(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ウイルスヌクレオカプシドを用いた標的タンパク質発現プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
C12N 15/63 20060101AFI20241128BHJP
C12N 15/49 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/62 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/70 20060101ALI20241128BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20241128BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20241128BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20241128BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20241128BHJP
C12P 21/00 20060101ALI20241128BHJP
C12P 21/08 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20241128BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
C12N15/63 Z ZNA
C12N15/49
C12N15/62 Z
C12N15/70 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/00 C
C12P21/08
C12N15/12
C12N15/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534171
(86)(22)【出願日】2023-05-23
(85)【翻訳文提出日】2024-06-05
(86)【国際出願番号】 KR2023006958
(87)【国際公開番号】W WO2023229328
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0062789
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524214527
【氏名又は名称】バクスディグム カンパニー,リミティド
(71)【出願人】
【識別番号】514274672
【氏名又は名称】延世大学校 産学協力団
【氏名又は名称原語表記】UIF (University Industry Foundation), Yonsei University
【住所又は居所原語表記】50,YONSEI-RO, SEODAEMUN-GU, SEOUL 03722, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ト タ
(72)【発明者】
【氏名】パク ソン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソン チェ
(72)【発明者】
【氏名】キム スン フ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
4B064AG01
4B064AG27
4B064CA02
4B064CA19
4B064CC24
4B064DA20
4B065AA01X
4B065AA26X
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4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA27
4B065CA60
(57)【要約】
本発明の標的タンパク質発現ベクターは、標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む。また、本発明の標的タンパク質生産方法は、標的タンパク質および前記標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターを製作する段階と;前記標的タンパク質発現ベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を製造する段階と;前記形質転換体を培養する段階と;を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクター。
【請求項2】
前記標的タンパク質は、抗原、抗体、細胞受容体、酵素、構造タンパク質、血清および細胞タンパク質から成る群から1種以上選択されるものである、請求項1に記載の標的タンパク質発現ベクター。
【請求項3】
前記ウイルスヌクレオカプシドは、ヒト免疫不全ウイルスのヌクレオカプシドである、請求項1に記載の標的タンパク質発現ベクター。
【請求項4】
前記ウイルスヌクレオカプシドは、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の標的タンパク質発現ベクター。
