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特表2024-546224基板処理システムの電源ボックス用のマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-19
(54)【発明の名称】基板処理システムの電源ボックス用のマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20241212BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20241212BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H05K7/20 M
H01L21/302 101G
H01L23/46 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523389
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 US2022047197
(87)【国際公開番号】W WO2023076093
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/271,636
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パンデイ・アンカー
(72)【発明者】
【氏名】ゴメス・サム・サドリック
(72)【発明者】
【氏名】ケシャヴァマーシー・アルン
【テーマコード(参考)】
5E322
5F004
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA05
5E322AA11
5E322AB01
5E322AB06
5E322DA01
5E322DA03
5E322DA04
5E322FA01
5F004BA04
5F004BA20
5F004BB25
5F004BB26
5F004BC06
5F004BD04
5F004BD06
5F004CA04
5F004EA28
5F136CB06
5F136DA27
5F136FA51
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】基板処理工具の電力回路用の冷却システムが、提供される。冷却システムは、マイクロチャネルアセンブリと、プリント回路板と、を含む。マイクロチャネルアセンブリは、入力マニホルドと、出力マニホルドと、マイクロチャネル層と、を含む。マイクロチャネル層は、入力マニホルドから出力マニホルドに延び、入力マニホルドから出力マニホルドに冷却材を渡すように構成されたマイクロチャネルを含む。プリント回路板は、少なくとも1つの構成要素担持層を含み、構成要素担持層は、入力マニホルドと出力マニホルドとの間のマイクロチャネル層に取り付けられる。少なくとも1つの構成要素担持層は、基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された電気構成要素を含む電力回路を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル層と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
少なくとも1つの構成要素担持層を備えるプリント回路板であって、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記入力マニホルドと前記出力マニホルドとの間の前記マイクロチャネル層に取り付けられ、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、プリント回路板と、
を備える、冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板の層間に配設され、それによって前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板内に埋め込まれる、冷却システム。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、
前記マイクロチャネル層の第1の側面上に配設された第1の構成要素担持層と、
前記第1の側面と反対側の前記マイクロチャネル層の第2の側面上に配設された第2の構成要素担持層と、
を備える、冷却システム。
【請求項4】
請求項3に記載の冷却システムであって、
第1のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第1の構成要素担持層との間に配設された第1の導電層と、
第2のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第2の構成要素担持層との間に配設された第2の導電層と、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項5】
請求項1に記載の冷却システムであって、
交流ボックスをさらに備え、
前記マイクロチャネルアセンブリおよび前記プリント回路板が、前記交流ボックスの同一の内部側壁上に取り付けられる、冷却システム。
【請求項6】
請求項5に記載の冷却システムであって、前記交流ボックスがハーメチックシールされる、冷却システム。
【請求項7】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが、マイクロチャネルの第1のセットと、マイクロチャネルの第2のセットと、を含むマイクロチャネルの複数のセットを備え、
マイクロチャネルの前記複数のセットのうちの2つの隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットのそれぞれの中のマイクロチャネル間の距離よりも長い、冷却システム。
【請求項8】
請求項7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数とは異なる、冷却システム。
【請求項9】
請求項7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数と同一である、冷却システム。
【請求項10】
請求項7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離とは異なる、冷却システム。
【請求項11】
請求項7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離と同一である、冷却システム。
【請求項12】
請求項7に記載の冷却システムであって、
複数の導電層であって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、複数の構成要素担持層を含み、
前記複数の導電層が、前記マイクロチャネル層と、前記複数の構成要素担持層との間に配設される、複数の導電層と、
前記複数のマイクロチャネルのセット間の空間で、前記マイクロチャネル層を通じて延び、前記複数の導電層の導電性トレースと接触するバイアと、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項13】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
【請求項14】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
【請求項15】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル層が、単体構造を形成する、冷却システム。
【請求項16】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項17】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル部材と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
第1のプリント回路板層と、第2のプリント回路板層と、を含む複数のプリント回路板層であって、前記第1のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第1の側面上に配設され、前記第2のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第2の側面上に配設され、前記複数のプリント回路板層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、複数のプリント回路板層と、
を備える、冷却システム。
【請求項18】
請求項17に記載の冷却システムであって、
前記第1のプリント回路板層が、第1の構成要素担持層と、第1の導電層と、を備え、
前記第2のプリント回路板層が、第2の構成要素担持層と、第2の導電層と、を備える、冷却システム。
【請求項19】
請求項18に記載の冷却システムであって、
前記第1の導電層が第1のパターンの導電性トレースを備え、
前記第2の導電層が第2のパターンの導電性トレースを備える、冷却システム。
【請求項20】
請求項17に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネル部材が、
前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドに接続するように構成された複数のフランジと、
前記複数のフランジ間に延び、前記複数のマイクロチャネルを含む中心部材と、
を備える、冷却システム。
【請求項21】
請求項20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと前記中心部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
【請求項22】
請求項20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジが、前記中心部材に対して垂直に延び、
前記複数のフランジおよび前記中心部材が、「H」形状の断面を有する、冷却システム。
【請求項23】
請求項20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のガスケットをさらに備える、冷却システム。
【請求項24】
請求項20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のOリングをさらに備える、冷却システム。
【請求項25】
請求項17に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
【請求項26】
請求項17に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
【請求項27】
請求項17に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
【請求項28】
請求項17に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年10月25日に出願された米国仮出願第63/271,636号の特典を主張する。上記の出願の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理工具のAC電源用の冷却システムに関する。
【背景技術】
【0003】
ここで与えられる背景説明は、本開示の文脈を一般に提示するためのものである。この背景部分で説明される範囲での、現在指定されている発明者の研究、ならびに普通なら出願時に従来技術と見なすことができない説明の態様は、明示的にも暗黙的にも、本開示に対する従来技術とは認められない。
