(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】製造システムにおけるマルチレベルRFパルス監視およびRFパルス化パラメータ最適化
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503884
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 US2022051441
(87)【国際公開番号】W WO2023107314
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キャントウェル, ダーモット
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー, クエンティン アーニー
(72)【発明者】
【氏名】マルコフ, セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】クマール, ジャティンダー
(57)【要約】
製造システムにおけるマルチレベルRFパルス監視およびRFパルス化パラメータ最適化のための方法およびシステムが提供される。無線周波数(RF)信号が、RFパルス化パラメータのセットに従って処理チャンバ内でパルス化される。RF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータが、1つまたは複数のセンサから受け取られる。1つまたは複数のピークが、検出されたマルチレベルRFパルス波形中で識別される。各識別されたピークは、処理チャンバ内でのRF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する。検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの判定が、識別された1つまたは複数のピークに基づいて行われる。検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示が、クライアントデバイスに提供される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFパルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内で無線周波数(RF)信号をパルス化することであって、前記RFパルス化パラメータのセットが、前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによって前記RF信号パルス化に基づいて前記処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する、RF信号をパルス化することと、
前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、前記RF信号パルス化に基づく前記処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることと、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することであって、前記識別された1つまたは複数のピークの各々が、前記処理チャンバ内での前記RF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する、1つまたは複数のピークを識別することと、
前記識別された1つまたは複数のピークに基づいて、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することと、
前記製造システムに接続されたクライアントデバイスに、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
RF信号スパイクに関連する、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を識別することであって、前記RF信号スパイクが、第1の状態と第2の状態との間の前記処理チャンバ内の前記RF信号のパルスに対応し、前記1つまたは複数の識別された領域の各それぞれの領域が、前記識別された1つまたは複数のピークのそれぞれのピークに対応する、1つまたは複数の領域を識別すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することは、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形のそれぞれの識別された領域の位置またはマグニチュードのうちの少なくとも1つが、前記目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイク領域の目標位置または目標マグニチュードのうちの少なくとも1つに対応するかどうかを判定することと、
前記それぞれの識別された領域の前記位置または前記マグニチュードのうちの前記少なくとも1つが、前記目標信号スパイク領域の前記目標位置または前記目標マグニチュードのうちの前記少なくとも1つに対応すると判定したことに応答して、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定することと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
変換されたマルチレベルRFパルス波形データを得るために、前記センサデータに対して1つまたは複数のデータ変換演算を適用することであって、前記データ変換演算が、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つまたは複数のRF信号スパイクの強度を増幅し、前記RF信号スパイクに関連する前記1つまたは複数の領域が、前記変換されたマルチレベルRFパルス波形に基づいて識別される、1つまたは複数のデータ変換演算を適用すること
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
機械学習モデルへの入力として前記センサデータおよび前記RFパルス化パラメータのセットを提供することであって、前記機械学習モデルが、RF信号スパイクに関連する、それぞれのマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を予測するようにトレーニングされる、前記センサデータおよびRFパルス化パラメータの前記セットを提供することと、
前記機械学習モデルの1つまたは複数の出力を得ることと、
前記1つまたは複数の得られた出力から、RF信号スパイクデータを抽出することであって、前記RF信号スパイクデータが、RF信号スパイクを含む、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を指し示し、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークが、前記RF信号スパイクを含む、前記RF信号スパイクデータによって指し示された前記1つまたは複数の領域に対応する、RF信号スパイクデータを抽出することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記RFパルス化パラメータが、パルス化デューティサイクルパラメータ、パルス化バイアスシフトパラメータ、パルス化電力パラメータ、パルス化周波数パラメータ、またはパルス化振幅パラメータのうちの少なくとも1つを含み、前記処理チャンバに関連する前記1つまたは複数のRFジェネレータが、前記RFパルス化パラメータに基づいてパルス化RF信号波形を生成するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記処理チャンバに関連する前記1つまたは複数のセンサが、光周波数センサ(OFS)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記処理チャンバに関連する前記1つまたは複数のRFジェネレータが、前記処理チャンバに接続された複数のRFジェネレータを含み、前記マルチレベルRFパルス波形が、前記複数のRFジェネレータによってパルス化された前記RF信号に基づいて検出されたRFパルス化応答を指し示す、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
命令を記憶する非一時的機械可読ストレージ媒体であって、前記命令が、実行されたときには、処理デバイスに、
無線周波数(RF)パルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内でRF信号をパルス化することであって、前記RFパルス化パラメータのセットが、前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによって前記RF信号パルス化に基づいて前記処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する、RF信号をパルス化することと、
前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、前記RF信号パルス化に基づく前記処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることと、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することであって、前記識別された1つまたは複数のピークの各々が、前記処理チャンバ内での前記RF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する、1つまたは複数のピークを識別することと、
前記識別された1つまたは複数のピークに基づいて、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することと、
前記製造システムに接続されたクライアントデバイスに、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することと
を行わせる、非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項10】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
RF信号スパイクに関連する、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を識別することであって、前記RF信号スパイクが、第1の状態と第2の状態との間の前記処理チャンバ内の前記RF信号のパルスに対応し、前記1つまたは複数の識別された領域の各それぞれの領域が、前記識別された1つまたは複数のピークのそれぞれのピークに対応する、1つまたは複数の領域を識別すること
を含む、請求項9に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項11】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することは、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形のそれぞれの識別された領域の位置またはマグニチュードのうちの少なくとも1つが、前記目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイク領域の目標位置または目標マグニチュードのうちの少なくとも1つに対応するかどうかを判定することと、
前記それぞれの識別された領域の前記位置または前記マグニチュードのうちの前記少なくとも1つが、前記目標信号スパイク領域の前記目標位置または前記目標マグニチュードのうちの前記少なくとも1つに対応すると判定したことに応答して、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定することと
を含む、請求項10に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項12】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
変換されたマルチレベルRFパルス波形データを得るために、前記センサデータに対して1つまたは複数のデータ変換演算を適用することであって、前記データ変換演算が、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つまたは複数のRF信号スパイクの強度を増幅し、前記RF信号スパイクに関連する前記1つまたは複数の領域が、前記変換されたマルチレベルRFパルス波形に基づいて識別される、1つまたは複数のデータ変換演算を適用すること
をさらに含む、請求項10に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項13】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
機械学習モデルへの入力として前記センサデータおよび前記RFパルス化パラメータのセットを提供することであって、前記機械学習モデルが、RF信号スパイクに関連する、それぞれのマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を予測するようにトレーニングされる、前記センサデータおよびRFパルス化パラメータの前記セットを提供することと、
前記機械学習モデルの1つまたは複数の出力を得ることと、
前記1つまたは複数の得られた出力から、RF信号スパイクデータを抽出することであって、前記RF信号スパイクデータが、RF信号スパイクを含む、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を指し示し、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークが、前記RF信号スパイクを含む、前記RF信号スパイクデータによって指し示された前記1つまたは複数の領域に対応する、RF信号スパイクデータを抽出することと
を含む、請求項9に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項14】
前記RFパルス化パラメータが、パルス化デューティサイクルパラメータ、パルス化バイアスシフトパラメータ、パルス化電力パラメータ、パルス化周波数パラメータ、またはパルス化振幅パラメータのうちの少なくとも1つを含み、前記処理チャンバに関連する前記1つまたは複数のRFジェネレータが、前記RFパルス化パラメータに基づいてパルス化RF信号波形を生成するものである、請求項9に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項15】
前記処理チャンバに関連する前記1つまたは複数のセンサが、光周波数センサ(OFS)を含む、請求項9に記載の非一時的機械可読ストレージ媒体。
【請求項16】
メモリと、
前記メモリに接続された処理デバイスであって、前記処理デバイスは、
