(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】適応重み付けを用いたテンプレートマッチングに基づくオーバーレイ計測
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20250128BHJP
H01J 37/22 20060101ALI20250128BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20250128BHJP
【FI】
G03F7/20 521
H01J37/22 502H
G03F7/20 501
H01L21/66 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532586
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2022085673
(87)【国際公開番号】W WO2023110907
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フー,ジユー
(72)【発明者】
【氏名】スー,ジン
(72)【発明者】
【氏名】リン,チェンシー
(72)【発明者】
【氏名】リャン,ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,グアンチン
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,イー
【テーマコード(参考)】
2H197
4M106
5C101
【Fターム(参考)】
2H197AA09
2H197CA03
2H197CA06
2H197CA10
2H197DA03
2H197GA01
2H197HA03
2H197JA17
2H197JA23
4M106AA01
4M106BA02
4M106CA39
4M106DB05
4M106DB20
4M106DB21
4M106DJ02
4M106DJ18
4M106DJ19
4M106DJ20
5C101AA03
5C101FF02
5C101HH27
5C101HH40
5C101JJ06
5C101JJ07
(57)【要約】
適応重みマップを用いた画像テンプレートマッチングの方法が記載される。画像テンプレートは、画像上の画像テンプレートの位置に基づいて、テンプレートマッチング中に適応的に更新される重みマップを備える。複合テンプレート内のグループ化されたパターン又はアーティファクトをテンプレートマッチングする方法であって、パターンは、画像テンプレートよりも小さく重み付けされた非強調エリアを含む、方法が記載される。合成画像に基づいて画像テンプレートを生成する方法が記載される。合成画像は、プロセス及び画像モデリングに基づいて生成され得る。グループ化されたパターン又はアーティファクトを選択し、及び複合テンプレートを生成する方法が記載される。層ごとの画像テンプレートマッチングの方法が記載される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、
前記複数のプロセス層のための画像テンプレートにアクセスすることと、
前記画像テンプレートのための重みマップにアクセスすることと、
テンプレートマッチングプロセスに従い、前記重みマップに少なくとも部分的に基づいて前記画像上の位置に前記画像テンプレートをマッチングすることにより、前記画像と前記画像テンプレートとを比較することと
を含む方法。
【請求項2】
前記画像テンプレートは、前記複数のプロセス層の第1の層のための画像テンプレートを含み、前記画像テンプレートをマッチングすることは、
前記画像テンプレートを複数の位置で前記画像と比較することであって、所与の位置のための前記重みマップを適応させることと、前記所与の位置のための前記適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記所与の位置と比較することとを含む、比較することと、
前記比較に基づいて、前記画像テンプレートをある位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記比較することは、前記画像の画素値、前記画像上のブロッキング構造、前記画像上に位置する過去に識別された構造、前記画像テンプレートの位置、前記画像に対する前記画像テンプレートの相対位置又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、所与の位置のための前記重みマップを更新することにより、前記重みマップを適応させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記画像テンプレートのための前記重みマップにアクセスすることと、
前記画像のための重みマップにアクセスすることと
を更に含み、前記所与の位置のための前記重みマップを適応させることは、前記画像テンプレートのための前記重みマップと、前記画像のための前記重みマップとの乗算に基づく、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記画像テンプレートを複数の位置と比較することは、
前記画像上の前記複数の位置における前記画像テンプレートの類似性指標を決定することであって、前記類似性指標は、前記所与の位置のための前記適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて決定される、決定することと、
前記複数の位置の前記類似性指標に少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の前記位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記画像上の所与の点と、前記画像テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含み、前記画像テンプレートは、前記画像上の位置にマッチングされ、前記オフセットの測度は、オーバーレイ値又は基準位置からのずれを示し、前記画像上の前記所与の点及び前記画像テンプレート上の前記追加の点は、予想された分離を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記画像上の位置にマッチングされる複数の画像テンプレート間の複数のオフセットの測度を決定することを更に含み、前記複数の画像テンプレートは、そのそれぞれの重みマップに少なくとも部分的に基づいてマッチングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記画像は、少なくともブロックエリア及び非ブロックエリアを含み、前記重みマップは、前記ブロックエリアにおいて、前記非ブロックエリアよりも小さい重みを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記画像は、少なくとも部分的ブロックエリアを更に含み、前記重みマップは、前記部分的ブロックエリアにおいて、前記非ブロックエリアよりも小さく重み付けされ、前記重みマップは、前記ブロックエリアにおいて、前記部分的ブロックエリアよりも小さく重み付けされる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートの第1の次元のスケール、前記画像テンプレートの第2の次元のスケール、前記画像テンプレートの回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを前記画像にマッチングすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、
前記画像テンプレートの前記第1の次元の前記スケール、前記画像テンプレートの前記第2の次元の前記スケール、前記画像テンプレートの前記回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、前記重みマップを更新することと、
前記更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記画像テンプレートの極性に基づいて前記重みマップを更新することと、
前記更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
測定構造の画像の画素値に少なくとも部分的に基づいて、前記測定構造の前記画像のための前記重みマップを決定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記画像のための画像重みマップにアクセスすること
を更に含み、前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記画像重みマップと、前記画像テンプレートのための前記重みマップとの乗算に少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートをマッチングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記画像は、画素値を有する複数の画素を含み、
前記画像テンプレートは、前記画像の前記複数の画素と同じであるか又は異なり得る、画素値を有する複数の画素を含み、前記重みマップは、前記画像又は前記画像テンプレートの何れかの画素に対応する重み値を含み、前記重みマップの前記重み値は、画素の位置又は前記画像テンプレート内のフィーチャからの距離に基づいて定められる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
1つ又は複数の非一時的機械可読媒体であって、その上に命令を有し、前記命令は、プロセッサによって実行されると、請求項1~15の何れか一項に記載の方法を実施する、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、参照によりその全体が本明細書に援用される、2021年12月17日に出願された米国特許出願第63/291,278号、及び2022年5月4日に出願された米国特許出願第63/338,142号、及び2022年12月1日に出願された米国特許出願第63/429,533号の優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本開示は、概して、画像参照手法を使用する画像分析に関し、より具体的には、適応重み付けを用いたテンプレートマッチングに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路等の半導体デバイスの製造は、典型的には、幾つかの製作プロセスを使用して基板(例えば、半導体ウェーハ)を処理して、デバイスの様々なフィーチャ及び複数の層を形成することを含む。このような層及びフィーチャは、典型的には、例えば堆積、リソグラフィ、エッチング、化学機械研磨及びイオン注入を用いて製造及び処理される。複数のデバイスを基板上の複数のダイ上に製作し、その後、個々のデバイスに分離することができる。このデバイス製造プロセスは、典型的には、パターニングプロセスを含む。パターニングプロセスは、パターニングデバイス上のパターンを基板上に転写するためのリソグラフィ装置内のパターニングデバイスを用いた光学及び/又はナノインプリントリソグラフィ等のパターニングステップを含むが、現像装置によるレジスト現像、ベークツールを用いた基板のベーク、エッチング装置を用いたパターンを使用するエッチング等、1つ又は複数の関係するパターン処理ステップを任意選択的に含む。
【0004】
[0004] リソグラフィは、IC等のデバイスを製造する際の中心的なステップであり、基板上に形成されたパターンは、マイクロプロセッサ、メモリチップ等のデバイスの機能要素を定める。フラットパネルディスプレイ、微小電気機械システム(MEMS)及び他のデバイスを形成する際にも同様のリソグラフィ技法が使用される。
【0005】
[0005] リソグラフィ投影装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用され得る。パターニングデバイス(例えば、マスク)は、ICの個々の層に対応するパターン(「設計レイアウト」)を含むか又はそれを提供することができ、このパターンは、パターニングデバイス上のパターンによって標的部分を照射するなどの方法により、放射線感光材料(「レジスト」)の層で被覆されている基板(例えば、シリコンウェーハ)上の(例えば、1つ又は複数のダイを含む)標的部分上に転写することができる。概して、単一の基板は、複数の隣接する標的部分を含み、その標的部分には、リソグラフィ投影装置によってパターンが一度に1つの標的部分ずつ連続して転写される。
【0006】
[0006] パターニングデバイスから基材にパターンを転写する前に、基材は、プライミング、レジストコーティング及びソフトベーク等の様々な処置を施すことができる。露光後、基板は、露光後ベーク(PEB)、現像、ハードベーク及び転写パターンの測定/検査等の他の処置(「露光後処置」)にかけることができる。この一連の処置は、デバイス、例えばICの個々の層を作るための基礎として使用される。その後、基板は、デバイスの個々の層を完成させることを全て意図するエッチング、イオン注入(ドーピング)、メタライゼーション、酸化、化学機械研磨等の様々なプロセスを経ることができる。デバイスに幾つかの層が必要である場合、処置全体又はその改変形態を各層について繰り返す。最終的に、基板上の各標的部分にデバイスが存在することになる。これらのデバイスは、ダイシング又はソーイング等の技法によって互いに分離され、それにより個々のデバイスをキャリア上に搭載すること、ピンに接続すること等ができる。
【0007】
[0007] リソグラフィステップは、プロセス制御を理由とした大量製造中だけでなく、プロセス認証中にもモニタされる。リソグラフィステップは、概して、リソグラフィステップによって製造された製品の測定によってモニタされる。様々なプロセスによってもたらされるデバイスの画像は、プロセスのモニタ、欠陥の検出、プロセスの変化の検出等のため、多くの場合に互いに又は「ゴールドスタンダード」画像と比較される。リソグラフィステップをよりよく制御することは、概して、より優れた及び収益性の高いデバイスの製作に対応する。
【0008】
[0008] 半導体製造プロセスの進歩に伴い、機能要素の寸法は、絶えず小さくなっている。同時に、1デバイス当たりのトランジスタ等の機能要素の数は、一般に、「ムーアの法則」と呼ばれる傾向をたどって着実に増加している。現在の技術的状況では、100nmをはるかに下回る、即ち照明光源(例えば、193nmの照明光源)からの放射の波長の半分未満の寸法を有する個々の機能要素を作成する深紫外線照明光源からの照明を使用して、基板上に設計レイアウトを投影するリソグラフィ投影装置を使用してデバイスの層が製造される。
【0009】
[0009] リソグラフィ投影装置の古典的な解像度の限界よりも小さい寸法のフィーチャがプリントされるこのプロセスは、一般に、解像度の式CD=k1×λ/NAによるローk1リソグラフィとして知られており、ここで、λは、採用される放射の波長(現在、多くの場合に248nm又は193nm)であり、NAは、リソグラフィ投影装置内の投影光学系の開口数であり、CDは、「クリティカルディメンション」(一般的にはプリントされる最小フィーチャサイズ)であり、k1は、経験的な解像度係数である。概して、k1が小さいほど、特定の電気的機能及び性能を実現するために設計者によって計画された形状及び寸法に似たパターンを基板上に再現することが難しくなる。これらの困難を克服するために、精巧な微調整ステップがリソグラフィ投影装置、設計レイアウト又はパターニングデバイスに適用される。これらのステップは、例えば、限定されないが、NA及び光コヒーレンス設定の最適化、カスタマイズされた照明スキーム、位相ずれパターニングデバイスの使用、設計レイアウトにおける光近接補正(OPC、「光学及びプロセス補正」とも呼ばれ得る)、ソースマスク最適化(SMO)又は一般に「解像度向上技術」(RET)と定義される他の方法を含む。本明細書で使用するとき、「投影光学系」という用語は、例えば、屈折光学系、反射光学系、アパーチャ及び反射屈折光学系を含む様々な種類の光学システムを包含するものとして広く解釈すべきである。
【発明の概要】
【0010】
[0010] 適応重みマップを用いた画像テンプレートマッチングの方法が記載される。本開示の実施形態によれば、画像テンプレートに重みマップを適用して、画像テンプレート又は測定構造の画像の特定の領域を選択的に強調しないこと又は強調することにより、画像テンプレートの測定構造の画像とのマッチングを改善することができる。マッチングは、重みマップ上の画像テンプレートの位置の関数として重みマップを更新及び/又は適応させることを更に含み得る。画像テンプレートが測定構造の画像上の様々な位置にマッチングされるとき、適応重みマップは、ブロックされた又は他にマッチングに適さない画像テンプレートの領域に対処する。画像テンプレートを選択的及び適応的に重み付けすることに基づき、画像テンプレートマッチングを有利に改善することができる。
