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特表2024-539685積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-29
(54)【発明の名称】積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20241022BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
H01L25/08 C
H01L25/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523922
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 US2022047817
(87)【国際公開番号】W WO2023076336
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】17/512,109
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591016172
【氏名又は名称】アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100111615
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ラフール アガルワル
(72)【発明者】
【氏名】ラジャ スワミナサン
(57)【要約】
三次元半導体パッケージアセンブリは、ダイを含む。ダイは、複数のシリコン貫通ビア(TSV)を含む。TSVは、第1のTSV及び第2のTSVを含む。第1のTSVは、ダイの活性面からダイの裏面に電力を供給する。また、アセンブリは、受動デバイスを含み、受動デバイスは、受動デバイスの導電性コンタクトがTSVと電気的に接するように、ダイの裏面に結合されている。第1の受動デバイスは、第1のTSVを介して電力を受け取り、第2のTSVを介して第1のダイに電力を供給する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージアセンブリであって、
第1のTSV(シリコン貫通ビア)と第2のTSVとを含む第1のダイであって、前記第1のTSVは、前記第1のダイの活性面から前記第1のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、第1のダイと、
第1の受動デバイスと、を備え、
前記第1の受動デバイスは、前記第1の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第1のTSV及び前記第2のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されており、
前記第1の受動デバイスは、前記第1のTSVを介して電流を受け取り、前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電流を供給するように構成されている、
半導体パッケージアセンブリ。
【請求項2】
第2のダイを備え、
前記第2のダイは、前記第2のダイの導電性コンタクトが前記第1のダイの第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されている、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項3】
前記第2のダイは、前記第3のTSVを介して前記第1の受動デバイスから電流を受け取るように構成されている、
請求項2の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項4】
第3のTSVと第4のTSVとを含む第2のダイであって、前記第3のTSVは、前記第2のダイの活性面から前記第2のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、第2のダイと、
第2の受動デバイスであって、前記第2の受動デバイスは、前記第2の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第2のダイの前記第3のTSV及び前記第4のTSVと電気的に接するように、前記第2のダイの裏面に結合されており、前記第2の受動デバイスは、前記第3のTSVを介して電流を受け取り、前記第4のTSVを介して前記第2のダイに電流を供給するように構成されている、第2の受動デバイスと、
前記第1のダイ、前記第2のダイ、前記第1の受動デバイス及び前記第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層と、
前記第1のダイの活性面、前記第2のダイの活性面及び前記モールド材料の同一平面上に製造された再配線層構造と、を備える、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の受動デバイスは、前記第1のダイの活性面のPHY(物理デバイス)領域とは反対側の前記第1のダイの裏面のエリアに結合されており、
前記第2の受動デバイスは、前記第2のダイの活性面のPHY領域とは反対側の前記第2のダイの裏面のエリアに結合されている、
請求項4の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の受動デバイスは、チップキャパシタである、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項7】
前記第2のTSVは、前記第1の受動デバイスから前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給するために、前記第1のダイの電力端子に結合されている、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項8】
装置であって、
基板と、
前記基板上に実装された半導体パッケージアセンブリと、を備え、
前記半導体パッケージアセンブリは、
第1のTSV(シリコン貫通ビア)と第2のTSVとを含む第1のダイであって、前記第1のTSVは、前記第1のダイの活性面において前記基板から受け取った電力を前記第1のダイの裏面に供給する、第1のダイと、
第1の受動デバイスと、を備え、
前記第1の受動デバイスは、前記第1の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第1のTSV及び前記第2のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されており、
前記第1の受動デバイスは、前記第1のTSVを介して電力を受け取り、前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給する、
装置。
【請求項9】
前記半導体パッケージアセンブリは、第2のダイを備え、
前記第2のダイは、前記第2のダイの導電性コンタクトが前記第1のダイの第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されている、
請求項8の装置。
【請求項10】
前記第2のダイは、前記第3のTSVを介して前記第1の受動デバイスから電力を受け取る、
請求項9の装置。
【請求項11】
前記半導体パッケージアセンブリは、
第3のTSVと第4のTSVとを含む第2のダイであって、前記第3のTSVは、前記第2のダイの活性面から前記第2のダイの裏面に電力を供給する、第2のダイと、
第2の受動デバイスであって、前記第2の受動デバイスは、前記第2の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第3のTSV及び前記第4のTSVと電気的に接するように、前記第2のダイの裏面に結合されており、前記第2の受動デバイスは、前記第3のTSVを介して電力を受け取り、前記第4のTSVを介して前記第2のダイに電力を供給する、第2の受動デバイスと、
前記第1のダイ、前記第2のダイ、前記第1の受動デバイス及び前記第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層と、
前記第1のダイの活性面、前記第2のダイの活性面及び前記モールド材料の同一平面上に製造された再配線層構造と、を備える、
請求項8の装置。
【請求項12】
前記第1の受動デバイスは、前記第1のダイの活性面のPHY(物理デバイス)領域とは反対側の前記第1のダイの裏面のエリアに結合されており、
前記第2の受動デバイスは、前記第2のダイの活性面のPHY領域とは反対側の前記第2のダイの裏面のエリアに結合されている、
請求項11の装置。
【請求項13】
前記第1の受動デバイスは、チップキャパシタである、
請求項8の装置。
【請求項14】
前記第2のTSVは、前記第1の受動デバイスから前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給するために、前記第1のダイの電力端子に結合されている、
