(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】エッチストップ阻止のための金属酸化物ベースのフォトレジストの周期的現像
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20250128BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20250128BHJP
G03F 7/36 20060101ALI20250128BHJP
G03F 7/32 20060101ALI20250128BHJP
【FI】
H01L21/30 569Z
G03F7/20 503
G03F7/20 521
G03F7/36
G03F7/32 501
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522188
(86)(22)【出願日】2023-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2023069419
(87)【国際公開番号】W WO2024006938
(87)【国際公開日】2024-01-04
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー・ダ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ジー・イェオン
(72)【発明者】
【氏名】タン・サマンサ・エス.エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ウェイドマン・ティモシー・ウィリアム
【テーマコード(参考)】
2H196
2H197
5F146
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196BA13
2H196EA07
2H196GA18
2H196GA37
2H196GA38
2H196GA39
2H197CA10
2H197CE10
2H197GA01
2H197HA03
2H197JA14
5F146LA19
5F146LB10
(57)【要約】
【解決手段】不揮発性種を除去し、かつエッチストップを阻止するための、EUV露光後のフォトパターニングされた金属または金属酸化物ベースの薄膜フォトレジストの現像のためのプロセスが提供される。エッチャントおよび酸化剤による交互処理の繰り返しサイクル、またはエッチャントによる処理とそれに続く洗浄剤による処理は、フォトレジストの望ましくない非露光部分を除去するための効果的な技法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記フォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスおよび前記酸化剤の前記パルスは、時間的に別々である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記酸化剤は、第2の温度で前記プロセスチャンバに送給される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記台座は、前記酸化剤の前記パルス中に第2の温度にある、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの持続時間は、約1~約120秒であり、前記酸化剤の前記パルスの持続時間は、約1~約120秒である、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法であって、
前記第1の温度は、約-60℃~約120℃である、方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約20℃~約150℃である、方法。
【請求項8】
請求項3に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約50℃~約250℃である、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの不揮発性副生成物は、前記フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記金属酸化物は、酸化スズを含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、エッチャントプラズマを含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記エッチャントプラズマは、遠隔で生成される、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸素、オゾン、過酸化水素、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、硝酸、二酸化硫黄、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記酸化剤は、水および酸素または塩素を含むガス状酸化剤である、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸化剤プラズマを含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記酸化剤プラズマは、遠隔で生成される、方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを不活性プラズマガスに曝露することをさらに含む、方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスと前記酸化剤の前記パルスとの間、または前記エッチャントのパルスおよび前記酸化剤のパルスのサイクルの後、不活性ガスで前記プロセスチャンバをパージすることをさらに含む、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを乾式現像することを含む、方法。
【請求項24】
請求項1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを湿式現像することを含む、方法。
【請求項25】
請求項1に記載の方法であって、
各サイクルは、同じエッチャントパルス持続時間を有する、方法。
【請求項26】
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストをエッチャントに曝露し、続いて洗浄剤に曝露することで前記フォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、
前記洗浄剤は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、硫化ジメチル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法であって、
台座温度は、前記洗浄剤への曝露中に約10℃~約50℃である、方法。
【請求項29】
請求項26に記載の方法であって、
前記洗浄剤は、超臨界流体を含む、方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法であって、
前記超臨界流体は、低表面張力の超臨界液体である、方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であって、
前記低表面張力の超臨界液体は、二酸化炭素、二酸化硫黄、ジメチルエーテル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項32】
請求項29に記載の方法であって、
プロセスチャンバ圧力は、前記洗浄剤への曝露中に約5psi~約3,000psiである、方法。
【請求項33】
請求項26に記載の方法であって、
エッチャントへの曝露からの不揮発性副生成物は、前記フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される、方法。
【請求項34】
請求項26に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属を含む、方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、
前記金属酸化物は、酸化スズを含む、方法。
【請求項36】
請求項26に記載の方法であって、
前記エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである、方法。
【請求項37】
請求項36に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項38】
請求項36に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項39】
請求項26に記載の方法であって、
前記エッチャントは、エッチャントプラズマを含む、方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法であって、
前記エッチャントプラズマは、遠隔で生成される、方法。
【請求項41】
基板上の原子層エッチングを促進する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含み、
これにより前記エッチャントパルスの不揮発性副生成物によるエッチストップは、排除される、
方法。
【請求項42】
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上に乾式堆積されたフォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを設けることと、
交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを乾式現像し、レジストハードマスクを形成することと
を含む、方法。
【請求項43】
レジストの現像を行うための装置であって、
基板支持体を有するプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバに結合された真空ラインと、
前記プロセスチャンバに結合されたエッチャントおよび酸化剤ラインと、
半導体基板を処理するための命令で構成されたコントローラであって、前記命令は、
プロセスチャンバ内の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設け、
交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成する
ためのコードを含むコントローラと
を備える、装置。
【請求項44】
請求項43に記載の装置であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストであり、前記フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを現像するためのコードを含む命令で構成された前記コントローラは、交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルによりEUV露光部分と比較して前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去し、レジストマスクを形成するためのコードを含む、装置。
【請求項45】
請求項43に記載の装置であって、
前記基板支持体に結合された1つまたは複数のヒータであって、前記1つまたは複数のヒータは、複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含む1つまたは複数のヒータ
をさらに備える、装置。
【請求項46】
請求項45に記載の装置であって、
加熱された酸化剤送給ラインをさらに備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による援用
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
集積回路などの半導体デバイスの製作は、フォトリソグラフィを伴う多段階プロセスである。一般に、このプロセスは、ウエハ上への材料の堆積と、リソグラフィ技法により材料をパターニングし、半導体デバイスの構造的特徴(例えば、トランジスタおよび回路)を形成することとを含む。当技術分野で知られている典型的なフォトリソグラフィプロセスのステップは、基板を準備することと、スピンコーティングなどによってフォトレジストを塗布することと、所望のパターンでフォトレジストを光に露光し、フォトレジストの露光エリアを現像液にある程度可溶にすることと、現像液を適用してフォトレジストの露光エリアまたは非露光エリアを除去することによって現像を行うことと、エッチングまたは材料堆積などによって、フォトレジストが除去された基板のエリア上にフィーチャを形成する後続の処理を行うこととを含む。
【0003】
そのような小さなフィーチャを有するデバイスを製造する際の1つの課題は、十分な解像度のフォトリソグラフィマスクを確実かつ再現可能に形成する能力である。現在のフォトリソグラフィプロセスは、典型的には、フォトレジストを露光するために193nmの紫外(UV)光を使用する。光が半導体基板上に作製されるフィーチャの所望のサイズよりも大幅に長い波長を有するという事実が、固有の問題を引き起こす。光の波長よりも小さいフィーチャサイズを達成するには、マルチパターニングなどの複雑な解像度向上技法の使用が必要である。したがって、10nm~15nm、例えば、13.5nmの波長を有する極紫外線(EUV)などの短波長光を使用するフォトリソグラフィ技法の開発に大きな関心と研究努力が注がれている。
【0004】
しかし、EUVフォトリソグラフィプロセスは、パターニング中の出力の低下および光の損失などの課題を提示する場合がある。193nmのUVリソグラフィで使用されるものと同様の従来の有機化学増幅レジスト(CAR)は、特にEUV領域において吸収係数が低く、かつ光活性化化学種の拡散によりぼけまたはラインエッジラフネスが生じる可能性があるため、EUVリソグラフィで使用する場合に潜在的な欠点を有する。さらに、下層のデバイス層をパターニングするのに必要な耐エッチング性を提供するために、従来のCAR材料でパターニングされた小さなフィーチャは、パターン崩壊のリスクがある高アスペクト比をもたらす場合がある。したがって、厚さの減少、より大きな吸光度、およびより大きな耐エッチング性などの性質を有する改善されたEUVフォトレジスト材料の必要性が依然として存在する。
【0005】
ここで提供される背景の説明は、本技術の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本技術に対抗する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0006】
不揮発性種を除去し、かつエッチストップを阻止するための、EUV露光後の金属または金属酸化物ベースの薄膜フォトレジストの現像のためのプロセスが提供される。エッチャントおよび酸化剤による交互処理の繰り返しサイクル、またはエッチャントによる処理とそれに続く洗浄剤による処理は、フォトレジストの望ましくない非露光部分を除去するための効果的な技法である。
【0007】
したがって、第1の態様では、本発明は、半導体基板を処理するための方法を包含する。いくつかの実施形態では、方法は、プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することでフォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することとを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、エッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスは、時間的に別々である。
【0009】
いくつかの実施形態では、台座は、エッチャントのパルス中に第1の温度にあり、酸化剤は、第2の温度でプロセスチャンバに送給される。
【0010】
いくつかの実施形態では、台座は、エッチャントのパルス中に第1の温度にあり、台座は、酸化剤のパルス中に第2の温度にある。
【0011】
いくつかの実施形態では、エッチャントのパルスの持続時間は、約1~約120秒であり、酸化剤のパルスの持続時間は、約1~約120秒である。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の温度は、約-60℃~約120℃である。
【0013】
いくつかの実施形態では、第2の温度は、約20℃~約150℃である。
【0014】
いくつかの実施形態では、第2の温度は、約50℃~約250℃である。
【0015】
いくつかの実施形態では、エッチャントのパルスの不揮発性副生成物は、フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される。
【0016】
いくつかの実施形態では、フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属酸化物、金属、または有機金属である。
【0017】
いくつかの実施形態では、金属酸化物は、酸化スズである。
【0018】
いくつかの実施形態では、エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである。
【0019】
いくつかの実施形態では、ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせである。
【0020】
いくつかの実施形態では、ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせである。
【0021】
いくつかの実施形態では、エッチャントは、エッチャントプラズマである。
【0022】
いくつかの実施形態では、エッチャントプラズマは、遠隔で生成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、酸素、オゾン、過酸化水素、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、硝酸、二酸化硫黄、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組み合わせである。
【0024】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、水および酸素または塩素のガス状酸化剤である。
【0025】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、酸化剤プラズマである。
【0026】
いくつかの実施形態では、酸化剤プラズマは、遠隔で生成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、方法はまた、フォトパターニングされた金属含有レジストを不活性プラズマガスに曝露することを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、方法はまた、エッチャントのパルスと酸化剤のパルスとの間、またはエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスのサイクルの後、不活性ガスでプロセスチャンバをパージすることを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによってフォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、フォトパターニングされた金属含有レジストを乾式現像することである。
【0030】
いくつかの実施形態では、エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによってフォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、フォトパターニングされた金属含有レジストを湿式現像することである。
【0031】
いくつかの実施形態では、各サイクルは、同じエッチャントパルス持続時間を有する。
【0032】
第2の態様では、本発明は、半導体基板を処理する方法を包含する。いくつかの実施形態では、方法は、プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、フォトパターニングされた金属含有レジストをエッチャントに曝露し、続いて洗浄剤に曝露することでフォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することとを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、洗浄剤は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、硫化ジメチル、またはそれらの組み合わせである。
【0034】
いくつかの実施形態では、台座温度は、洗浄剤への曝露中に約10℃~約50℃である。
【0035】
いくつかの実施形態では、洗浄剤は、超臨界流体である。
【0036】
いくつかの実施形態では、超臨界流体は、低表面張力の超臨界液体である。
【0037】
いくつかの実施形態では、低表面張力の超臨界液体は、二酸化炭素、二酸化硫黄、ジメチルエーテル、またはそれらの組み合わせである。
【0038】
いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ圧力は、洗浄剤への曝露中に約5psi~約3,000psiである。
【0039】
いくつかの実施形態では、エッチャントへの曝露からの不揮発性副生成物は、フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される。
