(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-23
(54)【発明の名称】マルチステーション処理モジュールおよびリアクタアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20241016BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20241016BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/302 101G
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519816
(86)(22)【出願日】2022-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 US2022043690
(87)【国際公開番号】W WO2023059431
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リーサー・カール・フレデリック
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
5F004AA01
5F004AA14
5F004AA16
5F004BA04
5F004BA20
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB25
5F004BB26
5F004BB29
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5F131BB03
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5F131CA02
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5F131CA06
5F131CA21
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB51
5F131DB76
5F131EA03
5F131EB81
5F131EB82
(57)【要約】
【解決手段】基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールは、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションを含む。少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションをさらに含む。第2の移送面は、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置される。複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域に配置されたロボットをさらに含む。ロボットは、受け渡し中に第1の移送面と第2の移送面との間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールであって、
第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーションと、
基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、前記第2の移送面は、前記第1の移送面に平行に、かつ前記第1の移送面からオフセットして配置され、前記複数の基板処理ステーションの各々は、前記複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーションと、
前記基板移送領域に配置されたロボットであって、前記ロボットは、前記受け渡し中に前記第1の移送面と前記第2の移送面との間で前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を移動させるように構成されるロボットと
を備える、マルチステーション処理モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記ロボットは、対応する複数の基板通過スロットを介して前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションと前記複数の基板処理ステーションとの間で前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を移動させるように構成される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記ロボットは、前記複数の基板通過スロットのうちの第1の基板通過スロット内で前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を水平に移動させるように構成され、前記第1の基板通過スロットは、前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションと前記基板移送領域の垂直通路との間の前記第1の移送面に配置される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項4】
請求項3に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記ロボットは、前記垂直通路および前記複数の基板通過スロットのうちの少なくとも第2の基板通過スロットを使用して、前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を前記第1の移送面から前記第2の移送面における前記複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つに垂直に移動させるように構成され、前記少なくとも第2の基板通過スロットは、前記第2の移送面に配置される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、前記複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つによる前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数の処理中に前記受け渡しを実施するように構成される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項6】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板処理ステーションは、対応する複数の実質的に軸対称の本体部分を備える、マルチステーション処理モジュール。
【請求項7】
請求項6に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の実質的に軸対称の本体部分は、少なくとも1つのパージガスカーテンを介して互いに隔離される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項8】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記第1の移送面に配置されたスライド配置であって、前記スライド配置は、前記第1の移送面に対して垂直方向および水平方向に前記第2の移送面を移動させるように構成されるスライド配置
をさらに備える、マルチステーション処理モジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、前記第1の移送面に配置された基板受け渡しステーションおよび前処理ステーションを備え、前記基板受け渡しステーションは、前記複数の基板のうちの前記少なくとも1つの基板の前記受け渡しを実施するように構成される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記前処理ステーションは、前記複数の基板の前処理を実施するように構成され、前記前処理は、前記複数の基板の前洗浄または予熱のうちの少なくとも1つを含む、マルチステーション処理モジュール。
【請求項11】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、少なくとも1つの前処理ステーションと、少なくとも1つの後処理ステーションとを備え、
前記少なくとも1つの前処理ステーションは、前記複数の基板の前処理を実施するように構成され、前記前処理は、前記複数の基板の脱ガス、前洗浄、または予熱を含み、
前記少なくとも1つの後処理ステーションは、前記複数の基板の後処理を実施するように構成され、前記後処理は、冷却またはアニーリングを実施することを含む、
マルチステーション処理モジュール。
【請求項12】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板は、複数の半導体ウエハを備える、マルチステーション処理モジュール。
【請求項13】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板処理ステーションは、前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を処理する一方、同じ堆積プロセスまたはエッチングプロセスを実施するように構成される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項14】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板処理ステーションは、前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を処理する一方、異なる堆積プロセスまたはエッチングプロセスを実施するように構成される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項15】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板処理ステーションは、前記基板移送領域の周囲に対称的に配置される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項16】