請求項8の装置。
【請求項15】
方法であって、
第1のTSV(シリコン貫通ビア)及び第2のシリコン貫通ビア(TSV)を含む複数のTSVを第1のダイの裏面に露出させることであって、前記第1のTSVは、前記第1のダイの活性面から前記第1のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、ことと、
第1の受動デバイスを、前記第1の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第1のダイの前記第1のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合することと、を含み、
前記第1の受動デバイスは、前記第1のTSVを介して電流を受け取り、前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電流を供給するように構成されている、
方法。
【請求項16】
前記第1の受動デバイスは、ハイブリッド接合技術を使用して前記第1のダイに結合される、
請求項15の方法。
【請求項17】
前記第1の受動デバイスは、前記導電性コンタクト上に製造されたマイクロバンプを使用して前記第1のダイに結合される、
請求項15の方法。
【請求項18】
第2のダイを、前記第2のダイの導電性コンタクトが前記第1のダイの第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合することを含む、
請求項15の方法。
【請求項19】
前記第1の受動デバイスは、前記第1のダイの活性面のPHY(物理デバイス)領域とは反対側の前記第1のダイの裏面のエリアに結合される、
請求項15の方法。
【請求項20】
第3のTSV及び第4のTSVを第2のダイの裏面に露出させることであって、前記第3のTSVは、前記第2のダイの活性面から前記第2のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、ことと、
第2の受動デバイスを、前記第2の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第2のダイの前記第3のTSV及び前記第4のTSVと電気的に接するように、前記第2のダイの裏面に結合することと、を含み、
前記第2の受動デバイスは、前記第3のTSVを介して電流を受け取り、前記第4のTSVを介して前記第2のダイに電流を供給するように構成されている、
請求項15の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
パッケージ化された集積回路は、典型的には、キャリア基板上に実装された半導体チップを含む。キャリア基板は、マザーボード又はカード等のプリント回路基板に実装されるように構成される。従来のキャリア基板は、複数のビアによって垂直に結ばれた導体平面(conductor planes)又はトレースの複数の層から生成された相互接続システムを含む。キャリア基板のダイ側の入力/出力パッドはダイに接続し、キャリア基板の下側の入力/出力パッドはプリント回路基板に接続する。ボールグリッドアレイ、ランドグリッドアレイ又はピングリッドアレイが、下側入力/出力パッドをプリント回路基板に電気的に接続するために使用される。
【0002】
パッケージ化された集積回路では、電力は、通常、電源及び何らかの形態の電力送達ネットワークを介して集積回路に送達される。現在利用可能な電源は、安定した電圧を供給するように設計されているが、集積回路に送達される実際の電力は、かなりの量のノイズを含む可能性がある。電源に結合された他のデバイスによって引き起こされる電圧変動、電磁干渉及び他の原因等の多くのノイズ源がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、積層された受動デバイス(passive device)を有する例示的な三次元半導体パッケージの断面ブロック図である。
図2】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的なプロセスフローの一部を示す図である。
図3】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的なプロセスフローの別の部分を示す図である。
図4A】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的なプロセスフローの代替部分を示す図である。
図4B】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的なプロセスフローの代替部分を示す図である。
図5】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的なプロセスフローの別の部分を示す図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する別の例示的な三次元半導体パッケージの断面ブロック図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する別の例示的な三次元半導体パッケージの断面ブロック図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する別の例示的な三次元半導体パッケージの斜視ブロック図である。
図9】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造する例示的な方法のフロー図である。
図10】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造する別の例示的な方法のフロー図である。
図11】いくつかの実施形態による、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造する別の例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
電源ノイズに関連付けられた問題に対処するために、半導体チップパッケージは、デカップリングキャパシタを使用することが多い。これらのデカップリングキャパシタの多くは、パッケージ基板上に実装される。一変形例では、デカップリングキャパシタは、ダイの周囲の基板のダイ側に実装される。別の変形例では、デカップリングキャパシタは、基板の下側に実装される。
【0005】
スイッチングノイズを低減するために使用されるキャパシタ等の受動デバイスは、半導体ダイ内の集積回路に近接していなければならない。いくつかの例では、低温同時焼成セラミック(low temperature co-fired ceramic、LTCC)チップキャパシタが、パッケージのダイ側の基板上に、典型的にはダイから数ミリメートル離れて配置される。ランド又はボール側チップキャパシタも、集積回路へのより短いルーティングを提供するために使用することができる。しかしながら、これは、相互接続部又は他の構成要素のために使用され得る空間を消費する。半導体ダイの集積回路とチップキャパシタ又は他の受動デバイスとの間の距離は、設計上の課題を生じさせ、デバイス性能に影響を与える大きな容量性及び誘導性寄生を引き起こす可能性がある。
【0006】
これらの制限に対処するために、本開示は、受動デバイスとダイ内の集積回路との間の距離を低減するために1つ以上の受動デバイスが半導体ダイ上に積層される半導体パッケージアセンブリを対象とする。
【0007】
積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージアセンブリが開示される。アセンブリは、第1のダイを含む。第1のダイは、第1のTSV及び第2のTSVを含み、第1のTSVは、第1のダイの活性面(active surface)から第1のダイの裏面に電流を伝導するように構成される。また、アセンブリは、第1の受動デバイスを含み、第1の受動デバイスは、第1の受動デバイスの導電性コンタクトが第1のTSV及び第2のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合されている。第1の受動デバイスは、第1のTSVを通して電流を受け取り、第2のTSVを通して第1のダイに電流を供給するように構成される。いくつかの例では、第1の受動デバイスは、チップキャパシタである。いくつかの実施形態では、第2のTSVは、第1の受動デバイスから第2のTSVを通して第1のダイに電力を供給するために、第1のダイ内の電力端子に結合される。
【0008】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第2のダイを含み、第2のダイは、第2のダイの導電性コンタクトが第1のダイ内の第3のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合されている。いくつかの変形例では、第2のダイは、第3のTSVを通して第1の受動デバイスから電流を受け取る。
