(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-28
(54)【発明の名称】垂直方向に配置されたフィルタを備えた液体フィルタユニット、およびその操作方法
(51)【国際特許分類】
B01D 29/50 20060101AFI20241121BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20241121BHJP
B01D 24/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B01D29/26 B
B01D29/10 510E
B01D29/10 510G
B01D29/08 530A
B01D29/10 530A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534652
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 US2022052279
(87)【国際公開番号】W WO2023114085
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】サンパス, シッダールス
(72)【発明者】
【氏名】バベ, アシュトッシュ シリカント
(72)【発明者】
【氏名】バーク, クリストファー ポール
(72)【発明者】
【氏名】リンシコム, ヘイデン
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116BA01
4D116BB01
4D116BC23
4D116BC27
4D116BC46
4D116BC47
4D116BC76
4D116BC77
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4D116GG12
4D116QA39C
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4D116QB22
4D116QB24
4D116QB25
4D116UU20
4D116VV01
4D116VV07
4D116VV30
(57)【要約】
液体をフィルタ処理するためのフィルタユニットは、入口および出口を有するハウジングと、ハウジング内に配置される第1のフィルタおよび第2のフィルタと、入口から出口まで延在する液体流路とを含む。液体流路は、液体を方向付けて、径方向内側および径方向外側の一方で第1のフィルタの第1のフィルタ媒体に通し、液体を方向付けて、径方向内側および径方向外側の他方で第2のフィルタの第2のフィルタ媒体に通す。フィルタユニット内の液体をフィルタ処理する方法は、液体を第1のフィルタの第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に通すことと、液体を第2のフィルタの第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に通すこととを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口および出口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、第1のフィルタ媒体を含む、第1のフィルタと、
前記ハウジング内に配置され、第2のフィルタ媒体を含む、第2のフィルタと、
前記入口から前記出口まで、直列の前記第1のフィルタ媒体および前記第2のフィルタ媒体を通って延在する液体流路であって、前記液体を、前記第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に方向付け、前記液体を、前記第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に方向付けるように構成された、液体流路と
を備える、液体をフィルタ処理するためのフィルタユニット。
【請求項2】
前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタが、前記ハウジングの長さに沿って端から端まで配置される、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項3】
前記液体流路が、前記第1のフィルタ媒体を通して径方向外側に前記液体を方向付け、前記第2のフィルタ媒体を通して径方向内側に前記液体を方向付けるように構成され、前記第1のフィルタ媒体が前記第1のフィルタの径方向出口であり、前記第2のフィルタ媒体が前記第2のフィルタの径方向入口である、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項4】
前記液体流路が、前記第1のフィルタ媒体を通して径方向内側に前記液体を方向付け、前記第2のフィルタ媒体を通して径方向外側に前記液体を方向付けるように構成され、前記第1のフィルタ媒体が前記第1のフィルタの径方向入口であり、前記第2のフィルタ媒体が前記第2のフィルタの径方向出口である、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項5】
前記ハウジングが、第1のエンドキャップと第2のエンドキャップとを有し、前記第1のフィルタの第2の端部が前記第1のエンドキャップに固着され、前記ハウジングの第2のエンドキャップが前記第2のフィルタの第2の端部に固着される、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項6】
前記第1のエンドキャップが前記ハウジングの前記入口を含み、前記第2のエンドキャップが前記ハウジングの前記出口を含む、請求項5に記載のフィルタユニット。
【請求項7】
径方向内側および径方向外側が互いに反対方向である、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項8】
前記流路が順に、
前記第1のフィルタを通って軸線方向に延在する第1の部分と、
前記第1のフィルタ媒体を通って径方向内側および径方向外側の前記一方に延在する第2の部分と、
前記第1のフィルタの外側に沿って前記軸線方向に延在するか、前記第1のフィルタの軸線方向入口および前記第2のフィルタの軸線方向出口を通って延在するかの一方である第3の部分と、
前記第2のフィルタ媒体を通って径方向内側および径方向外側の前記他方に延在し、前記第2のフィルタ媒体を通る第4の部分と、
前記第2のフィルタを通って軸線方向に延在する第5の部分と
を含む、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項9】
前記第1のフィルタ媒体および前記第2のフィルタ媒体が同じタイプのフィルタ媒体である、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項10】
前記第1のフィルタ媒体および前記第2のフィルタ媒体が異なるタイプのフィルタ媒体である、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項11】