【請求項5】
前記ベクターは、標的タンパク質を大腸菌において発現するためのものである、請求項1に記載の標的タンパク質発現ベクター。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の標的タンパク質発現ベクターで形質転換された宿主細胞。
【請求項7】
標的タンパク質および前記標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターを製作する段階と;
前記標的タンパク質発現ベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を製造する段階と;
前記形質転換体を培養する段階と;を含む標的タンパク質生産方法。
【請求項8】
前記標的タンパク質は、抗原、抗体、細胞受容体、酵素、構造タンパク質、血清および細胞タンパク質から成る群から1種以上選択されるものである、請求項7に記載の標的タンパク質生産方法。
【請求項9】
前記ウイルスヌクレオカプシドは、ヒト免疫不全ウイルスのヌクレオカプシドである、請求項7に記載の標的タンパク質生産方法。
【請求項10】
前記ウイルスヌクレオカプシドは、配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項7に記載の標的タンパク質生産方法。
【請求項11】
前記宿主細胞は、大腸菌である、請求項7に記載の標的タンパク質生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルスヌクレオカプシドを用いた標的タンパク質発現プラットフォームに関する。より具体的には、本発明は、ウイルスヌクレオカプシドを融合パートナーとして用いて標的タンパク質、特に大腸菌において不溶性で発現する難発現タンパク質を宿主細胞、特に大腸菌において効率的に発現させることができる発現ベクター、形質転換宿主細胞および標的タンパク質の生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の生命工学において核心は、組換えタンパク質の生産であり、その中でも重要なことは、組換えタンパク質の固有活性を維持しながら多量で生産することである。このように生産された組換えタンパク質は、外来タンパク質の生産および回収、機能研究のための結晶化、産業化などに非常に重要である。
【0003】
現在まで大腸菌(Escherichia coli)を用いた多くの組換えタンパク質生産研究が進行されてきたが、これは、大腸菌の操作が容易であり、成長時間が短く、発現が安定しており、コストが低く、規模を簡単に変えることができる長所があるためである。しかしながら、大腸菌から生産された外来起原の組換えタンパク質は、発現レベルが低かったり、適切な「翻訳後シャペロン(post-translational chaperons)」や「翻訳後過程(posttranslational processing)」がないので、生産された組換えタンパク質の不溶性タンパク質凝集体(inclusion body)で形成される短所が指摘されている(Francois Baneyx,Recombinant protein expression in Escherichia coli,Current Opinion in Biotechnology(1999),10:411-421)。
【0004】
このような問題を解決するために、組換えタンパク質にMBP、NusA、SUMO、ThioredoxinまたはGSTなどのような水溶性の高いタンパク質を融合させて発現させる方法が開発されているが(Dominic Esposito and Deb K Chatterjee,Enhancement of soluble protein expression through the use of fusion tags,Current Opinion in Biotechnology(2006),17:353-358))、これらも、それぞれ技術的限界があり、新しい発現技術の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、標的タンパク質、特に大腸菌において不溶性で発現する難発現タンパク質を宿主細胞、特に大腸菌において効率的に発現させることができる発現ベクターを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、前記発現ベクターで形質転換され、前記標的タンパク質の効率的な発現を実現できる宿主細胞を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、前記発現ベクターおよび/または前記宿主細胞を用いて前記標的タンパク質を効率的に生産できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターを提供する。
【0009】
本発明は、また、前記標的タンパク質発現ベクターで形質転換された宿主細胞を提供する。
【0010】
