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特表2025-501542専用のアライメント構造なしにアライメント信号を生成すること
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】専用のアライメント構造なしにアライメント信号を生成すること
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/00 20060101AFI20250115BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20250115BHJP
【FI】
G03F9/00 H
H01L21/68 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536992
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-08-14
(86)【国際出願番号】 EP2022085770
(87)【国際公開番号】W WO2023117610
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/293,504
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】パテル,アービッド
(72)【発明者】
【氏名】アダムズ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ディクソン,リサ
(72)【発明者】
【氏名】アールツ,イゴール,マセウス,ペトロネラ
【テーマコード(参考)】
2H197
5F131
【Fターム(参考)】
2H197EA11
2H197EA14
2H197EA18
2H197EB01
2H197EB16
2H197EB23
2H197HA03
2H197HA05
2H197HA10
2H197JA23
5F131AA02
5F131AA10
5F131BA13
5F131BA39
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA02
5F131EA06
5F131EA22
5F131EA23
5F131EA27
5F131FA10
5F131FA17
5F131FA32
5F131FA33
5F131FA37
5F131KA03
5F131KA16
5F131KA17
5F131KA34
5F131KA47
5F131KA72
5F131KB06
5F131KB07
5F131KB12
5F131KB32
5F131KB53
(57)【要約】
半導体製造プロセスの一部として基板の層内のフィーチャのアライメントのためのアライメント信号を生成することが記載されている。本システム及び方法は、専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された半導体ウェーハ内の既存の構造を利用するため、アライメント信号を生成する一般的な方法よりも高速であり、より多くの情報を生成する。パターン形成された半導体ウェーハのフィーチャ(専用のアライメントマークではない)が連続的にスキャンされ、スキャンは、フィーチャに放射を連続的に照射すること、及びフィーチャからの反射放射を連続的に検出することを含む。スキャンは、フィーチャに対して垂直に、フィーチャの片側に沿って、又はフィーチャの両側に沿って実行される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メトロロジ信号を生成するためのシステムであって、前記システムが、
専用のアライメント構造と異なる、パターン形成された基板のフィーチャに放射を照射するように構成された放射源と、
前記フィーチャからの反射放射を検出するように構成されたセンサと、
前記フィーチャに関する測定情報を含む前記メトロロジ信号を、検出した前記フィーチャからの反射放射に基づいて生成するように構成された1つ以上のプロセッサと
を備えたシステム。
【請求項2】
前記フィーチャが、回折信号を供給できる1つ以上の構造を前記パターン形成された基板に含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記フィーチャが、前記専用のアライメント構造、及び前記フィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造と異なる、請求項1又は2のシステム。
【請求項4】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが連続している、請求項1から3のいずれか一項のシステム。
【請求項5】
前記フィーチャが広角回折を生成できる構造であり、前記スキャンが、
前記フィーチャに対して垂直に、
前記放射のスポットサイズが、前記フィーチャの片側を覆うように構成される場合に、前記フィーチャの前記片側に沿って、又は
前記放射の前記スポットサイズが、前記フィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、前記フィーチャの両側に沿って
実行される、請求項4のシステム。
【請求項6】
前記フィーチャが、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジを含み、前記フィーチャが、測定対象領域に及ぶ長さを有する、請求項1から5のいずれか一項のシステム。
【請求項7】
微細なピッチが1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、前記スキャンが前記フィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、また前記フィーチャが、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、請求項1から7のいずれか一項のシステム。
【請求項9】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、前記スキャンが前記専用のアライメント構造の代わりに前記パターン形成された基板の前記フィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、請求項1から8のいずれか一項のシステム。
【請求項10】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記メトロロジ信号が他の周囲構造から分離された前記フィーチャのスキャンに基づいて較正される、請求項1から9のいずれか一項のシステム。
【請求項11】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記メトロロジ信号が垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される、請求項1から10のいずれか一項のシステム。
【請求項12】
前記メトロロジ信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、前記並列フランクスキャンからの前記信号が、前記フィーチャの第1のスキャンからの信号と前記フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、請求項1から11のいずれか一項のシステム。
【請求項13】
前記メトロロジ信号が、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、前記2つの並列フランクスキャンからの前記信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、前記フィーチャの第1のスキャンからの信号と、前記フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ又は異なる基板間の同じダイを含む、請求項1から12のいずれか一項のシステム。
【請求項14】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、前記事前に定められたスキャン速度及び/又は前記所定のサンプリングレートが、前記フィーチャのサイズに基づいて決定される、請求項1から13のいずれか一項のシステム。
【請求項15】
前記事前に定められたスキャン速度及び/又は前記所定のサンプリングレートが、前記フィーチャの前記サイズに基づいて調整可能である、請求項14のシステム。
【請求項16】
スキャンし得るフィーチャのサイズが、前記事前に定められたスキャン速度の前記所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される、請求項14又は15のシステム。
【請求項17】
前記フィーチャがライン及び/又はエッジを含み、前記専用のアライメント構造が回折格子を含み、前記ライン及び/又はエッジフィーチャが前記回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する、請求項1から16のいずれか一項のシステム。
【請求項18】
前記メトロロジ信号が、アライメント信号又はオーバーレイ信号である、請求項1から17のいずれか一項のシステム。
【請求項19】
前記1つ以上のプロセッサが更に、前記メトロロジ信号に基づいて、前記フィーチャのアライメント検査位置を決定するように構成される、請求項1から18のいずれか一項のシステム。
【請求項20】
前記フィーチャが半導体デバイス構造内の前記基板の層に含まれており、前記1つ以上のプロセッサが更に、前記メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整するように構成される、請求項1から19のいずれか一項のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] この出願は、2021年12月23日に出願された米国仮特許出願第63/293,504号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] この記述は、概して専用のアライメント構造を必要とせずにアライメント信号を生成することに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 例えば集積回路(IC)の製造にリソグラフィ投影装置を使用することができる。パターニングデバイス(例えば、マスク)が、ICの個々の層に対応するパターン(「設計レイアウト」)を含む又は提供することがあり、このパターンは、ターゲット部分をパターニングデバイス上のパターンを介して照射することなどの方法によって、放射感応性材料(「レジスト」)の層でコーティングされた基板(例えば、シリコンウェーハ)上の(例えば、1つ以上のダイを含む)ターゲット部分上に転写することができる。一般に、単一の基板には、リソグラフィ投影装置によるパターンの転写が1つずつ連続して行われる複数の隣接したターゲット部分が含まれる。リソグラフィ投影装置の1つのタイプでは、パターニングデバイス全体のパターンは1つのターゲット部分上に一工程で転写される。そのような装置は一般にステッパと呼ばれている。一般にステップアンドスキャン装置と呼ばれる別の装置では、投影ビームがパターニングデバイスを所定の基準方向(「スキャン」方向)にスキャンする一方、基板をこの基準方向と平行又は逆平行に同期的に移動させる。パターニングデバイス上のパターンの異なる部分が、漸次1つのターゲット部分に転写される。一般に、リソグラフィ投影装置は縮小率M(例えば、4)を有することになるため、基板が移動する速度Fは、投影ビームがパターニングデバイスをスキャンする速度の1/M倍になる。本明細書で説明されるリソグラフィデバイスに関するより多くの情報は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,046,792号から得ることができる。
【0004】
[0004] パターンをパターニングデバイスから基板に転写する前に、基板はプライミング、レジストコーティング、及びソフトベークなどの様々な手順を経ることがある。露光後、基板は露光後ベーク(PEB)、現像、ハードベーク及び転写されたパターンの計測/検査などの他の手順(「露光後手順」)にさらされることがある。この一連の手順は、デバイス、例えばICの個々の層を製造する基礎として用いられる。次に、基板はエッチング、イオン注入(ドーピング)、金属化、酸化、堆積、化学機械研磨などの、そのすべてがデバイスの個々の層を完成させることを目的とする様々なプロセスを経ることがある。デバイスにいくつかの層が必要な場合は、手順全体、又はその変形手順が各層に対して繰り返される。最終的に、デバイスは基板上の各ターゲット部分に存在することになる。これらのデバイスは、次にダイシングやソーイングなどの技術によって互いに分離され、その結果、個々のデバイスをキャリアに取り付けたり、ピンに接続したりすることができる。
【0005】
[0005] したがって、半導体デバイスなどのデバイスの製造は、典型的に複数の製造プロセスを用いて基板(例えば、半導体ウェーハ)を処理して、デバイスの様々なフィーチャ及び多数の層を形成することを含む。そのような層及びフィーチャは通常、例えば堆積、リソグラフィ、エッチ、堆積、化学機械研磨、及びイオン注入を用いて製造及び処理される。多数のデバイスを基板上の複数のダイに製造し、次いで個々のデバイスに分離することがある。このデバイス製造プロセスをパターニングプロセスと見なすことがある。パターニングプロセスは、リソグラフィ装置においてパターニングデバイスを使用してパターニングデバイス上のパターンを基板に転写する、光学リソグラフィ及び/又はナノインプリントリソグラフィなどのパターニングステップを含み、典型的に任意選択的にではあるが、現像装置によるレジスト現像、ベークツールを使用する基板のベーキング、エッチ装置を使用するパターンを用いたエッチング、堆積などの、1つ以上の関連したパターン処理ステップを伴う。
【0006】
[0006] リソグラフィは、ICなどのデバイスの製造の中心工程であり、基板上に形成されたパターンが、マイクロプロセッサ、メモリチップなどのデバイスの機能素子を画定する。フラットパネルディスプレイ、マイクロ電子機械システム(MEMS)及びその他のデバイスの形成にも同様のリソグラフィ技術が用いられる。
【0007】
[0007] 半導体製造プロセスが進歩し続けるにつれて、機能素子の寸法は絶えず小型化されているが、その一方で、1つのデバイス当たりのトランジスタなどの機能素子の数は、一般に「ムーアの法則」と呼ばれる傾向に従って数十年にわたり着実に増加している。現状の技術では、デバイスの層は、深紫外線又は極端紫外線照明源からの照明を使用して基板上に設計レイアウトを投影するリソグラフィ投影装置を使用して製造され、100nmをかなり下回る、すなわち照明源(例えば、193nmの照明源)からの放射の波長の半分より小さい寸法を有する個別の機能素子が生成される。
【0008】
[0008] リソグラフィ投影装置の従来の解像限界よりも小さい寸法のフィーチャを印刷するこのプロセスは、一般に解像式CD=k×λ/NAに従う低kリソグラフィとして知られている。ここで、λは使用される放射の波長(現在、大抵の場合、248nm又は193nm)であり、NAはリソグラフィ投影装置における投影光学系の開口数であり、CDは「クリティカルディメンジョン」、すなわち一般には印刷される最小フィーチャサイズであり、kは経験的解像度係数である。一般に、kが小さければ小さいほど、特定の電気的機能性及び性能を達成するために設計者が計画した形状及び寸法に類似するパターンを基板上に再現することはより難しくなる。このような困難を克服するために、リソグラフィ投影装置、設計レイアウト、又はパターニングデバイスに、洗練された微調整ステップが適用される。これらには、限定ではないが、例えばNA及び光学コヒーレンス設定の最適化、カスタマイズされた照明スキーム、位相シフトパターニングデバイスの使用、設計レイアウトにおける光近接効果補正(OPC:optical proximity correction、「光学及びプロセス補正」と呼ばれることもある)、又は一般に「解像度向上技術」(RET:resolution enhancement techniques)と定義される他の方法が含まれる。
【発明の概要】
【0009】
[0009] 半導体製造プロセスの一部である、基板(例えば、半導体ウェーハ)の層内のフィーチャのアライメントのためのアライメント信号を生成することを説明する。本明細書で説明するシステム及び方法は、専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された半導体ウェーハ内の既存の構造を利用するため、アライメント信号を生成する一般的な方法よりも高速であり、より多くの情報を生成する。スキャンは、スキャンが一連の個別のアライメントマークではなく、既存のフィーチャに対して実行され、半導体ウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、また、フィーチャがデバイスダイの内部に架かり、処理及び/又はパッケージング問題を引き起こさないため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される。
【0010】
[0010] 以下に説明するように、パターン形成された半導体ウェーハのフィーチャ(専用のアライメントマークではない)が連続的にスキャンされることがあり、スキャンは、フィーチャに放射を連続的に照射すること、及びフィーチャからの反射放射を連続的に検出することを含む。スキャンは、フィーチャに対して垂直に、フィーチャの片側に沿って、又はフィーチャの両側に沿って実行される。一例として、スクライブラインは、アライメントに利用され得る既存のフィーチャである。
【0011】
[0011] ある実施形態によれば、メトロロジ信号を生成するためのシステムが提供される。
このシステムは、パターン形成された基板のフィーチャに放射を照射するように構成された放射源を備える。フィーチャは専用のアライメント構造とは異なる。このシステムは、フィーチャからの反射放射を検出するように構成されたセンサを備える。このシステムは、検出したフィーチャからの反射放射に基づいてメトロロジ信号を生成するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。メトロロジ信号には、フィーチャに関する測定情報が含まれる。
【0012】
[0012] 一部の実施形態では、フィーチャは、回折信号を供給できる1つ以上の構造をパターン形成された基板内に含む。
【0013】
[0013] 一部の実施形態では、フィーチャは、専用のアライメント構造、及びフィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造とは異なる。
【0014】
[0014] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、スキャンは連続している。
【0015】
