(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】酸化ケイ素及び窒化ケイ素のための化学機械平坦化研磨組成物
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20241121BHJP
C09K 3/14 20060101ALI20241121BHJP
C09G 1/02 20060101ALI20241121BHJP
B24B 37/00 20120101ALI20241121BHJP
【FI】
H01L21/304 622D
C09K3/14 550D
C09K3/14 550Z
C09G1/02
B24B37/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532765
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-03
(86)【国際出願番号】 US2022080590
(87)【国際公開番号】W WO2023102389
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【氏名又は名称】河原 肇
(72)【発明者】
【氏名】メイトランド グラハム
(72)【発明者】
【氏名】ホンチュン チョウ
【テーマコード(参考)】
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C158AA07
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5F057EA18
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5F057EA29
5F057EA32
(57)【要約】
本発明は、低い欠陥を伴うトポグラフィー補正されたウエハ表面を達成するために、二酸化ケイ素及び窒化ケイ素の高くほぼ等しい除去速度を提供する化学機械平坦化(CMP)研磨組成物、方法及びシステムを開示する。CMP研磨組成物は、低い表面シラノール密度(4SiOH/nm2未満)に起因する、低い比表面積(300m2/gm未満又は150m2/gm未満)を有する非球形で表面修飾されていないシリカ粒子の独特の組み合わせを使用し、化学添加剤はジホスホン酸を含有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粒子;
ホスホン酸を含む化学添加剤;
溶媒;
任意に殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含むCMP研磨組成物であって、
前記組成物は、1~6、1.5~5、又は2~4のpHを有し;
前記シリカ粒子は、4SiOH/nm
2未満のシラノール密度;又は300m
2/gm未満若しくは150m
2/gm未満の比表面積(SSA)を有する、
CMP研磨組成物。
【請求項2】
前記シリカ粒子が非球形である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項3】
前記シリカ粒子が表面修飾されていない、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項4】
前記溶媒が、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機溶媒からなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項5】
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸、及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基、並びに水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項6】
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、セリン、硫酸、硝酸、及び水酸化アンモニウムからなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項7】
前記化学添加剤がジホスホン酸を含有する、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項8】
前記化学添加剤が、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸からなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項9】
前記化学添加剤がエチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項10】
前記組成物が、0.0001重量%~0.05重量%;好ましくは0.0005重量%~0.025重量%、及びより好ましくは0.001重量%~0.01重量%の5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び2-メチル-イソチアゾリン-3-オンの活性成分を有する前記殺生物剤をさらに含む、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項11】
前記組成物が、酸性pH条件について硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、他の無機若しくは有機酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される;又はアルカリ性pH条件について水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、有機第四級アンモニウム水酸化物化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記pH調整剤を0重量%~1重量%;好ましくは0.01重量%~0.5重量%;より好ましくは0.1重量%~0.25重量%、さらに含む、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項12】
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含む、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項13】
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項14】
前記CMP組成物が、0.05SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項15】
前記CMP組成物が、0.01SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項16】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨する方法であって、
前記半導体基板を提供すること;
研磨パッドを提供すること;
請求項1~15のいずれか一項に記載のCMP研磨組成物を提供すること;
前記半導体基板の前記表面を前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物に接触させること;及び