前記第1のフィルタ媒体および前記第2のフィルタ媒体がそれぞれ、メンブレン、樹脂ビーズ、中空繊維、デプス繊維、スポンジ系媒体、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載のフィルタユニット。
【請求項12】
入口および出口を有するハウジングを含むフィルタユニット内の液体をフィルタ処理する方法であって、
前記液体を前記ハウジングの入口から前記ハウジング内に配置された第1のフィルタの第1のフィルタ媒体へと方向付けることと、
前記液体を、前記第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に通すことと、
前記液体を前記第1のフィルタから前記ハウジング内に配置された第2のフィルタの第2のフィルタ媒体へと方向付けることと、
前記液体を、前記第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に通すことと
を含む、方法。
【請求項13】
前記液体を前記第2のフィルタ媒体から前記ハウジングの出口へと方向付けること
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記液体を前記第2のフィルタ媒体から前記ハウジングの出口へと方向付けることが、前記液体を前記第2のフィルタの軸線方向出口に通すことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記液体を前記第2のフィルタ媒体から前記ハウジングの出口へと方向付けることが、前記液体を前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの外側で前記出口へと方向付けることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記液体を前記ハウジングの前記入口から前記第1のフィルタの前記第1のフィルタ媒体へと方向付けることが、前記液体を前記第1のフィルタの軸線方向入口に通すことを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタが前記ハウジングの内部空間内に配置され、前記液体を前記ハウジングの前記入口から前記第1のフィルタの前記第1のフィルタ媒体へと方向付けることが、前記液体を前記入口から前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの外側にある前記ハウジングの前記内部空間内へと方向付けることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のフィルタ媒体および前記第2のフィルタ媒体がそれぞれ、メンブレン、樹脂ビーズ、中空繊維、デプス繊維、スポンジ系媒体、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体として、フィルタユニットに関する。より詳細には、本開示は、液体をフィルタ処理するように構成されたフィルタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
フィルタは、半導体製造において、流体から夾雑物を除去するのに用いられる場合がある。流体(例えば、液体、水など)はフィルタに通される。フィルタは、液体がフィルタを通り抜ける際に、夾雑物を液体から除去するように構成することができる。夾雑物としては、例えば、固体粒子、液体不純物、および溶存化学種を挙げることができる。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、液体をフィルタ処理するためのフィルタユニットは、ハウジングと、第1のフィルタと、第2のフィルタと、流体流路とを含む。ハウジングは、入口と出口とを含む。第1のフィルタは、ハウジング内に配置され、第1のフィルタ媒体を含む。第2のフィルタは、ハウジング内に配置され、第2のフィルタ媒体を含む。液体流路は、入口から出口まで、直列の第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体を通って延在する。液体流路は、液体を、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に方向付け、液体を、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に方向付けるように構成される。
【0004】
一実施形態では、方法は、フィルタユニット内で液体をフィルタ処理することを対象とする。流体ユニットは、入口および出口を有するハウジングと、ハウジング内に配置される第1のフィルタと、ハウジング内に配置される第2のフィルタとを含む。方法は、液体をハウジングの入口から配置された第1のフィルタの第1のフィルタ媒体へと方向付けることと、液体を、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に通すこととを含む。方法はまた、液体を第1のフィルタから第2のフィルタの第2のフィルタ媒体へと方向付けることと、液体を、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に通すこととを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】フィルタユニットの一実施形態を示す正面斜視図である。
【
図2】一実施形態による、
図1のフィルタユニットを示す断面図である。
【
図3】フィルタユニットの一実施形態を示す断面図である。
【
図4】フィルタユニット内で液体をフィルタ処理する方法の一実施形態を示すブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
同様の番号は同様の特徴を表す。
【0007】
図1は、フィルタユニット1の一実施形態の側面斜視図を示している。フィルタユニット1は液体をフィルタ処理するように構成される。液体は、フィルタユニット1を通り抜ける際にフィルタ処理される。フィルタユニット1を出入りするフローは、
図1に破線の矢印で示されている。フィルタユニット1は、互いに対して垂直方向に配置されてもよい、フィルタ40、60(
図2に図示)を収容したハウジング10を含む。いくつかの実施形態では、フィルタユニット1は、特定量の夾雑物を除去した後に取り外して交換されるように構成された、取外し可能なフィルタユニット1である。一実施形態では、フィルタユニット1は、フィルタマニホルド(図示なし)に設置されるように構成することができる。例えば、フィルタマニホルドは、フィルタユニット1に接続し、流体を供給してフィルタユニット1に通す、入口チューブ/パイプ(図示なし)と出口チューブ/パイプ(図示なし)とを含むことができる。
【0008】
