(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】高蒸気圧送出システム
(51)【国際特許分類】
C23C 16/448 20060101AFI20241024BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C23C16/448
H01L21/31 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523941
(86)(22)【出願日】2022-10-24
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 US2022047576
(87)【国際公開番号】W WO2023076165
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バトル, スコット エル.
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ, ジョン エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】ナイトー, ドン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリックス, ブライアン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA01
4K030KA39
4K030KA41
4K030KA45
5F045AA04
5F045AA06
5F045AA08
5F045AA15
5F045AB31
5F045AC02
5F045AC07
5F045AD01
5F045AE01
5F045BB03
5F045EE02
5F045EE17
(57)【要約】
システムは、気化器容器を含む。気化器容器は、気化器容器に流体接続された出口を含む。ヒータは、気化器容器を加熱するように構成される。弁は、出口における気化した材料の圧力を調整するように構成される。出口における圧力が設定圧力範囲外であることに応じて、ヒータは、気化器容器への熱を増加または減少させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器容器と、
気化器容器に流体接続されている出口と、
気化器容器を加熱するように構成されているヒータと、
出口における気化した材料の圧力を調整するように構成されている弁と
を含むシステムであって、
出口における圧力が設定圧力範囲外であることに応じて、ヒータが、気化器容器への熱を増加または減少させるように構成されている、
システム。
【請求項2】
弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータが、気化器容器の熱を増加させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが、気化器容器の熱を減少させるように構成されている、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが無効にされる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
気化器容器の内部容積部に配置されている第2の弁をさらに含み、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
気化器容器と、
気化器容器に流体接続されている出口と、
気化した材料が設定圧力範囲内で出口に供給されるように、気化器容器を出る気化した材料の圧力を調整するように構成されている弁と
を含むシステム。
【請求項8】
弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項7または8に記載のシステム。
【請求項10】
ヒータをさらに含み、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータが、気化器容器への熱を増加させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが、気化器容器への熱を減少させるように構成されている、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
ヒータをさらに含み、
圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を維持するように構成されており、
圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を維持するように構成されている、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
気化器容器の内部容積部に配置されている第2の弁をさらに含み、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
システムであって、
気化器容器と、
気化器容器に流体接続されている出口と、
気化器容器を加熱するように構成されているヒータと、
気化した材料が第1の設定圧力範囲内で出口に供給されるように、気化器容器を出る気化した材料の圧力を調整するように構成されている第1の弁と、
気化した材料が第2の設定圧力範囲内でシステムを出るように、出口における気化した材料の圧力を調整するように構成されている第2の弁と
を含む、システム。
【請求項14】
第2の弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲を下回ることに応じて、第1の弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲を上回ることに応じて、第1の弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項13または14に記載のシステム。
【請求項16】
気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を上昇させるように構成されており、
圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を低下させるように構成されている、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を維持するように構成されており、
気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータが、気化した材料の温度を維持するように構成されている、
請求項15または16に記載のシステム。
【請求項18】
気化した材料の圧力が第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項15から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
第1の弁が機械弁であり、第2の弁が電子作動弁である、請求項15から18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
第2の設定圧力範囲が、第1の設定圧力範囲よりも狭い圧力範囲である、請求項15から19のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本開示は、2021年10月27日の出願日を有する米国仮特許第63/272,336号および2022年5月03日の出願日を有する米国仮特許第63/337,782号の優先権を主張する。これらの優先権書類は参照により組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、気化器に関連する。より詳細には、本開示は、ソース試薬材料を気化させるための気化器に関する。
【背景技術】
【0003】
ソース試薬のための気化器は、一般に、金属容器表面から固体前駆体への伝導加熱を活用する。固体前駆体を通して熱を分散させるために、内部金属構造を利用して、加熱のための金属熱経路を設けることができる。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態では、システムは、気化器容器を含む。いくつかの実施形態では、気化器容器は、気化器容器に流体接続された出口を含む。いくつかの実施形態では、ヒータは、気化器容器を加熱するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の弁は、出口における気化した材料の圧力を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、出口における圧力が設定圧力範囲外であることに応じて、ヒータが、気化器容器への熱を増加または減少させるように構成される。
【0005】
いくつかの実施形態では、システムは、弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータは、気化器容器の熱を増加させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは、気化器容器の熱を減少させるように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは無効にされる。
【0009】
いくつかの実施形態では、気化器容器は、容器の出口において内部的により高い圧力を確立する(that is establishes)温度まで加熱される。そのような実施形態では、気化器容器は、材料の気化器容器との熱接触が増加するように融点より上の温度にすることができる。そのような実施形態では、弁は、材料の効果的な蒸気送出のために圧力を低下させることができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、このシステムは、気化器容器の内部容積部に配置された第2の弁を含む。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態において、弁はまた、通気送出キャビネット内に配置され、気化器容器に遠隔でまたは直接接続され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、システムは、気化器容器を含む。いくつかの実施形態では、出口は、気化器容器に流体接続される。いくつかの実施形態では、弁は、気化した材料が設定圧力範囲内で出口に供給されるように、気化器容器を出る気化した材料の圧力を調整するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、このシステムは、弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、システムは、ヒータを含む。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータは、気化器容器への熱を増加させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは、気化器容器への熱を減少させるように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、システムは、ヒータを含む。圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を維持するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、このシステムは、気化器容器の内部容積部に配置された第2の弁を含む。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、システムは、気化器容器を含む。いくつかの実施形態では、出口は、気化器容器に流体接続される。いくつかの実施形態では、ヒータは、気化器容器を加熱するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の弁は、気化した材料が圧力範囲の第1のセット(a first set of pressure range)内で出口に供給されるように、気化器容器を出る気化した材料の圧力を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の弁は、気化した材料が第2の設定圧力範囲内でシステムを出るように、出口における気化した材料の圧力を調整するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、このシステムは、第2の弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲を下回ることに応じて、第1の弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲を上回ることに応じて、第1の弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を低下させるように構成される。
