IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー・ケム・リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-溶液の状態測定装置 図1
  • 特表-溶液の状態測定装置 図2
  • 特表-溶液の状態測定装置 図3
  • 特表-溶液の状態測定装置 図4
  • 特表-溶液の状態測定装置 図5
  • 特表-溶液の状態測定装置 図6
  • 特表-溶液の状態測定装置 図7
  • 特表-溶液の状態測定装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】溶液の状態測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/05 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G01N21/05
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529264
(86)(22)【出願日】2023-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 KR2023009556
(87)【国際公開番号】W WO2024039068
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0102208
(32)【優先日】2022-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0085322
(32)【優先日】2023-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】弁理士法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ユピン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チェキル
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヨンス
(72)【発明者】
【氏名】イム、イェ-フン
(72)【発明者】
【氏名】キム、チェヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、イクチン
(72)【発明者】
【氏名】ナム、キポク
(72)【発明者】
【氏名】ソン、キョンホ
【テーマコード(参考)】
2G057
【Fターム(参考)】
2G057AA01
2G057AB02
2G057AC01
2G057AD17
2G057BA05
2G057JA20
(57)【要約】
溶液の状態測定装置が開示される。前記溶液の状態測定装置は、溶液の状態を測定するように少なくとも一面が開口された測定部が備えられたプローブ;溶液が前記測定部に流入する経路に配置されるメッシュ;そして前記プローブの外側に配置され前記測定部の少なくとも開口された一面を囲む開放部が形成された支持部を含み、前記開放部は溶液が測定部に流入する経路を定義し、前記メッシュは前記支持部の開放部に装着できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液の状態を測定するための少なくとも一面が開口された測定部が備えられたプローブ;
溶液が前記測定部に流入する経路に配置されるメッシュ;そして
前記プローブの外側に配置され前記測定部の少なくとも開口された一面を囲む開放部が形成された支持部;を含み、
前記開放部は溶液が前記測定部に流入する経路を定義し、
前記メッシュは前記支持部の前記開放部に装着される、溶液の状態測定装置。
【請求項2】
前記支持部の内面は前記プローブの外面と設定された間隔だけ離隔する、請求項1に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項3】
前記支持部は締結部を通じて前記プローブの外面に脱着可能に装着される、請求項1に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項4】
前記支持部は互いに設定された距離だけ離隔した第1支持部および第2支持部を含み、
前記第1支持部および前記第2支持部はそれらの間の設定された距離にメッシュが装着されるように分離可能に組立てられる、請求項1に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項5】
前記第1支持部および前記第2支持部は互いにねじ結合する、請求項4に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項6】
前記第2支持部は前記第1支持部と設定された距離だけ離隔するように前記第1支持部内に挿入され、
前記第1支持部の下部内面には第1ねじ部が形成され前記第2支持部の下部外面には第2ねじ部が形成されて、前記第1ねじ部と前記第2ねじ部は互いにねじ結合する、請求項5に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項7】
