(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】遠隔プラズマ清浄化(RPC)送出インレットアダプタ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20241210BHJP
H01L 21/316 20060101ALI20241210BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/316 X
C23C16/44 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534443
(86)(22)【出願日】2022-12-12
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 US2022052568
(87)【国際公開番号】W WO2023114145
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケイ・ダナエ・ニコル
(72)【発明者】
【氏名】プラット・トマス・マーク
(72)【発明者】
【氏名】クワン・マシュー・パーマー
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K030AA06
4K030AA14
4K030AA16
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4K030LA15
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5F058BF31
5F058BG02
(57)【要約】
ガス送出装置は、インレット部分およびアウトレット部分を含む。インレット部分は、ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートを備えることができる。インレット部分は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面をも備えることができる。複数のテーパ面の各テーパ面は、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む。アウトレット部分は、プロセスチャンバのガスシャワーヘッドにガスを送出するように構成され得る。複数のテーパ面の各テーパ面は、第1の領域および第2の領域を備えることができる。第1の領域は、第1の曲率に関連する。第2の領域は、第2の曲率に関連する。第1の曲率は、第2の曲率とは異なり得る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス送出装置であって、
インレット部分であって、
ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートと、
前記複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、インレット部分と、
プロセスチャンバのガスシャワーヘッドに前記ガスを送出するように構成されたアウトレット部分と、
を備える、ガス送出装置。
【請求項2】
請求項1に記載のガス送出装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、前記第1の領域が、第1の曲率を有し、前記第2の領域が、第2の曲率を有し、前記第1の曲率が、前記第2の曲率とは異なる、ガス送出装置。
【請求項3】
請求項2に記載のガス送出装置であって、前記第1の領域が、円錐面を備え、前記第2の領域が、非円錐面を備える、ガス送出装置。
【請求項4】
請求項3に記載のガス送出装置であって、前記円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、ガス送出装置。
【請求項5】
請求項3に記載のガス送出装置であって、前記円錐面が、円錐切欠部を備え、前記円錐切欠部が、共通中心軸をもつ複数の部分的同心円を備える、ガス送出装置。
【請求項6】
請求項3に記載のガス送出装置であって、前記非円錐面が、非円錐切欠部を備え、前記非円錐切欠部が、複数の円弧を備え、前記複数の円弧が、互いに一致しない対応する複数の中心軸に関連する、ガス送出装置。
【請求項7】
請求項2に記載のガス送出装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配設された第1の混ぜ合わせ領域をさらに備える、ガス送出装置。
【請求項8】
請求項7に記載のガス送出装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記テーパ面の前記インレットポートの周りに配設された第2の混ぜ合わせ領域をさらに備える、ガス送出装置。
【請求項9】
プロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法であって、
ガス送出装置を提供することであって、前記ガス送出装置が、インレット部分およびアウトレット部分を備え、前記インレット部分が、複数のインレットポートと、前記複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、ガス送出装置の提供と、
前記ガス送出装置の前記アウトレット部分を前記プロセスチャンバのシャワーヘッドに結合することと、
前記インレット部分を遠隔プラズマ源(RPS)に結合することと、
前記ガス送出装置の前記複数のインレットポートおよび前記シャワーヘッドを通して、前記プロセスチャンバの中に、前記RPSによって生成されたクリーニングガスおよびラジカルを流入させることと、
前記クリーニングガスを使用して前記プロセスチャンバから前記残留堆積物を除去することと、
を備える、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記ガス送出装置の前記複数のインレットポートおよび前記シャワーヘッドを通して、清浄な副産物を除去するために、前記プロセスチャンバの中にパージガスを流入させることをさらに備える、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、前記第1の領域が、第1の曲率を有し、前記第2の領域が、第2の曲率を有し、前記第1の曲率が、前記第2の曲率とは異なる、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記第1の領域が、円錐面を備え、前記第2の領域が、非円錐面を備える、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、方法。
【請求項14】
半導体基板処理装置であって、
クリーニングガスからラジカルを生成するように構成された遠隔プラズマ源(RPS)と、
前記RPSに結合されたガス送出装置であって、インレット部分およびアウトレット部分を備え、前記インレット部分は、
ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートと、
前記複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、ガス送出装置と、
半導体基板が処理され、残留堆積物が形成されるプロセスチャンバであって、前記インレット部分および前記アウトレット部分を介して前記RPSに流体結合された、プロセスチャンバと、
前記RPS、前記ガス送出装置、および前記プロセスチャンバに結合されたコントローラモジュールであって、前記RPSに、前記インレット部分および前記アウトレット部分を介して前記プロセスチャンバの中に流れる前記クリーニングガスからプラズマおよびラジカルを生成させるためのものである、コントローラモジュールと、
を備える、半導体基板処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の半導体基板処理装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、前記第1の領域が、第1の曲率を有し、前記第2の領域が、第2の曲率を有し、前記第1の曲率が、前記第2の曲率とは異なる、半導体基板処理装置。
【請求項16】
請求項15に記載の半導体基板処理装置であって、前記第1の領域が、円錐面を備え、前記第2の領域が、テーパを付けられた非円錐面を備える、半導体基板処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体基板処理装置であって、前記円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、半導体基板処理装置。
【請求項18】
請求項16に記載の半導体基板処理装置であって、
前記円錐面が、円錐切欠部を備え、前記円錐切欠部が、共通中心軸をもつ複数の部分的同心円を備え、
前記非円錐面が、非円錐切欠部を備え、前記非円錐切欠部が、複数の円弧を備え、前記複数の円弧が、互いに一致しない対応する複数の中心軸に関連する、
半導体基板処理装置。
【請求項19】
請求項16に記載の半導体基板処理装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配設された第1の混ぜ合わせ領域をさらに備える、半導体基板処理装置。