【0009】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第2のダイを含む。第2のダイは、第3のTSV及び第4のTSVを含む。第3のTSVは、第2のダイの活性面から第2のダイの裏面に電流を伝導するように構成される。また、アセンブリは、第2の受動デバイスを含み、第2の受動デバイスは、第2の受動デバイスの導電性コンタクトが第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、第2のダイの裏面に結合されている。第2の受動デバイスは、第3のTSVを通して電流を受け取り、第4のTSVを通して第2のダイに電流を供給するように構成される。また、アセンブリは、第1のダイ、第2のダイ、第1の受動デバイス及び第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層を含むことができる。また、アセンブリは、第1のダイの活性面、第2のダイの活性面及びモールド材料の同一平面上の表面上に製造された再配線層構造を含むことができる。いくつかの変形例では、第1の受動デバイスは、第1のダイの活性面のPHY領域の反対側の第1のダイの裏面のエリアに結合され、第2の受動デバイスは、第2のダイの活性面のPHY領域の反対側の第2のダイの裏面のエリアに結合される。
【0010】
実施形態の変形例は、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを含む装置を対象とする。装置は、基板と、基板上に実装された半導体パッケージアセンブリと、を含む。半導体パッケージアセンブリは、第1のTSVと第2のTSVとを含む第1のダイを含み、第1のTSVは、第1のダイの活性面において基板から受け取った電力を第1のダイの裏面に供給する。また、アセンブリは、第1の受動デバイスを含み、第1の受動デバイスは、第1の受動デバイスの導電性コンタクトが第1及び第2のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合されている。第1の受動デバイスは、第1のTSVを通して電力を受け取り、第2のTSVを通して第1のダイに電力を供給する。いくつかの例では、第1の受動デバイスは、チップキャパシタである。いくつかの実施形態では、第2のTSVは、第1の受動デバイスから第2のTSVを通して第1のダイに電力を供給するために、第1のダイ内の電力端子に結合される。
【0011】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第2のダイを含み、第2のダイは、第2のダイの導電性コンタクトが第1のダイ内の第3のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合されている。いくつかの変形例では、第2のダイは、第3のTSVを通して第1の受動デバイスから電力を受け取る。
【0012】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、第3のTSVと第4のTSVとを含む第2のダイを含み、第3のTSVは、第2のダイの活性面から第2のダイの裏面に電力を供給する。また、アセンブリは、第2の受動デバイスを含み、第2の受動デバイスは、第2の受動デバイスの導電性コンタクトが第2のダイ内の第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、第2のダイの裏面に結合されており、第2の受動デバイスは、第3のTSVを通して電力を受け取り、第4のTSVを通して第2のダイに電力を供給する。また、アセンブリは、第1のダイ、第2のダイ、第1の受動デバイス及び第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層と、第1のダイの活性面、第2のダイの活性面及びモールド材料の同一平面上の表面上に製造された再配線層構造と、を含むことができる。いくつかの変形例では、第1の受動デバイスは、第1のダイの活性面のPHY領域の反対側の第1のダイの裏面のエリアに結合され、第2の受動デバイスは、第2のダイの活性面のPHY領域の反対側の第2のダイの裏面のエリアに結合される。
【0013】
実施形態の別の変形例は、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造する方法を対象とする。本方法は、第1のダイの裏面上に、第1及び第2のシリコン貫通ビア(through silicon via、TSV)を含む複数のTSVを露出させることを含み、第1のTSVは、第1のダイの活性面から第1のダイの裏面に電流を伝導するように構成される。また、本方法は、第1の受動デバイスを、第1の受動デバイスの導電性コンタクトが第1のダイ内の第1及び第2のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合することを含み、第1の受動デバイスは、第1のTSVを通して電流を受け取り、第2のTSVを通して第1のダイに電流を供給する。
【0014】
いくつかの変形例では、第1の受動デバイスは、ハイブリッド接合技術を使用して第1のダイに結合される。他の変形例では、第1の受動デバイスは、導電性コンタクト上に製造されたマイクロバンプを使用して第1のダイに結合される。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、第2のダイを、第2のダイの導電性コンタクトが第1のダイ内の第3のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合することを含む。いくつかの変形例では、第1の受動デバイスは、第1のダイの活性面のPHY領域の反対側の第1のダイの裏面のエリアに結合される。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、第2のダイの裏面上に第3及び第4のTSVを露出させることを含み、第3のTSVは、第2のダイの活性面から第2のダイの裏面に電流を伝導するように構成される。これらの実施形態では、方法は、第2の受動デバイスを、第2の受動デバイスの導電性コンタクトが第2のダイ内の第3及び第4のTSVと電気的に接するように、第2のダイの裏面に結合することを含み、第2の受動デバイスは、第3のTSVを通して電流を受け取り、第4のTSVを通して第2のダイに電流を供給するように構成される。
【0017】
本開示は、図1から始めて更に詳細に説明される。明細書及び図面を通じて、同じ符号は同じ構成要素を指す。図1は、本開示の一実施形態による、例示的な半導体パッケージアセンブリ100のブロック図を示す。半導体パッケージアセンブリ100は、パーソナルコンピュータ、ノートブック、タブレット、スマートフォン、ストレージデータセンタ等の高性能用途、金融、生命科学、又は、人工知能等の大規模データベース若しくは分析を伴う用途において有用であり得る。多くの他の用途が可能である。
【0018】
以下でより詳細に説明するように、例示的な半導体パッケージアセンブリ100は、ダイの電気的性能を改善するためにダイ上に積層された受動デバイスを含む。受動デバイスがダイに近接していることにより、寄生特性(parasitic properties)が低減され、設計の柔軟性が提供される。
【0019】
図1に示された半導体パッケージアセンブリ100は、受動デバイス、ダミー構成要素又は他のダイがその上に積層され得る第1レベルの半導体ダイ110を含む。第1レベルのダイ110は、裏面106及び対向するデバイス層104を有する、シリコン、シリコンオンインシュレータ、ガリウムヒ素、シリコンゲルマニウム等の半導体基板102から形成される。デバイス層集積回路112は、デバイス層104の上又は内部に形成される。デバイス層は、典型的には、半導体バルクの上に材料の絶縁又は誘電体層、導電層及び半導体層を順次堆積させ、フォトリソグラフィ及びフォトマスクを使用して様々な材料層をパターン化して、回路構成要素及び素子(例えば、トランジスタ、キャパシタ、抵抗器等)を形成することによって製造される。回路構成要素は、ダイの機能回路ブロックを実装する集積回路を形成するように接続される。
【0020】
また、第1レベルのダイ110は、半導体基板デバイス層104上に形成された相互接続層122を含む。ダイ相互接続層122は、バックエンドオブライン(back end of line、BEOL)層であり得る。ダイ相互接続層は、ボンドパッド124とデバイス層集積回路112との間の電気的接続を形成する。ボンドパッド124は、ダイ相互接続層122内又は上に形成される。
【0021】
ダイ相互接続層122は、当業者によって理解されるように、交互の誘電体層と、誘電体層を通って延在する導電性ビアと接続されたパターン化された導電性トレース層(図示せず)と、から構成され得る。パターン化された導電性トレースは、銅、アルミニウム、銀、金、それらの合金等を含むがこれらに限定されない、任意の適切な導電性材料であり得る。誘電体層は、二酸化ケイ素及び酸窒化ケイ素を含むがこれらに限定されない、任意の適切な誘電体材料であり得る。このようにして、第1レベルのダイ110は、活性面128(例えば、ダイ相互接続層122の外面)と、対向する裏面106と、を含む。活性面128は、基板102の反対側のダイ110の表面であり、他の構成要素への接続のためのボンドパッド124等の相互接続部を含む。いくつかの例では、活性面128は、相互接続層122の最下層である。