【0040】
いくつかの実施形態では、フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属である。
【0041】
いくつかの実施形態では、金属酸化物は、酸化スズである。
【0042】
いくつかの実施形態では、エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである。
【0043】
いくつかの実施形態では、ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせである。
【0044】
いくつかの実施形態では、ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせである。
【0045】
いくつかの実施形態では、エッチャントは、エッチャントプラズマである。
【0046】
いくつかの実施形態では、エッチャントプラズマは、遠隔で生成される。
【0047】
第3の態様では、本発明は、基板上の原子層エッチングを促進する方法を包含する。いくつかの実施形態では、方法は、プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することでレジストの一部を選択的に除去することによって、フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することとを含み、これによりエッチャントパルスの不揮発性副生成物によるエッチストップは、排除される。
【0048】
第4の態様では、本発明は、半導体基板を処理する方法を包含する。いくつかの実施形態では、方法は、プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上に乾式堆積されたフォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを設けることと、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することでEUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去することによって、フォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを乾式現像し、レジストハードマスクを形成することとを含む。
【0049】
第5の態様では、本発明は、レジストの現像を行うための装置を包含する。いくつかの実施形態では、装置は、基板支持体を有するプロセスチャンバと、プロセスチャンバに結合された真空ラインと、プロセスチャンバに結合されたエッチャントおよび酸化剤ラインと、半導体基板を処理するための命令で構成されたコントローラであって、命令は、プロセスチャンバ内の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設け、交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルに曝露することでレジストの一部を選択的に除去することによって、フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成するためのコードを含むコントローラとを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、フォトパターニングされた金属含有レジストは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストであり、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを現像するためのコードを含む命令で構成されたコントローラは、交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルによりEUV露光部分と比較してEUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去し、レジストマスクを形成するためのコードを有する。
【0051】
いくつかの実施形態では、装置はまた、基板支持体に結合された1つまたは複数のヒータであって、1つまたは複数のヒータは、複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含む1つまたは複数のヒータを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、装置はまた、加熱された酸化剤送給ラインを含む。
【0053】
【0054】
開示された実施形態のこれらおよび他の特徴は、関連する図面を参照して以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】
図1は、特定の開示された実施形態による、フォトレジストを堆積および現像するための例示的な周期的方法のフロー図である。
【0056】
【
図2】
図2は、特定の開示された実施形態による、フォトレジストを現像するための臭化水素(HBr)エッチャントおよび塩素(Cl
2)酸化剤についてのパルスシーケンスを示す図である。
【0057】
【
図3A】
図3Aは、特定の開示された実施形態による、温度を変化させた際の残留副生成物の厚さに対する塩素酸化剤の影響のグラフを示す図である。
【0058】
【
図3B】
図3Bは、特定の開示された実施形態による、エッチャントの総曝露時間は固定されているが、各サイクルのエッチャントパルス持続時間を変化させた際の残留副生成物の厚さに対する臭化水素エッチャントの影響のグラフを示す図である。
【0059】
【
図3C】
図3Cは、特定の開示された実施形態による、酸化剤パルス持続時間を変化させた際の残留副生成物の厚さに対する塩素酸化剤の影響のグラフを示す図である。
【0060】
【
図4】
図4は、特定の開示された実施形態による、エッチャントおよび塩素酸化剤を用いる周期的乾式現像(周期的DD)を受けたフォトパターニングされた基板と比較した、エッチャントを用いる乾式堆積(単一DD)を受けたフォトパターニングされた基板の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
【0061】
【
図5】
図5は、特定の開示された実施形態による、エッチャントおよび空気酸化剤を用いる周期的乾式現像(周期的DD)と比較した、エッチャントを用いる乾式堆積(単一DD)のグラフ比較を示す図である。
【0062】
【
図6】
図6は、特定の開示された実施形態による、洗浄剤と併せてエッチャントを利用してフォトレジストを堆積および現像するための例示的な方法のフロー図である。
【0063】
【
図7】
図7は、特定の開示された実施形態による、方法を実施するのに適した低圧環境を維持するための例示的なプロセスステーションの概略図である。
【0064】
【
図8】
図8は、特定の開示された実施形態による、様々な動作の実装に適した例示的なマルチステーション処理ツールの概略図である。
【0065】
【
図9】
図9は、特定の開示された実施形態による、特定の動作を実装するための例示的な誘導結合プラズマ装置の断面概略図である。
【0066】
【
図10】
図10は、特定の開示された実施形態による、方法の実装に適した、真空移送モジュールとインターフェースする真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下の説明では、提示された実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。開示された実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、開示された実施形態を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。開示された実施形態は、特定の実施形態と併せて説明されるが、開示された実施形態を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0068】
以下に開示される実施態様は、ウエハ、基板、または他のワークピースなどの基板上への材料の堆積を説明する。ワークピースは、様々な形状、サイズ、および材料のものであり得る。本出願では、「半導体ウエハ」、「ウエハ」、「基板」、「ウエハ基板」、および「部分的に製作された集積回路」という用語は、互換的に使用される。当業者は、「部分的に製作された集積回路」という用語が、集積回路製作の多くの段階のいずれかにあるケイ素ウエハを指すことができることを理解するであろう。半導体デバイス業界で使用されるウエハまたは基板は、典型的には、200mm、または300mm、または450mmの直径を有する。特に明記しない限り、本明細書に記載される処理の詳細(例えば、流量、出力レベルなど)は、直径300mmの基板の処理、または直径300mmの基板を処理するように構成され、他のサイズの基板またはチャンバに応じてスケーリングすることができる処理チャンバに関連する。半導体ウエハに加えて、本明細書に開示される実施態様に使用され得る他のワークピースには、プリント回路基板などの様々な物品が挙げられる。プロセスおよび装置は、半導体デバイス、ディスプレイ、LED、太陽光発電パネルなどの製作に使用することができる。
【0069】
ハロゲン化物とは、F、Cl、Br、またはIのアニオンを意味する。
【0070】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、特に指定しない限り、任意の列挙された値の+/-10%を意味する。本明細書で使用される場合、この用語は、任意の列挙された値、値の範囲、または1つまたは複数の範囲の終点を修飾する。
【0071】
本明細書で使用される場合、「頂部」、「底部」、「上部」、「下部」、「上方に」、および「下方に」という用語は、構造間の相対的な関係を提供するために使用される。これらの用語の使用は、特定の構造が装置内の特定の場所に位置しなければならないことを示したり要求したりするものではない。
【0072】
本明細書で使用される場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つの意味で解釈されるべきではない。
【0073】
「原子層堆積」(ALD)とは、堆積サイクル、好ましくは複数の連続する堆積サイクルがプロセスチャンバ(すなわち、堆積チャンバ)内で行われる気相堆積プロセスを意味する。典型的には、各サイクル中、前駆体は、堆積表面(すなわち、基板アセンブリ表面、または以前のALDサイクルからの材料などの以前に堆積された下層表面)に化学吸着され、追加の前駆体と容易に反応しない(すなわち、自己制限反応)単層または準単層を形成する。その後、必要に応じて、化学吸着された前駆体を堆積表面上の所望の材料に変換する際に使用するために、反応剤(すなわち、別の前駆体または反応ガス)がプロセスチャンバに導入され得る。典型的には、この反応剤は、すでに化学吸着された前駆体と反応することが可能である。さらに、パージステップを各サイクル中に利用して、化学吸着された前駆体の変換後にプロセスチャンバから過剰な前駆体を除去し、かつ/またはプロセスチャンバから過剰な反応剤および/もしくは反応副生成物を除去することもできる。
【0074】
「堆積」または「気相堆積」とは、1つまたは複数の金属含有化合物を含む気化した前駆体組成物から金属層が基板の1つまたは複数の表面上に形成されるプロセスを意味する。金属含有化合物は気化され、堆積チャンバ内に載置された基板(すなわち、半導体基板または半導体アセンブリ)の1つまたは複数の表面に向けられ、かつ/または1つまたは複数の表面と接触される。典型的には、基板は加熱される。これらの金属含有化合物は、基板の表面上に不揮発性の薄い均一な金属含有層を形成する。方法の1回の動作は1サイクルであり、所望の金属厚さを得るために必要な回数のサイクルだけプロセスを繰り返すことが可能である。
【0075】
「エッチャント」とは、表面から層、副生成物、または汚染物質などの材料を除去するために使用される任意の化合物を意味する。
【0076】
「水」とは、エッチング対象の基板および基板層を含み得る材料を意味する。いくつかの実施形態では、基板層は、スピンオンカーボン(SoC)または他の材料、例えば、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素などの灰化可能なハードマスクを含む。いくつかの実施形態では、基板層は、基板上に配置された層スタックであってもよい。
【0077】
「フォトパターニングされた金属含有レジスト膜」とは、エッチング対象の基板層上に配置された有機金属含有層を有し得る薄膜を意味する。フォトパターニングされた金属含有EUVレジスト膜は、約5nm~約50nm、または約10nm~約30nmの厚さを有し得る。フォトパターニングされた金属含有EUVレジスト膜は、上述のように、EUVスキャナにおけるフォトパターニング後、および/またはPEB処理後にプロセスチャンバ内に提供され得る。フォトパターニングされた金属含有EUVレジスト膜は、非EUV露光領域と、EUV露光領域とを含む。フォトパターニングされた金属含有EUVレジスト膜の非EUV露光領域は、プラズマを当てることなく乾式現像化学物質の流れに曝露することによって乾式現像プロセスで除去することができる。乾式現像化学物質は、ハロゲン化水素または水素およびハロゲンガスなどのハロゲン化物含有化学物質を含み得る。現像後に非EUV露光領域を除去することによって、レジストマスクが形成される。その後、レジストマスクを使用してエッチング対象の基板層をエッチングし、所望の構造を提供することが可能である。
【0078】
「副生成物」とは、堆積チャンバに送給されるガスの不純物、分解生成物、または汚染物質であり得る任意の化合物を意味する。
【0079】
「送給ライン」とは、ガス(例えば、反応剤および/または前駆体)を搬送または運ぶために利用され得る配管、チューブ、または導管などの任意のプロセス機器を意味する。半導体製造プロセスにおいて、前駆体送給ラインは、前駆体を堆積チャンバに搬送するために使用され得、ステンレス鋼またはニッケル合金から形成され得る。
【0080】
本開示は、一般に、半導体処理の分野に関する。いくつかの態様では、本開示は、EUVパターニングの場面においてパターニングマスクを形成するために、1)周期的乾式現像プロセスにおいて酸化剤と組み合わせて、または2)洗浄剤と組み合わせてエッチャントを使用してフォトレジスト(例えば、EUV感受性金属および/または金属酸化物含有フォトレジスト)を現像するためのプロセスおよび装置を対象とする。そのようなプロセスは、有利には、乾式現像のプロセスウィンドウを広げ、かつ/または異なる金属もしくは金属酸化物ベースのフォトレジストシステムへの乾式現像の適用可能性を拡張することが可能である。
【0081】
本明細書では、本開示の特定の実施形態を詳細に参照する。特定の実施形態の例は、添付の図面に示されている。本開示は、これらの特定の実施形態と併せて説明されるが、本開示をそのような特定の実施形態に限定することを意図していないことが理解されるであろう。逆に、本開示の精神および範囲内に含まれ得る代替物、修正物、および均等物をカバーすることを意図している。以下の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。本開示は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、本開示を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。
【0082】
半導体処理における薄膜のパターニングは、多くの場合、半導体の製作において重要なステップである。パターニングは、リソグラフィを伴う。193nmのフォトリソグラフィなどの従来のフォトリソグラフィでは、パターンは、光子を光子源からマスク上に放出し、そのパターンを感光性フォトレジスト上に印刷することによって印刷され、それによってフォトレジスト内で化学反応を引き起こし、現像後、フォトレジストの特定の部分を除去してパターンを形成する。
【0083】
先端技術ノード(国際半導体技術ロードマップによって定義される)には、22nm、16nm、およびそれ以降のノードが挙げられる。例えば、16nmノードでは、ダマシン構造における典型的なビアまたはラインの幅は、典型的には、約30nm以下である。先端半導体集積回路(IC)および他のデバイス上のフィーチャのスケーリングが、リソグラフィを推進して解像度を改善する。
【0084】
極紫外(EUV)リソグラフィは、従来のフォトリソグラフィ方法で達成可能なものよりも短い結像源波長に移行することによって、リソグラフィ技術を拡張することができる。約10~20nm、または11~14nmの波長、例えば13.5nmの波長のEUV光源を、スキャナとも呼ばれる最先端のリソグラフィツールに使用することが可能である。EUV放射線は、石英および水蒸気を含む広範囲の固体および流体材料に強く吸収されるため、真空中で動作する。
【0085】
EUVリソグラフィは、下層のエッチングに使用するマスクを形成するようにパターニングされたEUVレジストを利用する。EUVレジストは、液体ベースのスピンオン技法によって得られるポリマーベースの化学増幅レジスト(CAR)であってもよい。CARに代わるものは、オレゴン州コーバリスのInpriaから入手可能であり、例えば、米国特許出願公開第2017/0102612号、米国特許出願公開第2016/021660号、および米国特許出願公開第2016/0116839号に記載されているものなど、直接フォトパターニング可能な金属酸化物含有膜であり、上記の出願は、少なくともフォトパターニング可能な金属酸化物含有膜の開示について、参照により本明細書に組み込まれる。そのような膜は、スピンオン技法または乾式気相堆積によってもたらされ得る。金属酸化物含有膜は、例えば2018年6月12日に発行され、EUV PHOTOPATTERNING OF VAPOR-DEPOSITED METAL OXIDE-CONTAINING HARDMASKSと題する米国特許第9,996,004号、および/または2019年5月9日に出願され、METHODS FOR MAKING EUV PATTERNABLE HARD MASKSと題する出願PCT/US19/31618号に記載されている、30nm未満のパターニング解像度を提供する真空雰囲気でのEUV露光によって直接(すなわち、別々のフォトレジストを使用せずに)パターニングすることができ、EUVレジストマスクを形成するための直接フォトパターニング可能な金属酸化物膜の組成、堆積、およびパターニングに少なくとも関連する上記の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一般に、パターニングは、EUV放射線でEUVレジストを露光してレジストにフォトパターンを形成し、続いて現像してフォトパターンに従ってレジストの一部を除去し、マスクを形成することを伴う。
【0086】
本開示は、EUVリソグラフィによって例示されるリソグラフィパターニング技法および材料に関するが、他の次世代リソグラフィ技法にも適用可能であることも理解されたい。現在使用および開発されている標準的な13.5nmのEUV波長を含むEUVに加えて、そのようなリソグラフィに最も関連する放射線源は、一般に248nmまたは193nmのエキシマレーザ源の使用を指すDUV(深UV)、正式にはX線範囲のより低いエネルギー範囲におけるEUVを含むX線、ならびに広いエネルギー範囲をカバーすることができるeビームである。特定の方法は、半導体基板および最終的な半導体デバイスで使用される特定の材料および用途に依存し得る。したがって、本出願で説明される方法は、本技術で使用され得る方法および材料の単なる例示にすぎない。
【0087】
直接フォトパターニング可能なEUVレジストは、有機成分内に混合された金属および/または金属酸化物で構成され得るか、またはそれらを含有し得る。金属/金属酸化物は、EUV光子の吸収を強化し、二次電子を生成し、かつ/または下層の膜スタックおよびデバイス層に対して高いエッチング選択性を示すことができるという点で、非常に有望である。今日まで、これらのレジストは湿式(溶剤)手法を使用して現像されており、これにはウエハがトラックに移動する必要があり、そこでウエハは現像溶剤に曝露され、乾燥され、そしてベークされる。湿式現像は生産性を制限するだけでなく、表面張力効果および/または層間剥離によるライン崩壊を引き起こす可能性もある。
【0088】
基板の層間剥離および界面破壊を排除することによってこれらの問題を克服するために、乾式現像技法が提案されている。乾式現像は、性能を改善し(例えば、湿式現像における表面張力によるライン崩壊および層間剥離を防止する)、スループットを向上させることができる(例えば、湿式現像トラックを回避することによって)。他の利点には、有機溶剤現像剤の使用の排除、接着問題に対する感度の低下、線量効率の改善によるEUV吸収の増加、および溶解度に基づく制限をなくすことが挙げられ得る。乾式現像は、さらなる調節可能性を提供し、さらなる限界寸法(CD)制御およびスカム除去を行うことも可能である。
【0089】
乾式現像には、非露光レジスト材料とEUV露光レジスト材料との間のエッチング選択性を含む独自の課題があり、湿式現像と比較した場合、効果的なレジスト露光のためのサイズ要件に対する線量がより高くなる場合がある。最適ではない選択性は、エッチングガス下での長時間の曝露によりPRコーナーを丸くしてしまう可能性もあり、これにより次の転写エッチングステップにおけるラインCDのばらつきが増加する場合がある。
【0090】
EUVレジストの現像
