(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(54)【発明の名称】均等分割及び共通迂回アーキテクチャのためのマニホールド
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20241018BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20241018BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20241018BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/68 A
H01L21/302 101G
C23C16/455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522518
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022046658
(87)【国際公開番号】W WO2023069309
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャクラヴァルティ, アルン チャクラヴァルティ
(72)【発明者】
【氏名】プラバカール, ビネイ ケー.
(72)【発明者】
【氏名】スリシュルナム, ダルマ ラトナム
(72)【発明者】
【氏名】レズヴァンタラブ, ホセイン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030EA03
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5F131DA43
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB62
(57)【要約】
例示的な基板処理システムは、リッド板を含みうる。本システムは、リッド板に載置されるガススプリッタを含みうる。ガススプリッタは、頂面と側面を含みうる。ガススプリッタは、各々が一方の側面を通って延びる、第1のガス入口及び第2のガス入口を画定しうる。ガススプリッタは、頂面を通って延びる第1のガス出口及び第2のガス出口を画定しうる。ガススプリッタは、各ガス入口と対応するガス出口との間に延び、これらを流体連通させる第1のガスルーメン及び第2のガスルーメンを画しうる。ガススプリッタは、側面を通って延びる混合出口と、頂面を通って延びる混合入口とを含む混合チャネルを画定しうる。本システムは、リッド板に載置される出力マニホールドを含みうる。本システムは、各混合出口を出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させる出力溶接部を含みうる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理システムであって、
リッド板と、
前記リッド板上に載置されたガススプリッタであって、頂面と複数の側面とを備え、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている、第1のガス入口及び第2のガス入口、
前記頂面を通って各々が延びている、複数の第1のガス出口、
前記複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で前記頂面を通って各々が延びている、複数の第2のガス出口、
前記第1のガス入口と前記複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第1のガス入口を前記複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第1のガスルーメン、
前記第2のガス入口と前記複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第2のガス入口を前記複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第2のガスルーメン、並びに
前記複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、前記頂面を通って延び、かつ前記第1のガス出口及び前記第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを各々が備える、複数の混合チャネル
を画定する、ガススプリッタと、
前記リッド板上に載置された複数の出力マニホールドと、
各々が前記混合出口のそれぞれ1つを前記出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させる、複数の出力溶接部と
を備える、半導体処理システム。
【請求項2】
前記ガススプリッタが、前記第1のガスルーメンと流体連通しておりかつ迂回出口を通して処理チャンバから遠ざかるようにガスを方向付ける迂回ルーメンを画定する、
請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項3】
各々が前記第1のガス出口のそれぞれ1つ、前記第2のガス出口のそれぞれ1つ、及び前記混合入口のそれぞれ1つと接続されている、複数の混合バルブ
を更に備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項4】
複数の第1のオリフィスホルダであって、
前記第1のオリフィスホルダの各々が前記ガススプリッタのそれぞれの側面と接続され、
前記第1のオリフィスホルダの各々が、前記第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを前記第1のガスルーメンの前記それぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第1の中間ガスルーメンを画定する、複数の第1のオリフィスホルダと、
複数の第2のオリフィスホルダであって、
前記第2のオリフィスホルダの各々が前記ガススプリッタのそれぞれの側面と接続され、
前記第2のオリフィスホルダの各々が、前記第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを前記第2のガスルーメンの前記それぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第2の中間ガスルーメンを画定する、複数の第2のオリフィスホルダと
を更に備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項5】
前記第1の中間流体ルーメンの各々と前記第1の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第1の界面が、前記第1の中間流体ルーメンと前記第1の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第1のチョークを備え、
前記第2の中間流体ルーメンの各々と前記第2の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第2の界面が、前記第2の中間流体ルーメンと前記第2の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第2のチョークを備える、請求項4に記載の半導体処理システム。
【請求項6】
複数のガス源を前記ガススプリッタのガス入力部と流体連通させる複数の入力溶接部
を更に備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項7】
前記ガススプリッタが熱源を備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項8】
前記ガススプリッタの上方に支持された遠隔プラズマユニットであって、前記複数の出力マニホールドの各々と流体連通している遠隔プラズマ
を更に備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項9】
前記遠隔プラズマユニットの出口と接続された中央マニホールドと、
前記中央マニホールドの複数の出口ポートのうちの1つと各々が流体連通している複数のサイドマニホールドであって、各々が前記複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通しているガスルーメンを画定する、複数のサイドマニホールドと
を更に備える、請求項8に記載の半導体処理システム。
【請求項10】
前記リッド板の下方に位置決めされた複数の処理チャンバであって、各処理チャンバが、前記複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通している処理領域を画定する、複数の処理チャンバ
を更に備える、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項11】
半導体処理システムであって、
頂面と複数の側面とを含むガススプリッタ
を備え、前記ガススプリッタが、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている、第1のガス入口及び第2のガス入口、
前記頂面を通って各々が延びている、複数の第1のガス出口、
前記複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で前記頂面を通って各々が延びている、複数の第2のガス出口、
前記第1のガス入口と前記複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第1のガス入口を前記複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第1のガスルーメン、
前記第2のガス入口と前記複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第2のガス入口を前記複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第2のガスルーメン、並びに
前記複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、前記頂面を通って延び、かつ前記第1のガス出口及び前記第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを各々が備える、複数の混合チャネル
を画定する、半導体処理システム。
【請求項12】
複数の出力マニホールドと、
各々が、前記ガスルーメンの1つの混合出口を前記出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させる、複数の出力溶接部と
を更に備える、請求項11に記載の半導体処理システム。。
【請求項13】
前記ガススプリッタの上方に支持された遠隔プラズマユニットであって、前記複数の出力マニホールドの各々と流体連通している遠隔プラズマユニット
を更に備える、請求項12に記載の半導体処理システム。
【請求項14】