本発明は、また、標的タンパク質および前記標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターを製作する段階と;前記標的タンパク質発現ベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を製造する段階と;前記形質転換体を培養する段階と;を含む標的タンパク質生産方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、標的タンパク質、特に大腸菌において不溶性で発現する難発現タンパク質を宿主細胞、特に大腸菌において効率的に発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は、ウイルスヌクレオカプシド(NC)の融合パートナーとしての活用可能性を調査するための図であり、大腸菌においてNCをHis-tagとともに発現させ、SDS-PAGEで確認した結果を示す。
図2は、NCの融合パートナーとしての活用可能性を調査するための図であり、大腸菌においてNCを発現(His-tagなしで発現)させ、SDS-PAGEで確認した結果を示す。
図3は、本発明の一実施形態による発現ベクターを大腸菌に導入し、標的タンパク質であるGFPの発現をSDS-PAGEで確認した結果を示す。
図4は、本発明の一実施形態による発現ベクターを大腸菌に導入し、IPTG濃度を相異に処理した場合の標的タンパク質であるGFPの発現をSDS-PAGEで確認した結果を示す。
図5は、本発明の一実施形態による発現ベクターを大腸菌に導入し、IPTG濃度を相異に処理した場合、発現した標的タンパク質であるGFPの蛍光信号をマイクロプレートリーダーで測定した結果を示す。
図6は、本発明の一実施形態による発現ベクターを大腸菌に導入し、標的タンパク質であるIFNβの発現をSDS-PAGEで確認した結果を示す。
図7は、融合パートナーなしで大腸菌においてIFNβを発現させ、SDS-PAGEで確認した結果を示す。
図8は、
図6の実験による標的タンパク質であるIFNβをNi-親和性クロマトグラフィーで精製した後、連続希釈して、IFNβ反応分析実験を行った結果を示す。
図9は、野生型NC(wild type)とともに実験に使用した突然変異NCのアミノ酸配列およびこれらと亜鉛イオンとの相互作用を示す。
図10は、
図9の各NCを適用した場合の融合タンパク質の発現をSDS-PAGEで確認した結果を示す。
図11は、本発明の一実施形態による発現ベクターを大腸菌に導入し、標的タンパク質であるGFPの発現を誘導した後、亜鉛親和性クロマトグラフィー(Zinc affinity chromatography)で精製し、SDS-PAGEおよびGFPの蛍光信号測定で分析した結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態によれば、標的タンパク質を異種または同種の宿主細胞で効率的に発現することができるようにするベクターであり、標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターが提供される。
【0014】
本明細書において使用された用語「標的タンパク質」(target protein)は、当業者が大量で生産しようとするタンパク質であり、組換えベクターに前記タンパク質をコード化するポリヌクレオチドを挿入して宿主細胞で発現が可能なすべてのタンパク質を意味する。
【0015】
本発明において標的タンパク質は、抗原、抗体、細胞受容体、酵素、構造タンパク質、血清および細胞タンパク質から成る群から1種以上選択されるものであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0016】
本明細書において使用された用語「発現ベクター」は、関心のポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドを異種または同種の宿主細胞に導入して発現させるためのベクターであり、円形または線形のポリヌクレオチド、例えば、DNAまたはRNA分子を意味する。発現ベクターは、プロモーターおよび/またはターミネータ配列を含んでもよいし、複製開始点、選択マーカー、ポリアデニル化信号などのようなベクターに使用するために必要な構成要素をも含んでもよい。
【0017】
本発明の発現ベクターは、プラスミド、ウイルスベクター、ファージ粒子またはゲノム挿入物であってもよく、宿主細胞内に導入された後、宿主細胞のゲノムと関係がなく複製されたり、宿主細胞のゲノム内に統合されてもよい。
【0018】
本発明の発現ベクターは、標的タンパク質をコード化するポリヌクレオチドを含むものであってもよく、後に標的タンパク質をコード化するポリヌクレオチドを含ませて使用するためのものであってもよい。特に後者の場合、好ましくは、標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを容易に含ませることができる構成要素であり、通常、多重クローニング部位(Multi Cloning Site:MCS)と呼ぶ制限酵素認識部位を含んでもよい。
【0019】
本発明は、ウイルスヌクレオカプシドを標的タンパク質の融合パートナーとして適用する場合、標的タンパク質を効率的に、例えば、融合パートナーを使用しないか、他の既存の融合パートナーを使用する場合に、不溶性で発現するタンパク質を水溶性で発現させることができるという新しい研究結果に基づく。
【0020】