[0015] 一部の実施形態では、フィーチャは広角回折を生成できる構造であり、スキャンは、フィーチャに対して垂直に、放射のスポットサイズが、ライン及び/又はエッジフィーチャの片側を覆うように構成される場合に、フィーチャの片側に沿って、又は放射のスポットサイズが、フィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、フィーチャの両側に沿って実行される。
【0016】
[0016] 一部の実施形態では、フィーチャは、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/又はエッジを含み、フィーチャは、測定対象領域に及ぶ長さを有する。
【0017】
[0017] 一部の実施形態では、微細なピッチは1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する。
【0018】
[0018] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、スキャンは、スキャンがフィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、またフィーチャが処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される。
【0019】
[0019] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、スキャンは、スキャンが専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された基板内のフィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される。
【0020】
[0020] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、メトロロジ信号は他の周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される。
【0021】
[0021] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、メトロロジ信号は垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される。
【0022】
[0022] 一部の実施形態では、メトロロジ信号は並列フランクスキャンからの信号を含む。フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含む。並列フランクスキャンからの信号は、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む。
【0023】
[0023] 一部の実施形態では、メトロロジ信号は、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含む。2つの並列フランクスキャンからの信号は、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含む。所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号と、フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む。異なる領域は、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む。
【0024】
[0024] 一部の実施形態では、照射及び検出はスキャンを含み、スキャンは、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行される。事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートは、フィーチャのサイズに基づいて決定される。
【0025】
[0025] 一部の実施形態では、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートは、フィーチャのサイズに基づいて調整可能である。
【0026】
[0026] 一部の実施形態では、スキャンし得るフィーチャのサイズは、事前に定められたスキャン速度の所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される。
【0027】
[0027] 一部の実施形態では、フィーチャはライン及び/又はエッジを含み、専用のアライメント構造は回折格子を含み、ライン及び/又はエッジフィーチャは回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する。
【0028】
[0028] 一部の実施形態では、メトロロジ信号は、アライメント信号又はオーバーレイ信号である。
【0029】
[0029] 一部の実施形態では、1つ以上のプロセッサは更に、メトロロジ信号に基づいて、フィーチャのアライメント検査位置を決定するように構成される。
【0030】
[0030] 一部の実施形態では、フィーチャは半導体デバイス構造内の基板の層に含まれており、1つ以上のプロセッサは更に、メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整するように構成される。
【0031】
[0031] 別の実施形態によれば、メトロロジ信号を生成する方法が提供される。この方法は、パターン形成された基板内の、専用のアライメント構造とは異なるフィーチャに放射を照射すること、フィーチャからの反射放射を検出すること、及び検出したフィーチャからの反射放射に基づいて、フィーチャに関する測定情報を含むメトロロジ信号を生成することを含む。
【0032】
[0032] 別の実施形態によれば、命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、コンピュータによって実行されるときに、パターン形成された基板内の、専用のアライメント構造とは異なるフィーチャに放射を照射すること、フィーチャからの反射放射を検出すること、及び検出したフィーチャからの反射放射に基づいて、フィーチャに関する測定情報を含むメトロロジ信号を生成することを含む動作を引き起こす、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
【0033】
[0033] 別の実施形態によれば、半導体製造プロセスの一部として基板の層内のフィーチャのアライメントのためのアライメント信号を生成する方法が提供される。この方法は、方法が、専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された半導体ウェーハ内の既存の構造に対して実行されるため、アライメント信号を生成する一般的な方法よりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される。この方法は、パターン形成された半導体ウェーハのライン及び/又はエッジフィーチャを連続的にスキャンすることを含み、ライン及び/又はエッジフィーチャは、パターン形成された半導体ウェーハに通常含まれる専用のアライメントマークとは異なる。スキャンは、ライン及び/又はエッジフィーチャに放射を連続的に照射すること、並びにライン及び/又はエッジフィーチャからの反射放射を連続的に検出することを含む。スキャンは、ライン及び/もしくはエッジフィーチャに垂直に、ライン及び/もしくはエッジフィーチャの片側に沿って、又はライン及び/もしくはエッジフィーチャの両側に沿って実行される。この方法は、検出したライン及び/又はエッジフィーチャからの反射放射に基づいて、半導体製造プロセスを調整するのに使用されるように構成されたアライメント信号を生成することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0034】
[0034] 上記の態様及び他の態様及び特徴は、添付の図と併せて以下の特定の実施形態の説明を検討することにより、当業者には明らかとなるであろう。
【0035】
図1】[0035] ある実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。
図2】[0036] ある実施形態によるリソグラフィセル又はクラスタの実施形態を概略的に示す。
図3】[0037] ある実施形態による例示的な検査システムを概略的に示す。
図4】[0038] ある実施形態による例示的なメトロロジ技術を概略的に示す。
図5】[0039] ある実施形態による検査システムの放射照射スポットとメトロロジターゲットとの関係を示す。
図6】[0040] ある実施形態によるメトロロジ信号を生成する方法を示す。
図7】[0041] ある実施形態による放射ビームの軌道がフィーチャに対して垂直であるスキャンの第1の可能なバージョンを示す。
図8】[0042] ある実施形態による放射ビームの軌道がフィーチャの一方のエッジをたどるスキャンの第2の可能なバージョンを示す。
図9】[0043] ある実施形態による放射ビームの軌道がフィーチャの両方のエッジをたどるスキャンの第3の可能なバージョンを示す。
図10】[0044] ある実施形態による、スキャン速度、サンプリングレート、及び最小解像可能フィーチャサイズの間の関係を定義する式を示しており、式中、DFは検出システム電子機器のカットオフ周波数を表す。
図11】[0045] ある実施形態による、メトロロジ信号較正の1つの可能な例を示す。
図12】[0046] ある実施形態による、歪んだ単一ライン構造を含む例示的なフィーチャに対するフランクスキャンを示す。
図13】[0047] ある実施形態による、歪んだライン構造(例えば、図12に示すライン構造と類似及び/又は同じ)に対するフランクスキャンを示すが、他の周囲パターンフィーチャ(「クラッタ」)を含む。
図14】[0048] ある実施形態による、本明細書に記載の対の(並列)フランクスキャン法の適用からのデータを示す。
図15】[0049] ある実施形態による例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
図16】[0050] ある実施形態による、図1と同様のリソグラフィ投影装置の概略図である。
図17】[0051] ある実施形態による、図16の装置のより詳細な図である。
図18】[0052] ある実施形態による、図16及び図17の装置のソースコレクタモジュールのより詳細な図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[0053] 半導体デバイス製造において、アライメントを決定することは、一般的に半導体デバイス構造の層におけるアライメントマーク(又は複数のマーク)の位置を決定することを含む。アライメントは、一般的にアライメントマークに放射を照射すること、及びアライメントマークから反射された異なる回折次数の放射の特性を比較することによって決定される。同様の技術が、オーバーレイ及び/又はその他のパラメータを測定するのに使用される。ますます小さくなるノードサイズに対応するために、ますます小さいメトロロジ(例えば、アライメント、オーバーレイなど)マークが必要となる。現在、アライメントマークなどのメトロロジマークは解像度サイズが40~50μmと小さい可能性がある。しかしながら、30μm以下のマークが望ましい。マークが小さいほど、面積が限られたフィールドに複数のマークを配置すること、スクライブライン内(例えば半分)にマークを配置すること、アライメントマークやその他のメトロロジマークに不要になった新たに利用可能なエリアにデバイス構造を配置すること、及び/又は基板のエッジにより近いところにマークを配置することが容易になる。残念ながら、半導体製造及び/又はその他の目的に使用し得るマークをこれほど小さく作成する利用可能な技術は現在のところない(例えば、これほど小さなマークを製造できたとしても、半導体製造プロセスにおいてメトロロジ、スループット、精度、互換性、ノイズ、ピッチ検出可能性、及び/又はその他の問題が発生する)。
【0037】
[0054] 有利なことに、本システム及び方法は、専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された基板(例えば、半導体ウェーハ)内の既存の構造を利用してメトロロジ信号を生成する。本明細書で説明するシステム及び方法は、一般的な方法よりも高速であり、より多くの情報を生成する。スキャンは、一連の個別のアライメントマークではなく、既存のフィーチャに対して実行され、基板(半導体ウェーハ)の広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、また、フィーチャがデバイスダイの内部に架かり、処理及び/又はパッケージング問題を引き起こさないため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される。例えば、現在、チップ設計者は、製品ダイではなく、スクライブレーンにのみアライメントマークを配置している。これは主に、1)アライメントマークが一時的な価値しか持たず、トランジスタやその他の製品フィーチャのためのスペースと競合するため、及び2)製品とアライメントマークとのフィーチャサイズ及びパターン密度の不一致が、研磨ステップが作用する表面が均一である場合に最も安定しているために製品及びアライメントマークを局所的に変形させる研磨ステップを引き起こすことが多いためである。「パッケージング」とは、チッププロセス設計者がスクライブレーン内に多数のメトロロジターゲット(アライメント、オーバーレイ、歩留まりテスト構造)を収める必要があるため、ターゲット間に大きなギャップを設けてスペースを無駄にする余裕がないことを意味する。そのため、従来のアライメントマークは、照明スポットが非決定論的に位置を偏らせるときに周囲構造に当たらないように十分な大きさにする必要がある。
【0038】
[0055] 簡単に説明すると、本明細書の記述は、概して半導体デバイスの製造及びパターン形成プロセスに関する。より具体的には、以下の段落では、システム及び/又は関連システムのいくつかのコンポーネントについて説明する。上記のように、これらのシステム及び方法は、例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるアライメントの測定、又はその他の操作に使用されることがある。
【0039】
[0056] 本明細書では、半導体デバイスのアライメントの測定及び集積回路(IC)の製造について具体的な言及がなされ得るが、本明細書の説明には、多くの他の可能性のある用途があることが理解されるべきである。例えば、オーバーレイ及び/又はその他のパラメータの測定に使用されることがある。また、磁気ドメインメモリ、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッドなどの集積光学システム、誘導及び検出パターンの製造に使用されることがある。当業者であれば、このような代替用途の文脈において、本明細書で使用されている「レチクル」、「ウェーハ」又は「ダイ」という用語が、それぞれより一般的な用語である「マスク」、「基板」及び「ターゲット部分」と交換可能とみなされるべきことを理解するであろう。
【0040】
[0057] 本明細書で用いられる「投影光学系」という用語は、例えば屈折光学系、反射光学系、アパーチャ及び反射屈折光学系を含む様々なタイプの光学システムを包含するものと広義に解釈すべきである。また、「投影光学系」という用語は、放射の投影ビームを誘導、整形又は制御するため、これらの設計タイプのいずれかに従って集合的に又は単独で動作するコンポーネントを含むことがある。「投影光学系」という用語は、リソグラフィ投影装置の光路上のどこに配置されていようと、リソグラフィ投影装置内のいかなる光学コンポーネントも含むことがある。投影光学系は、放射源からの放射がパターニングデバイスを通過する前にこの放射を整形、調整及び/又は投影するための光学コンポーネント、及び/又は、放射がパターニングデバイスを通過した後にこの放射を整形、調整及び/又は投影するための光学コンポーネントを含むことがある。一般に、投影光学系には放射源及びパターニングデバイスは含まれない。
【0041】
[0058] 図1はリソグラフィ装置LAの実施形態を概略的に示している。装置は、放射ビームB(例えばUV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに結合された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WT(例えば、WTa、WTb又はその両方)と、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つ以上のダイを備え、フィールドと呼ばれることも多い)ターゲット部分C上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSとを備える。投影システムは基準フレームRFに支持される。図示されるように、装置は、(例えば、透過型マスクを用いる)透過型である。代替的に、装置は、(例えば、プログラマブルミラーアレイを用いる、又は反射型マスクを用いる)反射型である場合がある。
【0042】
[0059] イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合には別体である場合がある。そのような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を構成するとはみなされず、放射ビームは、例えば適当な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビームデリバリシステムBDを用いて放射源SOからイルミネータILへと受け渡される。放射源が例えば水銀ランプである場合などの他の場合には、放射源は装置の不可欠の部分である場合がある。放射源SO及びイルミネータILは、必要とされる場合はビームデリバリシステムBDと合わせて放射システムと呼ばれることがある。
【0043】
[0060] イルミネータILは、ビームの強度分布を変化させることがある。イルミネータは、強度分布がイルミネータILの瞳面内の環状領域内で非ゼロとなるように、放射ビームの半径範囲を制限するように配置されることがある。付加的又は代替的に、イルミネータILは、瞳面内における複数の等間隔のセクタ内で強度分布が非ゼロとなるように、瞳面内のビームの分布を制限するように動作可能である場合がある。イルミネータILの瞳面内の放射ビームの強度分布は照明モードと呼ばれることがある。
【0044】
