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特表2024-539950容器内へのパージを調節するための方法および装置
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  • 特表-容器内へのパージを調節するための方法および装置 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】容器内へのパージを調節するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20241024BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20241024BHJP
   B65B 31/04 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65G1/00 537
B65B31/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524594
(86)(22)【出願日】2022-10-24
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 US2022047562
(87)【国際公開番号】W WO2023076156
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/272,281
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フラー, マシュー エー.
(72)【発明者】
【氏名】スミス, マーク ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】エグム, ショーン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキー, トーマス エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ハー, コルトン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ジャブカ, マイケル シー.
【テーマコード(参考)】
3E053
3F022
5F131
【Fターム(参考)】
3E053AA01
3E053BA10
3E053DA03
3E053DA07
3E053FA04
3E053JA10
3F022AA08
3F022BB09
3F022CC02
3F022EE05
5F131AA02
5F131BA01
5F131BA17
5F131BA21
5F131CA12
5F131DA05
5F131DD43
5F131DD59
5F131DD67
5F131GA12
5F131GA14
5F131GA63
5F131GA72
5F131GA88
5F131GA92
5F131HA04
5F131JA04
5F131JA24
5F131JA35
5F131KA22
5F131KA24
5F131KA25
5F131KA40
5F131KA56
5F131KB44
(57)【要約】
基板容器は、パージ流量分配システムを含む。パージ流量分配システムは、ガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面に対して、パージガスの1つまたは複数の入力流量を分配し得る。パージを制御する方法は、ガス分配表面の各々において、決定されたパージガス流量を提供するように、基板容器を構成することを含み得る。構成は、パージ流量分配システムの流量制御部を使用して実行され得る。パージガス流量は、パージ性能パラメータに基づいて決定され得る。制御器は、パージ流量分配システムの動作を指図し得る。制御器および基板容器は、基板容器パージングシステム内で組み合わされ得る。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板容器内へのパージガスの流量を制御する方法であって、
1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、前記基板容器のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について、パージガス流量を決定することと、
決定された前記パージガス流量が、前記複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように、前記基板容器のパージ流量分配システムを構成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記パージ流量分配システムは、複数の流路を含み、各流路は、前記複数のガス分配表面のうちの1つへのパージガスの流量を可能とするように構成され、前記流路は、前記パージガスの所定の入力が提供されるときに、前記複数のガス分配表面の各々が、決定された前記パージガス流量を提供するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板容器は、前記パージ流量分配システム内に含まれる1つまたは複数の流量制御部を備え、前記1つまたは複数の流量制御部は、前記複数のガス分配表面の各々にパージガスを導くように構成され、前記方法は、前記複数のガス分配表面への前記パージガスの前記流量を制御するために、前記1つまたは複数の流量制御部を調整することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
決定された前記パージガス流量は、前記複数のガス分配表面の各々について異なる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記パージガス流量を決定することは、基板が前記基板容器内に配置されている間に実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記パージガス流量を決定することは、前記基板容器の動作状態における変化に応答して実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記パージガス流量を決定することは、前記1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
