(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】安定剤配合物
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
C08L101/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024516860
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 EP2022075738
(87)【国際公開番号】W WO2023041690
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイラント,タニア
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ジーグラー,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハーブスト,ハインツ
(72)【発明者】
【氏名】ダボウス,ラファエル
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002AA011
4J002BB001
4J002BB031
4J002BB121
4J002EU186
4J002FD056
4J002GA00
4J002GB01
4J002GC00
4J002GH01
4J002GL00
4J002GN00
4J002GQ00
(57)【要約】
本発明は、有機材料と、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む組成物に関する。更に、本発明は、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む有機材料系物品に関する。本発明は又、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、少なくとも1つの式(A)の化合物及び少なくとも1つのUV吸収剤の使用にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化1】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化2】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは式Q
【化3】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化4】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物。
【請求項2】
前記有機材料は、ポリオレフィン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド又はポリオキシメチレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリオレフィンは、熱可塑性ポリオレフィンである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記熱可塑性ポリオレフィンは、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレンである、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
E
1は、水素、置換又は非置換C
1~C
8アルキル、式(P)の基であり、式中、bは、1~2の範囲の整数であり、或いは式Qの基であり、E
2は、水素又はヒドロキシルであり、E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
8アルキル、置換又は非置換C
1~C
8アルコキシ、フェニル、或いは式Qの基である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの式(A)の化合物は、式(A-1)、(A-2)、(A-3)、(A-4)、(A-5)、(A-6)及び(A-7)
【化5】
【化6】
【化7】
から選択される、請求項1又は5に記載の組成物。
【請求項7】
前記UV吸収剤は、請求項1に記載の式(A)の化合物以外の、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、置換及び非置換安息香酸のエステル、シアノアクリレート、オキサニリド、ベンゾオキサジノン及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
請求項7に記載のもの以外の、少なくとも1つの酸化防止剤、少なくとも1つの脂肪酸の金属塩、少なくとも1つの金属水酸化物、少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤、及び少なくとも1つのUV吸収剤を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱充填剤、顔料、防曇剤及び防霧剤から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記式(A)の化合物と前記UV吸収剤の重量比は、50:1~1:50の範囲である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記式(A)の化合物と前記UV吸収剤の重量比は、1:20~20:1の範囲である、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、及び一般式(IV)の式(B)
- 一般式(I)の化合物(B)
【化8】
(式中、
A
1は、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
2~C
18アルキレン、置換又は非置換C
5~C
7クロアルキレン及びC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)から選択され、
A
2は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルキルオキシ、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル及びC
5~C
12シクロアルキルオキシから独立して選択され、
A
3及びA
4は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル、及び式(a-1)
【化9】
の基から独立して選択され、或いは
A
3及びA
4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5員~10員の複素環を形成し、
aは、1~20の範囲の整数であり、繰り返し単位は、同一である又は異なる)、
- 一般式(II)の化合物(B)
【化10】
(式中、
x
1及びx
2は、C
1~C
30アルコキシから独立して選択される)、
- 一般式(III)の化合物(B)
【化11】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y2は、C
1~C
30アルキルである)、
- 一般式(IV)の化合物(B)
【化12】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y
3は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキル及びC
3~C
20アルキリデンから独立して選択され、
Xは、C
2~C
5アルキルであり、
nは、1~8の範囲の整数である)
の少なくとも1つの化合物を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
a.請求項1、5及び6に記載の少なくとも1つの式(A)の化合物と、
b.請求項1及び7に記載の少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む有機材料系物品。
【請求項14】
前記有機材料は、請求項2~4に記載される通りである、請求項13に記載の有機材料系物品。
【請求項15】
光に曝された前記有機材料の安定性を高めるための、請求項1、5及び6に記載の少なくとも1つの式(A)の化合物及び請求項1及び7に記載の少なくとも1つのUV吸収剤の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料と、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む組成物に関する。更に、本発明は、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む有機材料系物品に関する。又、本発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、少なくとも1つの式(A)の化合物及び少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料、即ち、ポリオレフィンやポリエチレンなどの合成ポリマーは、様々な押出物品及び成形物品の製造における使用が容易であることから、幅広い用途で使用されている。しかしながら、これらの物品は、UV光に繰り返し曝されることに起因する全般的な安定性に関する難点を抱えていることが多い。有機材料から製造された物品に対する紫外光の悪影響を防ぐために、様々な添加剤、例えば、ヒンダードアミン光安定剤、UV吸収剤などが使用される。しかしながら、これらの添加剤又はこれらの添加剤の混合物は、有機材料の安定性を大幅に改善することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、上述の欠点を克服し、有機材料を安定化するための安定剤配合物を提供することである。
【0004】
本発明の別の目的は、少なくとも300ミクロンの厚さを有する安定な有機材料系物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
驚くべきことに、本明細書で特許請求される発明の安定剤配合物、即ち、UV吸収剤と式(A)の化合物及び有機材料との組み合わせは、光に曝される最終物品の耐久性を改善し、従って最終物品の寿命が長くなり、経済的価値をもたらすことが見出された。
【0006】
従って、一態様では、本明細書で特許請求される発明は、
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化1】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化2】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは
式Q
【化3】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化4】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物に関する。
【0007】
別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、
a.上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物と、
b.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む有機材料系物品に関する。
【0008】
本明細書で特許請求される発明の更に別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物及び少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の組成物及び配合物を説明する前に、本発明は、そのような組成物及び配合物は当然のことながら変化し得るため、記載された特定の組成物及び配合物に限定されないことを理解すべきである。又、本明細書で特許請求される発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される用語は、限定することを意図していないことも理解すべきである。
【0010】
以下において、ある群が少なくともある決まった数の実施形態を含むと定義される場合、これは、これらの実施形態のみからなる好ましい群も包含することを意味する。更に、本明細書及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」、又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等の用語は、類似の構成要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも連続した順番又は時系列順に記載するものではない。従って、このように使用される用語は、適切な状況下において交換可能であることと、本明細書で説明されている本発明の実施形態は、本明細書で説明するか又は図示する順序以外の順序で実施することが可能であることとが理解されるべきである。「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(A)」、「(B)」及び「(C)」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が、方法又は使用又はアッセイの工程に関する場合、本出願で別段の指定がない限り、本明細書において前述又は後述するように、これらの工程間に時間を置かないか、又は時間間隔の一貫性がなく、即ち、これらの工程は、同時に実施され得るか、又はこれらの工程間に数秒間、数分間、数時間、数日間、数週間、数ヶ月間の時間間隔又は数年間の時間間隔さえあり得る。
【0011】
下記の文では、本発明の様々な態様がより詳しく規定される。そのように規定されたそれぞれの態様を、そうでないと明確に示されていない限り、任意の他の態様又は複数の態様と組み合わせ得る。特に、好ましい又は有利であると示された任意の特徴を、好ましいか又は有利であると示された任意の他の特徴又は複数の特徴と組み合わせ得る。
【0012】
本明細書を通して「一実施形態」又は「好ましい実施形態」に言及することは、その実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造又は特性が、本明細書で特許請求される発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して様々な場所で「一実施形態では」又は「好ましい実施形態では」又は「別の実施形態では」という表現が現れた場合、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではないが、そうであってもよい。更に、特定の特徴、構造又は特性は、本開示から当業者に明らかなように、1つ以上の実施形態では任意の適切な様式で組み合わされ得る。更に、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、いくつかの、しかし他の実施形態に含まれる他の特徴を含むが、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内にあることを意味し、当業者によって理解されるであろうように異なる実施形態を形成する。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態のいずれかを任意の組み合わせで使用することができる。
【0013】
更に、本明細書中で定義された範囲は、端値も含み、即ち、1~10の範囲は、1及び10の両方がその範囲に含まれることを意味する。疑義を避けるため、本出願人は、適用可能な法律に従い、あらゆる均等物を得る権利を有する。
【0014】
本開示をより容易に理解することができるように、特定の用語を最初に定義する。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明の実施形態が関連する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0015】
一態様では、本明細書で特許請求される発明は、
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化5】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化6】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは
式Q
【化7】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化8】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物に関する。
【0016】
一実施形態では、有機材料は、ポリオレフィン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド又はポリオキシメチレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】
好ましい実施形態では、ポリオレフィンは、熱可塑性ポリオレフィンである。熱可塑性ポリオレフィンは、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレンである。
【0018】
式(A)の化合物:
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの式(A)の化合物を含む。
【化9】
【0019】
一実施形態では、E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、式(P)の基であり、式中、bは、1~2の範囲の整数であり、或いは式Qの基である。
【0020】
一実施形態では、bが1の場合、E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、又は式Qの基であり、bが2の場合、E1は、式Pの基である。
【0021】
一実施形態では、E2は、水素又はヒドロキシルであり、E3、E4、E5、及びE6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C1~C8アルキル、置換又は非置換C1~C8アルコキシ、フェニル、又は式Qの基である。
【0022】
18以下の炭素原子を有するアルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシルが挙げられる。
【0023】
好ましい実施形態では、少なくとも1つの式(A)の化合物は、式(A-1)、(A-2)、(A-3)、(A-4)、(A-5)、(A-6)及び(A-7)から選択される。
【化10】
【化11】
【化12】
【0024】
式(A)の化合物の多くは公知であり、当業者に知られているプロセスと同様にして調製することができる。
【0025】
式(A)の化合物は、例えば、米国特許第6,255,483B号明細書に記載されている方法と同様にして調製することができる。
【0026】
一実施形態では、UV吸収剤は、上記で定義された式(A)の化合物以外の、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、置換及び非置換安息香酸のエステル、シアノアクリレート、オキサニリド、ベンゾオキサジノン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0027】
2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、
【化13】
(式中、R=3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(a,a-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(a,a-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0028】
好ましい実施形態では、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物から選択される。
【0029】
2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-デシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,2’,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0030】
好ましい実施形態では、2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンである。
【0031】
2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンは、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ))フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル))-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(オクチルオキシ)-フェノール、ビス{2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル}ドデカンジオエート、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0032】
一実施形態では、置換及び非置換安息香酸のエステルは、4-tert-ブチル-フェニルサリシレート、フェニルサリシレート、オクチルフェニルサリシレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態では、置換及び非置換安息香酸のエステルは、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸である。
【0033】
一実施形態では、シアノアクリレートは、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態では、シアノアクリレートは、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)である。
【0034】
一実施形態では、オキサニリドは、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド及びその2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-及びp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにo-及びp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、オキサニリドは、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリドである。
【0035】
一実施形態では、ベンゾオキサジノンは、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス[4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン]である。
【0036】
一実施形態では、組成物は、上記で定義されたもの以外の、少なくとも1つの酸化防止剤、少なくとも1つの脂肪酸の金属塩、少なくとも1つの金属水酸化物、少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤、及び少なくとも1つのUV吸収剤を更に含む。
【0037】