[0061] イルミネータILは、ビームの(角度/空間)強度分布を調整するように構成されたアジャスタADを備えることがある。一般には、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれσ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調整することができる。イルミネータILは、ビームの角度分布を変化させるように動作可能である場合がある。例えば、イルミネータは、強度分布が非ゼロである瞳面内のセクタの数及び角度範囲を変化させるように動作可能である場合がある。イルミネータの瞳面内のビームの強度分布を調整することによって、様々な照明モードが達成されることがある。例えば、イルミネータILの瞳面内の強度分布の半径範囲及び角度範囲を制限することによって、強度分布は、例えば、双極、四極又は六極分布などの多極分布を有することがある。所望の照明モードが、例えば、その照明モードを提供する光学部品をイルミネータILに挿入することによって、又は空間光変調器を使用することによって得られることがある。
【0045】
[0062] イルミネータILは、ビームの偏光を変更するように動作可能である場合があり、アジャスタADを用いて偏光を調整するように動作可能である場合がある。イルミネータILの瞳面を横切る放射ビームの偏光状態は、偏光モードと呼ばれることがある。様々な偏光モードを用いることで、基板W上に形成される像により大きなコントラストがもたらされることがある。放射ビームは非偏光である場合がある。代替的に、イルミネータは、放射ビームを直線的に偏光させるように配置されることがある。放射ビームの偏光方向は、イルミネータILの瞳面にわたって変化することがある。放射の偏光方向は、イルミネータILの瞳面内の異なる領域で異なる場合がある。放射の偏光状態は、照明モードに依存して選ばれることがある。多極照明モードの場合、放射ビームの各極の偏光は、イルミネータILの瞳面におけるその極の位置ベクトルに概ね垂直である場合がある。例えば、双極照明モードの場合、放射は、双極の2つの対向するセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。放射ビームは、X偏光状態及びY偏光状態と呼ばれ得る、2つの異なる直交方向のうちの一方に偏光されることがある。四極照明モードでは、各極のセクタ内の放射は、そのセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。この偏光モードはXY偏光と呼ばれることがある。同様に、六極照明モードでは、各極のセクタ内の放射は、そのセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。この偏光モードは、TE偏光と呼ばれることがある。
【0046】
[0063] また、イルミネータILは一般に、インテグレータIN及びコンデンサCOなどのその他の各種コンポーネントを備える。照明システムは、放射を誘導、整形、又は制御するための、屈折、反射、磁気、電磁、静電又は他の種類の光学コンポーネントなどの各種の光学コンポーネント、又はこれらの任意の組み合わせを備えることがある。
【0047】
[0064] こうして、イルミネータは、ビーム断面に所望の均一性及び強度分布を有する、調節された放射ビームBを供給する。
【0048】
[0065] 支持構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及び、例えばパターニングデバイスが真空環境に保持されているか否かなどのその他の条件に応じた方法でパターニングデバイスを支持する。支持構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電又はその他のクランプ技術を用いることがある。支持構造は、例えば、必要に応じて固定される又は移動可能であり得るフレーム又はテーブルである場合がある。支持構造は、パターニングデバイスが、例えば投影システムに対して所望の位置にあることを保証することがある。本明細書における「レチクル」又は「マスク」という用語のいかなる使用も、より一般的な用語「パターニングデバイス」と同義と見なされることがある。
【0049】
[0066] 本明細書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを付与するのに使用し得るいかなるデバイスをも指すものと広く解釈されるべきである。ある実施形態において、パターニングデバイスは、基板のターゲット部分にパターンを生成するために、放射ビームの断面にパターンを付与するのに使用し得る任意のデバイスである。例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、放射ビームに与えられるパターンが、基板のターゲット部分に所望されるパターンと厳密には一致しないことがあることに留意されたい。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのデバイスのターゲット部分に生成されるデバイスにおける特定の機能層に対応することになる。
【0050】
[0067] パターニングデバイスは透過型又は反射型である場合がある。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスク、レベンソン型位相シフトマスク、及びハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型のミラーのマトリックス配置であって、各ミラーが入射してくる放射ビームを様々な方向に反射するように個別に傾斜可能であるものが採用される。これらの傾斜ミラーは、ミラーマトリックスで反射される放射ビームにパターンを付与する。
【0051】
[0068] 本明細書で使用される「投影システム」という用語は、屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気光学系、電磁光学系及び静電光学系、又はこれらの任意の組み合わせを含むものであり、使用される露光放射に関して又は液浸液の使用又は真空の使用などの他の要因に関して適切とされるいかなるタイプの投影システムをも包含するものと広く解釈されるべきである。本明細書における「投影レンズ」なる用語の使用はいずれも、より一般的な用語である「投影システム」と同義であるとみなされることがある。
【0052】
[0069] 投影システムPSは、複数の光学(例えば、レンズ)素子を備えることがあり、収差(フィールド全体の瞳面にわたる位相変化)を補正するために光学素子の1つ以上を調整するように構成された調整機構を更に備えることがある。これを達成するために、調整機構は、投影システムPS内の1つ以上の光学(例えば、レンズ)素子を1つ以上の異なる方法で操作するように動作可能である場合がある。投影システムは、その光軸がz方向に延びる座標系を有することがある。調整機構は、1つ以上の光学素子を変位させること、1つ以上の光学素子を傾けること、及び/又は1つ以上の光学素子を変形させることの任意の組み合わせを行うように動作可能である場合がある。光学素子の変位は、任意の方向(x、y、z、又はこれらの組み合わせ)である場合がある。光学素子の傾斜は、典型的には、x及び/又はy方向に軸周りに回転することによって光軸に垂直な平面外となるが、非回転対称の非球面光学素子に関してはz軸周りの回転が用いられることがある。光学素子の変形は、低周波形状(例えば、非点収差)、及び/又は高周波形状(例えば、自由形式の非球面)を含むことがある。光学素子の変形は、例えば1つ以上のアクチュエータを使用して光学素子の1つ以上の側面に力を及ぼすことによって、及び/又は1つ以上の加熱素子を使用して光学素子の1つ以上の選択された領域を加熱することによって行われることがある。一般的に、アポダイゼーション(瞳面の透過率変化)を補正するために投影システムPSを調整することが可能でない場合がある。投影システムPSの透過マップは、リソグラフィ装置LAのためのパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを設計する際に用いられることがある。計算機リソグラフィ技術を用いて、少なくとも部分的にアポダイゼーションを補正するようにパターニングデバイスMAを設計することがある。
【0053】
[0070] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれより多くのテーブル(例えば、2つ以上の基板テーブルWTa、WTb、2つ以上のパターニングデバイステーブル、基板テーブルWTa及び、例えば測定及び/又は洗浄を促進することに特化した基板を含まない投影システム下方にあるテーブルWTbなど)を有するタイプである場合がある。このような「マルチステージ」マシンでは、追加のテーブルは並行して使用されることがあるか、又は1つ以上のテーブルで準備工程を実行しながら他の1つ以上のテーブルが露光に使用されることがある。例えば、アライメントセンサASを用いたアライメント測定、及び/又はレベルセンサLSを用いたレベル(高さ、傾斜など)測定が行われることがある。
【0054】
[0071] また、リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が、例えば水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆われて投影システムと基板の間の空間を満たすようなタイプである場合がある。液浸液が、例えばパターニングデバイスと投影システムの間のリソグラフィ装置内の他の空間に適用されることもある。投影システムの開口数を増大させるための液浸技術が本分野においてよく知られている。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板などの構造体が液体に浸されなければならないことを意味するのではなく、液体が投影システムと基板の間に露光中に位置することを意味するにすぎない。
【0055】
[0072] リソグラフィ装置の動作において、放射ビームが照明システムILによって調節され供給される。放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを横切った放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。第2のポジショナPWと位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2次元エンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、例えば放射ビームBのパスに様々なターゲット部分Cを位置決めするように、基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示せず)とは、放射ビームBのパスに対してパターニングデバイスMAを、例えばマスクライブラリからの機械的な取り出し後、又はスキャン中に、正確に位置決めするのに使用することができる。一般に支持構造MTの移動は、第1のポジショナPMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現されることがある。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを使用して実現されることがある。ステッパの場合(スキャナとは異なり)、支持構造MTは、ショートストロークアクチュエータのみに接続されることがある、又は固定されることがある。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせされることがある。図に示す基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占拠しているが、ターゲット部分間のスペースに位置することがある(これらはスクライブラインアライメントマークとして知られている)。同様に、パターニングデバイスMA上に2つ以上のダイが設けられる状況では、パターニングデバイスアライメントマークはダイ間に位置することがある。
【0056】
[0073] 図示された装置は、次のモードのうち少なくとも1つのモードで使用されることがある。ステップモードにおいて、放射ビームに付与されたパターンが1回でターゲット部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態に保たれる(すなわち単一静的露光)。そして基板テーブルWTは、異なるターゲット部分Cを露光できるようにX方向及び/又はY方向に移動する。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズは単一静的露光で結像されるターゲット部分Cのサイズを制限する。スキャンモードにおいて、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期してスキャンされる(すなわち単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性によって決定されることがある。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズは単一動的露光でのターゲット部分の(非スキャン方向の)幅を制限するのに対して、スキャン運動の長さはターゲット部分の(スキャン方向の)高さを決定する。別のモードにおいて、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持しながら実質的に静止状態に保たれ、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、基板テーブルWTは移動又はスキャンされる。このモードでは、一般にパルス放射源が用いられ、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの毎回の移動後、又はスキャン中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0057】
[0074] また、上記の使用モードの組み合わせ及び/又は変形例又は全く異なる使用モードが用いられることもある。
【0058】
[0075] 本明細書で言及される基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)又はメトロロジツールもしくは検査ツールで処理されることがある。適用可能な場合、本明細書の開示内容は、これら及びその他の基板処理ツールに適用されることがある。更に、基板は、例えば多層ICを生成するために、2回以上処理されることがあり、したがって本明細書で使用される基板という用語は、すでに複数の処理された層を含む基板を指すこともある。
【0059】
[0076] リソグラフィに関して本明細書で使用される「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)又は深紫外線(DUV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm又は126nmの波長を有する)及び極端紫外線(EUV)放射(例えば、5~20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射、更にはイオンビームや電子ビームなどの粒子ビームを包含する。
【0060】
[0077] パターニングデバイス上の、又はパターニングデバイスにより提供される様々なパターンが、異なるプロセスウィンドウ、すなわち、パターンが規格内で生成されることになる処理変数の空間を有することがある。潜在的な系統的欠陥に関連するパターン規格の例としては、ネッキング、ラインプルバック、細線化、CD、エッジ配置、オーバーラップ、レジストトップロス、レジストアンダーカット及び/又はブリッジングのチェックが挙げられる。パターニングデバイス又はそのあるエリア上のパターンのプロセスウィンドウは、個々のパターンそれぞれのプロセスウィンドウをマージ(例えば、オーバーラップ)することによって得られることがある。一群のパターンのプロセスウィンドウの境界には、いくつかの個々のパターンのプロセスウィンドウの境界が含まれる。換言すれば、これらの個々のパターンは、一群のパターンのプロセスウィンドウを制限する。
【0061】
[0078] 図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、リソセル又はクラスタと呼ばれることもあるリソグラフィックセルLCの一部を構成することがあり、これは露光前及び露光後プロセスを基板に行う装置も含む。従来、これらは、1つ以上のレジスト層を堆積させる1つ以上のスピンコータSC、露光されたレジストを現像するための1つ以上のデベロッパ、1つ以上の冷却プレートCH及び/又は1つ以上のベークプレートBKを含む。基板ハンドラ又はロボットROは、入出力ポートI/O1、I/O2から1つ以上の基板を取り出し、それらを異なるプロセス装置間で移動させ、それらをリソグラフィ装置のローディングベイLBに引き渡す。これらの装置は、多くの場合トラックと総称され、トラック制御ユニットTCUの制御下にある。これはそれ自体が監視制御システムSCSによって制御され、また、リソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置を制御する。こうして、スループット及び処理効率を最大化するために、様々な装置を動作させることができる。
【0062】
[0079] リソグラフィ装置により露光される基板が正確にかつ一貫して露光されるように、及び/又は少なくとも1つのパターン転写ステップ(例えば、光リソグラフィステップ)を含むパターニングプロセス(例えば、デバイス製造プロセス)の一部をモニタするために、基板又はその他のオブジェクトを検査して、アライメント、オーバーレイ(例えば、重なり合う層の構造間、又は同じ層内の、例えばダブルパターニングプロセスによってその層に別々に設けられた構造間についてのものであり得る)、線幅、クリティカルディメンジョン(CD)、フォーカスオフセット、材料特性などの1つ以上の特性を測定又は決定することが望ましい。したがって、リソセルLCが配置される製造施設は、典型的にはリソセルで処理された基板W(図1)の一部又はすべて、又はリソセル内の他のオブジェクトを測定するメトロロジシステムも含む。メトロロジシステムは、リソセルLCの一部である場合があり、例えば(アライメントセンサAS(図1)などの)リソグラフィ装置LAの一部である場合がある。
【0063】
[0080] 測定される1つ以上のパラメータは、例えば、アライメント、パターン形成された基板の内部又は上に形成された連続する層間のオーバーレイ、例えばパターン形成された基板の内部又は上に形成されたフィーチャのクリティカルディメンジョン(CD)(例えば、クリティカルライン幅)、光リソグラフィステップのフォーカス又はフォーカス誤差、光リソグラフィステップのドーズ又はドーズ誤差、光リソグラフィステップの光学収差などを含むことがある。この測定は、基板上に設けられた専用のメトロロジターゲットに対して行われることが多い。この測定は、レジストの現像後でエッチングの前、エッチング後、堆積後、及び/又はそれ以外のときに行うことができる。
【0064】
