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特表2025-501549複数の照明スポットを単一の照明源から生成するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-22
(54)【発明の名称】複数の照明スポットを単一の照明源から生成するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/00 20060101AFI20250115BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20250115BHJP
【FI】
G03F9/00 H
G01B11/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537323
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2022085773
(87)【国際公開番号】W WO2023117611
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/293,260
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ソボレフ,キリル,ウリエビッチ
(72)【発明者】
【氏名】ショーム,クリシャヌ
【テーマコード(参考)】
2F065
2H197
【Fターム(参考)】
2F065AA01
2F065BB27
2F065CC19
2F065DD04
2F065HH04
2F065LL04
2F065LL12
2H197BA06
2H197BA30
2H197EA14
2H197EB23
2H197HA03
2H197HA05
2H197HA10
2H197JA23
(57)【要約】
ターゲットに向けられた照明スポットについて説明する。照明スポットは単一の照明源から生成される。ウェーハアライメントセンサでよく見られるゴースト反射が低減又は除去される。第1、第2、及び第3のスポットミラーについて説明する。第1のスポットミラーは、第1の軸に沿って照明を受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過する。第2のスポットミラーは、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射する。第3のスポットミラーは、照明の第4の部分を第3の軸に沿って受光し、完全に反射する。照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分は、互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、3つの異なる照明スポットを生成する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムであって、前記システムが、
照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、前記照明の第1の部分を前記第1の軸から離れるように反射し、前記照明の第2の部分を前記第1の軸に沿って透過するように構成された第1の光学素子と、
前記反射された照明の前記第1の部分を受光し、前記照明の第3の部分を前記第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射するように構成された第2の光学素子とを備え、
前記照明の前記第2の部分及び前記第3の部分が、瞳面内で互いに対して角度をなして前記ターゲットに向けられて、前記ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成するシステム。
【請求項2】
前記第2の光学素子により透過された前記照明の第4の部分を、前記第1の軸及び前記第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し、完全に反射するように構成された第3の光学素子を更に備え、
前記照明の前記第2の部分、前記第3の部分、及び前記第4の部分が、前記瞳面内で互いに対して異なる角度で前記ターゲットに向けられて、前記ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記第1の軸からの前記照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、前記第2の軸及び前記第3の軸からの前記照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む、請求項2のシステム。
【請求項4】
オフアクシススポットがゴースト反射を低減又は除去するように構成される、請求項3のシステム。
【請求項5】
前記第1の光学素子、前記第2の光学素子及び前記第3の光学素子が互いに対して可動である、請求項2から4のいずれか一項のシステム。
【請求項6】
前記第1の光学素子、前記第2の光学素子、及び/又は前記第3の光学素子の動きが、前記ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される、請求項5のシステム。
【請求項7】
動きが、前記第1の光学素子、前記第2の光学素子、及び/もしくは前記第3の光学素子を傾けること、並びに/又は前記第1の光学素子、前記第2の光学素子、及び前記第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む、請求項5又は6のシステム。
【請求項8】
前記第1の光学素子、前記第2の光学素子、及び前記第3の光学素子がそれぞれスポットミラーを備える、請求項1から7のいずれか一項のシステム。
【請求項9】
前記第1の光学素子が部分的に反射性であり、前記第2の光学素子が少なくとも部分的に反射性であり、前記第3の光学素子が完全に反射性である、請求項8のシステム。
【請求項10】
第4の光学素子を更に備えた、請求項1から9のいずれか一項のシステム。
【請求項11】
前記第4の光学素子が、前記第1の軸に沿って受光した前記照明を、前記第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射するように構成される、請求項10のシステム。
【請求項12】
前記第4の光学素子がスポットミラーキューブを備える、請求項10又は11のシステム。
【請求項13】
前記第1の軸からの前記照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、前記第2の軸及び前記第3の軸からの前記照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含み、前記オンアクシススポット及び前記オフアクシススポットが互いに対して可動である、請求項2から12のいずれか一項のシステム。
【請求項14】
前記ターゲットに向けられた前記照明スポットが、前記第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて互いに対して動かされるように構成される、請求項13のシステム。
【請求項15】
前記照明スポットが直線状に整列される、請求項1から14のいずれか一項のシステム。
【請求項16】
前記照明スポットが2次元パターンで配列される、請求項1から15のいずれか一項のシステム。
【請求項17】
前記照明を前記第1の軸に沿って生成するように構成された単一の放射源を含む前記照明源を更に備えた、請求項1から16のいずれか一項のシステム。
【請求項18】
前記光学素子により形成された照明ビームを受光し、前記照明スポットを前記ターゲットに集束させるように構成されたレンズを更に備えた、請求項1から17のいずれか一項のシステム。
【請求項19】
前記第1、第2、第3、及び第4の光学素子がアライメントセンサの一部を構成し、前記アライメントセンサが、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサである、請求項10から18のいずれか一項のシステム。
【請求項20】
前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、前記ターゲットに向けられる追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を更に備えた、請求項1から19のいずれか一項のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] この出願は、2021年12月23日に出願された米国仮特許出願第63/293,260号の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] この記述は、概して複数の照明スポットを単一の照明源から生成することに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 例えば集積回路(IC)の製造にリソグラフィ投影装置を使用することができる。パターニングデバイス(例えば、マスク)が、ICの個々の層に対応するパターン(「設計レイアウト」)を含む又は提供することがあり、このパターンは、ターゲット部分をパターニングデバイス上のパターンを介して照射することなどの方法によって、放射感応性材料(「レジスト」)の層でコーティングされた基板(例えば、シリコンウェーハ)上の(例えば、1つ以上のダイを含む)ターゲット部分上に転写することができる。一般に、単一の基板には、リソグラフィ投影装置によるパターンの転写が1つずつ連続して行われる複数の隣接したターゲット部分が含まれる。リソグラフィ投影装置の1つのタイプでは、パターニングデバイス全体のパターンは1つのターゲット部分上に一工程で転写される。そのような装置は一般にステッパと呼ばれている。一般にステップアンドスキャン装置と呼ばれる別の装置では、投影ビームがパターニングデバイスを所定の基準方向(「スキャン」方向)にスキャンする一方、基板をこの基準方向と平行又は逆平行に同期的に移動させる。パターニングデバイス上のパターンの異なる部分が、漸次1つのターゲット部分に転写される。一般に、リソグラフィ投影装置は縮小率M(例えば、4)を有することになるため、基板が移動する速度Fは、投影ビームがパターニングデバイスをスキャンする速度の1/M倍になる。本明細書で説明されるリソグラフィデバイスに関するより多くの情報は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,046,792号から得ることができる。
【0004】
[0004] パターンをパターニングデバイスから基板に転写する前に、基板はプライミング、レジストコーティング、及びソフトベークなどの様々な手順を経ることがある。露光後、基板は露光後ベーク(PEB)、現像、ハードベーク及び転写されたパターンの計測/検査などの他の手順(「露光後手順」)にさらされることがある。この一連の手順は、デバイス、例えばICの個々の層を製造する基礎として用いられる。次に、基板はエッチング、イオン注入(ドーピング)、金属化、酸化、堆積、化学機械研磨などの、そのすべてがデバイスの個々の層を完成させることを目的とする様々なプロセスを経ることがある。デバイスにいくつかの層が必要な場合は、手順全体、又はその変形手順が各層に対して繰り返される。最終的に、デバイスは基板上の各ターゲット部分に存在することになる。これらのデバイスは、次にダイシングやソーイングなどの技術によって互いに分離され、その結果、個々のデバイスをキャリアに取り付けたり、ピンに接続したりすることができる。
【0005】
[0005] したがって、半導体デバイスなどのデバイスの製造は、典型的に複数の製造プロセスを用いて基板(例えば、半導体ウェーハ)を処理して、デバイスの様々なフィーチャ及び多数の層を形成することを含む。そのような層及びフィーチャは通常、例えば堆積、リソグラフィ、エッチ、堆積、化学機械研磨、及びイオン注入を用いて製造及び処理される。多数のデバイスを基板上の複数のダイに製造し、次いで個々のデバイスに分離することがある。このデバイス製造プロセスをパターニングプロセスと見なすことがある。パターニングプロセスは、リソグラフィ装置においてパターニングデバイスを使用してパターニングデバイス上のパターンを基板に転写する、光学リソグラフィ及び/又はナノインプリントリソグラフィなどのパターニングステップを含み、典型的に任意選択的にではあるが、現像装置によるレジスト現像、ベークツールを使用する基板のベーキング、エッチ装置を使用するパターンを用いたエッチング、堆積などの、1つ以上の関連したパターン処理ステップを伴う。
【0006】
[0006] リソグラフィは、ICなどのデバイスの製造の中心工程であり、基板上に形成されたパターンが、マイクロプロセッサ、メモリチップなどのデバイスの機能素子を画定する。フラットパネルディスプレイ、マイクロ電子機械システム(MEMS)及びその他のデバイスの形成にも同様のリソグラフィ技術が用いられる。
【0007】
[0007] 半導体製造プロセスが進歩し続けるにつれて、機能素子の寸法は絶えず小型化されているが、その一方で、1つのデバイス当たりのトランジスタなどの機能素子の数は、一般に「ムーアの法則」と呼ばれる傾向に従って数十年にわたり着実に増加している。現状の技術では、デバイスの層は、深紫外線照明源からの照明を使用して基板上に設計レイアウトを投影するリソグラフィ投影装置を使用して製造され、100nmをかなり下回る、すなわち照明源(例えば、193nmの照明源)からの放射の波長の半分より小さい寸法を有する個別の機能素子が生成される。
【0008】
[0008] リソグラフィ投影装置の従来の解像限界よりも小さい寸法のフィーチャを印刷するこのプロセスは、一般に解像式CD=k×λ/NAに従う低kリソグラフィとして知られている。ここで、λは使用される放射の波長(現在、大抵の場合、248nm又は193nm)であり、NAはリソグラフィ投影装置における投影光学系の開口数であり、CDは「クリティカルディメンジョン」、すなわち一般には印刷される最小フィーチャサイズであり、kは経験的解像度係数である。一般に、kが小さければ小さいほど、特定の電気的機能性及び性能を達成するために設計者が計画した形状及び寸法に類似するパターンを基板上に再現することはより難しくなる。このような困難を克服するために、リソグラフィ投影装置、設計レイアウト、又はパターニングデバイスに、洗練された微調整ステップが適用される。これらには、限定ではないが、例えばNA及び光学コヒーレンス設定の最適化、カスタマイズされた照明スキーム、位相シフトパターニングデバイスの使用、設計レイアウトにおける光近接効果補正(OPC:optical proximity correction、「光学及びプロセス補正」と呼ばれることもある)、又は一般に「解像度向上技術」(RET:resolution enhancement techniques)と定義される他の方法が含まれる。
【発明の概要】
【0009】
[0009] 光学素子の配列によって複数の照明スポットが生成される。複数の照明スポットは、複数のメトロロジマーク及び/又は他のターゲットを同時に照明するため、及び/又は他の目的に使用されることがある。光学素子の配列は、複数の照明スポットを生成する他の方法と比較して比較的低コストであり、既存のメトロロジシステムと互換性がある。有利には、本システム及び方法は、そのようなシステムにおける強度チャネル測定からのゴースト反射の分離を促進するオフアクシス照明スポットを提供する。追加の光路が、コリメートされた空間に互いに対して異なる角度で生成される結果、ターゲット上に離れた照明スポットを形成する。照明スポットは、ターゲット上の1つの軸に沿って、又は例えば2次元パターンで配列される可能性がある。
【0010】
[0010] ある実施形態によれば、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムが提供される。このシステムは、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過するように構成された第1の光学素子を備える。このシステムは、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射するように構成された第2の光学素子を備える。照明の第2の部分及び第3の部分は、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成する。
【0011】