【0004】
基板処理システムは、半導体ウェハなどの基板の堆積、エッチング、および/または他の処理を実施するために使用され得る。処理の間、基板が、基板処理システムの処理チャンバ内の基板支持上に配置される。1つまたは複数の前駆体を含むガス混合物が、処理チャンバ内に導入され得、プラズマが衝突して化学反応が活性化され得る。
【0005】
基板処理システムは、製造室内に配置された基板処理工具を含み得る。基板処理工具のそれぞれは、複数のプロセスモジュールまたはプロセスチャンバを含み得る。処理工具のそれぞれは、洗浄プロセス、堆積プロセス、エッチングプロセスなどの単一のタイプのプロセスを実施する。基板が、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)、機器フロントエンドモジュール(EFEM)、および/またはロードロックなどの1つまたは複数の中間チャンバを通じて基板処理工具内に移送される。基板は、真空移送モジュール(VTM)内のプロセスモジュール間で移送される。基板処理工具は、交流(AC)電源から電力を受けた様々な電子構成要素、デバイス、およびシステムを含む。
【発明の概要】
【0006】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムが提供される。冷却システムは、マイクロチャネルアセンブリと、プリント回路板と、を含む。マイクロチャネルアセンブリは、入力マニホルドと、出力マニホルドと、マイクロチャネル層と、を含む。マイクロチャネル層は、入力マニホルドから出力マニホルドに延び、入力マニホルドから出力マニホルドに冷却材を渡すように構成されたマイクロチャネルを含む。プリント回路板は、少なくとも1つの構成要素担持層を含み、構成要素担持層は、入力マニホルドと出力マニホルドとの間のマイクロチャネル層に取り付けられる。少なくとも1つの構成要素担持層は、基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された電気構成要素を含む電力回路を含む。
【0007】
別の特徴では、マイクロチャネル層が、プリント回路板の層間に配設され、それによってマイクロチャネル層が、プリント回路板内に埋め込まれる。別の特徴では、少なくとも1つの構成要素担持層は、マイクロチャネル層の第1の側面上に配設された第1の構成要素担持層と、第1の側面と反対側のマイクロチャネル層の第2の側面上に配設された第2の構成要素担持層と、を含む。
【0008】
別の特徴では、冷却システムは、第1のパターンの導電性トレースを含み、マイクロチャネル層と第1の構成要素担持層との間に配設された第1の導電層と、第2のパターンの導電性トレースを含み、マイクロチャネル層と第2の構成要素担持層との間に配設された第2の導電層と、をさらに含む。別の特徴では、冷却システムは、交流ボックスをさらに含む。マイクロチャネルアセンブリおよびプリント回路板は、交流ボックスの同一の内部側壁上に取り付けられる。
【0009】
別の特徴では、交流ボックスがハーメチックシールされる。別の特徴では、マイクロチャネルは、マイクロチャネルのセットを含む。マイクロチャネルのセット間の距離は、マイクロチャネルのセットのそれぞれの中のマイクロチャネル間の距離よりも長い。別の特徴では、マイクロチャネルの各セットは、異なる数のマイクロチャネルを含む。
【0010】
別の特徴では、冷却システムは、導電層と、バイアと、をさらに含む。少なくとも1つの構成要素担持層は構成要素担持層を含む。導電層は、マイクロチャネル層と構成要素担持層との間に配設される。バイアは、マイクロチャネルのセット間の空間でマイクロチャネル層を貫いて延び、導電層の導電性トレースと接触する。
【0011】
別の特徴では、マイクロチャネルは直線形状である。別の特徴では、マイクロチャネルはシヌソイド形状を有する。
【0012】
別の特徴では、冷却システムは、マイクロチャネルアセンブリを通じて冷却材を循環させるように構成されたポンプと、層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じてポンプを操作するように構成されたコントローラと、をさらに含む。
【0013】
別の特徴では、基板処理工具の電力回路用の冷却システム。冷却システムは、マイクロチャネルアセンブリと、複数のプリント回路板層と、を含む。マイクロチャネルアセンブリは、入力マニホルドと、出力マニホルドと、マイクロチャネル部材と、を含む。マイクロチャネル部材は、入力マニホルドから出力マニホルドに延び、入力マニホルドから出力マニホルドに冷却材を渡すように構成されたマイクロチャネルを含む。プリント回路板層は、第1のプリント回路板層と、第2のプリント回路板層と、を含む。第1のプリント回路板層は、マイクロチャネル部材の第1の側面上に配設される。第2のプリント回路板層は、マイクロチャネル部材の第2の側面上に配設される。プリント回路板層は、基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された電気構成要素を含む電力回路を含む。
【0014】
別の特徴では、第1のプリント回路板層は、第1の構成要素担持層と、第1の導電層と、を含む。第2のプリント回路板層は、第2の構成要素担持層と、第2の導電層と、を含む。別の特徴では、第1の導電層は第1のパターンの導電性トレースを含む。第2の導電層は第2のパターンの導電性トレースを含む。
【0015】
別の特徴では、マイクロチャネル部材は、入力マニホルドおよび出力マニホルドに接続するように構成されたフランジと、フランジ間に延び、マイクロチャネルを含む中心部材と、を含む。別の特徴では、フランジおよび中心部材は、単一の構成要素として一体的に形成される。
【0016】
別の特徴では、フランジは、中心部材に対して垂直に延びる。フランジおよび中心部材は、「H」形状の断面を有する。別の特徴では、冷却システムは、フランジと、入力マニホルドおよび出力マニホルドとの間に配設されたガスケットをさらに含む。別の特徴では、冷却システムは、フランジと、入力マニホルドおよび出力マニホルドとの間に配設されたOリングをさらに含む。別の特徴では、入力マニホルド、出力マニホルド、およびマイクロチャネル部材は、単一の構成要素として一体的に形成される。
【0017】
別の特徴では、マイクロチャネルは直線形状である。別の特徴では、マイクロチャネルはシヌソイド形状を有する。
【0018】
別の特徴では、冷却システムは、マイクロチャネルアセンブリを通じて冷却材を循環させるように構成されたポンプと、層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じてポンプを操作するように構成されたコントローラと、をさらに含む。
【0019】
本開示の別の適用範囲が、詳細な説明、特許請求の範囲、および図面から明らかとなるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のためのものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。
【0020】
詳細な説明および添付の図面から本開示をより完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】例示的基板処理工具である。
【0022】
図2】別の例示的基板処理工具の平面図である。
【0023】
図3】本開示による、例示的交流(AC)電源ボックスを含む基板処理工具用の例示的電力システムの機能ブロック図である。
【0024】
図4】本開示による例示的マイクロチャネルアセンブリである。
【0025】
図5】本開示による、マイクロチャネル、導電層、およびプリント回路板層を示すマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の一部の分解図である。
【0026】
図6】本開示による、1対のマニホルド間に配設されたマイクロチャネルのセットを示すマイクロチャネルアセンブリの例示的部分の斜視図である。
【0027】
図7図6に示されるものと類似のマイクロチャネルアセンブリについての例示的温度分布図である。
【0028】
図8A】本開示による、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の一例の分解図を含む例示的AC電源ボックスの斜視図である。
【0029】
図8B】マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路がAC電源ボックスの側壁に取り付けられた、図7BのAC電源ボックスの斜視図である。
【0030】
図9A】本開示による、ガスケットシールされたマニホルドを有する別の例示的マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の斜視図である。
【0031】
図9B図8Aのマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の分解図である。
【0032】
図10A】本開示による、Oリング封止されたマニホルドを有する別の例示的マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の斜視図である。
【0033】
図10B図10Aのマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の分解図である。
【0034】
図11A】本開示による、一体的に形成されたマニホルドを有する別の例示的マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の斜視図である。
【0035】
図11B図11Aのマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の分解図である。
【0036】
図12】本開示による、直線形状のマイクロチャネルを含むマイクロチャネルアセンブリのマイクロチャネル部分の斜視図である。
【0037】
図13】本開示による、シヌソイド形状のマイクロチャネルを含むマイクロチャネルアセンブリの一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図面では、同様および/または同一の要素を識別するために参照番号が再利用され得る。
【0039】
基板処理工具が、基板を処理するための1つまたは複数の処理モジュールを含み得る。処理モジュールは、たとえばエッチング操作、堆積操作、および洗浄操作を実施するように構成され得る。基板処理工具は、様々な回路、デバイス、および構成要素に電力供給するための1つまたは複数のACボックスを含み得る。ACボックスのそれぞれは、基板処理工具の1つまたは複数のモジュール(たとえば、処理モジュール)および/またはシステムに割り振られ得る。各ACボックスは、高電力要件を満たすように構成され、AC回路構成要素および冷却アセンブリを含み得る。一例として、AC回路構成要素のうちのいくつか(たとえば、ソリッドステートリレー(SSR)、ヒューズ、および接触器)が、プリント回路板(PCB)上に取り付けられ得、PCBは、冷却アセンブリの熱交換器上に取り付けられ得る。PCBは、PCBを熱交換器から分離するスペーサを介して熱交換器に取り付けられ得る。
【0040】
AC回路構成要素はPCBに接続され、熱を生成し、熱は、熱交換器によって吸収され得る。熱交換器は、アルミニウムで形成された冷却パッド(またはブロック)を含み得、冷却材(たとえば、水)を循環させて冷却パッドを冷却するための銅チュービングがその中に埋め込まれる。PCB上のAC回路構成要素は、冷却パッドと接触し得、または冷却パッドから間隔を置いて配置され得る。銅チュービングは、プロセス冷却水(PCW)ラインとして実装され得る。
【0041】