請求項1に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記複数の基板処理ステーションは、前記基板移送領域の周囲に非対称的に配置される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項17】
基板処理ツールであって、
真空移送モジュールと、
前記真空移送モジュールから受け取った基板を処理するための複数のマルチステーション処理モジュールであって、前記複数のマルチステーション処理モジュールは、前記真空移送モジュールの外周に沿って配置され、前記複数のマルチステーション処理モジュールの各々は、
第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、前記真空移送モジュールから受け取った複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーション、
基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、前記複数の基板処理ステーションの各々は、前記複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーション、および
前記基板移送領域に配置されたロボットであって、前記ロボットは、前記受け渡し中に前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションと前記複数の基板処理ステーションとの間で前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を移動させるように構成されるロボット
を備える複数のマルチステーション処理モジュールと
を備える、基板処理ツール。
【請求項18】
請求項17に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールは、第2のロボットをさらに備え、前記第2のロボットは、
前記少なくとも1つの基板を前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションに受け渡し、
前記複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つによって前記少なくとも1つの基板を処理した後、前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションから前記少なくとも1つの基板を回収する
ように構成される、基板処理ツール。
【請求項19】
請求項17に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールは、少なくとも1つの前処理ステーションと、少なくとも1つの後処理ステーションとをさらに備え、
前記少なくとも1つの前処理ステーションは、前記複数の基板の前処理を実施するように構成され、前記前処理は、前記複数の基板の脱ガス、前洗浄、または予熱を含み、
前記少なくとも1つの後処理ステーションは、前記複数の基板の後処理を実施するように構成され、前記後処理は、冷却またはアニーリングを実施することを含む、
基板処理ツール。
【請求項20】
請求項17に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の移送面および前記第2の移送面は、互いに一致する、基板処理ツール。
【請求項21】
請求項17に記載の基板処理ツールであって、
前記第2の移送面は、前記第1の移送面に平行に、かつ前記第1の移送面からオフセットして配置される、基板処理ツール。
【請求項22】
基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールであって、
第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーションと、
基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、前記複数の基板処理ステーションの各々は、実質的に軸対称の本体部分を使用して前記複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーションと、
前記基板移送領域に配置されたロボットであって、前記ロボットは、前記受け渡し中に前記少なくとも1つの基板受け渡しステーションと前記複数の基板処理ステーションとの間で前記複数の基板のうちの前記1つまたは複数を移動させるように構成されるロボットと
を備える、マルチステーション処理モジュール。
【請求項23】
請求項22に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記第1の移送面および前記第2の移送面は、互いに一致する、マルチステーション処理モジュール。
【請求項24】
請求項22に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記第2の移送面は、前記第1の移送面に平行に、かつ前記第1の移送面からオフセットして配置される、マルチステーション処理モジュール。
【請求項25】
請求項24に記載のマルチステーション処理モジュールであって、
前記第1の移送面に配置されたスライド配置であって、前記スライド配置は、前記第1の移送面に対して垂直方向および水平方向に前記第2の移送面を移動させるように構成されるスライド配置
をさらに備える、マルチステーション処理モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年10月8日に出願された米国特許出願番号第63/253,932号の優先権の利益を主張し、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書で開示される主題は、一般に、基板処理システムに関し、より詳細には、マルチステーション処理モジュール(MSPM)ベースの基板処理ツールに関する。
【背景技術】
【0003】
半導体基板処理システムは、エッチング、物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)、パルス堆積層(PDL)、プラズマ強化パルス堆積層(PEPDL)、レジスト除去、または他のプラズマベースのプロセスを含む技法によって半導体基板を処理するために使用される。基板処理システムは、1つまたは複数の処理ステーションを含むことができる。基板処理システムでは、基板の取り扱いがコストおよびスループットに大きな影響を与える場合がある。スループットを高めてコストを削減するために、基板は、最も効率的な方式で、かつ汚染を最小限に抑えて、または汚染なく様々な処理ステップを通じて処理される必要がある。しかし、既存の基板処理システムは、ある程度の処理効率の低下を伴う。例示的な処理効率の低下には、ステーション隔離の欠如、(例えば、熱的なまたは結合プラズマからの)ステーションクロストークの存在、統合されたスピンドル移送機構の使用から生じるプロセスの不均一性などが挙げられる。
【0004】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的としている。このセクションで説明される情報は、当業者に以下に開示される主題に関する何らかの内容を提供するために提示されており、認められた先行技術としてみなされるべきではないことに留意されたい。より具体的には、この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の1つの一般的な態様は、基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールである。マルチステーション処理モジュールは、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションを含む。少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションをさらに含む。第2の移送面は、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置される。複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域に配置されたロボットをさらに含む。ロボットは、受け渡し中に第1の移送面と第2の移送面との間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。
【0006】
