(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-19
(54)【発明の名称】RF発電システムにおけるインピーダンス整合
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20241112BHJP
H03H 7/40 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H03H7/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520742
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2022035246
(87)【国際公開番号】W WO2023064012
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】508240030
【氏名又は名称】エムケーエス インストゥルメンツ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クァン・ホ・キム
(72)【発明者】
【氏名】チェチョル・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】チャンヒ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ホヒョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンミン・キム
【テーマコード(参考)】
2G084
【Fターム(参考)】
2G084DD53
2G084DD55
2G084HH05
2G084HH06
2G084HH08
2G084HH21
2G084HH22
2G084HH24
2G084HH25
2G084HH27
2G084HH29
2G084HH43
2G084HH52
2G084HH53
(57)【要約】
混合モジュールを含むインピーダンス整合ネットワーク。混合モジュールは、RFジェネレータによって生成された出力から検知された少なくとも1つのパラメータに基づく複数のアドミタンスを受信する。出力信号は、各パルスについての複数の状態を有するパルスRF信号であり、複数のアドミタンスは複数の状態に対応する。混合モジュールは、利得によって調節された複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成する。インピーダンス整合モジュールは、仮想アドミタンスを受信し、インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンドまたは仮想アドミタンスに従って出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RF配電システム用のインピーダンス整合ネットワーク用のコントローラであって、
前記RF配電システムのRFジェネレータによって生成された出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信するように構成された混合モジュールであって、前記出力信号は、各パルスについての複数の状態を有するパルスRF信号であり、前記複数のアドミタンスは前記複数の状態に対応し、それぞれ、利得によって調節された前記複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成するようにさらに構成された混合モジュールと、
前記仮想アドミタンスを受信し、前記インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンドまたは前記仮想アドミタンスに従って前記出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成するように構成されたインピーダンス整合モジュールと
を備える、コントローラ。
【請求項2】
前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータに従って判断され、前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記複数の状態のうちの2つがある場合、前記複数の状態のうちの前記2つの各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記複数の状態の各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのパラメータは電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であり得る、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記インピーダンス整合ネットワークの前記静電容量を調節するための前記コマンドを受信するように構成され、モータを制御するためのモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成されたモータ制御モジュールをさらに備え、前記モータを調節すると、前記インピーダンス整合ネットワークの可変コンデンサが調節される、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項7】
前記モータ制御モジュールは、複数のモータを制御するための複数のモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成され、前記複数のモータを調節すると、前記インピーダンス整合ネットワークの複数の可変コンデンサが調節される、請求項6に記載のコントローラ。
【請求項8】
前記複数のモータのうちの1つが、前記インピーダンス整合ネットワークの直列レッグの可変コンデンサを調節し、前記複数のモータのうちの第2のものが、前記インピーダンス整合ネットワークの分流器レッグの可変コンデンサを調節する、請求項7に記載のコントローラ。
【請求項9】
負荷へのパルスRF出力信号を生成するように構成されたRF電源と、
前記RF電源と前記負荷との間に配置されたインピーダンス整合ネットワークであって、前記インピーダンス整合ネットワークは、前記パルスRF出力信号を受信し、前記RF電源と前記負荷との間のインピーダンス整合をとるように構成された、インピーダンス整合ネットワークとを備えるRF配電システムであって、前記インピーダンス整合ネットワークは、
第1の可変インピーダンスを有する直列レッグと、
第2の可変インピーダンスを有する分流器レッグと、
コントローラと
を含み、前記コントローラは、
前記パルスRF出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信するように構成された混合モジュールであって、前記パルスRF出力信号のパルスは複数の状態を有し、前記複数のアドミタンスは前記複数の状態に対応し、それぞれ、利得によって調節された前記複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成するようにさらに構成された混合モジュールと、
前記仮想アドミタンスを受信し、前記インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンド、または前記仮想アドミタンスに従って前記パルスRF出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成するように構成されたインピーダンス整合モジュールと
を含む、RF配電システム。
【請求項10】
前記インピーダンス整合ネットワークは、前記パルスRF出力信号を受信し、前記少なくとも1つのパラメータを検知し、前記複数のアドミタンスを出力するように構成されたセンサーをさらに備え、前記複数のアドミタンスは前記少なくとも1つのパラメータに従って変動する、請求項9に記載のRF配電システム。
【請求項11】
前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータに従って判断され、前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる、請求項9に記載のRF配電システム。
【請求項12】
前記複数の状態のうちの2つがある場合、前記複数の状態のうちの前記2つの各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項11に記載のRF配電システム。
【請求項13】
前記複数の状態の各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項9に記載のRF配電システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのパラメータは電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であり得る、請求項9に記載のRF配電システム。
【請求項15】
前記インピーダンス整合ネットワークの前記静電容量を調節するための前記コマンドを受信するように構成され、前記第1の可変インピーダンスまたは前記第2の可変インピーダンスのうちの少なくとも1つを制御するための制御コマンドを生成するようにさらに構成されたモータ制御モジュールをさらに備え、前記第1の可変インピーダンスまたは前記第2の可変インピーダンスの調節は、前記第1の可変インピーダンスに関連付けられた第1の可変コンデンサまたは前記第2の可変インピーダンスに関連付けられた第2の可変コンデンサを調節することによって起こる、請求項9に記載のRF配電システム。
【請求項16】
前記制御コマンドは、前記第1の可変インピーダンスに関連付けられた前記可変コンデンサを制御する第1のモータ、および前記第2の可変インピーダンスに関連付けられた前記可変コンデンサを制御する第2のモータへのモータ制御コマンドである、請求項15に記載のRF配電システム。
【請求項17】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
RF配電システムのRFジェネレータによって生成された出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信することであって、前記出力信号は、各パルスについての複数の状態を有するパルスRF信号であり、前記複数のアドミタンスは前記複数の状態に対応する、こと、および、それぞれ、利得によって調節された前記複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成することと、