【請求項20】
請求項19に記載の半導体基板処理装置であって、前記複数のテーパ面の各テーパ面が、前記テーパ面の前記インレットポートの周りに配設された第2の混ぜ合わせ領域をさらに備える、半導体基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年12月17日に出願された、米国特許出願第63/290,893号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本明細書で開示される主題は、概して、プロセスチャンバの内面から残留堆積物を清浄化するための遠隔プラズマ清浄化(RPC)機能性に関連する、システム、方法、装置、および機械可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
エッチング、物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)、パルス堆積層(PDL)、プラズマ強化パルス堆積層(PEPDL)処理、およびレジスト除去を含む技法によって半導体基板を処理するために、半導体基板処理装置が使用される。
【0004】
半導体基板処理中、プロセスチャンバ内の化学反応物が存在すると、チャンバの内面上に残留堆積物が生じる。たとえば、プロセスチャンバは、アモルファスハードマスク(AHM)処理が基板に施された後、炭素残留堆積物で覆われることがある。従来のチャンバクリーニング技法によれば、遠隔プラズマ源(RPS)活性化クリーニングガスラジカル核種(たとえば、原子酸素またはフッ素)など、プロセスチャンバ内に導入されたクリーニングガスの実質的な部分は、残留堆積物を有しないチャンバ面と反応することがある。チャンバ壁とクリーニングガスとの間の反応、ならびに残留堆積物の不完全なエッチングは、クリーニングガス送出経路まで及ぶことがあるプロセスチャンバ内での粒子エクスカーションを導入し、チャンバにおける処理中に基板上に累積するアダーの量の増加をもたらす。本明細書で使用される、「アダー」という用語は、テストウエハがプロセスチャンバを通過する前と後での欠陥数(たとえば、粒子)の違いに関連する。
【0005】
本明細書において提供される背景技術の説明は、本開示のコンテキストを概括的に提示するものである。このセクションにおいて説明される情報は、以下の開示される主題のための何らかのコンテキストを当業者に提供するために提示されるものであり、認められた従来技術と見なされるべきではないことに留意されたい。より詳細には、この背景技術のセクションにおいて説明される範囲内における、現在名前が挙げられている発明者の研究、ならびに出願時に先行技術と別途見なされ得ない説明の態様は、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められない。
【発明の概要】
【0006】
RPC関係技法のための方法、システム、およびコンピュータプログラムが提示される。そのような技法は、テーパ面をもつガス送出装置を使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去することを含む。
【0007】
例示的な実施形態では、ガス送出装置は、インレット部分を含む。インレット部分は、ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートを含む。インレット部分は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面をさらに含む。複数のテーパ面の各テーパ面は、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む。ガス送出装置は、アウトレット部分をも含む。アウトレット部分は、プロセスチャンバのガスシャワーヘッドにガスを送出するように構成される。
【0008】
別の例示的な実施形態では、プロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法は、ガス送出装置を提供することを含む。ガス送出装置は、インレット部分およびアウトレット部分を含む。インレット部分は、複数のインレットポートを含む。インレット部分は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面をも含む。複数のテーパ面の各テーパ面は、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む。方法は、ガス送出装置のアウトレット部分をプロセスチャンバのシャワーヘッドに結合することをさらに含む。方法は、インレット部分を遠隔プラズマ源(RPS)に結合することをさらに含む。方法は、ガス送出装置の複数のインレットポートおよびシャワーヘッドを通して、プロセスチャンバの中に、RPSによって生成されたクリーニングガスを流入させることをさらに含む。方法は、クリーニングガスを使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去することをさらに含む。いくつかの態様では、クリーニングガスは、低頻度で流される。プロセスチャンバからの粒子の逆流も、RPSの本体を通した、掃引面にわたる、シャワーヘッドの中への不活性ガスの一定の流れによって低減される。
【0009】
また別の例示的な実施形態では、半導体基板処理装置は、クリーニングガスを生成するように構成された遠隔プラズマ源(RPS)を含む。半導体基板処理装置は、RPSと結合されたガス送出装置をも含む。ガス送出装置は、インレット部分およびアウトレット部分を含む。インレット部分は、ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートを含む。インレット部分は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面をも含む。複数のテーパ面の各テーパ面は、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む。半導体基板処理装置は、半導体基板が処理され、残留堆積物が形成される、プロセスチャンバをも含む。プロセスチャンバは、インレット部分およびアウトレット部分を介してRPSに流体結合される。半導体基板処理装置は、RPS、ガス送出装置、およびプロセスチャンバに結合されたコントローラモジュールをも含む。コントローラモジュールは、RPSに、インレット部分およびアウトレット部分を介してプロセスチャンバの中にクリーニングガスを供給させる。
【0010】
添付の図面の様々なものは、本開示の例示的な実施形態を図示するにすぎず、それの範囲を限定するものと見なされ得ない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の例が使用され得る、基板処理システムの例の機能ブロック図である。
【0012】
【
図2】プロセスチャンバから残留堆積物を除去することに関連して使用され得る、RPCチューブなど、第1のガス送出装置のインレット部分を図示する図である。
【0013】
【
図3】例示的な実施形態による、第2のガス送出装置のインレット部分を図示する図である。
【0014】
【
図4】例示的な実施形態による、
図3の第2のガス送出装置の第1の断面図を図示する図である。
【0015】
【
図5】例示的な実施形態による、
図3の第2のガス送出装置の第2の断面図を図示する図である。
【0016】
【
図6】例示的な実施形態による、複数の傾斜領域を含む、
図3の第2のガス送出装置のインレット部分の上面図を図示する図である。
【0017】
【
図7】例示的な実施形態による、
図6の複数の傾斜領域のうちの第1の領域の上面図を図示する図である。
【0018】
【
図8】例示的な実施形態による、
図7の第1の領域を提供するための例示的な工具切欠部の側面図を図示する図である。
【0019】
【
図9】例示的な実施形態による、
図7の第1の領域を提供するための例示的な工具切欠部の上面図を図示する図である。
【0020】
【
図10】例示的な実施形態による、双曲線プロファイルに関連する隣接する第1の領域を提供するための複数の工具切欠部の上面図を図示する図である。
【0021】
【
図11】例示的な実施形態による、双曲線プロファイルに関連する隣接するテーパ面の断面
図1100を図示する図である。
【0022】
【
図12】例示的な実施形態による、
図6の複数の傾斜領域のうちの第2の領域の上面図を図示する図である。
【0023】
【
図13】例示的な実施形態による、
図12の第2の領域をもたらすために使用され得る第1のカットの上面図を図示する図である。
【0024】
【
図14】例示的な実施形態による、
図13の第1のカットの断面図を図示する図である。
【0025】
【
図15】例示的な実施形態による、
図12の第2の領域をもたらすために使用され得る最後のカットの上面図を図示する図である。
【0026】
【
図16】例示的な実施形態による、
図15の最後のカットの断面図を図示する図である。
【0027】
【
図17】例示的な実施形態による、複数の傾斜領域の間の滑らかなプロファイルをもつ混ぜ合わせ領域を含む、
図3の第2のガス送出装置のインレット部分の上面図を図示する図である。
【0028】
【
