(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】シリコンオンインシュレータ上のIII族窒化物半導体構造およびそれを成長させる方法
(51)【国際特許分類】
H01L 29/80 20060101AFI20241203BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20241203BHJP
H01L 21/338 20060101ALI20241203BHJP
H01L 21/20 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
H01L29/80 Z
H01L27/12 B
H01L29/80 H
H01L21/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527762
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-07-01
(86)【国際出願番号】 EP2022082085
(87)【国際公開番号】W WO2023110267
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598054968
【氏名又は名称】ソイテック
【氏名又は名称原語表記】Soitec
【住所又は居所原語表記】Parc Technologique des fontaines chemin Des Franques 38190 Bernin, France
(71)【出願人】
【識別番号】524177037
【氏名又は名称】ソイテック ベルジウム
【氏名又は名称原語表記】SOITEC BELGIUM
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヴェイティゾウ, クリステル
(72)【発明者】
【氏名】ラドゥ, イオヌット
(72)【発明者】
【氏名】デルルイン, ジョフ
(72)【発明者】
【氏名】デグルーテ, ステファン
【テーマコード(参考)】
5F102
5F152
【Fターム(参考)】
5F102GJ03
5F102GK02
5F102GK08
5F102GK10
5F102GL04
5F102GM04
5F102GM08
5F102GQ01
5F102GR01
5F102HC01
5F152LM09
5F152MM05
5F152NN03
5F152NN05
5F152NN15
5F152NN27
5F152NN29
5F152NQ09
(57)【要約】
シリコンベース層(10)、前記ベース層(10)の上にあり、トラップリッチ層(111)と、トラップリッチ層(111)の上の埋込み絶縁体(121)とを備える、中間層(11)、および前記中間層(11)の上のn型ドープシリコン最上層(12)を備えるシリコンオンインシュレータ基板(101)と、前記シリコンオンインシュレータ基板(101)の上にあり、前記最上層(12)の上の第1の活性III-N層(21)、前記第1の活性III-N層(21)の上の第2の活性III-N層(22)を備え、前記第1の活性III-N層(21)と前記第2の活性III-N層(22)との間に二次元電子ガス(200)がある、エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)とを備える、半導体構造(1)。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンを含むベース層(10)、
前記ベース層(10)の上に形成された中間層(11)、および
前記中間層(11)の上に形成された最上層(12)
を備えるシリコンオンインシュレータ基板(101)と、
前記シリコンオンインシュレータ基板(101)の上のエピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)であって、前記エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)がエピタキシャル活性層(20)を備え、前記エピタキシャル活性層(20)が、
前記最上層(12)の上に形成された第1の活性III-N層(21)、
前記第1の活性III-N層(21)の上に形成された第2の活性III-N層(22)
を備え、前記第1の活性III-N層(21)と前記第2の活性III-N層(22)との間に二次元電子ガス(200)がある、エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)と
を備え、
前記最上層(12)がn型ドープシリコンを含み、
前記中間層(11)が、
トラップリッチ層(111)と、
前記トラップリッチ層(111)の上に形成された埋込み絶縁体(121)と
を備える、半導体構造(1)。
【請求項2】
前記最上層(12)のn型ドーピング濃度が、1.10
15cm
-3~5.10
15cm
-3の範囲内である、請求項1に記載の半導体構造(1)。
【請求項3】
前記最上層(12)の厚さが、50から200nmの間に含まれる、請求項1または2に記載の半導体構造(1)。
【請求項4】
前記最上層(12)の前記n型ドープシリコンの方位が(111)である、請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項5】
前記埋込み絶縁体(121)が二酸化シリコンを含み、前記トラップリッチ層(111)がシリコンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項6】
前記埋込み絶縁体(121)が二酸化シリコンを含み、前記トラップリッチ層(111)がアモルファスシリコンカーバイドを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項7】
前記埋込み絶縁体(121)が、酸化シリコンを含む2つの層(132、133)間に制限された窒化シリコンを含む層(131)を備え、前記トラップリッチ層(111)がアモルファスシリコンカーバイドを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項8】
前記埋込み絶縁体(121)の厚さが、100nmから500nmの間に含まれる、請求項1~7のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項9】
前記エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)が、前記第1の活性III-N層(21)と前記第2の活性III-N層(22)との間に形成されたスペーサ層(23)をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項10】
前記第1の活性III-N層(21)が窒化ガリウムを含み、前記第2の活性III-N層(22)が窒化アルミニウムガリウムを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体構造(1)。
【請求項11】
前記スペーサ層(23)が窒化アルミニウムを含む、請求項9および10に記載の半導体構造(1)。
【請求項12】
半導体構造(1)を製造するための方法であって、
シリコンを含むベース層(10)を設ける工程、
トラップリッチ層(111)を設けることと、
前記トラップリッチ層(111)の上に形成された埋込み絶縁体(121)を設けることと
によって、前記ベース層(10)の上に中間層(11)を設ける工程、および
n型ドープシリコンを含み、前記中間層(11)の上に形成された、最上層(12)を設ける工程