【0022】
図1に更に示されるように、複数のシリコン貫通ビア132が、ダイ裏面106からデバイス層集積回路112まで、又は、デバイス層集積回路112を通ってダイ相互接続層122まで形成されて、それらの間に電気経路を形成する。TSV132を形成するための技術及びプロセスは、半導体基板102及び/又はデバイス層集積回路112へのビアのエッチング又は穿孔(レーザによる等)を含めて、当技術分野で周知である。また、TSVは、銅、アルミニウム、銀、金、それらの合金等を含むがこれらに限定されない導電性材料をビア内に配設することによって形成される。導電性材料は、堆積及びめっき技術を含むがこれらに限定されない任意の既知の技術によって形成することができる。
【0023】
TSV132は、デバイス層内のデバイス(トランジスタ、キャパシタ、抵抗器等)がパターン化される前に製造される「ビアファースト(via-first)」TSVとすることができる。他の変形例では、TSV132は、個々のデバイスがパターン化された後であるが、ダイ相互接続層122が作成される前に製造される「ビアミドル(via-middle)」TSVとすることができる。なお更なる変形例では、TSV132は、ダイ相互接続層122の製造後(又は製造中)に製造される「ビアラスト(via-last)」TSVとすることができる。形成後、TSV132は、相互接続部を生成するために、導電性材料(例えば、銅)で選択的に充填又はめっきされる。図1のTSV132は、導電性金属とシリコン基板との間の電気的絶縁のために誘電体層が堆積される金属絶縁体半導体(metal insulator semiconductor、MIS)デバイスである。TSV132は、埋め込まれ、その結果、TSVを露出させるために、基板の大部分が、研削又はエッチングで除去されなければならない。読者は、TSV132が、ダイ分割及びダイ積層に有用な高密度、短チャネル、幅広の相互接続部を提供することを理解するであろう。また、読者は、一般に「シリコン貫通」ビアと呼ばれるが、TSVは、基板の材料にかかわらず、ダイ活性面128又はデバイス層集積回路112を裏面106に接続する任意のビアであり得ることを理解するであろう。図示されたTSVの数は、説明のためだけのものであり、当業者の読者であれば、図示されたよりも多い又は少ないTSVが存在し得ることを理解するであろう。
【0024】
また、第1レベルのダイ110は、ダイ相互接続層122の活性面128上のボンドサイトに電気的に結合された複数の導電性相互接続部170(例えば、ダイパッド、マイクロバンプ、制御コラプスチップ接続(C4)バンプ等)を含む。活性面128は、ダイを保護するためにその上に配設されたパッシベーション層(例えば、窒化ケイ素)を含むことができ、パッシベーション層は、ボンディングサイトを露出させるためにエッチングすることができる。相互接続部170は、様々な周知の技術によってボンディングサイト上に製造され得るか又はボンディングサイトに取り付けられ得る。いくつかの例では、アンダーバンプメタライゼーション層(図示せず)が、機械的及び電気的結合を改善するために、相互接続部170の取り付けの前にボンディングサイト上に製造される。様々な相互接続部170が、第1レベルのダイ110に電力及び接地を提供し、入力及び出力信号を伝達する。
【0025】
図1において、半導体パッケージアセンブリ100は、基板150上に実装されている。相互接続部170は、基板150の表面上のボンディングサイトと位置合わせされる。電力及び接地は、基板150から第1レベルのダイ110に供給される。入力及び出力信号は、相互接続部170を通して第1レベルのダイ110と基板150との間で伝達される。
【0026】
いくつかの例では、導電性トレース及び導電性ボンドサイトを含む金属層(図示せず)が、第1レベルのダイ110の裏面上に製造されて、TSV132への電気的ルーティングを提供する。ボンドサイトは、第1レベルのダイ110の裏面106に接合される受動デバイス又は第2レベルのダイの導電性相互接続部を受ける。いくつかの例では、ボンドサイトはボンドパッドを含む。
【0027】
図1に示された例示的な半導体パッケージアセンブリ100は、第2レベルの又は「積層された」受動デバイス140を含む。受動デバイス140は、第1レベルのダイの裏面106に接合され、したがって、3Dパッケージアーキテクチャの第2レベルの構成要素と呼ばれる。受動デバイス140は、2つ以上のTSV132に直接接合されるか、又は、第1レベルのダイ110の裏面106上の導電性トレースを通してTSV132に接続されるボンドサイトに接合される相互接続部142(例えば、はんだ構造又はボンドパッド)を含む。はんだリフロープロセスを用いて、ボンドを生成する。他の例では、ハイブリッド接合技術を用いて、ボンドを生成することができる。
【0028】
図1の例における受動デバイス140は、キャパシタである。そのような受動デバイス140は、抵抗器、インダクタ等として実装することもできる。より具体的には、受動デバイス140は、第1レベルのダイ110における電源及びスイッチングノイズを低減するために提供されるデカップリングキャパシタである。第1レベルのダイ110内の少なくとも1つの第1のTSV132は、(ボンドパッド124を通して)相互接続部170に電気的に結合され、基板150からデカップリングキャパシタ/受動デバイス140に電力を搬送する。電力は、キャパシタにエネルギーとして蓄積され、最終的に第2のTSV132を通して第1レベルのダイ110に供給される。
【0029】
第2のTSV132は、デバイス層集積回路112に電力を送達するために、第1レベルのダイ110内の1つ以上の電力端子144に接続される(例えば、電力レール、電力バス又は電力メッシュに接続される)。図1では、電力端子144が相互接続層122内に含まれているが、他の変形例も可能である。例えば、別の変形例では、電力端子144は、デバイス層内に設けられてもよい。
【0030】
例示的な半導体パッケージアセンブリは、第1レベルのダイ110及び受動デバイス140を包むカプセル化層(図示せず)を含む。一例では、カプセル化層は、エポキシ又は他のポリマー材料である。別の例では、カプセル化層は、二酸化ケイ素であり、したがって第1レベルのダイ110の熱膨張係数(coefficient of thermal expansion、CTE)に近い熱膨張係数を有する。アンダーフィル材料(図示せず)が、第1レベルのダイ110と基板150との間に堆積されて、相互接続部170を包み込んで保護する。いくつかの例では、アンダーフィル材料は、受動デバイス140と第1レベルのダイ110との間に堆積されて、相互接続部142を包み込んで保護する。
【0031】
更なる説明のために、図2図5は、様々な実施形態による、半導体パッケージアセンブリを製造するための例示的なプロセスフローを示す。例えば、図2図4に示される例示的なプロセスフローは、図1に描示された例示的な半導体パッケージアセンブリ100を構成するために使用され得る。図2から始めると、第1レベルのダイ210(例えば、図1の第1レベルのダイ110)がキャリア250上に配置される。第1レベルのダイ210は、基板部分202と、基板部分202に埋め込まれたTSV232と、活性面228のボンドパッド224を含む相互接続層222と、を含む。第1レベルのダイ210において、少なくとも1つのTSV232がボンドパッド224に結合され、少なくとも1つのTSVが電力端子244に結合される。第1レベルのダイ210を配置する前に、キャリア250の最終的な分離のために、キャリア250の取り付け面を熱又は光活性化剥離層で処理することができる。キャリア250は、ガラスキャリア又は別の好適な材料とすることができる。
【0032】
図3に移ると、第1レベルのダイ210は、ダイ210の裏面206から基板部分202のバルク材料を(例えば、研削によって)除去して、埋め込まれたTSV232を露出させるために、薄化及び平坦化プロセスを受ける。代替的に、薄化は、必要とされないか、又は、キャリア250上に第1レベルのダイ210を配置する前に実施されている。いくつかの例では、TSVは、導電性材料(例えば、銅)でめっき又は充填される。第1レベルのダイの裏面は、例えば、第2レベルの構成要素の相互接続部(例えば、はんだ構造)へのTSV232の接続を容易にするためにメタライゼーション層を堆積させることによって、受動デバイス(又は他の第2レベルの構成要素)を受けるように準備され得る。
【0033】