図18】例示的な実施形態による、プロファイルド面をもつ送出インレットアダプタを使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法のフローチャートである。
【0029】
【
図19】1つまたは複数の例示的な方法実施形態がそれの上で実装され得るか、または1つまたは複数の例示的な実施形態がそれによって制御され得る、機械の例を図示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の説明は、本開示の例示の実施形態を具現する、システム、方法、技法、命令シーケンス、および(たとえば、機械可読媒体に記憶された)計算機械プログラム製品を含む。以下の説明では、説明の目的で、プロセスチャンバの表面から残留堆積物を除去する目的のプロセスチャンバ内でのクリーニングガスの間欠的な停滞した流れを対象とする例示的実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が概説される。しかしながら、本実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実践され得ることが当業者には明白であろう。
【0031】
本出願では、「半導体ウエハ」、「ウエハ」、「基板」、「半導体基板」および「ウエハ基板」という用語は、互換的に使用される。「チャンバ」、「反応チャンバ」、「堆積チャンバ」、「リアクタ」、「化学隔離チャンバ」、「プロセスチャンバ」、「処理チャンバ」、および「基板処理チャンバ」という用語も、互換的に使用される。
【0032】
1つのタイプの基板処理装置は、上部電極および下部電極を含んでいるプロセスチャンバを含むことができ、ここで、無線周波数(RF)電力が、プロセスチャンバにおいて半導体基板を処理するためにプロセスガスをプラズマ励起するために、電極の間に印加される。別のタイプの基板処理装置は、ALDツールを含むことができ、ALDツールは、ALD反応が、プロセスチャンバ(たとえば、ALDプロセスチャンバ)内にプロセスガスとして導入された2つまたはそれ以上の化学種の間で起こる、特殊なタイプのCVD処理システムである。CVD処理システムは、プラズマなしに動作するように構成され得、プラズマ強化CVD(またはPE-CVD)処理システムは、プラズマを伴って動作するように構成される。同様に、ALD処理システムは、プラズマの有無にかかわらず動作するように構成され得る。プロセスガス(たとえば、前駆体ガス)は、半導体産業において使用されるシリコンウエハなどの基板上に材料の薄膜堆積を(たとえば、複数のALDサイクル中に)形成するために使用される。前駆体ガスは、ガスが、基板の表面と反応して、結合時に堆積層を形成するように、ガス源からALD処理チャンバの中に連続的に導入され得る。たとえば、基板は、一般に、吸着層を形成するために、第1の化学物質(または複数の化学物質の組合せ)を含むプロセスガスに曝露される。第1の化学物質または複数の化学物質の余剰分は、ポンピングまたはパージングによって除去され得る。プロセスガスは、少なくとも第2の化学物質、または複数の化学物質の組合せを含むことができる。少なくとも第2の化学物質は、吸着層と反応して、堆積した材料層を形成するために導入され得る。2つの化学物質、または複数の化学物質の組合せは、詳細には、互いと反応して、堆積した材料層を形成するように選択され得る。
【0033】
いくつかの態様では、チューブアセンブリは、シャワーヘッドを介してプロセスチャンバの中にプロセスガスを送出するために使用され得る。チューブアセンブリは、プロセスチャンバのインサイチュクリーニングのためのクリーニングガスおよびパージガスを送出するためにも使用され得る。本明細書で使用される、「チューブアセンブリ」および「RPCチューブ」という用語は、互換的に使用される。本明細書で使用される、「RPC送出インレットアダプタ」、「送出インレットアダプタ」、「プロファイルドエンドピース」、および「ガス送出装置」という用語は、互換的に使用される。プロセスチャンバおよびRPCチューブをもつ基板処理装置のより詳細な説明が、
図1に関連して提供される。
図2~
図17は、RPCチューブの送出インレットアダプタのインレット部分の異なる構成を図示する。
図18は、プロファイルド面をもつ送出インレットアダプタを使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法のフローチャートである。
【0034】
いくつかの態様では、RPCチューブの送出インレットアダプタは、平坦面をもつインレット部分を含むことができる。平坦面は、クリーンガス流路に直角に存在する。そのようなインレット部分の例が、
図2に図示されている。チャンバからの粒子エクスカーションの場合、粒子は、この水平面上に累積することがある。そのような蓄積の結果、許容できない数のアダーが、堆積またはクリーニングプロセスが行われた後、基板上に存在することがある。ウエハ上のアダーは、RPC送出インレットアダプタのインレットポートの配向および間隔に従うパターンに配置され得る。この点について、既存ジオメトリの平坦面は、重力によってアシストされた停滞ゾーンを作成することがあり、したがって、非掃引既存設計の上部の上にそれらの道を発見する粒子は、そこに累積することがある。開示される技法は、重力による蓄積に好都合でなく、ガス流停滞ロケーションでもない、傾斜に関連するテーパ面設計を使用する(ガスの流線が再循環する可能性がはるかに低い)。
【0035】
いくつかの実施形態では、RPCチューブの送出インレットアダプタは、各インレットポートの周りにテーパ面をもつインレット部分を備えることができる。この点について、インレット部分は平坦面を含まず、アダーの蓄積を低減する。いくつかの態様では、送出インレットアダプタは、クリーニングガス流路中の連続する水平面をなくすことに基づいて構成され得る。送出インレットアダプタはまた、RPCチューブ内径にある一定の高さを使用すること、および各インレットポート直径にある一定の高さを保持することに基づいて構成され得る。いくつかの態様では、送出インレットアダプタの表面は、互いに接するように構成され、表面の不連続性は、ボールエンドミルタイプ工具および/または研磨シート(たとえば、サンドペーパー)を用いた手作業による仕上げを使用して、平滑化され、混ぜ合わせられ得る。
【0036】
送出インレットアダプタのテーパ面は、粒子が表面上に累積する可能性を低減する。ガスは、RPCチューブを通って流れるので、ガスは、もはや、送出インレットアダプタの表面上に停滞して粒子蓄積を引き起こすことはない。代わりに、送出インレットアダプタのインレット部分の表面のあらゆる部分は、インレットポートのほうへ傾斜しているので、送出インレットアダプタを通って流れるガスは、制御された様式でこの表面から粒子を除去することができる。傾斜面から粒子を除去することは、送出インレットアダプタからの、およびプロセスチャンバ中の基板上への粒子エクスカーションの場合のウエハ上のアダーの数を低減することができる。
【0037】
送出インレットアダプタの開示されるインレット部分は、各インレットポートの周りの空間をパラメータ化する。インレット部分は、RPCチューブの中心からのロケーション、インレットポートからのロケーション、およびRPCチューブ内壁からの距離に基づいて金属またはセラミックロッドから材料を除去することによって製造され得る。いくつかの態様では、インレット部分は、異なる傾斜に関連する第1の領域および第2の領域を含むように構成され得る。第1の領域は、インレットポートとRPCチューブの中心との間に配設され得る。第1の領域の表面は、理論円錐工具を使用して材料を除去することによって、金属またはセラミックロッドから製造され得る。円錐工具は、インレットポート上でセンタリングされ得、一定の傾斜、高さ、および直径に関連する。第1の領域の例示的な構成が、
図7~
図11に図示されている。
【0038】
第2の領域は、インレットポートとRPCチューブ内径との間に配設され得る。第2の領域の表面は、無限小に薄いシリンダーを用いて材料を除去することによって製造され得る。除去の各ステップにおいて、シリンダーは、RPCチューブ内壁とインレットポート壁との間で線形補間するために、それの高さ、原点、および直径を変更する。これは、RPCチューブ内径とインレットポートの両方において一定の高さをもつ、第2の領域中の滑らかな表面を作成する。第2の領域の例示的な構成が、
図12~
図16に図示されている。第1および第2の領域は、ボールエンドミルタイプ工具を使用して混ぜ合わせられ得、表面の間の不連続性を除去する。領域の間の例示的な混ぜ合わせが、
図17に図示されている。
【0039】
開示される技法は、RPC送出インレットアダプタのインレット部分上の水平面を除去することに関連する。水平面の除去は、インレット部分の表面上のRPCガス停滞の量を低減し、これは、粒子蓄積の可能性を最小限に抑える。追加として、インレット部分の得られた表面は、コンピュータ数値制御(CNC)フライス盤(たとえば、5軸CNCフライス盤)を使用して機械加工され得る。たとえば、インレット部分は、角度、RPCチューブ内径、およびRPCチューブ中心からのインレットポート距離に応じて表面を数学的に定量化することによって機械加工され得る。これは、新しい特徴のコストを最小限に抑えながら、送出インレットアダプタの製造可能性のオプションを最大にする。同様の表面が、混ぜ合わせ特徴を使用して作成され得るが、各領域のパラメータ化は、定量化可能である、滑らかで繰返し可能な表面を提供することができる。