【0022】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第1の設定圧力範囲または第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、ヒータは、気化した材料の温度を維持するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第2の設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を上昇させるように構成される。いくつかの実施形態では、気化した材料の圧力が第2の設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁は、気化した材料の圧力を低下させるように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の弁は機械弁であり、第2の弁は電子作動弁である。
【0025】
いくつかの実施形態では、第2の設定圧力範囲は、第1の設定圧力範囲よりも狭い圧力範囲である。
【0026】
本開示の一部を形成し、本明細書に記載のシステムおよび方法を実践することができる実施形態を示す添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】いくつかの実施形態による、気化器システムの概略図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、気化器システムを制御するための方法の流れ図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、気化器システムを制御するための方法の流れ図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、気化器システムを制御するための方法の流れ図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、気化器システムを制御するための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
同様の参照番号は、全体を通して同じまたは同様の部分を表す。
【0029】
本開示の実施形態は、化学気相堆積(CVD)プロセス、原子層堆積(ALD)プロセス、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセス、有機金属化学気相堆積(MOCVD)プロセス、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)プロセス、などのような流体利用プロセスのための蒸気を作り出すためにソース試薬を揮発させるための気化器、システム、および方法に関する。
【0030】
本開示の実施形態は、固体形態ソース試薬材料、液体形態ソース試薬材料、半固体形態(semi-solid from)ソース試薬材料、スラリ形態ソース試薬材料(液体中に懸濁された固体材料を含む)、および溶媒中に溶解された固体材料の溶液を含む様々なタイプのソース試薬により適用され得る。いくつかの実施形態では、固体形態ソース試薬材料は、例えば、粉末、顆粒、ペレット、ビーズ、ブリック、ブロック、シート、ロッド、プレート、フィルム、コーティングなどの形態であってもよく、所与の用途において望まれるように、多孔質形態または非多孔質形態を具現化してもよい。
【0031】
図1は、いくつかの実施形態による、気化器システム50の概略図である。
【0032】
気化器システム50は、一般に、導管56によって流体接続された気化器アセンブリ52およびツール54を含む。弁58およびセンサ60は、気化器アセンブリ52の出口62の前に流体的に配置される。
【0033】
気化器アセンブリ52は、例えば、化学気相堆積(CVD)プロセス、原子層堆積(ALD)プロセス、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセス、有機金属化学気相堆積(MOCVD)プロセス、およびプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)プロセスにおいて、気化したソース試薬を送り出すために使用することができる。これらの用途は例であり、気化器アセンブリ52の追加の使用が本開示の範囲内で可能であることを認識されたい。
【0034】
気化器アセンブリ52は、気化器容器64を含む。気化器容器64は、内部容積部66を含む。内部容積部66は、ソース試薬68を保持する。いくつかの実施形態では、弁70が、内部容積部66内に配置される。加熱されたソース試薬68が、気化したソース試薬として気化器容器64から出口を介して供給され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、気化器容器64は、熱伝導性材料で形成される。いくつかの実施形態では、熱伝導性材料は、限定はしないが、銀、銀合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉛、ニッケルクラッド、ステンレス鋼、グラファイト、炭化ケイ素被覆グラファイト、窒化ホウ素、セラミック材料、それらの任意の組合せ、などとすることができる。気化器容器64は、任意の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、気化器容器64は、円筒形にすることができる。
【0036】