本開示の様々な態様によれば、フォトパターニングされた金属含有フォトレジストは、ハロゲン化物含有化学物質に曝露することによって現像される。EUV感受性金属または金属酸化物含有膜、例えば、有機スズ酸化物が半導体基板上に配置される。EUV感受性金属または金属酸化物含有膜は、真空雰囲気中でのEUV露光によって直接パターニングされる。次に、現像化学物質を使用してパターンが現像され、レジストマスクを形成する。いくつかの実施形態では、現像化学物質は、乾式現像化学物質である。いくつかの実施形態では、乾式現像化学物質は、水素およびハロゲン化物を含む。そのような乾式現像技法は、水素およびハロゲン化物乾式現像化学物質を流しつつ穏やかなプラズマ(高圧、低電力)または熱プロセスのいずれかを使用しながら行うことができる。本開示は、レジストマスク形成プロセスの一部として金属含有レジストを現像するように構成されたプロセスおよび装置を提供する。
【0091】
金属および/または金属酸化物フォトレジストは、高度なフォトリソグラフィにとって魅力的な材料候補である。より高い解像度、高いエッチング選択性、およびより低い線量で機能するそれらの能力により、光吸着の強化および二次電子の生成が可能になる。EUV露光後、従来通り、湿式現像が望ましくない材料を除去するために適用される。しかし、このプロセスは、表面張力によって引き起こされる界面破壊および/またはライン崩壊による欠陥の増加につながる可能性がある。
【0092】
乾式現像が、基板の層間剥離および界面破壊を排除することによってこれらの問題を克服するのに役立つ。しかし、フォトレジストの望ましくない非露光部分の完全な除去は、乾式現像の揮発性で安定した副生成物の生成に依存する。乾式現像からの副生成物の揮発性および安定性は、金属および/または金属酸化物フォトレジスト系で利用される有機配位子によって影響を受ける可能性がある。場合によっては、副生成物は不揮発性であるか、または揮発性であるが不安定である。副生成物が揮発性であるが不安定である場合、副生成物はさらに分解して不揮発性種になることがある。不揮発性副生成物はエッチストップおよび不完全な現像をもたらし、高い表面粗さおよび欠陥形成のリスクを増大させる。
【0093】
任意選択の塗布後ベーク(PAB)が、EUVパターン化可能な膜の堆積後、およびEUV露光前に実施される。PAB処理は、EUVパターン化可能な膜のEUV感度を増加させるために熱処理、化学物質への曝露、および水分の組み合わせを伴うことができ、それによってEUV線量を低減してEUVパターン化可能な膜にパターンを現像する。PAB処理温度は、EUVパターン化可能な膜の感度を増加させるために調節および最適化することができる。例えば、処理温度は、約90℃~約200℃、または約150℃~約190℃であってもよい。いくつかの実施形態では、PAB処理は、大気圧と真空との間の圧力において、約1~15分、例えば約2分の処理持続時間にわたって行うことができる。いくつかの実施形態では、PAB処理は、約100℃~200℃の温度で約1分~2分にわたって行われる。
【0094】
金属含有EUVレジスト膜は、EUV放射線に曝露されてパターンを現像する。一般的に言えば、EUV露光は、金属含有EUVレジスト膜における化学組成および架橋の変化を引き起こし、その後の現像に利用することができるエッチング選択性のコントラストをもたらす。
【0095】
次に、金属含有EUVレジスト膜は、典型的には比較的高真空下で、膜の領域をEUV光に露光することによってパターニングされ得る。本明細書で有用なEUVデバイスおよびイメージング方法には、当技術分野で知られている方法が挙げられる。特に、上述のように、膜の露光エリアは、非露光エリアと比較して物理的または化学的性質が変化したEUVパターニングにより形成される。例えば、露光エリアでは、金属-炭素結合の開裂は、ベータ水素化物の脱離により起こる場合があり、これにより後続の露光後ベーク(PEB)ステップ中に金属-酸素ブリッジを介して水酸化物および架橋金属酸化物部分に変換することができる反応性およびアクセス可能な金属水素化物官能基が残される。このプロセスを使用して、ネガ型レジストとして現像するための化学的コントラストを形成することができる。一般に、アルキル基中のベータHの数が多いほど、膜の感度がより高くなる。これは、より多くの分岐を伴う弱いSn-C結合として説明することも可能である。露光に続いて、金属含有EUVレジスト膜をベークすることで、金属酸化物膜のさらなる架橋を生じさせることができる。露光エリアと非露光エリアとの間の性質の違いは、非露光エリアを溶解する、または露光エリアに材料を堆積するなど、後続の処理で利用され得る。例えば、乾式方法を使用してパターンを現像し、金属酸化物含有マスクを形成することができる。
【0096】
特に、様々な実施形態において、表面上に存在するヒドロカルビル末端酸化スズは、特に露光がEUVを使用して真空中で実施される場合、イメージング層の露光領域において水素末端酸化スズに変換される。しかし、露出したイメージング層を真空から空気中に除去すること、または酸素、オゾン、H2O2、もしくは水を制御して導入することにより、表面Sn-HがSn-OHに酸化する可能性がある。露光領域と非露光領域との間の性質の違いは、例えば照射領域、非照射領域、またはその両方を1つまたは複数の試薬と反応させ、材料をイメージング層に選択的に追加するか、またはイメージング層から材料を除去することによって後続の処理で利用され得る。
【0097】
本技術の機構、機能、または有用性を限定することなく、例えば、10mJ/cm2~100mJ/cm2の線量でのEUV露光は、Sn-C結合の開裂をもたらし、これによりアルキル置換基が失われ、立体障害が軽減され、したがって低密度膜が崩壊することを可能にする。加えて、ベータ水素化物脱離反応で生成された反応性金属-H結合は、膜中のヒドロキシルなどの隣接する活性基と反応することができ、これはさらなる架橋および緻密化をもたらし、露光領域と非露光領域との間に化学的コントラストを形成することができる。
【0098】
金属含有EUVレジスト膜をEUV光に露光した後、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストが提供される。フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、EUV露光領域およびEUV非露光領域を含む。
【0099】
任意選択の露光後ベーク(PEB)が、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストのエッチング選択性のコントラストをさらに高めるために実施される。フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、EUV露光領域の架橋を促進するために様々な化学種の存在下で熱処理することができ、または例えば150℃~250℃で1~5分間(例えば、190℃で2分間)、周囲空気中のホットプレート上で単にベークすることが可能である。
【0100】
様々な実施形態において、ベーク戦略は、ベーク雰囲気の慎重な制御、反応性ガスの導入、および/またはベーク温度の上昇速度の慎重な制御を伴う。有用な反応性ガスの例には、例えば、空気、H2O、H2O2蒸気、CO2、CO、O2、O3、CH4、CH3OH、N2、H2、NH3、N2O、NO、アルコール、アセチルアセトン、ギ酸、Ar、He、またはそれらの混合物が挙げられる。PEB処理は、(1)EUV露光中に生成される有機フラグメントの完全な蒸発を駆動し、(2)EUV露光によって生成された任意のSn-H、Sn-Sn、またはSnラジカル種を金属水酸化物に酸化し、(3)隣接するSn-OH基間の架橋を促進し、より高密度に架橋されたSnO2様ネットワークを形成するように設計されている。ベーク温度は、最適なEUVリソグラフィ性能を達成するために慎重に選択される。PEB温度が低すぎると架橋が不十分になり、その結果、所与の線量での現像についての化学的コントラストが低下する場合がある。PEB温度が高すぎると、非露光領域(この例ではマスクを形成するためにパターニングされた膜の現像によって除去される領域)における激しい酸化および膜の収縮、ならびにフォトパターニングされた金属含有EUVレジストと下層との間の界面における望ましくない相互拡散などの悪影響も生じる可能性があり、その両方が不溶性スカムによる化学的コントラストの損失および欠陥密度の増加に寄与する場合がある。PEB処理温度は、約100℃~約300℃、約170℃~約290℃、または約200℃~約240℃であり得る。いくつかの実施形態では、PEB処理は、大気圧と真空との間の圧力において、約1~15分、例えば約2分の処理持続時間にわたって行うことができる。いくつかの実施形態では、PEB熱処理は、エッチング選択性をさらに高めるために繰り返すことができる。
【0101】
フォトパターニングされた金属含有EUVレジストが現像され、レジストマスクを形成する。様々な実施形態において、露光領域が除去される(ポジ型)か、非露光領域が除去される(ネガ型)。いくつかの実施形態では、現像は、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストの露光領域または非露光領域のいずれかへの選択的堆積と、それに続くエッチング動作とを含み得る。様々な実施形態において、これらのプロセスは、乾式プロセスであっても湿式プロセスであってもよい。現像は、いくつかの実施形態ではプラズマを当てることなく行うことができる。または、現像は、リモートプラズマ源内で活性化される、またはリモートUV放射線への曝露によって活性化される水素およびハロゲン化物(例えば、H2、Cl2、および/またはBr2)の流れにより行われてもよい。現像用のフォトレジストは、スズ、ハフニウム、テルル、ビスマス、インジウム、アンチモン、ヨウ素、およびゲルマニウムからなる群から選択される要素を含み得る。要素は、高いパターニング放射線吸収断面を有し得る。いくつかの実施形態では、要素は、高いEUV吸収断面を有し得る。いくつかの実施形態では、金属含有EUVレジストは、30%を超える全体の吸収率を有することができる。全乾式リソグラフィプロセスにおいては、これによりEUV光子をより効率的に利用することができ、より厚く、かつよりEUV不透明なレジストの現像が可能になる。
【0102】
現像プロセスの例は、有機スズ酸化物含有EUV感受性フォトレジスト薄膜(例えば、厚さ10~30nm、例えば20nm)をEUV露光線量および露光後ベークに供し、その後現像することを伴う。フォトレジスト膜は、例えば、イソプロピル(トリス)(ジメチルアミノ)スズなどの有機スズ前駆体と水蒸気の気相反応に基づいて堆積されてもよく、または有機マトリックス中にスズクラスタを含むスピンオン膜であってもよい。
【0103】
フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、現像化学物質に曝露することによって現像され、現像化学物質は、ハロゲン化物含有化学物質である。いくつかの実施形態では、現像化学物質は、水素およびハロゲン化物、例えばハロゲン化水素(例えば、HBrまたはHCl)または水素およびハロゲンガス(例えば、H2およびCl2)を含む。いくつかの実施形態では、現像化学物質は、ハロゲン化水素、水素およびハロゲンガス、三塩化ホウ素、またはそれらの組み合わせを含む。EUVレジストの現像は、ハロゲン化物含有化学物質を使用する湿式現像、またはハロゲン化水素含有化学物質を使用する乾式現像によって行うことができる。EUVレジストが湿式現像を使用して現像される実施形態では、湿式現像は、金属含有EUVレジスト膜の湿式堆積(例えば、スピンオン堆積)などの他の湿式処理動作と組み合わせることが可能である。あるいは、湿式現像は、金属含有EUVレジスト膜の気相堆積(例えば、CVD)などの他の乾式処理動作と組み合わされてもよい。EUVレジストが乾式現像を使用して現像される実施形態では、乾式現像は、金属含有EUVレジスト膜の乾式堆積(例えば、CVD)などの他の乾式処理動作と組み合わせることが可能である。EUVレジストが乾式現像を使用して現像される代替の実施形態では、乾式現像は、金属含有EUVレジスト膜の湿式堆積(例えば、スピンオン堆積)などの他の湿式処理動作と組み合わされてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、半導体基板の処理は、気相堆積による膜形成、EUVリソグラフィパターニング、および乾式現像を含むすべての乾式ステップを組み合わせてもよい。実際、プロセス100の動作102~112の各々は、乾式処理動作であってもよい。そのような処理動作は、湿式現像などの湿式処理動作に関連する材料コストおよび生産コストを回避することができる。乾式処理は、さらなる調節可能性を提供し、さらなる限界寸法(CD)制御およびスカム除去を可能にすることができる。湿式処理は、一般に、水分および/または酸素を伴い、スカムの形成をより容易に引き起こす。湿式現像は溶解度およびクラスタサイズによって限定されるが、乾式現像は溶解度およびクラスタサイズによって限定されない。湿式現像は、乾式現像が回避するパターン崩壊および層間剥離の問題をより起こしやすい。加えて、全乾式処理動作を用いることにより、周囲空気または周囲空気に含まれる微量汚染物質への曝露、およびそれらによる汚染なしに、相互接続された真空処理チャンバ内での統合を容易にすることができる。例えば、露光領域がさらなる架橋を受けるPEB熱処理は、現像と同じチャンバ内で行われてもよいが、PEB熱処理は別のチャンバで実施されてもよいことが理解されるであろう。
【0105】
現像プロセスは、液相または気相で現像化学物質を送給することによって行うことができる。いくつかの実施形態では、乾式現像プロセスは、HF、HCl、HBr、またはHIなどのハロゲン化水素含有乾式現像化学物質を流しつつ穏やかなプラズマ(高圧、低電力)または熱プロセスのいずれかを使用することによって行うことができる。例えば、乾式現像は、HClまたはHBrなどの乾式現像化学物質を使用する熱プロセスで実行することができる。いくつかの実施形態では、ハロゲン化水素含有化学物質は、非露光材料を迅速に除去することができ、プラズマベースのエッチングプロセス、例えば従来のエッチングプロセスによって下層に転写することができる露出膜のパターンを残す。
【0106】
熱現像プロセスでは、基板は、プロセスチャンバ(例えば、オーブン)内で現像化学物質(例えば、ルイス酸)に曝露される。いくつかの実施形態では、真空ラインが圧力制御のためにプロセスチャンバに結合され、現像化学物質ラインが現像化学物質をプロセスチャンバに送給するためにプロセスチャンバに結合されてもよい。プロセスチャンバは、基板温度制御のためにプロセスチャンバ内の基板支持体に結合されたヒータなど、温度制御のための1つまたは複数のヒータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ内部は、有機ポリマーまたは無機コーティングなどの耐食性膜でコーティングすることができる。1つのそのようなコーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、例えば、Teflon 1Mである。そのような材料は、プラズマ曝露による除去のリスクなしに本開示の熱プロセスで使用することが可能である。
【0107】
熱現像プロセスでは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性が最適化された温度で現像化学物質に曝露される。温度が低いとエッチング選択性におけるコントラストが増加し、温度が高いとエッチング選択性におけるコントラストが減少し得る。いくつかの実施形態では、温度は、約-60℃~約120℃、約-20℃~約60℃、または約-20℃~約20℃、例えば約-10℃であってもよい。チャンバ圧力は調節することが可能であり、チャンバ圧力は、現像中の露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性に影響を与えることがある。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は比較的低く、希釈を伴わない場合があり、チャンバ圧力は、約0.1mTorr~約300mTorr、約0.2mTorr~約100mTorr、または約0.5mTorr~約50mTorrであってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は、約20mTorr~約800mTorr、または約20mTorr~約500mTorr、例えば約300mTorrであってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は高流量で比較的高く、希釈を伴う場合があり、チャンバ圧力は、約100Torr~約760Torr、または約200Torr~約760Torrであってもよい。反応剤の流量は調節することが可能であり、反応剤の流れは、現像中の露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性に影響を与えることがある。いくつかの実施形態では、反応剤の流れは、約50sccm~約2000sccm、約100sccm~約2000sccm、または約100sccm~約1000sccm、例えば約500sccmであってもよい。高流量の場合、反応剤の流れは、約1L~約10Lであってもよい。露光の持続時間は、熱現像プロセスで調節することが可能である。露光の持続時間は、要因の中でもとりわけ、除去することが望ましいレジストの量、現像化学物質、レジストにおける架橋量、ならびにレジストの組成および性質に依存し得る。いくつかの実施形態では、露光の持続時間は、約5秒~約5分、約10秒~約3分、または約10秒~約1分であってもよい。
【0108】
熱現像プロセスは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを気相または液相中の特定のハロゲン化物含有化学物質に曝露することができる。いくつかの実施形態では、現像化学物質には、ハロゲン化水素、水素およびハロゲンガス、三塩化ホウ素、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの混合物が挙げられる。ハロゲン化水素は、限定はしないが、HF、HCl、HBr、およびHIを含むことができる。例えば、ハロゲン化水素は、HClまたはHBrとすることができる。水素およびハロゲンガスは、限定はしないが、F2、Cl2、Br2、またはI2と混合された水素ガス(H2)を含むことができる。三塩化ホウ素(BCl3)を使用して、前述のハロゲン化水素または水素およびハロゲンガスのいずれかと組み合わせてもよい。有機ハロゲン化物は、限定はしないが、CxHyFz、CxHyClz、CxHyBrz、およびCxHyIzを含むことができ、x、y、およびzは、0以上の値である。ハロゲン化アシルは、限定はしないが、CH3COF、CH3COCl、CH3COBr、およびCH3COIを含むことができる。ハロゲン化カルボニルは、限定はしないが、COF2、COCl2、COBr2、およびCOI2を含むことができる。ハロゲン化チオニルは、限定はしないが、SOF2、SOCl2、SoBr2、およびSOI2を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハロゲン化物含有化学物質は、He、Ne、Ar、Xe、およびN2などの不活性ガス/キャリアガスの有無にかかわらず流すことが可能である。
【0109】
半導体デバイスの形成において、様々な層が選択的にエッチングされ得る。原子層エッチングを使用して、高い選択性のエッチングを提供することが可能である。原子層エッチング(ALE)では、循環プロセスが提供される。循環プロセスは、エッチング層の一部を修正する第1のステップと、エッチング層の修正された部分を除去する第2のステップとを有し得る。そのようなALEは、自己制限プロセスを使用してエッチング層の一部を修正することができる。自己制限プロセスは、自己制限層を形成するエッチング層のいくつかの単層を修正することが可能である。そのような場合、エッチング層の修正された部分の除去は、わずかな数だけエッチング層の原子層を除去し得る。結果として、エッチング層の実質的な部分をエッチングするために多くのサイクルが必要となる。各サイクルは、長さが12秒を超える場合がある。結果として、ALEプロセスは、エッチング層の実質的な部分をエッチングするために長い時間がかかる可能性がある。
【0110】
アモルファスカーボンなどの炭素含有エッチング層をエッチングするために使用されるALEプロセスは、低バイアス電圧を使用する。そのようなプロセスでは、より高いバイアスによって引き起こされるスパッタリングを防止または低減しながらALEを行うために、低バイアス電圧を数秒間にわたって印加することができる。低バイアスを使用するこのようなプロセスに対する欠点のいくつかは、そのようなALEプロセスが遅く、ALEプロセスについての低バイアス下のイオンの指向性が高くないことである。イオンの指向性が高くないため、得られるフィーチャは高さ対幅のアスペクト比が高くない。
【0111】
原子層エッチングプロセスは、2020年2月18日に発行されたKanarikによる「Designer Atomic Layer Etching」と題する米国特許第10,566,212号、2020年9月1日に発行されたYangらによる「High Energy Atomic Layer Etching」と題する米国特許第10,763,083号、2021年1月2日に公開されたYangらによる「Atomic Layer Etching and Smoothing of Refractory Metals and Other High Surface Binding Energy Materials」と題する米国特許出願公開第2021/0005425号、2020年11月5日に公開されたYangらによる「Atomic Layer Etching for Subtractive Metal Etch」と題する国際公開第2020/223152号、および2022年3月22日に出願された「Fast Atomic Layer Etch」と題する米国仮特許出願番号第63/322,535号に記載されており、これらはすべて、あらゆる目的のために参照により組み込まれる。
【0112】