図4Aに移ると、受動デバイス240が、第1レベルのダイ210の裏面206上に配置される。受動デバイス240は、受動デバイス240の相互接続部242(例えば、マイクロバンプ)が第1レベルのダイ210の裏面206上のボンディングサイトと位置合わせされるように配置される。ボンディングサイトは、TSV232の上に直接形成されたボンディングパッドであってもよく、又は、第1レベルのダイ210の裏面206に形成された導電性トレースを通してTSV232に接続されたボンディングパッドであってもよい。いくつかの例では、はんだリフロープロセスが、受動デバイス240を第1レベルのダイ210に接合するために使用される。
【0034】
図4Bは、図4Aに示されたプロセスフローの代替例を示す。図4Bにおいて、受動デバイス240は、受動デバイス240の凹型ボンドパッド246が、TSV132に対応する第1レベルのダイ210の裏面206上のボンディングサイトと位置合わせされるように配置される。これらの例では、ハイブリッド接合プロセスが、受動デバイス240を第1レベルのダイ210に接合するために使用される。
【0035】
図4A又は図4Bの何れかから図5に移ると、キャリア250が除去され、剥離層が活性化される。相互接続部270(例えば、はんだボール)が、第1レベルのダイの活性面228に取り付けられる。相互接続部270のいくつかは、TSV232に電気的に結合される。いくつかの例では、第1レベルのダイ210と相互接続部270との間の機械的及び電気的結合を改善するために、ダイの活性面228上のボンドサイト及びパッシベーション層の周囲部分の上にアンダーバンプメタライゼーションプロセスが実施される。
【0036】
更なる説明のために、図6は、いくつかの実施形態による別の例示的な半導体パッケージアセンブリ600のブロック図を示す。半導体パッケージアセンブリ600は、図1の第1レベルのダイ110と同様の特徴を含む第1レベルのダイ610を含む。すなわち、図6は、TSV632a~h、基板602の裏面606、活性面630、相互接続層622、デバイス層集積回路612を含むデバイス層604、及び、デバイス層集積回路612に電力を送達するための第1レベルのダイ610内の1つ以上の電力端子644(例えば、電力レール、電力バス又は電力メッシュに接続される)を含む。図示されたTSVの数は、説明のためだけのものであり、当業者の読者であれば、図示されたよりも多くのTSVが存在し得ることを理解するであろう。
【0037】
また、半導体パッケージアセンブリ600は、第1レベルのダイ610の活性面630に電気的及び機械的に結合された多数の外部相互接続部670を含む。外部相互接続部670は、基板650等の外部構成要素から半導体パッケージアセンブリ600に電力及び接地を提供するために使用される。
【0038】
また、半導体パッケージアセンブリ600は、上述したように第1レベルのダイ610の裏面606に接合された受動デバイス640、646を含む。したがって、受動デバイス640、646は、3Dパッケージアーキテクチャの第2レベルの構成要素である。受動デバイス640、646は、第1レベルのダイ610の裏面606上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV632a、632b、632g、632h)に直接接合されるか、又は、TSV(すなわち、TSV632a、632b、632g、632h)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合される相互接続部642、648(例えば、マイクロバンプ又はボンドパッド)を含む。受動デバイス640、646は、図示されたものよりも多い又は少ないTSVに電気的に結合され得ることが理解されるであろう。相互接続部642、648は、冶金接合(例えば、はんだリフロー)のためのはんだ構造、又は、ハイブリッド接合のための凹型ボンドパッドとすることができる。様々な例では、受動デバイス640、646は、キャパシタ、抵抗器、インダクタ又はそれらの組み合わせである。
【0039】
また、半導体パッケージアセンブリ600は、第1レベルのダイ610の裏面606に接合された少なくとも1つの積層されたダイ680を含む。したがって、積層されたダイ680は、3Dパッケージアーキテクチャの第2レベルの構成要素である。積層されたダイ680は、基板、デバイス層集積回路、相互接続層(説明を容易にするために全ては示さず)等のように、第1レベルのダイ610と同様の特徴を含む。積層されたダイ680は、入力信号、出力信号、電力及び接地を伝達する外部相互接続部670に直接接続されない。むしろ、積層されたダイ680との間の入力信号、出力信号、電力及び接地は、第1レベルのダイ610のTSV632c、632d、632e、632fを通して伝達される。
【0040】
積層されたダイ680は、第1レベルのダイ610の裏面606に接合するための相互接続部682を含む。相互接続部682は、冶金接合(例えば、はんだリフロー)のためのはんだ構造、又は、ハイブリッド接合のための凹型ボンドパッドとすることができる。存在する場合、凹型ボンドパッドは、積層されたダイ680の活性面628と同一平面上にあり、銅等の導電性金属から構成することができる。積層されたダイ680の相互接続部682は、TSV(すなわち、TSV632c、632d、632e、632f)に直接接合することができ、又は、第1レベルのダイ610の裏面606上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV632c、632d、632e、632f)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合することができる。積層されたダイ680は、図示されたものよりも多くの又は少ないTSVに電気的に結合され得ることが理解されよう。
【0041】
受動デバイス640、646は、上述したように、フィルタ処理された電力を第1レベルのダイ610に供給するキャパシタを含む。また、受動デバイス640、646は、積層されたダイ680に電力を供給する。図6に示された例示的な構成では、受動デバイス640は、相互接続部670、ボンドパッド624、TSV632a及び相互接続部642を含む経路を通して基板650から電力を受け取る。受動デバイス640は、TSV632bを通して第1レベルのダイ610内の電力端子644に電力を供給する。積層されたダイ680は、第1レベルのダイ610内の電力端子644と、電力端子644に電気的に結合されたTSV632cと、相互接続部682と、を含む経路を通して、受動デバイス640から電力を受け取る。積層されたダイ680は、第1レベルのダイ610内のTSV632dを通して基板650から接地を受け取る。積層されたダイ680は、第1レベルのダイ610内の相互接続層622に電気的に結合された2つ以上のTSV632e、632fを通して入力/出力信号を伝達する。受動デバイス646は、相互接続部670及びTSV632hを通して基板650から電力を受け取る。受動デバイス640は、TSV632gを通して第1レベルのダイ610内の別の電力端子645に電力を供給する。
【0042】
また、半導体パッケージアセンブリ600は、第1レベルのダイ610、積層されたダイ680及び受動デバイス640、646を包むカプセル化層(図示せず)を含む。一例では、カプセル化層は、エポキシ又は他のポリマー材料である。別の例では、カプセル化層は二酸化ケイ素であり、したがって、第1レベルのダイ610のCTEに近いCTEを有する。
【0043】
更なる説明のために、図7は、いくつかの実施形態による別の例示的な半導体パッケージアセンブリ700のブロック図を示す。半導体パッケージアセンブリ700は、複数の第1レベルのダイ710、711を含む。第1レベルのダイ710は、TSV732a~f、基板702の裏面706、活性面728、相互接続層722、デバイス層集積回路712を含むデバイス層704、及び、デバイス層集積回路712に電力を送達するための第1レベルのダイ710内の1つ以上の電力端子744(例えば、電力レール、電力バス又は電力メッシュに接続される)を含む。加えて、第1レベルのダイ711は、TSV733a~f、基板703の裏面707、活性面729、相互接続層723、デバイス層集積回路713を含むデバイス層705、及び、デバイス層集積回路713に電力を送達するための第1レベルのダイ711内の1つ以上の電力端子745(例えば、電力レール、電力バス、又は電力メッシュに接続される)を含む。第1レベルのダイ710、711の何れかの図示されたTSVの数は、説明のためだけのものであり、当業者の読者であれば、図示されたよりも多い又は少ないTSVが存在し得ることを理解するであろう。
【0044】
また、第1レベルのダイ710、711は、物理デバイス又は「PHY(physical device)」領域716、717と、非PHY領域と、を含む。PHY領域は、ダイ間信号の送信に専用の様々な内部及び外部導体構造を有する。非PHY領域は、電力、接地、又は、ダイから基板への信号の伝達に合わせて調整された導体構造を有する。PHY領域716、717は、第1レベルのダイ710、711間の電気経路を実装するための入力/出力信号のためのダイパッドを含む。いくつかの例では、これらのPHY領域716、717内のダイパッドは、第1レベルのダイの非PHY領域の他のダイパッドよりも細かいピッチを有する。PHY716、717は、第1レベルのダイ710、711の各々の周辺に製造され、これらのPHY領域716、717が互いに近接して、2つのPHY領域716、717間の距離が減少するように配置される。