[0081] パターニングプロセスで形成された構造の測定を行うための、走査電子顕微鏡、画像ベースの測定ツール及び/又は様々な専門ツールの使用を含む様々な技術が存在する。以上で考察したように、高速かつ非侵襲的な形態の専門メトロロジツールは、放射ビームを基板表面上のターゲットに向け、散乱した(回折/反射した)ビームの特性を測定するものである。基板で散乱した放射の1つ以上の特性を評価することによって、基板の1つ以上の特性を決定することができる。伝統的に、これは回折ベースのメトロロジと呼ばれることがある。この回折ベースのメトロロジの1つの適用例はアライメントの測定である。例えばアライメントは、回折スペクトルの各部分を比較する(例えば、周期格子の回折スペクトルにおける異なる回折次数を比較する)ことによって測定することができる。
【0065】
[0082] このように、デバイス製造プロセス(例えば、パターニングプロセスやリソグラフィプロセス)において、基板又は他のオブジェクトが、プロセス中又はプロセス後に様々なタイプの測定を受けることがある。測定は、特定の基板に欠陥があるかどうかを判定することがあり、プロセス及びプロセスで使用される装置の調整(例えば、基板上の2つの層を位置合わせすること、又はパターニングデバイスを基板に位置合わせすること)を確立することがあり、プロセス及び装置の性能を測定することがあり、又はその他の目的のためである場合がある。測定の例としては、光学イメージング(例えば、光学顕微鏡)、非イメージング光学測定(例えば、ASMLのYieldStarメトロロジツール、ASMLのSMASHメトロロジシステムなどの回折に基づく測定)、機械的測定(例えば、スタイラスを用いたプロファイリング、原子間力顕微鏡(AFM))、及び/又は非光学イメージング(例えば、走査電子顕微鏡(SEM))が挙げられる。SMASH(SMart Alignment Sensor Hybrid)システムは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,961,116号に記載されており、アライメントマーカの2つの重なり合う相対回転した像を生成し、像のフーリエ変換が干渉させられる瞳面内における強度を検出し、干渉された次数の強度変化として現れる2つの像の回折次数間の位相差から位置情報を抽出する自己参照干渉計を採用している。
【0066】
[0083] メトロロジ結果は、監視制御システムSCSに直接又は間接的に提供されることがある。誤差が検出される場合、後続の基板の露光に対して(特にバッチの1つ以上の他の基板を更に露光できるほどすぐにかつ迅速に検査を行うことができる場合)、及び/又は露光された基板の後続の露光に対して調整が行われることがある。また、既に露光された基板が、歩留まりを向上するように剥離及び再加工されるか、又は廃棄されることがあり、それによって、欠陥があると分かっている基板に対して更なる処理を行うことが回避される。基板の一部のターゲット部分にのみ欠陥がある場合には、仕様を満たすターゲット部分にのみ更なる露光が行われることがある。その他の製造プロセスの調整も考えられる。
【0067】
[0084] メトロロジシステムが、基板構造の1つ以上の特性、具体的には、異なる基板構造の1つ以上の特性がどのように変化するか、又は同じ基板構造の異なる層が層ごとにどのように変化するかを判定するのに使用されることがある。メトロロジシステムは、リソグラフィ装置LA又はリソセルLCに組み込まれることがあるか、又はスタンドアロンデバイスである場合がある。
【0068】
[0085] メトロロジを可能にするために、多くの場合、1つ以上のターゲットが基板上に特別に設けられる。ターゲットには、例えば、アライメントマーク及び/又は他のターゲットが含まれることがある。通常、ターゲットは特別に設計され、周期的な構造を含むことがある。例えば、基板上のターゲットは、1つ以上の1D周期構造(例えば、格子などの幾何学的フィーチャ)を含むことがあり、1つ以上の1D周期構造は、現像後に周期的な構造的フィーチャが実線のレジストラインで形成されるように印刷される。別の例として、ターゲットは、1つ以上の2D周期構造(例えば、格子)を含むことがあり、1つ以上の2D周期構造は、現像後に1つ以上の周期構造がレジスト内の実線のレジストピラー又はビアで形成されるように印刷される。バー、ピラー、又はビアは、代替的に基板(例えば、基板上の1つ以上の層)にエッチングされることがある。
【0069】
[0086] 図3は、アライメントを検出する及び/又は他のメトロロジ動作を実行するのに使用され得る例示的な検査システム10を示している。検査システム10は、放射を基板W(例えば、通常はアライメントマークを備え得る)に投影又は別の方法で照射する放射源プロジェクタ2を備える。方向転換された放射はスペクトロメータ検出器4などのセンサ及び/又は他のセンサに渡され、センサは、例えば、図4の左側のグラフに示すように、鏡面反射及び/又は回折された放射のスペクトル(波長の関数としての強度)を測定する。センサは、反射された放射の特性を示すアライメントデータを伝達するアライメント信号を生成することがある。このデータから、一般化された例を図4に示す、1つ以上のプロセッサPUによって、又は他の動作によって、検出されたスペクトルを生じさせる構造又はプロファイルは再構築されることがある。これらが一般化された例であることに留意されたい。多くの場合、アライメントマークなどのターゲットの照明は、ターゲット及び/又はマークに直交して行われ、これらの図に示すような角度で行われることはない。
【0070】
[0087] 図1のリソグラフィ装置LAと同様に、測定動作中に基板Wを保持するために、1つ以上の基板テーブル(図4には図示せず)が設けられることがある。1つ以上の基板テーブルは、図1の基板テーブルWT(WTa又はWTb又は両方)と形態が同様又は同一である場合がある。検査システム10がリソグラフィ装置と統合される例では、同じ基板テーブルである場合もある。粗動及び微動ポジショナが、測定光学システムに対して基板を正確に位置決めするように設けられ構成されることがある。例えば、構造の対象となるターゲット部分(例えば、アライメントマーク)の位置を取得し、ターゲット部分を対物レンズの下の適所に運ぶために、種々のセンサ及びアクチュエータが設けられる。典型的には、多くの測定が、基板Wの様々な場所にある構造のターゲット部分に対して行われることになる。基板サポートは、様々なターゲットを取得するために、X及びY方向に移動することができ、光学システムのフォーカスに対するターゲット部分の所望の場所を得るためにZ方向に移動することができる。例えば、実際に光学システムが(典型的にはX及びY方向であるが、恐らくZ方向にも)実質的に静止した状態であるが基板が移動するときに、あたかも対物レンズが基板に対して異なる場所に運ばれているかのように動作を考え記述することが好都合である。基板及び光学システムの相対位置が正しい場合、原理上、光学システムの残りの部分が静止しており、基板が(例えば、X及びY方向であるが、任意選択的にZ及び/又は傾斜方向にも)移動している状態で、(例えば、Z及び/又は傾斜方向に)それらのうちどちらが移動しているのか、又は両方が移動しているのか、又は光学システムの一部の組み合わせが移動しているのかは重要ではない。
【0071】
[0088] 典型的なアライメント測定では、基板W上のターゲット(部分)30は、現像後に、バーが実線レジストライン(例えば、堆積層で覆われ得る)及び/又は他の材料で形成されるように印刷される1D格子である場合がある。或いは、ターゲット30は、現像後に、格子が実線レジストピラー及び/又はレジスト内の他のフィーチャで形成されるようにプリントされる2D格子である場合がある。
【0072】
[0089] バー、ピラー、ビア、及び/又は他のフィーチャは、基板内又は基板上(例えば、基板上の1つ以上の層内)にエッチングされる、基板上に堆積される、堆積層で覆われる、及び/又は他の特性を有することがある。ターゲット(部分)30(例えば、バー、ピラー、ビアなどの)は、パターニングプロセスでの処理の変化(例えば、リソグラフィ投影装置での、例えば投影システムでの光学収差、焦点変化、ドーズ変化など)に敏感であり、その結果、プロセス変動がターゲット30の変動として現れる。したがって、ターゲット30からの測定データは、製造プロセスの1つ以上に対する調整を決定するために使用される、及び/又は実際の調整を行うための基礎として使用されることがある。
【0073】
[0090] 例えば、ターゲット30からの測定データは、半導体デバイスの層についてのアライメントを示すことがある。ターゲット30からの測定データは、アライメントに基づいて1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータを決定し、決定した1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータに基づいて半導体デバイス製造装置の調整を決定するのに(例えば、1つ以上のプロセッサによって)使用されることがある。一部の実施形態では、これは、例えばステージ位置調整を含むことがある、或いはマスク設計、メトロロジターゲット(例えば、アライメントマーク)設計、半導体デバイス設計、放射の強度、放射の入射角度、放射の波長、瞳サイズ及び/もしくは形状、レジスト材料、並びに/又は他のプロセスパラメータの調整を決定することを含むことがある。
【0074】
[0091] 角度分解スキャトロメトリは、製品のフィーチャ及び/又はレジストパターンの非対称性の測定において有用である。非対称性測定の特定の適用は、アライメントの測定のためである。図3のシステム10を使用した非対称性測定の基本概念は、例えば、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006-066855号に記載されている。簡単に言えば、アライメント測定では、ターゲットの回折スペクトルの回折次数の位置は、ターゲット(例えば、アライメントマーク)の周期性によって決定される。回折スペクトルの非対称性は、ターゲットを構成する個々のフィーチャの非対称性を示す。例えば、露光フィールドのかなりの部分から露光フィールド全体に及ぶいずれの領域も、より正確なフィールド内アライメントフィッティングに有用な領域である。また、直線に沿って位置する任意のフィールドに存在する同じフィーチャは、ウェーハサイズの大部分又は全体にわたる連続スキャンで捕捉することができ、より正確なフィールド間アライメントフィッティングを提供する。
【0075】
[0092] 図5は、典型的なターゲット(例えば、アライメントマーク)30及び図4のシステムにおける放射照明スポットSの広がりの平面図を示している。典型的には、周囲構造からの干渉がない回折スペクトルを得るために、ある実施形態では、ターゲット30は、照明スポットSの幅(例えば、直径)よりも大きい周期構造(例えば、格子)である。スポットSの幅は、ターゲットの幅及び長さよりも小さい場合がある。ターゲットは換言すれば、照明によって「アンダーフィル」され、回折信号は基本的に、ターゲット自体の外部の製品フィーチャなどからのいかなる信号も含まない。照明装置は、例えば、対物レンズの後側焦点面にわたり均一強度の照明を提供するように構成されることがある。代替的には、例えば、照明パスにアパーチャを含めることにより、照明はオンアクシス又はオフアクシス方向に制限されることがある。
【0076】
[0093] 図6は、メトロロジ信号を生成する方法600を示している。一部の実施形態では、メトロロジ信号を生成することは、半導体デバイス製造プロセスの一環として実行される。一部の実施形態では、方法600の1つ以上の動作は、図3及び図4に示すシステム10、(例えば、図15に示し、後述するような)コンピュータシステムにおいてもしくはそれによって、及び/又は他のシステムにおいてもしくはそれによって実施されることがある。一部の実施形態では、方法600は、パターン形成された基板内のフィーチャに放射を照射すること(動作602)、フィーチャから反射した放射を検出すること(動作604)、検出した放射に基づいてメトロロジ信号を生成すること(動作606)、及び/又は他の動作を含む。方法600について、アライメントの文脈で後述するが、これは限定を意図するものではない。方法600は、概して複数の様々なプロセスに適用されることがある。
【0077】
[0094] 以下に提示する方法600の動作は、説明のためのものであることが意図される。一部の実施形態では、方法600は、記載しない1つ以上の追加の動作によって、及び/又は考察する動作の1つ以上によらずに達成されることがある。例えば、一部の実施形態では、方法600は、半導体デバイス製造プロセスの調整を決定することを含む追加の動作を含むことがある。また、方法600の動作が図6に示され後述される順序は、限定を意図するものではない。
【0078】
[0095] 一部の実施形態では、方法600の1つ以上の部分は、1つ以上の処理デバイス(例えば、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、及び/又は情報を電子的に処理するための他の機構)において実施される及び/又はそれによって制御されることがある。1つ以上の処理デバイスは、電子記憶媒体に電子的に記憶された命令に応答して方法600の動作の一部又はすべてを実行する1つ以上のデバイスを含むことがある。1つ以上の処理デバイスは、方法600の動作の1つ以上を実行するように特別に設計されるように(例えば、図15に関する以下の考察を参照)ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを通じて構成された1つ以上のデバイスを含むことがある。
【0079】
[0096] 動作602は、パターン形成された基板内のフィーチャに放射を照射することを含む。このフィーチャは、パターン形成された基板のターゲット部分(例えば、図3から図5に関連して以上で説明したもの)を含むが、専用のアライメントマーク(例えば、回折格子)とは異なる。このフィーチャは、専用のアライメント構造や、フィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造とは異なる。このフィーチャは、回折信号を提供できるパターン形成された基板内の1つ以上の構造を含む。一部の実施形態では、このフィーチャは、広角回折信号を生成できるパターン設計レイアウト内の任意の構造である可能性がある。
【0080】
[0097] フィーチャは、例えば、半導体デバイス構造の基板の層に含まれることがある。一部の実施形態では、フィーチャは、1D又は2Dフィーチャなどの幾何学的フィーチャ、及び/又はその他の幾何学的フィーチャを含む。いくつかの非限定的な例として、フィーチャは、ライン、エッジ、一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジ、並びに/又は他のフィーチャを含むことがある。一部の実施形態では、微細なピッチが、例えば1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する。一部の実施形態では、フィーチャ(例えば、ライン、エッジ、一連のものなど)は、測定対象領域(例えば、ダイの幅/長さなどの通常のターゲットよりも大きいが、ウェーハの全直径と同じ長さであり得る領域)に及ぶ長さを有する。
【0081】
[0098] 放射は、目標波長及び/もしくは波長範囲、目標強度、並びに/又は他の特性を有することがある。目標波長及び/又は波長範囲、目標強度などは、ユーザによって入力及び/又は選択される、システムによって前のアライメント測定に基づいて決定される、及び/又はその他の方法で決定されることがある。一部の実施形態では、放射は光及び/又は他の放射を含む。一部の実施形態では、光は、可視光、赤外光、近赤外光、及び/又はその他の光を含む。一部の実施形態では、放射は、干渉法に適した任意の放射である場合がある。
【0082】
[0099] 放射は、放射源(例えば、図3及び図4に示し、上述したプロジェクタ2)によって生成されることがある。一部の実施形態では、放射は、放射源によってフィーチャ、フィーチャのサブ部分(例えば、全体よりも小さいもの)、複数のフィーチャ上に、及び/又は他の方法で基板上に向けられることがある。一部の実施形態では、放射は、放射源によって時変的にフィーチャ上に向けられることがある。例えば、放射は、フィーチャの異なる部分が異なる時間に照射されるように、フィーチャにわたってラスタ化されることがある。別の例として、放射の特性(例えば、波長、強度など)が変化する場合がある。これにより、解析用の時変データエンベロープ、又はウィンドウが作成されることがある。データエンベロープは、フィーチャの個々のサブ部分の解析、フィーチャの一部分と別の部分及び/もしくは他のフィーチャとの比較、並びに/又は他の解析を促進することがある。
【0083】
[00100] 動作604は、フィーチャからの反射放射を検出することを含む。反射放射を検出することは、1つ以上の幾何学的フィーチャからの反射放射の1つ以上の位相及び/又は振幅(強度)シフトを検出することを含む。1つ以上の位相及び/又は振幅シフトは、フィーチャの1つ以上の寸法に対応する。例えば、フィーチャの一方の側からの反射放射の位相及び/又は振幅は、フィーチャのもう一方の側からの反射放射の位相及び/又は振幅に対して異なる。
【0084】
[00101] フィーチャからの反射放射の1つ以上の位相及び/又は振幅(強度)シフトを検出することは、フィーチャの様々な部分に対応する局所位相シフト(例えば、局所位相デルタ)及び/又は振幅変動を測定することを含む。例えば、フィーチャの特定のエリアからの反射放射は、特定の位相及び/又は振幅を有する正弦波形を含むことがある。フィーチャの異なるエリアからの反射放射も、正弦波形を含むが、異なる位相及び/又は振幅を有する正弦波形を含むことがある。検出した反射放射はまた、異なる回折次数の反射放射の位相及び/又は振幅差を測定することを含む。1つ以上の局所位相及び/又は振幅シフトを検出することは、例えばヒルベルト変換、及び/又はその他の技法を用いて実行されることがある。干渉法及び/又はその他の動作が、異なる回折次数の反射放射の位相及び/又は振幅差を測定するのに使用されることがある。
【0085】
[00102] 照射すること(動作602)及び検出すること(動作604)は、スキャンすることを含む。スキャンは、既にパターン設計レイアウトの一部であるフィーチャに対して実行される(例えば、パターンの余分な部分として追加されるアライメントマークと比較して)、スキャンは、一連の個別のアライメントマークではなく、フィールド又はウェーハの広い領域にわたって連続的にサンプリングし、スキャンされたフィーチャは、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、及び/又はその他の理由により、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成されている。
【0086】
