジ60を通って延在する開放通路である。流体は、カートリッジ入口68Aを通って流れ、フィルタカートリッジ60の底部64の開口部を通って外に出る。流体は、カートリッジ入口68Aから、フィルタカートリッジ60の底部64とボウル40の底部46との間の空間に流れ込み、ボウルの内側50へと径方向外向きに流れ、次にフィルタカートリッジ60の側部66に沿って上向きに流れて空間(例えば、フィルタカートリッジ60の側部66とボウル40の側壁44の内側50との間)に入る。流体は、フィルタカートリッジ66の側部66を通って径方向内向きに流れる(例えば、フィルタ材料はフィルタカートリッジ66の側部を形成する)。流体は、フィルタカートリッジ66の側部66の材料を通り抜ける際にフィルタ処理される。フィルタ処理された流体は次に、フィルタカートリッジ60内をカートリッジ入口68Bへと上向きに流れる。
【0036】
図7では、キャップ20の下側円周面26はボウル40の上側円周面42に固定される。下側円周面26および接続隆起部30は、キャップ20の底部24上で離隔される。例えば、下側円周面26および接続隆起部30は、溝32によって径方向に離隔される。下側円周面22は、接続隆起部30の第1の部分30-1および第2の部分30-2から、溝32の開放空間によって径方向に離隔される。
【0037】
1つまたは複数の通気通路80は、ボウル40の内側50とフィルタカートリッジ60の側部66との間に形成される。各通気通路80は、径方向突起62(例えば、図6に示される)のそれぞれの隣接対の間に垂直上向き(例えば、方向D1)に延在する。通気通路80は、封止空間12内のガス(例えば、フィルタアセンブリ1に供給された液体からの気泡)をキャップ20のガス通気ポート22Cに方向付けるように構成される。例えば、通気通路80は、(例えば、ボウル40の内側50とフィルタカートリッジ60の側部66との間の空間内で)フィルタカートリッジ60の側部66に沿って垂直方向上向きに流れる流体内のガスを、キャップ20の底部24へと方向付けるように構成される。例えば、通気通路80は、ガス通気ポート22Cのためのキャップ20の開口部内へとじょうご状になる溝32内へとガスを方向付ける。
【0038】
図8は、フィルタアセンブリ1のボウル40の下面図を示している。図8に示されるように、ボウル40は、複数の突出部分54を有する外表面52を含む。一実施形態では、ボウル40は、1つまたは複数の突出部分54を含んでもよい。突出部分54は、フィルタアセンブリ1の向きを示す外部キーイング機構を提供するように構成される。一実施形態では、ボウル40は、1つまたは複数の突出部分54を含んでもよい。
【0039】
一実施形態では、フィルタアセンブリ(例えば、フィルタアセンブリ1)を作製する方法は、フィルタカートリッジ(例えば、フィルタカートリッジ60)をボウル(例えば、ボウル40)に挿入することと、キャップ(例えば、キャップ20)をボウルに固定して、フィルタカートリッジを包含する封止空間(例えば、封止空間12)を形成することとを含む。フィルタカートリッジをボウルに挿入することは、各径方向突起(例えば、径方向突起61)をそれぞれのスロット(例えば、スロット48)に挿入することを含むことができる。
【0040】
キャップをボウルに固定することは、キャップの下側円周面(例えば、下側円周面22)をボウルの上側円周面42に対して固定することを含むことができる。一実施形態では、キャップをボウルに固定することは、キャップの底部の接続隆起部(例えば、30)をフィルタカートリッジ(例えば、接続隆起部70)の頂部の接続隆起部に固定(例えば、結合)することを含む。
【0041】
一実施形態では、本明細書で考察するような固定は熱結合と呼ばれる。熱結合は、キャップをボウルに熱融着する。結合は、キャップのポリマー材料をボウルのポリマー材料および/またはフィルタカートリッジのポリマー材料と熱的に融着する。熱結合はまた、融着結合と呼ばれる場合がある。一実施形態では、キャップの下側円周面はボウルの上側円周面に熱結合される。一実施形態では、熱結合は、上側円周面および下側円周面のうちの1つまたは複数を加熱し、次に表面を互いに接して配置することによって実施されてもよい。一実施形態では、結合は超音波結合を介してもよい。
【0042】
態様
態様1~15はいずれも、態様16~18のいずれかと組み合わせることができる。
【0043】
態様1。キャップと、ボウルと、封止空間と、ボウルの上側円周面に固定されて封止空間を形成するキャップの下側円周面とを含み、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、封止空間のためのガス通気ポートとを含み、ボウルが、ボウルの内側に配置されたスロットを含む、フィルタハウジングと、フィルタハウジングの封止空間内に配置され、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートに流体接続された、フィルタカートリッジであって、ボウルに対するフィルタカートリッジの回転をブロックし、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、ボウルのスロットに配置された径方向突起を含む、フィルタカートリッジと、を含む、液体をフィルタ処理するためのフィルタアセンブリ。
【0044】
態様2。キャップとボウルとの間、およびキャップとフィルタカートリッジとの間のすべての接触が、キャップ、ボウル、およびフィルタカートリッジの平坦面を介する、態様1に記載のフィルタアセンブリ。
【0045】
態様3。キャップの底部がフィルタカートリッジの頂部に押し付けられて、封止空間内でのフィルタカートリッジの垂直移動を防ぎ、径方向突起がそれぞれ、スロットのそれぞれ1つに挿入され、径方向突起のそれぞれおよびスロットのそれぞれ1つが、スロットそれぞれの中における径方向突起それぞれの円周方向移動を防ぐ、同じ幅を有する、態様1または2に記載のフィルタアセンブリ。