気化器容器64は、限定はしないが、気化したソース試薬を支持するガスを供給するための担体ガス入口および気化したソース試薬の出口などの追加の要素を含むことができることを認識されたい。
【0037】
1つまたは複数の追加の構造が、内部容積部66内にソース試薬68を保持する目的で含まれてもよい。いくつかの実施形態では、内部容積部66は、ソース試薬68に伝導熱を供給するためにソース試薬68と接触する熱吸収性材料を含むことができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、気化器アセンブリ52は、追加として、担体ガスを気化器容器64に供給するためのラインと、ソース試薬68の蒸気を気化器容器64から排出するためのラインと、流量制御弁、質量流量制御器、調整器、流量制限オリフィス要素、熱電対、圧力トランスデューサ、モニタリングおよび制御デバイス、気化器容器およびその内容物に熱エネルギーを入力するためのヒータ、担体ガス供給ラインおよびソース試薬蒸気排出ラインの温度を維持するためのヒータ、それらの任意の組合せ、などのような流れ回路構成要素とを含むことができる。
【0039】
ソース試薬68は、任意の適切なタイプの前駆体を含むことができる。そのような前駆体の例には、限定はしないが、固相金属ハロゲン化物、有機金属固体、それらの任意の組合せ、などが含まれる。利用することができるソース試薬68の例には、限定はしないが、ジメチルヒドラジン、トリメチルアルミニウム(TMA)、塩化ハフニウム(HfCl4)、塩化ジルコニウム(ZrCl4)、三塩化インジウム、三塩化アルミニウム、ヨウ化チタン、タングステンカルボニル、Ba(DPM)2、ビスジピバロイルメタナトストロンチウム(Sr(DPM)2)、TiO(DPM)2、テトラジピバロイルメタナトジルコニウム(Zr(DPM)4)、デカボラン、ホウ素、マグネシウム、ガリウム、インジウム、アンチモン、銅、リン、ヒ素、リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、アルキルアミジナート配位子を組み込んだ前駆体、有機金属前駆体、ジルコニウムターシャリーブトキシド(Zr(t-OBu)4)、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr(Net2)4)、テトラキスジエチルアミノハフニウム(Hf(Net2)4)、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(TDMAT)、ターシャリーブチルイミノトリス(ジエチルアミノ(deithylamino))タンタル(TBTDET)、ペンタキス(ジメチルアミノ(demethylamino))タンタル(PDMAT)、ペンタキス(エチルメチルアミノ)タンタル(PEMAT)、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(Zr(NMe2)4)、ハフニウムターシャリーブトキシド(Hf(tOBu)4)、キセノンジフルオライド(XeF2)、キセノンテトラフルオライド(XeF4)、キセノンヘキサフルオライド(XeF6)、限定はしないが、MoO2Cl2、MoO2、MoOCl4、MoCl5、Mo(CO)6を含むモリブデンの形成物、限定はしないが、WCl5およびWCl6、W(CO)6を含むタングステンの形成物、ならびに前述のもの2つ以上の互換性のある組合せおよび混合物が含まれる。
【0040】
他のソース試薬が使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ソース試薬には、ジメチルヒドラジン、トリメチルアルミニウム(TMA)、塩化ハフニウム(HfCl4)、塩化ジルコニウム(ZrCl4)、三塩化インジウム、一塩化インジウム、三塩化アルミニウム、ヨウ化チタン、タングステンカルボニル、Ba(DPM)2、ビスジピバロイルメタナトストロンチウム(Sr(DPM)2)、TiO(DPM)2、テトラジピバロイルメタナトジルコニウム(Zr(DPM)4)、デカボラン、オクタデカボラン、ホウ素、マグネシウム、ガリウム、インジウム、アンチモン、銅、リン、ヒ素、リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、アルキルアミジナート配位子を組み込んだ前駆体、有機金属前駆体、ジルコニウムターシャリーブトキシド(Zr(t-OBu)4)、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr(NEt2)4)、テトラキスジエチルアミノハフニウム(Hf(NEt2)4)、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(TDMAT)、ターシャリーブチルイミノトリス(ジエチルアミノ)タンタル(TBTDET)、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル(PDMAT)、ペンタキス(エチルメチルアミノ)タンタル(PEMAT)、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(Zr(NMe2)4)、ハフニウムターシャリーブトキシド(Hf(tOBu)4)、キセノンジフルオライド(XeF2)、キセノンテトラフルオライド(XeF4)、キセノンヘキサフルオライド(XeF6)、またはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0041】
いくつかの実施形態では、ソース試薬には、デカボラン、四塩化ハフニウム、四塩化ジルコニウム、三塩化インジウム、有機金属β-ジケトナート錯体、六フッ化タングステン、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニル-チタン(CpTiCht)、三塩化アルミニウム、ヨウ化チタン、シクロオクタテトラエンシクロペンタジエニルチタン、ビスシクロペンタジエニルチタンジアジド、トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウムのようなアルミニウムアルキル、トリエチルアルミニウム、トリメチルアミンアラン、ジメチル亜鉛、テトラメチルスズ、トリメチルアンチモン、ジエチルカドミウム、タングステンカルボニル、またはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0042】