内側空間を画定するシェルと、
前記内側空間の中に配置される複数のガス分配表面と、
パージガスを受けるように構成されるパージガス入口と、
前記パージガス入口に接続されるパージ流量分配システムであって、
複数の流路であって、各流路は、前記複数のガス分配表面のうちの1つに前記パージガスを提供するように構成される、複数の流路と、
1つまたは複数の流量制御部であって、前記1つまたは複数の流量制御部の各々は、前記複数の流路のうちの少なくとも1つを通る流量に影響を及ぼすように構成される、1つまたは複数の流量制御部と
を含むパージ流量分配システムと
を備える、基板容器。
【請求項11】
前記1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む、請求項10に記載の基板容器。
【請求項12】
前記弁は、ニードル弁、ボール弁、またはバタフライ弁のうちの1つである、請求項11に記載の基板容器。
【請求項13】
前記1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む、請求項10から12のいずれか一項に記載の基板容器。
【請求項14】
請求項10に記載の基板容器と、制御器とを備え、前記制御器は、前記複数のガス分配表面が目標パージガス流量を提供するように、前記1つまたは複数の流量制御部のうちの少なくとも1つを調整するように構成される、基板容器パージングシステム。
【請求項15】
前記制御器は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、前記目標パージガス流量を決定するようにさらに構成される、請求項14に記載の基板容器パージングシステム。
【請求項16】
前記制御器は、基板が前記基板容器内に配置されている間に、前記目標パージガス流量を決定するように構成される、請求項15に記載の基板容器パージングシステム。
【請求項17】
前記制御器は、前記基板容器の動作状態における変化に応答して、前記目標パージガス流量を決定するように構成される、請求項15に記載の基板容器パージングシステム。
【請求項18】
前記目標パージガス流量を決定することは、前記1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される、請求項15に記載の基板容器パージングシステム。
【請求項19】
前記制御器は、前記目標パージガス流量を受信するように構成される、請求項14に記載の基板容器パージングシステム。
【請求項20】
1つまたは複数のパージ性能パラメータを測定するように構成される1つまたは複数のセンサをさらに備える、請求項14に記載の基板容器パージングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本開示は、2021年10月27日の提出日付を伴う、米国仮特許出願第63/272,281号の優先権を主張する。優先権文書は、本明細書により、参照により組み込まれている。
【0002】
本開示は、容器内へのパージを制御する、特に、ウエハ容器内へのパージの制御可能な流量を提供するための方法およびシステムに向けられるものである。
【背景技術】
【0003】
ウエハの形式における基板は、半導体装置を形成するように処理され得る。ウエハ基板、または単純に基板は、一連のプロセスステップを経る。例示的なプロセスステップは、材料層堆積、ドーピング、エッチング、または、基板の材料を化学的もしくは物理的に反応させることを含み得るものであり、ただしそれらに制限されない。基板容器が、製作施設の中で、プロセスステップ同士の間のインプロセスウエハを保管および輸送するために使用される。いくつかのプロセスステップ中、基板は、クリーン環境(例えば、クリーンルーム)の中で処理機器により処理される。処理中、ガスが、例えばパージプロセス中に、導入され、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP:front opening unified pod)などの基板容器から除去されなければならず、そうしてそのことは、ガスがFOUPに進入する、またはFOUPから離脱することができる、1つまたは複数の場所をFOUPが有するということを要する。基板は、機器フロントエンドモジュール(EFEM:equipment front end module)によって基板容器から処理ツールに移送され得る。EFEMは、一般的には、基板容器を受けるためのロードポートと、移送ユニットと、フレームまたは「ミニエンバイロメント」と、EFEMの中でガスの流れを生成するために使用されるファンフィルタユニットとを含む。
【0004】
使用中、基板容器は、ロードポート上にドッキングされ、基板容器のドアが、中で基板へのアクセスを可能とするために開けられる。次に、ドアが、基板容器から外され、そのことによって、EFEMの中に収納された移送ユニットが、処理のために、基板容器の中に収容された基板にアクセスすることが可能になる。ファンフィルタユニットにより導入されるガスの流れは、EFEMの上部からEFEMの下部への方向において、EFEMを通って流れる。基板容器の前方開口部がEFEMのロードポート開口部と接合するとき、EFEMを通って、および、ロードポート開口部を越えて流れるガスのいくらかが、容器の内側内へと不注意にも導かれることがあり、そのことは、基板容器の微小環境の中の相対湿度および/または酸素レベルにおける増大を一時的に引き起こすことにより、基板容器のパージング能力を潜在的に妨げ、そのことは、望ましくないものであり得る。
【0005】
パージガスは、基板容器の中の空間内への汚染物を除去する、または、それらの汚染物の進入を防止するために使用され得る。パージガスは、典型的には、パージガスを受けるように構成される各ポートのために設けられるディフューザタワーを経由して提供され、そのことは、ポートへのパージガスの供給に基づく標準的な流量を提供する。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、容器内へのパージを制御する、特に、ウエハ容器内へのパージの制御可能な流量を提供するための方法およびシステムに向けられるものである。
【0007】