を含む、シリコンオンインシュレータ基板(101)を設けるステップと、
前記シリコンオンインシュレータ基板(101)の上にエピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)を設けるステップであって、前記エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)がエピタキシャル活性層(20)を備え、前記エピタキシャル活性層(20)を設けることが、
前記最上層(12)の上に第1の活性III-N層(21)を設ける工程、
前記第1の活性III-N層(21)の上に第2の活性III-N層(22)を設ける工程
を含み、それにより、前記第1の活性III-N層(21)と前記第2の活性III-N層(22)との間に二次元電子ガス(200)を形成する、エピタキシャルIII-N半導体層スタック(202)を設けるステップと
を含む、方法。
【請求項13】
n型ドープシリコンを含む最上層(12)を前記設ける工程が、前記最上層(12)の前記シリコンへのn型ドーパントの熱拡散によって、前記最上層(12)の前記シリコンをドープする工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
n型ドープシリコンを含む最上層(12)を前記設ける工程が、前記最上層(12)の前記シリコンへのn型ドーパントのイオン注入によって、前記最上層(12)の前記シリコンをドープする工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記n型ドーパントが、
リン、
ヒ素、
アンチモン
のうちの1つまたは複数を含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、一般に、とりわけ、半導体構造およびそれを成長させる方法に関する。より詳細には、本発明は、シリコンオンインシュレータ上に成長させたIII族窒化物を含む半導体構造であって、高電力および高周波用途に優れた性能を達成する、半導体構造と、それを成長させる方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
[0002]III族窒化物ベースのヘテロ構造は、それらの高い電子速度および高い臨界電界のために、高電力および高周波用途に非常に適している。例えば、従来、FETとも呼ばれる電界効果トランジスタの製造に、AlGaN/GaNヘテロ構造が使用されている。このヘテロ構造では、2DEGとも呼ばれる二次元電子ガスが、2つの活性層間、すなわちAlGaNとGaNとの間の自発分極および圧電分極によって生成される。
【0003】
[0003]III族窒化物ベースのヘテロ構造は、典型的には、従来のシリコン基板の上に製造される。高電力および高周波ソリューションに対するニーズがますます大きくなるにつれて、電気通信産業は、そのようなIII族窒化物ベースのヘテロ構造を既存の技術に適合するものにするという課題に直面している。例えば、III族窒化物ベースのヘテロ構造は、マイクロ電子デバイスの継続的な小型化およびそれらの性能の継続的な改善を可能にするはずである。
【0004】
[0004]高電力および高周波用途では、デバイスの下にある基板の抵抗率を最大化することが不可欠である。しかしながら、シリコン基板上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムに対して広がり抵抗プロファイリングを用いて実行された測定は、ヘテロ構造の深さに対する抵抗率の著しい低下を示す。
【0005】
[0005]より一般的には、シリコン基板上にエピタキシャル成長させたIII族窒化物ヘテロ構造に対して広がり抵抗プロファイリングを用いて実行された測定は、III族窒化物ヘテロ構造とシリコン基板との間の界面における抵抗率の同様の低下と、III族窒化物ヘテロ構造とシリコン基板との間の界面におけるp型ドーパントの同様の存在とを示す。III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層の初期成長層からシリコン基板への不純物の拡散または移動に起因する。不純物は、シリコン基板のためのp型不純物として働く。より詳細には、III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族元素の、それらがシリコン基板のためのp型不純物として働くシリコン基板への拡散または移動に起因する。例えば、本開示の
図1Aおよび
図1Bにおいて調査されるサンプルでは、III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、シリコン基板へのガリウムおよび/またはアルミニウムの拡散または移動に起因する。ガリウムおよび/またはアルミニウムは、シリコンのためのp型不純物として働き、それにより、シリコン基板の抵抗率を変化させる。
【0006】
[0006]いくつかの問題が、シリコン基板へのIII族元素のそのような拡散から生じる。高電力および高周波用途では、窒化ガリウムとシリコンとの間の界面における高濃度のp型ドーパントの存在は容量結合を引き起こし、これは、この構造から製造される構成要素についての著しい電力散逸およびRF損失を生じる。さらに、シリコン基板へのIII族元素の拡散は、この構造から製造される構成要素における高調波周波数の発生により、線形性の問題を生じさせる。
【発明の概要】
【0007】
(概要)
[0007]したがって、本発明の実施形態の目的は、従来技術の固有の欠点を示さない半導体構造および製造方法を提案することである。より具体的には、本発明の実施形態の目的は、高電力および高周波数での性能が改善された半導体構造と、その製造方法とを提案することである。
【0008】
[0008]本発明の様々な実施形態に対して求められる保護の範囲は、独立請求項によって提示される。
【0009】
[0009]独立請求項の範囲に入らない本明細書で説明される実施形態および特徴は、もしあれば、本発明の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈されるべきである。
【0010】
[0010]抵抗率の改善と、電力損失および線形性の問題の低減とを示す半導体構造が必要とされている。さらに、製造の観点から既存の技術に適合する半導体構造が必要とされている。
【0011】
[0011]この目的は、本開示の第1の例示的な態様によれば、
シリコンを含むベース層、
ベース層の上に形成された中間層、および
中間層の上に形成された最上層
を備えるシリコンオンインシュレータ基板と、
シリコンオンインシュレータ基板の上のエピタキシャルIII-N半導体層スタックであって、エピタキシャルIII-N半導体層スタックがエピタキシャル活性層を備え、エピタキシャル活性層が、
最上層の上に形成された第1の活性III-N層、
拡散障壁層の上に形成された第2の活性III-N層
を備え、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間に二次元電子ガスがある、エピタキシャルIII-N半導体層スタックと
を備え、
最上層がn型ドープシリコンを含み、
中間層が、
トラップリッチ層と、
トラップリッチ層の上に形成された埋込み絶縁体と
を備える、半導体構造によって、達成される。
【0012】