二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を研磨すること;
を含む、方法。
【請求項17】
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比が0.8~1.5、0.9~1.1、又は0.95~1.05である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比が0.9~1.1、又は0.95~1.05である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨するシステムであって、
a.前記半導体基板;
b.請求項1~15のいずれか一項に記載のCMP研磨組成物;
c.研磨パッド;
を含み、前記酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面は、前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物と接触している、システム。
【請求項21】
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比が0.5~2、0.8~1.5、0.9~1.1、又は0.95~1.05である、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比が0.9~1.1又は0.95~1.05である、請求項20に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本特許出願は、2021年12月2日に出願された米国仮特許出願第63/264,800号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、化学機械平坦化又は研磨(「CMP」)スラリー(又は組成物、若しくは配合物)、半導体デバイスの製造における化学機械平坦化を実施するための研磨方法及び研磨システムに関する。
【0003】
化学機械平坦化(CMP)研磨は、集積回路、特に、選択された材料を回復し、構造を平坦化する目的のための研磨表面の製造における重要なプロセス工程である。集積回路デバイスのための技術が進歩するにつれて、CMP研磨は、発展した集積回路に必要とされる新しい性能を満たすために、新しく、異なる方法で使用される。
【0004】
酸化ケイ素及び窒化ケイ素は、マイクロエレクトロニクスデバイスの製造に使用される重要な材料である。それらは、新しく、より複雑なデバイス構成を達成するために、種々の組み合わせで使用される。一般に、構造の複雑さ及び性能特性は、異なる用途にわたって変化する。したがって、CMP研磨プロセスは、特定のデバイスに対する研磨要件を満たすように調整されなければならない。
【0005】
例えば、典型的なシャロートレンチアイソレーション(STI)プロセスでは、二酸化ケイ素又は窒化ケイ素のいずれかの除去に対する選択性を有するCMP研磨組成物が開発されている。
【0006】
二酸化ケイ素に対して選択性を有する研磨組成物は、窒化ケイ素よりも大きな速度で二酸化ケイ素を除去し、上にある二酸化ケイ素が実質的に除去されて、下にある窒化ケイ素を研磨組成物に曝露すると、全体の材料除去速度が低下し、それによって窒化ケイ素が停止層として作用することが可能になる。典型的には、一旦、上にある二酸化ケイ素が除去されると、二酸化ケイ素よりも窒化ケイ素に対して選択性を有する研磨組成物を使用する第2の研磨工程が、窒化ケイ素層を除去するために使用され、それによって、このような研磨組成物によって示される二酸化ケイ素についての低い研磨速度は、トレンチ中に残る二酸化ケイ素の望ましくない除去を最小限にする。
【0007】
選択的除去のための組成物を提供する従来の研究は、例えば、米国特許第6,491,943号明細書;米国特許出願公開第2013/248756号明細書;米国特許第6,616,514号明細書;米国特許出願公開第2020/0354610号明細書;及び米国特許出願公開第2016/0160083号明細書を含む。
【0008】
非選択酸化物バフの特定領域において、このようなCMP組成物は、ウエハについてマイクロチップ製造の次の下流プロセス工程の準備をするために、ほぼ等しい除去速度で二酸化ケイ素及び窒化ケイ素を除去するように設計され、低い欠陥を伴うトポグラフィー補正されたウエハ表面を達成する。
【0009】
非選択的酸化物バフのための組成物を提供するための従来の研究は、例えば、米国特許第9190286号明細書;米国特許出願公開第2009/0090696号明細書;米国特許出願公開第2020/0354609号明細書;米国特許第9617450号明細書;米国特許出願公開第2020/0354610号明細書;及び米国特許第9617450号明細書を含む。
【0010】
様々な層、具体的には、酸化ケイ素及び窒化ケイ素の除去速度を、CMPプロセス中に調節又は調整して、特定のデバイスの研磨要件を満たすことを可能にするCMP研磨の組成物、方法及びシステムが、当技術分野内に依然として必要であることは、上記から容易に明らかであるはずである。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、非選択的酸化物バフ用途のための化学機械平坦化(CMP)研磨組成物、方法、及びシステムを提供することによって、必要性を満たす。
【0012】
開示されたCMP研磨組成物は、低い欠陥を伴うトポグラフィー補正されたウエハ表面を達成するために、二酸化ケイ素(TEOSなど)及び窒化ケイ素(SiN)の高くほぼ等しい除去速度を提供するために、低い表面シラノール密度に起因する低い比表面積(SSA)を有するシリカ粒子を使用する独特の組み合わせを有し、化学添加剤は、例えばエチドロン酸などのジホスホン酸を含有する。
【0013】
より具体的には、開示されたCMP研磨組成物は、低シラノール密度に起因する低比表面積(SSA)を有する、表面修飾されていないシリカ粒子を使用する。シリカ粒子は、4SiOH/nm2未満、3SiOH/nm2未満、2SiOH/nm2未満、1SiOH/nm2未満、0.5SiOH/nm2未満、0.1SiOH/nm2未満、0.05SiOH/nm2未満、若しくは0.01SiOH/nm2未満の低いシラノール密度、又は300m2/gm未満、250m2/gm未満、200m2/gm未満、150m2/gm未満、若しくは120m2/gm未満の比表面積(SSA)を有する。
【0014】
一態様において、以下を含むCMP研磨組成物が提供される:
低いSSAを有するシリカ粒子;
ホスホン酸を含有する化学添加剤;
溶媒;並びに
任意に殺生物剤;及び
pH調整剤;
ここで、組成物は1~6、1.5~5、又は2~4のpHを有する。
【0015】
シリカ粒子として、コロイドダルシリカ、高純度コロイダルシリカ、及びヒュームドシリカが挙げられるが、これらに限定されない。粒子は、球形シリカ粒子、繭型などの非球形シリカ粒子、分枝状シリカ粒子、又は凝集シリカ粒子などの任意の適切な形状を有することができる。
【0016】
シリカ粒子は、4SiOH/nm2未満、3SiOH/nm2未満、2SiOH/nm2未満、1SiOH/nm2未満、0.5SiOH/nm2未満、0.1SiOH/nm2未満、0.05SiOH/nm2未満、若しくは0.01SiOH/nm2未満の低シラノール密度、又は300m2/gm未満、250m2/gm未満、200m2/gm未満、150m2/gm未満、若しくは120m2/gmの比表面積(SSA)を有する。