別の一般的な態様は、真空移送モジュールと、真空移送モジュールから受け取った基板を処理するための複数のマルチステーション処理モジュールとを含む基板処理ツールを含む。複数のマルチステーション処理モジュールは、真空移送モジュールの外周に沿って配置される。複数のマルチステーション処理モジュールの各々は、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションを含む。少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、真空移送モジュールから受け取った複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。複数のマルチステーション処理モジュールの各々は、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションをさらに含む。複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。複数のマルチステーション処理モジュールの各々は、基板移送領域に配置されたロボットをさらに含む。ロボットは、受け渡し中に少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。
【0007】
追加の一般的な態様は、基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールを含み、マルチステーション処理モジュールは、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションを含む。少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションをさらに含む。複数の基板処理ステーションの各々は、実質的に軸対称の本体部分を使用して複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。マルチステーション処理モジュールは、基板移送領域に配置されたロボットをさらに含む。ロボットは、受け渡し中に少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
様々な添付の図面は、単に本開示の例示的な実施形態を例示するものであり、その範囲を限定するものとみなすことはできない。
【0009】
【
図1】
図1は、いくつかの例示的な実施形態による、複数の移送面を使用するマルチステーション処理モジュール(MSPM)の上面図である。
【0010】
【
図2】
図2は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMの背面図である。
【0011】
【
図3】
図3は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMの側面図である。
【0012】
【
図4】
図4は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMの斜視図である。
【0013】
【
図5】
図5は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づくクラスタツール配置を含む基板処理ツールを示す図である。
【0014】
【
図6】
図6は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づく第2のクラスタツール配置を含む基板処理ツールを示す図である。
【0015】
【
図7】
図7は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づく第3のクラスタツール配置を含む基板処理ツールを示す図である。
【0016】
【
図8】
図8は、いくつかの例示的な実施形態による、単一の移送面を使用するMSPMを示す図である。
【
図9】
図9は、いくつかの例示的な実施形態による、単一の移送面を使用するMSPMを示す図である。
【
図10】
図10は、いくつかの例示的な実施形態による、単一の移送面を使用するMSPMを示す図である。
【
図11】
図11は、いくつかの例示的な実施形態による、単一の移送面を使用するMSPMを示す図である。
【0017】
【
図12】
図12は、いくつかの例示的な実施形態による、受け渡しステーションが基板処理ステーションよりも高く配置された複数の移送面を使用するマルチレベルMSPMを示す図である。
【0018】
【
図13】
図13は、いくつかの例示的な実施形態による、本明細書に開示されるMSPMで使用することができる、基板を製造するためのエッチングチャンバなどの真空チャンバを示す図である。
【0019】
【
図14】
図14は、1つまたは複数の例示的な方法の実施形態を実装することができる、または1つまたは複数の例示的な実施形態を制御することができる機械の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の説明は、本発明の例示的な実施形態を具現化するシステム、方法、および技法を含む。例は、可能な変形例を単に代表するものである。明示的に別段の記載がない限り、構成要素および機能は任意選択であり、組み合わせたり細分化することが可能である。加えて、動作は順序を変えてもよいし、組み合わせたり細分化することが可能である。以下の説明では、説明の目的で、例示的な実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。しかし、本発明の主題をこれらの具体的な詳細なしで実践してもよいことが当業者には明らかであろう。
【0021】
本明細書で使用される場合、「プラズマベースのプロセス」という用語は、堆積プロセス、エッチングプロセス、または多段階プロセス(例えば、堆積プロセスとそれに続くエッチングプロセス)を含むことができる。本明細書で使用される場合、「リアクタ」、「リアクタ配置」、または「コンステレーションリアクタ」という用語は、各マルチステーション処理モジュール(MSPM)が複数の基板を処理するように構成されるMSPMの配置を含む、基板を処理するためのクラスタツール配置を含むことができる。例示的なMSPMは、
図1~
図12に関連して説明される。
【0022】
開示されたMSPMは、処理ステーション隔離の欠如、ステーション間のクロストーク(例えば、熱クロストークならびにカップルプラズマからのクロストーク)の存在、統合されたスピンドル移送機構から生じる不均一性、同期基板移送による処理時間の延長、およびスピンドル移送機構ハウジングのサイズによるサービスアクセスの減少など、一部の既存の基板処理モジュールに関連する欠陥を克服するために使用され得る。より具体的には、開示されたMSPMは、複数の基板処理ステーションおよび基板受け渡しステーションを含み、各処理ステーションは、その軸対称の本体部分に収容される。いくつかの態様では、複数の基板処理ステーションおよび基板受け渡しステーションは、異なるレベル(または移送面)または同じレベルに構成される。加えて、MSPMは、基板受け渡しステーションと基板処理ステーションとの間の基板の非同期移送に対処するために、スピンドル機構の代わりにロボット(例えば、真空ロボット)を含む。
【0023】
図1~
図4は、基板受け渡しステーションが基板処理ステーションよりも低い移送面にある、マルチレベルMSPMを示している。
図5~
図7は、
図1のMSPMに基づく異なる基板処理ツール(例えば、クラスタツール配置)を示している。
図8~
図11は、基板受け渡しステーションが基板処理ステーションと同じ移送面(またはレベル)にある、異なる単一レベルMSPMを示している。
図12は、基板受け渡しステーションが基板処理ステーションよりも高い移送面にある、マルチレベルMSPMを示している。
図13は、開示されたMSPM内の基板処理ステーションとして使用することができる例示的な真空チャンバである。
【0024】
図1は、いくつかの例示的な実施形態による、複数の移送面を使用するマルチステーション処理モジュール(MSPM)100の上面図を示している。
図1を参照すると、MSPM100は、第1の移送面(または第1のレベル)102に配置され、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成された少なくとも1つの基板受け渡しステーション(例えば、基板受け渡しステーション108および110)を含む。MSPM100は、基板移送領域105(例えば、対称または非対称)の周囲の第2の移送面(または第2のレベル)104に配置された複数の基板処理ステーション(例えば、基板処理ステーション114、116、118、および120)をさらに含む。基板処理ステーション114、116、118、および120は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。MSPM100は、基板移送領域105に配置されたロボット106(例えば、真空ロボット)をさらに含む。ロボット106は、受け渡し中に第1の移送面102と第2の移送面104との間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。ロボット106は、シータ位置制御に加えて、少なくとも半径方向位置制御を含み得る。
【0025】
図2、
図3、および
図4は、MSPM100の追加の図を提供する。例えば、
図2は、例示的な実施形態による、MSPM100の背面
図200を示しており、
図3は、例示的な実施形態による、MSPM100の側面
図300を示しており、
図4は、例示的な実施形態による、
図1のMSPMの斜視
図400を示している。
【0026】
図1~
図4を参照すると、基板処理ステーション114~120は、MSPM100の第2の移送面104内の上部MSPMセクション202に構成され得る。基板受け渡しステーション108、110は、MSPM100の第1の移送面102内の下部MSPMセクション204に構成され得る。
図2に示されるように、上部MSPMセクション202および下部MSPMセクション204は、分離面212を挟んで対向して配置される。
【0027】
上部MSPMセクション202は、基板処理ステーション114、116、118、および120と、対応する基板通過スロット122、124、126、および128とを含む。基板通過スロット122~128は、対応する基板処理ステーションを基板移送領域105内の垂直通路210と接続する。