特に、本発明において使用する融合パートナーは、そのサイズが非常に小さいので(短い長さのペプチド)、標的タンパク質に対する干渉を最小化することができるという長所がある。
【0021】
また、本発明によれば、ウイルスヌクレオカプシド固有の亜鉛結合ドメイン(zinc binding domain)を用いることができるという長所がある。例えば、ウイルスヌクレオカプシドの亜鉛結合ドメインを用いると、例えば、亜鉛親和性精製方法を使用すると、ヒスチジンタグのような精製のための別の構成要素なしで融合タンパク質を容易に精製することができる。
【0022】
本発明においてウイルスヌクレオカプシドは、既存に知られたウイルスヌクレオカプシドであってもよく、本発明の活性、すなわち標的タンパク質の融合パートナーとして作用して、標的タンパク質が、特に大腸菌において、水溶性で発現するようにする活性が維持される限り、前記ウイルスヌクレオカプシドの断片または変異体であってもよい。
【0023】
本発明においてウイルスヌクレオカプシドは、レトロウイルス、例えば、HIV-1、SIV、MuLVなどのようなレトロウイルスのヌクレオカプシドであってもよい。
【0024】
本発明においてウイルスヌクレオカプシドは、好ましくは、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)のヌクレオカプシドである。
【0025】
本発明においてウイルスヌクレオカプシドは、好ましくは、配列番号1のアミノ酸配列と50%以上、好ましくは、60%以上、より好ましくは、70%以上、より好ましくは、80%以上、より好ましくは、90%以上、より好ましくは、95%以上、より好ましくは、96%以上、より好ましくは、97%以上、より好ましくは、98%以上、より好ましくは、99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸配列を含む。好ましくは、配列番号1のアミノ酸配列のうち14番、17番、22番および27番の配列を維持しながら、より好ましくは、14番、17番、22番、27番、35番、38番、43番および48番の配列を維持しながら、より好ましくは、6番、9番、10番、13番、14番、17番、19番、22番、25番、27番、28番、31番、32番、33番、35番、37番、38番、40番、43番、46番、48番および51番の配列を維持しながら、前記配列同一性を満たすアミノ酸配列を含む。
【0026】
本発明においてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号2または配列番号3の塩基配列と50%以上、好ましくは、60%以上、より好ましくは、70%以上、より好ましくは、80%以上、より好ましくは、90%以上、より好ましくは、95%以上、より好ましくは、96%以上、より好ましくは、97%以上、より好ましくは、98%以上、より好ましくは、99%以上の配列同一性を有する塩基配列または配列番号2または配列番号3の塩基配列を含む。好ましくは、配列番号1のアミノ酸配列のうち14番、17番、22番および27番の配列を維持する、より好ましくは、14番、17番、22番、27番、35番、38番、43番および48番の配列を維持する、より好ましくは、6番、9番、10番、13番、14番、17番、19番、22番、25番、27番、28番、31番、32番、33番、35番、37番、38番、40番、43番、46番、48番および51番の配列を維持するアミノ酸配列をコード化しつつ、前記配列同一性を満たす塩基配列を含む。
【0027】
本明細書において配列同一性は、アミノ酸配列と参照アミノ酸配列の間またはヌクレオチド配列と参照ヌクレオチド配列の間の配列同一性を意味する。配列同一性は、比較目的で整列され得る各配列の位置を比較して決定することができる。比較配列の位置を同じアミノ酸または塩基が占める場合、この際、分子は、その位置で同一である。アミノ酸またはヌクレオチド配列の間の同一性程度は、それぞれアミノ酸またはヌクレオチド配列によって共有される位置で同じアミノ酸またはヌクレオチドの数の関数である。例えば、FASTAまたはBLASTを含む多様な整列アルゴリズムおよび/またはプログラムを使用して2つの配列間の同一性を計算することができる。
【0028】
本発明の発現ベクターは、原核および真核を含むすべての生物の中から選択された細胞において標的タンパク質を発現するためのものであってもよいが、好ましくは、大腸菌属(Escherichia)微生物において標的タンパク質を発現するためのものであり、より好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)において標的タンパク質を発現するためのものである。
【0029】
本発明の発現ベクターは、他の構成要素、例えば、標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを挿入するためのクローニング部位、例えば、制限酵素認識部位、例えば、多重クローニング部位(MCS);標的タンパク質と融合パートナー間の間隔を付与するためのリンカー配列;タグ配列、例えば、ヒスチジンタグ配列;および/または発現した融合タンパク質の一部を切り出すためのプロテアーゼ認識部位コード化配列をさらに含んでもよい。これらそれぞれは、必要に応じて多様に配置されてもよく、また、多様な数で含まれてもよい。