[0012]前述のように、III族窒化物ヘテロ構造と、III族窒化物ヘテロ構造を例えばエピタキシャル成長させたシリコン基板との間の界面におけるp型ドーパントの存在は、例えば広がり抵抗プロファイリング測定を用いて測定され得る。III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層の初期成長層からシリコン基板への不純物の拡散または移動に起因する。不純物は、シリコン基板のためのp型不純物として働く。より詳細には、III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族元素の、それらがシリコン基板のためのp型不純物として働くシリコン基板への拡散または移動に起因する。
【0013】
[0013]本開示による半導体構造では、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板へのIII族元素の拡散または移動は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに閉じ込められる。実際、本開示によるシリコンオンインシュレータ基板の中間層は、III族元素の拡散または移動を、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに制限し、それにより、シリコンオンインシュレータ基板への不純物の拡散距離を短くする。
【0014】
[0014]本開示による半導体構造では、本開示によるシリコンオンインシュレータ基板の最上層のn型ドーピングは、エピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板に拡散するIII族元素の濃度を補償する。言い換えれば、本開示によるシリコンオンインシュレータ基板の最上層のn型ドーピングは、エピタキシャル層とシリコンオンインシュレータ基板との間の界面におけるp型ドーパントの濃度を釣り合わせ、これらのp型ドーパントの濃度は、前記エピタキシャルIII-N半導体層スタックからシリコンオンインシュレータ基板の最上層へのIII族原子の拡散から生じる。
【0015】
[0015]このようにして、本開示による半導体構造は、高電力および高周波数における性能の改善と、抵抗率の改善と、電力損失および線形性の問題の低減とを示す。
【0016】
[0016]トラップリッチ層の使用は、工業SOIウェハ製造および標準CMOSプロセスの重要なサーマルバジェットに適合しながら、これらの寄生効果を低減し、シリコンの高抵抗特性を高めるための最も効果的な技術のうちの1つとして証明されている。トラップリッチ層のトラップは、シリコンと中間層との間の界面において自由キャリアをキャプチャし、それにより、シリコンオンインシュレータ基板がその公称抵抗率、線形性を回復することを可能にし、DC依存性を排除し、RF損失およびクロストークの大幅な低減をもたらす。本開示の文脈において、トラップリッチ層は、シリコンオンインシュレータ基板において生成され得る自由電荷を捕捉するのに適した欠陥密度を有する。トラップリッチ層はまた、トラップ効果をもたらし得る。トラップリッチ層は、数十ナノメートル~数ミクロン、例えば50nm~3ミクロンの厚さを有する。トラップリッチ層は、シリコン、またはアモルファスシリコンカーバイド、またはポリシリコンとも呼ばれる多結晶シリコンを含む。
【0017】
[0017]本開示の文脈において、2DEGとも呼ばれる二次元電子ガスは、2つの次元において自由に動くことができるが、第1の次元において緊密に制限される電子のガスである。この緊密な制限は、その方向の運動のための量子化されたエネルギーレベルをもたらす。電子は、3D世界に組み込まれた2Dシートであるように見える。
【0018】
[0018]本開示の文脈において、III族窒化物は、例えば、Bとも呼ばれるホウ素、Alとも呼ばれるアルミニウム、Gaとも呼ばれるガリウム、Inとも呼ばれるインジウム、およびNとも呼ばれる窒素といった、周期表のIII族にある元素の間に形成される半導体化合物を指す。二元III族窒化物化合物の例は、GaN、AlN、BNなどである。III族窒化物はまた、例えばAlGaNおよびInAlGaNなど、三元化合物および四元化合物を指す。
【0019】
[0019]本開示の文脈において、第1の活性III-N層は、N、P、Asのうちの1つまたは複数と、B、Al、Ga、InおよびTlのうちの1つまたは複数とを含む。第1の活性III-N層は、例えばGaNを含む。第2の活性III-N層は、N、P、Asのうちの1つまたは複数と、B、Al、Ga、In、およびTlのうちの1つまたは複数とを含む。第2の活性III-N層は、例えばAlGaNを含む。AlGaNという用語は、任意の化学量論比(AlxGayN)においてAlとGaとNとを含む組成物に関し、xは0から1の間に含まれ、yは0から1の間に含まれる。代替的に、第2の活性III-N層は、例えばAlNを含む。代替的に、第2の活性III-N層は、InAlGaNを含む。InAlGaNなどの組成物は、Inを任意の適切な量で含む。代替的に、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層の両方はInAlGaNを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層の分極よりも大きい分極を含む。代替的に、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層の両方はBInAlGaNを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層の分極よりも大きい分極を含む。活性層の組成物は、得られる特性を考慮して選択され得、組成物はそれに応じて変化し得る。例えば、約150nmの厚さのGaNを含む第1の活性III-N層と、約20nmの厚さのAlGaNを含む第2の活性III-N層とで良好な結果が得られた。
【0020】
[0020]本開示の文脈において、シリコンオンインシュレータ基板のベース層はバルクシリコンを含み、シリコンオンインシュレータ基板のベース層の抵抗率は、典型的には、3から5キロオームcmの間に含まれ、好ましくは1キロオームcmよりも高い。このようにして、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの下にある基板の抵抗率は、高電力および高周波用途のために最大化される。
【0021】
[0021]本開示の文脈において、SOIとも呼ばれるシリコンオンインシュレータの技術は、層状シリコン絶縁体シリコン基板における半導体デバイスの製造に対応する。絶縁体の選択は、半導体デバイスの意図される用途に大きく依存する。本開示の文脈内では、いくつかのタイプのシリコンオンインシュレータ基板が使用され得る。
【0022】
[0022]シリコンオンインシュレータ基板のベース層のバルクシリコンからの分離により、III族窒化物ヘテロ構造から製造された半導体デバイス内の寄生容量が低下し、それにより、それらの電力消費およびそれらの性能が改善される。シリコンオンインシュレータ上で製造された半導体デバイスはまた、他のタイプの基板上に集積された半導体デバイスよりも高いラッチアップ耐性および同等のVDDにおける性能を示す。SOI上に製造された半導体デバイスの温度依存性は、他のタイプの基板上に集積された半導体デバイスと比較して低減される。分離により、SOI上に製造された半導体デバイスは、より低い漏れ電流を示し、したがって、より高い電力効率を示す。
【0023】
[0023]RF-SOI基板とも呼ばれる無線周波数シリコンオンインシュレータ基板は、標準CMOSプロセスに適合するシリコン膜上の高いRF性能と、高い線形性RF分離および電力信号と、低いRF損失と、デジタル処理と、電力管理統合とを可能にする。
【0024】