【0017】
シリカ粒子は、窒素含有種、例えばアミノシランなどの任意の化学種によって表面処理又は表面修飾をされていない。したがって、粒子の表面は、負又は正に荷電したいずれかの種とも共有結合していない。
【0018】
シリカ粒子の平均粒径(MPS)は10nm~500nmの範囲であり、好ましい粒径は20nm~300nmの範囲であり、より好ましい粒径は50nm~250nmの範囲である。MPSは動的光散乱(DLS)により測定される。
【0019】
好ましいシリカ粒子は、繭型で表面修飾されておらず、0.5SiOH/nm2未満、0.1SiOH/nm2未満、0.05SiOH/nm2未満、若しくは0.01SiOH/nm2未満のシラノール密度を有するか、又は150m2/gm未満、若しくは120m2/gm未満の比表面積(SSA)を有する。
【0020】
溶媒としては、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
非選択性を阻害することなく配合物のpHを調整できるpH調整剤は、化学添加剤に属する。
【0022】
pH調整剤としては、無機酸、無機塩基、又はアミノ酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
pH調整剤としては、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基;並びに水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム、ピペラジン、及びエチレンジアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
好ましいpH調整剤としては、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、セリン、硫酸、硝酸、水酸化アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
化学添加剤としては、リン原子を含有する有機酸、好ましくはホスホン酸を含有する有機酸、又はより好ましくは2つ以上のホスホン酸を含有する有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
化学添加剤としては、エチドロン酸(又は1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
殺生物剤としては、Dupont/Dow Chemical Co.製のKathon(商標)、Kathon(商標) CG/ICP II、Dupont/Dow Chemical Co.製のBioban又はNeolone M10が挙げられるが、これらに限定されない。それらは、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び/又は2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンの活性成分を有する。
【0028】
別の態様において、上述のCMP研磨組成物を使用して、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板をCMP研磨する方法が提供される。
【0029】
さらに別の態様において、上述のCMP研磨組成物を使用して、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板をCMP研磨するシステムが提供される。
【0030】
研磨された酸化膜は、化学気相成長(CVD)酸化膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化膜、又はスピンオン酸化膜であり得る。
【0031】
上記に開示された基板はさらに、ポリシリコン、窒化ケイ素、又はポリシリコン及び窒化ケイ素の両方を含有する表面を少なくとも含むことができる。SiO2:SiNの除去選択比は0.5~2、0.8~1.5、0.9~1.1、又は0.95~1.05である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、非選択的酸化物バフ用途のための化学機械平坦化(CMP)研磨組成物、方法、及びシステムを提供する。
【0033】
CMP研磨組成物は、低い欠陥を伴うトポグラフィー補正されたウエハ表面を達成するために二酸化ケイ素(TEOSなど)及び窒化ケイ素(SiN)の高くほぼ等しい除去速度を提供するための、低いシラノール密度を有するシリカ粒子を使用することと、エチドロン酸などの適切な化学添加剤との独特の組み合わせを有する。
【0034】
本明細書において引用される刊行物、特許出願、及び特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が参照により組み込まれることが個別に具体的に示され、その全体が本明細書に記載されていたであろう場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
本発明を説明する文脈(特に、続く特許請求の範囲の文脈)における用語「a」、「an」及び「the」並びに同様の指示対象の使用は、本明細書に別段の指示がないか、又は明らかに文脈に矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含有する(containing)」は、特に断りのない限り、オープンエンド用語(すなわち「~を含むが、これに限定しない」を意味する)として解釈されるべきである。本明細書中の数値範囲の記述は、本明細書中で特に指摘しない限り、単にその範囲内に該当する各別個の値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各別個の値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、明細書に組み込まれる。本明細書に記載した全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、又は明らかに文脈に矛盾しない限り、任意の適当な順序で実行され得る。本明細書で提供される全ての例、又は例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図し、特に主張しない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中の言葉は、主張されていないいかなる要素も本発明の実施に不可欠であることを指示していると解釈するべきではない。明細書及び特許請求の範囲における用語「含む」の使用は、「から本質的になる」及び「からなる」のより狭い言葉を含む。
【0036】
発明者らに知られている本発明を実施するための最良の形態を含む実施形態が、本明細書に記載される。これらの実施形態の変形は、前述の説明を読めば、当業者に明らかになり得る。本発明者は、当業者が適宜このような変形を採用することを期待しており、本明細書中で具体的に説明される以外の方法で発明が実施されることを意図している。したがって本発明は、適用法で許されているように、本明細書に添付された請求の範囲に記載の主題の全ての修正及び等価物を含む。さらに、上述の要素の全ての可能な変形における任意の組み合わせが、本明細書に別段の指示がない限り、又は明らかに文脈に矛盾しない限り、本発明に包含される。
【0037】