図1に示されるように、ハウジング10は、入口12と出口14とを含む。入口12および出口14は、ハウジング10の対向端部に形成される。(フィルタ処理すべき)液体は、入口12を通ってフィルタユニット10に入る。液体はハウジング10内でフィルタ処理され、フィルタ処理された液体は次に、出口14を通ってフィルタユニット1から排出される。フィルタユニット1は、半導体製造で使用される液体をフィルタ処理するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、フィルタユニット1は、フォトリソグラフィならびに/あるいはウェットエッチングおよびウェット洗浄で使用される液体をフィルタ処理するように構成される。フィルタユニット1によって処理された液体は、1つもしくは複数の酸、塩基、酸化剤、および/または還元剤、あるいはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、液体は、水(例えば、脱イオン水)、HCl、HNO
3、イソプロピルアルコールなどであってもよい。ハウジング10はまた、ガスをフィルタユニット1から排出するのを可能にする、1つまたは複数のベント16A、16Bを含むことができる。例えば、各ベント16A、16Bは、液体とともに入るガス(例えば、泡など)をハウジング10から排気するのを可能にするように構成される。
【0009】
図示される実施形態では、ハウジング10は、管状体20と、第1のエンドキャップ22と、第2のエンド24とを含む。第1のエンドキャップ22および第2のエンドキャップ24は、管状体20の対向端部に固着される。ハウジング10は、機械的に、および/または接合によって組み立てられてもよい。図示される実施形態に示されるように、ハウジング10は、接合によって組み立てることができる(例えば、第1のエンドキャップ22および第2のエンドキャップ24がそれぞれ、管状体20に熱接合される)。例えば、エンドキャップ22、24はそれぞれ、管状体20に接合(例えば、熱接合、接着接合など)されてもよい。一実施形態では、ハウジング10は機械的に組み立てられてもよい(例えば、エンドキャップ22、24がそれぞれ、管状体20に機械的に取り付けられる)。例えば、エンドキャップ22、24および管状体24は、スナップ嵌め、ロックとキーのメカニズムなどを介して構成されて、互いに機械的に固着されてもよい。かかる実施形態では、ハウジング10は、エンドキャップ22、24それぞれと管状体20とを密封する、シール(図示なし)を含んでもよい。
【0010】
管形状は管形状の長さに沿って延在する軸線を有し、軸線方向とは軸線に平行に延在する方向を指し、径方向とは、軸線に直交して(例えば、管形状の半径/幅に沿って)延在し、軸線に向かう(内側)かまたは軸線から離れる(外側)方向を指すことが、認識されるべきである。入口12および出口14は、ハウジング10のエンドキャップ22、24に形成される。例えば、
図1に示されるように、入口12は、ハウジング10の第1のエンドキャップ22に形成され、出口14は第2のエンドキャップ24に形成される。
【0011】
図2は、フィルタユニット1の断面図である。例えば、
図2の図の断面は、フィルタユニット1を二分割する、
図1のフィルタユニット1の縦断面である。
図2に示されるように、フィルタユニット1は、ハウジング10と、第1のフィルタ40と、第2のフィルタ60とを含む。ハウジング10は、封止された内部空間26を有する。フィルタ40、60はハウジング10内に配置される。
図2に示されるように、フィルタ40、60は、ハウジング10の内部空間26内に配置される。フィルタユニット1は、液体がフィルタユニット1を通って流れる液体流路F
Aを有する。液体流路F
Aは、入口12から出口14まで、直列の第1のフィルタ40および第2のフィルタ60を通って延在する。液体は、液体流路F
Aを通って流れる際に、フィルタ40、60によってフィルタ処理される。
【0012】
図2に示されるように、第1のフィルタ40は、第1のフィルタ媒体42と、第1の軸線方向端部44と、第2の軸線方向端部46とを含む。第1の軸線方向端部44および第2の軸線方向端部46は、第1のフィルタ40の対向端部である。第1のフィルタ媒体42は、第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44と第2の軸線方向端部46の間で、フィルタ40の軸線方向(例えば、方向D
1、方向D
2)に延在する。第1のフィルタ媒体42は、第1のフィルタ40内で管形状を有することができる。図示される実施形態では、第1のフィルタ40は軸線方向入口48を含み、第1のフィルタ媒体42は第1のフィルタ40の径方向出口を形成する。例えば、液体は、軸線方向入口48を通って第1のフィルタ40に入り、(フィルタ処理された後に)第1のフィルタ媒体42を通して第1のフィルタ40から排出される。
【0013】
第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44は、ハウジング10に固着される。第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44は、ハウジング10に接合するかまたは機械的に固着することができる。特に、第1の軸線方向端部44は、ハウジング10の第1のエンドキャップ22に固着される。図示される実施形態では、第1の軸線方向端部44は、ハウジング10の第1のエンドキャップ22に接合(例えば、熱接合、接着接合)される。一実施形態では、第1の軸線方向端部44は、スナップ嵌め、ねじ(例えば、第1の軸線方向端部44が、第1のエンドキャップ22にねじ込むねじ山を有する)などを介して、ハウジング10に機械的に固着されてもよい。図示される実施形態では、第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44は、入口12用のハウジング10の開口部13の全体にわたって配置される。液体は、入口12の開口部13から、軸線方向入口48を通って第1のフィルタ40に流れ込む。第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44は、入口12用の開口部13全体を覆うので、入口12を通ってハウジング10に流れ込む液体が第1のフィルタ20に流し込まれる。液体は次に、フィルタ媒体42を通って流れ、第1のフィルタ40からハウジング10の内部空間26内の空き空間へと排出される。例えば、液体は、軸線方向入口48を通って軸線方向D
2で第1のフィルタ40に入り、第1のフィルタ40から径方向に(例えば、第1のフィルタ40の径方向D
3に、第1のフィルタの径方向D
4に、
図2の紙面奥へと真っ直ぐ延在する径方向に、
図2の紙面の外へと真っ直ぐ延在する径方向に、など)排出される。例えば、
図2に示されるように、液体は、第1のフィルタ40から複数の径方向(例えば、径方向D
3、反対の径方向D
4)に排出される。ハウジング10の内部空間26内で、液体は次に、第1のフィルタ40のフィルタ媒体42から第2のフィルタ60のフィルタ媒体62へと、ハウジング10の軸線方向D
2に流れる。
【0014】
図2に示されるように、第2のフィルタ60は、フィルタ媒体62と、第1の軸線方向端部64と、第2の軸線方向端部66とを含む。第1の軸線方向端部64および第2の軸線方向端部66は、第2のフィルタ60の対向端部である。第2のフィルタ媒体62は、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64と第2の軸線方向端部66との間で、フィルタ60の軸線方向(例えば、軸線方向D