【0011】
[0011] テンプレートマッチングは、製作中にフィーチャのサイズ又は位置を決定するために適用することができ、フィーチャの位置、形状、サイズ及びアライメントに関する知識は、プロセス制御、品質評価等に役立つ。複数の層のフィーチャのためのテンプレートマッチングは、オーバーレイ(例えば、層間のずれ)を決定又は測定するために使用することができ、複数のオーバーレイ計測装置と共に使用することができる。テンプレートマッチングは、フィーチャ間の距離及びフィーチャの輪郭を決定するために使用することもでき、それらのフィーチャは、同じ又は異なる層内にあり得、様々な種類の計測を用いてエッジ配置(EP)、エッジ配置誤差(EPE)及び/又はクリティカルディメンション(CD)を決定するために使用され得る。
【0012】
[0012] 複合テンプレートに基づく画像テンプレートマッチングの方法が記載される。以下では、「複合テンプレート」は、一定の基準に基づくグループ化プロセスを使用して選択される複数の(同じ又は異なる)パターン等の構成画像テンプレートで構成され、1つのテンプレートにまとめられたテンプレートを指し、少なくとも1つの非強調エリアが構成パターンの何れか2つの間のコンポジットテンプレートのフィールドを埋める。グループ化プロセスは、手動又は自動で行うことができる。複合テンプレートは、各々が1つ又は複数のパターンを含む複数のテンプレート又は複数のパターンを含む単一のテンプレートで構成され得る。本開示の実施形態によれば、測定構造の画像に対する複合テンプレートのマッチングは、複合テンプレートに重みマップを適用して、パターン画像テンプレートの一定の領域を強調及び非強調することによって改善することができる。特に画像上の非繰り返しパターンでは、(複合テンプレート等において)複数のパターン及びパターン間の関係を選択してマッチングのロバスト性を改善することができる。例えば、選択は、画像分析、パターン分析及び/又は一定のメトリクス、例えば画質又はノイズに関するメトリクスに基づくパターンのグループ化に基づき得る。一部の実施形態では、マッチング中にパターン上の非強調エリアを除外又は強調しなくてもよい。マッチングは、重みマップ上の複合テンプレートの位置の関数としてパターンの重みマップを更新及び/又は適応させることを更に含み得る。複合テンプレートに含めるパターンを選択的に選ぶことに基づき、複合テンプレートマッチングを有利に改善することができる。
【0013】
[0013] 模擬データ又は合成データに基づいて合成画像テンプレートを生成する方法が記載される。本開示の実施形態によれば、測定構造の層に関する情報を使用して画像テンプレートを生成することができる。計算機リソグラフィモデル、堆積モデル、エッチングモデル、CMP(化学機械研磨)モデル等の1つ又は複数のプロセスモデル等を使用して、GDS又は測定構造の層に関する他の情報に基づく合成画像テンプレート又は輪郭を生成することができる。走査型電子顕微鏡モデルを使用して合成テンプレートを洗練させることもできる。合成画像テンプレートを作成、洗練又は更新する更なる方法が記載される。合成画像テンプレートは、重みマップ及び/又は画素値並びに極性値を含み得る。次に、合成画像テンプレートは、測定構造のための試験画像とマッチングされる。マッチングは、重みマップ上の画像テンプレートのパターンの位置の関数として画像テンプレートの重みマップを更新及び/又は適応させることを更に含み得る。合成画像テンプレートに含めるフィーチャ及び/又は合成生成プロセスを選択的に選ぶことに基づき、合成画像テンプレートマッチングを有利に改善することができる。
【0014】
[0014] 画像データに基づいて複合テンプレートを生成する方法が記載される。本開示の実施形態によれば、測定構造の層に関する情報を使用して複合テンプレートを生成することができる。複合テンプレートは、獲得画像(即ちイメージングツールから獲得された画像)、取得画像(即ち記憶データから取得された画像)及び/又は合成画像若しくはモデル化画像に基づき得る。タキオンモデル、エッチングモデル及び/又は走査型電子顕微鏡モデル等のリソグラフィモデル、プロセスツールモデル又は計測ツール画像シミュレーションモデルを使用して、複合テンプレートのための合成画像又は輪郭を生成することができる。取得画像のコントラスト及び安定性に基づいてなど、複数の取得画像又は画像の平均を使用して複合テンプレートを生成することができる。複合テンプレートは、重みマップ及び/又は画素値を含み得る。次に、複合テンプレートが測定構造のための試験画像とマッチングされる。マッチングは、重みマップに基づいてマッチングすることと、任意選択的に、重みマップ上の複合テンプレートの位置の関数としてパターンの重みマップを適応させることとを更に含み得る。複合テンプレートに含めるパターンを選択的に選ぶことに基づき、非周期的パターンについてマッチングを有利に改善することができる。
【0015】
[0015] 層ごとの画像テンプレートマッチングの方法が記載される。本開示の実施形態によれば、多層構造の層に関する情報に基づいてテンプレートを生成することができる。テンプレートは、適応重みマッピングの使用を含め、多層構造の画像にマッチングすることができる。層ごとの画像テンプレートマッチングは、画像内の関心領域の識別、画質向上の実行及び画像のセグメント化に使用することができる。コンポジットテンプレートは、多層構造の1つの層に対応する複数のテンプレートから生成することもできる。
【0016】
[0016] テンプレートマッチングのために特定のサイズのテンプレートを選択する方法が記載される。本開示の実施形態によれば、画像内のフィーチャ(例えば、ビア層内のフィーチャ)に対して様々なサイズのテンプレートが生成される。それぞれのテンプレートサイズを用いてテンプレートマッチングが実行され、テンプレートマッチングに関連する性能指標に基づいて最適なテンプレートサイズが選択される。最適なテンプレートサイズは、画像内のフィーチャの位置を決定するために使用することができ、これは、他のフィーチャとのオーバーレイの測度を決定することを含む様々な用途で更に使用することができる。性能指標は、画像内のフィーチャとテンプレートとの間の一致度を示す任意の特質であり得る。例えば、性能指標は、画像内のフィーチャとテンプレートとの間の類似性を示す類似性指標を含み得る。
【0017】
[0017] 本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、1つ又は複数の実施形態を示し、解説と共にこれらの実施形態を説明する。ここで、本発明の実施形態を、添付の概略図を参照して専ら例として説明し、図面では、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】[0018]一実施形態による例示的な電子ビーム検査(EBI)システムを示す概略図である。
【
図2】[0019]一実施形態による、
図1の例示的な電子ビーム検査システムの一部であり得る例示的な電子ビームツールを示す概略図である。
【
図3】[0020]一実施形態による、荷電粒子検出器を含む例示的な荷電粒子ビーム装置の概略図である。
【
図4】[0021]一実施形態によるリソグラフィ装置の図式的概要を示す。
【
図5】[0022]一実施形態によるリソグラフィセルの図式的概要を示す。
【
図6】[0023]一実施形態による、半導体製造を最適化するための3つの技術間の協力を表現するホリスティックリソグラフィの概略表現を示す。
【
図7】[0024]一実施形態による、テンプレートマッチングに基づくオーバーレイ決定方法を示す。
【
図8A】[0025]一実施形態による、ブロック層についてのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図8B】[0026]一実施形態による、オフセットを有するブロック層についてのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図9】[0027]一実施形態による、周期的画像のセットに対する2層テンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図10A】[0028]一実施形態による例示的な画像テンプレートを示す。
【
図10B】[0029]一実施形態による例示的な画像テンプレートの重みマップを示す。
【
図11】[0030]一実施形態による、適応重みマップに基づいて画像に画像テンプレートをマッチングするための例示的方法を示す。
【
図12】[0031]一実施形態による例示的な合成輪郭テンプレートを示す。
【
図13A】[0032]一実施形態による、極性マッチングを伴うテンプレートマッチングのための例示的な合成画像テンプレートを示す。
【
図13B】[0032]一実施形態による、極性マッチングを伴うテンプレートマッチングのための例示的な合成画像テンプレートを示す。
【
図14】[0033]一実施形態による、合成画像に基づいて画像テンプレートを生成するための例示的方法を示す。
【
図15A】[0034]一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
【
図15B】[0034]一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
【
図15C】[0034]一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
【
図15D】[0034]一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
【
図15E】[0034]一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
【
図16】[0035]一実施形態による、複合テンプレートを生成するための例示的方法を示す。
【
図17】[0036]一実施形態による、各テンプレート自体がパターンのグループを含む、複数の画像テンプレートに基づいてオフセットの測度を決定する概略表現を示す。
【
図18A】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18B】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18C】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18D】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18E】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18F】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図18G】[0037]一実施形態による、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図19A】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図19B】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図19C】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図19D】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図19E】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図19F】[0038]一実施形態による、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
【
図20】[0039]一実施形態による、画像セグメンテーションの概略表現を示す。
【
図21A】[0040]一実施形態による、以前のテンプレートアライメントに基づくテンプレートアライメントの概略表現を示す。
【
図21B】[0040]一実施形態による、以前のテンプレートアライメントに基づくテンプレートアライメントの概略表現を示す。
【
図22】[0041]一実施形態による画像間比較の概略表現を示す。
【
図23】[0042]一実施形態による、ユニットセルに基づくテンプレートマッチングの概略表現を示す。
【
図24】[0043]本開示の一実施形態による例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【
図25A】[0044]様々な実施形態と一致する、テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズのライブラリからテンプレートサイズを選択するためのブロック図を示す。
【
図25B】[0044]様々な実施形態と一致する、テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズのライブラリからテンプレートサイズを選択するためのブロック図を示す。
【
図25C】[0045]様々な実施形態と一致する、テンプレートマッチングにおける様々なテンプレートサイズに対する性能指標値のグラフを示す。
【
図26】[0046]様々な実施形態と一致する、テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズのライブラリからテンプレートサイズを選択するための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0047] 当業者が本開示を実施することができるように、本開示の実施形態を図面に関して詳細に説明し、図面は、当業者が本開示を実践することができるようにするための本開示の説明のための例として与えられる。とりわけ、以下の図面及び例は、本開示の範囲を単一の実施形態に限定することを意図せず、記載又は図示する要素の一部又は全てを交換することによって他の実施形態も可能である。更に、本開示の一定の要素が既知のコンポーネントを用いて部分的に又は完全に実装可能である場合、本開示を不明瞭にしないために、本開示の理解に必要なかかる既知のコンポーネントの部分のみを記載し、かかる既知のコンポーネントの他の部分の詳細な説明を省略する。本明細書で別段の定めがない限り、ソフトウェアによって実装されるものとして説明される実施形態は、それに限定されるべきではなく、当業者に明らかであるようにハードウェア又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実装される実施形態を含み得、その逆も同様である。本明細書では、単一のコンポーネントを示す実施形態を限定的と考えるべきではなく、むしろ、本開示は、本明細書に明示的に別段の記載がない限り、複数の同じコンポーネントを含む他の実施形態を包含することを意図し、その逆も同様である。更に、本出願人は、本明細書又は特許請求の範囲内のいかなる用語も、そのようなものとして明示的に規定されない限り、一般的でないか又は特別な意味を付与されることを意図しない。更に、本開示は、例示として本明細書で言及する既知のコンポーネントに対する現在及び将来の既知の均等物を包含する。
【0020】
[0048] 本文では、ICの製造について具体的な言及がなされ得るが、本明細書の説明は、他の多くの可能な用途を有することが明確に理解されるべきである。例えば、本明細書の説明は、集積光学システム、磁区メモリのためのガイダンス及び検出パターン、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッド等の製造に使用することができる。このような代替用途に関連して、本文の「レチクル」、「ウェーハ」又は「ダイ」という用語のいかなる使用も、より一般的な「マスク」、「基板」及び「標的部分」という用語とそれぞれ交換可能と見なすべきことを当業者は理解するであろう。
【0021】
[0049] 本明細書では「放射」及び「ビーム」という用語は、(例えば、365、248、193、157又は126nmの波長を有する)紫外線放射及びEUV(例えば、約5~100nmの範囲内の波長を有する極紫外線)を含む全ての種類の電磁放射を包含するように使用される。
【0022】