各々が、前記遠隔プラズマユニットと前記複数の出力マニホールドのうちの1つとの間で流体連通される、複数の遮断バルブ
を更に備える、請求項13に記載の半導体処理システム。
【請求項15】
前記複数の出力マニホールドの各々を支持するリッド板と、
前記リッド板の下方に位置決めされた複数の処理チャンバであって、各々が、前記複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通している処理領域を画定する、複数の処理チャンバと
を更に備える、請求項12に記載の半導体処理システム。
【請求項16】
第1のガス源を前記ガススプリッタの前記第1のガス入口と流体連通させる第1の入力溶接部と、
第2のガス源を前記ガススプリッタの前記第2のガス入口と流体連通させる第2の入力溶接部と
を更に備える、請求項11に記載の半導体処理システム。
【請求項17】
各々が前記第1のガス出口のそれぞれ1つ、前記第2のガス出口のそれぞれ1つ、及び前記混合入口のそれぞれ1つと接続されている、複数の混合バルブ
を更に備える、請求項11に記載の半導体処理システム。
【請求項18】
前記ガススプリッタが、前記第1のガスルーメンと流体連通しておりかつ迂回出口を通して処理チャンバから遠ざかるようにガスを方向付ける迂回ルーメンを画定する、
請求項11に記載の半導体処理システム。
【請求項19】
複数の第1のオリフィスホルダであって、
前記第1のオリフィスホルダの各々が前記ガススプリッタのそれぞれの側面と接続され、
前記第1のオリフィスホルダの各々が、前記第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを前記第1のガスルーメンの前記それぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第1の中間ガスルーメンを画定する、複数の第1のオリフィスホルダと、
複数の第2のオリフィスホルダであって、
前記第2のオリフィスホルダの各々が前記ガススプリッタのそれぞれの側面と接続され、
前記第2のオリフィスホルダの各々が、前記第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを前記第2のガスルーメンの前記それぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第2の中間ガスルーメンを画定する、複数の第2のオリフィスホルダと、
前記第1の中間流体ルーメンの各々と前記第1の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第1の界面が、前記第1の中間流体ルーメンと前記第1の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第1のチョークを備え、
前記第2の中間流体ルーメンの各々と前記第2の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第2の界面が、前記第2の中間流体ルーメンと前記第2の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第2のチョークを備える、複数の第2のオリフィスホルダと
を更に備える、請求項11に記載の半導体処理システム。
【請求項20】
半導体処理システムであって、
各々が処理領域を画定する、複数の処理チャンバと、
前記複数の処理チャンバの上方に位置決めされたリッド板と、
前記リッド板上に載置された複数の出力マニホールドであって、各々が前記複数の処理チャンバのうちの1つの前記処理領域と流体連結する、複数の出力マニホールドと、
前記リッド板上に載置されたガススプリッタであって、頂面と複数の側面とを備え、
前記複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている、第1のガス入口及び第2のガス入口、
前記頂面を通って各々が延びている、複数の第1のガス出口、
前記複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で前記頂面を通って各々が延びている、複数の第2のガス出口、
前記第1のガス入口と前記複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第1のガス入口を前記複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第1のガスルーメン、
前記第2のガス入口と前記複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ前記第2のガス入口を前記複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる、複数の第2のガスルーメン、
前記複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、前記頂面を通って延び、かつ前記第1のガス出口及び前記第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを各々が備える、複数の混合チャネル
を画定する、ガススプリッタと、
各々が前記混合出口のそれぞれ1つを前記出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させる、複数の溶接部と
を備える、半導体処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
[0001]本出願は、2021年10月19日に出願された「MANIFOLD FOR EQUAL SPLITTING AND COMMON DIVERT ARCHITECTURE」と題する米国特許出願第17/505,323号の利益及び優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本技術は、半導体処理及び装置に関する。より具体的には、本技術は基板処理システム及び構成要素に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]半導体処理システムは、多数の処理チャンバをまとめて統合するために、クラスタツールを利用することが多い。このような構成により、制御された処理環境から基板を除去せずに、複数の連続した処理工程を実行することが容易になりうる。あるいは、変化するチャンバ内で複数の基板に対して同様のプロセスを一度に実行することができる。これらのチャンバは、例えば、ガス抜きチャンバ、前処理チャンバ、移送チャンバ、化学気相堆積チャンバ、物理気相堆積チャンバ、エッチングチャンバ、計測チャンバ、及びその他のチャンバを含みうる。特定のプロセスレシピ及びプロセスフローを使用して特定の構造を製造するために、クラスタツール内のチャンバの組み合わせ、並びにこれらのチャンバが動作する動作条件及びパラメータが選択される。
【0004】
[0004]処理システムは、多数のプロセスガスを混合及び/又は様々なチャンバに供給しうるガス供給システムを含むことが多い。これらのガスの流れは、処理チャンバの各々へのガスの均一な流れを確保するために注意深く制御されうる。更に、ガス供給プロセスの間、ガスを一定の温度に維持する必要がありうる。
【0005】
[0005]従って、ガスを効率的に混合する、及び/又は別法で、所望の条件下で処理チャンバに供給するために使用できる改良されたシステム及び方法が必要とされている。現在の技術は、これらのニーズ及び他のニーズに対処している。
【発明の概要】
【0006】
[0006]例示的な基板処理システムは、リッド板を含みうる。本システムは、リッド板に載置されるガススプリッタを含みうる。ガススプリッタは、頂面と複数の側面を含みうる。ガススプリッタは、複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている第1のガス入口と第2のガス入口とを画定しうる。ガススプリッタは、複数の第1のガス出口を画定しうる。各第1のガス出口は、頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、複数の第2のガス出口を画定しうる。各第2のガス出口は、複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、第1のガス入口と複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ第1のガス入口を複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる複数の第1のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、第2のガス入口と複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ第2のガス入口を複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる複数の第2のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、複数の混合チャネルを画定しうる。各混合チャネルは、複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、頂面を通って延び、かつ第1のガス出口及び第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを含みうる。本システムは、リッド板に載置された複数の出力マニホールドを含みうる。本システムは、複数の出力溶接部を含みうる。各出力溶接部は、混合出口のそれぞれ1つを出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させうる。
【0007】