実施形態において、基板容器の中のパージガスの分配は、基板容器のパージングが改善されるように制御され得る。分配は、弁などの流量制御部を使用して制御され得る。網状組織内の複数個のガス分配装置からの流れは、基板容器からの水分または微粒子などの、望ましくない汚染物の除去を改善して、改善されたパージ流量を提供し得る。このことは、基板容器を含むプロセスについて、損失を低減し、歩留りを改善し得る。
【0008】
実施形態において、基板容器内へのパージガスの流量を制御する方法は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、基板容器のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について、パージガス流量を決定することを含む。方法は、決定されたパージガス流量が、複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように、基板容器のパージ流量分配システムを構成することをさらに含む。
【0009】
実施形態において、パージ流量分配システムは、複数の流路を含み、各流路は、複数のガス分配表面のうちの1つへのパージガスの流量を可能とするように構成され、流路は、パージガスのあらかじめ決定された入力が提供されるときに、複数のガス分配表面の各々が、決定されたパージガス流路を提供するように構成される。
【0010】
実施形態において、基板容器は、パージ流量分配システム内に含まれる1つまたは複数の流量制御部を備え、1つまたは複数の流量制御部は、複数のガス分配表面の各々にパージガスを導くように構成され、方法は、複数のガス分配表面へのパージガスの流量を制御するために、1つまたは複数の流量制御部を調整することをさらに含む。
【0011】
実施形態において、1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む。
【0012】
実施形態において、1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む。
【0013】
実施形態において、決定されたパージガス流量は、複数のガス分配表面の各々について異なる。
【0014】
実施形態において、パージガス流量を決定することは、基板が基板容器内に配置されている間に実行される。
【0015】
実施形態において、パージガス流量を決定することは、基板容器の動作状態における変化に応答して実行される。
【0016】
実施形態において、パージガス流量を決定することは、1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される。
【0017】
実施形態において、基板容器は、内側空間を画定するシェルと、内側空間の中に配置される複数のガス分配表面と、パージガスを受けるように構成されるパージガス入口と、パージ流量分配システムとを含む。パージ流量分配システムは、パージガス入口に接続される。パージ流量分配システムは、複数の流路であって、各流路は、複数のガス分配表面のうちの1つにパージガスを提供するように構成される、複数の流路と、1つまたは複数の流量制御部であって、1つまたは複数の流量制御部の各々は、複数の流路のうちの少なくとも1つを通る流量に影響を及ぼすように構成される、1つまたは複数の流量制御部とを含む。
【0018】
実施形態において、1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む。実施形態において、弁は、ニードル弁、ボール弁、またはバタフライ弁のうちの1つである。
【0019】
実施形態において、1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む。
【0020】
実施形態において、基板容器パージングシステムは、本明細書において説明されるような基板容器と、制御器とを含み、制御器は、複数のガス分配表面が目標パージガス流量を提供するように、1つまたは複数の流量制御部のうちの少なくとも1つを調整するように構成される。
【0021】
実施形態において、制御器は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、目標パージガス流量を決定するようにさらに構成される。
【0022】
実施形態において、制御器は、基板が基板容器内に配置されている間に、目標パージガス流量を決定するように構成される。実施形態において、制御器は、基板容器の動作状態における変化に応答して、目標パージガス流量を決定するように構成される。実施形態において、目標パージガス流量を決定することは、1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される。
【0023】
実施形態において、制御器は、目標パージガス流量を受信するように構成される。
【0024】
実施形態において、基板容器パージングシステムは、1つまたは複数のパージ性能パラメータを測定するように構成される1つまたは複数のセンサをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1A】実施形態にしたがう基板容器の斜視図を示す図である。
図1B図1Aの基板容器の別の斜視図を示す図である。
図2A】実施形態にしたがうパージ流量分配システムの概略図を示す図である。
図2B図2Aにおける概略図にしたがうパージ流量分配システムを示す図である。
図2C図2Bのパージ流量分配システムのパージ流量分配基部の断面視図を示す図である。
図2D図2Cのパージ流量分配基部とともに使用されるように構成される弁を示す図である。
図3】基板容器内へのパージガスの流量を制御するための方法のフローチャートを示す図である。
図4】実施形態にしたがう基板容器パージングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、容器内へのパージを制御する、特に、ウエハ容器内へのパージの制御可能な流量を提供するための方法およびシステムに向けられるものである。
【0027】
図1Aは、実施形態にしたがう基板容器を示す。基板容器100は、容器本体102と、キャリアプレート104と、パージ流量分配システム基部106とを含む。
【0028】