PCB上のSSRは、65ワット(W)を生成する主な熱源となり得、AC電源ボックスのPCBは、合計100Wを生成し得る。AC電源ボックスは、定格容量16.6キロワット(kW)を有し得る。SSRによって生成された熱は、冷却パッドおよびPCWラインを介してプロセス冷却水に放散される。SSRは、冷却パッドと接触し得る。ファンが使用されて、強制対流冷却が実現され、ACボックス内の構成要素の動作温度が構成要素の最大動作温度を超えないことが保証され得る。PCW駆動熱交換器と強制対流の記載の組合せが、ACボックス内の必要とされる温度を維持する。
【0042】
厳しいプロセスを容易にし、より厳しいノードレベル要件(たとえば、基板上のフィーチャの寸法)を満たすために、エッチング工具のそれぞれの生成には、より高い電力要件が伴う。一例として、ノードレベル要件が、40ナノメートル(nm)ピッチレベル(またはフィーチャ間の距離)から3~4nmに減少し、AC電源ボックスの定格容量が38.4kWに増加している。増加した電力要件を満たすために、ACボックスおよび対応する構成要素が、拡大した熱放散特徴と共に拡大され得る。ACボックス内の構成要素の能動的冷却が、ヒートシンクおよび冷却チャネルと共にファンおよび熱交換器を含む、前述のような従来の冷却アセンブリを使用して達成され得る。しかしながら、冷却アセンブリは、かさばり、ファンを動作させるために著しい量のエネルギーを必要とし得、冷却能力の量が限られる。
【0043】
本明細書で説明される例は、PCBと、マイクロチャネル層と、を含むマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路を含む。マイクロチャネル層は、それぞれのPCB内に埋め込まれ得る。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、冷却ファンを含まず、小型であり、従来の熱交換器設計に勝る冷却能力の向上を実現する。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、ACボックス内で実装され得、ACボックスは、基板処理工具の様々な構成要素、デバイス、およびシステムに電力供給するために、基板処理工具内に含まれ得る。例示的基板処理工具の対が、図1~2に示されている。本明細書で開示されるマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路およびACボックスは、他の基板処理工具に適用可能である。
【0044】
ここで図1を参照すると、例示的基板処理工具100のトップダウン図が示されている。基板処理工具100は処理モジュール(PM)104を含む。単なる例として、PM104のそれぞれは、基板に対する1つまたは複数のそれぞれのプロセスを実施するように構成され得る。処理すべき基板が、機器フロントエンドモジュール(EFEM)108などの大気-真空(ATV)移送モジュールのローディングステーションのポートを介して基板処理工具100内にロードされ、次いでPM104のうちの1つまたは複数の中に移送される。たとえば、移送ロボット112が、ローディングステーション116からエアロックまたはロードロック120に基板を移送するように配置され、真空移送モジュール128のロボット124が、ロードロック120から様々なPM104に基板を移送するように配置される。図1に示される例では、基板処理工具100は円形構成を有する。したがって、PM104は、VTM128の周りに方位角方向に配置される。製造室が、基板処理工具100のうちのいくつかを含み得る。
【0045】
図2は、基板処理工具200の別の例示的構成の平面図を示す。処理工具200は、直線構成に配置された、ローディングステーション204と、機器フロントエンドモジュール(EFEM)208と、ロードロック212と、真空移送モジュール(VTM)216と、を含む。単なる例として、ローディングステーション204は、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)として実装され得る。いくつかの例では、ロードロック212は、EFEM208内に完全に、または部分的に一体化され得る。別の例では、ロードロック212は、EFEM208の外側に、EFEM208に隣接して配置される。
【0046】
工具200は、VTM216に隣接し、VTM216から偏位する2つの平行な行の直線構成PM220を含む。PM220は、基板に対するエッチング操作、堆積操作、洗浄操作、または他の処理操作を実施するように構成された基板処理チャンバを含み得る。エッチングは、誘電体エッチング(たとえば、誘導結合プラズマ(ICP)エッチング)または容量性エッチング(たとえば、容量結合プラズマ(CCP)エッチング)を含み得る。
【0047】
VTM216は、様々な構成を有する1つまたは複数のロボット224を含み得る。1つのアーム230を有するように示されているが、ロボット224のそれぞれは、アーム230のうちの1、2、または3つ以上を含む構成を有し得る。いくつかの例では、ロボット224は、アーム230のそれぞれの上に1つまたは2つのエンドエフェクタ232を含み得る。
【0048】
基板処理工具200は、1つまたは複数の格納バッファ236を含み得る。格納バッファ236は、処理ステージ間に、処理の前または後などに、1つまたは複数の基板を格納し、かつ/またはPM220のエッジリング、カバー、および他の構成要素を格納するように構成される。別の例では、格納バッファ236、追加のプロセスモジュール、後処理モジュール、および/または他の構成要素のうちの1つまたは複数が、ローディングステーション204の反対側のVTM216の端部に配置され得る。いくつかの例では、EFEM208、ロードロック212、VTM216、およびPM220のうちの1つまたは複数が、垂直に積み重ねた構成を有し得る。
【0049】
PM220のそれぞれは、限定はしないが、無線周波数(RF)発生器構成要素と、電源回路構成要素と、ガス送達システム構成要素と、を含む、関連する内部および外部構成要素(図示せず)を含む。たとえば、プロセスモジュール220のそれぞれは、RF発生器240と、ガスボックス244(たとえば、1つまたは複数のマニホルド、弁、流量コントローラなどの構成要素を含む)と、を含む。本開示による基板処理工具200では、RF発生器240およびガスボックス244は、PM220の上に配置される。RF発生器240およびガスボックス244は、プロセスモジュール220の上に並んで配置される。RF発生器およびガスボックスは、別の配置で配設され得る。
【0050】
図3は、例示的AC電源ボックス302を有する冷却システム301を含む基板処理工具用の例示的電力システム300を示す。AC電源ボックス302は、本明細書で開示されるAC電源ボックスのいずれかで置き換えられ得、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304を含み得る。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304は、冷却材ライン(たとえば、コンジットまたはホース)308を介して、冷却材源312(たとえば、リザーバ)から冷却材(たとえば、水、ペルフルオロ化合物(PFC)を含む絶縁性の安定したフッ化炭素ベースの流体、または他の冷却材)を受け取る。冷却材ライン308は、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304上の入力および出力コネクタに接続される。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304は、ライン308およびポンプ310と共にコンパクトな閉ループ構成を与える。コネクタの例が、図9A~13に示されている。冷却材ライン308はポンプ310に接続され得、ポンプ310は、次に冷却材源312に接続され得る。
【0051】
マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304は、マイクロチャネルアセンブリによって冷却されるAC電力回路314を含む。マイクロチャネルアセンブリおよびその各部分の例が、AC電力回路314がその上で実装され得る例示的プリント回路板(PCB)層と共に、図4~13に示されている。AC電力回路314は、通常電源316から通常電力を受け取り得る。AC電源ボックス302は、コンデンサ、電気コネクタなどの他のAC電力構成要素を含み得、他のAC電力構成要素は、AC電力回路314に接続され得る。
【0052】
AC電源ボックス302は、一例として、396ボルト(V)のAC電力を、50~60ヘルツ(Hz)の周波数と、最大で80アンペア(A)の電流と、を有する528VのAC電力に変換し得る。AC電力回路314およびAC電力構成要素318は、たとえば、直流(DC)構成要素およびデバイス320と、ヒータ322と、電極324(たとえば、シャワーヘッドおよび基板支持内の電極)と、弁326と、ポンプ328と、他の構成要素およびデバイス330とに電力供給し得る。DC構成要素およびデバイス320は、イーサネットハブDCエンクロージャを含み得る。ヒータ322は、工具ヒータ、PMヒータなどを含み得る。電極324は、PM内の上側および下側電極を含み得る。ポンプ328は、ターボ分子ポンプ、粗引きポンプ、水ポンプ、および/または他の真空ポンプを含み得る。
【0053】
ポンプ310およびAC電力回路314は、コントローラ340によって制御され得る。コントローラ340は、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路304のマイクロチャネルアセンブリのマイクロチャネルを通る冷却材の流量を制御し得る。コントローラ340は、パワーDC構成要素およびデバイス320、ヒータ322、電極324、弁326、ポンプ328、ならびに他の構成要素およびデバイス330に供給される電力を制御し得る。
【0054】
図4は、入力マニホルド402と、マイクロチャネル404と、出力マニホルド406と、を含むマイクロチャネルアセンブリ400を示す。入力マニホルド402は入力コネクタ408を含み得る。出力マニホルド406は出力コネクタ410を含み得る。コネクタ408、410は、マニホルド402、406上の様々な場所に配設され得る。マイクロチャネル404は、入力マニホルド402から出力マニホルド406まで延びる。一例として、マイクロチャネル404およびマニホルド402、406は、プラスチックおよび/または他の適切な材料で形成され得る。
【0055】
マイクロチャネルの数Nは、マイクロチャネル404の長さLmicroに基づいて選択され得る。一例として、マイクロチャネルの数Nは、式1~3を使用して選択され得、ただしDmicroは、マイクロチャネルの直径であり、Tは、マイクロチャネル404内の冷却材の温度であり、hmicroは熱対流係数であり、Qは冷却材流量であり、Kはケルビン単位の温度であり、mはメートルであり、Wはワットであり、TPCBは、PCBの温度であり、TFluidは、マイクロチャネル404を通る冷却材の温度である。一例として、Q=67W、TPCB=60℃、TFluid=25℃、およびDmicro=500×10-6mである。これらの値は、例示のために与えられるものに過ぎず、記載のものとは異なり得る。これらの値および式1~3は、以下でさらに定義されるように、円形断面を有するマイクロチャネルに対して与えられる。
【数1】
【数2】
【数3】
【0056】