[0007]いくつかの実施形態では、ガススプリッタは、第1のガスルーメンと流体連通され、かつ迂回出口を通して処理チャンバから遠ざかるようにガスを方向付ける迂回ルーメンを画定しうる。本システムは、複数の混合バルブを含みうる。混合バルブの各々は、第1のガス出口のそれぞれ1つ、第2のガス出口のそれぞれ1つ、及び混合入口のそれぞれ1つと接続されうる。システムは、複数の第1のオリフィスホルダを含みうる。第1のオリフィスホルダの各々は、ガススプリッタのそれぞれの側面と接続されうる。第1のオリフィスホルダの各々は、第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを、第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる、第1の中間ガスルーメンを画定しうる。本システムは、複数の第2のオリフィスホルダを含みうる。第2のオリフィスホルダの各々は、ガススプリッタのそれぞれの側面と接続されうる。第2のオリフィスホルダの各々が、第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを、第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第2の中間ガスルーメンを画定しうる。第1の中間流体ルーメンの各々と第1の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第1の界面は、第1の中間流体ルーメンと第1の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第1のチョークを含みうる。第2の中間流体ルーメンのそれぞれと第2の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第2の界面は、第2の中間流体ルーメンと第2の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第2のチョークを含みうる。本システムは、複数のガス源をガススプリッタのガス入力部(gas inputs)と流体連通させる複数の入力溶接部を含みうる。ガススプリッタは熱源を含みうる。本システムは、ガススプリッタの上方に支持された遠隔プラズマユニットを含みうる。遠隔プラズマユニットは、複数の出力マニホールドの各々と流体連通されうる。本システムは、遠隔プラズマユニットの出口に接続された中央マニホールドを含みうる。本システムは、中央マニホールドの複数の出口ポートのうちの1つと各々が流体連通している複数のサイドマニホールドを含みうる。複数のサイドマニホールドの各々は、複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通しているガスルーメンを画定しうる。本システムは、リッド板の下方に位置決めされた複数の処理チャンバを含みうる。各処理チャンバは、複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通している処理領域を画定しうる。
【0008】
[0008]本技術のいくつかの実施形態は、半導体処理システムを包含しうる。本システムは、頂面と複数の側面を有するガススプリッタを含みうる。ガススプリッタは、複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている第1のガス入口と第2のガス入口とを画定しうる。ガススプリッタは、複数の第1のガス出口を画定しうる。各第1のガス出口は、頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、複数の第2のガス出口を画定しうる。各第2のガス出口は、複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、第1のガス流入口と複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ第1のガス流入口を複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる複数の第1のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、第2のガス入口と複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ第2のガス入口を複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる複数の第2のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、複数の混合チャネルを画定しうる。各混合チャネルは、複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、頂面を通って延び、かつ第1のガス出口及び第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを含みうる。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、本システムは複数の出力マニホールドを含みうる。本システムは、複数の出力溶接部を含みうる。各出力溶接部は、ガスルーメンの1つの混合出口を、出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させうる。本システムは、ガススプリッタの上方に支持された遠隔プラズマユニットを含みうる。遠隔プラズマユニットは、複数の出力マニホールドの各々と流体連通されうる。本システムは、複数の遮断バルブを含みうる。複数の遮断バルブの各々は、遠隔プラズマユニットと複数の出力マニホールドのうちの1つとの間に流体連通されうる。本システムは、複数の出力マニホールドの各々を支持するリッド板を含みうる。本システムは、リッド板の下方に位置決めされた複数の処理チャンバを含みうる。各処理チャンバは、複数の出力マニホールドのうちの1つと流体連通している処理領域を画定しうる。本システムは、第1のガス源をガススプリッタの第1のガス入口と流体連通させる第1の入力溶接部を含みうる。本システムは、第2のガス源をガススプリッタの第2のガス入口と流体連通させる第2の入力溶接部を含みうる。本システムは、複数の混合バルブを含みうる。混合バルブの各々は、第1のガス出口のそれぞれ1つ、第2のガス出口のそれぞれ1つ、及び混合流入口のそれぞれ1つと接続されうる。ガススプリッタは、第1のガスルーメンと流体連通され、かつ迂回出口を通して処理チャンバから遠ざかるようにガスを方向付ける迂回ルーメンを画定しうる。システムは、複数の第1のオリフィスホルダを含みうる。第1のオリフィスホルダの各々は、ガススプリッタのそれぞれの側面と接続されうる。第1のオリフィスホルダの各々は、第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを、第1のガスルーメンのそれぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる、第1の中間ガスルーメンを画定しうる。本システムは、複数の第2のオリフィスホルダを含みうる。第2のオリフィスホルダの各々は、ガススプリッタのそれぞれの側面と接続されうる。第2のオリフィスホルダの各々は、第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第1のセグメントを、第2のガスルーメンのそれぞれ1つの第2のセグメントと流体連通させる第2の中間ガスルーメンを画定しうる。第1の中間流体ルーメンの各々と第1の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第1の界面は、第1の中間流体ルーメンと第1の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第1のチョークを含みうる。第2の中間流体ルーメンのそれぞれと第2の流体ルーメンのそれぞれ1つとの間の第2の界面は、第2の中間流体ルーメンと第2の流体ルーメンの直径よりも小さい直径を有する第2のチョークを含みうる。
【0010】
[0010]本技術のいくつかの実施形態は、半導体処理システムを包含しうる。本システムは、複数の処理チャンバを含みうる。各処理チャンバは、処理領域を画定しうる。システムは、複数の処理チャンバの上方に位置決めされたリッド板を含みうる。本システムは、リッド板に載置された複数の出力マニホールドを含みうる。複数の出力マニホールドの各々は、複数の処理チャンバのうちの1つの処理領域と流体連結しうる。本システムは、リッド板に載置されるガススプリッタを含みうる。ガススプリッタは、頂面と複数の側面を含みうる。ガススプリッタは、複数の側面のうちの少なくとも1つを通って各々が延びている第1のガス入口と第2のガス入口とを画定しうる。ガススプリッタは、複数の第1のガス出口を画定しうる。各第1のガス出口は、頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、複数の第2のガス出口を画定しうる。各第2のガス出口は、複数の第1のガス出口のそれぞれ1つに近接した位置で頂面を通って延びうる。ガススプリッタは、第1のガス流入口と複数の第1のガス出口の各々との間に延び、かつ第1のガス流入口を複数の第1のガス出口の各々と流体連通させる複数の第1のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、第2のガス入口と複数の第2のガス出口の各々との間に延び、かつ第2のガス入口を複数の第2のガス出口の各々と流体連通させる複数の第2のガスルーメンを画定しうる。ガススプリッタは、複数の混合チャネルを画定しうる。各混合チャネルは、複数の側面のうちの1つを通って延びる混合出口と、頂面を通って延び、かつ第1のガス出口及び第2のガス出口に近接した位置にある混合入口とを含みうる。本システムは、複数の溶接部を含みうる。各溶接部は、混合出口のそれぞれ1つを出力マニホールドのそれぞれ1つと流体連通させうる。
【0011】
[0011]上記技術は、従来のシステム及び技法よりも多数の利点を提供しうる。例えば、本処理システムは、従来の設計をはるかに超えて拡張可能なマルチ基板処理能力を提供しうる。更に、本処理システムは、チャンバ間のクロストークを防止しつつ、複数のチャンバ間で均等なフロー分割を提供しうる。本処理システムはまた、流路を迂回させて堆積速度を調整する機能を提供しうる。これら実施形態及びその他の実施形態は、その多くの利点や特徴と共に、後述の記載及び添付の図面により詳細に説明されている。
【0012】
[0012]開示された技術の性質及び利点は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって更に理解を深めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】[0013]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理システムの概略上面図を示す。
【
図2】[0014]本技術のいくつかの実施形態による例示的なチャンバシステムの移送領域の概略等角図を示す。
【
図3】[0015]本技術のいくつかの実施形態による例示的なチャンバシステムの移送領域の概略等角図を示す。
【
図4】[0016]本技術のいくつかの実施形態による例示的なチャンバシステムの移送領域の概略等角図を示す。
【
図5】[0017]本技術のいくつかの実施形態によるチャンバシステムの概略部分等角図を示す。
【
図6】[0018]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理システムの概略上面図を示す。
【
図7】[0019]本技術のいくつかの実施形態による例示的なガススプリッタの概略上面等角図を示す。
【
図7A】[0020]
図7のガススプリッタを通る様々な流路の1つを示す。
【
図7B】
図7のガススプリッタを通る様々な流路の1つを示す。
【
図7C】
図7のガススプリッタを通る様々な流路の1つを示す。
【
図8】[0021]本技術のいくつかの実施形態による、
図7のガススプリッタと接続されたオリフィスホルダの部分概略等角図を示す。
【
図9】[0022]本技術のいくつかの実施形態による、
図7のガススプリッタ内の混合流路を示す。
【
図10】[0023]本技術のいくつかの実施形態による、
図7のガススプリッタと接続された多数の周辺構成要素の概略等角図を示す。
【
