IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアの特許一覧

特表2025-502971独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品
<>
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図1A
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図1B
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図2
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図3
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図4
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図5
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図6
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図7
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図8
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図9
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図10
  • 特表-独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】独立気泡金属酸化物粒子を用いた成形人工ポリマー物品
(51)【国際特許分類】
   B01J 2/04 20060101AFI20250123BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20250123BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20250123BHJP
   C01B 33/18 20060101ALI20250123BHJP
   C01G 23/047 20060101ALI20250123BHJP
   B01J 2/18 20060101ALI20250123BHJP
   F26B 17/10 20060101ALI20250123BHJP
   F26B 5/04 20060101ALI20250123BHJP
   F26B 3/347 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
B01J2/04
C08L101/00
C08K3/22
C01B33/18 E
C01G23/047
B01J2/18
F26B17/10 B
F26B5/04
F26B3/347
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542131
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 US2023010924
(87)【国際公開番号】W WO2023141091
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】63/300,385
(32)【優先日】2022-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ,リリ
(72)【発明者】
【氏名】マリッツ,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ヘルブスト,ハインツ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルスター,ミッシェル
(72)【発明者】
【氏名】ダージ,ルパ,ヒレマス
(72)【発明者】
【氏名】チュー,リアンリアン
(72)【発明者】
【氏名】バーク,マイケル デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】フォー,トアン,ヴァン
【テーマコード(参考)】
3L113
4G004
4G047
4G072
4J002
【Fターム(参考)】
3L113AA07
3L113AB02
3L113AB06
3L113AC07
3L113AC23
3L113AC48
3L113AC67
3L113BA36
3L113CB04
3L113CB15
3L113DA24
4G004EA06
4G004EA08
4G047CA02
4G047CB08
4G047CC03
4G047CD03
4G072AA25
4G072BB05
4G072BB15
4G072DD03
4G072GG02
4G072GG03
4G072HH14
4G072JJ47
4G072LL06
4G072QQ01
4G072RR12
4G072TT01
4G072UU07
4J002AA011
4J002AA021
4J002BB031
4J002BB121
4J002BC031
4J002BG011
4J002BG041
4J002BG051
4J002BG061
4J002BG101
4J002BG131
4J002CF191
4J002DE096
4J002DE106
4J002DE116
4J002DE136
4J002DE146
4J002DJ016
4J002EJ017
4J002EJ027
4J002EJ037
4J002FD010
4J002FD016
4J002FD020
4J002FD040
4J002FD050
4J002FD060
4J002FD077
4J002GA01
4J002GB01
4J002GC00
4J002GF00
4J002GG00
4J002GL00
4J002GM00
4J002GM02
4J002GN00
4J002GQ00
(57)【要約】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子を含むポリマー組成物及びそれを調製する方法が開示される。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスを含む。各独立気泡は、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する。独立気泡金属酸化物粒子の外面は、独立気泡のアレイによって画定される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立気泡金属酸化物粒子をポリマー中に組み込むことを含む、組成物を調製する方法であって、前記独立気泡金属酸化物粒子が、
ポリマー材料を含む第1の粒子及び金属酸化物材料を含む第2の粒子を含む粒子分散体からの液滴を生成すること;
前記液滴を乾燥させて、前記第1の粒子のアレイを含む乾燥粒子を得ることであって、前記第1の粒子のそれぞれが、前記第2の粒子の層によって被覆される、乾燥させること;及び
前記乾燥粒子を焼成又は焼結することであって、前記焼成又は焼結することが、前記金属酸化物材料を緻密化し、前記ポリマー材料を除去して、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスをそれぞれ含む前記独立気泡金属酸化物粒子を生成し、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入し、前記独立気泡金属酸化物粒子の外面が、独立気泡のそれらのそれぞれのアレイによって画定され、前記独立気泡が、0.1重量%~約40重量%の量で存在する、焼成又は焼結すること
を含む方法によって調製される、方法。
【請求項2】
前記独立気泡のアレイが、規則的なアレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記独立気泡のアレイが、不規則なアレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の粒子が、正味の正に荷電した表面を含み、前記第2の粒子が、正味の負に荷電した表面を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の粒子が、正味の負に荷電した表面を含み、前記第2の粒子が、正味の正に荷電した表面を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記表面電荷が、前記第1の粒子上の前記第2の粒子の層の形成を駆動する、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリマー材料が、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリアクリロニトリル、メチルメタクリレート及び[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、それらの誘導体、それらの塩、それらのコポリマー、又はそれらの混合物から選択されるポリマーを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の粒子が、約50nm~約500nmの平均直径を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記金属酸化物材料が、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記金属酸化物材料が、シリカを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の粒子が、約1nm~約120nmの平均直径を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記独立気泡金属酸化物粒子が、約0.5μm~約100μmの平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記液滴を生成することが、マイクロ流体プロセスを用いて行われる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記液滴を生成し、乾燥させることが、噴霧乾燥プロセスを用いて行われる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記液滴を生成することが、振動ノズルを用いて行われる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記液滴を乾燥させることが、蒸発、マイクロ波照射、オーブン乾燥、減圧下での乾燥、乾燥剤の存在下での乾燥、又はそれらの組合せを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記粒子分散体が、水性粒子分散体である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の粒子対前記第2の粒子の重量対重量比が、約1/10~約10/1である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の粒子対前記第2の粒子の重量対重量比が、約2/3、約1/1、約3/2、又は約3/1である、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の粒子対前記第1の粒子の粒径比が、1/50~1/5である、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
独立気泡金属酸化物粒子をポリマー中に組み込むことを含む、組成物を調製する方法であって、前記独立気泡金属酸化物粒子が、
金属酸化物材料のゾル-ゲルマトリックス中にポリマーを含む粒子分散体から液滴を生成することであって、前記ポリマー粒子がポリマー材料を含む、生成すること;
前記液滴を乾燥させて、前記ポリマー粒子のアレイを含む乾燥粒子を得ることであって、前記ポリマー粒子のそれぞれが、前記ゾル-ゲルマトリックスによって被覆される、乾燥させること;及び
前記乾燥粒子を焼成又は焼結して、前記独立気泡金属酸化物粒子を得ることであって、前記焼成又は焼結することが、前記ポリマー材料を除去し、前記金属酸化物材料を緻密化して、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスをそれぞれ含む前記独立気泡金属酸化物粒子を生成し、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入し、前記独立気泡金属酸化物粒子の外面が、独立気泡のそれらのそれぞれのアレイによって画定される、焼成又は焼結すること
を含む方法によって調製される、方法。
【請求項22】
前記ポリマー粒子が、正味の正に荷電した表面を含み、前記金属酸化物材料の前記ゾル-ゲルマトリックスが、正味の負電荷を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ポリマー粒子が、正味の負に荷電した表面を含み、前記金属酸化物材料の前記ゾル-ゲルマトリックスが、正味の正電荷を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか一項に記載の方法によって調製される組成物。
【請求項25】
ポリマー中に組み込まれる独立気泡金属酸化物粒子を含む組成物であって、前記独立気泡金属酸化物粒子が、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスを含み、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入し、前記独立気泡金属酸化物粒子の外面が、前記独立気泡のアレイによって画定される、組成物。
【請求項26】
前記独立気泡のアレイが、規則的なアレイである、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記独立気泡のアレイが、不規則なアレイである、請求項25に記載の組成物。
【請求項28】
前記空隙容積が、約50nm~約500nmの平均直径を有する、請求項25~27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
前記金属酸化物マトリックスが、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物を含む、請求項25~28のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項30】
前記金属酸化物マトリックスが、シリカを含む、請求項25~29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
約50nm~約500nmの平均直径を有するポリマー粒子から少なくとも部分的に誘導される、請求項25~30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
約1nm~約120nmの平均直径を有する金属酸化物粒子から少なくとも部分的に誘導される、請求項25~31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物前駆体から誘導される、請求項25~30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項34】
成形人工ポリマー物品のための光安定剤としての独立気泡金属酸化物粒子の使用であって、
前記ポリマーが、合成ポリマー及び/又は天然若しくは合成エラストマーであり、
前記独立気泡金属酸化物粒子が、
ポリマー材料を含む第1の粒子及び金属酸化物材料を含む第2の粒子を含む粒子分散体からの液滴を生成すること;
前記液滴を乾燥させて、前記第1の粒子のアレイを含む乾燥粒子を得ることであって、前記第1の粒子のそれぞれが、前記第2の粒子の層によって被覆される、乾燥させること;及び
前記乾燥粒子を焼成又は焼結することであって、前記焼成又は焼結することが、前記金属酸化物材料を緻密化し、前記ポリマー材料を除去して、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスをそれぞれ含む前記独立気泡金属酸化物粒子を生成し、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入し、前記独立気泡金属酸化物粒子の外面が、独立気泡のそれらのそれぞれのアレイによって画定される、焼成又は焼結すること
を含む方法によって調製される、使用。
【請求項35】
前記独立気泡粒子が、前記成形人工ポリマー物品の重量を基準にして、0.01重量%~40.0重量%の濃度で使用される、請求項34に記載の使用。
【請求項36】
前記独立気泡粒子が、1つ以上の紫外線吸収剤と組み合わせて使用され、紫外線吸収剤が、2-ヒドロキシフェニルトリアジン、ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、オキサルアニリド、シンナメート及びベンゾエートからなる群から選択される、請求項34又は35に記載の使用。
【請求項37】
前記1つ以上の紫外線吸収剤が、前記成形人工ポリマー物品の重量を基準にして、0.01重量%~40.0重量%の濃度で使用される、請求項36に記載の使用。
【請求項38】
前記成形人工ポリマー物品が、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)を含む、請求項34~37のいずれか一項に記載の使用。
【請求項39】
前記成形人工ポリマー物品が、押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工された成形人工ポリマー物品である、請求項34~38のいずれか一項に記載の使用。
【請求項40】
前記成形人工ポリマー物品が、フィルム、管、ケーブル、テープ、シート、容器、フレーム、繊維又はモノフィラメントである、請求項34~39のいずれか一項に記載の使用。
【請求項41】
成形人工ポリマー物品であって、前記ポリマーが、合成ポリマー及び/又は天然若しくは合成エラストマーであり、前記ポリマーが、本明細書に開示される独立気泡粒子を含有する、成形人工ポリマー物品。
【請求項42】
押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー組成物であって、前記ポリマーが、合成ポリマー及び/又は天然若しくは合成エラストマーであり、前記ポリマーが、本明細書に開示される独立気泡粒子を含有する、ポリマー組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年1月18日に出願された米国仮特許出願第63/300,385号の優先権の利益を主張するものであり、この開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
光及び紫外線への長期曝露による劣化からプラスチック及び他の材料を保護するために、光安定剤が使用される。これは、光酸化プロセスによって劣化を開始させる、日光の下での紫外線への曝露からプラスチックを保護する。このプロセスは、外観の変化(変色、光沢の変化、及び/又はチョーキング)、機械的特性の低下、及び亀裂などの可視欠陥の形成を含む多くの望ましくない影響を生じ得る。室内照明のために使用される蛍光灯も、日光よりはるかに低い強度ではあるが紫外線を放出する。
【0003】
ポリマー組成物において使用するための新規な光安定剤及びUVブースターが、当該技術分野において必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
特定の実施形態において、本発明は、成形人工ポリマー又はプラスチック物品、及び対応する成形人工ポリマー又はプラスチック物品及び対応する押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー又はプラスチック組成物のための光安定剤としての独立気泡金属酸化物粒子の使用に関する。
【0005】
独立気泡粒子は、劣化、特に、紫外光によって誘発される劣化に対してポリマーを安定させるのに用いられる。さらに、それらは、(例えば、相加効果又は相乗効果のために)他の光安定剤と組み合わせて安定化のために用いられ得る。
【0006】