少なくとも1つの酸化防止剤は、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオネート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナメート、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロペンアミド、カルシウムビス[モノエチル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルベンジル)ホスホナート]、トリエチレングリコールビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジントリオンエステル、3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニルスルフィド、2-メチル-4,6-ビス(n-オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’-チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、4-((4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロン酸、α-トコフェロール、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N’-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド、トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、エチレンビス[3,3-ビス[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]酪酸]、ベンジル-2-アセトアミド-2-デオキシ-α-D-ガラクトピラノシド、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリレート、2-プロペン酸、2-(1,1-ジメチルエチル)-6-[1-[3-(1,1-ジメチルエチル)-5-(1,1-ジメチルプロピル)-2-ヒドロキシフェニル]エチル]-4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルエステル、トリス[2-tert-ブチル-4-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)スルファニル-5-メチルフェニル]ホスファイト、(1,2-ジオキソエチレン)ビス(イミノエチレン)ビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、フェノール、2,6-ビス[[3-(1,1-ジメチルエチル)-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル]オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデニル]-4-メチル-、4,4’-チオビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン、ベンゼンアミン、N-フェニル-、2,4,4-トリメチルペンテンとの反応生成物、3,3’-チオジプロピオン酸ジ-n-オクタデシルエステル、ジドデシル3,3’-チオジプロピオン酸、4,4’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、3,3’-チオジプロピオン酸ジミリスチルエステル、ジオクタデシルジスルフィド、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び2,2-ビス[[3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ]メチル]プロパン-1,3-ジイルビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]からなる群から選択される。好ましい実施形態では、少なくとも1つの酸化防止剤は、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートから選択される。
【0038】
少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤は、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルフォリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシロキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6-ヘキサンジアミン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びにN,N-ジブチルアミン及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジロキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、及びN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる群から選択される。好ましい実施形態では、立体障害アミン光安定剤は、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミンである。
【0039】
一実施形態では、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:1~1:20の範囲であり、好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:2~1:10の範囲であり、より好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:2~1:5の範囲であり、最も好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:3~1:5の範囲である。
【0040】
一実施形態では、式(A)の化合物対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:10~1:40の範囲であり、好ましくは、式(A)の化合物対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:15~1:35の範囲であり、より好ましくは式(A)の化合物と立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:15~1:30の範囲であり、最も好ましくは、式(A)の化合物と立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:20~1:25の範囲である。
【0041】
少なくとも1つの脂肪酸の金属塩は、脂肪族飽和C2~C22カルボキシレート、脂肪族オレフィンC3~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている脂肪族C2~C22カルボキシレート、環式又は二環式C5~C22カルボキシレート、芳香族C7~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている芳香族C7~C22カルボキシレート、C1~C16アルキル置換フェニルカルボキシレート及びフェニル-C1~C16アルキルカルボキシレートからなる一連のものからのカルシウム、亜鉛、マグネシウム又はアルミニウムの塩からなる群から選択される。
【0042】
少なくとも1つの金属水酸化物は、ハイドロタルサイト及び水酸化マグネシウムからなる群から選択される。
【0043】
上記で定義されたもの以外の、少なくとも1つのUV吸収剤は、チオ相乗剤(thiosynergist)、ホスファイト及びホスホナイト、ヒドロキシルアミン、及びブタン酸からなる群から選択される。好ましい実施形態では、少なくとも1つのUV吸収剤は、ポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)である。
【0044】
一実施形態では、組成物は、スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱充填剤、顔料、防曇剤及び防霧剤から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む。
【0045】
一実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、50:1~1:50の範囲である。
【0046】
好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:20~20:1の範囲である。
【0047】
より好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:4~1:10の範囲である。
【0048】
最も好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:4~1:8の範囲である。
【0049】
一実施形態では、組成物は、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、及び一般式(IV)の式(B)の少なくとも1つの化合物、及びそれらの混合物を更に含む。
【0050】
一般式(I)の化合物(B):
【化14】
(式中、
A
1は、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
2~C
18アルキレン、置換又は非置換C
5~C
7シクロアルキレン及びC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)から選択され、
A
2は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルキルオキシ、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル及びC
5~C
12シクロアルキルオキシから独立して選択され、
A
3及びA
4は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル、及び式(a-1)
【化15】
の基から独立して選択され、或いは
A
3及びA
4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5員~10員の複素環を形成し、
aは、1~20の範囲の整数であり、繰り返し単位は、同一である又は異なる)。
【0051】
本発明に関連して、本明細書で使用されるアルキルという用語は、直鎖又は分岐アルキル残基を含む非環式飽和脂肪族残基を表す。
【0052】
本明細書で使用される場合、「分岐」は、1つ以上の側鎖が結合した原子鎖を表す。分岐は、例えば、置換基が、水素原子から、共有結合した脂肪族部分に置き換えられることによって起こる。
【0053】
直鎖及び分岐の非置換C1~C12アルキルの代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、2-プロピルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、イソウンデシル、1-メチルウンデシル、n-ドデシル、イソドデシル、及び1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシルが挙げられる。
【0054】
C1~C12アルキルオキシの代表例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ及びドデシルオキシが挙げられる。好ましい実施形態では、アルキルオキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ及びオクトキシからなる群から選択される。より好ましい実施形態では、アルキルオキシはプロポキシである。
【0055】
C5~C12シクロアルキルの代表例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシルである。
【0056】
C5~C12シクロアルキルオキシの代表例は、シクロペントキシ、シクロヘキソキシ、シクロヘプトキシ、シクロオクトキシ、シクロノニルオキシ、シクロデシルオキシ、シクロウンデシルオキシ及びシクロドデシルオキシである。
【0057】
好ましい実施形態では、シクロアルキルオキシはシクロヘキソキシである。
【0058】
1、2又は3つのC1~C4アルキルで置換されたフェニルの好ましい例は、2,4-ジメチルフェニルである。
【0059】
好ましいC2~C18アルキレンは、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、2,2-ジメチルトリメチレン及びヘキサメチレンである。より好ましい実施形態では、アルキレンはヘキサメチレンである。
【0060】
C5~C7シクロアルキレンの一例は、シクロヘキシレンである。
【0061】
C1~C4アルキレンジ(C5~C7シクロアルキレン)の一例は、メチレンジシクロヘキシレンである。
【0062】
それらが結合している窒素原子と一緒になって5~10員の複素環を形成しているA3及びA4基の例は、1-ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル、1-ピペラジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ヘキサヒドロアゼピニル、5,5,7-トリメチル-1-ホモピペラジニル又は4,5,5,7-テトラメチル-1-ホモピペラジニルであり、好ましくモルホリニルである。
【0063】
一般式(I)の化合物(B)において、ジアミノ残基に結合した末端基は、例えば、水素、又は式
【化16】
の基であり、トリアジン基に結合している末端基は、例えば、式
【化17】
の基、又は式
【化18】
の基である。
【0064】
好ましい実施形態では、A1はヘキサメチレンであり、A2は水素、及びプロポキシである。
【0065】
好ましい実施形態では、A
3は、ブチル、
【化19】
である。
【0066】
好ましい実施形態では、A4はブチルである。
【0067】
好ましい実施形態では、aは1~10の範囲の整数である。
【0068】
一般式(II)の化合物(B):
【化20】
(式中、
x
1及びx
2は、C
1~C
30アルコキシから独立して選択される)。
【0069】
好ましい実施形態では、x1及びx2は、直鎖又は分岐の非置換C1~C30アルキルオキシから独立して選択される。
【0070】
直鎖又は分岐の非置換C1~C30アルキルオキシの代表例は、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ、ヘンイコシルオキシ、ドコシルオキシ、トリコシルオキシ、テトラコシルオキシ、ペンタコシルオキシ、ヘキサコシルオキシ、ヘプタコシルオキシ、オクタコシルオキシ、ノナコシルオキシ及びトリアコンチルオキシである。
【0071】
好ましい実施形態では、x1及びx2は、それぞれウンデシルオキシである。
【0072】
一般式(III)の化合物(B):
【化21】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y2は、C
1~C
30アルキルである)。
【0073】
好ましい実施形態では、Y1は、直鎖又は分岐の非置換C3~C20アルキルである。
【0074】
一実施形態では、Y1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル及びイコシルからなる群から選択される。
【0075】
好ましい実施形態では、Y1は、プロピル、又はドデシルから選択される。
【0076】
好ましい実施形態では、Y2は、直鎖又は分岐の置換C1~C30アルキルである。
【0077】
一実施形態では、Y2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル及びトリアコンチルからなる群から選択される。
【0078】
好ましい実施形態では、Y2は、ペンタデシル、又はヘプタデシルから選択される。
【0079】
一般式(IV)の化合物(B):
【化22】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y
3は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキル及びC
3~C
20アルキリデンから独立して選択され、
Xは、C
2~C
5アルキルであり、
nは、1~8の範囲の整数である)。
【0080】
好ましい実施形態では、Y3は、直鎖又は分岐の非置換C3~C20アルキル及びC3~C20アルキリデンからなる群から選択される。
【0081】
20までの炭素原子を有するアルキリデンの代表例は、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン、ヘプチリデン、オクチリデン、ノニリデン、デシリデン、ウンデシリデン、ドデシリデン、トリデシリデン、テトラデシリデン、ペンタデシリデン、ヘキサデシリデン、ヘプタデシリデン、オクタデシリデン、ノナデシリデン及びイコシリデンである。
【0082】
好ましい実施形態では、Y1は、デシルから選択される。
【0083】
好ましい実施形態では、Y3は、デシル、又はノニリデンから選択される。
【0084】
好ましい実施形態では、化合物(B)は、式(B-1)、(B-2)、(B-3)、(B-4)、(B-5)、(B-6)、(B-7)及び(B-8)から選択される。
【化23】
(式中、aは1~10の範囲の整数である)、
【化24】
【化25】
【化26】
(式中、nは2である)。
【0085】
組成物は、例えば、以下に示すものなどの様々な従来の添加剤も更に含むことができる。
【0086】
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、直鎖又は側鎖が分岐しているノニルフェノール、例えば、2,6-ジノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルウンデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルヘプタデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルトリデカ-1’-イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0087】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジ-ドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール。
【0088】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0089】
1.4.トコフェロール、例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0090】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’-チオビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-チオビス(4-オクチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4’-ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0091】
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチル-フェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3-ビス(3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ペンタン。
【0092】
1.7.O-、N-及びS-ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0093】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ-オクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロネート、ジ-ドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0094】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0095】
1.10.トリアジン化合物、例えば、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0096】
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル-2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルベンジルホスホネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0097】
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、4-ヒドロキシラウラニリド、4-ヒドロキシステアラニリド、N-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチル。
【0098】
1.13.β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0099】
1.14.β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0100】
1.15.β-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0101】
1.16.3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0102】
1.17.β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’-ビス[2-(3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(Uniroyalによって供給されているNaugard(登録商標)XL-1)。
【0103】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)。
【0104】
1.19.アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルへプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルへプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えば、p,p’-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイルアミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス[(2-メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2-ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o-トリル)ビグアニド、ビス[4-(1’,3’-ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-オクチルフェノチアジンの混合物、N-アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’-テトラフェニル-1,4-ジアミノブト-2-エン。
【0105】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1.置換及び非置換安息香酸のエステル、例えば、サリチル酸4-tert-ブチルフェニル、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸オクタデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル。
【0106】
2.2.アクリレート、例えば、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、メチルα-カルボメトキシシンナメート、メチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、ブチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、メチル-α-カルボメトキシ-p-メトキシシンナメート、N-(β-カルボメトキシ-β-シアノビニル)-2-メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト。
【0107】
2.3.ニッケル化合物、例えば、2,2’-チオ-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば、1:1又は1:2錯体(n-ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN-シクロヘキシルジエタノールアミンなどの追加の配位子を有する又は有しないもの)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば、4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムのニッケル錯体、例えば、2-ヒドロキシ-4-メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1-フェニル-4-ラウロイル-5-ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体(追加の配位子を有する又は有しないもの)。
【0108】
2.4.オキサミド、例えば、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジtert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジtert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド及びその2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-及びp-メトキシ-二置換オキサニリドの混合物並びにo-及びp-エトキシ-二置換オキサニリドの混合物。
【0109】