図11】[0024]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理システムの概略等角図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0025]概略図としていくつかの図が含まれている。図面は例示を目的としており、縮尺又は比率どおりであると明記されていない限り、縮尺や比率を考慮するものではないことを理解されたい。更に、概略図として、図面は、理解を助けるために提供されており、現実的な描写に比べてすべての態様又は情報を含まない場合があり、例示を目的として強調された素材を含むことがある。
【0015】
[0026]添付の図面では、類似の構成要素及び/又は特徴は、同じ参照符号を有しうる。更に、同じ種類の様々な構成要素は、類似の構成要素間を区別する文字により、参照符号に従って区別されうる。本明細書において第1の参照符号のみが使用される場合、その記載は、文字に関わりなく、同じ第1の参照符号を有する類似の構成要素のうちのいずれにも適用可能である。
【0016】
[0027]基板処理は、ウエハ又は半導体基板上の材料を追加、除去、又はその他の方法で修正するための、時間を要する動作を含みうる。基板を効率的に移動させることで、待機時間を短縮し、基板のスループットを向上させうる。クラスタツール内で処理される基板の数を増やすために、メインフレーム上に追加のチャンバが組み込まれうる。移送ロボット及び処理チャンバは、ツールを長くすることによって継続的に追加できるが、クラスタツールの設置面積が拡大するにつれて、スペース効率が悪くなりうる。したがって、本技術は、画定された設置面積内で処理チャンバの数が増加したクラスタツールを含みうる。移送ロボットの限られた設置面積に対応するため、本技術では、ロボットから横方向外側に処理チャンバの数を増やしてもよい。例えば、いくつかの従来のクラスタツールは、ロボット周囲の半径方向にチャンバの数を最大にするために、中央に配置された移送ロボットのセクション周囲に配置された1つ又は2つの処理チャンバを含みうる。本技術は、追加のチャンバを別の列又は群のチャンバとして横方向外側に組み込むことにより、この概念を拡張しうる。例えば、本技術は、1つ以上のロボットアクセス位置の各々からアクセス可能な3つ、4つ、5つ、6つ、又はこれ以上の処理チャンバを含むクラスタツールに適用されうる。
【0017】
[0028]しかしながら、追加的プロセス位置が追加されると、中央ロボットからこれらの位置にアクセスすることは、各位置に追加的移送機能なしには、もはや実行不可能になりうる。従来技術の中には、基板が移行中に載置されたままとなるウエハキャリアを含むものもありうる。しかし、ウエハキャリアは、基板上の熱不均一性及び粒子汚染の一因となりうる。本技術は、処理チャンバ領域と垂直方向に位置合わせされた移送セクションと、追加のウエハ位置にアクセスするために中央ロボットと協働しうるカルーセル又は移送装置を組み込むことによって、これらの問題を克服する。本技術は、いくつかの実施形態では、従来のウエハキャリアを使用せず、移送領域内で特定のウエハをある基板支持体から異なる基板支持体に移送しうる。
【0018】
[0029]更に、プロセスガスを多数のチャンバに供給するために単一のガス源を使用することによって、チャンバ間の不均一なガス流及びチャンバ間のクロストークの可能性が生じる。本技術は、ガス源からの流れが各チャンバ間で等しいことを保証する受動的な流量制御装置を組み込むことによって、これらの問題を克服する。実施形態は、ガス迂回経路に沿った流動コンダクタンスを更に増大させ、ガス供給アセンブリにより効率的な加熱機構を提供しうる。加えて、本技術は、チャンバ間のクロストークを防止し、更に遠隔プラズマユニットへの逆流を防止する遮断バルブを組み込みうる。
【0019】
[0030]残りの開示は、本構造及び方法が採用されうる4つの位置のチャンバシステムなどの特定の構造をルーチン的に特定するだろうが、本システム及び方法は、説明される構造的能力から利益を得ることができる任意の数の構造及び装置にも等しく適用可能であることが容易に理解されよう。従って、本技術は、特定の構造だけに使用されるような限定的なものであると考えられるべきではない。更に、本技術の基礎を提供するために例示的なツールシステムが説明されることになるが、本技術は、説明される工程及びシステムの一部又は全部から利益を得ることができる任意の数の半導体処理チャンバ及びツールに組み込むことができることを理解されたい。
【0020】
[0031]
図1は、本技術のいくつかの実施形態による、堆積チャンバ、エッチングチャンバ、ベーキングチャンバ、及び硬化チャンバの基板処理ツール又は処理システム100の1つの実施形態の上面図を示す。本図において、1組の前方開口型統一ポッド102は様々なサイズの基板を供給し、該基板は、ロボットアーム104a及び104bによってファクトリインターフェース103内で受け取られ、チャンバシステム又は4分割されたセクション(quad section)109a~c内に位置決めされた基板処理領域108の1つに送られる前に、ロードロック又は低圧保持領域106内に載置される。これらのチャンバシステム又は4分割されたセクション109a~c
は、複数の処理領域108と流体連通された移送領域を各々が有する基板処理システムでありうる。4分割されたシステムが図示されているが、スタンドアローンチャンバ、ツインチャンバ、その他のマルチチャンバシステムを組み込んだプラットフォームも同様に本技術に包含されることを理解されたい。移送チャンバ112に収容された第2のロボットアーム110は、基板ウエハを保持領域106から4分割されたセクション109に搬送して戻すために使用されうる。第2のロボットアーム110は、4分割された各セクション又は処理システムが接続されうる移送チャンバ内に収容されうる。各基板処理領域108は、周期的層堆積、原子層堆積、化学気相堆積、物理気相堆積、並びにエッチング、前洗浄、アニール、プラズマ処理、ガス抜き、配向、及び他の基板プロセスを含む任意の数の堆積プロセスを含む多数の基板処理工程を実行するように装備することができる。
【0021】
[0032]各4分割されたセクション109は、第2のロボットアーム110から基板を受け取り、第2のロボットアーム110に基板を供給しうる移送領域を含みうる。チャンバシステムの移送領域は、第2のロボットアーム110を有する移送チャンバと位置合わせされうる。いくつかの実施形態では、移送領域はロボットに対して横方向にアクセス可能でありうる。その後の工程において、移送セクションの構成要素は、基板を上層の処理領域108内に垂直方向に並進させうる。同様に、移送領域はまた、各移送領域内の位置間で基板を回転させるように動作可能でありうる。基板処理領域108は、基板又はウエハ上に材料膜を堆積、アニーリング、硬化及び/又はエッチングするための任意の数のシステム構成要素を含みうる。1つの構成では、4分割されたセクション109a及び109b内の処理領域などの2組の処理領域は、基板上に材料を堆積させるために使用されうる。4分割されたセクション109c内の処理チャンバ又は領域などの第3の組の処理チャンバは、堆積された膜を硬化、アニール、又は処理するために使用されうる。別の構成では、図示した12個全てのチャンバなど、3組の全てのチャンバが、基板上に膜を堆積及び/又は硬化させるように構成されうる。
【0022】
[0033]図示されているように、第2のロボットアーム110は、複数の基板を同時に供給及び/又は回収するための2つのアームを含みうる。例えば、4分割された各セクション109は、移送領域のハウジングの表面に沿って2つのアクセス部107を含み、このアクセス部107は、第2のロボットアームと横方向に位置合わせされうる。アクセス部は、移送チャンバ112に隣接する表面に沿って画定されうる。図示されているようないくつかの実施形態では、第1のアクセス部は、4分割されたセクションの複数の基板支持体のうちの第1の基板支持体と位置合わせされうる。更に、第2のアクセス部は、4分割されたセクションの複数の基板支持体のうちの第2の基板支持体と位置合わせされうる。第1の基板支持体は、第2の基板支持体に隣接しうる。2つの基板支持体は、いくつかの実施形態では、基板支持体の第1の列を画定しうる。図示された構成に示されるように、基板支持体の第2の列は、移送チャンバ112から横方向外向きに基板支持体の第1の列の後方に位置決めされうる。第2のロボットアーム110の2つのアームは、2つのアームが同時に4分割されたセクション又はチャンバシステムに進入して、移送領域内の基板支持体に1つ又は2つの基板を搬送又は回収できるように、間隔をあけて配置されうる。
【0023】
[0034]記載された移送領域のいずれか1つ以上には、異なる実施形態に示された製造システムから分離された追加のチャンバが組み込まれうる。処理システム100によって、材料膜のための堆積、エッチングチャンバ、アニーリングチャンバ、及び硬化チャンバの更なる構成が企図されることが理解されよう。更に、基板移動などの特定の工程のいずれかを実行するための移送システムを組み込むことができる、任意の数の他の処理システムが本技術とともに利用されうる。いくつかの実施形態では、言及された保持領域や移送領域などの様々なセクションで真空環境を維持しつつ、複数の処理チャンバ領域へのアクセスを提供しうる処理システムが、別個のプロセス間で特定の真空環境を維持しつつ、複数のチャンバ内で工程を実行可能にしうる。
【0024】
[0035]前述のように、処理システム100、より具体的には、処理システム100又は他の処理システムに組み込まれる4分割されたセクション又はチャンバシステムは、図示された処理チャンバ領域の下方に位置決めされた移送セクションを含みうる。
図2は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的チャンバシステム200の移送セクションの概略等角図を示す。
図2は、上述した移送領域の態様の追加的な態様又は変形例を示すものであり、上述した構成要素又は特性のいずれかを含みうる。図示されたシステムは、移送領域ハウジング205を含みうる。この移送領域ハウジング205は、以下に更に論じられるように、チャンバ本体であってもよく、多数の構成要素が含まれうる移送領域を画定する。移送領域は更に、移送領域と流体連通された処理チャンバ又は処理領域(例えば、
図1の4分割されたセクション109に図示された処理チャンバ領域108など)によって、上方から少なくとも部分的に画定されうる。移送領域ハウジングの側壁は、上述したように、第2のロボットアーム110などによって、基板が搬入及び回収されうる1つ以上のアクセス位置207を画定しうる。アクセス位置207は、スリットバルブ又は他の密閉可能なアクセス位置であり、いくつかの実施形態では、移送領域ハウジング205内に気密環境を提供するためのドア又は他の密閉機構を含む。このような2つのアクセス位置207が図示されているが、いくつかの実施形態では、単一のアクセス位置207のみが含まれてもよく、また、移送領域ハウジングの複数の側面上のアクセス位置が含まれてもよいことを理解されたい。また、図示された移送セクションは、200mm、300mm、450mm、又はそれより大きいか小さい基板を含み、任意の数の形状寸法又は形状によって特徴付けられる基板を含む、任意の基板サイズを収容するようにサイズ決定されうることも理解されたい。
【0025】