前記第1支持部および前記第2支持部の上端は開口される、請求項4に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項8】
前記第1支持部の下端は開口され、
前記第2支持部の下端は開口されるか、閉鎖されるか、または開閉可能である、請求項4に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項9】
前記第2支持部の内面と前記プローブの外面は設定された間隔だけ離隔する、請求項4に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項10】
前記第1支持部の上部には締結部が形成され、
前記支持部は前記締結部を通じて前記プローブの外面に脱着可能に装着される、請求項4に記載の溶液の状態測定装置。
【請求項11】
前記締結部は前記第2支持部の上端より上に位置する、請求項10に記載の溶液の状態測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は2022年8月16日付韓国特許出願第10-2022-0102208号及び2023年6月30日付韓国特許出願第10-2023-0085322号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は溶液の状態測定装置に関するものであって、より詳しくは、溶液の状態を測定するプローブに溶液が流入する経路にメッシュを配置してプローブの測定部に泡が入らないようにし、これにより測定された溶液の状態に誤差が発生することを防止する溶液の状態測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
3-HP(3-Hydropropionic Acid)はアクリル酸を含む他の多くの有用な化学物質に転換できるプラットフォーム化合物であるので、顔料、ペイント、繊維などの生産に広範囲に適用される。このような3-HPは大腸菌を発酵させて生産することができる代表的な生分解性素材である。
【0004】
大腸菌は反応機内部の培養液で培養および発酵される。この反応機内部にはスペクトロメーターが装着されて培養液内の大腸菌の濃度などをリアルタイムで測定する。また、反応機内部には大腸菌の状態を予測するために培養液の状態(濃度、キャパシタンス、インダクタンスなど)を測定するための多様な測定装置が装着できる。このような測定装置は、通常測定部を流動する培養液の状態をリアルタイムで測定するように構成される。
【0005】
大腸菌を培養する反応機内部には攪拌装置をまた備えることができる。攪拌装置は、培養液を攪拌して培養液内に大腸菌に酸素を供給するように構成される。攪拌装置が作動して培養液を攪拌すると、培養液に泡などが発生することがあり、発生した泡は培養液と共に測定装置の測定部に流入することがある。このように、泡が測定部に存在するか測定部を通れば、測定装置によって測定された培養液の状態が均一でないことがある。即ち、測定装置によって測定された培養液の状態に誤差が発生することがある。
【0006】
この背景技術部分に記載された事項は発明の背景に対する理解を増進させるために作成されたものであって、この技術の属する分野における通常の知識を有する者にすでに知られた従来の技術でない事項を含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態は、溶液の状態を測定するプローブに溶液が流入する経路にメッシュを配置してプローブに泡が入ることを防止する溶液の状態測定装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態による溶液の状態測定装置は、溶液の状態を測定するための少なくとも一面が開口された測定部が備えられたプローブ;溶液が前記測定部に流入する経路に配置されるメッシュ;そして前記プローブの外側に配置され前記測定部の少なくとも開口された一面を囲む開放部が形成された支持部を含み、前記開放部は溶液が測定部に流入する経路を定義し、前記メッシュは前記支持部の開放部に装着できる。
【0009】
前記支持部の内面は、前記プローブの外面と設定された間隔だけ離隔していてもよい。
【0010】
前記支持部は、締結部を通じて前記プローブの外面に脱着可能に装着できる。
【0011】
前記支持部は互いに設定された距離だけ離隔した第1支持部および第2支持部を含み、前記第1支持部および第2支持部はそれらの間の設定された距離にメッシュが装着されるように分離可能に組み立てることができる。
【0012】
前記第1支持部および第2支持部は互いにねじ結合できる。
【0013】
前記第2支持部は前記第1支持部と設定された距離だけ離隔するように前記第1支持部内に挿入され、前記第1支持部の下部内面には第1ねじ部が形成され前記第2支持部の下部外面には第2ねじ部が形成されて、第1ねじ部と第2ねじ部は互いにねじ結合できる。
【0014】
第1支持部および第2支持部の上端は開口されてもよい。
【0015】
第1支持部の下端は開口され、第2支持部の下端は開口されるか、閉鎖されるか、または開閉可能であってもよい。
【0016】
第2支持部の内面とプローブの外面は設定された間隔だけ離隔していてもよい。
【0017】
前記第1支持部の上部には締結部が形成され、前記支持部は前記締結部を通じて前記プローブの外面に脱着可能に装着できる。
