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特表2024-542075水蒸気および酸素の分圧の高速かつ選択的制御を伴う基板処理ツール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-13
(54)【発明の名称】水蒸気および酸素の分圧の高速かつ選択的制御を伴う基板処理ツール
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241106BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/302 101G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526540
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-01
(86)【国際出願番号】 US2022048562
(87)【国際公開番号】W WO2023081143
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】63/275,299
(32)【優先日】2021-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴールド・リチャード・エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】リーサー・カール・フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ノーディン・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ベラスコ・ホゼ
【テーマコード(参考)】
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
5F004BC05
5F004BC06
5F004BD04
5F004EA28
5F131AA02
5F131BB04
5F131CA12
5F131CA32
5F131DA05
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB03
5F131DB52
5F131DB76
5F131GA14
5F131HA42
5F131HA44
5F131JA08
5F131JA12
5F131JA13
5F131JA14
5F131JA15
5F131JA20
5F131JA23
5F131JA24
5F131JA27
5F131JA33
5F131JA34
5F131JA35
5F131KA06
5F131KA23
5F131KA40
5F131KB30
5F131KB44
(57)【要約】
【解決手段】基板処理ツールは、第1の処理モジュールと、第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、1つ以上のポンプと、バックフィル源と、1つ以上のコントローラとを備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプを制御することで、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にし、真空移送モジュールのバックフィルの後に、基板を真空移送モジュールから第1の処理モジュールに移送させ、第1の処理モジュールに基板を処理させるように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を前記第1のチャンバ圧力から前記第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のチャンバ圧力にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項4】
請求項3に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項5】
請求項4に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のチャンバ圧力から第4のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成され、
前記第4のチャンバ圧力は、前記第1のチャンバ圧力より低く、かつ前記第2のチャンバ圧力より高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項6】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のチャンバ圧力にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項7】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
【請求項8】
請求項7に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールは、前記基板にプレ洗浄を行うように構成され、
前記第2の処理モジュールは、堆積プロセスを行うように構成される、基板処理ツール。
【請求項9】
請求項8に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のチャンバ圧力であるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のチャンバ圧力であるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
【請求項10】
請求項9に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、バックフィルガスの継続的なパージ流を前記真空移送モジュールの内部に提供することで、前記真空移送モジュールの内部の1つ以上の汚染物質ガスを希釈し、前記1つ以上の汚染物質ガスの1つ以上の分圧を低減するように構成される、基板処理ツール。
【請求項11】
請求項7に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記複数の処理モジュールと前記真空移送モジュールとの間で前記基板を移送する間、前記複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを前記真空移送モジュールに供給するように構成される、基板処理ツール。
【請求項12】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素の分圧(PP O2)を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項13】
請求項12に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールの前記チャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP O2を調整するように構成される、基板処理ツール。
【請求項14】
請求項12に記載の基板処理ツールであって、
前記第3のPP O2は1e-5T以下である、基板処理ツール。
【請求項15】
請求項12に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のPP O2にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項16】
請求項15に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のPP O2にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項17】
請求項16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のPP O2から第4のPP O2にポンプダウンするように構成され、
前記第4のPP O2は、前記第1のPP O2より低く、かつ前記第2のPP O2より高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のPP O2にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項18】
請求項12に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のPP O2にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項19】
請求項12に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
【請求項20】
請求項19に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のPP O2であるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のPP O2にし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のPP O2であるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
【請求項21】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の水蒸気の分圧(PP H2O)を、第1のPP H2Oから第2のPP H2Oに低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記複数のバルブを制御して前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H2Oにするように構成される、基板処理ツール。
【請求項22】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールの前記チャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP H2Oを調整するように構成される、基板処理ツール。
【請求項23】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
前記第3のPP H2Oは4e-6T以下である、基板処理ツール。
【請求項24】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のPP H2Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項25】
請求項24に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のPP H2Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項26】
請求項25に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のPP H2Oから第4のPP H2Oにポンプダウンするように構成され、
前記第4のPP H2Oは、前記第1のPP H2Oより低く、かつ前記第2のPP H2Oより高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のPP H2Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項27】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のPP H2Oにするように構成される、基板処理ツール。
【請求項28】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
【請求項29】
請求項28に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のPP H2Oであるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のPP H2Oにし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のPP H2Oであるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
【請求項30】
請求項21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブをさらに制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素気の分圧(PP O2)を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記複数のバルブをさらに制御して前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項31】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記真空移送モジュールと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記インラインウォータポンプと前記ターボポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
【請求項32】
請求項2に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールに接続されたアダプタをさらに備え、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記真空移送モジュールと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記アダプタと前記インラインウォータポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
【請求項33】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールは、酸化剤との反応に敏感な前駆体蒸気を使用して薄膜堆積プロセスを行うように構成される、基板処理ツール。
【請求項34】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項35】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプを含み、ウォータポンプを含まない、基板処理ツール。
【請求項36】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ウォータポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項37】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、単一のポンプのみを含む、基板処理ツール。
【請求項38】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、前記真空移送モジュールからガスをポンピングするための2つ以上のポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項39】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記非活性ガスは、アルゴンを含む、基板処理ツール。
【請求項40】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素の分圧(PP O2)を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項41】
請求項40に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記PP O2を前記第1のPP O2から前記第2のPP O2に低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のPP O2にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項42】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内の水蒸気の分圧(PP H2O)を、第1のPP H2Oから第2のPP H2Oに低減し、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H2Oにし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項43】
請求項42に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記PP H2Oを前記第1のPP H2Oから前記第2のPP H2Oに低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のPP H2Oにするように構成される、基板処理ツール。
【請求項44】
請求項42に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP H2Oを調整するように構成される、基板処理ツール。
【請求項45】
基板処理ツールを操作する方法であって、前記方法は、
真空移送モジュールにおいて基板を受け取ることであって、前記真空移送モジュールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールに接続されることと、
1つ以上のポンプを介して、前記真空移送モジュールを第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることと、
非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第2のチャンバ圧力から第3のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送することと、
前記第1の処理モジュール内で前記基板上に第1の種類の基板プロセスを実行することと、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理後に、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記真空移送モジュールに戻すことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第3のチャンバ圧力から前記第1のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記真空移送モジュールから前記第2の処理モジュールに移送することと、
を含む、方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法であって、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理の間、前記真空移送モジュール内を前記第3のチャンバ圧力に維持することをさらに含む、方法。
【請求項47】
請求項45に記載の方法であって、
前記真空移送モジュールを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記真空移送モジュールを第1の酸素の分圧(PP O2)から第2のPP O2にポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第2のPP O2から第3のPP O2にすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のPP O2から前記第1のPP O2にすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法であって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含み、
前記第2のPP O2は、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、または前記ターボポンプおよび前記ウォータポンプを既定の期間運転することで前記真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される、方法。
【請求項49】
請求項45に記載の方法であって、
前記真空移送モジュールを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記真空移送モジュールを第1の酸素の分圧(PP H2O)から第2のPP H2Oにポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第2のPP H2Oから第3のPP H2Oにすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のPP H2Oから前記第1のPP H2Oにすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法であって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含み、
前記第2のPP H2Oは、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、または前記ターボポンプおよび前記ウォータポンプを既定の期間運転することで前記真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される、方法。
【請求項51】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、バッファおよび第2の処理モジュールのうちの少なくとも一方との間で基板を移送するように構成された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
前記真空移送モジュールから前記1つ以上のポンプへの流体の流れを制御するように構成された振り子式バルブと、