[00103] 上記のように、スキャンは連続的である。連続スキャンは、スキャン時間自体と同程度になり得る個々のスキャンに必要とされる準備ステップの必要性がなくなるという利点がある。連続スキャンは、フィーチャに沿って又はフィーチャを横切る放射ビームの実質的に中断のないラスタ化を含む。これにより、安定した一定速度で、基板(半導体ウェーハ)の比較的広い領域にわたる変形及び/又はその他の寸法特性の実質的に連続的なサンプリングが可能になる。これは、例えば、信号が検出器のカットオフ限界未満に維持されるように低速スキャン又はステアリングが必要とされる場合、及びほとんどの時間が光信号の捕捉とは対照的にウェーハステージの加速と減速に費やされる場合に、一連の個別のアライメントマークをスキャンすることと対照をなす。これにより、現在のプロセスは一般的な方法よりも高速になる。スキャンがより高速で実行されるのは、スキャンが一連の個別のアライメントマークではなく、既存のフィーチャに対して実行され、基板(半導体ウェーハ)の広い領域にわたる変形を連続的にサンプリングするためである。
【0087】
[00104] スキャンは、フィーチャを横切る放射ビーム軌道を有することがある。フィーチャを横切る放射ビーム軌道は、放射ビームがフィーチャを横切ってラスタ化されるときにたどる経路を含むことがある。例えば、放射ビームは、フィーチャに対して特定の経路をたどるように制御されることがある。放射ビーム軌道は、例えば、ASML SMASH及び/又はOrionシステムなどの測定システムに供給されることがある。放射ビーム軌道は、スキャンがフィーチャに対して垂直に、フィーチャの片側に沿って、放射のスポットサイズがライン及び/又はエッジフィーチャの片側を覆うように構成される、フィーチャの両側に沿って、放射のスポットサイズがフィーチャの両側を同時に覆うように構成される、及び/又は他の方法で実行されるように構成されることがある。
【0088】
[00105] 非限定的な例として、図7は、放射ビーム軌道700がフィーチャ702に対して垂直である、スキャンの第1の可能なバージョンを示している。この例では、フィーチャ702は、基板又はウェーハ708上のフィールド706のダイ704(例えば、及び/又は対応するレチクル/マスク)を参照して示されたスクライブラインである。図7は、放射スポット710が軌道700に沿ってスクライブライン(フィーチャ)702を横切る様子を示す。図7は垂直孤立ラインスキャンを示す。これは、例えば、スクライブラインを直接捕捉することができる。
【0089】
[00106] 第2の非限定的な例として、図8は、放射ビーム軌道800がフィーチャ802の1つのエッジ801をたどるスキャンの第2の可能なバージョンを示している。この例でも、フィーチャ802は、基板又はウェーハ808上のフィールド806のダイ804(例えば、及び/又は対応するレチクル/マスク)を参照して示されたスクライブラインである。図8は、放射スポット810が軌道800に沿ってスクライブライン(フィーチャ)802の1つのエッジを進む様子を示す。図8は、並列孤立ラインスキャンを示す。スポット810のスポットサイズは、スクライブラインの1つのエッジを捕捉することができ、任意の速度でスキャンすることができ、例えばウェーハ808全体にわたるより長いスケール変化の捕捉を可能にする。この例では、エッジ801により生成された回折パターンをそれ自体と干渉させること、及び/又はその他の動作によって、測定情報(例えば、フィーチャの寸法、フィーチャの位置、及び/又はその他のアライメント関連情報)が生成されることがある。
【0090】
[00107] 第3の非限定的な例として、図9は、放射ビーム軌道900がフィーチャ902の両エッジ901、903をたどるスキャンの第3の可能なバージョンを示している。この例でも、フィーチャ902は、基板又はウェーハ908上のフィールド906のダイ904(例えば、及び/又は対応するレチクル/マスク)を参照して示されたスクライブラインである。図9は、放射スポット910が軌道900に沿って進み、スクライブライン(フィーチャ)902の両エッジを囲む様子を示す。図9は、2つのスクライブライン間の並列孤立ラインスキャンを示す。スポット910のスポットサイズは、スクライブラインの両エッジを捕捉するのに十分な大きさであり、横方向のスキャンオフセット感度を高める。この例では、測定情報(例えば、フィーチャの寸法、フィーチャの位置、及び/又はその他のアライメント関連情報)は、一方のエッジ901により生成された回折パターンを他方のエッジ903により生成された回折パターンと干渉させること、及び/又はその他の動作によって生成されることがある。
【0091】
[00108] 一部の実施形態では、スキャンは、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行される。事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートは、フィーチャのサイズ及び/又は他の情報に基づいて決定される。一部の実施形態では、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートは、フィーチャのサイズ及び/又は他の特性に基づいて調整可能である。逆に、一部の実施形態では、スキャンし得るフィーチャのサイズが、事前に定められたスキャン速度の所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される。
【0092】
[00109] 例えば、スキャン速度と、サンプリングレートと、フィーチャサイズの関係は、図10に示す式1050と同じ又は類似の式によって定義されることがある。式1050において、xminは最小スキャン可能フィーチャサイズ、vはスキャン速度、fsamplingはサンプリング周波数、DFはアンチエイリアスフィルタ/検出周波数メトロロジシステムである。様々な単位の例(例えば、μm、mm/s、kHz)が式1050に示されているが、これは限定を意図するものではない。図10に示すように、本システム及び方法を使用すると、メトロロジシステムの最小サンプリングレートを所与として、事前に定められたスキャン速度でフィーチャをスキャンすることによって、望むだけ小さなフィーチャを測定することができる。換言すれば、スキャン速度を変更することで、本システム及び方法を使用して、メトロロジ目的で設計レイアウトに追加された、より大きい特別に設計されたアライメントマークの代わりに、設計レイアウトの一部である比較的小さなフィーチャを測定することがある。
【0093】
[00110] 有利には、図7から図9で説明した技術の1つを、図10に示す式1050と組み合わせて使用すると、専用のアライメントマークのための基板上の追加のスペースが必要なくなる。これらの技術は、制御ライン及び/又はデュアルユースのCMPダムを印刷することに拡張することができる。スループットは、従来のメトロロジプロセスに比べて増大する可能性がある。これらの技術は、スポットサイズやセンサタイプに対して柔軟である。これらの技術は、スクライブラインが縮小している(例えば、図9に示すような二重エッジ干渉)場合でも使用される可能性がある、様々なスキャン長さ(例えば、複数の専用アライメントマーク)をプローブするのに使用される可能性がある、ノイズやフィッティング機能を改善するために2次元スキャン(例えば、スクライブライン方向に垂直)に使用される可能性がある、及び/又はその他の利点を有する。
【0094】
[00111] 図6に戻ると、動作606は、検出したフィーチャからの反射放射に基づいてメトロロジ信号を生成することを含む。メトロロジ信号は、フィーチャに関する測定情報を含む。例えば、メトロロジ信号は、アライメント測定情報を含むアライメント信号、オーバーレイ測定情報を含むオーバーレイ信号、及び/又は他のメトロロジ信号である場合がある。一部の実施形態では、動作606は、メトロロジ信号に基づいて、フィーチャのアライメント検査位置を決定することを含む。測定情報(例えば、フィーチャのアライメント検査位置)は、干渉法の原理及び/又はその他の原理を用いて決定されることがある。
【0095】
[00112] メトロロジ信号は、フィーチャから反射された放射を表す及び/又はそれに別用に対応する電子信号を含む。メトロロジ信号は、例えばフィーチャのアライメント値、及び/又は他の情報を示すことがある。メトロロジ信号を生成することは、反射された放射を検知し、検知した反射された放射を電子信号に変換することを含む。一部の実施形態では、メトロロジ信号を生成することは、フィーチャの異なるエリア及び/又は異なる幾何学的形状からの反射放射の異なる部分を検知すること、及び反射放射の異なる部分を組み合わせてメトロロジ信号を形成することを含む。この検知すること及び変換することは、図3及び図4に示した、検出器4、検出器18、及び/もしくはプロセッサPU、並びに/又は他のコンポーネントと同様及び/もしくは同じコンポーネントによって実行されることがある。
【0096】
[00113] 一部の実施形態では、メトロロジ信号を生成することは、フィーチャの寸法を直接測定することを含むことがある。例えば、フィーチャの直接寸法測定は、スキャトロメータ及び/又は他のシステムを用いて行われることがある。一部の実施形態では、直接寸法測定は、本明細書で説明する局所位相及び/又は振幅シフトと組み合わせて、及び/又はその代わりに使用されて、フィーチャのアライメントを決定することがある。例えば、スキャトロメータシステムからの出力寸法測定値は、プロセッサPU(図3)及び/又は他のシステムコンポーネントに提供され、プロセッサPU及び/又は他のシステムコンポーネントは、スキャトロメータシステムからの出力寸法測定値に少なくとも部分的に基づいてメトロロジ信号を生成することがある。
【0097】
[00114] 一部の実施形態では、メトロロジ信号は、他の周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される。一部の実施形態では、メトロロジ信号は、垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される。較正されると、メトロロジ信号は、いくつかの異なる方法で構成される可能性がある。例えば、一部の実施形態では、メトロロジ信号は、並列フランクスキャンからの信号を含む。フランクスキャンからの信号は、スキャン方向から垂直に配向された回折を含む。並列フランクスキャンからの信号は、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との間の差を含む。一部の実施形態では、メトロロジ信号は、基板の2つの異なる領域からの2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含む。2つの並列フランクスキャンからの信号は、第1の領域からの第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域からの第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含む。所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む。較正とメトロロジ信号の可能な構成の一部については、図11から図14に関連して以下で更に説明する。図11から図14の一部として説明されているメトロロジ信号の寸法、速度、周波数、構成などは例にすぎず、限定を意図するものではないことに留意されたい。メトロロジ信号のその他の可能な寸法、速度、周波数、構成などが考えられる。
【0098】
[00115] 図11は、メトロロジ信号較正の1つの可能な例を示している。図11では、0.4μm幅のライン1102(例えば、本明細書で説明するフィーチャの1つの可能な例)に対する相殺的干渉垂直スキャン(例えば、垂直孤立ラインスキャン)のシミュレーションがビュー1101に示されている(例えば、スポット1104がライン1102を水平に横切る)。ビュー1103は、検出器における較正信号1106と、信号1106が位置1107(スポット1104がライン1102を横切るときのライン1102に対する)とともにどのように変化するかを示している。検出器に基づいて信号1106にフィルタが適用されることがあるが、(この例では)これは低速スキャン(例えば、11mm/s)であるため、フィルタは信号1106を修正しない。この例では、検出器のシミュレーションは2つのフィルタ、1つは120kHzのカットオフ周波数を有する2次ベッセルローパスフィルタで、もう1つはサンプリングレートの半分でカットオフするアンチエイリアス8次有限インパルス応答を含む、利用可能な20~320kHzのサンプリングレートへの再サンプリングを使用する。このシミュレーションでは、320kHzのサンプリングが選択された。信号1106の中央部1109(例えば、信号1106の形状が放物線として現れるように信号1106が急速かつ一貫して変化している部分)は、後のスキャンの較正基準を形成することがある。
【0099】
[00116] 図11のビュー1105は、ビュー1101及び1103に示されるシミュレーションに基づく、対のフランクスキャン(以下で説明する)の(所定の較正オフセット1111における)導出された較正曲線1110を示している。上記のように、信号1106の較正に有用な部分は、信号1106が急激かつ滑らかに変化している部分1109(例えば、この例では内部約+/-170nm)である。曲線1110は、部分1109をサンプリングし、サンプリングした点をプロットすることによって導出される。(例えば、一連のサブアライメント解像度ライン(<<1.6nmピッチ)は、同様に見えることがある。)このサンプリング及びプロットは、部分1109を効果的に広げることがある。この曲線は、あるバージョンのターゲットフィーチャの垂直スキャンに基づいているが、周囲から分離されたものである。部分1109は、位置オフセット及び干渉強度信号が線形で安定しているため有用である。並列フランクスキャンオフセットの範囲にわたって微分又は有限差分を取ることによって、曲線1110が得られる。これは、スポット中心からのアライメントフィーチャの位置オフセットと、測定された干渉強度レベルとの間の直接的な関係である。
【0100】
[00117] このようなライン(例えば、フィーチャ)を平行方向(例えば、所定のフィーチャに沿った又は平行な方向)にスキャンすることについては、このタイプのスキャンの基礎が、参照によりその全体が組み込まれる欧州特許EP2131243B1に記載されており、その中でこのタイプのスキャンは「フランクスキャン」と呼ばれていた。一部の実施形態では、このタイプのスキャンでは、1つの並列スキャンよりも2つの平列スキャンが有用である場合がある。第1の並列スキャンは、第1のスキャンパス(フィーチャに沿った)をたどることがあり、第2の並列スキャンは、第1のスキャンパスから特定の方向に特定の量だけオフセットされた第2のスキャンパスをたどる(例えば、同様に同じフィーチャに沿っている一方、第2のスキャンが同じフィーチャに沿って実行されるが、第1のスキャンと同じ場所にならないように、第1のスキャンパスに対してわずかにオフセットされている)ことがある。2つの並列スキャンからの2つの信号の差を取ることによって、キャプチャレンジが拡張され、内部信号の下降側又は上昇側のいずれか(例えば、上記の部分1109)における明確なスキャンを可能にし、相殺されることになる背景の存在下で更なる柔軟性を促進することがある。2つの並列スキャンは「対のフランクスキャン」を含む。これらのフランクスキャンと高いスキャン速度(例えば、スキャンが上記のように連続ライン及び/又は他のフィーチャをたどるために可能である)の利点は、通常のアライメントマークでは不可能な、検出器の帯域幅に信号周波数を一致させることを容易にすることである。通常のアライメントマークは、センサシステムが適切にデータを取得できるように、十分に小さい信号周波数(約6~28kHz)を可能にするために、約8~22mm/sのスキャン速度でスキャンする必要がある。信号周波数が高くなると、センサの伝達関数の振幅の低下に悩まされ始める。ただし、名目上真っすぐなライン(及び/又は本明細書に記載の他のフィーチャ)は、フラット信号を生じさせ、より高速なスキャン速度でも信号を失わない。具体的な例として、露光時のウェーハ(基板)ステージのスキャン速度は、通常700~900mm/sであり、このタイプのスキャンではこの範囲が適切である。本明細書に記載のとおり、本システム及び方法は、周囲構造の有無にかかわらずフィーチャ(例えば、単独のライン及び/又は他のいくつかの近くのフィーチャを含むライン)のメトロロジを容易にする。
【0101】
[00118] 本システム及び方法を用いると、例えば、従来のアライメントマークをサンプリングして3次フィールド内モデルに適合させるためのメトロロジスループットと比較して、メトロロジスループットはほぼ中立である。20個のタームに適合させるには、フィールド上で少なくとも4回の垂直スキャンと4回の水平スキャンが必要となる(スキャンごとに複数の、4個以上の解像度要素を使用)。設計レイアウトに応じて、同じフィールドをスキャンするか隣接するフィールドをスキャンするかによって、例えば、スキャン間の各移動は、DUVステージで約30~80ミリ秒かかることになる。各スキャンは約40ミリ秒かかることになる。これは合計で約500~900ミリ秒となる。全フィールドの対のフランクスキャン(例えば、本明細書で説明するような)には、約1000~1800ミリ秒かかる。これを、フィールド上に分散された10個のBF(又はCB)マークをスキャンした場合と比較すると、連続してスキャンする場合にスキャンに約500ミリ秒かかる。可能なルーティングを伴う更なる最適化が存在する場合もある。
【0102】
[00119] パターン形成された基板内のフィーチャを測定する際の難しさは、検査に使用される放射のスポットサイズが、通常、他の制御されていない構造、例えば、他のアライメントマーク、オーバーレイターゲット、及び/又は他の製品フィーチャを覆うことである。これにより、測定された信号のノイズやその他の不要な部分が生成され、信号の所望の部分(例えば、信号の所望のメトロロジターゲットに対応する部分)が圧倒される可能性がある。本システム及び方法は、この困難及びその他の困難を克服する。
【0103】
[00120] 例えば、図12は、歪んだ単一のライン1202構造を含む例示的なフィーチャに対するフランクスキャン1200を示している。スキャン1200では、放射スポット1204は、ライン1202に沿って又は実質的に平行に進む。この構造は、半導体製品の一部及び/又はパターン形成された基板(例えば、ウェーハ)の任意の他の部分である場合がある。プロット1203は、検出器におけるメトロロジ信号1206と、信号1206が位置1207(スポット1204がライン1202に沿って進むときのライン1202に対する)とともにどのように変化するかを示している。信号1206がクリーンかつ滑らかであり、パターン形成された基板のライン1202に又はその近くに乱雑な構造による変動が生じていないことに留意されたい。この例及び以下の例では、任意の固定検出器ゲインが想定されている。
【0104】