【0045】
また、半導体パッケージアセンブリ700は、半導体パッケージアセンブリ700を基板750等の外部構成要素に電気的及び機械的に結合する多数の外部相互接続部770を含む。一実施形態では、基板750は、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)である。外部相互接続部770は、基板750から半導体パッケージアセンブリ700に電力及び接地を提供するために使用される。導電性外部相互接続部は、ダイパッド、マイクロバンプ、C4バンプ又は他のはんだ構造等の導電性構造であってもよい。
【0046】
また、半導体パッケージアセンブリ700は、第1レベルのダイ710の裏面706に接合された少なくとも1つの受動デバイス740と、他の第1レベルのダイ711の裏面707に接合された少なくとも1つの受動デバイス741と、を含む。したがって、受動デバイス740、741は、3Dパッケージアーキテクチャの第2レベルの構成要素である。受動デバイス740は、TSV(すなわち、TSV732e、732f)に直接接合されるか、又は、第1レベルのダイ710の裏面706上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV732e、732f)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合される相互接続部742を含む。受動デバイス741は、TSV(すなわち、TSV733e、733f)に直接接合されるか、又は、第1レベルのダイ711の裏面707上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV733e、733f)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合される相互接続部743(例えば、マイクロバンプ又はボンドパッド)を含む。受動デバイス740、741は、図示されたものよりも多い又は少ないTSVに電気的に結合され得ることが理解されるであろう。相互接続部742、743は、上述したように、冶金接合(例えば、はんだリフロー)のためのはんだ構造、又は、ハイブリッド接合のための凹型ボンドパッドとすることができる。様々な例では、受動デバイス740、741は、キャパシタ、抵抗器、インダクタ又はそれらの組み合わせとすることができる。受動デバイス740、741は、受動デバイス740、741とダイ間接続を実装するダイパッドとの間の距離を低減するために、それぞれのPHY領域716、717の反対側の第1レベルのダイ710、711の裏面706、707上に配置される。
【0047】
また、半導体パッケージアセンブリ700は、第1レベルのダイ710の裏面706に接合された積層されたダイ780と、他の第1レベルのダイ711の裏面707に接合された積層されたダイ781と、を含む。したがって、積層されたダイ780、781は、3Dパッケージアーキテクチャの第2レベルの構成要素である。積層されたダイ780は、第1レベルのダイ710の裏面706に接合するための相互接続部782を含む。積層されたダイ781は、第1レベルのダイ711の裏面707に接合するための相互接続部783を含む。相互接続部782、783は、冶金接合(例えば、はんだリフロー)のためのはんだ構造、又は、ハイブリッド接合のための凹型ボンドパッドとすることができる。存在する場合、凹型ボンドパッドは、活性面728、729と同一平面上にあり、銅等の導電性金属から構成することができる。
【0048】
積層されたダイ780の相互接続部782は、TSV(すなわち、TSV732a、732d、732c、732d)に直接接合されるか、又は、第1レベルのダイ710の裏面706上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV732a、732d、732c、732d)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合される。積層されたダイ781の相互接続部783は、TSV(すなわち、TSV733a、733d、733c、733d)に直接接合されるか、又は、第1レベルのダイ711の裏面707上の導電性トレースを通してTSV(すなわち、TSV733a、733d、733c、733d)に接続された2つ以上のボンドサイトに接合される。積層されたダイ780、781は、図示されたものよりも多くの又は少ないTSVに電気的に結合され得ることが理解されよう。
【0049】
図7に示された例示的な半導体パッケージアセンブリ700は、第1レベルのダイ710、711、積層されたダイ780、781、及び、受動デバイス740、741を包むカプセル化材790を含む。一例では、カプセル化材790は、エポキシ又は他のポリマー材料である。別の例では、カプセル化層は二酸化ケイ素であり、したがって、第1レベルのダイ710、711のCTEに近いCTEを有する。
【0050】
また、半導体パッケージアセンブリ700は、第1レベルのダイ710、711のPHY領域716、717間の電気経路を実装する再配線層718を含む。また、再配線層718は、第1レベルのダイの活性面728、729上の他のダイパッドと再配線層のランド側表面上の相互接続部770との間の電気経路を実装する。再配線層718は、第1レベルのダイ710、711の活性面728、729上、及び、活性面728、729と同一平面上にあるカプセル化材790上に製造される。再配線層718は、第1レベルのダイ710、711の活性面728、729から、これらの表面を越えてカプセル化材790の同一平面上の表面まで延在するファンアウト経路を形成する。再配線層718は、トレース、パッド、ビア、及び、製造に好適な他のタイプの導体構造等の導体構造の複数の層(図示せず)と、複数のレベル間誘電体層(図示せず)と、を含むことができる。様々な例では、導体構造は、銅、アルミニウム、金、白金、パラジウム、これら又は他の導体の組み合わせから構成され、めっき、スパッタリング、化学蒸着、これらの組み合わせ等の周知の材料堆積技術を使用して製造され、必要に応じて、周知のフォトリソグラフィ及び方向性エッチング技術を使用してパターン化され得る。レベル間誘電体層は、酸化ケイ素等のガラス又は他のタイプのレベル間誘電体層材料から構成することができる。外部相互接続部は、再配線層718内のボンドパッドに機械的及び電気的に結合される。再配線層718は、第1レベルのダイ710のPHY領域716と他の第1レベルのダイ711のPHY領域717との間のタイトピッチ集積ファンアウト相互接続を実装することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、受動デバイス740、741は、フィルタ処理された電力を第1レベルのダイ710、711にそれぞれ供給するキャパシタを含む。また、受動デバイス740、741は、フィルタ処理された電力を積層されたダイ780、781にそれぞれ供給する。図7に示された例示的な構成では、受動デバイス740は、相互接続部770、再配線層718及びTSV732eを通して基板750から電力を受け取る。受動デバイス740は、TSV632fを通して第1レベルのダイ710内の電力端子744に電力を供給する。いくつかの実施形態では、積層されたダイ780は、TSV632d及び電力端子744への電気経路を通して、又は、TSV632d及び受動デバイス740に電気的に結合された異なる電力端子(図示せず)を含む別の電気経路を通して、受動デバイス740から電力を受け取る。他の実施形態では、積層されたダイ780は、TSV、再配線層718及び相互接続部770を通して基板から電力を受け取る。積層されたダイ780は、第1レベルのダイ710内のTSV732cを通して基板750から接地を受け取る。積層されたダイ780は、第1レベルのダイ710内の相互接続層722に電気的に結合されたTSV732a、732bを通して入力/出力信号を伝達する。
【0052】
同様に、受動デバイス741は、相互接続部770、再配線層718及びTSV733eを通して基板750から電力を受け取る。受動デバイス741は、TSV733fを通して第1レベルのダイ711内の電力端子745に電力を供給する。いくつかの実施形態では、積層されたダイ781は、TSV733d及び電力端子745への電気経路を通して、又は、TSV733d及び受動デバイス741に電気的に結合された別の電力端子(図示せず)を含む別の電気経路を通して、受動デバイス741から電力を受け取る。他の実施形態では、積層されたダイ781は、TSV、再配線層718及び相互接続部770を通して基板から電力を受け取る。積層されたダイ781は、第1レベルのダイ711内のTSV733cを通して基板750から接地を受け取る。積層されたダイ781は、第1レベルのダイ711内の相互接続層723に電気的に結合されたTSV733a、733bを通して入力/出力信号を伝達する。