バックフィル源と、
前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの流体の流れを制御するように構成された第1のパージバルブと、
前記真空移送モジュール内から水を引くように配置されたコールドプレートを冷やすように構成されたウォータポンプと、
前記1つ以上のポンプと、前記振り子式バルブと、前記第1のパージバルブと、前記ウォータポンプとを制御することで前記コールドプレートを再生するように構成された1つ以上のコントローラと、
を備える、基板処理ツール。
【請求項52】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプを運転して前記コールドプレートを加熱する、ならびに前記コールドプレートおよび前記真空移送モジュールから水を除去する間、前記ウォータポンプの動作を停止させ、かつ前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを開状態に維持するように構成される、基板処理ツール。
【請求項53】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生が完了する時点、および前記真空移送モジュールが開かれるか否かを判定するように構成され、ならびに、前記コールドプレートの再生の完了後に、(i)前記真空移送モジュールが開かれるとの判定に応じて、前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを閉じるか、または(ii)前記真空移送モジュールが開かれないとの判定に応じて、前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを開状態に維持するか、のいずれかを実行するように構成される、基板処理ツール。
【請求項54】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが開かれないと判定し、それに応じて前記振り子式バルブを開制御モードで操作するように構成される、基板処理ツール。
【請求項55】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
ベントバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが開かれると判定し、それに応じて、前記真空移送モジュールが開かれるのに先立って、前記ベントバルブを開けることで前記真空移送モジュール内の圧力を上昇させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項56】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
前記コールドプレートは、前記真空移送モジュール内に配置される、基板処理ツール。
【請求項57】
請求項51に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールに取り付けられたウォータポンプ遮断チャンバと、
前記真空移送モジュールの内部を前記ウォータポンプ遮断チャンバの内部から分離するように構成された遮断バルブと、
をさらに備え、
前記コールドプレートは、前記ウォータポンプ遮断チャンバ内に配置される、基板処理ツール。
【請求項58】
請求項57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュール内から水を引くために前記コールドプレートを使用する間、前記遮断バルブを開くように構成される、基板処理ツール。
【請求項59】
請求項57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生中、前記遮断バルブを閉じるように構成される、基板処理ツール。
【請求項60】
請求項59に記載の基板処理ツールであって、
ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生中、前記ウォータポンプ粗引きバルブおよび前記第2のパージバルブを開くように構成される、基板処理ツール。
【請求項61】
請求項57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが大気に開放されるとき、前記遮断バルブを閉じるように構成される、基板処理ツール。
【請求項62】
請求項61に記載の基板処理ツールであって、
ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが大気に開放されるとき、前記ウォータポンプ粗引きバルブおよび前記第2のパージバルブを開くことで、前記ウォータポンプ遮断チャンバを大気圧より低い圧力に維持するように構成される、基板処理ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年11月3日に出願された米国仮特許出願第63/275,299号に基づき利益を主張する。上記出願の全開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、異なる基板プロセスを行う処理モジュールを含む基板処理ツールに関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明される範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
基板処理システムを使用して半導体ウエハなどの基板の堆積、エッチング、および/または他の処理を行う場合がある。処理中、基板は、基板処理システムの処理チャンバ内において基板支持体上に配置される。1つ以上の前駆体を含むガス混合物が処理チャンバ内に導入されてもよく、プラズマを衝突させることで化学的反応を活性化させてもよい。
【0005】
基板処理システムは、製作ルーム内に配置された基板処理ツールを含んでもよい。基板処理ツールの各々は、複数のプロセスモジュールまたはチャンバを含んでもよい。処理ツールの各々は、洗浄、堆積、またはエッチングプロセスなどの単一の種類のプロセスを行う。基板は、基板処理ツール内に、FOUPs(front opening unified pod)、EFEM(equipment front end module)、および/またはロードロックなどの1つ以上の中間チャンバを通じて移送される。基板は、真空移送モジュール(VTM)内でプロセスモジュール間を移送される。
【発明の概要】
【0006】
基板処理ツールが開示され、基板処理ツールは、第1の処理モジュールと、第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、1つ以上のポンプと、バックフィル源と、1つ以上のコントローラとを備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプを制御することで、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にし、真空移送モジュールのバックフィルの後に、基板を真空移送モジュールから第1の処理モジュールに移送させ、第1の処理モジュールに基板を処理させるように構成される。
【0007】
他の特徴では、基板処理ツールは、1つ以上のポンプおよびバックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプおよび複数のバルブを制御することで、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にするように構成される。
【0008】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第1のポンプを含む。複数のバルブは、第1のポンプおよび真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御することで、第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される。
【0009】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第2のポンプを含む。複数のバルブは、第2のポンプに接続された第2のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第2のバルブの状態を制御することで、第1のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される。
【0010】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態および第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、第1のチャンバ圧力から第4のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される。第4のチャンバ圧力は、第1のチャンバ圧力より低く、かつ第2のチャンバ圧力より高い。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御し、かつ第2のバルブを閉じることで、第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される。
【0011】
他の特徴では、基板処理ツールは、マスフローコントローラをさらに備える。複数のバルブのうちの1つは、マスフローコントローラと直列に、かつバックフィル源と真空移送モジュールとの間に接続される。マスフローコントローラは、バックフィル源から真空移送モジュールへの非活性ガスの流れを調整するように構成される。1つ以上のコントローラは、マスフローコントローラおよび複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、非活性ガスを供給して真空移送モジュールをバックフィルし、第3のチャンバ圧力にするように構成される。
【0012】
他の特徴では、基板処理ツールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備える。複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成される。真空移送モジュールは、複数の処理モジュールに接続される。真空移送モジュールは、基板を第1の処理モジュールから第2の処理モジュールに移送するように構成される。
【0013】
他の特徴では、第1の処理モジュールは、基板にプレ洗浄を行うように構成される。第2の処理モジュールは、堆積プロセスを行うように構成される。
【0014】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、(i)真空移送モジュールの内部が第3のチャンバ圧力であるときに、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可し、(ii)真空移送モジュールをバックフィルすることで第1のチャンバ圧力にし、ならびに(ii)真空移送モジュールの内部が第1のチャンバ圧力であるときに、第1の処理モジュールから第2の処理モジュールへの基板の移送を許可するように構成される。
【0015】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、バックフィルガスの継続的なパージ流を真空移送モジュールの内部に提供することで、真空移送モジュールの内部の1つ以上の汚染物質ガスを希釈し、1つ以上の汚染物質ガスの1つ以上の分圧を低減するように構成される。
【0016】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、複数の処理モジュールと真空移送モジュールとの間で基板を移送する間、複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、非活性ガスを真空移送モジュールに供給するように構成される。
【0017】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を低下させる間に、1つ以上のポンプおよび複数のバルブを制御することで、真空移送モジュール内の酸素の分圧(PP O2)を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のチャンバ圧力にする間に、真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にするように構成される。
【0018】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールのチャンバ圧力に基づいて、真空移送モジュール内のPP O2を調整するように構成される。他の特徴では、第3のPP O2は1e-5T以下である。
【0019】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第1のポンプを含む。複数のバルブは、第1のポンプおよび真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御することで、第2のPP O2にポンプダウンするように構成される。
【0020】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第2のポンプを含む。複数のバルブは、第2のポンプに接続された第2のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第2のバルブの状態を制御することで、第1のPP O2にポンプダウンするように構成される。
【0021】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態および第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、第1のPP O2から第4のPP O2にポンプダウンするように構成される。第4のPP O2は、第1のPP O2より低く、かつ第2のPP O2より高い。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御し、かつ第2のバルブを閉じることで、第2のPP O2にポンプダウンするように構成される。
【0022】
他の特徴では、基板処理ツールは、マスフローコントローラをさらに備える。複数のバルブのうちの1つは、マスフローコントローラと直列に、かつバックフィル源と真空移送モジュールとの間に接続される。マスフローコントローラは、バックフィル源から真空移送モジュールへの非活性ガスの流れを調整するように構成される。1つ以上のコントローラは、マスフローコントローラおよび複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、非活性ガスを供給して真空移送モジュールをバックフィルし、第3のPP O2にするように構成される。
【0023】
他の特徴では、基板処理ツールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備える。複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成される。真空移送モジュールは、複数の処理モジュールに接続される。真空移送モジュールは、基板を第1の処理モジュールから第2の処理モジュールに移送するように構成される。
【0024】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、(i)真空移送モジュールの内部が第3のPP O2であるときに、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可し、(ii)真空移送モジュールをバックフィルすることで第1のPP O2にし、ならびに(ii)真空移送モジュールの内部が第1のPP O2であるときに、第1の処理モジュールから第2の処理モジュールへの基板の移送を許可するように構成される。
【0025】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を低下させる間に、1つ以上のポンプおよび複数のバルブを制御することで、真空移送モジュール内の水蒸気の分圧(PP H2O)を、第1のPP H2Oから第2のPP H2Oに低減し、真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のチャンバ圧力にする間に、複数のバルブを制御して真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H2Oにするように構成される。
【0026】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールのチャンバ圧力に基づいて、真空移送モジュール内のPP H2Oを調整するように構成される。他の特徴では、第3のPP H2Oは4e-6T以下である。
【0027】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第1のポンプを含む。複数のバルブは、第1のポンプおよび真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御することで、第2のPP H2Oにポンプダウンするように構成される。
【0028】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、第2のポンプを含む。複数のバルブは、第2のポンプに接続された第2のバルブを含む。1つ以上のコントローラは、第2のバルブの状態を制御することで、第1のPP H2Oにポンプダウンするように構成される。
【0029】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態および第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、第1のPP H2Oから第4のPP H2Oにポンプダウンするように構成される。第4のPP H2Oは、第1のPP H2Oより低く、かつ第2のPP H2Oより高い。1つ以上のコントローラは、第1のバルブの状態を制御し、かつ第2のバルブを閉じることで、第2のPP H2Oにポンプダウンするように構成される。
【0030】
他の特徴では、基板処理ツールは、マスフローコントローラをさらに備える。複数のバルブのうちの1つは、マスフローコントローラと直列に、かつバックフィル源と真空移送モジュールとの間に接続される。マスフローコントローラは、バックフィル源から真空移送モジュールへの非活性ガスの流れを調整するように構成される。1つ以上のコントローラは、マスフローコントローラおよび複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、非活性ガスを供給して真空移送モジュールをバックフィルし、第3のPP H2Oにするように構成される。
【0031】
他の特徴では、基板処理ツールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備える。複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成される。真空移送モジュールは、複数の処理モジュールに接続される。真空移送モジュールは、基板を第1の処理モジュールから第2の処理モジュールに移送するように構成される。
【0032】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、(i)真空移送モジュールの内部が第3のPP H2Oであるときに、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可し、(ii)真空移送モジュールをバックフィルすることで第1のPP H2Oにし、ならびに(ii)真空移送モジュールの内部が第1のPP H2Oであるときに、第1の処理モジュールから第2の処理モジュールへの基板の移送を許可するように構成される。
【0033】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュール内のチャンバ圧力を低下させる間に、1つ以上のポンプおよび複数のバルブをさらに制御することで、真空移送モジュール内のPP O2を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のチャンバ圧力にする間に、複数のバルブをさらに制御して真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にするように構成される。
【0034】
他の特徴では、第1の処理モジュールは、酸化剤との反応に敏感な前駆体蒸気を使用して薄膜堆積プロセスを行うように構成される。
【0035】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む。他の特徴では、1つ以上のポンプは、ターボポンプを含み、ウォータポンプを含まない。他の特徴では、1つ以上のポンプは、ウォータポンプを含む。他の特徴では、1つ以上のポンプは、単一のポンプのみを含む。
【0036】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、真空移送モジュールからガスをポンピングするための2つ以上のポンプを含む。他の特徴では、非活性ガスは、アルゴンを含む。
【0037】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、ターボポンプと、真空移送モジュールとターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプとを含む。複数のバルブのうちの1つは、インラインウォータポンプとターボポンプとの間に直列に接続される。
【0038】
他の特徴では、基板処理ツールは、真空移送モジュールに接続されたアダプタをさらに備える。1つ以上のポンプは、ターボポンプと、真空移送モジュールとターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプとを含み、複数のバルブのうちの1つは、アダプタとインラインウォータポンプとの間に直列に接続される。
【0039】