【0018】
前記締結部は前記第2支持部の上端より上に配置できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、プローブに溶液が流入する経路にメッシュを配置してプローブに泡が入ることを防止することができる。
【0020】
また、前記メッシュは支持部に装着され、前記支持部をプローブに脱着可能に装着することによってメッシュおよび支持部の設置および交替が容易であり得る。
【0021】
また、支持部をプローブより設定大きさだけ大きく形成して支持部とプローブの間に泡が存在してもこの泡が支持部の外に抜け出て状態の測定値に誤差が発生することを防止することができる。
【0022】
その外に本発明の実施形態によって得ることができるか予測される効果については本発明の実施形態に関する詳細な説明で直接的または暗示的に開示するようにする。即ち、本発明の実施形態によって予測される多様な効果については後述の詳細な説明内で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本明細書の実施形態は類似の参照符号が同一であるかまたは機能的に類似の要素を指す添付した図面と連係した以下の説明を参照してさらによく理解されるはずである。
図1】本発明の実施形態による溶液の状態測定装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態によるプローブの斜視図である。
図3】本発明の実施形態による支持部の斜視図である。
図4図3の支持部に含まれている第1支持部の斜視図である。
図5図3の支持部に含まれている第2支持部の斜視図である。
図6】プローブ内泡の有無によるスペクトルを示す。
図7】本発明の実施形態による溶液の状態測定装置で測定した培養液のスペクトルの一例を示す。
図8】従来の技術による溶液の状態測定装置で測定した培養液のスペクトルの一例を示す。
【0024】
前記で参照された図面は必ずしも縮尺に合わせて示されたものではなく、本発明の基本原理を例示する多様な好まれる特徴の多少簡略な表現を提示するものと理解されるべきである。例えば、特定サイズ、方向、位置、および形状を含む本発明の特定設計特徴が特定意図された応用と使用環境によって一部決定される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで使用される用語はただ特定実施形態を説明するための目的であり、本発明を制限するものとして意図されない。ここで使用されるように、単数形態は、文脈上明示的に異なって表示されない限り、複数形態をまた含むものとして意図される。“含む”および/または“含む”という用語は、本明細書で使用される場合、言及された特徴、整数、段階、作動、構成要素および/またはコンポーネントの存在を特定するが、他の特徴、整数、段階、作動、構成要素、コンポーネントおよび/またはこれらのグループのうちの一つ以上の存在または追加を排除するのではないのをまた理解されるはずである。ここで使用されるように、用語“および/または”は、関連して羅列された項目のうちの任意の一つまたはすべての組み合わせを含む。
【0026】
本発明の実施形態による溶液の状態測定装置は、プローブに溶液が流入する経路にメッシュを配置してプローブに泡が入ることを防止することができる。これにより、溶液の状態を正確に測定することができる。また、前記メッシュは支持部に装着され、前記支持部をプローブに脱着可能に装着することによってメッシュおよび支持部の設置および交替が容易であり得る。また、支持部をプローブより設定大きさだけ大きく形成して支持部とプローブの間に泡が存在してもこの泡が支持部の外に抜け出て状態の測定値に誤差が発生することを防止することができる。
【0027】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の実施形態による溶液の状態測定装置の斜視図であり;図2は本発明の実施形態によるプローブの斜視図であり;図3は本発明の実施形態による支持部の斜視図であり;図4図3の支持部に含まれている第1支持部の斜視図であり;図5図3の支持部に含まれている第2支持部の斜視図である。
【0029】
図1図5に示されているように、本発明の実施形態による溶液の状態測定装置は、プローブ10、支持部20、そしてメッシュ50を含む。
【0030】
図1および図2に示されているように、プローブ10は溶液の状態(例えば、濃度、キャパシタンス、インダクタンスなど)を測定するように構成される。前記プローブ10は柱形状であり、上部は反応機の上部または蓋などに固定されるか貫通するように装着でき、下部は反応機内部の溶液に浸かるように構成される。例えば、前記プローブ10の下部には測定部12が備えられて測定部12内に存在するか測定部12を通過する溶液の状態を測定することができる。このような目的で、プローブ10の下部、特に少なくとも測定部12は溶液に浸かるように配置される。また、測定部12の少なくとも一面は開口されて前記溶液が測定部12に流入する入口または溶液が測定部12から出る出口として機能する。本明細書では前記プローブ10が円柱形状であり支持部20が円筒形状であることを例示するが、プローブ10と支持部20の形状はそれぞれ円柱および円筒形状に限定されない。プローブ10が円柱である場合、前記プローブ10の直径はD1と示す。