いくつかの実施形態では、ソース試薬には、元素金属、金属ハロゲン化物、金属オキシハロゲン化物、有機金属錯体、またはそれらの任意の組合せが含まれる。例えば、いくつかの実施形態では、ソース試薬には、元素ホウ素、銅、リン、デカボラン、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化インジウム、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化ヒ素、ハロゲン化ガリウム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化チタン、MoO2Cl2、MoOCl4、MoCl5、WCl5、WOCl4、WCl6、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニルチタン(CpTiCht)、シクロオクタテトラエンシクロペンタジエニルチタン、ビスシクロペンタジエニルチタンジアジド、In(CH3)2(hfac)、ジブロモメチルスチビン、タングステンカルボニル、有機金属β-ジケトナート錯体、有機金属アルコキシド錯体、有機金属カルボキシレート錯体、有機金属アリル錯体、有機金属アミド錯体、またはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ソース試薬には、デカボラン(B10H14)、ペンタボラン(B5H9)、オクタデカボラン(B18H22)、ホウ酸(H3BO3)、SbCl3、SbCl5、またはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つが含まれる。いくつかの実施形態では、ソース試薬には、AsCl3、AsBr3、AsF3、AsF5、AsH3、As4O6、As2Se3、As2S2、As2S3、As2S5、As2Te3、B4H11、B4H10、B3H6N3、BBr3、BCl3、BF3、BF3.O(C2H5)2、BF3.HOCH3、B2H6、F2、HF、GeBr4、GeCl4、GeF4、GeH4、H2、HCl、H2Se、H2Te、H2S、WF6、SiH4、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiH3Cl、NH3、NH3、Ar、Br2、HBr、BrF5、CO2、CO、COCl2、COF2、Cl2、ClF3、CF4、C2F6、C3F8、C4F8、C5F8、CHF3、CH2F2、CH3F、CH4、SiH6、He、HCN、Kr、Ne、Ni(CO)4、HNO3、NO、N2、NO2、NF3、N2O、C8H24O4Si4、PH3、POCl3、PCl5、PF3、PFS、SbH3、SO2、SF6、SF4、Si(OC2H5)4、C4H16Si4O4、Si(CH3)4、SiH(CH3)3、TiCl4、Xe、SiF4、WOF4、TaBr5、TaCl5、TaF5、Sb(C2H5)3、Sb(CH3)3、In(CH3)3、PBr5、PBr3、RuF5、またはそれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つが含まれる(includes at least one of at least one of)。他のソース試薬が、本開示から逸脱することなく、本明細書において使用されてもよいことが認識されよう。
【0044】
前述の材料の中から選択された例示的な例として、塩化ハフニウムは、半導体製造作業においてハフニウムおよびハフニウム含有膜の堆積を達成するために利用されるソース試薬である。
【0045】
ヒータ72は、いくつかの実施形態では、気化器アセンブリ52と熱連通することができる。そのような実施形態では、ヒータ72は、気化器容器64を加熱することができ、任意の適切な方法で管理され得る。ある実施形態では、リボンヒータが、気化器容器64のまわりに巻かれる。別の実施形態では、気化器容器64の外面の少なくとも主要部分を覆う形状を有するブロックヒータが、気化器容器64を加熱するために使用される。なおも別の実施形態では、高温の熱伝達流体を気化器容器64の外面に接触させて加熱することができる。さらなる実施形態は、赤外線または他の放射エネルギーを気化器容器64に当てることによって加熱することを含む。
【0046】
気化器容器64をヒータ72で加熱する方法は、それによって気化器容器64が所望の温度レベルにされ、正確で信頼できる方法でそのような温度レベルに維持される限り、特に限定されない。
【0047】
ヒータ72によって気化器アセンブリ52に供給される熱の量は、とりわけ、使用されるソース試薬(例えば、昇華点、気化点、など)、気化器システムが動作しているパラメータ(例えば、質量流量、体積流量、など)、および気化器システムが動作している条件(例えば、温度、圧力、など)に依存し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヒータ72によって気化器アセンブリ52に供給される熱の量は、気化器システムが動作している条件およびパラメータの下で、ソース試薬の特定の性質に合わせて調整または適合され得る。
【0048】
気化器容器64は、ツール54と流体連通する。ツール54は、限定はしないが、半導体製造プロセスで使用されるものなどの様々な製造ツールを表すことができる。ツール54は、製造プロセスにおいて、気化したソース試薬を使用することができる。一般に、ツール54は、気化したソース試薬の圧力を受け入れることができる1つまたは複数の要件を含むことができる。例えば、ツール54は、気化したソース試薬が準大気圧で、略大気圧で、大気圧より上で、または超大気圧で送り出されることを要求する場合がある。
【0049】