2.5.2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、例えば、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン。
【0110】
3.金属不活性化剤、例えば、N,N’-ジフェニルオキサミド、N-サリチラル-N’-サリチロイルヒドラジン、N,N’-ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3-サリチロイルアミノ-1,2,4-トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’-ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0111】
4.ホスファイト及びホスホナイト、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリス(tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、6-イソオクチルオキシ-2,4,8、10-テトラ-tert-ブチル-12H-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)エチルホスファイト、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12-メチル-ジベンズ[d,g]-1、3,2-ジオキサホスホシン、2,2’,2’’-ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト]、2-エチルヘキシル(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト、5-ブチル-5-エチル-2-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノキシ)-1,3,2-ジオキサホスフィラン、亜リン酸、混合された2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェニル及び4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルトリエステル(CAS:939402-02-5)、亜リン酸、トリフェニルエステル、α-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ[オキシ(メチル-1,2-エタンジイル)]を含むポリマー、C10~16-アルキルエステル(CAS:1227937-46-3)、トリフェニルホスファイト、1,4-シクロヘキサンジメタノール及びポリプロピレングリコールを含むポリマー、C10~16アルキルエステル(CAS登録番号1821217-71-3)。
【0112】
以下のホスファイトが特に好ましい:
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos(登録商標)168、Ciba Specialty Chemicals Inc.)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト。
【化27】
【化28】
【0113】
5.ヒドロキシルアミン、例えば、N,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0114】
6.ニトロン、例えば、N-ベンジル-α-フェニルニトロン、N-エチル-α-メチルニトロン、N-オクチル-α-ヘプチルニトロン、N-ラウリル-α-ウンデシルニトロン、N-テトラデシル-α-トリデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-ヘプタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0115】
7.チオ相乗剤、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミストリル、テトラキス[3-(ドデシルチオ)プロピオン酸]ペンタエリスリトール、チオジプロピオン酸ジステアリル又はジステアリルジスルフィド。
【0116】
8.過酸化物捕捉剤、例えば、β-チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、テトラキス(β-ドデシルメカプト)プロピオン酸ペンタエリスリトール。
【0117】
9.ポリアミド安定剤、例えば、ヨウ素化物及び/又はリン化合物と銅塩並びに二価マンガンの塩との組合せ。
【0118】
10.塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン又はピロカテコール酸亜鉛。
【0119】
11.核剤、例えば、無機物質、例えば、タルカム、金属酸化物、例えば、二酸化チタン又は酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属の、リン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩、有機化合物、例えば、モノ又はポリカルボン酸及びその塩、例えば、4-tert-ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム、高分子化合物、例えば、イオン性コポリマー(イオノマー)。1,3:2,4-ビス(3’,4’-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4-ジ(ベンジリデン)ソルビトールが特に好ましい。
【0120】
12.充填剤及び補強剤、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、表面処理シリカ(例えば、米国特許出願公開第2007/60,697A号明細書及び米国特許出願公開第2009/111,918A号明細書に記載のもの)、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、黒鉛、木粉及び他の天然産物の微粉末又は繊維、合成繊維。
【0121】
13.他の添加剤、例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動調整剤、蛍光増白剤、防炎剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0122】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば、米国特許第4,325,863号明細書、米国特許第4,338,244号明細書、米国特許第5,175,312号明細書、米国特許第5,216,052号明細書、米国特許第5,252,643号明細書、独国特許出願公開第A-4316611号明細書、独国特許出願公開第A-4316622号明細書、独国特許出願公開第A-4316876号明細書、欧州特許出願公開第A-0589839号明細書、欧州特許出願公開第A-0591102号明細書、欧州特許出願公開第A-1291384号明細書に開示されているもの、或いは3-[4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3’-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2-アセチル-5-イソオクチルフェニル)-5-イソオクチルベンゾフラン-2-オン。
【0123】
別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、
a.上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物と、
b.上記で定義された少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む有機材料系物品に関する。
【0124】
一実施形態では、有機材料は、上記で定義された通りである。
【0125】
有機材料系物品、即ち、中空物品は、回転成形又はブロー成形を使用して製造することができ、有機材料系物品の厚さは、少なくとも300ミクロンである。
【0126】
更に別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物及び上記で定義された少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【0127】
本発明に従い安定化された材料は、例えば、フィルム、繊維、テープ、成形用組成物、異形材として、又は塗料、接着剤又はパテ用のバインダーとして、様々な形態で使用される。
【0128】
より詳細には、本発明に従い安定化された有機材料は、以下のデバイスの製造に使用され得る。
【0129】
I-1)自動車用途、特に、バンパー、ダッシュボード、バッテリー、リア及びフロントライニング、ボンネット下の成形部品、リアシェルフ(hat shelf)、トランクライニング、内装ライニング、エアバッグカバー、部品(ライト)用の電子成形品、ダッシュボード用のペイン、ヘッドライトレンズ、インストルメントパネル、外装ライニング、シート張り材料(upholstery)、自動車ライト、ヘッドライト、パーキングライト、テールライト、ストップランプ、内装及び外装トリム、ドアパネル、ガソリンタンク、フロント側グレージング、リアウィンドウ、シートバッキング材、外装パネル、ワイヤー絶縁材、シール用異形押出材、クラッディング、ピラーカバー、シャーシ部品、排気系、燃料フィルター/給油口、燃料ポンプ、燃料タンク、サイドドアのベルトモール、コンバーチブルトップ、サイドミラー、外装トリム、締結具/固定具、フロントエンドモジュール、ガラス、ヒンジ、ロックシステム、ラゲッジ/ルーフラック、プレス/スタンプ部品、シール、側面衝撃保護、消音/絶縁材及びサンルーフ。
【0130】
I-2)調度品を含む、飛行機、鉄道、自動車(車、バイク)用のデバイス。
【0131】
I-3)宇宙応用のためのデバイス、特にロケット及び衛星、例えば、再突入シールド。
【0132】
I-4)建築及び設計、鉱業用途、防音システム、街頭避難所及びシェルター用のデバイス。
【0133】
II-1)家電製品用途、特に、洗濯機、回転式乾燥機、オーブン(電子レンジ)、食器洗浄機、ミキサー及びアイロン。
【0134】
II-2)コンデンサ用箔、冷蔵庫、暖房器具、エアコン、電子機器の封止、半導体、コーヒーメーカー及び掃除機。
【0135】
III-1)はめば歯車(ギア)、スライド金具、スペーサ、ネジ、ボルト、取っ手、ツマミなどの技術部品。
【0136】
III-2)回転翼、換気装置及び風車の羽根、太陽電池装置、スイミングプール、スイミングプールカバー、プール用防水シート、池用防水シート、クローゼット、ワードローブ、仕切り壁、スラットウォール、折畳式壁、屋根、シャッター(例えば、ローラーシャッター)、継手、パイプ間の接続、スリーブ及びコンベヤーベルト。
【0137】
III-3)あらゆる外形の異形材(窓ガラス)及びサイディング。
【0138】
III-4)ガラス代替品、特に、押出プレート、建築物用グレージング(単層、複層又はマルチウォール)、航空機、学校、押出シート、建築用グレージング、列車、輸送、衛生用品及び温室用ウィンドウフィルム。
【0139】
III-5)プレート(壁、カッティングボード)、押出コーティング(印画紙、テトラパック及びパイプコーティング)、サイロ、木材代替品、プラスチック製材、木材複合材、壁、表層、家具、装飾箔、床材(内外装)、フローリング、敷板及びタイル。
【0140】
III-6)セメント、コンクリート、複合材用途及びカバー、外壁サイディング材(siding)及び外壁クラッディング材(cladding)、ハンドレール、欄干、キッチンカウンター、ルーフィング、ルーフィングシート、タイル及びターポリン。
【0141】
IV-1)プレート(壁及びカッティングボード)、トレイ、人工芝、アストロターフ、競技用スタジアム(陸上競技)用人工屋根、競技用スタジアム(陸上競技)用人工床材及びテープ。
【0142】
V-1)プラスチックフィルム全般(包装、商品陳列ケース、ラミネート、スイミングプールカバー、ゴミ袋、壁紙、ストレッチフィルム及び収縮フィルム、ラフィア、脱塩フィルム、バッテリー及びコネクタ)。
【0143】
V-2)農業用フィルム(温室カバー、トンネル、マルチ、サイレージ、ベールラップ)、特に農薬の集中散布がある場合)。
【0144】
VI-1)食品梱包及び包装(フレキシブル及びソリッド)、BOPP、BOPET、ボトル。
【0145】
VI-2)カートリッジ、注射器、医療用途、輸送用容器、紙くずかご及びゴミ入れ、ゴミ袋、蓋付き容器(bin)、ゴミ入れ缶(dust bin)、ゴミ箱の内袋、車輪付きゴミ箱、容器全般、水/使用済みの水/化学反応/ガス/油/ガソリン/ディーゼル用タンク、タンクライナー、箱、木箱、バッテリーケース、樋(trough)、医療器具、例えば、ピストン、眼科用途、診断装置及び医薬品ブリスター用包装。
【0146】
VII-1)充填ポリマーのデバイス(タルク、チョーク、陶土(カオリン)、ウォラストナイト、顔料、カーボンブラック、TiO2、マイカ、ナノコンポジット、ドロマイト、シリカ、シリケート、ガラス、アスベスト)。
【0147】
本明細書で特許請求される発明は、以下の利点の1つ以上をもたらす:
1.UV吸収剤と式(A)の化合物及び安定化された有機材料との組み合わせを使用することによって製造された物品は、光に曝される最終物品の耐久性を向上させる。
2.光曝露に対する耐久性が向上した物品は、最終物品の寿命を延ばす。
3.最終物品の長期にわたる効果は、経済的価値をもたらす。
【0148】
以下、本明細書で特許請求される発明の具体的な実施形態を記載する:
1.
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化29】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化30】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは式Q
【化31】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化32】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物。
【0149】
2.有機材料は、ポリオレフィン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド又はポリオキシメチレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0150】
3.ポリオレフィンは、熱可塑性ポリオレフィンである、実施形態1又は2に記載の組成物。
【0151】
4.熱可塑性ポリオレフィンは、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレンである、実施形態1~3の1つ以上に記載の組成物。
【0152】
5.E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、式(P)の基であり、式中、bは、1~2の範囲の整数であり、又は式Qの基であり、E2は、水素又はヒドロキシルであり、E3、E4、E5、及びE6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C1~C8アルキル、置換又は非置換C1~C8アルコキシ、フェニル、又は式Qの基である、実施形態1に記載の組成物。
【0153】
6.少なくとも1つの式(A)の化合物は、式(A-1)、(A-2)、(A-3)、(A-4)、(A-4)、(A-5)、(A-6)、及び(A-7)から選択される、実施形態1又は5に記載の組成物。
【化33】
【化34】
【化35】
【0154】
7.UV吸収剤は、実施形態1で定義される式(A)の化合物以外の、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、置換及び非置換安息香酸のエステル、シアノアクリレート、オキサニリド、ベンゾオキサジノン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0155】
8.2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-)テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5)’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、
【化36】
(式中、R=3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(α,α-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0156】
9.2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物から選択される、実施形態7又は8に記載の組成物。
【0157】
10.2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-デシロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,2’,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0158】
11.2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンである、実施形態7又は10に記載の組成物。
【0159】
12.2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンは、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4)-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル))-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(オクチルオキシ)-フェノール、ビス{2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル}ドデカンジオエート、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0160】
13.置換及び非置換安息香酸のエステルは、サリチル酸4-tert-ブチルフェニル、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸オクタデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0161】
14.シアノアクリレートは、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0162】
15.オキサニリドは、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2、2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド、及び2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとのその混合物、o-及びp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにo-及びp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0163】
16.オキサニリドは、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリドである、実施形態7又は15に記載の組成物。
【0164】
17.ベンゾオキサジノンは、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス[4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン]である、実施形態7に記載の組成物。
【0165】
18.実施形態1~17の1つ以上に記載の組成物は、実施形態7~17で開示したもの以外の、少なくとも1つの酸化防止剤と、少なくとも1つの脂肪酸金属塩と、少なくとも1つの金属水酸化物と、少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤と、少なくとも1つのUV吸収剤と、を更に含む。
【0166】
19.少なくとも1つの酸化防止剤は、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオネート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナメート、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロペンアミド、カルシウムビス[モノエチル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルベンジル)ホスホナート]、トリエチレングリコールビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジントリオンエステル、3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニルスルフィド、2-メチル-4,6-ビス(n-オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’-チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、4-((4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロン酸、α-トコフェロール、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N’-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド、トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、エチレンビス[3,3-ビス[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]酪酸]、ベンジル-2-アセトアミド-2-デオキシ-α-D-ガラクトピラノシド、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリレート、2-プロペン酸、2-(1,1-ジメチルエチル)-6-[1-[3-(1,1-ジメチルエチル)-5-(1,1-ジメチルプロピル)-2-ヒドロキシフェニル]エチル]-4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルエステル、トリス[2-tert-ブチル-4-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)スルファニル-5-メチルフェニル]ホスファイト、(1,2-ジオキソエチレン)ビス(イミノエチレン)ビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、フェノール、2,6-ビス[[3-(1,1-ジメチルエチル)-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル]オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデニル]-4-メチル-、4,4’-チオビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン、ベンゼンアミン、N-フェニル-、2,4,4-トリメチルペンテンとの反応生成物、3,3’-チオジプロピオン酸ジ-n-オクタデシルエステル、ジドデシル3,3’-チオジプロピオン酸、4,4’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、3,3’-チオジプロピオン酸ジミリスチルエステル、ジオクタデシルジスルフィド、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び2,2-ビス[[3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ]メチル]プロパン-1,3-ジイルビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0167】
20.少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤は、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルフォリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシロキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6-ヘキサンジアミン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びにN,N-ジブチルアミン及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジロキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、及びN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0168】