【0053】
更なる説明のために、図8は、いくつかの実施形態による別の例示的な半導体パッケージアセンブリ800の斜視ブロック図を示す。従来、非活性(又は「ダミー」)構成要素が、半導体パッケージのための構造的支持を提供するために、他の積層された活性構成要素(例えば、第2レベルのダイ)の中で第1レベルのダイ上に積層される。ダミー構成要素は、例えば、第1レベルのダイのCTEと同様のCTEを有するバルクシリコンであり得る。一例として、ダミー構成要素は、第2レベルのダイのそば又は周りに配置することができる。いくつかの実施形態によれば、ダミー構成要素の一部又は全部を受動デバイスで置き換えることができる。
【0054】
図8の例では、ダミー構成要素の一部又は全部が、第1レベルのダイ上に積層された受動デバイスで置き換えられている。半導体パッケージアセンブリ800は、第1レベルのダイ810の裏面806に接合された積層されたダイ880と、別の第1レベルのダイ811の裏面807に接合された積層されたダイ881と、を含む。また、ダミー構成要素820は、パッケージに構造的支持を提供するために、積層されたダイ880、881の周りで第1レベルのダイ810、811の裏面806、807に取り付けられる。図8の例では、ダミー構成要素の代わりに、受動デバイス840、841が、第1レベルのダイ810、811の裏面806、807にそれぞれ接合される。この例では、受動デバイス840、841は、第1レベルのダイ810、811のPHY領域816、817(破線によって部分的に示される)に近接して配置されている。第1レベルのダイ810、811、積層されたダイ880、881及び受動デバイス840、841は、上記で説明した図1図7の何れかに示したものと同じ又は同様の特徴を含む。第1のレベルのダイ810、811、積層されたダイ880、881及び受動デバイス840、841は、説明を明確にするためにここでは示されていないカプセル化材内に包むことができる。再配線層818は、第1レベルのダイ810、811の活性面及びカプセル化材の同一平面上の表面上に製造される。外部相互接続部870は、電力及び接地を提供するために、及び、半導体パッケージアセンブリ800の外部の構成要素からI/O信号を伝達するために、再配線層818に取り付けられている。
【0055】
更なる説明のために、図9は、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための例示的な方法を示すフロー図を示している。図9の方法は、第1のダイの裏面上に複数のシリコン貫通ビア(TSV)を露出させること902を含む。第1の複数のTSVのうち第1のTSVは、第1のダイの活性面から第1のダイの裏面に電力を供給する。第1のダイの裏面上に複数のTSVを露出させること902は、キャリア上に第1レベルの底部ダイを配置し、底部ダイの基板の裏面からバルク材料を除去することによって実行される。裏面は、活性面の反対側の面である。バルク材料は、底部ダイに埋め込まれたTSVを露出させるために、例えば研削によって除去される。TSVは、裏面から底部ダイへの電気経路を提供する。TSVは、トランジスタ、キャパシタ又は抵抗器等の集積回路を含むデバイス層で終端することができる。また、TSVは、電力、接地を受け取り、I/O信号を基板又は再配線層等の外部構成要素に伝達するために、ダイの機能論理ブロック間及びダイパッド相互接続部への電気信号経路を提供する、メタライゼーション(例えば、導電性トレース、パッド及びビア)及び誘電体材料の層を含む相互接続層において終端することができる。また、TSVは、ダイパッドが基板等の外部構成要素と接するダイの活性面で終端することができる。少なくとも1つのTSVは、底部ダイの活性面から底部ダイの裏面へ電力を供給するための電気経路を提供する。
【0056】
また、図9の方法は、第1の受動デバイスを、第1の受動デバイスの導電性コンタクトが第1のダイ内の第1の複数のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合すること904を含む。第1の受動デバイスは、第1のTSVを通して電力を受け取り、第1の複数のTSVのうち第2のTSVを通して第1のダイに電力を供給する。第1の受動デバイスを第1のダイの裏面に結合すること904は、受動デバイスと第1のダイの裏面(相互接続層を含む活性面の反対側)との間に冶金ボンド又はハイブリッドボンドを生成することによって実行される。
【0057】
受動デバイスの電気コンタクトは、受動デバイスに電力を供給するTSVを含む第1のグループのTSVに接合される。いくつかの例では、導電性トレース及びボンドパッドが底部ダイの裏面上に形成される。これらの例では、受動デバイスの電気コンタクトは、これらの導電性トレースを通して第1のグループのTSVに電気的に結合されたボンドパッドに接合される。受動デバイスの電気コンタクトのうち少なくとも1つは、受動デバイスに電力を供給するTSVの第1のグループ内のTSVに電気的に結合される。TSVの第1のグループ内の少なくとも1つの他のTSVは、受動デバイスからダイに電力を供給するために、第1のダイ内の(例えば、ダイの活性面に近接する相互接続層内の)電力端子に接続される。受動デバイスは、キャパシタ、抵抗器、インダクタ又はそれらの組み合わせを含むことができる。電気コンタクトは、ハイブリッド接合のための凹型ダイパッド、又は、冶金接合のための導電性相互接続部(例えば、マイクロバンプ)に電気的及び機械的に結合されたダイパッドであり得る。いくつかの例では、受動デバイスは、上述したように、底部ダイの活性面上のPHY領域の反対側の底部ダイの裏面上に積層される。
【0058】
更なる説明のために、図10は、積層された受動デバイスを有する三次元半導体パッケージを製造するための別の例示的な方法を示すフロー図を示している。図10の方法は、第2のダイを、第2のダイの導電性コンタクトが第1のダイ内の第2の複数のTSVと電気的に接するように、第1のダイの裏面に結合すること1002を含むという点で、図9の方法に追加される。第2のダイを第1のダイの裏面に結合すること1002は、積層された第2のダイと底部ダイの裏面(相互接続層を含む活性面の反対側)との間に冶金ボンド又はハイブリッドボンドを生成することによって実行される。積層されたダイの相互接続部は、TSVの第2のグループに接合される。いくつかの例では、導電性トレース及びボンドパッドは、底部ダイの裏面上に形成される。これらの例では、積層されたダイの相互接続部は、これらの導電性トレースを通してTSVの第2のグループに電気的に結合されるボンドパッドに接合される。様々な実施形態では、相互接続部は、ハイブリッド接合のためにダイの活性面と同一平面上にある凹型ボンドパッド、又は、冶金接合のために導電性相互接続部(例えば、マイクロバンプ)に電気的及び機械的に結合される活性面上に形成されたダイパッドである。TSVの第2のグループは、少なくとも、積層されたダイと底部ダイとの間のI/O信号のための経路を提供する。
【0059】
更なる説明のために、図11は、図9の方法の変形例を示すフロー図を示している。図11の方法は、第2のダイの裏面上に複数のTSVを露出させること1102を含む。第2の複数のTSVのうち第3のTSVは、第2のダイの活性面から第2のダイの裏面に電力を供給する。第2のダイの裏面上に複数のTSVを露出させること1102は、第1の底部ダイを有するキャリア上に第2の底部ダイを配置し、同じプロセスで第1及び第2の底部ダイの基板の裏面からバルク材料を除去することによって実行される。裏面は、活性面の反対側の面である。
【0060】
バルク材料は、第2の底部ダイに埋め込まれたTSVを露出させるために、例えば研削によって除去される。TSVは、裏面から第2の底部ダイへの電気経路を提供する。TSVは、トランジスタ、キャパシタ又は抵抗器等の集積回路を含むデバイス層で終端することができる。また、TSVは、電力、接地を受け取り、I/O信号を基板又は再配線層等の外部構成要素に伝達するために、ダイの機能論理ブロック間及びダイパッド相互接続部への電気信号経路を提供する、メタライゼーション(例えば、導電性トレース、パッド及びビア)及び誘電体材料の層を含む相互接続層において終端することができる。また、TSVは、ダイパッドが基板等の外部構成要素と接するダイの活性面で終端することができる。少なくとも1つのTSVは、第2の底部ダイの活性面から裏面に電力を供給する電気経路を提供する。
【0061】
