(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B62D 24/02 20060101AFI20241031BHJP
F16F 15/02 20060101ALI20241031BHJP
B62D 33/06 20060101ALI20241031BHJP
B62D 24/04 20060101ALI20241031BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20241031BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20241031BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20241031BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20241031BHJP
G03B 5/00 20210101ALI20241031BHJP
【FI】
B62D24/02 Z
F16F15/02 B
B62D33/06 Z
B62D24/04
H04N5/222 100
H04N23/68
G03B15/00 V
G03B17/56 A
G03B5/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524643
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-24
(86)【国際出願番号】 EP2022077106
(87)【国際公開番号】W WO2023072521
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】102021211978.6
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522296653
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive Technologies GmbH
【住所又は居所原語表記】Continental-Plaza 1, 30175 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミロス ジュリッチ
【テーマコード(参考)】
2H105
2K005
3D203
3J048
5C122
【Fターム(参考)】
2H105AA02
2H105AA53
2K005AA13
2K005CA13
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA54
3D203AA13
3D203BA01
3D203BC32
3D203BC34
3D203CB24
3D203DB02
3J048AB11
3J048AD01
3J048EA07
5C122DA14
5C122EA41
5C122GD01
5C122GD09
5C122HA77
5C122HA82
5C122HB01
(57)【要約】
車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステムが提供される。このシステムは、1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームと、前記センサフレーム及び前記車両に取り付けられたセンサフレームアクチュエータと、を含む。システムは、第1の慣性計測装置及び第2の慣性計測装置をさらに含む。第1の慣性計測装置は、センサフレームの動きを測定するようにセンサフレームに取り付けられている。第2の慣性計測装置は、車両フレームの動きを測定するように車両フレームに取り付けられている。センサフレームアクチュエータは、前記測定された動きに基づいて車両フレームに対してセンサフレームを安定させるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステムであって、
前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームと、
前記センサフレームの動きを測定するように前記センサフレームに取り付けられた第1の慣性計測装置と、
前記車両フレームに取り付けられるように構成され、前記車両フレームの動きを測定するように構成された第2の慣性計測装置と、
前記センサフレームに取り付けられているとともに、前記車両に取り付けられるように構成されており、前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるように構成されているセンサフレームアクチュエータと、
を含むシステム。
【請求項2】
前記センサフレームに取り付けられた1つ又は複数のセンサをさらに含み、前記1つ又は複数のセンサが、カメラ、レーダ装置、及び/又はライダー装置を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
車両フレームを有する車両であって、
キャビンと、
前記キャビン及び前記車両フレームに取り付けられているとともに、重力基準フレームに対して前記キャビンを安定させるように構成されたキャビンアクチュエータと、
請求項1又は2に記載のシステムと、
を含み、
前記センサフレームアクチュエータが前記キャビンに取り付けられている車両。
【請求項4】
前記センサフレームアクチュエータの安定化時間スケールが、前記キャビンアクチュエータの安定化時間スケールよりも短い、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記センサフレームアクチュエータの安定化精度が、前記キャビンアクチュエータの安定化精度よりも高い、請求項3又は4に記載の車両。
【請求項6】
前記車両がトラックである、請求項1~5のいずれか一項に記載の車両。
【請求項7】
車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのコンピュータ実装方法であって、以下のステップ、すなわち、
前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームの動きを測定するステップと、
前記車両フレームの動きを測定するステップと、
前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるステップと、
を含む方法。
【請求項8】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項7に記載の方法の前記ステップを行わせる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