[0050] (例えば、半導体)パターニングデバイスは、1つ又は複数のパターンを含み得るか又はそれを形成し得る。パターンは、パターン又は設計レイアウトに基づいてCAD(コンピュータ支援設計)プログラムを利用して生成することができ、このプロセスは、多くの場合、EDA(電子設計自動化)と呼ばれる。ほとんどのCADプログラムは、機能的な設計レイアウト/パターニングデバイスを作成するために所定の組の設計規則に従う。これらの規則は、処理及び設計上の制限によって設定される。例えば、設計規則は、デバイス又はラインが互いに不所望な形式で相互作用しないことを確実にするように、デバイス(ゲート、コンデンサ等)又は相互接続ライン間の間隔公差を定める。設計規則は、特定のパラメータ、パラメータの制限及び/又は範囲、及び/又は他の情報を含み、及び/又は指定することができる。設計規則の制限及び/又はパラメータの1つ又は複数は、「クリティカルディメンション」(CD)と呼ばれ得る。デバイスのクリティカルディメンションは、ライン若しくは穴の最小幅又は2本のライン若しくは2つの穴間の最小間隔或いは他のフィーチャとして定義され得る。従って、CDは、設計されたデバイスの全体的なサイズ及び密度を決定する。デバイス製作における目標の1つは、(パターニングデバイスによって)元の設計意図を基板上に忠実に再現することである。
【0023】
[0051] 本文で使用するとき、「マスク」又は「パターニングデバイス」という用語は、基板の標的部分に作成しようとするパターンに対応するパターン付き断面を入射する放射ビームに与えるために使用可能な汎用半導体パターニングデバイスを指すものとして広義に解釈することができ、これに関連して「ライトバルブ」という用語も使用し得る。古典的なマスク(透過型又は反射型、バイナリ、位相ずれ、ハイブリッド等)以外に、他のかかるパターニングデバイスの例は、プログラマブルミラーアレイ及びプログラマブルLCDアレイを含む。
【0024】
[0052] 本明細書で使用するとき、「パターニングプロセス」という用語は、一般にリソグラフィプロセスの一部として、指定の光のパターンを印加することによってエッチングされた基板を作成するプロセスを意味する。しかし、本明細書に記載する特徴の多くがエッチング(例えば、プラズマ)処理を使用してプリントパターンを形成することに利点を提供することができるため、「パターニングプロセス」は、(例えば、プラズマ)エッチングも含み得る。
【0025】
[0053] 本明細書で使用するとき、「パターン」という用語は、例えば、上述の設計レイアウトに基づいて基材(例えば、ウェーハ)上にエッチングされる理想的パターンを意味する。パターンは、例えば、様々な形状、フィーチャの構成、輪郭等を含み得る。
【0026】
[0054] 本明細書で使用するとき、「プリントパターン」とは、標的パターンに基づいてエッチングされた基材上の物理的パターンを意味する。プリントパターンは、例えば、溝、チャネル、窪み、エッジ又はリソグラフィプロセスから生じる他の2次元及び3次元フィーチャを含み得る。
【0027】
[0055] 本明細書で使用するとき、「予測モデル」、「プロセスモデル」、「電子モデル」及び/又は「シミュレーションモデル」(区別なく使用することができる)という用語は、パターニングプロセスをシミュレートする1つ又は複数のモデルを含むモデルを意味する。例えば、モデルは、光学モデル(例えば、リソグラフィプロセスで光を送るために使用されるレンズシステム/投影システムをモデル化し、フォトレジスト上に進む光の最終的な光学像をモデル化することを含み得る)、レジストモデル(例えば、光による化学効果等のレジストの物理的効果をモデル化する)、OPCモデル(例えば、標的パターンを作成するために使用することができ、サブ解像度レジストフィーチャ(SRAF)等を含み得る)、エッチング(又はエッチバイアス)モデル(例えば、プリントウェーハパターンに対するエッチングプロセスの物理的効果をシミュレートする)、ソースマスク最適化(SMO)モデル及び/又は他のモデルを含み得る。
【0028】
[0056] 本明細書で使用するとき、「較正」という用語は、モデル、アルゴリズム、及び/又は本システム及び/又は方法の他のコンポーネントを修正(例えば、改善又は調整)及び/又は検証することを意味する。
【0029】
[0057] パターニングシステムは、上述したコンポーネントの何れか又は全てに加えて、これらのコンポーネントに関連する操作の何れか又は全てを実行するように構成される他のコンポーネントを含むシステムであり得る。パターニングシステムは、例えば、リソグラフィ投影装置、スキャナ、レジストを適用及び/又は除去するように構成されるシステム、エッチングシステム及び/又は他のシステムを含み得る。
【0030】
[0058] ここで、
図1を参照し、
図1は、本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビーム検査(EBI)システム100を示す。
図1に示すように、荷電粒子ビーム検査システム100は、メインチャンバ110、ロードロックチャンバ120、電子ビームツール140及び装置フロントエンドモジュール(EFEM)130を含む。電子ビームツール140は、メインチャンバ110内に位置する。この説明及び図面は、電子ビームを対象とするが、実施形態は、本開示を特定の荷電粒子に限定するために使用されないことが理解されるであろう。
【0031】
[0059] EFEM130は、第1のローディングポート130a及び第2のローディングポート130bを含む。EFEM130は、追加のローディングポートを含み得る。第1のローディングポート130a及び第2のローディングポート130bは、検査しようとするウェーハ(例えば、半導体ウェーハ又は他の材料で作られたウェーハ)又はサンプルを含むウェーハフロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け取る(以下ではウェーハ及びサンプルを「ウェーハ」と総称する)。EFEM130内の1つ又は複数のロボットアーム(不図示)がウェーハをロードロックチャンバ120に搬送する。
【0032】
[0060] ロードロックチャンバ120は、ロードロック真空ポンプシステム(不図示)に接続され、この真空ポンプシステムは、大気圧未満の第1の圧力に到達するようにロードロックチャンバ120内の気体分子を除去する。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(不図示)がロードロックチャンバ120からメインチャンバ110にウェーハを搬送する。メインチャンバ110は、メインチャンバ真空ポンプシステム(不図示)に接続され、この真空ポンプシステムは、第1の圧力未満の第2の圧力に到達するようにメインチャンバ110内の気体分子を除去する。第2の圧力に達した後、ウェーハは、電子ビームツール140による検査にかけられる。一部の実施形態では、電子ビームツール140は、単一ビーム検査ツールを含み得る。
【0033】
[0061] コントローラ150は、電子ビームツール140に電子的に接続され得、他のコンポーネントにも電子的に接続され得る。コントローラ150は、荷電粒子ビーム検査システム100の様々な制御を実行するように構成されるコンピュータであり得る。コントローラ150は、様々な信号及び画像処理機能を実行するように構成される処理回路も含み得る。コントローラ150は、メインチャンバ110、ロードロックチャンバ120及びEFEM130を含む構造の外側にあるものとして
図1に示すが、コントローラ150は、構造の一部であり得ることが理解されるであろう。
【0034】
[0062] 本開示は、電子ビーム検査システムを収容するメインチャンバ110の例を提供するが、本開示の態様は、その最も広い意味で電子ビーム検査システムを収容するチャンバに限定されないことに留意すべきである。むしろ上記の原理は、深紫外線(DUV)リソグラフィ又は極紫外線(EUV)リソグラフィシステムのチャンバ等の他のチャンバにも適用できることが理解されるであろう。
【0035】
[0063] ここで、
図2を参照し、
図2は、本開示の実施形態と一致する、
図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システム100の一部であり得る電子ビームツール140の例示的構成を示す概略図を示す。電子ビームツール140(本明細書では装置140とも呼ぶ)は、電子エミッタを含み得、この電子エミッタは、カソード203、引き出し電極205、ガンアパーチャ220及びアノード222を含み得る。電子ビームツール140は、クーロンアパーチャアレイ224、集光レンズ226、ビーム制限アパーチャアレイ235、対物レンズアセンブリ232及び電子検出器244を更に含み得る。電子ビームツール140は、検査しようとするサンプル250を保持するための、電動ステージ234によって支持されるサンプルホルダ236を更に含み得る。必要に応じて、他の関連するコンポーネントを追加又は省略することができることを理解されたい。
【0036】
[0064] 一部の実施形態では、電子エミッタは、カソード203及びアノード222を含み得、一次電子は、カソードから放出され、一次ビームクロスオーバー202を形成する一次電子ビーム204を形成するために抽出又は加速され得る。一次電子ビーム204は、一次ビームクロスオーバー202から放出されているように視覚化することができる。
【0037】
[0065] 一部の実施形態では、電子エミッタ、集光レンズ226、対物レンズアセンブリ232、ビーム制限アパーチャアレイ235及び電子検出器244は、装置40の一次光軸201と整列させることができる。一部の実施形態では、電子検出器244は、二次光軸(不図示)に沿って一次光軸201から外れて配置され得る。
【0038】
[0066] 一部の実施形態では、対物レンズアセンブリ232は、磁極片232a、制御電極232b、偏向器240a、240b、240d及び240eを含むビームマニピュレータアセンブリ並びに励磁コイル232dを含む修正されたスインギング対物減速浸漬レンズ(SORIL)を含み得る。一般的なイメージングプロセスでは、カソード203の先端から発せられる一次電子ビーム204は、アノード222に印加される加速電圧によって加速される。一次電子ビーム204の一部がガンアパーチャ220及びクーロンアパーチャアレイ224のアパーチャを通過し、ビーム制限アパーチャアレイ235のアパーチャを完全に又は部分的に通過するように集光レンズ226によって集束される。ビーム制限アパーチャアレイ235のアパーチャを通過した電子は、サンプル250の表面上にプローブスポットを形成するように修正SORILレンズによって集束され、ビームマニピュレータアセンブリの1つ又は複数の偏向器によってサンプル250の表面を走査するように偏向され得る。サンプル表面から発せられた二次電子は、走査された関心領域の画像を形成するように電子検出器244によって収集され得る。
【0039】
[0067] 対物レンズアセンブリ232では、励磁コイル232d及び磁極片232aが磁場を発生させることができる。一次電子ビーム204によって走査されているサンプル250の一部は、磁場に浸漬することができ、帯電することができ、これにより電場が作り出される。電場は、サンプル250の表面近く及び表面上に衝突する一次電子ビーム204のエネルギーを減少させることができる。磁極片232aから電気的に絶縁されている制御電極232bは、例えば、対物レンズアセンブリ232の収差を低減するか、高い検出効率を得るために信号電子ビームの合焦を調節するか、又はサンプルを保護するためにアーク放電を回避するためにサンプル250の上の及びサンプル250上の電場を制御することができる。サンプル250上でのビーム走査を容易にするために、ビームマニピュレータアセンブリの1つ又は複数の偏向器が一次電子ビーム204を偏向させることができる。例えば、走査プロセスでは、サンプル250の異なる部分の画像再構築用データを提供するために、偏向器240a、240b、240d及び240eを制御して、異なる時点でサンプル250の上面の異なる位置の上に一次電子ビーム204を偏向させることができる。異なる実施形態では、240a~eの順序が異なり得ることに留意されたい。
【0040】
[0068] 一次電子ビーム204を受け付けたとき、後方散乱電子(BSE)及び二次電子(SE)がサンプル250の一部から放出され得る。ビームセパレータ240cは、後方散乱電子及び二次電子を含む二次電子ビーム又は散乱電子ビームを電子検出器244のセンサ表面に導くことができる。検出された二次電子ビームは、電子検出器244のセンサ表面上に対応するビームスポットを形成することができる。電子検出器244は、受け付けた二次電子ビームスポットの強度照度を表す信号(例えば、電圧、電流)を生成し、その信号をコントローラ150等の処理システムに提供することができる。二次電子ビーム又は後方散乱電子ビームの強度照度及び結果として得られる二次電子ビームスポットは、サンプル250の外部構造又は内部構造に応じて異なり得る。更に、上記で論じたように、異なる強度照度の二次電子ビーム又は散乱電子ビーム(及び結果として生じるビームスポット)を生成するために、サンプル250の上面の異なる位置の上に一次電子ビーム204を偏向させることができる。従って、二次電子ビームスポットの強度照度をサンプル250の位置と共にマッピングすることにより、処理システムは、ウェーハサンプルを含み得るサンプル250の内部構造又は外部構造を反映する画像を再構築することができる。
【0041】
[0069] 一部の実施形態では、コントローラ150は、画像取得器(不図示)及びストレージ(不図示)を含む画像処理システムを含み得る。画像取得器は、1つ又は複数のプロセッサを含み得る。例えば、画像取得器は、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイル計算装置等、又はそれらの組み合わせを含み得る。画像取得器は、とりわけ導電体、光ファイバケーブル、ポータブル記憶媒体、IR、ブルートゥース、インターネット、無線ネットワーク、無線ラジオ等の媒体又はそれらの組み合わせによって装置40の電子検出器244に通信可能に結合され得る。一部の実施形態では、画像取得器は電子検出器244から信号を受信することができ、画像を構築することができる。このようにして、画像取得器はサンプル250の領域の画像を取得することができる。画像取得器は、輪郭の生成、取得画像への指標の重ね合わせ等の様々な後処理機能を実行することもできる。画像取得器は、取得画像の輝度及びコントラスト等の調節を行うように構成され得る。一部の実施形態では、ストレージは、ハードディスク、フラッシュドライブ、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の種類のコンピュータ可読メモリ等の記憶媒体であり得る。ストレージは、画像取得器と結合され得、走査された生画像データを原画像及び処理後の画像として保存するために使用され得る。
【0042】
[0070] 一部の実施形態では、コントローラ150は、検出された二次電子及び後方散乱電子の分布を得るための測定回路(例えば、アナログ/デジタル変換器)を含み得る。検出時間窓の間に収集される電子分布データは、サンプル(例えば、ウェーハ)表面に入射する一次電子ビーム204の対応する走査パスデータと組み合わせて使用して、検査中のウェーハ構造の画像を再構築することができる。再構築された画像は、サンプル250の内部構造又は外部構造の様々なフィーチャを明らかにするために使用することができ、それによりウェーハ内に存在し得る任意の欠陥を明らかにするために使用され得る。
【0043】
[0071] 一部の実施形態では、コントローラ150は、検査中にサンプル250を移動させるように電動ステージ234を制御し得る。一部の実施形態では、コントローラ150は、電動ステージ234が一定速度で一方向にサンプル250を連続的に移動させることを可能にし得る。他の実施形態では、コントローラ150は、電動ステージ234が走査プロセスのステップに応じて経時的にサンプル250の移動速度を変更することを可能にし得る。
【0044】
[0072] 当技術分野で一般的に知られているように、一次電子ビームの電子等の荷電粒子とサンプル(例えば、後述する
図3のサンプル315)との相互作用は、サンプルのプローブ領域に関する組成情報及びトポグラフィカル情報を含む信号電子を生成し得る。二次電子(SE)は低い放出エネルギーを有する信号電子として識別することができ、後方散乱電子(BSE)は高い放出エネルギーを有する信号電子として識別することができる。その低い放出エネルギーが原因で、対物レンズアセンブリはSEを電子パスに沿って導き、SEをSEMカラム内に配置されたレンズ内電子検出器の検出面上に集束させることができる。電子パスに沿って移動するBSEもレンズ内電子検出器によって検出され得る。しかし、一部の事例では、放出角度の大きいBSEは、後方散乱電子検出器等の追加の電子検出器を使用して検出されるか又は検出されないままであり得、サンプルを検査するか又はクリティカルディメンションを測定するために必要なサンプル情報が失われることになる。
【0045】