【0031】
図1および図3に示されているように、支持部20は前記メッシュ50を前記測定部12周囲に装着するためのもので、前記プローブ10に脱着可能に装着できる。前記プローブ10が円柱形状である場合、前記支持部20は中空の円筒形状に形成でき、前記プローブ10を囲むように配置できる。前記支持部20には開放部22が形成されている。前記開放部22はプローブ10の外周面の一部、例えば少なくとも測定部12の開口された面を囲むことができる。したがって、反応機内部の溶液は前記開放部22を通じてのみ測定部12に流入できる。即ち、前記開放部22はプローブ10の測定部12に溶液が流入する経路を形成する。
【0032】
前記支持部20は一つの物品で備えられてもよいが、二つ以上の物品で備えられて互いに分解可能に組み立てることができる。一つの例で、前記支持部20は第1支持部30と第2支持部40を含む。ここでは、支持部20を構成する物品の個数が二つであることを例示するが、支持部20を構成する物品の個数が必ずしも二つに限定されるのではないことを理解しなければならない。
【0033】
図1図3および図4に示されているように、第1支持部30は支持部20の外殻に該当する。第1支持部30は前記開放部22に対応する第1開放部32を含む。また、前記第1支持部30は下端34と上端36を含む。前記第1支持部30の下端34は第1支持部30の内部に第2支持部40が下から上に挿入されるように開口される。同様に、前記第1支持部30の上端36はプローブ10が前記第1支持部30の内部に上から下に挿入されるように、即ち、第1支持部30を下から上にプローブ10上の装着位置まで移動させることができるように開口される。第1支持部30が中空の円筒形状である場合、第1支持部30の内径はD2と示すことができる。
【0034】
前記第1支持部30は第2支持部40と分解可能に組み立てることができる。一つの例で、前記第1支持部30の内周面下部には第1ねじ部39が形成されて第2支持部40とねじ結合できる。また、前記第1支持部30はプローブ10の外周面に脱着可能に装着できる。このような目的で、前記第1支持部30の上部には締結部38が形成できる。一つの例で、前記締結部38は締結ホールであってもよい。この場合、プローブ10の外周面には対応締結ホールが形成できる。これにより、第1支持部30の締結ホールとプローブ10の対応締結ホールにねじやピンなどを挿入して第1支持部30をプローブ10の外周面に装着することができる。また、ねじやピンなどを締結ホールおよび/または対応締結ホールから引き抜いて第1支持部30をプローブ10から脱着することができる。ここでは、締結部38が締結ホールであることを例示するが、これに限定されない。
【0035】
図1図3および図5に示されているように、第2支持部40は支持部20の内殻に該当する。第2支持部40は前記開放部22に対応する第2開放部42を含む。したがって、第1支持部30と第2支持部40が組立てられると、第1開放部32と第2開放部42は互いに合わせられて開放部22を形成する。
【0036】
前記第2支持部40は下端44と上端46を含む。前記第2支持部40の下端44は開口されるか、閉鎖されるか、蓋などによって開閉可能になり得る。通常、攪拌装置によって発生する泡は比重が低くて溶液の上に浮かび上がることになるので、第2支持部40の開口された下端44を通じて測定部12に流入しない。したがって、第2支持部40の下端44が開口されても測定部12の作動にほとんど影響を与えない。第2支持部40の上端46はプローブ10が前記第2支持部40の内部に上から下に挿入されるように、即ち、第2支持部40を下から上にプローブ10上の設定位置まで移動させることができるように開口される。第2支持部40が中空の円筒形状である場合、第2支持部40の外径はD3と示し第2支持部40の内径はD4と示すことができる。
【0037】
先に説明したように、前記第2支持部40は第1支持部30と分解可能に組み立てることができる。一つの例で、前記第2支持部40の外周面下部には第2ねじ部49が形成されて第1支持部30の第1ねじ部39とねじ結合できる。また、第1支持部30と第2支持部40が結合された支持部20をプローブ10の外周面に脱着可能に装着することができるように、前記第2支持部40の上端46は締結部38の下に配置できる。即ち、締結部38は第2支持部40の上端46の上に配置できる。したがって、締結部38に対応する締結部を第2支持部40に形成しなくても締結部38のみで支持部20をプローブ10の外周面に脱着可能に装着することができる。
【0038】
一つの例で、前記第1支持部30の内径D2または内面は、前記第2支持部40の外径D3または外面と設定された距離だけ離隔していてもよい。前記設定された距離は前記第1支持部30の内径D2または内面と前記第2支持部40の外径D3または外面の間にメッシュ50を設置するためのものである。前記設定された距離は、これに限定されないが、0.3mm~1mmであってもよい。また、前記プローブ10の外径D1または外面と前記第2支持部40の内径D4または内面は設定された間隔G1だけ離隔していてもよい。プローブ10と支持部20の間に泡が存在するか流入しても前記設定された間隔G1を通じて前記泡が抜け出ることになる。前記設定された間隔G1は、これに限定されないが、2mm~5mmであってもよい。