[00121] 図13は、歪んだライン1302構造(例えば、図11に示すライン1102構造及び図12に示すライン1202構造と類似及び/又は同一の)に対するフランクスキャン1300を示しているが、他の周囲パターンフィーチャ(「クラッタ」)1303、1305、1307、及び1309を含む。スキャン1300では、放射スポット1304はライン1302に沿って又は実質的に平行に進む。図13はまた、検出器におけるメトロロジ信号1312と、信号1312が(スポット1304がライン1302に沿って進むときのライン1302及びクラッタ1303~1309に対する)位置1314とともにどのように変化するかを示すプロット1310を示す。信号1312はノイズが多く、パターン形成された基板のライン1302に又はその近くにクラッタ1303~1309によって変動1320、1322、1324、及び1326が生じていることに留意されたい。このデータを十分に正確にフィッティングできれば、例えば絶対フィールド歪みを直接フィッティングする手段になる。この例では、信号1312は20kHzでサンプリングされ、背景からの高周波ノイズを抑制することを試みるためにローパスアンチエイリアスフィルタで調整される。これはメトロロジ目的で信号1312をより適切に定義するのに役立つが、(この例では)それだけでは十分ではない。点線のライン1321は、信号のフィルタ処理されたバージョンを示している。ライン1321は、どのようにしてローパスフィルタリングがメイン信号の解像度を失うことなくクラッタの影響を抑制するのに役立つことができるかを示している。ローパスフィルタリングは、並列フランクスキャンやマルチフィールド又はマルチ基板相対方法などの他の動作と組み合わせられて精度の向上を達成することがある。
【0105】
[00122] 図3のプロット1350は、例えば、同じスキャン1300の繰り返しからの信号1352を示しているが、ここでは、-20nmのyオフセット(例えば、対の(並列)フランクスキャン)である。プロット1350は、信号1352の生のバージョン1360及びフィルタ処理されたバージョン1362を示している。プロット1350は、この小さなオフセットが、第1のスキャンと非常に類似した背景を見るが、メイン信号が大幅に異なるため、対の(並列)フランクスキャンを使用して、不要なノイズ及び/又は他の変動を除去できることを示している。この除去は、例えば、本明細書で説明されているように、1つの信号を別の信号から減算して信号間の差を決定することによって、及び/又は他の動作によって実行されることがある。1310と1350は、そのクラッタ信号の点で非常によく似ていることに留意されたい。図13の広い視野では、根本的な信号差を確認することは困難であるが、図14の1406(以下で説明)の差は、差を視覚化する実用的な方法である。
【0106】
[00123] 図14は、上記の対の(並列)フランクスキャンの適用からのデータを示している。図14は、較正信号1402を、クラッタのないスキャンからの信号1404、及び背景クラッタのあるスキャンからの信号1406と比較したプロット1400を示している。プロット1400は、x軸にスキャンオフセット1420、y軸に非スキャンオフセット1422を示している。信号1404は非常に正確である(例えば、信号1402のほぼ上に位置する)が、この例では、クラッタによって信号1406に平均7.5nmのオフセットが生じている。これは通常、半導体製造プロセスにおけるフィールド内補正には大きすぎるが、オフセットは実際の周囲構造とフィールド全体の規則性(オフセットが増減させる可能性がある)によって異なる。追加のフィルタリング及び/又は最適化されたフィルタリングも効果があることがある。
【0107】
[00124] 一部の実施形態では、複数の並列フランクスキャンが使用されることがある。周囲構造(クラッタ)によってもたらされるノイズのほとんどは、図13に示すように、対の(並列)フランクスキャンからの信号を使用して(例えば、対の1つの信号をもう1つの信号から減算することによって)相殺することがある(例えば、除去されることがある)。しかしながら、任意の周囲構造では、対の(並列)フランクスキャンからのメトロロジ信号が、一般的な用途には依然としてノイズが多すぎる場合がある。
【0108】
[00125] 図14のプロット1450は、同じ周囲構造(クラッタ)を有するが、フィールド内ワーピング関数が異なる2つの対の(並列)フランクスキャン信号1452の較正信号1454に対する測定非スキャンオフセットの差異を示している。プロット1450は、x軸にスキャンオフセット1460を、y軸に測定非スキャンオフセット1462の差を示している。対のフランクスキャンを使用し、(例えば、上記のように)垂直孤立ラインスキャンの中央領域から較正信号を適用すると、較正信号1454と比較した(例えば、異なるウェーハ又はウェーハの領域からの)2つの歪んだライン間の回復されたオフセット(例えば、2つの対の(並列)フランクスキャン信号1452の測定非スキャンオフセットの差)はナノメートル以下であり、半導体製造プロセスにおけるフィールド内ウェーハアライメントに十分な精度である。この方法により、異なるフィールド又は基板間の相対的な補正を必要とされる精度で実現することができる。具体的には、この妥当な解像度要素上の位置の平均誤差は17pmであり、これは最新の半導体製造プロセスのすべてに十分な相対精度である。更に、1mmの解像度要素により、現在一般的に使用されている3次よりもはるかに高い最大25~32次のフィールド内モデルが可能になる。様々なワーピング関数は、現実的なウェーハ間ばらつきを有する一般的な設計レイアウトフィーチャ(例えば、以上で考察した例のようにわずかに歪んだライン)を記述する。
【0109】
[00126] 簡単にまとめると、一部の実施形態では、メトロロジ信号は、並列フランクスキャンからの信号を含む。フランクスキャンからの信号は、スキャン方向から垂直に配向された回折を含む。並列フランクスキャンからの信号は、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む。図14に提示された情報を要約すると、一部の実施形態では、メトロロジ信号は、基板(例えば、ウェーハ)の2つの異なる領域、又は2つの基板などからの2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含む。2つの並列フランクスキャンからの信号は、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含む。所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む。対の(並列)フランクスキャンを使用し、(例えば、上記のように)較正信号を適用すると、較正信号1454と比較したフィーチャ(例えば、異なるウェーハ又はウェーハの領域からの2つの歪んだライン)間の2つの対の(並列)フランクスキャン信号(例えば、1452)の測定非スキャンオフセットの差は、ナノメートル以下であり、半導体製造プロセスにおけるフィールド内ウェーハアライメントに十分に正確である。
【0110】
[00127] 図6に戻ると、一部の実施形態では、動作606は、半導体デバイス製造プロセスの調整を決定することを含む。一部の実施形態では、動作606は、1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータを決定することを含む。1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータは、1つ以上の検出された位相及び/もしくは振幅変動、メトロロジ信号により示されるアライメント値、スキャトロメータシステム及び/もしくは他の同様のシステムにより決定された寸法、並びに/又は他の情報に基づいて決定されることがある。1つ以上のパラメータには、放射(アライメントを決定するのに使用される放射)のパラメータ、フィーチャ内のアライメント検査位置、半導体デバイス構造の層上のアライメント検査位置、フィーチャを横切る放射ビームの軌道、及び/又は他のパラメータが含まれることがある。一部の実施形態では、プロセスパラメータは、ステージ位置、マスク設計、メトロロジターゲット設計、半導体デバイス設計、(レジストの露光などに使用する)放射の強度、(レジストの露光などに使用する)放射の入射角、(レジストの露光などに使用する)放射の波長、瞳孔のサイズ及び/又は形状、レジスト材料、並びに/又はその他のパラメータを含むように広く解釈される可能性がある。
【0111】
[00128] アライメントを決定するのに使用される放射のパラメータには、例えば、波長、強度、入射角、及び/又は放射のパラメータが含まれることがある。これらのパラメータは、特定の形状を有するフィーチャをより適切に測定するため、反射放射の強度を高めるため、反射放射のフィーチャの1つのエリアから次のエリアへの位相及び/もしくは振幅シフト(存在する場合)を増大及び/もしくは増強(例えば、最大化)するため、並びに/又は他の目的のために調整されることがある。これは、より微妙な逸脱の検出を可能に及び/もしくは増強すること、位相及び/もしくは振幅シフトの検出を容易にすること、並びに/又は他の利点をもたらすことがある。
【0112】
[00129] 一部の実施形態では、動作606には、1つ以上の決定した半導体デバイス製造プロセスパラメータに基づいてプロセス調整を決定すること、決定した調整に基づいて半導体デバイス製造装置を調整すること、及び/又は他の動作が含まれる。例えば、決定したアライメントがプロセス公差の範囲内にない場合、1つ以上の製造プロセスによってミスアライメントが生じることがあり、1つ以上の製造プロセスのプロセスパラメータがドリフト及び/又は他の方法で変化しているので、プロセスはもはや許容できるデバイスを製造しない(例えば、アライメント測定値が、許容性に関する閾値を超えることがある)。1つ以上の新しい又は調整されたプロセスパラメータは、アライメントの決定に基づいて決定されることがある。新しい又は調整されたプロセスパラメータは、製造プロセスに再度許容できるデバイスを製造させるように構成されることがある。例えば、新しい又は調整されたプロセスパラメータにより、以前には許容されなかったアライメント(又はミスアライメント)が許容範囲内に戻るように調整されることがある。新しい又は調整されたプロセスパラメータは、所定のプロセスの既存のパラメータと比較されることがある。差がある場合、その差は、例えば、デバイスを製造するのに使用される装置の調整を決定するのに使用されることがある(例えば、動作606の一部として決定されたパラメータ「x」の新しい又は調整されたバージョンと一致するようにパラメータ「x」を増加/減少/変化させる必要がある)。一部の実施形態では、動作606は、(例えば、決定したプロセスパラメータに基づいて)装置を電子的に調整することを含むことがある。装置を電子的に調整することは、例えば、装置の変更をもたらす電子信号、及び/又は他の通信を装置に送信することを含むことがある。電子的調整は、例えば装置の設定を変更すること、及び/又は他の調整を含むことがある。
【0113】
[00130] 図15は、本明細書で説明する動作の1つ以上に使用し得る例示的なコンピュータシステムCSの図である。コンピュータシステムCSは、情報を通信するためのバスBS又は他の通信機構と、バスBSと結合された情報を処理するためのプロセッサPRO(又は複数のプロセッサ)とを備える。コンピュータシステムCSはまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的ストレージデバイスなどの、バスBSに結合されたプロセッサPROにより実行される情報及び命令を記憶するためのメインメモリMMを備える。メインメモリMMはまた、プロセッサPROによる命令の実行中に、一時変数又は他の中間情報を記憶するのに使用されることがある。コンピュータシステムCSは更に、バスBSに結合されたプロセッサPROのための静的情報及び命令を記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)ROM又は他の静的ストレージデバイスを備える。情報及び命令を記憶するための、磁気ディスク又は光ディスクなどの、ストレージデバイスSDが設けられ、バスBSに結合される。
【0114】
[00131] コンピュータシステムCSは、情報をコンピュータユーザに表示するための、陰極線管(CRT)又はフラットパネル又はタッチパネルディスプレイなどの、ディスプレイDSにバスBSを介して結合されることがある。英数字及び他のキーを含む、入力デバイスIDが、情報及びコマンド選択をプロセッサPROに通信するためにバスBSに結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、プロセッサPROに方向情報及びコマンド選択を通信するため、及びディスプレイDS上でカーソルの移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御部CCである。この入力デバイスは、典型的には、2つの軸、すなわち第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y)において、デバイスがある面内で位置を特定することを可能にする2つの自由度を有する。タッチパネル(スクリーン)ディスプレイがまた、入力デバイスとして使用されることがある。
【0115】
[00132] 一部の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の方法の部分は、プロセッサPROがメインメモリMMに含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステムCSによって行われることがある。そのような命令は、ストレージデバイスSDなどの別のコンピュータ可読媒体からメインメモリMMに読み込まれることがある。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサPROに本明細書に記載のプロセスステップ(動作)を行わせる。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスを実行するために、多重処理装置の1つ以上のプロセッサが使用されることもある。一部の実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、配線回路が使用されることがある。したがって、本明細書における説明は、ハードウェア回路及びソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。
【0116】
[00133] 本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」又は「機械可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサPROに命令を提供することに関与するあらゆる媒体を指す。そのような媒体は、限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態をとることがある。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイスSDなどの光又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリMMなどの動的メモリを含む。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバ(バスBSを含むワイヤを含む)を含む。伝送媒体はまた、無線周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるものなどの、音波又は光波の形態をとる可能性がある。コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD、他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有した他の任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジである可能性がある。非一時的コンピュータ可読媒体は、命令を記録することができる。命令は、コンピュータによって実行されると、本明細書に記載の動作の何れかを実施することができる。一時的コンピュータ可読媒体は、例えば、搬送波又は他の伝搬する電磁信号を含む可能性がある。
【0117】
[00134] 1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを、実行のためにプロセッサPROに運ぶことに、様々な形態のコンピュータ可読媒体が関わることがある。例えば、命令は初めに、遠隔コンピュータの磁気ディスクにある場合がある。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリにロードし、モデムを使用して電話回線を介して命令を送信することができる。コンピュータシステムCSに対してローカルなモデムが、電話回線でデータを受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。バスBSに結合された赤外線検出器が、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、そのデータをバスBSにのせることができる。バスBSは、データをメインメモリMMに搬送し、そこからプロセッサPROが、命令の取り出し及び実行を行う。メインメモリMMにより受信された命令は、任意選択でプロセッサPROによる実行の前又は後に、ストレージデバイスSDに記憶されることがある。
【0118】
[00135] コンピュータシステムCSはまた、バスBSに結合された通信インターフェースCIを備えることがある。通信インターフェースCIは、ローカルネットワークLANに接続されるネットワークリンクNDLに結合する双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェースCIは、対応する電話回線のタイプへのデータ通信接続を提供するデジタル総合サービス網(ISDN)カード又はモデムである場合がある。別の例として、通信インターフェースCIは、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードである場合がある。ワイヤレスリンクが実装されることもある。そのような実装形態において、通信インターフェースCIは、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気、電磁、又は光信号の送受信を行う。
【0119】
[00136] ネットワークリンクNDLは、典型的には1つ以上のネットワークを通して、他のデータデバイスにデータ通信を行う。例えば、ネットワークリンクNDLは、ローカルネットワークLANを通したホストコンピュータHCへの接続を提供することがある。これは、ワールドワイドパケットデータ通信ネットワーク(現在、一般に「インターネット」INTと呼ばれる)を通して提供されるデータ通信サービスを含む可能性がある。ローカルネットワークLAN(インターネット)は、デジタルデータストリームを搬送する電気、電磁又は光信号を使用することがある。コンピュータシステムCSに対するデジタルデータの搬送を行う、様々なネットワークを通る信号並びにネットワークデータリンクNDL上の信号及び通信インターフェースCIを通る信号は、情報を輸送する搬送波の例示的な形態である。