熱現像プロセスは、プラズマなしで行うことが可能である。非プラズマの熱手法を適用することによって、複数のウエハを低コストの熱真空チャンバ/オーブン内で同時にバッチ現像することができるため、生産性を大幅に改善することができる。しかし、いくつかの実施形態では、熱現像プロセスの後にプラズマへの曝露が続く場合がある。後続のプラズマへの曝露は、脱着、デスカム、平滑化、または他の処理動作のために行われてもよい。
【0113】
プラズマ現像プロセスでは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、1つまたは複数のガスのラジカル/イオンを含む現像化学物質に曝露される。半導体基板を処理するためのプロセスチャンバは、プラズマ生成チャンバであってもよいし、プロセスチャンバから離れたプラズマ生成チャンバに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、乾式現像がリモートプラズマによって行われてもよい。プラズマ生成チャンバは、当技術分野で知られている機器および技法を用いる、誘導結合プラズマ(ICP)リアクタ、トランス結合プラズマ(TCP)リアクタ、または容量結合プラズマ(CCP)リアクタであってもよい。電磁場が1つまたは複数のガスに対して作用し、プラズマ生成チャンバ内にプラズマを発生させる。リモートプラズマからのイオンおよび/またはラジカルは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストと相互作用し得る。いくつかの実施形態では、真空ラインが圧力制御のためにプロセスチャンバに結合され、現像化学物質ラインが1つまたは複数のガスをプラズマ生成チャンバに送給するためにプラズマ生成チャンバに結合されてもよい。プロセスチャンバは、基板温度制御のためにプロセスチャンバ内の基板支持体に結合されたヒータなど、温度制御のための1つまたは複数のヒータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ内部は、有機ポリマーまたは無機コーティングなどの耐食性膜でコーティングすることができる。1つのそのようなコーティングは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、例えば、Teflon 1Mである。そのような材料は、プラズマ曝露による除去のリスクなしに本開示の熱プロセスで使用することが可能である。
【0114】
プラズマ現像プロセスでは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストは、露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性が最適化された条件下でリモートプラズマに曝露される。条件は、穏やかなプラズマを生成するために最適化することができ、穏やかなプラズマは、高圧および低電力によって特徴付けられ得る。チャンバ圧力は調節することが可能であり、チャンバ圧力は、現像中の露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性に影響を与えることがある。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は、約5mTorr以上、または約15mTorr以上であってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は高流量で比較的高く、希釈を伴う場合があり、チャンバ圧力は、約100Torr~約760Torr、または約200Torr~約760Torrであってもよい。RF電力レベルは調節することが可能であり、RF電力は、エッチング選択性、粗さ、デスカム、および現像の他の特性に影響を及ぼすことがある。いくつかの実施形態では、RF電力は、約1000W以下、約800W以下、または約500W以下であってもよい。温度は調節することが可能であり、温度は、エッチング選択性などの現像の様々な側面に影響を与えることがある。いくつかの実施形態では、温度は、約-60℃~約300℃、約0℃~約300℃、または約30℃~約120℃であってもよい。ガス流量は調節することが可能であり、ガス流は、現像中の露光領域と非露光領域との間のエッチング選択性に影響を与えることがある。いくつかの実施形態では、ガス流量は、約50sccm~約2000sccm、約100sccm~約2000sccm、または約200sccm~約1000sccm、例えば約500sccmである。露光の持続時間は、プラズマ現像プロセスで調節することが可能である。露光の持続時間は、要因の中でもとりわけ、除去することが望ましいレジストの量、現像化学物質、レジストにおける架橋量、ならびにレジストの組成および性質に依存し得る。いくつかの実施形態では、露光の持続時間は、約1秒~約50分、約3秒~約20分、または約10秒~約6分であってもよい。
【0115】
プラズマ現像プロセスは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを特定のハロゲン化物含有ガスのラジカルに曝露することができる。いくつかの実施形態では、ラジカルは、リモートプラズマ源から生成される。例えば、プラズマ現像は、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストをリモートプラズマ源から生成された水素およびハロゲン化物ガスのラジカルに曝露することができる。いくつかの実施形態では、ハロゲン化物含有ガスには、ハロゲン化水素、水素およびハロゲンガス、三塩化ホウ素、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの混合物が挙げられる。ハロゲン化水素は、限定はしないが、フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、およびヨウ化水素(HI)を含むことができる。例えば、ハロゲン化水素は、HClまたはHBrであってもよい。水素およびハロゲンガスは、限定はしないが、フッ素ガス(F2)、塩素ガス(Cl2)、臭素ガス(Br2)、またはヨウ素ガス(I2)と混合された水素ガス(H2)を含むことができる。有機ハロゲン化物は、限定はしないが、CxHyFz、CxHyClz、CxHyBrz、およびCxHyIzを含むことができ、x、y、およびzは、0以上の値である。ハロゲン化アシルは、限定はしないが、CH3COF、CH3COCl、CH3COBr、およびCH3COIを含むことができる。ハロゲン化カルボニルは、限定はしないが、COF2、COCl2、COBr2、およびCOI2を含むことができる。ハロゲン化チオニルは、限定はしないが、SOF2、SOCl2、SoBr2、およびSOI2を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハロゲン化物含有ガスは、He、Ne、Ar、Xe、およびN2などの不活性ガス/キャリアガスの有無にかかわらず流すことが可能である。
【0116】
プラズマ活性化に加えて、またはプラズマ活性化に代えて、乾式現像プロセスにおける1つまたは複数のガスの活性化は、光活性化によって発生し得る。いくつかの実施形態では、光活性化は、紫外(UV)放射線への曝露によって達成することができる。例えば、プロセスチャンバは、UV放射線を生成するように構成されたUVランプなどのランプを含んでもよい。1つまたは複数のガスをUV放射線に曝露することにより、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストの乾式現像に使用することができる1つまたは複数のガスのラジカルを生成することができる。UV放射線への1つまたは複数のガスの曝露は、フォトパターニングされたレジストをUV放射線に曝露することなく行うことができる。言い換えれば、フォトパターニングされたレジストは、UVランプからは見えない。したがって、UVランプは、プロセスチャンバから離れていてもよいし、フォトパターニングされたレジストがUV放射線に曝露されることを回避するように位置決めされてもよい。
【0117】
熱現像、プラズマ現像、および光活性化現像の前述の方法は、互いに組み合わせてもよいことが理解されるであろう。そのような現像方法は、同時にまたは順次適用することができる。現像方法は、液相または気相で乾式現像化学物質を流しながら適用することができ、この場合、乾式現像化学物質は、式RxZyの化合物を含むことができ、R=B、Al、Si、C、S、SOであり、x>0、Z=Cl、H、Br、F、CH4、およびy>0である。現像はポジ型またはネガ型をもたらし得、RxZy種が非露光材料または露光材料のいずれかを選択的に除去し、マスクとして露光または非露光の対応物を残す。
【0118】
上述のように、乾式現像中のエッチング選択性は、調節可能なプロセス条件の中でもとりわけ、温度、圧力、ガス流、ガス組成、およびプラズマ電力などのプロセス条件を制御することによって調節可能である。単一のステップまたは複数のステップでエッチング選択性を調節することにより、所望のパターニングされた特性を達成することができる。いくつかの実施形態では、乾式現像中のエッチング選択性は1つまたは複数のステップにわたって調節され、これによりEUVレジストプロファイルに影響を与える。より具体的には、EUVレジストプロファイルにおけるテーパ量または凹角は、1つまたは複数のステップにわたって異なるエッチング選択性の現像化学物質を適用することによって制御することができる。デスカム、フォトレジスト再加工、硬化、平滑化、および洗浄動作もまた、調節可能なエッチング選択性に従って調節することが可能である。
【0119】
図1は、いくつかの実施形態による、フォトレジストを堆積および現像するための例示的な方法のフロー図を示す。プロセス100の動作は、異なる順序で、および/または異なる、より少ない、もしくは追加の数の動作で実施されてもよい。プロセス100の1つまたは複数の動作は、
図7~
図10のいずれか1つに記載された装置を使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、プロセス100の動作は、少なくとも部分的に、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアに従って実装されてもよい。
【0120】
プロセス100の動作102において、フォトパターニングされた金属含有レジストが設けられる。レジストは、気相堆積プロセスなどの乾式堆積プロセスによって、またはスピンオン堆積プロセスなどの湿式プロセスによって堆積され得る。
【0121】
フォトレジストは、金属含有EUVレジストであってもよい。EUV感受性金属または金属酸化物含有膜は、湿式(例えば、スピンオン)または乾式(例えば、CVD)堆積技法を含む任意の適切な技法によって半導体基板上に堆積され得る。例えば、記載のプロセスは、有機スズ酸化物に基づくEUVフォトレジスト組成について実証されており、市販のスピンコート可能な配合物と、以下でさらに説明される乾式真空堆積技法を使用して適用される配合物の両方に適用可能である。
【0122】
半導体基板は、フォトリソグラフィ処理、特に集積回路および他の半導体デバイスの生産に適した任意の材料構造を含むことができる。いくつかの実施形態では、半導体基板は、ケイ素ウエハである。半導体基板は、不規則な表面トポグラフィを有するフィーチャ(「下層フィーチャ」)がその上に形成されたケイ素ウエハであってもよい。本明細書で言及される場合、「表面」は、本開示の膜が堆積される表面、または処理中にEUVに露光される表面である。下層フィーチャは、本開示の方法を行う前の処理中、材料が(例えば、エッチングによって)除去された領域、または材料が(例えば、堆積によって)追加された領域を含み得る。そのような事前処理には、本開示の方法、または2つ以上のフィーチャの層が基板上に形成される反復プロセスにおける他の処理方法が挙げられ得る。
【0123】
EUV感受性薄膜を半導体基板上に堆積することができ、そのような膜は、その後のEUVリソグラフィおよび処理のためのレジストとして動作可能である。そのようなEUV感受性薄膜は、EUVに露光されると、低密度のM-OH富化材料中の金属原子に結合した嵩高いペンダント置換基の喪失などの変化を受け、より高密度のM-O-M結合金属酸化物材料への架橋を可能にする材料を含む。EUVパターニングを通じて、非露光エリアと比較して物理的または化学的性質が変化した膜のエリアが形成される。これらの性質は、非露光エリアもしくは露光エリアのいずれかを溶解するため、または露光エリアもしくは非露光エリアのいずれかに材料を選択的に堆積するためなど、後続の処理で利用することができる。いくつかの実施形態では、非露光膜は、そのような後続の処理が実施される条件下で露光膜よりも疎水性の高い表面を有する。例えば、材料の除去は、膜の化学組成、密度、および架橋の違いを利用することによって実施されてもよい。除去は、以下でさらに説明されるように、湿式処理または乾式処理によって行うことができる。
【0124】
薄膜は、様々な実施形態において、有機金属材料、例えば酸化スズを含む有機スズ材料、または他の金属酸化物材料/部分である。有機金属化合物は、有機金属前駆体と逆反応剤の気相反応で作製され得る。様々な実施形態において、有機金属化合物は、嵩高いアルキル基またはフルオロアルキル基を有する有機金属前駆体の特定の組み合わせを逆反応剤と混合し、気相中で混合物を重合させることにより形成され、半導体基板上に堆積する低密度のEUV感受性材料を発生させる。
【0125】
様々な実施形態において、有機金属前駆体は、気相反応に耐えることができる各金属原子上に少なくとも1つのアルキル基を含むが、金属原子に配位した他の配位子またはイオンは逆反応剤によって置換され得る。有機金属前駆体は、以下の式の有機金属前駆体を含む:
MaRbLc
(式1)
式中、Mは、高いパターニング放射線吸収断面を有する要素であり、Rは、CnH2n+1などのアルキルであり、好ましくはn≧2であり、Lは、逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、a≧1、b≧1、およびc≧1である。
【0126】
様々な実施形態において、Mは、1×107cm2/モル以上の原子吸収断面を有する。Mは、例えば、スズ、ハフニウム、テルル、ビスマス、インジウム、アンチモン、ゲルマニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、Mは、スズである。Rは、例えば、式CnFxH(2n+1)を有するようにフッ素化されてもよい。様々な実施形態において、Rは、少なくとも1つのベータ水素またはベータフッ素を有する。例えば、Rは、エチル、i-プロピル、n-プロピル、t-ブチル、i-ブチル、n-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、t-ペンチル、sec-ペンチル、およびそれらの混合物からなる群から選択され得る。Lは、アミン(ジアルキルアミノ、モノアルキルアミノなど)、アルコキシ、カルボキシレート、ハロゲン、およびそれらの混合物からなる群から選択される部分など、逆反応剤によって容易に置換されてM-OH部分を生成する任意の部分であってもよい。
【0127】
有機金属前駆体は、多種多様な候補金属有機前駆体のいずれかであってもよい。例えば、Mがスズである場合、そのような前駆体には、t-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ、i-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ、n-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ、sec-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ、i-プロピル(トリス)ジメチルアミノスズ、n-プロピルトリス(ジメチルアミノ)スズ、エチルトリス(ジメチルアミノ)スズ、および類似のアルキル(トリス)(t-ブトキシ)スズ化合物、例えばt-ブチルトリス(t-ブトキシ)スズが挙げられる。いくつかの実施形態では、有機金属前駆体は、部分的にフッ素化される。
【0128】
逆反応剤は、化学結合を介して少なくとも2つの金属原子を連結するために、反応性部分、配位子、またはイオン(例えば、上記の式1のL)を置換する能力を有する。逆反応剤には、水、過酸化物(例えば、過酸化水素)、ジヒドロキシまたはポリヒドロキシアルコール、フッ素化ジヒドロキシまたはポリヒドロキシアルコール、フッ素化グリコール、および他のヒドロキシル部分の源が挙げられ得る。様々な実施形態において、逆反応剤は、隣接する金属原子間に酸素ブリッジを形成することによって有機金属前駆体と反応する。他の潜在的な逆反応剤には、硫黄ブリッジを介して金属原子を架橋することができる硫化水素および二硫化水素が挙げられる。
【0129】
薄膜は、有機金属前駆体および逆反応剤に加えて任意選択の材料を含み、EUVに対する膜の感度を修正する、または耐エッチング性を強化するなど、膜の化学的もしくは物理的性質を修正することができる。そのような任意選択の材料は、半導体基板上への堆積前、薄膜の堆積後、またはその両方における気相形成中のドーピングなどによって導入されてもよい。いくつかの実施形態では、穏やかなリモートH2プラズマを導入することで一部のSn-L結合をSn-Hで置換することができ、これによりEUV下でのレジストの反応性を高めることができる。
【0130】
様々な実施形態において、EUVパターニング可能な膜は、当技術分野で知られている気相堆積機器およびプロセスを使用して作製され、半導体基板上に堆積される。そのようなプロセスでは、重合有機金属材料が気相で、または半導体基板の表面上にin situで形成される。適切なプロセスには、例えば、化学気相堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、ならびにCVD成分を用いたALD、例えば金属前駆体および逆反応剤が時間または空間のいずれかで分離される不連続なALD様プロセスが挙げられる。
【0131】
一般に、方法は、有機金属前駆体の蒸気流を逆反応剤の蒸気流と混合して重合有機金属材料を形成することと、有機金属材料を半導体基板の表面上に堆積することとを含む。いくつかの実施形態では、複数の有機金属前駆体が蒸気流に含まれる。いくつかの実施形態では、複数の逆反応剤が蒸気流に含まれる。当業者には理解されるように、プロセスの混合および堆積の態様は、実質的に連続したプロセスにおいて同時に行うことが可能である。
【0132】
例示的な連続CVDプロセスでは、別々の入口経路において、有機金属前駆体および逆反応剤の源の2つ以上のガス流がCVD装置の堆積チャンバに導入され、そこでそれらが混合して気相中で反応し、(例えば、金属-酸素-金属結合形成を介して)凝集ポリマー材料を形成する。ガス流は、例えば、別々の注入入口またはデュアルプレナムシャワーヘッドを使用して導入することができる。装置は、有機金属前駆体および逆反応剤の流れがチャンバ内で混合され、それにより有機金属前駆体および逆反応剤が反応して重合有機金属材料を形成することができるように構成される。本技術の機構、機能、または有用性を限定することなく、このような気相反応からの生成物は、金属原子が逆反応剤によって架橋されるにつれて分子量が重くなり、次いで凝縮されるか、場合によっては半導体基板上に堆積されると考えられている。様々な実施形態において、嵩高いアルキル基の立体障害は、高密度に充填されたネットワークの形成を防止し、滑らかで非晶質の低密度膜を発生させる。
【0133】
CVDプロセスは、一般に、10ミリTorr~10Torrなどの減圧で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、0.5~2Torrで行われる。いくつかの実施形態では、半導体基板の温度は、反応剤の流れの温度以下である。例えば、基板温度は、0℃~250℃、または周囲温度(例えば、23℃)~150℃であり得る。様々なプロセスにおいて、基板上への重合有機金属材料の堆積は、表面温度に反比例する速度で発生する。
【0134】
いくつかの実施形態では、EUVパターニング可能な膜は、当技術分野で知られている湿式堆積機器およびプロセスを使用して作製され、半導体基板上に堆積される。例えば、有機金属材料は、半導体基板の表面上にスピンコーティングによって形成される。
【0135】
半導体基板の表面上に形成されたEUVパターニング可能な膜の厚さは、表面特性、使用される材料、および処理条件に従って変化し得る。様々な実施形態において、膜厚は、0.5nm~100nmの範囲であり得、EUVパターニングの条件下でEUV光の大部分を吸収するのに十分な厚さであり得る。EUVパターニング可能な膜は、30%以上の吸収に対応することができ、それによってEUVパターニング可能な膜の底部に向かって利用可能なEUV光子が大幅に少なくなる。EUV吸収が高いと、EUV露光膜の底部と比較して、EUV露光膜の上部付近での架橋および緻密化が多くなる。架橋が不十分である場合、湿式現像ではレジストがリフトオフまたは崩壊しやすくなる可能性があるが、乾式現像ではそのようなリスクは存在しない。全乾式リソグラフィ手法は、より不透明なレジスト膜によるEUV光子のより効率的な利用を容易にすることができる。EUV光子の効率的な利用は、全体の吸収率がより高いEUVパターニング可能な膜で行われ得るが、場合によっては、EUVパターニング可能な膜が約30%未満であり得ることが理解されるであろう。比較のために、大部分の他のレジスト膜の最大全体吸収率は30%未満(例えば、10%以下、または5%以下)であるため、レジスト膜の底部におけるレジスト材料は十分に露光される。いくつかの実施形態では、膜厚は、10nm~40nm、または10nm~20nmである。本開示の機構、機能、または有用性を限定することなく、当技術分野の湿式スピンコーティングプロセスとは異なり、本開示のプロセスは、基板の表面接着性質に対してほとんど制限がなく、したがって多種多様な基板に適用することができると考えられている。さらに、上述のように、堆積膜は、表面フィーチャに密接に適合し、そのようなフィーチャを「埋める」あるいは平坦化することなく、下層のフィーチャを有する基板などの基板の上にマスクを形成する際に利点を提供することができる。