また、図11の方法は、第2の受動デバイスを、第2の受動デバイスの導電性コンタクトが第2のダイ内の第2の複数のTSVと電気的に接するように、第2のダイの裏面に結合すること1104を含む。第2の受動デバイスは、第3のTSVを通して電力を受け取り、第2の複数のTSVのうち第4のTSVを通して第2のダイに電力を供給する。第2の受動デバイスを第2のダイの裏面に結合すること1104は、第2の受動デバイスと第2の底部ダイの裏面(相互接続層の活性面の反対側)との間に冶金ボンド又はハイブリッドボンドを生成することによって実行される。第2の受動デバイスの電気コンタクトは、第2の底部ダイのTSVの第2のグループに接合される。いくつかの例では、導電性トレース及びボンドパッドは、第2の底部ダイの裏面上に形成される。これらの例では、第2の受動デバイスの電気コンタクトは、これらの導電性トレースを通して第2のグループのTSVに電気的に結合されたボンドパッドに接合される。第2の受動デバイスの電気コンタクトのうち少なくとも1つは、活性面から第2の底部ダイの裏面に電力を供給するための電気経路を提供する第2のグループのTSV内のTSVに電気的に結合される。第2のグループのTSV内の別のTSVは、第2の底部ダイ内の(例えば、ダイの活性面に近接する相互接続層内の)電力端子に接続される。様々な例では、第2の受動デバイスは、キャパシタ、抵抗器、インダクタ又はそれらの組み合わせを含むことができる。電気コンタクトは、ハイブリッド接合のための凹型ダイパッド、又は、冶金接合のための導電性相互接続部(例えば、マイクロバンプ)に電気的及び機械的に結合されたダイパッドであってもよい。いくつかの例では、第1の底部ダイ上に積層された第1の受動デバイス及び第2の底部ダイ上に積層された第2の受動デバイスは、上述したように、それぞれのPHY領域の反対側のそれぞれの裏面上に配置される。
【0062】
上記を考慮して、当業者の読者は、本開示によるいくつかの実施形態がいくつかの利点を提供することを理解するであろう。ダイ側受動デバイスと比較して、半導体パッケージのフットプリントは、底部ダイ上に受動デバイスを積層することによって低減され得る。ランド又はボール側受動デバイスと比較して、ランド又はボール側相互接続部のために利用可能な空間は、受動デバイスをこの側から上記で開示された積層された構成に移動させることによって増加され得る。受動デバイスは、容量性及び誘導性寄生を低減するために、ダイの集積回路により近接して配置することができる。受動デバイスがキャパシタを含む場合、これらの受動デバイスは、これらの高速I/O接続に電力を送達する最短経路を提供するために、底部ダイのダイ間相互接続領域のすぐそばに配置することができる。
【0063】
本開示の様々な実施形態において修正及び変更を行うことができることは、上述した記載から理解されるであろう。本明細書における記載は、説明のみを目的としており、限定的な意味で解釈されるべきではない。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲の文言によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージアセンブリであって、
第1のTSV(シリコン貫通ビア)と第2のTSVとを含む第1のダイであって、前記第1のTSVは、前記第1のダイの活性面から前記第1のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、第1のダイと、
第1の受動デバイスと、を備え、
前記第1の受動デバイスは、前記第1の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第1のTSV及び前記第2のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されており、
前記第1の受動デバイスは、前記第1のTSVを介して電流を受け取り、前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電流を供給するように構成されている、
半導体パッケージアセンブリ。
【請求項2】
第2のダイを備え、
前記第2のダイは、前記第2のダイの導電性コンタクトが前記第1のダイの第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されている、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項3】
前記第2のダイは、前記第3のTSVを介して前記第1の受動デバイスから電流を受け取るように構成されている、
請求項2の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項4】
第3のTSVと第4のTSVとを含む第2のダイであって、前記第3のTSVは、前記第2のダイの活性面から前記第2のダイの裏面に電流を伝導するように構成されている、第2のダイと、
第2の受動デバイスであって、前記第2の受動デバイスは、前記第2の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第2のダイの前記第3のTSV及び前記第4のTSVと電気的に接するように、前記第2のダイの裏面に結合されており、前記第2の受動デバイスは、前記第3のTSVを介して電流を受け取り、前記第4のTSVを介して前記第2のダイに電流を供給するように構成されている、第2の受動デバイスと、
前記第1のダイ、前記第2のダイ、前記第1の受動デバイス及び前記第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層と、
前記第1のダイの活性面、前記第2のダイの活性面及び前記モールド材料の同一平面上に製造された再配線層構造と、を備える、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の受動デバイスは、前記第1のダイの活性面のPHY(物理デバイス)領域とは反対側の前記第1のダイの裏面のエリアに結合されており、
前記第2の受動デバイスは、前記第2のダイの活性面のPHY領域とは反対側の前記第2のダイの裏面のエリアに結合されている、
請求項4の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の受動デバイスは、チップキャパシタである、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項7】
前記第2のTSVは、前記第1の受動デバイスから前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給するために、前記第1のダイの電力端子に結合されている、
請求項1の半導体パッケージアセンブリ。
【請求項8】
装置であって、
基板と、
前記基板上に実装された半導体パッケージアセンブリと、を備え、
前記半導体パッケージアセンブリは、
第1のTSV(シリコン貫通ビア)と第2のTSVとを含む第1のダイであって、前記第1のTSVは、前記第1のダイの活性面において前記基板から受け取った電力を前記第1のダイの裏面に供給する、第1のダイと、
第1の受動デバイスと、を備え、
前記第1の受動デバイスは、前記第1の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第1のTSV及び前記第2のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されており、
前記第1の受動デバイスは、前記第1のTSVを介して電力を受け取り、前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給する、
装置。
【請求項9】
前記半導体パッケージアセンブリは、第2のダイを備え、
前記第2のダイは、前記第2のダイの導電性コンタクトが前記第1のダイの第3のTSV及び第4のTSVと電気的に接するように、前記第1のダイの裏面に結合されている、
請求項8の装置。
【請求項10】
前記第2のダイは、前記第3のTSVを介して前記第1の受動デバイスから電力を受け取る、
請求項9の装置。
【請求項11】
前記半導体パッケージアセンブリは、
第3のTSVと第4のTSVとを含む第2のダイであって、前記第3のTSVは、前記第2のダイの活性面から前記第2のダイの裏面に電力を供給する、第2のダイと、
第2の受動デバイスであって、前記第2の受動デバイスは、前記第2の受動デバイスの導電性コンタクトが前記第3のTSV及び前記第4のTSVと電気的に接するように、前記第2のダイの裏面に結合されており、前記第2の受動デバイスは、前記第3のTSVを介して電力を受け取り、前記第4のTSVを介して前記第2のダイに電力を供給する、第2の受動デバイスと、
前記第1のダイ、前記第2のダイ、前記第1の受動デバイス及び前記第2の受動デバイスを部分的にカプセル化するカプセル化材を含むモールド層と、
前記第1のダイの活性面、前記第2のダイの活性面及び前記モールド材料の同一平面上に製造された再配線層構造と、を備える、
請求項8の装置。
【請求項12】
前記第1の受動デバイスは、前記第1のダイの活性面のPHY(物理デバイス)領域とは反対側の前記第1のダイの裏面のエリアに結合されており、
前記第2の受動デバイスは、前記第2のダイの活性面のPHY領域とは反対側の前記第2のダイの裏面のエリアに結合されている、
請求項11の装置。
【請求項13】
前記第1の受動デバイスは、チップキャパシタである、
請求項8の装置。
【請求項14】
前記第2のTSVは、前記第1の受動デバイスから前記第2のTSVを介して前記第1のダイに電力を供給するために、前記第1のダイの電力端子に結合されている、
請求項8の装置。
【国際調査報告】