1、軸線方向D
2)に沿って延在する。第2のフィルタ媒体62は、第2のフィルタ60内で管形状を有することができる。図示される実施形態では、第2のフィルタ60はまた、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64に形成される軸線方向出口68を含む。第2のフィルタ媒体62は、
図2に示されるように、第2のフィルタ60の径方向入口を形成することができる。例えば、液体は、第2のフィルタ媒体62を通って径方向で第2のフィルタ60に入り、(フィルタ処理された後に)軸線方向出口68を通して第2のフィルタ60から軸線方向に排出される。
【0015】
第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、ハウジング10に固着される。第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部64は、ハウジング10に接合するかまたは機械的に固着することができる。特に、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、ハウジング10の第2のエンドキャップ24に固着される。図示される実施形態では、第1の軸線方向端部64は、ハウジング10の第1のエンドキャップ24に接合(例えば、熱接合、接着接合など)される。一実施形態では、第1の軸線方向端部64は、スナップ嵌め、ねじ(例えば、第1の軸線方向端部64を内表面26のねじ山にねじ込む)などを介して、ハウジング10に機械的に固着されてもよい。第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、出口16用のハウジング10の開口部15の全体にわたって配置される。図示される実施形態では、第1の軸線方向端部64は、空いた内部空間24内にある液体が第2のフィルタ60を通って流れて、ハウジング10およびフィルタユニット1から出るように、ハウジング10との密封接続を形成する。
【0016】
図2に示されるように、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、入口14用のハウジング10の開口部15の全体にわたって配置される。第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、出口16用のハウジング10の開口部16を完全に覆う。第2のフィルタ60に流れ込む液体は、軸線方向出口68を通って第2のフィルタ60から排出されて、ハウジング10の出口14に入る。液体は、第2のフィルタ60の軸線方向出口68から、ハウジング10の出口14に流れ込む。液体は次に、ハウジング10の出口14を通して、フィルタユニット1から流れ出る。フィルタ媒体62は、第2のフィルタ60の径方向入口を形成することができる。(内部空間26を通って流れて第1のフィルタ40から排出された)液体は、フィルタ媒体62を通って径方向で第2のフィルタ60に入り(例えば、方向D
3で第2のフィルタ60に入る、方向D
4で第2のフィルタ60に入るなど)、第2のフィルタ60から軸線方向に(例えば、方向D
2に)排出される。
【0017】
図2に示されるように、第1のフィルタ40の第1の軸線方向端部44および第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64は、ハウジング10の対向端部に接合される。ハウジング10内で、フィルタ40、60は、ハウジング10の長さLに沿って端から端まで配置される。例えば、フィルタ40、60は、ハウジング10の長さLに沿って連続して配置される。フィルタ40、60は、ハウジング10の軸線方向(例えば、方向D
1、方向D
2)で重なり合う、互いに最も近い側の軸線方向端部46、64を備える。図示される実施形態では、第1のフィルタ40の第2の軸線方向端部46は、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64に固着される。一実施形態では、第1のフィルタ40および第2のフィルタ60は、単一の統合部分として形成されてもよい。例えば、第1のフィルタ40のメインフレームおよび第2のフィルタ60のメインフレームを、単一の統合部分として形成することができ、次に、第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62が単一の統合部分上に設けられる(例えば、取り付けられる、および/または充填される)。一実施形態では、第1のフィルタ40の第2の軸線方向端部46は、第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64から離隔されてもよい。例えば、かかる実施形態では、第1のフィルタ40の第2の軸線方向端部46と第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64との間に空間が設けられてもよい。
【0018】
液体流路FAは、ハウジング10を通って入口12から出口14まで延在する。液体流路は、直列のフィルタ40、60を通って延在するように構成される。液体流路FAは、入口12から出口14まで、直列の第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62を通って延在する。液体は、第1のフィルタ媒体42によってフィルタ処理され、次に第2のフィルタ媒体62によってフィルタ処理される(例えば、第1のフィルタ媒体42によってフィルタ処理された液体が、第2のフィルタ媒体62によってさらにフィルタ処理される)。液体流路FAは、複数の部分fA1、fA2、fA3、fA4、fA5で形成される。一実施形態では、流路の部分fA1、fA2、fA3、fA4、fA5は、互いに連続して接続される。例えば、第2の部分fA2は、第1の部分fA1を第3の部分fA3に接続する(例えば、第2の部分fA2が、第1の部分fA1の終わりから第3の部分fA3の始まりまで延在する)。
【0019】
液体流路FAの第1の部分fA1は、第1のフィルタ40の軸線に沿って、第1のフィルタ40を通って延在する。例えば、第1の部分fA1は、ハウジング10の入口12から軸線方向入口48を通って第1のフィルタ40内へと延在する。液体流路FAの第1の部分fA1は、(フィルタ処理すべき)液体をハウジング10の入口12から第1のフィルタ40内へと方向付ける。液体流路FAの第2の部分fA2は、第1のフィルタ媒体42を通って径方向外側に延在する。例えば、第2の部分fA2は、第1のフィルタ媒体42を通って第1のフィルタ40から出て、ハウジング10の内部空間26内へと延在する。第2の部分fA2は、第1のフィルタ40の第1のフィルタ媒体42から径方向外側へと(例えば、第1のフィルタ40の外に延在する方向D3に、フィルタ40の外に延在する方向D3に、紙面奥へと真っ直ぐ延在する方向に、紙面の外へと真っ直ぐ延在する方向に、など)流れるように、液体を方向付けるように構成される。液体は、第1のフィルタ媒体42を通り抜ける際にフィルタ処理される。例えば、図示される実施形態では、液体は、第1のフィルタ媒体42の樹脂ビーズを通り抜ける際にフィルタ処理される。第1のフィルタ媒体42によってフィルタ処理された液体は、第1のフィルタからハウジング10の内部空間26内へと径方向に排出される。