21.少なくとも1つの脂肪酸の金属塩は、脂肪族飽和C2~C22カルボキシレート、脂肪族オレフィンC3~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている脂肪族C2~C22カルボキシレート、環式又は二環式C5~C22カルボキシレート、芳香族C7~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている芳香族C7~C22カルボキシレート、C1~C16アルキル置換フェニルカルボキシレート及びフェニル-C1~C16アルキルカルボキシレートからなる一連のものからのカルシウム、亜鉛、マグネシウム又はアルミニウムの塩からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0169】
22.少なくとも1つの金属水酸化物は、ハイドロタルサイト及び水酸化マグネシウムからなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0170】
23.実施形態7~17に記載されるもの以外の、少なくとも1つのUV吸収剤は、チオ相乗剤、ホスファイト及びホスホナイト、ヒドロキシルアミン、及びブタン酸からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0171】
24.スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱充填剤、顔料、防曇剤及び防霧剤から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、実施形態1~23に記載の組成物。
【0172】
25.式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、50:1から1:50の範囲である、実施形態1~24の1つ以上に記載の組成物。
【0173】
26.式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:20から20:1の範囲である、実施形態1~25の1つ以上に記載の組成物。
【0174】
27.一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、及び一般式(IV)の式(B)の少なくとも1つの化合物を更に含む、実施形態1~26の1つ以上に記載の組成物、
- 一般式(I)の化合物(B)
【化37】
(式中、
A
1は、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
2~C
18アルキレン、置換又は非置換C
5~C
7シクロアルキレン及びC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)から選択され、
A
2は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルキルオキシ、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル及びC
5~C
12シクロアルキルオキシから独立して選択され、
A
3及びA
4は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル、及び式(a-1)
【化38】
の基から独立して選択され、或いは
A
3及びA
4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5員~10員の複素環を形成し、
aは、1~20の範囲の整数であり、繰り返し単位は、同一である又は異なる)、
- 一般式(II)の化合物(B)
【化39】
(式中、
x
1及びx
2は、C
1~C
30アルコキシから独立して選択される)、
- 一般式(III)の化合物(B)
【化40】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y2は、C
1~C
30アルキルである)、
- 一般式(IV)の化合物(B)
【化41】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y
3は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキル及びC
3~C
20アルキリデンから独立して選択され、
Xは、C
2~C
5アルキルであり、
nは、1~8の範囲の整数である)。
【0175】
28.式(B)の化合物は、式(B-1)、(B-2)、(B-3)、(B-4)、(B-5)、(B-6)、(B-7)、及び(B-8)から選択される、実施形態29に記載の組成物。
【化42】
(式中、aは1~10の範囲の整数である)、及び
【化43】
【化44】
【化45】
(式中、nは2である)。
【0176】
29.有機材料系物品は、
c.実施形態1、5及び6で定義される少なくとも1つの式(A)の化合物と、
d.実施形態1、7~17及び23で定義される少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む。
【0177】
30.有機材料は、実施形態2~4で定義される通りである、実施形態29に記載の有機材料系物品。
【0178】
31.光に曝された有機材料の安定性を高めるための、実施形態1、5及び6で定義される少なくとも1つの式(A)の化合物、並びに実施形態1、7~17及び23で定義される少なくとも1つのUV吸収剤の使用。
【0179】
以下の実施例は、本発明をより詳細に例証する。全ての百分率及び部は、特に明記しない限り、重量によるものである。
【実施例】
【0180】
実施例A:
以下の表1~6に示されている添加剤:
【化46】
【化47】
化合物(C-1):2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、
化合物(C-2):2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、
化合物(C-3):2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
化合物(C-4):2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン。
【0181】
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセントは、重量によるものである。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない組成物全体に基づいている。
【0182】
試料の調整:
実施例1:
添加剤を、低密度ポリエチレン(Dow DJM-3552 LDPE、0.935g/cm3、5.5MI)と乾燥ブレンドして配合物を得る。添加剤レベルは、ポリエチレンの重量に基づいて、重量ppm(百万分率)で報告される。乾燥ブレンドは、Leistritz 27mm二軸押出機にてペレットに溶融押出され、ゾーン設定は、150℃/200℃/220℃/230℃/230℃/230℃、Die-230℃であり、スクリュー速度200rpm、K-Tronフィーダー120rpmである。次いで、ペレットを厚さ60ミル、5×5インチの金型で圧縮成形する。プラテンは、400°Fに設定され、2分間加熱軟化(加圧なし)/2分間低圧加熱/2分間高圧加熱/3分間高圧冷却に設定される。試料は、タイプVドッグボーンダイを使用してダイカッターにて切断される。ダイカットされたドッグボーンは、次いで、長期の促進耐候性-ASTM G-155-A又はDIN EN ISO 4892-2サイクル1法についてAtlasキセノン耐候計にて曝露される。機械的特性は、インストロン引張試験機を使用して曝露後に決定された。回転成形におけるUV-Xグレーディングシステムでは、伸び保持率%(破断引張り歪み-標準、%)が測定される。
【0183】
配合物1~15のそれぞれには、300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)、300ppmのハイドロタルサイト(酸捕捉剤)及び300ppmのステアリン酸亜鉛(酸捕捉剤)が含まれる。配合物16~20には、更に500ppmのジステアリルチオジプロピオネートが含まれる。
【0184】
配合物21~25には、300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、1400ppmの4-N-ブチル-2-N、4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)、200ppmの2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、300ppmのハイドロタルサイト(酸捕捉剤)及び300ppmのステアリン酸亜鉛(酸捕捉剤)が含まれる。
【0185】
全ての配合物には、以下の表1~4に記載されているUV吸収剤又はUV混合物が含まれる。
【0186】
【0187】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0188】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0189】
実施例2:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク
【0190】
【0191】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0192】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0193】
実施例3:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク。更なる500ppmのジステアリルチオジプロピオネートが、基本配合物に組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0194】
【0195】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+500ppmのチオジプロピオン酸ジステアリル+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0196】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0197】
実施例4:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク。更なる200ppmのTinuvin 120が、基本配合物に組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0198】
【0199】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+200ppmの2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0200】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0201】
実施例5:
熱可塑性ポリプロピレンの混合物(LyondellBasellのMoplen HF500N、メルトフローレート:12g/10分(ISO 1133)、密度:90kg/m3(ISO 1183)は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル),2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2),2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。以下の表5及び6に概説される、更なる添加剤は、上記の配合物の場合と同じ方法で組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0202】
試験片の調製:
上記の配合物を、高速ミキサー中で予備混合する。この混合物を高速ミキサー中で表5及び6に示されている更なる添加剤と組み合わせ、次いでCollin ZK25E×42D押出機にて230℃で配合し、次いでArburg Allrounder Selecta 320S 500-150射出成形機にて230℃で射出成形する。
【0203】
次いで、全配合物をEngel HL65射出成形機にて射出成形する。射出成形されたプラーク(85mm×90mm×1mm)は、Atlas 5000を使用して、国際規格DIN EN ISO 4892-2 サイクル1(Boro S/Boro Sフィルター付きキセノン光、300-400nmで60W/m2(340nmで0.51W/(m2・nm)に相当)、BPT65±2℃、50+/-5%相対湿度、乾燥バルク温度38+/-3℃、102分の光、18分の水スプレー)に従って人工耐候性に曝露される。グレースケールビジュアル(Gray Scale visual)及びデルタEは、曝露後に経時的に測定された。結果を表5に示す。
【0204】
【0205】
全ての配合物は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル)、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。
【0206】
グレースケールビジュアルは、≧4である必要があり、デルタEは、曝露に渡り可能な限り低くする必要がある。
【0207】
試料は、タイプVAドッグボーンを使用してダイカッターにて切断され、人工耐候性(DIN EN ISO 4892-2Cyclus 1(Boro S/Boro Sフィルター付きキセノン光、300-400nmで60W/m2(340nmで0.51W/(m2・nm)に相当)、BPT65±2℃、50+/-5%相対湿度、乾燥バルク温度38+/-3℃、102分の光、18分の水スプレー)に曝露された射出成形されたプラークから切断される。機械的特性は、タイプVAボーンにおいて決定される。結果を表6に示す。
【0208】
【0209】
全ての配合物は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル),2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。
【0210】
破断断伸びが50%になるまでの時間は、できるだけ長くする必要がある。
【0211】
実施例B:
以下の表7~11に示されている添加剤:
【化48】
化合物(C-1):2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、
化合物(C-4):2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、
化合物(C-5):ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、
化合物(C-6):2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート。
【0212】
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセントは、重量によるものである。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない組成物全体に基づく。
【0213】
試料の調製:
プロセス:
添加剤は、全て粉末形態であり、高速ミキサー中で3000rpmで2分間、粉砕したポリプロピレン(PP)と乾燥ブレンドされて(Moplen HP 500N、汎用成形用途に使用されるPPホモポリマー、密度900kg/m3、230℃/2.16kgでメルトフローレート12g/10分)配合物を得た。添加剤レベルは、PPの重量に基づいて重量%で報告される。
【0214】
全ての実施例には、0.033%のペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)+0.067%のトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+0.1%の1,6-ヘキサンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンを含むN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-ポリマー、N-ブチル-1-ブタンアミンとN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの反応生成物+0.1%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる基本安定剤が含まれた。
【0215】
粉末ブレンドを、スクリュー直径25mm、長さ対直径比42の共回転二軸押出機にてペレットに溶融押出した。スクリュー回転速度は160rpm、材料処理量は5kg/時間、ゾーン設定は160℃/170℃/180℃/190℃/200℃/210℃/220℃/220℃、溶融温度は222℃+/-1℃であった。押出機フィーダーは、窒素ブランケット下にあった(40ml/分)。押出物は、円筒状押出機ノズルから出た後、水中で直接冷却した。押出物の造粒は、空気下で行った。ペレットが得られた。
【0216】
次いで、上下にアルミニウム箔を用いて、ペレットを圧縮成形プレスにて圧縮成形した。プレス温度は230℃、予熱工程は1分間1バールの圧力に設定され、プレス工程は2分間30バールの圧力に設定され、その後冷却工程は、室温にて、50バールで1.5分間、冷却システムを備えた別のプレスにて行った。寸法2mm×160mm×110mmのプラークが得られた。プラークは、アルミホイルに付着しなかった。次いで、プラークを2mm×44mm×68mmの寸法のより小さいプラークに切断した。
【0217】
次いで、プラークをAtlasキセノン耐候計にてASTM G155 サイクル1において設定されたパラメータで長期の促進耐候性について曝露した(102分のキセノン光のサイクル、放射照度340nmで0.35W/(m2nm)、乾球温度42℃、ブラックパネル温度63℃、相対湿度55%+18分間の同じキセノン光照射及び水スプレー)。測定は、様々な時間で行われ、以下の表で時間単位にて示される。
【0218】
測定方法:
角度60°での表面の光沢。黒色の研磨ガラス標準プレートを使用して、100の光沢単位(GU)の値を設定する。以下の表の結果は、この規格の値に対するGUで示されている。光沢値が高いほどプラスである。
【0219】
カルボニルの増加は、1710cm-1でのシグナルの送信及び記録におけるFT-IR測定に基づいている。値はパーセントで示される。低い値はプラスである。
【0220】
カルボニルの増加は、セレン化亜鉛結晶を使用した水平減衰全反射率(H-ATR)モードのFT-IRに基づいている。測定領域が広いため、このモードが維持された。シグナルは、2917cm-1での吸収ピークを使用して標準化された。カルボニルは、1700~1750cm-1の範囲の最大値として取得された。値はパーセントで示される。低い値はプラスである。
【0221】
【0222】
上記の結果は、(C-1)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPで光沢が著しく高いことを示している。
【0223】
【0224】
上記の結果は、(C-5)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【0225】
【0226】
上記の結果は、少なくとも1つのUV吸収剤((C-4)又は(C-4)+(C-6))及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が低いことを示している。
【0227】
【0228】
上記の結果は、2つのUV吸収剤の混合物及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【0229】
【0230】
上記の結果は、(C-1)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料と、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む組成物に関する。更に、本発明は、少なくとも1つの式(A)の化合物と、少なくとも1つのUV吸収剤とを含む有機材料系物品に関する。又、本発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、少なくとも1つの式(A)の化合物及び少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料、即ち、ポリオレフィンやポリエチレンなどの合成ポリマーは、様々な押出物品及び成形物品の製造における使用が容易であることから、幅広い用途で使用されている。しかしながら、これらの物品は、UV光に繰り返し曝されることに起因する全般的な安定性に関する難点を抱えていることが多い。有機材料から製造された物品に対する紫外光の悪影響を防ぐために、様々な添加剤、例えば、ヒンダードアミン光安定剤、UV吸収剤などが使用される。しかしながら、これらの添加剤又はこれらの添加剤の混合物は、有機材料の安定性を大幅に改善することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、上述の欠点を克服し、有機材料を安定化するための安定剤配合物を提供することである。
【0004】
本発明の別の目的は、少なくとも300ミクロンの厚さを有する安定な有機材料系物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
驚くべきことに、本明細書で特許請求される発明の安定剤配合物、即ち、UV吸収剤と式(A)の化合物及び有機材料との組み合わせは、光に曝される最終物品の耐久性を改善し、従って最終物品の寿命が長くなり、経済的価値をもたらすことが見出された。
【0006】
従って、一態様では、本明細書で特許請求される発明は、
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化1】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化2】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは
式Q
【化3】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化4】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物に関する。
【0007】
別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、
a.上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物と、
b.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む有機材料系物品に関する。
【0008】
本明細書で特許請求される発明の更に別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物及び少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の組成物及び配合物を説明する前に、本発明は、そのような組成物及び配合物は当然のことながら変化し得るため、記載された特定の組成物及び配合物に限定されないことを理解すべきである。又、本明細書で特許請求される発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される用語は、限定することを意図していないことも理解すべきである。
【0010】
以下において、ある群が少なくともある決まった数の実施形態を含むと定義される場合、これは、これらの実施形態のみからなる好ましい群も包含することを意味する。更に、本明細書及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」、又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等の用語は、類似の構成要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも連続した順番又は時系列順に記載するものではない。従って、このように使用される用語は、適切な状況下において交換可能であることと、本明細書で説明されている本発明の実施形態は、本明細書で説明するか又は図示する順序以外の順序で実施することが可能であることとが理解されるべきである。「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(A)」、「(B)」及び「(C)」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が、方法又は使用又はアッセイの工程に関する場合、本出願で別段の指定がない限り、本明細書において前述又は後述するように、これらの工程間に時間を置かないか、又は時間間隔の一貫性がなく、即ち、これらの工程は、同時に実施され得るか、又はこれらの工程間に数秒間、数分間、数時間、数日間、数週間、数ヶ月間の時間間隔又は数年間の時間間隔さえあり得る。