[0073] とりわけフォトリソグラフィ、金属堆積、ドライエッチング又はウェットエッチング中の埋没粒子等、半導体製作プロセスにおける何らかの欠陥の検出及び検査は、表面フィーチャの検査並びに欠陥粒子の組成分析から利益を得ることができる。かかるシナリオでは、とりわけ欠陥を識別し、欠陥の組成を分析し、得られた情報に基づいてプロセスパラメータを調節するために、二次電子検出器及び後方散乱電子検出器から得られる情報がユーザにとって望ましい場合がある。
【0046】
[0074] SE及びBSEの放出は、ランバートの法則に従い、大きいエネルギーの広がりを有する。SE及びBSEは、サンプルの異なる深さから一次電子ビームとサンプルとの相互作用時に発生し、異なる放出エネルギーを有する。例えば、二次電子は、表面から発生し、とりわけサンプルの材料又は相互作用の体積に応じて50eV以下の放出エネルギーを有し得る。SEは、表面のフィーチャ又は表面のジオメトリに関する情報を提供するのに有用である。他方でBSEは、一次電子ビームの入射電子の主に弾性散乱現象によって生成され、典型的には50eVからおおよそ入射電子のランディングエネルギーまでの範囲内の、SEと比較して高い放出エネルギーを有し、検査されている材料の組成情報及びコントラスト情報を提供する。生成されるBSEの数は、限定されないが、とりわけサンプル内の材料の原子番号、一次電子ビームの加速電圧を含む要因に依存し得る。
【0047】
[0075] とりわけ放出エネルギー又は放出角度の違いに基づき、SE及びBSEは別々の電子検出器、分割電子検出器、エネルギーフィルタ等を使用して別々に検出することができる。例えば、レンズ内電子検出器は、2次元又は3次元構成で配置される複数のセグメントを含む分割検出器として構成され得る。一部の事例では、レンズ内電子検出器のセグメントは、一次光軸(例えば、
図3の一次光軸300-1)を中心に放射状に、円周方向に又は方位角状に配置され得る。
【0048】
[0076] ここで、
図3を参照し、
図3は、本開示の実施形態と一致する、例示的な荷電粒子ビーム装置300(装置300とも呼ぶ)の概略図を示す。装置300は、
図2の例示的な電子ビームツールの一部及び/又は
図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システム100の一部であり得る。装置300は、カソード301から一次電子を放出するように構成され、一次光軸300-1に沿って一次電子ビーム300B1を形成するように引き出し電極302を用いて抽出される電子源等の荷電粒子源を含み得る。装置300は、アノード303、集光レンズ304、ビーム制限アパーチャアレイ305、信号電子検出器306及び312、複合対物レンズ307、一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311を含む走査偏向ユニット並びに制御電極314を更に含み得る。本開示に関連して、信号電子検出器306及び312の一方又は両方は、SEMの電子光学カラム内に位置するレンズ内電子検出器であり得、一次光軸300-1を中心に回転対称に配置され得る。一部の実施形態では、信号電子検出器312は、第1の電子検出器と呼ばれ得、信号電子検出器306は、スルーザレンズ検出器、液浸レンズ検出器、上部検出器又は第2の電子検出器と呼ばれ得る。関連するコンポーネントを適宜追加、省略又は並べ替えできることを理解されたい。
【0049】
[0077] 電子源(不図示)は、源の仕事関数を克服するために、熱エネルギーを供給されると電子を放出するように構成される熱電子源、大きい静電場にさらされると電子を放出するように構成される電界放出源等を含み得る。電界放出源の場合、電子源は、とりわけ所望のランディングエネルギー、サンプル分析、源の特性に基づいて電圧信号を印加及び調節するように構成される、
図1のコントローラ150等のコントローラに電気的に接続され得る。引き出し電極302は、例えば、電界放出銃から放出された電子を抽出又は加速して、一次光軸300-1に沿って仮想又は実際の一次ビームクロスオーバー(不図示)を形成する一次電子ビーム300B1を形成するように構成され得る。一次電子ビーム300B1は、一次ビームクロスオーバーから放出されているように視覚化することができる。一部の実施形態では、コントローラは、電子源から発生した電子を抽出又は加速するために、引き出し電極302への電圧信号を印加及び調節するように構成され得る。引き出し電極302に印加される電圧信号の振幅は、カソード301に印加される電圧信号の振幅と異なり得る。一部の実施形態では、引き出し電極302に印加される電圧信号の振幅とカソード301に印加される電圧信号の振幅との差は、電子源の安定性を維持しながら一次光軸300-1に沿って下流の電子を加速するように構成され得る。本開示に関連して使用するとき、「下流」は、電子源から出発してサンプル315に向かう一次電子ビーム300B1の経路に沿った方向を指す。荷電粒子ビーム装置(例えば、
図3の装置300)の要素の位置決めに関して、「下流」は、電子源から始まる一次電子ビームの経路に沿った、別の要素の下方又は後に位置する要素の位置を指すことができ、「すぐ下流」は、第1の要素と第2の要素との間に他の能動要素が存在しないような、一次電子ビーム300B1の経路に沿った第1の要素の下方又は後の第2の要素の位置を指す。例えば、
図3に示すように、信号電子検出器306は、ビーム制限アパーチャアレイ305と電子検出器306との間に他の光学要素又は電子光学要素が配置されないように、ビーム制限アパーチャアレイ305のすぐ下流に位置決めされ得る。本開示に関連して使用するとき、「上流」は、電子源から始まる一次電子ビームの経路に沿った、別の要素の上方又は前に位置する要素の位置を指すことができ、「すぐ上流」は、第1の要素と第2の要素との間に他の能動要素が存在しないような、一次電子ビーム300B1の経路に沿った第1の要素の上方又は前の第2の要素の位置を指す。本明細書で使用するとき、「能動要素」は、電場、磁場又は電磁場を発生させることにより、その存在が第1の要素と第2の要素との間の電磁場を修正し得る任意の要素又はコンポーネントを指し得る。
【0050】
[0078] 装置300は、一次電子ビーム300B1の一部又はかなりの部分を受け付け、一次電子ビーム300B1をビーム制限アパーチャアレイ305上に集束させるように構成された集光レンズ304を含み得る。集光レンズ304は
図2の集光レンズ226と実質的に同様であり得、実質的に同様の機能を果たすことができる。
図3では磁気レンズとして図示するが、集光レンズ304は、とりわけ静電、磁気、電磁気又は複合電磁気レンズであり得る。集光レンズ304は、
図2のコントローラ150等のコントローラと電気的に結合され得る。コントローラは、とりわけ動作モード、用途、所望の分析、検査されているサンプル材料を含む要因に基づいて集光レンズ304の集束力を調節するために集光レンズ304に電気的励起信号を印加することができる。
【0051】
[0079] 装置300は、ビーム制限アパーチャアレイ305の複数のビーム制限アパーチャの1つを通過する一次電子ビーム300B1のビーム電流を制限するように構成されるビーム制限アパーチャアレイ305を更に含み得る。
図3には、1つのビーム制限アパーチャのみが図示されているが、ビーム制限アパーチャアレイ305は、均一又は不均一なアパーチャサイズ、断面又はピッチを有する任意の数のアパーチャを含み得る。一部の実施形態では、ビーム制限アパーチャアレイ305は、(
図3に示すように)集光レンズ304の下流又は集光レンズ304のすぐ下流に及び一次光軸300-1に対してほぼ垂直に配置することができる。一部の実施形態では、ビーム制限アパーチャアレイ305は、複数のビーム制限アパーチャを含む導電構造として構成することができる。ビーム制限アパーチャアレイ305は、コネクタ(不図示)によってコントローラ150と電気的に接続され得、コントローラ150は、ビーム制限アパーチャアレイ305に電圧を供給するように指示するように構成され得る。供給される電圧は、例えば、地電位等の基準電圧であり得る。コントローラは、供給される電圧を維持又は調節するようにも構成され得る。コントローラ150は、ビーム制限アパーチャアレイ305の位置を調節するように構成され得る。
【0052】
[0080] 装置300は、1つ又は複数の信号電子検出器306及び312を含み得る。信号電子検出器306及び312は、ほぼ全ての二次電子及びとりわけ後方散乱電子の放出エネルギー、放出極角、放出方位角に基づいて後方散乱電子の一部を検出するように構成され得る。一部の実施形態では、信号電子検出器306及び312は、二次電子、後方散乱電子又はオージェ電子を検出するように構成され得る。信号電子検出器312は、信号電子検出器306の下流に配置され得る。一部の実施形態では、信号電子検出器312は、一次電子ビーム偏向器311の下流又はすぐ下流に配置され得る。サンプル315から放出される、放出エネルギーが低い(典型的には50eV以下)又は放出極角が小さい信号電子は二次電子ビーム300B4を含み得、放出エネルギーが高く(典型的には50eVを上回る)中程度の放出極角を有する信号電子は後方散乱電子ビーム300B3を含み得る。一部の実施形態では、300B4は、小さい放出極角を有する二次電子、低エネルギー後方散乱電子又は高エネルギー後方散乱電子を含み得る。図示しないが、後方散乱電子の一部が信号電子検出器306によって検出され得、二次電子の一部が信号電子検出器312によって検出され得ることが理解されるであろう。オーバーレイ計測及び検査用途では、信号電子検出器306は、表面層から生成された二次電子及び深いトレンチ又は高アスペクト比の穴等のより深い下位層から生成された後方散乱電子を検出するのに有用であり得る。
【0053】
[0081] 装置300は、サンプル315の表面上に一次電子ビーム300B1を集束させるように構成される複合対物レンズ307を更に含み得る。コントローラは、とりわけ一次ビームエネルギー、用途のニーズ、所望の分析、検査されているサンプル材料を含む要因に基づいて複合対物レンズ307の集束力を調節するために、複合対物レンズ307のコイル307Cに電気励磁信号を印加することができる。複合対物レンズ307は、放出エネルギーが低い二次電子又は放出エネルギーが高い後方散乱電子等の信号電子を信号電子検出器(例えば、レンズ内信号電子検出器306又は検出器312)の検出面上に集束させるように更に構成され得る。複合対物レンズ307は、
図2の対物レンズアセンブリ232とほぼ同様であり得るか又はほぼ同様の機能を実行し得る。一部の実施形態では、複合対物レンズ307は、磁気レンズ307M並びに制御電極314、磁極片307P及びサンプル315によって形成される静電レンズ307ESを含む電磁レンズを含み得る。
【0054】
[0082] 本明細書で使用するとき、複合対物レンズは、一次電子ビームを集束させるために、共にサンプルの付近で重なり合う磁場及び静電場を生じさせる対物レンズである。本開示では、集光レンズ304は、磁気レンズでもあり得るが、307M等の磁気レンズへの言及は、対物磁気レンズを指し、307ES等の静電レンズへの言及は、対物静電レンズを指す。
図3に示すように、例えば一次電子ビーム300B1をサンプル315上に集束させるために一体となり機能する磁気レンズ307M及び静電レンズ307ESが、複合対物レンズ307を形成し得る。磁気レンズ307M及びコイル307Cのレンズ本体は磁場を生成し得るのに対し、静電場は、例えば、サンプル315と磁極片307Pとの間に電位差を作り出すことによって生成され得る。一部の実施形態では、制御電極314又は磁極片307Pとサンプル315との間に位置する他の電極も静電レンズ307ESの一部であり得る。
【0055】
[0083] 一部の実施形態では、磁気レンズ307Mは、仮想平面307Aと仮想平面307Bとの間の空間によって画定されるキャビティを含み得る。
図3では破線で示す仮想平面307A及び307Bは、単なる説明目的の視覚的補助であることを理解されたい。集光レンズ304の近くに位置する仮想平面307Aはキャビティの上部境界を画定することができ、サンプル315の近くに位置する仮想平面307Bは磁気レンズ307Mのキャビティの下部境界を画定し得る。本明細書で使用するとき、磁気レンズの「キャビティ」は、一次電子ビームの通過を可能にするように構成される磁気レンズの要素によって画定される空間を指し、この空間は一次光軸を中心として回転対称である。「磁気レンズのキャビティ内」又は「磁気レンズのキャビティの内部」という用語は、仮想平面307A及び307B並びに一次電子ビームに直接さらされる磁気レンズ307Mの内部表面内で境界を定める空間を指す。平面307A及び307Bは、一次光軸300-1に対してほぼ垂直であり得る。
図3は円錐形のキャビティを示すが、キャビティの断面は円筒形、円錐形、ねじれ円筒形、ねじれ円錐形又は任意の適切な断面であり得る。
【0056】
[0084] 装置300は、サンプル315の表面上に一次電子ビーム300B1を動的に偏向させるように構成される一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311を含む走査偏向ユニットを更に含み得る。一部の実施形態では、一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311を含む走査偏向ユニットは、ビームマニピュレータ又はビームマニピュレータアセンブリと呼ばれ得る。一次電子ビーム300B1の動的偏向は、サンプル検査のためのSE及びBSEを生成するために、サンプル315の所望のエリア又は所望の関心領域を例えばラスタ走査パターンで走査させることができる。1つ又は複数の一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311は、X軸若しくはY軸又はX軸及びY軸の組み合わせで一次電子ビーム300B1を偏向させるように構成され得る。本明細書で使用するとき、X軸及びY軸は直交座標を形成し、一次電子ビーム300B1はZ軸又は一次光軸300-1に沿って伝播する。
【0057】
[0085] 電子は負に帯電した粒子であり、電子光学コラムを通して進み、それを高いエネルギー及び高速で行うことができる。電子を偏向させる1つの方法は、例えば、数ある技法の中でも、2つの異なる電位に保持されたプレートの対によって又は偏向コイルに電流を流すことによって生成される電場又は磁場に電子を通すことである。偏向器(例えば、
図3の一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311)にわたって電場又は磁場を変化させることは、限定されないが、とりわけ電子エネルギー、印加される電場の大きさ、偏向器の寸法を含む要因に基づいて一次電子ビーム300B1内の電子の偏向角を変化させ得る。
【0058】
[0086] 一部の実施形態では、1つ又は複数の一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311が磁気レンズ307Mのキャビティ内に位置し得る。
図3に示すように、全ての一次電子ビーム偏向器308、309、310及び311は、全体として磁気レンズ307Mのキャビティ内に位置し得る。一部の実施形態では、少なくとも1つの一次電子ビーム偏向器が、全体として磁気レンズ307Mのキャビティ内に位置し得る。一部の実施形態では、コイル307Cに電流を流すことによって生成される磁場のかなりの部分が磁気レンズ307M内にあり得、そのため、各偏向器は、磁気レンズ307Mの磁力線の内部に位置するか又は磁気レンズ307Mの磁場の影響を受ける。かかるシナリオでは、サンプル315は磁力線の外にあると見なすことができ、磁気レンズ307Mの磁場の影響を受けない場合がある。ビーム偏向器(例えば、
図3の一次電子ビーム偏向器308)は、磁気レンズ307Mの内部表面に沿って円周方向に配置され得る。1つ又は複数の一次電子ビーム偏向器は、信号電子検出器306と信号電子検出器312との間に配置され得る。一部の実施形態では、全ての一次電子ビーム偏向器が、信号電子検出器306と信号電子検出器312との間に配置され得る。
【0059】
[0087] 本明細書で開示するように、磁気レンズ(例えば、磁気レンズ307M)の磁極片は磁気レンズの磁極の近くの磁性材料片であるのに対し、磁極は外部磁場が最も強い磁性材料の端部である。
図3に示すように、装置300は磁極片307P及び307Oを含む。一例として、磁極片307Pは、磁気レンズ307MのN極の近くの磁性材料片であり得、磁極片307Oは、磁気レンズ307MのS極の近くの磁性材料片であり得る。磁気レンズコイル307C内の電流が方向を変えると、磁極の極性も変化し得る。本開示に関連して、電子検出器(例えば、
図3の信号電子検出器312)、ビーム偏向器(例えば、
図3のビーム偏向器308~311)、電極(例えば、