[0036]移送領域ハウジング205内には、移送領域空間上方に位置決めされた複数の基板支持体210が存在しうる。4つの基板支持体が図示されているが、任意の数の基板支持体が同様に本技術の実施形態に包含されることを理解されたい。例えば、3つ、4つ、5つ、6つ、8つ、又はそれ以上の基板支持体210が、本技術の実施形態による移送領域に収容されうる。第2のロボットアーム110は、アクセス部207を通して基板支持体210a又は210bのいずれか一方又は両方に基板を搬送しうる。同様に、第2のロボットアーム110は、これらの位置から基板を回収しうる。リフトピン212は、基板支持部210から突出し、ロボットが基板の下にアクセスできるようにしうる。リフトピンは、基板支持体上に、又は基板支持体が下方に陥凹しうる位置に、固定されうる。或いは、いくつかの実施形態では、リフトピンは更に、基板支持体を通して上げ下げされうる。基板支持体210は、垂直方向に並進可能でありうる。いくつかの実施形態では、基板支持体210は、移送領域ハウジング205の上方に位置決めされた処理チャンバ領域108などの基板処理システムの処理チャンバ領域まで延びうる。
【0026】
[0037]移送領域ハウジング205は、図示されたように、移送領域ハウジングの開孔を通って延びることができ、隣接する開孔を通って突出又は透過するレーザ、カメラ、又は他のモニタリング装置と連動して動作し、並進される基板が適切に位置合わせされているかどうかを決定しうるアライナを含みうる、アライメントシステムのためのアクセス部215を提供しうる。移送領域ハウジング205はまた、基板を位置決めし、様々な基板支持体間で基板を移動させるために多数の方法で動作されうる移送装置220を含みうる。1つの実施例では、移送装置220は、基板支持体210a及び210b上の基板を基板支持体210c及び210dまで移動させ、これにより、移送チャンバ内に追加の基板を搬入することができる。追加の移送工程は、上層の処理領域での追加処理のために、基板支持体間で基板を回転させることを含みうる。
【0027】
[0038]移送装置220は、移送チャンバ内に延びる1つ以上のシャフトを含みうる中央ハブ225を含みうる。シャフトには、エンドエフェクタ235が接続されうる。エンドエフェクタ235は、中央ハブから半径方向に又は横方向外側に延びる複数のアーム237を含みうる。アームが延びる中央本体が図示されているが、エンドエフェクタは、様々な実施形態では、シャフト又は中央ハブと各々接続される別個のアームを更に含みうる。本技術の実施形態では、任意の数のアームが含まれうる。いくつかの実施形態では、アーム237の数は、チャンバに含まれる基板支持体210の数と同程度又は等しくてもよい。したがって、図示されているように、4つの基板支持体の場合、移送装置220は、エンドエフェクタから延びる4つのアームを含みうる。アームは、直線状プロファイル又は円弧状プロファイルのような任意の数の形状及びプロファイルによって特徴付けられ、また、基板を支持するため、及び/又は位置合わせ又は係合のためなど、基板へのアクセスを提供するためのフック、リング、フォーク、又は他の設計を含む任意の数の遠位プロファイルを含みうる。
【0028】
[0039]エンドエフェクタ235、又はエンドエフェクタの構成要素もしくは部分は、移送中又は移動中の基板に接触するために使用されうる。これらの構成要素並びにエンドエフェクタは、導電性材料及び/又は絶縁性材料を含む多くの材料から作られうるか、又はこれらを含みうる。いくつかの実施形態では、材料は、上にある処理チャンバから移送チャンバ内を通過しうる前駆体又は他の化学物質とのコンタクトに耐えるように、コーティング又はメッキされていることがある。
【0029】
[0040]更に、材料は、温度などの他の環境特性に耐えるように提供又は選択されうる。いくつかの実施形態では、基板支持体は、支持体上に配置された基板を加熱するように動作可能でありうる。基板支持体は、表面又は基板温度を、約100℃以上、約200℃以上、約300℃以上、約400℃以上、約500℃以上、約600℃以上、約700℃以上、約800℃以上、又はこれを上回る温度まで上昇させるように構成されうる。これらの温度のいずれかが工程中に維持されうる。したがって、移送装置220の構成要素は、これらの記載された温度又は包含された温度のいずれかに曝されうる。その結果、いくつかの実施形態では、これらの温度域に対応するように、材料のいずれかが選択され、比較的低い熱膨張係数、又は他の有益な特性によって特徴付けられうるセラミック及び金属などの材料を含みうる。
【0030】
[0041]構成要素の接続部(coupling)は、高温環境及び/又は腐食性環境での工程にも適合されうる。例えば、エンドエフェクタ及び端部がそれぞれセラミックである場合、接続部は、プレスフィッティング、スナップフィッティング、又は温度によって膨張及び収縮する可能性があり、かつセラミックに亀裂を生じさせる可能性がある、ボルトといった、追加材料を含まない他のフィッティングを含みうる。いくつかの実施形態では、端部はエンドエフェクタと連続していてもよく、エンドエフェクタと一体的に形成されていてもよい。動作又は動作中の抵抗を容易にしうる任意の数の他の材料が利用されてもよく、同様に本技術に包含される。移送装置220は、エンドエフェクタの多方向への移動を促進しうる多数の構成要素及び構成を含みうる。これにより、エンドエフェクタが接続されうる駆動システム構成要素との1つ以上の方法による回転移動、並びに垂直移動、又は横方向移動が促進されうる。
【0031】
[0042]
図3は、本技術のいくつかの実施形態による例示的なチャンバシステムのチャンバシステム300の移送領域の概略等角図を示す。チャンバシステム300は、上述のチャンバシステム200の移送領域に類似していてもよく、上述の構成要素、特性、又は構成のいずれかを含む類似の構成要素を含んでもよい。
図3は、続く図とともに、本技術に包含される特定の構成要素の接続部を示しうる。
【0032】
[0043]チャンバ300は、移送領域を画定するチャンバ本体305又はハウジングを含みうる。画定された空間内には、前述のように、チャンバ本体に分散された複数の基板支持体310が存在しうる。以下で更に説明するように、各基板支持体310は、基板支持体の中心軸に沿って、図示された第1の位置と、基板処理が実行されうる第2の位置と、の間で、垂直方向に並進可能でありうる。チャンバ本体305はまた、チャンバ本体を通して1つ以上のアクセス部口307を画定しうる。移送装置335は、移送領域内に位置決めされ、前述のように、移送領域内の基板支持体310間で基板を係合及び回転させるように構成されうる。例えば、移送装置335は、基板を再配置するために、移送装置の中心軸周囲で回転可能でありうる。移送装置335はまた、各基板支持体での基板の再配置を更に容易にするために、いくつかの実施形態では、横方向に並進可能でありうる。
【0033】
[0044]チャンバ本体305は、頂面306を含みうる。この頂面は、システムの上層の構成要素を支持しうる。頂面306はガスケット溝308を画定しうる。このガスケット溝308は、ガスケットが真空処理のために上層の構成要素を気密密閉するためにガスケット用の載置部を提供しうる。いくつかの従来システムとは異なり、チャンバシステム300、及び本技術のいくつかの実施形態による他のチャンバシステムは、処理チャンバ内に開放された移送領域を含みうる。移送領域の上に、処理領域が形成されてもよい。移送装置335がスイープ(sweep)領域を形成するため、処理領域を分離するための支持体又は構造が利用できないことがある。その結果、本技術は、後述するように、開放された移送領域の上に分離した処理領域を形成するために、上層のリッド構造を利用しうる。したがって、いくつかの実施形態では、チャンバ本体と上層の構成要素との間の密閉は、移送領域を画定する外側チャンバ本体壁の周囲のみで行なわれ、内部接続は存在しない可能性がある。チャンバ本体305はまた、開孔315を画定しうる。この開口部315は、上層の構造の処理領域からの排気の流れを促進しうる。チャンバ本体305の頂面306はまた、上層の構成要素で密閉するために、開孔315周囲に1つ以上のガスケット溝を画定しうる。更に、開孔は、いくつかの実施形態では、構成要素の積層を容易にしうる位置決めフィーチャを提供しうる。
【0034】
[0045]
図4は、本技術のいくつかの実施形態によるチャンバシステム300の上層構造の概略等角図を示す。例えば、いくつかの実施形態では、第1のリッド板405がチャンバ本体305に載置されうる。第1のリッド板405は、第1の表面407と、第1の表面の反対側の第2の表面409とによって、特徴付けられうる。第1のリッド板405の第1の表面407は、チャンバ本体305に接触し、上述した溝308と協働して構成要素間にガスケットチャネルを生成するために相手溝(companion groove)を画定しうる。第1のリッド板405はまた、開孔410を画定しうる。この開孔410は、基板処理の処理領域を形成するために、移送チャンバの上層領域を分離しうる。
【0035】
[0046]開孔410は、第1のリッド板405を通して画定され、移送領域において基板支持体と少なくとも部分的に位置合わせされうる。いくつかの実施形態では、開孔410の数は、移送領域内の基板支持体の数と等しく、各開孔410は、複数の基板支持体の基板支持体と軸方向に位置合わせされうる。以下で更に説明されるように、処理領域は、チャンバシステム内の第2の位置まで垂直方向に上昇するときに、基板支持体によって少なくとも部分的に画定されうる。基板支持体は、第1のリッド板405の開孔410を通って延びうる。したがって、いくつかの実施形態では、第1のリッド板405の開孔410は、関連する基板支持体の直径よりも大きい直径によって特徴付けられうる。クリアランスの量に応じて、直径は、基板支持体の直径よりも小さい又は約25%大きくてもよく、いくつかの実施形態では、基板支持体の直径よりも小さい又は約20%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約15%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約10%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約9%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約8%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約7%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約6%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約5%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約4%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約3%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約2%大きくてもよく、基板支持体の直径よりも小さい又は約1%大きくてもよく、又はそれを下回ってもよく、これにより、基板支持体と開孔410との間の最小間隙距離が提供されうる。