【0030】
具体的な一実施形態において、本発明の発現ベクターは、標的タンパク質のN末端にウイルスヌクレオカプシドが連結されるように構成される。このような実施形態の具体的な例示として、本発明の発現ベクターは、5’から3’方向に順にプロモーター、ウイルスヌクレオカプシドコード化部位、標的タンパク質コード化部位または標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを挿入するためのクローニング部位(例えば、制限酵素認識部位、例えば、多重クローニング部位(MCS))およびターミネータが作動可能に連結されたコンストラクトを含む。
【0031】
他の具体的な一実施形態において、本発明の発現ベクターは、標的タンパク質は、C末端にウイルスヌクレオカプシドが連結されるように構成される。このような実施形態の具体的な例示として、本発明の発現ベクターは、5’から3’方向に順にプロモーター、標的タンパク質コード化部位または標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを挿入するためのクローニング部位(例えば、制限酵素認識部位、例えば、多重クローニング部位(MCS))、ウイルスヌクレオカプシドコード化部位およびターミネータが作動可能に連結されたコンストラクトを含む。
【0032】
さらに他の具体的な一実施形態において、本発明の発現ベクターは、ユーザが標的タンパク質のN末端に融合パートナーを連結させるか、反対に標的タンパク質のC末端に融合パートナーを連結させるかを選択して適用できるように構成される。このような実施形態の具体的な例示として、本発明の発現ベクターは、5’から3’方向に順にプロモーター、標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを挿入するための第1クローニング部位、ウイルスヌクレオカプシドコード化部位、標的タンパク質コード化ポリヌクレオチドを挿入するための第2クローニング部位およびターミネータが作動可能に連結されたコンストラクトを含む。
【0033】
本発明の発現ベクターは、標的タンパク質および融合パートナーコード化DNAの転写(transcription)がバクテリオファージT7システムによって調節されるようにT7プロモーターおよびT7ターミネータを含んでもよい。これによれば、大腸菌において標的タンパク質のより効果的な生産が可能である。
【0034】
上記のような本発明の発現ベクターは、例えば、既存の発現ベクターをベースに通常の組換え方式を使用して製作することができる。
【0035】
本発明の他の一実施形態によれば、本発明の標的タンパク質発現ベクターで形質転換された宿主細胞が提供される。
【0036】
本発明において宿主細胞は、原核および真核を含むすべての生物の細胞から選択されたものであってもよいが、好ましくは、大腸菌属(Escherichia)微生物の細胞であり、より好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)である。
【0037】
本明細書において使用された用語「形質転換」または「導入」は、ポリヌクレオチドを宿主に導入してポリヌクレオチドが染色体外因子としてまたは染色体統合完成によって複製可能になることを意味する。本発明による発現ベクターで形質転換させる方法は、電気穿孔法(electroporation)、リン酸カルシウム(CaPO4)法、塩化カルシウム(CaCl2)法、微量注入法(microinjection)、ポリエチレングリコール(PEG)法、DEAE-デキストラン法、カチオン性リポソーム法または酢酸リチウム-DMSO法を含んでもよいが、これに制限されるものではない。
【0038】
本発明のさらに他の一実施形態によれば、標的タンパク質を異種または同種の宿主細胞で効率的に生産できる方法であって、標的タンパク質および前記標的タンパク質の融合パートナーとしてウイルスヌクレオカプシドをコード化するポリヌクレオチドを含む標的タンパク質発現ベクターを製作する段階と;前記標的タンパク質発現ベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を製造する段階と;前記形質転換体を培養する段階と;を含む標的タンパク質生産方法が提供される。
【0039】
この際、標的タンパク質発現ベクターに関する事項および標的タンパク質発現ベクターの導入に関する事項などの具体的な事項は、上記で記述された事項を参照することができる。
【0040】
形質転換体の培養のために宿主細胞に適したものと知られた培養方法を使用することができる。例えば、宿主細胞が大腸菌である場合、LB(Luria-Bertani)培地で16~37℃の温度で培養する方法を使用することができる。発現ベクターに抗生剤選別マーカー(例えば、抗生剤であるアンピシリン(ampicillin)抵抗性遺伝子)の構成要素がある場合、この際、培地に当該抗生剤(例えば、アンピシリン)を添加して培養することによって、発現ベクターが含まれた大腸菌の増殖を優先的に誘導することができる。また、発現ベクターに標的タンパク質コード化DNAの転写および/または翻訳を調節する構成要素、例えば、lacオペロン関連構成要素がある場合、関連物質、例えば、IPTGを添加して標的タンパク質の発現を誘導することができる。