いくつかの実施形態では、センサ60は、ソース試薬68の特性を感知することができるデバイスとすることができる。いくつかの実施形態では、特性は、ソース試薬68の圧力、ソース試薬68の温度、ソース試薬68の質量流量、それらの任意の組合せ、などを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ60は、ソース試薬68の温度を測定するように構成された温度センサである。そのような実施形態では、温度は、ソース試薬68の圧力を決定するために使用することができる。いくつかの実施形態では、センサ60は、ソース試薬68の圧力を測定するように構成された圧力センサとすることができる。いくつかの実施形態では、センサ60は、ソース試薬68がツール54によって必要とされる圧力範囲内にあるかどうかを決定するために使用することができる。いくつかの実施形態では、圧力が圧力範囲外にあるという決定に応じて、ツール54に供給されるソース試薬68の圧力を増加させる処置を行うことができる。いくつかの実施形態では、処置は、弁58の状態を変更すること、弁70の状態を変更すること、ヒータ72の設定点温度を変更すること、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0050】
追加のセンサが、ツール54に関連して配置されてもよい。追加のセンサは、弁58を制御するためにフィードバックを行うことができる。追加のセンサは、出口62の前に配置されてもよい。追加のセンサは、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、および/または蒸気に変換されて出口62からツール54に供給されるソース試薬の量をモニタする他のタイプのセンサとすることができる。追加のセンサは、システムへの制御を行うためにセンサ60と連携することができる。いくつかの実施形態では、追加のセンサはオプションである。
【0051】
いくつかの実施形態では、弁58は、電子的に作動可能な弁を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、弁58は、圧力設定に基づいて弁58からの出力圧力を制御するために選択的に開/閉することができる。いくつかの実施形態では、弁58は、圧力設定に基づいて弁58からの出力圧力を制御するために選択的に設定される可変オリフィスを有することができる。いくつかの実施形態では、弁58は、機械弁とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、弁58は、選択された圧力を出力するように構成された固定オリフィス弁とすることができる。いくつかの実施形態では、弁58は、出口62を出るソース試薬68の圧力が設定圧力範囲内になるように制御するために使用することができる。いくつかの実施形態では、設定圧力範囲は、ツール54によって必要とされる圧力範囲に基づくことができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、弁70は、電子的に作動可能な弁を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、弁70は、圧力設定に基づいて弁70からの出力圧力を制御するために選択的に開/閉することができる。いくつかの実施形態では、弁70は、圧力設定に基づいて弁70からの出力圧力を制御するために選択的に設定される可変オリフィスを有することができる。いくつかの実施形態では、弁70は、機械弁とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、弁70は、選択された圧力を出力するように構成された固定オリフィス弁とすることができる。そのような実施形態では、弁70は、ツール54によって必要とされる圧力範囲内にあるソース試薬68を供給するために、弁58と併せて使用することができる。いくつかの実施形態では、弁70は、内部容積部66を出るソース試薬68の圧力を設定圧力範囲内になるように制御するために使用することができる。いくつかの実施形態では、内部容積部66を出る設定圧力範囲は、出口を出る設定圧力範囲(例えば、弁58に関する)よりも大きくすることができ、ツール54によって必要とされる圧力範囲に基づくことができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、弁70を気化器システム50に含めることなしに、弁58を気化器システム50に含めることができる。いくつかの実施形態では、弁58を気化器システム50に含めることなしに、弁70を気化器システム50に含めることができる。いくつかの実施形態では、弁58および弁70を気化器システム50に含めることができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、弁58は、ソース試薬68の圧力に対して細かい制御を行い、弁70は、ソース試薬68の圧力に対して概略の制御を行う。例えば、いくつかの実施形態では、弁70は、第1の設定圧力範囲を有するように設定することができ、弁58は、第2の設定圧力範囲を有するように設定することができる。第2の設定圧力範囲は、第1の設定圧力範囲よりも狭くすることができる。その結果、弁70を使用して、ソース試薬68の圧力を第1の設定圧力範囲内になるように制御することができ、次いで、弁58を使用して、ソース試薬68の圧力を第2の設定圧力範囲内になるように制御することができる。そのような実施形態では、第2の設定圧力範囲は、第1の設定圧力範囲内にある。このようにして、いくつかの実施形態では、弁58および弁70は、ソース試薬68の圧力を制御するために協力することができる。いくつかの実施形態では、第2の設定圧力範囲は、第1の設定圧力範囲と重なることがあるが、第1の設定圧力範囲によって完全に包含されないことがある。
【0055】
いくつかの実施形態では、説明される本発明は、ソース試薬が気化されるときの出力圧力範囲を維持および安定させる能力を提供し、本発明は、より高い熱接触でソース試薬を制御し、開始温度を制御することによって、ソース試薬の完全な利用および効果的な気化を可能にする。それにより、容器内のソース試薬の利用率は、95、98、99、99.5パーセントとなり得る。
【0056】
図2は、いくつかの実施形態による方法100を示す。方法100は、一般に、気化器システム50(
図1)からのソース試薬68(
図1)の出口圧力を制御するために使用することができる。
【0057】