仮想アドミタンスに従って、インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンドまたは前記出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成することと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータに従って判断され、前記利得は、前記複数の状態の各それぞれの状態について検知された前記少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる、請求項17に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記複数の状態のうちの2つがある場合、前記複数の状態のうちの前記2つの各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項17に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記複数の状態の各々に対する前記利得が1に加えられる、請求項17に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記少なくとも1つのパラメータは電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であり得る、請求項17に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記インピーダンス整合ネットワークの前記静電容量を調節するための前記コマンドを受信するように構成され、モータを制御するためのモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成されたモータ制御モジュールをさらに備え、前記モータを調節すると、前記インピーダンス整合ネットワークの可変コンデンサが調節される、請求項17に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記モータ制御モジュールは、複数のモータを制御するための複数のモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成され、前記複数のモータを調節すると、前記インピーダンス整合ネットワークの複数の可変コンデンサが調節される、請求項22に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記複数のモータのうちの1つが、前記インピーダンス整合ネットワークの直列レッグの可変コンデンサを調節し、前記複数のモータのうちの第2のものが、前記インピーダンス整合ネットワークの分流器レッグの可変コンデンサを調節する、請求項23に記載の命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月15日に出願された米国特許出願第17/502,666号に対する優先権を主張する。この段落において識別される出願の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、インピーダンスモジュールに、およびインピーダンスモジュールの制御に関する。
【背景技術】
【0003】
プラズマ作製は、半導体作製において頻繁に使われる。プラズマ作製において、基板の表面から材料をエッチングし、または表面に材料を蒸着させるように、電界によってイオンが加速される。1つの基本的実装において、電界は、配電システムのそれぞれの無線周波数(RF)または直流(DC)ジェネレータによって生成されたRFまたはDC電力信号に基づいて生成される。ジェネレータによって生成された電力信号は、プラズマエッチングを効果的に実行するように精密に制御されなければならない。
【0004】
ここに設けられた背景技術の記載は本開示の背景を概略的に示すためのものである。現在記載されている発明者の研究は、出願時に別の形で先行技術としての資格を有しない明細書の態様と同様に、背景技術に記載される範囲で、明示または黙示を問わず本開示に対する先行技術として認めるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,602,127号
【特許文献2】米国特許第8,110,991号
【特許文献3】米国特許第8,395,322号
【特許文献4】米国特許第10,821,542号
【特許文献5】米国特許第10,546,724号
【特許文献6】米国特許第10,049,857号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
動作中にシステムにアクションを実施させる、システム上にインストールされたソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せを有することにより、1つまたは複数のコンピュータからなるシステムが、特定の動作またはアクションを実施するように構成され得る。データ処理装置によって実行されると、装置にアクションを実施させる命令を含むことにより、1つまたは複数のコンピュータプログラムが、特定の動作またはアクションを実施するように構成され得る。1つの一般的態様は、RF配電システム向けのインピーダンス整合ネットワークのためのコントローラを含む。コントローラは、RF配電システムのRFジェネレータによって生成された出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信するように構成された混合モジュールを含み、出力信号は、各パルスについての複数の状態を有するパルスRF信号であり、複数のアドミタンスは複数の状態に対応する。コントローラは、それぞれ、利得によって調節された複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成するようにさらに構成される。コントローラは、仮想アドミタンスを受信し、インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンドまたは仮想アドミタンスに従って出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成するように構成されたインピーダンス整合モジュールも含む。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が、方法のアクションを実施するように構成される。
【0007】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。すなわち、コントローラであって、利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータに従って判断され、利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる。複数の状態のうちの2つがある場合、複数の状態のうちの2つの各々に対する利得が1に加えられる。複数の状態の各々に対する利得が1に加えられる。少なくとも1つのパラメータは、電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であってよい。モータを調節すると、インピーダンス整合ネットワークの可変コンデンサが調節される。モータ制御モジュールは、複数のモータを制御するための複数のモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成され、複数のモータを調節すると、インピーダンス整合ネットワークの複数の可変コンデンサが調節される。複数のモータのうちの1つが、インピーダンス整合ネットワークの直列レッグの可変コンデンサを調節し、複数のモータのうちの第2のものが、インピーダンス整合ネットワークの分流器レッグの可変コンデンサを調節する。記載する技法の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0008】
1つの一般的態様は、負荷へのパルスRF出力信号を生成するように構成されたRF電源を有するRF配電システムを含む。このシステムは、RF電源と負荷との間に配置されたインピーダンス整合ネットワークも含み、インピーダンス整合ネットワークは、パルスRF出力信号を受信し、RF電源と負荷との間のインピーダンス整合をとるように構成される。整合ネットワークは、第1の可変インピーダンスを有する直列レッグと、第2の可変インピーダンスを有する分流器レッグと、コントローラとを含み、コントローラは、RF出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信するように構成された混合モジュールであって、出力信号のパルスは複数の状態を有し、複数のアドミタンスは複数の状態に対応し、それぞれ、利得によって調節された複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成するようにさらに構成された混合モジュールと、仮想アドミタンスを受信し、インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンド、または仮想アドミタンスに従ってRF信号の周波数を調節するためのコマンドを生成するように構成されたインピーダンス整合モジュールとを含む。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が、方法のアクションを実施するように構成される。
【0009】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。すなわち、RF配電システムであって、インピーダンス整合ネットワークは、パルスRF出力信号を受信し、少なくとも1つのパラメータを検知し、複数のアドミタンスを出力するように構成されたセンサーをさらに含んでよく、複数のアドミタンスは少なくとも1つのパラメータに従って変動する。利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータに従って判断され、利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる。複数の状態のうちの2つがある場合、複数の状態のうちの2つの各々に対する利得が1に加えられる。複数の状態の各々に対する利得が1に加えられる。少なくとも1つのパラメータは、電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であってよい。第1の可変インピーダンスまたは第2の可変インピーダンスの調節は、第1の可変インピーダンスに関連付けられた第1の可変コンデンサまたは第2の可変インピーダンスに関連付けられた第2の可変コンデンサを調節することによって起こる。制御コマンドは、第1の可変インピーダンスに関連付けられた可変コンデンサを制御する第1のモータ、および第2の可変インピーダンスに関連付けられた可変コンデンサを制御する第2のモータへのモータ制御コマンドである。記載する技法の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0010】