【0020】
液体流路F
Aの第3の部分f
A3は、第1のフィルタ40の外側および第2のフィルタ60の外側に沿って延在する。第3の部分f
A3は、第1のフィルタ40および第2のフィルタ60両方の外側の内部空間26を通って延在することができる。
図2に示されるように、第3の部分f
A3は軸線方向D
2に延在する。例えば、第3の部分f
A3は、第1のフィルタ40の第2の軸線方向端部46および第2のフィルタ60の第1の軸線方向端部64を越えて軸線方向D
2に延在する。
図2に示されるように、第3の部分f
A3は、第1の部分および第5の部分f
A5と同じ方向(例えば、方向D
2)に延在することができる。
【0021】
液体流路F
Aの第4の部分f
A4は、第2のフィルタ媒体62を通って径方向内側に延在する。第4の部分f
A4は、第2のフィルタ60の外側から(例えば、内部空間26から)第2のフィルタ60内へと延在する。第4の部分f
A4は、第2のフィルタ60内へと径方向内側に(例えば、第2のフィルタ60内へと延在する方向D
3に、第2のフィルタ60内へと延在する方向D
3に、
図2の紙面奥へと真っ直ぐ向かう方向に、
図2の紙面の外へと真っ直ぐ向かう方向に、など)延在する。
図2に示されるように、第2の部分f
A2および第4の部分f
A4は、反対方向D
3、D
4に延在する。
【0022】
液体流路FAの第5の部分fA5は、第2のフィルタ60を通って延在する。第5の部分fA5は軸線方向D2に延在する。例えば、第5の部分fA5は、第2のフィルタ60内から軸線方向出口68を通ってハウジング10の出口14まで延在する。液体流路FAの第5の部分fA5は、フィルタ処理された液体を、第2のフィルタ60からハウジング10の出口14へと方向付ける。第5の部分fA5は、第2のフィルタ60を通って軸線方向(例えば、方向D2)に延在する。例えば、第5の部分fA5は、第1の部分fA1と同じ軸線方向D2に延在することができる。第5の部分fA5は、(第2のフィルタ処理媒体62によってフィルタ処理された後の)液体を、第2のフィルタ60からハウジング10の出口14へと方向付けるように構成される。フィルタ処理された液体は次に、ハウジング10の出口14を通してフィルタユニット1から排出される。(フィルタ処理すべき)液体は、入口12を通ってフィルタユニット1に入り、フィルタ40、60および直列のそのフィルタ媒体42、62に通され、次に、フィルタ処理された液体は出口14から排出される。
【0023】
フィルタユニット1のフィルタ40、60は、例えば、固体微粒子、液体不純物(例えば、有機物質など)、および/または溶存化学種(例えば、溶存金属、イオンなど)を含む、夾雑物をフィルタ処理するように構成されてもよい。フィルタユニット1で使用されるフィルタ媒体42、62は、フィルタユニット1が所望の夾雑物を液体から除去するように選択することができる。
【0024】
図2に示されるように、第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62は、異なるタイプのフィルタ媒体である。かかる実施形態では、第1のフィルタ媒体42は、第1のタイプの夾雑物フィルタ処理を提供し、第2のフィルタ媒体62は、第2のタイプの夾雑物フィルタ処理を提供する。例えば、第1のフィルタ媒体42は金属イオンフィルタ処理を提供してもよく、第2のフィルタ媒体62は粒子フィルタ処理を提供してもよい。一実施形態では、第1のフィルタ媒体42は、使用する間に粒子(例えば、樹脂ビーズなど)を生成することがあり、第2のフィルタ媒体62は、第1のフィルタ媒体42によって生成された粒子を捕捉する粒子フィルタ処理を提供してもよい。これは、有利には、単一のフィルタユニットが、単一のユニットで複数のタイプの夾雑物フィルタ処理を提供すること、および/または粒子を生成するタイプのフィルタ媒体を採用することを可能にすることができる。
【0025】
一実施形態では、第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62は、同じタイプのフィルタ媒体であってもよい。かかる一実施形態では、第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62は、同じタイプの夾雑物フィルタ処理を提供する。第1のフィルタ媒体42は、液体中の夾雑物を第1の濃度まで除去するように構成することができ、第2のフィルタ媒体62は、液体中の夾雑物を第2のより低い濃度までさらに除去するように構成することができる。これは、有利には、フィルタユニットが、多量の夾雑物を含有する液体に対する高負荷の濾過を提供するのを可能にすることができる。
【0026】
図示される実施形態では、第1のフィルタ媒体42は樹脂ビーズである。樹脂ビーズは充填層の形態である。一実施形態では、樹脂ビーズは、1つのタイプ(単一成分)または複数のタイプ(多成分)であることができる。図示される実施形態では、第2のフィルタ媒体62はメンブレンである。メンブレンフィルタは、一実施形態では、単層または多層(例えば、布地層、ポリマーコーティング層など)を有することができる。一実施形態では、第1のフィルタ媒体42および第2のフィルタ媒体62はそれぞれ、メンブレン、樹脂ビーズ、中空繊維、デプス繊維(depth fibers)、スポンジ系媒体、またはそれらの組み合わせのうち1つから選択されてもよい。例えば、メンブレンは、有機物質、金属、粒子、イオン(例えば、カチオンおよびアニオン)などを、液体からフィルタ処理するように構成することができる。例えば、樹脂ビーズは、金属有機物質(例えば、活性炭層などの形態の樹脂ビーズ)をフィルタ処理するように構成することができる。例えば、デプス繊維は、一般に、高汚染負荷用途で使用するように構成される。
【0027】
図3は、フィルタユニット100の別の実施形態の断面図である。フィルタユニット100は、全体として、後述する点を除いて、
図1および
図2のフィルタユニット1と同様の特徴を有する。例えば、フィルタユニット100は、
図1および
図2のフィルタユニット1に関して上述したのと同様に、入口112および出口114を有するハウジング110と、ハウジング110内に配置された第1のフィルタ140および第2のフィルタ160と、入口112から出口114まで、直列の第1のフィルタ140および第2のフィルタ160を通って延在する液体流路F
Bとを含む。例えば、第1のフィルタ140は、ハウジング110の第1のエンドキャップ122に固着された第1の軸線方向端部144を含み、第2のフィルタ140は、ハウジング110の反対側の第2のエンドキャップ124に固着された第2の軸線方向端部146を含む。第1のフィルタ140は第1のフィルタ媒体142を含み、第2のフィルタ160は第2のフィルタ媒体162を含み、