【0011】
下記の文では、本発明の様々な態様がより詳しく規定される。そのように規定されたそれぞれの態様を、そうでないと明確に示されていない限り、任意の他の態様又は複数の態様と組み合わせ得る。特に、好ましい又は有利であると示された任意の特徴を、好ましいか又は有利であると示された任意の他の特徴又は複数の特徴と組み合わせ得る。
【0012】
本明細書を通して「一実施形態」又は「好ましい実施形態」に言及することは、その実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造又は特性が、本明細書で特許請求される発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して様々な場所で「一実施形態では」又は「好ましい実施形態では」又は「別の実施形態では」という表現が現れた場合、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではないが、そうであってもよい。更に、特定の特徴、構造又は特性は、本開示から当業者に明らかなように、1つ以上の実施形態では任意の適切な様式で組み合わされ得る。更に、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、いくつかの、しかし他の実施形態に含まれる他の特徴を含むが、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内にあることを意味し、当業者によって理解されるであろうように異なる実施形態を形成する。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態のいずれかを任意の組み合わせで使用することができる。
【0013】
更に、本明細書中で定義された範囲は、端値も含み、即ち、1~10の範囲は、1及び10の両方がその範囲に含まれることを意味する。疑義を避けるため、本出願人は、適用可能な法律に従い、あらゆる均等物を得る権利を有する。
【0014】
本開示をより容易に理解することができるように、特定の用語を最初に定義する。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明の実施形態が関連する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0015】
一態様では、本明細書で特許請求される発明は、
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化5】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化6】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは
式Q
【化7】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化8】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物に関する。
【0016】
一実施形態では、有機材料は、ポリオレフィン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド又はポリオキシメチレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】
好ましい実施形態では、ポリオレフィンは、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンである。好ましい実施形態では、ポリオレフィンは、熱可塑性ポリオレフィンである。熱可塑性ポリオレフィンは、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレンである。
【0018】
式(A)の化合物:
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの式(A)の化合物を含む。
【化9】
【0019】
一実施形態では、E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、式(P)の基であり、式中、bは、1~2の範囲の整数であり、或いは式Qの基である。
【0020】
一実施形態では、bが1の場合、E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、又は式Qの基であり、bが2の場合、E1は、式Pの基である。
【0021】
一実施形態では、E2は、水素又はヒドロキシルであり、E3、E4、E5、及びE6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C1~C8アルキル、置換又は非置換C1~C8アルコキシ、フェニル、又は式Qの基である。
【0022】
18以下の炭素原子を有するアルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシルが挙げられる。
【0023】
好ましい実施形態では、少なくとも1つの式(A)の化合物は、式(A-1)、(A-2)、(A-3)、(A-4)、(A-5)、(A-6)及び(A-7)から選択される。
【化10】
【化11】
【化12】
【0024】
式(A)の化合物の多くは公知であり、当業者に知られているプロセスと同様にして調製することができる。
【0025】
式(A)の化合物は、例えば、米国特許第6,255,483B号明細書に記載されている方法と同様にして調製することができる。
【0026】
一実施形態では、UV吸収剤は、上記で定義された式(A)の化合物以外の、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、置換及び非置換安息香酸のエステル、シアノアクリレート、オキサニリド、ベンゾオキサジノン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0027】
2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、
【化13】
(式中、R=3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(a,a-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(a,a-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0028】
好ましい実施形態では、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物から選択される。
【0029】
2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-デシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,2’,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0030】
好ましい実施形態では、2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンである。
【0031】
2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンは、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ))フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル))-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(オクチルオキシ)-フェノール、ビス{2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル}ドデカンジオエート、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0032】
一実施形態では、置換及び非置換安息香酸のエステルは、4-tert-ブチル-フェニルサリシレート、フェニルサリシレート、オクチルフェニルサリシレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態では、置換及び非置換安息香酸のエステルは、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸である。
【0033】
一実施形態では、シアノアクリレートは、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態では、シアノアクリレートは、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)である。
【0034】
一実施形態では、オキサニリドは、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド及びその2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-及びp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにo-及びp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、オキサニリドは、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリドである。
【0035】
一実施形態では、ベンゾオキサジノンは、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス[4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン]である。
【0036】
一実施形態では、組成物は、上記で定義されたもの以外の、少なくとも1つの酸化防止剤、少なくとも1つの脂肪酸の金属塩、少なくとも1つの金属水酸化物、少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤、及び少なくとも1つのUV吸収剤を更に含む。
【0037】
少なくとも1つの酸化防止剤は、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオネート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナメート、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロペンアミド、カルシウムビス[モノエチル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルベンジル)ホスホナート]、トリエチレングリコールビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジントリオンエステル、3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニルスルフィド、2-メチル-4,6-ビス(n-オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’-チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、4-((4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロン酸、α-トコフェロール、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N’-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド、トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、エチレンビス[3,3-ビス[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]酪酸]、ベンジル-2-アセトアミド-2-デオキシ-α-D-ガラクトピラノシド、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリレート、2-プロペン酸、2-(1,1-ジメチルエチル)-6-[1-[3-(1,1-ジメチルエチル)-5-(1,1-ジメチルプロピル)-2-ヒドロキシフェニル]エチル]-4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルエステル、トリス[2-tert-ブチル-4-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)スルファニル-5-メチルフェニル]ホスファイト、(1,2-ジオキソエチレン)ビス(イミノエチレン)ビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、フェノール、2,6-ビス[[3-(1,1-ジメチルエチル)-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル]オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデニル]-4-メチル-、4,4’-チオビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン、ベンゼンアミン、N-フェニル-、2,4,4-トリメチルペンテンとの反応生成物、3,3’-チオジプロピオン酸ジ-n-オクタデシルエステル、ジドデシル3,3’-チオジプロピオン酸、4,4’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、3,3’-チオジプロピオン酸ジミリスチルエステル、ジオクタデシルジスルフィド、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び2,2-ビス[[3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ]メチル]プロパン-1,3-ジイルビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]からなる群から選択される。好ましい実施形態では、少なくとも1つの酸化防止剤は、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートから選択される。
【0038】
少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤は、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルフォリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシロキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6-ヘキサンジアミン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びにN,N-ジブチルアミン及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジロキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、及びN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる群から選択される。好ましい実施形態では、立体障害アミン光安定剤は、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミンである。
【0039】
一実施形態では、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:1~1:20の範囲であり、好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:2~1:10の範囲であり、より好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:2~1:5の範囲であり、最も好ましくは、UV吸収剤対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:3~1:5の範囲である。
【0040】
一実施形態では、式(A)の化合物対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:10~1:40の範囲であり、好ましくは、式(A)の化合物対立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:15~1:35の範囲であり、より好ましくは式(A)の化合物と立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:15~1:30の範囲であり、最も好ましくは、式(A)の化合物と立体障害アミン光安定剤の重量比は、1:20~1:25の範囲である。
【0041】
少なくとも1つの脂肪酸の金属塩は、脂肪族飽和C2~C22カルボキシレート、脂肪族オレフィンC3~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている脂肪族C2~C22カルボキシレート、環式又は二環式C5~C22カルボキシレート、芳香族C7~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている芳香族C7~C22カルボキシレート、C1~C16アルキル置換フェニルカルボキシレート及びフェニル-C1~C16アルキルカルボキシレートからなる一連のものからのカルシウム、亜鉛、マグネシウム又はアルミニウムの塩からなる群から選択される。
【0042】
少なくとも1つの金属水酸化物は、ハイドロタルサイト及び水酸化マグネシウムからなる群から選択される。
【0043】
上記で定義されたもの以外の、少なくとも1つのUV吸収剤は、チオ相乗剤(thiosynergist)、ホスファイト及びホスホナイト、ヒドロキシルアミン、及びブタン酸からなる群から選択される。好ましい実施形態では、少なくとも1つのUV吸収剤は、ポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)である。
【0044】
一実施形態では、組成物は、スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱充填剤、顔料、防曇剤及び防霧剤から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む。
【0045】
一実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、50:1~1:50の範囲である。
【0046】
好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:20~20:1の範囲である。
【0047】
より好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:4~1:10の範囲である。
【0048】
最も好ましい実施形態では、式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:4~1:8の範囲である。
【0049】
一実施形態では、組成物は、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、及び一般式(IV)の式(B)の少なくとも1つの化合物、及びそれらの混合物を更に含む。
【0050】
一般式(I)の化合物(B):
【化14】
(式中、
A
1は、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
2~C
18アルキレン、置換又は非置換C
5~C
7シクロアルキレン及びC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)から選択され、
A
2は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルキルオキシ、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル及びC
5~C
12シクロアルキルオキシから独立して選択され、
A
3及びA
4は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル、及び式(a-1)
【化15】
の基から独立して選択され、或いは
A
3及びA
4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5員~10員の複素環を形成し、
aは、1~20の範囲の整数であり、繰り返し単位は、同一である又は異なる)。
【0051】
本発明に関連して、本明細書で使用されるアルキルという用語は、直鎖又は分岐アルキル残基を含む非環式飽和脂肪族残基を表す。
【0052】
本明細書で使用される場合、「分岐」は、1つ以上の側鎖が結合した原子鎖を表す。分岐は、例えば、置換基が、水素原子から、共有結合した脂肪族部分に置き換えられることによって起こる。
【0053】
直鎖及び分岐の非置換C1~C12アルキルの代表例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、2-プロピルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、イソウンデシル、1-メチルウンデシル、n-ドデシル、イソドデシル、及び1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシルが挙げられる。
【0054】
C1~C12アルキルオキシの代表例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ及びドデシルオキシが挙げられる。好ましい実施形態では、アルキルオキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ及びオクトキシからなる群から選択される。より好ましい実施形態では、アルキルオキシはプロポキシである。
【0055】
C5~C12シクロアルキルの代表例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル及びシクロドデシルである。
【0056】
C5~C12シクロアルキルオキシの代表例は、シクロペントキシ、シクロヘキソキシ、シクロヘプトキシ、シクロオクトキシ、シクロノニルオキシ、シクロデシルオキシ、シクロウンデシルオキシ及びシクロドデシルオキシである。
【0057】
好ましい実施形態では、シクロアルキルオキシはシクロヘキソキシである。
【0058】
1、2又は3つのC1~C4アルキルで置換されたフェニルの好ましい例は、2,4-ジメチルフェニルである。
【0059】
好ましいC2~C18アルキレンは、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、2,2-ジメチルトリメチレン及びヘキサメチレンである。より好ましい実施形態では、アルキレンはヘキサメチレンである。
【0060】
C5~C7シクロアルキレンの一例は、シクロヘキシレンである。
【0061】
C1~C4アルキレンジ(C5~C7シクロアルキレン)の一例は、メチレンジシクロヘキシレンである。
【0062】
それらが結合している窒素原子と一緒になって5~10員の複素環を形成しているA3及びA4基の例は、1-ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル、1-ピペラジニル、4-メチル-1-ピペラジニル、1-ヘキサヒドロアゼピニル、5,5,7-トリメチル-1-ホモピペラジニル又は4,5,5,7-テトラメチル-1-ホモピペラジニルであり、好ましくモルホリニルである。
【0063】
一般式(I)の化合物(B)において、ジアミノ残基に結合した末端基は、例えば、水素、又は式
【化16】
の基であり、トリアジン基に結合している末端基は、例えば、式
【化17】
の基、又は式
【化18】
の基である。
【0064】
好ましい実施形態では、A1はヘキサメチレンであり、A2は水素、及びプロポキシである。
【0065】
好ましい実施形態では、A
3は、ブチル、
【化19】
である。
【0066】
好ましい実施形態では、A4はブチルである。
【0067】
好ましい実施形態では、aは1~10の範囲の整数である。
【0068】
一般式(II)の化合物(B):
【化20】
(式中、
x
1及びx
2は、C
1~C
30アルコキシから独立して選択される)。
【0069】
好ましい実施形態では、x1及びx2は、直鎖又は分岐の非置換C1~C30アルキルオキシから独立して選択される。
【0070】
直鎖又は分岐の非置換C1~C30アルキルオキシの代表例は、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ、ヘンイコシルオキシ、ドコシルオキシ、トリコシルオキシ、テトラコシルオキシ、ペンタコシルオキシ、ヘキサコシルオキシ、ヘプタコシルオキシ、オクタコシルオキシ、ノナコシルオキシ及びトリアコンチルオキシである。
【0071】