マイクロチャネル404は、様々な異なる断面形状を有し得る。マイクロチャネルの断面とは、マイクロチャネルの縦方向の長さ(または縦方向のセンターライン)に対して垂直な方向の、マイクロチャネルを通る横方向のスライスを指す。マイクロチャネル404は、円形、長方形、正方形、卵形、または他の形状の断面を有し得る。一実施形態では、マイクロチャネル404は、長方形または卵形の断面を有する。長方形および卵形の断面は、円形の断面のマイクロチャネルよりも良好な熱伝達特性を実現する。長方形および卵形の断面のマイクロチャネルは、類似の寸法(すなわち、断面の長さおよび幅)の他の形状の断面に対して比較的高いヌッセルト数を有する。ヌッセルト数は、式4を使用して求められ得、ただしAは、マイクロチャネルの断面の面積であり、Pは、マイクロチャネルの断面の外周であり、Ip *は慣性極モーメントである。
【数4】
【0057】
異なる断面を有するマイクロチャネルは、異なるアスペクト比を有する。アスペクト比εとは、断面の幅と長さの寸法の間の比率を指す。一例として、0.25のアスペクト比εでは、Nurect=6.75、Nuellipse=6、およびNuCircular=4である。楕円および長方形の断面は、円形断面と比べて50%~60%良好な熱伝達特性を有する。式5によって表される対流熱伝達係数h、ただしkは、マイクロチャネルの熱伝導率であり、dは、マイクロチャネルの水力直径である。
【数5】
【0058】
長方形および卵形の断面は、インク下書きのための適切なノズル形状を使用して必要な表面粗さを与えるために、直接書込みアセンブリ方法を使用して製造され得る。ノズル形状は、円形、長方形、および卵形のマイクロチャネルを与えるために、円形、長方形、および卵形のノズルを含み得る。マイクロチャネルの全熱伝達は、式6によって特徴付けられ得、ただしAは対流での表面積であり、ΔTは、冷却材が出力マニホルドを出るときの冷却材の全温度上昇である。
q=hA(ΔT) (6)
【0059】
本明細書で開示されるマイクロチャネルアセンブリは、1つまたは複数の方法を使用して製造され得る。一実施形態では、マイクロチャネルアセンブリは、直接書込みアセンブリ方法を使用して製造される。図5は、マイクロチャネル層502と、導電層504、506と、構成要素担持層508、510と、を含むマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の一部500を示す。層502、504、506、508、510は、PCBのPCB層(または単にPCBの層)と呼ばれることがある。別々に示されているが、層502、504、506、508、510は、互いに接触し得る。マイクロチャネル層502は、マイクロチャネルのセット520、522、524、526を含み、各セットは、マイクロチャネル層502の第1の端部530から、マイクロチャネル層502を通じて、マイクロチャネル層502の第2の端部532まで延びる、複数のマイクロチャネルを含む。マイクロチャネルのセット520、522、524、526の間の間隔と、隣接するマイクロチャネル間の距離(またはピッチ)は、対応するエリア内の冷却量を調節するように設定され得る。
【0060】
マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、樹脂内部の不堅牢インクを使用して、直接書込み方法を使用して形成され得る。たとえば、マイクロノズルを有するシリンジが、基板(たとえば、PCB層および/または導電層)に不堅牢有機インク(たとえば、ワックス)を塗布し、形成すべきチャネルの形状のインクライン(またはモールド)を設けるために使用され得る。次いで樹脂が、インクライン間のギャップを埋めるために塗布され得る。樹脂硬化の後で、インクが除去され、マイクロチャネルが得られる。これは、ワックスが塗布されるとき、ワックスを除去するために温水を使用して行われ得る。基板が、樹脂プレートから除去され、次いでマニホルドが、マイクロチャネルの入力および出力に取り付けられ得る。PCB層がまだ取り付けられていない場合、樹脂プレートの両側に取り付けられ得る。図示されるように、樹脂プレートと構成要素担持層との間に導電層が配設され得る。樹脂プレートは、ヒートシンクとして動作し、導電層および構成要素担持層から、マイクロチャネルを通過する冷却材に熱エネルギーを伝達する。樹脂プレートは、たとえばアクロニトリルブタジエンスチレン(ABS)で形成され得る。
【0061】
図5のマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路と、本明細書で開示される他のマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路と、を形成するために、別の製造方法が使用され得る。製造方法は、マニホルドおよび/またはマルチチャネル層、部材、および/またはプレートがそれを介して樹脂で形成され得るステレオリソグラフィと、マニホルドおよび/またはマルチチャネル層、部材、および/またはプレートがそれを介してナイロンで形成され得るマルチジェットフュージョン(MJF)と、マニホルドおよび/またはマルチチャネル層、部材、および/またはプレートがそれを介してステンレス鋼(SST)または時効硬化キャストアルミニウム合金(たとえば、AlSi10Mg)などのアルミニウム合金で形成され得る選択レーザ溶融(SLM)と、を含む。
【0062】
層502、504、506、508、510が、エポキシおよび/またはファスナを使用して互いに取り付けられ得る。マイクロチャネル層502が、PCB層504、508、およびPCB層506、510の間に配設され、このために、熱放散を最大化するためにPCB内に埋め込まれると呼ばれる。樹脂で形成され得るマイクロチャネル層502が、2つの隣接する導電層504、506の間に「はさまれ」、導電層504、506は、次に、2つの構成要素担持層508、510の間にはさまれる。導電層504、506は、たとえば銅で形成された導電性トレースパターンを含み得る。導電層504、506は、構成要素担持層508、510上に取り付けられた様々な回路構成要素を接続するために使用され得る。導電層504、508は、トレースを含み得、トレースの一部は、グランド基準電位および/または1つもしくは複数の電源電圧電位にある。構成要素担持層508、510は、ガラス繊維エポキシ積層材料で形成され得る。
【0063】
層502、504、506、508、510の積重ね構成は、SSRおよび他の回路構成要素から熱を放散する助けになる。この構成は、通常は70~80W/cm2である従来の熱交換器設計と比べて、低い熱抵抗および高い熱放散能力(たとえば、750ワット/平方センチメートル(W/cm2))を有する。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の形状因子は小さく、熱源と密に結合され、それによって、構成要素と極めて近接しているとすれば、熱抵抗が最小限に抑えられる。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路により、追加の熱放散のために2次強制対流媒体(たとえば、ファン)の必要が解消され得る。2次強制対流媒体は、従来の熱交換器で補足されるとき、25℃および熱交換器について1ガロン/分(GPM)の流量で、全熱負荷放散の約18~20%に寄与する。ファンの使用により、環境の温度を維持するために、基板処理工具の環境を冷却する加熱換気および空気調和(HVAC)システムが動作することも必要となり、それによって動作コストが増加する。ファンの除去および冷却材への熱伝達の増大により、HVACシステム動作コストの削減、および信頼性の高い冷却システムが、実現される。
【0064】
低い熱抵抗および高い熱放散により、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の小さい全フットプリントが可能となる。ファンの除去と、従来の熱交換器の、埋め込まれた、かつ/または中心に配設されたマイクロチャネルへの置換により、約60%の体積削減が実現される。この体積削減は、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路(または組み合わせた冷却アセンブリおよび電力回路)の外部寸法に関連付けられる。一例として、従来の熱交換器を含む従来の冷却アセンブリは、114.3立方インチの空間を消費し得るのに対して、例示的実施形態は、41立方インチの空間を消費し得、それによって64%の正味の体積削減が実現される。ファンの除去により、通常はファンを動作させるために使用される電力18Wも節約される。
【0065】
コンパクトなマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、ハーメチックシールされたACボックス内に配設され得、対応するマイクロチャネルアセンブリが、単体構造で構成され得る。図8A~8Bに関連して以下でさらに説明されるように、記載のハーメチックシールされたACボックスおよび単体構造構成は、塵に対する入口保護と、液体露出に対する保護と、を実現する助けとなる。
【0066】
本明細書で開示されるマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路の層と同様に積み重ねられた層を含み得る。構成要素担持層は、SSRと、ヒューズと、接触器と、他の回路構成要素と、を含む様々な回路構成要素を含み得、様々な回路構成要素は、構成要素の高密度を実現するために密に配置され得る。この構成要素の高密度は、マイクロチャネルアセンブリの高い熱放散能力によって可能となる。本明細書で開示されるACボックスの外側寸法は、構成要素担持層上にパッケージ化された構成要素のコンパクトな構成および高密度のために、最小限のものとなる。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路は、様々な適用例に対してサイズがスケーラブルである。
【0067】
図6は、1対のマニホルド602、604の間に配設されたマイクロチャネルのセットを示すマイクロチャネルアセンブリ600を示す。マイクロチャネルのそれぞれのエンベロープ(または内部境界寸法)と、冷却材の流れが、ライン606、608、610、612のセットによって表されており、ライン606、608、610、612のそれぞれは、セット間の異なる分離量を有する、異なるグループのマイクロチャネルを含む。例示的分離量S1、S2、S3が、ライン606、608、610、612のセットの間に示されている。図6では、物理的なマイクロチャネル層(またはプレート)は、図示されていない。一定のエリア内の所望の冷却量を達成するために、ピッチ(または各セット内の隣接するマイクロチャネル間の分離)も調節され得る。ライン606、608、610、612によって示される代表的冷却材流路が、マイクロチャネルを設けるために前述のように樹脂または他の材料によって取り囲まれ得る。
【0068】
図示される例では、マニホルド602、604は、管状の端部620、622と、プレート624、626と、を含む。筒状の端部620、622は、冷却材を受け取り、出力するための入力および出力コネクタに接続され得る。プレート624、626は、プレート624からプレート626まで延びるマイクロチャネルに対応するマイクロチャネルを含み得る。
【0069】
次の図5~6を参照すると、図6によって表されるように間隔を置いて配置されたマイクロチャネルのセットを含むように構成され得るマイクロチャネル層502が、構成要素担持層508上に取り付けられた端子および/または他の構成要素を、構成要素担持層510上に取り付けられた端子および/または他の構成要素に接続するために、導電層504、506の間のマイクロチャネル層502を通じて延びる導電性バイアを含み得る。例示的バイア540が図5に示されており、マイクロチャネルのセット520、522、524、526の間の空間内に配設される。
【0070】