特定の実施形態において、独立気泡物品は、0.1重量%~約40重量%又は0.1重量%~約20重量%又は0.1重量%~約10重量%又は0.1重量%~約5重量%の量で、ポリマー物品中の光安定剤として使用され得る。
【0007】
他の実施形態において、独立気泡物品は、0.1重量%~約40重量%又は0.1重量%~約20重量%又は0.1重量%~約10重量%又は0.1重量%~約5重量%の量の光吸収剤と組み合わせて、0.1重量%~約40重量%又は0.1重量%~約20重量%又は0.1重量%~約10重量%又は0.1重量%~約5重量%の量で、ポリマー物品中のUVブースターとして使用され得る。
【0008】
ポリマー系は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、PET、ポリスチレン又はそれらの組合せから選択され得る。
【0009】
本発明におけるポリマー物品のための加工技術は、例えば、Brabender、ハイスピードミキサー、単軸押出機、二軸押出機、フィルムアプリケータ又はそれらの組合せを用いることができる。
【0010】
本開示の一態様において、ポリマー及び独立気泡金属酸化物粒子を含む組成物を調製する方法が開示され、ここで、独立気泡粒子は、ポリマー材料を含む第1の粒子及び金属酸化物材料を含む第2の粒子を含む粒子分散体からの液滴を生成すること;液滴を乾燥させて、第1の粒子のアレイを含む乾燥粒子を得ること;及び乾燥粒子を焼成又は焼結することを含む方法によって調製される。少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子のそれぞれが、第2の粒子の層によって被覆される。少なくとも1つの実施形態において、焼成又は焼結することが、金属酸化物材料を緻密化し、ポリマー材料を除去して、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスをそれぞれ含む独立気泡金属酸化物粒子を生成し、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子の外面が、独立気泡のそれらのそれぞれのアレイによって画定される。
【0011】
少なくとも1つの実施形態において、独立気泡のアレイが、規則的なアレイである。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡のアレイが、不規則なアレイである。
【0012】
少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子は、正味の正に荷電した表面を含み、第2の粒子は、正味の負に荷電した表面を含む。少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子は、正味の負に荷電した表面を含み、第2の粒子は、正味の正に荷電した表面を含む。少なくとも1つの実施形態において、表面電荷は、第1の粒子上の第2の粒子の層の形成を駆動する。
【0013】
少なくとも1つの実施形態において、ポリマー材料は、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリアクリロニトリル、メチルメタクリレート及び[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、それらの誘導体、それらの塩、それらのコポリマー、又はそれらの混合物から選択されるポリマーを含む。
【0014】
少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子は、約50nm~約500nmの平均直径を有する。
【0015】
少なくとも1つの実施形態において、金属酸化物材料は、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物を含む。少なくとも1つの実施形態において、金属酸化物材料は、シリカを含む。
【0016】
少なくとも1つの実施形態において、第2の粒子は、約1nm~約120nmの平均直径を有する。
【0017】
少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、約0.5μm~約100μm又は約1μm~約10μmの平均直径を有する。
【0018】
少なくとも1つの実施形態において、液滴を生成することが、マイクロ流体プロセスを用いて行われる。
【0019】
少なくとも1つの実施形態において、液滴を生成し、乾燥させることが、噴霧乾燥プロセスを用いて行われる。
【0020】
少なくとも1つの実施形態において、液滴を生成することが、振動ノズルを用いて行われる。
【0021】
少なくとも1つの実施形態において、液滴を乾燥させることが、蒸発、マイクロ波照射、オーブン乾燥、減圧下での乾燥、乾燥剤の存在下での乾燥、又はそれらの組合せを含む。
【0022】
少なくとも1つの実施形態において、粒子分散体は、水性粒子分散体である。
【0023】
少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子対第2の粒子の重量対重量比が、約1/10~約10/1である。
【0024】
少なくとも1つの実施形態において、第1の粒子対第2の粒子の重量対重量比が、約2/3、約1/1、約3/2、又は約3/1である。
【0025】
少なくとも1つの実施形態において、第2の粒子対第1の粒子の粒径比が、1/50~1/5である。
【0026】
本開示の別の態様において、ポリマー及び独立気泡金属酸化物粒子を含む組成物を調製する方法が開示され、ここで、独立気泡粒子は、金属酸化物材料のゾル-ゲルマトリックス中にポリマーを含む粒子分散体から液滴を生成することであって、ポリマー粒子がポリマー材料を含む、生成すること;液滴を乾燥させて、ポリマー粒子のアレイを含む乾燥粒子を得ること;及び乾燥粒子を焼成又は焼結して、独立気泡金属酸化物粒子を得ることを含む方法によって調製される。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー粒子のそれぞれが、ゾル-ゲルマトリックスによって被覆される。少なくとも1つの実施形態において、焼成又は焼結することが、ポリマー材料を除去し、金属酸化物材料を緻密化して、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスをそれぞれ含む独立気泡金属酸化物粒子を生成し、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子の外面が、独立気泡のそれらのそれぞれのアレイによって画定される。
【0027】
少なくとも1つの実施形態において、ポリマー粒子は、正味の正に荷電した表面を含み、金属酸化物材料のゾル-ゲルマトリックスは、正味の負電荷を含む。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー粒子は、正味の負に荷電した表面を含み、金属酸化物材料のゾル-ゲルマトリックスは、正味の正電荷を含む。
【0028】
本開示の別の態様において、ポリマー組成物に含めるための独立気泡金属酸化物粒子は、上記の方法のいずれか又は本明細書に記載される方法のいずれかによって調製される。
【0029】
本開示の別の態様において、独立気泡のアレイを画定する金属酸化物マトリックスを含む独立気泡金属酸化物粒子を含むポリマーであって、各独立気泡が、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する、ポリマーが開示される。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子の外面は、独立気泡のアレイによって画定される。
【0030】
少なくとも1つの実施形態において、独立気泡のアレイが、規則的なアレイである。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡のアレイが、不規則なアレイである。
【0031】
少なくとも1つの実施形態において、空隙容積は、約50nm~約500nmの平均直径を有する。
【0032】
少なくとも1つの実施形態において、金属酸化物マトリックスは、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物を含む。少なくとも1つの実施形態において、金属酸化物マトリックスは、シリカを含む。
【0033】
少なくとも1つの実施形態において、本発明において用いられる独立気泡金属酸化物粒子は、約50nm~約500nmの平均直径を有するポリマー粒子から少なくとも部分的に誘導される。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、約1nm~約120nmの平均直径を有する金属酸化物粒子から少なくとも部分的に誘導される。
【0034】
少なくとも1つの実施形態において、本発明において用いられる独立気泡金属酸化物粒子は、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、及びそれらの組合せから選択される金属酸化物前駆体から誘導される。
【0035】
本開示の別の態様において、上記実施形態のいずれか又は本明細書に記載される実施形態のいずれかのポリマー及び独立気泡金属酸化物粒子を含む組成物が開示される。少なくとも1つの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子の平均直径は、約0.5μm~約100μmの範囲である。少なくとも1つの実施形態において、本明細書に記載される実施形態のいずれかの独立気泡酸化物粒子は、光吸収剤をさらに含む。少なくとも1つの実施形態において、光吸収剤は、0.1重量%~約40.0重量%で存在する。少なくとも1つの実施形態において、光吸収剤は、カーボンブラックを含む。少なくとも1つの実施形態において、光吸収剤は、1つ以上のイオン種を含む。
【0036】
また、本明細書において使用される際、「の(of)」という用語は、「を含む」を意味し得る。例えば、「の液体分散体」は、「を含む液体分散体」と解釈され得る。
【0037】
また、本明細書において使用される際、「粒子」、「ミクロスフェア」、「マイクロ粒子」、「ナノスフェア」、「ナノ粒子」、「液滴」などの用語は、例えば、それらの複数、それらの集合、それらの集団、それらの試料、又はそれらのバルク試料を指し得る。
【0038】
また、本明細書において使用される際、「マイクロ」又は「マイクロスケールの」という用語は、例えば、粒子に言及する場合、1マイクロメートル(μm)~1000μm未満を意味する。「ナノ」又は「ナノスケールの」という用語は、例えば、粒子に言及する場合、1ナノメートル(nm)~1000nm未満を意味する。
【0039】
また、本明細書において使用される際、粒子の集団に関する「単分散」という用語は、ほぼ均一な形状及びほぼ均一な直径を有する粒子を意味する。粒子の本単分散集団は、例えば、集団の平均直径の±7%、±6%、±5%、±4%、±3%、±2%、又は±1%以内の直径を有する、数を基準にして、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の粒子を有し得る。
【0040】
また、本明細書において使用される際、容積に関する「媒体がアクセス不能な」という用語は、容積が、大きな分子(例えば、5000g/molを超える分子量を有する、ポリマー及びオリゴマーなどの分子)による浸透から保護されていることを意味する。容積は、水、トルエン、ヘキサン、及びエタノールなどの溶媒にアクセス可能であり得る。
【0041】
また、本明細書において使用される際、「他の成分を実質的に含まない」という用語は、例えば、重量基準で、≦5%、≦4%、≦3%、≦2%、≦1%、≦0.5%、≦0.4%、≦0.3%、≦0.2%、又は≦0.1%の他の成分を含有することを意味する。
【0042】
本明細書において使用される冠詞「a」及び「an」は、1つ又は2つ以上(例えば、少なくとも1つ)の、その冠詞の文法上の目的語を指す。本明細書に引用される任意の範囲は、包括的である。
【0043】
また、本明細書において使用される際、「約」という用語は、わずかな変動を記載及び説明するために使用される。例えば、「約」は、数値が、±5%、±4%、±3%、±2%、±1%、±0.5%、±0.4%、±0.3%、±0.2%、±0.1%、又は±0.05%だけ変更され得ることを意味し得る。全ての数値は、明示されているか否かにかかわらず、「約」という用語によって修飾される。「約」という用語によって修飾される数値は、特定の識別された値を含む。例えば、「約5.0」は、5.0を含む。
【0044】
別段の指示がない限り、全ての部及びパーセンテージは重量基準である。重量パーセント(重量%)は、別段の指示がない限り、揮発性物質を含まない全組成物を基準にする、すなわち乾燥固形分を基準にする。
【0045】
本明細書に記載される開示内容は、例として示され、添付の図面を限定するものとして示されていない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1A】本開示のいくつかの実施形態に係るポリマー組成物において用いられ得る独立気泡形態を有する金属酸化物粒子を示す。
図1B】多孔質外部表面を有する比較例の金属酸化物粒子を示す。
図2】本開示のいくつかの実施形態に係るプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡形態を有する金属酸化物粒子を調製する方法を示す。
図3】本開示の様々な実施形態に従って使用されるプラスチック組成物を調製するのに用いられ得る例示的な噴霧乾燥システムの概略図を示す。
図4】本開示の実施形態に係るプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡金属酸化物粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。
図5】独立気泡シリカ粒子の空隙中への油の浸透の防止を実証するために、本開示の一実施形態に係るプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡シリカ粒子を、多孔質粒子と比較する写真を示す。
図6】本開示のさらなる実施形態に係るプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡金属酸化物粒子のSEM画像を示す。
図7】青色に対応する440nmにおける反射ピークを示す、本開示のプラスチック組成物において用いられ得る一実施形態に従って生成された試料の紫外可視スペクトルのプロットである。
図8】緑色に対応する520nmにおける反射ピークを示す、本開示のプラスチック組成物において用いられ得る一実施形態に従って生成された試料の紫外可視スペクトルのプロットである。
図9】本開示のプラスチック組成物において用いられ得る実施形態に従って生成された独立気泡シリカ粒子及びシリカナノ粒子のUV範囲における相対減衰値を示す紫外可視スペクトルのプロットである。
図10】本開示のさらなる実施形態に従って生成されたプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡チタニア粒子のSEM画像を示す。
図11】本開示の実施形態に係るゾル-ゲルプロセスによって生成されたプラスチック組成物において用いられ得る独立気泡シリカ粒子のSEM画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本開示の実施形態は、図1Aに断面図によって例示されるように、プラスチック材料と、実質的に均一なサイズの細孔のアレイ(「空隙容積」又は「空隙」と呼ばれ、空気を含み得る)が内部に形成された金属酸化物マトリックスとを含む独立気泡金属酸化物粒子を含む組成物に関する。図示されるように、独立気泡金属酸化物粒子は、媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する「独立気泡」のアレイを画定する金属酸化物マトリックスから形成される。独立気泡金属酸化物粒子の外面(金属酸化物によって形成された上塗りされた表面として示される)は、独立気泡のアレイによって画定され、それにより、表面において、独立気泡と同様のサイズの開放細孔が実質的に存在しないようになっている。
【0048】
本実施形態とは対照的に、図1Bに示される多孔質金属酸化物粒子は、その外部表面に細孔を有し、内部に連結された細孔を有する。媒体中に配合されると、媒体は、これらの細孔に浸透し、媒体とマトリックス材料との間の屈折率が一致するため、下流の配合物における色彩効果が失われる。これにより、様々な配合物における多孔質粒子の用途が大きく制限される。本実施形態の独立気泡金属酸化物粒子は、このような配合物において使用されることが多い、ポリマー及び大きな分子に対して不透過性であるため、細孔への侵入を防止し、細孔内に空気を保持することができる。したがって、独立気泡金属酸化物粒子は、有利には、適用時の周囲の媒体にかかわらず、マトリックスと空隙との間の一定の正味の屈折率を維持する。
【0049】
図2は、本発明のポリマー組成物において使用される独立気泡金属酸化物粒子を形成するための例示的なプロセスを示す。特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、鋳型として働く、直径約1~120nmの金属酸化物粒子のマトリックス、及び約50~500nmのポリマー粒子を含む配合物の液滴を乾燥させることによって生成される。特定の実施形態において、2つの粒子種は、反対に荷電しており(例えば、正に荷電したポリマー粒子及び負に荷電した金属酸化物粒子)、ポリマー粒子上の金属酸化物粒子のコーティングの形成を促進する。特定の実施形態において、噴霧乾燥又はマイクロ流体プロセスが、液滴(例えば、水性液滴)を生成するのに使用され、液滴は乾燥されて、それらの溶媒が除去される。噴霧乾燥プロセスを用いる特定の実施形態において、液滴の生成及び乾燥は、次々に行われる。乾燥プロセス中、ポリマー粒子及び金属酸化物粒子は、自己集合して、金属酸化物マトリックスに埋め込まれたポリマー粒子を含有するミクロスフェアを形成する。例えば、マッフル炉において、マトリックスナノ粒子を焼結することによって、マトリックスナノ粒子が緻密化され、ポリマー粒子の周囲に安定したマトリックスが形成される。このプロセス中、ポリマー粒子は、焼成によって除去され、独立気泡のアレイが内部に形成された最終的な独立気泡粒子が得られる。
【0050】
得られた独立気泡金属酸化物粒子は、マイクロスケールであり得、例えば、約0.5μm~約100μmの平均直径を有する。特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、約0.5μm、約0.6μm、約0.7μm、約0.8μm、約0.9μm、約1.0μm、約5.0μm、約10μm、約20μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、約100μmの平均直径、又はこれらの平均直径のいずれかによって定義される任意の範囲内(例えば、約1.0μm~約20μm、約5.0μm~約50μmなど)の平均直径を有する。用いられる金属酸化物はまた、粒子形態であり得、ナノスケールであり得る。金属酸化物マトリックス粒子は、例えば、約1nm~約120nmの平均直径を有し得る。ポリマー鋳型粒子は、例えば、約50nm~約500nmの平均直径を有し得る。ポリマー粒子又は金属酸化物粒子のうちの1つ以上は、多分散又は単分散であり得る。特定の実施形態において、金属酸化物は、金属酸化物粒子として提供され得るか、又は例えば、ゾル-ゲル技術を介して金属酸化物前駆体から形成され得る。
【0051】
独立気泡金属酸化物粒子の特定の実施形態は、380nm~450nm、451nm~495nm、496nm~570nm、571nm~590nm、591nm~620nm、621nm~750nm、751nm~800nm、及びそれらの間に定義される任意の範囲(例えば、496nm~620nm、450nm~750nmなど)からなる群から選択される波長範囲における可視スペクトルの色を示す。いくつかの実施形態において、粒子は、100nm~400nm、100nm~200nm、200nm~300nm、及び300nm~400nmからなる群から選択される紫外スペクトルにおける波長範囲を示す。