【0120】
[00137] コンピュータシステムCSは、ネットワーク、ネットワークデータリンクNDL、及び通信インターフェースCIを通して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、ホストコンピュータHCは、インターネットINT、ネットワークデータリンクNDL、ローカルネットワークLAN、及び通信インターフェースCIを通して、アプリケーションプログラムの要求コードを送信することがある。そのようなダウンロードされた1つのアプリケーションは、例えば、本明細書に記載の方法のすべて又は一部を提供することがある。受信されるコードは、受信されたときにプロセッサPROによって実行される、及び/又は後の実行のためにストレージデバイスSDもしくは他の不揮発性ストレージに記憶されることがある。このようにコンピュータシステムCSは、搬送波の形でアプリケーションコードを取得することがある。
【0121】
[00138] 図16は、本明細書に記載の技法と併せて使用し得る図1に示す装置と同様及び/又は同じ例示的なリソグラフィ投影装置を概略的に示している。装置1000は、放射ビームBを調整するための照明システムILを備える。この特定の事例では、照明システムはまた、放射源SOと、パターニングデバイスMA(例えば、レクチル)を保持するパターニングデバイスホルダが設けられ、パターニングデバイスを正確に位置決めする第1のポジショナPM(第1の位置センサPS1と関連して機能する)に接続された第1のオブジェクトテーブル(例えば、パターニングデバイステーブル)MTと、基板W(例えば、レジストコートシリコンウェーハ)を保持する基板ホルダが設けられ、基板を正確に位置決めする第2のポジショナPW(第2の位置センサPS2と関連して機能する)に接続された第2のオブジェクトテーブル(基板テーブル)WTと、パターニングデバイスMAの照射された部分を基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)に結像する投影システム(「レンズ」)PS(例えば、屈折、反射又は反射屈折光学システム)とを備える。
【0122】
[00139] 本明細書に示すように、装置は透過型である(すなわち、透過パターニングデバイスを有する)。しかしながら、一般に装置は、例えば反射型である(反射パターニングデバイスを有する)場合がある。装置は、従来のマスクと異なるタイプのパターニングデバイスを採用することがあり、例にはプログラマブルミラーアレイ又はLCDマトリックスが含まれる。
【0123】
[00140] 放射源SO(例えば、水銀ランプ又はエキシマレーザ、LPP(レーザ生成プラズマ)EUV源)は放射ビームを生成する。このビームは、直接、又は例えばビームエキスパンダExなどの調整手段を横断した後に、照明システム(イルミネータ)ILに供給される。イルミネータILは、ビームの強度分布の外径及び/又は内径範囲(それぞれ一般にσ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を設定するための調整手段を備えることがある。また、イルミネータILは一般に、インテグレータ及びコンデンサなどの種々の他のコンポーネントを備えることになる。このように、パターニングデバイスMAに衝突するビームBは、所望の均一性及び強度分布をその断面に有する。
【0124】
[00141] 図16に関して、放射源SOがリソグラフィ投影装置のハウジング内にあり得る(放射源SOが、例えば水銀ランプである場合によくあるように)が、リソグラフィ投影装置から離れ、放射源SOが生成する放射ビームは(例えば、適切な誘導ミラーを用いて)装置に導かれることがあり、この後者のシナリオは、放射源SOがエキシマレーザ(例えば、KrF、ArF又はFレーザ発振に基づく)である場合によくあることに留意されたい。
【0125】
[00142] ビームBはその後、パターニングデバイステーブルMTに保持されるパターニングデバイスMAによって遮られる。パターニングデバイスMAを横断した後、ビームBはレンズを通過し、レンズはビームBを基板Wのターゲット部分Cに集束させる。第2の位置決め手段(及び干渉計測手段)を用いて、基板テーブルWTを正確に移動させて、例えばビームBのパスに異なるターゲット部分Cを位置決めすることができる。同様に、第1の位置決め手段は、例えば、パターニングデバイスライブラリからパターニングデバイスMAを機械的に取り出した後に、又はスキャン中に、ビームBのパスに関してパターニングデバイスMAを正確に位置決めするのに使用される可能性がある。一般に、オブジェクトテーブルMT、WTの移動は、明示されていないロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現されることになる。しかしながら、(ステップアンドスキャンツールとは対照的な)ステッパの場合、パターニングデバイステーブルMTは単にショートストロークアクチュエータに接続されることがあるか、又は固定されることがある。
【0126】
[00143] 図示されたツール(図1に示したツールと同様又は同じ)は、2つの異なるモードで使用される可能性がある。ステップモードでは、パターニングデバイステーブルMTは基本的に静止した状態に保たれ、パターニングデバイスの像全体が、ターゲット部分C上に1回の動作(すなわち、単一「フラッシュ」)で投影される。次いで、基板テーブルWTは、異なるターゲット部分CをビームBで照射できるように、x及び/又はy方向にシフトされる。スキャンモードでは、基本的に同じシナリオが当てはまるが、所与のターゲット部分Cは単一「フラッシュ」で露光されない。その代わりに、パターニングデバイステーブルMTは、速度vで所定の方向(いわゆる「スキャン方向」、例えばy方向)に移動可能であり、その結果、投影ビームBにパターニングデバイスの像をスキャンさせ、それと同時に、基板テーブルWTは同時に速度V=Mvで同じ又は逆の方向に移動する。ここで、MはレンズPLの倍率である(典型的にはM=1/4又は1/5)。このように、解像度に関して妥協する必要なく、比較的大きなターゲット部分Cを露光することができる。
【0127】
[00144] 図17は、ソースコレクタモジュールSO、照明システムIL、及び投影システムPSを備えた装置1000をより詳細に示している。ソースコレクタモジュールSOは、ソースコレクタモジュールSOの閉鎖構造220内で真空環境が維持され得るように構築及び構成される。EUV放射放出プラズマ210は、放電生成プラズマ源によって形成されることがある。EUV放射は、ガス又は蒸気、例えば、電磁スペクトルのEUV範囲内の放射を放出するために、高温プラズマ210が作られるXeガス、Li蒸気又はSn蒸気によって生成されることがある。プラズマ210は、例えば、少なくとも部分的にイオン化されたプラズマを生じさせる放電によって作られる。例えばXe、Li、Sn蒸気又は任意のその他の適切なガスもしくは蒸気の10Paの分圧が、放射の効率的生成に必要とされることがある。ある実施形態では、励起スズ(Sn)のプラズマが、EUV放射を生成するために提供される。
【0128】
[00145] プラズマ210により放出された放射は、ソースチャンバ211から、ソースチャンバ211の開口部内又はその後ろに位置する任意選択的なガスバリア又は汚染トラップ230(汚染バリア又はフォイルトラップと呼ばれることもある)を介して、コレクタチャンバ212内へと受け渡される。汚染トラップ230はチャネル構造を備えることがある。汚染トラップ230はまた、ガスバリア、又はガスバリアとチャネル構造の組み合わせを備えることがある。本明細書に更に示される汚染トラップ230は、少なくともチャネル構造を備える。
【0129】
[00146] ソースチャンバ211は、いわゆる斜入射型コレクタであり得る放射コレクタCOを備えることがある。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ側251及び下流放射コレクタ側252を有する。コレクタCOを横断する放射は、格子スペクトルフィルタ240で反射して、線「O」で示された光軸に沿った仮想光源点IFに集束させることができる。仮想光源点IFは、一般的に中間焦点と呼ばれ、ソースコレクタモジュールは、中間焦点IFが、閉鎖構造220の開口部221に又はその近くに位置するように構成される。仮想光源点IFは放射放出プラズマ210の像である。
【0130】
[00147] 続いて放射は、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21の所望の角度分布、及びパターニングデバイスMAにおいて放射強度の所望の均一性を提供するように構成されたファセットフィールドミラーデバイス22及びファセット瞳ミラーデバイス24を備え得る照明システムILを横断する。支持構造MTにより保持されたパターニングデバイスMAにおける放射ビーム21の反射時に、パターン付きビーム26が形成され、パターン付きビーム26は、投影システムPSによって反射要素28、330を介して、基板テーブルWTにより保持された基板W上に結像される。
【0131】
[00148] 一般に、図示されているよりも多くの要素が、照明光学系ユニットIL及び投影システムPS内に存在する場合がある。格子スペクトルフィルタ240は、リソグラフィ装置のタイプに応じて任意選択的に存在する場合がある。更に、図に示されるミラーよりも多くのミラーが存在する場合があり、例えば、図17に示されるよりも1~6個の追加の反射要素が投影システムPSに存在する場合がある。
【0132】
[00149] 図17に示すコレクタ光学系COは、コレクタ(又はコレクタミラー)の単なる一例として、斜入射型リフレクタ253、254及び255を備えた入れ子型コレクタとして描かれている。斜入射型リフレクタ253、254及び255は、光軸Oに関して軸対称に配置され、このタイプのコレクタ光学系COは、DPP源と呼ばれることが多い、放電生成プラズマ源と組み合わせて使用されることがある。
【0133】
[00150] 代替的に、ソースコレクタモジュールSOは、図18に示すようにLPP放射システムの一部である場合がある。レーザLAが、キセノン(Xe)、スズ(Sn)又はリチウム(Li)などの燃料にレーザエネルギーを付与するように構成され、電子温度が数十eVの高度にイオン化されたプラズマ210を生成する。これらのイオンの脱励起及び再結合中に生成されたエネルギー放射は、プラズマから放出され、近法線入射コレクタ系COによって収集され、密閉構造220の開口部221に集束される。
【0134】
[00151] 本システム及び方法の様々な実施形態が、次の番号付き条項のリストに開示されている。1.メトロロジ信号を生成するためのシステムであって、システムが、専用のアライメント構造とは異なるパターン形成された基板のフィーチャに放射を照射するように構成された放射源と、フィーチャからの反射放射を検出するように構成されたセンサと、検出したフィーチャからの反射放射に基づいて、フィーチャに関する測定情報を含むメトロロジ信号を生成するように構成された1つ以上のプロセッサとを備えたシステム。
2.フィーチャが、回折信号を供給できる1つ以上の構造をパターン形成された基板に含む、条項1のシステム。
3.フィーチャが、専用のアライメント構造、及びフィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造とは異なる、条項1又は2のシステム。
4.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが連続している、条項1から3のいずれか一項のシステム。
5.フィーチャが広角回折を生成できる構造であり、スキャンが、フィーチャに対して垂直に、放射のスポットサイズがフィーチャの片側を覆うように構成される場合に、フィーチャの片側に沿って、又は放射のスポットサイズがフィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、フィーチャの両側に沿って実行される、条項1から4のいずれか一項のシステム。
6.フィーチャが、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジを含み、フィーチャが、測定対象領域に及ぶ長さを有する、条項1から5のいずれか一項のシステム。
7.微細なピッチが1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する、条項1から6のいずれか一項のシステム。
8.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンがフィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、またフィーチャが、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項1から7のいずれか一項のシステム。
9.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンが専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された基板内のフィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項1から8のいずれか一項のシステム。
10.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が他の周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される、条項1から9のいずれか一項のシステム。
11.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される、条項1から10のいずれか一項のシステム。
12.メトロロジ信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、並列フランクスキャンからの信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、条項1から11のいずれか一項のシステム。
13.メトロロジ信号が、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、2つの並列フランクスキャンからの信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号と、フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む、条項1から12のいずれか一項のシステム。
14.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて決定される、条項1から13のいずれか一項のシステム。
15.事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて調整可能である、条項1から14のいずれか一項のシステム。
16.スキャンし得るフィーチャのサイズが、事前に定められたスキャン速度の所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される、条項1から15のいずれか一項のシステム。
17.フィーチャがライン及び/又はエッジを含み、専用のアライメント構造が回折格子を含み、ライン及び/又はエッジフィーチャが回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する、条項1から16のいずれか一項のシステム。
18.メトロロジ信号が、アライメント信号又はオーバーレイ信号である、条項1から17のいずれか一項のシステム。
19.1つ以上のプロセッサが更に、メトロロジ信号に基づいて、フィーチャのアライメント検査位置を決定するように構成される、条項1から18のいずれか一項のシステム。
20.フィーチャが半導体デバイス構造内の基板の層に含まれており、1つ以上のプロセッサが更に、メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整するように構成される、条項1から19のいずれか一項のシステム。
21.メトロロジ信号を生成する方法であって、方法が、パターン形成された基板内の、専用のアライメント構造とは異なるフィーチャに放射を照射すること、フィーチャからの反射放射を検出すること、及び検出したフィーチャからの反射放射に基づいて、フィーチャに関する測定情報を含むメトロロジ信号を生成することを含む方法。
22.フィーチャが、回折信号を供給できる1つ以上の構造をパターン形成された基板に含む、条項21の方法。
23.フィーチャが、専用のアライメント構造、及びフィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造とは異なる、条項21又は22の方法。
24.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが連続している、条項21から23のいずれか一項の方法。
25.フィーチャが広角回折を生成できる構造であり、スキャンが、フィーチャに対して垂直に、放射のスポットサイズがフィーチャの片側を覆うように構成される場合に、フィーチャの片側に沿って、又は放射のスポットサイズがフィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、フィーチャの両側に沿って実行される、条項21から24のいずれか一項の方法。
26.フィーチャが、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジを含み、フィーチャが、測定対象領域に及ぶ長さを有する、条項21から25のいずれか一項の方法。
27.微細なピッチが1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する、条項21から26のいずれか一項の方法。
28.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンがフィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、またフィーチャが、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項21から27のいずれか一項の方法。
29.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンが専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された基板内のフィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項21から28のいずれか一項の方法。
30.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が他の周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される、条項21から29のいずれか一項の方法。