[0011] 一部の実施形態では、システムは、照明の第4の部分を第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し、完全に反射するように構成された第3の光学素子を備える。照明の第4の部分は、第2の光学素子によって透過される。照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分は、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する。
【0012】
[0012] 一部の実施形態では、第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む。一部の実施形態では、オフアクシススポットはゴースト反射を低減又は除去するように構成される。
【0013】
[0013] 一部の実施形態では、第1の光学素子、第2の光学素子及び第3の光学素子は互いに対して可動である。一部の実施形態では、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子の動きは、ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される。一部の実施形態では、動きは、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/もしくは第3の光学素子を傾けること、並びに/又は第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む。
【0014】
[0014] 一部の実施形態では、第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子はそれぞれスポットミラーを備える。一部の実施形態では、第1の光学素子は部分的に反射性であり、第2の光学素子は少なくとも部分的に反射性であり、第3の光学素子は完全に反射性である。
【0015】
[0015] 一部の実施形態では、システムは第4の光学素子を備える。第4の光学素子は、第1の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射するように構成される。一部の実施形態では、第4の光学素子はスポットミラーキューブを備える。
【0016】
[0016] 一部の実施形態では、第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含み、オンアクシススポット及びオフアクシススポットは互いに対して可動である。一部の実施形態では、ターゲットに向けられた照明スポットは、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて互いに対して動かされるように構成される。
【0017】
[0017] 一部の実施形態では、照明スポットは直線状に整列される。一部の実施形態では、照明スポットは2次元パターンで配列される。
【0018】
[0018] 一部の実施形態では、システムは照明源を備える。照明源は、照明を第1の軸に沿って生成するように構成された単一の放射源を含む。
【0019】
[0019] 一部の実施形態では、システムは、光学素子により形成された照明ビームを受光し、照明スポットをターゲットに集束させるように構成されたレンズを備える。
【0020】
[0020] 一部の実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の光学素子はアライメントセンサの一部を構成し、アライメントセンサは、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサである。
【0021】
[0021] 一部の実施形態では、システムは、前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、ターゲットに向けられる追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を備える。
【0022】
[0022] 別の実施形態によれば、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成する方法が提供される。この方法は、第1の光学素子を用いて、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過すること、及び第2の光学素子を用いて、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射することを含む。照明の第2の部分及び第3の部分は、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成する。
【0023】
[0023] 別の実施形態によれば、命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、コンピュータによって実行されるとき、第1の光学素子を用いて、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過すること、及び第2の光学素子を用いて、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射することを含む動作を引き起こす非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。照明の第2の部分及び第3の部分は、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成する。
【0024】
[0024] 別の実施形態によれば、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサのためにターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムが提供される。このシステムは、複数の照明スポットを単一の照明源から生成するように構成される。このシステムは、他のウェーハアライメントセンサでよく見られるゴースト反射を低減又は除去するように構成される。このシステムは単一の照明源を備える。このシステムは、第1のガラス板に含まれた第1のスポットミラーを備える。第1のスポットミラーは、照明を単一の照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過するように構成される。このシステムは、第2のガラス板に含まれた第2のスポットミラーを備える。第2のスポットミラーは、反射照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射するように構成される。このシステムは、第3のガラス板に含まれた第3のスポットミラーを備える。第3のスポットミラーは、照明の第4の部分を第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し完全に反射するように構成される。照明の第4の部分は、第2のスポットミラーによって透過される。照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分は、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸上の照明に対応する3つの異なる照明スポットをターゲット上に生成する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
[0025] 上記の態様及び他の態様及び特徴は、添付の図と併せて以下の特定の実施形態の説明を検討することにより、当業者には明らかとなるであろう。
【0026】
図1】[0026] ある実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。
図2】[0027] ある実施形態によるリソグラフィセル又はクラスタの実施形態を概略的に示す。
図3】[0028] ある実施形態による例示的な検査システムを概略的に示す。
図4】[0029] ある実施形態による例示的なメトロロジ技術を概略的に示す。
図5】[0030] ある実施形態による検査システムの放射照射スポットとメトロロジターゲットとの関係を示す。
図6】[0031] ある実施形態による、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムを示す。
図7】[0032] 実施形態による様々な異なる照明スポット配置を示す。
図8】[0033] ある実施形態による、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成する方法を示す。
図9】[0034] ある実施形態による、例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
図10】[0035] ある実施形態による、図1と同様のリソグラフィ投影装置の模式図である。
図11】[0036] ある実施形態による、図10の装置のより詳細な図である。
図12】[0037] ある実施形態による、図10及び図11の装置のソースコレクタモジュールのより詳細な図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[0038] 半導体デバイス製造において、アライメントを決定することは、一般的に半導体デバイス構造の層におけるアライメントマーク(もしくは複数のマーク)及び/の他のターゲットの位置を決定することを含む。アライメントは、一般的にアライメントマークに放射を照射すること、及びアライメントマークから反射される異なる回折次数の放射の特性を比較することによって決定される。同様の技法が、オーバーレイ及び/又はその他のパラメータを測定するのに使用される。現在のアライメントセンサには、基板(例えば、ウェーハ)上に投影される単一の測定照明スポットがある。単一の照明スポットは、複数のアライメントパラメータ、位相、及び強度検出の測定に使用される。現在のセンサは、メトロロジマークを順次に測定する。したがって、所定の基板上の測定マークの数は、スループットに関する考慮事項によって制限される。また、マーク検出の精度は、センサ内のゴースト反射の影響を受ける。ゴースト反射の影響は、現在のセンサの、特に強度検出の場合に顕著であり、センサが強度を正確に測定する能力を制限する。
【0028】
[0039] 例えば、より高次のグリッドフィットを可能にするために、及び/又はその他の理由により、より多くのメトロロジマークをより正確かつ効率的に測定する必要がある。より高次のグリッドフィットにより、より多数の測定ポイントを必要とするより高次の多項式をフィッティングすることで、ウェーハの歪みをより正確に判定することが可能になる。以前に提案されたソリューションでは、センサハードウェアの大幅な再設計が必要であったが、これはコストがかかりリスクも高く、一般的には既存のセンサとの後方互換性がなかった。
【0029】
[0040] 有利には、本システム及び方法は、光学素子の配置によって複数の照明スポットを生成する。複数の照明スポットは、単一のメトロロジマークの1つ以上の部分、複数のメトロロジマーク、及び/又は他のターゲットを同時に照明するのに使用される、及び/又は他の目的に使用されることがある。光学素子の配置は、複数の照明スポットを生成する他の方法と比較して比較的低コストであり、既存のメトロロジシステムと互換性がある。本システム及び方法は、そのようなシステムにおける強度チャネル測定からのゴースト反射の分離を促進するオフアクシス照明スポットを提供する。追加の光路が、コリメートされた空間に互いに異なる角度で作られる結果、ターゲット上に離れた照明スポットが形成される。照明スポットは、ターゲット上の1つの軸に沿って、又は例えば2次元パターンに配置される可能性がある。
【0030】
[0041] 簡単に説明すると、本明細書の記述は、概して半導体デバイスの製造及びパターン形成プロセスに関する。より具体的には、以下の段落では、半導体デバイス製造のためのシステムのいくつかのコンポーネント及び/又は方法について説明する。これらのシステム及び方法は、例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるアライメントの測定、又はその他の操作に使用されることがある。
【0031】
[0042] 本明細書では、半導体デバイスのアライメントの測定及び集積回路(IC)の製造について具体的な言及がなされ得るが、本明細書の説明には、多くの他の可能性のある用途があることが理解されるべきである。例えば、磁気ドメインメモリ、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッドなどの集積光学システム、誘導及び検出パターンの製造に使用されることがある。当業者であれば、このような代替用途の文脈において、本明細書で使用されている「レチクル」、「ウェーハ」又は「ダイ」という用語が、それぞれより一般的な用語である「マスク」、「基板」及び「ターゲット部分」と交換可能とみなされるべきことを理解するであろう。
【0032】
[0043] 本明細書で用いられる「投影光学系」という用語は、例えば屈折光学系、反射光学系、アパーチャ及び反射屈折光学系を含む様々なタイプの光学システムを包含するものと広義に解釈すべきである。また、「投影光学系」という用語は、放射の投影ビームを誘導、整形又は制御するため、これらの設計タイプのいずれかに従って集合的に又は単独で動作するコンポーネントを含むことがある。「投影光学系」という用語は、リソグラフィ投影装置の光路上のどこに配置されていようと、リソグラフィ投影装置内のいかなる光学コンポーネントも含むことがある。投影光学系は、放射源からの放射がパターニングデバイスを通過する前にこの放射を整形、調整及び/又は投影するための光学コンポーネント、及び/又は、放射がパターニングデバイスを通過した後にこの放射を整形、調整及び/又は投影するための光学コンポーネントを含むことがある。一般に、投影光学系には放射源及びパターニングデバイスは含まれない。
【0033】
[0044] 図1はリソグラフィ装置LAの実施形態を概略的に示している。装置は、放射ビームB(例えばUV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに結合された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WT(例えば、WTa、WTb又はその両方)と、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つ以上のダイを備え、フィールドと呼ばれることも多い)ターゲット部分C上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSとを備える。投影システムは基準フレームRFに支持される。図示されるように、装置は、(例えば、透過型マスクを用いる)透過型である。代替的に、装置は、(例えば、プログラマブルミラーアレイを用いる、又は反射型マスクを用いる)反射型である場合がある。
【0034】
[0045] イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合には別体である場合がある。そのような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を構成するとはみなされず、放射ビームは、例えば適当な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビームデリバリシステムBDを用いて放射源SOからイルミネータILへと受け渡される。放射源が例えば水銀ランプである場合などの他の場合には、放射源は装置の不可欠の部分である場合がある。放射源SO及びイルミネータILは、必要とされる場合はビームデリバリシステムBDと合わせて放射システムと呼ばれることがある。
【0035】
[0046] イルミネータILは、ビームの強度分布を変化させることがある。イルミネータは、強度分布がイルミネータILの瞳面内の環状領域内で非ゼロとなるように、放射ビームの半径範囲を制限するように配置されることがある。付加的又は代替的に、イルミネータILは、瞳面内における複数の等間隔のセクタ内で強度分布が非ゼロとなるように、瞳面内のビームの分布を制限するように動作可能である場合がある。イルミネータILの瞳面内の放射ビームの強度分布は照明モードと呼ばれることがある。
【0036】