【0028】
下部MSPMセクション204は、基板受け渡しステーション108および110と、基板通過スロット121と、隔離弁112と、スライド配置206と、ロボットエンクロージャ208とを含む。隔離弁は、基板処理ツール(例えば、
図5~
図7に関連して示されるような、MSPMのクラスタツール配置)の外部ロボット(例えば、真空移送モジュールに関連して使用され得るような)からMSPM100を隔離する。基板通過スロット121は、基板受け渡しステーション108および110を基板移送領域105内の垂直通路210と接続する。この点に関して、垂直通路210は、第1の移送面102における下部MSPMセクション204と第2の移送面104における上部MSPMセクション202との間に延び、ロボット106が、受け渡し中に基板受け渡しステーション108、110と基板処理ステーション114~120との間で基板を移動させることを可能にする。
【0029】
ロボットエンクロージャ208は、ロボットアクチュエータおよびロボット106の制御回路を収容するように構成される。加えて、ロボットエンクロージャ208は、第1の移送面102における下部MSPMセクション204と第2の移送面104における上部MSPMセクション202との間で基板を移送/移動させる際など、ロボット106の(例えば、垂直通路210内で)垂直移動を実施するリニアスライド(
図1~
図4では参照されない)を収容する。
【0030】
いくつかの実施形態では、スライド配置206は、MSPM100の構成要素へのサービスアクセスを提供するために、下部MSPMセクション204(または第1の移送面102)に対して垂直(例えば、軸方向)および/または水平(例えば、方位角)方向に上部MSPMセクション202(または第2の移送面104)を移動させるように構成される。例示的な移動軌跡302が
図3に示されているが、他の移動軌跡も可能である。
【0031】
いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120の各々は、実質的に軸対称の本体部分(例えば、基板処理ステーション116の本体部分214)を使用して製造することができる。より具体的には、
図1~
図4に示されるように、基板処理ステーション114~120の各々は、互いに実質的に隔離され、対応する基板通過スロット122~128を介して基板移送領域105に接続される、実質的に円筒形(かつ軸対称)の本体部分を有して製造することができる。この点に関して、基板処理ステーション114~120は、上部MSPMセクション202を形成する「接合構成要素」と呼ばれることもある。
【0032】
動作中、基板は、基板受け渡しステーション108および110で(例えば、MSPM100を含む基板処理ツールの真空移送モジュールによって)堆積され得る。ロボット106は、基板受け渡しステーションから基板移送領域105の垂直通路210まで、基板通過スロット121内の基板を水平に移動させるように構成される。ロボット106は、処理のために基板を第1の移送面から第2の移送面104における基板処理ステーション114~120のうちの少なくとも1つに垂直に移動させる。垂直移動は、垂直通路210および基板通過スロット122~128のうちの少なくとも1つを使用することが可能である。いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120の各々は、(例えば、堆積またはエッチングプロセスを使用して)基板を処理するために使用される真空チャンバ(例えば、
図13の真空チャンバ1300)を含み得る。いくつかの実施形態では、異なるプロセス(またはプロセスの異なる段階)が、基板処理ステーション114~120において(例えば、互いに独立して)実施されてもよい。基板が処理された後、ロボット106は、基板処理ステーション114~120間で、または(追加の処理が必要ない場合には)基板受け渡しステーション108および110に基板を移送することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、MSPM100は、1つまたは複数の専用ロードステーション(例えば、基板受け渡しステーション108および110)を使用して、真空移送モジュールとの高速スワップを可能にすることができる。ロード/アンロードされると、MSPMの集中型真空ロボット(例えば、ロボット106)は、非同期で基板を個々の基板処理ステーションに移送することができる。このような移送により待ち時間が大幅に短縮され、したがって処理ステーションの利用率を高くすることが可能である。
【0034】
MSPM100の開示された構成を使用するいくつかの例示的な利点には、以下が挙げられる:(a)全体の処理モジュールサイズの縮小(例えば、2つのオフセット移送面の使用による)、(b)通過スロットを介したステーションクロストークから生じる熱異常のみを特徴とする処理ステーションの効率的な製作(例えば、実質的に軸対称の本体部分は大径のアルミニウムパイプから製作され得る)、(c)基板処理ステーションに対する個々のステーション蓋の使用(ステーションクロストークおよびプロセスの非効率をもたらす単一のモジュール蓋の代わりに)、(d)基板処理ステーションの軸対称の本体部分を保守するための同軸部品を使用する効率的なプロセスキット設計、および(e)複数のMSPMのクラスタツール配置としての基板処理ツールの効率的な構成(例えば、
図5~
図7に示されるような)。
【0035】
図1~
図4は、第2の移送面104からオフセットされた(かつ第2の移送面104よりも低い)第1の移送面102を有して構成されたMSPM100を示しているが、本開示は、この点に限定されない。いくつかの実施形態では、MSPMの第1および第2の移送面は、互いに一致する(または同一平面上にある)。例えば(
図8~
図11に示されるように)、MSPMは、すべて同じ移送面に配置される異なる数の基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションを有して構成され得る。さらに異なる実施形態では(例えば、
図12に示されるように)、MSPMは、(複数の基板処理ステーションを有する)第2の移送面104からオフセットされた(かつ第2の移送面104よりも高い)第1の移送面(1つまたは複数の基板受け渡しステーションを有する)を有して構成することができる。
【0036】
図1~
図4は、2つの基板受け渡しステーション108および110ならびに4つの基板処理ステーション114~120を含むMSPM100を示しているが、本開示はこの点に限定されず、異なる数の基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションが単一のMSPMで使用されてもよい。いくつかの実施形態では、MSPM100は、基板受け渡しステーションを含まなくてもよく、ロボット106は、真空移送モジュール(例えば、
図6の基板処理ツール600の真空移送モジュール608)への直接受け渡しを実施するように構成されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120は、少なくとも1つのパージガスカーテンを使用して互いにさらに隔離することができる。例えば、
図1に示されるように、パージガスカーテン107を使用して、基板通過スロット122を隔離することが可能である。基板通過スロット122を隔離することにより、MSPM100の残りの基板処理ステーションからの基板処理ステーション114の隔離が改善され得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、基板受け渡しステーション108および110の各々は、基板処理ステーション114~120のうちの少なくとも1つによる基板の処理中に受け渡しを実施するように構成される。いくつかの実施形態では、複数の基板処理ステーション114~120の各々は、対応する複数の実質的に軸対称の本体部分(例えば、基板処理ステーション116の軸対称の本体部分214と同様)を含む。いくつかの実施形態では、実質的に軸対称の本体部分は、少なくとも1つのパージガスカーテンを介して互いに隔離される。いくつかの実施形態では、MSPM100は、第1の移送面102に配置されたスライド配置206を含む。スライド配置206は、第1の移送面102に対して垂直方向および/または水平方向に第2の移送面104を移動させるように構成され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、基板受け渡しステーションは、第1の移送面102に配置された基板受け渡しステーション(例えば、ステーション108)および前処理ステーション(例えば、ステーション110)として構成することができる。基板受け渡しステーション110は、基板の受け渡しを実施するように構成され得、前処理ステーション110は、基板の前処理を実施するように構成される。例えば、前処理は、基板の脱ガス、前洗浄、または予熱のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、基板受け渡しステーションは、前処理ステーション(例えば、ステーション108)および後処理ステーション(例えば、ステーション110)として構成することができる。前処理ステーション108は、基板の複数の基板の前処理(例えば、脱ガス、前洗浄、または予熱)を実施するように構成される。後処理ステーション110は、基板の後処理(例えば、冷却またはアニーリング)を実施するように構成される。
【0041】