無線周波数(RF)パルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内でRF信号をパルス化することであって、前記RFパルス化パラメータのセットが、前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによって前記RF信号パルス化に基づいて前記処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する、RF信号をパルス化することと、
前記処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、前記RF信号パルス化に基づく前記処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることと、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することであって、前記識別された1つまたは複数のピークの各々が、前記処理チャンバ内での前記RF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する、1つまたは複数のピークを識別することと、
前記識別された1つまたは複数のピークに基づいて、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することと、
前記製造システムに接続されたクライアントデバイスに、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することと
を行うためのものである、処理デバイスと、
を含む、システム。
【請求項17】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
RF信号スパイクに関連する、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を識別することであって、前記RF信号スパイクが、第1の状態と第2の状態との間の前記処理チャンバ内の前記RF信号のパルスに対応し、前記1つまたは複数の識別された領域の各それぞれの領域が、前記識別された1つまたは複数のピークのそれぞれのピークに対応する、1つまたは複数の領域を識別すること
を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することは、
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形のそれぞれの識別された領域の位置またはマグニチュードのうちの少なくとも1つが、前記目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイク領域の目標位置または目標マグニチュードのうちの少なくとも1つに対応するかどうかを判定することと、
前記それぞれの識別された領域の前記位置または前記マグニチュードのうちの前記少なくとも1つが、前記目標信号スパイク領域の前記目標位置または前記目標マグニチュードのうちの前記少なくとも1つに対応すると判定したことに応答して、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形が、前記目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定することと
を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
変換されたマルチレベルRFパルス波形データを得るために、前記センサデータに対して1つまたは複数のデータ変換演算を適用することであって、前記データ変換演算が、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つまたは複数のRF信号スパイクの強度を増幅し、前記RF信号スパイクに関連する前記1つまたは複数の領域が、前記変換されたマルチレベルRFパルス波形に基づいて識別される、1つまたは複数のデータ変換演算を適用すること
をさらに含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークを識別することは、
機械学習モデルへの入力として前記センサデータおよび前記RFパルス化パラメータのセットを提供することであって、前記機械学習モデルが、RF信号スパイクに関連する、それぞれのマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を予測するようにトレーニングされる、前記センサデータおよびRFパルス化パラメータの前記セットを提供することと、
前記機械学習モデルの1つまたは複数の出力を得ることと、
前記1つまたは複数の得られた出力から、RF信号スパイクデータを抽出することであって、前記RF信号スパイクデータが、RF信号スパイクを含む、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を指し示し、前記検出されたマルチレベルRFパルス波形中の前記1つまたは複数のピークが、前記RF信号スパイクを含む、前記RF信号スパイクデータによって指し示された前記1つまたは複数の領域に対応する、RF信号スパイクデータを抽出することと
を含む、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に製造システムに関し、より詳細には、製造システムにおけるマルチレベルRFパルス監視およびパルス化パラメータ最適化に関する。
【背景技術】
【0002】
基板プロセス(たとえば、エッチングプロセス、堆積プロセスなど)が、製造システムの処理チャンバにおいて基板のために実施され得る。処理チャンバにおいて実施される各基板プロセスは、特定のプロセスレシピに従って実施され得る。いくつかの事例では、プロセスレシピの1つまたは複数の動作は、(たとえば、処理チャンバ内のRFジェネレータ、または処理チャンバに結合されたRFジェネレータを介して)処理チャンバ内で1つまたは複数の無線周波数(RF)信号をパルス化することを含み得る。たとえば、製造システムのユーザ(たとえば、オペレータ、技術者など)は、製造システムに接続されたクライアントデバイスを介して1つまたは複数のRFパルス化パラメータ(たとえば、パルス化デューティサイクルパラメータ、パルス化バイアスシフトパラメータなど)を提供することができ、製造システムにおける1つまたは複数のRFジェネレータは、1つまたは複数の提供されたRFパルス化パラメータに従って処理チャンバ内でRF信号をパルス化することができる。製造システムのユーザが、基板プロセスレシピに従って、目標マルチレベルRFパルス波形が処理チャンバにおいて生成されることを引き起こすようにRFパルス化パラメータをチューニングすることは困難であり得る。
【発明の概要】
【0003】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的理解を提供するための、本開示の簡略化された概要である。この発明の概要は、本開示の広範囲な概要ではない。本開示の重要なまたは重大な要素を識別することも、本開示の特定の実装形態のいかなる範囲または特許請求のいかなる範囲を定めることも意7されない。それの唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明への前置きとして、簡略化された形態で本開示のいくつかの概念を提示することである。
【0004】
本開示の一態様では、方法は、RFパルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内で無線周波数(RF)信号をパルス化することを含む。RFパルス化パラメータのセットは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによってRF信号パルス化に基づいて処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する。方法は、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、RF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることをさらに含む。方法は、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することをさらに含む。識別された1つまたは複数のピークの各々は、処理チャンバ内でのRF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する。方法は、識別された1つまたは複数のピークに基づいて、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することをさらに含む。方法は、製造システムに接続されたクライアントデバイスに、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することをさらに含む。
【0005】
本開示の別の態様では、非一時的機械可読ストレージ媒体は、命令であって、実行されたときには、処理デバイスに、無線周波数(RF)パルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内でRF信号をパルス化することを行わせる命令を記憶する。RFパルス化パラメータのセットは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによってRF信号パルス化に基づいて処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する。処理デバイスは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、RF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることをさらに行うためのものである。処理デバイスは、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することをさらに行うためのものである。識別された1つまたは複数のピークの各々は、処理チャンバ内でのRF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する。処理デバイスは、識別された1つまたは複数のピークに基づいて、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することをさらに行うためのものである。処理デバイスは、製造システムに接続されたクライアントデバイスに、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することをさらに行うためのものである。
【0006】
本開示の別の態様では、システムは、メモリと、メモリに結合された処理デバイスとを含む。処理デバイスは、無線周波数(RF)パルス化パラメータのセットに従って、製造システムの処理チャンバ内でRF信号をパルス化することを行うためのものである。RFパルス化パラメータのセットは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによってRF信号パルス化に基づいて処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する。処理デバイスは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、RF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることをさらに行うためのものである。処理デバイスは、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することをさらに行うためのものである。識別された1つまたは複数のピークの各々は、処理チャンバ内でのRF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応する。処理デバイスは、識別された1つまたは複数のピークに基づいて、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することをさらに行うためのものである。処理デバイスは、製造システムに接続されたクライアントデバイスに、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供することをさらに行うためのものである。
【0007】
本開示は、添付の図面の図中で、限定としてではなく例として図示されている。本開示における「ある(an)」または「一(one)」実施形態への異なる言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものとは限らず、そのような言及は、少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の態様による、例示的システムアーキテクチャを図示するブロック図である。
【
図2】本開示の態様による、RFパルス監視のための方法の流れ図である。
【
図3】本開示の態様による、処理チャンバ内の波形およびマルチレベルパルス化を測定することに関連する例示的な無線周波数(RF)信号エンジンを図示するブロック図である。
【
図4】本開示の態様による、マルチレベルRFパルス波形、関連するスパイク信号、および関連するピークを図示するグラフである。
【
図5A-B】本開示の態様による、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のRFピークを検出するために、機械学習モデルをトレーニングし、使用するための方法の流れ図である。
【
図5C】本開示の態様による、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のRFピークを検出するために、機械学習モデルをトレーニングし、使用するための方法の流れ図である。
【
図6】本開示の態様による、RFパルス化パラメータのセットを更新するための方法の流れ図である。
【
図7】本開示の態様による、コンピュータシステムを図示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で開示される実施形態は、製造システムにおけるマルチレベルRFパルス監視およびRFパルス化パラメータ最適化のための方法およびシステムを含む。製造システムは、(本明細書において基板プロセスと呼ばれる)基板についてのプロセスを実施するように構成された製造機器を含み得る。基板は、ウエハ、半導体、ディスプレイなどを含み得る。基板プロセスは、基板の表面上に薄膜を堆積させるための堆積プロセス(たとえば、化学気相堆積(CVD)プロセス、原子層堆積(ALD)プロセス、物理的気相堆積(PVD)プロセスなど)を含み得る。他のまたは同様の実施形態では、基板プロセスは、目標パターンを作成するために、基板の表面上に堆積された材料の部分をエッチング除去するためのエッチングプロセスを含み得る。製造システム(たとえば、処理チャンバなど)の基板処理機器は、特定の基板プロセスに関連するプロセスレシピ(たとえば、堆積プロセスレシピ、エッチングプロセスレシピなど)の1つまたは複数の動作を実施することによって、基板を処理することができる。プロセスレシピは、移送動作(たとえば、ロボットが、異なる位置に基板を輸送すること)、処理動作(たとえば、処理チャンバにおいて基板を処理すること)、洗浄動作(たとえば、処理動作の後に処理チャンバを洗浄すること)など、複数のレシピ動作を含み得る。