[0047] イルミネータILは、ビームの(角度/空間)強度分布を調整するように構成されたアジャスタADを備えることがある。一般には、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれσ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調整することができる。イルミネータILは、ビームの角度分布を変化させるように動作可能である場合がある。例えば、イルミネータは、強度分布が非ゼロである瞳面内のセクタの数及び角度範囲を変化させるように動作可能である場合がある。イルミネータの瞳面内のビームの強度分布を調整することによって、様々な照明モードが達成されることがある。例えば、イルミネータILの瞳面内の強度分布の半径範囲及び角度範囲を制限することによって、強度分布は、例えば、双極、四極又は六極分布などの多極分布を有することがある。所望の照明モードが、例えば、その照明モードを提供する光学部品をイルミネータILに挿入することによって、又は空間光変調器を使用することによって得られることがある。
【0037】
[0048] イルミネータILは、ビームの偏光を変更するように動作可能である場合があり、アジャスタADを用いて偏光を調整するように動作可能である場合がある。イルミネータILの瞳面を横切る放射ビームの偏光状態は、偏光モードと呼ばれることがある。様々な偏光モードを用いることで、基板W上に形成される像により大きなコントラストがもたらされることがある。放射ビームは非偏光である場合がある。代替的に、イルミネータは、放射ビームを直線的に偏光させるように配置されることがある。放射ビームの偏光方向は、イルミネータILの瞳面にわたって変化することがある。放射の偏光方向は、イルミネータILの瞳面内の異なる領域で異なる場合がある。放射の偏光状態は、照明モードに依存して選ばれることがある。多極照明モードの場合、放射ビームの各極の偏光は、イルミネータILの瞳面におけるその極の位置ベクトルに概ね垂直である場合がある。例えば、双極照明モードの場合、放射は、双極の2つの対向するセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。放射ビームは、X偏光状態及びY偏光状態と呼ばれ得る、2つの異なる直交方向のうちの一方に偏光されることがある。四極照明モードでは、各極のセクタ内の放射は、そのセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。この偏光モードはXY偏光と呼ばれることがある。同様に、六極照明モードでは、各極のセクタ内の放射は、そのセクタを二等分する線に実質的に垂直な方向に直線的に偏光されることがある。この偏光モードは、TE偏光と呼ばれることがある。
【0038】
[0049] また、イルミネータILは一般に、インテグレータIN及びコンデンサCOなどのその他の各種コンポーネントを備える。照明システムは、放射を誘導、整形、又は制御するための、屈折、反射、磁気、電磁、静電又は他の種類の光学コンポーネントなどの各種の光学コンポーネント、又はこれらの任意の組み合わせを備えることがある。
【0039】
[0050] こうして、イルミネータは、ビーム断面に所望の均一性及び強度分布を有する、調節された放射ビームBを供給する。
【0040】
[0051] 支持構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及び、例えばパターニングデバイスが真空環境に保持されているか否かなどのその他の条件に応じた方法でパターニングデバイスを支持する。支持構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電又はその他のクランプ技術を用いることがある。支持構造は、例えば、必要に応じて固定される又は移動可能であり得るフレーム又はテーブルである場合がある。支持構造は、パターニングデバイスが、例えば投影システムに対して所望の位置にあることを保証することがある。本明細書における「レチクル」又は「マスク」という用語のいかなる使用も、より一般的な用語「パターニングデバイス」と同義と見なされることがある。
【0041】
[0052] 本明細書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを付与するのに使用し得るいかなるデバイスをも指すものと広く解釈されるべきである。ある実施形態において、パターニングデバイスは、基板のターゲット部分にパターンを生成するために、放射ビームの断面にパターンを付与するのに使用し得る任意のデバイスである。例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、放射ビームに与えられるパターンが、基板のターゲット部分に所望されるパターンと厳密には一致しないことがあることに留意されたい。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのデバイスのターゲット部分に生成されるデバイスにおける特定の機能層に対応することになる。
【0042】
[0053] パターニングデバイスは透過型又は反射型である場合がある。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスク、レベンソン型位相シフトマスク、及びハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型のミラーのマトリックス配置であって、各ミラーが入射してくる放射ビームを様々な方向に反射するように個別に傾斜可能であるものが採用される。これらの傾斜ミラーは、ミラーマトリックスで反射される放射ビームにパターンを付与する。
【0043】
[0054] 本明細書で使用される「投影システム」という用語は、屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気光学系、電磁光学系及び静電光学系、又はこれらの任意の組み合わせを含むものであり、使用される露光放射に関して又は液浸液の使用又は真空の使用などの他の要因に関して適切とされるいかなるタイプの投影システムをも包含するものと広く解釈されるべきである。本明細書における「投影レンズ」なる用語の使用はいずれも、より一般的な用語である「投影システム」と同義であるとみなされることがある。
【0044】
[0055] 投影システムPSは、複数の光学(例えば、レンズ)素子を備えることがあり、収差(フィールド全体の瞳面にわたる位相変化)を補正するために光学素子の1つ以上を調整するように構成された調整機構を更に備えることがある。これを達成するために、調整機構は、投影システムPS内の1つ以上の光学(例えば、レンズ)素子を1つ以上の異なる方法で操作するように動作可能である場合がある。投影システムは、その光軸がz方向に延びる座標系を有することがある。調整機構は、1つ以上の光学素子を変位させること、1つ以上の光学素子を傾けること、及び/又は1つ以上の光学素子を変形させることの任意の組み合わせを行うように動作可能である場合がある。光学素子の変位は、任意の方向(x、y、z、又はこれらの組み合わせ)である場合がある。光学素子の傾斜は、典型的には、x及び/又はy方向に軸周りに回転することによって光軸に垂直な平面外となるが、非回転対称の非球面光学素子に関してはz軸周りの回転が用いられることがある。光学素子の変形は、低周波形状(例えば、非点収差)、及び/又は高周波形状(例えば、自由形式の非球面)を含むことがある。光学素子の変形は、例えば1つ以上のアクチュエータを使用して光学素子の1つ以上の側面に力を及ぼすことによって、及び/又は1つ以上の加熱素子を使用して光学素子の1つ以上の選択された領域を加熱することによって行われることがある。一般的に、アポダイゼーション(瞳面の透過率変化)を補正するために投影システムPSを調整することが可能でない場合がある。投影システムPSの透過マップは、リソグラフィ装置LAのためのパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを設計する際に用いられることがある。計算機リソグラフィ技術を用いて、少なくとも部分的にアポダイゼーションを補正するようにパターニングデバイスMAを設計することがある。
【0045】
[0056] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれより多くのテーブル(例えば、2つ以上の基板テーブルWTa、WTb、2つ以上のパターニングデバイステーブル、基板テーブルWTa及び、例えば測定及び/又は洗浄を促進することに特化した基板を含まない投影システム下方にあるテーブルWTbなど)を有するタイプである場合がある。このような「マルチステージ」マシンでは、追加のテーブルは並行して使用されることがあるか、又は1つ以上のテーブルで準備工程を実行しながら他の1つ以上のテーブルが露光に使用されることがある。例えば、アライメントセンサASを用いたアライメント測定、及び/又はレベルセンサLSを用いたレベル(高さ、傾斜など)測定が行われることがある。
【0046】
[0057] また、リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が、例えば水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆われて投影システムと基板の間の空間を満たすようなタイプである場合がある。液浸液が、例えばパターニングデバイスと投影システムの間のリソグラフィ装置内の他の空間に適用されることもある。投影システムの開口数を増大させるための液浸技術が本分野においてよく知られている。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板などの構造体が液体に浸されなければならないことを意味するのではなく、液体が投影システムと基板の間に露光中に位置することを意味するにすぎない。
【0047】
[0058] リソグラフィ装置の動作において、放射ビームが照明システムILによって調節され供給される。放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを横切った放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。第2のポジショナPWと位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2次元エンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、例えば放射ビームBのパスに様々なターゲット部分Cを位置決めするように、基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示せず)とは、放射ビームBのパスに対してパターニングデバイスMAを、例えばマスクライブラリからの機械的な取り出し後、又はスキャン中に、正確に位置決めするのに使用することができる。一般に支持構造MTの移動は、第1のポジショナPMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現されることがある。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを使用して実現されることがある。ステッパの場合(スキャナとは異なり)、支持構造MTは、ショートストロークアクチュエータのみに接続されることがある、又は固定されることがある。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせされることがある。図に示す基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占拠しているが、ターゲット部分間のスペースに位置することがある(これらはスクライブラインアライメントマークとして知られている)。同様に、パターニングデバイスMA上に2つ以上のダイが設けられる状況では、パターニングデバイスアライメントマークはダイ間に位置することがある。
【0048】
[0059] 図示された装置は、次のモードのうち少なくとも1つのモードで使用されることがある。ステップモードにおいて、放射ビームに付与されたパターンが1回でターゲット部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態に保たれる(すなわち単一静的露光)。そして基板テーブルWTは、異なるターゲット部分Cを露光できるようにX方向及び/又はY方向に移動する。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズは単一静的露光で結像されるターゲット部分Cのサイズを制限する。スキャンモードにおいて、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期してスキャンされる(すなわち単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性によって決定されることがある。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズは単一動的露光でのターゲット部分の(非スキャン方向の)幅を制限するのに対して、スキャン運動の長さはターゲット部分の(スキャン方向の)高さを決定する。別のモードにおいて、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持しながら実質的に静止状態に保たれ、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分C上に投影される間、基板テーブルWTは移動又はスキャンされる。このモードでは、一般にパルス放射源が用いられ、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの毎回の移動後、又はスキャン中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0049】
[0060] また、上記の使用モードの組み合わせ及び/又は変形例又は全く異なる使用モードが用いられることもある。
【0050】
[0061] 本明細書で言及される基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)又はメトロロジツールもしくは検査ツールで処理されることがある。適用可能な場合、本明細書の開示内容は、これら及びその他の基板処理ツールに適用されることがある。更に、基板は、例えば多層ICを生成するために、2回以上処理されることがあり、したがって本明細書で使用される基板という用語は、すでに複数の処理された層を含む基板を指すこともある。
【0051】
[0062] リソグラフィに関して本明細書で使用される「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)又は深紫外線(DUV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm又は126nmの波長を有する)及び極端紫外線(EUV)放射(例えば、5~20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射、更にはイオンビームや電子ビームなどの粒子ビームを包含する。
【0052】
[0063] パターニングデバイス上の、又はパターニングデバイスにより提供される様々なパターンが、異なるプロセスウィンドウ、すなわち、パターンが規格内で生成されることになる処理変数の空間を有することがある。潜在的な系統的欠陥に関連するパターン規格の例としては、ネッキング、ラインプルバック、細線化、CD、エッジ配置、オーバーラップ、レジストトップロス、レジストアンダーカット及び/又はブリッジングのチェックが挙げられる。パターニングデバイス又はそのあるエリア上のパターンのプロセスウィンドウは、個々のパターンそれぞれのプロセスウィンドウをマージ(例えば、オーバーラップ)することによって得られることがある。一群のパターンのプロセスウィンドウの境界には、いくつかの個々のパターンのプロセスウィンドウの境界が含まれる。換言すれば、これらの個々のパターンは、一群のパターンのプロセスウィンドウを制限する。
【0053】
[0064] 図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、リソセル又はクラスタと呼ばれることもあるリソグラフィックセルLCの一部を構成することがあり、これは露光前及び露光後プロセスを基板に行う装置も含む。従来、これらは、1つ以上のレジスト層を堆積させる1つ以上のスピンコータSC、露光されたレジストを現像するための1つ以上のデベロッパ、1つ以上の冷却プレートCH及び/又は1つ以上のベークプレートBKを含む。基板ハンドラ又はロボットROは、入出力ポートI/O1、I/O2から1つ以上の基板を取り出し、それらを異なるプロセス装置間で移動させ、それらをリソグラフィ装置のローディングベイLBに引き渡す。これらの装置は、多くの場合トラックと総称され、トラック制御ユニットTCUの制御下にある。これはそれ自体が監視制御システムSCSによって制御され、また、リソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置を制御する。こうして、スループット及び処理効率を最大化するために、様々な装置を動作させることができる。