いくつかの実施形態では、MSPM100によって処理される複数の基板は、複数の半導体ウエハを含む。いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120は、基板を処理する一方、同じ堆積プロセスもしくはエッチングプロセス、または異なる堆積プロセスもしくはエッチングプロセスを実施するように構成される。いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120は、基板移送領域105の周囲に対称的に配置される。いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120は、基板移送領域105の周囲に非対称的に配置される。
【0042】
いくつかの実施形態では、基板処理ステーション114~120は、同じプロセスを実行する必要はない。例えば、基板処理ステーション114~120は、異なる膜を塗布するために使用されてもよいし、または1つの基板処理ステーションで核形成層もしくはライナ膜を塗布し、続いて後続の基板処理ステーションでバルク膜堆積を行うために使用されてもよい。あるいは、基板処理ステーション114~120は、異なる化学物質に基づく同じ膜を塗布するために使用されてもよい。あるいは、基板処理ステーション114~120は、異なる温度または異なる圧力で堆積される同じまたは異なる膜に使用されてもよい。当業者は、開示されたリアクタ配置が使用され得る多くの順序付けされたプロセスが興味深いことを認識するであろう。
【0043】
図5は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づくクラスタツール配置を含む基板処理ツール500を示している。
図5を参照すると、基板処理ツール500は、真空移送モジュール510と、真空移送モジュール510から受け取った基板を処理するための複数のマルチステーション処理モジュール(MSPM)502、504、506、および508とを含む。複数のMSPM502~508は、真空移送モジュール510の外周に沿って配置される。複数のMSPM502~508の各々は、
図1のMSPM100と同様であり得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、MSPM502~508の各々は、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションを含む。少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、真空移送モジュール510から受け取った複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。MSPM502~508の各々は、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションをさらに含む。複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される。MSPM502~508の各々は、基板移送領域に配置されたロボットをさらに含む。ロボットは、受け渡し中に少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される。
【0045】
いくつかの実施形態では、真空移送モジュール510は、第2のロボットをさらに含む。第2のロボットは、少なくとも1つの基板受け渡しステーションへの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される。第2のロボットはまた、複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つによって少なくとも1つの基板を処理した後、少なくとも1つの基板受け渡しステーションから少なくとも1つの基板を回収するように構成される。
【0046】
いくつかの実施形態では、真空移送モジュール510は、少なくとも1つの前処理ステーションと、少なくとも1つの後処理ステーションとをさらに含む。少なくとも1つの前処理ステーションは、複数の基板の前処理を実施するように構成される。前処理は、複数の基板の脱ガス(例えば、
図5においてDGとして示される)、前洗浄(例えば、
図5においてPCとして示される)、または予熱を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの後処理ステーションは、複数の基板の後処理(例えば、冷却またはアニーリング)を実施するように構成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1の移送面および第2の移送面は、互いに一致する。いくつかの実施形態では、第2の移送面は、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置される。
【0048】
図6は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づく第2のクラスタツール配置を含む基板処理ツール600を示している。
図6を参照すると、基板処理ツール600は、真空移送モジュール608と、真空移送モジュール608から受け取った基板を処理するための複数のMSPM602、604、および606とを含む。複数のMSPM602~606は、真空移送モジュール608の外周に沿って配置される。複数のMSPM602~606の各々は、
図1のMSPM100と同様であり得る。
【0049】
図7は、いくつかの例示的な実施形態による、
図1のMSPMに基づく第3のクラスタツール配置を含む基板処理ツール700を示している。
図7を参照すると、基板処理ツール700は、真空移送モジュール710と、真空移送モジュール710から受け取った基板を処理するための複数のMSPM702、704、706、および708とを含む。複数のMSPM702~708は、真空移送モジュール710の外周に沿って配置される。複数のMSPM702~708の各々は、
図1のMSPM100と同様であり得る。いくつかの実施形態では、真空移送モジュールは、MSPM702~708間で基板を移送するために使用される1つまたは複数の基板移送ステーション710を含む。
【0050】
図8、
図9、
図10、および
図11は、いくつかの例示的な実施形態による、基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションに対して単一の移送面を使用するMSPMを示している。
図8を参照すると、基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションに対して単一の移送面を使用する6ステーションMSPM800が示されている。例えば、MSPM800は、基板処理ステーション802、804、806、および808と同じレベル(または同じ移送面)に配置された基板受け渡しステーション810および812、ならびにロボット814を含む。
【0051】
図9を参照すると、基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションに対して単一の移送面を使用する7ステーションMSPM900が示されている。例えば、MSPM900は、基板処理ステーション902、904、906、908、および910と同じレベル(または同じ移送面)に配置された基板受け渡しステーション912および914、ならびにロボット916を含む。
【0052】
図10を参照すると、基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションに対して単一の移送面を使用する6ステーションMSPM1000が示されている。例えば、MSPM1000は、基板処理ステーション1002、1004、1006、および1008と同じレベル(または同じ移送面)に配置された基板受け渡しステーション1010および1012、ならびにロボット1014を含む。
【0053】
図11を参照すると、基板受け渡しステーションおよび基板処理ステーションに対して単一の移送面を使用する8ステーションMSPM1100が示されている。例えば、MSPM1100は、基板処理ステーション1102、1104、1106、1108、1110、および1112と同じレベル(または同じ移送面)に配置された基板受け渡しステーション1114および1116、ならびにロボット1118を含む。
【0054】
図12は、いくつかの例示的な実施形態による、受け渡しステーションが基板処理ステーションよりも高く配置された複数の移送面を使用するマルチレベルMSPM1200を示している。
図12を参照すると、マルチレベルMSPM1200は、複数の移送面1202および1204を使用する7ステーションMSPMである。より具体的には、MSPM1200は、第1の移送面1202に配置された基板受け渡しステーション1206および1208と、第1の移送面1202よりも低い第2の移送面1204に配置された基板処理ステーション1210、1212、1214、1216、および1218とを含む。
【0055】
図13は、いくつかの例示的な実施形態による、本明細書に開示されるMSPMで使用することができる、基板を製造するためのエッチングチャンバなどの真空チャンバ1300を示している。2つの電極間に電場を励起することは、真空チャンバ内で高周波(RF)ガス放電を得る方法の1つである。振動電圧が電極間に印加される際に得られる放電は、CCP放電と呼ばれる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される基板処理ステーションは、真空チャンバ1300に基づき得る。
【0056】