基板容器100は、1つまたは複数の基板を、それらの基板の輸送、保管、および/または処理のために収めるように構成される容器である。基板容器100内に収容される基板は、例えば、ウエハなどの半導体基板であり得る。基板容器は、フロントオープニングユニフォームポッド(FOUP)などの、基板のための任意の適した容器であり得る。実施形態において、基板容器は、レチクルポッドなどの、レチクルのための容器であり得る。そのような実施形態において、容器本体102は、内方ポッドを収容するように構成される外方ポッドの少なくとも一部として含まれ得るものであり、流量分配システム基部106を含む流量分配システムは、外方ポッドの内側空間にパージガスを提供するように構成される。
【0029】
容器本体102は、処理のためにウエハなどの1つまたは複数の基板を収容する能力をもつ内部空間(図1Bにおいて示される)を画定する。前方開口部(図1Bにおいて示される)によって、基板が、容器本体102内へと挿入される、または、容器本体102から取り出されることが可能となり得る。キャリアプレート104は、容器本体102が取り付けられ得る基部を提供し得る。
【0030】
パージ流量分配システム基部106は、基板容器100内に含まれ得る。パージ流量分配システム基部106は、ガス分配装置の網状組織にパージ流量を分配するように構成されるパージ流量分配システムの一部であり得る。パージ流量は、容器本体102の中の環境を汚染しない、任意の適したガスのものであり得る。パージフローガスの非制限的な例は、窒素、クリーンドライエア(CDA)、または類するものであり得る。パージ流量分配システム基部106は、複数の流量制御部108を含み得る。流量制御部108は、基板容器100内に含まれる(図1Bにおいて示されるガス分配装置112などの)複数のガス分配装置の各々に提供され得るパージフローの量を制御するように構成される。流量制御部108は、基板容器100内に設けられるガス分配装置の網状組織内に含まれる複数のガス分配表面の各々において、パージガスの決定された流量を提供するように制御され得る。パージ流量分配システム基部106は、パージガスの流量を受け、ガス分配装置の網状組織のガス分配表面に対して流量を分配するように構成される。実施形態において、パージ流量分配システム基部106の一部分は、容器本体102の中に配置され得る。実施形態において、パージ流量分配システム基部106は、容器本体102の近辺に配置される。実施形態において、パージ流量分配システム基部106は、容器本体102とキャリアプレート104との間に少なくとも部分的に配置され得る。
【0031】
図1Bは、図1Aの基板容器100の別の斜視図を示す。図1Bの斜視図において、容器本体102の内部空間110が可視である。内部空間110内に、ガス分配装置112が認められ得る。ガス分配装置112は、ガス分配表面114を含む。
【0032】
内部空間110は、半導体ウエハなどの1つまたは複数の基板を収めるように構成される、容器本体102の内部空間である。内部空間110は、容器本体102により画定される。ガス分配装置112は、内部空間110の周りに分布する。図1Bの視図において、可視であるガス分配装置112は、内部空間110の中の容器本体102の側壁上に配置される。実施形態において、複数のガス分配装置112を含む網状組織が、基板容器100内に設けられる。追加的なガス分配装置は、例えば、図1において示されるガス分配装置112を含む側壁と反対位置関係の側壁上に、内部空間110の上部に沿って、内部空間110内へと伸長するディフューザタワーとして配置され、または、内部空間110の中に基板を保管する能を妨げることなく、ガス分配する装置112が内部空間110にパージガスを提供することを可能とする任意の他の適した位置であり得る。ガス分配装置112は、ガス分配装置112に沿って分布するガス分配表面114を含む。図1Bにおいて示される実施形態において、ガス分配装置は、複数個のガス分配表面114を含む。実施形態において、ガス分配装置112のうちの1つまたは複数は、単一のガス分配表面114を含むことがある。
【0033】
図2Aは、実施形態にしたがうパージ流量分配システムの概略図を示す。パージ流量分配システム200は、複数のガス分配する装置202a、202b、202c、202d、および202eを含む。パージ流量分配システム200は、パージ流量分配システム基部204を含む。弁206が、パージ流量分配システム基部204から流体ライン208a、208b、208c内への、ならびに、ガス分配する装置202dおよび202eへのパージガスの流量を制御するために設けられる。
【0034】
ガス分配する装置202a~eは、パージ流量の一部分を受け、その流量を、上記で説明され、図1Aおよび図1Bにおいて示される基板容器100などの、ガス分配する装置202a~eが設けられる基板容器の内側空間に分配するように各々が構成される装置である。ガス分配する装置202a~eは、少なくとも1つのガス分配表面を各々含み得る。ガス分配する装置202a~eは、例えば、複数のガス分配表面に接続されるマニホールド、ディフューザタワー、ガス分配表面に流量を導くように構成される流路、または類するものを各々含み得る。実施形態において、ガス分配する装置202a~eは、レチクルポッドの中に、例えば、レチクルポッドの外方ポッドの中に画定される内側空間内に分布し得る。
【0035】
ガス分配する装置202aは、パージ流量分配システム200が内へと含められる、基板容器の内部空間の天井において、または、その天井の付近に配置される装置であり得る。ガス分配装置202bおよびガス分配装置202cは、各々例えば、上記で説明され、図1Aおよび図1Bにおいて示されるようなガス分配装置112などの、パージ流量分配システム200が内へと含められる、基板容器の内部空間の側壁に沿って設けられる、ガス分配装置であり得る。ガス分配装置202bおよび202cは、各それぞれのガス分配装置上に設けられるガス分配表面への流路を提供し得る。
【0036】
ガス分配装置202dおよび202eは、上記で説明され、図1Aおよび図1Bにおいて示されるような基板容器100などの、パージ流量分配システム200が内へと含められる、基板容器の内部空間の後部の近くに設けられるディフューザタワーである。ディフューザタワーは、例えば、パージガスが、基板容器の内部空間内へと、ガス分配装置202dおよび202eの外に拡散することを可能とするように構成される、多孔質材料の管であり得る。
【0037】