車両の多くは、特にトラックは、運転者の快適性を高めるために、トラックフレームに対して移動可能なキャビンを有する。これは、多くの場合ジャイロスコープ、コントローラ、電磁弁、アジャスタ及び空気貯蔵タンクが含まれているシステムを作り出すことによって実現される。このシステムは、キャビンの下のトラックフレームに装着され、以下の作動原理を有する。すなわち、コントローラは、ジャイロスコープからの姿勢信号を取得し、空気吸入口及び空気排出口を制御する電磁弁に制御信号を送り、それらの空気圧の変化を用いてアジャスタを制御する。
【0002】
多くの車両には、車両の周囲に関する情報を取得するために、(カメラ、レーダ装置及びライダー装置などの)センサが設けられている。これらのセンサの視野が限られているため、それらは、車両の前述のキャビンに装着されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、車両の方向転換の間、加速している間、及び特にブレーキをかけている間、これらのキャビンの動きは比較的大きくなる場合がある。さらに、走行の間、これらのキャビンはある程度振動する場合がある。どちらの現象も走行の快適性に影響を与えないかも知れないが、センサの機能に影響を与える場合がある。
【0004】
本発明の目的は、可動式車両キャビンを有する車両に装着されたセンサの機能を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、請求項1に記載のシステム、及び請求項7に記載の方法を提供することによって満たされる。
【0006】
第1の態様によれば、車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステムであって、
- 前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームと、
- 前記センサフレームの動きを測定するように前記センサフレームに取り付けられた第1の慣性計測装置と、
- 前記車両フレームに取り付けられるように構成され、前記車両フレームの動きを測定するように構成された第2の慣性計測装置と、
- 前記センサフレームに取り付けられているとともに、前記車両に取り付けられるように構成されており、前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるように構成されているセンサフレームアクチュエータと、
を含むシステムが提供される。
【0007】
センサフレームの動き及び車両フレームの動きの両方を測定することにより、センサフレームアクチュエータは、車両フレームに対するセンサフレームの向き(したがって、1つ又は複数のセンサの向きも)をできる限り一定に保つことが可能になる。例えば、車両が停止しているとき、及びブレーキをかけている間、又は任意の他の操作を行っている間である。多くの実施形態のうちの1つでは、それは、車両フレーム基準系内でセンサフレームが安定していることとして定式化することができる。
【0008】
対照的に、重力基準系内でセンサフレームを安定させることも可能であろう。ただし、センサフレームの向きが、車両が走行している道路に平行であるべき場合には、車両が傾斜していると、これは機能しない。
【0009】
このシステムのさらなる利点は、アフターマーケット状況で既存の車両に装着が容易であることであり得る。
【0010】
このシステムのさらなる利点は、センサフレームを(例えば、すべてを完備したキャビンと比較して)相対的に小型及び/又は軽量とし得ることであり得る。フレームアクチュエータは、この小型及び/又は軽量の物体を安定させるように構成されているので、大型及び/又は重量のある物体を安定させるように構成されたアクチュエータよりも信頼度が高い場合がある。
【0011】
概して、「動き」という用語は、並進運動及び回転を指してもよいが、単に回転を指してもまたよい。並進運動及び回転は両方とも、1次元、2次元又は3次元とすることができる。
【0012】
概して、「センサフレーム」という用語は、1つ又は複数のセンサを少なくとも部分的に収容しているフレーム、ケーシング又は任意の容器を指してもよい。
【0013】
1つ又は複数の実施形態では、システムは、前記センサフレームに取り付けられた1つ又は複数のセンサをさらに含み、1つ又は複数のセンサは、カメラ、レーダ装置、及び/又はライダー装置を含む。特に、レーダ装置及びライダー装置、並びに遠視野カメラは、(近視野カメラと比較して)小さく細長い視野を有し、道路と平行に保たれることが必要になる。
【0014】
センサフレームは、車両、とりわけ、車両のキャビンに可動式に取り付けられるように構成することができる。センサフレームアクチュエータは、センサフレームと車両との間に装着されるように構成することができる。
【0015】
第2の態様によれば、車両フレームを有する車両であって、
- 前記車両フレームに可動式に取り付けることができるキャビンと、
- 前記キャビン及び前記車両フレームに取り付けられているとともに、重力基準フレームに対して前記キャビンを安定させるように構成されたキャビンアクチュエータと、
- 請求項1又は2に記載のシステムと、を含み、
前記センサフレームアクチュエータが前記キャビンに取り付けられている車両が提供される。
【0016】
キャビンは、車両フレームに可動式に取り付けることができる。キャビンアクチュエータは、キャビンと車両フレームとの間に装着することができる。1つ又は複数の実施形態では、重力基準フレームに対して前記キャビンを安定させることは、水平面に対して前記キャビンを安定させることとして定式化することができる。
【0017】
これらの実施形態では、キャビンアクチュエータは、重力基準フレーム内でキャビンを安定させるように構成することができ、その一方で同時に、センサフレームアクチュエータは、車両基準フレーム内でセンサフレームを安定させるように構成されている。
【0018】
1つ又は複数の実施形態では、前記センサフレームアクチュエータの安定化時間スケールは、前記キャビンアクチュエータの安定化時間スケールよりも短い。ある特定の振動は車両の運転者の快適性には関係しないが、センサの機能には影響を与える場合がある。したがって、キャビンアクチュエータは、ある特定の時間スケール未満の動き又は振動を無視することができるが、一方、センサフレームアクチュエータは、それらを無視せず、できる限り打ち消そうとする必要がある。
【0019】
1つ又は複数の実施形態では、前記センサフレームアクチュエータの安定化精度は、前記キャビンアクチュエータの安定化精度よりも高い。キャビンを安定させるとき、ある特定の量の過不足は許容可能であり、運転者の快適性には関係ない場合がある。しかしながら、センサにとっては、この過不足の量がその機能に関係する場合がある。したがって、センサフレームアクチュエータは、過不足を制限する程度をキャビンアクチュエータよりも大きくするように構成する必要がある。