【0054】
[0065] リソグラフィ装置により露光される基板が正確にかつ一貫して露光されるように、及び/又は少なくとも1つのパターン転写ステップ(例えば、光リソグラフィステップ)を含むパターニングプロセス(例えば、デバイス製造プロセス)の一部をモニタするために、基板又はその他のオブジェクトを検査して、アライメント、オーバーレイ(例えば、重なり合う層の構造間、又は同じ層内の、例えばダブルパターニングプロセスによってその層に別々に設けられた構造間についてのものであり得る)、線幅、クリティカルディメンジョン(CD)、フォーカスオフセット、材料特性などの1つ以上の特性を測定又は決定することが望ましい。したがって、リソセルLCが配置される製造施設は、典型的にはリソセルで処理された基板W(図1)の一部又はすべて、又はリソセル内の他のオブジェクトを測定するメトロロジシステムも含む。メトロロジシステムは、リソセルLCの一部である場合があり、例えば(アライメントセンサAS(図1)などの)リソグラフィ装置LAの一部である場合がある。
【0055】
[0066] 測定される1つ以上のパラメータは、例えば、アライメント、パターン形成された基板の内部又は上に形成された連続する層間のオーバーレイ、例えばパターン形成された基板の内部又は上に形成されたフィーチャのクリティカルディメンジョン(CD)(例えば、クリティカルライン幅)、光リソグラフィステップのフォーカス又はフォーカス誤差、光リソグラフィステップのドーズ又はドーズ誤差、光リソグラフィステップの光学収差などを含むことがある。この測定は、基板上に設けられた専用のメトロロジターゲットに対して行われることが多い。この測定は、レジストの現像後でエッチングの前、エッチング後、堆積後、及び/又はそれ以外のときに行うことができる。
【0056】
[0067] パターニングプロセスで形成された構造の測定を行うための、走査電子顕微鏡、画像ベースの測定ツール及び/又は様々な専門ツールの使用を含む様々な技術が存在する。高速かつ非侵襲的な形態の専門メトロロジツールは、放射ビームを基板表面上のターゲットに向け、散乱した(回折/反射した)ビームの特性を測定するものである。基板で散乱した放射の1つ以上の特性を評価することによって、基板の1つ以上の特性を決定することができる。伝統的に、これは回折ベースのメトロロジと呼ばれることがある。この回折ベースのメトロロジの1つの適用例はアライメントの測定である。例えばアライメントは、回折スペクトルの各部分を比較する(例えば、周期格子の回折スペクトルにおける異なる回折次数を比較する)ことによって測定することができる。
【0057】
[0068] このように、デバイス製造プロセス(例えば、パターニングプロセスやリソグラフィプロセス)において、基板又は他のオブジェクトが、プロセス中又はプロセス後に様々なタイプの測定を受けることがある。測定は、特定の基板に欠陥があるかどうかを判定することがあり、プロセス及びプロセスで使用される装置の調整(例えば、基板上の2つの層を位置合わせすること、又はパターニングデバイスを基板に位置合わせすること)を確立することがあり、プロセス及び装置の性能を測定することがあり、又はその他の目的のためである場合がある。測定の例としては、光学イメージング(例えば、光学顕微鏡)、非イメージング光学測定(例えば、ASMLのYieldStarメトロロジツール、ASMLのSMASHメトロロジシステムなどの回折に基づく測定)、機械的測定(例えば、スタイラスを用いたプロファイリング、原子間力顕微鏡(AFM))、及び/又は非光学イメージング(例えば、走査電子顕微鏡(SEM))が挙げられる。SMASH(SMart Alignment Sensor Hybrid)システムは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,961,116号に記載されており、アライメントマーカの2つの重なり合う相対回転した像を生成し、像のフーリエ変換が干渉させられる瞳面内における強度を検出し、干渉された次数の強度変化として現れる2つの像の回折次数間の位相差から位置情報を抽出する自己参照干渉計を採用している。
【0058】
[0069] メトロロジ結果は、監視制御システムSCSに直接又は間接的に提供されることがある。誤差が検出される場合、後続の基板の露光に対して(特にバッチの1つ以上の他の基板を更に露光できるほどすぐにかつ迅速に検査を行うことができる場合)、及び/又は露光された基板の後続の露光に対して調整が行われることがある。また、既に露光された基板が、歩留まりを向上するように剥離及び再加工されるか、又は廃棄されることがあり、それによって、欠陥があると分かっている基板に対して更なる処理を行うことが回避される。基板の一部のターゲット部分にのみ欠陥がある場合には、仕様を満たすターゲット部分にのみ更なる露光が行われることがある。その他の製造プロセスの調整も考えられる。
【0059】
[0070] メトロロジシステムが、基板構造の1つ以上の特性、具体的には、異なる基板構造の1つ以上の特性がどのように変化するか、又は同じ基板構造の異なる層が層ごとにどのように変化するかを判定するのに使用されることがある。メトロロジシステムは、リソグラフィ装置LA又はリソセルLCに組み込まれることがあるか、又はスタンドアロンデバイスである場合がある。
【0060】
[0071] メトロロジを可能にするために、多くの場合、1つ以上のターゲットが基板上に特別に設けられる。ターゲットには、例えば、アライメントマーク及び/又は他のターゲットが含まれることがある。通常、ターゲットは特別に設計され、周期的な構造を含むことがある。例えば、基板上のターゲットは、1つ以上の1D周期構造(例えば、格子などの幾何学的フィーチャ)を含むことがあり、1つ以上の1D周期構造は、現像後に周期的な構造的フィーチャが実線のレジストラインで形成されるように印刷される。別の例として、ターゲットは、1つ以上の2D周期構造(例えば、格子)を含むことがあり、1つ以上の2D周期構造は、現像後に1つ以上の周期構造がレジスト内の実線のレジストピラー又はビアで形成されるように印刷される。バー、ピラー、又はビアは、代替的に基板(例えば、基板上の1つ以上の層)にエッチングされることがある。
【0061】
[0072] 図3は、アライメントを検出する及び/又は他のメトロロジ動作を実行するのに使用され得る例示的な検査システム10を示している。検査システム10は、放射を基板W(例えば、通常はアライメントマークを備え得る)に投影又は別の方法で照射する照明源2を備える。方向転換された放射はスペクトロメータ検出器4などのセンサ及び/又は他のセンサに渡され、センサは、例えば、図4の左側のグラフに示すように、鏡面反射及び/又は回折された放射のスペクトル(波長の関数としての強度)を測定する。センサは、反射された放射の特性を示すアライメントデータを伝達するアライメント信号を生成することがある。このデータから、一般化された例を図4に示す、1つ以上のプロセッサPROによって、又は他の動作によって、検出されたスペクトルを生じさせる構造又はプロファイルは再構築されることがある。
【0062】
[0073] 図1のリソグラフィ装置LAと同様に、測定動作中に基板Wを保持するために、1つ以上の基板テーブル(図4には図示せず)が設けられることがある。1つ以上の基板テーブルは、図1の基板テーブルWT(WTa又はWTb又は両方)と形態が同様又は同一である場合がある。検査システム10がリソグラフィ装置と統合される例では、同じ基板テーブルである場合もある。粗動及び微動ポジショナが、測定光学システムに対して基板を正確に位置決めするように設けられ構成されることがある。例えば、構造の対象となるターゲット部分(例えば、アライメントマーク)の位置を取得し、ターゲット部分を対物レンズの下の適所に運ぶために、種々のセンサ及びアクチュエータが設けられる。典型的には、多くの測定が、基板Wの様々な場所にある構造のターゲット部分に対して行われることになる。基板サポートは、様々なターゲットを取得するために、X及びY方向に移動することができ、光学システムのフォーカスに対するターゲット部分の所望の場所を得るためにZ方向に移動することができる。例えば、実際に光学システムが(典型的にはX及びY方向であるが、おそらくZ方向にも)実質的に静止した状態であるが基板が移動するときに、あたかも対物レンズが基板に対して異なる場所に運ばれているかのように動作を考え記述することが好都合である。基板及び光学システムの相対位置が正しい場合、原理上、光学システムの残りの部分が静止しており、基板が(例えば、X及びY方向であるが、任意選択的にZ及び/又は傾斜方向にも)移動している状態で、(例えば、Z及び/又は傾斜方向に)それらのうちどちらが移動しているのか、又は両方が移動しているのか、又は光学システムの一部の組み合わせが移動しているのかは重要ではない。
【0063】
[0074] 典型的なアライメント測定では、基板W上のターゲット(部分)30は、現像後に、バーが実線レジストライン(例えば、堆積層で覆われ得る)及び/又は他の材料で形成されるように印刷される1D格子である場合がある。あるいは、ターゲット30は、現像後に、格子が実線レジストピラー及び/又はレジスト内の他のフィーチャで形成されるようにプリントされる2D格子である場合がある。
【0064】
[0075] バー、ピラー、ビア、及び/又は他のフィーチャは、基板内又は基板上(例えば、基板上の1つ以上の層内)にエッチングされる、基板上に堆積される、堆積層で覆われる、及び/又は他の特性を有することがある。ターゲット(部分)30(例えば、バー、ピラー、ビアなどの)は、パターニングプロセスでの処理の変化(例えば、リソグラフィ投影装置での、例えば投影システムでの光学収差、焦点変化、ドーズ変化など)に敏感であり、その結果、プロセス変動がターゲット30の変動として現れる。したがって、ターゲット30からの測定データは、製造プロセスの1つ以上に対する調整を決定するために使用される、及び/又は実際の調整を行うための基礎として使用されることがある。
【0065】
[0076] 例えば、ターゲット30からの測定データは、半導体デバイスの層についてのアライメントを示すことがある。ターゲット30からの測定データは、アライメントに基づいて1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータを決定し、決定した1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータに基づいて半導体デバイス製造装置の調整を決定するのに(例えば、1つ以上のプロセッサPRO及び/又は他のプロセッサによって)使用されることがある。一部の実施形態では、これは、例えばステージ位置調整を含むことがある、あるいはマスク設計、メトロロジターゲット(例えば、アライメントマーク)設計、半導体デバイス設計、放射の強度、放射の入射角度、放射の波長、瞳サイズ及び/もしくは形状、レジスト材料、並びに/又は他のプロセスパラメータの調整を決定することを含むことがある。
【0066】
[0077] 角度分解スキャトロメトリは、製品のフィーチャ及び/又はレジストパターンの非対称性の測定において有用である。非対称性測定の特定の適用は、アライメントの測定のためである。図3のシステム10を使用した非対称性測定の基本概念は、例えば、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006-066855号に記載されている。簡単に言えば、アライメント測定では、ターゲットの回折スペクトルの回折次数の位置は、ターゲット(例えば、アライメントマーク)の周期性によって決定される。回折スペクトルの非対称性は、ターゲットを構成する個々のフィーチャの非対称性を示す。
【0067】
[0078] 図5は、典型的なターゲット(例えば、アライメントマーク)30及び図4のシステムにおける典型的な放射照明スポットSの広がりの平面図を示している。典型的には、周囲構造からの干渉がない回折スペクトルを得るために、ある実施形態では、ターゲット30は、照明スポットSの幅(例えば、直径)よりも大きい周期構造(例えば、格子)である。スポットSの幅は、ターゲットの幅及び長さよりも小さい場合がある。ターゲットは換言すれば、照明によって「アンダーフィル」され、回折信号は基本的に、ターゲット自体の外部の製品フィーチャなどからのいかなる信号も含まない。照明装置は、例えば、対物レンズの後側焦点面にわたり均一強度の照明を提供するように構成されることがある。代替的には、例えば、照明パスにアパーチャを含めることにより、照明はオンアクシス又はオフアクシス方向に制限されることがある。
【0068】
[0079] 図6は、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するように構成されたシステム600を示している。照明は光及び/又は他の放射を含むことがある。ターゲットは、例えば1つ以上のメトロロジマークを含むことがある。システム600は、図3に関して上で説明したシステム10の一部を構成することがある。システム600は、例えばシステム10のサブシステムである場合がある。一部の実施形態では、システム600の1つ以上のコンポーネントは、システム10の1つ以上のコンポーネントと同様及び/又は同じである場合がある。一部の実施形態では、システム600の1つ以上のコンポーネントは、システム10の1つ以上のコンポーネントに取って代わる、それとともに使用される、及び/あるいはそれを増強することがある。システム600は、単一の照明源(例えば、図3に示す放射源2)から複数の照明スポットを生成するように構成される。システム600はまた、他のウェーハアライメントセンサでよく見られるゴースト反射を低減又は除去するように構成される、及び/又は他の利点を有する。
【0069】
[0080] 図6は、(例えば、以下で考察する)複数の測定スポットを生成するシステム600を示している。複数のスポットは、部分反射スポットミラー及び完全反射スポットミラーを備えた(この例では)並列の光学素子を、キューブスポットミラーと組み合わせて配置することによって作られる。追加の光路が、コリメートされた空間に異なる角度で作られる結果、基板上に離れた照明スポットが形成される。図6に示す実装例は、メインのオンアクシススポットに加えて、2つのオフアクシス照明スポットを生成する。追加の照明スポットが、基板の軸に沿って、又は(同様に以下で考察するように)2次元パターンに配置される可能性がある。追加の照明スポットの数は、図に示す3つに限定されない。複数の光学素子を使用して、追加のスポットを生成することができる。システム600のこれらの機能及びその他の機能については、以下でより詳しく説明する。
【0070】
[0081] システム600は、第1の光学素子602、第2の光学素子604、第3の光学素子606、第4の光学素子608、レンズ610、及び/又は他のコンポーネントを備える。一部の実施形態では、システム600の第1、第2、第3、及び第4の光学素子602~608、レンズ610、並びに/又は他のコンポーネントは、半導体製造プロセスで使用されるアライメントセンサの一部を構成する。アライメントセンサは、例えば、上記のように使用されるウェーハアライメントセンサである場合がある。一部の実施形態では、システム600は、例えば、単一の照明ビームから生成されるターゲット上の複数の照明スポットを必要とするあらゆるメトロロジシステムを含む、他の用途を有することがある。
【0071】
[0082] 一部の実施形態では、第1の光学素子602、第2の光学素子604、第3の光学素子606、及び/又は第4の光学素子608は、それぞれ局所的な反射面及び/又は透過面を備える。例えば、光学素子602~608は、それぞれが対応するスポットミラー603、605、607、及び/又は609を備えることがある。スポットミラーは、比較的小さな反射面及び/又は透過面を備える。例えば、スポットミラーは、照明源からの照明ビームのサイズよりもわずかに大きいか、あるいはそれに対応する直径を有することがある。スポットミラー603~609は、光学素子602~608のコーティングされた部分、光学素子602~608に挿入された及び/もしくは結合されたデバイス、他の局所的な反射面及び/もしくは透過面、並びに/又は他のコンポーネントによって形成されることがある。例えば、反射スポットミラーはまた、局所TIR(全内部反射)領域によって形成される可能性がある。一部の実施形態では、光学素子602~608は、各光学素子602~608により反射及び/又は透過される照明の波長及び/又は他の特性を制御するように構成されたフィルタを備える。フィルタは、特定のコーティング、及び/又は光学素子602~608の1つ以上に結合された又は含まれている他のコンポーネントを備えることがある。