【0040】
図1は、本開示の例が使用され得る、基板処理システム100の例の機能ブロック図である。次に
図1を参照すると、例示的な基板処理システム100は、示されるように堆積を実施するために構成される。PECVD基板処理システムが、システム100として示されているが、PEALD基板処理システムまたは他の基板処理システム(たとえば、堆積またはエッチングのためにプラズマを使用しない処理システム)が、本明細書において論じられるクリーニング技法に関連して使用され得る。基板処理システム100は、基板処理システム100の他の構成要素を取り囲み、プラズマを含んでいる、プロセスチャンバ102を含む。プロセスチャンバ102は、ガス分配デバイス104、および静電チャック(ESC)などの基板支持体106を含む。動作中に、基板108は、基板支持体106上に配置される。いくつかの実施形態では、基板支持体は、1つまたは複数のペデスタルを含むことができる。
【0041】
いくつかの例では、ガス分配デバイス104は、基板108にわたってプロセスガスを分配し、イオン衝撃を誘起するRF電界を印加するための電極として働く、シャワーヘッド109を含み得る。シャワーヘッド109は、プロセスチャンバ102の上面に接続された一端部を含むステム部分を含み得る。ベース部分は、概して、円筒形であり、プロセスチャンバ102の上面から離間していることがあるロケーションにおいてステム部分の反対側の端部から半径方向外向きに延びる。シャワーヘッド109のベース部分の基板対向面またはフェースプレートは、(1つまたは複数の)プロセスガスがそれを通って流れる複数の分散孔を含む。ガス分配デバイス104は、金属材料から作られ得、上側電極の働きをし得る。代替的に、ガス分配デバイス104は、非金属材料から作られ得、埋込み型電極を含み得る。他の例では、上側電極は、導電性プレートを含み得、プロセスガスは、別の様態で導入され得る。
【0042】
基板支持体106は、下側電極の働きをする導電性ベースプレート110を含む。ベースプレート110は、セラミックマルチゾーン加熱プレートに対応し得る、加熱プレート112を支持する。熱抵抗層114が、加熱プレート112とベースプレート110との間に配置され得る。ベースプレート110は、ベースプレート110を通して冷却剤を流すための1つまたは複数の冷却剤チャネル116を含み得る。
【0043】
無線周波数(RF)生成システム120は、RF電圧を生成し、上側電極(たとえば、ガス分配デバイス104)および下側電極(たとえば、基板支持体106のベースプレート110)のうちの一方に出力する。上側電極および下側電極のうちの他方は、接地端子143において接地された直流(DC)、接地された交流(AC)、または浮遊であり得る。いくつかの例では、RF生成システム120は、二重周波数電力を供給し得、上側電極または下側電極(もしくはシャワーヘッド)に整合および配電ネットワーク124によってフィードされる(それぞれ、あらかじめ決定された周波数および電力レベルにある)高周波(HF)電力および低周波数(LF)電力を生成するHFジェネレータ121およびLFジェネレータ122を含む。
【0044】
(化学物質送出モジュールとも呼ばれる)化学物質送出システム130は、(1つまたは複数の前駆体キャニスタなど)プロセスガス源132-1、132-2、...、および132-N(まとめて、プロセスガス源132)を含み、ここで、Nは、ゼロよりも大きい整数である。プロセスガス源は、対応するバルブ134-1、134-2、...、および134-Nに(たとえば、複数のガスラインを介して)流体結合される。
【0045】
プロセスガス源132は、1つまたは複数のプロセスガス混合物、ドーパント、キャリアガス、液前駆体、前駆体ガス、クリーニングガス、および/またはパージガスを供給する。いくつかの例では、化学物質送出システム130は、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)ガスの混合物、堆積中の酸素核種およびアルゴン(Ar)ガスを含むガス、ならびにトリエチルリン酸塩(TEPO)および/またはトリエチルホウ酸塩(TEB)を含むドーパントなど、前駆体ガスを送出する。いくつかの例では、ドーパントの拡散が、気相から起こる。たとえば、キャリアガス(たとえば、窒素、アルゴン、またはその他)が、所望のドーパント(同じく気体の形態の、たとえば、TEPOおよび/またはTEB)とともに濃縮され、シリコンウエハに供給され、シリコンウエハの上で濃度の釣合いが取られ得る。後続のプロセスにおいて、ウエハは、特定の温度に加熱された石英管中に置かれ得る。
【0046】
図1に戻ると、プロセスガス源132は、バルブ134-1、134-2、...、および134-N(まとめて、バルブ134)、ならびにマスフローコントローラ(MFC)136-1、136-2、...、および136-N(まとめて、MFC136)によって混合マニホルド140に接続される。混合マニホルド140は、プロセスチャンバ102と流体連通している。いくつかの適用例では、混合マニホルド140とインレットポート168との間に1つまたは複数のバルブがあり得る。プロセスガスは、混合マニホルド140に供給され、その中で混合される。混合マニホルド140の出力は、プロセスガス供給ライン141およびRPCチューブ160を介してプロセスチャンバ102にフィードされる。いくつかの態様では、混合マニホルドは、特定の温度(または温度範囲)でプロセスチャンバに前駆体ガスを供給するために、あらかじめ決定された温度に加熱される。
【0047】
RPCチューブ160は、チュービング162、低減アダプタ164、および送出インレットアダプタ166を備えることができる。送出インレットアダプタ166は、低減アダプタ164に結合されたインレット部分167を備える。送出インレットアダプタ166はまた、シャワーヘッド109に結合されたアウトレット部分169を備える。いくつかの実施形態では、混合マニホルド140の出力は、供給ライン141およびインレットポート168を介してシャワーヘッド109にフィードされる。いくつかの実施形態では、基板処理システム100は、クリーニングガスおよびパージガスからプラズマおよびラジカルを生成するように構成された遠隔プラズマ源(RPS)152を備える。いくつかの態様では、RPS152は、プロセスガス源132または他のプロセスガス源によって供給される。クリーニングガスおよびパージガスは、処理チャンバ102のインサイチュクリーニングを実施するためにシャワーヘッド109に供給され得る。より詳細には、クリーニングガスおよびパージガスは、供給ライン158、バルブ154、MFC156、およびRPCチューブ160を介してシャワーヘッド109に供給される。いくつかの実施形態では、バルブ154および/またはMFC156は、存在しないことがある。いくつかの態様では、RPS152は、化学物質送出システム130の一部であり得る。送出インレットアダプタ166の態様のより詳細な説明が、
図2~
図18に関連して以下で本明細書において提供される。
【0048】
温度コントローラ142が、加熱プレート112中に配置された複数の熱制御要素(TCE)144に接続され得る。たとえば、TCE144は、限定はしないが、マルチゾーン加熱プレートにおける各ゾーンに対応するそれぞれのマクロTCE、および/またはマルチゾーン加熱プレートの複数のゾーンにわたって配設されたマイクロTCEのアレイを含み得る。温度コントローラ142は、基板支持体106および基板108の温度を制御するために、複数のTCE144を制御するために使用され得る。
図1は、基板支持体構造にあるTCEを図示するが、本開示はこの点について限定されず、TCEは、チャンバの他のエリア(たとえば、チャンバ壁)において構成され得る。チャンバ壁において構成されたそのようなTCEは、チャンバ壁温度を制御することができ、これは、(たとえば、壁面に到達する清浄化ガスの反応性を増加させることによって)本明細書において論じられるチャンバクリーニング技法を用いて堆積を抑制し、アシストすることができる。
【0049】
温度コントローラ142は、チャネル116を通る冷却剤の流れを制御するために、冷却剤アセンブリ146と通信し得る。たとえば、冷却剤アセンブリ146は、冷却剤ポンプおよびリザーバを含み得る。温度コントローラ142は、基板支持体106を冷却するためにチャネル116を通して冷却剤を選択的に流すように冷却剤アセンブリ146を動作させる。バルブ148(たとえば、ゲートバルブ)およびポンプ150(たとえば、排気ポンプ)が、圧力を制御するために、および処理チャンバ102から反応物を取り除くために使用され得る。例示的な実施形態では、プロセスチャンバは、反応物(たとえば、プロセスガスまたはクリーニングガス)を取り除き、チャンバからガスをパージするための2つ以上のゲートバルブ(または他のタイプのバルブ)を含み得る。
【0050】