1つの一般的態様は、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体はまた、RF配電システムのRFジェネレータによって生成された出力信号から検知された少なくとも1つのパラメータに従って生成された複数のアドミタンスを受信することであって、出力信号は、各パルスについての複数の状態を有するパルスRF信号であり、複数のアドミタンスは複数の状態に対応する、ことと、それぞれ、利得によって調節された複数のアドミタンスに従って判断された仮想アドミタンスを生成することとを含む。命令は、仮想アドミタンスに従って、インピーダンス整合ネットワークの静電容量を調節するためのコマンドまたは出力信号の周波数を調節するためのコマンドを生成することも含む。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、および1つまたは複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々が、方法のアクションを実施するように構成される。
【0011】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。すなわち、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータに従って判断され、利得は、複数の状態の各それぞれの状態について検知された少なくとも1つのパラメータの相対値に従って重み付けされる。複数の状態のうちの2つがある場合、複数の状態のうちの2つの各々に対する利得が1に加えられる。複数の状態の各々に対する利得が1に加えられる。少なくとも1つのパラメータは、電圧、電流、順方向電力、または逆方向電力であってよい。モータを調節すると、インピーダンス整合ネットワークの可変コンデンサが調節される。モータ制御モジュールは、複数のモータを制御するための複数のモータ制御コマンドを生成するようにさらに構成され、複数のモータを調節すると、インピーダンス整合ネットワークの複数の可変コンデンサが調節される。複数のモータのうちの1つが、インピーダンス整合ネットワークの直列レッグの可変コンデンサを調節し、複数のモータのうちの第2のものが、インピーダンス整合ネットワークの分流器レッグの可変コンデンサを調節する。記載する技法の実装形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、またはコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0012】
本開示の適用性のさらなる分野は、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、および図面から明らかになろう。詳細な説明および具体例は、単に説明目的であることを意図されており、本開示の範囲を制限することは意図されていない。
【0013】
本開示は、詳細な説明および添付の図面から、より十分に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の様々な実施形態に従って配置された複数の給電部を有する配電システムを示す図である。
【
図2】RF信号の波形およびRF信号を変調するパルスを示す図である。
【
図3】従来の構成を使って、整合ネットワークを介して負荷にRF信号を与えるRF配電システムを示す図である。
【
図4】従来のインピーダンス整合手法を使って、多状態パルスのためのインピーダンス整合を完了するタイミングを示すプロットである。
【
図5】本開示の様々な実施形態に従って配置された整合ネットワークを有するRF配電システムを示す図である。
【
図6】本開示の様々な態様によるワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)の図である。
【
図7】本開示の様々な実施形態による、インピーダンス整合ネットワーク向けの多状態パルスのためのインピーダンス整合プロットを示す図である。
【
図8】本開示の様々な実施形態に従って配置されたインピーダンス整合ネットワーク向けの多状態パルスのための容量性同調インピーダンス整合用のインピーダンス整合プロットを示す図である。
【
図9】本開示の様々な実施形態に従って配置されたインピーダンスネットワーク向けの多状態パルスのための周波数同調インピーダンス整合用のインピーダンス整合プロットを示す図である。
【
図10】本開示の様々な実施形態に従って取り決められた整合手法を使ってインピーダンス整合に達するための時間を示すタイミング図である。
【
図11】本開示の様々な実施形態に従って配置された例示的制御モジュールの機能ブロック図である。
【
図12】本開示の様々な実施形態に従って配置された制御システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面において、同様および/または同一の要素を識別するために、参照番号が再利用されることがある。
【0016】
電力システムは、DCもしくはRF電力発生器またはDCもしくはRFジェネレータ、整合ネットワーク、および負荷(プロセスチャンバ、プラズマチャンバ、または固定もしくは可変インピーダンスを有するリアクタなど)を含み得る。電力発生器はDCまたはRF電力信号を生成し、信号は整合ネットワークまたはインピーダンス最適化コントローラもしくは回路によって受信される。整合ネットワークまたはインピーダンス最適化コントローラもしくは回路は、整合ネットワークの入力インピーダンスを、電力発生器と整合ネットワークとの間の伝送線路の特性インピーダンスに整合する。インピーダンス整合は、整合ネットワークへ送られる電力(「順方向電力」)の量を最大限にし、整合ネットワークから電力発生器に反射される電力(「逆方向電力」または「反射電力」)の量を最小限にするのを援助する。整合ネットワークの入力インピーダンスが伝送線路およびジェネレータの特性インピーダンスと整合するとき、順方向電力は最大限にされてよく、逆方向電力は最小限にされてよい。
【0017】
電源または給電部フィールドには、通常、負荷に電力信号を印可する2つの手法がある。第1の、比較的伝統的な手法は、負荷に連続電力信号を印可するものである。連続モードまたは連続波動モードでは、連続電力信号は通常、電源によって負荷に対して連続して出力される一定DCまたは正弦波RF電力信号である。連続モード手法では、電力信号は、一定DCまたは正弦波出力を想定し、電力信号の振幅および/または(RF電力信号の)周波数は、負荷に印可される出力電力を変えるために変えられてよい。
【0018】
負荷に電力信号を印可する第2の手法は、負荷に連続RF信号を印可するよりもむしろ、RF信号をパルス化することを伴う。パルスモードの動作では、被変調電力信号向けの包絡線を定義するために、変調信号によってRF信号が変調される。RF信号は、たとえば、正弦波RF信号または他の時間変動信号であってよい。負荷へ配送される電力は通常、変調信号を変えることによって変えられる。
【0019】
典型的な給電部構成では、負荷に印可される出力電力は、順方向および反射電力または負荷に印可されるRF信号の電圧および電流を測定するセンサーを使うことによって判断される。これらの信号のいずれかのセットが、制御ループの中で分析される。分析は通常、負荷に印可される電力を変えるために、給電部の出力を調節するのに使われる電力値を判断する。負荷がプロセスチャンバまたは他の非線形もしくは時間変動負荷である配電システムでは、印可される電力は部分的には、負荷のインピーダンスの関数であるので、負荷の変動インピーダンスは、負荷に印可される電力の対応する変動を引き起こす。
【0020】
様々なデバイスの作製が、作製プロセスを制御するために、負荷への電力の導入に依拠するシステムでは、電力は通常、2つの構成のうちの1つにおいて配送される。第1の構成では、電力は、負荷に容量結合される。そのようなシステムは、容量結合プラズマ(CCP)システムと呼ばれる。第2の構成では、電力は、負荷に誘導結合される。そのようなシステムは通常、誘導結合プラズマ(ICP)システムと呼ばれる。プラズマへの電力結合は、マイクロ波周波数での波結合により達成されてもよい。そのような手法は通常、電子サイクロトロン共鳴(ECR)またはマイクロ波源を使う。ヘリコン源は、別の形の波結合ソースであり、通常、従来のICPおよびCCPシステムのものと同様のRF周波数で動作する。配電システムは、負荷の1つまたは複数の電極に印可される少なくとも1つのバイアス電力および/またはソース電力を含み得る。ソース電力は通常、プラズマを生成し、プラズマ密度を制御し、バイアス電力は、シースの定式化においてイオンを変調する。バイアスおよびソースは、様々な設計考察に従って、同じ電極を共有してよく、または別個の電極を使ってよい。
【0021】
配電システムが、プロセスチャンバまたはプラズマチャンバなどの時間変動または非線形負荷を駆動すると、バルクプラズマおよびプラズマシースによって吸収される電力により、一定の範囲のイオンエネルギーをもつイオンの密度が生じる。イオンエネルギーの1つの特性測度は、イオンエネルギー分布関数(IEDF)である。イオンエネルギー分布関数(IEDF)は、バイアス電力で制御され得る。複数のRF電力信号が負荷に印可されるシステムのためのIEDFの1つの制御法は、振幅、周波数および位相によって関係付けられる複数のRF信号を変えることによって起こる。複数のRF電力信号の相対振幅、周波数、および位相は、フーリエ級数および関連係数によって関係付けられてもよい。複数のRF電力信号の間の周波数がロックされてよく、複数のRF信号の間の相対位相もロックされてよい。そのようなシステムの例は、米国特許第7,602,127号、米国特許第8,110,991号、および米国特許第8,395,322号を参照すると見ることができ、これらはすべて、本出願の譲受人に譲渡され、参照によって本出願に組み込まれている。
【0022】
時間変動または非線形負荷は、様々な適用例に存在し得る。ある適用例では、プラズマ処理システムは、プラズマ生成および制御のための構成要素も含み得る。1つのそのような構成要素は、プラズマチャンバまたはリアクタなどのプロセスチャンバとして実装される非線形負荷である。例として、薄膜製造のためなどのプラズマ処理システムにおいて使用される典型的なプラズマチャンバまたはリアクタは、デュアル電力システムを使用することができる。ある電力発生器(ソース)がプラズマの生成を制御し、その電力発生器(バイアス)がイオンエネルギーを制御する。デュアル電力システムの例は、上で参照した、米国特許第7,602,127号、米国特許第8,110,991号、および米国特許第8,395,322号に記載されているシステムを含む。上で参照した特許に記載されているデュアル電力システムは、閉ループ制御システムが、イオン密度およびそれに対応するイオンエネルギー分布関数(IEDF)を制御する目的に給電部動作を適応させることを求める。
【0023】
プロセスチャンバを制御するための複数の手法が存在し、たとえば、プラズマを生成するために使われ得る。たとえば、RF配電システムでは、同じか、またはほぼ同じ周波数で動作する複数の駆動用RF信号の位相および周波数が、プラズマ生成を制御するのに使われ得る。RF駆動プラズマソースについて、プラズマシース動力学に影響する周期的波形および対応するイオンエネルギーが、一般に知られており、周期的波形の周波数および関連位相相互作用によって制御される。RF配電システムにおける別の手法は、デュアル周波数制御を伴う。つまり、異なる周波数で動作する2つのRF周波数ソースが、イオンおよび電子密度の実質的に独立した制御を提供するために、プラズマチャンバに電力供給するのに使われる。