【0052】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、例えば、約0.5μm~約100μmの平均直径、約0.1超、約0.2超、約0.3超、約0.4超、約0.5超、約0.6超、約0.7超、約0.8超、又は約0.10~約0.80の平均多孔度、及び約50nm~約500nmのうちの1つ以上の平均細孔径を有し得る。他の実施形態において、粒子は、例えば、約1μm~約75μmの平均直径、約0.10~約0.40の平均多孔度、及び約50nm~約800nmの平均細孔径のうちの1つ以上を有し得る。
【0053】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、例えば、約1μm~約75μm、約2μm~約70μm、約3μm~約65μm、約4μm~約60μm、約5μm~約55μm、又は約5μm~約50μm;例えば、約5μm、約6μm、約7μm、約8μm、約9μm、約10μm、約11μm、約12μm、約13μm、約14μm、又は約15μmのいずれかから、約16μm、約17μm、約18μm、約19μm、約20μm、約21μm、約22μm、約23μm、約24μm、又は約25μmのいずれかまでの平均直径を有する。他の実施形態は、約4.5μm、約4.8μm、約5.1μm、約5.4μm、約5.7μm、約6.0μm、約6.3μm、約6.6μm、約6.9μm、約7.2μm、又は約7.5μmのいずれかから、約7.8μm 約8.1μm、約8.4μm、約8.7μm、約9.0μm、約9.3μm、約9.6μm、又は約9.9μmのいずれかまでの平均直径を有し得る。
【0054】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、例えば、約0.10、約0.12、約0.14、約0.16、約0.18、約0.20、約0.22、約0.24、約0.26、約0.28、約0.30、約0.32、約0.34、約0.36、約0.38、約0.40、約0.42、約0.44、約0.46、約0.48 約0.50、約0.52、約0.54、約0.56、約0.58、又は約0.60のいずれかから、約0.62、約0.64、約0.66、約0.68、約0.70、約0.72、約0.74、約0.76、約0.78、約0.80、又は約0.90のいずれかまでの平均多孔度を有する。他の実施形態は、約0.45、約0.47、約0.49、約0.51、約0.53、約0.55、又は約0.57のいずれかから、約0.59、約0.61、約0.63、又は約0.65のいずれかまでの平均多孔度を有し得る。他の実施形態において、多孔度は、約0.10~約0.80又は約0.1~約0.4である。
【0055】
いくつかの実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、約3nm、約4nm、約5nm、約10nm、約20nm、又は約25nm~約30nm、約35nm、約40nm、約45nm、又は約50nmの平均細孔径を有する。他の実施形態において、金属酸化物粒子は、例えば、約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約100nm、約120nm、約140nm、約160nm、約180nm、約200nm、約220nm、約240nm、約260nm、約280nm、約300nm、約320nm、約340nm、約360nm、約380nm、約400nm、約420nm、又は約440nmのいずれかから、約460nm、約480nm、約500nm、約520nm、約540nm、約560nm、約580nm、約600nm、約620nm、約640nm、約660nm、約680nm、約700nm、約720nm、約740nm、約760nm、約780nm、又は約800nmのいずれかまでの平均細孔径を有する。他の実施形態は、約220nm、約225nm、約230nm、約235nm、約240nm、約245nm、又は約250nmのいずれかから、約255nm、約260nm、約265nm、約270nm、約275nm、約280nm、約285nm、約290nm、約295nm、又は約300nmのいずれかまでの平均細孔径を有し得る。他の実施形態において、平均細孔径は、約50nm~約999nm又は約100nm~約350nmである。
【0056】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子の金属酸化物材料は、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリア、酸化セリウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化クロム、又はそれらの組合せから選択される。特定の実施形態において、金属酸化物は、チタニア、シリカ、又はそれらの組合せを含む。
【0057】
特定の実施形態において、ポリマー粒子のポリマーは、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、それらの誘導体、それらの塩、それらのコポリマー、又はそれらの組合せから選択される。例えば、ポリマーは、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ(n-ブチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ(クロロ-スチレン)、ポリ(α-メチルスチレン)、ポリ(N-メチロールアクリルアミド)、スチレン/メチルメタクリレートコポリマー、ポリアルキル化アクリレート、ポリヒドロキシルアクリレート、ポリアミノアクリレート、ポリシアノアクリレート、ポリフッ素化アクリレート、ポリ(N-メチロールアクリルアミド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸コポリマー、スチレン/メチルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクトン、ポリビニルカプロラクタム、メチルメタクリレート及び[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、それらの誘導体、それらの塩、又はそれらの組合せからなる群から選択される。
【0058】
特定の実施形態において、金属酸化物粒子対ポリマー粒子の重量対重量比は、約1/10、約2/10、約3/10、約4/10、約5/10 約6/10、約7/10、約8/10、約9/10から、約10/9、約10/8、約10/7、約10/6、約10/5、約10/4、約10/3、約10/2、又は約10/1である。特定の実施形態において、金属酸化物粒子対ポリマー粒子の重量対重量比は、1/3、2/3、1/1、又は3/2である。
【0059】
さらなる実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、例えば、独立気泡金属酸化物粒子の総重量を基準にして、約60.0重量%~約99.9重量%の金属酸化物を有し得る。他の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、独立気泡金属酸化物粒子の総重量を基準にして、約0.1重量%~約40.0重量%の1つ以上の光吸収剤を含む。他の実施形態において、金属酸化物は、独立気泡金属酸化物粒子の総重量を基準にして、約60.0重量%、約64.0重量%、約67.0重量%、約70.0重量%、約73.0重量%、約76.0重量%、約79.0重量%、約82.0重量%又は約85.0重量%のいずれかから、約88.0重量%、約91.0重量%、約94.0重量%、約97.0重量%、約98.0重量%、約99.0重量%又は約99.9重量%のいずれかまでの金属酸化物である。
【0060】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、ポリマー粒子及び金属酸化物粒子の液体分散体を形成すること;分散体の液滴を形成すること;液滴を乾燥させて、ポリマー及び金属酸化物を含むポリマー鋳型粒子を得ること;及びポリマーを除去して、独立気泡金属酸化物粒子を得ることを含む方法によって調製される。このような実施形態において、得られた独立気泡(ひいては封入された空隙)は、単分散である。
【0061】
特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子及びポリマー粒子を含む粒子分散体から液滴を生成すること;液滴を乾燥させて、ポリマー粒子が埋め込まれた金属酸化物粒子のマトリックスを含む乾燥粒子を得ること;及び乾燥粒子を焼成又は焼結して、金属酸化物粒子マトリックスを緻密化し、ポリマー粒子を除去して、独立気泡金属酸化物粒子を得ることを含む方法によって調製される。
【0062】
他の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、ポリマー粒子及び金属酸化物のゾルーゲルを含む粒子分散体から液滴を生成すること;液滴を乾燥させて、ポリマー粒子を有する金属酸化物のマトリックスを含む乾燥粒子を得ること;及び乾燥粒子を焼成又は焼結して、ポリマー粒子を除去して、独立気泡金属酸化物粒子を得ることを含む方法によって調製される。例示的な方法は、以下のように説明される:液滴が、ポリマー粒子及び金属酸化物の前駆体を含む粒子分散体(例えば、3~5のpHを有する水性粒子分散体)から生成される。前駆体は、例えば、シリカ前駆体としてオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)若しくはオルトケイ酸テトラメチル(TMOS)、チタニア前駆体としてチタンプロポキシド、又はジルコニウム前駆体として酢酸ジルコニウムであり得る。液滴は、乾燥されて、ポリマー粒子を取り囲み、被覆する金属酸化物の加水分解前駆体を含む乾燥粒子が得られる。次に、乾燥粒子は、加熱されて、加水分解前駆体の縮合反応によって金属酸化物を焼結し、焼成によってポリマー粒子を除去する。
【0063】
いくつかの実施形態において、液体媒体の蒸発は、コニカルチューブ又はシリコンウエハなどの自己組織化基板の存在下で行われ得る。特定の実施形態において、乾燥粒子混合物は、例えば、ろ過又は遠心分離によって回収され得る。いくつかの実施形態において、乾燥は、マイクロ波照射、オーブン乾燥、減圧下での乾燥、乾燥剤の存在下での乾燥、又はそれらの組合せを含む。
【0064】
特定の実施形態において、液滴の形成及び収集は、マイクロ流体デバイス内で行われる。マイクロ流体デバイスは、例えば、均一なサイズの液滴を生成するように構成されたマイクロスケールの液滴接合部を有する狭いチャネルデバイスであり、チャネルは、収集リザーバに連結されている。マイクロ流体デバイスは、例えば、約10μm~約100μmのチャネル幅を有する液滴接合部を含む。デバイスは、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)から作製され、例えば、ソフトリソグラフィによって製造され得る。エマルジョンは、エマルジョン液滴を提供するために混合が行われるデバイスに、規定の速度で水性分散相及び油連続相をポンプ輸送することによって、デバイス内で調製され得る。或いは、水中油型エマルジョンが用いられ得る。連続油相は、例えば、有機溶媒、シリコーン油、又はフッ素化油を含む。本明細書において使用される際、「油」は、水と混和しない有機相(例えば、有機溶媒)を指す。有機溶媒としては、炭化水素、例えば、ヘプタン、ヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
【0065】
液滴を用いる特定の実施形態において、液滴は、マイクロ流体デバイスを用いて形成される。マイクロ流体デバイスは、例えば、約10μm、約15μm、約20μm、約25μm、約30μm、約35μm、約40μm、又は約45μmのいずれかから、約50μm、約55μm、約60μm、約65μm、約70μm、約75μm、約80μm、約85μm、約90μm、約95μm、又は約100μmのいずれかまでのチャネル幅を有する液滴接合部を含み得る。
【0066】
特定の実施形態において、液滴を生成し、乾燥させることが、噴霧乾燥プロセスを用いて行われる。図3は、本開示の様々な実施形態に従って使用される例示的な噴霧乾燥システム300の概略図を示す。噴霧乾燥技術の特定の実施形態において、液体溶液又は分散体の原料302が、ガス306が注入される圧縮ガス入口と結合される噴霧ノズル304に供給される(例えば、ポンプ輸送される)。原料302は、噴霧ノズル304を通してポンプ輸送されて、液滴308を形成する。液滴308は、蒸発チャンバ310内で予熱されたガスによって取り囲まれ、それにより、溶媒が蒸発されて、乾燥粒子312を生成する。乾燥粒子312は、サイクロン314を通して乾燥ガスによって運ばれ、収集チャンバ316中に堆積される。ガスは、窒素及び/又は空気を含む。例示的な噴霧乾燥プロセスの一実施形態において、液体原料は、水又は油相、金属酸化物、及びポリマー粒子を含有する。乾燥粒子312は、金属酸化物粒子によって取り囲まれた各ポリマー粒子の自己組織化構造を含む。
【0067】
空気は、分散した液相(ガス中液体エマルジョン)を有する連続相とみなされ得る。特定の実施形態において、噴霧乾燥は、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約160℃、又は約170℃のいずれかから、約180℃、約190℃、約200℃、約210℃、約215℃、又は約220℃のいずれかまでの入口温度を含む。いくつかの実施形態において、約1mL/分、約2mL/分、約5mL/分、約6mL/分、約8mL/分、約10mL/分、約12mL/分、約14mL/分、又は約16mL/分のいずれかから、約18mL/分、約20mL/分、約22mL/分、約24mL/分、約26mL/分、約28mL/分、又は約30mL/分のいずれかまでのポンプ速度(供給流量)が用いられる。
【0068】
いくつかの実施形態において、振動ノズル技術が、本発明のポリマー材料中に組み込まれる独立気泡粒子のために用いられ得る。このような技術において、液体分散体が調製され、次に、液滴が形成され、連続相の浴中に滴下される。次に、液滴が乾燥される。振動ノズル装置は、BUECHIから入手可能であり、例えば、シリンジポンプ及び脈動ユニットを含む。振動ノズル装置は、圧力調整弁も含み得る。
【0069】
特定の実施形態において、ポリマーの除去は、例えば、焼成、熱分解によって、又は溶媒を用いて(溶媒除去)、行われ得る。焼成は、いくつかの実施形態において、少なくとも約200℃、少なくとも約500℃、少なくとも約1000℃、約200℃~約1200℃、又は約200℃~約700℃の温度で行われる。焼成は、好適な期間、例えば、約0.1時間~約12時間又は約1時間~約8.0時間にわたって行われ得る。他の実施形態において、焼成は、少なくとも約0.1時間、少なくとも約1時間、少なくとも約5時間、又は少なくとも約10時間にわたって行われ得る。他の実施形態において、焼成は、約0.1h(時間)、約1h、約1.5h、約2.0h、約2.5h、約3.0h、約3.5h、又は約4.0hのいずれかから、約4.5h、約5.0h、約5.5h、約6.0h、約6.5h、約7.0h、約7.5h 約8.0h、又は約12hのいずれかまでの期間にわたって、約200℃、約350℃、約400℃、450℃、約500℃又は約550℃のいずれかから、約600℃、約650℃、約700℃、又は約1200℃のいずれかまで行われ得る。ポリマーがこのプロセス中に除去される間、空隙容積のアレイは、焼成後に残された独立気泡によって実質的に維持される。
【0070】
特定の実施形態において、金属酸化物粒子対ポリマー粒子の粒径比は、1/50~1/5(例えば、1/10)である。
【0071】
特定の実施形態において、金属酸化物粒子は、約1nm、約5nm、約10nm、約15nm、約20nm、約25nm、約30nm、約35nm、約40nm、約45nm、約50nm、約55nm、又は約60nmから、約65nm、約70nm、約75nm、約80nm、約85nm、約90nm、約95nm、約100nm、約105nm、約110nm、約115nm、又は約120nmまでの平均直径を有する。他の実施形態において、マトリックスナノ粒子は、約5nm~約150nm、約50~約150nm、又は約100~約150nmの平均直径を有する。
【0072】
特定の実施形態において、ポリマー粒子は、約50nm~約990nmの平均直径を有する。他の実施形態において、粒子は、約50nm、約75nm、約100nm、約130nm、約160nm、約190nm、約210nm、約240nm、約270nm、約300nm、約330nm、約360nm、約390nm、約410nm、約440nm、約470nm、約500nm、約530nm、約560nm、約590nm、又は約620nmのいずれかから、約650nm、約680nm、約710nm、約740nm、約770nm、約800nm、約830nm、約860nm、約890nm、約910nm、約940nm、約970nm、又は約990nmのいずれかまでの平均直径を有する。
【0073】
特定の実施形態において、ポリマー粒子の除去は、焼成、熱分解、又は溶媒除去を含む。ポリマー粒子の焼成は、例えば、約1時間~約8時間の期間にわたって、約300℃~約800℃の温度で行われ得る。
【0074】
特定の実施形態において、本発明のポリマー組成物において使用される独立気泡金属酸化物粒子は、主に金属酸化物を含み、すなわち、それらは、金属酸化物から本質的になるか又は金属酸化物からなり得る。有利には、使用される金属酸化物粒子の粒子組成、相対的なサイズ、及び形状に応じて、独立気泡金属酸化物粒子のバルク試料は、ヒトの眼によって観察可能な色を示し得るか、白色に見え得るか、又はUVスペクトルにおいて特性を示し得る。光吸収剤はまた、粒子中に存在し得、それは、より飽和した観察可能な色を提供し得る。吸収剤としては、無機及び有機材料、例えば、カーボンブラックなどの広帯域吸収剤が挙げられる。吸収剤は、例えば、粒子及び吸収剤を一緒に物理的に混合することによって、又は乾燥される液滴に吸収剤を含めることによって、添加され得る。特定の実施形態において、独立気泡金属酸化物粒子は、光吸収剤の添加なしに観察可能な色を示さず、光吸収剤の添加により観察可能な色を示し得る。
【0075】
本明細書に記載される独立気泡金属酸化物粒子は、角度依存色又は角度に依存しない色を示し得る。「角度依存」色は、観察される色が、試料への入射光の角度又は観察者と試料との間の角度に依存することを意味する。「角度に依存しない」色は、観察される色が試料への入射光の角度又は観察者と試料との間の角度に実質的に依存しないことを意味する。
【0076】
角度依存色は、例えば、単分散ポリマー粒子の使用により達成され得る。角度依存色は、液滴を乾燥させる工程がゆっくりと行われて、粒子を規則的にさせるときにも達成され得る。角度に依存しない色は、液滴を乾燥させる工程が迅速に行われて、粒子を規則的にさせないときに達成され得る。
【0077】
以下の実施形態は、ポリマー除去後に残された規則的な細孔に起因する角度依存色を達成するために用いられ得る。角度依存色の第1の例の実施形態として、単分散及び球形ポリマー粒子は、金属酸化物粒子に埋め込まれ、金属酸化物粒子は、続いて緻密化され、ポリマーは除去される。金属酸化物粒子は、球形又は非球形であり得る。角度依存色の第2の例の実施形態として、集合的に単分散及び球形であるポリマー粒子の2つ以上の種が、金属酸化物粒子に埋め込まれ、金属酸化物粒子は、続いて緻密化され、ポリマーは除去される。角度依存色は、マトリックス粒子の多分散性及び形状とは無関係に達成される。
【0078】
以下の実施形態は、ポリマー除去後に残された不規則な細孔に起因する角度に依存しない色を達成するために用いられ得る。角度に依存しない色の第1の例の実施形態として、多分散ポリマー粒子は、金属酸化物粒子に埋め込まれ、金属酸化物粒子は、続いて緻密化され、ポリマーは除去される。
【0079】
角度に依存しない色の第2の例の実施形態として、2つの異なるサイズのポリマー粒子(すなわち、単分散ポリマー粒子の二峰性分布)は、金属酸化物粒子に埋め込まれ、金属酸化物粒子は、続いて緻密化され、ポリマーは除去される。金属酸化物粒子は、球形又は非球形であり得る。
【0080】
角度に依存しない色の第3の例実施形態として、2つの異なるサイズの及び多分散球形ポリマー粒子は、金属酸化物粒子に埋め込まれ、金属酸化物粒子は、続いて緻密化され、ポリマーは除去される。
【0081】
角度に依存しない色は、マトリックス粒子の多分散性及び形状とは無関係に達成される。
【0082】
角度依存又は角度に依存しない色を示す実施形態のいずれかは、紫外スペクトルにおいて白色度又は効果(例えば、反射率、吸光度)を示すように変更され得る。
【0083】