【0010】
いくつかの基板プロセスでは、流体が、気体状態で処理チャンバに流され、無線周波数(RF)エネルギーが、レシピ動作のために気体状態からプラズマ状態に流体の状態を変更する(たとえば、プラズマをストライクすることと呼ばれる)ために、流体に適用される。適用されるRFエネルギーは、本明細書ではRF信号と呼ばれる。流体が、気体状態からプラズマ状態に変化するとき、流体の分子の解離があり、これは、処理チャンバ中の圧力を増加させる。いくつかの事例では、RF信号は、一連のパルスとして適用される。いくつかの事例では、RF信号をパルス化することは、RF信号を生成することと、特定の周波数においてRF信号を発振させることとを含む。いくつかの事例では、パルス化されたRF信号は、変動するレベル(たとえば、より高いエネルギーレベルと、それに続くより低いまたはゼロエネルギーレベル)においてRFエネルギーを放出する。処理チャンバにあるセンサ(たとえば、光周波数センサ(OFS))、または処理チャンバに結合されたセンサが、波形としてRF信号のパルスを検出することができる。波形は、経時的なRFパルス化に基づく処理チャンバ内で検出された周波数の変化を指す。たとえば、1つまたは複数のRFパルスジェネレータは、処理チャンバ内でRFパルス化波形を生成することができる。
【0011】
従来のシステムでは、シングルレベルRFパルスが、処理チャンバ内で提供される。そのようなシングルレベルRFパルスは、シングルレベルパルス化波形として検出可能である。シングルレベルパルス化波形は、RFパルス化期間内に単一のエネルギーレベルにおいて発振されたRF信号について(たとえば、処理チャンバ中のセンサによって)検出可能である波形を指す。従来の方法のシングルレベルパルス化波形は、チャンバにおいて提供されるRF信号に関連する、単一の周波数および単一のデューティサイクル(換言すれば、RF信号のためのエネルギーを提供することに関連する回路がオンである時間の、その回路がオフである時間と比較した比)を有する。処理チャンバ内の気体またはプラズマは、RF信号パルス化に反応し、処理チャンバセンサは、したがって、シングルレベルパルス化波形を検出することができる。検出された波形は、RF信号パルス化に対する気体またはプラズマの反応を指し示す。
【0012】
従来、単一のデューティサイクルを持つシングルレベルパルスのみが、そのようなパルスを測定および制御することの容易さにより、プロセス動作において使用されている。従来のシステムまたは方法のパルスは、正方形パルスであり、これは、RF信号が、ベースライン周波数(換言すれば、RF信号のためのエネルギーを提供することに関連する回路がオフであるとき)と、単一のエネルギーレベル(たとえば、シングルレベル)との間で発振することを意味する(換言すれば、そのようなパルスについて検出された波形は、正方形の形状を指し示す)。マルチレベルパルス(たとえば、マルチレベル)は、単一のRFパルス化期間内で複数の周波数レベルの間で発振されるRF信号を指す。たとえば、シングルレベルパルスは、各発振について単一のレベルにチャンバ中のRFエネルギーをモディファイするのに対して、マルチレベルパルスは、各発振について複数の異なるレベルにRFエネルギーをモディファイすることができる。
【0013】
上記で指し示されたように、従来のシステムは、そのようなマルチレベルパルス化を監視および制御することの困難さにより、シングルレベルパルス化のみを実装し、マルチレベルパルス化によって可能にされるより複雑な動作を実施しない。シングルレベルパルスを監視および制御するために使用される方法および技法は、マルチレベルパルスを監視および制御するために使用され得ない。ますます複雑な波形が、ますます複雑で、より小さいスケールの製品(たとえば、基板、ウエハ、半導体など)をもたらすために使用され得るが、これは、シングルレベルRFパルス化を使用してもたらされ得ない。パルス化波形を監視および制御するための従来の方法は、マルチレベル波形を測定するには不十分であるので、マルチレベルRFパルス化が、そのようなますます小さく、複雑な製品を製造するために、従来のシステムにおいて実装されることは不可能である。
【0014】
本明細書で開示される方法およびシステムは、製造システムにおけるマルチレベルRFパルス監視およびパルス化パラメータ最適化を対象とする。(本明細書でシステムコントローラと呼ばれる)製造システムのためのコントローラは、1つまたは複数のRFジェネレータに製造システムの処理チャンバ内でRF信号をパルス化することをさせることができる。RFジェネレータは、RFパルス化パラメータのセットに従ってRF信号をパルス化することができる。いくつかの実施形態では、RFジェネレータは、上記で説明されたように、処理チャンバ内で検出可能である、RFパルス化パラメータに基づくパルス化RF信号波形を生成する。RFパルス化パラメータは、パルス化デューティサイクルパラメータ、パルス化電力パラメータ、パルス化周波数パラメータ、パルス化振幅パラメータ、パルス化ドロップパラメータ、パルス化バイアスシフトパラメータ、および/またはパルス化時間シフト(たとえば、遅延)パラメータに対応し、および/またはこれらを含み得る。RFパルス化パラメータは、レシピ動作のために処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応し得る。いくつかの実施形態では、パルス化パラメータは、製造システムに接続されたクライアントデバイスを介して製造システムのユーザ(たとえば、オペレータ、技術者など)によって提供される。他のまたは同様の実施形態では、処理チャンバにおける基板プロセスに関連する1つまたは複数のプロセスレシピ動作は、パルス化パラメータを指定することができる。いくつかの実施形態では、パルス化パラメータは、RFジェネレータに指定および提供され、これは、目標レベルまたは目標波形に対応する処理チャンバ内での気体またはプラズマの目標応答を生成するためのRF信号をRFジェネレータに生成させる。たとえば、RF信号の1つまたは複数の周波数が、プロセス動作中の処理チャンバ内での流体(たとえば、気体またはプラズマ)の目標応答に基づいてRFジェネレータに提供され得る。そのような周波数は、チャンバ内で検出されることになる目標波形に対応し得る。
【0015】
上記で指し示されたように、RFジェネレータは、RFパルス化パラメータに従ってRF信号を生成およびパルス化することができる。各生成されたRF信号は、プロセスチャンバ内で(たとえば、光周波数センサ(OFS)などによって)検出可能であるマルチレベルパルスRF信号波形に寄与することができる。いくつかの実施形態では、複数のRFジェネレータは、各々、他のRFジェネレータによって生成されたRFパルス信号とは異なり得るRFパルス信号を生成することができる。そのようなRFパルス信号は、処理チャンバ内で(たとえば、OFSなどによって)検出可能であるマルチレベルRFパルス波形に寄与することができる。たとえば、それぞれのRFジェネレータによって生成された各RF信号は、それぞれのRFパルス信号に関連する、別個の周波数レベルおよび1つまたは複数のデューティサイクルに従って、気体状態からプラズマ状態に処理チャンバ内の流体を励起する(たとえば、プラズマをストライクする)ことができる。チャンバ(たとえば、OFS)にある1つまたは複数のセンサ、またはチャンバに結合された1つまたは複数のセンサは、複数のRF信号に基づくプラズマの光学的応答を検出することができる。光学的応答は、チャンバ内のマルチレベルRFパルス波形に対応し得る。
【0016】
システムコントローラは、処理チャンバを監視する1つまたは複数のセンサから、マルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取ることができる。システムコントローラは、受け取られたセンサデータに基づいて、マルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別することができる。マルチレベルRFパルス波形中の各識別されたピークは、処理チャンバ内でのRF信号パルス化の少なくとも1つのRF信号パルスに対応し得る。いくつかの実施形態では、システムコントローラは、RF信号スパイクに関連する、検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を識別することによってマルチレベルRFパルス波形中のピークを識別することができる。いくつかの実施形態では、RF信号スパイクは、第1の状態と第2の状態との間の処理チャンバ内のRF信号のパルスに対応する。いくつかの実施形態では、第1の状態は、高められたエネルギーレベルであり、第2の状態は、より低いエネルギーレベルであるか、またはその逆である。上記で指し示されたように、識別された領域の各々は、検出されたマルチレベルRFパルス波形のそれぞれのピークに対応する。いくつかの実施形態では、第1の状態から第2の状態へのRF信号の遷移エリアは、検出されたマルチレベルRFパルスのそれぞれのピークに対応する。追加または代替の実施形態では、システムコントローラは、本明細書でより詳細に説明されるように、ピークを含むマルチレベルRFパルス波形の領域を識別するために、1つまたは複数の機械学習モデルを使用することができる。
【0017】
検出されたマルチレベルRFパルス波形中で識別された1つまたは複数のピークに基づいて、システムコントローラは、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することができる。たとえば、システムコントローラは、検出されたマルチレベルRFパルス波形中で識別された1つまたは複数のピーク(たとえば、ピークのマグニチュード、ピークの位置など)が、(たとえば、所定のしきい値内で)目標マルチレベルRFパルス波形の対応するピークに十分に一致する(たとえば、ほぼ一致する)場合、検出されたマルチレベルRFパルス波形は目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定することができる。システムコントローラは、製造システムに接続されたクライアントデバイスに、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を送信することができる。たとえば、システムコントローラが、検出された波形が(たとえば、所定のしきい値の範囲内で)目標マルチレベルRFパルス波形に一致する(またはほぼ一致する)と判定した場合、システムコントローラは、製造システムに接続されたクライアントデバイスへのそのことを指し示す指示をユーザに送信することができる。システムコントローラはまた、いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形中で識別された1つまたは複数のピークに関連するデータを送信することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、製造システムのユーザ(たとえば、オペレータ、技術者など)は、検出されたマルチレベルRFパルス波形中で識別された1つまたは複数のピークに関連するデータに基づいて、RFパルス化パラメータを更新する(たとえば、チューニングする)ことができる。たとえば、ユーザは、処理チャンバにおいて実施される将来の基板プロセスのためにRFパルス化のレベルを増加または減少させるために、検出されたマルチレベルRFパルス波形を生成するために提供されたRFパルス化パラメータを更新することができる。更新されたRFパルス化パラメータに基づいて生成されたRF信号は、更新されたマルチレベルRFパルス波形(換言すれば、上記で説明されたように処理チャンバ中で検出されたマルチレベルRFパルス波形)に寄与することができる。システムコントローラは、1つの実例的な例では、前に説明された実施形態に従って、更新されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形により密接に対応すると判定することができる。したがって、ユーザは、製造プロセスレシピを最適化するように、基板プロセスのためのRFパルス化パラメータをチューニングすることができる。プロセスレシピを最適化することは、基板が目標状態に従って処理されることにつながり得る。
【0019】
本開示の実装形態は、マルチレベルRFパルス波形を監視し、ユーザ(たとえば、オペレータ、技術者など)が製造システムのRFパルス化パラメータを最適化することを可能にするための技法を提供することによって、現在の技術の上記で説明された欠陥に対処する。本開示の実施形態は、マルチレベルRFパルス波形を含む、処理チャンバ内で検出された複雑なRF波形を正確に測定するための技法を提供する。そのような波形のより正確な測定は、プロセス動作の一部としてのますます複雑になった波形(たとえば、マルチレベルRFパルス波形)の使用を可能にし、これは、ますます小規模で、複雑な製品の製作を可能にする。追加として、本開示の実施形態は、ユーザ(たとえば、オペレータ、技術者)が、マルチレベルRF信号を生成するために1つまたは複数のRFジェネレータに提供されるRFパルス化パラメータを最適化し、および/または調整することを可能にする。したがって、ユーザは、処理チャンバ内の流体(たとえば、気体またはプラズマ)の応答を目標応答により厳密に一致させるようにRF信号を最適化する、および/または調整することができ、製品のより正確で、より精度の高い製造をもたらす。したがって、本開示の実施形態は、増加された精度、正確さ、一貫性、および/または品質を持つ製品(たとえば、ウエハ、基板、半導体など)の製造を可能にすることができる。増加された精度、正確さ、および/または品質を持つ製品を製造することは、製造システムの、より高い効率およびスループットならびに全体的なレイテンシの減少につながり得る。したがって、システムコントローラは、製造システムにおいて基板プロセスを実施するためにより少ないコンピューティングリソース(たとえば、処理サイクル、メモリスペースなど)を消費し、これは、全体的な効率を改善し、製造システムに関連するコンピューティングシステムの全体的なレイテンシを減少させる。
【0020】