ブロック102において、方法100は、プロセッサによって、センサからソース試薬の圧力を示す値を受け取ることを含む。いくつかの実施形態では、センサは、圧力センサとすることができる。そのような実施形態では、ソース試薬の圧力を示す値を直接受け取ることができる。いくつかの実施形態では、センサは、圧力センサ以外のセンサとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、センサは、温度センサとすることができる。そのような実施形態では、圧力は、温度に基づいてプロセッサで計算することができる。
【0058】
ブロック104において、方法100は、プロセッサによって、ソース試薬68の圧力を示す値を設定圧力範囲と比較することを含む。
【0059】
ブロック106において、圧力値が設定圧力範囲外にあるという決定に応じて、方法100は、ソース試薬68の圧力を変更することを含む。
【0060】
方法100は、気化器システム50が動作している間、繰り返すことができる。すなわち、圧力がブロック106において変更されると、この方法は、ブロック102を繰り返し、ソース試薬68の送出圧力が設定圧力範囲内にあることを確実にするために圧力をモニタし続ける。
図3~
図5の方法は、ブロック106においてソース試薬68の圧力を変更するために使用することができる。
【0061】
図3は、いくつかの実施形態による方法150を示す。方法150は、一般に、
図2のブロック106におけるように気化器システム50(
図1)からのソース試薬68(
図1)の出口圧力を変更するために使用することができる。
【0062】
ブロック152において、プロセッサは、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているかまたは設定圧力範囲を下回っているかを決定する。
【0063】
ブロック154において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を下回っているという決定に応じて、方法150は、出口62からのソース試薬68の圧力を増加させるように弁58を修正することを含む。いくつかの実施形態では、弁58を修正することには、弁58を通る流量を増加させることが含まれる。いくつかの実施形態では、これは、例えば、ソース試薬68が弁58中を流れる開口サイズを増加させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、これは、より長い期間弁58を開けることを含むことができる。いくつかの実施形態では、弁58の具体的な制御は、弁58のタイプに依存する。
【0064】
ブロック156において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているという決定に応じて、方法150は、出口62からのソース試薬68の圧力を低下させるように弁58を修正することを含む。いくつかの実施形態では、弁58を修正することには、弁58を通る流量を減少させることが含まれる。いくつかの実施形態では、これは、例えば、ソース試薬68が弁58中を流れる開口サイズを減少させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、これは、より長い期間弁58を閉じることを含むことができる。いくつかの実施形態では、弁58の具体的な制御は、弁58のタイプに依存する。
【0065】
図4は、いくつかの実施形態による方法200を示す。方法200は、一般に、
図2のブロック106におけるように気化器システム50(
図1)からのソース試薬68(
図1)の出口圧力を変更するために使用することができる。
【0066】
ブロック202において、プロセッサは、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているかまたは設定圧力範囲を下回っているかを決定する。
【0067】
ブロック204において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を下回っているという決定に応じて、方法200は、出口62からのソース試薬68の圧力を増加させるように弁70を修正することを含む。いくつかの実施形態では、弁70を修正することには、弁70を通る流量を増加させることが含まれる。いくつかの実施形態では、これは、例えば、ソース試薬68が弁70中を流れる開口サイズを増加させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、これは、より長い期間弁70を開けることを含むことができる。いくつかの実施形態では、弁70の具体的な制御は、弁70のタイプに依存する。
【0068】
ブロック206において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているという決定に応じて、方法200は、出口62からのソース試薬68の圧力を低下させるように弁70を修正することを含む。いくつかの実施形態では、弁70を修正することには、弁70を通る流量を減少させることが含まれる。いくつかの実施形態では、これは、例えば、ソース試薬68が弁70中を流れる開口サイズを減少させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、これは、より長い期間弁70を閉じることを含むことができる。いくつかの実施形態では、弁70の具体的な制御は、弁70のタイプに依存する。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法200および方法150(
図3)は、ブロック106(
図2)において集合的に実行することができる。
【0070】
図5は、いくつかの実施形態による方法250を示す。方法250は、一般に、
図2のブロック106におけるように気化器システム50(
図1)からのソース試薬68(
図1)の出口圧力を変更するために使用することができる。
【0071】
ブロック252において、プロセッサは、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているかまたは設定圧力範囲を下回っているかを決定する。
【0072】