図3の制御電極314)の位置決めは、一次光軸300-1がサンプル315と交差する点に最も近く位置する磁極片307Pの位置に関して説明され得る。磁気レンズ307Mの磁極片307Pは、ほぼ磁気レンズ307Mのキャビティ内に磁場を集中させる電磁鉄等の軟磁性材料で作られた磁極を含み得る。磁極片307P及び307Oは、例えば、高解像度の磁極片、多目的の磁極片又は高コントラストの磁極片であり得る。
【0060】
[0088]
図3に示すように、磁極片307Pは、一次電子ビーム300B1が通過することを可能にし、及び信号電子が信号検出器306及び312に到達することを可能にするように構成される開口部307Rを含み得る。磁極片307Pの開口部307Rは、断面が円形、ほぼ円形又は非円形であり得る。一部の実施形態では、磁極片307Pの開口部307Rの幾何学的中心は、一次光軸300-1と整列させることができる。一部の実施形態では、
図3に示すように、磁極片307Pは、磁気レンズ307Mの最も下流の水平区域であり得、サンプル315の平面とほぼ平行であり得る。磁極片(例えば、307P及び307O)は、静電レンズを上回る磁気レンズの幾つかの特徴的なフィーチャの1つである。磁極片は磁気レンズの磁極に隣接した磁気コンポーネントであり、及び静電レンズは磁場を発生させないため、静電レンズは、磁極片を有しない。
【0061】
[0089] SE及びBSE等の信号電子をその放出エネルギーに基づいて別々に検出するための幾つかの方法の1つは、サンプル315上のプローブスポットから生成された信号電子をエネルギーフィルタデバイスに通すことを含む。一部の実施形態では、制御電極314はエネルギーフィルタデバイスとして機能するように構成することができ、サンプル315と信号電子検出器312との間に配置され得る。一部の実施形態では、制御電極314は、一次光軸300-1に沿ってサンプル315と磁気レンズ307Mとの間に配置され得る。制御電極314は、サンプル315に対してバイアスされて、閾値放出エネルギーを有する信号電子に対する電位障壁を形成し得る。例えば、制御電極314は、閾値放出エネルギーを下回るエネルギーを有する負に帯電した信号電子の一部が偏向されてサンプル315に戻り得るように、サンプル315に対して負にバイアスされ得る。その結果、制御電極314によって形成されるエネルギー障壁よりも高い放出エネルギーを有する信号電子のみが信号電子検出器312に向かって伝播する。制御電極314は他の機能、例えば制御電極に印加される電圧に基づいて信号電子検出器306及び312上の検出される信号電子の角度分布に影響を与えることも実行できることが理解されるであろう。一部の実施形態では、制御電極314は、コネクタ(不図示)によってコントローラ(不図示)と電気的に接続され得、コントローラは、電圧を制御電極314に印加するように構成され得る。コントローラは、印加電圧を印加、維持又は調節するようにも構成され得る。一部の実施形態では、制御電極314は、例えば、サンプル315から放出される信号電子の軌道を調節する信号制御の更なる柔軟性を提供するように構成される電極の1つ又は複数の対を含み得る。
【0062】
[0090] 一部の実施形態では、サンプル315は、一次光軸300-1に対してほぼ垂直な平面上に配置され得る。サンプル315の平面の位置は、サンプル315と信号電子検出器312との間の距離が調節され得るように一次光軸300-1に沿って調節され得る。一部の実施形態では、サンプル315は、コネクタによってコントローラ(不図示)と電気的に接続され得、コントローラは、電圧をサンプル315に供給するように構成され得る。コントローラは、供給電圧を維持又は調節するようにも構成され得る。
【0063】
[0091] 既存のSEMでは、二次電子及び後方散乱電子の検出によって生成される信号は、とりわけ表面のイメージング、欠陥の検出及び分析、トポグラフィカル情報の取得、形態学的及び組成分析のために組み合わせて使用される。二次電子及び後方散乱電子を検出することにより、上部の数層及びその下の層を同時にイメージングすることができ、従ってとりわけ埋没粒子、オーバーレイ誤差等の潜在的欠陥を場合により捕捉する。しかし、全体的な画質は二次電子及び後方散乱電子の検出効率の影響を受け得る。高効率の二次電子検出は表面の高品質画像を提供し得るが、後方散乱電子の検出効率が劣っていることにより、全体的な画質は、不十分であり得る。従って、高スループットを維持しながら高品質のイメージングを得るために後方散乱電子の検出効率を改善することが有益であり得る。
【0064】
[0092]
図3に示すように、装置300は、磁極片307Pのすぐ上流に及び磁気レンズ307Mのキャビティ内に位置する信号電子検出器312を含み得る。信号電子検出器312は、一次電子ビーム偏向器311と磁極片307Pとの間に配置され得る。一部の実施形態では、信号電子検出器312は、信号電子検出器312とサンプル315との間に一次電子ビーム偏向器が存在しないように、磁気レンズ307Mのキャビティ内に配置され得る。
【0065】
[0093] 一部の実施形態では、磁極片307Pは、信号電子検出器312に対するサンプル315に関連する遅延静電場の影響を最小化し、従って信号電子検出器312に対して生じ得るアーク放電等の電気的損傷を最小化するために、電気的に接地されるか又は地電位に維持され得る。
図3に示すような構成では、信号電子検出器312とサンプル315との間の距離は、信号電子検出器312に対する電気的故障又は損傷の発生を最小限に抑えながら、BSEの検出効率及び画質を向上させることができるように低減され得る。
【0066】
[0094] 一部の実施形態では、信号電子検出器306及び312は、広範囲の放出極角及び放出エネルギーを有する信号電子を検出するように構成され得る。例えば、サンプル315に対する信号電子検出器312の近接性により、信号電子検出器312は、広範囲の放出極角を有する後方散乱電子を収集するように構成することができ、信号電子検出器306は、低い放出エネルギーを有する二次電子を収集又は検出するように構成され得る。
【0067】
[0095] 信号電子検出器312は、一次電子ビーム300B1及び信号電子ビーム300B4の通過を可能にするように構成される開口部を含み得る。一部の実施形態では、信号電子検出器312の開口部は、開口部の中心軸が一次光軸300-1と実質的に一致し得るようにアライメントされ得る。信号電子検出器312の開口部は、円形、矩形、楕円形又は任意の他の適切な形状であり得る。一部の実施形態では、信号電子検出器312の開口部のサイズは、適宜選択され得る。例えば、一部の実施形態では、信号電子検出器312の開口部のサイズは、サンプル315に近い磁極片307Pの開口部より小さくてもよい。信号電子検出器306が単一チャネル検出器である一部の実施形態では、信号電子検出器312の開口部及び信号電子検出器306の開口部は、互いに対して及び一次光軸300-1とアライメントされ得る。一部の実施形態では、信号電子検出器306は、複数の電子検出器又は複数の検出チャネルを有する1つ若しくは複数の電子検出器を含み得る。信号電子検出器306が複数の電子検出器を含む実施形態では、1つ又は複数の検出器が一次光軸300-1に対して軸外に位置し得る。本開示に関連して、「軸外」は、例えば、検出器等の要素の一次軸が一次電子ビームの一次光軸と非ゼロ角度を形成するような要素の位置を指し得る。一部の実施形態では、信号電子検出器306は、閾値エネルギーを有する入力信号電子の一部が通過して電子検出器によって検出されることを可能にするように構成されるエネルギーフィルタを更に含み得る。
【0068】
[0096]
図3に示す磁気レンズ307Mのキャビティ内の信号電子検出器312の位置は、装置300の他の電子光学コンポーネントに対する信号電子検出器312のより容易なアセンブリ及びアライメントを更に可能にすることができる。電気的に接地された磁極片307Pは、磁極片307P、制御電極314及びサンプル315によって形成される静電レンズ307ESの遅延静電場の影響から信号電子検出器312を実質的に遮蔽することができる。
【0069】
[0097] 画質及び信号対雑音比を向上させる幾つかの方法の1つは、サンプルから放出される後方散乱電子をより多く検出することを含み得る。後方散乱電子の放出角度分布は、放出極角の余弦依存性(cos(θ)、ここで、θは、後方散乱電子ビームと一次光軸との間の放出極角である)によって表すことができる。信号電子検出器は中程度の放出の極角の後方散乱電子を効率的に検出することができるが、大きい射出の極角の後方散乱電子は、未検出のままであり得るか、又は全体的なイメージングの質に寄与するには検出が不十分であり得る。従って、大きい角度の後方散乱電子を捕捉するために別の信号電子検出器を追加することが望ましい場合がある。
【0070】
[0098] 更なる簡潔な導入として、
図4はリソグラフィ装置LAを概略的に示す。リソグラフィ装置LAは、放射ビームB(例えば、UV放射、DUV放射又はEUV放射)を調整するように構成される照明システム(イルミネータとも呼ぶ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、一定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成される第1のポジショナPMに接続されるマスクサポート(例えば、マスクテーブル)Tと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、一定のパラメータに従って基板サポートを正確に位置決めするように構成される第2のポジショナPWに結合される基板サポート(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されるパターンを基板Wの標的部分C(例えば、1つ又は複数のダイを含む)上に投影するように構成される投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSとを含む。
【0071】
[0099] 動作中、照明システムILは、例えば、ビームデリバリシステムBDを介して放射源SOから放射ビームを受ける。照明システムILは、放射を誘導、整形及び/又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型及び/又は他の種類の光学コンポーネント若しくはその任意の組み合わせ等の様々な種類の光学コンポーネントを含み得る。イルミネータILを使用して放射ビームBを調整し、パターニングデバイスMAの平面において、その断面における所望の空間及び角度強度分布を得ることができる。
【0072】
[00100] 本明細書で使用する「投影システム」PSという用語は、使用されている露光放射及び/又は浸液の使用若しくは真空の使用等の他の要因に合わせて適宜、屈折型、反射型、反射屈折型、アナモルフィック型、磁気型、電磁型及び/又は静電型の光学システム若しくはその任意の組み合わせを含む様々な種類の投影システムを包含するものとして広義に解釈すべきである。本明細書での「投影レンズ」という用語のいかなる使用も、より全般的な「投影システム」PSという用語と同義と見なすことができる。
【0073】
[00101] リソグラフィ装置LAは、投影システムPSと基板Wとの間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を比較的高い屈折率を有する液体、例えば水で覆うことができる種類のものであり得る(液浸リソグラフィとも呼ばれる)。液浸技法に関する更なる情報は、参照により本明細書に援用する米国特許第6,952,253号に示されている。
【0074】
[00102] リソグラフィ装置LAは、2つ以上の基板サポートWT(「デュアルステージ」とも呼ばれる)を有する種類のものであり得る。このような「マルチステージ」機械では、基板サポートWTを並行して使用することができ、及び/又は基板サポートWTの1つの上に位置する基板Wに対して基板Wのその後の露光の準備ステップを実行する一方、他の基板W上にパターンを露光するために他の基板サポートWT上の別の基板Wを使用することができる。
【0075】
[00103] 基板サポートWTに加え、リソグラフィ装置LAは測定ステージを含み得る。測定ステージは、センサ及び/又はクリーニングデバイスを保持するように構成される。センサは、投影システムPSの特性又は放射ビームBの特性を測定するように構成され得る。測定ステージは複数のセンサを保持することができる。クリーニングデバイスはリソグラフィ装置の一部、例えば投影システムPSの一部又は浸液を提供するシステムの一部をクリーニングするように構成され得る。基板サポートWTが投影システムPSから離れている場合、測定ステージは投影システムPSの下方で移動することができる。
【0076】
[00104] 動作中、放射ビームBは、マスクサポートMT上に保持されるパターニングデバイス、例えばマスクMAに入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(設計レイアウト)によってパターンが付与される。マスクMAを横断した放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは基板Wの標的部分C上にビームを集束させる。第2のポジショナPW及び位置測定システムIFを用いて、例えば集束されアライメントされた位置において放射ビームBの経路内に様々な標的部分Cを位置決めするように、基板サポートWTを正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び場合により別の位置センサ(
図1には明示的に示されていない)を使用して、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用してアライメントすることができる。図示の基板アライメントマークP1、P2は、専用の標的部分を占有するが、それらは、標的部分間の空間内に位置することもできる。標的部分C間に位置する場合、基板アライメントマークP1、P2はスクライブレーンアライメントマークとして知られる。
【0077】
[00105]
図5は、リソグラフィセルLCの図式的概要を示す。
図5に示すように、リソグラフィ装置LAは、基板Wに対する露光前プロセス及び露光後プロセスを実行するための装置も多くの場合に含む、リソセル又は(リソ)クラスタとも呼ばれ得るリソグラフィセルLCの一部を形成し得る。慣例的には、これらの装置は、レジスト層を堆積するように構成されるスピンコータSCと、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDEと、例えばレジスト層内の溶媒を調整するために例えば基板Wの温度を調整するための冷却プレートCH及びベークプレートBKとを含む。基板ハンドラ又はロボットROが基板Wを入力/出力ポートI/O1、I/O2からピックアップし、異なる処理装置間でそれらを移動させ、リソグラフィ装置LAのローディングベイLBに基板Wを供給する。集合的にトラックと呼ばれることも多いリソセル内のデバイスは、典型的には、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、トラック制御ユニットTCU自体は、例えば、リソグラフィ制御ユニットLACUによってリソグラフィ装置LAも制御し得る監視制御システムSCSによって制御され得る。
【0078】
[00106] リソグラフィ装置LAによって露光される基板W(
図4)が正しく及び一貫して露光されるためには、基板を検査して後続の層との間のオーバーレイ誤差、線幅、クリティカルディメンション(CD)等、パターニングされた構造の特性を測定することが望ましい。そのために、リソセルLC内に検査ツール(不図示)が含まれ得る。誤差が検出された場合、とりわけ同じバッチ又はロットの他の基板Wが引き続き露光又は処理される前に検査が行われる場合、例えば後続の基板の露光又は基板Wについて実行される他の処理ステップに対して調節を加えることができる。
【0079】
[00107] 基板W(
図4)の特性、具体的には様々な基板Wの特性がどのように異なるか又は同じ基板Wの異なる層に関連する特性が層ごとにどのように異なるかを明らかにするために、計測装置とも呼ばれ得る検査装置が使用される。検査装置は、基板W上の欠陥を識別するように代わりに構築され得、例えばリソセルLCの一部であり得るか、又はリソグラフィ装置LAに統合され得るか、又は更に独立型のデバイスであり得る。検査装置は、潜像(露光後のレジスト層内の像)、又は半潜像(露光後ベークステップPEB後のレジスト層内の像)、又は(レジストの露光部又は未露光部が除去されている)現像済みのレジスト像又は更に(エッチング等のパターン転写ステップ後の)エッチングされた像について特性を測定することができる。
【0080】
[00108]
図6は、半導体製造を最適化するための3つの技術間の協力を表現するホリスティックリソグラフィの概略表現を示す。典型的には、リソグラフィ装置LAにおけるパターニングプロセスは、基板W(