好ましい実施形態では、x1及びx2は、それぞれウンデシルオキシである。
【0072】
一般式(III)の化合物(B):
【化21】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y2は、C
1~C
30アルキルである)。
【0073】
好ましい実施形態では、Y1は、直鎖又は分岐の非置換C3~C20アルキルである。
【0074】
一実施形態では、Y1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル及びイコシルからなる群から選択される。
【0075】
好ましい実施形態では、Y1は、プロピル、又はドデシルから選択される。
【0076】
好ましい実施形態では、Y2は、直鎖又は分岐の置換C1~C30アルキルである。
【0077】
一実施形態では、Y2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル及びトリアコンチルからなる群から選択される。
【0078】
好ましい実施形態では、Y2は、ペンタデシル、又はヘプタデシルから選択される。
【0079】
一般式(IV)の化合物(B):
【化22】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y
3は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキル及びC
3~C
20アルキリデンから独立して選択され、
Xは、C
2~C
5アルキルであり、
nは、1~8の範囲の整数である)。
【0080】
好ましい実施形態では、Y3は、直鎖又は分岐の非置換C3~C20アルキル及びC3~C20アルキリデンからなる群から選択される。
【0081】
20までの炭素原子を有するアルキリデンの代表例は、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン、ヘプチリデン、オクチリデン、ノニリデン、デシリデン、ウンデシリデン、ドデシリデン、トリデシリデン、テトラデシリデン、ペンタデシリデン、ヘキサデシリデン、ヘプタデシリデン、オクタデシリデン、ノナデシリデン及びイコシリデンである。
【0082】
好ましい実施形態では、Y1は、デシルから選択される。
【0083】
好ましい実施形態では、Y3は、デシル、又はノニリデンから選択される。
【0084】
好ましい実施形態では、化合物(B)は、式(B-1)、(B-2)、(B-3)、(B-4)、(B-5)、(B-6)、(B-7)及び(B-8)から選択される。
【化23】
(式中、aは1~10の範囲の整数である)、
【化24】
【化25】
【化26】
(式中、nは2である)。
【0085】
組成物は、例えば、以下に示すものなどの様々な従来の添加剤も更に含むことができる。
【0086】
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、直鎖又は側鎖が分岐しているノニルフェノール、例えば、2,6-ジノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルウンデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルヘプタデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルトリデカ-1’-イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0087】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジ-ドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール。
【0088】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0089】
1.4.トコフェロール、例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0090】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’-チオビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-チオビス(4-オクチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4’-ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0091】
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチル-フェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3-ビス(3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ペンタン。
【0092】
1.7.O-、N-及びS-ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0093】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ-オクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロネート、ジ-ドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0094】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0095】
1.10.トリアジン化合物、例えば、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0096】
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル-2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルベンジルホスホネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0097】
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、4-ヒドロキシラウラニリド、4-ヒドロキシステアラニリド、N-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチル。
【0098】
1.13.β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0099】
1.14.β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0100】
1.15.β-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0101】
1.16.3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0102】
1.17.β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’-ビス[2-(3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(Uniroyalによって供給されているNaugard(登録商標)XL-1)。
【0103】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)。
【0104】
1.19.アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルへプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルへプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えば、p,p’-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイルアミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス[(2-メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2-ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o-トリル)ビグアニド、ビス[4-(1’,3’-ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-オクチルフェノチアジンの混合物、N-アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’-テトラフェニル-1,4-ジアミノブト-2-エン。
【0105】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1.置換及び非置換安息香酸のエステル、例えば、サリチル酸4-tert-ブチルフェニル、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸オクタデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル。
【0106】
2.2.アクリレート、例えば、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、メチルα-カルボメトキシシンナメート、メチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、ブチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、メチル-α-カルボメトキシ-p-メトキシシンナメート、N-(β-カルボメトキシ-β-シアノビニル)-2-メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト。
【0107】
2.3.ニッケル化合物、例えば、2,2’-チオ-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば、1:1又は1:2錯体(n-ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN-シクロヘキシルジエタノールアミンなどの追加の配位子を有する又は有しないもの)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば、4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムのニッケル錯体、例えば、2-ヒドロキシ-4-メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1-フェニル-4-ラウロイル-5-ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体(追加の配位子を有する又は有しないもの)。
【0108】
2.4.オキサミド、例えば、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジtert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジtert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド及びその2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-及びp-メトキシ-二置換オキサニリドの混合物並びにo-及びp-エトキシ-二置換オキサニリドの混合物。
【0109】
2.5.2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、例えば、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン。
【0110】
3.金属不活性化剤、例えば、N,N’-ジフェニルオキサミド、N-サリチラル-N’-サリチロイルヒドラジン、N,N’-ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3-サリチロイルアミノ-1,2,4-トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’-ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0111】
4.ホスファイト及びホスホナイト、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリス(tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、6-イソオクチルオキシ-2,4,8、10-テトラ-tert-ブチル-12H-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)エチルホスファイト、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12-メチル-ジベンズ[d,g]-1、3,2-ジオキサホスホシン、2,2’,2’’-ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト]、2-エチルヘキシル(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト、5-ブチル-5-エチル-2-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノキシ)-1,3,2-ジオキサホスフィラン、亜リン酸、混合された2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェニル及び4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルトリエステル(CAS:939402-02-5)、亜リン酸、トリフェニルエステル、α-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ[オキシ(メチル-1,2-エタンジイル)]を含むポリマー、C10~16-アルキルエステル(CAS:1227937-46-3)、トリフェニルホスファイト、1,4-シクロヘキサンジメタノール及びポリプロピレングリコールを含むポリマー、C10~16アルキルエステル(CAS登録番号1821217-71-3)。
【0112】
以下のホスファイトが特に好ましい:
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos(登録商標)168、Ciba Specialty Chemicals Inc.)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト。
【化27】
【化28】
【0113】
5.ヒドロキシルアミン、例えば、N,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0114】
6.ニトロン、例えば、N-ベンジル-α-フェニルニトロン、N-エチル-α-メチルニトロン、N-オクチル-α-ヘプチルニトロン、N-ラウリル-α-ウンデシルニトロン、N-テトラデシル-α-トリデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-ヘプタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0115】
7.チオ相乗剤、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミストリル、テトラキス[3-(ドデシルチオ)プロピオン酸]ペンタエリスリトール、チオジプロピオン酸ジステアリル又はジステアリルジスルフィド。
【0116】
8.過酸化物捕捉剤、例えば、β-チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、テトラキス(β-ドデシルメカプト)プロピオン酸ペンタエリスリトール。
【0117】
9.ポリアミド安定剤、例えば、ヨウ素化物及び/又はリン化合物と銅塩並びに二価マンガンの塩との組合せ。
【0118】
10.塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン又はピロカテコール酸亜鉛。
【0119】
11.核剤、例えば、無機物質、例えば、タルカム、金属酸化物、例えば、二酸化チタン又は酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属の、リン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩、有機化合物、例えば、モノ又はポリカルボン酸及びその塩、例えば、4-tert-ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム、高分子化合物、例えば、イオン性コポリマー(イオノマー)。1,3:2,4-ビス(3’,4’-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4-ジ(ベンジリデン)ソルビトールが特に好ましい。
【0120】
12.充填剤及び補強剤、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、表面処理シリカ(例えば、米国特許出願公開第2007/60,697A号明細書及び米国特許出願公開第2009/111,918A号明細書に記載のもの)、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、黒鉛、木粉及び他の天然産物の微粉末又は繊維、合成繊維。
【0121】
13.他の添加剤、例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流動調整剤、蛍光増白剤、防炎剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0122】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば、米国特許第4,325,863号明細書、米国特許第4,338,244号明細書、米国特許第5,175,312号明細書、米国特許第5,216,052号明細書、米国特許第5,252,643号明細書、独国特許出願公開第A-4316611号明細書、独国特許出願公開第A-4316622号明細書、独国特許出願公開第A-4316876号明細書、欧州特許出願公開第A-0589839号明細書、欧州特許出願公開第A-0591102号明細書、欧州特許出願公開第A-1291384号明細書に開示されているもの、或いは3-[4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3’-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2-アセチル-5-イソオクチルフェニル)-5-イソオクチルベンゾフラン-2-オン。
【0123】
別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、
a.上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物と、
b.上記で定義された少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む有機材料系物品に関する。
【0124】
一実施形態では、有機材料は、上記で定義された通りである。
【0125】
有機材料系物品、即ち、中空物品は、回転成形又はブロー成形を使用して製造することができ、有機材料系物品の厚さは、少なくとも300ミクロンである。
【0126】
更に別の態様では、本明細書で特許請求される発明は、光に曝された有機材料の安定性を高めるための、上記で定義された少なくとも1つの式(A)の化合物及び上記で定義された少なくとも1つのUV吸収剤の使用に関する。
【0127】
本発明に従い安定化された材料は、例えば、フィルム、繊維、テープ、成形用組成物、異形材として、又は塗料、接着剤又はパテ用のバインダーとして、様々な形態で使用される。
【0128】
より詳細には、本発明に従い安定化された有機材料は、以下のデバイスの製造に使用され得る。
【0129】
I-1)自動車用途、特に、バンパー、ダッシュボード、バッテリー、リア及びフロントライニング、ボンネット下の成形部品、リアシェルフ(hat shelf)、トランクライニング、内装ライニング、エアバッグカバー、部品(ライト)用の電子成形品、ダッシュボード用のペイン、ヘッドライトレンズ、インストルメントパネル、外装ライニング、シート張り材料(upholstery)、自動車ライト、ヘッドライト、パーキングライト、テールライト、ストップランプ、内装及び外装トリム、ドアパネル、ガソリンタンク、フロント側グレージング、リアウィンドウ、シートバッキング材、外装パネル、ワイヤー絶縁材、シール用異形押出材、クラッディング、ピラーカバー、シャーシ部品、排気系、燃料フィルター/給油口、燃料ポンプ、燃料タンク、サイドドアのベルトモール、コンバーチブルトップ、サイドミラー、外装トリム、締結具/固定具、フロントエンドモジュール、ガラス、ヒンジ、ロックシステム、ラゲッジ/ルーフラック、プレス/スタンプ部品、シール、側面衝撃保護、消音/絶縁材及びサンルーフ。
【0130】
I-2)調度品を含む、飛行機、鉄道、自動車(車、バイク)用のデバイス。
【0131】
I-3)宇宙応用のためのデバイス、特にロケット及び衛星、例えば、再突入シールド。
【0132】
I-4)建築及び設計、鉱業用途、防音システム、街頭避難所及びシェルター用のデバイス。
【0133】
II-1)家電製品用途、特に、洗濯機、回転式乾燥機、オーブン(電子レンジ)、食器洗浄機、ミキサー及びアイロン。
【0134】
II-2)コンデンサ用箔、冷蔵庫、暖房器具、エアコン、電子機器の封止、半導体、コーヒーメーカー及び掃除機。
【0135】
III-1)はめば歯車(ギア)、スライド金具、スペーサ、ネジ、ボルト、取っ手、ツマミなどの技術部品。
【0136】
III-2)回転翼、換気装置及び風車の羽根、太陽電池装置、スイミングプール、スイミングプールカバー、プール用防水シート、池用防水シート、クローゼット、ワードローブ、仕切り壁、スラットウォール、折畳式壁、屋根、シャッター(例えば、ローラーシャッター)、継手、パイプ間の接続、スリーブ及びコンベヤーベルト。
【0137】
III-3)あらゆる外形の異形材(窓ガラス)及びサイディング。
【0138】
III-4)ガラス代替品、特に、押出プレート、建築物用グレージング(単層、複層又はマルチウォール)、航空機、学校、押出シート、建築用グレージング、列車、輸送、衛生用品及び温室用ウィンドウフィルム。
【0139】
III-5)プレート(壁、カッティングボード)、押出コーティング(印画紙、テトラパック及びパイプコーティング)、サイロ、木材代替品、プラスチック製材、木材複合材、壁、表層、家具、装飾箔、床材(内外装)、フローリング、敷板及びタイル。
【0140】
III-6)セメント、コンクリート、複合材用途及びカバー、外壁サイディング材(siding)及び外壁クラッディング材(cladding)、ハンドレール、欄干、キッチンカウンター、ルーフィング、ルーフィングシート、タイル及びターポリン。
【0141】
IV-1)プレート(壁及びカッティングボード)、トレイ、人工芝、アストロターフ、競技用スタジアム(陸上競技)用人工屋根、競技用スタジアム(陸上競技)用人工床材及びテープ。
【0142】
V-1)プラスチックフィルム全般(包装、商品陳列ケース、ラミネート、スイミングプールカバー、ゴミ袋、壁紙、ストレッチフィルム及び収縮フィルム、ラフィア、脱塩フィルム、バッテリー及びコネクタ)。
【0143】
V-2)農業用フィルム(温室カバー、トンネル、マルチ、サイレージ、ベールラップ)、特に農薬の集中散布がある場合)。
【0144】
VI-1)食品梱包及び包装(フレキシブル及びソリッド)、BOPP、BOPET、ボトル。
【0145】
VI-2)カートリッジ、注射器、医療用途、輸送用容器、紙くずかご及びゴミ入れ、ゴミ袋、蓋付き容器(bin)、ゴミ入れ缶(dust bin)、ゴミ箱の内袋、車輪付きゴミ箱、容器全般、水/使用済みの水/化学反応/ガス/油/ガソリン/ディーゼル用タンク、タンクライナー、箱、木箱、バッテリーケース、樋(trough)、医療器具、例えば、ピストン、眼科用途、診断装置及び医薬品ブリスター用包装。
【0146】
VII-1)充填ポリマーのデバイス(タルク、チョーク、陶土(カオリン)、ウォラストナイト、顔料、カーボンブラック、TiO2、マイカ、ナノコンポジット、ドロマイト、シリカ、シリケート、ガラス、アスベスト)。
【0147】
本明細書で特許請求される発明は、以下の利点の1つ以上をもたらす:
1.UV吸収剤と式(A)の化合物及び安定化された有機材料との組み合わせを使用することによって製造された物品は、光に曝される最終物品の耐久性を向上させる。
2.光曝露に対する耐久性が向上した物品は、最終物品の寿命を延ばす。
3.最終物品の長期にわたる効果は、経済的価値をもたらす。
【0148】
以下、本明細書で特許請求される発明の具体的な実施形態を記載する:
1.