図2および
図3のフィルタ媒体42、62に関して記載したのと同様の特徴を有する。一実施形態では、ハウジング110は、
図1および
図2のハウジング10に関して記述したような(例えば、ベント16A、ベント16B)、ガスを排気する1つまたは複数のベントを含んでもよい。
【0028】
図3に示されるように、第1のフィルタ140は、第1のフィルタ140の第2の軸線方向端部146に形成された軸線方向出口148を含む。第1のフィルタ媒体142は、第1のフィルタ140の径方向入口であるように構成される。第1のフィルタ140は、第1のフィルタ媒体142によってフィルタ処理された液体(例えば、第1のフィルタ140に流れ込む流体)を、軸線方向出口148を通して排出するように構成される。第2のフィルタ160は、第2のフィルタ160の第1の軸線方向端部164に形成された軸線方向入口168を含む。第2のフィルタ媒体162は、第2のフィルタ160の径方向出口であるように構成される。第1のフィルタ140の第2の軸線方向端部146は、第1のフィルタ160の軸線方向出口148が第2のフィルタ160の軸線方向入口168に流体接続するようにして、第2のフィルタ160の第1の軸線方向端部164に固着される。例えば、第1のフィルタ140の第2の軸線方向端部146は、第2のフィルタ160の第1の軸線方向端部164に接合(例えば、熱接合)することができる。軸線方向端部146、164は、第1のフィルタ140の軸線方向出口148が第2のフィルタの軸線方向入口168と重なり合うようにして接続される。一実施形態では、第1のフィルタ140および第2のフィルタ160は、単一の統合部分として形成されてもよい。例えば、第1のフィルタ140のメインフレームおよび第2のフィルタ160のメインフレームを、単一の統合部分として形成することができ、次に、第1のフィルタ媒体142および第2のフィルタ媒体162が単一の統合部分上に設けられる(例えば、取り付けられる、および/または充填される)。
【0029】
図3に示されるように、ハウジング110の内部空間126は、上部内部空間126Aと下部内部空間126Bとを含む。フィルタユニット100は、上部内部空間126Aを下部内部空間126Bから分離するディバイダ190を含む。ハウジング110の入口112は上部内部空間126Aに接続し(例えば、フィルタ処理されていない液体を上部内部空間126A内へと方向付ける)、出口114は下部内部空間124Bから接続する。液体流路F
Bによって図示されるように、フィルタユニット100の構成によって、液体はフィルタ140、160を通り抜けて、上部内部空間126Aから下部内部空間126Bへと流れる(例えば、ハウジング110内で入口112から出口114へと流れる)。例えば、上部内部空間126Aは、フィルタ140、160の接続された軸線方向出口148および軸線方向入口168を通して、下部内部空間126Bに接続される。
【0030】
第1のフィルタ媒体142は、第1のフィルタ140の径方向入口であり、第2のフィルタ媒体162は、第2のフィルタ160の径方向出口である。液体は、第1のフィルタ媒体142を通って径方向で第1のフィルタ140に入り(例えば、第1のフィルタ140内へと延在する方向D
3に、第1のフィルタ140内へと延在する方向D
4に、など)、(フィルタ処理された後に)第1のフィルタ140の軸線方向(例えば、方向D
2)で軸線方向出口148を通して第1のフィルタ140から排出される。液体は、(第1のフィルタ140から)軸線方向入口168を通って第2のフィルタ160の軸線方向で(例えば、方向D
2で)第2のフィルタ160に流れ込み、第2のフィルタ媒体162を通して第2のフィルタ160から径方向に(例えば、第2のフィルタ160内へと延在する方向D
3に、第2のフィルタ160内へと延在する方向D
4に、など)排出される。例えば、
図3に示されるように、液体は、第2のフィルタ160から複数の径方向(例えば、径方向D
3、反対の径方向D
4)に排出される。図示される実施形態では、液体は、第1のフィルタ媒体142を通って径方向内側に方向付けられ、第2のフィルタ媒体162を通して径方向外側に方向付けられる。
【0031】
液体流路FBは、ハウジング110を通って入口112から出口114まで延在する。液体流路は、直列のフィルタ140、160を通って延在するように構成される。液体流路FBは、入口112から出口114まで、直列の第1のフィルタ142および第2のフィルタ162を通って延在する。液体は、第1のフィルタ媒体142によってフィルタ処理され、次に第2のフィルタ媒体162によってフィルタ処理される(例えば、第1のフィルタ媒体142によってフィルタ処理された液体が、第2のフィルタ媒体162によってさらにフィルタ処理される)。液体流路FBは、複数の部分fB1、fB2、fB3、fB4、fB5で形成される。一実施形態では、流路の部分fB1、fB2、fB3、fB4、fB5は、互いに連続して接続される。例えば、第2の部分fB2は、第1の部分fB1を第3の部分fB3に接続する(例えば、第2の部分fB2が、第1の部分fB1の終わりから第3の部分fB3の始まりまで延在する)。
【0032】
液体流路FBの第1の部分fB1は、第1のフィルタ140の外側に沿って内部空間126を通って延在する。第1の部分fB1は、フィルタ140、160の外側にあり、ハウジング110の軸線方向(例えば、方向D2)に延在する。例えば、第1の部分fB1は、ハウジング110の入口112からフィルタ140、160の外側の上部内部空間126内へと延在する。液体流路FBの第1の部分fB1は、(フィルタ処理すべき)液体をハウジング110の入口112から第1のフィルタのフィルタ媒体142へと方向付ける。
【0033】
液体流路F
Bの第2の部分f
B2は、第1のフィルタ媒体142を通って径方向内側に延在する。例えば、第2の部分f
B2は、ハウジング110の内部空間126から(例えば、上部内部空間126Aから)第1のフィルタ媒体142を通って第1のフィルタ124内へと延在する。第2の部分f
B2は、液体を方向付けて、第1のフィルタ媒体142を通って径方向内側に(例えば、第1のフィルタ140内へと延在する方向D
3に、第1のフィルタ140内へと延在する方向D
4に、など)流すように構成される。液体は、
図2および
図3の第1のフィルタ媒体42の場合と同様に、第1のフィルタ媒体142を通り抜ける際にフィルタ処理される。
【0034】
液体流路F
Bの第3の部分f
B3は、第1のフィルタ140から第2のフィルタ160まで延在する。第3の部分f
B3は、第1のフィルタ140の軸線に沿って(例えば、軸線方向D
2に)第1のフィルタ140を通って延在し、第2のフィルタ160の軸線に沿って(例えば、軸線方向D
2に)第2のフィルタ160を通って延在する。第3の部分f
B3は、第1のフィルタ140の軸線方向出口148および第2のフィルタ160の軸線方向入口168を通って延在する。第3の部分f
B3は、第1のフィルタ媒体142によってフィルタ処理された液体を、第1のフィルタ140から第2のフィルタ160内へと方向付けるように構成される。例えば、第3の部分f