[0024]例えば、RF用途のための増強されたシグナルインテグリティ基板は、高抵抗シリコンを含むベース層と、ベース層の上に形成されたトラップリッチ層と、トラップリッチ層の上に形成された埋込み絶縁体と、埋込み絶縁体の上に形成された最上層とを備え、最上層は単結晶を含む。ベース層の抵抗率は、典型的には、3キロオームcmを超える。最上層の厚さは、典型的には、50nmから200nmの間に含まれる。トラップリッチ層の追加は、優れたRF性能を提供する。そのような基板は、厳重な線形性仕様を有するデバイスに特に適している。用途は、典型的には、例えばLTEアドバンストおよび5G仕様を対象とし、異なる性能要件に対処する。高抵抗SOI基板と比較して、増強されたシグナルインテグリティ基板は、より良好な線形性と、より低いRF損失と、より低いクロストークと、受動のための品質係数の改善と、より小さいダイサイズと、より高い熱伝導率とを示す。増強されたシグナルインテグリティ基板は、さらに典型的には、-80dBmより低い高調波品質係数を示す。
【0025】
[0025]RF-SOIの別の例は、中抵抗シリコンを含むベース層と、ベース層の上に形成されたトラップリッチ層と、トラップリッチ層の上に形成された埋込み絶縁体と、薄い単結晶を含む最上層とを備える。そのような基板は、例えばコストに敏感な高集積デバイスに特に適しており、例えばWi-Fi、IoTおよび他のコンシューマアプリケーションの仕様に特に良く適している。
【0026】
[0026]高抵抗SOIと呼ばれるRF-SOIの別の例は、例えば、より低い線形性仕様ならびに2Gおよび3G仕様を有するデバイスを対象とする。そのような基板は、高抵抗シリコンを含むベース層と、ベース層の上に形成された埋込み絶縁体と、薄い単結晶を含む最上層とを備える。
【0027】
[0027]パワーシリコンオンインシュレータ基板は、自動車および工業市場のためのインテリジェントでエネルギー効率が良く信頼性が高いパワーICデバイスに、例えば高電圧およびアナログ機能を統合するための要件に対処する。パワーシリコンオンインシュレータ基板は、優れた電気的分離を提供し、ダイ面積を低減し信頼性を改善しながら数ボルト~数百ボルトの異なる電圧で動作するデバイスを集積するのに最適である。これらの基板は、CAN/LINトランシーバ、スイッチモード電源、ブラシレスモータドライバ、LEDドライバなどの用途に理想的である。パワーSOIは、シリコンを含むベース層と、酸化物を含む上部に形成された埋込み絶縁体と、シリコンを含む最上層とを備える。埋込み絶縁体の厚さは、典型的には0.4μmから1μmの間に含まれ、最上層の厚さは、典型的には0.1μmから1.5μmの間に含まれる。
【0028】
[0028]フォトニクスシリコンオンインシュレータ基板は、例えば、低コストおよび高速光トランシーバのためのCMOSチップへの光機能統合の要件に対処する。そのような基板は、シリコンを含むベース層と、ベース層の上に形成され、酸化物を含む埋込み絶縁体と、埋込み絶縁体の上に形成され、単結晶シリコンを含む最上層とを備える。埋込み絶縁体の厚さは、典型的には0.7μmから2μmの間に含まれ、最上層の厚さは、典型的には0.1μmから0.5μmの間に含まれる。絶縁体上の結晶シリコン層は、例えば、受動または能動のいずれかである、光導波路および他の光デバイスを、例えば適切な注入によって製造するために使用され得る。埋込み絶縁体は、例えば、全内部反射に基づくシリコン層内の赤外光の伝播を可能にする。導波路の上面は、例えば感知用途のために被覆されずに空気に曝されたままであるか、または、例えばシリカで作られたクラッディングで被覆され得る。
【0029】
[0029]製造の観点から、SOI基板は、ほとんどの従来の製造プロセスに適合する。一般に、SOIベースのプロセスは、特別な機器、または既存の工場の設備の大幅な入替えなしに実施され得る。SOIに特有の課題の中には、埋込み絶縁体を考慮するための新規な計測要件、およびシリコンを含む最上層内の差応力に関する懸念がある。
【0030】
[0030]例示的な実施形態によれば、最上層のn型ドーピング濃度は、1.1015cm-3~5.1015cm-3の範囲内である。
【0031】
[0031]このようにして、シリコンオンインシュレータ基板の最上層のn型ドーピングは、エピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板の最上層に拡散するIII族元素の濃度を補償し、釣り合わせる。
【0032】
[0032]例示的な実施形態によれば、最上層の厚さは、50から200nmの間に含まれる。代替的に、最上層の厚さは100nm未満である。
【0033】
[0033]このようにして、中間層は、III族元素の拡散または移動を、最上層によって形成された薄いシリコン層内に制限する。言い換えれば、中間層は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域へのIII族元素の拡散または移動を制限する。その場合、半導体構造は、高電力および高周波数における性能の改善と、抵抗率の改善と、電力損失および線形性の問題の低減とを示す。
【0034】
[0034]例示的な実施形態によれば、最上層はn型ドープシリコンを含み、最上層のn型ドープシリコンの方位は(111)である。
【0035】
[0035]例示的な実施形態によれば、最上層は単結晶シリコンを含む。
【0036】
[0036]このようにして、最上層の単結晶シリコンは、例えば、受動または能動のいずれかである、光導波路および他の光デバイスを、例えば適切な注入によって製造するために使用され得る。埋込み絶縁体は、例えば、全内部反射に基づく最上層のシリコン内の赤外光の伝播を可能にする。最上層内に製造された導波路の上面は、例えば感知用途のために被覆されずに空気に曝されたままであるか、または、例えばシリカで作られたクラッディングで被覆され得る。
【0037】
[0037]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体はアモルファスシリコンカーバイドを含み、トラップリッチ層はアモルファスシリコンカーバイドを含む。
【0038】
[0038]このようにして、アモルファスシリコンカーバイドは、トラップリッチとして、および、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板へのIII族元素の拡散または移動を、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに閉じ込める障壁として、働く。代替的に、トラップリッチ層は、シリコンまたはポリシリコンを含む。
【0039】
[0039]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層はシリコンを含む。
【0040】
[0040]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層はアモルファスシリコンカーバイドを含む。
【0041】
[0041]代替的に、トラップリッチ層はポリシリコンを含む。
【0042】
[0042]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体は、酸化シリコンを含む2つの層間に制限された窒化シリコンを含む層を備え、トラップリッチ層はアモルファスシリコンカーバイドを含む。
【0043】