いくつかの実施形態において、金属酸化物粒子は、より複雑な組成及び/又は形態を含み得る。例えば、金属酸化物粒子は、各個々の粒子が、2つ以上の金属酸化物(例えば、シリカ-チタニア粒子)を含むような粒子を含み得る。このような粒子は、例えば、2つ以上の金属酸化物の混合物を含み得る。
【0084】
いくつかの実施形態において、金属酸化物粒子及び/又はポリマー粒子は、表面官能化を含み得る。表面官能化の一例は、シランカップリング剤(例えば、シラン官能化シリカ)である。いくつかの実施形態において、表面官能化は、自己組織化及び緻密化の前に、金属酸化物粒子において行われる。いくつかの実施形態において、表面官能化は、緻密化後に独立気泡金属酸化物粒子において行われる。いくつかの実施形態において、表面官能化は、水溶液中に分散されたときに粒子に正味の正又は正味の負の表面電荷を付与するように選択され得る。
【0085】
本明細書において使用される際の粒径は、粒子直径と同義であり、例えば、走査電子顕微鏡法(SEM)又は透過電子顕微鏡法(TEM)によって決定される。平均粒径は、D50と同義であり、これは、集団の半分がこの点より上に存在し、残りの半分がこの点より下に存在することを意味する。粒径は、一次粒子を指す。粒径は、分散体又は乾燥粉末を用いるレーザー光散乱技術によって測定され得る。
【0086】
水銀ポロシメトリー分析は、粒子の多孔度を特性評価するために使用され得る。水銀ポロシメトリーは、水銀に浸漬された試料に制御された圧力を加える。水銀が材料の空隙/細孔に浸透するのに必要な外圧が加えられる。空隙/細孔に侵入するのに必要な圧力の量は、空隙/細孔のサイズに反比例する。水銀ポロシメーターは、ウォッシュバーン式を使用する機器によって生成された圧力対侵入データから、容積及び細孔径分布を生成する。例えば、165nmの平均サイズを有する空隙/細孔を含む多孔質シリカ粒子は、0.8の平均多孔度を有する。
【0087】
独立気泡金属酸化物球体は、好ましくは、成形人工ポリマー物品の重量を基準にして、0.01重量%~40.0重量%、又は0.01重量%~20.0重量%の濃度で使用される。他の範囲は、0.1重量%~20.0重量%、又は0.1重量%~10.0の濃度又は0.25重量%~10.0重量%、又は0.5重量%~10.0重量%の濃度を含む。
【0088】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアは、例えば、2-ヒドロキシフェニルトリアジン、ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、オキサルアニリド又はシュウ酸アニリド、アクリレート、シンナメート、ベンゾエート、ベンゾオキサジノン、Ni-クエンチャー、HALS(ヒンダードアミン光安定剤)及びNOR-HALSからなる群から選択される1つ以上の光安定剤と組み合わせて使用され得る。
【0089】
1つ以上の紫外線吸収剤は、好ましくは、成形人工ポリマー物品の重量を基準にして、0.01重量%~40.0重量%、特に、0.01重量%~20.0重量%の濃度で使用される。0.1重量%~20.0重量%、特に、0.1重量%~10.0重量%の濃度がより好ましい。
【0090】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアと組み合わせたベンゾトリアゾールは、好ましくは、式(Ia)のものであり、
【化1】
式中、Tは、水素、C~C18アルキル、又はフェニルで置換されるC~C18アルキルであり、
又はTは、下式の基であり、
【化2】
式中、Lは、二価基、例えば-(CH-であり、ここで、nが、範囲1~8であり;Tは、水素、C~C18アルキルであるか、又はCOOT、C~C18アルコキシ、ヒドロキシル、フェニル若しくはC~C18アシルオキシで置換されるC~C18アルキルであり;Tは、水素、ハロゲン、C~C18アルキル、C~C18アルコキシ、C~C18アシルオキシ、1~12個の炭素原子のペルフルオロアルキル、例えば-CFであり、又はTはフェニルであり;
は、1つ以上のOで介在されるか及び/又はOH若しくは以下の基で置換される、C~C18アルキル又はC~C50アルキルである。
【化3】
【0091】
このようなベンゾトリアゾールの例は、Tinuvin(登録商標)PA 328及びTinuvin(登録商標)326及び以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0092】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのための2-ヒドロキシベンゾフェノンは、好ましくは、式(Ib)のものであり、
【化4】
式中、G、G及びGは、独立して、水素、ヒドロキシ又はC~C18アルコキシである。
【0093】
このような2-ヒドロキシベンゾフェノンの例は、Chimassorb(登録商標)81及び以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0094】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのためのオキサルアニリド又はシュウ酸アニリドは、好ましくは、式(Ic)のものであり、
【化5】
式中、G、G、G及びGは、独立して、水素、C~C12アルキル又はC~C12アルコキシである。
【0095】
その例は、以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0096】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのためのシンナメートは、好ましくは、式(Id)のものであり、
【化6】
式中、
mは、1~4の整数であり;
15は、水素又はフェニルであり;
mが1である場合、G16はCOO-G19であり;
mが2である場合、G16は、C~C12アルカン-ジオキシカルボニルであり;
mが3である場合、G16は、C~C12アルカン-トリオキシカルボニルであり;
mが4である場合、G16は、C~C12アルカン-テトラオキシカルボニルであり;
17は、水素、CN、又はCOO-G19であり;
18は、水素又はメトキシであり;
19は、C~C18アルキルである。
【0097】
このようなシンナメートの例は、Uvinul(登録商標)3035及び以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0098】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのためのベンゾエートは、好ましくは、式(Ie)のものであり、
【化7】
式中、kは、1又は2であり;kが1である場合、G20は、C~C18アルキル、フェニル又はC~C12アルキルで置換されるフェニルであり、G21は水素であり;
【化8】
kが2である場合、G20及びG21は一緒に4価基であり;
22及びG24は、独立して、水素又はC~Cアルキルであり;
23は、水素又はヒドロキシである。
【0099】
このようなベンゾエートの例は、以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0100】
独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのための2-ヒドロキシフェニルトリアジンは、好ましくは、式(If)のものであり、
【化9】
式中、
は、C~C18アルキルであるか、又はCOO若しくはOCO若しくはOによって介在されるか、又はOによって介在され、OHで置換されるC~C18アルキルであり;
、G10、G11及びG12は、独立して、水素、メチル、ヒドロキシ又はOGであり;
又は式(Ig)のものであり、
【化10】
式中、Rは、C~C12アルキル、(CH-CH-O-)-R;-CH-CH(OH)-CH-O-R;又は-CH(R)-CO-O-Rであり;nは、0又は1であり;Rは、C~C13アルキル又はC~C20アルケニル又はC~C12アリール又はCO-C~C18アルキルであり;Rは、H又はC~Cアルキルであり;Rは、C~C12アルキル又はC~C12アルケニル又はC~Cシクロアルキルである。
【0101】
このような2-ヒドロキシフェニルトリアジンの例は、Tinuvin(登録商標)1577及びTinuvin(登録商標)1600及び以下の一覧に示される対応する紫外線吸収剤である。
【0102】
、R又はRを含む示される定義に関連して、アルキルは、例えば、分枝鎖状又は非分枝鎖状アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、t-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルである。
【0103】
2つ以上のOによって介在されるアルキルは、例えば、ポリオキシアルキレン、例えば、ポリエチレングリコール残基である。
【0104】
アリールは、一般に、芳香族炭化水素基、例えばフェニル、ビフェニリル又はナフチルである。
【0105】
定義の文脈の範囲内で、示されるアルケニルは、特に、ビニル、アリル、イソプロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、イソブテニル、n-ペンタ-2,4-ジエニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、n-オクタ-2-エニル、n-ドデカ-2-エニル、イソ-ドデセニル、n-ドデカ-2-エニル、n-オクタデカ-4-エニルを含む。
【0106】
ハロゲンは、主に、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード、特に、クロロである。
【0107】
~Cシクロアルキルは、主に、シクロペンチル、シクロヘキシルである。
【0108】
~C18アシルオキシは、例えば、アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、又はアルケノイルオキシ、例えば、アクリロイルオキシ又はメタクリロイルオキシである。
【0109】
2価C~C12アルカン-ジオキシカルボニルの例は、-COO-CHCH-OCO-であり;
3価C~C12アルカン-トリオキシカルボニルの例は、-COO-CH-CH(OCO-)CH-OCO-であり;
4価C~C12アルカン-テトラオキシカルボニルの例は、(-COO-CHCである。
【0110】
好ましくは、独立気泡金属酸化物マイクロスフェアとの組合せのための1つ以上の紫外線吸収剤は、(i)~(lv)から選択される1つ以上の化合物を含む:
2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、
2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、
ポリエチレングリコール300による2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールのエステル交換生成物、
2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-アルキルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(ここで、アルキルは、C-アルキル基の混合物である)(CAS Nos.137759-38-7;85099-51-0;85099-50-9);
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(CAS No.2725-22-6)、
2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-[α-エチルヘキサノイルオキシエチル]フェニル)-1,3,5-トリアジン、
2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ビス-ブチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-[1-エトキシカルボニルエトキシ]フェニル)-1,3,5-トリアジン、
トリス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンと、α-クロロプロピオン酸エステルの混合物(C~Cアルコールの異性体混合物から作製される)との反応生成物、
2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)1,3,5-トリアジン、
2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、
2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、
2-(3’-tert.ブチル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、
2-(3’-sec.ブチル-5’-tert.ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
2-(5’-tert.オクチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
2-(3’-tert.ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、
2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
2-(5’-tert.ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、
下式の化合物
【化11】
下式の化合物
【化12】
2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート(CAS No.5466-77-3)、
2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、
2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
下式の化合物
【化13】
下式の化合物
【化14】
下式の化合物
【化15】
下式の化合物
【化16】
下式の化合物
【化17】
下式の化合物
【化18】
下式の化合物
【化19】
下式の化合物
【化20】
下式の化合物
【化21】
下式の化合物
【化22】
下式の化合物
【化23】
下式の化合物
【化24】
下式の化合物
【化25】
下式の化合物
【化26】
下式の化合物
【化27】
下式の化合物
【化28】
下式の化合物
【化29】
下式の化合物
【化30】
ドデカン二酸、1,12-ビス[2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル]エステル(CAS No.1482217-03-7)、
下式の化合物
【化31】
、又は
下式の化合物
【化32】
【0111】
一実施形態において、紫外線吸収剤i~xx及びxlviが好ましい。
【0112】
特定の実施形態において、紫外線吸収剤i~iv、vi~xi、xiii~xviii、xx、xxiii~xxxix、xlvi;特に、ii、iii、iv、vi、vii、viii、xx、xxv、xxxvii、xlviが好ましい。
【0113】
さらなる実施形態において、i~x、xii、xiii、xix~xxiii、xxv~xxvii、xxx~xxxvi、xl~xlv及びxlvi;特に、i、ii、iii、v、vi、viii、xii、xiii、xix、xx、xxii、xxiii、xxvi、xxx、xxxi、xxxiv、xxxvi、xl、xli、xlii、xliii、xliv、xlv、xlviが好ましい。
【0114】
xii、xlviii及びxlviが、2-ヒドロキシフェニルトリアジンとして非常に好ましい。
【0115】
2-ヒドロキシフェニルトリアジン、ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン及びベンゾエート、特に、2-ヒドロキシフェニルトリアジン、ベンゾトリアゾール及び2-ヒドロキシベンゾフェノンが好ましい。ベンゾトリアゾール及び2-ヒドロキシベンゾフェノン、特に、ベンゾトリアゾールがより好ましい。
【0116】
成形人工ポリマー物品のための合成ポリマー又は天然若しくは合成エラストマーの具体例は、以下の通りである:
モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、ポリ-4-メチルペンタ-1-エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリ-ブタジエン、ポリヘキセン、ポリオクテン、並びにシクロオレフィンのポリマー、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン又はノル-ボルネンのポリマー、ポリエチレン(任意に架橋され得る)、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
【0117】
ポリオレフィン、すなわち、前述の段落に例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法により、特に以下の方法により調製され得る:
(a)(通常、高圧下、上昇温度での)ラジカル重合;又は
(b)周期律表のIVb族、Vb族、VIb族又はVIII族の1種又は複数種の金属を通常含有する触媒を用いる接触重合。これらの金属は、通常、1個又は複数個の配位子、典型的にはオキシド、ハライド、アルコラート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は、遊離形態であり得るか、又は基材(典型的には活性化された塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナ若しくは酸化ケイ素)上で固定され得る。これらの触媒は、重合媒体に可溶性であっても又は不溶性であってもよい。触媒は、重合において単独で使用することができ、又はさらなる活性化剤、典型的には金属アルキル、金属水素化物、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンを使用することができ、前記金属は周期律表のIa族、IIa族及び/又はIIIa族の元素である。活性化剤は、さらにエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基によって都合よく変性することもできる。これらの触媒系は、通例、Phillips,Standard Oil Indiana,チーグラー(-ナッタ)、TNZ(DuPont)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と呼ばれる。
【0118】
ポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)及び異なる種類のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0119】
モノオレフィン及びジオレフィンの互いのコポリマー又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びそれらと低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレンとの混合物、プロピレン/ブタ-1-エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブタ-1-エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えばCOCのようなエチレン/ノルボルネン)、エチレン/1-オレフィンコポリマー(1-オレフィンはin-situで生成される);プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(イオノマー)、並びにエチレンとプロピレンと、例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、又はエチリデン-ノルボルネンなどのジエンとのターポリマー;並びに上述のコポリマーの互いとの混合物及び上述のポリマーとの混合物、例えば、ポリプロピレン/エチレン-プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン-酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン-アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互又はランダムポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー、並びにそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0120】