図1は、本開示の態様による、例示的システムアーキテクチャを図示するブロック図である。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムアーキテクチャ100が、基板を処理するための製造システムの一部として含まれ得る。コンピュータシステムアーキテクチャ100は、クライアントデバイス120と、システムコントローラデバイス121(たとえば、コントローラ、サーバ)と、製造機器124と、計測機器128と、(たとえば、予測データを生成するための、モデル適応を提供するための、知識ベースを使用するためのなどの)予測サーバ112と、データストア140とを含む。予測サーバ112は、予測システム110の一部であり得る。予測システム110は、サーバマシン170および180をさらに含み得る。製造機器124は、製造システムによって処理されている基板についてのデータを捕捉するように構成されたセンサ126を含み得る。いくつかの実施形態では、製造機器124およびセンサ126は、センササーバ(たとえば、製造設備にあるフィールドサービスサーバ(FSS))と、センサ識別子リーダー(たとえば、センサシステムのための前方開口型統一ポッド(FOUP)無線周波数識別(RFID)リーダー)とを含む、センサシステムの一部であり得る。いくつかの実施形態では、計測機器128は、計測サーバ(たとえば、計測データベース、計測フォルダなど)と、計測識別子リーダー(たとえば、計測システムのためのFOUP RFIDリーダー)とを含む、計測システムの一部であり得る。
【0021】
製造機器124は、レシピに従うことによって、またはある時間期間にわたって運転を実施することによって製品をもたらす。製造機器124は、(センサデータと呼ばれる)基板プロセス中の基板についてのデータを生成するように構成された1つまたは複数のセンサ126を含み得る。センサデータは、温度(たとえば、ヒータ温度)、間隔(SP)、圧力、高周波無線周波数(HFRF)、静電チャック(ESC)の電圧、電流、流れ、電力、電圧、光学的周波数データ、波形データ(たとえば、マルチレベルRFパルス波形データ)などのうちの1つまたは複数の値を含み得る。センサデータは、製造機器124の設定または構成要素(たとえば、サイズ、タイプなど)などのハードウェアパラメータ、あるいは製造機器124のプロセスパラメータなど、製造パラメータに関連するかまたはこれを示し得る。センサデータは、製造機器124の処理チャンバ内の波形(たとえば、マルチレベルRFパルス波形)を示し得る。いくつかの実施形態では、センサデータは、製造機器124が製造プロセスを実施している間に提供され得るか(たとえば、製品を処理するときの機器読取値)、あるいは追加または代替の実施形態では、製造機器124が製造プロセスを完了した後に提供され得る。
【0022】
計測機器128は、製造機器124によって処理される基板(たとえば、ウエハなど)に関連する計測データを提供する。いくつかの実施形態では、計測機器128は、製造機器124の1つまたは複数の構成要素に含まれるかまたは接続され得る。したがって、計測機器128は、いくつかの実施形態では、基板が製造機器124の真空環境から取り除かれることなしに、基板に関連する計測データを生成することができる。他のまたは同様の実施形態では、計測機器128は、製造機器124に対して外部機器であり得る。そのような実施形態では、基板は、基板が真空環境に導入される前に、および/または基板が製造機器124の真空環境から取り除かれた後に、計測機器128において測定され得る。計測機器128によって生成される計測データは、膜特性データ(たとえば、ウエハ空間的膜特性)、寸法(たとえば、厚さ、高さなど)、誘電率、ドーパント濃度、密度、不良などのうちの1つまたは複数の値を含み得る。いくつかの実施形態では、計測データは、1つまたは複数の表面プロファイル特性データ(たとえば、エッチング速度、エッチング速度均一性、基板の表面上に含まれる1つまたは複数の特徴の限界寸法、基板の表面にわたる限界寸法均一性、エッジ配置誤差など)の値をさらに含み得る。計測データは、完成したまたは半完成した製品のものであり得る。計測データは、各基板について異なり得る。いくつかの実施形態では、計測機器128は、処理の前におよび/または後に基板について計測データを生成することができる。いくつかの実施形態では、計測データは、1つもしくは複数の機械学習モデルをトレーニングするための、および/または処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つもしくは複数のピークの位置を検出するためのトレーニングデータを生成するために使用され得る。
【0023】
クライアントデバイス120は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットワーク接続型テレビジョン(「スマートTV」)、ネットワーク接続型メディアプレーヤ(たとえば、ブルーレイプレーヤ)、セットトップボックス、オーバーザトップ(OTT)ストリーミングデバイス、オペレータボックスなど、コンピューティングデバイスを含む。いくつかの実施形態では、計測データは、クライアントデバイス120から受け取られ得る。いくつかの実施形態では、クライアントデバイス120は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示し、ここで、GUIは、入力として、製造システムにおいて処理される基板について計測測定値をユーザが提供することを可能にする。他のまたは同様の実施形態では、クライアントデバイス120は、入力として、製造システムにおいて処理されることになる基板のタイプ、基板のために実施されることになるプロセスのタイプ、および/または製造システムにある機器のタイプの指示をユーザが提供することを可能にする、別のGUIを表示することができる。クライアントデバイスは、1つまたは複数の処理エンジンを含む。たとえば、クライアントデバイス120は、
図3で説明されるRF信号エンジン122を含み得る。
【0024】
システムコントローラデバイス121(たとえば、コントローラ、サーバ)は、ラックマウントサーバ、ルータコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、アクセラレータ特定用途向け集積回路(ASIC)(たとえば、テンソル処理ユニット(TPU))など、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを含む。いくつかの実施形態では、システムコントローラデバイス121は、
図3で説明されるRF信号エンジン122を含む。いくつかの実施形態では、システムコントローラデバイス121は、半導体処理システムのコントローラであり、製造機器124を制御するために使用される。
【0025】
データストア140は、メモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ)、ドライブ(たとえば、ハードドライブ、フラッシュドライブ)、データベースシステム、あるいはデータを記憶することが可能な別のタイプの構成要素またはデバイスであり得る。データストア140は、複数のコンピューティングデバイス(たとえば、複数のサーバコンピュータ)をスパンし得る複数のストレージ構成要素(たとえば、複数のドライブまたは複数のデータベース)を含み得る。データストア140は、製造機器124において基板を処理することに関連するデータを記憶することができる。たとえば、データストア140は、(プロセスデータと呼ばれる)基板プロセスの前、基板プロセス中、または基板プロセスの後に製造機器124においてセンサ126によって収集されたデータを記憶することができる。プロセスデータは、履歴プロセスデータ(たとえば、製造システムにおいて処理された前の基板について生成されたプロセスデータ)、および/または現在プロセスデータ(たとえば、製造システムにおいて処理される現在の基板について生成されたプロセスデータ)を指すことがある。現在プロセスデータは、予測データがそれについて生成されたデータであり得る。いくつかの実施形態では、データストアは、履歴計測データ(たとえば、製造システムにおいて処理された以前の基板についての計測測定値)を含む計測データを記憶することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、データストア140は、マルチレベルRFパルス波形に関連するデータを記憶することができる。たとえば、データストア140は、RFパルスデータ、RF信号スパイクデータ、RFパルス化パラメータデータ、およびRF信号ピーク位置データを含むRF信号ピークデータを記憶することができる。いくつかの実施形態では、データストア140は、履歴マルチレベルRFパルス波形に関連する履歴データを記憶することができる。たとえば、データストア140は、履歴センサデータ、履歴RFパルスデータ、履歴RF信号スパイクデータ、履歴RFパルス化パラメータデータ、および履歴RF信号ピーク位置データを含む履歴RF信号ピークデータを記憶することができる。
【0027】
データストア140はまた、製造システムにおいて処理される1つまたは複数の基板に関連するコンテキストデータを記憶することができる。コンテキストデータは、レシピ名、レシピ動作番号、予防保全インジケータ、オペレータなどを含み得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、データストア140は、製造システムのユーザにとってアクセス可能ではないデータを記憶するように構成され得る。たとえば、製造システムにおいて処理されている基板について得られたプロセスデータ、スペクトルデータ、非スペクトルデータ、および/または位置データが、製造システムのユーザにとってアクセス可能ではないことがある。いくつかの実施形態では、データストア140に記憶されたすべてのデータは、製造システムのユーザ(たとえば、オペレータ)によるアクセスが不可能である。他のまたは同様の実施形態では、データストア140に記憶されたデータのある部分は、ユーザによるアクセスが不可能であり、データストア140に記憶されたデータの別の部分は、ユーザによるアクセスが可能である。いくつかの実施形態では、データストア140に記憶されたデータの1つまたは複数の部分は、ユーザに知られていない暗号化メカニズムを使用して暗号化される(たとえば、データは、プライベート暗号化鍵を使用して暗号化される)。他のまたは同様の実施形態では、データストア140は、複数のデータストアを含み、ここで、ユーザにとってアクセス不可能であるデータは、1つまたは複数の第1のデータストアに記憶され、ユーザにとってアクセス可能であるデータは、1つまたは複数の第2のデータストアに記憶される。
【0029】
いくつかの実施形態では、予測システム110は、サーバマシン170およびサーバマシン180を含む。サーバマシン170は、機械学習モデル190をトレーニング、検証、および/または試験するためのトレーニングデータセット(たとえば、データ入力のセットおよび目標出力のセット)を生成することが可能であるトレーニングセットジェネレータ172を含む。トレーニングセットジェネレータ172のいくつかの動作は、
図5Aに関して以下で詳細に説明される。いくつかの実施形態では、トレーニングセットジェネレータ172は、トレーニングデータを、トレーニングセット、検証セット、および試験セットに分割することができる。いくつかの実施形態では、予測システム110は、トレーニングデータの複数のセットを生成する。
【0030】
サーバマシン180は、トレーニングエンジン182、検証エンジン184、選択エンジン186、および/または試験エンジン188を含む。エンジンは、ハードウェア(たとえば、回路構成、専用ロジック部、プログラマブルロジック部、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、または専用機械上で走らされる命令など)、ファームウェア、マイクロコード、あるいはそれらの組合せを指すことがある。トレーニングエンジン182は、機械学習モデル190をトレーニングすることが可能であり得る。機械学習モデル190は、トレーニング入力および対応する目標出力(それぞれのトレーニング入力についての正しい答え)を含むトレーニングデータを使用してトレーニングエンジン182によって作成されたモデルアーティファクトを指すことがある。トレーニングエンジン182は、トレーニング入力を目標出力(予測される答え)にマッピングするトレーニングデータ中のパターンを発見し、これらのパターンを捕捉する機械学習モデル190を提供することができる。いくつかの実施形態では、機械学習モデル190は、サポートベクターマシン(SVM)、放射基底関数(RBF)、クラスタリング、教師あり機械学習、半教師あり機械学習、教師なし機械学習、k近傍法アルゴリズム(k-NN)、線形回帰、教師あり回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(たとえば、人工ニューラルネットワーク)などのうちの1つまたは複数を使用する。
【0031】
検証エンジン184は、トレーニングセットジェネレータ172からの検証セットの特徴の対応するセットを使用して、トレーニング済み機械学習モデル190を検証することが可能であり得る。検証エンジン184は、検証セットの特徴の対応するセットに基づいて、トレーニング済み機械学習モデル190の各々の精度を決定することができる。検証エンジン184は、しきい値精度を満たさない精度を有するトレーニング済み機械学習モデル190を廃棄することができる。いくつかの実施形態では、選択エンジン186は、しきい値精度を満たす精度を有するトレーニング済み機械学習モデル190を選択することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、選択エンジン186は、トレーニング済み機械学習モデル190のうちの、最も高い精度を有するトレーニング済み機械学習モデル190を選択することが可能であり得る。
【0032】
試験エンジン188は、トレーニングセットジェネレータ172からの試験セットの特徴の対応するセットを使用して、トレーニング済み機械学習モデル190を試験することが可能であり得る。たとえば、トレーニングセットの特徴の第1のセットを使用してトレーニングされた第1のトレーニング済み機械学習モデル190は、試験セットの特徴の第1のセットを使用して試験され得る。試験エンジン188は、試験セットに基づいて、トレーニング済み機械学習モデルのすべてのうちの、最も高い精度を有するトレーニング済み機械学習モデル190を決定することができる。
【0033】
予測サーバ112は、基板の第1のセットのために実施される現在のプロセス中に、製造システムにおいて1つまたは複数のセンサによって収集されたデータをトレーニング済み機械学習モデル190への入力として提供すること、および1つまたは複数の出力を得るために、トレーニング済み機械学習モデル190をその入力上で走らせることが可能である、予測構成要素114を含む。いくつかの実施形態では、予測構成要素114はまた、トレーニング済み機械学習モデルの1つまたは複数の得られた出力からRF信号スパイク領域データを抽出すること、およびRF信号スパイクに関連する、検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を決定するために、そのRF信号スパイク領域データを使用することが可能である。
【0034】