【0041】
以下の実施例は、発明の理解を助けるために提示したものであり、下記の内容が発明の保護範囲を限定するものではない。
【0042】
[実施例]
製造例1
ウイルスヌクレオカプシド(NC)の融合パートナーとしての活用可能性を調査するために、HIVウイルスのNCを発現させるためのベクターを製作した(
図1)。この際、精製のための6個のヒスチジンも追加適用した。
【0043】
標的タンパク質の発現がT7プロモーターによって調節されるように設計されたpGEMEX-1(Promega)ベクターをベースに製作し、NCをコード化する配列として配列番号2の配列を使用した。
【0044】
製造例2
前記製造例1と比較して6個のヒスチジンが除外された形態で発現させるためのベクターを製作した(
図2)。
【0045】
実施例1
標的タンパク質であるGFP(green fluorescent protein)をN末端にNCが融合パートナーとして連結された形態で発現させるためのベクターを製作した(
図3)。
【0046】
前記製造例2と同様の方式を用いたが、pGEMEX-1(Promega)ベクターのMCSにNCをコード化する配列(配列番号2)と標的タンパク質コード化配列を挿入した。
【0047】
製作されたベクターにおいてNCおよびGFPコード化配列部位は、配列番号4と同じであり、発現すると予想されるNC+GFP融合タンパク質のアミノ酸配列は、配列番号5の同じである。
【0048】
実施例2
標的タンパク質であるヒト由来IFNβ(interferon-beta)をN末端にNCが融合パートナーとして連結された形態で発現させるためのベクターを製作した(
図6)。この際、精製のための6個のヒスチジンも追加適用した。
【0049】
前記実施例1と同様の方式を用いたが、NCをコード化する配列として大腸菌コドン最適化配列である配列番号3の配列を使用した。
【0050】
製作されたベクターにおいてNCおよびIFNβコード化配列部位は、配列番号6と同じであり、発現すると予想されるNC+IFNβ融合タンパク質のアミノ酸配列は、配列番号7と同じである。
【0051】
比較例1
前記実施例2と同様の方式を用いたが、標的タンパク質であるヒト由来IFNβをNCが融合パートナーとして連結されず、N末端に6個のヒスチジンが連結された形態で発現させるためのベクターを製作した(
図7)。
【0052】
実験例1
前記製造例1、製造例2、実施例1、実施例2および比較例1のベクターを大腸菌Shuffle/T7/pLysSに形質転換させて培養した。Shuffle/T7/pLysSは、BL21 star(DE3)pLysS One ShotTM vitrogenTM コンピテント大腸菌においてpLysSプラスミドをMini-prepを通じて抽出し、pLysSをSHuffle T7(NEB)コンピテント大腸菌に導入した後、pLysSに含まれている抗生剤マーカーであるクロラムフェニコール(chloramphenicol:CM)で選別して作成したものである。すべての形質転換された大腸菌は、50μg/mlのアンピシリン(ampicillin)および34μg/mlのクロラムフェニコールが含まれたLB培地で培養した。培養温度は、16~37℃に設定した。大腸菌のOD600値が0.5以上になると、T7プロモーターを活性化させるためにIPTGを0μM~1mMレベルで添加し、タンパク質が十分に生産され得るように、IPTGを入れた後から30℃では3時間または16~20℃では16時間程度を培養した。十分に培養された大腸菌は、遠心分離して上澄み液を除去した後に保管した。次に、LB培地の5mlに該当する大腸菌収穫物にPBS0.3mlを入れ、超音波粉砕を行い、溶解物(lysate)を作成した。そして、溶解物を遠心分離して、可溶性画分(soluble fraction)とペレット画分(pellet fraction)に分け、トータル溶解物(total lysate)、可溶性画分(soluble fraction)、ペレット画分(pellet fraction)を区分してSDS-PAGEで分析した。
【0053】
まず、製造例1および製造例2のベクターをそれぞれ大腸菌に導入してNCの発現を誘導した結果、
図1および
図2のように、16℃および20℃の両方で正常に、すなわち予想されるサイズおよび水溶性で、大量で発現することが示された。特に、
図2のように、His-tagがない場合にも、ほぼ100%水溶性で発現することが示された。これは、NCが標的タンパク質の発現効率増加目的、特に水溶性で発現するようにする目的の融合パートナー用途として活用される可能性があることを示す。
【0054】
実施例1のベクターを大腸菌に導入して標的タンパク質であるGFPの発現を誘導した結果、
図3のように、16℃および20℃の両方で正常に発現することが示された。GFPは、大腸菌において不溶性で発現することが知られている。したがって、このような結果は、本発明の方式によれば、大腸菌において不溶性で発現するタンパク質を水溶性で発現させることができることを示す。
【0055】
さらに、実施例1のベクターを大腸菌に導入し、IPTG濃度を相異に処理した場合のGFP発現を調査した結果、