パージ流量分配システム基部204は、パージガスの流量を受け、ガス分配装置202a~eの間でパージガスの流量を分配するように構成される。パージガスの流れは、窒素、CDA、または類するものなどの、基板容器をパージするための任意の適したパージガスであり得る。パージガスの流量は、基板容器がともに使用されるツール上に設けられるポートまたはラインなどのパージガス源から供給され得る。パージ流量分配システム基部204は、パージガスの流量の分配を制御するための流量制御部206を含み得る。流量制御部206は、流量制御部206のうちの少なくとも1つが、ガス分配装置202a~eの各々への流量を制御するために使用され得るように、パージ流量分配システム基部204内に設けられる。パージ流量分配システム基部204は、図2Bおよび図2Cにおいて詳細に示され、下記でさらに詳細に説明される。流量制御部206は、ガス分配装置202a~eのうちのそれぞれの1つへの流量を調整するための任意の適した流量制御部であり得る。非制限的な例として、流量制御部206は、ニードル弁、バタフライ弁、ボール弁、または類するものなどの弁であり得る。実施形態において、流量制御部206の各々は、独立して制御可能である。実施形態において、流量制御部206の各々は、その各々が、コマンド、例えば制御器からの信号に自動的に応答し得るように作動させられる。実施形態において、流量制御部206の各々は、手動で調整され得る。実施形態において、流量制御部206は、パージ流量分配システム200を含む基板容器が使用中である間に、例えば、基板容器の処理、輸送、または保管中に、基板容器の内部空間の中で調整され得る。
【0038】
図2Bは、図2Aにおける概略図にしたがうパージ流量分配システムを示す。パージ流量分配システム200は、パージ流量分配システム基部204と、流量制御部206とを含む。パージ流量分配システム200は、ディフューザタワー208をさらに含む。図2Bにおいて示されるようなパージ流量分配システム200は、コネクタ210a~cをさらに含む。コネクタ210aは、ガス分配装置202aへと、パージ流量分配システム基部204を通して進路を定められたパージガスを提供するように構成される。コネクタ210bは、ガス分配装置202bへと、パージ流量分配システム204を通して進路を定められたパージガスを提供するように構成される。コネクタ210cは、ガス分配装置202cへと、パージ流量分配システム204を通して進路を定められたパージガスを提供するように構成される。ディフューザタワー208は、図2Bにおいて示される実施形態におけるガス分配装置202dおよび202eである。ディフューザタワー208は、パージ流量分配システム200を含む基板容器の内側にパージガスを供給するように構成される、閉じられた端部を有する多孔質材料の管である。図2Bにおいて示される実施形態において、流量制御部206のうちの2つは、コネクタ210aへの流量を制御し、流量制御部206のうちの1つは、コネクタ210bへの流量を制御し、流量制御部206のうちの1つは、ディフューザタワー208への流量を制御する。
【0039】
図2Cは、図2Bのパージ流量分配システムのパージ流量分配基部の断面視図を示す。パージ流量分配基部204は、第1の流路212と、第2の流路214と、第1の弁開孔部216と、第2の弁開孔部218と、第3の弁開孔部220とを含む。
【0040】
第1の流路212は、図2Cの視図の観点から、パージ流量分配基部の反対位置関係の側にあり得る入口(示されない)からパージガスの流量を受け得る。第1の流路212は、上記で説明され、図2Aおよび図2Bにおいて示される流量制御部206などの流量制御部の状態に基づいて、第1の流路212の少なくとも一部分を通してパージガスの流量を運ぶように構成される。第1の流路212は、第2の流路214への、および、ガス分配装置202a~cへの流路を提供し得るものであり、これらの流路は、上記で論考され、図2Aおよび図2Bにおいて示されるような流量制御部206により制御される。流量制御部206は、第1、第2、および第3の弁開孔部216、218、220内に配される弁であり得る。第1の弁開孔部216は、第1の流路212と、第2の流路214との間の流量を制御するように構成される、弁または他の流量制御部206を収め得る。第2の流路214は、第1の弁開孔部216からパージガスを受け、第2の流路端部222にパージガスを導く流路を提供し得る。第2の流路端部222は、ディフューザタワー208などのガス分配装置202dおよび202eが、基板容器の内側空間内へと分配されることになるパージガスを受ける、位置であり得る。第2の弁開孔部218は、第1の流路212から少なくともいくらかの流量を受け、例えば、コネクタ210bまたは210cのうちの1つを経由して、ガス分配装置202bまたは202cのうちの1つにパージガスを選択的に導くように構成される、弁または他の流量制御部206を各々収め得る。1つの第2の弁開孔部218が図2Cの視図において可視であるが、別の第2の弁開孔部218が、図2Cにおいて示されるパージ流量分配基部204の反対位置関係の側に設けられ得るということが理解される。第3の弁開孔部220は、第1の流路端部224への、第1の流路212を通る流量を制御するように構成される、弁または他の流量制御部206を各々収め得る。第1の流路端部224の各々において、フローガスは、図2Bにおいて示されるようなコネクタ210aに、および次いで、ガス分配装置202aに進み得る。
【0041】
図2Dは、図2Cのパージ流量分配基部とともに使用されるように構成される弁を示す。弁226は、図2Cにおいて示されるような第1、第2、または第3の弁開孔部216、218、220のうちの1つ内へと挿入され得る。図2Dにおいて示される実施形態において、弁226は、上記で説明され、図2Aおよび図2Bにおいて示される流量制御部206のうちの1つを提供するために、弁開孔部216、218、220のうちの1つ内へと挿入されるときに、ニードル弁を形成する。弁226は、係合端部228と、ニードル端部230と、開孔部係合本体232とを含み得る。係合端部228は、弁226が弁開孔部216、218、220のうちの1つ内へと挿入されるときに、ガス分配システム基部205の外側に設けられ得る。係合端部228は、図2Dにおいて示される六角形の面などの、弁が操作され得るようにその弁が係合させられることを可能とする、特徴部を含み得る。実施形態において、係合端部228は、弁226の手動操作のために、ユーザにより係合させられ得る。実施形態において、係合端部228は、例えば、図4において示され、下記で説明される制御器404などの制御器からの信号に応答して、弁226を自動的に操作するための自動化により係合させられ得る。実施形態において、係合端部228の代わりに、弁226の位置の自動的な制御を可能とする作動器が、弁226内に設けられ得る。作動器は、図4において示され、下記で説明される制御器404などの制御器からの信号に応答的であるように構成され得る。ニードル端部230は、流量がそのニードル端部230の位置に基づいて制御され得るように構成される。開孔部係合本体232は、弁226が、操作される能力をもち続けながら、安固に保持されるように、弁226が、弁開孔部216、218、220のうちの1つ内に保持されることを可能とする。