RF信号スパイク領域データは、1つまたは複数のRF信号スパイクに対応する処理チャンバ中のマルチレベルRFパルス波形に関連するデータの1つまたは複数のエリアの指示を含み得る。いくつかの実施形態では、RF信号スパイク領域データは、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークの1つまたは複数の位置の指示を含む。たとえば、RF信号スパイク領域データは、RF信号中のピークがそこで起こる(たとえば、1つまたは複数のRF信号スパイクに対応する)、マルチレベルRFパルス波形に関連するセンサデータの領域を識別することができる。
【0035】
クライアントデバイス120、システムコントローラデバイス121、製造機器124、センサ126、計測機器128、予測サーバ112、データストア140、サーバマシン170、およびサーバマシン180は、ネットワーク130を介して互いに結合され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、予測サーバ112、データストア140、および他のパブリックに利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスをクライアントデバイス120に提供するパブリックネットワークである。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、製造機器124、計測機器128、データストア140、および他のプライベートに利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスをクライアントデバイス120に提供するプライベートネットワークである。ネットワーク130は、1つまたは複数のワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤードネットワーク(たとえば、イーサネットネットワーク)、ワイヤレスネットワーク(たとえば、802.11ネットワークまたはWi-Fiネットワーク)、セルラーネットワーク(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク)、ルータ、ハブ、スイッチ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティングネットワーク、および/またはそれらの組合せを含み得る。
【0036】
いくつかの他の実装形態では、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112の機能は、より少ない数のマシンによって提供され得ることに留意されたい。たとえば、いくつかの実施形態では、サーバマシン170および180は、単一の機械に統合され得、いくつかの他のまたは同様の実施形態では、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112は、単一の機械に統合され得る。
【0037】
一般に、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実施されるものとして一実装形態において説明される機能は、クライアントデバイス120上で実施されてもよい。加えて、特定の構成要素のものとされる機能性は、異なるまたは複数の構成要素が一緒に動作することによって実施され得る。
【0038】
実施形態では、「ユーザ」は、一個人(たとえば、オペレータ、技術者、エンジニアなど)として表され得る。しかしながら、本開示の他の実施形態は、複数のユーザおよび/または自動化されたソースによって制御されるエンティティである「ユーザ」を包含する。たとえば、管理者のグループとして連合した個々のユーザのセットは、「ユーザ」と見なされ得る。
【0039】
本開示のいくつかの実施形態は、基板処理システム中の光波形およびマルチレベルRFパルス波形を測定することを説明するが、本開示は、いくつかの実施形態では、経時的に動作を実施する、製造システムなどの他のシステムなどに適用される。
【0040】
図2は、本開示の態様による、RFパルス監視のための方法の流れ図である。方法200は、ハードウェア(たとえば、回路構成、専用ロジック部、プログラマブルロジック部、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、または専用機械上で走らされる命令など)、ファームウェア、マイクロコード、あるいはそれらの組合せを含む処理ロジック部によって実施される。いくつかの実施形態では、方法200は、部分的に、(たとえば、
図1に関して説明されたように、システムコントローラデバイス121および/またはクライアントデバイス120に常駐する)RF信号エンジン122によって実施される。他のまたは同様の実施形態では、方法200は、部分的に、予測システム(たとえば、予測システム110)によって実施される。いくつかの実施形態では、非一時的ストレージ媒体が、処理デバイス(たとえば、予測システム110、RF信号エンジン122など)によって実行されたとき、処理デバイスに方法200を実施させる命令を記憶する。いくつかの実施形態では、ストレージ媒体は、処理デバイス(たとえば、予測システム110、RF信号エンジン122など)によって実行されたとき、処理デバイスに方法200を実施させる命令を記憶する非一時的機械可読ストレージ媒体である。
【0041】
説明を簡単にするために、方法200は、一連の動作として描かれ、説明される。しかしながら、本開示による動作は、様々な順序で、および/または同時に、ならびに本明細書で提示および説明されない他の動作とともに行われ得る。その上、いくつかの実施形態では、すべての図示されている動作が、開示される主題による方法200を実装するために実施されるとは限らない。加えて、当業者は、方法200が、状態図を介した一連の相互に関係する状態またはイベントとして代替的に表され得ることを理解および諒解するであろう。
【0042】
図2を参照すると、本開示の態様による、基板処理機器(たとえば、処理チャンバ、
図1の製造機器124)のための方法200の流れ図(たとえば、処理チャンバ内の波形およびマルチレベルパルス化を測定するためのプロセスシーケンス)が示されている。
【0043】
方法200のブロック202において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータのセットに従って、処理チャンバ内でRF信号をパルス化する。RFパルス化パラメータは、RF信号パルス化に基づいて処理チャンバ内で生成されることになる目標マルチレベルRFパルス波形に対応する。たとえば、目標マルチレベルRFパルス波形は、プロセスレシピの目標波形に対応し、RFパルス化パラメータのセットは、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するように指定される。別の例として、ユーザは、処理チャンバの流体中で生成されることになる目標応答(たとえば、目標挙動、目標マルチレベルRFパルス波形)に基づいて、RFパルス化パラメータを指定することができる。そのような例では、RFパルス化パラメータは、目標応答に直接的に対応しないが、代わりに、目標応答を誘起するRF信号に相関し得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、RFパルス化パラメータのセットは、処理デバイスによって、処理チャンバに関連する1つまたは複数のRF信号ジェネレータへの入力として提供される。いくつかの実施形態では、RFパルス化パラメータは、処理チャンバに接続された複数のRF信号ジェネレータに提供され得る。いくつかの実施形態では、RF信号ジェネレータのセットは、処理チャンバに関連する。いくつかの実施形態では、RF信号ジェネレータのセットは、3つのRF信号ジェネレータを含む。各RF信号ジェネレータは、RFパルス化パラメータの受け取られたセットに基づいてRF信号を出力するように構成され得る。各RF信号ジェネレータはまた、RFパルス化パラメータの受け取られたセットに基づいて、生成されたRF信号をパルス化するかまたは発振させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、RF信号ジェネレータによって提供されるRF信号パルス化は、処理チャンバ内で検出可能であるマルチレベルRFパルス波形に対応する。マルチレベルRFパルス波形は、RFパルス化パラメータに対応し得る。
【0045】
ブロック204において、処理デバイスは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサからセンサデータを受け取る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサは、少なくとも光周波数センサ(OFS)を含む。いくつかの実施形態では、光周波数センサは、RF信号ジェネレータのセットによって出力されたRF信号に対する処理チャンバ内のプラズマの光学的応答を感知する。1つまたは複数のセンサから受け取られたセンサデータは、RF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を示す。いくつかの実施形態では、処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形は、RF信号ジェネレータのセットによって提供されたRF信号パルス化に対応する。
【0046】
ブロック206において、処理ロジック部は、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークを識別する。いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のピークは、RF信号スパイクに関連する、検出されたマルチレベルRFパルス波形の領域に対応する。いくつかの実施形態では、RF信号スパイクは、第1の状態から第2の状態への(換言すれば、高エネルギーから低エネルギーへのなど)処理チャンバ内でのRF信号の遷移に対応する。いくつかの実施形態では、RF信号スパイクは、RF信号ジェネレータのセットによって出力されたRF信号に対する処理チャンバ内のプラズマの光学的応答の遷移に対応する。
【0047】
いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークは、処理ロジック部が、変換されたマルチレベルRFパルス波形を得るために、センサデータに1つまたは複数のデータ変換演算を適用することによって識別される。いくつかの実施形態では、データ変換演算は、検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つまたは複数のRF信号スパイクの強度を増幅することである。いくつかの実施形態では、RF信号スパイクに関連する1つまたは複数の領域は、変換されたマルチレベルRFパルス波形に基づいて処理ロジック部によって識別される。たとえば、データ変換演算は、RF信号スパイクに関連する領域がそれから識別され得る、(たとえば、マルチレベルRFパルス波形の)センサデータ中の当該のデータを強調することができる。
【0048】
ブロック208において、処理ロジック部は、識別された1つまたは複数のピークに基づいて、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定する。たとえば、処理ロジック部は、RF信号ジェネレータのセットによって出力されたRF信号に対するプラズマ応答が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応することを検証する。いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することは、検出されたマルチレベルRFパルス波形のそれぞれの識別された領域の位置またはマグニチュードのうちの少なくとも1つが、目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイク領域の目標位置または目標マグニチュードのうちの少なくとも1つに対応するかどうかを判定することを含む。たとえば、処理ロジック部は、マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピークの位置が、目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイクの目標位置に対応すると判定することができる。代替的に、処理ロジック部は、マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピークのマグニチュードが、目標マルチレベルRFパルス波形の目標信号スパイクの目標マグニチュードに対応すると判定することができる。
【0049】
追加として、いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定することは、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、決定することは、それぞれの識別された領域の位置またはマグニチュードのうちの少なくとも1つが、目標信号スパイク領域の目標位置または目標マグニチュードのうちの少なくとも1つに対応すると判定したことに応答して行われる。たとえば、RF信号スパイクに関連する検出されたマルチレベルRFパルス波形の識別された領域の位置が、目標信号スパイク領域の目標位置に対応する場合、処理ロジック部は、検出されたマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応すると判定する。
【0050】
ブロック210において、処理デバイスは、検出されたマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供する。いくつかの実施形態では、指示は、製造システムに接続されたクライアントデバイス(たとえば、
図1のクライアントデバイス120)のGUIを介して提供される。いくつかの実施形態では、指示は、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークの各々の位置を提供することを含む。いくつかの実施形態では、ピークの各々の位置は、RF信号スパイクに関連する領域の位置に対応する。たとえば、処理デバイスは、1つまたは複数のピークの位置を指し示すデータをGUIに提供し、GUIは、そのデータをユーザに表示し得る。いくつかの実施形態では、GUIは、1つまたは複数のピークの位置を表示する。
【0051】
図3は、本開示の態様による、処理チャンバ内の波形およびマルチレベルパルス化を測定することに関連する例示的な無線周波数(RF)信号エンジンを図示するブロック図である。いくつかの実施形態では、RF信号エンジン322は、
図1のRF信号エンジン122に対応する。いくつかの実施形態では、RF信号エンジン322は、1つまたは複数の構成要素を含む。たとえば、RF信号エンジン322は、データ変換構成要素392、スパイクデータ抽出構成要素394、データノイズ抑制構成要素196、および/またはピーク検出構成要素398を含み得る。いくつかの実施形態では、RF信号エンジン322の各構成要素は、1つまたは複数の動作を実施する。
【0052】