【0024】
別の手法は、プラズマチャンバを駆動するのに、広帯域RF電源を使用する。広帯域手法は、いくつかの課題を提示する。1つの課題は、電力を電極に結合することである。第2の課題は、所望のIEDFのための実際のシース電圧への、生成された波形の伝達関数が、広プロセス空間が材料表面相互作用をサポートするために定式化されなければならないことである。誘導結合プラズマシステムにおける1つの反応性手法では、ソース電極に印可される電力を制御すると、プラズマ密度が制御され、バイアス電極に印可される電力を制御すると、エッチレート制御を提供するようにIEDFを制御するようにイオンが変調される。ソース電極およびバイアス電極制御を使うことによって、エッチレートは、イオン密度およびエネルギーにより制御される。
【0025】
集積回路およびデバイス作製が進化し続けるように、作製用のプロセスを制御するための電力要件も進化し続ける。たとえば、メモリデバイス作製では、バイアス電力に対する要件が増し続ける。電力の増加により、より速い表面相互作用のためにより高いエネルギーイオンが生成され、そうすることによって、イオンのエッチレートおよび方向性が増大する。RFシステムでは、バイアス電力の増加には、プラズマチャンバの中に作成されたプラズマシースに結合されたバイアス電源の数の増加とともに、より低いバイアス周波数という要件が伴うことがある。より低いバイアス周波数での電力の増加およびバイアス電源の数の増加により、シース変調からの相互変調歪み(IMD)放出が生じる。IMD放出は、プラズマ生成が起こるソースによって配送される電力を大幅に削減し得る。本出願の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に組み込まれている、2020年11月3日に発行され、Pulse Synchronization by Monitoring Power in Another Frequence Bandと題する米国特許第10,821,542号は、別の周波数帯域中の電力を監視することによるパルス同期の方法について記載している。参照される米国特許出願では、第2のRFジェネレータのパルス化は、第1のRFジェネレータのパルス化を第2のRFジェネレータにおいて検出したことに従って制御され、そうすることによって、2つのRFジェネレータの間のパルス化を同期する。
【0026】
図1は、RFジェネレータまたは給電システム110を示す。給電システム110は、無線周波数(RF)ジェネレータまたは給電部112a、112bのペアと、整合ネットワーク118a、118bと、プラズマチャンバ、プロセスチャンバなどであってよい、非線形負荷などの負荷132とを含む。様々な実施形態において、RFジェネレータ112aはソースRFジェネレータまたは給電部と呼ばれ、整合ネットワーク118aはソース整合ネットワークと呼ばれる。やはり様々な実施形態において、RFジェネレータ112bはバイアスRFジェネレータまたは給電部と呼ばれ、整合ネットワーク118bはバイアス整合ネットワークと呼ばれる。構成要素は、個々に、または文字の下付きもプライム記号もない参照番号を使ってまとめて参照される場合があることが理解されよう。
【0027】
様々な実施形態において、ソースRFジェネレータ112aは、整合ネットワーク118bから制御信号130を、またはバイアスRFジェネレータ112bから制御信号130'を受信する。詳しく説明するように、制御信号130または130'は、バイアスRFジェネレータ112bの1つまたは複数の動作特性またはパラメータを示す、ソースRFジェネレータ112aへの入力信号を表す。様々な実施形態において、同期バイアス検出器134が、整合ネットワーク118bから負荷132へ出力されたRF信号を検知し、同期またはトリガ信号130をソースRFジェネレータ112aへ出力する。様々な実施形態において、トリガ信号130ではなく、同期またはトリガ信号130'が、バイアスRFジェネレータ112bからソースRFジェネレータ112aへ出力され得る。トリガまたは同期信号130、130'の間の違いは、整合ネットワーク118bの影響から生じてよく、ネットワーク118bは、整合ネットワークへの入力信号と、そこからの出力信号との間の位相を調節することができる。信号130、130'は、様々な実施形態において、バイアスRFジェネレータ112bによって引き起こされるプラズマチャンバ132のインピーダンスにおける周期的ゆらぎに対処するために予測応答性を可能にするバイアスRFジェネレータ112bの動作についての情報を含む。制御信号130、130'がないとき、RFジェネレータ112a、112bは自律的に動作する。
【0028】
RFジェネレータ112a、112bは、それぞれのRF電源または増幅器114a、114b、RFセンサー116a、116b、およびプロセッサ、コントローラ、または制御モジュール120a、120bを含む。RF電源114a、114bは、それぞれのセンサー116a、116bに出力されるそれぞれのRF電力信号122a、122bを生成する。センサー116a、116bは、RF電源114a、114bの出力を受信し、それぞれのRF電力信号f1およびf2を生成する。センサー116a、116bは、負荷132から検知された様々なパラメータに従って変動する信号も出力する。センサー116a、116bは、それぞれのRFジェネレータ112a、112b内に示されているが、RFセンサー116a、116bは、RF電力発生器112a、112bの外部に位置してもよい。そのような外部検知は、RFジェネレータの出力において、RFジェネレータと負荷との間に、または (インピーダンス整合デバイス内を含む)インピーダンス整合デバイスの出力と負荷との間に位置するインピーダンス整合デバイスの入力において起こり得る。
【0029】
センサー116a、116bは、様々な動作パラメータを検出し、信号XおよびYを出力する。センサー116a、116bは、電圧、電流、および/または方向性結合器センサーを含み得る。センサー116a、116bは、(i)電圧Vおよび電流Iならびに/または(ii)それぞれの電力増幅器114a、114bおよび/またはRFジェネレータ112a、112bから出力された順方向電力PFWDと、それぞれのセンサー116a、116bに接続されたそれぞれの整合ネットワーク118a、118bもしくは負荷132から受信された逆方向もしくは反射電力PREVとを検出し得る。電圧V、電流I、順方向電力PFWD、および逆方向電力PREVは、それぞれの電源114a、114bに関連付けられた、実際の電圧、電流、順方向電力、および逆方向電力の、スケーリングされた、フィルタリングされた、またはスケーリングおよびフィルタリングされたバージョンであってよい。センサー116a、116bは、アナログもしくはデジタルセンサーまたはそれらの組合せであってよい。デジタル実装形態では、センサー116a、116bは、アナログデジタル(A/D)コンバータと、対応するサンプリングレートをもつ信号サンプリング構成要素とを含み得る。信号XおよびYは、電圧Vおよび電流Iまたは順方向(もしくはソース)電力PFWD逆方向(もしくは反射)電力PREVのいずれをも表し得る。
【0030】
センサー116a、116bはセンサー信号X、Yを生成し、これらの信号は、それぞれのコントローラまたは電力制御モジュール120a、120bによって受信される。電力制御モジュール120a、120bは、それぞれのX、Y信号124a、126aおよび124b、126bを処理し、それぞれの電源114a、114bへの1つまたは複数のフィードフォワードまたはフィードバック制御信号128a、128bを生成する。電源114a、114bは、受信された1つまたは複数のフィードバックまたはフィードフォワード制御信号に基づいて、RF電力信号122a、122bを調節する。様々な実施形態において、電力制御モジュール120a、120bは、それぞれの制御信号121a、121bにより、それぞれ、整合ネットワーク118a、118bと通信し得る。電力制御モジュール120a、120bは、少なくとも、比例積分微分(PID)コントローラもしくはそれらの部分集合および/または直接デジタル合成(DDS)構成要素ならびに/あるいはモジュールに関連して以下で説明する様々な構成要素のいずれをも含み得る。
【0031】
様々な実施形態において、電力制御モジュール120a、120bは、PIDコントローラまたはそれらの部分集合であり、機能、プロセス、プロセッサ、またはサブモジュールを含み得る。制御信号128a、128bは、駆動信号であってよく、DCオフセットまたはレール電圧、電圧もしくは電流規模、周波数、および位相成分を含み得る。様々な実施形態において、フィードバック制御信号128a、128bは、1つまたは複数の制御ループへの入力として使うことができる。様々な実施形態において、複数の制御ループは、RFドライブのための、およびレール電圧のための比例積分微分(PID)制御ループを含み得る。様々な実施形態において、制御信号128a、128bは、多入力多出力(MIMO)制御方式で使うことができる。MIMO制御方式の例は、Pulsed Bidirectional Radio Frequency Source/Loadと題する、本出願の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に組み込まれている、2020年1月28日に発行された米国特許第10,546,724号を参照すると見ることができる。他の実施形態では、信号128a、128bは、本出願の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に組み込まれている米国特許第10,049,857号に記載されるようなフィードフォワード制御を提供することができる。
【0032】
様々な実施形態において、給電システム110は、コントローラ120'を含み得る。コントローラ120'は、RFジェネレータ112a、112bのいずれかまたは両方の外部に配設されてよく、外部または共通コントローラ120'と呼ばれ得る。様々な実施形態において、コントローラ120'は、コントローラ120a、120bの一方または両方に関して本明細書に記載される1つまたは複数の機能、プロセス、またはアルゴリズムを実装し得る。したがって、コントローラ120'は、コントローラ120'とRFジェネレータ112a、112bとの間で、必要に応じてデータおよび制御信号の交換を可能にする、それぞれのリンク136、138のペアを介して、それぞれのRFジェネレータ112a、112bと通信する。様々な実施形態に対して、コントローラ120a、120b、120'は、RFジェネレータ112a、112bとともに、分析および制御を分配的および協調的に提供することができる。他の様々な実施形態では、コントローラ120'は、RFジェネレータ112a、112bの制御を提供することができ、それぞれのローカルコントローラ120a、120bの必要をなくす。
【0033】