炭化水素樹脂(例えば、C5~C9)、それらの水素化変性剤(例えば粘着性付与剤)及びポリアルキレンとデンプンの混合物を含む。ホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミアイソタクチック又はアタクチックなどの任意の立体構造を有することができ、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。コポリマーは、ランダムコポリマーでも又はブロックコポリマーでもよく、単相でも又は異相でもよく、又は高結晶性ホモポリマーであってよい。
【0121】
ポリスチレン、ポリ(p-メチルスチレン)、ポリ(α-メチルスチレン)。
【0122】
スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエンの全異性体、特にp-ビニルトルエン、エチルスチレンの全異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセン、並びにこれらの混合物を含むビニル芳香族モノマーから誘導される芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミアイソタクチック又はアタクチックを含む任意の立体構造を有してよく、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
【0123】
前述のビニル芳香族モノマーと、エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、無水マレイン酸、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びそれらの混合物から選択されるコモノマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレートを含むコポリマー;耐衝撃性のスチレンコポリマーと別のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーとの混合物;及びスチレンのブロックコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/イソプレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレン、HIPS、ABS、ASA、AES。
【0124】
6.)に述べたポリマーの水素化により誘導される水素化芳香族ポリマー、特に、アタクチックポリスチレンの水素化により調製される、しばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)と呼ばれる、ポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含む。
【0125】
6a.)に述べたポリマーの水素化により誘導される水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミアイソタクチック又はアタクチックなどの任意の立体構造を有することができ、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
【0126】
スチレン又はα-メチルスチレンなどのビニル芳香族モノマーのグラフトコポリマー、例えば、ポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン-スチレン又はポリブタジエン-アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及び無水マレイン酸;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリルをグラフトしたコポリマー、並びに6)に列挙したコポリマーとのそれらの混合物、例えば、ABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知のコポリマー混合物にスチレン及びアクリロニトリルをグラフトしたコポリマー。
【0127】
ハロゲン含有ポリマー、例えば、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、イソブチレン-イソプレンのコポリマーの塩素化及び臭素化物(ハロブチルゴム)、塩素化又はスルホ塩素化ポリエチレン、エチレンと塩素化エチレンとのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ及びコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン並びにそれらのコポリマー、例えば、塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマー。ポリ塩化ビニルは、硬質でも又は軟質(可塑化)でもよい。
【0128】
α,β-不飽和酸から誘導されたポリマー並びにポリアクリレート及びポリメタクリレートなどのそれらの誘導体;ブチルアクリレートで衝撃変性したポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0129】
上に述べたモノマーの互いとのコポリマー又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えば、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0130】
不飽和アルコール及びアミンから誘導されるポリマー又はそのアシル誘導体若しくはアセタール、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニル、ポリビニルブチラール、フタル酸ポリアリル又はポリアリルメラミン並びにそれらと上に述べたオレフィンとのコポリマー。
【0131】
ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどの環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー又はそれらとビスグリシジルエーテルとのコポリマー。
【0132】
ポリオキシメチレン、及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレンなどのポリアセタール;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSによって変性されたポリアセタール。
【0133】
ポリフェニレンオキシド及びスルフィド並びにポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーと又はポリアミドとの混合物。
【0134】
一方はヒドロキシル末端ポリエーテル、ポリエステル又はポリ-ブタジエンから誘導され、他方は脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、並びにそれらの前駆体。以下:(1)ジイソシアネートと短鎖ジオール(連鎖延長剤)及び(2)ジイソシアネートと長鎖ジオール(熱可塑性ポリウレタン、TPU)の反応によって生成されるポリウレタン。
【0135】
ジアミン及びジカルボン酸から、並びに/又はアミノカルボン酸若しくは対応するラクタムから誘導されるポリアミド並びにコポリアミド、例えば、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m-キシリレンジアミン及びアジピン酸から出発する芳香族ポリアミド;ヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸又は/及びテレフタル酸から調製され、改質剤としてのエラストマーを含む若しくは含まないポリアミド、例えば、ポリ-2,4,4,-トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ-m-フェニレンイソフタルアミド;並びに前述のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、イオノマー、化学的に結合若しくはグラフト化されたエラストマーとのブロックコポリマー;又は前述のポリアミドと、ポリエーテルと、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール若しくはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;並びにEPDM又はABSによって改質されたポリアミド又はコポリアミド;並びに加工時に縮合させたポリアミド(RIMポリアミド系)。ポリアミドは非晶質であってもよい。
【0136】
ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0137】
ジカルボン酸とジオールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトン若しくはラクチドから誘導されるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ-1,4-ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端ポリエーテルから誘導されるコポリエーテルエステル、並びに又ポリカーボネート又はMBSで変性したポリエステル。コポリエステルは、例えば、ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリ-3-ヒドロキシブチレート/オクタノエートコポリマー、ポリ-3-ヒドロキシブチレート/ヘキサノエート/デカノエートターポリマーを含んでもよいがこれらに限定されない。さらに、脂肪族ポリエステルは、例えば、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)のクラス、特にポリ(プロピオラクトン)、ポリ(ブチロラクトン)、ポリ(ピバロラクトン)、ポリ(バレロラクトン)及びポリ(カプロラクトン)、ポリエチレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリエチレンオキサレート、ポリプロピレンオキサレート、ポリブチレンオキサレート、ポリヘキサメチレンオキサレート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンセバケート、ポリブチレンセバケート、ポリエチレンフラノエート及びポリ乳酸(PLA)、並びにポリカーボネート又はMBSで変性した対応するポリエステルを含んでもよいが、これらに限定されない。用語「ポリ乳酸(PLA)」は、好ましくはポリ-L-ラクチドのホモポリマー、及び他のポリマーとのそのブレンド又は合金のいずれか;乳酸又はラクチドと、例えばグリコール酸、3-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ吉草酸、5-ヒドロキシ吉草酸、6-ヒドロキシカプロン酸及びそれらの環状形態のようなヒドロキシカルボン酸などの他のモノマーとのコポリマーを示し;用語「乳酸」又は「ラクチド」は、L-乳酸、D-乳酸、それらの混合物及び二量体、すなわちL-ラクチド、D-ラクチド、メソラクチド及びそれらの任意の混合物を含む。好ましいポリエステルは、PET、PET-G、PBTである。
【0138】
ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。ポリカーボネートは、好ましくは、ビスフェノール化合物と炭酸化合物、特にホスゲンとの反応によって、又は溶融エステル交換法においては、ジフェニルカーボネート若しくはジメチルカーボネートとの反応によって調製される。ビスフェノールAに基づくホモポリカーボネート及びモノマービスフェノールA及び1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)に基づくコポリカーボネートが、特に好ましい。ポリカーボネート合成に使用できるこれら及びさらなるビスフェノール及びジオール化合物は、とりわけ、国際公開第08037364号パンフレット(7頁21行~10頁5行)、欧州特許第1582549号明細書([0018]~[0034])、国際公開第02026862号パンフレット(2頁23行~5頁15行)、国際公開第05113639号パンフレット(2頁1行~7頁20行)に開示されている。ポリカーボネートは、直鎖状であっても又は分枝鎖状であってもよい。分枝鎖状ポリカーボネートと非分枝鎖状ポリカーボネートの混合物も同様に使用できる。ポリカーボネートに好適な分岐剤は、文献から知られており、例えば、米国特許第4185009号明細書及び独国特許第2500092号明細書(本発明による3,3-ビス-(4-ヒドロキシアリル-オキシンドール、それぞれの場合に文書全体を参照)、独国特許第4240313号明細書(3頁33行~55行参照)、独国特許第19943642号明細書(5頁25行~34行参照)及び米国特許第5367044号明細書、並びにそこで引用した文献に記載されている。使用されるポリカーボネートは、元来分岐していることもさらにあり、ポリカーボネートの調製に関してここで分岐剤を添加することはない。固有の分岐の例としては、欧州特許第1506249号明細書に溶融ポリカーボネートに関して開示されている、所謂Fries構造である。連鎖停止剤は、ポリカーボネートの調製において、追加的に使用することができる。フェノールなどのフェノール類、クレゾール及び4-tert-ブチルフェノールなどのアルキルフェノール類、クロロフェノール、ブロモフェノール、クミルフェノール又はそれらの混合物を連鎖停止剤として使用するのが好ましい。ポリエステルカーボネートは、前述のビスフェノール、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸、及び任意に炭酸の同等物の反応により、得られる。好適な芳香族ジカルボン酸は、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、3,3’-又は4,4’-ジフェニルジカルボン酸及びベンゾフェノン-ジカルボン酸である。ポリカーボネート中のカーボネート基の80モル%まで、好ましくは20~50モル%の部分を芳香族ジカルボン酸エステル基で置換することができる。
【0139】
ポリケトン。
【0140】
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0141】
一方のアルデヒドと、他方のフェノール、尿素及びメラミンとから誘導される架橋ポリマー、例えば、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
【0142】
乾性及び不乾性アルキド樹脂。
【0143】
飽和及び不飽和ジカルボン酸と架橋剤としての多価アルコール及びビニル化合物とのコポリエステルから誘導される不飽和ポリエステル樹脂、並びに低燃焼性を有する、そのハロゲン含有変性物。
【0144】
置換アクリレート、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレートから誘導される架橋性アクリル樹脂。
【0145】
メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂によって架橋された、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹脂。
【0146】
脂肪族、脂環式、複素環式又は芳香族グリシジル化合物、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールE、及びビスフェノールFのジグリシジルエーテル生成物から誘導される架橋エポキシ樹脂であって、促進剤の有無にかかわらず、無水物又はアミンなどの慣用の硬化剤で架橋したエポキシ樹脂。
【0147】
天然ポリマー、例えば、セルロース、ゴム、ゼラチン及びそれらの化学変性された同種の誘導体、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート及びセルロースブチレート又はメチルセルロースなどのセルロースエーテル並びにロジン及びその誘導体。
【0148】
前述のポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0149】
純粋なモノマー化合物又はそのような化合物の混合物である天然及び合成有機材料、例えば、鉱油、動物性及び植物性の脂肪、油及びワックス又は合成エステル(例えばフタル酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エステル又はトリメリット酸エステル)をベースとする油、脂肪及びワックス、並びに典型的には紡糸組成物として使用される合成エステルと鉱油との任意の重量比の混合物並びにそのような材料の水性エマルジョン。
【0150】
天然ゴム又は合成ゴムの水性エマルジョン、例えば天然ラテックス又はカルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマーのラテックス。
接着剤、例えば、SIS、SBS、SEBS、SEPS(Sはスチレン、Iはイソプレン、Bはポリブタジエン、EBはエチレン/ブチレンブロック、EPはポリエチレン/ポリプロピレンブロックを表す)などのブロックコポリマー。
【0151】
ゴム、例えばポリブタジエン又はポリイソプレンなどの共役ジエンのポリマー、モノオレフィン及びジオレフィンと互いに又は他のビニルモノマーとのコポリマー、スチレン又はα-メチルスチレンとジエン又はアクリル誘導体とのコポリマー、塩素系ゴム、天然ゴム。
【0152】
エラストマー、例えば、天然のポリイソプレン(シス-1,4-ポリイソプレン天然ゴム(NR)及びトランス-1,4-ポリイソプレングッタペルカ)、合成ポリイソプレン(イソプレンゴムに対してIR)、ポリブタジエン(ブタジエンゴムに対してBR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリクロロプレン、ネオプレン、バイプレンなど、ブチルゴム(イソブチレンとイソプレンのコポリマー、IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(クロロブチルゴム:CIIR;ブロモブチルゴム:BIIR)、スチレン-ブタジエンゴム(スチレンとブタジエンのコポリマー、SBR)、ニトリルゴム(ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー、NBR)、ブナNゴムとも呼ばれる水素化ニトリルゴム(HNBR)Therban及びZetpol、EPM(エチレンプロピレンゴム、エチレンとプロピレンのコポリマー)並びにEPDMゴム(エチレンプロピレンジエンゴム、エチレン、プロピレン及びジエン成分のターポリマー)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、ポリアクリルゴム(ACM、ABR)、シリコーンゴム(SI、Q、VMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)、フルオロエラストマー(FKM、及びFEPM)バイトン(Viton)、テクノフロン(Tecnoflon)、フルオレル(Fluorel)、アフラス(Aflas)及びダイエル(Dai-El)、パーフルオロエラストマー(FFKM)テクノフロン(Tecnoflon)PFR、カルレッツ(Kalrez)、ケムラズ(Chemraz)、パーラスト(Perlast)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、(ハイパロン)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱可塑性エラストマー(TPE)、タンパク質レジリン及びエラスチン、多硫化ゴム、エラストレフィン、生地の生産に用いられる弾性線維。
【0153】