他の特徴では、基板処理ツールが開示される。基板処理ツールは、第1の処理モジュールと、第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、1つ以上のポンプと、バックフィル源と、1つ以上のコントローラとを備える。1つ以上のコントローラは、
1つ以上のポンプを制御することで、真空移送モジュール内のPP O2を、第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にし、真空移送モジュールのバックフィルの後に、基板を真空移送モジュールから第1の処理モジュールに移送させ、第1の処理モジュールに基板を処理させるように構成される。
【0040】
他の特徴では、基板処理ツールは、1つ以上のポンプおよびバックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプおよび複数のバルブを制御することで、真空移送モジュール内のPP O2を第1のPP O2から第2のPP O2に低減し、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O2にするように構成される。
【0041】
他の特徴では、基板処理ツールが開示される。基板処理ツールは、第1の処理モジュールと、第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、1つ以上のポンプと、バックフィル源と、1つ以上のコントローラとを備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプを制御することで、真空移送モジュール内のPP H2Oを、第1のPP H2Oから第2のPP H2Oに低減し、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H2Oにし、真空移送モジュールのバックフィルの後に、基板を真空移送モジュールから第1の処理モジュールに移送させ、第1の処理モジュールに基板を処理させるように構成される。
【0042】
他の特徴では、基板処理ツールは、1つ以上のポンプおよびバックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプおよび複数のバルブを制御することで、真空移送モジュール内のPP H2Oを第1のPP H2Oから第2のPP H2Oに低減し、その後、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H2Oにするように構成される。
【0043】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールのチャンバ圧力に基づいて、真空移送モジュール内のPP H2Oを調整するように構成される。
【0044】
他の特徴では、基板処理ツールを操作する方法が開示される。方法は、真空移送モジュールにおいて基板を受け取ることであって、真空移送モジュールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールに接続されることと、1つ以上のポンプを介して、真空移送モジュールを第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第2のチャンバ圧力から第3のチャンバ圧力にすることと、基板を真空移送モジュールから第1の処理モジュールに移送することと、第1の処理モジュール内で基板上に第1の種類の基板プロセスを実行することと、第1の処理モジュール内での基板の処理後に、基板を第1の処理モジュールから真空移送モジュールに戻すことと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで、第3のチャンバ圧力から第1のチャンバ圧力にすることと、基板を真空移送モジュールから第2の処理モジュールに移送することとを含む。
【0045】
他の特徴では、方法は、第1の処理モジュール内での基板の処理の間、真空移送モジュール内を第3のチャンバ圧力に維持することをさらに含む。
【0046】
他の特徴では、方法は、真空移送モジュールを第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることが、真空移送モジュールを第1のPP O2から第2のPP O2にポンプダウンすることを含むことと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のチャンバ圧力にすることが、真空移送モジュールをバックフィルすることで第2のPP O2から第3のPP O2にすることを含むことと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで第1のチャンバ圧力にすることが、真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のPP O2から第1のPP O2にすることを含むこととをさらに含む。
【0047】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む。第2のPP O2は、真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、またはターボポンプおよびウォータポンプを既定の期間運転することで真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される。
【0048】
他の特徴では、方法は、真空移送モジュールを第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、真空移送モジュールを第1のPP H2Oから第2のPP H2Oにポンプダウンすることを含むことと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のチャンバ圧力にすることは、真空移送モジュールをバックフィルすることで第2のPP H2Oから第3のPP H2Oにすることを含むことと、非活性ガスを用いて真空移送モジュールをバックフィルすることで第1のチャンバ圧力にすることは、真空移送モジュールをバックフィルすることで第3のPP H2Oから第1のPP H2Oにすることを含むこととをさらに含む。
【0049】
他の特徴では、1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む。第2のPP H2Oは、真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、またはターボポンプおよびウォータポンプを既定の期間運転することで真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される。
【0050】
他の特徴では、基板処理ツールか開示される。基板処理ツールは、第1の処理モジュールと、バッファおよび第2の処理モジュールのうちの少なくとも一方との間で基板を移送するように構成された真空移送モジュールと、1つ以上のポンプと、真空移送モジュールから1つ以上のポンプへの流体の流れを制御するように構成された振り子式バルブと、バックフィル源と、バックフィル源から真空移送モジュールへの流体の流れを制御するように構成された第1のパージバルブと、真空移送モジュール内から水を引くように配置されたコールドプレートを冷やすように構成されたウォータポンプと、1つ以上のポンプ、振り子式バルブ、第1のパージバルブ、およびウォータポンプを制御することでコールドプレートを再生するように構成された1つ以上のコントローラとを備える。
【0051】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、1つ以上のポンプを運転してコールドプレートを加熱する、ならびにコールドプレートおよび真空移送モジュールから水を除去する間、ウォータポンプの動作を停止させ、かつ振り子式バルブおよび第1のパージバルブを開状態に維持するように構成される。
【0052】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、コールドプレートの再生が完了する時点、および真空移送モジュールが開かれるか否かを判定するように構成され、ならびに、コールドプレートの再生の完了後に、(i)真空移送モジュールが開かれるとの判定に応じて、振り子式バルブおよび第1のパージバルブを閉じるか、または(ii)真空移送モジュールが開かれないとの判定に応じて、振り子式バルブおよび第1のパージバルブを開状態に維持するか、のいずれかを実行するように構成される。
【0053】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールが開かれないと判定し、それに応じて振り子式バルブを開制御モードで操作するように構成される。
【0054】
他の特徴では、基板処理ツールは、ベントバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールが開かれると判定し、それに応じて、真空移送モジュールが開かれるのに先立って、ベントバルブを開けることで真空移送モジュール内の圧力を上昇させるように構成される。他の特徴では、コールドプレートは、真空移送モジュール内に配置される。
【0055】
他の特徴では、基板処理ツールは、真空移送モジュールに取り付けられたウォータポンプ遮断チャンバと、真空移送モジュールの内部をウォータポンプ遮断チャンバの内部から分離するように構成された遮断バルブとをさらに備える。コールドプレートは、ウォータポンプ遮断チャンバ内に配置される。
【0056】
他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュール内から水を引くためにコールドプレートを使用する間、遮断バルブを開くように構成される。他の特徴では、1つ以上のコントローラは、コールドプレートの再生中、遮断バルブを閉じるように構成される。
【0057】
他の特徴では、基板処理ツールは、ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、コールドプレートの再生中、ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブを開くように構成される。他の特徴では、1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールが大気に開放されるとき、遮断バルブを閉じるように構成される。
【0058】
他の特徴では、基板処理ツールは、ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備える。1つ以上のコントローラは、真空移送モジュールが大気に開放されるとき、ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブを開くことで、ウォータポンプ遮断チャンバを大気圧より低い圧力に維持するように構成される。
【0059】
本開示の適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲、および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
本開示は、詳細な説明および添付の図面から、より完全に理解されるであろう。
【0061】
図1図1は、本開示に従う、例示的な基板処理ツールの機能的ブロック図であり、基板処理ツールは、単一の粗引きポンプを含み、低い水蒸気の分圧(PP H2O)かつ低い酸素(O2)のPP環境を提供するように構成される。
【0062】
図2図2は、ウォータポンプを用いるポンプダウン、およびウォータポンプを用いないポンプダウンの各々についてのPP H2Oプロットを含むグラフである。
【0063】
図3図3は、本開示のいくつかの実施形態に従う、異なる処理モジュール間で基板を移送するために実施される選択的なPP H2OおよびO2プロセスを示す。
【0064】
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態に従う、チャンバ圧力プロットを含むグラフである。
【0065】
図5図5は、本開示に従う、別の例示的な基板処理ツールの機能的ブロック図であり、基板処理ツールは、2つの粗引きポンプを含み、低い水蒸気の分圧(PP H2O)かつ低い酸素(O2)のPP環境を提供するように構成される。
【0066】
図6図6は、本開示のいくつかの実施形態に従う、真空移送チャンバとターボポンプとの間に配置されるインラインウォータポンプを含む基板処理ツールの一部の機能的ブロック図である。
【0067】
図7図7は、本開示のいくつかの実施形態に従う、バルブとターボポンプとの間に配置されるインラインウォータポンプを含む基板処理ツールの一部の機能的ブロック図である。
【0068】
図8図8は、本開示のいくつかの実施形態従う、ウォータポンプ再生に先立って、およびその間に実行される操作の第1の表である。
【0069】
図9図9は、本開示のいくつかの実施形態に従う、ウォータポンプ遮断チャンバおよび遮断バルブを使用せずにウォータポンプ再生を行う方法を示す。
【0070】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態に従う、ウォータポンプ遮断バルブを有するウォータポンプ遮断チャンバを含む例示的な基板処理ツールの機能的ブロック図である。
【0071】
図11図11は、図10のウォータポンプ遮断バルブを使用するウォータポンプ再生に先立って、その間、およびその後に実行される操作を含む第2の表である。
【0072】
図12A図12A図12Bと併せて図12)は、本開示のいくつかの実施形態に従う、ウォータポンプ遮断バルブを使用してウォータポンプ再生を行う方法を示す。
図12B図12B図12Aと併せて図12)は、本開示のいくつかの実施形態に従う、ウォータポンプ遮断バルブを使用してウォータポンプ再生を行う方法を示す。
【0073】
図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0074】
基板処理ツールは、複数の処理モジュールに接続された真空移送モジュール(VTM)を含んでよい。処理モジュールの各々は、堆積またはエッチングプロセスなどの、同じまたは異なる種類の基板プロセスを行ってよい。場合によっては、VTMが一定の圧力に保持されることにより、同じツールの処理モジュール間における基板の移送が可能となる。
【0075】
エッチングおよび堆積プロセスモジュールが、様々な異なる処理圧力および基板移送圧力で動作する。複数のプロセスモジュールを単一のVTM上に結合することで、一連のプロセスを行うプロセスモジュール間で基板が移送可能となる。例えば、第1の堆積プロセスが第1の処理モジュール内で基板上に行われてよく、その後、VTMを介して、第2の堆積プロセスが行われ得る第2の処理モジュールに移送されてよい。これは、異なる別の専用ツールの処理モジュールとの間で基板を移送するのとは異なる。異なる別の専用ツールの処理モジュールとの間で基板を移送する場合には、基板は、第1のツールの真空環境から取り除かれ、大気環境に曝され、容器を介して次のツールに移送され、そして次のツールの真空環境内において次の処理モジュールに移送される。これは、基板を異なる環境に曝し、基板表面に損傷を与える可能性がある。第1のプロセスモジュールからVTMを通じて第2のプロセスモジュールに直接移送することは、基板を大気環境に曝さず、作業待ち時間(または一連のプロセスの合間時間)を短縮する。同じVTMに接続された処理モジュール間での直接移送はまた、基板がVTM内の環境に曝される時間も短縮し、その結果、基板表面に対する潜在的な汚染および/または損傷を低減する。
【0076】
単一のツール内、および同じVTM上での複数の処理モジュールの統合は、技術的な課題をもたらす。例としては、異なる処理モジュールおよび関連づけられたチャンバ圧力に適応するために、VTM内における異なる圧力の切り替えに関する問題が存在し得る。さらに、実行される処理動作の長さが異なることにより、処理モジュール間の基板の移送、および処理モジュールでの基板処理のスケジューリングが困難である可能性がある。
【0077】
特定の用途では、プロセスが実行されることで、基板表面がH2OおよびO2に対して敏感になる。例としては、基板は、第1の処理モジュール内でプレ洗浄され、その結果、H2OおよびO2に対して非常に敏感な表面を有し得る。その後、基板は、堆積処理モジュールに移送される必要がある場合がある。表面が非常に敏感であるため、基板は、低レベルのH2OおよびO2を有する環境内で移送される必要がある。さらに、ツール基板スループットを最小限の費用で達成するために、基板シーケンスは素早く完遂される必要がある。
【0078】
2OおよびO2の存在に非常に敏感ないくつかの基板プロセスは、高真空レベル(1e-7Torr(T))で動作可能なVTMsを利用するツール上で実行可能である。クライオジェニックウォータポンプをターボポンプと組み合わせて使用することにより、VTM内の圧力を高真空レベルに低下させ得る。いくつかの実施形態では、VTMに接続されるプロセスモジュールは、高真空圧用に設計され、処理モジュール間での基板の移送は、移送圧力の設定に関して比較的単純である。
【0079】
いくつかの新しい用途は、上昇された異なる真空レベルで動作する、同じ種類、または異なる種類のプロセスモジュールの使用を要する。異なる種類の処理モジュールは、洗浄、堆積、およびエッチングプロセスなどの、異なる種類のプロセスを実行する。例としては、一連のプロセスは、20ミリTorr(mT)から90Tの範囲のVTM移送圧力を要する場合がある。場合によっては、これらの用途のツールは、1時間あたり少なくとも25個の基板のスループットを必要とし得る。このスループットは例として提示され、1時間あたり25個未満の基板であってもよい。いくつかのツールは、各種の処理モジュールを2つ以上(例えば、洗浄処理モジュールを2つ、堆積処理モジュールを2つ、およびエッチン処理モジュールを2つ)有していてもよい。場合によっては、異なる種類の処理モジュール全体におけるスループットの均衡がとれない場合に、またはツールスループットを向上させる冗長性のために、各種の処理モジュールが3つ以上含まれていてもよい。
【0080】
本明細書に提示される例は、処理モジュール間で基板を移送するために、低い水の分圧(PP)かつ低いPP O2環境を選択的に提供する基板処理ツールを含む。いくつかの実施形態では、この環境は、VTMs内で提供され、各VTMは、複数の処理モジュールに接続される。基板は、同じ、および/または異なる種類の基板処理を行っている、同じ、または異なる種類の処理モジュール間を素早く移送可能である。一例では、基板は、洗浄された基板表面への損傷を防ぐために、4e-6T未満のPP H2O、および1e-5T未満のPP O2を有するクリーン環境内でプレ洗浄モジュールから堆積モジュールに移送可能である。
【0081】
本開示のいくつかの実施形態に従う基板移送チャンバ(いくつかの実施形態では、VTMと称される)は、複数の処理モジュールに接続/結合され、複数の処理モジュールは広範囲の圧力で動作する。その結果、異なる動作条件に適応するために、関連づけられた広範囲のVTM移送圧力が必要とされる。VTMツールは、処理モジュール間での移送中、VTM内において選択的な範囲内の低H2OおよびO2レベルを維持するように構成される。例えば、VTMツールは、PP H2Oレベルを、例えば、200Tから2.05e-7Tに維持し、この範囲内の異なる圧力レベル間で切り替え可能である。
【0082】
いくつかの例は、ウォータポンプを使用して水蒸気のポンプアウトを助け、VTM内の目標圧力レベルを達成するための時間を短縮することを含む。窒素(N2)、O2、H2O(水蒸気)などの大気ガスは、様々なOリングシールを通じてVTM内に持続的に漏出する可能性がある。いくつかの実施形態では、これらのガス、特に、移送中に基板表面に欠陥をもたらし得るものは除去されなければならない。水蒸気は、多くの場合、検知される主要なガス分子である。基板移送チャンバ内の水蒸気は、チャンバ壁に張り付く傾向があり、不定期に放出される(アウトガスと称される)ため、除去が難しい。場合によっては、チャンバを加熱することでアウトガスの影響を低減できるが、他の関連する技術的課題をもたらす。
【0083】
本明細書に開示される例のいくつかは、ターボ分子(またはターボ)ポンプ、およびウォータポンプ(例えば、クライオジェニックウォータポンプ)を使用して、特定のガスを除去し、VTM内の全体的な圧力を低下させることを含む。いくつかの実施形態では、VTMの全体的なチャンバ圧力は、素早く5e-6Tに下げられ、その後、1つ以上の不活性ガス(例えば、アルゴンガス(Ar2))を用いたバックフィルにより特定の上昇された移送圧力にし得る。これにより、単一のツールの処理モジュール間で基板を移送するための低H2OおよびO2含有量環境をつくる。バックフィルは、使用用途に応じて、アルゴン、窒素、および/または他の好適な不活性ガスなどの1つ以上の不活性ガスを含み得る。クライオジェニックウォータポンプは、ターボポンプよりも効率的にチャンバから水蒸気を除去する。ターボポンプは、水蒸気を除去可能であるが、主に水蒸気以外のガスを除去するために使用されてもよい。ターボポンプは、VTMのバックフィルに使用される不活性ガスの除去にも使用されてよい。
【0084】
特定の基板移送のために低PP H2OおよびO2環境を選択的かつ制御可能につくるように構成されるツールを提供することで、基板表面への損傷が低減され、スループットへの影響を最小限に抑えながら処理モジュール間での移送が実行される。上述の選択性によって、異なる種類の処理モジュール内で基板を処理するために様々な移送圧力選好をもつプロセスモジュールを単一のツールに統合できる。
【0085】
図1は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、低PP H2OおよびO2環境を提供するように構成された基板処理ツール100を示す。基板処理ツール100は、VTM102、複数の処理モジュール(PMs)104、真空移送システム(VTS)106、および他のツールモジュール108を含む。VTM102は、ドア110を介してPMs104およびVTS106に接続される。図示しないが、ドア110の開閉は、コントローラ120によって制御されてよい。いくつかの実施形態では、コントローラ120はまた、VTM102内の圧力、およびVTM102への1つ以上のガスの供給を制御する。