システムコントローラ159が、基板処理システム100の構成要素を制御するために用いられ得る。たとえば、システムコントローラ159は、プロセスチャンバ102のインサイチュクリーニングのための送出インレットアダプタ166を介したクリーニングガスおよびパージングガスの供給を制御するように構成され得る。システムコントローラ159は、化学物質送出システム130内のガスラインの加熱要素の表面温度を動的に監視および調整することなど、他の制御機能性を実施するように構成され得る。システムコントローラ159はまた、プロセスチャンバ102内の圧力を監視および調整することなど、圧力制御機能を実施するように構成され得る。別個のコントローラとして示されているが、温度コントローラ142は、システムコントローラ159内に実装されてもよい。
【0051】
図2は、プロセスチャンバから残留堆積物を除去することに関連して使用され得る、RPCチューブなど、第1のガス送出装置のインレット部分を図示する。
図2を参照すると、インレット部分200は、平坦面204上に配設されたインレットポート202A、202B、202C、202D、および202Eを含むことができる。重力に関して水平方向に配向され得る平坦面204は、プロセスチャンバ102に送出インレットアダプタを介して供給されるクリーニングガスの流路に直角に存在する。チャンバからの粒子エクスカーションの場合、粒子は、水平面204上に累積することがある。粒子の蓄積は、プロセスチャンバにおいて処理されている基板上の許容できない数のアダーにつながることがある。開示される技法は、粒子の蓄積を防ぎ、基板上のアダーを低減するために少なくとも1つの傾斜面をもつ、RPCチューブのプロファイルドエンドピースを構成するために使用され得る。
【0052】
図3は、例示的な実施形態による、第2のガス送出装置(たとえば、送出インレットアダプタ166)のインレット部分300の上面図を図示する。インレット部分300は、複数のテーパ面304A、304B、304C、304D、304E、および304Fを備えることができる。複数のテーパ面304A、304B、304C、304D、304E、および304Fは、対応する複数のインレットポート302A、302B、302C、302D、302E、および302Fを囲むように構成され得る。インレット部分300の対応する断面
図AおよびBが、それぞれ、
図4および
図5に図示されている。6つのインレットポート302A~302Fをもつインレット部分300が図示されているが、本開示は、この点について限定されない。より詳細には、インレット部分300は、異なる数のインレットポートおよび対応するテーパ面で構成され得る。
【0053】
図4は、例示的な実施形態による、
図3の第2のガス送出装置の第1の断面
図400を図示する。
図4を参照すると、第1の断面
図400は、送出インレットアダプタ166のインレット部分300のインレットポート302Fを囲むテーパ面304Fを図示する。
【0054】
図5は、例示的な実施形態による、
図3の第2のガス送出装置の第2の断面
図500を図示する。
図5を参照すると、第2の断面
図500は、送出インレットアダプタ166のインレット部分300のテーパ面304Bおよび304Dを図示する。
【0055】
図6は、例示的な実施形態による、複数の傾斜領域を含む、
図3の第2のガス送出装置のインレット部分300の上面
図600を図示する。
図6を参照すると、テーパ面304A~304Fは、中心軸610を中心として配設されている。テーパ面304A~304Fの各々は、第1の領域および第2の領域で構成され得る。第1の領域は、第1の曲率に関連し得、第2の領域は、第2の曲率に関連し得る。第1の曲率は、第2の曲率とは異なり得る。たとえば、インレットポート302Aを囲むテーパ面302Aは、第1の領域602および第2の領域604を備えることができる。同様に、インレットポート302Bを囲むテーパ面304Bは、第1の領域606および第2の領域608を備えることができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、第1および第2の領域は、第1および第2の領域についての開示される構成および特徴に基づいて、CNCフライス盤を使用して提供(または製造)され得る。たとえば、CNCフライス盤は、第1および第2の領域に関連するプロファイルを作成するための異なるミリングパス(またはパターン)とともに使用され得る。第1および第2の領域を作成するための例示的なミリングパターンが、以下で本明細書において論じられる。
【0057】
図7は、例示的な実施形態による、
図6の複数の傾斜領域のうちの第1の領域602の上面
図700を図示する。いくつかの実施形態では、第1の領域602は、(たとえば、場合によっては、テーパプロファイルの切断を容易にするためにボールエンドミルを装備した)CNCフライス盤を使用して、インレットポート302Aの中心軸702を中心として作成される。たとえば、第1の領域602は、中心軸702を中心とする同心円704のパターンにミリングによって作成され得る。この点について、第1の領域602は、中心軸702を中心とする円錐工具(たとえば、
図9中の円錐工具902)を使用することと等価な切欠部に関連し得る。
【0058】
図8は、例示的な実施形態による、第1の領域602を提供するための例示的な工具切欠部の側面
図800を図示する。
図8を参照すると、第1の領域602は、中心軸702に中心を置く円錐工具(たとえば、
図9中の円錐工具902)を使用することと等価な円錐切欠部806の一部分を使用して作成され得る。たとえば、第1の領域602は、円錐面が達成されるように、(たとえば、鋼ロッドまたは別のタイプの材料から)ミリングされ得る。第1の領域602の円錐面は、
図8に図示されているように、縁部802および804によって画定された円錐切欠部806の一部分によって表され得る。
【0059】
図9は、例示的な実施形態による、円錐工具902の斜視
図900、および第1の領域602を提供するための円錐切欠部806の上面
図901を図示する。第1の領域602は、円錐形状をなしているが、(
図9に描かれている)円錐工具902は、円錐工具902が、全円錐を切断することがあるので、第2の領域604のそれの意図された形状へのミリングを妨げることがある。そのような態様では、同じ円錐角をもつはるかに小さい工具が、第2の領域604を損なうことなしに半径方向、円周方向、および垂直方向において往復でラスタ化され得るので、CNC機械加工が、作製を容易にするために使用され得る。
【0060】
図10は、例示的な実施形態による、双曲線プロファイルに関連する隣接する第1の領域を提供するための複数の工具切欠部の上面
図1000を図示する。
図10を参照すると、円錐切欠部1004および1006が、それぞれ第1の領域602および606をミリングするために使用され得る。そのようなプロファイルの双曲線は、(たとえば、プロファイル1008の縁部に沿った)対称平面における湾曲縁部と言える。双曲線は、領域602および606など、隣り合う円錐面を切断することのアーティファクトである。
【0061】
円錐切欠部が、インレット部分300のインレットポートの周りの第1の領域を作成(たとえば、ミリング)するために使用されるとき、円錐切欠部の間の平面干渉は、隣接するテーパ面の間の双曲線プロファイルをもたらす。たとえば、
図10は、対応する第1の領域602および606をもつテーパ面304Aおよび304Bの間の双曲線プロファイル1002の斜視
図1001を図示する。
図10は、円錐面304Eおよび304Dの間に作成された双曲線プロファイル1008の一部分をさらに図示する。
【0062】
図11は、例示的な実施形態による、双曲線プロファイルに関連する隣接するテーパ面の断面
図1100を図示する。より詳細には、断面
図1100は、
図3のテーパ面304A、304B、304E、および304Dの第1の領域のミリングに関連する双曲線プロファイル1002および1008を図示する。
【0063】
図12は、例示的な実施形態による、
図6の複数の傾斜領域(たとえば、テーパ面304A~304E)のうちの第2の領域604の上面
図1200を図示する。
図12を参照すると、第2の領域604は、相違する外径(OD)をもつ複数の円弧状カット1206を作るCNCフライス盤(たとえば、ボールエンドフライス盤)を使用して作成され得る。たとえば、フライス盤は、RPCチューブの半径1202に基づくODをもつ円弧に従う第1の(最も浅い)カット1203を作成することができる(たとえば、半径1202は、中心軸610とRPCチューブ160の内周との間の距離である)(たとえば、フライス盤カッターの最外接線は、RPSチューブの内側の円筒形壁である半径1202にあり得る)。カットの深さが増加するにつれて、カット円弧のODは減少し、カット円弧の中心軸は、対応するインレットポートの中心軸に近づく。たとえば、第2の領域604の最後の(最も深い)円弧状カット1205は、インレットポート302Aの半径1204に基づくODに関連する。第2の領域604の第1および最後のカットの異なるビューが、
図13~
図16に図示されている。
【0064】
図13は、例示的な実施形態による、第2の領域604をもたらすために使用され得る第1のカット1203の上面
図1300を図示する。
【0065】
図14は、例示的な実施形態による、半径1202に基づいて構成された第1のカット1203の断面
図1400を図示する。
【0066】
図15は、例示的な実施形態による、第2の領域604をもたらすために使用され得る最後のカット1205の上面
図1500を図示する。
【0067】
図16は、例示的な実施形態による、半径1204に基づいて構成された最後のカット1205の断面