図1)上の構造の高精度の寸法決め及び配置を必要とする処理で最も重要なステップの1つである。この高い精度を保証するために、
図6に概略的に示すいわゆる「ホリスティック」制御環境で(この例では)3つのシステムを組み合わせることができる。これらのシステムの1つは、計測装置(例えば、計測ツール)MT(第2のシステム)及びコンピュータシステムCL(第3のシステム)に(仮想的に)接続されるリソグラフィ装置LAである。「ホリスティック」環境は、リソグラフィ装置LAによって実行されるパターニングがプロセスウィンドウ内に留まることを確実にするために、これらの3つのシステム間の連携を最適化して全体的なプロセスウィンドウを向上させ厳格な制御ループを提供するように構成され得る。プロセスウィンドウはプロセスパラメータ(例えば、ドーズ量、焦点、オーバーレイ)の範囲を定義し、その範囲内では特定の製造プロセスが定義された結果(例えば、機能的な半導体デバイス)をもたらし、典型的には、その範囲内において、リソグラフィプロセス又はパターニングプロセスにおけるプロセスパラメータが変化することが認められる。
【0081】
[00109] コンピュータシステムCLは、パターニングされる設計レイアウト(の一部)を使用して、何れの解像度向上技法を使用するかを予測すること並びに計算的なリソグラフィシミュレーション及び計算を実行して、何れのマスクレイアウト及びリソグラフィ装置設定がパターニングプロセスの全体的な最大のプロセスウィンドウを実現するかを明らかにし得る(第1のスケールSC1内の両方向矢印によって
図3に示す)。典型的には、解像度向上技法は、リソグラフィ装置LAのパターニングの可能性と合致するように構成される。コンピュータシステムCLは、例えば、準最適な処理が原因で欠陥が存在し得るかどうかを予測するために、(例えば、計測ツールMTからの入力を使用して)リソグラフィ装置LAがプロセスウィンドウ内の何れの箇所で現在動作しているかを検出するためにも使用され得る(第2のスケールSC2内の「0」を指す矢印によって
図3に示す)。
【0082】
[00110] 計測装置(ツール)MTは、コンピュータシステムCLに入力を提供して正確なシミュレーション及び予測を可能にすることができ、リソグラフィ装置LAにフィードバックを提供して、例えばリソグラフィ装置LAの較正ステータスで発生し得るドリフトを識別することができる(第3のスケールSC3内の複数の矢印によって
図6に示す)。
【0083】
[00111] リソグラフィプロセスでは、例えば、プロセス制御及び検証のために、作成された構造を頻繁に測定することが望ましい。このような測定を行うための、走査型電子顕微鏡又は様々な形態の光学的計測ツール、画像ベース又は散乱計ベースの計測ツールを含む様々な種類の計測ツールMTが知られている。光学的計測ツール及び走査型電子顕微鏡から得られる画像に対する画像分析は、様々な寸法(例えば、CD、オーバーレイ、エッジ配置誤差(EPE)等)を測定し、構造の欠陥を検出するために使用することができる。一部の事例では、構造のある層のフィーチャは、画像内の構造の別の層又は同じ層のフィーチャを不明瞭にし得る。これは、ある層が物理的に別の層の上にある場合又はある層が電子的に豊富であり、従って例えば走査型電子顕微鏡(SEM)画像内で別の層よりも明るい場合に起こり得る。フィーチャが画像内で部分的に不明瞭な場合、画像の位置はテンプレートマッチングに基づいて決定することができる。
【0084】
[00112] テンプレートマッチングは、画像又はパターン認識方法又はアルゴリズムであり、画素値を有する画素の組を含む画像が画像テンプレートと比較される。画像テンプレートは、画素値を有する画素の組を含み得るか、又はある領域にわたる画素値の関数(平滑化関数等)を含み得る。テンプレートマッチングでは、画像テンプレートと最も一致する画像の領域を決定するために、画像テンプレートが画像上の様々な位置と比較される。画像テンプレートは、第1の次元及び第2の次元にわたって(即ち画像のx軸及びy軸の両方にわたって)段階的に画像を横切り、各位置で類似性指標を決定することができる。類似性指標は、画像テンプレートの各位置について画像の画素値を画像テンプレートの画素値を比較し、それらの値がどの程度一致するかを測定する。類似性指標の一例である正規化係数を以下の式1:
【数1】
(1)
で表し、ここで、Rは、画像I上の位置(x,y)にある画像テンプレートTの結果又は類似性指標である。次いで、類似性指標に基づいて画像テンプレートの位置を決定することができる。例えば、画像テンプレートは、類似性指標が最も高い位置にマッチングされ得るか、又は画像テンプレートの複数の出現は、類似性指標が閾値よりも大きい複数の位置にマッチングされ得る。画像テンプレートが画像上の位置にマッチングされると、画像テンプレートに対応するフィーチャを見つけるためにテンプレートマッチングを使用することができる。マッチングした画像テンプレートの位置に基づき、フィーチャ間の寸法、位置及び距離を識別し、リソグラフィ情報、分析及び制御を提供することができる。
【0085】
[00113] SEM画像は、多層構造に対して最も高い解像度及び最も高感度の画像を多くの場合に提供する。従って、同じ層又は異なる層のフィーチャ間の相対的なオフセットを決定するためにトップダウンSEM画像を使用することができるが、光学画像又は他の電磁画像に対してテンプレートマッチングも使用することができる。
【0086】
[00114] 特定の標的を使用するリソグラフィパラメータの全体的な測定品質は、このリソグラフィパラメータを測定するために使用される測定レシピによって少なくとも部分的に決定される。「基板測定レシピ」という用語は、測定自体の1つ若しくは複数のパラメータ、測定される1つ若しくは複数のパターンの1つ若しくは複数のパラメータ又はその両方を含み得る。例えば、基板測定レシピで使用される測定が回折ベースの光学測定である場合、測定のパラメータの1つ又は複数は、放射の波長、放射の偏光、基板に対する放射の入射角、基板上のパターンに対する放射の向き等を含み得る。測定レシピを選択する基準の1つは、例えば、処理のばらつきに対する測定パラメータの1つの感度であり得る。参照によりその全体を本明細書に援用する米国特許出願公開第2016/0161863号及び米国特許出願公開第2016/0370717A1号に更に多くの例が記載されている。
【0087】
[00115]
図7は、一実施形態によるテンプレートマッチングに基づくオーバーレイ決定方法を示す。基準測定構造700について基準画像702が得られる。例えば、基準構造は、第1の測定構造の(例えば、層間のずれ又は他の歪みがない)「理想」又は「ゴールド」バージョンであり得る。基準画像702は、製作プロセスのモデルに基づいて、フィーチャのGDSの設計構造に基づいて生成することができるか、又は以下でより詳細に説明するように良好に若しくは「最良」にアライメントされたデバイスの画像であり得る。基準測定構造700は、画像を得ることができるICの構造の任意のフィーチャであり得(測定構造は、アライメント構造又は光学標的構造である必要はない)、ここで示す例は、限定的と見なすべきではない。基準測定構造700は、フィーチャ706aを有する最上層704a、フィーチャ706bを有する中間層704b及びフィーチャのない最下層704cの3層で構成される。
【0088】
[00116] 試験測定構造710について試験画像712を取得し、試験測定構造710は基準測定構造700の製作されたままのバージョンである。試験画像712は、基準測定構造700がアライメントされているのと同じようには試験測定構造710がアライメントされていないことを示している。試験測定構造710は、フィーチャ716aを有する最上層714a、フィーチャ716bを有する中間層714b及びフィーチャなしで示された最下層714cの3層で構成される。
【0089】
[00117] 各フィーチャ(即ちフィーチャ706a、706b、716a及び716b)はテンプレートマッチングによって個別に位置を特定することができる。最上層のフィーチャのための画像テンプレートは、フィーチャ706a及びフィーチャ706bの両方にマッチングすることができる。画像テンプレートがマッチングされると、フィーチャ706aの基準位置とフィーチャ716aの試験位置との間のオフセット720が決定される。オフセット720は、フィーチャ716aが基準位置又は計画された位置から「オフセット」されたベクトルに対応する。中間層のフィーチャのための画像テンプレートも、フィーチャ716b及びフィーチャ716bの両方にマッチングすることができる。画像テンプレートがマッチングされた後、フィーチャ706bの基準位置とフィーチャ716bの試験位置との間のオフセット730が決定される。一部の実施形態では、基準測定構造700のフィーチャ706a及び706bは既知の位置を有することができ、オフセットは既知の位置及び試験位置のテンプレートマッチングに基づいて決定することができる。
【0090】
[00118] 試験画像の両方の層のフィーチャが(例えば、テンプレートマッチングによって)位置特定される場合、オーバーレイの測度を決定することができる。「オーバーレイ」の測度は、同じ測定構造の2つの層のフィーチャに関して決定され、アライメントするように設計された又は一定の若しくは既知の関係を有する層間の層間ずれを測定する。オフセット720は基準からのフィーチャ716aのオフセットであり、オフセット730はフィーチャ716bのオフセットであるため、オフセットベクトルの和に基づいてオーバーレイ740の測度を決定することができる。オフセットベクトルの計算例を以下の式2に示す。
【数2】
(2)
ここで、OLは、オーバーレイの測度をx、yを伴うベクトルとして表し、D1は第1の層のオフセットをx、yを伴うベクトルとして表し、D2は第2の層のオフセットをx、yを伴うベクトルとして表す。オーバーレイは、(例えば、半無限線フィーチャでは)1次元値又は(例えば、x及びy方向の、r及びシータ方向の)2次元値でもあり得る。更に、オーバーレイを決定するためにオフセットを決定することは要求されず、代わりにオーバーレイは2つの層のフィーチャの相対位置及びそれらのフィーチャの基準又は計画された相対位置に基づいて決定することができる。
【0091】
[00119] 設計公差及び構造の構築要件のため、SEM画像又は光学画像内に捕捉されるような2次元平面内で見たとき、構造の一部の層は、物理的又は電子的に他の層を不明瞭にし得る。例えば、多層ビアの構築中、金属接続は、コンタクトホールの画像を不明瞭にし得る。フィーチャがICの別のフィーチャによってブロックされるか又は不明瞭にされる場合、ブロックフィーチャのテンプレートマッチングは、より困難である。ブロックフィーチャは画像内で見たとき表面領域が減少しており(輪郭の長さも減少しており)、それは、テンプレートとブロックフィーチャとの間の合致を低下させ、従ってテンプレートマッチングを複雑にする。本開示の方法は、SEM画像に関して記載され得るが、SEM画像、X線画像、超音波画像、画像ベースのオーバーレイ計測からの光学画像、光学顕微鏡画像等の任意の適切な画像に対して又はかかる画像に基づいて適用できることを理解されたい。加えて、テンプレートマッチングは、複数の計測装置、ステップ又は決定で適用され得る。例えば、テンプレートマッチングは、EPE、オーバーレイ(OVL)及びCD計測で適用され得る。
【0092】
[00120]
図8Aは、一実施形態による、最小限のオフセットを有するブロック層のテンプレートマッチングの概略表現を示す。
図8Aは、例えば、ウェーハの中心付近で得られたSEM画像に対応する例示的な画像800aを含む。例示的な画像800aは、測定構造802a~802iから構成される。測定構造802a~802iの各々は、ブロック層810及びブロッキング層820内のフィーチャに対応する。ブロック層810は、測定構造でブロッキング層820の上又は下にあり得る。ブロック層810は、形状812を有する例示的なフィーチャを含む。ブロッキング層は、形状822を有する例示的なフィーチャを含む。ブロック層810の例示的なフィーチャの形状812に対応する例示的なテンプレート814も示されている。例示的なテンプレート814は、ブロック層810の形状812の位置をテンプレートマッチングによって特定するために使用することができる。しかし、例示的なテンプレート814は、(ブロッキング層820の形状822を有するフィーチャ等によって)ブロックされ得るフィーチャに対応するため、例示的なテンプレート814は、例示的な画像800aに完全に一致しない場合がある。即ち、例示的なテンプレート814は、画像800a内のフィーチャの形状812に完全には対応しない可能性がある。
【0093】
[00121] 測定構造802a~802iは周期的であり、それらのオーバーレイ値はSEM画像サイズ内で等、狭いエリア内でほぼ等しい。オーバーレイの値がほぼ等しい狭いエリアのサイズは、光学レンズの均一性、フィーチャのサイズ、ドーズ量の均一性、焦点距離の均一性等の製作パラメータに影響され得る。しかし、オーバーレイ値は、異なるウェーハの位置において又はウェーハの中心位置とウェーハのエッジ位置との間等の比較的広いエリアにわたって全く異なり得る。半導体のプロセスのばらつきにより、オーバーレイ値は、異なるウェーハ及び異なるウェーハのロット間で異なり得る。
【0094】
[00122] 解説するために、
図8Bは、一実施形態によるオフセットを有するブロック層のテンプレートマッチングの概略表現を示す。
図8Bは、例えば、ウェーハのエッジ付近で得られたSEM画像に対応する例示的な画像800bを含む。例示的な画像800bは、測定構造840a~840iから構成される。
図8Bでは(
図8Aと同様に)、測定構造840a~840iの各々がブロック層810及びブロッキング層820内のフィーチャに対応する。ブロック層は、(
図8Aのように)形状812を有する例示的なフィーチャを含み、ブロッキング層は、(
図8Aのように)形状822を有する例示的なフィーチャを含む。ブロック層810のフィーチャの形状812に対応する例示的なテンプレート814が示されている。
図8Bの画像800b内で見える形状812の部分は、
図8Aの画像800a内で見える812の形状の部分と異なる。これは、ウェーハの部分間(この例ではウェーハの中心とよりエッジに近い位置との間)又はウェーハ自体の間のアライメント、焦点合わせ、材料特性等の違いによって起こり得る。形状822によってブロックされる形状812の部分により、例示的なテンプレート814は画像800b内のフィーチャの形状812に完全には対応しないこともある。更に、ブロック層810の形状812の可視部分(即ちブロック層810の形状812の丸みを帯びたバーの一部からブロッキング層820の形状822の楕円の重なり部分を差し引いた部分)のみに対応するように例示的なテンプレート814の形状を変更することもテンプレートマッチングを妨げ、それはブロック層810のフィーチャの形状812の可視部分は、ブロック層810及びブロッキング層820のフィーチャの位置、サイズ、向き等の違い及びブロック層810とブロッキング層820との間の相対位置の違いに基づいて変化するためである。これを
図8A及び
図8Bに示しており、ブロッキング層の形状812の可視部分は、試験画像800a及び800b間で一貫していない。プロセスのばらつきが十分に高い場合、フィーチャの可視部分の形状は、試験画像内でも変化し得る。
【0095】
[00123] 本開示の実施形態によれば、ブロック層のテンプレートマッチングの精度を改善するために重みマップを使用することができる。重みマップは、ブロックエリア又は良好にマッチングできない他のエリアに対応する画像テンプレートのエリアを考慮するように調節可能な別の重み付け値を生成する。一部の実施形態では、重みマップは、画像上の画像テンプレートの位置又は画像の他の特性にも基づいて調節、更新又は適応され得る。例えば、ブロック層810の例示的なテンプレート814のための重みマップは、例示的なテンプレート814がブロッキング層820のフィーチャと重ならないエリアでは高く重み付けし、例示的なテンプレート814がブロッキング層820のフィーチャと重なるエリアでは低く重み付けすることができる。適応的な重み付けを生成し、及び(画像テンプレートがブロックされるか又は曖昧にされても)1つ又は複数の最良の位置に画像テンプレートをマッチングできるようにするために、(例えば、画像テンプレートが画像上をスライドするとき又は他に画像上の複数の位置と比較されるとき)重みマップを画像テンプレートの位置ごとに更新することができる。
【0096】
[00124]