【0086】
いくつかの実施形態では、コントローラ120は、1つ以上のポンプ(例えば、粗引きポンプ130、ターボポンプ132、およびウォータポンプ134のうちの1つ以上)、および複数のバルブ(例えば、第1のバルブ136、第2のバルブ138、および第3のバルブ139)を介してVTM102内の圧力を制御してよい。図示の例では、ターボポンプ132、粗引きポンプ130、および第1のバルブ136、139は直列に接続される。第1のバルブ136は、ライン(または導管)140を介してVTM102に接続され、さらにターボポンプ132の入力部に接続される。第2のバルブ138は、第1の端がVTM102に接続され、第2の端が第3のバルブ139の出力部と、粗引きポンプ130の入力部とに接続される。粗引きポンプ130は、(i)ターボポンプ132から、および/または(ii)各々のライン(または導管)を介してバルブ136、138、139を通じてガスを引いてよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、第1のバルブ136は、振り子式バルブと称される場合がある。第2のバルブ138は、スロットルバルブと称される場合がある。第3のバルブ139は、遮断バルブと称される場合がある。遮断バルブ139は、VTM102内のチャンバ圧力が既定の圧力(例えば、90T)以上である場合に閉じられてよい。ターボポンプが高毎分回転数(RPM)(例えば、20,000RPM)で回転し、振り子式バルブ136が閉じられると、遮断バルブ139が閉じられることで、ターボポンプ132の背側(または出力部)の高背圧を防ぐ。これは、ターボポンプ132への損傷を防ぐ。
【0088】
コントローラ120は、VTM102のバックフィルによって圧力をさらに制御してよい。一実施形態では、これは、バックフィルガス(例えば、1つ以上の不活性ガス)の流れを調整することで完遂される。一実施形態では、アルゴンガスが、バックフィルガスとして使用される。図示のように、コントローラ120は、マスフローコントローラ(MFC)145、第4のバルブ141、および第5のバルブ143の操作を制御してよい。第4のバルブ141は、VTM102とバックフィル源142との間に直列に接続される。第5のバルブ143は、MFC145と第4のバルブ141とに並列に接続される。バックフィル源142は、例えば、1つ以上のバルブや1つ以上のガスキャニスタなどを含み、1つ以上の不活性ガスなどの1つ以上のガスを貯蔵および/または供給してよい。MFC145およびバルブ141を使用して、公知の量のガスをVTM102に供給する。第5のバルブ143を使用して、VTM102内の圧力を素早く上昇させる。コントローラ120は、VTM102内のチャンバ圧力をどのくらい素早く上昇させるのかに基づき、バルブ141、143の開状態を制御する。一実施形態では、ユニバーサル圧力コントローラを使用し、バルブ141を通じて背圧を制御する。
【0089】
一実施形態では、コントローラ120は、MFC145およびバルブ141を制御することにより、継続的なパージガス(例えば、Arなどの1つ以上の不活性ガス)をVTM102に提供する。パージ流は、VTM102内の任意の汚染物質を希釈する(VTM102の壁からのアウトガスおよび/もしくはVTM102のシールでの漏出の結果、VTM102内にしみ出得る水蒸気および/または他のガスの希釈を含む)。これは、例えば、VTM102内のチャンバ圧力が、第1の処理モジュール内外への基板の移送に関連する第1のチャンバ圧力(例えば、20~40ミリTorr(mT))から、第2の処理モジュール内外への基板の移送に関連する第2の圧力(例えば、12T)への遷移中および/または遷移後に生じてよい。ある実施形態では、バルブ143は、第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力への遷移中に閉じられる。
【0090】
一実施形態では、バルブ143は、VTM102内の圧力が第2のチャンバ圧力に近いか、または第2のチャンバ圧力の既定の範囲内にあるときに閉じられる。ある実施形態では、VTM102内のチャンバ圧力を制御するためにバルブ136、138が絞られている間に、バックフィルガスがオンにされることにより、MFC145およびバルブ141を介して一定のパージ流が提供される。これは、基板の上述の移送中に生じてもよく、実行することによってPMチャンバからVTM102内への残留PMプロセスガスの逆流を防ぐ。PMおよびVTM102間でのウエハの移送中、PMの圧力はVTM102の圧力よりも低い。
【0091】
基板処理システム100は、第1の流量制限器147と第6のバルブ149とをさらに含んでよい。第1の流量制限器は、第6のバルブ149を通るVTM102への空気の流れを制限する。第6のバルブ149は、VTM102が開かれるのに先立ってVTM102内の圧力を上昇させるベントバルブである。
【0092】
コントローラ120は、バルブ136、138、139、141、143、149の状態を、全開状態と全閉状態との間で制御してよい。コントローラ120は、バルブ136、138、139、141、143、149を絞ってよく、および/または、それらの開状態を調整(例えば、スロットルプレートの位置を調整)してもよい。例としては、コントローラ120は、第1のバルブ136の開状態を調整することで、VTM102内の設定された目標圧力を維持してもよい。これは、VTM102から引かれるガスの流れを制限することを含んでもよい。バルブ136、138、139、141、143、149は、バルブ136、138、139、141、143、149が全開または全閉でない、部分的な開状態に調整されてもよい。バルブ136、138、139、141、143のうちの1つ以上がセルフシール式であり、遮断の目的で使用されてもよい。例えば、バルブ136、138、139はセルフシールバルブであってもよく(またはシールを含んでもよく)、それによって、バルブ136、138、139は粗引きポンプ130をVTM102から隔離できる。バルブ136、138は、VTM102の側壁に結合されて図示されているが、バルブ136、138は、VTM102の底壁に接続されてもよい。
【0093】
ウォータポンプ134は、水蒸気をポンプするように構成され、かつ、VTM102に結合されるクライオジェニックウォータポンプであってよい。図示のように、ウォータポンプ134は、VTM102の側壁に接続されるが、例えば、VTM102の底壁に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、ウォータポンプ134は、カプラー(場合によっては、コールドヘッドと称される)157を介してコールドプレート152に結合されるシーリングプレート150を含む。コールドプレート152は、VTM102の内壁156に取り付けられるのではなく、シーリングプレート150によってVTM102の真空環境内に吊り下げられる。コールドプレート152とVTM102の隣接面との間に隙間が存在することで、コールドプレート152からの熱伝達が最小限になる。
【0094】
コールドプレート152は、シーリングプレート150の表面積を増加させ、VTM102内からの熱および水蒸気を取り出す。ウォータポンプ134は、コールドプレート152を、例えば12°ケルビン(K)に維持してよい。ウォータポンプ134は、N2、O2、およびAr2などの他のガスではなく、水蒸気を引く。ウォータポンプ134は、分子流領域圧力での動作効率性の目的で、VTM102の内部への直接の見通し線を有する。いくつかの実施形態では、圧縮されたヘリウム(He)がコンプレッサ153を介して提供されることにより、ウォータポンプ134はプレート152を冷却する。コンプレッサ153は、供給および戻りライン155を用いてウォータポンプ134に接続されており、コントローラ120によって制御されてもよい。
【0095】
各PM104は、1つ以上の対応するプロセスを基板上に行うように構成されてよい。一実施形態では、PMs104は各々、洗浄、堆積、およびエッチングプロセスを行う。各種類のプロセスにつき単一のPM104が図示されているが(すなわち、洗浄のために1つのPM、堆積のために1つのPM、およびエッチングのために1つのPM)、各種類のプロセスにつき2つ以上のPMsがVTM102に接続されてもよい。例としては、PM104sは、第1のPM PM1と、第2のPM PM2と、第3のPM PM3とを含んでもよい。PM1は、プレ洗浄プロセスを行ってもよい。PM2は、堆積プロセスを行ってもよい。PM3は、エッチングプロセスを行ってもよい。PMs104は、各々の処理チャンバ158を含む。
【0096】
バッファ160は、VTM102に取り付けられて基板を貯蔵してよい。例としては、PMs104との、および/またはVTS106の操作とのタイミングの衝突がある場合に、1つ以上の基板がバッファ160内に貯蔵される、および/またはそこから取り除かれてもよい。基板は、PMs104の処理動作間;VTS106から基板を受け取った後;および/または、基板処理の完了後であって、かつVTS106へ戻される前に、バッファ160内に一時的に貯蔵されてよい。バッファ160へのアクセスは、コントローラ120によって制御されるドア162を通じてであってよい。一実施形態では、バッファ160は、VTM102の内部に開放され、バッファ160へのドアは含まれない。バッファ160は、図4の方法の間に使用されてよく、例えば、VTM102とVTS106との間、VTM102とPMs104との間、および/またはVTM102を介してPMs104間で基板を移動するときに使用されてもよい。
【0097】
移送ロボット164は、VTM102内に配置され、基板をVTS106、PMs104、およびバッファ160へ、ならびにそこから移動させるために使用されてよい。移送ロボット164は、異なるエンドエフェクタと、対応するアーム構造とを有してよい。移送ロボット164は、1つ以上のアームと、1つ以上のエンドエフェクタを有してよい。図示の例では、移送ロボット164は、2つのエンドエフェクタ170を含む。エンドエフェクタ170は、同じアーム、または異なるアーム上にあってよい。エンドエフェクタ170は、互いに異なる角度であってよい。例としては、第1のエンドエフェクタは、第2のエンドエフェクタと対向しているか、あるいは、第2のエンドエフェクタから180°離れていてもよい。
【0098】
VTS106および/または他のツールモジュール108は、基板を、(i)ロードステーションからエアロックおよび/またはロードロックへ、ならびに(ii)ロードロックからPMsおよび/またはVTS106へ移送するように配置された、1つ以上の追加のロボットを含んでもよい。他のツールモジュール108は、例えば、他のPMs、大気-真空(ATV)移送モジュール、装置フロントエンドモジュール(EFEM)、脱ガスモジュール、ロードロックモジュール、エアロックなどを含んでもよい。
【0099】
図1に示される例では、VTM102は、6つの側壁をもつ六角形の配置を有するが、いくつかの実施形態では、VTM102は、異なる数の側壁を有してもよい。VTM102のサイズは、異なる数のPMsにいっそう適応するために変更されてもよい。PMs104、ウォータポンプ134、およびバッファ160は、VTM102の周囲に方位角的に特定の配置で示される。PMs104、ウォータポンプ134、およびバッファ160は、異なる配置であってもよい。
【0100】
圧力センサ172は、VTM102に結合されて、VTM102内のチャンバ圧力を検知してよい。圧力センサ172は、VTM102に直接的または間接的に結合され得る。コントローラ120は、圧力センサ172の出力に基づいて、ポンプ130、132、134の操作、MFC145、および/またはバルブ136、138、139、141、143の状態を調整してよい。別の例では、ポンプ130、132、134、MFC145、および/またはバルブ136、138、139、141、143は、タイミングスケジュールを介して制御される。この制御は、センサ172の出力に基づいて、またはセンサ172の出力から独立して提供されてよい。一実施形態では、ポンプ130、132、134のうちの1つ以上は、ON状態かつ運転状態に維持され、VTM102内のチャンバ圧力は、MFC145、およびバルブ136、138、139、141、143を介して調整される。一実施形態では、例えば、ウォータポンプ134は、ON状態かつ運転状態に維持される。別の例では、粗引きポンプ130およびターボポンプ132のうちの少なくとも一方が、ON状態かつ運転状態に維持される。
【0101】
温度センサ174、および/またはドアセンサなどの他のセンサ176も含まれてよい。温度センサ174を使用して、コールドプレート152および/またはウォータポンプ134の温度を検知してよい。ドアセンサを使用して、例えば、VTM102の蓋(またはドア)178の開閉を検知してよい。この検知された情報は、ウォータポンプ134を再生し、したがってコールドプレート152上の凍結水の任意の蓄積を除去するために実行される操作中に使用されてよい。例示的なウォータポンプの再生方法が図9に示される。入力を受信してウォータポンプ再生を作動するために、ユーザ入力装置179が含まれてもよい。例としては、ユーザ入力装置179は、タッチパッド、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ディスプレイなどであってよい。ウォータポンプ134は、代替的に、後述のように自動で再生されてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、基板処理ツール100は、残留ガス分析器(RGA)180を含んでよい。RGA180は、VTM102内のガス混合物をサンプリングし、ガス混合物の成分、成分(またはガス)の比率を判定する。RGA180および/またはコントローラ120は、その後、判定された比率に基づいて、PP H2Oおよび/またはPP O2を判定してよい。RGAシステムは、ガス混合物のガス分子の体積および/または原子ガス単位を判定してもよい。RGAシステムは、質量分析計、およびガス圧力を計測するための1つ以上の圧力センサ例えば、マノメータ)を含んでもよい。RGAシステムを使用して、不純物の痕跡を測定してもよい。RGAシステムは、各原子がクワドラポールを通り過ぎるときにその重量を感知することで圧力を計測してもよい。RGAシステムを使用して、処理モジュールへの、処理モジュール間の、および/または処理モジュールからの基板の移送に先立って、特定の分圧の存在を検証してもよい。この検証は、RGAシステムおよび/またはコントローラ120によって、例えば、図3の方法の間に実行される後述されるような移送に先立って行われてよい。例としては、図3の方法の間に実行される操作および移送のシーケンスは、判定されたPP HOおよび/またはPP Oに基づいてよい。PP H2Oおよび/またはPP O2が、各々の移送についての既定の範囲内にある場合に、移送が行われる。図3は、主にチャンバ圧力に関して記載しているが、操作は、PP H2Oおよび/またはPP O2のみに基づいて実行されるか、または判定されたチャンバ圧力と組み合わせて実行されてもよい。
【0103】
PMs104の各々は、対応するポンピングシステム190を有してよい。各ポンピングシステム190は、チャンバ158内の圧力をポンプダウンするための1つ以上のポンプを含んでよい。ポンピングシステム190は、チャンバ158のポンプダウンを制御するための1つ以上のコントローラを含んでよい。ポンピングシステム190は、コントローラ120および/または中間インターフェース(例えば、ユーザインターフェース)と通信していてよい。ポンピングシステム190を利用して、チャンバ158内の圧力をVTM102内のチャンバ圧力よりも低い圧力に維持してよい。これは、チャンバ158内のガスがVTM102内に入り込むことを防ぎ、VTM102内のクリーン環境の維持を助ける。
【0104】
図2は、(i)ターボポンプを用いる場合およびウォータポンプを用いない場合のポンプダウンについてのPP H2Oプロット200、および(ii)ターボポンプおよびウォータポンプを用いるポンプダウンについてのPP H2Oプロット202を含むグラフを示す。ターボポンプおよびウォータポンプは、各々図1のポンプ132、134を指してよい。ウォータポンプ134の使用によって、圧力のより素早い低下、およびより低い圧力への低下(より高い真空レベル)が可能になる。プロット200、202、および表1から分かるように、ウォータポンプ134を使用した場合、ウォータポンプ134を使用しない場合と比べてより低いPP H2Oが得られる。これは、表1の列3に示される。表1の列2は、ウォータポンプ134を使用した場合のベース圧または最低圧もまた、ウォータポンプ134を使用しない場合と比べて低いことを示す。ベース圧は、バックフィル/パージガスがVTM102に送達されていないときのチャンバ(またはVTM)内のガスの定常状態全圧を指し、一方で、PP H2Oは、そのチャンバ内の水蒸気の概念的な圧力を指す。ベース圧は、すべてのガス送達が遮断され、VTM102が長期間ポンプダウンしている場合に成り立つ。ベース圧は、漏出およびアウトガスの結果、VTM102がポンプダウンするであろう最低の圧力を指してもよい。表1の列4は、ウォータポンプ134を使用することにより、対応するチャンバ(またはVTM)内において12Tのチャンバ圧力から5e-06T未満のチャンバ圧力にポンプダウンする時間が、ウォータポンプ134を使用しない場合と比べて実質的に短いことを示す。
【表1】
【0105】
図3は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、異なるPMs間で基板を移送するために実施される選択的なPP H2OおよびO2制御プロセスを示す。方法は、複数のポンプ、MFC、およびバルブを使用したダイナミック圧力制御を提供する。PMsは、PMs内で実行される同じ、または異なる種類の基板処理動作のための、異なる圧力であってもよい。チャンバ圧力、PP H2O、およびPP O2に関して説明されるが、他のガスのPPもまた、粗引きポンプおよびターボポンプの操作により調整される。
【0106】
方法は、300で開始してよく、操作は、複数の基板について繰り返し実行されてよい。操作は、図1のコントローラ120によって行われてよい。以下の操作は、主に、ポンピングおよびバックフィルの実行よって特定の範囲内に調整される、ならびに/または特定の値をとるチャンバ圧力に関して説明されるが、PP H2OおよびPP O2もまた、同様に調整(増減)される。PP H2OおよびPP O2は、対応するチャンバ圧力よりも低く、特に、バックフィルおよびパージング操作の実行に起因して、実質的にチャンバ圧力よりも低くてよい。いくつかの実施形態では、PP H2OおよびPP O2は、VTM102内の全ガス量のごく一部である。
【0107】
302では、コントローラ120は、VTM102内の1つ以上の圧力が、対応する1つ以上の第1の既定圧力以下であるかを判定する。1つ以上の圧力は、チャンバ圧力、PP H2O、および/またはPP O2を含んでよい。一実施形態では、この操作は、チャンバ圧力にのみに基づいて実行される。別の実施形態では、この操作は、チャンバ圧力、PP H2O、および/またはPP O2に基づいて実行される。圧力(1つまたは複数)が1つ以上の第1の既定圧力以下でない場合、操作304が実行されてよく、そうでなければ、操作306が実行されてよい。
【0108】
304では、コントローラ120は、第1のバルブ136、第2のバルブ138、1つ以上の粗引きポンプ(例えば、図1図5の粗引きポンプ130、502のうちの1つ以上)、および/またはウォータポンプ134の状態を制御して、少なくとも1つ以上の第1の圧力(例えば、第1のチャンバ圧力、第1のPP H2O、および第1のPP O2)にポンプダウンしてよい。これは、1つ以上の粗引きポンプ、および任意選択でウォータポンプ134を介して完遂され得る。この操作の間、第2のバルブ138は開状態である。例としては、粗引きポンプ(1つまたは複数)を使用して、第1のチャンバ圧力(例えば、約10~14T)、第1のPP H2O、および/または第1のPP O2にポンプダウンしてよい。一実施形態では、第1のチャンバ圧力は12Tにポンプダウンまたは調整される。第1のチャンバ圧力は、図4のセグメント405によって表される。図4は、時間に対するVTM102内のチャンバ圧力を含む例示的なチャンバ圧力プロットを示す。いくつかの実施形態では、VTM102内のチャンバ圧力が既定の閾値未満(例えば、200T未満)である場合、ウォータポンプ134は、ターボポンプおよび/または粗引きポンプから独立して、またはそれらと組み合わせて使用されてよい。いくつかの実施形態では、操作302は、操作304の後、VTM102内の圧力が既定の閾値以下となるまで再度実行されてもよい。
【0109】
306では、コントローラ120は、VTM102内の移送ロボット164を制御して、VTS106から基板を回収する。この操作の間、VTM102内のチャンバ圧力は第1のチャンバ圧力に維持されてよい。
【0110】
308では、コントローラ120は、VTM102内に基板を保持し、第1のバルブ136および第2のバルブ138を制御し、ウォータポンプ134を作動させてVTM102を1つ以上の第2のチャンバ圧力(例えば、第2のチャンバ圧力、第2のPPH2O、および第2のPP O2)にポンプダウンする。第2のチャンバ圧力は、5e-6T以下であってよい。第2のPP H2Oおよび第2のPP O2は、5e-6T未満であってよい。ある実施形態では、第2のチャンバ圧力は、5e-6Tの既定の範囲内である。既定のチャンバ圧力範囲は、5e-6T±5e-7Tであってよい。別の実施形態では、第2のチャンバ圧力は、第1のバルブ136が開状態で、ポンプ132、134を既定の期間(例えば、74秒±5秒)動作させた場合に提供される圧力である。
【0111】
いくつかの実施形態では、第1のチャンバ圧力(例えば、約12T)から第2のチャンバ圧力(例えば、5e-6T以下)にできるだけ素早くポンプダウンすることが望ましい。表1に示されるように、本開示の実施形態(例えば、ターボポンプおよびウォータポンプを同時または順次に動作させる)によって、ツールは、素早くチャンバ圧力を所望のチャンバ圧力に下げることができる(例えば、約74秒以内)。遷移にかかる時間(例えば、図4の409および411セグメント)の短縮は、ツールの合計スループットを増大させ得る。場合によっては、チャンバ圧力のより素早い調整によって、ツールは、より速い遷移時間を要するレシピを実行できる。