B3内を流れる液体は、第1のフィルタ140の軸線方向出口148から第2のフィルタ160の軸線方向入口168内へと排出される。
図3に示されるように、第3の部分f
B3は、第1の部分f
B1と同じ方向(例えば、方向D
2)に延在することができる。
【0035】
液体流路F
Bの第4の部分f
B4は、第2のフィルタ媒体162を通って径方向外側に延在する。第4の部分f
A4は、第2のフィルタ160の内側から内部空間126内へ(例えば、下部内部空間126B内へ)と延在する。第4の部分f
A4は、第2のフィルタ160内の液体を方向付けて、第2のフィルタ媒体162を通って径方向外側に(例えば、第2のフィルタ160の外に延在する方向D
3に、第2のフィルタ160の外に延在する径方向D
3に、など)内部空間126内へと流すように構成される。
図3に示されるように、第2の部分f
B2および第4の部分f
B4は、反対方向D
3、D
4に延在する。
【0036】
液体流路F
Bの第5の部分f
B5は、第1のフィルタ140の外側に沿って内部空間126を通って延在する。第5の部分f
B5は、フィルタ140、160の外側にあり、ハウジング110の軸線方向D
2に延在する。例えば、第5の部分f
B5は、フィルタ140、160の外側の下部内部空間126Bから、ハウジング110の出口114まで延在する。第5の部分f
B5は、(第2のフィルタ処理媒体162によってフィルタ処理された後の)液体を、第2のフィルタ160からハウジング110の出口114へと方向付ける。
図3に示されるように、第5の部分f
B5は、液体流路F
Bの第1の部分f
B2および第3の部分f
B2と同じ方向D
2に延在することができる。フィルタ処理された液体は次に、フィルタユニット100を通してハウジング110の出口114から排出される。(フィルタ処理すべき)液体は、入口112を通ってフィルタユニット101に入り、フィルタ140、142および直列のそのフィルタ媒体142、162に通され、次に、フィルタ処理された液体は出口114から排出される。
【0037】
図4は、フィルタユニット内で液体をフィルタ処理する方法1000のブロックフロー図である。方法1000は、
図1および
図2のフィルタユニット1、ならびに
図3のフィルタユニット100に適用されてもよい。フィルタユニットは、ハウジング(例えば、ハウジング10、ハウジング110)と、ハウジング内に配置された第1のフィルタ(例えば、第1のフィルタ40、第1のフィルタ140)および第2のフィルタ(例えば、第2のフィルタ60、第2のフィルタ160)とを含む。方法1000は1010で始まる。
【0038】
1010で、液体は、ハウジングの入口(例えば、入口12、入口112)から、第1のフィルタの第1のフィルタ媒体(例えば、第1のフィルタ媒体42、第1のフィルタ媒体142)へと方向付けられる。一実施形態では、1010で液体を方向付けることは、液体を第1のフィルタの軸線方向入口(例えば、軸線方向入口48)に通すこと1012を含むことができる。一実施形態では、1010で液体を方向付けることは、液体を入口から、第1および第2のフィルタの外側にあるハウジングの内部空間(例えば、内部空間26、内部空間126)内へと方向付けること1014を含むことができる。方法1000は次に1020に進む。
【0039】
1020で、液体は、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に通される。一実施形態では、1020で、液体は、第1のフィルタ媒体を通して径方向外側に通る(例えば、液体流路FAの第2の部分fA2)。例えば、液体は、第1のフィルタを出てハウジングの内部空間の空き空間(例えば、第1のフィルタ40の外側に沿った内部空間24の空き空間)内へと方向付けられる。一実施形態では、1020で、液体は、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側に通る(例えば、液体流路FBの第2の部分fB2)に通る。方法1000は次に1030に進む。例えば、液体は、内部空間から第1のフィルタ内へと(例えば、上部内部空間126Aから第1のフィルタ140内へと)方向付けられる。方法1000は次に1030に進む。
【0040】
1030で、液体は、第1のフィルタ媒体から第2のフィルタの第2のフィルタ媒体(例えば、第2のフィルタ媒体62、第2のフィルタ媒体162)へと方向付けられる。一実施形態では、1030で液体を方向付けることは、第1のフィルタの外側に沿ってハウジングの内部空間を通って液体を方向付けること(例えば、液体流路FAの第3の部分fA3)1032を含む。一実施形態では、1030で液体を方向付けることは、第1のフィルタの軸線方向出口(例えば、軸線方向出口148)および第2のフィルタの軸線方向入口(例えば、軸線方向入口168)に液体を通すこと1034を含むことができる。方法1000は次に1040に進む。
【0041】
1040で、液体は、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に通される。一実施形態では、1020では、液体は第1のフィルタ媒体を通して径方向外側に通され、1040では、液体は第2のフィルタ媒体を通して径方向内側に通される(例えば、液体流路FAの第4の部分fA4)。例えば、液体は、第2のフィルタ媒体を通して、ハウジングの内部空間(例えば、フィルタ20、40の外側の内部空間24)から第2のフィルタ内へと径方向内側に方向付けられる。一実施形態では、1020では、液体は第1のフィルタ媒体を通して径方向内側に通され、1040では、液体は第2のフィルタ媒体を通して径方向外側に通される(例えば、液体流路FBの第4の部分fB4)。例えば、液体は、フィルタ媒体を通してハウジングの内部空間(例えば、下部内部空間126B)内へと径方向外側に方向付けられる。一実施形態では、方法1000は次に、1050にも進んでもよい。
【0042】
1050で、液体は、第2のフィルタ媒体からハウジングの出口(例えば、出口14、出口114)へと方向付けられる。一実施形態では、1050で液体をハウジングの出口へと方向付けることは、第2のフィルタの軸線方向出口(例えば、軸線方向出口68)に液体を通すこと1052を含むことができる。例えば、1052で液体を軸線方向出口に通すことは、液体を、第2のフィルタの軸線方向出口から出口用のハウジングの開口部(例えば、開口部15)内へと方向付けることを含むことができる。一実施形態では、1050で液体をハウジングの出口へと方向付けることは、フィルタ処理された液体を第1および第2のフィルタの外側へと方向付けること1054を含むことができる(例えば、フィルタ処理された液体は、下部内部空間126Bの第2のフィルタ媒体162から排出される)。例えば、1054で、フィルタ処理された液体をフィルタの外側へと方向付けることは、液体を第2のフィルタの外側に沿って方向付けること(例えば、液体流路FBの第5の部分fB5)を含むことができる。
【0043】
一実施形態における方法1000は、
図1および2のフィルタユニット1に関して上述したような特徴、ならびに/あるいは
図3のフィルタユニット100に関して上述したような特徴を含むように、修正されてもよいことが認識されるべきである。