いくつかの実施形態では、RF信号エンジン322は、センサデータ350を受け取る。センサデータは、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから受け取られる。いくつかの実施形態では、センサデータは、処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を示す。上記で説明されたように、処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形は、1つまたは複数のRF信号ジェネレータによって出力されたRF信号に対する処理チャンバ内のプラズマの光学的応答に対応する。
【0053】
いくつかの実施形態では、データ変換構成要素392は、製造機器124にある1つまたは複数のセンサからセンサデータ350を受け取る。他のまたは同様の実施形態では、データ変換構成要素392は、(たとえば、データストア140から)センサデータ350を得ることができる。いくつかの実施形態では、データ変換構成要素392は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データを得るために、センサデータに対して1つまたは複数のデータ変換演算を適用する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデータ変換動作は、10を底とする対数変換演算、自然対数変換演算、逆変換演算、逆対数変換演算、または無変換演算を含む。データ変換演算は、検出されたマルチレベルRFパルス波形に関連する1つまたは複数のRF信号スパイクの強度を増幅することができる。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、データ変換演算のセットから、使用するデータ変換演算を識別するために使用され得る。センサデータは、機械学習モデルへの入力として提供され得る。機械学習は、履歴センサデータ、および履歴センサデータに適用された履歴データ変換演算に基づいて、所与のセンサデータに適用されることになるデータ変換を識別するようにトレーニングされ得る。データ変換構成要素392は、機械学習モデルの1つまたは複数の出力に基づいて、センサデータに適用するデータ変換演算を識別することができ、上記で説明されたように、識別されたデータ変換演算をセンサデータに適用することができる。いくつかの実施形態では、最適化モデルが、データ変換演算のセットから、使用するデータ変換を識別するために使用される。
【0054】
いくつかの実施形態では、データ変換構成要素392は、スパイクデータ抽出構成要素394に、変換されたマルチレベルRFパルス波形データを提供する。いくつかの実施形態では、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データに関連するスパイクデータを決定する(たとえば、
図4のスパイク信号を参照)。いくつかの実施形態では、スパイクデータは、変換されたマルチレベルRFパルス波形データに基づく。いくつかの実施形態では、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データの遷移を決定する。スパイクデータは、変換されたマルチレベルRFパルス波形データの遷移に対応し得る。いくつかの実施形態では、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データの1つまたは複数の領域の変化率のマグニチュードを決定する。たとえば、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データの変化率のマグニチュードを識別し得る。いくつかの実施形態では、変換されたマルチレベルRFパルス波形データのいくつかの領域のマグニチュードは、他の領域よりも大きいマグニチュードを持つ、より大きい変化率を有し得る。スパイクデータは、1つまたは複数の他の領域よりも大きいマグニチュードを持つ変化率を有する、変換されたマルチレベルRFパルス波形データの1つまたは複数の領域と対応する1つまたは複数の最大値または最小値(たとえば、スパイク)を指し示すことができる(たとえば、
図4のピークを参照)。いくつかの実施形態では、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データからスパイクデータを決定するために、1つまたは複数の演算子を採用する。たとえば、スパイクデータ抽出構成要素394は、変換されたマルチレベルRFパルス波形データからスパイクデータを決定するために、ティーガーカイザーエネルギー演算子を採用することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、スパイクデータ抽出構成要素394は、データノイズ抑制構成要素396にスパイクデータを提供する。データノイズ抑制構成要素396は、スパイクデータ中のノイズを低減する(たとえば、減衰させる)ように構成され得る。ノイズは、当該の、データの部分からそれた追加または余分のデータを指すことがある。データ中のノイズの量を低減することによって、RF信号エンジン322は、スパイクデータ中のピークをより良く分離することができ、ピークは、RF信号スパイクに関連する、検出されたマルチレベルRFパルス波形の領域に対応する。いくつかの実施形態では、データノイズ抑制構成要素396は、スパイクデータについて1つまたは複数のデータ平均化演算を実施することができる。いくつかの実施形態では、データノイズ抑制構成要素396によって実施されるデータ平均化演算は、先入れ先出し(FIFO)行列演算に対応し得る。他のまたは同様の実施形態では、データノイズ抑制構成要素396は、スパイクデータ中のノイズを低減するために移動平均フィルタを使用する。
【0056】
いくつかの実施形態では、データノイズ抑制構成要素396は、ピーク検出構成要素398に、低減されたノイズを持つスパイクデータを提供する。いくつかの実施形態では、ピーク検出構成要素398は、スパイクデータ中のピークの数を識別する。いくつかの実施形態では、ピーク検出構成要素398は、スパイクデータ中のピークを識別するために極大値手法を使用することができる。たとえば、ピーク検出構成要素398は、別の極大値に対応するスパイクデータに関連する別の領域から(たとえば、しきい値距離に基づいて)分けられた、スパイクデータに関連する領域中の極大値を識別することができる。各領域の極大値は、波形のそれぞれのピークに対応し得る。たとえば、ピーク検出構成要素398は、互いからしきい値距離内に位置する2つの極大値が、単一のピークに対応すると判定することができる。別の例では、ピーク検出構成要素398は、互いからしきい値距離外に位置する2つの極大値が、少なくとも2つの別個のピークに対応すると判定することができる。いくつかの実施形態では、ピーク検出構成要素398は、各々識別されたピークの位置およびマグニチュードを決定する。いくつかの実施形態では、各検出されたピークは、スパイクデータ内で検出されるように(たとえば、ユーザによって)指定されたピークに対応し得る。そのような実施形態では、処理ロジック部は、ピークの指定された数に基づいて、ピーク検出構成要素398が、スパイクデータ内で検出するピークの数を決定する。
【0057】
いくつかの実施形態では、ピーク検出構成要素398は、ピークデータ380をもたらす。いくつかの実施形態では、ピークデータ380は、マルチレベルRFパルス波形について識別された各ピークに関連する1つまたは複数のピーク位置および/またはピークマグニチュードの指示を含み得る。いくつかの実施形態では、ピーク検出構成要素は、データノイズ抑制構成要素396にピークデータ380を提供する。データノイズ抑制構成要素396は、ピークデータ380中のノイズを低減する(たとえば、減衰させる)ために、ピークデータ380に対して1つまたは複数のデータ平均化演算を実施する。いくつかの実施形態では、ピークデータ380中のノイズが低減された後、ピークデータ380は、マルチレベルRFパルス波形に関連するスパイク信号(たとえば、
図4のスパイク信号)の1つまたは複数の対応するピークの1つもしくは複数の平均位置および/または1つもしくは複数の平均マグニチュードを指し示すことができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、RF信号エンジン322の機能のうちの1つまたは複数は、1つまたは複数の機械学習モデルによって実施される。いくつかの実施形態では、トレーニング済み機械学習モデルは、入力としてセンサデータ350を受け取ったことに基づいて、ピークデータ380を決定する。本開示の機械学習実装形態は、
図5A~
図5Cに関連してより詳細に論じられる。
【0059】
図4は、本開示の態様による、マルチレベルRFパルス波形、関連するスパイク信号、および関連するピークを図示するグラフである。いくつかの実施形態では、センサデータ(たとえば、
図3のセンサデータ350)は、光周波数センサ(OFS)波形を含む。いくつかの実施形態では、OFS波形は、処理チャンバ中で検出されたマルチレベルRFパルス波形である。いくつかの実施形態では、OFS波形は、RFパルス化パラメータのセットに従って処理チャンバに関連する1つまたは複数のRFジェネレータによって生成された1つまたは複数のRF信号に対する応答を指し示す。いくつかの実施形態では、OFS波形は、1つまたは複数のRFジェネレータによって生成された1つまたは複数の信号に対する処理チャンバ内のプラズマの光学的応答である。
【0060】
いくつかの実施形態では、スパイク信号は、OFS波形に基づいて(たとえば、
図3のスパイクデータ抽出構成要素394によって)識別される。いくつかの実施形態では、スパイク信号は、スパイクデータ(換言すれば、スパイクデータ抽出構成要素394によって生成されたスパイクデータ)に対応する。いくつかの実施形態では、OFS波形および/またはスパイク信号のいずれかまたはその両方中のデータノイズは、データノイズ減衰構成要素(たとえば、
図3のデータノイズ抑制構成要素396)によって低減(たとえば、減衰)される。いくつかの実施形態では、スパイク信号は、1つまたは複数の極大値または極小値を含んでいる。いくつかの実施形態では、スパイク信号の極大値は、高い変化率を持つ、OFS波形の1つまたは複数の領域に対応する。
【0061】
いくつかの実施形態では、OFS波形の1つまたは複数のピークは、スパイク信号の1つまたは複数の極大値に対応する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のピークは、ピーク検出構成要素(たとえば、
図3のピーク検出構成要素398)によって識別される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のピークは、スパイク信号中のスパイク(たとえば、RF信号スパイク)に関連する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のピークの各々の位置は(
図4のx軸上の三角形を参照)、(たとえば、ネットワーク130を介して)クライアントデバイスに提供される。いくつかの実施形態では、各ピークの位置は、クライアントデバイスのGUIを介してユーザに提供される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のピークの各々の位置は、OFS波形の複数のサンプルに基づく1つまたは複数のピークの各々の平均位置である。いくつかの実施形態では、修正アクションが、1つまたは複数のピークの各々の位置に基づいて実施される。
【0062】
図5A~
図5Cは、本開示の態様による、検出されたマルチレベルRF波形中のRFピークを検出するために、機械学習モデルをトレーニングし、使用するための方法500A~500Cの流れ図である。方法500A~500Cは、ハードウェア(たとえば、回路構成、専用ロジック部、プログラマブルロジック部、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、または専用機械上で走らされる命令など)、ファームウェア、マイクロコード、あるいはそれらの組合せを含み得る処理ロジック部によって実施され得る。いくつかの実施形態では、方法500A~500Cは、部分的に、予測システム110によって実施され得る。方法500Aは、部分的に、予測システム110(たとえば、
図1のサーバマシン170およびトレーニングセットジェネレータ172)によって実施され得る。予測システム110は、本開示の実施形態に従って、機械学習モデルをトレーニング、検証、または試験することのうちの少なくとも1つを行うデータセットを生成するために、方法500Aを使用し得る。方法500Bは、サーバマシン180(たとえば、トレーニングエンジン182など)によって実施され得る。方法500Cは、予測サーバ112(たとえば、予測構成要素114)によって実施され得る。いくつかの実施形態では、非一時的ストレージ媒体が、(たとえば、予測システム110の、サーバマシン180の、予測サーバ112の、などの)処理デバイスによって実行されたとき、処理デバイスに方法500A~500Cのうちの1つまたは複数を実施させる命令を記憶する。いくつかの実施形態では、ストレージ媒体は、処理デバイス(たとえば、予測システム110、クライアントデバイス120など)によって実行されたとき、処理デバイスに方法500A~500Cを実施させる命令を記憶する非一時的機械可読ストレージ媒体である。
【0063】
説明を簡単にするために、方法500A~500Cは、一連の動作として描かれ、説明される。しかしながら、本開示による動作は、様々な順序で、および/または同時に、ならびに本明細書で提示および説明されない他の動作とともに行われ得る。その上、すべての図示されている動作が、開示される主題による方法500A~500Cを実装するために実施されるとは限らないことがある。加えて、当業者は、方法500A~500Cが、状態図を介した一連の相互に関係する状態またはイベントとして代替的に表され得ることを理解および諒解するであろう。
【0064】
図5Aは、本開示の態様による、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のRFピーク(たとえば、
図3のピークデータ380)を検出するように機械学習モデル(たとえば、
図1のモデル190)をトレーニングするためのデータセットを生成するための方法500Aの流れ図である。
【0065】
図5Aを参照すると、いくつかの実施形態では、ブロック501において、方法500Aを実装する処理ロジック部は、トレーニングセットTを空セットに初期化する。
【0066】
ブロック502において、処理ロジック部は、センサデータ(たとえば、
図3のセンサデータ350)などを含み得る第1のデータ入力(たとえば、第1のトレーニング入力、第1の検証入力)を生成する。いくつかの実施形態では、第1のデータ入力は、データのタイプについての特徴の第1のセットを含み得、第2のデータ入力は、データのタイプについての特徴の第2のセットを含み得る。
【0067】
ブロック503において、処理ロジック部は、データ入力のうちの1つまたは複数(たとえば、第1のデータ入力)について第1の目標出力を生成する。いくつかの実施形態では、第1の目標出力は、RF信号エンジン322からの出力として受け取られた特性値である(たとえば、ピークデータ380)。