参照しやすいように、「マイクロエレクトロニクスデバイス」は、半導体基板、フラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、ソーラーパネル、並びにソーラー基板、光起電、及び微小電気機械システム(MEMS)を含む他の製品に対応し、マイクロエレクトロニクス、集積回路、又はコンピュータチップ用途に使用するために製造される。ソーラー基板としては、ケイ素、非晶質シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、CdTe、セレン化銅インジウム、硫化銅インジウム、及びガリウム上のヒ化ガリウムが挙げられるが、これらに限定されない。ソーラー基板は、ドープされても、ドープされていなくてもよい。用語「マイクロエレクトロニクスデバイス」は、決して制限することを意味するものではなく、結局は、マイクロエレクトロニクスデバイス又はマイクロエレクトロニクス組み立て品となる任意の基板を含むことが理解される。
【0038】
「実質的に含まない」は、本明細書中で0.001重量%未満と定義され、「実質的に含まない」は0.000重量%も含む。用語「を含まない」は、0.000重量%を意味する。
【0039】
本明細書中で使用される場合、「約」は、記載された値の±5%、好ましくは±2%に対応することが意図される。
【0040】
組成物の特定の成分がゼロ下限を含む重量%の範囲に関して議論される全てのこのような組成物において、このような成分は、組成物の種々の特定の実施形態において存在し得るかまたは存在し得ず、そしてこのような成分が存在する場合、それらは、このような成分が使用される組成物の総重量に基づいて、0.00001重量%程度の低い濃度で存在し得ることが理解される。
【0041】
本明細書で用いられる比表面積は、固体粒子の表面積を、固体粒子の質量で割った、単位質量当たりの面積又はm2/グラム(gm)として定義される。シリカ粒子などの研磨剤粒子の比表面積は、Sears滴定法によって測定されている。シリカ粒子の比表面積は、「Size-dependent physiochemical and optical properties of silica nanoparticles」(Materials Chemistry and Physics,114(2009)328-332 I.A.Rahmana、P.Vejayakumarana、C.S.Sipauta、J.Ismaila、C.K.Cheeb)の式1に記載されるように、粒子の表面シラノール密度に相互関連する。
【0042】
標準表面シラノール密度を有する研磨剤粒子は、5SiOH/nm2以上のシラノール密度を有するか、又は350m2/gm超若しくは300m2/gm超の比表面積(SSA)を有するものとして記述され、低い表面シラノール密度を有する研磨剤粒子は、4SiOH/nm2未満、3SiOH/nm2未満、2SiOH/nm2未満、1SiOH/nm2未満、0.5SiOH/nm2未満、0.1SiOH/nm2未満、0.05SiOH/nm2未満、若しくは0.01SiOH/nm2未満のシラノール密度、又は300m2/gm未満、250m2/gm未満、200m2/gm未満、150m2/gm未満、若しくは120m2/gm未満の比表面積(SSA)を有するものとして記述される。
【0043】
本発明には幾つかの具体的な態様がある。
【0044】
一態様において、以下を含むCMP研磨組成物が提供される:
低い表面シラノール密度に起因する低い比表面積(SSA)を有するシリカ粒子;
少なくとも1種の化学添加剤;速度増強添加剤
溶媒;並びに
任意に
殺生物剤;及び
pH調整剤;
ここで、組成物は1~6、1.5~5、又は2~4のpHを有する。
【0045】
シリカ粒子としては、コロイダルシリカ、高純度コロイダルシリカ、及びヒュームドシリカが挙げられるが、これらに限定されない。粒子は、球形シリカ粒子、繭型などの非球形シリカ粒子、分枝状シリカ粒子、又は凝集シリカ粒子などの任意の適切な形状を有することができる。
【0046】
シリカ粒子は4SiOH/nm2未満、3SiOH/nm2未満、2SiOH/nm2未満、1SiOH/nm2未満、0.5SiOH/nm2未満、0.1SiOH/nm2未満、0.05SiOH/nm2未満、若しくは0.01SiOH/nm2未満の低いシラノール密度、又は300m2/gm未満、250m2/gm未満、200m2/gm未満、150m2/gm未満、若しくは120m2/gm未満の比表面積(SSA)を有する。
【0047】
シリカ粒子は、窒素含有種、例えばアミノシランなどの任意の化学種によって表面処理又は表面修飾をされていない。したがって、粒子の表面は、負又は正に荷電したいずれかの種とも共有結合していない。
【0048】
シリカ粒子の平均粒径(MPS)は30nm~500nmの範囲であり、好ましい粒径は40nm~300nmの範囲であり、より好ましい粒径は50nm~250nmの範囲である。MPSは動的光散乱(DLS)により測定される。
【0049】
好ましいシリカ粒子は、繭型で表面修飾されていなく、4未満、3未満、2未満、1未満、0.5未満、0.1未満、0.05未満若しくは0.01未満程度のSiOH/nm2を有し、又は300m2/gm未満、250m2/gm未満、200m2/gm未満、150m2/gm未満、若しくは120m2/gm未満の比表面積(SSA)を有する。
【0050】
シリカ粒子の濃度は0.01重量%~20重量%の範囲であり、好ましい濃度は0.05重量%~10重量%の範囲であり、より好ましい濃度は0.1重量%~5重量%の範囲である。
【0051】
溶媒としては、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
好ましい溶媒はDI水である。
【0053】
非選択性を阻害することなく配合物のpHを調製することができるpH調整剤は、化学添加剤に属する
【0054】
pH調整剤としては、無機酸、無機塩基又はアミノ酸が挙げられる。
【0055】
pH調整剤としては、L-グルタミン酸、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリン;硝酸、硫酸、塩酸、リン酸などの無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化セシウムなどの無機塩基、並びに水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム、ピペラジン、及びエチレンジアミンなどの有機塩基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
好ましいpH調整剤としては、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、セリン、硫酸、硝酸、水酸化アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
CMPスラリーは、0.01重量%~2.0重量%、0.03重量%~0.75重量%、又は0.03重量%~0.5重量%のpH調整剤を含有する。
【0058】
CMPスラリーは、1~6、1.5~5、又は2~4の範囲のpHを有する。
【0059】
化学添加剤としては、リン原子を含む有機酸、好ましくはホスホン酸を含む有機酸、又はより好ましくは2つ以上のホスホン酸を含む有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