【0072】
[0083] 一部の実施形態では、光学素子602、604、及び/又は606はそれぞれ、対応するスポットミラー603、605、又は607に結合される及び/又はそれらを備える、対応する光学的に透明なプレート620、622、624を含む。プレート620、622、及び/又は624は、光学的に透明な材料を含む。プレート620、622、及び/又は624は、ガラス、水晶、及び/又は他の光学的に透明な材料などの任意の透明材料から形成されることがある。プレート620、622、及び/又は624は、円形の断面形状、正方形の断面形状、長方形の断面形状、及び/又は他の断面形状を有することがある。プレート620、622、及び/又は624は、一定の厚さ及び/又は他の特性を有することがある。プレート620、622、及び/もしくは624の形状並びに/又は寸法は、例えば、プレート620、622、及び/もしくは624に使用される材料、プレート620、622、及び/もしくは624が使用される用途(例えば、アライメント測定)、プレート620、622、及び/もしくは624の光学的挙動要件、プレート620、622、及び/もしくは624のハンドリング及び/もしくは移動要件、並びに/又は他の要因に基づいて、ユーザによって決定されることがある。ただし、一部の実施形態では、プレート620~624がオプションであり、スポットミラー603~607のみがシステム600に含まれることに留意されたい。
【0073】
[0084] 一部の実施形態では、第1の光学素子602は、部分的に反射性の部分(例えば、スポットミラー603)であるか又はこれを有し、第2の光学素子604は、少なくとも部分的に反射性の部分(例えば、スポットミラー605)であるか又はこれを有し、第3の光学素子606は、完全に反射性の部分(例えば、スポットミラー607)であるか又はこれを有する。部分的反射性部分は、表面に入射する放射の少なくとも一部を反射し、別の部分を表面を通して透過する表面を備えることがある。
【0074】
[0085] 例えば、スポットミラー603を備えた第1の光学素子602は、照明650(例えば、指向性放射)を照明源(例えば、図3に示す放射源2)から第1の軸651に沿ってスポットミラー603で受光し、照明の第1の部分652を第1の軸651から離れるように反射し、照明650の第2の部分654を第1の軸651に沿って透過するように構成される。スポットミラー605を備えた第2の光学素子604は、反射された照明の第1の部分652を受光し、第1の軸651と角度が異なる第2の軸662に沿って照明の第3の部分660を少なくとも部分的に反射するように構成される。スポットミラー607を備えた第3の光学素子606は、第1の軸651及び第2の軸662と角度が異なる第3の軸672に沿って照明の第4の部分670を受光し、完全に反射するように構成される。照明の第4の部分670は、図6に示すように、第2の光学素子604のスポットミラー605によって透過される。
【0075】
[0086] 照明の第2の部分654、第3の部分660、及び第4の部分670は、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲット30に向けられて(680)、ターゲット30上に照明650の3つの異なるスポット690、692、694を生成する。ターゲット30は、例えば本明細書に記載される半導体ウェーハ上の1つ以上のメトロロジマークである場合がある。
【0076】
[0087] 第4の光学素子608は、スポットミラー609及び/又は他の反射面もしくは少なくとも部分的に反射する面を備えることがある。一部の実施形態では、第4の光学素子608は透過光学素子を含む。一部の実施形態では、第4の光学素子608は、例えばスポットミラーキューブを備える。スポットミラーキューブは、光学的接触又は接着剤(又は他の結合機構)により接合された2つのプリズムを含み、接合面に局所反射領域を有する立方体又は菱形を形成することがある。反射領域は、反射コーティング又はTIRによって形成される可能性があり、これは、その背後に空気ポケット(又は屈折率の低い他の光学材料)を有する表面の一部であり、屈折率の高い光学材料内で光を反射させる。スポットミラーキューブは、スポットミラー(キューブ内)に入射する光をその方向を変えるために反射し、他の光を透過するように構成される。ここでの目的は、選択された1つのビームの方向を、光学素子を通過する他のビームと異なる方向に変えることである。スポットミラー609を備えた第4の光学素子608は、第1の軸651、第2の軸662、及び第3の軸672に沿って受光した照明を、第1の軸651に実質的に垂直な列方向680に反射するように構成される。
【0077】
[0088] 図6に示すように、レンズ610は、光学素子602~608により形成される照明ビーム685を受光し、照明650のスポット690、692、及び694をターゲット30に集束させる(687)ように構成される。レンズ610は、説明したように機能するように構成された任意のタイプのレンズを含むことがある。例えば、レンズ610は対物レンズである場合がある。レンズ610は、任意の透明材料から形成され、ビーム685を集中あるいは集束させるように構成された曲面を有することがある。一部の実施形態では、第1の軸651からの照明に対応する照明650のスポット690は、オンアクシススポットを含み、第2及び第3の軸662及び672からの照明に対応する照明650のスポット692及び694は、オフアクシススポットを含む。オフアクシススポット(例えば、692及び/又は694)は、ゴースト反射を低減又は除去するように構成される、及び/又は他の利点がある。ゴースト反射は、コリメートされた空間内の照明軸又は方向に垂直な1つ以上の光学面からの不要な反射を含む。これらのスポットを形成する照明は、光学素子608の1つ以上の表面(例えば立方体表面)、及び/又はシステム600内の光学素子の他の表面に垂直に入射しないため、ゴースト反射が低減及び/又は除去される。
【0078】
[0089] 光学素子602~608は、システム600が本明細書で説明するように機能できる任意の位置及び/又は互いに対する任意の角度で位置付けられることがある。これには、素子間の特定の相対距離、素子間の特定の角度などでの位置付けが含まれることがある。一部の実施形態では、光学素子602~608のうちの2つ以上が、(例えば、図6に示すように)システム600内で互いに対して平行に位置付けられる。一部の実施形態では、光学素子602~608のうちの1つ以上が、システム600内の他の光学素子のうちの1つ以上に対してある角度をなして位置付けられる。
【0079】
[0090] 一部の実施形態では、光学素子602~608は、構造部材、クリップ、クランプ、ねじ、ナット、ボルト、接着剤、及び/又は他の機械デバイスを介して、システム600内で互いに対して位置付けられる。一部の実施形態では、第1の光学素子602、第2の光学素子604、第3の光学素子606、及び/又は第4の光学素子608は、互いに対して動くことができる。第1の光学素子602、第2の光学素子604、及び/又は第3の光学素子606の動きは、ターゲット30上の対応する照明スポット690~694の位置を調整するように構成される。一部の実施形態では、動きは、例えば、第1の光学素子602、第2の光学素子604、及び/又は第3の光学素子606を傾けることを含む。一部の実施形態では、動きは、第1の光学素子602、第2の光学素子604、第3の光学素子606、及び/又は第4の光学素子608を平行移動させること、あるいはそれらのうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む。動きの他の例も考えられる。
【0080】
[0091] 言い換えれば、第1の軸651からの照明に対応する照明650のスポット690はオンアクシススポットを含み、第2の軸662及び第3の軸672それぞれからの照明に対応する照明650のスポット692及び694はオフアクシススポットを含む。オンアクシススポット690及びオフアクシススポット692及び/又は694は、互いに対して可動である。ターゲット30に向けられた照明650のスポット690~694は、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子(例えば、要素602~608)の動きに基づいて、互いに対して動かされるように構成される。
【0081】
[0092] 一部の実施形態では、光学素子602~608の動きは、図3に示す(及び以下で考察する図9にも示す)プロセッサPROなどのプロセッサによって電子的に制御されることがある。プロセッサPROは、コンピューティングシステムCS(図9)に含まれることがあり、(例えば、図9に関連して以下で説明するように)コンピュータ又は機械可読命令MRIに基づいて動作することがある。電子通信は、個別のコンポーネント間で電子信号を伝達すること、システム600の個別のコンポーネント間でデータを伝送すること、個別のコンポーネント間で値を伝達すること、及び/又はその他の通信によって行われることがある。システム600のコンポーネントは、有線で、又はインターネット、もしくはローカルエリアネットワーク、セルラネットワーク、もしくはパーソナルエリアネットワーク、内部組織ネットワーク、及び/もしくはその他のネットワークのようなさまざまな他のネットワークと組み合わせたインターネットなどのネットワークを介して無線で通信することがある。
【0082】
[0093] 一部の実施形態では、1つ以上のアクチュエータ(図6には示されていない)が、光学素子602~608の1つ以上に結合され、光学素子602~608の1つ以上を動かすように構成されることがある。アクチュエータは、接着剤、クリップ、クランプ、ネジ、カラー、及び/又は他の機構によって、1つ以上の光学素子602~608の1つ以上のエッジに結合されることがある。アクチュエータは、電子的に制御されるように構成されることがある。個々のアクチュエータは、電気信号を機械的変位に変換するように構成されることがある。機械的変位は、光学素子602~608を動かすように構成される。一例として、アクチュエータの1つ以上は圧電性である場合がある。1つ以上のプロセッサPROが、アクチュエータを制御するように構成されることがある。1つ以上のプロセッサPROが、1つ以上のアクチュエータのそれぞれを個別に制御するように構成されることがある。
【0083】
[0094] 図7は、様々な異なる照明スポット配列702、704、706、及び708を示している。一部の実施形態では、例えば配列702及び704において、照明スポット710、712、及び714は直線状に整列している。一部の実施形態では、例えば配列706及び708において、照明スポット710、712、及び714は2次元パターンで配列されている。図7では、スポット710はオンアクシススポットを含み、スポット712及び714はオフアクシススポットを含む。配列702は、スポット712及び714の両方がスポット710の一方の側に直線状に位置し得る様子を示している。配列704は、スポット712と714の両方がスポット710と直線状に位置し得る様子を示しているが、スポット714はスポット710の一方の側に、スポット712はスポット710のもう一方の側にある。配列702と704が、図に示すようにx軸に沿って位置するスポット710~714を示しているが、これは、スポット710~714がy軸に沿って、又は何らかの他の軸に沿って位置するように容易に変更できることに留意されたい。配列704はまた、スポット712と714がスポット710の反対側に位置するように反転されることがある。配列706は、スポット710~714が、この例では互いに直角をなす2次元パターンに配列され得る様子を示している。配列708は、スポット710~714により形成され得る別の可能な2次元パターンを示している。他の例も考えられる。
【0084】
[0095] 図6に示す光学素子と図7に示す照明スポットの数は、限定を意図するものではない。本明細書で説明する原理は、一部の実施形態では、システム600が、前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を少なくとも部分的に追加の軸に沿って反射して、ターゲットに向けられた追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を備えるように拡張されることがある。また、図6は、位相強度測定のための様々な回折次数675を示している。上記で説明したもの(例えば、システム600のコンポーネント)と同様及び/又は同じコンポーネントの同様の配列が、メトロロジシステム(例えば、図3に示すシステム10)の検出軸用に形成されることがある。コンポーネントは、検出軸放射が複数の光学素子で分割されるように構成されることがある。
【0085】
[0096] 図8は、ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成する方法800を示している。一部の実施形態では、方法800は、例えば半導体デバイス製造プロセスにおけるアライメント検知動作の一部として実行される。一部の実施形態では、方法800の1つ以上の動作は、例えば、図6に示すシステム600、及び/もしくは図3に示すシステム10、コンピュータシステム(例えば、図9に示され、以下で説明される)において又はこれらによって、並びに/又は他のシステムにおいてもしくはこれらによって実施されることがある。一部の実施形態では、方法800は、第1の光学素子を用いて、第1の軸に沿って照明源から照明を受光し(動作802)、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過すること、第2の光学素子を用いて、反射された照明の第1の部分を受光し(動作804)、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射すること、第3の光学素子を用いて、第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って、第2の光学素子により透過された照明の第4の部分を受光し完全に反射すること(動作806)、第4の光学素子を用いて、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に対して実質的に垂直な列方向に反射すること(動作808)、及びレンズを用いて、光学素子により形成された照明ビームを受光し(動作810)、照明スポットをターゲットに集束させることを含む。照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分は、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する。
【0086】
[0097] 方法800の動作は例示を意図している。一部の実施形態では、方法800は、説明されていない1つ以上の追加動作によって、及び/又は考察される1つ以上の動作なしに達成されることがある。例えば、一部の実施形態では、方法800は、半導体デバイス製造プロセスの調整を決定することを含む追加動作を含むことがある。また、方法800の動作が図8に示され、本明細書で説明されている順序は、限定することを意図したものではない。
【0087】
[0098] 一部の実施形態では、方法800の1つ以上の部分は、1つ以上の処理デバイス(例えば、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報処理用に設計されたデジタル回路、情報処理用に設計されたアナログ回路、状態マシン、及び/又は情報を電子的に処理するための他の機構)で実施される及び/又は制御されることがある。1つ以上の処理デバイスには、電子記憶媒体に電子的に記憶されている命令に応答して方法800の動作の一部又はすべてを実行する1つ以上のデバイスが含まれることがある。1つ以上の処理デバイスには、方法800の動作の1つ以上を実行するために特別に設計されるようにハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを通じて構成された1つ以上のデバイスが含まれることがある(例えば、以下の図9に関する考察を参照)。
【0088】
[0099] 動作802では、第1の光学素子が、第1の軸に沿って照明源から照明を受光する。第1の光学素子は、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過する。一部の実施形態では、第1の光学素子は、図6に示され、上で説明した素子602と同じか又は同様である。一部の実施形態では、動作802は、照明源(例えば、図3に示した放射源2)を提供することを含む。照明源は、第1の軸に沿って照明を生成するように構成された単一の放射源を含む。