プラズマ1302は、電子中性衝突によって引き起こされる様々な分子の解離によって生成される多種多様な化学反応性副生成物を得るために、1つまたは複数のプロセスガスを利用して真空チャンバ1300の処理ゾーン1330内で生成することができる。エッチングの化学的側面は、中性ガス分子およびそれらの解離副生成物とエッチング対象表面の分子の反応、ならびに排出可能な揮発性分子の発生を伴う。プラズマが生成されると、陽イオンは、チャンバ壁からプラズマを分離する空間電荷シースを横切ってプラズマから加速され、基板表面から材料を除去するのに十分なエネルギーで基板表面に衝突する。高エネルギーかつ化学反応性のイオンを使用して基板表面から材料を選択的かつ異方的に除去するプロセスは、反応性イオンエッチング(RIE)と呼ばれる。いくつかの態様では、真空チャンバ1300は、PECVDまたはPEALD堆積プロセスと関連して使用されてもよい。
【0057】
コントローラ1316は、RF発生器1318、ガス源1322、およびガスポンプ1320など、チャンバ内の異なる要素を制御することによって真空チャンバ1300の動作を管理する。一実施形態では、CF4およびC4F8などのフルオロカーボンガスが、その異方性および選択的エッチング能力のために誘電体エッチングプロセスで使用されるが、本明細書で説明される原理は、他のプラズマ生成ガスに適用されてもよい。フルオロカーボンガスは、より小さな分子ラジカルおよび原子ラジカルを含む化学反応性副生成物に容易に解離する。これらの化学反応性副生成物は、誘電体材料をエッチング除去する。
【0058】
真空チャンバ1300は、上部(または頂部)電極1304および下部(または底部)電極1308などの複数の電極を有する処理チャンバを示している。上部電極1304は、RF発生器(図示せず)に接地または結合されてもよく、下部電極1308は、整合ネットワーク1314を介してRF発生器1318に結合される。RF発生器1318は、上部電極1304と下部電極1308との間にRF信号を提供し、1つまたは複数(例えば、2つまたは3つ)の異なるRF周波数でRF電力を生成する。特定の動作のための真空チャンバ1300の所望の構成に従って、複数のRF周波数のうちの少なくとも1つをオンまたはオフにすることができる。
図13に示す実施形態では、RF発生器1318は、少なくとも3つの異なる周波数、例えば、400kHz、2MHz、27MHz、および60MHzを提供するように構成されるが、他の周波数も可能である。
【0059】
真空チャンバ1300は、頂部電極1304上にあり、ガス源1322によって供給されるプロセスガスを真空チャンバ1300に入力するガスシャワーヘッドと、ガスポンプ1320によってガスが真空チャンバ1300から排出されることを可能にする穿孔閉じ込めリング1312とを含む。いくつかの例示的な実施形態では、ガスポンプ1320はターボ分子ポンプであるが、他のタイプのガスポンプが利用されてもよい。
【0060】
基板1306が真空チャンバ1300内に存在するとき、ケイ素フォーカスリング1310が、基板1306の表面上での均一なエッチング(または堆積)のためにプラズマ1302の底面に均一なRF場が存在するように、基板1306の隣に位置する。
図13の実施形態は、頂部電極1304が対称RF接地電極1324によって囲まれている三極管リアクタ構成を示す。絶縁体1326は、頂部電極1304から接地電極1324を絶縁する誘電体である。開示された実施形態の範囲を変更することなく、ICPベースの実施態様を含む真空チャンバ1300の他の実施態様もまた可能である。
【0061】
本明細書で使用される場合、「基板」という用語は、その上またはその内部に半導体デバイスの要素が製作されるか取り付けられる支持材料を指す。基板(例えば、基板1306)は、例えば、元素半導体材料(例えば、ケイ素(Si)またはゲルマニウム(Ge))または化合物半導体材料(例えば、ケイ素ゲルマニウム(SiGe)またはガリウムヒ素(GaAs))で構成されるウエハ(例えば、100mm、150mm、200mm、300mm、450mm、またはそれ以上の直径を有する)を含み得る。加えて、他の基板は、例えば、石英またはサファイア(その上に半導体材料が適用され得る)などの誘電体材料を含む。例示的な基板には、ブランケット基板およびパターン付き基板が挙げられる。ブランケット基板は、低表面の(または平坦な)上面を含む基板である。パターン付き基板は、高表面の(または構造化された)上面を含む基板である。基板の構造化された上面は、3D NANDメモリホールまたは他の構造などの異なる高表面積構造を含み得る。
【0062】
RF発生器1318によって生成される各周波数は、基板製造プロセスにおける特定の目的のために選択され得る。
図13の例では、RF電力が400kHz、2MHz、27MHz、および60MHzで提供される場合、400kHzまたは2MHzのRF電力はイオンエネルギー制御を行い、27MHzおよび60MHzの電力は化学物質のプラズマ密度および解離パターンの制御を行う。各RF電力をオンまたはオフにすることができるこの構成により、基板上で超低イオンエネルギーを使用する特定のプロセス、およびイオンエネルギーが低くなければならない(例えば、700または200eV未満)特定のプロセス(例えば、低k材料に対するソフトエッチング)が可能になる。
【0063】
別の実施形態では、超低エネルギーおよび非常に高い密度を得るために、60MHzのRF電力が上部電極1304に対して使用される。この構成により、基板1306が真空チャンバ1300内にないときに、静電チャック(ESC)表面上のスパッタリングを最小限に抑えながら高密度プラズマによるチャンバ洗浄が可能になる。ESC表面は、基板1306が存在しない場合には露出しており、表面上のいかなるイオンエネルギーも回避されるべきであるため、洗浄中に底部の2MHzおよび27MHzの電力供給がオフになる場合がある。
【0064】
図14は、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的なプロセス実施形態を実装または制御することができる機械1400の一例を示すブロック図である。代替の実施形態では、機械1400はスタンドアロンデバイスとして動作してもよく、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク展開では、機械1400は、サーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバ機械、クライアント機械、またはその両方の性能で動作することができる。一例では、機械1400はピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境においてピア機械として作動することができる。さらに、単一の機械1400のみが示されているが、「機械」という用語は、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成などを介して、本明細書で説明される方法論のいずれか1つまたは複数を実施するための1セット(または複数セット)の命令を個々にまたは共同で実行する機械の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。
【0065】
本明細書に記載の例は、論理、いくつかの構成要素、または機構を含み得るか、またはそれらによって動作することができる。回路セットは、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、論理など)を含む有形のエンティティに実装された回路の集合である。回路セットのメンバシップは、時間の経過および基礎となるハードウェアの変動性に柔軟に対応することができる。回路セットは、単独でまたは組み合わせて、動作時に特定の動作を実施することができるメンバを含む。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作を実行するように不変に設計されてもよい(例えば、ハードワイヤード)。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために物理的に修正された(例えば、磁気的、電気的、不変質量粒子の可動配置などによって)コンピュータ可読媒体を含む、可変的に接続された物理的構成要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路)を含み得る。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎となる電気的性質が変更される(例えば、絶縁体から導体へ、またはその逆)。命令は、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディング機構)が、可変接続を介してハードウェア内に回路セットのメンバを作成し、動作時に特定の動作の一部を実行することを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているときに回路セットの他の構成要素に通信可能に結合される。いくつかの態様では、物理的構成要素のいずれかが、複数の回路セットの複数のメンバで使用され得る。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路セットの第1の回路で使用され、別の時点で第1の回路セット内の第2の回路によって、または第2の回路セット内の第3の回路によって再利用されてもよい。
【0066】