【0039】
メッシュ50は、プローブ10の測定部12の開口された面を囲む開放部22に装着される。即ち、メッシュ50はプローブ10の測定部12に溶液が流入する経路に配置されて溶液内の泡がプローブ10の測定部12に流入することを防止することができる。先に説明したように、前記メッシュ50は前記第1支持部30の内径D2または内面と前記第2支持部40の外径D3または外面の間の設定された距離に装着される。また、メッシュ50の下端は互いにねじ結合された第1ねじ部39および第2ねじ部49によって支持されて前記設定された距離から離脱しない。即ち、メッシュ50は上方向にのみ前記設定された距離から離脱可能であり、これは使用者の脱着意図なくメッシュ50が支持部20から離脱しないことを意味する。前記メッシュ50の大きさは、泡が測定部12に流入することを防止することができる大きさであれば特に制限されない。一つの例で、メッシュ50は300メッシュまたは500メッシュであってもよい。他の一つの例で、前記メッシュ50の大きさは反応機の運転条件で発生する泡の大きさ、流速などによって設定でき、例えば、メッシュ50の大きさは100メッシュ~1000メッシュであってもよい。
【0040】
メッシュ50の材質は液体内で腐食が発生しない材質であれば特に制限されずに使用できる。一つの例で、メッシュ50の材質はSUSなどの金属材質または耐腐食性が強いプラスチック材質であってもよい。
【0041】
また、泡の通過を防止し流速を減少させることができれば、メッシュ50内の孔の形状も特に制限されない。一つの例で、前記孔は円、多角形など多様な形状であってもよい。
【0042】
以下、溶液の状態測定装置をプローブ10に設置する過程を簡略に説明する。一つの例で、プローブ10は円柱形状であり、上部は反応機の上部または蓋などに固定されるか貫通するように装着でき、下部は反応機内部の溶液に浸かるように構成される。
【0043】
まず、第1ねじ部39および第2ねじ部49を互いにねじ結合して第1支持部30および第2支持部40を組み立てて支持部20を形成する。ここで、第1開放部32および第2開放部42が互いに合わせられて開放部22を形成する。また、第2支持部40の上端46は締結部38の下に位置し、前記第1支持部30の内径D2と前記第2支持部40の外径D3は設定された距離だけ離隔していてもよい。
【0044】
この状態で、前記第1支持部30の内径D2と前記第2支持部40の外径D3の間の設定された距離にメッシュ50を下方向に挿入する。前記メッシュ50はプローブ10の測定部12に溶液が流入する経路である開放部22に装着される。
【0045】
その後、締結部38を通じてメッシュ50が装着された支持部20をプローブ10の外周面に装着される。ここで、メッシュ50は測定部12の開口された面を囲み、前記プローブ10の外径D1と前記第2支持部40の内径D4は設定された間隔G1だけ離隔してプローブ10と支持部20の間の泡が抜け出る空間を形成する。
【0046】
以下、本発明の実施形態による溶液の状態測定装置の効果を説明する。
【0047】
図6は、プローブ内泡の有無によるスペクトルを示す。図6は、反応機が停止した状態でプローブ10の測定部12に泡が存在する場合と存在しない場合によるスペクトルを示す。図6で点線は測定部12に泡が存在しない場合のスペクトルを示し、実線は測定部12に泡が存在する場合のスペクトルを示す。
【0048】
図6の点線からわかるように、測定部12に泡が存在しなければ、7000Å、5000Å、そして4000Åで強度のピークが発生する。しかし、図6の実線からわかるように、測定部12に泡が存在すれば、前記泡が測定部12の測定値に誤差を発生させてピークが発生しないかピークが発生してもその強度が低い。
【0049】
図7は本発明の実施形態による溶液の状態測定装置で測定した培養液のスペクトルの一例を示し、図8は従来の技術による溶液の状態測定装置で測定した培養液のスペクトルの一例を示す。図7および図8は、大腸菌の培養工程を24時間行ってスペクトルの変化を測定したものである。
【0050】
図7に示されているように、本発明の実施形態による溶液の状態測定装置で培養液のスペクトルを測定すれば、図6の点線のようなスペクトルが発生するということがわかる。即ち、本発明の実施形態による溶液の状態測定装置が測定部12に泡が流入することを防止して正確なスペクトルを得ることができる。
【0051】
図8に示されているように、従来の技術による溶液の状態測定装置で培養液のスペクトルを測定すれば、低い波長で異常区間が観察されることがある。即ち、従来の技術による溶液の状態測定装置は測定部に泡が流入することを防止する手段を備えていなくて測定値に誤差が発生することがある。
【0052】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の実施形態から当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による容易に変更されて均等であると認められる範囲のすべての変更を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】