[0043]この例示的な実施形態では、埋込み絶縁体はONO誘電体スタックを備え、ONOは、酸化物-窒化物-酸化物を表す。埋込み絶縁体は、寄生容量結合を過度に劣化させることも、本開示による半導体構造から製造された例えば能動デバイスの高速性能を危険にさらすこともなく、二酸化シリコンよりも良好な熱伝導をもたらす。さらに、窒化シリコンを含む層を備える埋込み絶縁体は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板へのIII族元素の拡散または移動を、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに含める技術的効果をさらに高める。III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板へのIII族元素の拡散を遮断することは、二酸化シリコンのみを含む埋込み絶縁体を備える半導体構造においてよりも、窒化シリコンを含む埋込み絶縁体を備える半導体構造において、より効率的である。代替的に、トラップリッチ層は、シリコンまたはポリシリコンを含む。
【0044】
[0044]例示的な実施形態によれば、シリコンカーバイドはアモルファスである。
【0045】
[0045]トラップリッチ層のアモルファスシリコンカーバイドのトラップは、最上層のシリコンと中間層との間の界面において自由キャリアをキャプチャし、それにより、シリコンオンインシュレータ基板がその公称抵抗率、線形性を回復することを可能にし、DC依存性を排除し、RF損失およびクロストークの大幅な低減をもたらす。
【0046】
[0046]例示的な実施形態によれば、トラップリッチ層の厚さは、数十ナノメートルから数マイクロメートルの間に含まれる。例えば、アモルファスシリコンカーバイドを含むトラップリッチ層の厚さは、数十ナノメートルに達することができる。代替的に、ポリシリコンを含むトラップリッチ層の厚さは、数マイクロメートルに達することができる。
【0047】
[0047]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体の厚さは、100nmから500nmの間に含まれる。
【0048】
[0048]例示的な実施形態によれば、埋込み絶縁体とトラップリッチ層とを含む中間層の厚さは、数百ナノメートルから数マイクロメートルの間に含まれる。
【0049】
[0049]例示的な実施形態によれば、エピタキシャルIII-N半導体層スタックは、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間に形成されたスペーサ層をさらに備える。
【0050】
[0050]このようにして、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間にエピタキシャル成長させたスペーサ層は、エピタキシャルIII-N半導体層スタック内の電子移動度を高める。
【0051】
[0051]例示的な実施形態によれば、第1の活性III-N層は窒化ガリウムを含み、第2の活性III-N層は窒化アルミニウムガリウムを含む。
【0052】
[0052]好ましくは、第1の活性III-N層は、エピタキシャルに成長し、純粋な窒化ガリウム、好ましくは窒化ガリウムの単層を含む。
【0053】
[0053]例示的な実施形態によれば、第1の活性III-N層はInAlGaNを含み、第2の活性III-V層はInAlGaNを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを含み、第2の活性III-N層は、第1の活性III-N層の分極よりも大きい分極を含む。
【0054】
[0054]このようにして、隣接する第1の活性III-N層および第2のIII-V層における異なる材料の使用は、特に、第2の活性III-N層のバンドギャップよりも狭いバンドギャップを含む第1の活性III-N層において、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間の接合部の近くの導電性2DEG領域に寄与する分極を引き起こす。
【0055】
[0055]第1の活性III-N層は、例えば、20から500nmの間、好ましくは30から300nmの間、より好ましくは、例えば100~150nmなど、50から250nmの間に含まれる厚さを有する。第2の活性III-N層は、例えば、10から100nmの間、好ましくは20から50nmの間に含まれる厚さを有する。厚さのそのような組合せは、例えば、得られる2DEGに関して、活性層について良好な特性をもたらす。
【0056】
[0056]例示的な実施形態によれば、スペーサ層は窒化アルミニウムを含む。
【0057】
[0057]好ましくは、スペーサ層は、エピタキシャルに成長し、純粋な窒化アルミニウムを含む。
【0058】
[0058]例示的な実施形態によれば、スペーサ層の厚さは2nm未満である。
【0059】
[0059]このようにして、スペーサ層は、スペーサ層の粗さを最小化するのに十分に薄く保たれる。粗さの最小化により、スペーサ層は、少なくとも第1の活性III-N層へのIII族原子の拡散または移動を防止する。このようにして、半導体構造の熱安定性がさらに改善される。言い換えれば、スペーサ層が薄いほど、半導体構造の熱安定性が良好になる。好ましくは、スペーサ層の厚さは、0.5nmから1.5nmの間に含まれる。さらにより好ましくは、スペーサ層の厚さは、0.8nmから1nmの間に含まれる。
【0060】
[0060]例示的な実施形態によれば、エピタキシャルIII-N半導体層スタックは、基板とエピタキシャル活性層との間に成長させたエピタキシャル成長バッファ層をさらに備える。
【0061】
[0061]バッファ層は、例えば250Vよりも大きい、好ましくは500Vよりも大きい、さらにより好ましくは、2000Vよりも大きいなど、1000Vよりも大きい、またはさらにはるかに大きい高い破壊電圧など、現在の特性を提供するために、バッファ層が高いバンドギャップを有するという意味で、例えば、基板およびバッファ層のバンドギャップが、それぞれ1.1eVおよび6.2eVなど、比較的離れているという点で、基板とは異なる性質であり得る。バッファ層は、例えば、高いバンドギャップを有するIII-Vバッファ層である。ここで、IIIは、B、Al、Ga、In、Tl、Sc、YなどのIII族元素と、ランタニドおよびアクチニド系列とを指す。ここで、Vは、N、P、As、Sb、BiなどのV族元素を指す。バッファ層は、層のスタックを備え得、一例では、典型的には第1の層は核生成層である。
【0062】
[0062]例示的な実施形態によれば、半導体構造は、エピタキシャルIII-N半導体層の上に形成されたパッシベーションスタックをさらに備える。
【0063】
[0063]パッシベーションスタックは、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの形成とともにその場で形成される。パッシベーションスタックは、例えば、第2の活性III-N層の上に形成される。このようにして、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの上に、完全結晶性パッシベーションスタックがエピタキシャル成長する。代替的に、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの上に、部分結晶性パッシベーションスタックがエピタキシャル成長する。パッシベーションスタックはまた、ALDとも呼ばれる原子層堆積、CVDとも呼ばれる化学気相堆積、またはPVDとも呼ばれる物理気相堆積のような、エピタキシーツールの助けを借りたエクスシトゥ堆積によって形成され得る。代替的に、パッシベーションスタックは、MOCVDまたはMBEチャンバ内のインシトゥ堆積によって形成され得る。代替的に、パッシベーションスタックは、同じ材料のアモルファス膜を堆積し、アモルファス膜を熱アニールを使用して再結晶化することによって形成され得る。第2の活性III-N層の上のパッシベーションスタックは、例えば、窒化ガリウムを含む。代替的に、第2の活性III-N層の上のパッシベーションスタックは、窒化ガリウムおよび窒化シリコンを含む。