【0112】
一実施形態では、コントローラ120は、バルブ136、138、139の開状態の制御に加えて、粗引きポンプ(1つまたは複数)およびターボポンプ132の操作を制御する。別の実施形態では、ポンプ130、132は、ONかつ運転状態に維持され、コントローラ120は、バルブ136、138、139のうちの1つ以上の開状態を制御することで、VTM102をポンプダウンする。一実施形態では、図4に示されるように、粗引きポンプ(1つまたは複数)を使用して第3の既定のチャンバ圧力(例えば、500ミリTorr(mT))にポンプダウンし、その後、ターボポンプ132を使用して第2のチャンバ圧力にポンプダウンする。第3のチャンバ圧力では、第2のバルブ138が閉じられ、および/または粗引きポンプ(1つまたは複数)がOFFにされてよい。第2のチャンバ圧力へのポンプダウンは、図4のセグメント409によって示される。
【0113】
310では、コントローラ120は、基板をVTM102内に保持し、第3のバルブ140を制御することで、VTM102をバックフィルして第4のチャンバ圧力(例えば、20~90mT)にする。一実施形態では、100標準立方センチメートル毎分(sccm)のArのMFCパージ流量で、第4のチャンバ圧力は20mTであり、対応するPP H2Oは7.18E-07Tである。別の実施形態では、300sccmのArのMFCパージ流量で、第4のチャンバ圧力は90mTであり、対応するPP H2Oは1.52E-06Tである。この操作は、図4のラインセグメント411によって表される。不活性ガスを用いたバックフィルにより、H2O、O2、N2などの、任意の残留する汚染物質ガスが希釈される。一実施形態では、操作310の終了時において、PP H2Oは4e-6T未満であり、PP O2は1e-5T未満である。
【0114】
312では、コントローラ120は、VTM102内の基板を第1のPM(例えば、PM1)内に移動させる。第1の処理モジュールのチャンバは、第4のチャンバ圧力であるか、またはそれに近くてよい。第1の最初のウエハが基板処理システム内で処理されている(すなわち、第1のプレ洗浄PM内に基板がない)場合、操作308、310に先立って操作312が実行されてもよく、第1の基板は、VTM102から移送されて、プレ洗浄のために第1のPM(例えば、PM104)内に配置される。第1の最初の基板を初めにVTM102内に受け取ったとき、VTM102内のPPH2Oは低圧でなくてもよい。コントローラ120は、その後、VTM102をポンプダウンおよびバックフィルするのと並行して(すなわち同時に)、PMをポンプダウンする。ポンプダウンおよびバックフィル操作は、上述の操作308および310と同様であってもよい。VTM102のポンプダウンおよびバックフィルによって、基板がプレ洗浄PMから取り出されたときに、VTM102内のPPH2Oが確実に許容レベルとなる。その後、別の基板がプレ洗浄モジュール内に移送される間に、最初の基板が、例えば、第2の処理モジュールに移送されてよい。例としては、後(次)の基板についてのこれらの移送の後に、操作314が行われてよい。
【0115】
314では、コントローラ120は、第1のPM内での第1の基板プロセス(例えば、プレ洗浄プロセス)の実行を開始および制御してよい。316では、コントローラ120は、第1の処理動作が完了したか否かを判定する。YESである場合、操作318が実行される。
【0116】
318では、コントローラ120は、第1のPMとの基板交換を制御する。移送ロボット164は、基板(第1の基板)を第1のPMから取り除き、第1の基板を前もって受け取っていた次の(第2の)基板と置き換えてよい。これによって、第1の基板が第2のPM(例えば、PM2)内で処理される間に、第2の基板が第1のPM内で処理可能となる。コントローラ120は、操作312、314、316、および318が実行される間、第4のチャンバ圧力を維持してよい。
【0117】
操作312、314、316、318は、図4のラインセグメント419によって表される。操作312、314、316、318の間、バックフィルガスの継続的なパージ流がMFC145および第4のバルブ141を介して提供されることで、任意の汚染物質ガスをさらに希釈し、それによってこれらのガスの分圧を低減させてよい。
【0118】
320では、コントローラ120は、MFC145および第4のバルブ141を制御することで、不活性ガス(例えば、アルゴン)を用いてVTM102をバックフィルし、第1のチャンバ圧力(例えば、10~14T)にする(図4のセグメント421によって表される)。別の実施形態では、4500sccmのArのMFCパージ流量で、第1のチャンバ圧力は10Tであり、対応する第1のPP H2Oは2.27E-07Tである。別の実施形態では、対応する第1のPP H2O、対応する第1のPP O2、および4500sccmのArのMFCパージ流量で、第1のチャンバ圧力は12Tである。不活性ガスを用いたバックフィルにより、H2O、O2、N2などの任意の残留する汚染物質ガスが希釈される。前の操作がクリーン環境をつくり、基板上に後続の処理動作が実行される前に基板表面が損傷するのを防ぎ、例えば、後の堆積層を適切に形成可能とする。説明されたポンプダウンおよびバックフィル操作は、同じまたは異なる種類の基板処理を行うPMs間で基板を移送するために実行されてよい。
【0119】
322では、コントローラ120は、第1の基板を第2のPM(例えば、堆積PM)内に移動させる。324では、コントローラ120は、第2のPM内で第1の基板の初期化および処理を制御してよい。例としては、第2のPMは、第1のチャンバ圧力であるか、またはそれに近い圧力範囲で堆積プロセスを行うように構成されてよい。326では、コントローラ120は、第2の処理動作が完了したか否かを判定する。YESである場合、操作328が実行される。
【0120】
328では、コントローラ120は、第2のPMとの基板交換を制御する。移送ロボット164は、第1の基板(または前の基板)を第2のPMから取り除き、第1の基板を、第1のPMから回収済みであり得る次の(第2の)基板と置き換えてよい。単一の堆積プロセスが行われるとして説明されるが、操作330の実行に先立って、追加の堆積プロセス、および/またはエッチングプロセスなどの他のプロセスが実行されてもよい。
【0121】
操作322、324、326、328は、図4のラインセグメント429によって表される。操作322、324、326、328の間、バックフィルガスの継続的なパージ流がMFC145および第4のバルブ141を介して提供されることで、任意の汚染物質ガスをさらに希釈し、それによってこれらのガス分圧を低減させてよい。
【0122】
その後、330では、コントローラ120は、移送ロボット164を制御して第1の基板を次のPMに移動させるか、または第1の基板の処理が完了している場合、VTS106とのウエハ交換を行ってよい。これは、処理済の第1の基板をVTSに戻すことと、別の基板をVTSから受け取ることとを含む。操作330の間、バックフィルガスの継続的なパージ流がMFC145および第4のバルブ141を介して提供されることで、任意の汚染物質ガスをさらに希釈してよい。いくつかの実施形態では、操作330の後に操作302が実行されてもよい。
【0123】
一実施形態では、上述のプロセスの間、図4に示すように、粗引きポンプ(1つまたは複数)がチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力に低下させ、および/またはPP H2Oを第1のPP H2Oに低下させた後、ウォータポンプ134が継続的に運転してもよい。その結果、ウォータポンプ134は、チャンバ圧力および/またはPP H2Oから独立して、VTM102内に漏出するか、またはアウトガスする水蒸気を持続的に除去する。
【0124】
いくつかの実施形態では、コントローラ120は、チャンバ圧力の手動制御および/または自動制御の両方を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ120は、オペレータ入力および記憶されたレシピに基づいて所望のチャンバ圧力を達成するために、バルブ、ポンプ、およびバックフィル源を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、圧力センサ(例えば、図1の172)によって検知される圧力値に基づいて圧力調整を自動的に実行してよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、複数のレシピについての様々な圧力設定を記憶していてよい。これにより、レシピが選択された際に、圧力設定を自動的に特定できる。いくつかの実施形態では、1つ以上の警告インジケータまたはアラームがコントローラと関連づけられてよい。警告インジケータは、1つ以上のステップが遅延しているか、または完了不可能であり、所望の圧力に到達できない場合に通知をするように機能してよい(例えば、図3の1つ以上のステップ)。いくつかの実施形態では、警告インジケータは、ポンプダウンまたはバックフィルの時間が既定の閾値よりも長い場合に通知をしてもよい。例えば、想定されるポンプダウン時間が約74秒(2秒の変動)である場合、ポンプダウン時間が76秒より長い場合に通知が生成されてもよい。この状況において、いくつかの実施形態では、コントローラ120は、どの要素がこの問題につながり得るのか(例えば、バルブまたはポンプのうちの1つ)を判定するために自己診断を実行してもよい。
【0125】
図3の方法および図4のプロットは、ウォータポンプの使用を対象としているが、同様の操作がウォータポンプを使用せずに行われてもよい。例えば、ターボポンプ132が単独で使用されてもよく、第1、第2、第3、および第4のPP H2Oは、ウォータポンプが使用される場合より高くてもよい。別の例としては、第2のチャンバ圧力は、5e-6Tの代わりに3e-5Tであってもよい。別の例としては、ターボポンプは、より長い期間運転されてもよく、および/または第1のバルブ136は、より長く開状態に保持され、それによって圧力をさらに低下可能であってもよい。別の例としては、より大きなターボポンプおよび/または複数のターボポンプが使用されて、互いに並列に接続されてもよく、それによってウォータポンプの不使用を補ってもよい。
【0126】
図1の基板処理ツール100は、水蒸気およびO2に敏感でないプロセス操作間における移送中に、粗引きポンプ130および第2のバルブ138、またはターボポンプ132および第1のバルブ136を介したVTM102のポンプダウンを可能にする。例えば、粗引きポンプ130および第2のバルブ138は、チャンバ圧力が500mTより高いときに制御(または制限)されてよい。ターボポンプおよび第1のバルブ136は、チャンバ圧力が500mT未満で、かつ20~90mTより高いときに制御(または制限)されてよい。この、各基板を移送するためのVTM内部環境純度の選択性および制御可能性は、柔軟性を提供し、スループットへの影響を最小限にする。広範囲の圧力選択性はまた、適用要件を解決するためにどのPMsが実装可能であるかについて柔軟性をもたらす。
【0127】
ある実施形態では、図3の方法は、プレ洗浄プロセスを行うように構成された第1の処理モジュールから、堆積プロセスを行うように構成された第2の処理モジュールに基板を移送する際に実行される。プレ洗浄プロセスは、第2の処理モジュール内でのメタライゼーションに先立って、基板上の自然酸化物層を除去するために行われてよい。第2の処理モジュール内で行われるメタライゼーション(または堆積)プロセスは、物理気相成長(PVD)、化学気相成長(CVD)プロセス、または原子層堆積(ALD)プロセスであり得る。別の実施形態では、図3の方法および/またはその一部は、処理モジュールのうちの1つで薄膜堆積プロセスを行うのに先立って実行される。薄膜堆積プロセスは、酸化剤(例えば、水蒸気、二原子酸素、二酸化炭素、および一酸化炭素)との反応に敏感な前駆体蒸気化学物質の使用を含み得る。対応するPMとの相互作用に先立って、VTM102を低PP H2Oにポンプダウンし、その後非活性ガスを用いてバックフィルすることにより、酸化剤との反応が最小限となる。
【0128】
図5は、低PP H2OおよびO2環境を提供するように構成された基板処理ツール500を示す。基板処理ツール500は、図1の基板処理ツール100と同様であるが、単一の粗引きポンプ130を含む代わりに、各々がコントローラ120によって制御される2つの粗引きポンプ(ポンプ130および502)を含む。第1の粗引きポンプ130がVTM102からバルブ139および138を介してガスを引く代わりに、第1の粗引きポンプ130を使用して第3のバルブ139からガスを引き、第2の粗引きポンプ502を使用して第2のバルブ138からガスを引く。
【0129】
基板処理ツール500は、VTM102、複数のPMs104、VTS106、および他のツールモジュール108を含む。コントローラ120は、2つ以上のポンプ(例えば、粗引きポンプ130、502、ターボポンプ132、およびウォータポンプ134のうちの2つ以上)、および複数のバルブ(例えば、第1のバルブ136、第2のバルブ138、および第3のバルブ139)を介してVTM102内の圧力を制御してよい。図示の例では、ターボポンプ132、第1の粗引きポンプ130、およびバルブ136、139は直列に接続される。第2のバルブ138および第2の粗引きポンプ502は、直列に接続され、バルブ136、139、および第1の粗引きポンプ130とは別個の独立したポンピング経路内にある。
【0130】
基板処理ツール500は、バックフィル源142からガスを受け取るMFC145、第4のバルブ141、および第5のバルブ143をさらに含んでよい。ウォータポンプ134は、コールドプレート152に結合されるシーリングプレート150を含む。圧縮されたヘリウム(He)がコンプレッサ153を介して提供されることにより、ウォータポンプ134はプレート152を冷却する。コンプレッサ153は、供給および戻りライン155を用いてウォータポンプ134に接続され、コントローラ120によって制御されてよい。基板処理システム500は、第1の流量制限器147および第6のバルブ149をさらに含んでよい。
【0131】
PMs104は、各々の処理チャンバ158を含む。バッファ160は、VTM102に取り付けられ、基板を貯蔵してよい。バッファ160へのアクセスは、ドア162を通じてであってよい。移送ロボット164は、VTM102内に配置され、基板をVTS106、PMs104、およびバッファ160へ、ならびにそこから移動させるために使用されてよい。図示の例では、移送ロボット164は、2つのエンドエフェクタ170を含む。
【0132】
圧力センサ172は、VTM102に結合されて、VTM102内のチャンバ圧力を検知してよい。コントローラ120は、圧力センサ172の出力に基づいて、ポンプ130、132、134、502の操作、MFC145、および/またはバルブ136、138、139、141、143の状態を調整してよい。別の例では、ポンプ130、132、134、402、MFC145、および/またはバルブ136、138、139、141、143は、タイミングスケジュールを介して制御される。この制御は、センサ172の出力に基づいて、またはセンサ172の出力から独立して提供されてよい。一実施形態では、ポンプ130、132、134、502のうちの1つ以上は、ON状態かつ運転状態に維持され、VTM102内のチャンバ圧力は、MFC145、およびバルブ136、138、139、141、143を介して調整される。一実施形態では、例えば、ウォータポンプ134は、ON状態かつ運転状態に維持される。別の例では、粗引きポンプ130、502、およびターボポンプ132のうちの少なくとも1つ以上が、ON状態かつ運転状態に維持される。基板処理ツール500は、RGA180を含んでよい。PM104は、ポンピングシステム190を有してよい。
【0133】
温度センサ174、および/またはドアセンサなどの他のセンサ176も含まれてよい。図1の実施例と同様に、コールドプレート152および/またはウォータポンプ134の温度、ならびにVTM102の蓋178の状態を含む、センサ174、176によって検知された情報は、例えば、ウォータポンプ134を再生するために実行される操作中に使用されてよい。例示的なウォータポンプの再生方法が図9に示される。入力を受信してウォータポンプ再生を作動するために、ユーザ入力装置179が含まれてもよい。ウォータポンプ134は、代替的に、後述のように自動で再生されてもよい。
【0134】
基板処理ツール500は、水蒸気およびO2に敏感でないプロセス操作間における移送中に、粗引きポンプ502および第2のバルブ138、またはターボポンプ132および第1のバルブ136を介したVTM102のポンプダウンを可能にする。例えば、粗引きポンプ502およびバルブ138は、チャンバ圧力が500mTより高いときに制御(または制限)されてよい。ターボポンプおよび第1のバルブ136は、チャンバ圧力が500mT未満で、かつ20~90mTより高いときに制御(または制限)されてよい。この、各基板を移送するためのVTM内部環境純度の選択性および制御可能性は、柔軟性を提供し、スループットへの影響を最小限にする。広範囲の圧力選択性はまた、適用要件を解決するためにどのPMsが実装可能であるかについて柔軟性をもたらす。
【0135】
次の図6および図7は、本開示のいくつかの実施形態にかかる代替の配置を含み、例えば、(i)図1のバルブ136、139、138、およびポンプ132、130、134、ならびに/または(ii)図5のバルブ136、139、138、およびポンプ132、130、502、134が置き換えられてよい。
【0136】
図6は、VTM(例えば、図1および図5のVTM102)の壁と、ターボポンプ606との間に配置されたインラインウォータポンプ602を含む基板処理ツール600の一部を示す。いくつかの実施形態では、上記の壁は、VTMの上壁または側壁の一方である。いくつかの実施形態では、上記の壁は、VTMの底壁603である。第1の(または振り子式)バルブ608は、インラインウォータポンプ602とターボポンプ606との間に配置されてよい。インラインウォータポンプ602は、ターボポンプ606と同軸である。一実施形態では、インラインウォータポンプ602が底壁603に直接接続され、第1のバルブ608がインラインウォータポンプ602に直接接続され、ターボポンプ606が第1のバルブ608に直接接続されるように、インラインウォータポンプ602、第1のバルブ608、およびターボポンプ606は、VTMの下方に積まれる。ある実施形態では、インラインウォータポンプ602が底壁603に直接接続されるように構成されるため、インラインウォータポンプ602と底壁603との間にアダプタが接続されない。
【0137】
第2のバルブ610は、ターボポンプ606に接続されて、ターボポンプ606と粗引きポンプ612との間に配置されてよい。粗引きポンプ612は、底壁603に接続される第3のバルブ614に接続されてよい。粗引きポンプ612がバルブ614に接続されるのに代えて、第2の粗引きポンプ616がバルブ614に接続されてもよい。一実施形態では、粗引きポンプ612および616の両方が含まれる。
【0138】
第2のバルブ610は、ライン(または導管)618を介して粗引きポンプ612に接続されてよい。一実施形態では、ターボポンプ606、第2のバルブ610、および粗引きポンプ612は、互いに積まれて直接接続される。ポンプ602、606、および612、ならびにバルブ608、610は、直列に接続される。ライン618および/または粗引きポンプ612は、ライン(または導管)620を介して第3のバルブに接続されてよい。粗引きポンプ616は、ライン(または導管)622を介して第3のバルブ614に接続されてよい。
【0139】
ポンプ602、606、612、616、およびバルブ608、610、614は、コントローラ120によって制御されてよく、図1のMFC145およびバルブ141、143と組み合わせて、本明細書に開示の他のポンプおよびバルブと同様の方法で操作されることで、例えば、図4に示され、本明細書の他の箇所で言及される圧力制御を提供してよい。いくつかの実施形態では、インラインウォータポンプ602は、内部コールドプレート(図示せず)を含み、図1および図5のウォータポンプ134と同様の方法で操作されてよい。ターボポンプ606は、図1および図5のターボポンプ132と同様の方法で操作されてよい。粗引きポンプ612、616は、粗引きポンプ130、502と同様の方法で操作されてよい。
【0140】
図7は、第1の(または振り子式)バルブ704とターボポンプ706との間に配置されたインラインウォータポンプ702を含む基板処理ツール700の一部を示す。インラインウォータポンプ702は、ターボポンプ706と同軸である。VTM(例えば、図1または5のVTM102)の底壁709とバルブ704との間には、アダプタ708が配置されてよい。一実施形態では、アダプタ708が底壁709に直接接続され、バルブ704がアダプタ708に直接接続され、インラインウォータポンプ702がバルブ704に直接接続され、ターボポンプ706がインラインウォータポンプ702に直接接続されるように、アダプタ708、第1のバルブ704、インラインウォータポンプ702、およびターボポンプ706は、VTMの下方に積まれる。アダプタ708により、バルブ704が底壁709に接続可能となる。
【0141】
第2のバルブ710は、ターボポンプ706に接続されて、ターボポンプ706と粗引きポンプ712との間に配置されてよい。一実施形態では、ターボポンプ706、第2のバルブ710、および粗引きポンプ712は、互いに積まれて直接接続される。アダプタ708、ポンプ702、706、および712、ならびにバルブ704、710は、直列に接続される。粗引きポンプ712は、底壁709に接続される第3のバルブ714に接続されてよい。粗引きポンプ712がバルブ714に接続されるのに代えて、第2の粗引きポンプ716がバルブ714に接続されてもよい。一実施形態では、粗引きポンプ712および716の両方が含まれる。
【0142】
第2のバルブ710は、ライン(または導管)718を介して粗引きポンプ712に接続されてよい。ライン718および/または粗引きポンプ712は、ライン(または導管)720を介して第3のバルブに接続されてよい。粗引きポンプ716は、ライン(または導管)722を介して第3のバルブ714に接続されてよい。