機械(例えば、コンピュータシステム)1400は、ハードウェアプロセッサ1402(例えば、中央処理装置(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)、グラフィック処理ユニット(GPU)1403、メインメモリ1404、および静的メモリ1406を含むことができ、その一部またはすべては、相互リンク(例えば、バス)1408を介して互いに通信することができる。機械1400は、ディスプレイデバイス1410、英数字入力デバイス1412(例えば、キーボード)、およびユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス1414(例えば、マウス)をさらに含むことができる。一例では、ディスプレイデバイス1410、英数字入力デバイス1412、およびUIナビゲーションデバイス1414は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。機械1400は、大容量記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)1416、信号生成デバイス1418(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス1420、および1つまたは複数のセンサ1421(全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または別のセンサなど)をさらに含むことができる。機械1400は、1つまたは複数の周辺機器(例えば、プリンタ、カードリーダ)と通信するため、またはそのような周辺機器を制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線もしくは無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC))接続などの出力コントローラ1428を含んでもよい。
【0067】
例示的な実施形態では、ハードウェアプロセッサ1402は、少なくとも
図13に関連して上述したコントローラ1316の機能を実施することができる。いくつかの実施形態では、ハードウェアプロセッサ1402は、本明細書で説明される1つまたは複数のMSPMの機能を制御するように構成される(例えば、個々のMSPMのコントローラとして、個々の基板処理ステーションのコントローラとして、複数のMSPMを含む基板処理ツールのコントローラとして、またはそれらの組み合わせとして)。
【0068】
大容量記憶デバイス1416は、機械可読媒体1422を含むことができる。この機械可読媒体1422には、本明細書に記載の技法または機能のいずれか1つまたは複数を具現化する、またはそれらによって利用されるデータ構造または命令1424(例えば、ソフトウェア)のセットが1つまたは複数セット格納される。また、命令1424は、機械1400による実行中、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ1404内、静的メモリ1406内、ハードウェアプロセッサ1402内、またはGPU1403内に存在してもよい。一例では、ハードウェアプロセッサ1402、GPU1403、メインメモリ1404、静的メモリ1406、または大容量記憶デバイス1416のいずれか1つ、またはその任意の組み合わせによって、機械可読媒体を構成してもよい。
【0069】
機械可読媒体1422は単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令1424を格納するように構成された単一の媒体、または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、ならびに/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むことができる。
【0070】
「機械可読媒体」という用語は、機械1400によって実行するための命令1424を格納、符号化、もしくは搬送することができ、かつ機械1400に本開示の技法のいずれか1つまたは複数を実施させる任意の媒体、またはそのような命令1424によって使用されるデータ構造もしくはそのような命令1424に関連するデータ構造を格納、符号化、もしくは搬送することができる任意の媒体を含むことができる。非限定的な機械可読媒体の例には、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体が挙げられ得る。一例では、大容量機械可読媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を伴う機械可読媒体1422を含む。したがって、大容量機械可読媒体は、一時的に伝播する信号ではない。大容量機械可読媒体の特定の例には、半導体メモリデバイス(例えば、電気的プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクが挙げられ得る。
【0071】
命令1424はさらに、伝送媒体を使用して、ネットワークインターフェースデバイス1420を介して、通信ネットワーク1426を通じて送信または受信することができる。
【0072】
前述の技法の実施態様は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の数の仕様、構成、または例示的な展開を通じて達成することができる。本明細書で説明される機能ユニットまたは性能は、それらの実施態様の独立性を特に強調するために、構成要素またはモジュールとして参照またはラベル付けされている場合があることを理解されたい。そのような構成要素は、任意の数のソフトウェアまたはハードウェア形式によって具現化することができる。例えば、構成要素またはモジュールは、カスタム超大規模集積(VLSI)回路もしくはゲートアレイ、論理チップなどの既製の半導体、トランジスタ、または他の個別の構成要素を備えるハードウェア回路として実装されてもよい。構成要素またはモジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理、プログラマブル論理デバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスで実装することもできる。構成要素またはモジュールはまた、様々なタイプのプロセッサによって実行するためのソフトウェアで実装することもできる。実行可能コードの識別された構成要素またはモジュールは、例えば、コンピュータ命令の1つまたは複数の物理または論理ブロックを含んでもよく、これは、例えば、オブジェクト、手順、または機能として構造化され得る。それにもかかわらず、識別された構成要素またはモジュールの実行ファイルは、一緒に物理的に位置する必要はなく、異なる場所に格納された異種の命令を含むことができ、これらの命令が一緒に論理的に結び付けられると、構成要素またはモジュールを構成し、構成要素またはモジュールの記述された目的を達成する。
【0073】
実際、実行可能コードの構成要素またはモジュールは、単一の命令または多数の命令であってもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、かついくつかのメモリデバイスまたは処理システムにわたって分散されてもよい。特に、説明されたプロセスのいくつかの態様(コード書き換えおよびコード分析など)は、コードが展開される処理システム(例えば、センサまたはロボットに埋め込まれたコンピュータ)とは異なる処理システム(例えば、データセンターにおけるコンピュータ)で行われてもよい。同様に、オペレーショナルデータは、本明細書では構成要素またはモジュール内で識別および例示され、任意の適切な形式で具現化され、任意の適切なタイプのデータ構造内で構造化され得る。オペレーショナルデータは、単一のデータセットとして収集されてもよく、または異なる記憶デバイスにわたってなど、異なる場所にわたって分散されてもよく、少なくとも部分的に、単にシステムまたはネットワーク上の電子信号として存在してもよい。構成要素またはモジュールは、所望の機能を実施するように動作可能なエージェントなど、受動的または能動的であってもよい。
【0074】
追加の注記および例
【0075】
例1は、基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールであって、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーションと、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、第2の移送面は、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置され、複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーションと、基板移送領域に配置されたロボットであって、ロボットは、受け渡し中に第1の移送面と第2の移送面との間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成されるロボットとを備える、マルチステーション処理モジュールである。
【0076】
例2では、例1の主題は、ロボットが、対応する複数の基板通過スロットを介して少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成される、主題を含む。
【0077】
例3では、例2の主題は、ロボットが、複数の基板通過スロットのうちの第1の基板通過スロット内で複数の基板のうちの1つまたは複数を水平に移動させるように構成され、第1の基板通過スロットが、少なくとも1つの基板受け渡しステーションと基板移送領域の垂直通路との間の第1の移送面に配置される、主題を含む。
【0078】
例4では、例3の主題は、ロボットが、垂直通路および複数の基板通過スロットのうちの少なくとも第2の基板通過スロットを使用して、複数の基板のうちの1つまたは複数を第1の移送面から第2の移送面における複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つに垂直に移動させるように構成され、少なくとも第2の基板通過スロットが、第2の移送面に配置される、主題を含む。