【0042】
図3は、基板容器内へのパージガスの流量を制御するための方法のフローチャートを示す。方法300は、1つまたは複数のパージ性能パラメータを取得すること302を含む。方法300は、基板容器のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について、パージガス流量を決定すること304をさらに含む。方法300は、さらには、決定されたパージガス流量が、複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように、基板容器のパージ流量分配システムを構成すること306を含む。
【0043】
パージ性能パラメータが、302において取得される。パージ性能パラメータは、基板容器から抜け出るガスの流量もしくは速度、処理される基板の歩留り、基板容器の中の、基板容器における、もしくは基板容器の付近の、1つもしくは複数の場所における圧力、または、アウトガス、微粒子状物質、相対湿度、イオン性汚染物、酸素、もしくは揮発性有機化合物(VOC)などの汚染物の検出などの、基板容器のパージングの有効性を反映する任意の適したパラメータであり得る。基板容器は、任意の適した容器、例えば、FOUP、レチクルポッド、または類するものであり得る。パージ性能パラメータは、例えば、センサによる検出、基板の分析、状況のモデリング、または、302において取得される個別のパージ性能パラメータを決定する任意の他の適した方法によって取得され得る。実施形態において、単一のパージ性能パラメータが、302において取得される。実施形態において、複数個のパージ性能パラメータが、302において取得され得る。
【0044】
パージガス流量が、304において決定される。パージガス流量は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、302において決定され得る。パージガス流量は、例えば、パージ性能パラメータを改善および/または最適化するために、パージ性能パラメータへの流量の影響に基づいて選択され得る。実施形態において、パージガス流量は、容器の中の基板に関して実行されている個別のプロセスについてのパージガス流量など、基板容器が使用されているプロセスに基づいて選択され得る。実施形態において、パージガス流量は、基板容器内に含まれるガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について決定される。実施形態において、パージガス流量は、1つまたは複数のパージ性能パラメータのモデリングに基づき得る。例えば、基板容器の中の流量、相対湿度値、酸素濃度、および/もしくは圧力のモデリング、アウトガスのレートのモデル、または類するもの。実施形態において、パージガス流量は、製品歩留り、および/もしくは、基板容器の中の湿度を個別のパージガス流量と関連付けるデータ、アウトガスおよび/もしくは微粒子のレートに関わる履歴データ、または類するものなどの、1つまたは複数のパージ性能パラメータに関わる履歴および/または実験データに基づいて決定され得る。実施形態において、基板容器がツールもしくはストッキングシステム内で占める位置、または類するものが、パージガス流量を決定するときに確認され得る。実施形態において、パージガス流量は、基板容器を含むプロセス中に決定され得る。例えば、パージガス流量は、基板容器の中の圧力もしくは湿度値、基板容器の中の、もしくは、基板容器から抜け出る流れの速度、または類するものなどの、プロセス中の1つまたは複数のパージ性能パラメータの現在の状態に応答して決定され得る。
【0045】
基板容器のパージ流量分配システムは、決定されたパージガス流量が、複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように構成されること306が行われる。306におけるパージ流量分配システムの構成は、パージ流量分配システムの1つまたは複数の流量制御部を、そのパージ流量分配システム内に含まれるガス分配する装置のうちの1つまたは複数への流量を変移させるように制御することにより成し遂げられ得る。流量制御部の制御は、例えば、流量制御部の自動化された作動であり得る。実施形態において、自動化された作動は、パージ流量分配システム内に含まれる作動器により遂行され得る。実施形態において、自動化された作動は、基板容器の流量制御部の特徴部と係合する、基板容器の外部の作動器により遂行され得る。非制限的な例として、基板容器の外部の作動器は、基板容器がともに使用される、もしくは中に入れられる、ツールもしくはストッキングシステム内に含まれ、または、別個の自動化システムとして設けられ得る。実施形態において、流量制御部の制御は、例えば、流量制御部を手動で動作させる技術者により、どれだけ流量制御部が調整されるべきであるかに関わる通知を提供することであり得る。実施形態において、方法300は、パージ流量分配システムの構成の後に続いて、入力流量の分配へのさらなる変更がなされるべきであるならば、1つまたは複数のパージ性能パラメータを取得すること302、および、304におけるパージガス流量を決定することを、ならびにさらに、パージ流量分配システムを構成すること306を反復し得る。実施形態において、方法300は、継続的に実行される。実施形態において、方法300は、予定にしたがって反復される。実施形態において、方法300は、パージ性能パラメータの値が、あらかじめ決定されたしきい値を超えることなどの事象に応答して遂行される。
【0046】