【0136】
図1に戻ると、動作104において、フォトパターニングされた金属含有レジストは、エッチャントのパルスに曝露される。本明細書で使用されるパルスとは、指定された期間における特定の量のガス流を指す。いくつかの実施形態では、エッチャントパルス持続時間は、約1~約120秒である。いくつかの実施形態では、エッチャントパルス持続時間は、約5~約30秒である。いくつかの実施形態では、エッチャントパルス持続時間は、約1~約20秒である。いくつかの実施形態では、エッチャント流量は、約50~約3,000sccmである。
【0137】
いくつかの実施形態では、動作104は熱プロセスであり、エッチャントは、ガスの形態でプロセスチャンバに送給される。他の実施形態では、エッチャントは、プラズマの形態でプロセスチャンバに送給されてもよい。エッチャントプラズマは、電子、陽イオン、中性種、ラジカル、および他のプラズマ種などの反応種を含むことができる。いくつかの実施形態では、エッチャントは、臭化水素もしくは塩化水素などのハロゲン化物エッチャント、または水素と塩素(Cl2)もしくは水素と臭素(Br2)などの水素とハロゲンの混合物である。
【0138】
動作104は、BCl3(三塩化ホウ素)または他のルイス酸などの乾式現像エッチャントを流しつつ穏やかなプラズマ(高圧、低電力)または熱プロセスのいずれかを使用することによって行うことができる。いくつかの実施形態では、BCl3は、非露光材料を迅速に除去することができ、プラズマベースのエッチングプロセス、例えば従来のエッチングプロセスによって下層に転写することができる露出膜のパターンを残す。
【0139】
プラズマプロセスは、当技術分野で知られている機器および技法を用いる、トランス結合プラズマ(TCP)、誘導結合プラズマ(ICP)、または容量結合プラズマ(CCP)を含む。例えば、プロセスは、>5mT(例えば、>15mT)の圧力、<1000W(例えば、<500W)の電力レベルで行われ得る。温度は0~300℃(例えば、30~120℃)、流量100~1000標準立方センチメートル毎分(sccm)、例えば、約500sccm、1~3000秒(例えば、10~600秒)であり得る。
【0140】
熱現像プロセスでは、基板は、真空チャンバ(例えば、オーブン)内で乾式現像化学物質(例えば、ルイス酸)に曝露される。適切なチャンバは、真空ラインと、乾式現像化学物質ガス(例えば、BCl3)ラインと、温度制御のためのヒータとを含むことができる。いくつかの実施形態では、チャンバ内部は、有機ポリマーまたは無機コーティングなどの耐食性膜でコーティングすることができる。1つのそのようなコーティングは、ポリテトラフルオロエチレン((PTFE)、例えば、Teflon 1M)である。そのような材料は、プラズマ曝露による除去のリスクなしに本技術の熱プロセスで使用することが可能である。
【0141】
エッチャントパルス中、プロセスチャンバの圧力は、いくつかの実施形態では約5mTorr~約1Torrであってもよい。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ内の台座温度は、エッチャントパルス中に約-60℃~約120℃であってもよい。さらに、ガス流、水素対ハロゲン比、圧力、温度、またはRF電力を調整することによって、非露光フォトレジストとEUV露光フォトレジストとの間のエッチング選択性を5:1から50:1超まで調節することができる。
【0142】
動作106において、いくつかの実施形態では、エッチャントへの曝露後にプロセスチャンバを通して不活性キャリアガスを流すことによって、任意選択のパージが実施される。パージガスまたはキャリアガスは、エッチャントと反応しないように選択される。ヘリウム、アルゴン、窒素、またはそれらの組み合わせなどのガスを利用することが可能である。
【0143】
動作108において、動作104でエッチングされたレジストは、酸化剤のパルスで洗浄される。酸化剤は、レジスト上に望ましくないエッチストップを形成する、エッチャントパルス中に形成される場合がある不揮発性副生成物を除去するために使用される。不揮発性副生成物は耐エッチング性残留物であり、さらなる処理を妨げる可能性がある。いくつかの実施形態では、不揮発性副生成物は、非露光フォトレジストの底部にある。酸化剤を用いた処理により不揮発性副生成物が揮発性になり、さらなるエッチングが可能になり得る。
【0144】
酸化剤は、酸素、オゾン、過酸化水素、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、硝酸、二酸化硫黄、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組み合わせであってよい。いくつかの実施形態では、酸化剤は、空気、水および酸素、または塩素(Cl2)である。
【0145】
いくつかの実施形態では、動作108は熱プロセスであり、酸化剤は、ガスの形態でプロセスチャンバに送給される。他の実施形態では、酸化剤は、プラズマの形態でプロセスチャンバに送給されてもよい。エッチャントプラズマは、電子、陽イオン、中性種、ラジカル、および他のプラズマ種などの反応種を含むことができる。
【0146】
いくつかの実施形態では、動作108は、動作104よりも高い温度で行われる。高温は、高温ガスとして酸化剤を送給することによって、またはプロセスチャンバ内の台座を動作104に利用される第1の温度よりも高い第2の温度に加熱することによって達成することが可能である。高温ガスとして送給される場合、ガスの温度は、約50℃~約250℃であってもよい。プロセスチャンバの台座が酸化剤パルスのために加熱される場合、台座は、約20℃~約150℃の温度に加熱されてもよい。
【0147】
動作108において、酸化剤は、特定の流量で特定の持続時間にわたってパルスとして送給される。パルスの持続時間は、約1~約60秒であってもよい。酸化剤とエッチャントの比は、1:1であってもよい。いくつかの実施形態では、酸化剤流量は、約50~約3,000sccmである。
【0148】
動作108および動作104は、時間的に別々のパルスであり、時間的に分離されたパルスを意味する。動作104におけるエッチャントのパルスおよびプロセスチャンバに送給される酸化剤のパルスは、1サイクルである。サイクル114は、完全に副生成物を除去するために、所望の回数だけ繰り返すことができる。加えて、各サイクルに対するエッチャントおよび酸化剤の送給は同じパルス持続時間を有してもよいし、指定されたサイクル数の後にパルス持続時間を変えてもよい。任意選択のアルゴンパージを伴う例示的なエッチャントHBrおよび例示的な酸化剤Cl
2のパルスシーケンスのタイミングと、温度との関係が
図2にグラフで示されている。
【0149】
図1に戻ると、動作110において、いくつかの実施形態では、プロセスチャンバを通して不活性キャリアガスを流すことによって、動作104および動作108の1サイクルの後に任意選択のパージを実施することができる。パージガスまたはキャリアガスは、エッチャントと反応しないように選択される。ヘリウム、アルゴン、窒素、またはそれらの組み合わせなどのガスを利用することが可能である。任意選択のパージがサイクルの後に利用される場合、次のサイクルは、116で示されるようにエッチャントへの曝露から始まる。
【0150】
動作112において、レジストマスクが形成される。プラズマは、露光されたフォトレジストの凝固を助けるために利用することができる。
【0151】
場合によっては、現像後に残留物またはスカムが残ることがある。残留物は、スピンコーティング技法によって適用されるものを含む、均質性の低いEUVレジスト配合物中の遅いエッチング成分から生じる場合がある。そのようなスカムは高濃度の金属を含む場合があり、これは後続のパターン転写中に問題となることがある。
【0152】
追加的または代替的に、現像後、現像されたパターンでエッチングされたフィーチャの側壁上に粗さが形成される場合がある。この一部は、レジストが露光されないままであるべきエリアで部分的または完全に材料が露光される、またはその逆の結果となる光の確率論的または非最適なガウス分布に起因することがある。
【0153】
いくつかの実施形態では、乾式現像は、デスカム/平滑化動作を伴ってもよい。いくつかの実施形態では、デスカムおよび平滑化動作は、不活性ガスプラズマ脱着動作であり得る。例えば、不活性ガスプラズマ脱着動作は、ヘリウムプラズマ脱着動作であってもよい。不活性ガスプラズマ脱着動作は、乾式現像後に実施することも、乾式現像と繰り返して実施することも可能である。
【0154】
様々な実施形態は、気相堆積、EUVリソグラフィパターニング、および乾式現像によるすべての乾式動作を組み合わせることを含む。様々な他の実施形態は、湿式処理動作と乾式処理動作の組み合わせを含み、例えば、スピンオンEUVフォトレジスト(湿式プロセス)は、本明細書に記載のような乾式現像または他の湿式または乾式プロセスと組み合わせることができる。ベベル洗浄および裏面洗浄、チャンバ洗浄、デスカム、平滑化、ならびに膜特性を修正および強化するための硬化、ならびにフォトレジスト再加工処理などの様々な堆積後(または塗布後)プロセスもまた、説明される。
【0155】
図3A~
図3Cは、本明細書に記載の方法の特定の実施形態のいくつかのパラメータについてのグラフ図である。
図3Aは、酸化剤が存在しない場合、エッチストップが発生し、最初の厚さ25nmのEUV非露光層の残留厚さが10nmであることを実証している。Cl
2酸化剤のパージ温度が高いほど、副生成物の除去に効果的である。
【0156】
図3Bは、周期的乾式現像プロセスにおけるCl
2酸化剤パルスと組み合わせて、20℃のプロセス温度においてより多くのサイクル数でHBrエッチャントのより短いパルスが副生成物のより多くの除去をもたらすことを示している。
【0157】
図3Cは、周期的乾式現像プロセスにおけるHBrエッチャントパルスと組み合わせて、40℃のプロセス温度においてCl
2酸化剤のパージ時間を長くすると、残留厚さを減少させるのにより効果的であることを示している。
【0158】
図4は、パターン化されたフォトレジスト表面の走査型電子顕微鏡画像を示し、エッチャントのみを利用する従来の乾式現像と、エッチャントと酸化剤の連続した交互パルスによる周期的乾式現像プロセスを比較している。HBrエッチャントは、500sccmの流量、300mTorrの圧力、および20℃の温度のプロセス条件下で利用された。5サイクルの周期的乾式現像プロセスを適用した後、開放エリアと密集エリアの両方におけるよりクリーンな非露光エリア、およびより良好なエッジ粗さが達成される。
【0159】
図5は、単一乾式現像プロセス(HBrエッチャントのみ)と周期的プロセスの限界を示している。25nmの非露光フォトレジスト膜について、エッチャントのみを利用した場合、エッチストップが15nm未満の残留厚さで発生する。対照的に、周期的プロセス(合計時間240秒)を利用すると、Cl
2または空気酸化剤のいずれかを用いることで非露光フォトレジスト膜がはるかに多く除去される。
【0160】
図6は、いくつかの実施形態による、フォトレジストを堆積および現像するための例示的な代替の方法のフロー図を示す。プロセス200の動作は、異なる順序で、および/または異なる、より少ない、もしくは追加の数の動作で実施されてもよい。プロセス200の1つまたは複数の動作は、
図7~
図10のいずれか1つに記載された装置を使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、プロセス200の動作は、少なくとも部分的に、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアに従って実装されてもよい。
【0161】
プロセス200の動作202において、フォトパターニングされた金属含有レジストが設けられる。
【0162】
動作204において、フォトパターニングされた金属含有レジストがエッチャントに曝露される。
【0163】
動作206において、エッチャントによる処理後、洗浄剤を利用して不揮発性副生成物を溶解する。いくつかの実施形態では、洗浄剤は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、硫化ジメチル、またはそれらの組み合わせなどの適切な極性溶媒であってもよい。いくつかの実施形態では、洗浄剤は、低表面張力の超臨界液体などの超臨界流体であってもよい。適切な液体には、限定はしないが、二酸化炭素、二酸化硫黄、ジメチルエーテル、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0164】
洗浄剤を用いた洗浄プロセス中、プロセスチャンバ内の台座の温度は、いくつかの実施形態では約10℃~約50℃である。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ圧力は、洗浄剤への曝露中に約5psi~約3,000psiである。
【0165】
動作208において、レジストマスクが形成される。露光されたフォトレジストを硬化し、表面粗さを改善し、かつスカムを除去するのを助けるためにプラズマを利用することが可能である。
【0166】
デスカムおよび平滑化動作のためのプロセス条件は、現像中または現像後に制御され得る。いくつかの実施形態では、反応剤の流れは、約50sccm~約1000sccm、または約100sccm~約500sccm、例えば約500sccmのHeであってもよい。いくつかの実施形態では、温度は、約-60℃~約120℃、約-20℃~約60℃、または約20℃~約40℃、例えば約20℃であってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ圧力は、約1mTorr~約300mTorr、約5mTorr~約100mTorr、約5mTorr~約20mTorr、例えば約10mTorrであってもよい。プラズマ電力は、イオンエネルギーが高い場合に比較的低くてもよい。いくつかの実施形態では、プラズマ電力は、約50W~約1000W、約100W~約500W、または約100W~約300W、例えば約300Wであってもよい。いくつかの実施形態では、ウエハバイアスは、約10V~約500V、約50V~約300V、例えば約200Vである。プラズマは、高RF周波数を使用して生成され得る。いくつかの実施形態では、RF周波数は、13.56MHzである。不活性ガスプラズマへの曝露の持続時間は、プラズマ曝露中のUV放射線への過剰な曝露を回避するために比較的短くてもよい。いくつかの実施形態では、曝露の持続時間は、約0.5秒~約5秒、約1秒~約3秒、例えば約2秒である。
【0167】
非露光レジスト残留物のデスカムおよび洗浄のための不活性ガスプラズマ処理は、露光レジストを硬化して凝固させるという付随的な利点を有し、それによって下層の基板をエッチングする後続の動作におけるそのハードマスク機能を強化することができる。このレジスト凝固は、EUV露光レジストを不活性ガスプラズマによって生成されるUV放射線に曝露することによって達成され、これはバイアスをオフにしてデスカム/平滑化が完了した後も継続することが可能である。デスカム/平滑化が必要ない、または実施されない場合、代わりに不活性ガスプラズマ硬化が実施されてもよい。
【0168】
いくつかの実施形態では、不活性ガスプラズマ脱着デスカムおよび平滑化は、湿式現像プロセスと共に使用することができる。湿式現像は非常に高い選択性を有し、明確なオン/オフ挙動を提示することが示されており、その結果、湿式現像プロセスでは「迷走」EUV光子によって露光されたエリアを除去することができなくなる。湿式現像プロセス後に残りの残留物が残り、それによりスカムが生じ、ラインエッジおよび幅が粗くなってしまう。興味深いことに、エッチング速度および選択性を複数のノブ(例えば、時間、温度、圧力、ガス/流量)に基づいて調節することができる乾式現像プロセスの調節可能性により、不活性ガスプラズマおよび/または乾式現像は、これらの部分的に露出した残留物を除去することによってデスカムおよび平滑金属含有レジストラインにさらに適用することができる。
【0169】
デスカムおよび平滑化動作は、湿式現像または乾式現像の後に実施されてもよい。
【0170】
装置
本開示の装置は、EUVレジストの現像のために構成される。装置は、堆積、ベベルおよび裏面洗浄、塗布後ベーク、EUV走査、露光後ベーク、フォトレジスト再加工、デスカム、平滑化、硬化、および他の動作などの他の処理動作用を実施するように構成することができる。いくつかの実施形態では、装置は、すべての乾燥動作を実施するように構成される。いくつかの実施形態では、装置は、すべての湿式動作を実施するように構成される。いくつかの実施形態では、装置は、湿式動作と乾式動作の組み合わせを実施するように構成される。装置は、同じプロセスチャンバ内に単一のウエハチャンバまたは複数のステーションを含むことができる。同じプロセスチャンバ内に複数のステーションがある場合、本開示で説明されるような様々な処理動作は、同じプロセスチャンバ内の異なるステーションで実施されてもよい。例えば、PEB熱処理をあるステーションで実施し、現像を別のステーションで実施することができる。
【0171】
EUVレジストの現像用に構成された装置は、基板支持体を有するプロセスチャンバを含む。装置は、圧力制御のためにプロセスチャンバに結合された真空ラインと、現像化学物質を送給するためにプロセスチャンバに結合された現像化学物質ラインとを含むことができる。いくつかの実施形態では、現像化学物質は、ハロゲン化物含有ガスまたはハロゲン化物含有ガスのラジカルを含む。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバは、プラズマ生成チャンバであるか、またはリモートプラズマ源として機能するプラズマ生成チャンバに結合される。プラズマ生成チャンバは、ICP、TCP、またはCCPリアクタであってもよい。装置は、温度制御のための1つまたは複数のヒータを含んでもよい。そのようなヒータは、プロセスチャンバ内および/または基板支持体内に設けることができる。
【0172】
いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ内部は、ポリマーまたは無機コーティングなどの耐食性膜でコーティングされる。一例では、プロセスチャンバ内部は、陽極酸化アルミナでコーティングされる。別の例では、プロセスチャンバ内部は、酸化イットリウム(Y2O3)でコーティングされる。
【0173】
いくつかの実施形態では、プロセスチャンバは、プラスチックなどの安価な材料で作製される。プロセスチャンバは、必ずしも金属またはセラミックで作製される必要はない。プラスチック材料は、現像中にハロゲン化物含有化学物質に耐えるのに十分であり得る。真空ラインおよび/または現像化学物質ラインは、プラスチックチャンバに結合することができる。
【0174】
いくつかの実施形態では、基板支持体は、半径方向成分および方位角成分を有する温度分布を使用して基板を処理するために使用され得る。基板支持体は、温度制御ゾーンの上の基板場所に近接して配置された複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含んでもよい。これにより、基板支持体における1つまたは複数のヒータが温度をより正確かつ局所的に制御することが可能になる。温度制御ゾーンは、所望の温度プロファイルを生成するために、長方形グリッド、六角形グリッド、または他の適切なパターンなどの予め定義されたパターンで配置することができる。いくつかの実施形態では、温度制御ゾーンは、方位角の不均一性または局所的なCDの不均一性を補正するために静電チャック内に空間的に配置され得る。
【0175】
いくつかの実施形態では、装置は、1つまたは複数のガスをプロセスチャンバに送給するためのシャワーヘッドをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、シャワーヘッドは、シャワーヘッド内でガスを主に隔離した状態に保ちながら、複数の別々のガスを反応エリアに供給することが可能である。シャワーヘッドは、複数のプレナム容積を含むことができる。これにより、化学物質の中でもとりわけ、前駆体ガス、キャリアガス、現像ガス、および洗浄ガスの隔離が可能になる。
【0176】
プロセスチャンバから水または水分を除去すると、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストと現像化学物質の反応を促進することが可能である。いくつかの実施形態では、副生成物である水蒸気を除去するために、コールドトラップをプロセスチャンバに結合してもよい。コールドトラップは、副生成物である水蒸気を液体または固体の形態に凝縮することができる。
【0177】
いくつかの実施形態では、装置は、レジスト硬化および脱ハロゲン化のために、UVランプなどのUV源および/またはIRランプなどのIR源をさらに含んでもよい。UV源および/またはIR源は、EUVレジストを硬化するために放射線への曝露を提供することができる。追加的または代替的に、UV源は、現像化学物質の光活性化を支援してもよい。追加的または代替的に、UV源は、ハロゲンの除去を支援してもよい。ハロゲン残留物が半導体基板またはチャンバ表面上に形成される場合があり、これはUV曝露によって除去することができる。
【0178】
図7は、記載された乾式現像、洗浄、再加工、デスカム、および平滑化の実施形態の具現化に適した低圧環境を維持するためのプロセスチャンバ本体702を有するプロセスステーション700の一実施形態の概略図を図示する。複数のプロセスステーション700が、共通の低圧プロセスツール環境に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、プロセスステーション700の1つまたは複数のハードウェアパラメータ(以下で詳細に説明されるものを含む)は、1つまたは複数のコンピュータコントローラ750によってプログラム的に調整することができる。