熱可塑性エラストマー、例えば、スチレン系ブロックコポリマー(TPE-s)、熱可塑性オレフィン(TPE-o)、エラストマーアロイ(TPE-v又はTPV)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性ポリアミド、リアクター(Reactor)TPO’s(R-TPO’s)、ポリオレフィンプラストマー(POP’s)、ポリオレフィンエラストマー(POE’s)。
【0154】
ポリオレフィン及びそのコポリマーのような熱可塑性ポリマーが最も好ましい。
【0155】
本発明の成形人工ポリマー物品は、例えば、以下の加工工程のうちの1つによって調製される:
射出ブロー成形、押出成形、ブロー成形、回転成形、インモールド加飾(バックインジェクション)、スラッシュ成形、射出成形、共射出成形、ブロー成形、成形、圧縮成形、樹脂トランスファー成形、プレス、フィルム押出(キャストフィルム;インフレーションフィルム)、繊維紡績(織物、不織布)、延伸(一軸、二軸)、アニーリング、深絞り、カレンダー加工、機械的変形、焼結、共押出、ラミネート、架橋(放射線、過酸化物、シラン)、蒸着、溶接、接着、加硫、熱成形、パイプ押出、プロファイル押出、シート押出;シートキャスティング、ストラップ、発泡、リサイクル/リワーク、ビスブレーキング(過酸化物、熱)、繊維メルトブロー、スパンボンド、表面処理(コロナ放電、火炎、プラズマ)、滅菌(ガンマ線、電子ビームによる)、テープ押出、引抜成形(pulltrusion)、SMCプロセス又はプラスチゾル。
【0156】
本発明のさらなる実施形態は、成形人工ポリマー物品であって、ポリマーが、合成ポリマー及び/又は天然若しくは合成エラストマーであり、ポリマーが、本明細書において定義される独立気泡金属酸化物マイクロスフェアを含有する、成形人工ポリマー物品である。このような物品に関して、本明細書に示される定義及び優先傾向が、適用されるものとする。
【0157】
成形人工ポリマー物品が、押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工された成形人工ポリマー物品であることが好ましい。
【0158】
本発明に係る物品の例は以下の通りである:
フローティングデバイス、海洋用途、ポンツーン、ブイ、デッキ用プラスチック板、桟橋、ボート、カヤック、オール及びビーチ補強材。
【0159】
自動車用途、内装用途、外装用途、特に、トリム、バンパー、ダッシュボード、バッテリー、リア及びフロントライニング、ボンネット下の成形部品、リアシェルフ(hat shelf)、トランクライニング、内装ライニング、エアバッグカバー、部品(ライト)用の電子成形品、ダッシュボード用のペイン、ヘッドライトレンズ、インストルメントパネル、外装ライニング、シート張り材料(upholstery)、自動車ライト、ヘッドライト、パーキングライト、テールライト、ストップランプ、内装及び外装トリム、ドアパネル、ガソリンタンク、フロント側グレージング、リアウィンドウ、シートバッキング材、外装パネル、ワイヤー絶縁材、シール用異形押出材、クラッディング、ピラーカバー、シャーシ部品、排気系、燃料フィルター/給油口、燃料ポンプ、燃料タンク、サイドドアのベルトモール、コンバーチブルトップ、サイドミラー、外装トリム、締結具/固定具、フロントエンドモジュール、ガラス、ヒンジ、ロックシステム、ラゲッジ/ルーフラック、プレス/スタンプ部品、シール、側面衝撃保護、消音/絶縁材及びサンルーフ、ドアメダリオン、コンソール、インストルメントパネル、シート、フレーム、外板、補強される自動車用途、補強される自動車用途繊維、充填ポリマーを用いた自動車用途、非充填ポリマーを用いた自動車用途。
【0160】
道路交通デバイス、特に案内標識柱、路面表示用柱、カーアクセサリー、警告用三角表示板、医療用ケース、ヘルメット、タイヤ。
【0161】
輸送機関又は公共交通機関のためのデバイス。航空機、鉄道、自動車(車、オートバイ)、トラック、軽トラック、バス、路面電車、自転車(装飾品を含む)のためのデバイス。
【0162】
宇宙応用のためのデバイス、特にロケット及び衛星、例えば、再突入シールド。
【0163】
建築及び設計、鉱業用途、防音システム、街頭避難所及びシェルター用のデバイス。
【0164】
電化製品、汎用及び電気/電子デバイスのケース及びカバー(パーソナルコンピューター、電話機、携帯電話、プリンター、テレビ、オーディオ及びビデオデバイス)、植木鉢、衛星放送受信機、及びパネルデバイス。
【0165】
鉄鋼及び繊維など他の材料のジャケット。
【0166】
電子産業用デバイス、特にプラグ、特にコンピュータプラグの絶縁材、電気及び電子部品用ケース、プリント基板、及びチップ、チェックカード又はクレジットカードなどの電子データ記憶用材料。
【0167】
家電製品用途、特に、洗濯機、回転式乾燥機、オーブン(電子レンジ)、食器洗浄機、ミキサー及びアイロン。
【0168】
照明用のカバー(例えば、街灯、ランプシェード)。
【0169】
電線及びケーブルでの応用(半導体、絶縁体及びケーブルジャケット)。
【0170】
コンデンサ用箔、冷蔵庫、暖房器具、エアコン、電子機器の封止、半導体、コーヒーメーカー及び掃除機。
【0171】
はめ歯歯車(ギア)、スライド金具、スペーサ、ネジ、ボルト、取っ手、ツマミなどの技術部品。
【0172】
回転翼、換気装置及び風車の羽根、太陽電池装置、クローゼット、ワードローブ、仕切り壁、スラットウォール、折畳式壁、屋根、シャッター(例えば、ローラーシャッター)、継手、パイプ間の接続、スリーブ及びコンベヤーベルト。
【0173】
サニタリー物品、特に移動式トイレ、シャワールーム、トイレシート、カバー、及びシンク。
【0174】
衛生用品、特におむつ(乳児用、成人失禁用)、女性用衛生用品、シャワーカーテン、ブラシ、マット、浴槽、移動トイレ、歯ブラシ、及びベッドパン。
【0175】
水、排水、及び化学薬品用のパイプ(架橋されているか否かを問わない)、電線及びケーブル保護用のパイプ、ガス、油及び下水用のパイプ、雨樋、ダウンパイプ、並びに排水設備。
【0176】
あらゆる外形の異形材(窓ガラス)、クラッディング材及びサイディング材。
【0177】
ガラス代替品、特に押出プレート、建築物用グレージング(モノリシック、ツイン、又はマルチウォール)、航空機、学校、押出シート、建築用グレージング用ウィンドウフィルム、列車、輸送、及び衛生用品。
【0178】
プレート(壁、カッティングボード)、サイロ、木材代替品、プラスチック製材、木材複合材、壁、表層、家具、装飾箔、床材(内外装)、フローリング、ダックボード及びタイル。
【0179】
吸気口及び排気口マニホールド。
【0180】
セメント、コンクリート、複合材用途及びカバー、サイディング材及びクラッディング材、ハンドレール、欄干、キッチンカウンター、ルーフィング、ルーフィングシート、タイル及び防水シート。
【0181】
プレート(壁及びカッティングボード)、トレイ、人工芝、アストロターフ、競技用スタジアム(陸上競技)用人工屋根、競技用スタジアム(陸上競技)用人工床材及びテープ。
【0182】
連続及び短繊維の織物、繊維(カーペット/衛生用品/ジオテキスタイル/モノフィラメント/フィルター/ワイプ/カーテン(シェード)/医療用)、バルク繊維(ガウン/防護服などの用途)、ネット、ロープ、ケーブル、ひも、コード、糸、安全シートベルト、衣類、下着、グローブ;ブーツ、ゴムブーツ、インナーウェア、衣類、水着、スポーツウェア、傘(パラソル、日よけ)、パラシュート、パラグライダー、帆、「バルーンシルク」、キャンプ用品、テント、エアベッド、サンベッド、バルクバッグ、及びバッグ。
【0183】
屋根用の膜、断熱材、カバー及びシール材、ジオメンブレン、トンネル、ダンプ、池、壁ルーフィング膜、ジオメンブレン、スイミングプール、スイミングプール用ライナー、プール用ライナー、池用ライナー、カーテン(日よけ)/サンシールド、オーニング、天蓋、壁紙、食品梱包及び包装(フレキシブル及びソリッド)、医療用包装(フレキシブル及びソリッド)、エアバッグ/安全ベルト、アームレスト及びヘッドレスト、カーペット、センターコンソール、ダッシュボード、コックピット、ドア、オーバーヘッドコンソールモジュール、ドアトリム、ヘッドライナー、室内照明、室内ミラー、パーセルシェルフ、リアラゲージカバー、シート、ステアリングコラム、ステアリングホイール、テキスタイル及びトランクトリム。
【0184】
フィルム(包装、硬質包装、ダンプ、ラミネート、ベールラップ、スイミングプール、ゴミ袋、壁紙、ストレッチフィルム、ラフィア、脱塩フィルム、電池及びコネクター。
【0185】
特に、農薬の集中的な施用の存在下における、農業用フィルム(温室カバー、トンネル、マルチトンネル、マイクロトンネル、「ラスパ・イ・アマガド(raspa y amagado)」、マルチスパン、ローウォークイントンネル、高いトンネル、マルチ、サイレージ、サイロバッグ、サイロストレッチ(silo-stretch)、燻蒸、気泡、ケダー(keder)、ソララップ(solawrap)、サーマル(thermal)、ベールラップ、延伸ベールラップ、苗床、フィルムチューブ);他の農業用途(例えば、不織布土壌被、ネット(テープ、マルチフィラメント及びそれらの組合せから作製された)、防水シート。このような農業用フィルムは、単層構造又は典型的に三層、五層若しくは七層から作製された多層構造のいずれかであり得る。これは、A-B-A、A-B-C、A-B-C-B-A、A-B-C-B-D、A-B-C-D-C-B-A、A-A-B-C-B-A-Aのようなフィルム構造をもたらし得る。A、B、C、Dは、異なるポリマー及び粘着付与剤を表す。しかしながら、隣接層はまた、最終的なフィルム物品が、偶数の層、すなわち、二層、四層又は六層、例えばA-A-B-A、A-A-B-B、A-A-B-A-A、A-B-B-A-A、A-A-B-C-B、A-A-B-C-A-Aなどから作製され得るように連結され得る。
【0186】
テープ
発泡体(シール材、断熱材、バリア)、スポーツ及びレジャーマット。
【0187】
封止剤
食品梱包及び包装(フレキシブル及びソリッド)、BOPP、BOPET、ボトル。
【0188】
箱(クレート)、荷物、チェスト、家庭用ボックス、パレット、コンテナ、棚、トラック、スクリューボックス、パック、缶などの保管システム。
【0189】
カートリッジ、注射器、医療用途、輸送用容器、紙くずかご及びゴミ入れ、ゴミ袋、蓋付き容器(bin)、ゴミ入れ缶(dust bin)、ゴミ箱の内袋、車輪付きゴミ箱、容器全般、水/使用済みの水/化学薬品/ガス/油/ガソリン/ディーゼル用タンク、タンクライナー、箱、木箱、バッテリーケース、樋(trough)、医療器具、例えば、ピストン、眼科用途、診断装置及び医薬品ブリスター用包装。
【0190】
あらゆる種類の家庭用品(例えば、家電製品、魔法瓶/衣類ハンガー)、締結システム、例えば、プラグ、ワイヤー及びケーブルクランプ、ジッパー、クロージャー、ロック、及びスナップクローザー。
【0191】
サポートデバイス、余暇用物品、例えば、スポーツ及びフィットネスデバイス、体操用マット、スキーブーツ、インラインスケート、スキー、ビッグフット、スポーツサーフェイス(例えば、テニス場)、スクリュートップ、瓶及び缶のトップ及びストッパー。
【0192】
家具全般、発泡製品(クッション、衝撃吸収材)、フォーム、スポンジ、食器拭き、マット、ガーデンチェア、スタジアムシート、テーブル、ソファ、おもちゃ、組み立てキット(ボード/フィギュア/ボール)、プレイハウス、滑り台、及び遊戯車。
【0193】
光学及び磁気データ記憶用材料。
【0194】
キッチン用品(飲食、調理、収納)。
【0195】
CD、カセット及びビデオテープのための箱;DVD電子物品、あらゆる種類の事務用品(ボールペン、スタンプ及びインクパッド、マウス、棚、トラック)、あらゆる容量及び内容のボトル(飲料、洗剤、香水などの化粧品)及び粘着テープ。
【0196】
履物(靴/靴底)、中敷、スパッツ、接着剤、構造用接着剤、食品箱(果物、野菜、肉、魚)、合成紙、瓶用ラベル、長椅子、人工関節(ヒト)、印刷版(フレキソ)、プリント基板、及びディスプレー技術。
【0197】
充填ポリマーのデバイス(タルク、チョーク、陶土(カオリン)、ウォラストナイト、顔料、カーボンブラック、TiO2、マイカ、ナノコンポジット、ドロマイト、シリケート、ガラス、アスベスト)。
【0198】
フィルム、管、ケーブル、テープ、シート、容器、フレーム、繊維又はモノフィラメントである成形人工ポリマー物品が好ましい。
【0199】
本発明の別の好ましい実施形態は、典型的に、押出ブロー技術を用いて得られた薄膜である。単層フィルム又は三層、五層若しくは七層の多層フィルムが、特に対象とされる。農業における薄いプラスチックフィルムの最も重要な用途は、保護された環境で作物を栽培するための温室及びトンネル用のカバーとしての用途である。
【0200】
本発明のさらなる実施形態は、本明細書において定義される合成ポリマー及び/又は天然若しくは合成エラストマー及び独立気泡金属酸化物マイクロスフェアを含む、押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー組成物である。このような組成物に関して、本明細書に示される定義及び優先傾向が、適用されるものとする。
【0201】
独立気泡金属酸化物球体は、好ましくは、組成物の重量を基準にして、0.01重量%~40.0重量%、特に、0.01重量%~20.0重量%の量で、押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー組成物中に存在する。0.1重量%~20.0重量%、特に、0.1重量%~10.0の濃度がより好ましい。0.25重量%~10.0重量%、特に、0.5重量%~10.0重量%の濃度が非常に好ましい。
【0202】
押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー組成物及び成形人工ポリマー物品は、押出し、鋳造、紡績、成形又はカレンダー加工されたポリマー組成物又は物品の重量に対して、重量基準で、0.001%~30%、好ましくは、0.005%~20%、特に、0.005%~10%の量で少なくとも1つのさらなる添加剤を含み得る。例は、以下に列挙される:
【0203】
酸化防止剤
アルキル化モノフェノール、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、直鎖又は側鎖が分岐しているノニルフェノール、例えば、2,6-ジノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルウンデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルヘプタデカ-1’-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルトリデカ-1’-イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0204】
アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジ-ドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール。
【0205】
ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0206】
トコフェロール、例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0207】
水酸化チオジフェニルエーテル、例えば2,2’-チオビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-チオビス(4-オクチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4’-ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0208】
アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチル-フェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3-ビス(3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ペンタン。
【0209】
O-、N-、及びS-ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)アミン、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0210】
ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ-オクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロネート、ジ-ドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0211】
芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0212】
トリアジン化合物、例えば、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-アニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-アニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0213】
ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル-2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルベンジルホスホネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0214】
アシルアミノフェノール、例えば、4-ヒドロキシラウルアニリド、4-ヒドロキシステアルアニリド、オクチルN-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0215】
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0216】
β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0217】
β-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ〔2.2.2]オクタンとのエステル。
【0218】
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0219】
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’-ビス[2-(3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(Uniroyalによって供給されるNaugard(登録商標)XL-1)。
【0220】
アスコルビン酸(ビタミンC)
アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルへプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルへプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えば、p,p’-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイルアミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス[(2-メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2-ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o-トリル)ビグアニド、ビス[4-(1’,3’-ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-オクチルフェノチアジンの混合物、N-アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’-テトラフェニル-1,4-ジアミノブト-2-エン。
【0221】
紫外線吸収剤及び光安定剤