【0044】
態様
態様1~11はいずれも、態様12~18のいずれかと組み合わせることができる。
【0045】
態様1。入口および出口を有するハウジングと、ハウジング内に配置され、第1のフィルタ媒体を含む第1のフィルタと、ハウジング内に配置され、第2のフィルタ媒体を含む第2のフィルタと、入口から出口まで、直列の第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体を通って延在する液体流路であって、液体を、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に方向付け、液体を、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に方向付けるように構成された、液体流路とを備える、液体をフィルタ処理するためのフィルタユニット。
【0046】
態様2。第1のフィルタおよび第2のフィルタが、ハウジングの長さに沿って端から端まで配置される、態様1に記載のフィルタユニット。
【0047】
態様3。液体流路が、第1のフィルタ媒体を通して径方向外側に液体を方向付け、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側に液体を方向付けるように構成され、第1のフィルタ媒体が第1のフィルタの径方向出口であり、第2のフィルタ媒体が第2のフィルタの径方向入口である、態様1および2のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0048】
態様4。液体流路が、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側に液体を方向付け、第2のフィルタ媒体を通して径方向外側に液体を方向付けるように構成され、第1のフィルタ媒体が第1のフィルタの径方向入口であり、第2のフィルタ媒体が第2のフィルタの径方向出口である、態様1および2のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0049】
態様5。ハウジングが、第1のエンドキャップと第2のエンドキャップとを有し、第1のフィルタの第2の端部が第1のエンドキャップに固着され、ハウジングの第2のエンドキャップが第2のフィルタの第2の端部に固着される、態様1から4のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0050】
態様6。第1のエンドキャップがハウジングの入口を含み、第2のエンドキャップがハウジングの出口を含む、態様5に記載のフィルタユニット。
【0051】
態様7。径方向内側および径方向外側が互いに反対方向である、態様1から6のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0052】
態様8。流路が順に、第1のフィルタを通って軸線方向に延在する第1の部分と、第1のフィルタ媒体を通って径方向内側および径方向外側の一方に延在する第2の部分と、第1のフィルタの外側に沿って軸線方向に延在するか、第1のフィルタの軸線方向入口および第2のフィルタの軸線方向出口を通って延在するかの一方である第3の部分と、第2のフィルタ媒体を通って径方向内側および径方向外側の他方に延在し、第2のフィルタ媒体を通る第4の部分と、第2のフィルタを通って軸線方向に延在する第5の部分とを含む、態様1から7のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0053】
態様9。第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体が同じタイプのフィルタ媒体である、態様1から8のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0054】
態様10。第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体が異なるタイプのフィルタ媒体である、態様1から8のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0055】
態様11。第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体がそれぞれ、メンブレン、樹脂ビーズ、中空繊維、デプス繊維、スポンジ系媒体、またはそれらの組み合わせから選択される、態様1から8のいずれか1つに記載のフィルタユニット。
【0056】
態様12。入口および出口を有するハウジングを含むフィルタユニット内の液体をフィルタ処理する方法であって、液体をハウジングの入口からハウジング内に配置された第1のフィルタの第1のフィルタ媒体へと方向付けることと、液体を、第1のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の一方に通すことと、液体を第1のフィルタからハウジング内に配置された第2のフィルタの第2のフィルタ媒体へと方向付けることと、液体を、第2のフィルタ媒体を通して径方向内側および径方向外側の他方に通すこととを含む、方法。
【0057】
態様13。液体を第2のフィルタ媒体からハウジングの出口へと方向付けることをさらに含む、態様12に記載の方法。
【0058】
態様14。液体を第2のフィルタ媒体からハウジングの出口へと方向付けることが、液体を第2のフィルタの軸線方向出口に通すことを含む、態様12および13のいずれか1つに記載の方法。
【0059】
態様15。液体を第2のフィルタ媒体からハウジングの出口へと方向付けることが、液体を第1のフィルタおよび第2のフィルタの外側で出口へと方向付けることを含む、態様12および13のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
態様16。液体をハウジングの入口から第1のフィルタの第1のフィルタ媒体へと方向付けることが、液体を第1のフィルタの軸線方向入口に通すことを含む、態様12、13、および14のいずれか1つに記載の方法。
【0061】
態様17。第1のフィルタおよび第2のフィルタがハウジングの内部空間内に配置され、液体をハウジングの入口から第1のフィルタの第1のフィルタ媒体へと方向付けることが、液体を入口から第1のフィルタおよび第2のフィルタの外側にあるハウジングの内部空間内へと方向付けることを含む、態様12、13、および15のいずれか1つに記載の方法。
【0062】
態様18。第1のフィルタ媒体および第2のフィルタ媒体がそれぞれ、メンブレン、樹脂ビーズ、中空繊維、デプス繊維、スポンジ系媒体、またはそれらの組み合わせから選択される、態様12から17のいずれか1つに記載の方法。
【0063】
本出願に開示した実施例は、あらゆる点で例示的であって限定的ではないものとみなされるべきである。本発明の範囲は前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と等価の意味および範囲内にあるすべての変更が包含されるものとする。
【国際調査報告】