【0089】
[00100] 動作804では、第2の光学素子が反射された照明の第1の部分を受光し、第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って照明の第3の部分を少なくとも部分的に反射する。一部の実施形態では、第2の光学素子は、図6に示され、上で説明した素子604と同じか又は同様である。
【0090】
[00101] 動作806では、第3の光学素子が、第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って照明の第4の部分を受光し、完全に反射する。照明の第4の部分は、第2の光学素子によって透過される。一部の実施形態では、第3の光学素子は、図6に示され、上で説明した素子606と同じか又は同様である。
【0091】
[00102] 一部の実施形態では、第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子はそれぞれスポットミラーを備える。一部の実施形態では、第1の光学素子は部分的に反射性であり、第2の光学素子は少なくとも部分的に反射性であり、第3の光学素子は完全に反射性である。
【0092】
[00103] 動作808では、第4の光学素子が、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射する。一部の実施形態では、第4の光学素子はスポットミラーキューブを備える。一部の実施形態では、第4の光学素子は、図6に示され、上で説明された素子608と同じか又は同様である。
【0093】
[00104] 動作810において、レンズが光学素子により形成された照明ビームを受光し、照明スポットをターゲットに集束させる。一部の実施形態では、レンズは、図6に示され、上で説明したレンズ610と同じか又は同様である。照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分は、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する。第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む。オフアクシススポットは、ゴースト反射を低減又は除去するように構成される。
【0094】
[00105] 一部の実施形態では、照明スポットは直線状に整列される。一部の実施形態では、照明スポットは2次元パターンで配列される。
【0095】
[00106] 一部の実施形態では、第1の光学素子、第2の光学素子及び第3の光学素子は、互いに対して可動である。第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子の動きは、ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される。一部の実施形態では、動きは、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子を傾けること、及び/又は第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む。一部の実施形態では、第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む。オンアクシススポット及びオフアクシススポットは、互いに対して可動である。ターゲットに向けられた照明スポットは、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて、互いに対して動かされるように構成される。
【0096】
[00107] 一部の実施形態では、方法800は、パターン形成された基板内のターゲット(例えば、図3及び図6に示したターゲット30)を放射で照明する(及び/あるいは照射する)ことを含む。放射は、上記のように照明スポットに分離される光及び/又は他の放射を含む。ターゲットは、回折信号を供給できるパターン形成された基板内の1つ以上の構造を含むことがある。ターゲットは、例えば半導体デバイス構造内の基板の層に含まれることがある。一部の実施形態では、フィーチャは、1D又は2Dフィーチャなどの幾何学的フィーチャ、及び/又は他の幾何学的フィーチャを含む。いくつかの非限定的な例として、フィーチャは、格子、ライン、エッジ、一連の微細なピッチのライン及び/もしくはエッジ、並びに/又は他のフィーチャを含むことがある。
【0097】
[00108] 放射は、目標波長及び/もしくは波長範囲、目標強度、並びに/又は他の特性を有することがある。目標波長及び/又は波長範囲、目標強度などは、ユーザによって入力及び/又は選択される、システム(例えば図3に示すシステム10)によって前のアライメント測定に基づいて決定される、及び/又はその他の方法で決定されることがある。一部の実施形態では、放射は光及び/又は他の放射を含む。一部の実施形態では、光は、可視光、赤外光、近赤外光、及び/又はその他の光を含む。一部の実施形態では、放射は、干渉法に適した任意の放射である場合がある。
【0098】
[00109] 放射は、放射源(例えば、図3に示し、上で説明した放射源2)によって生成されることがある。一部の実施形態では、放射は、放射源によってターゲット、ターゲットのサブ部分(例えば、全体よりも小さいもの)、複数のターゲット上に、及び/又は他の方法で基板上に向けられることがある。一部の実施形態では、放射は、放射源によって時変的にターゲット上に向けられることがある。例えば、放射は、ターゲットの異なる部分が異なる時間に照射されるように、(例えば、ターゲットを放射の下に移動することによって)ターゲットにわたってラスタ化されることがある。別の例として、放射の特性(例えば、波長、強度など)が変化する場合がある。これにより、解析用の時変データエンベロープ、又はウィンドウが作成されることがある。データエンベロープは、ターゲットの個々のサブ部分の解析、ターゲットの一部分と別の部分及び/もしくは他のターゲットとの比較、並びに/又は他の解析を促進することがある。
【0099】
[00110] 一部の実施形態では、方法800は、ターゲットからの反射放射を検出することを含む。反射放射を検出することは、ターゲットの1つ以上の幾何学的フィーチャからの反射放射の1つ以上の位相及び/又は振幅(強度)シフトを検出することを含む。1つ以上の位相及び/又は振幅シフトは、ターゲットの1つ以上の寸法に対応する。例えば、ターゲットの一方の側からの反射放射の位相及び/又は振幅は、ターゲットのもう一方の側からの反射放射の位相及び/又は振幅に対して異なる。
【0100】
[00111] ターゲットからの反射放射の1つ以上の位相及び/又は振幅(強度)シフトを検出することは、ターゲットの様々な部分に対応する局所位相シフト(例えば、局所位相デルタ)及び/又は振幅変動を測定することを含む。例えば、ターゲットの特定のエリアからの反射放射は、特定の位相及び/又は振幅を有する正弦波形を含むことがある。ターゲットの異なるエリア(又は異なる層のターゲット)からの反射放射も、正弦波形を含むが、異なる位相及び/又は振幅を有する正弦波形を含むことがある。検出した反射放射はまた、異なる回折次数の反射放射の位相及び/又は振幅差を測定することを含む。1つ以上の局所位相及び/又は振幅シフトを検出することは、例えばヒルベルト変換、及び/又はその他の技法を用いて実行されることがある。干渉法及び/又はその他の動作が、異なる回折次数の反射放射の位相及び/又は振幅差を測定するのに使用されることがある。
【0101】
[00112] 一部の実施形態では、方法800は、検出したターゲットからの反射放射に基づいてメトロロジ信号を生成することを含む。メトロロジ信号は、センサ(図3の検出器4、カメラ、及び/又は他のセンサなど)によって、センサが受光した光に基づいて生成される。メトロロジ信号は、ターゲットに関する測定情報を含む。例えば、メトロロジ信号は、アライメント測定情報を含むアライメント信号、及び/又は他のメトロロジ信号である場合がある。測定情報(例えば、アライメント値及び/又は他の情報)は、干渉法の原理及び/又は他の原理を用いて決定されることがある。
【0102】
[00113] メトロロジ信号は、ターゲットから反射された放射を表す、及び/あるいはそれに対応する電子信号を含む。メトロロジ信号は、例えば、ターゲットに関連付けられたアライメント値、及び/又は他の情報を示すことがある。メトロロジ信号を生成することは、反射放射を感知し、感知した反射放射を電子信号に変換することを含む。一部の実施形態では、メトロロジ信号を生成することは、ターゲットの異なるエリア及び/又は異なる幾何学的形状、及び/又は複数のターゲットからの反射放射の異なる部分を感知すること、及び反射放射の異なる部分を組み合わせてメトロロジ信号を形成することを含む。この感知及び変換は、図3に示す検出器4及び/又はプロセッサPROと同様の及び/又は同じコンポーネント、及び/又は他のコンポーネントによって実行されることがある。
【0103】
[00114] 一部の実施形態では、方法800は、半導体デバイス製造プロセスの調整を決定することを含む。一部の実施形態では、方法800は、1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータを決定することを含む。1つ以上の半導体デバイス製造プロセスパラメータは、1つ以上の検出された位相及び/又は振幅変動、メトロロジ信号により示されるアライメント値、及び/又は他の同様のシステム、及び/又は他の情報に基づいて決定されることがある。1つ以上のパラメータには、放射(アライメントを決定するのに使用される放射)のパラメータ、アライメント値、半導体デバイス構造の層上のアライメント検査位置、ターゲットを横切る放射ビームの軌道、及び/又は他のパラメータが含まれることがある。一部の実施形態では、プロセスパラメータは、ステージ位置、マスク設計、メトロロジターゲット設計、半導体デバイス設計、(レジストの露光などに使用される)放射の強度、(レジストの露光などに使用される)放射の入射角、(レジストの露光などに使用される)放射の波長、瞳孔のサイズ及び/又は形状、レジスト材料、及び/又はその他のパラメータを含むように広く解釈することができる。
【0104】
[00115] 一部の実施形態では、方法800は、1つ以上の決定した半導体デバイス製造プロセスパラメータに基づいてプロセス調整を決定すること、決定した調整に基づいて半導体デバイス製造装置を調整すること、及び/又は他の動作を含む。例えば、決定したアライメントがプロセス公差の範囲内にない場合、1つ以上の製造プロセスによって公差外のアライメントが生じることがあり、1つ以上の製造プロセスのプロセスパラメータがドリフト及び/あるいは変化しているので、プロセスはもはや許容できるデバイスを製造しない(例えば、アライメント測定値が、許容性に関する閾値を超えることがある)。1つ以上の新しい又は調整されたプロセスパラメータは、アライメントの決定に基づいて決定されることがある。新しい又は調整されたプロセスパラメータは、製造プロセスに再度許容できるデバイスを製造させるように構成されることがある。
【0105】
[00116] 例えば、新しい又は調整されたプロセスパラメータにより、以前には許容されなかったアライメント値が許容範囲内に戻るように調整されることがある。新しい又は調整されたプロセスパラメータは、所定のプロセスの既存のパラメータと比較されることがある。差がある場合、その差は、例えば、デバイスを製造するのに使用される装置の調整を決定するのに使用されることがある(例えば、方法800の一部として決定されたパラメータ「x」の新しい又は調整されたバージョンと一致するようにパラメータ「x」を増加/減少/変化させる必要がある)。一部の実施形態では、方法800は、(例えば、決定したプロセスパラメータに基づいて)装置を電子的に調整することを含むことがある。装置を電子的に調整することは、例えば、装置の変更をもたらす電子信号、及び/又は他の通信を装置に送信することを含むことがある。電子的調整は、例えば装置の設定を変更すること、及び/又は他の調整を含むことがある。
【0106】
[00117] 図9は、本明細書で説明する動作の1つ以上に使用し得る例示的なコンピュータシステムCSの図である。コンピュータシステムCSは、情報を通信するためのバスBS又は他の通信機構と、バスBSと結合された、情報を処理するためのプロセッサPRO(又は図3に示したプロセッサPROと同様の又は同じ複数のプロセッサ)とを備える。コンピュータシステムCSはまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的ストレージデバイスなどの、バスBSに結合されたプロセッサPROにより実行される情報及び命令を記憶するためのメインメモリMMを備える。メインメモリMMはまた、プロセッサPROによる命令の実行中に、一時変数又は他の中間情報を記憶するのに使用されることがある。コンピュータシステムCSは更に、バスBSに結合されたプロセッサPROのための静的情報及び命令を記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)ROM又は他の静的ストレージデバイスを備える。情報及び命令を記憶するための、磁気ディスク又は光ディスクなどの、ストレージデバイスSDが設けられ、バスBSに結合される。
【0107】
[00118] コンピュータシステムCSは、情報をコンピュータユーザに表示するための、陰極線管(CRT)又はフラットパネル又はタッチパネルディスプレイなどの、ディスプレイDSにバスBSを介して結合されることがある。英数字及び他のキーを含む、入力デバイスIDが、情報及びコマンド選択をプロセッサPROに通信するためにバスBSに結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、プロセッサPROに方向情報及びコマンド選択を通信するため、及びディスプレイDS上でカーソルの移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御部CCである。この入力デバイスは、典型的には、2つの軸、すなわち第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y)において、デバイスがある面内で位置を特定することを可能にする2つの自由度を有する。タッチパネル(スクリーン)ディスプレイがまた、入力デバイスとして使用されることがある。
【0108】
[00119] 一部の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の動作のすべて又は一部は、プロセッサPROがメインメモリMMに含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステムCSによって行われることがある。そのような命令は、ストレージデバイスSDなどの別のコンピュータ可読媒体からメインメモリMMに読み込まれることがある。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサPROに本明細書に記載のプロセスステップ(動作)を行わせる。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスを実行するために、多重処理装置の1つ以上のプロセッサが使用されることもある。一部の実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、配線回路が使用されることがある。したがって、本明細書における説明は、ハードウェア回路及びソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。
【0109】