様々な実施形態において、RF電源114a、センサー116a、コントローラ120a、および整合ネットワーク118aは、ソースRF電源114a、ソースセンサー116a、ソースコントローラ120a、およびソース整合ネットワーク118aと呼ばれ得る。同様に、様々な実施形態において、RF電源114b、センサー116b、コントローラ120b、および整合ネットワーク118bは、バイアスRF電源114b、バイアスセンサー116b、バイアスコントローラ120b、およびバイアス整合ネットワーク118bと呼ばれ得る。様々な実施形態において、および上述したように、ソースという用語は、プラズマを生成するRFジェネレータを指し、バイアスという用語は、プラズマイオンエネルギー分布関数(IEDF)を同調させるRFジェネレータを指す。様々な実施形態において、ソースおよびバイアスRF給電部は、異なる周波数で動作する。様々な実施形態において、ソースRF給電部は、バイアスRF給電部よりも高い周波数で動作する。他の様々な実施形態では、ソースおよびバイアスRF給電部は、同じ周波数または実質的に同じ周波数で動作する。
【0034】
様々な実施形態によると、ソースRFジェネレータ112aおよびバイアスRFジェネレータ112bは、外部と通信するための複数のポートを含み得る。ソースRFジェネレータ112aは、パルス同期出力ポート140、デジタル通信ポート142、およびRF出力ポート144を含む。バイアスRFジェネレータ112bは、RF入力ポート148、デジタル通信ポート150、およびパルス同期入力ポート152を含む。パルス同期出力ポート140は、バイアスRFジェネレータ112bのパルス同期入力ポート152に、パルス同期信号156を出力する。ソースRFジェネレータ112aのデジタル通信ポート142およびバイアスRFジェネレータ112bのデジタル通信ポート150は、デジタル通信リンク157を介して通信する。RF出力ポート144は、RF入力ポート148に入力されるRF制御信号158を生成する。様々な実施形態において、RF制御信号158は、ソースRFジェネレータ112aを制御するRF制御信号と実質的に同じである。他の様々な実施形態では、RF制御信号158は、ソースRFジェネレータ112aを制御するRF制御信号と同じであるが、バイアスRFジェネレータ112bによって生成された、要求される位相シフトに従って、ソースRFジェネレータ112a内で位相シフトされる。したがって、様々な実施形態において、ソースRFジェネレータ112aおよびバイアスRFジェネレータ112bは、実質的に同一のRF制御信号によって、または所定の量だけ位相シフトされた実質的に同一のRF制御信号によって駆動される。
【0035】
図2は、
図1の負荷132などの負荷に電力を配送するための動作のパルスモードを記述するための、電圧と、それに対する時間のプロットを示す。より具体的には、
図2は、それぞれの複数の状態S1~S4およびS1~S3を有するパルス信号212の2つの多状態パルスP1、P2を示す。
図2において、RF信号210は、パルスP1およびP2によって変調される。P1の状態S1~S3およびP2のS1~S2において示されるように、パルスがONであるとき、RFジェネレータ112は、各状態におけるパルス規模によって定義された振幅を有するRF信号210を出力する。逆に、P1の状態S4およびP2のS3の間、パルスはOFFであり、RFジェネレータ112はRF信号210を出力しない。パルスP1、P2は、一定デューティサイクルまたは可変デューティサイクルで繰り返すことができ、各パルスP1、P2の状態S1~S4は、同じまたは変動する振幅および幅を有し得る。さらに、パルス信号212は、
図2に示すように方形波として具現化される必要がない。非限定的例として、パルス212は、形状が台形、三角形、またはガウスであってよい。またさらに、パルスP1、P2は、変動する振幅、持続時間、および形状の複数の状態S1、...、Snを有し得る。状態S1、...、Snは、固定または可変期間内に繰り返し得る。やはり
図2に示すように、RF信号210は、複数の状態の間で、または1つの状態内で変わる周波数で動作する。
【0036】
図3は、RFジェネレータ312を含むRF配電システム310を示し、これは、
図1に関して上述したように、整合ネットワークまたはインピーダンス整合ネットワーク330であってよく、これは、負荷332に電力を配送するための、
図1のインピーダンス整合ネットワーク118に関して上述したようなものであってよく、負荷332は、
図1の負荷132に関して上述したようなものであってよい。インピーダンス整合ネットワーク330は、従来の整合ネットワークとして配置され、センサー334、分流器レッグ336、および直列レッグ338を含む。分流器レッグ336は、分流器回路342およびモータコントローラ344を含む。モータコントローラ344は、本明細書に記載されるように、入力信号を受信し、分流器回路342への制御信号を生成する。分流器回路342は、RFジェネレータ312と負荷332との間のインピーダンスを変えるために、可変コンデンサまたは可変インダクタなどの可変リアクタンスを含む。本明細書に記載されるように、分流器回路342は、モータコントローラ344によって制御されるモータを有する可変真空コンデンサ(VVC)を含む。分流器回路342のVVCの位置を変えると、RFジェネレータ312と負荷332との間のインピーダンス整合を変えるために、静電容量が変わる。同様に、直列回路348は、直列レッグ338のインピーダンスを変えるために、モータコントローラ350から制御信号を受信する第2の可変真空コンデンサ(VVC)を含む。直列回路348のVVCの位置を変えると、RFジェネレータ312と負荷332との間のインピーダンス整合を変えるために、静電容量が変わる。プロセッサ352は、RFジェネレータ312のコントローラ320およびインピーダンス整合ネットワーク330のセンサー334と通信する。プロセッサ352は、センサー334から入力を受信し、それぞれのモータコントローラ344およびモータコントローラ350へのコマンド信号を生成する。
【0037】
従来の構成において、インピーダンス整合ネットワーク330は、センサー334からの出力信号に基づいて、複合反射係数、すなわちガンマまたはΓを測定することによって、RFジェネレータ312と負荷332との間でインピーダンス整合を達成するように動作する。センサー334は、
図1のセンサー116に関して上述したように構成されてよい。反射係数、すなわちガンマまたはΓは、式(1)に示すように表されてよく、
【0038】
【0039】
上式で、
Zは、測定されたインピーダンスであり、
Z0は、インピーダンスZが測定される際の伝送線路の特性インピーダンスである。
【0040】
従来の手法では、プロセッサ352は、インピーダンス整合ネットワーク330のインピーダンスを制御するための、モータコントローラ344およびモータコントローラ350へのコマンド信号を生成し、そうすることによって、ガンマの規模が、負荷332から反射される電力を最小限にするためにゼロに近づく。
図2に関して上述したような多状態パルスの場合、各状態S1、S2、S3、S4の様々な振幅は、RFジェネレータ312と負荷332との間のインピーダンス整合にインパクトを与え得る。さらに、
図2のRF信号210の周波数を変えるなど、周波数を変えると、RFジェネレータ312と負荷332との間のインピーダンスの変動をさらに引き起こす。
【0041】
図3において実装される従来のインピーダンス制御手法では、
図2のS1、S2、S3、S4などの各状態の反射係数、すなわちガンマが測定される。各測定されたガンマは所定の利得によって調節され、調節されたガンマが加算されて複合反射係数を生成する。プロセッサ352は、複合反射係数を最小限にするために、モータコントローラ344およびモータコントローラ350への制御信号を生成する。モータ制御コマンドは、化合反射係数を低減するように、それぞれの分流器回路342および直列回路348のVVCを調節する。
【0042】
典型的なパルス化構成において、たとえば、パルスP1、P2の周波数は、それぞれの分流器回路342および直列回路348の静電容量が各状態についてのインピーダンス変化に従って調節され得るように、約100Hzから50kHzまで変動し得る。インピーダンスを調節するために、各分流器回路342および直列回路348のVVCは、わずかなミリ秒から数ミリ秒のオーダーで調節される。したがって、VVCのモータは毎秒約5~7回転で回転するので、各VVCの調節速度により、各状態において反射電力が削減される速度が制限される。さらに、インピーダンス整合に達するために、上述したようにガンマを使うと、インピーダンス整合が達成され得る速度が制限される。インピーダンス整合は、インピーダンスの周波数同調を実装するために、
図2のRF信号210などのRF信号の周波数を変えることによってさらに向上され得るが、ガンマベースの、従来の手法の速度および精度によって効果は制限されたままである。
【0043】
インピーダンス整合ネットワーク330の分流器回路342および直列回路348を変えることによる複合インピーダンス整合調節と、周波数同調を提供するためのRF信号の周波数とを用いたとしても、従来の手法は、50オームなど、所望のインピーダンス整合に常に達するわけではない。さらに、従来のインピーダンス整合調節は、整合に達するとき、所望のインピーダンス整合に十分な速度で達するわけではない場合がある。
【0044】
図4は、従来の手法に従ってインピーダンス整合を達成するのに要する時間を示すタイムラインを示す。
図4において、単位での時間がx軸に示され、y軸は電圧定在波比(VSWR)を示す。波形412は、状態のペア、すなわちS1およびS2を有する多状態パルスの第1の状態S1中のVSWRを示す。波形414は、2状態パルスの第2の状態S2中のVSWRを表す。波形416は、状態S1および状態S2のVSWRの組合せから生じた仮想VSWRを示す。
【0045】
図4は、インピーダンス整合に到達するのに要するステップ、およびそれぞれの波形412、414、416に対する、得られる効果も示す。ステップ1は第1の静電容量同調ステップを示し、ステップ2は第1の周波数同調ステップを示し、ステップ3は第2の静電容量同調ステップを示し、ステップ4は第2の周波数同調ステップを示す。
図4に見ることができるように、各ステップは、波形412において示されるS1、波形414において示されるS2についてのVSWR、および波形416において示される合成VSWRを低下させる。約145個の時間単位におけるステップ4の最後に、整合が完了される。したがって、
図4は、S1、S2、および合成VSWRの各々に対してVSWRが最小限にされるのに要する時間を表す。
【0046】
上述したインピーダンス整合のための従来の手法は確かにインピーダンス整合に到達するが、インピーダンス整合を判断するのにガンマを使うと、第1の反復、すなわちステップ1およびステップ2においてエラーが生じ得る。第1の反復の後にインピーダンス整合に到達できないと、第2の反復、すなわちステップ3およびステップ4が必要になり、インピーダンス整合に到達するための追加時間が必要になる。したがって、従来の手法は本質的に、比較的精密でなく、インピーダンス整合に達するのに比較的長くかかる。
【0047】
図5は、RFジェネレータ512と、負荷532に電力を配送するインピーダンス整合ネットワーク530とを含むRF配電システム510を示す。RFジェネレータ512は、