【0143】
ポンプ702、706、712、716、およびバルブ704、710、714は、コントローラ120によって制御されてよく、図1のMFC145およびバルブ141、143と組み合わせて、本明細書に開示の他のポンプおよびバルブと同様の方法で操作されることで、例えば、図4に示され、本明細書の他の箇所で言及される圧力制御を提供してよい。インラインウォータポンプ702は、内部コールドプレート(図示せず)を含み、図1および図5のウォータポンプ134と同様の方法で操作されてよい。ターボポンプ706は、図1および図5のターボポンプ132と同様の方法で操作されてよい。粗引きポンプ712、716は、粗引きポンプ130、502と同様の方法で操作されてよい。
【0144】
図8および図11の表、ならびに図9および図12の方法は、複数のステップおよび操作の実装形態を含む。これらのステップおよび操作は、ターボポンプ132を運転させることを含む。ターボポンプ132の運転状態では、第3のバルブ139は開いており、粗引きポンプ130も運転している。図9および12の方法は、本明細書に開示の他の方法の実行に先立って、またはその後に実行され得る。
【0145】
図8は、ウォータポンプ再生に先立って、およびその間に実行される操作の第1の表である。第1の表のステップは、図9の方法の間に実施されてよく、例えば、図1および図5の基板処理システム100および500によって行われてよい。ステップ1~ステップ4を実行することで、図10に示されるようなウォータポンプ遮断チャンバおよび/またはウォータポンプ遮断バルブを使用することなくウォータポンプを再生し得る。ステップ5~ステップ7は、例えば、VTM102の内部のメンテナンスを行う際に実行されてよい。VTM102内の圧力は、大気圧まで上昇され、VTM102は大気に開放される。
【0146】
ウォータポンプ134の再生は、図1および/または図5のコールドプレート152の温度を、氷点以下の温度(例えば、270ケルビン度(°K))から、氷点より高い温度(例えば、周囲温度または293°K)に上昇させることを含む。時間の経過に伴い、コールドプレート152上に氷の層が蓄積する。より多くの層が蓄積するほど、コールドプレートによる集水効果が低下する。再生を実行することにより、これらの層を除去し、コールドプレート152をベースラインの状態に戻す。コールドプレート152は、ベースライン状態において最も効率的に水を除去する。ステップ1の間、基板処理システム(またはツール)は基板を処理し(「製造中」と称する)、ウォータポンプ134はコールドプレート152を冷却して水を集める。ステップ2では、再生が開始され、ウォータポンプ134は、動作が停止されて、したがってそれ以上コールドプレート152を冷却しない。それによって、コールドプレート152の温度は、ステップ3の間に、氷点より高い温度に上昇する。ステップ3の間に、コールドプレート152から離れた水が、第1の(または振り子式)バルブ136およびターボポンプ132を介してVTM102から引かれる。ステップ4では、コールドプレート152は最高温度(例えば、周囲温度)であり、再生が完了する。
【0147】
VTM102を開く際には、ステップ5において、ベント(または第6の)バルブ149が開かれる。これにより、VTM102内の圧力が上昇し、VTM102が開放可能となる。VTM102内の圧力は、0.5T未満から大気圧(または760T)に上昇する。ステップ6の間、ステップ7で圧力が大気圧となってVTM102が開かれる(例えば、蓋178が大気に開放される)まで、圧力を上昇させる。ステップ1~ステップ4の間、振り子式バルブ136は開いている。ステップ5~ステップ7の間、振り子式バルブ136は閉じられる。表1におけるパージ流は、パージバルブ141を通る流れを指す。
【0148】
図9は、ウォータポンプ遮断チャンバおよび遮断バルブを使用することなくウォータポンプ再生を行う方法を示す。図9の方法は、表1に対応し、図1および図5の基板処理システム100または500を使用して実施し得る。方法は、コントローラ120によって実施され得る。
【0149】
方法は、900で開始してよい。902では、コールドプレート152は、製造操作のための、氷点以下の温度(例えば、270°K以下)である第1の選択温度に冷却される。ステップ902は、表1のステップ1に対応する。振り子式バルブ136は、開制御モードで操作される。開制御モードでは、振り子式バルブ136は、少なくとも部分的に開いており、振り子式バルブ136の開度は変化し得る。パージバルブ141は開いており(例えば、全開)、スロットルバルブ138は閉じられている。ターボポンプ132は運転している。
【0150】
904では、コントローラ120は、ウォータポンプ再生が作動されるか否かを判定する。作動される場合、操作906が実行されてよく、そうでなければ、操作902が実行されてよい。ウォータポンプ再生は、ユーザ入力装置179を介してユーザによって、または自動的に作動されてよい。例えば、コントローラ120は、(i)ウォータポンプが既定の期間運転した後、および/または(ii)ウォータポンプが運転している間に、既定の数の基板が処理された後に、ウォータポンプ134を再生してよい。
【0151】
906では、コントローラ120は、ウォータポンプ134の動作を停止し、振り子式バルブ136およびパージバルブ141を開状態に維持し、スロットルバルブ138を閉状態に維持する。ターボポンプ132は、運転状態に維持されてよい。
【0152】
908では、コントローラ120は、コールドプレート152の温度が、氷点以下の第1の温度から氷点より高い第2の温度に上昇したか否かを判定する。YESである場合、操作910が実行されてよい。910では、コントローラ120は、設定された期間、コールドプレートが氷点より高い温度であるか否かを判定する。この設定期間で、コールドプレート152上の氷は確実に溶け切る。設定期間、氷点より高い温度である場合、操作912が実行されてよい。
【0153】
912では、コントローラ120は、VTM102を開くための命令が受信されたか否かを判定する。これは、例えば、入力装置179からであってよい。命令が受信された場合、操作914が実行され、そうでなければ、操作902が実行されてよい。914では、コントローラ120は、振り子式バルブ136およびパージバルブ141を閉じ、ベントバルブ149を開き、スロットルバルブ138を閉状態に維持する。ある実施形態では、振り子式バルブ136は、ベントバルブ149を開くのに先立って閉じられる。ターボポンプ132は、運転を継続する。これにより、VTM102が後に閉じられたときに、VTM102をポンプダウンする時間が最短となる。
【0154】
916では、コントローラ120は、VTM102内の圧力が第1の圧力から第2の(または大気)圧力に上昇したか否かを判定する。YESである場合、操作918が実行されてよい。918では、コントローラ120は、VTM102の開放準備が完了していることを示してよい。これは、例えば、入力装置179を介して行われてよい。
【0155】
920では、コントローラ120は、VTM102が閉じられたか否かを判定する。YESである場合、操作922が行われる。922では、コントローラ120は、ベントバルブ149を閉じ、VTM102をポンプダウンする(開制御モードでの振り子式バルブ136の操作を含む)。パージバルブ141は開かれ、スロットルバルブ138は閉状態に維持される。ターボポンプ132は運転状態に維持され、VTM102をポンプダウンする。ウォータポンプ134が作動されて、第1の(または氷点未満の)温度へのコールドプレートの冷却を開始する。操作922の後に操作904が行われてもよい。
【0156】
図10は、ウォータポンプ遮断バルブ1004を介してウォータポンプ遮断チャンバ1002から分離されたVTM1001を含む基板処理ツール1000を示す。基板処理ツール1000は、図1の基板処理システム100と同様に構成されるが、図5の基板処理システム500と同様に構成されてもよい。基板処理システム1000は、VTS106、他のツールモジュール108、処理チャンバ158、およびバッファ160をさらに含む。ドア110がVTM1001と処理チャンバ158との間に位置する。ドア162がVTM1001とバッファ160との間に位置する。基板処理システム1000は、粗引きポンプ130、ターボポンプ132、バルブ136、138、139、141、143、149、バックフィル源142、MFC145、制限器147、蓋178、RGA180、およびポンピングシステム190をさらに含む。
【0157】
基板処理システム1000は、コールドプレート1012、コールドヘッド1014、およびシーリングプレート1016を有するウォータポンプ1010をさらに含む。ウォータポンプ1010は、コンプレッサ153に接続される。ウォータポンプ遮断バルブ1004を使用することで、コールドプレート1012の再生中にコールドプレート1012をVTM1001の内部から分離する。コントローラ120は、センサ172、174、176、および真空センサ(またはスイッチ)1020からのフィードバックに基づいて、コールドプレート1012の再生を制御する。真空センサ1020を使用して、ウォータポンプ遮断チャンバ1002内の圧力を判定してよい。コントローラ120は、VTM1001内の圧力とウォータポンプ遮断チャンバ1002内の圧力との差に基づいてウォータポンプ遮断バルブ1004を開いてよい。真空センサ1020が真空スイッチとして動作するように構成される場合、ウォータポンプ遮断チャンバ1002内の圧力が真空より低いときに、コントローラ120は、VTM1001内の圧力がウォータポンプ遮断チャンバ1002内の圧力と一致するか、またはその圧力の設定範囲内となるまで、ウォータポンプ遮断バルブ1004が開かないようにしてよい。
【0158】
基板処理システム1000は、第7の(またはウォータポンプ粗引き)バルブ1030、第2の流量制限器1032、第8の(またはウォータポンプパージ)バルブ1034、および圧力調整器1036をさらに含む。第2の流量制限器1032、ウォータポンプパージバルブ1034、および圧力調整器1036は、バックフィル源142とウォータポンプ遮断チャンバ1002との間に直列に接続される。ウォータポンプ粗引きバルブ1030は、ウォータポンプ遮断チャンバ1002内から流体を引く際に開かれる。ウォータポンプパージバルブ1034は、ウォータポンプ遮断チャンバ1002のパージ中に開いている。圧力調整器1036は、ウォータポンプ遮断チャンバ1002への流体の流れを調整する。制限器1032は、ウォータポンプ遮断チャンバ1002への流体の流れを制限する。
【0159】
表2において、パージ流は、パージバルブ141を通る流れを指す。また、ウォータポンプパージバルブ1034が開いているとき、ウォータポンプパージバルブ1034を通るパージ流は、0~1000sccmであってよい。
【0160】
図11は、ウォータポンプ再生に先立って、その間、およびその後に実行される操作を含む第2の表を示す。第2の表のステップは、図12の方法の間に実施されてよく、例えば、図10の基板処理システム1000によって行われてよい。ステップ1~ステップ4を実行することで、図10に示されるようなウォータポンプ遮断チャンバ1002およびウォータポンプ遮断バルブ1004を使用してウォータポンプを再生し得る。ステップ5aは、VTM1001が開かれないときに実行されてよい。ステップ5b~ステップ7は、例えば、VTM1001の内部のメンテナンスを行う際に実行されてよい。VTM1001内の圧力は、大気圧まで上昇され、VTM1001は大気に開放される。
【0161】
ウォータポンプ1010の再生は、図10のコールドプレート1012の温度を、氷点以下の温度(例えば、270ケルビン度(°K))から、氷点より高い温度(例えば、周囲温度または293°K)に上昇させることを含む。再生を実行することにより、コールドプレート1012上に蓄積された氷の層を除去し、コールドプレート1012をベースラインの状態に戻す。コールドプレート1012は、ベースライン状態において最も効率的に水を除去する。ステップ1の間、基板処理システム1000(またはツール)は基板を処理し(「製造中」と称する)、ウォータポンプ1010はコールドプレート1012を冷却して水を集める。ウォータポンプ(WP)遮断バルブ1004は開いており、WP粗引きバルブ1030およびWPパージバルブ1034は閉じられる。
【0162】
ステップ2では、再生が開始され、ウォータポンプ1010は、動作が停止されて、したがってそれ以上コールドプレート1012を冷却しない。WP遮断バルブ1004は閉じられ、WP粗引きバルブ1030およびWPパージバルブ1034は開かれる。それによって、コールドプレート1012の温度は、ステップ3の間に、氷点より高い温度に上昇する。ステップ3の間に、コールドプレート1012から離れた水が、WP粗引きバルブ1030および粗引きポンプ130を介してWP遮断チャンバ1002から引かれる。バルブ1030、1034は開いている。ステップ4では、コールドプレートは最高温度(例えば、周囲温度)であり、再生が完了する。バルブ1030、1034は閉じられる。ステップ5aでは、ウォータポンプが再作動され、コールドプレート1012の冷却を開始する。WP遮断バルブ1004は開かれる。これによって、コールドプレート1012はVTM1001内から水を引くことができる。
【0163】
VTM1001を開く際には、ステップ5bにおいて、ベント(または第6の)バルブ149が開かれる。バルブ1030、1034は開かれる。WP遮断バルブ1004は閉状態を維持する。これにより、VTM102内の圧力が上昇し、VTM102が開放可能となる。VTM102内の圧力は、0.5T未満から大気圧(または760T)に上昇する。ステップ6の間、ステップ7で圧力が大気圧となってVTM102が開かれる(例えば、蓋178が大気に開放される)まで、圧力を上昇させる。ステップ1~ステップ4の間、振り子式バルブ136は開いている。ステップ5~ステップ7の間、振り子式バルブ136は閉じられる。
【0164】
図12は、ウォータポンプ遮断バルブを使用してウォータポンプ再生を行う方法を示す。図12の方法は、図11の第2の表に対応し、図10の基板処理システム1000を使用して実施し得る。方法は、コントローラ120によって実施され得る。
【0165】
方法は、1200で開始してよい。1202では、コールドプレート152は、製造操作のための、氷点以下の温度(例えば、270°K以下)である第1の選択温度に冷却される。ステップ1202は、表2のステップ1に対応する。WP遮断バルブ1004は開状態に維持される。振り子式バルブ136は、開制御モードで操作される。開制御モードでは、振り子式バルブ136は、少なくとも部分的に開いており、振り子式バルブ136の開度は変化し得る。パージバルブ141は開いており(例えば、全開)、WPパージバルブ1034、WP粗引きバルブ1030、およびスロットルバルブ138は閉状態に維持される。ターボポンプ132は運転している。
【0166】
1204では、コントローラ120は、ウォータポンプ再生が作動されるか否かを判定する。作動される場合、操作1206が実行されてよく、そうでなければ、操作1202が実行されてよい。ウォータポンプ再生は、上述のように、ユーザ入力装置179を介してユーザによって、または自動的に作動されてよい。
【0167】
1206では、コントローラ120は、ウォータポンプ134の動作を停止し、振り子式バルブ136およびパージバルブ141を開状態に維持し、スロットルバルブ138を閉状態に維持する。ある実施形態では、WP遮断バルブ1004が閉じられ、その後、バルブ1030、1034が開かれる。ターボポンプ132は、運転状態に維持されてよい。この操作の間、粗引きポンプ130は運転していてよい。WP遮断バルブ1004を閉じることで、コールドプレート1012から水がVTM1001に入るのを防ぐ。さらに、バルブ1030、1034を開き、粗引きポンプ130を運転することで、水がウォータポンプ遮断チャンバ1002から引かれる。
【0168】
1208では、コントローラ120は、コールドプレート152の温度が、氷点以下の第1の温度から氷点より高い第2の温度に上昇したか否かを判定する。YESである場合、操作1210が実行されてよい。1210では、コントローラ120は、設定された期間、コールドプレートが氷点より高い温度であるか否かを判定する。この設定期間で、コールドプレート152上の氷が確実に溶け切る。設定期間、氷点より高い温度である場合、操作1212が実行されてよい。
【0169】
1212では、コントローラ120は、WP遮断バルブ1004およびスロットルバルブ1038を閉状態に維持し、振り子式バルブ136およびパージバルブ141を開状態に維持する。バルブ1030、1034は閉じられる。
【0170】
1214では、コントローラ120は、VTM1001を開くための命令が受信されたか否かを判定する。これは、例えば、入力装置179からであってよい。YESである場合、操作1218が実行され、そうでなければ、操作1216が実行される。
【0171】
1216では、コントローラ120は、WP遮断バルブ1004を開き、コールドプレート1012の冷却を開始し、バルブ1030、1034、1038を閉状態に維持し、パージバルブ141を開状態に維持する。振り子式バルブ136は、開制御モードで操作される。
【0172】
1218では、コントローラ120は、振り子式バルブ136およびパージバルブ141を閉じ、ベントバルブ149を開き、スロットルバルブ138およびWP遮断バルブ1004を閉状態に維持し、WP粗引きバルブ1030およびWPパージバルブ1034を開く。ある実施形態では、振り子式バルブ136は、ベントバルブを開くのに先立って閉じられる。この操作の間、粗引きポンプ130は運転していてよい。バルブ1030、1034を開いておくことで、ウォータポンプ遮断チャンバ1002は、大気圧よりも低い圧力(例えば、0.5T未満の圧力)に維持される。これは、VTM1001が開いている間に生じる。これにより、VTM1001が後に閉じられたときに、ポンプダウンする時間が短縮される。ウォータポンプ134が作動されて、第1の(または氷点未満の)温度へのコールドプレート1012の冷却を開始する。これにより、VTM1001が後に閉じられたときに、コールドプレート1012を冷却する時間が最短となり、コールドプレート1012が周囲湿度から保護される。
【0173】
1220では、コントローラ120は、VTM1001内の圧力が第1の圧力から第2の(または大気)圧力に上昇したか否かを判定する。YESである場合、操作1222が実行されてよい。1222では、コントローラ120は、VTM1001の開放準備が完了していることを示してよい。これは、例えば、入力装置179を介して行われてよい。
【0174】
1224では、コントローラ120は、VTM1001が閉じられたか否かを判定する。YESである場合、操作1226が行われる。1226では、コントローラ120は、ベントバルブ149を閉じ、VTM1001をポンプダウンする(開制御モードで振り子式バルブ136を操作することを含む)。パージバルブ141は開かれ、スロットルバルブ138およびWP ISOバルブは閉状態に維持される。バルブ1030、1034は、開状態に維持される。ターボポンプ132は運転状態に維持され、VTM102をポンプダウンする。操作1226の後に操作1228が実行されてよい。
【0175】
1228では、コントローラ120は、VTM内の圧力がWP遮断チャンバ1002内の圧力と等しいか、またはその圧力の設定範囲内にあるか否かを判定する。YESである場合、操作1230が実行される。1230では、コントローラ120は、バルブ1030、1034を閉じ、WP遮断バルブ1004を開く。コントローラ120は、スロットルバルブ138およびベントバルブ149を閉状態に維持し、パージバルブ141を開状態に維持する。振り子式バルブ136は開制御モードで操作され、ターボポンプは運転している。操作1230の後に操作1204が実行されてもよい。
【0176】
前述の説明は本質的に単なる例示に過ぎず、本開示、その適用または使用を限定することは決して意図されていない。本開示の広範な教示は、様々な形で実施できる。したがって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると、他の変形例が明らかになるであろうことから、本開示の真の範囲はそのように限定されるべきではない。ある方法における1つ以上のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行され得ることを理解すべきである。さらに、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして上述されているが、本開示の任意の実施形態に関して記載されているこれらの特徴のうちのいずれか1つ以上を、他の実施形態のいずれかに実装でき、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができ、その組み合わせは、たとえ明示的に説明されていなくてもよい。換言すれば、記載した実施形態は相互排他的ではなく、1つ以上の実施形態の順序を互いに並べ換えることは、本開示の範囲内にとどまる。
【0177】
要素間の空間的および機能的関係(例えば、モジュール間、回路要素間、半導体層間など)は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接する」、「隣の」、「上の」、「上方の」、「下方の」、「配置された」を含む様々な用語を使用して説明される。「直接」であると明示的に記載されていない限り、第1の要素と第2の要素との間の関係が上述した開示に記載されている場合、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係であり得るが、1つ以上の介在要素が(空間的または機能的のいずれかで)第1の要素と第2の要素との間に存在する間接的な関係でもあり得る。本明細書で使用する場合、A、B、およびCのうちの少なくとも1つ、という表現は、非排他的論理和ORを使用した論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきであり、「Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、およびCのうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきではない。