図1600を図示する。
【0068】
図17は、例示的な実施形態による、複数の傾斜領域の間の滑らかなプロファイルをもつ混ぜ合わせ領域を含む、
図3の第2のガス送出装置のインレット部分300の上面
図1700を図示する。
図17を参照すると、インレット部分300は、混ぜ合わせ領域1702、1704、および1706など、例示的な混ぜ合わせ領域で構成され得る。いくつかの態様では、滑らかなプロファイルをもつ第1の混ぜ合わせ領域1702は、インレットポートの開口の周りに構成され得る。たとえば、1/16”の丸めが、混ぜ合わせ領域1702を作成するためにインレットポート開口に加えられ得る。いくつかの実施形態では、混ぜ合わせ領域1704の交差部分は、回転フライス工具を用いて部分を切断したときの何らかの非ゼロ半径の混ぜ合わせであり得る。いくつかの態様では、混ぜ合わせ領域1706の交差部分は、領域1704よりもシャープな縁部プロファイルを有することができる。
【0069】
いくつかの態様では、第2の混ぜ合わせ領域1704は、テーパ面の第1の領域および第2の領域を分離する1つまたは複数の縁部の間に構成され得る。第3の混ぜ合わせ領域1706は、隣接するテーパ面の間に構成され得る。いくつかの実施形態では、混ぜ合わせ領域1704および1706は、第1および第2の領域の間の、および隣接するテーパ面の間の対応する縁部に1/8”の丸めを加えることによって作成され得る。いくつかの実施形態では、丸めの異なる程度が、混ぜ合わせ領域1702、1704、および1706について使用され得る。
【0070】
図1~
図17を参照すると、ガス送出装置(たとえば、送出インレットアダプタ166)は、(インレット部分167とも呼ばれる)インレット部分300およびアウトレット部分169を備えることができる。インレット部分300は、ガス源(たとえば、RPS152)からガスを受け取るように構成された複数のインレットポート302A~302Fを備えることができる。インレット部分300は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面304A~304Fをも備えることができる。複数のテーパ面304A~304Fの各テーパ面は、複数のインレットポート302A~302Fのうちの対応するインレットポートを囲む。アウトレット部分169は、プロセスチャンバ102のガスシャワーヘッド109にガスを送出するように構成され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、複数のテーパ面304A~304Fの各テーパ面は、第1の領域および第2の領域を備える。たとえば、テーパ面304Aは、第1の領域602および第2の領域604を備える。第1の領域は、第1の曲率に関連し、第2の領域は、第2の曲率に関連する。第1の曲率は、第2の曲率とは異なり得る。いくつかの態様では、第1の領域(たとえば、第1の領域602)は、円錐面を備えることができる。第2の領域(たとえば、第2の領域604)は、非円錐面を備えることができる。円錐面は、一定の傾斜および一定の高さに関連し得る。いくつかの態様では、円錐面は、円錐切欠部(たとえば、第1の領域602に関連する円錐切欠部806)を備えることができる。円錐切欠部は、共通中心軸(たとえば、インレットポート302Aの中心軸702を中心とする同心円704)をもつ複数の部分的同心円を備えることができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、非円錐面は、非円錐切欠部(たとえば、複数の円弧状カット1206に基づいて作成された第2の領域604の切欠部)を備えることができる。非円錐切欠部は、複数の円弧(たとえば、複数の円弧状カット1206)を備えることができる。複数の円弧は、互いに一致しない対応する複数の中心軸に関連し得る(たとえば、
図12に関連して論じられた各円弧変化のOD)。
【0073】
いくつかの実施形態では、複数のテーパ面の各テーパ面は、第1の領域と第2の領域との間に配設された第1の混ぜ合わせ領域(たとえば、混ぜ合わせ領域1704)をさらに備えることができる。追加として、複数のテーパ面の各テーパ面は、テーパ面のインレットポートの周りに配設された第2の混ぜ合わせ領域(たとえば、混ぜ合わせ領域1702)をさらに備えることができる。
【0074】
図18は、例示的な実施形態による、プロファイルド面をもつ送出インレットアダプタを使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法1800のフローチャートである。方法1800は、
図1のシステムコントローラ159など、制御論理によって実施され得る動作1802、1804、1806、1808、および1810を含む(あるいは制御論理は、機能を実施するように他のモジュールを構成するか、または他のモジュールに機能を実施させる)。たとえば、システムコントローラ159は、プロセスチャンバから残留堆積物を除去するためのインサイチュクリーニングに関連する動作を実施することを含む、基板処理システム100の動作を管理するように構成され得る。
【0075】
動作1802において、ガス送出装置(たとえば、送出インレットアダプタ166)が、提供され得る。ガス送出装置は、インレット部分(たとえば、インレット部分167または300)およびアウトレット部分(たとえば、アウトレット部分169)を含むことができる。インレット部分は、複数のインレットポート(たとえば、インレットポート302A~302F)を備えることができる。インレット部分は、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面(たとえば、テーパ面304A~304F)をも備えることができる。複数のテーパ面の各テーパ面は、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む。
【0076】
動作1804において、ガス送出装置のアウトレット部分(たとえば、アウトレット部分169)は、プロセスチャンバのシャワーヘッド(たとえば、シャワーヘッド109)に結合され得る。
【0077】
動作1806において、インレット部分(たとえば、インレット部分300)は、遠隔プラズマ源(たとえば、RPS152)に結合され得る。
【0078】
動作1808において、RPSによって生成されたクリーニングガスは、ガス送出装置の複数のインレットポートおよびシャワーヘッドを通してプロセスチャンバの中に流入させられ得る。たとえば、RPS152によって生成されたクリーニングガスは、供給ライン158、バルブ154、MFC156、チュービング162、低減アダプタ164、送出インレットアダプタ166、およびシャワーヘッド109を介してプロセスチャンバ102の中に流入させられ得る。
【0079】
動作1810において、残留堆積物は、クリーニングガスを使用してプロセスチャンバから除去され得る。
【0080】
図19は、1つまたは複数の例示的な方法実施形態がそれの上で実装され得るか、または1つまたは複数の例示的な実施形態がそれによって制御され得る、機械1900の例を図示するブロック図である。代替実施形態では、機械1900は、スタンドアロンデバイスとして動作し得るか、または他の機械に接続(たとえば、ネットワーク化)され得る。ネットワーク化展開では、機械1900は、サーバ機械、クライアント機械、またはサーバクライアントネットワーク環境においてその両方の能力で動作し得る。例では、機械1900は、ピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境におけるピア機械の働きをし得る。さらに、単一の機械1900のみが図示されているが、「機械」という用語はまた、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成を介してなど、本明細書で論じられる方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実施するために、命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは共同で実行する機械の任意の集合を含むと解されるべきである。
【0081】
例は、本明細書で説明されるように、論理、数個の構成要素、またはメカニズムを含み得るか、あるいは論理、数個の構成要素、またはメカニズムによって動作し得る。回路構成は、ハードウェア(たとえば、単純な回路、ゲート、論理)を含む有形エンティティにおいて実装された回路の集合である。回路構成メンバーシップは、時間および基礎をなすハードウェアの変動性に関してフレキシブルであり得る。回路構成は、動作しているとき、指定された動作を単独でまたは組み合わせて実施し得るメンバーを含む。例では、回路構成のハードウェアは、特定の動作を実行するように不変に設計(たとえば、ハードワイヤード)され得る。例では、回路構成のハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために(たとえば、磁気的に、電気的に、不変質量粒子の移動可能な配置によって)物理的に修正されるコンピュータ可読媒体を含む、可変に接続された物理的構成要素(たとえば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路)を含み得る。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成体の基礎をなす電気的性質は、(たとえば、絶縁体から導体に、またはその逆に)変更される。命令は、埋込み型ハードウェア(たとえば、実行ユニットまたはローディングメカニズム)が、動作中のときに特定の動作の一部分を実行するために可変接続を介してハードウェア中の回路構成のメンバーを作り出すことを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているとき、回路構成の他の構成要素に通信可能に結合される。いくつかの態様では、物理的構成要素のうちのいずれかは、2つ以上の回路構成の2つ以上のメンバーにおいて使用され得る。たとえば、動作中、実行ユニットは、ある時点において第1の回路構成の第1の回路において使用され、異なる時間において第1の回路構成における第2の回路によって、または第2の回路構成における第3の回路によって再利用され得る。