【0036】
[0047]第1のリッド板405はまた、第1の表面407と反対側にある第2の表面409を含みうる。第2の表面409は凹状レッジ415を画定し、このレッジ415により、第1のリッド板405の第2の表面409を通って環状の凹状棚が生成されうる。いくつかの実施形態では、複数の開孔410の各開孔周囲に、凹状レッジ415が画定されうる。更に後述するように、凹状棚は、リッドスタック構成要素を支持しうる。更に、第1のリッド板405は、第2の開孔420を画定しうる。この第2の開孔420は、以下に説明する上層の構成要素からのポンピングチャネルを少なくとも部分的に画定しうる。第2の開孔420は、前述したチャンバ本体305の開孔315と軸方向に位置合わせされうる。
【0037】
[0048]
図5は、本技術のいくつかの実施形態によるチャンバシステム300の概略部分等角図を示す。図は、チャンバシステムの2つの処理領域と移送領域の一部を通る部分断面を示しうる。例えば、チャンバシステム300は、先に説明した処理システム100の4分割セクションであってもよく、先に説明した構成要素又はシステムのいずれかの構成要素を含んでもよい。
【0038】
[0049]チャンバ300は、図を通して展開されるように、基板支持体310を含む移送領域502を画定するチャンバ本体305を含みうる。この基板支持体310は、チャンバ本体305内に延び、前述のように垂直方向に並進可能でありうる。第1のリッド板405は、チャンバ本体305の上に載置され、追加のチャンバシステム構成要素で形成される処理領域504のためのアクセスを生成する開孔410を画定しうる。各開孔周囲に又は各開孔内に少なくとも部分的に、リッドスタック505が載置されうる。チャンバシステム300は、複数の開孔の開孔410の数に等しい数のリッドスタックを含む、複数のリッドスタック505を含みうる。各リッドスタック505は、第1のリッド板405に載置され、第1のリッド板の第2の表面を通して凹状レッジによって生成された棚に載置されうる。リッドスタック505は、チャンバシステム300の処理領域504を少なくとも部分的に画定しうる。
【0039】
[0050]図示されるように、処理領域504は、移送領域502から垂直方向にオフセットされうるが、移送領域と流体連通されうる。更に、処理領域は、他の処理領域から分離されうる。処理領域は、下方から移送領域を通して他の処理領域と流体連通されうるが、処理領域は、上方から、他の処理領域の各々から、流体分離されてもよい。各リッドスタック505はまた、いくつかの実施形態では、基板支持体と位置合わせされうる。例えば、図示されているように、リッドスタック505aは、基板支持体310aの上方で位置合わせされ、リッドスタック505bは、基板支持体310bの上方で位置合わせされうる。第2の位置などの動作位置まで上昇させると、基板は、個別の処理領域内で個別の処理用の基板を供給しうる。この位置にあるとき、以下で更に説明されるように、各処理領域504は、第2の位置にある関連する基板支持体によって下方から少なくとも部分的に画定されうる。
【0040】
[0051]
図5はまた、チャンバシステムに第2のリッド板510が含まれうる実施形態を示す。第2のリッド板510は、いくつかの実施形態では、第1のリッド板405と第2のリッド板510との間に位置決めされうるリッドスタックの各々と接続されうる。以下に説明するように、第2のリッド板510は、リッドスタック505の構成要素へのアクセスを容易にしうる。第2のリッド板510は、第2のリッド板を通して複数の開孔512を画定しうる。複数の開孔の各開孔は、特定のリッドスタック505又は処理領域504への流体アクセスを提供するように画定されうる。遠隔プラズマユニット515は、いくつかの実施形態では、チャンバシステム300内にオプションで含まれ、第2のリッド板510上で支持されうる。いくつかの実施形態では、遠隔プラズマユニット515は、第2のリッド板510を通して複数の開孔の各開孔512と流体連通されうる。遮断バルブ520は、各個別の処理領域504に流体制御を提供するために、各流体ラインに沿って含まれうる。例えば、図示されているように、開孔512aは、リッドスタック505aへの流体アクセスを提供しうる。開孔512aはまた、いくつかの実施形態では、基板支持体310aと同様に、リッドスタック構成要素のいずれかと軸方向に位置合わせされうる。これにより、基板支持体又は特定の処理領域504に関連する構成要素のいずれかを通る中心軸に沿うなどして、個々の処理領域に関連する構成要素の各々に対して軸方向の位置合わせが行なわれうる。同様に、開孔512bは、リッドスタック505bへの流体アクセスを提供しうる。いくつかの実施形態では、リッドスタックの構成要素並びに基板支持体310bと軸方向に位置合わせされることなどが含まれるように、位置合わせされうる。
【0041】
[0052]
図6は、本技術のいくつかの実施形態による半導体処理システム600の1つの実施形態の概略上平面図を示す。図は、先に説明及び図示したシステムのいずれかの構成要素を含みうる。また、先に説明したシステムのいずれかの更なる態様を示しうる。図が上述した4分割セクション109に見られるような例示的な構成要素も示していることを理解されたい。
【0042】
[0053]半導体処理システム600は、リッド板605を含みうる。このリッド板605は、先に説明した第2のリッド板510に類似しうる。例えば、リッド板605は、リッド板605の下に位置決めされた多数の処理チャンバへのアクセスを提供する、開孔512に類似した多数の開孔を画定しうる。複数の開孔の各開口は、特定のリッドスタック、処理チャンバ、及び/又は処理領域への流体アクセスを提供するように画定されうる。
【0043】
[0054]ガススプリッタ610は、リッド板605の頂面に載置されうる。例えば、ガススプリッタ610は、リッド板605の開孔間の中央に配置されうる。いくつかの実施形態では、1つ以上のポリマー及び/又は他の絶縁性スペーサ(PEEKスペーサなど)が、ガススプリッタ610の底面とリッド板605との間に設けられうる。スペーサは、ガススプリッタ610とリッド板605との間の熱伝達を低減するのに役立ちうる。このことは、(ガススプリッタ610を加熱するのに必要な電力量を低減することなどによって)プロセス条件の改善及び/又はシステム600の電力消費の低減に役立ちうる。ガススプリッタ610は、前駆体、プラズマ放出物、及び/又はパージガスなどのガスを多数のガス源からガススプリッタ610に供給する多数の入力溶接部615と流体連通されうる。例えば、各入力溶接部615は、リッド板605の下に位置決めされたガス源から垂直方向に延び、フィードスルー板620を通過しうる。フィードスルー板620上の入力溶接部615の一部は、水平方向に屈曲してもよく、ガスをガススプリッタ610に向かって方向付けうる。いくつかの実施形態では、入力溶接部615の一部又は全部が、入力溶接部615の長さに沿った熱損失を防ぐのに役立つヒータジャケット660内に配置されうる。
【0044】
[0055]以下で更に議論されるように、ガススプリッタ610は、入力溶接部615からガスを受け取り、それぞれが多数の混合バルブ625のうちのそれぞれ1つと接続される多数のガス出力にガス流を再帰的に分割しうる。混合バルブ625は、ガススプリッタ610を通過して処理チャンバのうちの1つ以上に進入する複数種類のガスの流れを混合及び/又は制御しうる。例えば、各位置の混合バルブ625の作動は、パージガス及び/又はプロセスガスが混合され、及び/又はそれぞれの処理チャンバに流されるか、処理チャンバからシステム600の別の位置に迂回されるかを制御しうる。例えば、ガススプリッタ610の混合出口は、各々、出力溶接部630と流体連通されうる。この出力溶接部630は、パージガス及び/又はプロセスガスを、特定の処理チャンバに関連する出力マニホールド635に供給しうる。例えば、出力マニホールド635は、リッド板605内に形成された各開孔の上方に位置決めされ、リッドスタック構成要素と流体連通して、1つ以上のガスをそれぞれの処理チャンバの処理領域に供給しうる。
【0045】
[0056]
図7は、ガススプリッタ610の概略等角図を示す。ガススプリッタ610は、頂面612及び多数の側面614を有する本体を含みうる。いくつかの実施形態では、ガススプリッタ610は、構造内に機械加工された任意のルーメン及び/又は他の開孔を備えた一体型構造(monolithic structure)でありうる。このような設計により、ガス漏れ問題及び/又は均一性の問題が発生する可能性のある、イービーム溶接及び/又はその他の接合技法が不要となりうる。図示されているように、ガススプリッタ610は八角形の形状であり、8つの側面614を有するが、特定の用途のニーズを満たすために、様々な実施形態において他の数の側面614が利用されうる。ほんの一例として、4つ未満の処理チャンバを備えたシステムでは側面の数を減らし、4つ以上の処理チャンバを備えたシステムでは、側面の数を増やしてもよい。ガススプリッタ610は、(
図7Aに最もよく示されるように)多数の入力溶接部615と接続されうる。各入力溶接部615は、入口と出口との間に形成されたガスチャネルを画定しうる。各入力溶接部615の出口は、ガススプリッタ610のそれぞれのガス入口と接続されうる。これにより、ガスが各ガス源から入力溶接部615を通ってガススプリッタ610に流入可能となりうる。例えば、システム600は、ガススプリッタ610の第1のガス入口617aと接続される第1の入力溶接部615aと、ガススプリッタの第1のガス入口617bと接続される第2の入力溶接部615bとを含みうる。いくつかの実施形態では、ガス入口617は各々、ガススプリッタ610の側面614の1つを通って延びうる。例えば、図示されるように、ガス入口617の各々は、同じ側面614を通って延びるが、他の実施形態では、1つ以上のガス入口617は、少なくとも1つの他のガス入口617とは異なる側面614を通って延びうる。ガスインレット617をガススプリッタ610の側面614を通して位置決めすることにより、入力溶接部615は、流れの均一性問題を引き起こしうる屈曲が少ないか又は全くないことがある。いくつかの実施形態では、各入力溶接部615は、単一の入口及び単一の出口を有しうる。これにより、単一の流路が、より容易に機械加工されるか、又は他の方法で厳しい公差に形成されうるので、入力溶接部615(ひいてはシステム600)を通る流れの均一性が更に改善されうる。しかし、いくつかの実施形態では、1つの入口から1つ以上の出口に分岐する1つ以上の入力溶接部が利用されうる。ほんの一例として、第1の入力溶接部615aは、テトラエチルオルソシリケート(「TEOS」)又は他のケイ素含有前駆体など(これらに限定されない)の堆積ガスを、ガススプリッタ610のガス入口617aに供給しうる。第2の入力溶接部615bは、二原子酸素、オゾン、及び/又は酸素、水、アルコール、又は他の材料を組み込んだ窒素含有前駆体などの酸素含有前駆体を、ガススプリッタ610のガス入口617bに供給しうる。いくつかの実施形態では、1つ以上の迂回溶接部618は、ガスを処理チャンバ及びガススプリッタ610から、例えば外部のガス容器に方向付けるために、ガススプリッタ610と接続されうる。このような配置により、最大3つの異なる化学物質が処理チャンバに供給可能となりうる(例えば、第1の入力溶接部615aだけからのガス、第2の入力溶接部615bだけからのガス、又は第1の入力溶接部615aと第2の入力溶接部615bの両方からのガス)。図示されているように、迂回溶接部618は、ガススプリッタ610の迂回出口619と接続されうる。迂回出口619は、ガススプリッタ610から過剰な堆積(又は他の)ガスを迂回させるために、第1のガス入口917aと流体連通可能でありうる。これらの各分岐を通ったガス流は合流し、ガススプリッタ610から流される。溶接部/ガス入口の他の配置が可能であり、これには、より多くの又はより少ない溶接部/入口を含む配置が含まれ、より多数の溶接部/入口により、単一の溶接部配置で、より多数の化学物質のガスが処理チャンバに供給可能となることが理解されよう。