【0064】
[0064]エピタキシャルIII-N半導体層スタックと、例えばトランジスタのゲートとの間に、パッシベーションスタックが形成される。パッシベーションスタックは、ゲートの下にのみ形成され得、さらにゲート誘電体として機能し得る。代替的に、パッシベーションスタックは、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの上に形成され得、エピタキシャルIII-N半導体層スタックを完全に被覆し得る。代替的に、パッシベーションスタックは、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの上に形成され、エピタキシャルIII-N半導体層スタックの表面を部分的に被覆し得、例えば、パッシベーションスタックは、高移動度電子トランジスタのソースとドレインとの間の非ゲートエリア内に形成され得、パッシベーションスタックは、パッシベーションとして機能し、下にある2DEGの空乏を防止する。
【0065】
[0065]例示的な実施形態によれば、パッシベーションスタックは、酸化物層および/または窒化シリコンをさらに含む。
【0066】
[0066]このようにして、本開示の第1の例示的な態様による半導体構造のパッシベーション層は、パッシベーション層として働く窒化シリコンおよび/または酸化物層を含む。酸化物層は、第2の活性III-N層に対する電気的に清浄な界面と、半導体構造上に形成された電気接点と2DEGとの間の静電結合を最大化するための高い誘電率とを示し、これは、例えば半導体構造を用いて製造された高電子移動度トランジスタの相互コンダクタンスの増加と、量子トンネルによる絶縁破壊および漏れを回避するのに十分な厚さとをもたらす。
【0067】
[0067]本開示の第2の例示的な態様によれば、半導体構造を製造するための方法が提供され、方法は、
シリコンを含むベース層を設ける工程、
トラップリッチ層を設けることと、
トラップリッチ層の上に形成された埋込み絶縁体を設けることと
によって、ベース層の上に中間層を設ける工程、および
n型ドープシリコンを含み、中間層の上に形成された、最上層を設ける工程
を含む、シリコンオンインシュレータ基板を設けるステップと、
シリコンオンインシュレータ基板の上にエピタキシャルIII-N半導体層スタックを設けるステップであって、エピタキシャルIII-N半導体層スタックがエピタキシャル活性層を備え、エピタキシャル活性層を設けることが、
最上層の上に第1の活性III-N層を設ける工程、
第1の活性III-N層の上に第2の活性III-N層を設ける工程
を含み、それにより、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間に二次元電子ガスを形成する、エピタキシャルIII-N半導体層スタックを設けるステップと
を含む。
【0068】
[0068]前述のように、III族窒化物ヘテロ構造と、III族窒化物ヘテロ構造を例えばエピタキシャル成長させたシリコン基板との間の界面におけるp型ドーパントの存在は、例えば広がり抵抗プロファイリング測定を用いて測定され得る。III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層の初期成長層からシリコン基板への不純物の拡散または移動に起因する。不純物は、シリコン基板のためのp型不純物として働く。より詳細には、III族窒化物ヘテロ構造とシリコンとの間の界面におけるp型ドーパントのそのような存在は、III族元素の、それらがシリコン基板のためのp型不純物として働くシリコン基板への拡散または移動に起因する。
【0069】
[0069]本開示による半導体構造を製造するための方法では、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板へのIII族元素の拡散または移動は、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに閉じ込められる。実際、本開示による方法では、シリコンオンインシュレータ基板の中間層は、III族元素の拡散または移動を、III族窒化物ヘテロ構造のエピタキシャル層に近いシリコンオンインシュレータ基板の表面領域内に、例えば最上層内に、および任意選択で中間層と最上層との間の界面の近くに制限し、それにより、シリコンオンインシュレータ基板への不純物の拡散距離を短くする。
【0070】
[0070]本開示による半導体構造を製造するための方法では、シリコンオンインシュレータ基板の最上層のn型ドーピングは、エピタキシャル層からシリコンオンインシュレータ基板に拡散するIII族元素の濃度を補償する。言い換えれば、シリコンオンインシュレータ基板の最上層のn型ドーピングは、エピタキシャル層とシリコンオンインシュレータ基板との間の界面におけるp型ドーパントの濃度を釣り合わせ、これらのp型ドーパントの濃度は、前記エピタキシャルIII-N半導体層スタックからシリコンオンインシュレータ基板の最上層へのIII族原子の拡散から生じる。
【0071】
[0071]このようにして、本開示による方法を用いて製造された半導体構造は、高電力および高周波数における性能の改善と、抵抗率の改善と、電力損失および線形性の問題の低減とを示す。
【0072】
[0072]エピタキシャルIII-N半導体層スタックは、第1の活性III-N層、任意選択でスペーサ層、および第2の活性III-N層を備える、エピタキシャル活性層を備える。エピタキシャル活性層は、MOCVDとも呼ばれる有機金属化学気相堆積エピタキシャルチャンバ、またはMOVPEとも呼ばれる有機金属気相エピタキシャルチャンバ、またはMBEとも呼ばれる分子ビームエピタキシャルチャンバ、またはCBEとも呼ばれる化学ビームエピタキシャルチャンバ内に、エピタキシャル成長によって、その場で形成される。
【0073】
[0073]半導体構造は、有機金属化学気相堆積(MOCVD)もしくは有機金属気相エピタキシー(MOVPE)によるエピタキシャル成長によって形成され得るか、または分子ビームエピタキシー(MBE)もしくは化学ビームエピタキシー(CBE)であり得る。MOVPEまたはMOCVDプロセスでは、エピタキシャルIII-N半導体層スタックは、典型的には例えば5mBarから1Barの間に含まれる圧力で、および典型的には例えば600℃から1200℃の間に含まれる温度で、シリコンオンインシュレータ基板上にエピタキシャル成長する。前駆体材料は、窒素ではアンモニア(NH3)、ガリウムではトリメチルGa(TMGa)またはトリエチルGa(TEGa)、アルミニウムではトリメチルAl(TMAl)またはトリエチルAl(TEAl)、インジウムではトリメチルインジウム(TMIn)、およびシリコンではシラン(SiH4)またはジシラン(SiH3)2であり得るが、これらに限定されない。
【0074】
[0074]シリコンオンインシュレータ基板は、酸化シリコンを含む埋込み絶縁体を備え得る。その場合、シリコンオンインシュレータ基板は、例えば、SIMOXとして知られる、酸素の注入による分離、またはウェハ接合などのいくつかの方法によって、またはシード方法によって作製され得る。
【0075】
[0075]例示的な実施形態によれば、n型ドープシリコンを含む最上層を設ける工程は、最上層のシリコンへのn型ドーパントの熱拡散によって、最上層のシリコンをドープする工程を含む。
【0076】
[0076]好ましくは、最上層のn型ドーピング濃度は、1.1015cm-3~5.1015cm-3の範囲内である。