図7は、図6に示されるものと類似のマイクロチャネルアセンブリについての温度分布図700を示す。マイクロチャネルアセンブリのマイクロチャネルの冷却材ライン経路の温度を表すライン702、704、706、708のセットが示されている。図示されるように、冷却材は、約25℃~40℃の間であり、冷却材が動作中に冷温のままであることを示す。一例として、流量が300ミリリットル/分(mlpm)であり得、入口温度が25℃であり得、マイクロチャネルの両端間の冷却材の圧力降下ΔPが、300mlpmで50パスカル、すなわち0.007ポンド/平方インチ(psi)であり得る。別の例として、冷却材流量が300mlpmであり、入口温度が25℃以下であることを条件として、マイクロチャネルアセンブリは、67Wのエネルギーを抽出し得る。記載の流量、圧力、温度、および放散弁は、例示のためのものに過ぎず、異なるサイズおよび形状のマイクロチャネルについては特に、異なるものであり得る。
【0071】
図8A~Bは、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路802を含むAC電源ボックス800を示す。底部壁804および側壁806を有するAC電源ボックス800が、示されており、頂部壁(図示せず)を含み得る。AC電源ボックス800はハーメチックシールされ得る。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路802は、図示されるように、スペーサ810およびファスナ812と共に、側壁806のうちの1つに取り付けられ得る。ファスナは、ナット814を伴うボルト812を含み得る。ボルト812は、側壁の穴、スペーサの穴、ならびにマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路802の構成要素担持層、導電層、およびマイクロチャネル層の穴を通じて延びる。ナット814がボルト812上にねじ込まれ、記載の要素が定位置に固定される。スペーサ810は、マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路802を側壁806から分離する。
【0072】
図9A~Bは、マニホルド904、906と、マイクロチャネルを含むマイクロチャネル部材908と、を含むマイクロチャネルアセンブリ902と、構成要素担持層910、912と、を含むマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路900を示す。構成要素担持層910、912は、その上に電子構成要素が取り付けられていないように示されているが、使用時には、その上に取り付けられた電子構成要素を含む。電子構成要素は、第1の構成要素担持層910の第1の外面914上と、第2の構成要素担持層912の反対側の表面916上に取り付けられ得る。構成要素担持層910、912は、マイクロチャネル部材908の両側に取り付けられる。マニホルド904、906は、コネクタ920、922を含み得、コネクタ920、922は、マニホルド904、906内にねじ込まれ得る。構成要素担持層910、912のそれぞれは、1つまたは複数のPCB層、構成要素担持層と導電層(図示せず)の組合せ、またはPCBとして実装され得る。一実施形態では、構成要素担持層910、912とマイクロチャネル部材908との間に導電層(図示せず)が配設される。別の実施形態では、マイクロチャネル部材908の両側に2つのPCBが配設される。
【0073】
一実施形態では、マイクロチャネル部材908は、中心部材930と、外部フランジ932、934と、を有する単一の「H」形状の構成要素である。フランジ932、934間の距離は、たとえば、構成要素担持層910、912のサイズおよび長さに依存して変化し得る。中心部材930は、プレートまたは層と呼ばれることがある。構成要素担持層910、912は、中心部材930の両側に取り付けられる。マイクロチャネル部材908は、マニホルド904、906の間で延び、マニホルド904、906に接続される。外部フランジ932、934は、中心部材930に対して垂直に延び得る。ガスケット936、938が、マニホルド904、906とマイクロチャネル部材908との間に配設される。フランジ932、934、およびガスケット936、938は、ファスナ944がそれを通じて延び、マニホルド904、906内にねじ込まれ得る穴940、942を含む。マニホルド904、906は、くぼんだ内側区間を含み(マニホルド904の1つのくぼんだ内側区間950が示されている)、くぼんだ内側区間950は、ガスケット936、938と、フランジ932、934と、を受ける。
【0074】
構成要素担持層910、912は、ファスナ(たとえば、図8Aに示されるファスナ)を介してマイクロチャネル部材908に取り付けられ、ファスナは、構成要素担持層910、912およびマイクロチャネル部材908内の穴960、962を通じて延び、ACボックスの側壁に取り付けられる。コネクタ920、922は、コネクタ920、922をマニホルド904、906に対して封止するOリング970、972をそれぞれ有し得る。コネクタ920、922は、マニホルド904、906の穴974、976で受けられる。
【0075】
マイクロチャネルは、中心部材930と、フランジ932、934と、を通じて延び得る。マイクロチャネルは直線形状であり得、またはシヌソイド形状のパターンなどの異なるパターンを有し得る。例示的な直線形状およびシヌソイド形状のパターンが、図12および13に示されている。マイクロチャネルは、前述のように間隔を置いて配置され、かつ/あるいは他の間隔および/またはグループ分けを有し得る。ガスケット936、938のそれぞれは、スリット(スリット980、982が示されている)、ならびに/あるいは中心部材930内のマイクロチャネルの端部に対応する1つまたは複数の他の穴を含み得る。マニホルド904、906のそれぞれは、ガスケット936、938の対応する一方の穴、およびマイクロチャネルの対応する端部に対応する1つまたは複数の通路を含み得る。マニホルド904の1つまたは複数の通路が、スロット990によって表されている。
【0076】
マニホルド904、906は、高密度ポリエチレンエチレン(HDPE)で形成され得る。ガスケット936、938は、ゴムガスケットとして実装され得る。これらは、1組の材料例であり、他の適切な材料が使用され得る。
【0077】
図10A~Bは、図9A~Bのマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路900に類似しているが、ガスケットシールされたマニホルドではなく、Oリング封止されたマニホルドを含むマイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路1000を示す。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路1000は、マニホルド1004、1006と、マイクロチャネルを含むマイクロチャネル部材1008と、を含むマイクロチャネルアセンブリ1002と、構成要素担持層1010、1012と、を含む。構成要素担持層1010、1012は、その上に電子構成要素が取り付けられていないように示されているが、使用時には、その上に取り付けられた電子構成要素を含む。電子構成要素は、第1の構成要素担持層1010の第1の外面1014上と、第2の構成要素担持層1012の反対側の表面1016上に取り付けられ得る。構成要素担持層1010、1012は、マイクロチャネル部材1008の両側に取り付けられる。マニホルド1004、1006は、コネクタ1020、1022を含み得、コネクタ1020、1022は、マニホルド1004、1006内にねじ込まれ得る。
【0078】
構成要素担持層1010、1012のそれぞれは、1つまたは複数のPCB層、構成要素担持層と導電層(図示せず)の組合せ、またはPCBとして実装され得る。一実施形態では、構成要素担持層1010、1012とマイクロチャネル部材1008との間に導電層(図示せず)が配設される。別の実施形態では、マイクロチャネル部材1008の両側に2つのPCBが配設される。
【0079】
一実施形態では、マイクロチャネル部材1008は、中心部材1030と、外部フランジ1032、1034と、を有する単一の「H」形状の構成要素である。中心部材1030は、プレートまたは層と呼ばれることがある。構成要素担持層1010、1012は、中心部材1030の両側に取り付けられる。マイクロチャネル部材1008は、マニホルド1004、1006の間で延び、マニホルド1004、1006に接続される。Oリング1036、1038が、マニホルド1004、1006とマイクロチャネル部材1008との間に配設される。フランジ1032、1034は、ファスナ1044がそれを通じて延び、マニホルド1004、1006内にねじ込まれ得る穴1040を含む。マニホルド1004、1006は、くぼんだ内側区間を含み(マニホルド1004の1つのくぼんだ内側区間1050が示されている)、くぼんだ内側区間は、Oリング1036、1038と、フランジ1032、1034と、を受ける。
【0080】
構成要素担持層1010、1012は、ファスナ(たとえば、図8Aに示されるファスナ)を介してマイクロチャネル部材1008に取り付けられ、ファスナは、構成要素担持層1010、1012およびマイクロチャネル部材1008内の穴1060、1062を通じて延び、ACボックスの側壁に取り付けられる。コネクタ1020、1022は、コネクタ1020、1022をマニホルド1004、1006に対して封止するOリング1070、1072をそれぞれ有し得る。コネクタ1020、1022は、マニホルド1004、1006の穴1074、1076で受けられる。
【0081】
マイクロチャネルは、中心部材1030と、フランジ1032、1034と、を通じて延び得る。マイクロチャネルは直線形状であり得、またはシヌソイド形状のパターンなどの異なるパターンを有し得る。中心部材1030のマイクロチャネルのグループが、スロット1080、1082、1084、1086によって表されている。例示的な直線形状およびシヌソイド形状のパターンが、図12および13に示されている。マイクロチャネルは、前述のように間隔を置いて配置され、かつ/あるいは他の間隔および/またはグループ分けを有し得る。マニホルド1004、1006のそれぞれは、マイクロチャネルの端部に対応する1つまたは複数の通路を含み得る。マニホルド1004の1つまたは複数の通路が、スロット1090によって表されている。マニホルド1004、1006がHDPEで形成され得る。
【0082】
図11A~Bは、一体的に形成されたマニホルド1102、1104を有する別の例示的マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路1100の斜視図を示す。マイクロチャネルアセンブリ冷却電力回路1100は、マニホルド1102、1104と、マイクロチャネルを含むマイクロチャネル部材1108と、を含むマイクロチャネルアセンブリ1101と、構成要素担持層1110、1112と、を含む。構成要素担持層1110、1112は、その上に電子構成要素が取り付けられていないように示されているが、使用時には、その上に取り付けられた電子構成要素を含む。マイクロチャネルは、入力マニホルド1102から出力マニホルド1104まで延びる。電子構成要素は、第1の構成要素担持層1110の第1の外面1114上と、第2の構成要素担持層1112の反対側の表面1116上に取り付けられ得る。構成要素担持層1110、1112は、マイクロチャネル部材1108の両側に取り付けられる。マイクロチャネル部材1108は、プレートおよび/または層と呼ばれることがある。
【0083】
構成要素担持層1110、1112のそれぞれは、1つまたは複数のPCB層、構成要素担持層と導電層(図示せず)の組合せ、またはPCBとして実装され得る。一実施形態では、構成要素担持層1110、1112とマイクロチャネル部材1108との間に導電層(図示せず)が配設される。別の実施形態では、マイクロチャネル部材1108の両側にPCBが配設される。