化学添加剤としては、エチドロン酸(又は1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、及びメチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)並びに3-ホスホノプロピオン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
CMPスラリーは、0.01重量%~2.0重量%、0.03重量%~0.75重量%、又は0.03重量%~0.5重量%の化学添加剤を含有する。
【0062】
殺生物剤としては、Dupont/Dow Chemical Co.製のKathon(商標)、Kathon(商標) CG/ICP II、Dupont/Dow Chemical Co.製のBioban又はNeolone M10が挙げられるが、これらに限定されない。それらは、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び/又は2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンの活性成分を有する。
【0063】
CMPスラリーは、0.0001重量%~0.05重量%;好ましくは0.0005重量%~0.025重量%、及びより好ましくは0.001重量%~0.01重量%の殺生物剤を含有してもよい。
【0064】
CMPスラリーは、界面活性剤;分散剤;キレート剤;及び膜発泡防食剤、腐食防止剤をさらに含んでもよい。
【0065】
別の態様において、上述のCMP研磨組成物を使用した、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板をCMP研磨する方法が提供される。
【0066】
さらに別の態様において、上述のCMP研磨組成物を使用した、二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を有する基板をCMP研磨するシステムが提供される。
【0067】
研磨された酸化膜は、化学気相成長(CVD)酸化膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化膜、又はスピンオン酸化膜であり得る。
【0068】
上記に開示された基板は、さらに、ポリシリコン、窒化ケイ素、又はポリシリコン及び窒化ケイ素の両方を含有する表面を少なくとも含むことができる。SiO2:SiNの除去選択比は0.5から2、0.8から1.5、0.9から1.1、又は0.95から1.05である。
【0069】
本発明の他の態様、特徴、及び実施形態は、以下の開示及び添付の特許請求の範囲から、より十分に明らかとなるであろう。
【0070】
本発明の実施形態は、単独で又は互いに組み合わせて使用することができる。
【0071】
以下の非限定的な実施例は、本発明をさらに説明するために提示される。
【0072】
CMP方法論
以下に示す実施例において、CMP実験は、以下に示す手順及び実験条件を使用して行った。
【0073】
用語集
構成要素
シリカ粒子:約30nmの一次粒径を有する研磨剤として使用され、二次粒径範囲は50nmから150nmであった。
【0074】
(種々のサイズを有する)粒子PL-3、BS-3、PL-3H、BS-3H、PL-3L及びPL-5は、日本の扶桑化学工業株式会社によって供給された。
【0075】
化学物質、例えばエチドロン酸、L-グルタミン酸及び他の化学原料物質などは、特に明記しない限り、Sigma-Aldrich(Merck KGaA)から、市販品質で最高のものを購入し、受け取ったままの状態で使用した。
【0076】
研磨パッド:フジボウ愛媛(日本〒799-1342、愛媛県西条市大新田272)によって供給された、富士紡H800をCMP中に使用した。
【0077】
パラメータ:
一般:
Å又はA:オングストローム-長さの単位
【0078】
BP:背圧、単位psi
【0079】
CMP:化学機械平坦化=化学機械研磨
【0080】
CS:キャリア速度
【0081】
DF:ダウンフォース:CMP中に加えられる圧力、単位psi
【0082】
min:分
【0083】
ml:ミリリットル
【0084】
mV:ミリボルト
【0085】
psi:平方インチ当たりのポンド
【0086】
PS:rpmで表した研磨ツールのプラテン回転速度(分当たりの回転数)
【0087】
SF:スラリー流量、mL/分
【0088】
SSA:比表面積(m2/gm)
【0089】
Wt.%:(記載された成分の)重量パーセント
【0090】
TEOS:オルトケイ酸テトラエチル
【0091】
TEOS:SiN選択比:(TEOSの除去速度)/(SiNの除去速度)
【0092】
HDP:高密度プラズマ堆積TEOS
【0093】
TEOS又はHDP除去速度:所与の下降圧力でTEOS又はHDP除去速度を測定した。CMPツールの下降圧力は、下記の実施例において、2.0psiであった。
【0094】
SiN除去速度:所与の下降圧力でSiN除去速度を測定した。CMPツールの下降圧力は、列挙された実施例において、2.0psiであった。
【0095】
測定
Therma-Wave、Inc.(1250 Reliance Way、Fremont、CA、94539)によって製造されたOptiprobe 5000を用いて膜を測定した。Optiprobe 5000は、エリプソメトリーを介して誘電体材料の膜厚を測定する。
【0096】
CMPツール
使用されたCMPツールは、Applied Materials(3050 Boweres Avenue、Santa Clara、California、95054)によって製造された、200mm Mirra、又は300mm Reflexionである。
【0097】
研磨条件:
ダウンフォース-2.0psi
スラリー流量-200mL/分
プラテン速度-90RPM
ヘッド速度-84RPM
【0098】
ウエハ
PECVD若しくはLECVD又はHD TEOSウエハを用いて、研磨実験を行った。これらのブランケットウエハは、Silicon Valley Microelectronics(2985 Kifer Rd、Santa Clara、CA 95051)から購入した。
【0099】
研磨実験
ブランケットウエハ試験において、酸化物ブランケットウエハ、及びSiNブランケットウエハをベースライン条件で研磨した。
【0100】
他の全ての試薬及び溶媒は、特に明記しない限り、Sigma-Aldrich(Merck KGaA)から市販品質で最高のものを購入し、受け取ったままの状態で使用した。
【実施例】
【0101】
実施例1
この実施例では、表1に示すように、スラリー1Aからスラリー1Dにおいて、1.5重量%の異なるシリカ粒子を使用した。
【0102】
CMP組成物は、使用時点(POU)で約2.48~約2.49のpHを有した。
【0103】
表1の全ての試料は、0.097%のエチドロン酸、0.061%のL-グルタミン酸、及び0.0025%の殺生物剤Neolone M-10を使用していた。
【0104】
TEOS及びSiN除去速度の結果、及びTOES:SiNの除去選択比の結果を要約した。
【0105】
【0106】
表1に示すように、低い粒子表面シラノール密度粒子(BS-2及びBS-2H)に起因する低いSSAを使用するCMP組成物の2つの例は、標準シラノール密度(PL-2L及びPL-2)を有する粒子と比較して、TEOS及びSiNの両方について最高の除去速度を提供した。TEOS:SiNの除去選択比は約0.79~約1.33であった。