【0020】
1つ又は複数の実施形態では、前記車両は、トラック、バス、自動車、及びモーターバイクのうちの1つである。
【0021】
第3の態様によれば、車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのコンピュータ実装方法であって、以下のステップ、すなわち、
- 前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームの動きを測定するステップと、
- 配置された前記車両フレームの動きを測定するステップと、
- 前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるステップと、
を含む方法が提供される。
【0022】
第4の態様によれば、コンピュータプログラムは、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに本明細書に記載の実施形態のいずれかのステップを行わせる命令を含んでいる。さらに、前記コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体が提供される。
【0023】
受信器、システム、及び車両の作用、利点及び実施形態と同様に、コンピュータプログラム及びコンピュータ可読媒体の作用、利点及び実施形態もまた、必要な変更を加えて、本明細書に記載の方法の作用、利点及び実施形態に対応する。
【0024】
図面の簡単な説明
本発明をより完全に理解するために、以下の説明では添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の1つ又は複数の実施形態による、1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステム、及びこのようなシステムを含む車両の概略的な全体像を示す。
【
図2】本発明の1つ又は複数の実施形態による、車両の1つ又は複数のセンサを安定させる方法の概略的な全体像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、1つ又は複数のセンサ190を安定させるためのシステム100、及びシステム100を含む車両150の概略的な全体像を示す。システム100は、センサフレーム130と、第1の慣性計測装置110と、第2の慣性計測装置120と、センサフレームアクチュエータ140と、を含む。
図1の例では、車両150は、キャビン170及び車両フレーム160を有するトラックである。
【0027】
センサフレーム130は、1つ又は複数のセンサ190を収容するように構成されている。
図1の例では、センサ190は、遠視野カメラ、レーダ装置又はライダー装置とすることができる。センサは、視野の向き又は方向を有することができる。
図1では、2つの可能性のある方向が、それぞれ文字A及びBによって表示されている。センサは、センサフレーム130の上に、又はセンサフレーム130の中に装着されるので、センサフレーム130の向きが変化すると、1つ又は複数のセンサの向き又は方向が変化することになる。
【0028】
第1の慣性計測装置110は、センサフレーム130に取り付けられているとともに、センサフレーム130の動きを測定するように構成されている。概して、慣性計測装置は、加速度計、ジャイロスコープセンサ、及び/又は磁力計を含むことができる。
【0029】
センサフレームアクチュエータ140は、センサフレーム130に取り付けられているとともに、車両フレーム160に対してセンサフレーム130を安定させるように構成されている。センサフレームアクチュエータは、1つ又は複数の、例えば、3個又は4個のアクチュエータで構成することができ、これにより、センサフレームアクチュエータがセンサフレーム130の位置及び/又は向きを変更できるようになっている。このような1つ又は複数のアクチュエータは、電気ステッピングモータとすることができる。
【0030】
第2の慣性計測装置120は、
図1の例では、車両フレーム160に取り付けられているとともに、車両フレーム160の動きを検出するように構成されている。
【0031】
図の例では、車両150はキャビン170を有するが、これは車両フレーム160に可動式に取り付けることができる。キャビン170と車両フレーム160との間に、キャビンアクチュエータ180を装着することができ、これは、車両150のユーザの運転快適性を高めるために、重力基準フレームRgに対して(すなわち、水平フレームに対して)前記キャビンを安定させるように構成されている。
【0032】
センサ190の機能を最適化するために、センサ190をキャビン170に装着することが望ましい場合がある。
図1の例では、車両150は斜面に乗っている。加速又は減速すると、キャビン170は、キャビン170の慣性により、車両フレーム160に対して動く場合がある。キャビンアクチュエータ180は、重力基準フレームRgに対してキャビン170を安定させるように構成することができる。
【0033】
図1の例では、主な動きはすべて進行方向とすることができる。しかしながら、本発明は、動きが進行方向に垂直な方向である場合にも有利に適用し得ると理解することができる。これは、例えば、車両の車輪のうちの1つが道路の隆起の上、又は道路のくぼみを通過している場合である。
【0034】
センサフレーム130がキャビン170の上に、又はキャビン170の中に固定して装着されている場合には、センサ190の向きもまた、重力基準フレームRgに対して安定化されることになる。この結果、センサ190は、文字Bによって表示されているような向きを有し得るようになる。しかしながら、
図1でわかるように、これは、センサ190の視野に悪影響を与える場合がある。
【0035】
したがって、本発明によれば、センサフレームアクチュエータ140は、車両フレーム160に対して(すなわち、車両基準フレームRv内で)センサフレーム130を安定させることが可能である。この結果、センサ190は、文字Aによって表示されているような向きを有するようになり、この向きは、平坦な道路上で走行するときにも存在するので、最適な向きとすることができる。
【0036】
車両フレーム160に対してセンサフレーム130を安定させるために、センサフレームアクチュエータ140は、車両フレーム160及びセンサフレーム130の両方の動きに関する情報、したがって、第1の慣性計測装置110及び第2の慣性計測装置120の両方からのデータが必要な場合がある。
【0037】