【0079】
例5では、例1~4の主題は、少なくとも1つの基板受け渡しステーションが、複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つによる複数の基板のうちの1つまたは複数の処理中に受け渡しを実施するように構成される、主題を含む。
【0080】
例6では、例1~5の主題は、複数の基板処理ステーションが、対応する複数の実質的に軸対称の本体部分を備える、主題を含む。
【0081】
例7では、例6の主題は、複数の実質的に軸対称の本体部分が、少なくとも1つのパージガスカーテンを介して互いに隔離される、主題を含む。
【0082】
例8では、例1~7の主題は、第1の移送面に配置されたスライド配置であって、スライド配置は、第1の移送面に対して垂直方向および水平方向に第2の移送面を移動させるように構成されるスライド配置を含む。
【0083】
例9では、例1~8の主題は、少なくとも1つの基板受け渡しステーションが、第1の移送面に配置された基板受け渡しステーションおよび前処理ステーションを備え、基板受け渡しステーションが、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される、主題を含む。
【0084】
例10では、例9の主題は、前処理ステーションが、複数の基板の前処理を実施するように構成され、前処理が、複数の基板の前洗浄または予熱のうちの少なくとも1つを含む、主題を含む。
【0085】
例11では、例1~10の主題は、少なくとも1つの基板受け渡しステーションが、少なくとも1つの前処理ステーションと、少なくとも1つの後処理ステーションとを備え、少なくとも1つの前処理ステーションが、複数の基板の前処理を実施するように構成され、前処理が、複数の基板の脱ガス、前洗浄、または予熱を含み、少なくとも1つの後処理ステーションが、複数の基板の後処理を実施するように構成され、後処理が、冷却またはアニーリングを実施することを含む、主題を含む。
【0086】
例12では、例1~11の主題は、複数の基板が、複数の半導体ウエハを備える、主題を含む。
【0087】
例13では、例1~12の主題は、複数の基板処理ステーションが、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理する一方、同じ堆積プロセスまたはエッチングプロセスを実施するように構成される、主題を含む。
【0088】
例14では、例1~13の主題は、複数の基板処理ステーションが、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理する一方、異なる堆積プロセスまたはエッチングプロセスを実施するように構成される、主題を含む。
【0089】
例15では、例1~14の主題は、複数の基板処理ステーションが、基板移送領域の周囲に対称的に配置される、主題を含む。
【0090】
例16では、例1~15の主題は、複数の基板処理ステーションが、基板移送領域の周囲に非対称的に配置される、主題を含む。
【0091】
例17は、基板処理ツールであって、真空移送モジュールと、真空移送モジュールから受け取った基板を処理するための複数のマルチステーション処理モジュールであって、複数のマルチステーション処理モジュールは、真空移送モジュールの外周に沿って配置され、複数のマルチステーション処理モジュールの各々は、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、真空移送モジュールから受け取った複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーション、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、複数の基板処理ステーションの各々は、複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーション、および基板移送領域に配置されたロボットであって、ロボットは、受け渡し中に少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成されるロボットを備える複数のマルチステーション処理モジュールとを備える、基板処理ツールである。
【0092】
例18では、例17の主題は、真空移送モジュールが、第2のロボットをさらに備え、第2のロボットが、少なくとも1つの基板を少なくとも1つの基板受け渡しステーションに受け渡し、複数の基板処理ステーションのうちの少なくとも1つによって少なくとも1つの基板を処理した後、少なくとも1つの基板受け渡しステーションから少なくとも1つの基板を回収するように構成される、主題を含む。
【0093】
例19では、例17~18の主題は、真空移送モジュールが、少なくとも1つの前処理ステーションと、少なくとも1つの後処理ステーションとをさらに備える、主題を含む。
【0094】
例20では、例17~19の主題は、第1の移送面および第2の移送面が、互いに一致する、主題を含む。
【0095】
例21では、例17~20の主題は、第2の移送面が、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置される、主題を含む。
【0096】
例22は、基板を処理するためのマルチステーション処理モジュールであって、第1の移送面に配置された少なくとも1つの基板受け渡しステーションであって、少なくとも1つの基板受け渡しステーションは、複数の基板のうちの少なくとも1つの基板の受け渡しを実施するように構成される少なくとも1つの基板受け渡しステーションと、基板移送領域の周囲の第2の移送面に配置された複数の基板処理ステーションであって、複数の基板処理ステーションの各々は、実質的に軸対称の本体部分を使用して複数の基板のうちの1つまたは複数を処理するように構成される複数の基板処理ステーションと、基板移送領域に配置されたロボットであって、ロボットは、受け渡し中に少なくとも1つの基板受け渡しステーションと複数の基板処理ステーションとの間で複数の基板のうちの1つまたは複数を移動させるように構成されるロボットとを備える、マルチステーション処理モジュールである。
【0097】
例23では、例22の主題は、第1の移送面および第2の移送面が、互いに一致する、主題を含む。
【0098】
例24では、例22~23の主題は、第2の移送面が、第1の移送面に平行に、かつ第1の移送面からオフセットして配置される、主題を含む。
【0099】
例25では、例24の主題は、第1の移送面に配置されたスライド配置であって、スライド配置は、第1の移送面に対して垂直方向および水平方向に第2の移送面を移動させるように構成されるスライド配置を含む。
【0100】
例26は、処理回路によって実行されると、処理回路に、例1~25のいずれかを実装する動作を実施させる命令を含む、少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0101】
例27は、例1~25のいずれかを実装する手段を備える、装置である。
【0102】
例28は、例1~25のいずれかを実装する、システムである。
【0103】
例29は、例1~25のいずれかを実装する、方法である。
【0104】
本明細書全体を通して、単一の事例として説明された構成要素、動作、または構造を複数の事例が実装してもよい。1つまたは複数の方法の個々の動作は別々の動作として図示し説明されているが、個々の動作の1つまたは複数が同時に実施されてもよく、各動作を例示された順序で実施する必要はない。例示的な構成において別々の構成要素として提示された構造および機能は、組み合わされた構造または構成要素として実装されてもよい。同様に、単一の構成要素として提示された構造および機能は、別々の構成要素として実装されてもよい。これらおよび他の変形、修正、追加、および改良は、本明細書の主題の範囲内に含まれる。
【0105】
例示された実施形態は、開示された教示を当業者が実践できるように十分詳細に説明されている。本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を使用してもよく、また、明細書に開示された教示から他の実施形態を導き出してもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物のすべての範囲とによってのみ定義される。
【0106】
特許請求の範囲は、実施形態が前記特徴のサブセットを特徴とする場合があるため、本明細書に開示されるすべての特徴を記載するわけではない。さらに、実施形態は、特定の例で開示された特徴よりも少ない特徴を含む場合がある。したがって、以下の特許請求の範囲は詳細な説明に組み込まれ、請求項は別々の実施形態として独立して存在する。
【0107】
本明細書で使用される場合、「または」という用語は、包括的または排他的な意味で解釈され得る。さらに、単一の事例として本明細書で説明されたリソース、動作、または構造に対して複数の事例が提供されてもよい。加えて、様々なリソース、動作、モジュール、エンジン、およびデータストアの間の境界はいくぶん任意的であり、特定の動作は、特定の例示的な構成の場面で示されている。機能の他の割り当てが想定され、本開示の様々な実施形態の範囲内に含まれ得る。一般に、例示的な構成において別々のリソースとして提示された構造および機能は、組み合わされた構造またはリソースとして実装されてもよい。同様に、単一のリソースとして提示された構造および機能は、別々のリソースとして実装されてもよい。これらおよび他の変形、修正、追加、および改良は、添付の特許請求の範囲によって表される本開示の実施形態の範囲内に含まれる。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味でみなされるべきである。
【国際調査報告】