【0179】
プロセスステーションは、クラスタツール内のモジュールとして構成することができる。
図10は、本明細書に記載の実施形態の実施に適した真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。そのようなクラスタプロセスツールアーキテクチャは、上述され、
図9および
図10を参照して以下でさらに説明されるように、レジスト堆積、レジスト露光(EUVスキャナ)、レジスト現像、およびエッチングモジュールを含むことができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、例えば乾式現像およびエッチングなど、特定の処理機能を同じモジュール内で連続して実施することができる。また、本開示の実施形態は、本明細書で説明するように、エッチングされる層または層スタック上に配置されたフォトパターニングされたEUVレジスト薄膜層を含むウエハを、EUVスキャナにおけるフォトパターニングに続いて乾式現像/エッチングチャンバに受け取り、フォトパターニングされたEUVレジスト薄膜層を乾式現像し、次にマスクとしてパターニングされたEUVレジストを使用して下層をエッチングするための方法および装置を対象とする。
【0181】
図7に戻ると、プロセスステーション700は、プロセスガスを分配シャワーヘッド706に送給するための反応剤送給システム701と流体連通する。反応剤送給システム701は、シャワーヘッド706に送給するプロセスガスをブレンドおよび/または調整するための混合容器704を含む。1つまたは複数の混合容器入口弁720は、混合容器704へのプロセスガスの導入を制御することができる。プラズマ曝露が使用される場合、プラズマは、シャワーヘッド706にも送給され得るか、またはプロセスステーション700で生成され得る。上記のように、少なくともいくつかの実施形態では、非プラズマ熱曝露が好まれる。
【0182】
図7は、混合容器704に供給される液体反応剤を気化するための任意選択の気化ポイント703を含む。いくつかの実施形態では、気化されてプロセスステーション700に送給される液体の質量流量を制御するために、液体流コントローラ(LFC)を気化ポイント703の上流に設けることができる。例えば、LFCは、LFCの下流に位置する熱質量流量計(MFM)を含み得る。次に、LFCのプランジャ弁は、MFMと電気的に通信する比例積分微分(PID)コントローラによって提供されるフィードバック制御信号に応答して調整され得る。
【0183】
シャワーヘッド706は、プロセスガスを基板712に向かって分配する。
図7に示す実施形態では、基板712は、シャワーヘッド706の下に位置し、台座708上に静止した状態で示されている。シャワーヘッド706は、任意の適切な形状を有してもよく、プロセスガスを基板712に分配するための任意の適切な数および配置のポートを有してもよい。
【0184】
いくつかの実施形では、台座708を上昇または下降させ、基板712を基板712とシャワーヘッド706との間の容積に露出させることができる。いくつかの実施形態では、台座の高さは、適切なコンピュータコントローラ750によってプログラム的に調整することができることが理解されよう。いくつかの実施形態では、シャワーヘッド706は、複数の温度制御部を有する複数のプレナム容積を有し得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、台座708は、ヒータ710を介して温度制御され得る。いくつかの実施形態では、台座708は、開示された実施形態に記載のように、HBrまたはHClなどのハロゲン化水素乾式現像化学物質へのフォトパターニングされたレジストの非プラズマ熱曝露中、0℃超~300℃以上、例えば50~120℃、例えば約65~80℃の温度に加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、台座708のヒータ710は、複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含むことができる。
【0186】
さらに、いくつかの実施形態では、プロセスステーション700についての圧力制御は、バタフライ弁718によって提供され得る。
図7の実施形態に示すように、バタフライ弁718は、下流の真空ポンプ(図示せず)によって提供される真空を絞る。しかし、いくつかの実施形態では、プロセスステーション700の圧力制御はまた、プロセスステーション1200に導入される1つまたは複数のガスの流量を変化させることによって調整することができる。
【0187】
いくつかの実施形態では、シャワーヘッド706の位置を台座708に対して調整し、基板712とシャワーヘッド706との間の容積を変化させることができる。さらに、台座708および/またはシャワーヘッド706の垂直位置は、本開示の範囲内の任意の適切な機構によって変化させてもよいことが理解されよう。いくつかの実施形態では、台座708は、基板712の配向を回転させるための回転軸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、これらの例示的な調整の1つまたは複数は、1つまたは複数の適切なコンピュータコントローラ750によってプログラム的に実施することができることが理解されよう。
【0188】
例えば穏やかなプラズマベースの乾式現像の実施形態および/または同じチャンバ内で行われるエッチング動作においてプラズマが使用され得る場合、シャワーヘッド706および台座708は、プラズマに電力を供給するために、高周波(RF)電源714および整合ネットワーク716と電気的に通信する。いくつかの実施形態では、プラズマエネルギーは、プロセスステーション圧力、ガス濃度、RF源電力、RF源周波数、およびプラズマ電力パルスタイミングの1つまたは複数を制御することによって制御することができる。例えば、RF電源714および整合ネットワーク716は、任意の適切な電力で動作してラジカル種の所望の組成を有するプラズマを形成することができる。適切な電力の例は、最大約500Wである。
【0189】
いくつかの実施形態では、コントローラ750に対する命令は、入出力制御(IOC)シーケンス命令を介して提供され得る。一例では、プロセス段階に対する条件を設定するための命令は、プロセスレシピの対応するレシピ段階に含まれてもよい。場合によっては、プロセスレシピ段階は、プロセス段階に対するすべての命令がそのプロセス段階と同時に実行されるように、順に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリアクタパラメータを設定するための命令がレシピ段階に含まれてもよい。例えば、レシピ段階は、HBrまたはHClなどの乾式現像化学物質反応剤ガスの流量を設定するための命令、およびレシピ段階のための時間遅延命令を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ750は、
図8のシステムコントローラ850に関して以下で説明される特徴のいずれかを含むことができる。
【0190】
上述のように、1つまたは複数のプロセスステーションをマルチステーション処理ツールに含めることができる。
図8は、インバウンドロードロック802およびアウトバウンドロードロック804を備え、これらのいずれかまたは両方がリモートプラズマ源を含み得るマルチステーション処理ツール800の一実施形態の概略図を示す。ロボット806は、大気圧において、ポッド808を介してロードされたカセットから、大気圧ポート810を介してインバウンドロードロック802にウエハを移動させるように構成される。ウエハは、ロボット806によって、インバウンドロードロック802の台座812上に載置され、大気圧ポート810が閉じられ、ロードロックがポンプダウンされる。インバウンドロードロック802がリモートプラズマ源を含む場合、ウエハは、処理チャンバ814に導入される前にロードロック内で窒化ケイ素表面を処理するためにリモートプラズマ処理を受けてもよい。さらに、ウエハはまた、例えば、水分および吸収したガスを除去するためにインバウンドロードロック802においても加熱されてもよい。次に、処理チャンバ814へのチャンバ搬送ポート816が開かれ、別のロボット(図示せず)が、処理のためにリアクタ内に示す第1のステーションの台座上のリアクタ内にウエハを配置する。
図8に図示される実施形態はロードロックを含んでいるが、いくつかの実施形態では、プロセスステーションにウエハを直接進入させてもよいことが理解されよう。
【0191】
図示の処理チャンバ814は、
図8に示す実施形態において1から4まで番号が付けられた4つのプロセスステーションを含む。各ステーションは、加熱台座(ステーション1に対して818で示す)と、ガスライン入口とを有する。いくつかの実施形態では、各プロセスステーションは、異なる目的または複数の目的を有し得ることが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、プロセスステーションは乾式現像モードとエッチングプロセスモードとの間で切り替え可能であってもよい。追加的または代替的に、いくつかの実施形態では、処理チャンバ814は、乾式現像およびエッチングプロセスステーションの1つまたは複数の対応する対を含んでもよい。図示の処理チャンバ814は4つのステーションを含むが、本開示による処理チャンバは、任意の適切な数のステーションを有してもよいことが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、処理チャンバは、5つ以上のステーションを有してもよく、他の実施形態では、処理チャンバは、3つ以下のステーションを有してもよい。
【0192】
図8は、処理チャンバ814内でウエハを移送するためのウエハハンドリングシステム890の一実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、ウエハハンドリングシステム890は、様々なプロセスステーション間および/またはプロセスステーションとロードロックとの間でウエハを移送することができる。任意の適切なウエハハンドリングシステムが用いられてもよいことが理解されよう。非限定的な例には、ウエハカルーセルおよびウエハハンドリングロボットが挙げられる。
図8はまた、プロセスツール800のプロセス条件およびハードウェア状態を制御するために用いられるシステムコントローラ850の一実施形態を図示する。システムコントローラ850は、1つまたは複数のメモリデバイス856と、1つまたは複数の大容量記憶デバイス854と、1つまたは複数のプロセッサ852とを含むことができる。プロセッサ852は、CPUまたはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入出力接続、ステッピングモータコントローラボードなどを含み得る。
【0193】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ850は、プロセスツール800の活動のすべてを制御する。システムコントローラ850は、大容量記憶デバイス854に記憶され、メモリデバイス856にロードされ、プロセッサ852で実行されるシステム制御ソフトウェア858を実行する。あるいは、制御論理は、コントローラ850にハードコード化されてもよい。特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはFPGA)などをこれらの目的のために使用することができる。以下の説明では、「ソフトウェア」または「コード」が使用される場合は常に、機能的に同等のハードコード化された論理をその代わりに使用することができる。システム制御ソフトウェア858は、タイミング、ガスの混合、ガス流量、チャンバ圧力および/またはステーション圧力、チャンバ温度および/またはステーション温度、ウエハ温度、目標電力レベル、RF電力レベル、基板台座、チャック位置および/またはサセプタ位置、ならびにプロセスツール800によって実施される特定のプロセスの他のパラメータを制御するための命令を含み得る。システム制御ソフトウェア858は、任意の適切な方法で構成され得る。例えば、様々なプロセスツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトは、様々なプロセスツールプロセスを実行するために使用されるプロセスツール構成要素の動作を制御するために書かれてもよい。システム制御ソフトウェア858は、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化され得る。
【0194】
いくつかの実施形態では、システム制御ソフトウェア858は、上述の様々なパラメータを制御するための入出力制御(IOC)シーケンス命令を含み得る。いくつかの実施形態では、システムコントローラ850に関連する大容量記憶デバイス854および/またはメモリデバイス856に記憶された他のコンピュータソフトウェアおよび/またはプログラムが用いられてもよい。この目的のためのプログラムまたはプログラムのセクションの例には、基板位置決めプログラム、プロセスガス制御プログラム、圧力制御プログラム、ヒータ制御プログラム、およびプラズマ制御プログラムが挙げられる。
【0195】
基板位置決めプログラムは、基板を台座818上にロードし、基板とプロセスツール800の他の部分との間隔を制御するために使用されるプロセスツール構成要素のプログラムコードを含むことができる。
【0196】
プロセスガス制御プログラムは、プロセスステーションの圧力を安定化するために、ハロゲン化物含有ガス組成(例えば、本明細書に記載のHBrまたはHClガス)および流量を制御するためのコード、ならびに任意選択で、堆積前にガスを1つまたは複数のプロセスステーションに流すためのコードを含むことができる。圧力制御プログラムは、例えば、プロセスステーションの排気システムのスロットル弁、プロセスステーションへのガス流などを調節することによってプロセスステーションの圧力を制御するためのコードを含み得る。
【0197】
ヒータ制御プログラムは、基板を加熱するために使用される加熱ユニットへの電流を制御するためのコードを含むことができる。あるいは、ヒータ制御プログラムは、基板への熱伝達ガス(ヘリウムなど)の送給を制御することができる。
【0198】
プラズマ制御プログラムは、本明細書の実施形態に従って1つまたは複数のプロセスステーション内のプロセス電極に適用されるRF電力レベルを設定するためのコードを含むことができる。
【0199】
圧力制御プログラムは、本明細書の実施形態に従って反応チャンバ内の圧力を維持するためのコードを含むことができる。
【0200】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ850に関連するユーザインターフェースが存在してもよい。ユーザインターフェースは、ディスプレイ画面、装置および/またはプロセス条件のグラフィカルソフトウェアディスプレイ、ならびにポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイスを含むことができる。
【0201】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ850によって調整されたパラメータは、プロセス条件に関係するものであってもよい。非限定的な例には、プロセスガス組成および流量、温度、圧力、プラズマ条件(RFバイアス電力レベルなど)などが挙げられる。これらのパラメータは、レシピの形態でユーザに提供されてもよく、ユーザインターフェースを利用して入力することができる。
【0202】
プロセスを監視するための信号は、様々なプロセスツールセンサからシステムコントローラ850のアナログおよび/またはデジタル入力接続によって提供されてもよい。プロセスを制御するための信号は、プロセスツール800のアナログおよびデジタル出力接続で出力することができる。監視することができるプロセスツールセンサの非限定的な例には、マスフローコントローラ、圧力センサ(圧力計など)、熱電対などが挙げられる。適切にプログラムされたフィードバックおよび制御アルゴリズムをこれらのセンサからのデータと共に使用して、プロセス条件を維持することができる。
【0203】
システムコントローラ850は、上述の堆積プロセスを実施するためのプログラム命令を提供することができる。プログラム命令は、DC電力レベル、RFバイアス電力レベル、圧力、温度などの様々なプロセスパラメータを制御することが可能である。命令は、本明細書に記載の様々な実施形態に従って現像および/またはエッチングプロセスを動作させるパラメータを制御することができる。
【0204】
システムコントローラ850は、典型的には、装置が開示された実施形態に従って方法を実施するように命令を実行するように構成された1つまたは複数のメモリデバイスおよび1つまたは複数のプロセッサを含む。開示された実施形態に従ってプロセス動作を制御するための命令を含む機械可読媒体は、システムコントローラ850に結合され得る。
【0205】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ850はシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。システムコントローラ850は、処理条件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、特定のシステムに接続または連動するツールおよび他の移送ツールに対するウエハの搬入と搬出、および/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0206】
広義には、システムコントローラ850は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でシステムコントローラ850に通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0207】
システムコントローラ850は、いくつかの実施形態では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、システムコントローラ850は、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、システムコントローラ850は命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびシステムコントローラ850が連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、システムコントローラ850は、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを含むことによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0208】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、EUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール、現像チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0209】
上記のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、システムコントローラ850は、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【0210】
特定の実施形態では、いくつかの実施形態の実施に適したエッチング動作に適切であり得る誘導結合プラズマ(ICP)リアクタが、ここで説明される。ICPリアクタが本明細書では説明されるが、いくつかの実施形態では、容量結合プラズマリアクタも使用することができることを理解されたい。
【0211】
図9は、乾式現像および/またはエッチングなどの特定の実施形態または実施形態の態様を実施するのに適切な誘導結合プラズマ装置900の断面図を概略的に示す。他の実施形態では、本明細書に記載の乾式現像および/またはエッチングプロセスを行う機能を有する他のツールまたはツールタイプを使用して実施することができる。
【0212】
誘導結合プラズマ装置900は、チャンバ壁901および窓911によって構造的に画定された総合プロセスチャンバ924を含む。チャンバ壁901は、ステンレス鋼、アルミニウム、またはプラスチックから製作することができる。窓911は、石英または他の誘電体材料から製作することができる。任意選択の内部プラズマグリッド950は、総合プロセスチャンバを上部サブチャンバ902および下部サブチャンバ903に分割する。多くの実施形態では、プラズマグリッド950を除去することができ、それによってサブチャンバ902および903からなるチャンバ空間を利用することができる。チャック917が、底部内面近くの下部サブチャンバ903内に位置決めされる。チャック917は、エッチングおよび堆積プロセスが実施される半導体ウエハ919を受け入れて保持するように構成される。チャック917は、存在する場合、ウエハ919を支持するための静電チャックであり得る。いくつかの実施形態では、エッジリング(図示せず)がチャック917を囲み、チャック917の上に存在する場合、ウエハ919の上面とほぼ平面である上面を有する。チャック917はまた、ウエハ919をチャックおよびデチャックするための静電電極を含む。この目的のために、フィルタおよびDCクランプ電源(図示せず)が設けられてもよい。チャック917からウエハ919を持ち上げるための他の制御システムもまた、設けられてもよい。チャック917は、RF電源923を使用して充電させることができる。RF電源923は、接続927を通して整合回路921に接続される。整合回路921は、接続925を通してチャック917に接続される。このようにして、RF電源923はチャック917に接続される。様々な実施形態において、静電チャックのバイアス電力は、約50Vに設定されてもよいし、開示された実施形態に従って実施されるプロセスに応じて異なるバイアス電力に設定されてもよい。例えば、バイアス電力は、約20Vb~約100V、または約30V~約150Vであってもよい。