ブロック254において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を下回っているという決定に応じて、方法250は、出口62からのソース試薬68の圧力を増加させるようにヒータ72の設定を変更することを含む。いくつかの実施形態では、ヒータ72の設定を変更することには、ヒータ72の設定点温度を上昇させることが含まれ得る。いくつかの実施形態では、ヒータ72の設定を変更することには、ヒータ72が有効にされる期間または加熱している期間を増加させることが含まれ得る。
【0073】
ブロック256において、ソース試薬68の圧力を示す値が設定圧力範囲を上回っているという決定に応じて、方法150(the method 150)は、出口62からのソース試薬68の圧力を低下させるようにヒータ72の設定を変更することを含む。いくつかの実施形態では、ヒータ72の設定を変更することには、ヒータ72の設定点温度を低下させることが含まれ得る。いくつかの実施形態では、ヒータ72の設定を変更することには、ヒータ72が有効にされる期間または加熱している期間を減少させることが含まれ得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、方法250、方法150(
図3)、および方法200(
図4)は、ブロック106(
図2)において集合的に実行することができる。いくつかの実施形態では、方法250および方法150または方法200は、ブロック106において集合的に実行することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、気化器容器は、容器の出口と比較して内部でより高い圧力を確立する温度まで加熱される。例えば、温度は、内部で、限定はしないが、摂氏150~300度の範囲とすることができ、または液体の沸点を上回ることができ、その結果、圧力は、内部で、大気圧を上回る範囲となり得る。内部、外部、または通気加熱キャビネットに設置することができる制御弁は、出口における蒸気が大気圧で送り出されるように、標準の600Torrまたは望ましいより低い圧力、あるいはそれ以上に調節することができる。この実施形態は、本明細書に記載のすべてのソース試薬に対して使用することができる。
【0076】
具体的な例は、MoO2Cl2である。それは、容器内で177℃の融点より上に保持することができ、その結果、液体の上の蒸気圧は、大気圧を超えることになる。液体は、アンプルとの密接な熱接触を維持し、それゆえに、高い蒸気圧を維持する。次いで、アンプルまたはキャビネット内の制御弁は、キャビネットを出る圧力を望ましい範囲に保つことができる。例えば、圧力は、大気圧未満での送出のために600Torr未満に保つことができる。代替として、圧力は、固定されたオリフィスを通る流量を制御するために狭い範囲に維持することができる。
【0077】
気化器容器がMoO2Cl2を収容し送り出すための条件の第2の例は、以下の通りである。望ましい送出圧力が100Torr(約140℃で固体と平衡状態である)である場合、容器は、一定の155℃に保持することができる。これは、流れがない場合、アンプル内に約220Torrの圧力を作り出すことになる。流れが確立され、制御弁が出口圧力を100Torrに保つように調節すると、容器内の材料は、出口圧力を損なうことなく、動的条件下で15℃まで冷却することができる。
【0078】
本明細書において使用される用語は、実施形態を説明することを意図しており、限定することを意図していない。用語「a」、「an」、および「the」は、特に明記しない限り、複数形も含む。本明細書で使用される「備える、含む(comprises)」および/または「備えている、含んでいる(comprising)」という用語は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在または追加を排除しない。
【0079】
特に、使用される構成材料ならびに部品の形状、サイズ、および配置に関して、変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、細部にわたって行われてもよいことを理解されたい。本明細書および記載された実施形態は、例であり、本開示の真の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器容器と、
気化器容器に流体接続されている出口と、
気化器容器を加熱するように構成されているヒータと、
出口における気化した材料の圧力を調整するように構成されている弁と
を含むシステムであって、
出口における圧力が設定圧力範囲外であることに応じて、ヒータが、気化器容器への熱を増加または減少させるように構成されている、
システム。
【請求項2】
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されてお
り、
システムが、気化器容器の内部容積部に配置された第2の弁をさらに含み、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を下回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を上昇させるように構成されており、
気化した材料の圧力が設定圧力範囲を上回ることに応じて、第2の弁が、気化した材料の圧力を低下させるように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
システムであって、
気化器容器と、
気化器容器に流体接続されている出口と、
気化器容器を加熱するように構成されているヒータと、
気化した材料が第1の設定圧力範囲内で出口に供給されるように、気化器容器を出る気化した材料の圧力を調整するように構成されている第1の弁と、
気化した材料が第2の設定圧力範囲内でシステムを出るように、出口における気化した材料の圧力を調整するように構成されている第2の弁と
を含む、システム。
【請求項4】
第2の弁と電子連通する温度センサまたは圧力センサのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
第2の設定圧力範囲が、第1の設定圧力範囲よりも狭い圧力範囲である、請求項
3に記載のシステム。
【国際調査報告】