31.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される、条項21から30のいずれか一項の方法。
32.メトロロジ信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、並列フランクスキャンからの信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、条項21から31のいずれか一項の方法。
33.メトロロジ信号が、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、2つの並列フランクスキャンからの信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号と、フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む、条項21から32のいずれか一項の方法。
34.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて決定される、条項21から33のいずれか一項の方法。
35.事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて調整可能である、条項21から34のいずれか一項の方法。
36.スキャンし得るフィーチャのサイズが、事前に定められたスキャン速度の所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される、条項21から35のいずれか一項の方法。
37.フィーチャがライン及び/又はエッジを含み、専用のアライメント構造が回折格子を含み、ライン及び/又はエッジフィーチャが回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する、条項21から36のいずれか一項の方法。
38.メトロロジ信号が、アライメント信号又はオーバーレイ信号である、条項21から37のいずれか一項の方法。
39.メトロロジ信号に基づいて、フィーチャのアライメント検査位置を決定することを更に含む、条項21から38のいずれか一項の方法。
40.フィーチャが半導体デバイス構造内の基板の層に含まれており、方法が更に、メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整することを含む、条項21から39のいずれか一項の方法。
41.命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、コンピュータによって実行されるときに、パターン形成された基板内の、専用のアライメント構造とは異なるフィーチャに放射を照射すること、フィーチャからの反射放射を検出すること、及び検出したフィーチャからの反射放射に基づいて、フィーチャに関する測定情報を含むメトロロジ信号を生成することを含む動作を引き起こす、非一時的コンピュータ可読媒体。
42.フィーチャが、回折信号を供給できる1つ以上の構造をパターン形成された基板に含む、条項41の媒体。
43.フィーチャが、専用のアライメント構造、及びフィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造とは異なる、条項41又は42の媒体。
44.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが連続している、条項41から43のいずれか一項の媒体。
45.フィーチャが広角回折を生成できる構造であり、スキャンが、フィーチャに対して垂直に、放射のスポットサイズがフィーチャの片側を覆うように構成される場合に、フィーチャの片側に沿って、又は放射のスポットサイズがフィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、フィーチャの両側に沿って実行される、条項41から44のいずれか一項の媒体。
46.フィーチャが、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジを含み、フィーチャが、測定対象領域に及ぶ長さを有する、条項41から45のいずれか一項の媒体。
47.微細なピッチが1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する、条項41から46のいずれか一項の媒体。
48.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンがフィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、またフィーチャが、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項41から47のいずれか一項の媒体。
49.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、スキャンが専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された基板内のフィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、条項41から48のいずれか一項の媒体。
50.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が他の周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される、条項41から49のいずれか一項の媒体。
51.照射及び検出がスキャンを含み、メトロロジ信号が垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される、条項41から50のいずれか一項の媒体。
52.メトロロジ信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、並列フランクスキャンからの信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号とフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、条項41から51のいずれか一項の媒体。
53.メトロロジ信号が、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、2つの並列フランクスキャンからの信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、フィーチャの第1のスキャンからの信号と、フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む、条項41から52のいずれか一項の媒体。
54.照射及び検出がスキャンを含み、スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて決定される、条項41から53のいずれか一項の媒体。
55.事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、フィーチャのサイズに基づいて調整可能である、条項41から54のいずれか一項の媒体。
56.スキャンし得るフィーチャのサイズが、事前に定められたスキャン速度の所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される、条項41から55のいずれか一項の媒体。
57.フィーチャがライン及び/又はエッジを含み、専用のアライメント構造が回折格子を含み、ライン及び/又はエッジフィーチャが回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する、条項41から56のいずれか一項の媒体。
58.メトロロジ信号が、アライメント信号又はオーバーレイ信号である、条項41から57のいずれか一項の媒体。
59.動作が更に、メトロロジ信号に基づいて、フィーチャのアライメント検査位置を決定することを含む、条項41から58のいずれか一項の媒体。
60.フィーチャが半導体デバイス構造内の基板の層に含まれており、方法が更に、メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整することを含む、条項41から59のいずれか一項の媒体。
61.半導体製造プロセスの一部として基板の層内のフィーチャのアライメントのためのアライメント信号を生成する方法であって、方法が、専用のアライメント構造の代わりに、パターン形成された半導体ウェーハ内の既存の構造に対して実行されるため、アライメント信号を生成する一般的な方法よりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成され、方法が、パターン形成された半導体ウェーハのライン及び/又はエッジフィーチャを連続的にスキャンすることを含み、ライン及び/又はエッジフィーチャが、パターン形成された半導体ウェーハに通常含まれる専用のアライメントマークとは異なり、スキャンが、ライン及び/又はエッジフィーチャに放射を連続的に照射すること、及びライン及び/又はエッジフィーチャからの反射放射を連続的に検出することを含み、スキャンが、ライン及び/又はエッジフィーチャに垂直に、ライン及び/又はエッジフィーチャの片側に沿って、又はライン及び/又はエッジフィーチャの両側に沿って実行され、検出したライン及び/又はエッジフィーチャからの反射放射に基づいて、半導体製造プロセスを調整するのに使用されるように構成されたアライメント信号を生成することを含む方法。
62.アライメント信号が、周囲構造から分離されたフィーチャのスキャンに基づいて較正される、条項61の方法。
63.アライメント信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、並列フランクスキャンからの信号が、ライン及び/又はエッジフィーチャの第1のスキャンからの信号とライン及び/又はエッジフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、条項61又は62の方法。
64.アライメント信号が、2つの異なる領域の2つの対応するライン及び/又はエッジフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、2つの並列フランクスキャンからの信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、ライン及び/又はエッジフィーチャの第1のスキャンからの信号と、ライン及び/又はエッジフィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ、又は異なる基板間の同じダイを含む、条項61から63のいずれか一項の方法。
65.スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、事前に定められたスキャン速度及び/又は所定のサンプリングレートが、ライン及び/又はエッジフィーチャのサイズに基づいて決定される、条項61から64のいずれか一項の方法。
【0135】
[00152] 本明細書に開示される概念は、サブ波長フィーチャを結像するための任意の一般的な結像システムと関連付けられることがあり、特にますます短い波長を生成することが可能な新たな結像技術とともに有用である場合がある。既に使用されている新たな技術には、EUV(極端紫外線)、ArFレーザを用いて193nm波長を、更にはフッ素レーザを用いて157nm波長を生成することが可能なDUVリソグラフィがある。また、EUVリソグラフィは、20~5nmの範囲内の波長を、この範囲内の光子を生成するために、シンクロトロンを使用することによって、又は高エネルギー電子を材料(固体又はプラズマの何れか)に衝突させることによって生成することが可能である。
【0136】
[00153] 本明細書に開示される概念は、シリコンウェーハなどの基板上への結像に使用し得るが、開示された概念が任意のタイプのリソグラフィ結像システム、例えば、シリコンウェーハ以外の基板上への結像に使用されるものと併用し得ることが理解されるものとする。加えて、開示された要素の組み合わせ及び小組み合わせは別個の実施形態を構成することがある。
【0137】
[00154] 上記の記載は、説明のためのものであり、限定するものではないことが意図される。したがって、当業者には、以下に記載される請求項の範囲から逸脱することなく、説明したように、変更が行われ得ることが明らかとなるだろう。
図1
図2
図3
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図14
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図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メトロロジ信号を生成するためのシステムであって、前記システムが、
専用のアライメント構造と異なる、パターン形成された基板のフィーチャに放射を照射するように構成された放射源と、
前記フィーチャからの反射放射を検出するように構成されたセンサと、
前記フィーチャに関する測定情報を含む前記メトロロジ信号を、検出した前記フィーチャからの反射放射に基づいて生成するように構成された1つ以上のプロセッサと
を備えたシステム。
【請求項2】
前記フィーチャが、回折信号を供給できる1つ以上の構造を前記パターン形成された基板に含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記フィーチャが、前記専用のアライメント構造、及び前記フィーチャの近くかつ照明スポット内にある他の構造と異なる、請求項1又は2のシステム。
【請求項4】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが連続している、請求項1又は2のシステム。
【請求項5】
前記フィーチャが広角回折を生成できる構造であり、前記スキャンが、
前記フィーチャに対して垂直に、
前記放射のスポットサイズが、前記フィーチャの片側を覆うように構成される場合に、前記フィーチャの前記片側に沿って、又は
前記放射の前記スポットサイズが、前記フィーチャの両側を同時に覆うように構成される場合に、前記フィーチャの両側に沿って
実行される、請求項4のシステム。
【請求項6】
前記フィーチャが、ライン、エッジ、又は一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジを含み、前記フィーチャが、測定対象領域に及ぶ長さを有する、請求項1又は2のシステム。
【請求項7】
微細なピッチが1マイクロメートル未満のピッチ寸法を有する、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、前記スキャンが前記フィーチャに対して実行され、一連の個別のアライメントマークではなくフィールド又はウェーハの広い領域にわたって変形を連続的にサンプリングするため、また前記フィーチャが、処理及びパッケージング問題を引き起こすことなくデバイスダイの内部に架かるように構成されているため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムより高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、請求項1又は2のシステム。
【請求項9】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、前記スキャンが前記専用のアライメント構造の代わりに前記パターン形成された基板の前記フィーチャに対して実行されるため、メトロロジ信号を生成するための一般的なシステムよりも高速で実行され、より多くの情報を生成するように構成される、請求項1又は2のシステム。
【請求項10】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記メトロロジ信号が他の周囲構造から分離された前記フィーチャのスキャンに基づいて較正される、請求項1又は2のシステム。
【請求項11】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記メトロロジ信号が垂直又は並列ラインスキャンに基づいて較正される、請求項1又は2のシステム。
【請求項12】
前記メトロロジ信号が並列フランクスキャンからの信号を含み、フランクスキャンからの信号が、スキャン方向から垂直に配向された回折を含み、前記並列フランクスキャンからの前記信号が、前記フィーチャの第1のスキャンからの信号と前記フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含む、請求項1又は2のシステム。
【請求項13】
前記メトロロジ信号が、2つの異なる領域の2つの対応するフィーチャに対する2つの並列フランクスキャンからの信号を含み、前記2つの並列フランクスキャンからの前記信号が、第1の領域の第1の並列フランクスキャンからの第1の信号と、第2の領域の第2の並列フランクスキャンからの第2の信号との差を含み、所定の並列フランクスキャンからの所定の信号が、前記フィーチャの第1のスキャンからの信号と、前記フィーチャの第2の並列スキャンからの信号との差を含み、異なる領域が、1つの基板上の異なるダイ又は異なる基板間の同じダイを含む、請求項1又は2のシステム。
【請求項14】
前記照射及び前記検出がスキャンを含み、前記スキャンが、所定のサンプリングレートに対して事前に定められたスキャン速度で実行され、前記事前に定められたスキャン速度及び/又は前記所定のサンプリングレートが、前記フィーチャのサイズに基づいて決定される、請求項1又は2のシステム。
【請求項15】
前記事前に定められたスキャン速度及び/又は前記所定のサンプリングレートが、前記フィーチャの前記サイズに基づいて調整可能である、請求項14のシステム。
【請求項16】
スキャンし得るフィーチャのサイズが、前記事前に定められたスキャン速度の前記所定のサンプリングレートに対する比に基づいて決定される、請求項14のシステム。
【請求項17】
前記フィーチャがライン及び/又はエッジを含み、前記専用のアライメント構造が回折格子を含み、前記ライン及び/又はエッジフィーチャが前記回折格子とは別の設計レイアウトの一部を構成する、請求項1又は2のシステム。
【請求項18】
前記メトロロジ信号が、アライメント信号又はオーバーレイ信号である、請求項1又は2のシステム。
【請求項19】
前記1つ以上のプロセッサが更に、前記メトロロジ信号に基づいて、前記フィーチャのアライメント検査位置を決定するように構成される、請求項1又は2のシステム。
【請求項20】
前記フィーチャが半導体デバイス構造内の前記基板の層に含まれており、前記1つ以上のプロセッサが更に、前記メトロロジ信号に基づいて半導体デバイス製造プロセスを調整するように構成される、請求項1又は2のシステム。
【国際調査報告】