【0213】
プラズマ生成のための要素は、コイル933を含み、窓911の上に位置決めされる。いくつかの実施形態では、コイルは、開示された実施形態では使用されない。コイル933は、導電性材料から製作され、少なくとも1つの完全なターンを含む。
図9に示すコイル933の例は、3ターンを含む。コイル933の断面は記号で示されており、「X」を有するコイルはページ内に回転して延びるが、「●」を有するコイルはページ外に回転して延びる。プラズマ生成のための要素はまた、RF電力をコイル933に供給するように構成されたRF電源941を含む。一般に、RF電源941は、接続945を通して整合回路939に接続される。整合回路939は、接続943を通してコイル933に接続される。このようにして、RF電源941はコイル933に接続される。任意選択のファラデーシールド949は、コイル933と窓911との間に位置決めされる。ファラデーシールド949は、コイル933に対して間隔を置いて離れた関係に維持され得る。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド949は、窓911のすぐ上に配置される。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド949は、窓911とチャック917との間にある。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド949は、コイル933に対して間隔を置いて離れた関係に維持されない。例えば、ファラデーシールド949は、ギャップなく窓911の直下にあってもよい。コイル933、ファラデーシールド949、および窓911は各々、互いに実質的に平行になるように構成される。ファラデーシールド949は、金属または他の種がプロセスチャンバ924の窓911上に堆積するのを防止することができる。
【0214】
プロセスガスは、上部サブチャンバ902に位置決めされた1つまたは複数の主ガス流入口960および/または1つまたは複数のサイドガス流入口970を介してプロセスチャンバに流入することができる。同様に、明示的に示されていないが、同様のガス流入口を使用して、プロセスガスを容量結合プラズマ処理チャンバに供給することができる。真空ポンプ、例えば、1段または2段機械式ドライポンプおよび/またはターボ分子ポンプ940を使用して、プロセスチャンバ924からプロセスガスを引き出し、プロセスチャンバ924内の圧力を維持することができる。例えば、真空ポンプを使用して、ALDのパージ動作中に下部サブチャンバ903を排気することができる。真空ポンプによって提供される真空環境の適用を選択的に制御するために、弁制御導管を使用して真空ポンプをプロセスチャンバ924に流体接続することができる。これは、プラズマ処理動作中、スロットル弁(図示せず)または振り子弁(図示せず)などの閉ループ制御流量制限デバイスを用いて行うことができる。同様に、容量結合プラズマ処理チャンバへの真空ポンプおよび弁制御流体接続も用いることができる。
【0215】
装置900の動作中、1つまたは複数のプロセスガスは、ガス流入口960および/または970を通して供給され得る。特定の実施形態では、プロセスガスは、主ガス流入口960のみを通して、またはサイドガス流入口970のみを通して供給され得る。場合によっては、図に示すガス流入口は、より複雑なガス流入口、例えば、1つまたは複数のシャワーヘッドに置き換えられてもよい。ファラデーシールド949および/または任意選択のグリッド950は、プロセスチャンバへ924のプロセスガスの送給を可能にする内部チャネルおよび穴を含み得る。ファラデーシールド949および任意選択のグリッド950のいずれかまたは両方が、プロセスガスを送給するためのシャワーヘッドとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、液体気化および送給システムは、プロセスチャンバ924の上流に配置され得、それにより液体反応剤または前駆体が気化されると、気化した反応剤または前駆体は、ガス流入口960および/または970を介してプロセスチャンバ924に導入される。
【0216】
高周波電力は、RF電源941からコイル933に供給され、RF電流がコイル933を通って流れるようにする。コイル933を通って流れるRF電流は、コイル933の周りに電磁場を生成する。電磁場は、上部サブチャンバ902内で誘導電流を生成する。様々な生成されたイオンおよびラジカルとウエハ919の物理的および化学的相互作用により、ウエハ919のフィーチャがエッチングされ、ウエハ919上に層を選択的に堆積させる。
【0217】
プラズマグリッド950が、上部サブチャンバ902と下部サブチャンバ903の両方が存在するように使用される場合、誘導電流は、上部サブチャンバ902に存在するガスに作用し、上部サブチャンバ902に電子-イオンプラズマを生成する。任意選択の内部プラズマグリッド1450は、下部サブチャンバ903内の熱電子の数を限定する。いくつかの実施形態では、装置900は、下部サブチャンバ903に存在するプラズマがイオン-イオンプラズマであるように設計および動作される。
【0218】
上部電子-イオンプラズマと下部イオン-イオンプラズマの両方が正イオンおよび負イオンを含むことができるが、イオン-イオンプラズマは、正イオンに対して負イオンの比率が大きい。揮発性エッチングおよび/または堆積副生成物は、ポート922を通して下部サブチャンバ903から除去され得る。本明細書に開示されるチャック917は、約10℃~約250℃の範囲の高温で動作することができる。温度は、プロセス動作および特定のレシピに依存する。
【0219】
装置900は、クリーンルームまたは製作施設に設置される場合、設備(図示せず)に結合されてもよい。設備は、処理ガス、真空、温度制御、および環境粒子制御を提供する配管を含む。これらの設備は、目的の製作施設に設置されると、装置900に結合される。加えて、装置900は、ロボットが典型的な自動動作を使用して半導体ウエハを装置900に出入りすることを可能にする移送チャンバに結合され得る。
【0220】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ930(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、プロセスチャンバ924の動作の一部またはすべてを制御する。システムコントローラ930は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。いくつかの実施形態では、装置900は、開示された実施形態が実施されるときに流量および持続時間を制御するための切り替えシステムを含む。いくつかの実施形態では、装置900は、最大約500ms、または最大約750msの切り替え時間を有することができる。切り替え時間は、流れる化学物質、選択されたレシピ、リアクタアーキテクチャ、および他の要因に依存し得る。
【0221】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ930はシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器はシステムコントローラ930に一体化され、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。システムコントローラは、処理パラメータおよび/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、特定のシステムに接続または連動するツールおよび他の移送ツールに対するウエハの搬入と搬出、および/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0222】
広義には、システムコントローラ930は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作または除去における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0223】
システムコントローラ930は、いくつかの実施形態では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、システムコントローラ930は命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、システムコントローラ930は、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを含むことによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0224】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、ALEチャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、EUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール、乾式現像チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0225】
上記のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【0226】
EUVLパターニングは、多くの場合スキャナと呼ばれる任意の適切なツールを使用して行うことができる。EUVLパターニングツールは、本明細書で説明される堆積およびエッチングのためにそこから基板を出し入れするスタンドアロンデバイスであってもよい。または、以下で説明するように、EUVLパターニングツールは、より大きなマルチ構成要素ツール上のモジュールであってもよい。
図10は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールとインターフェースする真空統合堆積、EUVパターニング、および乾式現像/エッチングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。プロセスはそのような真空統合装置なしで行うことができるが、そのような装置は、いくつかの実施形態において有利であり得る。
【0227】
図10は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールとインターフェースする真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャ1000を図示する。複数の保管施設および処理モジュールの間でウエハを「移送」するための移送モジュールの配置は、「クラスタツールアーキテクチャ」システムと呼ばれることがある。特定のプロセスの要件に従って、堆積およびパターニングモジュールが真空統合される。エッチング用などの他のモジュールもまた、クラスタに含めることができる。
【0228】
真空搬送モジュール(VTM)1538は、4つの処理モジュール1020a~1020dとインターフェースし、様々な製作プロセスを実施するために個々に最適化することができる。一例として、処理モジュール1020a~1020dは、堆積、蒸着、ELD、乾式現像、エッチング、ストリップ、および/または他の半導体プロセスを実施するように実装され得る。例えば、モジュール1020aは、本明細書に記載の非プラズマ熱原子層堆積を実施するように動作され得るALDリアクタであってもよい。図は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。
【0229】
ロードロックまたは移送モジュールとしても知られるエアロック1042および1046は、VTM1038およびパターニングモジュール1040とインターフェースする。このツールアーキテクチャは、露光前に反応しないように、半導体基板またはウエハなどのワークピースを真空下で移送することを可能にする。堆積モジュールとリソグラフィツールの統合は、H2O、O2などの周囲ガスによる入射光子の強い光吸収を考慮して、EUVLも大幅に低減された圧力を必要とするという事実によって促進される。
【0230】
上記のように、この統合されたアーキテクチャは、説明されたプロセスを実施するためのツールの可能な実施形態の1つにすぎない。プロセスはまた、より従来型のスタンドアロンEUVLスキャナを用いて、およびモジュールとして、例えば
図10を参照して説明されているが統合されたパターニングモジュールがない、スタンドアロンであるか、エッチング、ストリップなどの他のツールとクラスタアーキテクチャに統合されている堆積リアクタを用いて実施することができる。
【0231】
エアロック1042は、堆積モジュール1020aを機能させるVTM1038からパターニングモジュール1040への基板の移送を指す、「搬出」ロードロックであり得、エアロック1046は、パターニングモジュール1040からVTM1038に戻る基板の移送を指す、「搬入」ロードロックであってもよい。搬入ロードロック1046はまた、基板のアクセスおよび出口のためのツールの外部へのインターフェースを提供することができる。各プロセスモジュールは、モジュールをVTM1038にインターフェースさせるファセットを有する。例えば、堆積プロセスモジュール1020aは、ファセット1036を有する。各ファセット内では、センサ、例えば図示のセンサ1~18を使用して、それぞれのステーション間を移動する際にウエハ1026の通過を検出する。パターニングモジュール1040ならびにエアロック1042および1046は、図示されていない追加のファセットおよびセンサを同様に備えることができる。
【0232】
主VTMロボット1022は、エアロック1042および1046を含むモジュール間でウエハ1026を移送する。一実施形態では、ロボット1022は1つのアームを有し、別の実施形態では、ロボット1022は2つのアームを有し、各アームは、搬送のためにウエハ1026などのウエハを持ち上げるエンドエフェクタ1024を有する。フロントエンドロボット1044は、その中において、ウエハ1026を搬出エアロック1042からパターニングモジュール1040に、パターニングモジュール1040から搬入エアロック1046に移送するために使用される。フロントエンドロボット1044はまた、基板のアクセスおよび出口のために、搬入ロードロックとツールの外部との間でウエハ1026を搬送することができる。搬入エアロックモジュール1046が大気圧と真空との間の環境を適合させる能力を有するので、ウエハ1026は、損傷を受けることなく2つの圧力環境の間を移動することができる。
【0233】
EUVLツールは、典型的には、堆積ツールよりも高い真空で動作することに留意されたい。この場合、パターニングツールに入る前に基板の脱ガスを可能にするために、堆積ツールとEUVLツールとの間の移送中に基板の真空環境を増加させることが望ましい。搬出エアロック1042は、一定期間にわたってパターニングモジュール1040内の圧力よりも高くない低圧で移送されたウエハを保持し、かつオフガスを排出することによってこの機能を提供することができ、それによりパターニングツール1040の光学系が基板からのオフガスによって汚染されなくなる。排出オフガスエアロックに対して適切な圧力は、1E-8Torr以下である。
【0234】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ1050(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、クラスタツールおよび/またはその別々のモジュールの動作の一部またはすべてを制御する。コントローラは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。システムコントローラ1050は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。プロセッサは、中央処理装置(CPU)またはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入出力接続、ステッピングモータコントローラボード、および他の同様の構成要素を含み得る。適切な制御動作を実施するための命令が、プロセッサ上で実行される。これらの命令は、コントローラに関連付けられたメモリデバイスに記憶することができ、またはネットワークを介して提供することができる。特定の実施形態では、システムコントローラは、システム制御ソフトウェアを実行する。
【0235】
システム制御ソフトウェアは、適用のタイミングおよび/またはツールもしくはモジュール動作の任意の態様の大きさを制御するための命令を含むことができる。システム制御ソフトウェアは、任意の適切な方法で構成され得る。例えば、様々なプロセスツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトは、様々なプロセスツールプロセスを実行するのに必要なプロセスツール構成要素の動作を制御するために書かれてもよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化され得る。いくつかの実施形態では、システム制御ソフトウェアは、上述の様々なパラメータを制御するための入出力制御(IOC)シーケンス命令を含む。例えば、半導体製作プロセスの各段階は、システムコントローラによって実行される1つまたは複数の命令を含み得る。例えば、凝縮、堆積、蒸着、パターニング、および/またはエッチング段階に対するプロセス条件を設定するための命令は、対応するレシピ段階に含まれてもよい。
【0236】
様々な実施形態において、ネガパターンマスクを形成するための装置が提供される。装置は、パターニング、堆積、およびエッチングのための処理チャンバと、ネガパターンマスクを形成するための命令を含むコントローラとを含むことができる。命令は、処理チャンバにおいて、EUV露光によって半導体基板上の化学増幅レジスト(CAR)内のフィーチャをパターニングして基板の表面を露出させ、フォトパターニングされたレジストを現像し、マスクとしてパターニングされたレジストを使用して下層または層スタックをエッチングするためのコードを含むことができる。現像は、ハロゲン化物含有化学物質を使用して実施されてもよい。
【0237】
ウエハの移動を制御するコンピュータは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。
図7、
図8、または
図9のいずれかに関して上述したコントローラは、
図10のツールを用いて実装することができる。
【0238】
結論
本明細書に記載の例および実施形態は例示のみを目的としており、それに照らして様々な修正または変更が当業者には示唆されることが理解されるであろう。明瞭性のために様々な詳細が省略されているが、様々な設計の代替案を実施することができる。したがって、本例は、限定的なものではなく例示的なものであるとみなされ、本開示は、本明細書に与えられる詳細に限定されるものではなく、本開示の範囲内で修正することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記フォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスおよび前記酸化剤の前記パルスは、時間的に別々である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記酸化剤は、第2の温度で前記プロセスチャンバに送給される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記台座は、前記酸化剤の前記パルス中に第2の温度にある、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの持続時間は、約1~約120秒であり、前記酸化剤の前記パルスの持続時間は、約1~約120秒である、方法。
【請求項6】
請求項3に記載の方法であって、
前記第1の温度は、約-60℃~約120℃である、方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約20℃~約150℃である、方法。
【請求項8】
請求項3に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約50℃~約250℃である、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの不揮発性副生成物は、前記フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記金属酸化物は、酸化スズを含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、エッチャントプラズマを含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記エッチャントプラズマは、遠隔で生成される、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸素、オゾン、過酸化水素、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、硝酸、二酸化硫黄、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記酸化剤は、水および酸素または塩素を含むガス状酸化剤である、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸化剤プラズマを含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記酸化剤プラズマは、遠隔で生成される、方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを不活性プラズマガスに曝露することをさらに含む、方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスと前記酸化剤の前記パルスとの間、または前記エッチャントのパルスおよび前記酸化剤のパルスのサイクルの後、不活性ガスで前記プロセスチャンバをパージすることをさらに含む、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを乾式現像することを含む、方法。