図1に記載されるジェネレータ112のいずれかに対応する。同様に、負荷532は、
図1の負荷132に対応する。以下の図面に関して本明細書に記載される構成は、1つ、2つ、またはより多くの負荷に電力を提供する1つ、2つ、またはより多くのRFジェネレータを有するRFジェネレータシステムにおいて実装することができ、
図5および以下の図面に記載される整合ネットワークまたはインピーダンス整合ネットワーク530は、1つ、2つ、またはより多くのRFジェネレータと1つ、2つ、またはより多くの負荷との間の整合ネットワークのうちの1つまたは複数において実装することができる。
【0048】
インピーダンス整合ネットワーク530は、上述したようにセンサー534を含み、これは、整合ネットワークコントローラ552の測定モジュール554に、電圧、電流、または順方向電力および逆方向電力を出力する。測定モジュール554は、センサー534から出力を受信し、1つまたは複数のアドミタンスYs1、Ys2、および電力を生成する。Ys1、Ys2は、2つの状態を有するパルスのそれぞれの状態S1およびS2について測定されたアドミタンスに対応する。ただし、測定モジュール554は、RFジェネレータ512によって出力された多状態パルスの各状態についてのアドミタンスを出力することができ、パルスは、2つよりも多い状態を含む。測定モジュール554は、様々な実施形態において、電圧、電流、位相、および周波数を含む他の数量を判断することもできる。
【0049】
測定モジュール554からの出力は、混合モジュール556に入力される。混合モジュール556は、状態S1 Ys1および状態S2 Ys2についての複合アドミタンスに基づいて、合成または仮想アドミタンスYvirtualを判断する。混合モジュール556は、仮想アドミタンスYvirtualをインピーダンス整合モジュール560に出力する。インピーダンス整合モジュール560は、それぞれの分流器レッグ546および直列レッグ538向けの所望の静電容量値を判断する。指令された静電容量値は、モータ制御モジュール558に入力され、モジュール558は、それぞれの分流器レッグ546および直列レッグ538の静電容量を制御するために、それぞれのモータ制御モジュール544、550の各々へのモータコマンドを生成する。モータ制御モジュール544、550は、静電容量を、したがって、RFジェネレータ512と負荷532との間のインピーダンス整合を変えるように各回路のそれぞれのVVCを制御するために、それぞれの分流器回路542および直列回路548への制御コマンドを生成する。様々な実施形態において、インピーダンス整合モジュール560は、通信リンク562を介してRFジェネレータ512と通信して、RFジェネレータ512によって出力されるRF信号の周波数がインピーダンス整合のために頻繁に同調するように指令する。他の実施形態では、RFジェネレータ512は、インピーダンス整合のための周波数同調に対する動作周波数を判断してよい。
【0050】
測定モジュール554からのアドミタンス値を使って、混合モジュール556は、式(2)に従って判断された仮想アドミタンスYvirtualを出力する。
Yvirtual=GainYS1+(1-Gain)YS2 (2)
上式で、
Gainは乗数値であり、
YS1およびYS2は、それぞれの第1および第2のパルス状態S1、S2についてのアドミタンスである。
アドミタンスYは、式(3)に示すように定義され、
【0051】
【0052】
上式で、Zはインピーダンスである。
【0053】
式(2)の利得項Gnは、式(4)および(5)に示すように、2状態パルスの場合に対して定義されてよく、
【0054】
【0055】
および
【0056】
【0057】
であり、上式で、
αは、通常はユーザによって設定される利得値であり、
PSnは、それぞれのパルス状態Snについての測定された順方向電力であり、
【0058】
【0059】
は、式(6)に示すように定義される利得重み付け関数であり、
【0060】
【0061】
上式で、
aは、通常はユーザによって設定される重み付け関数の利得に対する係数であり、
bは、通常はユーザによって設定されるオフセットパラメータであり、
【0062】
【0063】
は、パルス状態Snに対する、逆方向PREV電力と順方向電力PFWDの比であり、式(7)でのように定義することができ、
【0064】
【0065】
上式で、
【0066】
【0067】
は、状態Snの間の逆方向電力であり、
【0068】
【0069】
は、状態Snの間の順方向電力である。
式(4)、(5)、および(6)を組み合わせると、新たな目標アドミタンスYnewが、式(8)でのように定義される。
【0070】
【0071】
2よりも多い状態向けに、仮想アドミタンスは、式(9)に示すように書くことができ、
Yvirtual=G1YS1+G2YS2+G3YS3+...+GnYSn (9)
上式で、
Gnは、それぞれのパルス状態Snに対する利得乗数値であり、
YSnは、それぞれのパルス状態Snに対するアドミタンスである。
式(9)の一般化表現において、利得項は、以下の式(10)によって制約される。
G1+G2+G3+...+Gn=1 (10)
【0072】
図6は、RFジェネレータ620の固定インピーダンスZ
G=50オームを、可変インピーダンスZ
Lを有する負荷624と整合するためのネットワーク610、およびRFジェネレータ620と負荷624との間に挿入された整合ネットワークまたはインピーダンス整合ネットワーク622の概略ブロック図を示す。RFジェネレータ620は、上述したRFジェネレータ112、312、512と同様であり、周波数fを有する多状態のパルスRF信号を、インピーダンス整合ネットワーク622に出力し得る。インピーダンス整合ネットワーク622は、インピーダンスZ
inを有する。インピーダンス整合ネットワーク622は、分流器レッグ646中の可変インピーダンスX
1をもつ静電容量、および直列レッグ638中の可変インピーダンスX
2をもつ静電容量を含む。
【0073】
入力インピーダンスZinは、式(11)でのように定義され、
【0074】
【0075】
上式で、
X1は、分流器レッグのインピーダンスであり、
X2は、直列レッグのインピーダンスであり、
ZLは、負荷インピーダンスである。
それぞれのインピーダンスX1およびX2は、概して、式(12)に示されるXnと定義することができ、
【0076】
【0077】
上式で、
fは、RF信号の周波数であり、
Cnは、それぞれの分流器および直列回路Xnの静電容量であり、ここで、2状態パルスに対してn=1または2である。
したがって、2状態パルスのそれぞれのパルス状態S1、S2のそれぞれの周波数f1およびf2に対するインピーダンス
【0078】
【0079】
および
【0080】
【0081】
は、それぞれの式(13)および(14)に示すように表すことができ、
【0082】
【0083】
および
【0084】
【0085】
であり、上式で、
【0086】
【0087】
は、パルス状態Snに対する負荷インピーダンスであり、
fnは、パルス状態Snに対するRF信号の周波数であり、
C1は、整合ネットワークの分流器回路の静電容量であり、
C2は、整合ネットワークの直列回路の静電容量である。
【0088】
【0089】
を満足する解は、
【0090】
【0091】
を満足することはできない。これらの式は、2よりも多い状態をもつパルス向けに拡張することができる。
【0092】
仮想アドミタンスは、インピーダンス整合ネットワーク622の入力ポートにおいて測定された状態S1および状態S2のアドミタンスを混合することによって生成される。さらに、調節静電容量を使って削減することができなかった各状態の反射電力には、RFジェネレータ620によって出力されるRF信号の周波数を変更することによって対処することができる。
【0093】
【0094】
および
【0095】
【0096】
に対する式は、
図5のインピーダンス整合モジュール560などによって、インピーダンス整合を判断するための、静電容量値C
1およびC
2と、周波数f
nとを判断するのに使うことができる。
【0097】
図7は、上述したように
図6に従って生成された軌道を示す。
図7を参照すると、1つの軌道が混合プリセット712を示す。混合プリセット712は、状態S1におけるアドミタンスおよび状態S2におけるアドミタンスを有する2状態パルスに対して、式(2)における利得を0から1に変えたことで得られた点のセットによって生成された初期条件を表す。仮想軌道748は、アドミタンス混合目標744に沿って、アドミタンス混合プリセット712の点750から点740までの、Gain=0.5における仮想軌道を示す。アドミタンス混合目標744は、点750から点740への平行移動と同様に、Z
S1 714(Gain=1)およびZ
S2 716(Gain=0)を平行移動したことから得られる。混合プリセット712からアドミタンス混合目標744への平行移動は、インピーダンス整合ネットワーク530の静電容量インピーダンス同調を通して起こる。静電容量インピーダンス同調は、分流器回路542および直列回路548の容量性要素を調節することによって起こる。点714から、アドミタンス混合目標744の端点724までの、Z
S1のインピーダンス軌道718は、状態S1の静電容量同調を表す。同様に、点716から、アドミタンス混合目標744の端点728までの、Z
S2のインピーダンス軌道726は、状態S2の静電容量同調を表す。周波数円732は、原点760への、状態S1の間の周波数同調を表す。同様に、周波数円734は、原点760または50オームのインピーダンスへの、状態S2の間の周波数同調を表す。
図7に見ることができるように、インピーダンス整合は、アドミタンスを使っているとき、比較的速く、50オームに収束する。
【0098】
図8は、本開示によるインピーダンス整合における第1のステップによる、インピーダンス整合ネットワークの静電容量の変動によるインピーダンス変化を示す。アドミタンス混合プリセット816は、アドミタンス混合目標(図示せず)に達するように弧824、834によって示される仮想軌道に従って解釈される。
図8において、点812は、状態S1におけるインピーダンスZ
s1を示し、点814は、状態S2におけるインピーダンスZ
s2を示す。円の一部分が、それぞれの状態S1、S2におけるインピーダンスZ
s1、Z
s2の間のアドミタンス混合プリセット816を示す。状態S1の間、(直列回路548の中の)直列静電容量C2などの静電容量が変化すると、直列レッグの静電容量の変化に応じたインピーダンス軌道が弧820によって示され、直列静電容量C2の調節に応じた状態S2のインピーダンス軌道が弧822によって示される。直列静電容量C2の調節からのアドミタンス仮想軌道変化が、弧824に示される。同様に、(分流器回路542の)分流器静電容量C1の変化に応じた、状態S1のインピーダンスZ
s1のアドミタンス仮想軌道が弧830において示され、分流器静電容量C2の変化の間の状態S2のインピーダンスZ
s2のアドミタンス仮想軌道が弧832において示される。C1の調節に応じたアドミタンス仮想軌道の変化が、834において示される。
【0099】