【0077】
[0077]例示的な実施形態によれば、n型ドープシリコンを含む最上層を設ける工程は、最上層のシリコンへのn型ドーパントのイオン注入によって、最上層のシリコンをドープする工程を含む。
【0078】
[0078]好ましくは、最上層のn型ドーピング濃度は、1.1015cm-3~5.1015cm-3の範囲内である。
【0079】
[0079]例示的な実施形態によれば、n型ドーパントは、
リン、
ヒ素、
アンチモン
のうちの1つまたは複数を含む。
【0080】
[0080]次に、いくつかの例示的な実施形態が、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1A】シリコン基板上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムに対して広がり抵抗プロファイリングを用いて実行された測定の、従来技術による例示的な一実施形態を概略的に示す。
【
図1B】シリコン基板上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムに対して広がり抵抗プロファイリングを用いて実行された測定の、従来技術による別の例示的な実施形態を概略的に示す。
【
図2】本開示による半導体構造の例示的な実施形態を概略的に示す。
【
図3】本開示による半導体構造の例示的な実施形態を概略的に示し、埋込み絶縁体が、二酸化シリコンを含む2つの層間に制限された窒化シリコンを含む層を備える。
【
図4】本開示による半導体構造の例示的な実施形態を概略的に示し、エピタキシャルIII-N半導体層スタックが、第1の活性III-N層と第2の活性III-N層との間にスペーサをさらに備える。
【発明を実施するための形態】
【0082】
(実施形態の詳細な説明)
[0085]
図1Aは、シリコン基板上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムに対して広がり抵抗プロファイリングを用いて実行された測定の、従来技術による例示的な実施形態を概略的に示す。実際、
図1Aは、シリコン上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムを含むサンプルの対数スケールでの抵抗率91を、シリコンヘテロ構造上の窒化ガリウム内の深さ92の関数として概略的に示す。
図1Aでは、セクション93は窒化ガリウムに対応し、セクション95はシリコン基板の一部分に対応する。
図1A上のセクション94は、窒化ガリウムとシリコン基板との間の界面に対応する。
図1A上で見られるように、窒化ガリウム内で測定された抵抗率96は、層全体にわたってほぼ一定であり、1.10
6オームcmに等しく、シリコン基板内でほぼ1μmから測定された抵抗率98は、ほぼ一定であり、1.10
4オームcmに等しい。しかしながら、窒化ガリウムとシリコン基板との間の界面94では、
図1A上で見られるように、広がり抵抗プロファイリングによって抵抗率97の著しい低下が測定される。より正確には、ヘテロ構造のセクション94における抵抗率97は、1.10
6オームcmから1.10
1オームcmに低下した後に、1.10
4オームcmまで再びゆっくりと増加し、シリコン基板により深く入る。
図1A上で見られるように、抵抗率97の低下は、0.5μm~ほぼ1μmにわたって及び、シリコン基板に入る。
【0083】
[0086]窒化ガリウムとシリコン基板との間の界面における抵抗率の低下は、広がり抵抗プロファイリング測定を用いてさらに調査される。そのような測定の結果は、例えば
図1Bに示されている。
図1Bは、
図1A上で特徴付けられているようなシリコン基板上にエピタキシャル成長させた窒化ガリウムを含む同じサンプル内の、対数スケールでの種の濃度およびそれらのタイプを概略的に示す。
図1Bでは、セクション93は窒化ガリウムに対応し、セクション95はシリコン基板の一部分に対応する。
図1B上のセクション94は、窒化ガリウムとシリコン基板との間の界面に対応する。
図1B上で見られるように、このサンプル中の窒化ガリウムはほとんどドープされておらず、2.10
10atom.cm
-3よりも低い濃度81を示しており、シリコン基板は、このサンプルであり、シリコン基板内のほぼ1μmから、2.10
11atom.cm
-3から6.10
11atom.cm
-3まで変化する濃度83を示す。しかしながら、窒化ガリウムとシリコン基板との間の界面94では、
図1B上で見られるように、広がり抵抗プロファイリングによってp型ドーパントの有意な濃度82が測定される。より正確には、この濃度82は、窒化ガリウムに近い2.10
10atom.cm
-3から増加してセクション94において2.10
15atom.cm
-3に達し、次いで、濃度82は、再びゆっくりと減少してシリコン基板に入り、2.10
11atom.cm
-3の濃度になる。高濃度のp型ドーパントが窒化ガリウムとシリコンとの間の界面に存在し、0.5μm~ほぼ1μmにわたって及んでおり、シリコン基板に入るという結論が、そのような広がり抵抗プロファイリング測定から引き出され得る。
【0084】
[0087]
図2は、本開示による半導体構造1の例示的な実施形態の断面を概略的に示し、断面は、成長方向2を含む平面に沿って実行され、横断方向3は成長方向2に対して横行する。第3の方向4は、成長方向2および横断方向3に対して横行である。半導体構造1は、シリコンオンインシュレータ基板101と、シリコンオンインシュレータ基板101の上のエピタキシャルIII-N半導体層スタック202とを備える。シリコンオンインシュレータ基板101は、ベース層10と、ベース層10の上に形成された中間層11と、中間層11の上に形成された最上層12とを備える。ベース層10はシリコンを含む。ベース層10の抵抗率は、典型的には、1キロオームcmよりも大きい、3から5キロオームcmの間に含まれる。エピタキシャルIII-N半導体層スタック202は、エピタキシャル活性層20を備える。エピタキシャル活性層20は、最上層12の上に形成された第1の活性III-N層21と、第1の活性III-N層21の上に形成された第2の活性III-N層とを備える。第1の活性III-N層21は、例えば窒化ガリウムを含み、第2の活性III-N層22は、例えば窒化アルミニウムガリウムを含む。第1の活性III-N層21と第2の活性III-N層22との間に二次元電子ガス200が形成される。最上層12は、n型ドープシリコンを含む。最上層12のシリコンの方位は、(111)である。最上層12のn型ドーピング濃度は、1.10
15cm
-3~5.10
15cm
-3の範囲内である。最上層12の厚さは、50から200nmの間に含まれる。代替実施形態によれば、最上層12の厚さは100nm未満である。中間層11は、トラップリッチ層111と、トラップリッチ層111の上に形成された埋込み絶縁体121とを備える。埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111はシリコンを含む。埋込み絶縁体121の厚さは、100nmから500nmの間に含まれる。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数マイクロメートルであり得る。代替実施形態によれば、埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111は、シリコンカーバイド、例えばアモルファスシリコンカーバイドを含む。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数十ナノメートルであり得る。
【0085】