【0046】
[0057]ガススプリッタ610は、ガススプリッタ610のガス入口617とガススプリッタ610のガス出口608との間に延び流体連通する多数のガスルーメン606を画定しうる。ガスチャネル606の少なくとも一部は、ガススプリッタ610がガス入口よりも多数のガス出口608を含むように、ガス流を単一のガス入口から複数のガス出口608に分割しうる。図示されるように、4つの第1のガスルーメン606aは、第1のガス入口617aと流体連通され、第1の入力溶接部615aからの流れを分割して、4つ(又はシステム600に含まれる処理チャンバの数に基づく他の数)の異なる第1のガス出口608aにガスを供給するために、ガススプリッタ610の中心から半径方向外側に延びる。いくつかの実施形態では、第1のガス出口608aの各々は、ガススプリッタ610の頂面612を通って延びうる。ガス出口608aの各々は、ガススプリッタ610の異なる側/領域に位置決めされうる。第1のガスルーメン606aの分割配置は、単一のガス源が、単一の入力溶接部615(単一の出口を有する)及び単一のガススプリッタ610を使用して、4つのガス出口608aの各々を通してガスの等しい流量を提供するように構成されうる。4つの第2のガスルーメン606bは、第2のガス入口617bと流体連通しうる。各第2のガスルーメン606bは、4つ(又はシステム600に含まれる処理チャンバの数に基づく他の数)の第2のガス出口608bのうちの異なる1つにガスを供給しうる。第2のガス出口608bの各々は、ガススプリッタ610の異なる側/領域に位置決めされ、第1のガス出口608aのそれぞれ1つに近接している。いくつかの実施形態では、第2のガス入口608bの各々は、ガススプリッタ610の頂面612を通って延びうる。いくつかの実施形態では、第1のガス入口617a及び第1のガスルーメン606aは、第2のガス入口617b及び第2のガスルーメン606bに対して垂直方向に階層化されうる。これにより、第1のガスルーメン606aと第2のガスルーメン606bとが互いに交差することなく、第1のガスルーメン606aと第2のガスルーメン606bとがガススプリッタ610の類似位置にガスを方向付けることが可能になりうる。3つ以上のガスを使用する実施形態では、追加のルーメンが第1又は第2のガスルーメン606と交差することなく、1つ以上の追加のガスの流れを方向付けるために、追加のガスルーメンの階層化がもたらされうる。
【0047】
[0058]迂回ガスルーメン606cは、迂回溶接部618と接続され、迂回ガスルーメン606cが第1のガスルーメン606aと流体連通して過剰量の第1のガスを処理チャンバから迂回させることができるように、第1のガスルーメン606aのポートに近接しうる迂回入口624を含みうる。ガス入口617、ガス出口608、及びガスルーメン606の配置は、ガススプリッタ610の単一の実施形態の単なる表示であり、ガス流入口617、ガス出口608、及び/又はガスルーメン606の配置及び配向における多数の変形例が可能であることを理解されたい。更に、ガスルーメン606は、所定のガス入口617から、単一流路を含む任意の数の流路を提供するように配置されうる。ガススプリッタ610は、様々なガス源からの任意の数の入力溶接部を収容するように設計されうる。これにより、特定の処理工程の要求に合わせて、ガススプリッタにより化学物質の数が調整可能となる。
【0048】
[0059]
図7Aは、本技術の1つの実施形態による、第1のガスルーメン606aを通るガスの流路の第1の部分を示す。第1のガスは、第1のガス入口617aを介してガススプリッタ610に進入し、ガススプリッタ610の中心に方向付けられうる。その後、ガスは、第1のガスルーメン606aの多数の(ここでは4つ)の異なる分岐に分割され、これらの分岐は各々、ガススプリッタ610の異なる側に方向付けられうる。ここで、第1のガスは、第1のガス出口ポート621aを介して、ガススプリッタ610から一時的に出ることができる。より詳細に後述されるように、第1のガス出口ポート621aを介してガススプリッタ610から出る際に、第1のガスは、オリフィスホルダ(図示せず)を使用して、第1のガス進入ポート623aでガススプリッタ610内に再び方向付けられうる。第1のガスルーメン606aは、その後、上向きになり、ガススプリッタ610の頂面612に形成された第1のガス出口608aのうちの1つを通して第1のガスを方向付けうる。このような構成は、一体型構造として形成される場合、ガススプリッタ610の機械加工を簡素化しうる。
【0049】
[0060]
図7Bは、本技術のいくつかの実施形態による、第2のガスルーメン606bを通るガスの流路の第1の部分を示す。第2のガスは、第2のガス入口617bを介してガススプリッタ610に進入し、ガススプリッタ610の中心に方向付けられうる。その後、ガスは、第2のガスルーメン606bの多数の(ここでは4つ)の異なる分岐に分割され、これらの分岐は各々、ガススプリッタ610の異なる側に方向付けられうる。ここで、第2のガスは、第2のガス出口ポート621bを介して、ガススプリッタ610から一時的に出ることができる。より詳細に後述されるように、第2のガス出口ポート621bを介してガススプリッタ610から出る際に、第2のガスは、オリフィスホルダ(図示せず)を使用して、第2のガス進入ポート623bでガススプリッタ610内に再び方向付けられうる。第2のガスルーメン606bは、その後、上向きになり、ガススプリッタ610の頂面612に形成された第2のガス出口608bのうちの1つを通して第2のガスを方向付けうる。
【0050】
[0061]
図7Cは、迂回ガスルーメン606cを介してガススプリッタ610を出る迂回ガスの流路を示す。図示されるように、第1のガスは、第1のガス入口617aを介してガススプリッタ610に進入しうる。第1のガスルーメン606aの多数の分岐に分割する前に、第1のガスは、バルブポート626aを通過し、ガススプリッタ610の頂面612に接続されたバルブ(図示せず)に進入しうる。第1のガスが処理チャンバに流入される場合、バルブは、第1のガスをバルブポート626bに方向付け、そこで、第1のガスが、上述したように、第1のガスルーメン606aの分岐内を通過しうる。第1のガスが迂回される場合、バルブは、第1のガスをバルブポート626c内に方向付け、迂回溶接部618を介してシステム600から除去するために、迂回ガスルーメン606c内に方向付けられうる。
【0051】
[0062]上述のように、ガスルーメン606の一部又は全部が複数のセグメント内に形成されてもよく、そのようなガスルーメン606の様々なセグメントを接続するために追加の構成要素が使用される。
図8は、ガスルーメン606の複数のセグメントを接合するために、ガススプリッタ610の側面614と接続されたオリフィスホルダ700を示す。
図8は、ガススプリッタ610の単一のインターフェース位置における単一のオリフィスホルダ700のみを示しているが、ガススプリッタ610と他のオリフィスホルダ700との間の類似の接続が、他の各インターフェース位置において利用されてもよいことが理解されよう。オリフィスホルダ700は、主に以下の2つの機能を提供しうる。1)ガススプリッタ610の機械加工を容易にするために、ガス流をガス出口ポート621からガス入口ポート623内に方向転換すること、及び2)更なる流量の調整を必要とせずに、下流の構成要素(出力溶接部、マニホールド、リッドスタックなどを含む)を変更又は交換できるようにする受動的な流量制御装置として機能する、縮小した開口サイズを有するチョークを提供すること。オリフィスホルダ700は、ガススプリッタ610のガス注入口ポート623及びガス出口ポート621の各セット(例えば、各第1のガスルーメン606a及び各第2のガスルーメン606b)に提供されうる。図示されているように、各オリフィスホルダ700は、ガスルーメン606の第1のセグメント(ガススプリッタ610の中心から、及び/又はガス注入口617からガス出口ポート621まで延びるセグメントなど)とガスルーメン606の第2のセグメント(ガス注入口ポート623からガス出口608まで延びるセグメントなど)とを流体連通させる中間ガスルーメン705を画定する。
【0052】
[0063]各オリフィスホルダ700の注入口側及び/又は出口側は、オリフィスホルダ700とガススプリッタ610の側面614との界面に位置決めされたチョークを含みうる。例えば、ガススプリッタ610の各ガス出口ポート621の開口部及び/又はガススプリッタ610の各ガス注入口ポート623の開口部は、チョークを含みうる。チョークは、ガスルーメン606及び/又は中間ガスチャネル705に対して短縮された直径を有する中央オリフィス715を画定するチョーク板710の形態でありうる。チョーク板710は、オリフィスホルダ700とガススプリッタ610との間の界面に形成されたスロット内に受容及び固定されうる。いくつかの実施形態では、界面をシールして、チョーク板710を通って流れる任意のガスが界面から漏れるのを防ぐために、1つ以上のOリングが使用されうる。上述のように、チョーク板710は、ガスルーメン606及び中間ガスルーメン705の直径よりも小さい直径を有しうる中央オリフィス715を画定しうる。第1のガスルーメン606a及び第2のガスルーメン606bに設けられた中央オリフィス715の直径は、様々な実施形態において同一であっても異なっていてもよい。図示されているように、中央オリフィス715の上流側は、中央オリフィス715の下流側よりも小さい直径を有しうる。例えば、中央オリフィス715の直径は、チョーク板710の上流側から下流側に向かって、テーパ状に及び/又は急激に直径が大きくなりうる。他の実施形態では、中央オリフィス715は、チョーク板710の厚さにわたって一定の直径を有しうる。ガスルーメン606及び中間ガスルーメン705の直径に対して中央オリフィス715の直径が小さくなっていることにより、中央オリフィス715が受動的な流量制御装置として機能可能となり、この下流の構成要素(出力溶接部、マニホールド、リッドスタックなどを含む)が、任意の更なる流量調整を必要とせずに、変更又は交換できるようになる。チョーク板710の上流の圧力がガススプリッタ610とオリフィスホルダ700の各界面で同じである限り、更に流量を調整することなく、このような変更が行なわれうる。これは、各界面の位置で中央オリフィス715の同じサイズを維持することによって実現されうる。中央オリフィス715によって提供されるチョークポイントは、チョークポイントを通って流れるガスの量が中央オリフィス715の上流の圧力のみに依存するため、中央オリフィス715を通る流量が上流の圧力のみの関数(function)であることを保証する。第1及び第2のガスルーメンに沿ってのみフローチョークを含むことによって、迂回ルーメン606c及び流路にはフローチョークがなく、迂回ルーメン606c及び迂回溶接部618を通るフローコンダクタンスを増加させるのに役立ちうる。