【0107】
BS-2は、PL-2の低いシラノール密度又は低いSSAバージョンであり、形態について、一次粒径及び二次粒径は全て同じである。しかし、BS-2を用いたCMP組成物は、46%高いTEOS速度と約9%高いSiN速度を提供した。
【0108】
実施例2
この実施例では、表2に示すように、スラリー2Aからスラリー2Fにおいて、1.5重量%の異なるシリカ粒子を使用した。全ての試料は、0.097重量%のエチドロン酸、0.061重量%のL-グルタミン酸、及び0.0025重量%の殺生物剤Neolone M-10を使用した。
【0109】
CMP組成物は、使用時点(POU)で約2.43~約2.49のpHを有した。
【0110】
【0111】
表2に示すように、やはり、低い表面シラノール密度研磨剤(BS-3及びBS-3H)に起因する低いSSAを使用するCMP組成物の2つの例は、標準的なシラノール密度又はSSA類似物よりも、TEOS及びSiNの両方について有意に高い除去速度を提供した。
【0112】
BS-3を用いたCMP組成物は73%及び100%高いTEOS及びSiN速度を提供したが、BS-3Hを用いた組成物は57%及び約5%高いTEOS及びSiN速度を提供した。
【0113】
さらに、BS-3を用いたCMP組成物は、0.97のSiNに対するTEOSの除去選択比を与え、約70nmの二次粒径及び低いシラノール密度又は低いSSAにおける繭型形態が、高速及び非選択的研磨性能の両方に最適であることを示した。
【0114】
実施例3
この実施例において、1.5重量%のBS-3シリカ粒子を、スラリー3Aからスラリー3Hにおいて使用した。
【0115】
BS-3研磨剤に加えて、異なる化学添加剤を、表3に示すようにBS-3を有する1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(エチドロン酸)と比較して試験した。全ての添加剤を、添加剤の濃度効果を制御するためにエチドロン酸に対して同じモル濃度で添加した。
【0116】
組成物は、使用時点(POU)で約2.28~約2.6のpHを有した。
【0117】
【0118】
表中のpH範囲内における組成物の性能は、差がないと予想された。
【0119】
表3に示すように、2つのホスホン酸(3A)基を含有する化学添加剤をシリカ粒子BS-3と組み合わせて使用した場合、CMP組成物は、SiNに対するTEOSについての高い除去速度;及び最良のSiNに対するTEOSの1.00の除去選択比を提供した。これは、幾つかの非ホスホン酸添加剤(3B~3D)並びに他の単一及びトリホスホン酸含有添加剤(3E~3H)と比較される。
【0120】
ベンゼンスルホン酸、マレイン酸、及び硝酸(3B~3D)のようなホスホン酸を含有しない化学添加剤を使用する組成物は、SiN除去速度が有意に低く、SiNに対するTEOSの除去選択比は2超、又は3超でさえあり、TEOSの選択的研磨を提供した。
【0121】
さらに、少なくとも2つのホスホン酸を含有する添加剤(エチドロン酸又は1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)をシリカ粒子BS-3と組み合わせて使用した場合、CMP組成物(3A)は、SiNに対するTEOSについての可能な限り最良な除去速度;及びSiNに対するTEOSの1.00の除去選択比を有する全体的に最良な研磨性能を提供した。これは、ホスホン酸含有添加剤(3E-3H)を有する幾つかの他の組成物と比較している。
【0122】
実施例4
この実施例では、BS-3C及びBS-3の両方とも70nmで、150m2/gm未満のSSAを有する繭型コロイダルシリカである、BS-3CとBS-3の比較をする。BS-3Cは、酸性pHのもとにおいてカチオン電荷を有する。この実施例において、全ての試料は、1.5重量%のBS-3又はBS-3Cシリカ粒子のいずれかを含有し、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸を有する。
【0123】
【0124】
組成物は、使用時点(POU)で約2.44~3.08のpHを有した。
【0125】
表4に示すように、BS-3を有する全ての試料は、BS-3Cを含有する同一の試料よりも1に近いTEOS:SiN選択比を有する。BS-3を有する全ての試料の場合、最も低い選択比は0.85であり、最も高い選択比は1.67であるが、BS-3Cは、1.19の最も低い選択比及び1.91の最も高い選択比を有する。
【0126】
1-ヒドロキシエタン-1,1,-ジホスホン酸の濃度が最も低く、したがってpHが最も高い試料4G及び4Hについて、TEOS:SiN選択比は1.00から最も遠いが、BS-3を有する試料4Gは1.67で依然として有意に良好である。
【0127】
試料4A及び4Cについて、pH調整剤L-グルタミン酸の有無に関わらず、SiNに対するそれぞれのTEOS選択比は0.97及び0.99でほぼ同一であるが、一方、試料4B及び4DについてのBS-3C類似物に対するそれぞれの選択比は1.3及び1.19であり、0.11の差を有する。これは、pH調整剤の存在が、BS-3及びエチドロン酸を有する試料よりも、エチドロン酸を有するBS-3Cを有する試料の性能に、より影響を及ぼすことを示す。
【0128】
一般に、BS-3(表面修飾されていない研磨剤)の試料4A、4C、4D及び4Fは、0.029重量%から0.164重量%の所与の濃度のエチドロン酸と組む場合、BS-3C(表面修飾された研磨剤)よりも1.00に近いTEOS:SiN選択比を維持することができる。
【0129】
これらの実施例は、エチドロン酸及び低い表面シラノール密度で、繭型又は凝集体形状の、表面修飾されていないシリカ粒子に起因する低いSSAとの独特の組み合わせが、TEOS及びSiNの両方の高い除去速度研磨を可能にするCMP組成物を提供し、非選択的研磨性能を達成することを示した。
【0130】
実施例を含む上記に列挙した本発明の実施形態は、本発明で作ることができる多数の実施形態の例示である。プロセスの多数の他の構成が使用されてもよく、プロセスで使用される材料は、具体的に開示されたもの以外の多数の材料から選択されてもよいことが期待される。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0129
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0129】
実施例を含む上記に列挙した本発明の実施形態は、本発明で作ることができる多数の実施形態の例示である。プロセスの多数の他の構成が使用されてもよく、プロセスで使用される材料は、具体的に開示されたもの以外の多数の材料から選択されてもよいことが期待される。以下の項目[態様1]~[態様23]に本発明の実施形態の例を列記する。
[態様1]
シリカ粒子;
ホスホン酸を含む化学添加剤;
溶媒;
任意に殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含むCMP研磨組成物であって、
前記組成物は、1~6、1.5~5、又は2~4のpHを有し;
前記シリカ粒子は、4SiOH/nm
2
未満のシラノール密度;又は300m
2
/gm未満若しくは150m
2
/gm未満の比表面積(SSA)を有する、
CMP研磨組成物。
[態様2]
前記シリカ粒子が非球形である、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様3]