2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール];2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;
【化33】
(式中、R=3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-ベンゾトリアゾール;及び2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(α,α-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール)。
【0222】
ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4-ヒドロキシ、4-メトキシ、4-オクチルオキシ、4-デシル-オキシ、4-ドデシルオキシ、4-ベンジルオキシ、4,2’,4’-トリヒドロキシ、及び2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ誘導体。
【0223】
置換及び非置換安息香酸のエステル、例えば、4-tert-ブチルフェニルサリチレート、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート。
【0224】
アクリレート、例えば、エチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、メチルα-カルボメトキシシンナメート、メチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、ブチルα-シアノ-β-メチル-p-メトキシシンナメート、メチルα-カルボメトキシ-p-メトキシシンナメート、N-(α-カルボメトキシ-α-シアノビニル)-2-メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレ-ト。
【0225】
ニッケル化合物、例えば、2,2’-チオ-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば、1:1又は1:2錯体(n-ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN-シクロヘキシルジエタノールアミンなどの追加の配位子を有する又は有しないもの)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムのニッケル錯体、例えば、2-ヒドロキシ-4-メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1-フェニル-4-ラウロイル-5-ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体(追加の配位子を有する又は有しないもの)。
【0226】
立体障害アミン、例えば、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルフォリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシルオキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びに4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[136504-96-6]);1,6-ヘキサンジアミン及び2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン並びにN,N-ジブチルアミン及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[192268-64-7]);N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルオキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、Sanduvor(Clariant;CAS Reg.No.106917-31-1]、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン。
【化34】
【0227】
1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン、N,N’’’-1,6-ヘキサンジイルビス[N’,N’’-ジブチル-N,N’,N’’-トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)の、3-ブロモ-1-プロペンとの反応生成物、酸化物、水素化物、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン、N,N’’’-1,6-ヘキサンジイルビス[N’,N’’-ジブチル-N,N’,N’’-トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-、4-ピペリジノール、2,2,6,6-テトラメチル-1-(ウンデシルオキシ)-、4,4’-カーボネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン、N2,N2’-1,6-ヘキサンジイルビス[N4,N6-ジブチル-N2,N4,N6-トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-、N-アリル誘導体、酸化物、水素化物及びそれらの組合せ。
【0228】
オキサミド、例えば、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリドとその2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-とp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物、及びo-とp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物。
【0229】
2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、例えば2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ)フェニル-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-ビフェニル-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(2-エチル-(n)-ヘキシルオキシ)フェノール;ドデカン二酸、1,12-ビス[2-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-ヒドロキシフェノキシ]エチル]エステル(CAS No.1482217-03-7)。
【0230】
金属不活性化剤、例えば、N,N’-ジフェニルオキサミド、N-サリチラル-N’-サリチロイルヒドラジン、N,N’-ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-プロピオニル)ヒドラジン、3-サリチロイルアミノ-1,2,4-トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’-ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’-ビス-(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0231】
ホスファイト及びホスホナイト、例えばトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-クミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリス(tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、6-イソオクチルオキシ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12H-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)エチルホスファイト、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12-メチル-ジベンズ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、2,2’,2’’-ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト]、2-エチルヘキシル(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト、5-ブチル-5-エチル-2-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノキシ)-1,3,2-ジオキサホスフィラン、リン酸、混合2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェニル及び4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルトリエステル(CAS No.939402-02-5)、リン酸、トリフェニルエステル、ポリマーとのα-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ[オキシ(メチル-1,2-エタンジイル)]、C10~16-アルキルエステル(CAS No.1227937-46-3)。
【0232】
以下のホスファイトが特に好ましい:
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos(登録商標)168、Ciba Specialty Chemicals Inc.)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
【化35】
【0233】
ヒドロキシルアミン、例えば、N,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0234】
ニトロン、例えば、N-ベンジル-α-フェニルニトロン、N-エチル-α-メチルニトロン、N-オクチル-α-ヘプチルニトロン、N-ラウリル-α-ウンデシルニトロン、N-テトラデシル-α-トリデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-ヘキサデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ペンタデシルニトロン、N-ヘプタデシル-α-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0235】
チオ相乗作用剤、例えばチオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミストリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(ドデシルチオ)プロピオネート]又はジステアリルジスルフィド。
【0236】
過酸化物捕捉剤、例えばβ-チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(β-ドデシルメカプト)プロピオネート。
【0237】
ポリアミド安定剤、例えば、銅塩を、ヨウ化物及び/又はリン化合物並びに二価マンガンの塩と組み合わせたもの。
【0238】
塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン又はピロカテコール酸亜鉛。
【0239】
PVC熱安定剤、例えば、混合金属安定剤(バリウム/亜鉛、カルシウム/亜鉛タイプなど)、有機スズ安定剤(有機スズメルカプトエステル、有機スズカルボキシレート、有機スズスルフィドなど)、鉛安定剤(三塩基性硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性リン酸鉛、ステアリン酸鉛など)、有機系安定剤及びそれらの組合せ。
【0240】
核形成剤、例えば、無機物質、例えば、タルカム、金属酸化物、例えば、二酸化チタン又は酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属の、リン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩、有機化合物、例えば、モノ又はポリカルボン酸及びその塩、例えば、4-tert-ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム、高分子化合物、例えば、イオン性コポリマー(イオノマー)。1,3:2,4-ビス(3’,4’-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4-ジ(ベンジリデン)ソルビトールが特に好ましい。
【0241】
充填剤及び補強剤、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、黒鉛、木粉及び他の天然産物の粉又は繊維、合成繊維。
【0242】
可塑剤、ここで、前記可塑剤は、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジプロピルヘプチル、トリメリト酸トリオクチル、トリ(イソノニル)トリメリテート、エポキシ化ダイズ油、ジ(イソノニル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレート、2,4,4-トリメチル1,3-ペンタンジオールジイソブチレートからなる群から選択される。
【0243】
本発明に従って使用される可塑剤は、以下のものからなる群から選択されるものも含み得る:フタレート、トリメリテート、脂肪族二塩基性エステル、ポリエステル、ポリマーエポキシド、ホスフェート。好ましい実施形態において、前記可塑剤は、以下のものからなる群から選択される:フタル酸ベンジルブチル、ブチル2-エチルヘキシルフタレート、フタル酸ジイソヘキシル、フタル酸ジイソヘプチル、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート、フタル酸ジイソオクチル、ジ-n-オクチルフタレート、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソウンデシル、フタル酸ジイソトリデシル、ジイソ(C11、C12、C13)フタレート、ジ(n-ブチル)フタレート、ジ(n-C7、C9)フタレート、ジ(n-C6、C8、C10)フタレート、ジイソ(n-ノニル)フタレート、ジ(n-C7、C9、C11)フタレート、ジ(n-C9、C11)フタレート、ジ(n-ウンデシル)フタレート、トリ(n-C8、C10)トリメリテート、トリ(2-エチルヘキシル)トリメリテート、トリ(イソオクチル)トリメリテート、トリ(イソノニル)トリメリテート、ジ(n-C7、C9)アジペート、ジ(2-エチルヘキシル)アジペート、ジ(イソオクチル)アジペート、ジ(イソノニル)アジペート、アジピン酸又はグルタル酸と、プロピレングリコール又はブチレングリコール又は2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールとのポリエステル、エポキシ化油、例えば、エポキシ化ダイズ油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化トール油、オクチルエポキシタレート、2-エチルヘキシルエポキシタレート、イソデシルジフェニルホスフェート、トリ(2-エチルヘキシル)ホスフェート、リン酸トリクレジル、ジ(2-エチルヘキシル)テレフタレート、ジ(イソノニル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレート及びそれらの組合せ。特に好ましい実施形態において、前記可塑剤は、以下のものからなる群から選択される:フタル酸ジイソヘキシル、フタル酸ジイソヘプチル、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート、フタル酸ジイソオクチル、ジ-n-オクチルフタレート、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソウンデシル、フタル酸ジイソトリデシル、ジイソ(C11、C12、C13)フタレート、ジ(n-ブチル)フタレート、ジ(n-C7、C9)フタレート、ジ(n-C6、C8、C10)フタレート、ジイソ(n-ノニル)フタレート、ジ(n-C7、C9、C11)フタレート、ジ(n-C9、C11)フタレート、ジ(n-ウンデシル)フタレート、トリ(n-C8、C10)トリメリテート、トリ(2-エチルヘキシル)トリメリテート、トリ(イソオクチル)トリメリテート、トリ(イソノニル)トリメリテート、ジ(n-C7、C9)アジペート、ジ(2-エチルヘキシル)アジペート、ジ(イソオクチル)アジペート、ジ(イソノニル)アジペート、アジピン酸又はグルタル酸と、プロピレングリコール又はブチレングリコール又は2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールとのポリエステル、エポキシ化油、例えば、エポキシ化ダイズ油、ジ(イソノニル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレート及びそれらの組合せ。
【0244】
他の添加剤、例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、酸化防止剤、熱伝導性充填剤(thermal filler)、レオロジー添加剤、触媒、流動調整剤、蛍光増白剤、防炎剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0245】
ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば、米国特許第4,325,863号明細書、米国特許第4,338,244号明細書、米国特許第5,175,312号明細書、米国特許第5,216,052号明細書、米国特許第5,252,643号明細書、独国特許出願公開第A-4316611号明細書、独国特許出願公開第A-4316622号明細書、独国特許出願公開第A-4316876号明細書、欧州特許出願公開第A-0589839号明細書、欧州特許出願公開第A-0591102号明細書、欧州特許出願公開第A-1291384号明細書に開示されているもの、或いは3-[4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3’-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2-アセチル-5-イソオクチルフェニル)-5-イソオクチルベンゾフラン-2-オン。
【0246】
特定の実施形態において、紫外線吸収機能性を有する本明細書に開示される光学材料は、基材、例えば、プラスチック、木材、繊維又は織物、セラミック、ガラス、金属及びそれらの複合製品に被覆されるか又はそれらに組み込まれ得る。
【0247】
本発明の範囲及び関心の対象は、本発明の特定の実施形態を例示することを意図され、非限定的である以下の実施例に基づいてよりよく理解されるであろう。
【実施例
【0248】
以下の実施例は、開示される実施形態の理解を支援するために記載され、本明細書に記載され、特許請求される実施形態を特に限定するものとして解釈されるべきではない。当業者の範囲内であろう現在知られているか又は後に開発される全ての均等物の置換を含む、実施形態のそのような変形形態及び配合物の変更又は実験設計のわずかな変更は、本明細書に組み込まれる実施形態の範囲内に入ると考えられるべきである。
【0249】
実施例1:マイクロ流体技術による独立気泡シリカ粒子の調製
正に荷電したポリ(メタ)アクリレートナノ粒子の水性分散体を、脱イオン水で1重量%に希釈し、3重量%の負に荷電したシリカナノ粒子を加えた。凝集を防止するために、混合物を、30秒間にわたって超音波処理した。水性ナノ粒子分散体及び油相(フッ素化油中に2重量%のポリエチレングリコール-co-ペルフルオロポリエステル界面活性剤を含有する連続油相)を、それぞれ、シリンジポンプを介して50μmの液滴接合部を有するマイクロ流体デバイス中に注入した。単分散された液滴が生成されるまで、系を平衡化させた。液滴を、リザーバ中に収集した。