【0046】
態様4。フィルタカートリッジとボウルとの間のすべての接触が、径方向突起およびスロットを介する、態様1から3のいずれか1つに記載のフィルタアセンブリ。
【0047】
態様5。キャップが、キャップの底部から延在し、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートそれぞれを取り囲む、第1の接続隆起部を含み、フィルタカートリッジが、カートリッジ入口と、カートリッジ出口と、フィルタカートリッジの頂部から延在し、フィルタカートリッジのカートリッジ入口およびカートリッジ出口のそれぞれを取り囲む、第2の接続隆起部とを有する頂部を含み、キャップの第1の接続隆起部が、フィルタカートリッジの第2の接続隆起部に固定される、態様1から4のいずれか1つに記載のフィルタアセンブリ。
【0048】
態様6。フィルタカートリッジとキャップとの間のすべての接触が、第1の接続隆起部および第2の接続隆起部を介する、態様5に記載のフィルタアセンブリ。
【0049】
態様7。第1の接続隆起部が第2の接続隆起部に固定されて、キャップの流体入口ポートからフィルタカートリッジのカートリッジ入口までの封止された流体接続である、中間入口通路、およびフィルタカートリッジのカートリッジ出口からキャップの流体出口ポートまでの封止された流体接続である、中間出口通路、のそれぞれを形成する、態様5または6に記載のフィルタアセンブリ。
【0050】
態様8。第2の接続隆起部が、カートリッジ入口を取り囲む第1の隆起部分と、第1の隆起部分から延在し、カートリッジ出口を取り囲む、第2の隆起部とを含む、態様5から7のいずれか1つに記載のフィルタアセンブリ。
【0051】
態様9。第2の接続隆起部が、第3の隆起部分と第4の隆起部分とを含み、第2の隆起部分、第3の隆起部分、および第4の隆起部分がそれぞれ、第1の部分から異なる径方向で外向きに延在する、態様8に記載のフィルタアセンブリ。
【0052】
態様10。フィルタカートリッジが円筒形状を有し、カートリッジ入口および流体入口ポートがフィルタカートリッジの円筒形状の垂直軸に沿って配置される、態様5から9のいずれか1つに記載のフィルタアセンブリ。
【0053】
態様11。第1の接続隆起部および第2の接続隆起部が同じ形状を有する、態様5から10のいずれか1つに記載のフィルタカートリッジ。
【0054】
態様12。下側円周面がキャップの第1の接続隆起部から離隔される、態様5から11のいずれか1つに記載のフィルタカートリッジ。
【0055】
態様13。フィルタカートリッジの側部が、径方向突起によってボウルの内側から径方向に離隔されて、封止空間内のガスをキャップのガス通気ポートに方向付けるように構成された、1つまたは複数の通気通路を形成する、態様1から12のいずれか1つに記載のフィルタカートリッジ。
【0056】
態様14。1つまたは複数の通気通路が複数の通気通路であり、通気通路がそれぞれ、径方向突起のそれぞれの対の間に延在する、態様13に記載のフィルタカートリッジ。
【0057】
態様15。フィルタカートリッジが少なくとも3つの径方向突起を含み、ボウルが少なくとも3つのスロットを含む、態様1から14のいずれか1つに記載のフィルタカートリッジ。
【0058】
態様16。フィルタカートリッジをボウルに挿入することであって、フィルタカートリッジが径方向突起を含み、ボウルがボウルの内側に配置されたスロットを含み、径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することであって、スロットに挿入された径方向突起が、フィルタカートリッジがボウルに対して回転するのを防ぎ、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することを含む、フィルタカートリッジをボウルに挿入することと、キャップをボウルに固定して、フィルタカートリッジを包含する封止空間を形成することであって、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、ガス通気ポートとを含み、キャップの下側円周面をボウルの上側円周面に固定することを含む、キャップをボウルに固定することとを含む、液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリを作製する方法。
【0059】
態様17。ボウルのスロットに対する径方向突起の挿入によって、フィルタカートリッジが径方向突起によってボウル内で垂下する、態様16に記載の方法。
【0060】
態様18。キャップの下側円周面およびボウルの上側円周面が、互いに熱融着されることによって固定される、態様16または17に記載の方法。
【0061】
本明細書に開示した実施例は、あらゆる点で例示的であって限定的ではないものとみなされるべきである。本発明の範囲は前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と等価の意味および範囲内にあるすべての変更が包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップと、ボウルと、封止空間と、ボウルの上側円周面に固定されて封止空間を形成するキャップの下側円周面とを含み、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、封止空間のためのガス通気ポートとを含み、ボウルが、ボウルの内側に配置されたスロットを含む、フィルタハウジングと、
フィルタハウジングの封止空間内に配置され、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートに流体接続された、フィルタカートリッジであって、ボウルに対するフィルタカートリッジの回転をブロックし、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、ボウルのスロットに配置された径方向突起を含む、フィルタカートリッジと、