【0068】
ブロック504において、処理ロジック部は、随意に、入力/出力マッピングを示すマッピングデータを生成する。入力/出力マッピング(またはマッピングデータ)は、データ入力(たとえば、本明細書で説明されるデータ入力のうちの1つまたは複数)、データ入力についての目標出力、およびデータ入力と目標出力との間の関連付けを指し得る。
【0069】
ブロック505において、処理ロジック部は、いくつかの実施形態では、ブロック504において生成されたマッピングデータをデータセットTに加える。
【0070】
ブロック506において、処理ロジック部は、データセットTが、
図1の機械学習モデル190をトレーニングすること、検証すること、および/または試験することのうちの少なくとも1つについて十分であるかどうかに基づいて分岐する。そうである場合、実行はブロック507に進み、そうでない場合、実行はブロック502に戻る。いくつかの実施形態では、データセットTが十分であることは、データセット中の、いくつかの実施形態では出力にマッピングされた、入力の数に単純に基づいて決定され得、いくつかの他の実装形態では、データセットTが十分であることは、入力の数に加えて、または入力の数の代わりに、1つまたは複数の他の基準(たとえば、データ例の多様性の測度、精度など)に基づいて決定され得ることに留意されたい。
【0071】
ブロック507において、処理ロジック部は、機械学習モデル190をトレーニング、検証、および/または試験するために、データセットTを(たとえば、
図1のサーバマシン180に)提供する。いくつかの実施形態では、データセットTは、トレーニングセットであり、トレーニングを実施するために、サーバマシン180のトレーニングエンジン182に提供される。いくつかの実施形態では、データセットTは、検証セットであり、検証を実施するために、サーバマシン180の検証エンジン184に提供される。いくつかの実施形態では、データセットTは、試験セットであり、試験を実施するために、サーバマシン180の試験エンジン188に提供される。
【0072】
多くのトレーニングセットを通じて、機械学習モデルは、次数低減モデルにおける非ゼロ係数の数を制御するパラメータの適切な値を選定する。ブロック507の後に、機械学習モデル(たとえば、機械学習モデル190)は、サーバマシン180のトレーニングエンジン182を使用してトレーニングされるか、サーバマシン180の検証エンジン184を使用して検証されるか、またはサーバマシン180の試験エンジン188を使用して試験されるかのうちの少なくとも1つをされ得る。トレーニング済み機械学習モデルは、信号処理を実施するための、または製造機器124に関連する修正アクションを実施するためのピークデータ380を生成するために、(予測サーバ112の)予測構成要素114によって実装され得る。
【0073】
図5Bは、本開示の態様による、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のRFピークを検出するように機械学習モデル(たとえば、
図1のモデル190)をトレーニングするための方法500Bである。
【0074】
図5Bを参照すると、方法500Bのブロック510において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータのセットに従って、処理チャンバ内でRF信号をパルス化する。いくつかの実施形態では、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータのセットに基づいて、1つまたは複数のRF信号ジェネレータによるRF信号のパルス化を引き起こす。いくつかの実施形態では、RF信号ジェネレータは、上記で説明されたように、処理チャンバの流体中のマルチレベルRFパルス波形の形態の処理チャンバにおける応答を引き起こす。
【0075】
ブロック512において、処理ロジック部は、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサからセンサデータを受け取る。センサデータは、RFジェネレータによるRF信号パルス化に基づく処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示す。いくつかの実施形態では、センサデータは、RF信号パルス化に対する処理チャンバ内のプラズマの光学的応答を指し示す。センサデータは、1つまたは複数のセンサから直接的にではなく、メモリ(たとえば、
図1のデータストア140)から処理ロジック部によって取り出されてもよい。
【0076】
ブロック514において、処理ロジック部は、機械学習モデル(たとえば、
図1のモデル190)をトレーニングする。機械学習モデルは、履歴センサデータおよび履歴RFパルス化パラメータデータを含むデータ入力を用いてトレーニングされる。いくつかの実施形態では、履歴センサデータは、センサデータに対応し、履歴センサRFパルス化パラメータデータは、RFパルス化パラメータ(たとえば、RFパルス化パラメータデータ)に対応する。機械学習モデルは、履歴RF信号スパイク領域データを含む目標出力データを用いてトレーニングされる。いくつかの実施形態では、履歴RF信号スパイク領域データは、1つまたは複数の履歴マルチレベルRFパルス波形のRF信号スパイクに関連する、処理チャンバ内で検出された1つまたは複数の履歴マルチレベルRFパルス波形の領域に対応する。機械学習モデルへのトレーニングデータ入力は、トレーニング目標出力にマッピングされる。機械学習モデルは、(たとえば、マルチレベルRFパルス波形の)RF信号スパイクに関連する、(たとえば、センサデータによって指し示された)マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を識別するようにトレーニングされる。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、RF信号スパイク領域データ(たとえば、RF信号スパイクに関連する1つまたは複数のピークの1つまたは複数の位置またはマグニチュード)を出力するようにトレーニングされる。
【0077】
いくつかの実施形態では、2つ以上の機械学習モデルが、単一の複合機械学習モデルの部分であり得る。この場合、この複合モデルの1つの構成要素をトレーニングすることは、トレーニングされるモデルの構成要素へのトレーニング入力として、モデルの別の構成要素から出力を受け取ることを伴い得る。
【0078】
ブロック516において、機械学習モデルは、追加のデータを使用して再トレーニングされ得る。機械学習モデルは、センサデータおよびRFパルス化パラメータデータ(たとえば、RFパルス化パラメータ)を含むデータ入力を用いて再トレーニングされ得る。機械学習モデルは、RF信号スパイク領域データを含む目標出力データを用いて再トレーニングされ得る。機械学習モデルは、マルチレベルRFパルス波形のRF信号スパイクに関連する、将来のマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数の領域をさらに識別するように再トレーニングされ得る。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、製造機器、センサ、計測機器などのドリフトを考慮するように、あるいは手順またはレシピなどへの変更を反映するように継続的にトレーニングされ得る。
【0079】
図5Cは、本開示の態様による、検出されたマルチレベルRFパルス波形中のRFピークを検出するために、トレーニング済み機械学習モデル(たとえば、
図1のモデル190)を使用するための方法500Cである。
【0080】
図5Cを参照すると、方法500Cのブロック520において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータのセットに従って、処理チャンバ内でRF信号をパルス化する。いくつかの実施形態では、処理ロジック部は、RF信号がRFパルス化パラメータのセットに基づいて(たとえば、1つまたは複数のRF信号ジェネレータによって)パルス化されることを引き起こす。
【0081】
ブロック522において、処理ロジック部は、処理チャンバ内で検出されたマルチレベルRFパルス波形を示すセンサデータを受け取る。マルチレベルRFパルス波形は、RF信号パルス化に基づく。センサデータタイプは、機械学習モデルをトレーニングするために
図5Bのブロック514において提供されるものに対応し得る。
【0082】
ブロック522において、処理ロジック部は、処理チャンバに関連する1つまたは複数のセンサから、処理チャンバ内で1つまたは複数のセンサによって検出されたマルチレベルRFパルス波形を指し示すセンサデータを受け取り、マルチレベルRFパルス波形は、RF信号パルス化に基づく。いくつかの実施形態では、センサデータは、OFS波形(たとえば、
図4のOFS波形)を指し示す。
【0083】
ブロック524において、処理ロジック部は、トレーニング済み機械学習モデル(たとえば、
図1のモデル190)への入力としてセンサデータおよびRFパルス化パラメータのセットを提供する。機械学習モデルは、
図5Aおよび
図5Bに関して説明された実施形態に従ってトレーニングされ得る。たとえば、機械学習モデルは、上記で説明されたように、RF信号スパイクに関連する、それぞれのマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を予測するようにトレーニングされる。別の例では、機械学習モデルは、マルチレベルRFパルス波形データの1つまたは複数のピーク位置を予測するようにトレーニングされ、1つまたは複数のピーク位置は、上記で説明されたように、RF信号スパイクに関連する1つまたは複数の領域に対応する。
【0084】
ブロック526において、処理ロジック部は、機械学習モデルの1つまたは複数の出力を得る。いくつかの実施形態では、機械学習モデルの1つまたは複数の出力は、(たとえば、RF信号パルス化の)RF信号スパイクに関連する、処理チャンバ中で検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を指し示す。いくつかの実施形態では、機械学習モデルの1つまたは複数の出力は、処理チャンバ中で検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピークを指し示す。
【0085】
ブロック528において、処理ロジック部は、機械学習モデルの1つまたは複数の得られた出力からRF信号スパイクデータを抽出する。いくつかの実施形態では、RF信号スパイクデータは、RF信号スパイクを含む、検出されたマルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数の領域を示す。いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルRFパルス波形中の1つまたは複数のピークは、RF信号スパイクを含む、RF信号スパイクデータによって指し示された1つまたは複数の領域(たとえば、
図4のスパイク信号の1つまたは複数の極大値)に対応する。いくつかの実施形態では、検出されたマルチレベルパルス波形の1つまたは複数の領域は、第1の状態から第2の状態への処理チャンバ内でのRF信号の遷移に対応するRF信号スパイクを指し示す。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の領域の各それぞれの領域は、マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピークのそれぞれのピークに対応する。
【0086】
図6は、本開示の態様による、RFパルス化パラメータのセットを更新するための方法の流れ図である。方法600は、ハードウェア(たとえば、回路構成、専用ロジック部、プログラマブルロジック部、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、または専用機械上で走らされる命令など)、ファームウェア、マイクロコード、あるいはそれらの組合せを含む処理ロジック部によって実施され得る。いくつかの実施形態では、方法600は、部分的に、(たとえば、
図1に関して説明されたように、システムコントローラデバイス121および/またはクライアントデバイス120に常駐する)RF信号エンジン122によって実施される。他のまたは同様の実施形態では、方法600は、部分的に、予測システム(たとえば、予測システム110)によって実施される。いくつかの実施形態では、非一時的ストレージ媒体が、処理デバイス(たとえば、予測システム110、RF信号エンジン122など)によって実行されたとき、処理デバイスに方法600を実施させる命令を記憶する。いくつかの実施形態では、ストレージ媒体は、処理デバイス(たとえば、予測システム110、RF信号エンジン122など)によって実行されたとき、処理デバイスに方法600を実施させる命令を記憶する非一時的機械可読ストレージ媒体である。
【0087】
説明を簡単にするために、方法600は、一連の動作として描かれ、説明される。しかしながら、本開示による動作は、様々な順序で、および/または同時に、ならびに本明細書で提示および説明されない他の動作とともに行われ得る。その上、いくつかの実施形態では、すべての図示されている動作が、開示される主題による方法600を実装するために実施されるとは限らない。加えて、当業者は、方法600が、状態図を介した一連の相互に関係する状態またはイベントとして代替的に表され得ることを理解および諒解するであろう。
【0088】
図6を参照すると、ある特定の実施形態による、基板処理機器(たとえば、処理チャンバ、
図1の製造機器124)のための方法600(たとえば、RFパルス化パラメータのセットを更新するためのプロセスシーケンス)の流れ図が示されている。
【0089】
方法600のブロック602において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータの第1のセットを受け取る。いくつかの実施形態では、第1のパルス化パラメータは、クライアントデバイス(たとえば、
図1のクライアントデバイス120)のGUIを介して提供され得る。処理ロジック部は、(たとえば、ネットワークを介して)クライアントデバイスからRFパルス化パラメータの第1のセットを受け取ることができる。第1のパルス化パラメータは、プロセス動作の目標マルチレベルRFパルス波形に対応し得る。たとえば、ユーザは、目標マルチレベルRFパルス波形に基づいて、クライアントデバイスのGUIを介して第1のパルス化パラメータを指定し得る。
【0090】
ブロック604において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータの第1のセットに従って処理チャンバ内でRF信号をパルス化する。いくつかの実施形態では、システムコントローラは、複数のRF信号ジェネレータに第1のパルス化パラメータを提供することができる。RF信号ジェネレータは、前に説明された実施形態に従って、第1のパルス化パラメータに基づいてRF信号を放出し得る。
【0091】