【0082】
機械(たとえば、コンピュータシステム)1900は、ハードウェアプロセッサ1902(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、グラフィックス処理ユニット(GPU)、またはそれらの任意の組合せ)、メインメモリ1904、およびスタティックメモリ1906を含み得、これらの一部または全部は、インターリンク(たとえば、バス)1908を介して互いと通信し得る。機械1900は、ディスプレイデバイス1910、英数字入力デバイス1912(たとえば、キーボード)、およびユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス1914(たとえば、マウス)をさらに含み得る。例では、ディスプレイデバイス1910、英数字入力デバイス1912、およびUIナビゲーションデバイス1914は、タッチスクリーンディスプレイであり得る。機械1900は、追加として、マス記憶デバイス(たとえば、ドライブユニット)1916、信号生成デバイス1918(たとえば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス1920、および1つまたは複数のセンサ1921を含み得る。機械1900は、1つまたは複数の周辺デバイス(たとえば、プリンタ、カードリーダ)と通信するかまたは1つまたは複数の周辺デバイスを制御するためのシリアル接続(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続)、パラレル接続、あるいは他のワイヤードまたはワイヤレス接続(たとえば、赤外線(IR)接続、近距離通信(NFC)接続)など、出力コントローラ1928を含み得る。
【0083】
例示的な実施形態では、ハードウェアプロセッサ1902は、プロセスチャンバから残留堆積物を除去すること、またはRPCチューブの送出インレットアダプタのテーパ面を構成することに関連して本明細書で説明される機能性を構成および制御するための、システムコントローラ159の機能性、または上記で論じられた任意の制御論理を実施し得る。この点について、ハードウェアプロセッサ1902は、開示された技法または構成に基づいてRPCチューブの構成要素(たとえば、送出インレットアダプタ)を作成するように構成されたデバイス(たとえば、フライス盤または別の装置)のプロセッサとして構成され得る。
【0084】
マス記憶デバイス1916は、本明細書で説明される技法または機能のうちのいずれか1つまたは複数によって具現または利用されるデータ構造または命令1924(たとえば、ソフトウェア)の1つまたは複数のセットがそれに記憶された、機械可読媒体1922を含み得る。命令1924は、機械1900による命令1924の実行中にメインメモリ1904内に、スタティックメモリ1906内に、またはハードウェアプロセッサ1902内に完全にまたは少なくとも部分的に存在してもよい。例では、ハードウェアプロセッサ1902、メインメモリ1904、スタティックメモリ1906、またはマス記憶デバイス1916のうちの1つのまたは任意の組合せが、機械可読媒体を構成し得る。
【0085】
機械可読媒体1922は、単一の媒体として図示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令1924を記憶するように構成された単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中型または分散型データベース、ならびに/あるいは関連するキャッシュおよびサーバ)を含み得る。
【0086】
「機械可読媒体」という用語は、機械1900による実行のための命令1924を記憶するか、符号化するか、または搬送することが可能であり、機械1900に本開示の技法のうちのいずれか1つまたは複数を実施させるか、あるいはそのような命令1924によって使用されるかまたはそのような命令1924に関連するデータ構造を記憶するか、符号化するか、または搬送することが可能である、任意の媒体を含み得る。非限定的な機械可読媒体例は、ソリッドステートメモリおよび光媒体および磁気媒体を含み得る。例では、大容量機械可読媒体が、複数の粒子が不変(たとえば、静止)質量を有する機械可読媒体1922を備える。したがって、大容量機械可読媒体は、一時的伝搬信号ではない。大容量機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリデバイス(たとえば、電気的プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクを含み得る。
【0087】
さらに、命令1924は、ネットワークインターフェースデバイス1920を介して、伝送媒体を使用する通信ネットワーク1926を通じて送信または受信され得る。
【0088】
上記の技法の実装形態は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の数の仕様、構成、または例示的な展開を通して成し遂げられ得る。本明細書で説明される機能的ユニットまたは能力は、それらの実装独立性をより詳細に強調するために、構成要素またはモジュールと呼ばれているか、あるいは構成要素またはモジュールとラベル付けされていることがあることを理解されたい。そのような構成要素は、任意の数のソフトウェアまたはハードウェア形態によって具現され得る。たとえば、構成要素またはモジュールは、カスタム超大規模集積(VLSI)回路またはゲートアレイを備えるハードウェア回路、論理チップなどのオフザシェルフ半導体、トランジスタ、または他の個別構成要素として実装され得る。構成要素またはモジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理、プログラマブル論理デバイスなど、プログラマブルハードウェアデバイスで実装されてもよい。構成要素またはモジュールは、様々なタイプのプロセッサによる実行のためのソフトウェアで実装されてもよい。たとえば、実行可能コードの識別される構成要素またはモジュールは、たとえば、オブジェクト、プロシージャ、または機能として編成され得る、コンピュータ命令の1つまたは複数の物理または論理ブロックを備え得る。とはいえ、識別される構成要素またはモジュールの実行ファイルは、物理的に一緒に位置決めされる必要はなく、論理的に一緒に連結されたとき、構成要素またはモジュールを備え、構成要素またはモジュールの陳述された目的を達成する、異なるロケーションに記憶された異種命令を備え得る。
【0089】
実際、実行可能コードの構成要素またはモジュールは、単一の命令または多くの命令であり得、さらには、数個の異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラムの間で、および数個のメモリデバイスまたは処理システムにわたって分散され得る。とりわけ、(コード書き換えおよびコード解析など)説明されるプロセスのいくつかの態様は、コードが(たとえば、センサまたはロボット中に埋め込まれたコンピュータにおいて)展開される処理システムとは異なる(たとえば、データセンタにあるコンピュータにおける)処理システム上で行われ得る。同様に、動作データは、本明細書において構成要素またはモジュール内で識別および説明され得、任意の好適な形態で具現され、任意の好適なタイプのデータ構造内で編成され得る。動作データは、単一のデータセットとして集められ得るか、または異なる記憶デバイスにわたることを含む異なるロケーションにわたって分散され得、少なくとも部分的に、単にシステムまたはネットワーク上の電子信号として存在し得る。構成要素またはモジュールは、所望の機能を実施するように動作可能なエージェントを含めて、受動的または能動的であり得る。
【0090】
主題の説明される実装形態は、例として以下で例示されるように単独でまたは組み合わせて、1つまたは複数の特徴を含むことができる。
【0091】
例1は、インレット部分であって、ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートと、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、複数のテーパ面の各テーパ面が、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、インレット部分と、プロセスチャンバのガスシャワーヘッドにガスを送出するように構成されたアウトレット部分と、を備えるガス送出装置である。