図4は、実施形態にしたがう基板容器パージングシステムを示す。基板容器パージングシステム400は、基板容器402と、制御器404とを含む。任意選択で、基板容器パージングシステム400は、パージガス供給部408を含むツール406をさらに含み得る。任意選択で、センサ410が、基板容器パージングシステム400内に含まれ得る。
【0047】
基板容器402は、上記で説明され、図1Aおよび図1Bにおいて示される基板容器100などの、パージ流量分配システムを含む任意の基板容器であり得る。実施形態において、基板容器402は、FOUPである。実施形態において、基板容器402は、レチクルポッドである。基板容器402のパージ流量分配システムは、基板容器402内のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の間で、パージガス供給部408からなどのパージガス流量を分配し得る。図4において示される実施形態において、基板容器402内に含まれるパージ流量分配システムの流量制御部は、流量制御部が制御器404からの信号により制御され得るように、自動的に作動させられ得る。
【0048】
制御器404は、基板容器402内に含まれる流量制御部に動作可能に接続される。基板容器に動作可能に接続されることは、制御器404が、基板容器402の流量制御部と、流量制御部にコマンド信号を少なくとも送出するために通信し得るように、その制御器404が接続されるということを意味する。接続は、有線またはワイヤレスであり得る。実施形態において、制御器404は、基板容器402上に含まれ得る。実施形態において、制御器404は、基板容器402から離れたものであり得る。実施形態において、制御器404は、ツール406内に含まれ得る。実施形態において、制御器404は、制御ユニット(示されない)内に含まれ得る。実施形態において、制御器404は、センサ410からの信号を受信するように構成され得る。センサ410は、有線またはワイヤレス手段によって制御器404に接続され得る。制御器404は、決定されたパージガス流量を提供するために、基板容器402のパージ流量配システムを制御するように構成され得る。実施形態において、制御器404は、上記で説明され、図3において示されるような方法300を具現するために、パージガス流量を決定し、基板容器402のパージ流量分配システムを制御し得る。実施形態において、制御器404は、プロセスが基板容器402内で実行される、または基板容器402を使用する間に、パージガス流量を決定し、基板容器402に制御信号を送出するように構成され得る。
【0049】
ツール406は、基板容器402の中に収容される基板の処理または保管において使用される任意の適したツールであり得る。実施形態において、制御器404は、ツール406内または上に含まれ得る。実施形態において、制御器404は、ツール406から離れたものである。実施形態において、ツール406は、機器フロントエンドモジュール(EFEM)であり得るものであり、基板容器は、ロードポートにおいてツール406と接合する。実施形態において、ツール406は、基板容器402を含む基板容器の保管のために使用されるストッカであり得る。ストッカは、FOUP、レチクルポッド、または類するものなどの、任意の適した基板容器を保管するように構成され得る。実施形態において、ツール406は、基板容器402がレチクルポッドであるときに、レチクル処理ツールであり得る。ツール406は、パージガス供給部408を含み得る。パージガス供給部408は、基板容器402にパージガスの流量を提供するように構成される。パージガス供給部408は、例えば、ロードポートの手立てにより、基板容器402と接合し得る。パージガス供給部408は、任意の適したパージガス、例えば窒素、CDA、または類するものを基板容器402に提供し得る。
【0050】
センサ410は、システム400内に含まれ得る。実施形態において、センサ410は、1つまたは複数のパージ性能パラメータ、例えば、圧力、相対湿度、微粒子の存在および/もしくは量、揮発性有機化合物の存在および/もしくは量、基板容器の中の、もしくは基板容器から抜け出る、流れの速度および/もしくは流量、または類するものを検出する能力をもつ任意の適したセンサであり得る。センサ410は、センサ410が、1つまたは複数のパージ性能パラメータを指示している信号を制御器404に提供し得るように、制御器404に接続され得る。実施形態において、センサ410は、基板容器402の中で生起する、または基板容器402を使用するプロセス中の、1つまたは複数のパージ性能パラメータを測定するように構成され得る。実施形態において、センサ410は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに関わる情報を制御器404にリアルタイムで提供し得る。実施形態において、センサ410は、システム400内の、またはシステム400の付近の任意の適した場所において含まれ、例えば、ツール406、基板容器402内に、基板容器402の近傍において、および類するところに含まれ得る。
【0051】
態様
態様1~9の任意のものは、態様10~20の任意のものと組み合わされ得るということが理解される。
【0052】
態様1.基板容器内へのパージガスの流量を制御する方法であって、
1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、基板容器のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について、パージガス流量を決定することと、
決定されたパージガス流量が、複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように、基板容器のパージ流量分配システムを構成することと
を含む、方法。
【0053】
態様2.パージ流量分配システムは、複数の流路を含み、各流路は、複数のガス分配表面のうちの1つへのパージガスの流量を可能とするように構成され、流量は、パージガスのあらかじめ決定された入力が提供されるときに、複数のガス分配表面の各々が、決定されたパージガス流量を提供するように構成される、態様1にしたがう方法。
【0054】
態様3.基板容器は、パージ流量分配システム内に含まれる1つまたは複数の流量制御部を備え、1つまたは複数の流量制御部は、複数のガス分配表面の各々にパージガスを導くように構成され、方法は、複数のガス分配表面へのパージガスの流量を制御するために、1つまたは複数の流量制御部を調整することをさらに含む、態様1または2にしたがう方法。