[00120] 本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」又は「機械可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサPROに命令を提供することに関与するあらゆる媒体を指す。そのような媒体は、限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む多くの形態をとることがある。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイスSDなどの光又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリMMなどの動的メモリを含む。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバ(バスBSを含むワイヤを含む)を含む。伝送媒体はまた、無線周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるものなどの、音波又は光波の形態をとる可能性がある。コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD、他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有した他の任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジである可能性がある。非一時的コンピュータ可読媒体は、命令を記録することができる。命令は、コンピュータによって実行されると、本明細書に記載の動作の何れかを実施することができる。一時的コンピュータ可読媒体は、例えば、搬送波又は他の伝搬する電磁信号を含む可能性がある。
【0110】
[00121] 1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを、実行のためにプロセッサPROに運ぶことに、様々な形態のコンピュータ可読媒体が関わることがある。例えば、命令は初めに、遠隔コンピュータの磁気ディスクにある場合がある。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリにロードし、モデムを使用して電話回線を介して命令を送信することができる。コンピュータシステムCSに対してローカルなモデムが、電話回線でデータを受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。バスBSに結合された赤外線検出器が、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、そのデータをバスBSにのせることができる。バスBSは、データをメインメモリMMに搬送し、そこからプロセッサPROが、命令の取り出し及び実行を行う。メインメモリMMにより受信された命令は、任意選択でプロセッサPROによる実行の前又は後に、ストレージデバイスSDに記憶されることがある。
【0111】
[00122] コンピュータシステムCSはまた、バスBSに結合された通信インターフェースCIを備えることがある。通信インターフェースCIは、ローカルネットワークLANに接続されるネットワークリンクNDLに結合する双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェースCIは、対応する電話回線のタイプへのデータ通信接続を提供するデジタル総合サービス網(ISDN)カード又はモデムである場合がある。別の例として、通信インターフェースCIは、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードである場合がある。ワイヤレスリンクが実装されることもある。そのような実装形態において、通信インターフェースCIは、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気、電磁、又は光信号の送受信を行う。
【0112】
[00123] ネットワークリンクNDLは、典型的には1つ以上のネットワークを通して、他のデータデバイスにデータ通信を行う。例えば、ネットワークリンクNDLは、ローカルネットワークLANを通したホストコンピュータHCへの接続を提供することがある。これは、ワールドワイドパケットデータ通信ネットワーク(現在、一般に「インターネット」INTと呼ばれる)を通して提供されるデータ通信サービスを含む可能性がある。ローカルネットワークLAN(インターネット)は、デジタルデータストリームを搬送する電気、電磁又は光信号を使用することがある。コンピュータシステムCSに対するデジタルデータの搬送を行う、様々なネットワークを通る信号並びにネットワークデータリンクNDL上の信号及び通信インターフェースCIを通る信号は、情報を輸送する搬送波の例示的な形態である。
【0113】
[00124] コンピュータシステムCSは、ネットワーク、ネットワークデータリンクNDL、及び通信インターフェースCIを通して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、ホストコンピュータHCは、インターネットINT、ネットワークデータリンクNDL、ローカルネットワークLAN、及び通信インターフェースCIを通して、アプリケーションプログラムの要求コードを送信することがある。そのようなダウンロードされた1つのアプリケーションは、例えば、本明細書に記載の方法のすべて又は一部を提供することがある。受信されるコードは、受信されたときにプロセッサPROによって実行される、及び/又は後の実行のためにストレージデバイスSDもしくは他の不揮発性ストレージに記憶されることがある。このようにコンピュータシステムCSは、搬送波の形でアプリケーションコードを取得することがある。
【0114】
[00125] 図10は、本明細書に記載の技法と併せて使用し得る図1に示す装置と同様及び/又は同じ例示的なリソグラフィ投影装置を概略的に示している。装置1000は、放射ビームBを調整するための照明システムILを備える。この特定の事例では、照明システムはまた、放射源SOと、パターニングデバイスMA(例えば、レクチル)を保持するパターニングデバイスホルダが設けられ、パターニングデバイスを正確に位置決めする第1のポジショナPM(第1の位置センサPS1と関連して機能する)に接続された第1のオブジェクトテーブル(例えば、パターニングデバイステーブル)MTと、基板W(例えば、レジストコートシリコンウェーハ)を保持する基板ホルダが設けられ、基板を正確に位置決めする第2のポジショナPW(第2の位置センサPS2と関連して機能する)に接続された第2のオブジェクトテーブル(基板テーブル)WTと、パターニングデバイスMAの照射された部分を基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)に結像する投影システム(「レンズ」)PS(例えば、屈折、反射又は反射屈折光学システム)とを備える。
【0115】
[00126] 本明細書に示すように、装置は透過型である(すなわち、透過パターニングデバイスを有する)。しかしながら、一般に装置は、例えば反射型である(反射パターニングデバイスを有する)場合がある。装置は、従来のマスクと異なるタイプのパターニングデバイスを採用することがあり、例にはプログラマブルミラーアレイ又はLCDマトリックスが含まれる。
【0116】
[00127] 放射源SO(例えば、水銀ランプ又はエキシマレーザ、LPP(レーザ生成プラズマ)EUV源)は放射ビームを生成する。このビームは、直接、又は例えばビームエキスパンダExなどの調整手段を横断した後に、照明システム(イルミネータ)ILに供給される。イルミネータILは、ビームの強度分布の外径及び/又は内径範囲(それぞれ一般にσ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を設定するための調整手段を備えることがある。また、イルミネータILは一般に、インテグレータ及びコンデンサなどの種々の他のコンポーネントを備えることになる。このように、パターニングデバイスMAに衝突するビームBは、所望の均一性及び強度分布をその断面に有する。
【0117】
[00128] 図10に関して、放射源SOがリソグラフィ投影装置のハウジング内にあり得る(放射源SOが、例えば水銀ランプである場合によくあるように)が、リソグラフィ投影装置から離れ、放射源SOが生成する放射ビームは(例えば、適切な誘導ミラーを用いて)装置に導かれることがあり、この後者のシナリオは、放射源SOがエキシマレーザ(例えば、KrF、ArF又はFレーザ発振に基づく)である場合によくあることに留意されたい。
【0118】
[00129] ビームBはその後、パターニングデバイステーブルMTに保持されるパターニングデバイスMAによって遮られる。パターニングデバイスMAを横断した後、ビームBはレンズを通過し、レンズはビームBを基板Wのターゲット部分Cに集束させる。第2の位置決め手段(及び干渉計測手段)を用いて、基板テーブルWTを正確に移動させて、例えばビームBのパスに異なるターゲット部分Cを位置決めすることができる。同様に、第1の位置決め手段は、例えば、パターニングデバイスライブラリからパターニングデバイスMAを機械的に取り出した後に、又はスキャン中に、ビームBのパスに関してパターニングデバイスMAを正確に位置決めするのに使用される可能性がある。一般に、オブジェクトテーブルMT、WTの移動は、明示されていないロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現されることになる。しかしながら、(ステップアンドスキャンツールとは対照的な)ステッパの場合、パターニングデバイステーブルMTは単にショートストロークアクチュエータに接続されることがあるか、又は固定されることがある。
【0119】
[00130] 図示されたツール(図1に示したツールと同様又は同じ)は、2つの異なるモードで使用される可能性がある。ステップモードでは、パターニングデバイステーブルMTは基本的に静止した状態に保たれ、パターニングデバイスの像全体が、ターゲット部分C上に1回の動作(すなわち、単一「フラッシュ」)で投影される。次いで、基板テーブルWTは、異なるターゲット部分CをビームBで照射できるように、x及び/又はy方向にシフトされる。スキャンモードでは、基本的に同じシナリオが当てはまるが、所与のターゲット部分Cは単一「フラッシュ」で露光されない。その代わりに、パターニングデバイステーブルMTは、速度vで所定の方向(いわゆる「スキャン方向」、例えばy方向)に移動可能であり、その結果、投影ビームBにパターニングデバイスの像をスキャンさせ、それと同時に、基板テーブルWTは同時に速度V=Mvで同じ又は逆の方向に移動する。ここで、MはレンズPLの倍率である(典型的にはM=1/4又は1/5)。このように、解像度に関して妥協する必要なく、比較的大きなターゲット部分Cを露光することができる。
【0120】
[00131] 図11は、ソースコレクタモジュールSO、照明システムIL、及び投影システムPSを備えた装置1000をより詳細に示している。ソースコレクタモジュールSOは、ソースコレクタモジュールSOの閉鎖構造220内で真空環境が維持され得るように構築及び構成される。EUV放射放出プラズマ210は、放電生成プラズマ源によって形成されることがある。EUV放射は、ガス又は蒸気、例えば、電磁スペクトルのEUV範囲内の放射を放出するために、高温プラズマ210が作られるXeガス、Li蒸気又はSn蒸気によって生成されることがある。プラズマ210は、例えば、少なくとも部分的にイオン化されたプラズマを生じさせる放電によって作られる。例えばXe、Li、Sn蒸気又は任意のその他の適切なガスもしくは蒸気の10Paの分圧が、放射の効率的生成に必要とされることがある。ある実施形態では、励起スズ(Sn)のプラズマが、EUV放射を生成するために提供される。
【0121】
[00132] プラズマ210により放出された放射は、ソースチャンバ211から、ソースチャンバ211の開口部内又はその後ろに位置する任意選択的なガスバリア又は汚染トラップ230(汚染バリア又はフォイルトラップと呼ばれることもある)を介して、コレクタチャンバ212内へと受け渡される。汚染トラップ230はチャネル構造を備えることがある。汚染トラップ230はまた、ガスバリア、又はガスバリアとチャネル構造の組み合わせを備えることがある。本明細書に更に示される汚染トラップ230は、少なくともチャネル構造を備える。
【0122】
[00133] ソースチャンバ211は、いわゆる斜入射型コレクタであり得る放射コレクタCOを備えることがある。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ側251及び下流放射コレクタ側252を有する。コレクタCOを横断する放射は、格子スペクトルフィルタ240で反射して、線「O」で示された光軸に沿った仮想光源点IFに集束させることができる。仮想光源点IFは、一般的に中間焦点と呼ばれ、ソースコレクタモジュールは、中間焦点IFが、閉鎖構造220の開口部221に又はその近くに位置するように構成される。仮想光源点IFは放射放出プラズマ210の像である。
【0123】
[00134] 続いて放射は、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21の所望の角度分布、及びパターニングデバイスMAにおいて放射強度の所望の均一性を提供するように構成されたファセットフィールドミラーデバイス22及びファセット瞳ミラーデバイス24を備え得る照明システムILを横断する。支持構造MTにより保持されたパターニングデバイスMAにおける放射ビーム21の反射時に、パターン付きビーム26が形成され、パターン付きビーム26は、投影システムPSによって反射要素28、330を介して、基板テーブルWTにより保持された基板W上に結像される。
【0124】
[00135] 一般に、図示されているよりも多くの要素が、照明光学系ユニットIL及び投影システムPS内に存在する場合がある。格子スペクトルフィルタ240は、リソグラフィ装置のタイプに応じて任意選択的に存在する場合がある。更に、図に示されるミラーよりも多くのミラーが存在する場合があり、例えば、図11に示されるよりも1~6個の追加の反射要素が投影システムPSに存在する場合がある。
【0125】
[00136] 図11に示すコレクタ光学系COは、コレクタ(又はコレクタミラー)の単なる一例として、斜入射型リフレクタ253、254及び255を備えた入れ子型コレクタとして描かれている。斜入射型リフレクタ253、254及び255は、光軸Oに関して軸対称に配置され、このタイプのコレクタ光学系COは、DPP源と呼ばれることが多い、放電生成プラズマ源と組み合わせて使用されることがある。
【0126】
[00137] 代替的に、ソースコレクタモジュールSOは、図12に示すようにLPP放射システムの一部である場合がある。レーザLAが、キセノン(Xe)、スズ(Sn)又はリチウム(Li)などの燃料にレーザエネルギーを付与するように構成され、電子温度が数十eVの高度にイオン化されたプラズマ210を生成する。これらのイオンの脱励起及び再結合中に生成されたエネルギー放射は、プラズマから放出され、近法線入射コレクタ系COによって収集され、密閉構造220の開口部221に集束される。
【0127】
[00138] 実施形態は更に、次の条項を用いて説明されることがある。
1.ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムであって、システムが、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過するように構成された第1の光学素子と、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射するように構成された第2の光学素子とを備え、照明の第2の部分及び第3の部分が、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成するシステム。
2.第2の光学素子により透過される照明の第4の部分を、第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し、完全に反射するように構成された第3の光学素子を更に備え、照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分が、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する、条項1のシステム。
3.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む、条項1又は2のシステム。
4.オフアクシススポットがゴースト反射を低減又は除去するように構成される、条項1から3のいずれか一項のシステム。
5.第1の光学素子、第2の光学素子及び第3の光学素子が互いに対して可動である、条項1から4のいずれか一項のシステム。
6.第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子の動きが、ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される、条項1から5のいずれか一項のシステム。
7.動きが、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/もしくは第3の光学素子を傾けること、並びに/又は第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む、条項1から6のいずれか一項のシステム。