図4のように、IPTGが低濃度の場合にも、IPTGの濃度に比例して効率的に発現することが示され、発現したタンパク質のGFP蛍光信号をマイクロプレートリーダーで測定した結果、
図5のように、IPTGの濃度に比例してGFP蛍光信号が増加することが示された。これは、本発明の方式によれば、標的タンパク質を本来の機能を維持した状態で効率的に発現させることができることを示す。
【0056】
実施例2および比較例1のベクターをそれぞれ大腸菌に導入して標的タンパク質であるIFNβの発現を誘導した結果、
図6および
図7のように、実施例2の場合、30℃で不溶性で発現する割合が相対的に高かったが、16℃および30℃の両方で多量のタンパク質が正常に、特に水溶性で発現することが示されたのに対し、比較例1の場合、多くのタンパク質が不溶性で発現することが示された。これは、本発明の方式によれば、大腸菌において不溶性で発現するタンパク質を水溶性で発現させることができることを示す。
【0057】
さらに、実施例2のベクターを大腸菌に導入して標的タンパク質であるIFNβの発現を誘導し、Ni-親和性クロマトグラフィーで精製した後、初期200nMを基準として1/2連続希釈してIFNβ反応分析(Invivogen)実験を進めた結果、
図8のように、精製物でIFNβ反応が確認され、このようなIFNβ反応が希釈倍数が増加するにつれて減少することが示された。この際、対照群(Con)としては、培地を使用した。このような結果は、本発明の方式によれば、標的タンパク質を本来の機能を維持した状態で効率的に発現させることができることを示す。
【0058】
実施例3
標的タンパク質である大腸菌易熱性エンテロトキシンBサブユニット(heat-labile enterotoxin B subunit,LTB)をN末端にNCが融合パートナーとして連結された形態で発現させるためのベクターを製作した。この際、精製のための6個のヒスチジンを追加適用し、前記実施例1と同様の方式を使用した。
【0059】
実施例4
前記実施例3と同様にベクターを製作したが、配列番号1のNCアミノ酸配列において14番、17番および27番のシステイン(cysteine:C)がセリン(serine:S)で置換された形態で発現するようにした(
図9のΔZF1)。これらの残基は、22番のヒスチジン(histidine:H)と共にNCの一番目の亜鉛結合ドメインで亜鉛イオンと相互作用する残基である。
【0060】
実施例5
前記実施例3と同様にベクターを製作したが、配列番号1のNCアミノ酸配列において35番、38番および48番のシステインがセリンで置換された形態で発現するようにした(
図9のΔZF2)。これらの残基は、43番のヒスチジン(H)と共にNCの二番目の亜鉛結合ドメインで亜鉛イオンと相互作用する残基である。
【0061】
実施例6
前記実施例3と同様にベクターを製作したが、配列番号1のNCアミノ酸配列において14番、17番、27番、35番、38番および48番のシステインがセリンで置換された形態で発現するようにした(
図9のΔZF1+2)。
【0062】
実験例2
前記実施例3~実施例6のベクターを前記実験例1と同様の方式で大腸菌Shuffle/T7/pLysSに形質転換させた後、融合タンパク質の生産を誘導し、それぞれの生産された融合タンパク質をSDS-PAGEで分析した。
【0063】
その結果、
図10のように、実施例3および実施例5の場合、ほとんどの融合タンパク質が正常に水溶性で発現することが示されたのに対し、実施例4および実施例6の場合、水溶性で発現する融合タンパク質の割合が約50%程度に減少したことが示された。これは、NCの一番目の亜鉛結合ドメインで亜鉛イオンと相互作用する残基が標的タンパク質の水溶性発現に重要であることを示す。
【0064】
実験例3
前記実施例1のベクターを前記実験例1と同様の方式で大腸菌Shuffle/T7/pLysSに形質転換させた後、融合タンパク質の生産を誘導し、亜鉛親和性クロマトグラフィー(Zinc affinity chromatography)で精製した後、SDS-PAGEおよびGFP蛍光信号測定(マイクロプレートリーダーを使用)で分析した。
【0065】
その結果、
図11のように、亜鉛親和性クロマトグラフィーを通じて相当高い回収率で融合タンパク質を精製できることが示された。これは、ヒスチジンタグのような別の精製用タグなしでNCの亜鉛結合ドメインを用いて効率的な精製が可能であることを示す。
【0066】
以上、本発明についてその好ましい実施例を中心に説明した。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で変形された形態で具現され得ることを理解できる。したがって、開示された実施例は、限定的な観点でなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述した説明でなく、特許請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての差異点は、本発明に含まれたものと解すべきである。
【0067】
<配列リスト>
配列番号1
配列名称:HIVヌクレオカプシドのアミノ酸配列
配列タイプ:AA
生物名:ヒト免疫不全ウイルス
配列:
QRGNFRNQRKTVKCFNCGKEGHIAKNCRAPRKKGCWRCGREGHQMKDCTERQAN
【0068】
配列番号2