を含む、液体をフィルタ処理するためのフィルタアセンブリ。
【請求項2】
キャップとボウルとの間、およびキャップとフィルタカートリッジとの間のすべての接触が、キャップ、ボウル、およびフィルタカートリッジの対応する噛合面を介する、請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項3】
キャップの底部がフィルタカートリッジの頂部に押し付けられて、封止空間内でのフィルタカートリッジの垂直移動を防ぎ、
径方向突起がそれぞれ、スロットのそれぞれ1つに挿入され、径方向突起のそれぞれおよびスロットのそれぞれ1つが、スロットそれぞれの中における径方向突起それぞれの円周方向移動を防ぐ、同じ幅を有する、
請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項4】
フィルタカートリッジとボウルとの間のすべての接触が、径方向突起およびスロットを介する、請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項5】
キャップが、キャップの底部から延在し、キャップの流体入口ポートおよび流体出口ポートそれぞれを取り囲む、第1の接続隆起部を含み、
フィルタカートリッジが、カートリッジ入口と、カートリッジ出口と、フィルタカートリッジの頂部から延在し、フィルタカートリッジのカートリッジ入口およびカートリッジ出口のそれぞれを取り囲む、第2の接続隆起部とを有する頂部を含み、キャップの第1の接続隆起部が、フィルタカートリッジの第2の接続隆起部に固定される、
請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項6】
フィルタカートリッジとキャップとの間のすべての接触が、第1の接続隆起部および第2の接続隆起部を介する、請求項5に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項7】
第1の接続隆起部が第2の接続隆起部に固定されて、
キャップの流体入口ポートからフィルタカートリッジのカートリッジ入口までの封止された流体接続である、中間入口通路、および
フィルタカートリッジのカートリッジ出口からキャップの流体出口ポートまでの封止された流体接続である、中間出口通路、のそれぞれを形成する、
請求項5に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項8】
第2の接続隆起部が、
カートリッジ入口を取り囲む第1の隆起部分と、
第1の隆起部分から延在し、カートリッジ出口を取り囲む、第2の隆起部とを含む、
請求項5に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項9】
第2の接続隆起部が、第3の隆起部分と第4の隆起部分とを含み、第2の隆起部分、第3の隆起部分、および第4の隆起部分がそれぞれ、第1の部分から異なる径方向で外向きに延在する、請求項8に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項10】
フィルタカートリッジが円筒形状を有し、カートリッジ入口および流体入口ポートがフィルタカートリッジの円筒形状の垂直軸に沿って配置される、請求項5に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項11】
第1の接続隆起部および第2の接続隆起部が同じ形状を有する、請求項5に記載のフィルタアセンブリ
【請求項12】
下側円周面がキャップの第1の接続隆起部から離隔される、請求項5に記載のフィルタアセンブリ
【請求項13】
フィルタカートリッジの側部が、径方向突起によってボウルの内側から径方向に離隔されて、封止空間内のガスをキャップのガス通気ポートに方向付けるように構成された、1つまたは複数の通気通路を形成する、請求項に記載のフィルタアセンブリ
【請求項14】
1つまたは複数の通気通路が複数の通気通路であり、通気通路がそれぞれ、径方向突起のそれぞれの対の間に延在する、請求項13に記載のフィルタアセンブリ
【請求項15】
フィルタカートリッジが少なくとも3つの径方向突起を含み、ボウルが少なくとも3つのスロットを含む、請求項1に記載のフィルタアセンブリ
【請求項16】
フィルタカートリッジをボウルに挿入することであって、フィルタカートリッジが径方向突起を含み、ボウルがボウルの内側に配置されたスロットを含み、フィルタカートリッジをボウルに挿入することが、
径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入することであって、スロットに挿入された径方向突起が、フィルタカートリッジがボウルに対して回転するのを防ぎ、フィルタカートリッジの底部および側部がボウルに接触するのを防ぐ、径方向突起のそれぞれをボウルのスロットのそれぞれ1つに挿入すること
を含む、フィルタカートリッジをボウルに挿入することと、
キャップをボウルに固定して、フィルタカートリッジを包含する封止空間を形成することであって、キャップが、流体入口ポートと、流体出口ポートと、ガス通気ポートとを含み、キャップをボウルに固定することが、
キャップの下側円周面をボウルの上側円周面に固定すること
を含む、キャップをボウルに固定することと
を含む、液体をフィルタ処理するフィルタアセンブリを作製する方法。
【請求項17】
ボウルのスロットに対する径方向突起の挿入によって、フィルタカートリッジが径方向突起によってボウル内で垂下する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
キャップの下側円周面およびボウルの上側円周面が、互いに熱融着されることによって固定される、請求項16に記載の方法。
【国際調査報告】