【0055】
態様4.1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む、態様3にしたがう方法。
【0056】
態様5.1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む、態様3または4にしたがう方法。
【0057】
態様6.決定されたパージガス流量は、複数のガス分配表面の各々について異なる、態様1から5のいずれか一態様にしたがう方法。
【0058】
態様7.パージガス流量を決定することは、基板が基板容器内に配置されている間に実行される、態様1から6のいずれか一態様にしたがう方法。
【0059】
態様8.パージガス流量を決定することは、基板容器の動作状態における変化に応答して実行される、態様1から7のいずれか一態様にしたがう方法。
【0060】
態様9.パージガス流量を決定することは、1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される、態様1から8のいずれか一態様にしたがう方法。
【0061】
態様10.内側空間を画定するシェルと、
内側空間の中に配置される複数のガス分配表面と、
パージガスを受けるように構成されるパージガス入口と、
パージガス入口に接続されるパージ流量分配システムであって、
複数の流路であって、各流路は、複数のガス分配表面のうちの1つにパージガスを提供するように構成される、複数の流路と、
1つまたは複数の流量制御部であって、1つまたは複数の流量制御部の各々は、複数の流路のうちの少なくとも1つを通る流量に影響を及ぼすように構成される、1つまたは複数の流量制御部と
を含むパージ流量分配システムと
を備える、基板容器。
【0062】
態様11.1つまたは複数の流量制御部は、弁を含む、態様10にしたがう基板容器。
【0063】
態様12.弁は、ニードル弁、ボール弁、またはバタフライ弁のうちの1つである、態様11にしたがう基板容器。
【0064】
態様13.1つまたは複数の流量制御部は、流量制限器を含む、態様10から12のいずれか一態様にしたがう基板容器。
【0065】
態様14.態様10から13のいずれか一態様にしたがう基板容器と、制御器とを備え、制御器は、複数のガス分配表面が目標パージガス流量を提供するように、1つまたは複数の流量制御部のうちの少なくとも1つを調整するように構成される、基板容器パージングシステム。
【0066】
態様15.制御器は、1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、目標パージガス流量を決定するようにさらに構成される、態様14にしたがう基板容器パージングシステム。
【0067】
態様16.制御器は、基板が基板容器内に配置されている間に、目標パージガス流量を決定するように構成される、態様15にしたがう基板容器パージングシステム。
【0068】
態様17.制御器は、基板容器の動作状態における変化に応答して、目標パージガス流量を決定するように構成される、態様15または16にしたがう基板容器パージングシステム。
【0069】
態様18.目標パージガス流量を決定することは、1つまたは複数のパージ性能パラメータのうちの少なくとも1つにおける変化に応答して実行される、態様15から17のいずれか一態様にしたがう基板容器パージングシステム。
【0070】
態様19.制御器は、目標パージガス流量を受信するように構成される、態様14から18のいずれか一態様にしたがう基板容器パージングシステム。
【0071】
態様20.1つまたは複数のパージ性能パラメータを測定するように構成される1つまたは複数のセンサをさらに備える、態様14から19のいずれか一態様にしたがう基板容器パージングシステム。
【0072】
本出願において開示される例は、例解的であり限定的ではないと、すべての事項において考えられるべきである。本発明の範囲は、前述の説明によってよりもむしろ、添付される特許請求の範囲により指示され、特許請求の範囲の均等性の趣旨およびレンジの中に存するすべての変更は、本発明の範囲に包含されることを意図される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板容器内へのパージガスの流量を制御する方法であって、
1つまたは複数のパージ性能パラメータに基づいて、前記基板容器のガス分配装置の網状組織の複数のガス分配表面の各々について、パージガス流量を決定することと、
決定された前記パージガス流量が、前記複数のガス分配表面の各々に対して提供されるように、1つまたは複数の入力流量を分配するように、前記基板容器のパージ流量分配システムを構成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記パージ流量分配システムは、複数の流路を含み、各流路は、前記複数のガス分配表面のうちの1つへのパージガスの流量を可能とするように構成され、前記流路は、前記パージガスのあらかじめ決定された入力が提供されるときに、前記複数のガス分配表面の各々が、決定された前記パージガス流量を提供するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
内側空間を画定するシェルと、
前記内側空間の中に配置される複数のガス分配表面と、
パージガスを受けるように構成されるパージガス入口と、
前記パージガス入口に接続されるパージ流量分配システムであって、
複数の流路であって、各流路は、前記複数のガス分配表面のうちの1つに前記パージガスを提供するように構成される、複数の流路と、
1つまたは複数の流量制御部であって、前記1つまたは複数の流量制御部の各々は、前記複数の流路のうちの少なくとも1つを通る流量に影響を及ぼすように構成される、1つまたは複数の流量制御部と
を含むパージ流量分配システムと
を備える、基板容器。
【請求項4】
請求項3に記載の基板容器と、制御器とを備え、前記制御器は、前記複数のガス分配表面が目標パージガス流量を提供するように、前記1つまたは複数の流量制御部のうちの少なくとも1つを調整するように構成される、基板容器パージングシステム。
【請求項5】
1つまたは複数のパージ性能パラメータを測定するように構成される1つまたは複数のセンサをさらに備える、請求項4に記載の基板容器パージングシステム。
【国際調査報告】