【0178】
いくつかの実装形態では、コントローラはシステムの一部であり、システムは、上述の例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理部品(ウエハ台座、ガスフローシステムなど)を含む半導体処理設備を含み得る。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後の電子機器の操作を制御するために、電子機器と統合されてもよい。電子機器は、1つまたは複数のシステムの様々な部品またはサブ部品を制御し得る「コントローラ」と称する場合がある。コントローラは、処理要件および/またはシステムの種類に応じて、本明細書に開示のいずれかのプロセス(例えば、処理ガスの送達、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器の設定、RF整合回路の設定、周波数設定、流量設定、流体送達設定、位置および動作設定、ツールへのウエハの搬入出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックへのウエハの搬入出)を制御するようにプログラムされていてよい。
【0179】
概して、コントローラは、例えば、命令を受信し、命令を出し、動作を制御し、洗浄動作を可能とし、エンドポイント計測を可能にする各種集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、特定用途向け集積回路(ASICs)として定義されたチップ、および/またはプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含んでよい。プログラム命令は、様々な個別設定(またはプログラムファイル)の形でコントローラに伝達される命令であって、半導体ウエハ上もしくは半導体ウエハ用に、またはシステムに対して特定のプロセスを実行する動作パラメータを定義してよい。いくつかの実施形態では、動作パラメータは、1つ以上の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハのダイの製作中に1つ以上の処理ステップを達成するためにプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0180】
いくつかの実装形態では、コントローラは、システムと一体化された、システムに結合された、そうでなければシステムにネットワーク接続されたコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されていてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内、または、ウエハ処理のリモートアクセスを可能とする製作工場のホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能とすることで、製作動作の現在の進行を監視し、過去の製作動作の履歴を検証し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検証することで、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定し、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)が、ローカルネットワークまたはインターネットを含み得るネットワークを通じてシステムにプロセスレシピを提供できる。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能とするユーザインターフェースを含んでもよく、パラメータおよび/または設定はその後リモートコンピュータからシステムに伝達される。いくつかの例では、コントローラは、1つ以上の動作中に実行される各処理ステップのパラメータを特定するデータの形式で命令を受信する。パラメータは、実行されるプロセスの種類や、コントローラが結合または制御するように構成されるツールの種類に特有のものであり得ることを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、互いにネットワーク接続されて、本明細書に記載されるプロセスおよび制御などの共通の目的に向かって働く1つ以上の別個のコントローラを含めることなどにより、分散されてもよい。そのような目的のために分散されたコントローラの例としては、チャンバ上のプロセスを制御するために組み合わされて、(プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部としてなど)遠隔に配置された1つ以上の集積回路と通信する、チャンバ上の1つ以上の集積回路が挙げられる。
【0181】
システムの例としては、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、クリーンチャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連づけられるか、または使用され得る他の任意の半導体処理システムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0182】
上述のように、ツールによって行われる1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール部品、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接ツール、近隣ツール、工場全体に配置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートへウエハの容器を搬入出する材料輸送に用いられるツールのうちの1つ以上と通信してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
【手続補正書】
【提出日】2024-07-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された基板移送チャンバと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブと、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記基板移送チャンバ内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にし、
前記基板移送チャンバのバックフィルの後に、前記基板を前記基板移送チャンバから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項2】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記基板移送チャンバに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
【請求項3】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記基板移送チャンバとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記基板移送チャンバへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記基板移送チャンバをバックフィルし、前記第3のチャンバ圧力にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項4】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記基板移送チャンバは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
【請求項5】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記基板移送チャンバ内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記基板移送チャンバ内の酸素の分圧(PP O)を、第1のPP Oから第2のPP Oに低減し、
前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP Oにするように構成される、基板処理ツール。
【請求項6】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記基板移送チャンバ内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記基板移送チャンバ内の水蒸気の分圧(PP HO)を、第1のPP HOから第2のPP HOに低減し、
前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記複数のバルブを制御して前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP HOにするように構成される、基板処理ツール。
【請求項7】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記基板移送チャンバと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記インラインウォータポンプと前記ターボポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
【請求項8】
請求項に記載の基板処理ツールであって、
前記基板移送チャンバに接続されたアダプタをさらに備え、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記基板移送チャンバと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記アダプタと前記インラインウォータポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
【請求項9】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールは、酸化剤との反応に敏感な前駆体蒸気を使用して薄膜堆積プロセスを行うように構成される、基板処理ツール。
【請求項10】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項11】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプを含み、ウォータポンプを含まない、基板処理ツール。
【請求項12】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ウォータポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項13】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、単一のポンプのみを含む、基板処理ツール。
【請求項14】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、前記基板移送チャンバからガスをポンピングするための2つ以上のポンプを含む、基板処理ツール。
【請求項15】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記非活性ガスは、アルゴンを含む、基板処理ツール。
【請求項16】
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された基板移送チャンバと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記基板移送チャンバ内の酸素の分圧(PP Oおよび水蒸気の分圧(PP H O)のうちの少なくとも一方を、第1の分圧から第2の分圧変更し、その後、非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3の分圧にし、
前記基板移送チャンバのバックフィルの後に、前記基板を前記基板移送チャンバから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
【請求項17】
請求項16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記基板移送チャンバ内の前記PP Oを前記第1の分圧から前記第2の分圧に低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3の分圧にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項18】
請求項16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記基板移送チャンバ内の前記PP HOを前記第1の分圧から前記第2の分圧に低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3の分圧にするように構成される、基板処理ツール。
【請求項19】
請求項16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記基板移送チャンバのチャンバ圧力に基づいて、前記基板移送チャンバ内の前記PP HOを調整するように構成される、基板処理ツール。
【請求項20】
基板処理ツールを操作する方法であって、前記方法は、
基板移送チャンバにおいて基板を受け取ることであって、前記基板移送チャンバは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールに接続されることと、
1つ以上のポンプを介して、前記基板移送チャンバを第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることと、
非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第2のチャンバ圧力から第3のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記基板移送チャンバから前記第1の処理モジュールに移送することと、
前記第1の処理モジュール内で前記基板上に第1の種類の基板プロセスを実行することと、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理後に、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記基板移送チャンバに戻すことと、
前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで、前記第3のチャンバ圧力から前記第1のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記基板移送チャンバから前記第2の処理モジュールに移送することと、
を含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理の間、前記基板移送チャンバ内を前記第3のチャンバ圧力に維持することをさらに含む、方法。
【請求項22】
請求項20に記載の方法であって、
前記基板移送チャンバを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記基板移送チャンバを第1の酸素の分圧(PP O)から第2のPP Oにポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第2のPP Oから第3のPP Oにすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のPP Oから前記第1のPP Oにすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
【請求項23】
請求項20に記載の方法であって、
前記基板移送チャンバを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記基板移送チャンバを第1の酸素の分圧(PP HO)から第2のPP HOにポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第2のPP HOから第3のPP HOにすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記基板移送チャンバをバックフィルすることで前記第3のPP HOから前記第1のPP HOにすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
【請求項24】
請求項1に記載の基板処理ツールであって、
前記基板移送チャンバは、真空移送モジュールである、基板処理ツール。
【請求項25】
請求項16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、i)前記1つ以上のポンプを制御すること、およびii)非活性ガスを用いて前記基板移送チャンバをバックフィルすること、の少なくとも一方により、前記PP O および前記PP H Oのうちの少なく一方を低減するように構成される、基板処理ツール。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0182
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0182】
上述のように、ツールによって行われる1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール部品、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接ツール、近隣ツール、工場全体に配置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートへウエハの容器を搬入出する材料輸送に用いられるツールのうちの1つ以上と通信してもよい。本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内のチャンバ圧力を第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のチャンバ圧力にし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
[形態2]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を前記第1のチャンバ圧力から前記第2のチャンバ圧力に低下させ、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のチャンバ圧力にするように構成される、基板処理ツール。
[形態3]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態4]
形態3に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態5]
形態4に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のチャンバ圧力から第4のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成され、
前記第4のチャンバ圧力は、前記第1のチャンバ圧力より低く、かつ前記第2のチャンバ圧力より高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態6]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のチャンバ圧力にするように構成される、基板処理ツール。
[形態7]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
[形態8]
形態7に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールは、前記基板にプレ洗浄を行うように構成され、
前記第2の処理モジュールは、堆積プロセスを行うように構成される、基板処理ツール。
[形態9]
形態8に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のチャンバ圧力であるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のチャンバ圧力であるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
[形態10]
形態9に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、バックフィルガスの継続的なパージ流を前記真空移送モジュールの内部に提供することで、前記真空移送モジュールの内部の1つ以上の汚染物質ガスを希釈し、前記1つ以上の汚染物質ガスの1つ以上の分圧を低減するように構成される、基板処理ツール。
[形態11]
形態7に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記複数の処理モジュールと前記真空移送モジュールとの間で前記基板を移送する間、前記複数のバルブのうちの1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを前記真空移送モジュールに供給するように構成される、基板処理ツール。
[形態12]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素の分圧(PP O )を、第1のPP O から第2のPP O に低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O にするように構成される、基板処理ツール。
[形態13]