[0088]
図3は、本開示による半導体構造1の例示的な実施形態の断面を概略的に示し、断面は、成長方向2を含む平面に沿って実行され、横断方向3は成長方向2に対して横行する。第3の方向4は、成長方向2および横断方向3に対して横行である。
図2上と同一の参照符号を有する構成要素は、同じ機能を果たす。半導体構造1は、シリコンオンインシュレータ基板101と、シリコンオンインシュレータ基板101の上のエピタキシャルIII-N半導体層スタック202とを備える。シリコンオンインシュレータ基板101は、ベース層10と、ベース層10の上に形成された中間層11と、中間層11の上に形成された最上層12とを備える。ベース層10はシリコンを含む。ベース層10の抵抗率は、典型的には、1キロオームcmよりも大きい、3から5キロオームcmの間に含まれる。エピタキシャルIII-N半導体層スタック202は、エピタキシャル活性層20を備える。エピタキシャル活性層20は、最上層12の上に形成された第1の活性III-N層21と、第1の活性III-N層21の上に形成された第2の活性III-N層とを備える。第1の活性III-N層21は、例えば窒化ガリウムを含み、第2の活性III-N層22は、例えば窒化アルミニウムガリウムを含む。第1の活性III-N層21と第2の活性III-N層22との間に二次元電子ガス200が形成される。最上層12は、n型ドープシリコンを含む。最上層12のシリコンの方位は、(111)である。最上層12のn型ドーピング濃度は、1.10
15cm
-3~5.10
15cm
-3の範囲内である。最上層12の厚さは、50から200nmの間に含まれる。代替実施形態によれば、最上層12の厚さは100nm未満である。中間層11は、トラップリッチ層111と、トラップリッチ層111の上に形成された埋込み絶縁体121とを備える。埋込み絶縁体121は、酸化シリコンを含む2つの層132、133間に制限された窒化シリコンを含む層131を備え、トラップリッチ層111は、シリコンカーバイド、例えばアモルファスシリコンカーバイドを含む。代替実施形態によれば、埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111は、シリコンカーバイド、例えばアモルファスシリコンカーバイドを含む。埋込み絶縁体121の厚さは、100nmから500nmの間に含まれる。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数十ナノメートルであり得る。さらなる代替実施形態によれば、埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111はシリコンを含む。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数マイクロメートルであり得る。
【0086】
[0089]
図4は、本開示による半導体構造1の例示的な実施形態の断面を概略的に示し、断面は、成長方向2を含む平面に沿って実行され、横断方向3は成長方向2に対して横行する。第3の方向4は、成長方向2および横断方向3に対して横行である。
図2または
図3上と同一の参照符号を有する構成要素は、同じ機能を果たす。半導体構造1は、シリコンオンインシュレータ基板101と、シリコンオンインシュレータ基板101の上のエピタキシャルIII-N半導体層スタック202とを備える。シリコンオンインシュレータ基板101は、ベース層10と、ベース層10の上に形成された中間層11と、中間層11の上に形成された最上層12とを備える。ベース層10はシリコンを含む。ベース層10の抵抗率は、典型的には、1キロオームcmよりも大きい、3から5キロオームcmの間に含まれる。エピタキシャルIII-N半導体層スタック202は、エピタキシャル活性層20を備える。エピタキシャル活性層20は、最上層12の上に形成された第1の活性III-N層21と、第1の活性III-N層21の上に形成されたスペーサ層23と、スペーサ層23の上に形成された第2の活性III-N層とを備える。第1の活性III-N層21は、例えば窒化ガリウムを含み、第2の活性III-N層22は、例えば窒化アルミニウムガリウムを含む。スペーサ層23は、好ましくは窒化アルミニウムを含む。第1の活性III-N層21と第2の活性III-N層22との間に二次元電子ガス200が形成される。最上層12は、n型ドープシリコンを含む。最上層12のシリコンの方位は、(111)である。最上層12のn型ドーピング濃度は、1.10
15cm
-3~5.10
15cm
-3の範囲内である。最上層12の厚さは、50から200nmの間に含まれる。代替実施形態によれば、最上層12の厚さは100nm未満である。中間層11は、トラップリッチ層111と、トラップリッチ層111の上に形成された埋込み絶縁体121とを備える。埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111はシリコンを含む。埋込み絶縁体121の厚さは、100nmから500nmの間に含まれる。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数マイクロメートルであり得る。代替実施形態によれば、埋込み絶縁体121は二酸化シリコンを含み、トラップリッチ層111は、シリコンカーバイド、例えばアモルファスシリコンカーバイドを含む。トラップリッチ層111の厚さは、例えば数マイクロメートルであり得る。
【0087】
[0090]本発明は特定の実施形態を参照することによって例示されたが、本発明は上記の例示的な実施形態の詳細に限定されず、本発明はその範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を加えて実施され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、本実施形態は、すべての点で限定的ではなく例示的であると考えられるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく添付の特許請求の範囲によって示され、したがって、特許請求の範囲内に入るすべての変更が包含されることが意図される。
【0088】
[0091]さらに、本特許出願の読者は、「備える、含む(comprising)」または「備える、含む(comprise)」という単語が他の要素またはステップを除外せず、「a」または「an」という単語が複数を除外せず、コンピュータシステム、プロセッサ、または別の統合ユニットなど、単一の要素が、特許請求の範囲に記載されたいくつかの手段の機能を果たし得ることを理解するであろう。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、関連するそれぞれの請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。明細書または特許請求の範囲において使用される、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「a」、「b」、「c」などの用語は、同様の要素またはステップを区別するために導入され、必ずしも連続または経時的な順序を説明しているとは限らない。同様に、「上部」、「下部」、「上」、「下」などの用語は、説明のために導入されており、必ずしも相対位置を示すものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本発明の実施形態は、本発明に従って他の順序で、または、上記で説明もしくは例示されたものとは異なる向きで動作することができることを理解されたい。
【国際調査報告】