i.有機材料と、
ii.少なくとも1つの式(A)の化合物
【化29】
(式中、
E
1は、置換又は非置換C
1~C
18アルキル、式P
【化30】
(式中、R、R’及びR’’は、互いに独立して、C
1~C
18アルキレンである)の基であり、
bは、1~3の範囲の整数であり、或いは式Q
【化31】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基であり、
E
2は、水素又はヒドロキシルであり、
E
3、E
4、E
5、及びE
6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C
1~C
18アルキル、置換又は非置換C
1~C
18アルコキシ、フェニル或いは1、2又は3つのC
1~C
4アルキルで置換されたフェニル、或いは式Q
【化32】
(式中、T及びUは、互いに独立して、直鎖又は分岐C
1~C
18アルキルである)の基である)と、
iii.少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む組成物。
【0149】
2.有機材料は、ポリオレフィン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド又はポリオキシメチレン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0150】
3.ポリオレフィンは、熱可塑性ポリオレフィンである、実施形態1又は2に記載の組成物。
【0151】
4.熱可塑性ポリオレフィンは、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレンである、実施形態1~3の1つ以上に記載の組成物。
【0152】
5.E1は、水素、置換又は非置換C1~C8アルキル、式(P)の基であり、式中、bは、1~2の範囲の整数であり、又は式Qの基であり、E2は、水素又はヒドロキシルであり、E3、E4、E5、及びE6は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、C1~C8アルキル、置換又は非置換C1~C8アルコキシ、フェニル、又は式Qの基である、実施形態1に記載の組成物。
【0153】
6.少なくとも1つの式(A)の化合物は、式(A-1)、(A-2)、(A-3)、(A-4)、(A-4)、(A-5)、(A-6)、及び(A-7)から選択される、実施形態1又は5に記載の組成物。
【化33】
【化34】
【化35】
【0154】
7.UV吸収剤は、実施形態1で定義される式(A)の化合物以外の、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、置換及び非置換安息香酸のエステル、シアノアクリレート、オキサニリド、ベンゾオキサジノン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1に記載の組成物。
【0155】
8.2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-)テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5)’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、
【化36】
(式中、R=3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(α,α-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0156】
9.2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、及びそれらの混合物から選択される、実施形態7又は8に記載の組成物。
【0157】
10.2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-デシロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4,2’,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0158】
11.2-ヒドロキシベンゾフェノンは、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンである、実施形態7又は10に記載の組成物。
【0159】
12.2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンは、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4)-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル))-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(オクチルオキシ)-フェノール、ビス{2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル}ドデカンジオエート、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0160】
13.置換及び非置換安息香酸のエステルは、サリチル酸4-tert-ブチルフェニル、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸オクタデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル、及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0161】
14.シアノアクリレートは、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、エチル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0162】
15.オキサニリドは、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2、2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド、及び2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとのその混合物、o-及びp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにo-及びp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態7に記載の組成物。
【0163】
16.オキサニリドは、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリドである、実施形態7又は15に記載の組成物。
【0164】
17.ベンゾオキサジノンは、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス[4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン]である、実施形態7に記載の組成物。
【0165】
18.実施形態1~17の1つ以上に記載の組成物は、実施形態7~17で開示したもの以外の、少なくとも1つの酸化防止剤と、少なくとも1つの脂肪酸金属塩と、少なくとも1つの金属水酸化物と、少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤と、少なくとも1つのUV吸収剤と、を更に含む。
【0166】
19.少なくとも1つの酸化防止剤は、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビ(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオネート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール、オクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナメート、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロペンアミド、カルシウムビス[モノエチル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルベンジル)ホスホナート]、トリエチレングリコールビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロケイ皮酸、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジントリオンエステル、3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニルスルフィド、2-メチル-4,6-ビス(n-オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’-チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、4-((4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロン酸、α-トコフェロール、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N’-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド、トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、エチレンビス[3,3-ビス[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]酪酸]、ベンジル-2-アセトアミド-2-デオキシ-α-D-ガラクトピラノシド、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリレート、2-プロペン酸、2-(1,1-ジメチルエチル)-6-[1-[3-(1,1-ジメチルエチル)-5-(1,1-ジメチルプロピル)-2-ヒドロキシフェニル]エチル]-4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルエステル、トリス[2-tert-ブチル-4-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)スルファニル-5-メチルフェニル]ホスファイト、(1,2-ジオキソエチレン)ビス(イミノエチレン)ビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、フェノール、2,6-ビス[[3-(1,1-ジメチルエチル)-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル]オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデニル]-4-メチル-、4,4’-チオビス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン、ベンゼンアミン、N-フェニル-、2,4,4-トリメチルペンテンとの反応生成物、3,3’-チオジプロピオン酸ジ-n-オクタデシルエステル、ジドデシル3,3’-チオジプロピオン酸、4,4’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、3,3’-チオジプロピオン酸ジミリスチルエステル、ジオクタデシルジスルフィド、N,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、及び2,2-ビス[[3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ]メチル]プロパン-1,3-ジイルビス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0167】
20.少なくとも1つの立体障害アミン光安定剤は、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルフォリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシロキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6-ヘキサンジアミン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びにN,N-ジブチルアミン及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジロキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、及びN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0168】
21.少なくとも1つの脂肪酸の金属塩は、脂肪族飽和C2~C22カルボキシレート、脂肪族オレフィンC3~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている脂肪族C2~C22カルボキシレート、環式又は二環式C5~C22カルボキシレート、芳香族C7~C22カルボキシレート、少なくとも1つのOH基で置換されている芳香族C7~C22カルボキシレート、C1~C16アルキル置換フェニルカルボキシレート及びフェニル-C1~C16アルキルカルボキシレートからなる一連のものからのカルシウム、亜鉛、マグネシウム又はアルミニウムの塩からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0169】
22.少なくとも1つの金属水酸化物は、ハイドロタルサイト及び水酸化マグネシウムからなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0170】
23.実施形態7~17に記載されるもの以外の、少なくとも1つのUV吸収剤は、チオ相乗剤、ホスファイト及びホスホナイト、ヒドロキシルアミン、及びブタン酸からなる群から選択される、実施形態18に記載の組成物。
【0171】
24.スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱充填剤、顔料、防曇剤及び防霧剤から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、実施形態1~23に記載の組成物。
【0172】
25.式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、50:1から1:50の範囲である、実施形態1~24の1つ以上に記載の組成物。
【0173】
26.式(A)の化合物とUV吸収剤の重量比は、1:20から20:1の範囲である、実施形態1~25の1つ以上に記載の組成物。
【0174】
27.一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、及び一般式(IV)の式(B)の少なくとも1つの化合物を更に含む、実施形態1~26の1つ以上に記載の組成物、
- 一般式(I)の化合物(B)
【化37】
(式中、
A
1は、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
2~C
18アルキレン、置換又は非置換C
5~C
7シクロアルキレン及びC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)から選択され、
A
2は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルキルオキシ、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル及びC
5~C
12シクロアルキルオキシから独立して選択され、
A
3及びA
4は、H、直鎖又は分岐の、置換又は非置換C
1~C
12アルキル、置換又は非置換C
5~C
12シクロアルキル、及び式(a-1)
【化38】
の基から独立して選択され、或いは
A
3及びA
4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5員~10員の複素環を形成し、
aは、1~20の範囲の整数であり、繰り返し単位は、同一である又は異なる)、
- 一般式(II)の化合物(B)
【化39】
(式中、
x
1及びx
2は、C
1~C
30アルコキシから独立して選択される)、
- 一般式(III)の化合物(B)
【化40】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y2は、C
1~C
30アルキルである)、
- 一般式(IV)の化合物(B)
【化41】
(式中、
Y
1は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキルであり、
Y
3は、直鎖又は分岐の置換又は非置換C
3~C
20アルキル及びC
3~C
20アルキリデンから独立して選択され、
Xは、C
2~C
5アルキルであり、
nは、1~8の範囲の整数である)。
【0175】
28.式(B)の化合物は、式(B-1)、(B-2)、(B-3)、(B-4)、(B-5)、(B-6)、(B-7)、及び(B-8)から選択される、実施形態29に記載の組成物。
【化42】
(式中、aは1~10の範囲の整数である)、及び
【化43】
【化44】
【化45】
(式中、nは2である)。
【0176】
29.有機材料系物品は、
c.実施形態1、5及び6で定義される少なくとも1つの式(A)の化合物と、
d.実施形態1、7~17及び23で定義される少なくとも1つのUV吸収剤と、を含む。
【0177】
30.有機材料は、実施形態2~4で定義される通りである、実施形態29に記載の有機材料系物品。
【0178】
31.光に曝された有機材料の安定性を高めるための、実施形態1、5及び6で定義される少なくとも1つの式(A)の化合物、並びに実施形態1、7~17及び23で定義される少なくとも1つのUV吸収剤の使用。
【0179】
以下の実施例は、本発明をより詳細に例証する。全ての百分率及び部は、特に明記しない限り、重量によるものである。
【実施例】
【0180】
実施例A:
表1~6に示されている添加剤
を以下に示す:
【化46】
【化47】
化合物(C-1):2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、
化合物(C-2):2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、
化合物(C-3):2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
化合物(C-4):2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン。
【0181】
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセントは、重量によるものである。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない組成物全体に基づいている。
【0182】
試料の調整:
実施例1:
添加剤を、低密度ポリエチレン(Dow DJM-3552 LDPE、0.935g/cm3、5.5MI)と乾燥ブレンドして配合物を得る。添加剤レベルは、ポリエチレンの重量に基づいて、重量ppm(百万分率)で報告される。乾燥ブレンドは、Leistritz 27mm二軸押出機にてペレットに溶融押出され、ゾーン設定は、150℃/200℃/220℃/230℃/230℃/230℃、Die-230℃であり、スクリュー速度200rpm、K-Tronフィーダー120rpmである。次いで、ペレットを厚さ60ミル、5×5インチの金型で圧縮成形する。プラテンは、400°Fに設定され、2分間加熱軟化(加圧なし)/2分間低圧加熱/2分間高圧加熱/3分間高圧冷却に設定される。試料は、タイプVドッグボーンダイを使用してダイカッターにて切断される。ダイカットされたドッグボーンは、次いで、長期の促進耐候性-ASTM G-155-A又はDIN EN ISO 4892-2サイクル1法についてAtlasキセノン耐候計にて曝露される。機械的特性は、インストロン引張試験機を使用して曝露後に決定された。回転成形におけるUV-Xグレーディングシステムでは、伸び保持率%(破断引張り歪み-標準、%)が測定される。
【0183】
配合物1~15のそれぞれには、300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)、300ppmのハイドロタルサイト(酸捕捉剤)及び300ppmのステアリン酸亜鉛(酸捕捉剤)が含まれる。配合物16~20には、更に500ppmのジステアリルチオジプロピオネートが含まれる。
【0184】
配合物21~25には、300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、1400ppmの4-N-ブチル-2-N、4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)、200ppmの2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、300ppmのハイドロタルサイト(酸捕捉剤)及び300ppmのステアリン酸亜鉛(酸捕捉剤)が含まれる。
【0185】
全ての配合物には、以下の表1~4に記載されているUV吸収剤又はUV混合物が含まれる。
【0186】
【0187】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0188】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0189】
実施例2:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク
【0190】
【0191】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0192】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0193】
実施例3:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク。更なる500ppmのジステアリルチオジプロピオネートが、基本配合物に組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0194】
【0195】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+500ppmのチオジプロピオン酸ジステアリル+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン、+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン、+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0196】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0197】
実施例4:
実施例1に記載したように調製した射出成形されたプラーク。更なる200ppmのTinuvin 120が、基本配合物に組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0198】
【0199】
全ての配合物は、300ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1100ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+300ppmのN,N-ジ(C16~C18アルキル)ヒドロキシルアミン+1400ppmの4-N-ブチル-2-N,4-N-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-2-N-[6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]ヘキシル]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン+700ppmのポリ(4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール-alt-1,4-ブタン二酸)+200ppmの2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート+300ppmのハイドロタルサイト+300ppmのZnSteで安定化されている。
【0200】
経時的曝露に伴い、高い%の破断引張り歪みが要求される。
【0201】
実施例5:
熱可塑性ポリプロピレンの混合物(LyondellBasellのMoplen HF500N、メルトフローレート:12g/10分(ISO 1133)、密度:90kg/m3(ISO 1183)は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル),2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2),2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。以下の表5及び6に概説される、更なる添加剤は、上記の配合物の場合と同じ方法で組み込まれる。いずれの場合も、熱可塑性ポリオレフィンの重量パーセントは、全成分の合計が100%となるように調整される。
【0202】
試験片の調製:
上記の配合物を、高速ミキサー中で予備混合する。この混合物を高速ミキサー中で表5及び6に示されている更なる添加剤と組み合わせ、次いでCollin ZK25E×42D押出機にて230℃で配合し、次いでArburg Allrounder Selecta 320S 500-150射出成形機にて230℃で射出成形する。
【0203】
次いで、全配合物をEngel HL65射出成形機にて射出成形する。射出成形されたプラーク(85mm×90mm×1mm)は、Atlas 5000を使用して、国際規格DIN EN ISO 4892-2 サイクル1(Boro S/Boro Sフィルター付きキセノン光、300-400nmで60W/m2(340nmで0.51W/(m2・nm)に相当)、BPT65±2℃、50+/-5%相対湿度、乾燥バルク温度38+/-3℃、102分の光、18分の水スプレー)に従って人工耐候性に曝露される。グレースケールビジュアル(Gray Scale visual)及びデルタEは、曝露後に経時的に測定された。結果を表5に示す。
【0204】
【0205】
全ての配合物は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル)、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。
【0206】
グレースケールビジュアルは、≧4である必要があり、デルタEは、曝露に渡り可能な限り低くする必要がある。
【0207】
試料は、タイプVAドッグボーンを使用してダイカッターにて切断され、人工耐候性(DIN EN ISO 4892-2Cyclus 1(Boro S/Boro Sフィルター付きキセノン光、300-400nmで60W/m2(340nmで0.51W/(m2・nm)に相当)、BPT65±2℃、50+/-5%相対湿度、乾燥バルク温度38+/-3℃、102分の光、18分の水スプレー)に曝露された射出成形されたプラークから切断される。機械的特性は、タイプVAボーンにおいて決定される。結果を表6に示す。
【0208】
【0209】
全ての配合物は、1000ppmの1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート+1000ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+1400ppmの1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン-イル),2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン、N-ブチル-1-ブチルアミン、及びN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンの反応材料+0.05%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンで安定化されている。
【0210】
破断断伸びが50%になるまでの時間は、できるだけ長くする必要がある。
【0211】
実施例B:
表7~11に示されている添加剤
を以下に示す:
【化48】
化合物(C-1):2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、
化合物(C-4):2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、
化合物(C-5):ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、
化合物(C-6):2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート。
【0212】
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセントは、重量によるものである。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない組成物全体に基づく。
【0213】
試料の調製:
プロセス:
添加剤は、全て粉末形態であり、高速ミキサー中で3000rpmで2分間、粉砕したポリプロピレン(PP)と乾燥ブレンドされて(Moplen HP 500N、汎用成形用途に使用されるPPホモポリマー、密度900kg/m3、230℃/2.16kgでメルトフローレート12g/10分)配合物を得た。添加剤レベルは、PPの重量に基づいて重量%で報告される。
【0214】
全ての実施例には、0.033%のペンタエリスリトールテトラキス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート)+0.067%のトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト+0.1%の1,6-ヘキサンジアミン、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンを含むN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-ポリマー、N-ブチル-1-ブタンアミンとN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの反応生成物+0.1%のN,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミンからなる基本安定剤が含まれた。
【0215】
粉末ブレンドを、スクリュー直径25mm、長さ対直径比42の共回転二軸押出機にてペレットに溶融押出した。スクリュー回転速度は160rpm、材料処理量は5kg/時間、ゾーン設定は160℃/170℃/180℃/190℃/200℃/210℃/220℃/220℃、溶融温度は222℃+/-1℃であった。押出機フィーダーは、窒素ブランケット下にあった(40ml/分)。押出物は、円筒状押出機ノズルから出た後、水中で直接冷却した。押出物の造粒は、空気下で行った。ペレットが得られた。
【0216】
次いで、上下にアルミニウム箔を用いて、ペレットを圧縮成形プレスにて圧縮成形した。プレス温度は230℃、予熱工程は1分間1バールの圧力に設定され、プレス工程は2分間30バールの圧力に設定され、その後冷却工程は、室温にて、50バールで1.5分間、冷却システムを備えた別のプレスにて行った。寸法2mm×160mm×110mmのプラークが得られた。プラークは、アルミホイルに付着しなかった。次いで、プラークを2mm×44mm×68mmの寸法のより小さいプラークに切断した。
【0217】
次いで、プラークをAtlasキセノン耐候計にてASTM G155 サイクル1において設定されたパラメータで長期の促進耐候性について曝露した(102分のキセノン光のサイクル、放射照度340nmで0.35W/(m2nm)、乾球温度42℃、ブラックパネル温度63℃、相対湿度55%+18分間の同じキセノン光照射及び水スプレー)。測定は、様々な時間で行われ、以下の表で時間単位にて示される。
【0218】
測定方法:
角度60°での表面の光沢。黒色の研磨ガラス標準プレートを使用して、100の光沢単位(GU)の値を設定する。以下の表の結果は、この規格の値に対するGUで示されている。光沢値が高いほどプラスである。
【0219】
カルボニルの増加は、1710cm-1でのシグナルの送信及び記録におけるFT-IR測定に基づいている。値はパーセントで示される。低い値はプラスである。
【0220】
カルボニルの増加は、セレン化亜鉛結晶を使用した水平減衰全反射率(H-ATR)モードのFT-IRに基づいている。測定領域が広いため、このモードが維持された。シグナルは、2917cm-1での吸収ピークを使用して標準化された。カルボニルは、1700~1750cm-1の範囲の最大値として取得された。値はパーセントで示される。低い値はプラスである。
【0221】
【0222】
上記の結果は、(C-1)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPで光沢が著しく高いことを示している。
【0223】
【0224】
上記の結果は、(C-5)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【0225】
【0226】
上記の結果は、少なくとも1つのUV吸収剤((C-4)又は(C-4)+(C-6))及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が低いことを示している。
【0227】
【0228】
上記の結果は、2つのUV吸収剤の混合物及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【0229】
【0230】
上記の結果は、(C-1)及び更にトリアジン系UV吸収剤を含む本発明の実施例で安定化されたPPでカルボニルの増加が著しく低いことを示している。
【0231】
実施例C:
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセントは、重量によるものである。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない組成物全体に基づいている。
【0232】
以下の実施例には、0.02%のオクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート+0.08%のトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトからなる基本安定剤が含まれた。
【0233】
表12~14に示されている添加剤は、以下の通りである:
【化49】
【化50】
化合物(C-1):2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド
化合物(C-4):2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン
化合物(C-5):ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)
化合物(C-7):ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート
化合物(C-8):N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミン
化合物(C-9):フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル
【0234】
プロセス:
添加剤は、全て粉末形態であり、高速ミキサー中で、3000rpmで2分間、粉砕したアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンと乾燥ブレンドされて(Terluran GP-22:順方向、衝撃及び熱変形に対する高い耐性を備えた汎用射出成形グレード、密度1040kg/m3、溶融体積速度19cm3/10分(220℃/10kg)配合物を得た。添加剤レベルは、ABSの重量に基づいて、重量%で報告される。
【0235】
混合物を真空オーブン内にて60℃で12時間予備乾燥した。
【0236】
乾燥ブレンドは、スクリュー直径25mm、長さ対直径比42の共回転二軸押出機にてペレットに溶融押出された。スクリュー回転速度は160rpm、材料処理量は7kg/時間、ゾーン設定は160℃/170℃/180℃/190℃/200℃/210℃/220℃/220℃、溶融温度は215℃であった。押出機フィーダーは、窒素ブランケット下にあった(40ml/分)。押出物は、押出機ノズルから出た後、水中で直接冷却した。押出物の造粒は、空気下で行った。ペレットが得られた。
【0237】
ペレットを真空オーブン内にて60℃で12時間予備乾燥した。
【0238】
次いで、予備乾燥したペレットを射出成形機にて500kNの型締力で射出成形し、ゾーン設定は45℃/190℃/200℃/210℃/220℃/220℃であった。ノズル温度は220℃であった。金型温度は両面とも60℃であった。寸法2mm×44mm×68mmのプラークが得られた。
【0239】
次いで、プラークを、DIN EN ISO105 B06において設定されたパラメータ(キセノン光、放射照度420nmで1.20W/(m2nm))を使用して、長期促進耐候性についてAtlasキセノン耐候計にて暴露した。乾球温度は65℃、ブラック標準温度は100℃、相対湿度は30%であり、水噴霧は使用しなかった。測定は、様々な時間で行われ、以下の表で時間単位にて示される。
【0240】
測定方法:
0はブラックを規定し、100はホワイトを規定する、ISO 4582によるCIELAB単位の色座標L*。
【0241】
CIELAB単位のデルタE*は、ISO 11664-4で定義されているように、リコール時点からゼロ時点を引いた時点でのL*、a*、及びb*CIELAB色座標の差の二乗の平方根として取得される。
【0242】
ASTM E313による、黄色度指数、単位なし。
【0243】
以下の表に概要される結果は、右側の列に示されるように、519時間及び779時間の曝露後に得られる。
【0244】
【0245】
上記の結果は、光安定剤と更にトリアジン系UV吸収剤との組み合わせを含む本発明の実施例で安定化されたABSについて、デルタE*色差が著しく低いことを示している。
【0246】
【0247】
上記の結果は、光安定剤と更にトリアジン系UV吸収剤との組み合わせを含む本発明の実施例で安定化されたABSについて、デルタE*色差が著しく低いことを示している。
【0248】
【0249】
上記の結果は、光安定剤と更にトリアジン系UV吸収剤との組み合わせを含む本発明の実施例で安定化されたABSについて、黄色度指数が著しく低いことを示している。
【国際調査報告】