【0084】
マニホルド1104、1106は、突起接続部分1120、1122を含み得、突起接続部分1120、1122がねじ込まれ得る。マイクロチャネルアセンブリ1101は、マニホルド1102、1104と、マイクロチャネル部材1108と、突起接続部分1120、1122と、を含む単一の構成要素として形成され得る。マニホルドとマイクロチャネル部材が単一の構成要素として一体的に形成されるので、この単体構造により、マニホルドとマイクロチャネル部材との間の漏れの機会が解消される。マイクロチャネル部材1108は、図4、5、9B、10B、12、および13に示されるものと類似のマイクロチャネルを含む。突起接続部分1120、1122がコネクタに接続され得、コネクタは、突起接続部分1120、1122に対してねじ込まれ、Oリングによって封止され得る。コネクタは、突起接続部分1120、1122に対してねじ込まれるように構成されためねじ端部を有することを除いて、図9A~10Bのコネクタ920、922、1020、1022と類似のものであり得る。構成要素担持層1110、1112は、ACボックスの側壁に取り付けられるように穴1130、1132を通じて延びるファスナを介して、マイクロチャネル部材1108上に保持され得る。
【0085】
図12は、直線形状のマイクロチャネル1204、1206、1208、1210のセットを含むマイクロチャネルアセンブリのマイクロチャネル部分1200を示す。直線形状のマイクロチャネル1204、1206、1208、1210のセットは、それぞれの数のマイクロチャネルを含む。4つのマイクロチャネルのセットが示されているが、異なる数のセットが含まれ得る。マイクロチャネルのセットのそれぞれのマイクロチャネルの数は、図示されるように、同一であり、または異なるものであり得る。マイクロチャネルの各セットのマイクロチャネル間の間隔は、マイクロチャネルの他の各セットのマイクロチャネル間の間隔と同一であり、または異なるものであり得る。図示される例では、マイクロチャネルの各セットのマイクロチャネル間の間隔は、同一である。隣接するマイクロチャネルのセット間の間隔は、図示されるように、同一であり、または異なるものであり得る。マイクロチャネルアセンブリは、図11のマイクロチャネルアセンブリ1101と同様に構成され得る。図12には図示されていないが、マイクロチャネルアセンブリは、入力および出力突起接続部分を有するマニホルドを含む。
【0086】
図13は、シヌソイド形(または波形)のマイクロチャネル1304、1306、1308、1310のセットを含むマイクロチャネルアセンブリの一部1300を示す。マイクロチャネルアセンブリは、図11のマイクロチャネルアセンブリ1101と同様に構成され得、図示されるように、マニホルド(またはマニホルド端部)1320、1322と、マイクロチャネル部材1324と、を含み得る。マイクロチャネル部材1324は、マニホルド1320、1322の間で延び、マイクロチャネル1304、1306、1308、1310を含み、PCB層とACボックスの側壁を接続するためにファスナがそれを通じて延びる穴1327を含み得る。マニホルド端部1320、1322は、マイクロチャネル1304、1306、1308、1310の端部にわたって横方向に延び、マイクロチャネル1304、1306、1308、1310から冷却材を供給し、冷却材を受けるチャネル1324、1326をそれぞれ含む。図12には図示されていない、図12のマイクロチャネルアセンブリのマニホルドが、図13のマニホルドアセンブリのマニホルド端部1320、1322と同様に構成され得る。マニホルド端部1320、1322は、突起接続部分1330、1332を含む。
【0087】
チャネル1324、1326間の所与の距離についての直線形状のマイクロチャネルと比べて、同一の所与の距離についてのマイクロチャネルの長さが増大するように、マイクロチャネル1304、1306、1308、1310は、波形パターンを有する。長さの増大により、任意の瞬間でのマイクロチャネル内の冷却材の量と、マイクロチャネルの冷却能力と、マイクロチャネルによって実現される熱放散量とが増大する。シヌソイド形のマイクロチャネルは、直線形状のマイクロチャネルと比べて、熱エネルギーを吸収することができる速度が増加する。4つのセットのシヌソイド形のマイクロチャネルが示されているが、異なる数のセットが含まれ得る。シヌソイド形のマイクロチャネルのセットのそれぞれのマイクロチャネルの数は、図示されるように、同一であり、または異なるものであり得る。シヌソイド形のマイクロチャネルの各セットのシヌソイド形のマイクロチャネル間の間隔は、シヌソイド形のマイクロチャネルの他の各セットのシヌソイド形のマイクロチャネル間の間隔と同一であり、または異なるものであり得る。図示される例では、シヌソイド形のマイクロチャネルの各セットのマイクロチャネル間の間隔は、同一である。隣接するシヌソイド形のマイクロチャネルのセット間の間隔は、図示されるように、同一であり、または異なるものであり得る。
【0088】
図4、5および8A~13の実施形態のマイクロチャネルは、円形、卵形(または楕円)、および/または長方形断面を有し得る。一例として、長方形断面は、2000マイクロメートル(μm)の長さと、500μmの幅(または高さ)と、を有し得る。円形断面は、500μmの直径を有し得る。卵形断面は、長寸法2000μmおよび短寸法500μmのアスペクト比1:0.25を有し得る。円形、卵形、および長方形断面が同一の幅(または高さ)寸法を有するようにすることにより、マイクロチャネル部材の正味の幅(または高さ)の増大はない。マイクロチャネル部材の幅(または高さ)は、チャネル1324、1326に対して平行であり、かつ図13の入口チャネル1324から出口チャネル1326までの冷却材の流れの方向に対して垂直な方向で測定された寸法である。
【0089】
本明細書で開示されるマイクロチャネル層および部材が構成され得、マイクロチャネルを通る流量が、マイクロチャネルを通る冷却材の層流または乱流を与えるように設定され得る。層流とは、一定の流線に沿って生じる流れを指すのに対して、乱流とは、カオス的流動パターンを指す。流れがカオス的になるほど、冷却材への熱伝達が多くなる。冷却材の流量が、層流または乱流を与えるように調節され得る。流量が第1の所定のしきい値未満であるとき、層流が与えられ得、第2の所定のしきい値を超えるとき、乱流が与えられ得る。乱流は、冷却材がマイクロチャネルを通じて移動するときに、より良好に熱エネルギーを吸収できるために、層流に勝る冷却の向上を実現する。
【0090】
一例として、マイクロチャネルのレイノルズ数Reが1000未満であるとき、層流が与えられ得、レイノルズ数が2500より大きいとき、乱流が与えられ得る。1500~2500のレイノルズ数範囲が、冷却材の流れが層流または乱流であり得る過渡的範囲である。1000~1500のレイノルズ数範囲は、冷却材の流れが層流または乱流であり得る未分類の範囲を指す。レイノルズ数Reは、図3のコントローラ340によって設定され、決定され、かつ/または満たされ得る。コントローラ340は、層流モードで動作するか、それとも乱流モードで動作するかを決定し、それに応じて流量および/またはレイノルズ数を設定し得る。流量とレイノルズ数Reとの間の例示的関係が式6~8によって与えられ、ただしvは、流体の平均速度であり、dは、マイクロチャネルの水力直径であり、sは秒であり、ρは密度であり、μは力学的粘性である。
【数6】
【数7】
【数8】
例示的値が式9~14によって与えられ、ただしμは水の力学的粘性であり、kgはキログラムであり、mはメートルであり、lはマイクロチャネルの長さであり、Paはパスカルであり、1パスカルは1ニュートン/平方メートルの圧力であり、ρは水の密度であり、qは流量であり、mLはミリリットルであり、minは分である。
【数9】
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【0091】
本明細書で開示される例は、所与の熱負荷に対して高い放散能力を有する、全フットプリントが削減された統合マイクロチャネルアセンブリを含む。層、マイクロチャネル部材、PCBなどの開示される積重ねにより、ACボックスの側壁に容易に取り付けられる薄型構成が得られ、ACボックス内の空間を増大させることが可能となる。コンパクトな薄型構成は、より低い熱質量を有し、従来の設計の10倍の量の熱放散を実現する。この例はスケーラブルであり、様々なタイプの冷却材を使用し得る。この例は、様々なマイクロチャネル数、マイクロチャネル間の間隔、マイクロチャネルのセット間の間隔を有するマイクロチャネルと、様々な形状の断面を有するマイクロチャネルと、マニホルド間の様々なタイプの経路延在パターン(たとえば、直線形またはシヌソイド形)を有するマイクロチャネルと、を含み得る。
【0092】
上記の説明は、例示的な性質のものに過ぎず、決して本開示、その適用、または使用を限定するものではない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実装され得る。したがって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を調べるときに他の修正形態が明らかとなるので、本開示の真の範囲がそのように限定されるべきではない。本開示の原理を変更することなく、方法の中の1つまたは複数のステップが、異なる順序で(または同時に)実行され得ることを理解されたい。さらに、実施形態のそれぞれが、いくつかの特徴を有するものとして上記で説明されたが、本開示の任意の実施形態に関して説明された特徴のうちの任意の1つまたは複数が、他の実施形態のいずれかの特徴で、かつ/または他の実施形態のいずれかの特徴との組合せが明示的に説明されない場合であっても、その組合せで実装され得る。言い換えれば、記載の実施形態は相互排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態の互いの置換が、本開示の範囲内にとどまる。
【0093】
要素間(たとえば、モジュール、回路素子、半導体層などの間)の空間的および機能的関係が、「接続される」、「係合する」、「結合される」、「隣接する」、「の隣に(next to)」、「の上部に(on top of)」、「の上に(above)」、「の下に(below)」、および「配設される」を含む様々な用語を使用して説明される。「直接的」と明示的に説明されるのでない限り、第1の要素と第2の要素との間の関係が上記の開示で説明されるとき、他の介在要素が第1の要素と第2の要素との間に存在しない場合、その関係は直接的関係であり得るが、1つまたは複数の介在要素が第1の要素と第2の要素との間に(空間的または機能的に)存在する場合、間接的関係でもあり得る。本明細書では、A、B、およびCのうちの少なくとも1つという語句は、非排他的論理ORを使用して、論理(A OR B OR C)を意味すると解釈すべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」を意味すると解釈すべきではない。
【0094】
いくつかの実装では、コントローラは、システムの部分であり、システムは、前述の例の部分であり得る。そのようなシステムは、処理工具、チャンバ、処理用のプラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウェハペデスタル、ガスフローシステムなど)を含む半導体処理機器を備え得る。こうしたシステムは、半導体ウェハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステムの動作を制御するための電子回路と一体化され得る。電子回路は「コントローラ」と呼ばれることがあり、コントローラは、システムの様々な構成要素またはサブパーツを制御し得る。システムの処理要件および/またはタイプに応じて、コントローラは、処理ガスの送達、温度設定(たとえば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送達設定、位置および動作設定、工具内および工具外へのウェハ移送、ならびに特定のシステムに接続され、またはインターフェースされる他の移送工具および/またはロードロックを含む、本明細書で開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされ得る。