ブロック606において、処理ロジック部は、処理チャンバ内で検出された第1のマルチレベルRFパルス波形を指し示す第1のセンサデータを、1つまたは複数のセンサ(たとえば、OFS)から受け取る。第1の検出されたマルチレベルRFパルス波形は、RFパルス化パラメータの第1のセットに基づくRF信号パルス化に基づき得る。第1の検出されたマルチレベルRFパルス波形は、第1の基板プロセスに関連し得る。
【0092】
ブロック608において、処理ロジック部は、検出された第1のマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、処理ロジック部は、検出された第1のマルチレベルRFパルス波形が、(たとえば、所定のしきい値内で)目標マルチレベルRFパルス波形に十分に一致する(たとえば、ほぼ一致する)かどうかを判定する。いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、目標マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピーク位置に関連するデータを受け取る。
【0093】
ブロック610において、処理ロジック部は、製造システムに接続されたクライアントデバイス(たとえば、
図1のクライアントデバイス120)に、検出された第1のマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供する。
【0094】
ブロック612において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータの第2のセットを受け取る。クライアントデバイスは、クライアントデバイスのGUIを介してRFパルス化パラメータの第2のセットを受け取ることができる。システムコントローラは、クライアントデバイスから(換言すれば、ネットワークを介して)RFパルス化パラメータの第2のセットを受け取ることができる。いくつかの実施形態では、第2のRFパルス化パラメータのうちの1つまたは複数は、第1のRFパルス化パラメータのうちの1つまたは複数とは異なっていることがある。たとえば、第2の周波数パラメータは、第1の周波数パラメータとは異なり得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、第1のマルチレベルRFパルス波形に関連するピークデータに基づいて、1つまたは複数の第1のRFパルス化パラメータを調整する。1つまたは複数の第1のRFパルス化パラメータに対する1つまたは複数の調整は、RFパルス化パラメータの第2のセットに反映され得る。いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、将来のマルチレベルRFパルス波形に目標マルチレベルRFパルス波形に対応させることになるRFパルス化パラメータに関連する1つまたは複数の提案の指示を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、クライアントデバイスによって受け取られた目標マルチレベルRFパルス波形の1つまたは複数のピーク位置に関連するデータに基づいて、RFパルス化パラメータの第2のセットを指定し得る。
【0095】
ブロック614において、処理ロジック部は、RFパルス化パラメータの第2のセットに従って処理チャンバ内でRF信号をパルス化する。いくつかの実施形態では、処理ロジック部は、複数のRF信号ジェネレータに第2のパルス化パラメータを提供する。RF信号ジェネレータは、第2のパルス化パラメータに基づいてRF信号を放出し得る。
【0096】
ブロック616において、処理ロジック部は、処理チャンバ内で検出された第2のマルチレベルRFパルス波形を指し示す第2のセンサデータを、1つまたは複数のセンサ(たとえば、OFS)から受け取る。第2の検出されたマルチレベルRFパルス波形は、RFパルス化パラメータの第2のセットに基づくRF信号パルス化に基づき得る。第2の検出されたマルチレベルRFパルス波形は、第2の基板プロセスに関連し得る。
【0097】
ブロック618において、処理ロジック部は、検出された第2のマルチレベルRFパルス波形が、目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、処理ロジック部は、検出された第2のマルチレベルRFパルス波形が、(たとえば、所定のしきい値内で)目標マルチレベルRFパルス波形に十分に一致する(たとえば、ほぼ一致する)かどうかを判定する。
【0098】
ブロック620において、処理ロジック部は、製造システムに接続されたクライアントデバイス(たとえば、
図1のクライアントデバイス120)に、検出された第2のマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルRFパルス波形に対応するかどうかの指示を提供する。いくつかの実施形態では、ブロック612~620は、検出された将来のマルチレベルRFパルス波形が目標マルチレベルパルス波形と対応するまで繰り返される。
【0099】
図7は、本開示の態様による、コンピュータシステム700を図示するブロック図である。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、(たとえば、
図1の)クライアントデバイス120である。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、コントローラデバイス(たとえば、サーバ)である。
【0100】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、他のコンピュータシステムに(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットなどのネットワークを介して)接続される。コンピュータシステム700は、クライアントサーバ環境におけるサーバまたはクライアントコンピュータの能力内で、あるいはピアツーピアまたは分散ネットワーク環境におけるピアコンピュータとして動作する。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、セルラー電話、ウエブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのデバイスによってとられることになるアクションを指定する(連続したまたはそれ以外の)命令のセットを実行することが可能な任意のデバイスによって提供される。さらに、「コンピュータ」という用語は、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施するために、命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは共同で実行するコンピュータの任意の集合を含むものとする。
【0101】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、バス708を介して互いと通信する、プロセッサ702、揮発性メモリ704(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性メモリ706(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)または電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM))、および/あるいはデータストレージデバイス716を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、プロセッサ702は、汎用プロセッサ(たとえば、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他のタイプの命令セットを実装するマイクロプロセッサ、または複数のタイプの命令セットの組合せを実装するマイクロプロセッサなど)、あるいは特殊プロセッサ(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはネットワークプロセッサなど)など、1つまたは複数のプロセッサによって提供される。いくつかの実施形態では、プロセッサ702は、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、複数の処理コアを有する単一のプロセッサなどのうちの1つまたは複数によって提供される。
【0103】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、(たとえば、ネットワーク774に結合された)ネットワークインターフェースデバイス722をさらに含む。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、1つまたは複数の入出力(I/O)デバイスを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、ビデオディスプレイユニット710(たとえば、LCD)、英数字入力デバイス712(たとえば、キーボード)、カーソル制御デバイス714(たとえば、マウス)、および/または信号生成デバイス720をも含む。
【0104】
いくつかの実装形態では、データストレージデバイス718(たとえば、ディスクドライブストレージ、固定のおよび/または取外し可能なストレージデバイス、固定のディスクドライブ、取外し可能なメモリカード、光ストレージ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、ならびに/あるいはストレージエリアネットワーク(SAN))は、本明細書で説明される方法または機能のうちのいずれか1つまたは複数を符号化し、
図1の命令符号化構成要素(たとえば、RF信号エンジン122など)を含み、本明細書で説明される方法を実装するための、命令726を記憶する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体724を含む。いくつかの実施形態では、プロセッサ702は、RF信号エンジン122を含む。いくつかの実施形態では、ピークデータ、マルチレベルRFパルス波形データ、および/またはRFパルス化パラメータデータが、データストレージデバイス718に記憶される。
【0105】
いくつかの実施形態では、命令726はまた、コンピュータシステム700による命令726の実行中に、完全にまたは部分的に揮発性メモリ704内におよび/またはプロセッサ702内に常駐し得、それゆえに、揮発性メモリ704およびプロセッサ702はまた、いくつかの実施形態では、機械可読ストレージ媒体を構成する。
【0106】
コンピュータ可読ストレージ媒体724は、単一の媒体として実例的な例において示されているが、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、実行可能な命令の1つまたは複数のセットを記憶する、単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中または分散データベース、ならびに/あるいは関連するキャッシュおよびサーバ)を含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語はまた、コンピュータに本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施させる、コンピュータによる実行のための命令のセットを記憶または符号化することが可能である任意の有形媒体をも含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、限定されないが、固体メモリ、光媒体、および磁気媒体を含むものとする。
【0107】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される方法、構成要素、および特徴は、個別ハードウェア構成要素によって実装されるか、あるいはASIC、FPGA、DSPまたは同様のデバイスなど、他のハードウェア構成要素の機能性に統合される。いくつかの実施形態では、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイス内のファームウェアモジュールまたは機能回路構成によって実装される。さらに、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイスとコンピュータプログラム構成要素との任意の組合せで、またはコンピュータプログラムで実装される。
【0108】
別段に明記されていない限り、「識別すること」、「計算すること」、「決定すること」、「適用すること」、「得ること」、「引き起こすこと」、「受け取ること」、「パルス化すること」、「提供すること」、「生成すること」などの用語は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスあるいは他のそのような情報ストレージ、送信またはディスプレイデバイス内の物理量として同様に表される他のデータにマニピュレートおよび変換する、コンピュータシステムによって実施または実装されるアクションおよびプロセスを指す。また、本明細書で使用される「第1の」「第2の」、「第3の」、「第4の」などという用語は、異なる要素同士を区別するためのラベルを意味し、それらの数値表示による順序の意味を有しない。
【0109】
本明細書で説明される例は、本明細書で説明される方法を実施するための装置にも関する。いくつかの実施形態では、この装置は、本明細書で説明される方法を実施するように特別に構築されるか、またはこの装置は、コンピュータシステムに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムを含む。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読有形ストレージ媒体に記憶される。
【0110】
本明細書で説明される方法および実例的な例は、任意の特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関係するものではない。様々な汎用システムが、本明細書で説明される教示に従って使用されるか、あるいはいくつかの実施形態では、様々な汎用システムが、本明細書で説明される方法、および/またはそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、もしくは動作の各々を実施するように、より専門的な装置を構築するのに便利であることがわかる。様々なこれらのシステムのための構造の例が、上記の説明において記載される。
【0111】
上記の説明は、実例であることを意図され、限定するものではない。本開示は、特定の実例的な例および実装形態に関して説明されたが、本開示は、説明された例および実装形態に限定されないことが認識されよう。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して、特許請求の範囲がそれに対して権利を与えられる等価物の全範囲とともに、決定されるべきである。
【国際調査報告】