配列名称:HIVヌクレオカプシドをコード化するヌクレオチド配列
配列タイプ:DNA
生物名:ヒト免疫不全ウイルス
配列:
CAGCGGGGAAACTTCAGGAACCAGAGAAAAACTGTGAAGTGCTTCAATTGCGGAAAGGAGGGCCACATCGCTAAGAACTGCCGCGCCCCCAGAAAGAAAGGCTGCTGGAGATGCGGCAGAGAGGGCCACCAGATGAAGGACTGCACAGAGAGACAGGCAAAC
【0069】
配列番号3
配列名称:HIVヌクレオカプシドをコード化するヌクレオチド配列
配列タイプ:DNA
生物名:合成コンストラクト
配列:
CAGCGTGGTAACTTCCGTAACCAGCGTAAAACCGTTAAATGCTTCAACTGCGGCAAAGAAGGCCACATCGCGAAAAACTGCCGTGCGCCGCGTAAAAAAGGCTGCTGGCGTTGCGGCCGTGAAGGCCACCAGATGAAAGATTGCACCGAACGTCAGGCGAAC
【0070】
配列番号4
配列名称:NCとGFPの融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列
配列タイプ:DNA
生物名:合成コンストラクト
配列:
AGTAAAGGAGAAGAACTTTTCACTGGAGTTGTCCCAATTCTTGTTGAATTAGATGGTGATGTTAATGGGCACAAATTTTCTGTCAGTGGAGAGGGTGAAGGTGATGCAACATACGGAAAACTTACCCTTAAATTTATTTGCACTACTGGAAAACTACCTGTTCCATGGCCAACACTTGTCACTACTTTCTCTTATGGTGTTCAATGCTTTTCAAGATACCCAGATCATATGAAACGGCATGACTTTTTCAAGAGTGCCATGCCCGAAGGTTATGTACAGGAAAGAACTATATTTTTCAAAGATGACGGGAACTACAAGACACGTGCTGAAGTCAAGTTTGAAGGTGATACCCTTGTTAATAGAATCGAGTTAAAAGGTATTGATTTTAAAGAAGATGGAAACATTCTTGGACACAAATTGGAATACAACTATAACTCACACAATGTATACATCATGGCAGACAAACAAAAGAATGGAATCAAAGTTAACTTCAAAATTAGACACAACATTGAAGATGGAAGCGTTCAACTAGCAGACCATTATCAACAAAATACTCCAATTGGCGATGGCCCTGTCCTTTTACCAGACAACCATTACCTGTCCACACAATCTGCCCTTTCGAAAGATCCCAACGAAAAGAGAGACCACATGGTCCTTCTTGAGTTTGTAACAGCTGCTGGGATTACACATGGCATGGATGAACTATACAAA
【0071】
配列番号5
配列名称:NCとGFPの融合タンパク質のアミノ酸配列
配列タイプ:AA
生物名:合成コンストラクト
配列:
SKGEELFTGVVPILVELDGDVNGHKFSVSGEGEGDATYGKLTLKFICTTGKLPVPWPTLVTTFSYGVQCFSRYPDHMKRHDFFKSAMPEGYVQERTIFFKDDGNYKTRAEVKFEGDTLVNRIELKGIDFKEDGNILGHKLEYNYNSHNVYIMADKQKNGIKVNFKIRHNIEDGSVQLADHYQQNTPIGDGPVLLPDNHYLSTQSALSKDPNEKRDHMVLLEFVTAAGITHGMDELYK
【0072】
配列番号6
配列名称:NCとIFNβの融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列
配列タイプ:DNA
生物名:合成コンストラクト
配列:
AAATCTTACAACCTGCTGGGCTTCCTGCAGCGTTCCTCCAACTTCCAGTGCCAGAAGCTGCTGTGGCAGCTGAACGGTCGCCTGGAATACTGCCTGAAAGATCGTATGAACTTCGATATCCCGGAAGAAATCAAACAGTTGCAGCAGTTCCAGAAAGAAGATGCGGCGTTAACCATCTACGAAATGCTGCAAAACATTTTCGCTATCTTCCGTCAGGATTCCAGCTCCACCGGCTGGAACGAAACCATCGTTGAAAACCTTCTGGCGAACGTTTATCACCAGATCAATCATCTGAAAACCGTGCTGGAAGAGAAACTGGAAAAAGAAGACTTCACCCGTGGTAAACTGATGTCCTCGCTGCACCTGAAGCGTTACTACGGTCGTATCCTGCATTATCTGAAAGCGAAAGAGTACAGCCACTGCGCTTGGACCATTGTTCGTGTTGAAATTCTGCGCAATTTCTACTTCATCAACCGTCTGACCGGTTACCTGCGTAAC
【0073】
配列番号7
配列名称:NCとIFNβの融合タンパク質のアミノ酸配列
配列タイプ:AA
生物名:合成コンストラクト
配列:
KSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN
【配列表】
【国際調査報告】