【0095】
大まかに言うと、コントローラは、命令を受け取り、命令を発行し、操作を制御し、洗浄走査を可能にし、エンドポイント測定を可能にすることなどを行う、様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子回路と定義され得る。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)と定義されるチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいはプログラム命令(たとえば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含み得る。プログラム命令は、特定のプロセスを実施するための、または半導体ウェハについての動作パラメータを定義する、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形の、コントローラまたはシステムに通信される命令であり得る。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/またはウェハのダイの製造中の1つまたは複数の処理ステップを実施するためにプロセスエンジニアによって定義されるレシピの部分であり得る。
【0096】
コントローラは、いくつかの実装では、システムと一体化され、システムに結合され、またはシステムにネットワークされ、あるいはそれらの組合せであるコンピュータの一部であり、またはコンピュータに結合され得る。たとえば、コントローラは、ウェハ処理のリモートアクセスを可能にし得る「クラウド」または製造ホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部の中にあり得る。コンピュータは、製造操作の現在の進行を監視し、過去の製造操作の履歴を検査し、複数の製造操作から傾向または性能メトリックを検査し、現処理のパラメータを変更し、現処理に続く処理ステップを設定し、または新しいプロセスを開始するために、システムへのリモートアクセスを可能にし得る。いくつかの例では、リモートコンピュータ(たとえばサーバ)が、ネットワークを介してシステムにプロセスレシピを提供し得、ネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含み得る。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含み得、次いでパラメータおよび/または設定が、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは、1つまたは複数の動作中に実施すべき処理ステップのそれぞれについてのパラメータを指定するデータの形の命令を受け取る。パラメータは実施すべきプロセスのタイプ、およびコントローラがインターフェースまたは制御するように構成される工具のタイプに特有のものであり得ることを理解されたい。したがって、前述のように、コントローラは、互いにネットワークされ、本明細書に記載のプロセスおよび制御などの共通の目的に向けて機能する1つまたは複数の別個のコントローラを備えることなどによって分散され得る。そのような目的の分散コントローラの一例は、チャンバ上のプロセスを制御するように組み合わされる、リモートに(プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの部分としてなど)位置する1つまたは複数の集積回路と通信するチャンバ上の1つまたは複数の集積回路である。
【0097】
限定はしないが、例示的システムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、クリーンチャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウェハの製作および/または製造で関連付けられ、または使用され得る任意の他の半導体処理システムを含み得る。
【0098】
前述のように、工具によって実施すべきプロセスステップに応じて、コントローラは、他の工具回路またはモジュール、他の工具構成要素、クラスタ工具、他の工具インターフェース、隣接する工具、近隣の工具、工場全体にわたって配置される工具、メインコンピュータ、別のコントローラ、あるいはウェハのコンテナを半導体製造工場内の工具位置および/またはロードポートの間で運ぶ材料移送で使用される工具のうちの1つまたは複数と通信し得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル層と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
少なくとも1つの構成要素担持層を備えるプリント回路板であって、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記入力マニホルドと前記出力マニホルドとの間の前記マイクロチャネル層に取り付けられ、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、プリント回路板と、
を備え
前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板の層間に配設され、それによって前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板内に埋め込まれる、冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、
前記マイクロチャネル層の第1の側面上に配設された第1の構成要素担持層と、
前記第1の側面と反対側の前記マイクロチャネル層の第2の側面上に配設された第2の構成要素担持層と、
を備える、冷却システム。
【請求項3】
請求項に記載の冷却システムであって、
第1のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第1の構成要素担持層との間に配設された第1の導電層と、
第2のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第2の構成要素担持層との間に配設された第2の導電層と、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項4】
請求項1に記載の冷却システムであって、
交流ボックスをさらに備え、
前記マイクロチャネルアセンブリおよび前記プリント回路板が、前記交流ボックスの同一の内部側壁上に取り付けられる、冷却システム。
【請求項5】
請求項に記載の冷却システムであって、前記交流ボックスがハーメチックシールされる、冷却システム。
【請求項6】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが、マイクロチャネルの第1のセットと、マイクロチャネルの第2のセットと、を含むマイクロチャネルの複数のセットを備え、
マイクロチャネルの前記複数のセットのうちの2つの隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットのそれぞれの中のマイクロチャネル間の距離よりも長い、冷却システム。
【請求項7】
請求項に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数とは異なる、冷却システム。
【請求項8】
請求項に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数と同一である、冷却システム。
【請求項9】
請求項に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離とは異なる、冷却システム。
【請求項10】
請求項に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離と同一である、冷却システム。
【請求項11】
請求項に記載の冷却システムであって、
複数の導電層であって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、複数の構成要素担持層を含み、
前記複数の導電層が、前記マイクロチャネル層と、前記複数の構成要素担持層との間に配設される、複数の導電層と、
前記複数のマイクロチャネルのセット間の空間で、前記マイクロチャネル層を通じて延び、前記複数の導電層の導電性トレースと接触するバイアと、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項12】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
【請求項13】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
【請求項14】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル層が、単体構造を形成する、冷却システム。
【請求項15】
請求項1に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項16】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル部材と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
第1のプリント回路板層と、第2のプリント回路板層と、を含む複数のプリント回路板層であって、前記第1のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第1の側面上に配設され、前記第2のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第2の側面上に配設され、前記複数のプリント回路板層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、複数のプリント回路板層と、
を備え
マイクロチャネルアセンブリは、第1のプリント回路板および第2のプリント回路板を冷却する単一のマイクロチャネル層のみを含み、
前記第1のプリント回路板は、前記第1のプリント回路板層を有し、
前記第2のプリント回路板は、前記第1のプリント回路板層を有する、冷却システム。
【請求項17】
請求項16に記載の冷却システムであって、
前記第1のプリント回路板層が、第1の構成要素担持層と、第1の導電層と、を備え、
前記第2のプリント回路板層が、第2の構成要素担持層と、第2の導電層と、を備える、冷却システム。
【請求項18】
請求項17に記載の冷却システムであって、
前記第1の導電層が第1のパターンの導電性トレースを備え、
前記第2の導電層が第2のパターンの導電性トレースを備える、冷却システム。
【請求項19】
請求項16に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネル部材が、
前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドに接続するように構成された複数のフランジと、
前記複数のフランジ間に延び、前記複数のマイクロチャネルを含む中心部材と、