【0250】
収集された液滴を、4時間にわたって50℃で、オーブン中で乾燥させた。乾燥粉末を、シリコンウエハ上に置き、4時間の期間にわたって室温から500℃に加熱し、500℃で2時間に保持し、4時間の期間にわたって室温に冷却することによって、焼成した。この手順により、15マイクロメートルの直径を有する単分散された独立気泡シリカ粒子が得られた。
【0251】
図4は、マイクロ流体プロセスに従って生成された独立気泡金属酸化物粒子のSEM画像(上の画像)、並びに比較的単分散の空隙をそれぞれ取り囲む独立気泡金属酸化物シェルのアレイを内部構造が含むことを示す独立気泡金属酸化物粒子の断面(下の画像)を示す。
【0252】
実施例2:媒体がアクセス不能な空隙容積を封入する独立気泡シリカ粒子
実施例1からの粉末生成物は、3重量%の質量濃度で鉱油中に分散される。比較のために、同じ濃度の多孔質シリカ粒子も、鉱油中に分散させた。図5は、(a)独立気泡シリカ粒子の粉末生成物、(b)鉱油中の独立気泡シリカ粒子、(c)多孔質シリカ粒子の粉末生成物、及び(d)鉱油中の多孔質シリカ粒子の写真を示す。独立気泡シリカ粒子の懸濁液は、濁った外観を示した。独立気泡シリカ粒子は、1.46~1.47の屈折率を有する鉱油中で見えなくならず、これは、独立気泡形態が、媒体が封入された空隙中に浸透するのを防止することができることを実証している。比較すると、多孔質シリカ粒子の懸濁液は、透明な外観を示した。シリカ(約1.47の屈折率を有する)と鉱油との間の屈折率が一致するため、油が空隙に浸透した後、多孔質粒子は見えなくなる。
【0253】
実施例3:噴霧乾燥によって生成された規則的な空隙を有する独立気泡シリカ粒子
正に荷電した球形ポリマーナノ粒子(メチルメタクリレートと254nmの平均直径を有する2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドナノ粒子とのコポリマー)及び負に荷電したシリカナノ粒子(7nmの平均直径を有する)の水性懸濁液を調製した。ポリマーナノ粒子は、水性懸濁液の重量を基準にして、1.8重量%で存在し、シリカナノ粒子は、0.6重量%で存在した(ポリマーナノ粒子対金属酸化物ナノ粒子の3:1の重量対重量比)。水性懸濁液を、BUECHIの実験室規模の噴霧乾燥機を用いて、不活性雰囲気(窒素)下、100℃の入口温度、40mmの噴霧ガス圧力、100%の吸引速度、及び30%の流量(約10mL/分)で噴霧乾燥させた。
【0254】
噴霧乾燥粉末を、噴霧乾燥機の収集チャンバから取り出し、焼結のためにシリコンウエハ上に広げた。次に、噴霧乾燥粉末を、バッチ焼結プロセスを用いてマッフル炉で焼成して、シリカナノ粒子を焼結及び緻密化し、ポリマーを除去して、独立気泡シリカ粒子を生成した。加熱パラメータは次の通りであった:粒子を、5時間の期間にわたって室温から550℃に加熱し、2時間にわたって550℃に保持し、次に、3時間の期間にわたって室温に冷却した。
【0255】
図6は、噴霧乾燥プロセスに従って生成された独立気泡シリカ粒子のSEM画像(左の画像)、並びに比較的単分散で且つ規則的な空隙をそれぞれ取り囲む独立気泡シリカシェルのアレイを内部構造が含むことを示す独立気泡シリカ粒子の断面(右の画像)を示す。
【0256】
実施例4:光吸収剤を含有する独立気泡シリカ粒子
実施例1の生成物を、様々な重量レベルで、カーボンブラック又はカーボンブラック粉末の水性分散体と物理的に混合した。得られた独立気泡シリカ粒子は、粒子の総重量を基準にして、0.5重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%及び5重量%のレベルでカーボンブラックを含有していた。
【0257】
実施例5:バルク試料における可視色
実施例1の独立気泡シリカ粒子(0.5mg)を、6cmの底面を有する20mLの透明ガラスバイアル中に均一に分配した。試料は、ヒトの眼で観察可能な明確な青色を示した。図7は、この試料についての紫外可視スペクトルのプロットであり、これは、青色に対応する440nmにおける反射ピークを示す。
【0258】
ポリマー対シリカの重量対重量比が2:1であることを除いて、実施例1と同様の方法で、独立気泡シリカ粒子の試料を生成した。試料は、ヒトの眼で観察可能な明確な緑色を示した。図8は、この試料についての紫外可視スペクトルのプロットであり、これは、緑色に対応する520nmにおける反射ピークを示す。
【0259】
実施例6:UV反射を実証する独立気泡シリカ粒子
140nmの直径を有するPMMAナノ粒子を使用し、ポリマー対シリカの重量対重量比が3:1であることを除いて、実施例1と同様の方法で、独立気泡シリカ粒子の試料を生成した。試料は、UV範囲で減衰を示した。独立気泡シリカ粒子は、UVで減衰を示した。シリカナノ粒子のUV減衰を対照試料として使用し、その比較的低い減衰値は、独立気泡シリカ粒子のUV減衰がシリカナノ粒子に由来しないことを示唆した。
【0260】
図9は、UV範囲における、独立気泡シリカ粒子及びシリカナノ粒子の相対減衰値を示すプロットである。
【0261】
実施例7:独立気泡チタニア粒子
負に荷電した球形ポリスチレンナノ粒子(197nmの平均直径を有する)及び正に荷電したチタニアナノ粒子(15nmの平均直径を有する)の水性懸濁液を調製した。ポリマーナノ粒子は、水性懸濁液の重量を基準にして、1.8重量%で存在し、チタニアナノ粒子は、1.2重量%で存在した(ポリマーナノ粒子対金属酸化物ナノ粒子の3:2の重量対重量比)。水性懸濁液を、BUECHIの実験室規模の噴霧乾燥機を用いて、不活性雰囲気(窒素)下、100℃の入口温度、55mmの噴霧ガス圧力、100%の吸引速度、及び30%の流量(約10mL/分)で噴霧乾燥させた。
【0262】
噴霧乾燥粉末を、噴霧乾燥機の収集チャンバから取り出し、焼結のためにシリコンウエハ上に広げた。次に、噴霧乾燥粉末を、バッチ焼結プロセスを用いてマッフル炉で焼成して、独立気泡金属酸化物粒子を緻密化し、安定させた。加熱パラメータは次の通りであった:粒子を、4時間の期間にわたって室温から300℃に加熱し、6時間にわたって300℃に保持し、次に、2時間の期間にわたって550℃に加熱し、2時間にわたって550℃に保持し、4時間の期間にわたって室温に冷却した。
【0263】
図10は、噴霧乾燥プロセスに従って生成された独立気泡チタニア粒子のSEM画像(左の画像)、並びに比較的単分散の空隙をそれぞれ取り囲む独立気泡チタニアシェルのアレイを内部構造が含むことを示す独立気泡チタニア粒子の断面(右の画像)を示す。
【0264】
実施例8:ゾル-ゲルプロセスによる独立気泡シリカ粒子の調製
正に荷電した球形ポリマーナノ粒子(メチルメタクリレートと254nmの平均直径を有する2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリドナノ粒子とのコポリマー)及びシリカ前駆体オルトケイ酸テトラメチル(TMOS)の水性懸濁液を、2~5のpH範囲で混合した。ポリマーナノ粒子は、水性懸濁液の重量を基準にして、1.8重量%で存在し、TMOSは、3.6重量%で存在した(ポリマーナノ粒子対金属酸化物前駆体の1:3の重量対重量比)。水性懸濁液を、BUECHIの実験室規模の噴霧乾燥機を用いて、不活性雰囲気(窒素)下、100℃の入口温度、40mmの噴霧ガス圧力、100%の吸引速度、及び30%の流量(約10mL/分)で噴霧乾燥させた。
【0265】
噴霧乾燥粉末を、噴霧乾燥機の収集チャンバから取り出し、焼結のためにシリコンウエハ上に広げた。次に、噴霧乾燥粉末を、バッチ焼結プロセスを用いてマッフル炉で焼成して、シリカ前駆体をシリカナノ粒子に転化し、シリカを緻密化し、ポリマーを除去して、独立気泡シリカ粒子を生成した。加熱パラメータは次の通りであった:粒子を、3時間の期間にわたって室温から200℃に加熱し、2時間にわたって200℃に保持し、次に、2時間の期間にわたって550℃に加熱し、2時間にわたって550℃に保持し、3時間の期間にわたって室温に冷却した。図11は、実施例8において生成された生成物のSEM画像を示す。
【0266】
実施例9:不規則な空隙を有する独立気泡シリカ粒子
2つの異なるサイズの(それぞれ直径254nm及び142nm)正に荷電した球形ポリマーナノ粒子(メチルメタクリレートと2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリドナノ粒子とのコポリマー)及び負に荷電したシリカナノ粒子(7nmの平均直径を有する)の水性懸濁液を調製した。ポリマーナノ粒子は、水性懸濁液の重量を基準にして、合計1.8重量%(それぞれ0.9重量%)で存在し、シリカナノ粒子は、0.6重量%で存在した。水性懸濁液を、BUECHIの実験室規模の噴霧乾燥機を用いて、不活性雰囲気(窒素)下、100℃の入口温度、40mmの噴霧ガス圧力、100%の吸引速度、及び30%の流量(約10mL/分)で噴霧乾燥させた。
【0267】
噴霧乾燥粉末を、噴霧乾燥機の収集チャンバから取り出し、焼結のためにシリコンウエハ上に広げた。次に、噴霧乾燥粉末を、バッチ焼結プロセスを用いてマッフル炉で焼成して、独立気泡金属酸化物粒子を緻密化し、安定させた。加熱パラメータは次の通りであった:粒子を、6時間の期間にわたって室温から550℃に加熱し、2時間にわたって550℃に保持し、次に、4時間の期間にわたって室温に冷却した。
【0268】
実施例9の独立気泡シリカ粒子(0.5mg)を、6cmの底面を有する20mLの透明ガラスバイアル中に均一に分配した。試料は、ヒトの眼で観察可能な角度に依存しない青色を示した。
【0269】
予測的適用実施例1~3
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表1中に列挙される。
【0270】
【表1】
【0271】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0272】
Irganox B215は、下式の化合物の混合物である。
【化36】
【0273】
予測的適用実施例4~7
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Tinuvin(登録商標)PA 328)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表2中に列挙される。
【0274】
【表2】
【0275】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0276】
Tinuvin(登録商標)PA 328は、下式の化合物である。
【化37】
【0277】
予測的適用実施例8及び9
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Tinuvin(登録商標)326)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表3中に列挙される。
【0278】
【表3】
【0279】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0280】
Tinuvin 326(登録商標)は、下式の化合物である。
【化38】
【0281】
予測的適用実施例10及び11
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Chimassorb(登録商標)81)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表4中に列挙される。
【0282】
【表4】
【0283】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0284】
Chimassorb(登録商標)81は、下式の化合物である。
【化39】
【0285】
予測的適用実施例12及び13
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Tinuvin(登録商標)1577)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表5中に列挙される。
【0286】
【表5】
【0287】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0288】
Tinuvin(登録商標)1577は、下式の化合物である。
【化40】
【0289】
予測的適用実施例14及び15
ポリプロピレン粉末(Profax 6301、12g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Uvinul(登録商標)3035)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表6中に列挙される。
【0290】
【表6】
【0291】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0292】
Uvinul(登録商標)3035は、下式の化合物である。
【化41】
【0293】
予測的適用実施例16及び17
ポリエチレン粉末(Microthene MN 700 LDPE、20g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Tinuvin(登録商標)326)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表7中に列挙される。
【0294】
【表7】
【0295】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0296】
予測的適用実施例18及び19
ポリエチレン粉末(Microthene MN 700 LDPE、20g/10分のメルトフローレート)を240mlのカップに量り入れる。酸化防止剤(Irganox B 215)、紫外光吸収剤(Chimassorb(登録商標)81)、及び上記の実施例のいずれかの独立気泡粒子を秤量し、粉末と混合する。各試料についての成分の重量が、以下の表8中に列挙される。
【0297】
【表8】
【0298】
ポリマー混合物を、210℃で予熱されたC.W.Brabender Plasti-Corderに入れ、50rpmで3分間混合して、均一な溶融された混合物を得る。次に、溶融されたポリマーを、低圧下で3分間、続いて高圧下で3分間にわたって218℃で250μmの厚さになるまで圧縮成形する。次に、金型を、3分間にわたって圧縮成形機中で冷却する。5cm×5cm平方を、紫外可視測定のためにシートから切り取る。
【0299】
予測的破断点伸び
適用実施例の試料は、Atlas Weather-O-Meter(WOM、ASTM G155に準拠、340nmで0.35W/m、ドライサイクル)で促進光風化に曝露され得る。曝露後、一定期間ごとにフィルム試料の試験片を採取し、引張試験を実施する。残留引張強さは、Zwick(登録商標)Z1.0等速テンシオメーター(ISO 527に準拠)を用いて測定し、酸化後のポリマー劣化による試料の機械特性の低下を評価する。
【0300】
さらなる予測的実施例1
パラメータ:平均ミクロスフェア直径:1~10μm;平均細孔径:150~180nm;金属酸化物マトリックス:シリカ;使用される方法/技術:キャストフィルム;ミクロスフェア使用の量:1.5重量%;有機光吸収剤:なし;使用されるポリマー:Plexi-glas DR 101;性能データ:紫外可視透過率曲線。
【0301】
さらなる予測的実施例2
平均ミクロスフェア直径:1~10μm;平均細孔径:150~180nm;金属酸化物マトリックス:シリカ;使用される方法/技術:キャストフィルム;ミクロスフェア使用の量:1.5重量%;有機光吸収剤:0.1重量%のTinuvin 326;使用されるポリマー:Plexi-glas DR 101;性能データ:紫外可視透過率曲線。
【0302】
さらなる予測的実施例3
平均ミクロスフェア直径:1~10μm;平均細孔径:150~180nm;金属酸化物マトリックス:シリカ;使用される方法/技術:二軸押出;ミクロスフェア使用の量:1.5重量%;有機光吸収剤:0.1重量%のTinuvin 326;使用されるポリマー:ホモポリプロピレンPP 6301;性能データ:紫外可視透過率曲線及び促進風化結果の表。
【0303】
本発明の物品の分析的試験方法が、例えば、UV透過率又は吸光度分析について紫外可視、ポリマーフィルムマトリックスにおけるマイクロスフェアの特性評価についてSEM若しくはTEM、促進風化試験についてQUV及びXeonウェザロメーター、屋外パネルによる長期の耐候性試験又はそれらの組合せを用いて行われ得る。
【0304】
実施例1
対照試料に対する風化の影響を、本明細書に記載される実施形態に従って調製された独立気泡マイクロスフェアを含む試料と比較するために、プラスチックフィルムを調製した。配合物を、以下の成分(重量%で示される値を有する)から調製した。
【0305】
【表9】
【0306】
耐候性試験を、以下に準拠して行った:
(1)ASTM G154(「非金属材料の露光用蛍光紫外線(UV)ランプ装置の操作に関する標準的な実施(Standard Practice for Operating Fluorescent Ultraviolet(UV)Lamp Apparatus for Exposure of Nonmetallic Materials」)サイクル1(340nmで0.89W/m;60℃で8時間のUV及び50℃で4時間の凝縮);及び
(2)ASTM G155(「材料の露光用キセノンアークランプ装置の操作に関する標準的な実施(Standard Practice for Operating Xenon Arc Lamp Apparatus for Exposure of Materials)」)サイクル1(340nmで0.35W/m;102分の光、18分の光+噴霧)。
【0307】
耐候性試験の結果が、以下に要約され、対照試料と比較して本発明に係る試料について、両方の試験において改善された性能を示す。
【0308】
【表10】
【0309】
前述の説明では、本開示の実施形態の詳細な理解を提供するために、特定の材料、寸法、プロセスパラメータなどの多数の具体的な詳細が記載されている。特定の特徴、構造、材料又は特性は、1つ又は複数の実施形態では任意の適切な様式で組み合わされ得る。「例」又は「例示的」という用語は、本明細書では、例、実例又は例示として役立つことを意味するために用いられる。「例」又は「例示的」として本明細書に記載される任意の態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましいか又は有利であると必ずしも解釈されない。むしろ、「例」又は「例示的」という語の使用は、具体的な様式で概念を提示することが意図される。
【0310】
本出願で用いる場合、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく包括的な「又は」を意味することが意図される。すなわち、特に規定されない限り又は文脈から明らかでない限り、「Xは、A又はBを含む」は、自然な包含的配列のいずれかを意味することが意図される。すなわち、XがAを含む;XがBを含む;又はXがA及びBの両方を含む場合、「Xは、A又はBを含む」は、前述の例のいずれの下でも満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲において使用される冠詞「a」及び「an」は、一般に、特に規定されない限り、又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、「1つ以上」を意味するように解釈されるべきである。
【0311】
本明細書全体にわたり、「実施形態」、「特定の実施形態」又は「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたって様々な箇所での語句「実施形態」、「特定の実施形態」又は「一実施形態」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及するわけではなく、このような言及は、「少なくとも1つ」を意味する。
【0312】
上記の説明は、例示的であることが意図され、限定されることは意図されないことが理解されるべきである。上記の説明を読み、理解すると、多くの他の実施形態が、当業者に明らかであろう。したがって、本開示の範囲は、特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】