【0053】
[0064]上述のように、ガスルーメン606の様々なセグメントを接続するために、追加の構成要素が使用されうる。
図9は、ガススプリッタ610と接続された多数のバルブの部分概略等角図を示す。
図9は、1つ以上の処理チャンバに供給するために、ガススプリッタ610から第1のガス及び第2のガスの流れを混合及び/又は方向付けるための流路を示す。図示されているように、第1のガスルーメン606aは、第1のオリフィスホルダ700aを介して第1のガス出口608aと流体連通しうる。第1のガス出口608aは、混合バルブ800の注入口と接続されうる。混合バルブ800は、混合チャネル650の混合注入口645を通る第1のガスの流れを制御しうる。混合注入口645は、ガススプリッタ610の頂面612を通って延び、第1のガス出口608a及び第2のガス出口608bに近接した位置にありうる。第2のガスルーメン606bは、第2のオリフィスホルダ700bとバルブ805を介して、第2のガス出口608bと流体連通しうる。例えば、第2のガス入口ポート623bを介してガススプリッタ610内に逆流した後に、第2のガスは、バルブ805を通って流され、このバルブ805が第2のガス出口608bを通る第2のガスの流れを制御しうる。第2のガス出口608bは、混合バルブ800の入口と接続されうる。混合バルブ800は、混合チャネル650の混合入口645を通る第2のガスの流れを制御しうる。混合バルブ800は、第1のガス及び第2のガスの一方又は両方が、1つ以上の処理チャンバへの供給のために混合されるか及び/又はガススプリッタ610から流出されるかを制御しうる。混合チャネル650を通って流れたガスは、混合出口655を介してガススプリッタ610から流出しうる。混合出口655は各々、ガススプリッタ610の側面612の1つを通って延びうる。いくつかの実施形態では、第2のガス出口608bは、第1のガス出口608aの上流にあり、第1のガスの逆流を防止するのに役立ちうる。例えば、第2のガスは、第1のガスよりも高い流量で供給されうる。上流にあることによって、第2のガスの流量が高くなり、混合バルブ800が開いているときに第1のガスが上流方向に流れるのを防ぐのに役立ちうる。他の実施形態では、第1のガス出口608aは、第2のガス出口608bの上流にあってもよいことが理解されよう。
【0054】
[0065]
図10は、本発明の実施形態による様々な周辺構成要素を有するガススプリッタ610の等角図を示す。多数のオリフィスホルダ700は、ガススプリッタ610のガス出口ポート及びガス注入口ポートに接続されうる。混合バルブ800は、第1及び第2のガス出口の各組に近接して位置決め及び接続されうる。第2のガス出口を通る第2のガスの流れを制御するために、各混合バルブ805に近接してバルブ805が接続される。第1のガスが第1のガスルーメン606a又は迂回ガスルーメン606cのどちらを通って流れるかを制御するために、追加のバルブ810が、第1のガスルーメン606a及び迂回ガスルーメン606cと接続されうる。混合出口655がガススプリッタ610の側面614に設けられ、ガススプリッタ610を出る1つ以上のガスを1つ以上の出力マニホールド及び/又は処理チャンバに供給しうる出力溶接部(図示せず)と接続されうる。システム600内の様々なバルブの作動を制御するバルブ制御マニホールド900が設けられてもよい。
【0055】
[0066]いくつかの実施形態では、ガススプリッタ610は、1つ以上の熱源を含みうる。例えば、ヒータカートリッジ905は、ガススプリッタ610の本体と接続され、及び/又は本体内に埋め込まれうる。いくつかの実施形態では、ヒータカートリッジ905は、ガススプリッタ610を通って流れるガスを均一に加熱するために、ガスルーメン606に近接して位置決めされうる。図示されているように、それぞれのヒータカートリッジ905は、第1のガスルーメン606aの入口部分と第2のガスルーメン606bの入口部分との間、かつ第1のガスルーメン606aの入口部分と迂回ガスルーメン606cの出口部分との間に配置される。ガススプリッタ610内に熱源を設けることにより、システム600に対して温度制御がより強化されうる。これにより、膜堆積工程の品質及び均一性を向上させうる。更に、このような設計では、単一の構成要素だけを加熱して、ガスを所望の温度に維持することができる。熱源は、ガススプリッタ610を約75℃以上、約100℃以上、約125℃以上、約150℃以上、約175℃以上、約200℃以上、又はこれを上回る温度まで加熱しうる。
【0056】
[0067]システム600の各構成要素間に、Oリング又はガスケットが載置されうる。特に、Oリング又はガスケットは、様々なガスラインの接続部間に載置されうる。これらは、いくつかの実施形態では、構成要素接続部を密封し、ガス漏れを防止するのに役立ちうる。
【0057】
[0068]
図11は、本技術のいくつかの実施形態による半導体処理システム1000の1つの実施形態の概略等角図を示す。図は、システム600を含む、先に図示及び説明したシステムのいずれかの構成要素を含み、また、先に説明したシステムのいずれかの更なる態様を示しうる。図が上述した4分割セクション109に見られるような例示的な構成要素も示していることを理解されたい。
【0058】
[0069]半導体処理システム1000は、リッド板1005を含みうる。このリッド板1005は、先に説明した第2のリッド板510に類似しうる。例えば、リッド板1005は、リッド板の下に位置決めされた多数の処理チャンバへのアクセスを提供する、開孔512に類似した多数の開孔を画定しうる。システム1000は、多数のガス源から上方に延びる多数の入力溶接部1015を含みうる。入力溶接部1015は、ガススプリッタ1010内に形成されたガスルーメンとの接続前に、フィードスルー板1020を通過し、及び/又は別法でフィードスルー板1020(ガススプリッタ610に類似しうる)に取り付けられうる。ガススプリッタ1010は、多数のオリフィスホルダ1025と接続されうる。ガスの混合並びに/又は各処理チャンバへの及び/若しくは迂回チャネルを通る流れを制御するために、多数のバルブ1027がガススプリッタ1010と接続されうる。ガススプリッタ1010は、出力溶接部1030を介して多数の出力マニホールド1035と流体連通されうる。出力マニホールド1035の各々は、リッド板1005に形成された開孔の1つの上方に位置決めされてもよく、各開孔の下に位置決めされたリッドスタック及び処理チャンバの1つ以上の構成要素と流体連結されうる。
【0059】
[0070]遠隔プラズマユニット1060は、リッド板1005の上に支持され、出力マニホールド1030の各々と流体連通されうる。例えば、各出力マニホールド1030は、マニホールドアセンブリを使用して遠隔プラズマユニット1060と流体連通されうる中央開孔を画定しうる。遠隔プラズマユニット1060は、出力マニホールド1030の各々の上方に位置決めされうる。
【0060】
[0071]上記で示されたように、遠隔プラズマユニット1060は、マニホールドアセンブリを使用して出力マニホールド1030の各々と流体連通されうる。遠隔プラズマユニット1060は、膜堆積、チャンバ洗浄、及び/又は他の処理工程のために処理チャンバに続いて供給する送達するため、前駆体、プラズマ放出物、及び/又はパージガスを出力マニホールド1030に供給しうる。マニホールドアセンブリは、遠隔プラズマユニット1060の基部と接続し、遠隔プラズマユニット1060の単一のガス入力部(single gas input)からの流れを分割し、出力マニホールド1030の各々への流れに分割しうる中央マニホールドを含みうる。中央マニホールドの各別個のガス流は、出力マニホールド1030のうちの1つへの専用流路の少なくとも一部を画定する側部マニホールド1075と接続されうる。いくつかの実施形態では、遮断バルブ1090が、サイドマニホールド1075と出力マニホールド1030の各々の間に位置決めされうる。遮断バルブ1090は、各処理チャンバに流体制御を提供し、遠隔プラズマユニット1060へのガスの逆流を防止し、様々な処理チャンバ間のクロストークを防止しうる。
【0061】
[0072]上記の記載では、説明を目的として、本技術の様々な実施形態の理解を促すために、数々の詳細が提示されてきた。しかしながら、特定の実施形態は、これらの詳細のいくつかがなくても或いは追加の詳細があっても実施されうることが、当業者には明らかだろう。
【0062】
[0073]いくつかの実施形態を開示してきたが、当業者には、実施形態の精神から逸脱することなく、様々な修正例、代替構造物、及び均等物を使用できることが認識されよう。更に、本技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために、多くの周知のプロセス及び要素については記載していない。従って、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0063】
[0074]値の範囲が提供されている場合、文脈上そうでないと明示されていない限り、当然ながら、その範囲の上限値と下限値との間の各介在値は、下限値の最も小さい単位まで具体的に開示されている。記載された範囲の任意の記載値又は記載されていない介在値の間の任意の小さい範囲、そしてその記載範囲のその他の任意の記載された値又は介在する値も含まれる。これら小さい範囲の上限及び下限は、その範囲に個々に含まれ、又はその範囲から除外される場合があり、小さい範囲に限界値のいずれかが含まれる、どちらも含まれない、又は両方が含まれる各範囲もまた、記載された範囲における明確に除外される任意の限界値を条件として、この技術範囲に包含される。記載された範囲に限界値の一方又は両方が含まれる場合、これらの含有限界値のいずれか又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0064】
[0075]本明細書及び特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他のことを明らかに示していない限り、複数の参照対象を含む。したがって、例えば、「あるヒータ」を言及する場合には、そのような複数のヒータが含まれ、「ある開孔」を言及する場合には、当業者に知られている1つ以上の開孔及びその均等物への言及が含まれる、などである。
【0065】
[0076]また、「備える(comprise(s))」、「備えている(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、記載された特徴、整数、構成要素、又はステップの存在を特定することを意図しているが、1つ以上のその他の特徴、整数、構成要素、工程、動作、又はグループの存在又は追加を除外するものではない。
【国際調査報告】