を備える、冷却システム。
【請求項20】
請求項19に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと前記中心部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
【請求項21】
請求項19に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジが、前記中心部材に対して垂直に延び、
前記複数のフランジおよび前記中心部材が、「H」形状の断面を有する、冷却システム。
【請求項22】
請求項19に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のガスケットをさらに備える、冷却システム。
【請求項23】
請求項19に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のOリングをさらに備える、冷却システム。
【請求項24】
請求項16に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
【請求項25】
請求項16に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
【請求項26】
請求項16に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
【請求項27】
請求項16に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
【請求項28】
請求項16に記載の冷却システムであって、前記第1のプリント回路板と、前記第2のプリント回路板と、を備える、冷却システム。
【請求項29】
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル部材と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
第1のプリント回路板層と、第2のプリント回路板層と、を含む複数のプリント回路板層であって、前記第1のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第1の側面上に配設され、前記第1の側面に接触し、前記第2のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第2の側面上に配設され、前記第2の側面に接触し、前記複数のプリント回路板層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む電力回路を備える、複数のプリント回路板層と、
を備える、冷却システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
前述のように、工具によって実施すべきプロセスステップに応じて、コントローラは、他の工具回路またはモジュール、他の工具構成要素、クラスタ工具、他の工具インターフェース、隣接する工具、近隣の工具、工場全体にわたって配置される工具、メインコンピュータ、別のコントローラ、あるいはウェハのコンテナを半導体製造工場内の工具位置および/またはロードポートの間で運ぶ材料移送で使用される工具のうちの1つまたは複数と通信し得る。また本開示は以下の形態として実現できる。
[形態1]
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル層と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
少なくとも1つの構成要素担持層を備えるプリント回路板であって、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記入力マニホルドと前記出力マニホルドとの間の前記マイクロチャネル層に取り付けられ、前記少なくとも1つの構成要素担持層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、プリント回路板と、
を備える、冷却システム。
[形態2]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板の層間に配設され、それによって前記マイクロチャネル層が、前記プリント回路板内に埋め込まれる、冷却システム。
[形態3]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、
前記マイクロチャネル層の第1の側面上に配設された第1の構成要素担持層と、
前記第1の側面と反対側の前記マイクロチャネル層の第2の側面上に配設された第2の構成要素担持層と、
を備える、冷却システム。
[形態4]
形態3に記載の冷却システムであって、
第1のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第1の構成要素担持層との間に配設された第1の導電層と、
第2のパターンの導電性トレースを備え、前記マイクロチャネル層と前記第2の構成要素担持層との間に配設された第2の導電層と、
をさらに備える、冷却システム。
[形態5]
形態1に記載の冷却システムであって、
交流ボックスをさらに備え、
前記マイクロチャネルアセンブリおよび前記プリント回路板が、前記交流ボックスの同一の内部側壁上に取り付けられる、冷却システム。
[形態6]
形態5に記載の冷却システムであって、前記交流ボックスがハーメチックシールされる、冷却システム。
[形態7]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが、マイクロチャネルの第1のセットと、マイクロチャネルの第2のセットと、を含むマイクロチャネルの複数のセットを備え、
マイクロチャネルの前記複数のセットのうちの2つの隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットのそれぞれの中のマイクロチャネル間の距離よりも長い、冷却システム。
[形態8]
形態7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数とは異なる、冷却システム。
[形態9]
形態7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記第1のセット内のマイクロチャネル数が、マイクロチャネルの前記第2のセット内のマイクロチャネル数と同一である、冷却システム。
[形態10]
形態7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離とは異なる、冷却システム。
[形態11]
形態7に記載の冷却システムであって、
マイクロチャネルの前記複数のセットの第1の隣接するセット間の距離が、マイクロチャネルの前記複数のセットの第2の隣接するセット間の距離と同一である、冷却システム。
[形態12]
形態7に記載の冷却システムであって、
複数の導電層であって、
前記少なくとも1つの構成要素担持層が、複数の構成要素担持層を含み、
前記複数の導電層が、前記マイクロチャネル層と、前記複数の構成要素担持層との間に配設される、複数の導電層と、
前記複数のマイクロチャネルのセット間の空間で、前記マイクロチャネル層を通じて延び、前記複数の導電層の導電性トレースと接触するバイアと、
をさらに備える、冷却システム。
[形態13]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
[形態14]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
[形態15]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル層が、単体構造を形成する、冷却システム。
[形態16]
形態1に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
[形態17]
基板処理工具の電力回路用の冷却システムであって、
マイクロチャネルアセンブリであって、
入力マニホルドと、
出力マニホルドと、
前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに延び、前記入力マニホルドから前記出力マニホルドに冷却材を渡すように構成された複数のマイクロチャネルを備えるマイクロチャネル部材と、
を備える、マイクロチャネルアセンブリと、
第1のプリント回路板層と、第2のプリント回路板層と、を含む複数のプリント回路板層であって、前記第1のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第1の側面上に配設され、前記第2のプリント回路板層が、前記マイクロチャネル部材の第2の側面上に配設され、前記複数のプリント回路板層が、前記基板処理工具の1つまたは複数の電気構成要素に電力供給するように構成された複数の電気構成要素を含む前記電力回路を備える、複数のプリント回路板層と、
を備える、冷却システム。
[形態18]
形態17に記載の冷却システムであって、
前記第1のプリント回路板層が、第1の構成要素担持層と、第1の導電層と、を備え、
前記第2のプリント回路板層が、第2の構成要素担持層と、第2の導電層と、を備える、冷却システム。
[形態19]
形態18に記載の冷却システムであって、
前記第1の導電層が第1のパターンの導電性トレースを備え、
前記第2の導電層が第2のパターンの導電性トレースを備える、冷却システム。
[形態20]
形態17に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネル部材が、
前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドに接続するように構成された複数のフランジと、
前記複数のフランジ間に延び、前記複数のマイクロチャネルを含む中心部材と、
を備える、冷却システム。
[形態21]
形態20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと前記中心部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
[形態22]
形態20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジが、前記中心部材に対して垂直に延び、
前記複数のフランジおよび前記中心部材が、「H」形状の断面を有する、冷却システム。
[形態23]
形態20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のガスケットをさらに備える、冷却システム。
[形態24]
形態20に記載の冷却システムであって、
前記複数のフランジと、前記入力マニホルドおよび前記出力マニホルドとの間に配設された複数のOリングをさらに備える、冷却システム。
[形態25]
形態17に記載の冷却システムであって、
前記入力マニホルド、前記出力マニホルド、および前記マイクロチャネル部材が、単一の構成要素として一体的に形成される、冷却システム。
[形態26]
形態17に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルが直線形状である、冷却システム。
[形態27]
形態17に記載の冷却システムであって、前記複数のマイクロチャネルがシヌソイド形状を有する、冷却システム。
[形態28]
形態17に記載の冷却システムであって、
前記マイクロチャネルアセンブリを通じて前記冷却材を循環させるように構成されたポンプと、
層流モードまたは乱流モードでの動作を選択し、それに応じて前記ポンプを操作するように構成されたコントローラと、
をさらに備える、冷却システム。
【国際調査報告】