形態12に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールの前記チャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP O を調整するように構成される、基板処理ツール。
[形態14]
形態12に記載の基板処理ツールであって、
前記第3のPP O は1e-5T以下である、基板処理ツール。
[形態15]
形態12に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のPP O にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態16]
形態15に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のPP O にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態17]
形態16に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のPP O から第4のPP O にポンプダウンするように構成され、
前記第4のPP O は、前記第1のPP O より低く、かつ前記第2のPP O より高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のPP O にポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態18]
形態12に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のPP O にするように構成される、基板処理ツール。
[形態19]
形態12に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
[形態20]
形態19に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のPP O であるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のPP O にし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のPP O であるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
[形態21]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の水蒸気の分圧(PP H O)を、第1のPP H Oから第2のPP H Oに低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記複数のバルブを制御して前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H Oにするように構成される、基板処理ツール。
[形態22]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールの前記チャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP H Oを調整するように構成される、基板処理ツール。
[形態23]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
前記第3のPP H Oは4e-6T以下である、基板処理ツール。
[形態24]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第1のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第1のポンプおよび前記真空移送モジュールに接続された第1のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御することで、前記第2のPP H Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態25]
形態24に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、第2のポンプを含み、
前記複数のバルブは、前記第2のポンプに接続された第2のバルブを含み、
前記1つ以上のコントローラは、前記第2のバルブの状態を制御することで、前記第1のPP H Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態26]
形態25に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態および前記第2のバルブの状態のうちの少なくとも一方を制御することで、前記第1のPP H Oから第4のPP H Oにポンプダウンするように構成され、
前記第4のPP H Oは、前記第1のPP H Oより低く、かつ前記第2のPP H Oより高く、
前記1つ以上のコントローラは、前記第1のバルブの状態を制御し、かつ前記第2のバルブを閉じることで、前記第2のPP H Oにポンプダウンするように構成される、基板処理ツール。
[形態27]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
マスフローコントローラをさらに備え、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記マスフローコントローラと直列に、かつ前記バックフィル源と前記真空移送モジュールとの間に接続され、前記マスフローコントローラは、前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの前記非活性ガスの流れを調整するように構成され、
前記1つ以上のコントローラは、前記マスフローコントローラおよび前記複数のバルブのうちの前記1つの操作を制御することで、前記非活性ガスを供給して前記真空移送モジュールをバックフィルし、前記第3のPP H2Oにするように構成される、基板処理ツール。
[形態28]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールを含む複数の処理モジュールをさらに備え、
前記複数の処理モジュールは、各々異なる種類の基板処理を行うように構成され、
前記真空移送モジュールは、前記複数の処理モジュールに接続され、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールに移送するように構成される、基板処理ツール。
[形態29]
形態28に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、(i)前記真空移送モジュールの内部が前記第3のPP H Oであるときに、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可し、(ii)前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のPP H Oにし、ならびに(ii)前記真空移送モジュールの内部が前記第1のPP H Oであるときに、前記第1の処理モジュールから前記第2の処理モジュールへの前記基板の移送を許可するように構成される、基板処理ツール。
[形態30]
形態21に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記真空移送モジュール内の前記チャンバ圧力を低下させる間に、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブをさらに制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素気の分圧(PP O )を、第1のPP O から第2のPP O に低減し、
前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にする間に、前記複数のバルブをさらに制御して前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O にするように構成される、基板処理ツール。
[形態31]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記真空移送モジュールと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記インラインウォータポンプと前記ターボポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
[形態32]
形態2に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールに接続されたアダプタをさらに備え、
前記1つ以上のポンプは、
ターボポンプと、
前記真空移送モジュールと前記ターボポンプとの間に直列に接続されたインラインウォータポンプと、を含み、
前記複数のバルブのうちの1つは、前記アダプタと前記インラインウォータポンプとの間に直列に接続される、基板処理ツール。
[形態33]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記第1の処理モジュールは、酸化剤との反応に敏感な前駆体蒸気を使用して薄膜堆積プロセスを行うように構成される、基板処理ツール。
[形態34]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含む、基板処理ツール。
[形態35]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプを含み、ウォータポンプを含まない、基板処理ツール。
[形態36]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、ウォータポンプを含む、基板処理ツール。
[形態37]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、単一のポンプのみを含む、基板処理ツール。
[形態38]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプは、前記真空移送モジュールからガスをポンピングするための2つ以上のポンプを含む、基板処理ツール。
[形態39]
形態1に記載の基板処理ツールであって、
前記非活性ガスは、アルゴンを含む、基板処理ツール。
[形態40]
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内の酸素の分圧(PP O )を、第1のPP O から第2のPP O に低減し、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP O にし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
[形態41]
形態40に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記PP O を前記第1のPP O から前記第2のPP O に低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のPP O にするように構成される、基板処理ツール。
[形態42]
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、
前記第1の処理モジュールに接続された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
バックフィル源と、
1つ以上のコントローラと、
を備え、
前記1つ以上のコントローラは、
前記1つ以上のポンプを制御することで、前記真空移送モジュール内の水蒸気の分圧(PP H O)を、第1のPP H Oから第2のPP H Oに低減し、その後、非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への基板の移送を許可するのに先立って第3のPP H Oにし、
前記真空移送モジュールのバックフィルの後に、前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送させ、
前記第1の処理モジュールに前記基板を処理させるように構成される、基板処理ツール。
[形態43]
形態42に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のポンプおよび前記バックフィル源に接続された複数のバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプおよび前記複数のバルブを制御することで、前記真空移送モジュール内の前記PP H Oを前記第1のPP H Oから前記第2のPP H Oに低減し、その後、前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第1の処理モジュール内への前記基板の移送を許可するのに先立って前記第3のPP H Oにするように構成される、基板処理ツール。
[形態44]
形態42に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力に基づいて、前記真空移送モジュール内の前記PP H Oを調整するように構成される、基板処理ツール。
[形態45]
基板処理ツールを操作する方法であって、前記方法は、
真空移送モジュールにおいて基板を受け取ることであって、前記真空移送モジュールは、第1の処理モジュールおよび第2の処理モジュールに接続されることと、
1つ以上のポンプを介して、前記真空移送モジュールを第1のチャンバ圧力から第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることと、
非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第2のチャンバ圧力から第3のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記真空移送モジュールから前記第1の処理モジュールに移送することと、
前記第1の処理モジュール内で前記基板上に第1の種類の基板プロセスを実行することと、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理後に、前記基板を前記第1の処理モジュールから前記真空移送モジュールに戻すことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで、前記第3のチャンバ圧力から前記第1のチャンバ圧力にすることと、
前記基板を前記真空移送モジュールから前記第2の処理モジュールに移送することと、
を含む、方法。
[形態46]
形態45に記載の方法であって、
前記第1の処理モジュール内での前記基板の処理の間、前記真空移送モジュール内を前記第3のチャンバ圧力に維持することをさらに含む、方法。
[形態47]
形態45に記載の方法であって、
前記真空移送モジュールを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記真空移送モジュールを第1の酸素の分圧(PP O )から第2のPP O にポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第2のPP O から第3のPP O にすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のPP O から前記第1のPP O にすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
[形態48]
形態47に記載の方法であって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含み、
前記第2のPP O は、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、または前記ターボポンプおよび前記ウォータポンプを既定の期間運転することで前記真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される、方法。
[形態49]
形態45に記載の方法であって、
前記真空移送モジュールを前記第2のチャンバ圧力にポンプダウンすることは、前記真空移送モジュールを第1の酸素の分圧(PP H O)から第2のPP H Oにポンプダウンすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第2のPP H Oから第3のPP H Oにすることを含むことと、
前記非活性ガスを用いて前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第1のチャンバ圧力にすることは、前記真空移送モジュールをバックフィルすることで前記第3のPP H Oから前記第1のPP H Oにすることを含むことと、
をさらに含む、方法。
[形態50]
形態49に記載の方法であって、
前記1つ以上のポンプは、ターボポンプおよびウォータポンプを含み、
前記第2のPP H Oは、前記真空移送モジュールのチャンバ圧力を3e-5T未満の圧力に低下させるか、または前記ターボポンプおよび前記ウォータポンプを既定の期間運転することで前記真空移送モジュールからガスを引くことの少なくとも一方によって提供される、方法。
[形態51]
基板処理ツールであって、
第1の処理モジュールと、バッファおよび第2の処理モジュールのうちの少なくとも一方との間で基板を移送するように構成された真空移送モジュールと、
1つ以上のポンプと、
前記真空移送モジュールから前記1つ以上のポンプへの流体の流れを制御するように構成された振り子式バルブと、
バックフィル源と、
前記バックフィル源から前記真空移送モジュールへの流体の流れを制御するように構成された第1のパージバルブと、
前記真空移送モジュール内から水を引くように配置されたコールドプレートを冷やすように構成されたウォータポンプと、
前記1つ以上のポンプと、前記振り子式バルブと、前記第1のパージバルブと、前記ウォータポンプとを制御することで前記コールドプレートを再生するように構成された1つ以上のコントローラと、
を備える、基板処理ツール。
[形態52]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記1つ以上のポンプを運転して前記コールドプレートを加熱する、ならびに前記コールドプレートおよび前記真空移送モジュールから水を除去する間、前記ウォータポンプの動作を停止させ、かつ前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを開状態に維持するように構成される、基板処理ツール。
[形態53]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生が完了する時点、および前記真空移送モジュールが開かれるか否かを判定するように構成され、ならびに、前記コールドプレートの再生の完了後に、(i)前記真空移送モジュールが開かれるとの判定に応じて、前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを閉じるか、または(ii)前記真空移送モジュールが開かれないとの判定に応じて、前記振り子式バルブおよび前記第1のパージバルブを開状態に維持するか、のいずれかを実行するように構成される、基板処理ツール。
[形態54]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが開かれないと判定し、それに応じて前記振り子式バルブを開制御モードで操作するように構成される、基板処理ツール。
[形態55]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
ベントバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが開かれると判定し、それに応じて、前記真空移送モジュールが開かれるのに先立って、前記ベントバルブを開けることで前記真空移送モジュール内の圧力を上昇させるように構成される、基板処理ツール。
[形態56]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
前記コールドプレートは、前記真空移送モジュール内に配置される、基板処理ツール。
[形態57]
形態51に記載の基板処理ツールであって、
前記真空移送モジュールに取り付けられたウォータポンプ遮断チャンバと、
前記真空移送モジュールの内部を前記ウォータポンプ遮断チャンバの内部から分離するように構成された遮断バルブと、
をさらに備え、
前記コールドプレートは、前記ウォータポンプ遮断チャンバ内に配置される、基板処理ツール。
[形態58]
形態57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュール内から水を引くために前記コールドプレートを使用する間、前記遮断バルブを開くように構成される、基板処理ツール。
[形態59]
形態57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生中、前記遮断バルブを閉じるように構成される、基板処理ツール。
[形態60]
形態59に記載の基板処理ツールであって、
ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記コールドプレートの再生中、前記ウォータポンプ粗引きバルブおよび前記第2のパージバルブを開くように構成される、基板処理ツール。
[形態61]
形態57に記載の基板処理ツールであって、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが大気に開放されるとき、前記遮断バルブを閉じるように構成される、基板処理ツール。
[形態62]
形態61に記載の基板処理ツールであって、
ウォータポンプ粗引きバルブおよび第2のパージバルブをさらに備え、
前記1つ以上のコントローラは、前記真空移送モジュールが大気に開放されるとき、前記ウォータポンプ粗引きバルブおよび前記第2のパージバルブを開くことで、前記ウォータポンプ遮断チャンバを大気圧より低い圧力に維持するように構成される、基板処理ツール。
【国際調査報告】