図9は、一実施形態による、周期的画像のセットに対する2層テンプレートマッチングの概略表現を示す。例示的な画像900は、3×3の格子における9つの(例えば、設計上、実質的に同一であるが、製作時に同一とは言えない可能性がある)半同一セルに対応する。半同一セルの各々は、ブロック画像テンプレート912に対応する、埋もれた又はブロックされたフィーチャ902a~902i及びブロッキング画像テンプレート914に対応する、埋もれていない上の又はブロッキングフィーチャ904a~904iを含む。オーバーレイを決定するための最初のステップは、ブロッキング画像テンプレート914を例示的な画像900上の位置にマッチングすることを含む。ブロッキング画像テンプレート914をブロッキングフィーチャ904a~904iにマッチングすることは、本開示の実施形態による適切なテンプレートマッチング又は他の画像認識アルゴリズムによって達成することができる。
【0097】
[00125] 第2のステップでは、重みマップを用いてブロック画像テンプレート912とブロックフィーチャ902a~902iとのマッチングを達成する。一部の実施形態では、重みマップは、画像に適用され、画像又は他に画像のフィーチャに対して決定され得る。例えば、画像の重みマップを決定することができ、画像テンプレートの重みマップは、画像テンプレートの位置に対応する画像の重みマップであり得る。そのような場合、画像テンプレートは、画像テンプレートになるように、基本的に画像の重みマップの一部を切り出して選択する。例えば、ブロッキングフィーチャ904a~904iの識別された又はマッチングされた位置に基づいて、画像900の全て又は一部について重みマップを生成することができる。
【0098】
[00126] ブロッキング画像テンプレート914に対応する例示的な重みマップ920が示されている。一部の実施形態では、重みマップはブロック画像テンプレート912に対応する重みマップであり得、適応的に更新することができる。例えば、ブロック画像テンプレート912に対応する重みマップは、テンプレートマッチング中に例示的な画像900と比較される各スライディング位置で更新され得る。画像テンプレートのための重みマップは、マッチングについて試験されている位置における例示的な画像900の画素値(例えば、輝度)に基づいて、例示的な画像900に過去にマッチングされたブロック画像テンプレート912からの距離等に基づいて更新することができる。
【0099】
[00127] 一部の実施形態では、重みマップを画像に適用し、追加の重みマップを画像テンプレートに適用することができる。このような場合、テンプレートマッチングの間、画像に適用される重みマップ及び画像テンプレートに適用された追加の重みマップの両方に基づいて、ある位置における合計適応重みマップを決定することができる。例えば、画像の重みマップ及びテンプレートの重みマップを加算又は乗算することにより、マッチングについて試験される各位置で合計適応重みマップを決定することができる。このようにして、テンプレートマッチングは画像の重み付け(一定の部分が他の部分に対して強調されない)及び画像テンプレートの重み付け(例えば、一定の部分がより信頼できる)の両方を考慮することができる。
【0100】
[00128] 次いで、1つ又は複数の出現時にブロック画像テンプレート912が重みマップに基づいて例示的な画像900にマッチングされ、マッチングの3つの要素は、(1)画像、(2)画像テンプレート、及び(3)重みマップである。一部の実施形態では、テンプレートマッチング中に比較される各位置について、重みマップに依存する類似性指標が決定される。類似性指標は、(操作中にユーザ定義されることを含む)複数の方法で決定することができる。類似性指標の一例を以下の式3で説明する。
【数3】
(3)
ここで、Mは、位置(x,y)の重みマップである。
【0101】
[00129] 一部の実施形態では、1つ又は複数のステップを省略するか、異なる順序で実行するか又は組み合わせることができるため、先に記載したステップは説明目的で順序的にラベル付けされているに過ぎず、ステップのラベル付けされた順序は限定的と見なすべきではない。例えば、ブロッキングフィーチャは、テンプレートマッチング法ではなくセグメンテーション法によって見つけることができる。
【0102】
[00130]
図10Aは、一実施形態による例示的な画像テンプレートを示す。
図10Aは、例示的な画像テンプレートを描いている。この例示的な画像テンプレートは、x方向1002及びy方向1004の画素を含む。各画素は、スケール1006で定義された画素値を有する。画像テンプレートは画素を含む必要はなく、代わりに画素値を位置又は距離に関係付ける関数(即ちf(x,y)=画素値)として表すことができる。関数は、平滑であり得るが、離散的、区分的又は更に不連続であり得るか又は十分に定義されていなくてもよい。画像テンプレートは、フィーチャの測定画像、フィーチャの複数の測定画像で構成されるコンポジット画像、フィーチャの合成画像等に対応することができる。画像テンプレートは、測定構造内の他のフィーチャによってブロックされることが予期されるフィーチャの部分を含み得る。画像テンプレートは、輪郭テンプレート又は中空若しくは他に不連続のテンプレートを含み得る。
【0103】
[00131]
図10Bは、一実施形態による例示的な画像テンプレートの重みマップを示す。
図10Bは、
図10Aの例示的な画像テンプレートに対応する例示的な重みマップを示す。例示的な重みマップは、x方向1042及びy方向1044の画素を含む。各画素は、スケール1046で定義された重み値を有する。図示のように、例示的な重みマップは、
図10Aの例示的な画像テンプレートと異なる画素サイズを有する。例示的な重みマップ及び例示的な画像テンプレートは、代わりに同じ画素サイズ(又は解像度)を有することができる。例示的な重みマップ及び例示的な画像テンプレートは、同じ外形寸法を有する。一部の事例では、例示的な重みマップ及び例示的な画像テンプレートが異なる寸法を有することができる。重みマップは画素を含む必要はなく、代わりに関数(例えば、画像テンプレートのエッジからの距離の関数としてのシグモイド関数)として記述することができ、画像テンプレートと同様の数学的特性を有することができる。重みマップは画像テンプレートと画像との相対的な位置に基づいて調節することができ、そのため例示的な重みマップは開始状態又はヌル状態の重みマップであり得、その後、画像テンプレートが画像の様々な部分にマッチングされるにつれて調節される。一部の事例では、サイズ、スケール、角度又は回転の調節等、重みマップは画像テンプレートに基づいて調節することができる。
【0104】
[00132]
図11は、一実施形態による、適応重みマップに基づいて画像に画像テンプレートをマッチングするための例示的方法1100を示す。これらの操作の各々を以下で詳細に説明する。以下に示す方法1100の操作は、例示的であることを意図する。一部の実施形態では、方法1100は、記載していない1つ又は複数の追加の操作と共に及び/又は解説する操作の1つ又は複数なしに達成され得る。加えて、方法1100の操作を
図11に示す及び以下で説明する順序は、限定的であることを意図しない。一部の実施形態では、方法1100の1つ又は複数の部分が1つ又は複数の処理デバイス(例えば、1つ又は複数のプロセッサ)で(例えば、シミュレーション、モデリング等によって)実装され得る。1つ又は複数の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に記憶される命令に応答して方法1100の操作の一部又は全てを実行する1つ又は複数のデバイスを含み得る。1つ又は複数の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアにより、例えば方法1100の操作の1つ又は複数の実行のために特別に設計されるように構成される1つ又は複数のデバイスを含み得る。
【0105】
[00133] 操作1101では、測定構造の画像が得られる。画像は、試験画像であり得、光学又は他の電磁気イメージング又は走査型電子顕微鏡によって取得され得る。画像は、他のソフトウェア又はデータストレージから得ることもできる。操作1102では、ブロッキング画像テンプレートを任意選択的に(SEM又は光学画像等のイメージングシステム及び/又はテンプレートライブラリ若しくは他のデータストレージリポジトリ等から)取得するか又は合成的に生成する。ブロッキング画像テンプレートは、測定構造のブロッキング層に対応することができる。操作1103では、ブロッキング画像テンプレートのための重みマップに任意選択的にアクセスする。重みマップは、ブロッキング画像テンプレートに基づく重み付け値を含み得(図示したように、画素値は、画像テンプレートのエッジからの距離に基づく)、及び/又は重み付け値は、画像上の又は画像に対するブロッキング画像テンプレートの位置に基づいて決定又は更新され得る。操作1104では、ブロッキング画像テンプレートを測定構造の画像上の第1の位置にマッチングする。ブロッキング画像テンプレートは、テンプレートマッチング及び任意選択的にブロッキング画像テンプレートのための重みマップに基づいてマッチングされ得る。
【0106】
[00134] 操作1105では、前述のように、埋もれた又はブロックされた画像テンプレートを取得、入手、アクセス又は合成的に生成する。このブロック画像テンプレートは重みマップに関連付けられる。操作1106では、ブロック画像テンプレートを測定構造の画像上の位置に配置し、減衰ファクタとして重みマップを用いて測定構造の画像と比較する。このマッチング位置に対して類似性指標を計算する。類似性指標は、正規化相互相関、相互相関、正規化相関係数、相関係数、正規化差、差、正規化された差の和、差の和、相関、正規化相関、正規化された差の二乗、差の二乗及び/又はそれらの組み合わせを含み得る。類似性指標は、ユーザ定義でもあり得る。一部の実施形態では、複数の類似性指標を使用することができるか、又は異なる類似性指標を画像テンプレート若しくは画像自体の異なる領域に対して使用することができる。
【0107】
[00135] 操作1107では、ブロッキング画像テンプレートを測定構造の画像上の新しい位置に移動又はスライドさせる。新しいスライド位置では、ブロックフィーチャとブロック画像テンプレートとの間の重なり(又は交差)領域が変化する。一実施形態では、合計の重み付けCを使用して類似性スコア(即ちブロック画像テンプレートと測定構造の画像との間のマッチングの類似性指標又は別の測度)を計算することができる。合計の重みCは、画像の重みマップAとブロック画像テンプレートの重みマップBとを乗算することによって計算される。スライド中、交差領域が変化するためA×Bが変化し、重みCの変化を引き起こす。ブロック画像テンプレートの重みマップBは、ブロック画像テンプレートに対して一定のままである初期重みマップB’であり得るが、適応重みマップは、画像の重みマップAと初期重みマップB’との乗算又は他のたたみ込みによって生成され、スライド位置ごとに計算することができる。何れの場合(即ち重みマップBが変化する場合又は重みマップBが一定の初期重みマップB’である場合)でも、これは、スライド位置ごとに適応重みマップを生成し、スライド位置ごとの類似性を計算するために適応重みマップが使用されることを意味する。他の実施形態では、新しい位置において、測定構造の画像(又は測定構造の画像の画素値、コントラスト、シャープネス等の特性)に基づいて重みマップを更新することができ、ブロッキング画像テンプレートに基づいて重みマップを更新することができる(重なり又はたたみ込みスコアに基づく更新等)か、又はブロック画像テンプレートに基づいて重みマップを更新することができる(例えば、画像又は焦点中心からのブロック画像テンプレートの距離に基づく更新等)。操作1107から、方法1100は操作1106に戻って続行し、操作1106では、ブロッキング画像テンプレートが更新重みマップに基づいて測定構造の画像上の別の位置と比較される。操作1106及び1107間の反復は、ブロック画像テンプレートが測定構造の画像上の位置にマッチングされるか、又は全ての試験画像位置を通してスライドするまで続く。マッチングは、閾値又は最大類似性指標に基づいて決定することができる。マッチングは、閾値類似性スコアに基づいて複数の発生をマッチングすることを含み得る。操作1108では、ブロック画像テンプレートを測定構造の画像上の位置にマッチングする。ブロック画像テンプレートがマッチングされた後、マッチングされた位置に基づいてオフセットの測度又はプロセス安定性(オーバーレイ、エッジ配置誤差、オフセットの測度等)が決定され得る。上述したように、方法1100(及び/又は本明細書に記載の他の方法及びシステム)は、重みマップに基づいて画像テンプレートを測定構造の画像上の位置にマッチングさせるための汎用フレームワークを提供するように構成される。
【0108】
[00136]
図12は、一実施形態による、例示的な輪郭画像テンプレートを示す。輪郭画像テンプレート1200は、内側輪郭線1202及び外側輪郭線1204を含む。内側輪郭線1202及び外側輪郭線1204は連続的なものとして図示するが、代わりに不連続であり得る。輪郭画像テンプレート1200は、グレイスケール値を含む画素値で満たされるか又は画素値に関連付けられ、テンプレートマッチングのための画像テンプレートとして使用され得る。例えば、内側輪郭線1202内では、輪郭画像テンプレート1200は、黒の値に対応するグレイスケール値を有することができる。外側輪郭線1204の外では、輪郭画像テンプレート1200は白の値に対応するグレイスケール値を有することができる。内側輪郭線1202と外側輪郭線1204との間において、画素値は、灰色のグレイスケール値に対応し得る。輪郭画像テンプレート1200の画素値は、ユーザ入力に基づいて調節することができる。代わりに、輪郭画像テンプレート1200の画素値は、位置の関数としてのシグモイド関数等の関数によって定義され得る(位置関数の例は、テンプレートエッジからの距離、テンプレート中心からの距離、輪郭線までの距離等を含む)。輪郭画像テンプレート1200は、他のテンプレート、パターン又は構造の画像のフィーチャに対するオフセットの測度を決定するために使用される「ホットスポット」又は基準点1206も含み得る。
【0109】
[00137]
図13A及び
図13Bは、一実施形態による、極性マッチングを伴うテンプレートマッチングのための例示的な合成画像テンプレートを示す。
図13Aは、画素値(又はグレイスケール上の色)を有する合成画像テンプレート1300を示す。
図13Bは、
図13Aの合成画像テンプレート1300の画像極性を反転させたものに相当する合成画像テンプレート1310を示す。画像は、異なる時間及び/又は異なる位置で取得されるため、画像極性は、同じ構造であっても画像ごとに異なり得る。光学画像では、極性は照明方向及び焦点面の位置の関数であり得る。SEM画像では、極性は、電子エネルギー及び層厚の関数であり得る。一部の事例では、画像テンプレートの極性を完全に反転させることができる。一部の事例では、画像の極性は、完全には反転されない可能性があるが、代わりにスケーリングするか又はダイナミックレンジを縮小若しくは拡大することができる。スケーリングされた極性では、フィーチャ間のコントラストが低下し得、白黒のフィーチャがグレイスケールで表示され得る。画像テンプレートは、画像テンプレートの画素値(画素値は、一般に、0~255である)を直線的に調節する単一の極性値(例えば、-1~1の範囲に及ぶ)を有し得る。画像テンプレートは、極性マップも含み得、画像の一部がある極性を有し、画像の別の部分が反対の極性を有することができる。基板の厚さが極性に影響し得るため、これは、下位層の厚さが異なる画像をマッチングする際に役立ち得る。極性は、合成画像テンプレート及び1つ又は複数の取得画像から生成された画像テンプレートのフィーチャであり得る。
【0110】
[00138]
図14は、一実施形態による、合成画像に基づいて画像テンプレートを生成するための例示的方法1400を示す。これらの操作の各々を以下で詳細に説明する。以下に示す方法1400の操作は、例示的であることを意図する。一部の実施形態では、方法1400は、記載していない1つ又は複数の追加の操作と共に及び/又は解説する操作の1つ又は複数なしに達成され得る。加えて、方法1400の操作を
図14に示す及び以下で説明する順序は、限定的であることを意図しない。一部の実施形態では、方法1400の1つ又は複数の部分が1つ又は複数の処理デバイス(例えば、1つ又は複数のプロセッサ)で(例えば、シミュレーション、モデリング等によって)実装され得る。1つ又は複数の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に記憶される命令に応答して方法1400の操作の一部又は全てを実行する1つ又は複数のデバイスを含み得る。1つ又は複数の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアにより、例えば方法1400の操作の1つ又は複数の実行のために特別に設計されるように構成される1つ又は複数のデバイスを含み得る。
【0111】