前記シリカ粒子が表面修飾されていない、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様4]
前記溶媒が、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機溶媒からなる群から選択される、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様5]
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸、及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基、並びに水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群から選択される、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様6]
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、セリン、硫酸、硝酸、及び水酸化アンモニウムからなる群から選択される、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様7]
前記化学添加剤がジホスホン酸を含有する、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様8]
前記化学添加剤が、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸からなる群から選択される、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様9]
前記化学添加剤がエチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)である、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様10]
前記組成物が、0.0001重量%~0.05重量%;好ましくは0.0005重量%~0.025重量%、及びより好ましくは0.001重量%~0.01重量%の5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び2-メチル-イソチアゾリン-3-オンの活性成分を有する前記殺生物剤をさらに含む、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様11]
前記組成物が、酸性pH条件について硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、他の無機若しくは有機酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される;又はアルカリ性pH条件について水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、有機第四級アンモニウム水酸化物化合物、有機アミン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記pH調整剤を0重量%~1重量%;好ましくは0.01重量%~0.5重量%;より好ましくは0.1重量%~0.25重量%、さらに含む、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様12]
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2
未満のシラノール密度又は150m
2
/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含む、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様13]
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2
未満のシラノール密度又は150m
2
/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様14]
前記CMP組成物が、0.05SiOH/nm
2
未満のシラノール密度又は150m
2
/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様15]
前記CMP組成物が、0.01SiOH/nm
2
未満のシラノール密度又は150m
2
/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、態様1に記載のCMP研磨組成物。
[態様16]
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨する方法であって、
前記半導体基板を提供すること;
研磨パッドを提供すること;
態様1~15のいずれか一態様に記載のCMP研磨組成物を提供すること;
前記半導体基板の前記表面を前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物に接触させること;及び
二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を研磨すること;
を含む、方法。
[態様17]
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、態様16に記載の方法。
[態様18]
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2
:SiNの除去選択比が0.8~1.5、0.9~1.1、又は0.95~1.05である、態様16に記載の方法。
[態様19]
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2
:SiNの除去選択比が0.9~1.1、又は0.95~1.05である、態様15に記載の方法。
[態様20]
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨するシステムであって、
a.前記半導体基板;
b.態様1~15のいずれか一態様に記載のCMP研磨組成物;
c.研磨パッド;
を含み、前記酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面は、前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物と接触している、システム。
[態様21]
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、態様20に記載のシステム。
[態様22]
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2
:SiNの除去選択比が0.5~2、0.8~1.5、0.9~1.1、又は0.95~1.05である、態様20に記載のシステム。
[態様23]
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2
:SiNの除去選択比が0.9~1.1又は0.95~1.05である、態様20に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粒子;
ホスホン酸を含む化学添加剤;