【0092】
例2において、例1の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、第1の領域が、第1の曲率を有し、第2の領域が、第2の曲率を有し、第1の曲率が、第2の曲率とは異なる、主題を含む。
【0093】
例3において、例2の主題は、第1の領域が、円錐面を備え、第2の領域が、非円錐面を備える、主題を含む。
【0094】
例4において、例3の主題は、円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、主題を含む。
【0095】
例5において、例3から4の主題は、円錐面が、円錐切欠部を備え、円錐切欠部が、共通中心軸をもつ複数の部分的同心円を備える、主題を含む。
【0096】
例6において、例3から5の主題は、非円錐面が、非円錐切欠部を備え、非円錐切欠部が、複数の円弧を備え、複数の円弧が、互いに一致しない対応する複数の中心軸に関連する、主題を含む。
【0097】
例7において、例2~6の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域と第2の領域との間に配設された第1の混ぜ合わせ領域をさらに備える、主題を含む。
【0098】
例8において、例7の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、テーパ面のインレットポートの周りに配設された第2の混ぜ合わせ領域をさらに備える、主題を含む。
【0099】
例9は、プロセスチャンバから残留堆積物を除去するための方法であって、ガス送出装置を提供することであって、ガス送出装置が、インレット部分およびアウトレット部分を備え、インレット部分が、複数のインレットポートと、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、複数のテーパ面の各テーパ面が、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、ガス送出装置の提供と、ガス送出装置のアウトレット部分をプロセスチャンバのシャワーヘッドに結合することと、インレット部分を遠隔プラズマ源(RPS)に結合することと、ガス送出装置の複数のインレットポートおよびシャワーヘッドを通して、プロセスチャンバの中に、RPSによって生成されたクリーニングガスを流入させることと、クリーニングガスを使用してプロセスチャンバから残留堆積物を除去することと、を備える、方法である。
【0100】
例10において、例9の主題は、ガス送出装置の複数のインレットポートおよびシャワーヘッドを通して、プロセスチャンバの中にパージガスを流入させることを含む。
【0101】
例11において、例9~10の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、第1の領域が、第1の曲率を有し、第2の領域が、第2の曲率を有し、第1の曲率が、第2の曲率とは異なる、主題を含む。
【0102】
例12において、例11の主題は、第1の領域が、円錐面を備え、第2の領域が、非円錐面を備える、主題を含む。
【0103】
例13において、例12の主題は、円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、主題を含む。
【0104】
例14は、半導体基板処理装置であって、クリーニングガスからプラズマおよびラジカルを生成するように構成された遠隔プラズマ源(RPS)と、RPSに結合されたガス送出装置であって、インレット部分およびアウトレット部分を備え、インレット部分は、ガス源からガスを受け取るように構成された複数のインレットポートと、複数のインレットポートに関連付けられた対応する複数のテーパ面と、を備え、複数のテーパ面の各テーパ面が、複数のインレットポートのうちの対応するインレットポートを囲む、ガス送出装置と、半導体基板が処理され、残留堆積物が形成されるプロセスチャンバであって、インレット部分およびアウトレット部分を介してRPSに流体結合された、プロセスチャンバと、RPS、ガス送出装置、およびプロセスチャンバに結合されたコントローラモジュールであって、RPSに、インレット部分およびアウトレット部分を介してプロセスチャンバの中に流れるクリーニングガスからラジカルを生成させるためのものである、コントローラモジュールと、を備える、半導体基板処理装置である。
【0105】
例15において、例14の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域および第2の領域を備え、第1の領域が、第1の曲率を有し、第2の領域が、第2の曲率を有し、第1の曲率が、第2の曲率とは異なる、主題を含む。
【0106】
例16において、例15の主題は、第1の領域が、円錐面を備え、第2の領域が、テーパを付けられた非円錐面を備える、主題を含む。
【0107】
例17において、例16の主題は、円錐面が、一定の傾斜および一定の高さに関連する、主題を含む。
【0108】
例18において、例16~17の主題は、円錐面が、円錐切欠部を備え、円錐切欠部が、共通中心軸をもつ複数の部分的同心円を備え、非円錐面が、非円錐切欠部を備え、非円錐切欠部が、複数の円弧を備え、複数の円弧が、互いに一致しない対応する複数の中心軸に関連する、主題を含む。
【0109】
例19において、例16~18の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、第1の領域と第2の領域との間に配設された第1の混ぜ合わせ領域をさらに備える、主題を含む。
【0110】
例20において、例19の主題は、複数のテーパ面の各テーパ面が、テーパ面のインレットポートの周りに配設された第2の混ぜ合わせ領域をさらに備える、主題を含む。
【0111】
例21は、処理回路構成によって実行されたとき、処理回路構成に例1~20のうちのいずれかを実装するための動作を実施させる命令を含む、少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0112】
例22は、例1~20のうちのいずれかを実装するための手段を備える装置である。
【0113】
例23は、例1~20のうちのいずれかを実装するためのシステムである。
【0114】
例24は、例1~20のうちのいずれかを実装するための方法である。
【0115】
本明細書全体にわたって、複数の事例が、単一の事例として説明される構成要素、動作、または構造を実装し得る。1つまたは複数の方法の個々の動作が、別個の動作として例示され、説明されるが、個々の動作のうちの1つまたは複数は、同時に実施され得、いかなることも、例示されている順序で動作が実施されることを必要としない。例示的な構成のための別個の構成要素として提示される構造および機能性は、組み合わせられた構造または構成要素として実装され得る。同様に、単一の構成要素として提示される構造および機能性は、別個の構成要素として実装され得る。これらおよび他の変形、修正、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内に入る。
【0116】
本明細書において例示される実施形態は、当業者が、開示される教示を実践することを可能にするのに十分詳細に説明される。構造的および論理的置換および変更が、本開示の範囲から逸脱することなく行われ得るように、他の実施形態が、使用され、そこから導出され得る。発明を実施するための形態は、それゆえ、限定的な意味で取られるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような請求項が資格を付与される等価物の全範囲と、によってのみ定義される。
【0117】
特許請求の範囲は、本明細書において開示されるあらゆる特徴を、実施形態が前記特徴のサブセットを採用し得るので、記載するとは限らないことがある。さらに、実施形態は、特定の例において開示されるものよりも少ない特徴を含み得る。これにより、以下の特許請求の範囲は、発明を実施するための形態に本明細書によって組み込まれ、請求項は、別個の実施形態として独立している。
【0118】
本明細書で使用される、「または」という用語は、包含的または排他的のいずれかの意味で解釈され得る。そのうえ、複数の事例が、単一の事例として本明細書において説明されるリソース、動作、または構造について提供され得る。追加として、様々なリソース、動作、モジュール、エンジン、およびデータストアの間の境界は、やや恣意的であり、特定の動作は、特定の例示の構成のコンテキストにおいて例示される。機能性の他の割り当てが、想定され、本開示の様々な実施形態の範囲内に入り得る。概して、例示的な構成における別個のリソースとして提示される構造および機能性は、組み合わせられた構造またはリソースとして実装され得る。同様に、単一のリソースとして提示される構造および機能性は、別個のリソースとして実装され得る。これらおよび他の変形、修正、追加、および改善は、添付の特許請求の範囲によって表されるような本開示の実施形態の範囲内に入る。したがって、本明細書および図面は、限定の意味ではなく例示の意味で顧慮されるべきである。
【国際調査報告】