図9は、本開示によるインピーダンス整合における第2のステップによる、RF信号の周波数の変動によるインピーダンス変化を示す。
図9は、アドミタンス混合目標916から始まる、周波数同調のためのインピーダンス軌道を示す。点912は、S1(Gain=1)のインピーダンスZ
S1の位置であり、点914は、S2(Gain=0)に対するインピーダンスZ
S2の位置である。アドミタンス混合目標916に沿った軌道は、912から914までである。留意され得るように、アドミタンス混合目標916の軌道は、それぞれの状態S1、S2向けの周波数円920、922にかなり近似する。したがって、混合軌道は、従来の手法を用いるよりも、周波数同調軌道に近い。したがって、インピーダンス整合のためのアドミタンスを使って記述される手法は、点930における50オームのインピーダンス整合の所またはその近くに達するのに、より少ない反復が求められるように、精度を向上させる。
【0100】
図10は、本開示に記載されるアドミタンスベースのインピーダンス整合手法を使うときの、インピーダンス整合への例示的タイミングを示すタイミング図を示す。
図4と同様に、時間の単位がx軸上に示され、VSWRがy軸上に示される。波形1012は状態S1のVSWRを示し、波形1014は状態S2のVSWRを表す。波形1016は、インピーダンス整合を達成するために、本明細書に記載されるアドミタンスベースの手法を使うVSWRを示す。ステップ1において、静電容量同調ステップが実行される。ステップ2において、周波数同調ステップが実行される。整合は、約115個の時間単位の所で、ステップ2の最後に完了する。したがって、
図4と比較すると、本明細書に記載されるアドミタンスベースの手法は、インピーダンス整合に達するのに、より少ないステップおよびより少ない時間を要する。したがって、本明細書に記載されるアドミタンスベースの手法は、ガンマを使う以前の整合手法よりも精密であるとともにより速い。
【0101】
図11は、
図1、
図2、および
図5~
図10の様々な構成要素を組み込んでいる。制御モジュール1110は、整合ネットワークモジュール1112、直列制御モジュール1114、分流器制御モジュール1116、および周波数同調モジュール1118を含み得る。整合ネットワーク制御モジュール1112は、測定モジュール1124、混合モジュール1126、整合モジュール1128、およびモータ制御モジュール1130を含む。様々な実施形態において、制御モジュール1110は、モジュールセクションまたはモジュール1110、1112、1114、1116、1118、1124、1126、1128、および1130に関連付けられたコードを実行する1つまたは複数のプロセッサを含む。モジュールセクションまたはモジュール1110、1112、1114、1116、1118、1124、1126、1128、および1130の動作については、
図12の方法に関して以下で説明する。
【0102】
図1のコントローラ120a、120b、および120'の、ならびに
図5の552のさらに定義された構造については、
図12のフローチャートおよび「モジュール」という用語に対する、以下で与えられる定義を参照されたい。本明細書で開示されるシステムは、
図1、
図2、および
図5~
図10に示されるものの、多数の方法、例、および様々な制御システム方法を使って操作されてよい。以下の動作は主に、
図1および
図5の実装形態に関して記述されるが、動作は、本開示の他の実装形態に適用するように容易に修正され得る。動作は、反復して実施されてよい。以下の動作は、順次実施されるものとして示され、主に記述されるが、以下の動作のうちの1つまたは複数は、他の動作のうちの1つまたは複数が実施されている間に実施されてよい。
【0103】
図12は、たとえば、上述した配電システムのためのアドミタンスベースのインピーダンス制御を実施するための制御システム1210のフローチャートを示す。制御はブロック1212において始まり、ここで、プロセスは初期化され、ブロック1214に進む。ブロック1214において、アドミタンス(Y)が、パルスの各状態について測定される。パルスは、上述したように2つ以上の状態を含み得る。制御はブロック1216に進み、ここで、各状態についてのアドミタンス(Y)が混合されて、仮想アドミタンスY
virtualを生成する。制御は、次にブロック1218に進み、このブロックは、仮想アドミタンスY
virtualに基づいてインピーダンス整合を判断する。インピーダンス整合のために、ブロック1218は、
図5のモータ制御モジュール558など、1つまたは複数のモータ制御モジュールへの制御コマンドを生成して、インピーダンス整合ネットワークに静電容量調節を適用する。制御は決定ブロック1220に進み、このブロックは、インピーダンス整合を提供するための静電容量調節が完了したかどうかを判断する。インピーダンス整合を提供するための静電容量調節が完了していない場合、制御はブロック1216に戻り、このブロックは、アドミタンスに基づいてインピーダンス整合を更新する。整合が完了している場合、制御はブロック1222に進み、このブロックは、RFジェネレータと負荷との間のインピーダンス整合を変えるために周波数を変えるように周波数同調を適用する。制御は、次にブロック1224に進み、このブロックは、周波数調節整合が完了したかどうかを判断する。インピーダンス整合を提供するための周波数調節が完了していない場合、制御はブロック1216に戻る。制御が完了している場合、制御は終了ブロック1226に進む。
【0104】
従来の手法に勝る、アドミタンスベースのインピーダンス同調の利点には、仮想インピーダンスに基づいて、静電容量を新たな目標に調節することによって、複数の状態を有するパルスの各パルス状態における反射電力を削減することがある。本明細書に記載されるアドミタンスベースの手法におけるさらなる利点は、アドミタンスに基づく、容量性同調と周波数同調の組合せによる、反射電力の削減であり、というのは、周波数同調軌道およびアドミタンス混合軌道は、従来の手法のそれぞれの軌道よりも小さいからである。したがって、インピーダンス整合は、従来の手法よりも少ない時間で完了することができる。
【0105】
上記の記述は、本質的に例示的にすぎず、本開示、その適用例、または使用法を制限することを意図するものではまったくない。本開示の広範な教示は、様々な形で実装することができる。したがって、本開示は特定の例を含むが、本開示の真の範囲は、そのように制限されるべきでなく、というのは、図面、本明細書、および添付の請求項を調査すれば、他の修正が明らかになるからである。書面による記載および請求項では、方法内の1つまたは複数のステップは、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてよい。同様に、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された1つまたは複数の命令が、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてよい。別段に明示しない限り、命令または方法ステップの番号付けまたは他の標示が、固定順序を示すためではなく、好都合な参照のために行われる。
【0106】
さらに、実施形態の各々は、いくつかの特徴を有するものとして上述したが、本開示の任意の実施形態に関して記載されるそれらの特徴のうちの任意の1つまたは複数が、他の実施形態のうちのいずれかの、特徴との組合せが明示的に記載されないとしても、他の実施形態のうちのいずれかの、特徴において実装され、かつ/またはそれらと組み合わされてよい。言い換えると、記載する実施形態は、相互に排他的なわけではなく、互いとの、1つまたは複数の実施形態の入換えが、本開示の範囲内である。
【0107】
要素の間の(たとえば、モジュール、回路要素、半導体レイヤなどの間の)空間的および機能的関係が、「接続される」、「係合される」、「結合される」、「隣接する」、「の次に」、「の上に」、「上」、「下」、および「配設される」を含む様々な用語を使って記述される。「直接」であると明示的に記載されない限り、第1および第2の要素の間の関係が上記開示において記載されるとき、その関係は、第1および第2の要素の間に他の介在要素が存在しない直接的関係であり得るが、第1および第2の要素の間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的のいずれかで)存在する間接的関係であってもよい。
【0108】
「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、非排他的論理ORを使って、論理的(A OR B OR C)を意味することを企図されるべきであり、「Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、およびCのうちの少なくとも1つ」を意味することを企図されるべきでない。「セット」という用語は、空集合を必ずしも除外せず、言い換えると、いくつかの状況では、「セット」はゼロ個の要素を有し得る。「非空集合」という用語は、空集合の除外を示すのに使われる場合があり、言い換えると、非空集合は、常に1つまたは複数の要素を有する。「部分集合」という用語は、真部分集合を必ずしも求めるものではない。言い換えると、第1のセットの「部分集合」は、第1のセットと同延であり得る(等しくてよい)。さらに、「部分集合」という用語は、空集合を必ずしも除外するわけではなく、いくつかの状況では、「部分集合」はゼロ個の要素を有し得る。
【0109】
図面において、矢じりによって示される矢印の方向は、概して、例示の対象となっている情報(データまたは命令など)の流れを論証する。たとえば、要素Aおよび要素Bが様々な情報を交換するが、要素Aから要素Bへ送信される情報が例示に関するとき、矢印は、要素Aから要素Bまでをポイントすればよい。この単方向性矢印は、他の情報が要素Bから要素Aへ送信されないことを含意しない。さらに、要素Aから要素Bへ送付される情報について、要素Bは、情報についての要求、またはその受信確認を要素Aへ送付してよい。
【0110】
本出願において、以下での定義を含んだ上で、「モジュール」という用語は、「コントローラ」という用語または「回路」という用語と置き換えることができる。本出願において、「コントローラ」という用語は、「モジュール」という用語と置き換えることができる。「モジュール」という用語は、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル、アナログ、もしくは混合アナログ/デジタル個別回路、デジタル、アナログ、もしくは混合アナログ/デジタル集積回路、組合せ論理回路、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、コードを実行するプロセッサハードウェア(共有、専用、もしくはグループ)、プロセッサハードウェアによって実行されるコードを記憶するメモリハードウェア(共有、専用、もしくはグループ)、記載する機能性を提供する他の適切なハードウェア構成要素、またはシステムオンチップなどの中での、上記の一部もしくは全部の組合せを指すか、それらの一部であるか、またはそれらを含み得る。