【請求項24】
請求項1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを湿式現像することを含む、方法。
【請求項25】
請求項1に記載の方法であって、
各サイクルは、同じエッチャントパルス持続時間を有する、方法。
【請求項26】
基板上の原子層エッチングを促進する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含み、
これにより前記エッチャントパルスの不揮発性副生成物によるエッチストップは、排除される、
方法。
【請求項27】
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上に乾式堆積されたフォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを設けることと、
交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを乾式現像し、レジストハードマスクを形成することと
を含む、方法。
【請求項28】
レジストの現像を行うための装置であって、
基板支持体を有するプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバに結合された真空ラインと、
前記プロセスチャンバに結合されたエッチャントおよび酸化剤ラインと、
半導体基板を処理するための命令で構成されたコントローラであって、前記命令は、
プロセスチャンバ内の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設け、
交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成する
ためのコードを含むコントローラと
を備える、装置。
【請求項29】
請求項
28に記載の装置であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストであり、前記フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを現像するためのコードを含む命令で構成された前記コントローラは、交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルによりEUV露光部分と比較して前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去し、レジストマスクを形成するためのコードを含む、装置。
【請求項30】
請求項
28に記載の装置であって、
前記基板支持体に結合された1つまたは複数のヒータであって、前記1つまたは複数のヒータは、複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含む1つまたは複数のヒータ
をさらに備える、装置。
【請求項31】
請求項
30に記載の装置であって、
加熱された酸化剤送給ラインをさらに備える、装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
【
図4】
図4は、特定の開示された実施形態による、エッチャントおよび塩素酸化剤を用いる周期的乾式現像(周期的DD)を受けたフォトパターニングされた基板と比較した、エッチャントを用いる乾式
現像(単一DD)を受けたフォトパターニングされた基板の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
【
図5】
図5は、特定の開示された実施形態による、エッチャントおよび空気酸化剤を用いる周期的乾式現像(周期的DD)と比較した、エッチャントを用いる乾式
現像(単一DD)のグラフ比較を示す図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
「ウエハ」とは、エッチング対象の基板および基板層を含み得る材料を意味する。いくつかの実施形態では、基板層は、スピンオンカーボン(SoC)または他の材料、例えば、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素などの灰化可能なハードマスクを含む。いくつかの実施形態では、基板層は、基板上に配置された層スタックであってもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0186
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0186】
さらに、いくつかの実施形態では、プロセスステーション700についての圧力制御は、バタフライ弁718によって提供され得る。
図7の実施形態に示すように、バタフライ弁718は、下流の真空ポンプ(図示せず)によって提供される真空を絞る。しかし、いくつかの実施形態では、プロセスステーション700の圧力制御はまた、プロセスステーション
700に導入される1つまたは複数のガスの流量を変化させることによって調整することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0212
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0212】
誘導結合プラズマ装置900は、チャンバ壁901および窓911によって構造的に画定された総合プロセスチャンバ924を含む。チャンバ壁901は、ステンレス鋼、アルミニウム、またはプラスチックから製作することができる。窓911は、石英または他の誘電体材料から製作することができる。任意選択の内部プラズマグリッド950は、総合プロセスチャンバを上部サブチャンバ902および下部サブチャンバ903に分割する。多くの実施形態では、プラズマグリッド950を除去することができ、それによってサブチャンバ902および903からなるチャンバ空間を利用することができる。チャック917が、底部内面近くの下部サブチャンバ903内に位置決めされる。チャック917は、エッチングおよび堆積プロセスが実施される半導体ウエハ919を受け入れて保持するように構成される。チャック917は、存在する場合、ウエハ919を支持するための静電チャックであり得る。いくつかの実施形態では、エッジリング(図示せず)がチャック917を囲み、チャック917の上に存在する場合、ウエハ919の上面とほぼ平面である上面を有する。チャック917はまた、ウエハ919をチャックおよびデチャックするための静電電極を含む。この目的のために、フィルタおよびDCクランプ電源(図示せず)が設けられてもよい。チャック917からウエハ919を持ち上げるための他の制御システムもまた、設けられてもよい。チャック917は、RF電源923を使用して充電させることができる。RF電源923は、接続927を通して整合回路921に接続される。整合回路921は、接続925を通してチャック917に接続される。このようにして、RF電源923はチャック917に接続される。様々な実施形態において、静電チャックのバイアス電力は、約50Vに設定されてもよいし、開示された実施形態に従って実施されるプロセスに応じて異なるバイアス電力に設定されてもよい。例えば、バイアス電力は、約20V~約100V、または約30V~約150Vであってもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0217
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0217】
プラズマグリッド950が、上部サブチャンバ902と下部サブチャンバ903の両方が存在するように使用される場合、誘導電流は、上部サブチャンバ902に存在するガスに作用し、上部サブチャンバ902に電子-イオンプラズマを生成する。任意選択の内部プラズマグリッド950は、下部サブチャンバ903内の熱電子の数を限定する。いくつかの実施形態では、装置900は、下部サブチャンバ903に存在するプラズマがイオン-イオンプラズマであるように設計および動作される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0228
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0228】
真空搬送モジュール(VTM)1038は、4つの処理モジュール1020a~1020dとインターフェースし、様々な製作プロセスを実施するために個々に最適化することができる。一例として、処理モジュール1020a~1020dは、堆積、蒸着、ELD、乾式現像、エッチング、ストリップ、および/または他の半導体プロセスを実施するように実装され得る。例えば、モジュール1020aは、本明細書に記載の非プラズマ熱原子層堆積を実施するように動作され得るALDリアクタであってもよい。図は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0232
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0232】
主VTMロボット1022は、エアロック1042および1046を含むモジュール間でウエハ1026を移送する。一実施形態では、ロボット1022は1つのアームを有し、別の実施形態では、ロボット1022は2つのアームを有し、各アームは、搬送のためにウエハ1026などのウエハを持ち上げるエンドエフェクタ1024を有する。フロントエンドロボット1044は、ウエハ1026を搬出エアロック1042からパターニングモジュール1040に、パターニングモジュール1040から搬入エアロック1046に移送するために使用される。フロントエンドロボット1044はまた、基板のアクセスおよび出口のために、搬入ロードロックとツールの外部との間でウエハ1026を搬送することができる。搬入エアロックモジュール1046が大気圧と真空との間の環境を適合させる能力を有するので、ウエハ1026は、損傷を受けることなく2つの圧力環境の間を移動することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0238
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0238】
結論
本明細書に記載の例および実施形態は例示のみを目的としており、それに照らして様々な修正または変更が当業者には示唆されることが理解されるであろう。明瞭性のために様々な詳細が省略されているが、様々な設計の代替案を実施することができる。したがって、本例は、限定的なものではなく例示的なものであるとみなされ、本開示は、本明細書に与えられる詳細に限定されるものではなく、本開示の範囲内で修正することができる。本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記フォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含む、方法。
[形態2]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスおよび前記酸化剤の前記パルスは、時間的に別々である、方法。
[形態3]
形態1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記酸化剤は、第2の温度で前記プロセスチャンバに送給される、方法。
[形態4]
形態1に記載の方法であって、
前記台座は、前記エッチャントの前記パルス中に第1の温度にあり、前記台座は、前記酸化剤の前記パルス中に第2の温度にある、方法。
[形態5]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの持続時間は、約1~約120秒であり、前記酸化剤の前記パルスの持続時間は、約1~約120秒である、方法。
[形態6]
形態3に記載の方法であって、
前記第1の温度は、約-60℃~約120℃である、方法。
[形態7]
形態4に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約20℃~約150℃である、方法。
[形態8]
形態3に記載の方法であって、
前記第2の温度は、約50℃~約250℃である、方法。
[形態9]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスの不揮発性副生成物は、前記フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される、方法。
[形態10]
形態1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属を含む、方法。
[形態11]
形態10に記載の方法であって、
前記金属酸化物は、酸化スズを含む、方法。
[形態12]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである、方法。
[形態13]
形態12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態14]
形態12に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態15]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントは、エッチャントプラズマを含む、方法。
[形態16]
形態15に記載の方法であって、
前記エッチャントプラズマは、遠隔で生成される、方法。
[形態17]
形態1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸素、オゾン、過酸化水素、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、硝酸、二酸化硫黄、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態18]
形態17に記載の方法であって、
前記酸化剤は、水および酸素または塩素を含むガス状酸化剤である、方法。
[形態19]
形態1に記載の方法であって、
前記酸化剤は、酸化剤プラズマを含む、方法。
[形態20]
形態19に記載の方法であって、
前記酸化剤プラズマは、遠隔で生成される、方法。
[形態21]
形態1に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを不活性プラズマガスに曝露することをさらに含む、方法。
[形態22]
形態1に記載の方法であって、
前記エッチャントの前記パルスと前記酸化剤の前記パルスとの間、または前記エッチャントのパルスおよび前記酸化剤のパルスのサイクルの後、不活性ガスで前記プロセスチャンバをパージすることをさらに含む、方法。
[形態23]
形態1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを乾式現像することを含む、方法。
[形態24]
形態1に記載の方法であって、
エッチャントおよび酸化剤の交互パルスに曝露することによって前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像することは、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを湿式現像することを含む、方法。
[形態25]
形態1に記載の方法であって、
各サイクルは、同じエッチャントパルス持続時間を有する、方法。
[形態26]
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストをエッチャントに曝露し、続いて洗浄剤に曝露することで前記フォトパターニングされた金属含有レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含む、方法。
[形態27]
形態26に記載の方法であって、
前記洗浄剤は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、硫化ジメチル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態28]
形態26に記載の方法であって、
台座温度は、前記洗浄剤への曝露中に約10℃~約50℃である、方法。
[形態29]
形態26に記載の方法であって、
前記洗浄剤は、超臨界流体を含む、方法。
[形態30]
形態29に記載の方法であって、
前記超臨界流体は、低表面張力の超臨界液体である、方法。
[形態31]
形態30に記載の方法であって、
前記低表面張力の超臨界液体は、二酸化炭素、二酸化硫黄、ジメチルエーテル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態32]
形態29に記載の方法であって、
プロセスチャンバ圧力は、前記洗浄剤への曝露中に約5psi~約3,000psiである、方法。
[形態33]
形態26に記載の方法であって、
エッチャントへの曝露からの不揮発性副生成物は、前記フォトパターニングされた金属含有レジストから除去される、方法。
[形態34]
形態26に記載の方法であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、有機金属酸化物、金属、金属酸化物、または有機金属を含む、方法。
[形態35]
形態34に記載の方法であって、
前記金属酸化物は、酸化スズを含む、方法。
[形態36]
形態26に記載の方法であって、
前記エッチャントは、ハロゲン化物エッチャントである、方法。
[形態37]
形態36に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、ハロゲン化水素、水素ガスおよびハロゲンガス、有機ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、ハロゲン化カルボニル、ハロゲン化チオニル、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態38]
形態36に記載の方法であって、
前記ハロゲン化物エッチャントは、フッ化水素、塩化水素、三塩化ホウ素、臭化水素、ヨウ化水素、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
[形態39]
形態26に記載の方法であって、
前記エッチャントは、エッチャントプラズマを含む、方法。
[形態40]
形態39に記載の方法であって、
前記エッチャントプラズマは、遠隔で生成される、方法。
[形態41]
基板上の原子層エッチングを促進する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設けることと、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストを、交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成することと
を含み、
これにより前記エッチャントパルスの不揮発性副生成物によるエッチストップは、排除される、
方法。
[形態42]
半導体基板を処理する方法であって、
プロセスチャンバ内の台座上の半導体基板上に乾式堆積されたフォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを設けることと、
交互に送給されるエッチャントのパルスおよび酸化剤のパルスを含む少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属酸化物EUVレジストを乾式現像し、レジストハードマスクを形成することと
を含む、方法。
[形態43]
レジストの現像を行うための装置であって、
基板支持体を有するプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバに結合された真空ラインと、
前記プロセスチャンバに結合されたエッチャントおよび酸化剤ラインと、
半導体基板を処理するための命令で構成されたコントローラであって、前記命令は、
プロセスチャンバ内の半導体基板上にフォトパターニングされた金属含有レジストを設け、
交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルに曝露することで前記レジストの一部を選択的に除去することによって、前記フォトパターニングされた金属含有レジストを現像し、レジストマスクを形成する
ためのコードを含むコントローラと
を備える、装置。
[形態44]
形態43に記載の装置であって、
前記フォトパターニングされた金属含有レジストは、フォトパターニングされた金属含有EUVレジストであり、前記フォトパターニングされた金属含有EUVレジストを現像するためのコードを含む命令で構成された前記コントローラは、交互に送給されるエッチャントパルスおよび酸化剤パルスの少なくとも1つのサイクルによりEUV露光部分と比較して前記EUVレジストのEUV非露光部分を選択的に除去し、レジストマスクを形成するためのコードを含む、装置。
[形態45]
形態43に記載の装置であって、
前記基板支持体に結合された1つまたは複数のヒータであって、前記1つまたは複数のヒータは、複数の独立して制御可能な温度制御ゾーンを含む1つまたは複数のヒータ
をさらに備える、装置。
[形態46]
形態45に記載の装置であって、
加熱された酸化剤送給ラインをさらに備える、装置。
【国際調査報告】