溶媒;
任意に殺生物剤;及び
pH調整剤;
を含むCMP研磨組成物であって、
前記組成物は、1~6、
又は1.5~
5のpHを有し;
前記シリカ粒子は、4SiOH/nm
2未満のシラノール密度;又は300m
2/gm未満若しくは150m
2/gm未満の比表面積(SSA)を有
し;及び
前記溶媒は、脱イオン(DI)水、蒸留水、及びアルコール性有機溶媒からなる群から選択される、
CMP研磨組成物。
【請求項2】
前記シリカ粒子が非球形である、
又は表面修飾されていない、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項3】
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸、及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基
、水酸化テトラメチルアンモニウム
、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム、ピペラジン、並びにエチレンジアミンからなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項4】
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、セリン、硫酸、硝酸、及び水酸化アンモニウムからなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項5】
前記化学添加剤が
2つ以上のホスホン酸を含有する、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項6】
前記化学添加剤が、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸からなる群から選択される、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項7】
前記化学添加剤がエチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項8】
前記組成物が、0.0001重量%~0.05重量%;好ましくは0.0005重量%~0.025重量%、及びより好ましくは0.001重量%~0.01重量%の5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び2-メチル-イソチアゾリン-3-オンの活性成分を有する前記殺生物剤をさらに含む、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項9】
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含む、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項10】
前記CMP組成物が、0.5SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項11】
前記CMP組成物が、0.05SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項12】
前記CMP組成物が、0.01SiOH/nm
2未満のシラノール密度又は150m
2/gm未満のSSAを有するシリカ粒子、エチドロン酸、及びL-グルタミン酸を含み、前記シリカ粒子が非球形であり、表面修飾されておらず、前記CMP研磨組成物のpHが2~4である、請求項1に記載のCMP研磨組成物。
【請求項13】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨する方法であって、
前記半導体基板を提供すること;
研磨パッドを提供すること;
請求項
1に記載のCMP研磨組成物を提供すること;
前記半導体基板の前記表面を前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物に接触させること;及び
二酸化ケイ素を含む少なくとも1つの表面を研磨すること;
を含む、方法。
【請求項14】
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比が0.8~1.5
、又は0.95~1.05である、請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面を有する半導体基板をCMP研磨するシステムであって、
a.前記半導体基板;
b.請求項
1に記載のCMP研磨組成物;
c.研磨パッド;
を含み、前記酸化ケイ素膜を含む少なくとも1つの表面は、前記研磨パッド及び前記CMP研磨組成物と接触している、システム。
【請求項17】
前記酸化ケイ素膜が、化学気相成長(CVD)酸化ケイ素膜、プラズマ強化CVD(PECVD)酸化ケイ素膜、高密度堆積CVD(HDP)酸化ケイ素膜、又はスピンオン酸化ケイ素膜からなる群から選択される、請求項
16に記載のシステム。
【請求項18】
前記半導体基板が、窒化ケイ素を含有する表面をさらに含み、SiO
2:SiNの除去選択比
が0.8~1.5
、又は0.95~1.05である、請求項
16に記載のシステム。
【請求項19】
前記CMP研磨組成物において、
前記シリカ粒子は非球形であるか、又は表面修飾されておらず;
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸、及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基、並びに水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群から選択され;並びに
前記化学添加剤が、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸からなる群から選択される、
請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記CMP研磨組成物において、
前記シリカ粒子は非球形であるか、又は表面修飾されておらず;
前記pH調整剤が、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、アラニン、グリシン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、バリン、及びセリンからなる群から選択されるアミノ酸;硝酸、硫酸、塩酸、及びリン酸からなる群から選択される無機酸;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムからなる群から選択される無機塩基、並びに水酸化テトラメチルアンモニウムからなる群から選択され;並びに
前記化学添加剤が、エチドロン酸(1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸)、メチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレントリホスホン酸)、フェニルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、ジイソオクチルホスフィン酸、イミノジ(メチルホスホン酸)、及び3-ホスホノプロピオン酸からなる群から選択される、
請求項16に記載のシステム。
【国際調査報告】