【0111】
モジュールは、1つまたは複数のインターフェース回路を含み得る。いくつかの例では、インターフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)に接続するワイヤードまたはワイヤレスインターフェースを実装し得る。LANの例は、米国電気電子技術者協会(IEEE)規格802.11-2020(WIFIワイヤレスネットワーキング規格としても知られる)およびIEEE規格802.3-2018(イーサネットワイヤードネットワーキング規格としても知られる)である。WPANの例は、IEEE規格802.15.4(ZigBee(登録商標) AllianceからのZIGBEE(登録商標)規格を含む)、およびBluetooth(登録商標) Special Interest Group(SIG)から、BLUETOOTH(登録商標)ワイヤレスネットワーキング規格(Bluetooth(登録商標) SIGからのコア仕様バージョン3.0、4.0、4.1、4.2、5.0、および5.1を含む)である。
【0112】
モジュールは、インターフェース回路を使って他のモジュールと通信し得る。モジュールは、本開示において、他のモジュールと直接、論理的に通信するものとして示される場合があるが、様々な実装形態において、モジュールは実際には、通信システムを介して通信し得る。通信システムは、ハブ、スイッチ、ルータ、およびゲートウェイなどの物理的および/または仮想ネットワーク接続機器を含む。いくつかの実装形態では、通信システムは、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続するか、またはWANを横断する。たとえば、通信システムは、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)および仮想プライベートネットワーク(VPN)を含む技術を使って、インターネットまたは二地点間専用回線を介して互いに接続された複数のLANを含み得る。
【0113】
様々な実装形態において、モジュールの機能性は、通信システムを介して接続される複数のモジュールの間で分散されてよい。たとえば、複数のモジュールが、負荷分散システムによって分散された同じ機能性を実装し得る。さらに別の例では、モジュールの機能性は、サーバ(遠隔、またはクラウドとしても知られる)モジュールとクライアント(または、ユーザ)モジュールとの間で分割されてよい。たとえば、クライアントモジュールは、クライアントデバイス上で実行し、サーバモジュールとネットワーク通信しているネイティブまたはウェブアプリケーションを含み得る。
【0114】
モジュールの一部または全部のハードウェア特徴が、IEEE規格1364-2005(一般に「Verilog」と呼ばれる)およびIEEE規格1076-2008(一般に「VHDL」と呼ばれる)など、ハードウェア記述用の言語を使って定義され得る。ハードウェア記述言語は、ハードウェア回路を製造および/またはプログラミングするのに使われ得る。いくつかの実装形態では、モジュールの一部または全部の特徴が、以下で説明するようなコードとハードウェア記述の両方を包含する、IEEE1666-2005(一般に「SystemC」と呼ばれる)などの言語によって定義され得る。
【0115】
上で使われるコードという用語は、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはマイクロコードを含んでよく、プログラム、ルーチン、機能、クラス、データ構造、および/またはオブジェクトを指し得る。共有プロセッサハードウェアは、複数のモジュールからの一部または全部のコードを実行するシングルマイクロプロセッサを包含する。グループプロセッサハードウェアは、追加マイクロプロセッサとの組合せで、1つまたは複数のモジュールからの一部または全部のコードを実行するマイクロプロセッサを包含する。複数のマイクロプロセッサへの言及は、個別ダイ上の複数のマイクロプロセッサ、シングルダイ上の複数のマイクロプロセッサ、シングルマイクロプロセッサの複数のコア、シングルマイクロプロセッサの複数のスレッド、または上記の組合せを包含する。
【0116】
メモリハードウェアはまた、コードと一緒に、または別個に、データを記憶し得る。共有メモリハードウェアは、複数のモジュールからの一部または全部のコードを記憶するシングルメモリデバイスを包含する。共有メモリハードウェアの一例は、マイクロプロセッサダイの上または近くのレベル1キャッシュであってよく、これは、複数のモジュールからのコードを記憶し得る。共有メモリハードウェアの別の例は、固体状態ドライブ(SSD)などの永続ストレージであってよく、これは、複数のモジュールからのコードを記憶し得る。グループメモリハードウェアはメモリデバイスを包含し、メモリデバイスは、他のメモリデバイスとの組合せで、1つまたは複数のモジュールからの一部または全部のコードを記憶する。グループメモリハードウェアの一例は記憶エリアネットワーク(SAN)であり、これは、複数の物理デバイスにわたって特定のモジュールのコードを記憶し得る。グループメモリハードウェアの別の例は、組み合わされて、特定のモジュールのコードを記憶するサーバのセットの各々の、ランダムアクセスメモリである。
【0117】
メモリハードウェアという用語は、コンピュータ可読媒体という用語の部分集合である。コンピュータ可読媒体という用語は、本明細書で使用する限り、媒体の中を(搬送波上でなど)伝搬する一時的な電気もしくは電磁信号を包含せず、コンピュータ可読媒体という用語はしたがって、有形および非一時的と見なされる。非一時的コンピュータ可読媒体の非限定的例として、不揮発性メモリデバイス(フラッシュメモリデバイス、消去可能プログラマブル読取り専用メモリデバイス、またはマスク読取り専用メモリデバイスなど)、揮発性メモリデバイス(スタティックランダムアクセスメモリデバイスまたはダイナミックランダムアクセスメモリデバイスなど)、磁気記憶媒体(アナログもしくはデジタル磁気テープまたはハードディスクドライブ)など、および光学記憶媒体(CD、DVD、またはブルーレイディスクなど)がある。
【0118】
本出願に記載される装置および方法は、コンピュータプログラムで具現化された1つまたは複数の特定の機能を実行するように汎用コンピュータを構成することによって作成された専用コンピュータによって部分的または十分に実装され得る。そのような装置および方法は、コンピュータ化された装置およびコンピュータ化された方法として記載される場合がある。上述した機能ブロックおよびフローチャート要素はソフトウェア仕様として働き、仕様は、熟練技師またはプログラマのルーチンワークによってコンピュータプログラムに翻訳され得る。
【0119】
コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムは、記憶されたデータも含むか、または依拠し得る。コンピュータプログラムは、専用コンピュータのハードウェアと対話する基本入力/出力システム(BIOS)、専用コンピュータの特定のデバイスと対話するデバイスドライバ、1つまたは複数のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーションなどを包含し得る。
【0120】
コンピュータプログラムは、(i)HTML(ハイパーテキストマークアップ言語)、XML(拡張マークアップ言語)、またはJSON(JavaScript Object Notation)など、解析されるべき記述テキスト、(ii)アセンブリコード、(iii)コンパイラによってソースコードから生成されたオブジェクトコード、(iv)インタープリタによる実行用のソースコード、(v)ジャストインタイムコンパイラによるコンパイルおよび実行用のソースコード、などを含み得る。単に例として、ソースコードは、C、C++、C#、Objective-C、Swift、Haskell、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、JavaScript(登録商標)、HTML5(ハイパーテキストマークアップ言語第5次改訂版)、Ada、ASP(アクティブサーバページ)、PHP(PHP:ハイパーテキストプリプロセッサ)、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash(登録商標)、Visual Basic(登録商標)、Lua、MATLAB(登録商標)、SIMULINK(登録商標)、およびPython(登録商標)を含む言語からのシンタックスを使って書くことができる。
【符号の説明】
【0121】
110 RFジェネレータ、給電システム
112 無線周波数(RF)ジェネレータ、給電部、RF電力発生器
112a ソースRFジェネレータ
112b バイアスRFジェネレータ
114 RF電源、増幅器、電力増幅器、電源
114a ソースRF電源
114b バイアスRF電源
116 RFセンサー、センサー
116a ソースセンサー
116b バイアスセンサー
118 整合ネットワーク
118a ソース整合ネットワーク
118b バイアス整合ネットワーク
120 プロセッサ、コントローラ、制御モジュール、電力制御モジュール、ローカルコントローラ
120a ソースコントローラ
120b バイアスコントローラ
120' 外部または共通コントローラ、コントローラ
132 負荷、プラズマチャンバ
134 同期バイアス検出器
140 パルス同期出力ポート
142 デジタル通信ポート
144 RF出力ポート
148 RF入力ポート
150 デジタル通信ポート
152 パルス同期入力ポート
310 RF配電システム
312 RFジェネレータ
320 コントローラ
330 整合ネットワーク、インピーダンス整合ネットワーク
332 負荷
334 センサー
336 分流器レッグ
338 直列レッグ
342 分流器回路
344 モータコントローラ
348 直列回路
350 モータコントローラ
352 プロセッサ
510 RF配電システム
512 RFジェネレータ
530 インピーダンス整合ネットワーク
532 負荷
534 センサー
542 分流器回路
544 モータ制御モジュール
548 直列回路
550 モータ制御モジュール
552 整合ネットワークコントローラ
554 測定モジュール
556 混合モジュール
558 モータ制御モジュール
560 インピーダンス整合モジュール
610 ネットワーク
620 RFジェネレータ
622 整合ネットワーク、インピーダンス整合ネットワーク
624 負荷
1110 制御モジュール、モジュールセクション、モジュール
1112 整合ネットワークモジュール、モジュールセクション、モジュール
1114 直列制御モジュール、モジュールセクション、モジュール
1116 分流器制御モジュール、モジュールセクション、モジュール
1118 周波数同調モジュール、モジュールセクション、モジュール
1124 測定モジュール、モジュールセクション、モジュール
1126 混合モジュール、モジュールセクション、モジュール
1128 整合モジュール、モジュールセクション、モジュール
1130 モータ制御モジュール、モジュールセクション、モジュール
【国際調査報告】