8.第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子がそれぞれスポットミラーを備える、条項1から7のいずれか一項のシステム。
9.第1の光学素子が部分的に反射性であり、第2の光学素子が少なくとも部分的に反射性であり、第3の光学素子が完全に反射性である、条項1から8のいずれか一項のシステム。
10.第4の光学素子を更に備えた、条項1から9のいずれか一項のシステム。
11.第4の光学素子が、第1の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射するように構成される、条項1から10のいずれか一項のシステム。
12.第4の光学素子がスポットミラーキューブを備える、条項1から11のいずれか一項のシステム。
13.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含み、オンアクシススポット及びオフアクシススポットが互いに対して可動である、条項1から12のいずれか一項のシステム。
14.ターゲットに向けられた照明スポットが、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて互いに対して動かされるように構成される、条項1から13のいずれか一項のシステム。
15.照明スポットが直線状に整列される、条項1から14のいずれか一項のシステム。
16.照明スポットが2次元パターンで配列される、条項1から15のいずれか一項のシステム。
17.照明を第1の軸に沿って生成するように構成された単一の放射源を含む照明源を更に備えた、条項1から16のいずれか一項のシステム。
18.光学素子により形成された照明ビームを受光し、照明スポ BR>bトをターゲットに集束させるように構成されたレンズを更に備えた、条項1から17のいずれか一項のシステム。
19.第1、第2、第3、及び第4の光学素子がアライメントセンサの一部を構成し、アライメントセンサが、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサである、条項1から18のいずれか一項のシステム。
20.前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、ターゲットに向けられた追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を更に備えた、条項1から19のいずれか一項のシステム。
21.ターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成する方法であって、方法が、第1の光学素子を用いて、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過すること、及び第2の光学素子を用いて、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射することを含み、照明の第2の部分及び第3の部分が、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成する方法。
22.第3の光学素子を用いて、第2の光学素子により透過される照明の第4の部分を、第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し、完全に反射することを更に含み、照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分が、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する、条項21の方法。
23.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む、条項21又は22の方法。
24.オフアクシススポットがゴースト反射を低減又は除去するように構成される、条項21から23のいずれか一項の方法。
25.第1の光学素子、第2の光学素子及び第3の光学素子が互いに対して可動である、条項21から24のいずれか一項の方法。
26.第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子の動きが、ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される、条項21から25のいずれか一項の方法。
27.動きが、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/もしくは第3の光学素子を傾けること、並びに/又は第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む、条項21から26のいずれか一項の方法。
28.第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子がそれぞれスポットミラーを備える、条項21から27のいずれか一項の方法。
29.第1の光学素子が部分的に反射性であり、第2の光学素子が少なくとも部分的に反射性であり、第3の光学素子が完全に反射性である、条項21から28のいずれか一項の方法。
30.第4の光学素子を提供することを更に含む、条項21から29のいずれか一項の方法。
31.第4の光学素子を用いて、第1の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射することを更に含む、条項21から30のいずれか一項の方法。
32.第4の光学素子がスポットミラーキューブを備える、条項21から31のいずれか一項の方法。
33.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含み、オンアクシススポット及びオフアクシススポットが互いに対して可動である、条項21から32のいずれか一項の方法。
34.ターゲットに向けられた照明スポットが、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて互いに対して動かされるように構成される、条項21から33のいずれか一項の方法。
35.照明スポットが直線状に整列される、条項21から34のいずれか一項の方法。
36.照明スポットが2次元パターンで配列される、条項21から35のいずれか一項の方法。
37.照明を第1の軸に沿って生成するように構成された単一の放射源を含む照明源を提供することを更に含む、条項21から36のいずれか一項の方法。
38.光学素子により形成された照明ビームを受光し、照明スポットをターゲットに集束させるように構成されたレンズを提供することを更に含む、条項21から37のいずれか一項の方法。
39.第1、第2、第3、及び第4の光学素子がアライメントセンサの一部を構成し、アライメントセンサが、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサである、条項21から38のいずれか一項の方法。
40.前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、ターゲットに向けられる追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を提供することを更に含む、条項21から39のいずれか一項の方法。
41.命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、コンピュータによって実行されるとき、第1の光学素子を用いて、照明を照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過すること、及び第2の光学素子を用いて、反射された照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と角度が異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射することを含む動作を引き起こし、照明の第2の部分及び第3の部分とが、瞳面内で互いに対して角度をなしてターゲットに向けられて、ターゲット上に2つの異なる照明スポットを生成する非一時的コンピュータ可読媒体。
42.動作が、第3の光学素子を用いて、第2の光学素子により透過される照明の第4の部分を第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し、完全に反射することを更に含み、照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分が、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、ターゲット上に3つの異なる照明スポットを生成する、条項41の媒体。
43.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む、条項41又は42の媒体。
44.オフアクシススポットがゴースト反射を低減又は除去するように構成される、条項41から43のいずれか一項の媒体。
45.第1の光学素子、第2の光学素子及び第3の光学素子が互いに対して可動である、条項41から44のいずれか一項の媒体。
46.第1の光学素子、第2の光学素子、及び/又は第3の光学素子の動きが、ターゲット上の対応する照明スポットの位置を調整するように構成される、条項41から45のいずれか一項の媒体。
47.動きが、第1の光学素子、第2の光学素子、及び/もしくは第3の光学素子を傾けること、並びに/又は第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子のうちの1つ以上の間の距離を変更することを含む、条項41から46のいずれか一項の媒体。
48.第1の光学素子、第2の光学素子、及び第3の光学素子がそれぞれスポットミラーを備える、条項41から47のいずれか一項の媒体。
49.第1の光学素子が部分的に反射性であり、第2の光学素子が少なくとも部分的に反射性であり、第3の光学素子が完全に反射性である、条項41から48のいずれか一項の媒体。
50.動作が第4の光学素子を制御することを更に含む、条項41から49のいずれか一項の媒体。
51.動作が、第4の光学素子を用いて、第1の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射することを更に含む、条項41から50のいずれか一項の媒体。
52.第4の光学素子がスポットミラーキューブを備える、条項41から51のいずれか一項の媒体。
53.第1の軸からの照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸からの照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含み、オンアクシススポット及びオフアクシススポットが互いに対して可動である、条項41から52のいずれか一項の媒体。
54.ターゲットに向けられた照明スポットが、第1、第2、第3、及び/又は第4の光学素子の動きに基づいて互いに対して動かされるように構成される、条項41から53のいずれか一項の媒体。
55.照明スポットが直線状に整列される、条項41から54のいずれか一項の媒体。
56.照明スポットが2次元パターンで配列される、条項41から55のいずれか一項の媒体。
57.動作が、照明を第1の軸に沿って生成するように構成された単一の放射源を含む照明源を制御することを更に含む、条項41から56のいずれか一項の媒体。
58.動作が、光学素子により形成された照明ビームを受光し、照明スポットをターゲットに集束させるように構成されたレンズを制御することを更に含む、条項41から57のいずれか一項の媒体。
59.第1、第2、第3、及び第4の光学素子がアライメントセンサの一部を構成し、アライメントセンサが、半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサである、条項41から58のいずれか一項の媒体。
60.動作が、前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、ターゲットに向けられる追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を制御することを更に含む、
条項41から59のいずれか一項の媒体。
61.半導体製造プロセスで使用されるウェーハアライメントセンサのためにターゲットに向けられるように構成された照明スポットを生成するためのシステムであって、システムが、複数の照明スポットを単一の照明源から生成するように構成され、システムが、他のウェーハアライメントセンサでよく見られるゴースト反射を低減又は除去するように構成され、システムが、単一の照明源と、第1のガラス板に含まれた第1のスポットミラーであって、照明を単一の照明源から第1の軸に沿って受光し、照明の第1の部分を第1の軸から離れるように反射し、照明の第2の部分を第1の軸に沿って透過するように構成された第1のスポットミラーと、第2のガラス板に含まれた第2のスポットミラーであって、反射照明の第1の部分を受光し、照明の第3の部分を第1の軸と異なる第2の軸に沿って少なくとも部分的に反射するように構成された第2のスポットミラーと、第3のガラス板に含まれた第3のスポットミラーであって、第2のスポットミラーにより透過された照明の第4の部分を、第1の軸及び第2の軸と角度が異なる第3の軸に沿って受光し完全に反射するように構成された第3のスポットミラーとを備え、照明の第2の部分、第3の部分、及び第4の部分が、瞳面内で互いに対して異なる角度でターゲットに向けられて、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸上の照明に対応する3つの異なる照明スポットをターゲット上に生成するシステム。
62.第1のスポットミラーが部分的に反射性であり、第2のスポットミラーが少なくとも部分的に反射性であり、第3のスポットミラーが完全に反射性である、条項61のシステム。
63.第1のガラス板、第2のガラス板、及び第3のガラス板が互いに対して可動であり、第1のガラス板、第2のガラス板、及び/又は第3のガラス板の動きが、ターゲット上の照明スポットの位置を調整するように構成され、第1の軸に沿った照明に対応する照明スポットがオンアクシススポットを含み、第2の軸及び第3の軸に沿った照明に対応する照明スポットがオフアクシススポットを含む、条項61又は62のシステム。
64.第3のスポットミラーが、第1の軸及び第2の軸に沿って受光した照明を、第1の軸に実質的に垂直な列方向に反射するように構成される、条項61から63のいずれか一項のシステム。
65.検出軸を更に備え、検出軸が複数の光学素子で分割されるように構成される、条項61から64のいずれか一項のシステム。
66.前の光学素子により透過された反射照明を受光するように構成され、受光した照明を追加の軸に沿って少なくとも部分的に反射して、ターゲットに向けられた追加の照明スポットを生成するように構成された追加の光学素子を更に備えた、条項61から65のいずれか一項のシステム。
【0128】
[00139] 本明細書に開示される概念は、サブ波長フィーチャを結像するための任意の一般的な結像システムと関連付けられることがあり、特にますます短い波長を生成することが可能な新たな結像技術とともに有用である場合がある。既に使用されている新たな技術には、EUV(極端紫外線)、ArFレーザを用いて193nm波長を、更にはフッ素レーザを用いて157nm波長を生成することが可能なDUVリソグラフィがある。また、EUVリソグラフィは、20~5nmの範囲内の波長を、この範囲内の光子を生成するために、シンクロトロンを使用することによって、又は高エネルギー電子を材料(固体又はプラズマの何れか)に衝突させることによって生成することが可能である。
【0129】
[00140] 本明細書に開示される概念は、シリコンウェーハなどの基板上への結像に使用し得るが、開示された概念が任意のタイプのリソグラフィ結像システム、例えば、シリコンウェーハ以外の基板上への結像に使用されるものと併用し得ることが理解されるものとする。加えて、開示された要素の組み合わせ及び小組み合わせは別個の実施形態を構成することがある。
【0130】
[00141] 上記の記載は、説明のためのものであり、限定するものではないことが意図される。したがって、当業者には、以下に記載される請求項の範囲から逸脱することなく、説明したように、変更が行われ得ることが明らかとなるだろう。
図1
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【国際調査報告】