1つ又は複数の実施形態では、センサ190の機能をさらに高めるために、センサフレームアクチュエータ140の安定化時間スケールは、キャビンアクチュエータ180の安定化時間スケールよりも短くすることができ、センサフレームアクチュエータ140の安定化精度は、キャビンアクチュエータ180の安定化精度よりも高くすることができる。
【0038】
図2は、本発明の1つ又は複数の実施形態による、車両の1つ又は複数のセンサを安定させる方法の概略的な全体像を示す。本方法は、次のステップ、すなわち、
ステップ210:前記1つ又は複数のセンサ190を収容するように構成されたセンサフレーム130の動きを測定するステップと、
ステップ220:前記車両フレーム160の動きを測定するステップと、
ステップ230:前記測定された動きに基づいて前記車両フレーム160に対して前記センサフレーム130を安定させるステップと、
を含む。
【0039】
当業者は、本明細書に開示されている実施形態に関連して記載された様々な説明のための論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両者の組み合わせとして実装し得ることがわかるであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明白に図示するために、様々な説明のための構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、それらの機能性の観点から全般的に上記で説明してきた。このような機能性がハードウェアとして実装されるのか、又はソフトウェアとして実装されるのかは、特定のアプリケーション及びシステム全体が受ける設計上の制約によって決まる。当業者は、それぞれの特定のアプリケーション用に変更したやり方で、記載された機能性を実装することができるが、このような実装形態の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生ずると解釈すべきではない。
【0040】
開示されている実施形態のこれまでの説明は、当業者が本発明を作成又は使用できるようにするために提供されている。これらの実施形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書に定義されている一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示されている原理及び新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲を与えられることを意図するものである。
【0041】
本発明によって提供することができる利益及び利点について、具体的な実施形態に関して上記で説明してきた。これらの利益及び利点、並びに、それらを発生させ得るか、又はより顕著にし得る要素又は限定はいずれも、特許請求の範囲のいずれかの、又はすべての極めて重要な、必須の、又は本質的な特長であると解釈されないものとする。本出願明細書において用いている「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」という用語、又はそれらのその他の変形表現はいずれも、これらの用語の後に続く要素又は限定を非排他的に含んでいると解釈されることを意図している。したがって、要素のセットを含むシステム、方法、又はその他の実施形態は、それらの要素のみに限定されず、明示的に列挙されていないその他の要素、又は特許請求の範囲に記載されている実施形態に内在するその他の要素を含む場合がある。
【0042】
特定の実施形態に関連して本発明を説明してきたが、これらの実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲はこれらの実施形態に限定されないということを理解されたい。上述した実施形態への数多くの変形、修正、追加及び改良が可能である。これらの変形、修正、追加及び改良は、以下の特許請求の範囲において詳述している本発明の範囲内にあることが企図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのシステムであって、
前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームと、
前記センサフレームの動きを測定するように前記センサフレームに取り付けられた第1の慣性計測装置と、
前記車両フレームに取り付けられるように構成され、前記車両フレームの動きを測定するように構成された第2の慣性計測装置と、
前記センサフレームに取り付けられているとともに、前記車両に取り付けられるように構成されており、前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるように構成されているセンサフレームアクチュエータと、
を含むシステム。
【請求項2】
前記センサフレームに取り付けられた1つ又は複数のセンサをさらに含み、前記1つ又は複数のセンサが、カメラ、レーダ装置、及び/又はライダー装置を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
車両フレームを有する車両であって、
キャビンと、
前記キャビン及び前記車両フレームに取り付けられているとともに、重力基準フレームに対して前記キャビンを安定させるように構成されたキャビンアクチュエータと、
請求項1又は2に記載のシステムと、
を含み、
前記センサフレームアクチュエータが前記キャビンに取り付けられている車両。
【請求項4】
前記センサフレームアクチュエータの安定化時間スケールが、前記キャビンアクチュエータの安定化時間スケールよりも短い、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記センサフレームアクチュエータの安定化精度が、前記キャビンアクチュエータの安定化精度よりも高い、請求項
3に記載の車両。
【請求項6】
前記車両がトラックである、請求項
3に記載の車両。
【請求項7】
車両フレームを有する車両の1つ又は複数のセンサを安定させるためのコンピュータ実装方法であって、以下のステップ、すなわち、
前記1つ又は複数のセンサを収容するように構成されたセンサフレームの動きを測定するステップと、
前記車両フレームの動きを測定するステップと、
前記測定された動きに基づいて前記車両フレームに対して前記センサフレームを安定させるステップと、
を含む方法。
【請求項8】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項7に記載の方法の前記ステップを行わせる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】