[00139] 操作1421では、測定構造の層からアーティファクトを選択する。アーティファクト又はフィーチャは、コンタクトホール、金属線、打ち込み領域等の物理的フィーチャであり得る。アーティファクトは、エッジのブルーミング等の画像アーティファクト又は埋もれた若しくはブロックされたアーティファクトでもあり得る。アーティファクトの形状が決定される。形状は、GDSフォーマット、リソグラフモデルによってシミュレートされた形状、検出された形状等によって定めることができる。操作1422では、1つ又は複数のプロセスモデルを使用してアーティファクトのトップダウンビューを生成する。プロセスモデルは、堆積モデル、エッチングモデル、打ち込みモデル、応力歪みモデル等を含み得る。1つ又は複数のプロセスモデルは、製作されたままのアーティファクトのシミュレートされた形状を生成することができる。並列操作1423では、アーティファクトに対して1つ又は複数のグラフィカル入力を選択する。グラフィカル入力は、製作されたままのアーティファクトの画像であり得る。グラフィカル入力は、ユーザ入力又はユーザの知識に基づくものでもあり得、ユーザは、類似の製作されたままの要素の経験に部分的に基づいて、製作されたままの形状を更新する。例えば、グラフィカル入力は、角の丸め又は平滑化であり得る。
【0112】
[00140] 操作1424では、グラフィカル入力又はユーザ入力に基づいて、アーティファクトのトップダウンビューを更新する。操作1425では、走査型電子顕微鏡モデルを使用してアーティファクトの合成SEM画像を生成する。次いで、合成SEM画像に基づいて画像テンプレートを生成する。操作1426では、製作されたままのアーティファクトについて、獲得されたSEM画像に基づいて画像テンプレートを更新する。操作1427では、画像テンプレートを製作されたままのアーティファクトの画像とマッチングする。画像テンプレートは、重みマップを更に含み得、そのアーティファクトが部分的にブロックされている場合でも製作されたままのアーティファクトにマッチングされ得る。上述したように、方法1400(及び/又は本明細書に記載の他の方法及びシステム)は、合成画像に基づいて画像テンプレートを生成する汎用フレームワークを提供するように構成される。
【0113】
[00141]
図15A~
図15Eは、一実施形態による、画像に基づいて生成された例示的な複合テンプレートを示す。
図15Aは、IC上の非繰り返しデバイス構造の例示的な画像1500を示す。しかし、本開示は、これに限定されないことが理解されるであろう。ランダムロジック層で見られるような非繰り返しデバイス構造は、テンプレートマッチング又はオフセット測定を実行することができる規則的な又は周期的なアーティファクトを有さない。同じ層上に複数のフィーチャを有する画像テンプレートでは、テンプレートマッチングは画像テンプレートのフィーチャの複数を試験画像とマッチングすることを含み得る。複数のフィーチャのマッピングは、マッチングのロバスト性を高めることができる。
【0114】
[00142] 複数のマッチングポイントを作成するために、複合テンプレートを選択する。例示的な画像1500の様々なアーティファクトがマッチングのために選択される。アーティファクトは、マッチングに適しているかどうかに基づいて選択される。適切性は、アーティファクトの安定性及びロバスト性等の要素を含み、再現性がない又は自然のばらつきが大きいアーティファクト(例えば、金属線)はマッチングに有用ではない。適切性は画像の特性要素を含み、テンプレートマッチングに使用するためにはアーティファクトは画像内で見える必要がある。アーティファクトは、サイズ、平均輝度、隣接する要素とのコントラスト、エッジの厚さ、強度対数勾配(ILS)等に基づいて選択することができる。複合テンプレートのアーティファクトを識別するために、例示的な画像1500等の基準画像を分析することができる。複数の要素を含む層については、最も適した要素を選択することができる。
【0115】
[00143] プロセス層のパターン又はアーティファクトのグループは、パターンサイズ、コントラスト、ILS、安定性等に基づいて選択することができる。この選択は、(1)GDSデータからを含むパターンサイズによるパターンのグループ化、(2)プロセスモデルによって決定された予測ILS、断面積、エッジ特性、プロセスの安定性等の1つ又は複数、及び/又は(3)eScatter又はCASINO等のSEMシミュレータ又はモデルによる推定SEM画像コントラストに基づき得る。
【0116】
[00144] 複合テンプレートは、重みマップ及び非強調エリアを更に含み得る。パターンのグループを含む複合テンプレートでは、優先度又は強調度の差異、ILSの差異、コントラストの差異、エッジ領域又は輪郭と画像テンプレートの中央部又は塗りつぶされた部分との区別、テンプレートエリア内のブロックされた部分等を示す重みマップを割り当てることができる。複合テンプレートのエリアを強調しないことにより、例えば他のエリアよりも相対的に重み付けを小さくすることにより、様々な「無視」又は非強調エリアが作成される。これらの非強調エリアは、(マッチングさせるには十分な安定性がないこと又は規則的でなく、例えば位置によってばらつきがあり得ることを理由に)マッチングされない画像上のアーティファクトに対応することができる。例示的な画像1500は、非繰り返しデバイスの様々なフィーチャ1502a~1502eに対応する線画を含む。図示のように、フィーチャ1502a~1502eは差異の異なるレベルを示し、細長いフィーチャはリップルマーク及び他の差異を示し(フィーチャ1502a、1502b等)、丸みを帯びた図形はより規則的である(フィーチャ1502b、1502d、1502e等)。フィーチャの安定性のレベルは、例示的な画像の異なる製作バージョンについて(例えば、ウェーハ上の同じパターンの複数の位置又は同じパターンのインスタンスを含む複数のウェーハについて)獲得される複数の画像に基づいて決定することができる。「ホットスポット」又は基準点1510も示されており、基準点1510は画像に基づいて(例えば、画像の中心に)選択すること又は画像に追加することができ、構造又は画像自体の一部でなくてもよい。
【0117】
[00145]
図15Bは、例示的な画像1500の構造の第1の層に対応する例示的な複合テンプレート1520を示す。複合テンプレート1520は、パターン間の空間的関係が定められた様々な例示的パターン1522a~1522eを含む。複合テンプレート1520内の例示的パターン1522a~1522eの各々は、円形であるが、任意の適切な形状を選択又は他に使用することができる。更に、複合テンプレート134内のパターン1522a~1522eの各々は、概して画像テンプレートに関して説明したように画素値、輪郭、重みマップ、極性等を有することができる。複合テンプレート1520内のパターンは、複合テンプレート1520の重みマップへの追加であり得る重みマップを更に含み得る(例えば、例示的パターン1522a~1522eは同じ又は異なる重みマップをそれぞれ有することができ、複合テンプレート1520は、複合テンプレート1520全体に対応する追加の重みマップを有することができる)。複合テンプレート1520の重みマップは、(選択された)パターン(又は識別されたアーティファクト)に対して強く重み付けされ、パターンの外側のエリアに対しては強調されず又は軽く重み付けされる。従って、重み付けは、実質的にテンプレートマッチングから除外される「無視」領域又は非強調領域を作り出し、構成パターンのマッチングにテンプレートマッチングを集中させる。非強調領域又はエリアは、ゼロ若しくはほぼゼロに等しいか、又はさもなければ選択されたアーティファクト若しくはパターンよりも低く若しくは軽く重み付けすることができる。「ホットスポット」又は基準点1510bも示されており、基準点1510bは画像(即ち複数の層を含む全画像)に基づいて選択すること又は画像に追加することができ、構造自体の一部でなくてもよい。例えば、複合テンプレート1520では、基準点1510bはテンプレートのフィーチャに対応しない。
【0118】
[00146]
図15Cは、例示的な画像132の構造の第2の層に対応する例示的な複合テンプレート1530を示す。第1の層及び第2の層は任意の空間的又はブロッキングの関係を有することができ、一部の事例では第1の層及び第2の層が測定構造の同じ層であり得る。複合テンプレート1530は、パターン間の空間的関係が定められた様々な例示的パターン1532a~1532eを含む。例示的パターン1532a~1532eの各々は丸みを帯びた矩形として示すが、任意の適切な形状を選択することができ、単一の複合テンプレート内でも複数の形状を選択することができる。パターンの各々は、概して画像テンプレートに関して説明したように画素値、輪郭、重みマップ、極性等を有することができる。複合テンプレート1530は、複合テンプレート1520に関して先に説明したような重みマップを更に含む。複数の複合テンプレートの「無視」領域又は非強調領域は重なり合うことができ、1つの複合テンプレートに対して選択されるアーティファクトは、別の複合テンプレート内の非強調領域に対応することができる。「ホットスポット」又は基準点1510cも示されており、基準点1510cは、ここでも画像に基づいて選択されるか又は画像に追加され得、構造自体の一部でなくてもよい。
【0119】
[00147]
図15Dは、オーバーレイ画像1540内で、
図15Aの例示的な画像1500上の位置にマッチングされた
図15Bの例示的な複合テンプレート1520及び
図15Cの例示的な複合テンプレート1530を示す。アライメントの測度、オーバーレイの測度、EPEの測度等であり得るオフセットの測度は、複合テンプレート1520、1530の各々からの基準点1510b、1510cの相対位置に基づいて決定することができる。複合テンプレート(即ち1520及び1530)の各々は、基準点又は「ホットスポット」1510b、1510cを含み、基準点は構造の基準又は「ゴールド」画像についてx-y平面内で重なる。一部の実施形態ではオーバーレイ又はオフセットの測度は、複合テンプレート1520及び1530の各々を例示的な画像1500にマッチングさせることによって決定することができる。例示的な画像1500に対する複合テンプレート(即ち1520及び1530)の独立したマッチングは、例示的な画像1500上の複合テンプレートの基準点のための位置を識別する。マッチングされたときの2つ(又は3つ以上)の基準点1510b、1510cの比較に基づき、オフセット又はオーバーレイの測度を決定することができる。基準点1510b、1510cは、複合テンプレートでマッチングのために選択されるフィーチャ又はアーティファクト(即ち複合テンプレートのパターン)に対応する必要はなく、代わりに非強調領域又は「無視」領域内で生じ得る。基準点1510は、基準構造の画像の物理的要素に対応しない場合がある。基準点1510b、1510cは「ゴールデン」画像では同位置にあるため、相対する層の基準点間の距離又はベクトルは層間のずれの測度である。
【0120】
[00148]
図15Eは、複合テンプレート1520の基準点1510b及び複合テンプレート1530の基準点1510cを示す。基準点1510b及び1510cは、
図15Dのオーバーレイ画像1540に対して拡大されているが、同じ関係を維持している。オフセットベクトル1550が示されており、このオフセットベクトル1550は、例示的な画像1500にマッチングされる複合テンプレート1520と複合テンプレート1530との間の層間のずれに対応する。
図15Bの複合テンプレート1520の基準点1510bは、そのテンプレートの非強調領域又は「無視」領域内に生じる。
図15Cの複合テンプレート1530の基準点1510cは、そのテンプレートのフィーチャに対応する。複合テンプレートを使用することにより、重なり合うフィーチャを有さないが複数の層のフィーチャが点在する層間でマッチングを行うことができる。重なり合うフィーチャのためのオーバーレイの測度は、オフセットの測度又は層間のずれの他の測度に基づいて決定することもできる。
【0121】
[00149]
図16は、一実施形態による、複合テンプレートを生成するための例示的方法1600を示す。これらの操作の各々を以下で詳細に説明する。以下に示す方法1600の操作は、例示的であることを意図する。一部の実施形態では、方法1600は、記載していない1つ又は複数の追加の操作と共に及び/又は解説する操作の1つ又は複数なしに達成され得る。加えて、方法1600の操作を
図16に示す及び以下で説明する順序は、限定的であることを意図しない。一部の実施形態では、方法1600の1つ又は複数の部分が1つ又は複数の処理デバイス(例えば、1つ又は複数のプロセッサ)で(例えば、シミュレーション、モデリング等によって)実装され得る。1つ又は複数の処理デバイスは、電子記憶媒体上に電子的に記憶される命令に応答して方法1600の操作の一部又は全てを実行する1つ又は複数のデバイスを含み得る。1つ又は複数の処理デバイスは、ハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアにより、例えば方法1600の操作の1つ又は複数の実行のために特別に設計されるように構成される1つ又は複数のデバイスを含み得る。
【0122】
[00150] 操作1641では、測定構造の画像を獲得又は取得する。画像は、光学画像、走査型電子顕微鏡画像、別の電磁画像等であり得る。画像は、平均化画像等の複数の画像を含み得る。画像は、コントラスト、強度照度、安定性及びサイズに関する情報を含み得る。操作1642では、測定構造の合成画像を取得する。合成画像は、1つ又は複数のモデルから取得するか、取得画像に基づいて洗練させるか、又は先に論じた任意の方法に基づいて生成することができる。操作1643では、画像の少なくとも2つのアーティファクトを取得又は選択する。画像は、取得画像又は測定されたままの画像又は合成画像(それらの任意の組み合わせを含む)であり得る。少なくとも2つのアーティファクトは、測定構造の物理的要素若しくは測定構造の物理的要素ではない画像アーティファクト又は2つ以上の物理的要素間の相互作用に対応するが、物理的要素自体ではない画像アーティファクトを含み得る。アーティファクトは、アーティファクトのサイズ、アーティファクトのコントラスト、アーティファクトのプロセス安定性、アーティファクト強度対数勾配又はこれらの要素の組み合わせの少なくとも1つに基づいて選択することができる。操作1644では、少なくとも2つのアーティファクト間の空間的関係を決定する。空間的関係は、距離、方向、ベクトル等であり得る。空間的関係は、固定であり得るか又は画像に合わせて調節可能及びマッチング可能であり得る。固定された空間的関係は、テンプレートマッチング中に依然としてスケーリング又は回転することができる(即ち複合テンプレートのパターン間の空間的関係が共に線形調節される)。
【0123】
[00151] 操作1645では、少なくとも2つのアーティファクト及び空間的関係に基づいて複合テンプレートを生成する。操作1646では、複合テンプレートのための重みマップを生成する。複合テンプレートは、重みマップ及び非強調エリアを含む。非強調エリアは、少なくとも2つのアーティファクトよりも重み付けが小さい。小さいアーティファクトのサイズ、大きいアーティファクトのサイズ、不十分なアーティファクトのコントラスト、アーティファクトのプロセス不安定性、不十分なアーティファクトの強度対数勾配又はそれらの組み合わせ等に基づき、非強調エリアについて追加のアーティファクトを選択することもできる。複合テンプレートは、少なくとも2つのアーティファクトの各々について画像テンプレートを含み得、この画像テンプレートは、パターンの個々の要素又はパターン全体の要素のための重みマップを更に含み得る。操作1647では、複合テンプレートを測定構造の画像上の位置にマッチングする。このマッチングは、先に記載した任意のマッチング方法を含み得る。上述したように、方法1600(及び/又は本明細書に記載の他の方法及びシステム)は、合成画像に基づいて画像テンプレートを生成する汎用フレームワークを提供するように構成される。
【0124】
[00152]
図17は、一実施形態による、各テンプレート自体がパターンのグループから構成される、複数の画像テンプレートに基づいてオフセットの測度を決定する概略表現を示す。第1の複合テンプレート1701、第2の複合テンプレート1702及び第3の複合テンプレート1703を示す。測定構造の画像(例えば、画像1710a、1710b及び1710c)の組も示す。オーバーレイの測度であり得るオフセットの測度が、層のそれぞれの間の層間のずれについて決定される。例えば、オフセット又はオーバーレイの測度は、第1の複合テンプレートと第2の複合テンプレート、第1の複合テンプレートと第3の複合テンプレート及び第2の複合テンプレートと第3の複合テンプレートとの間で決定される。
【0125】
[00153] 複合テンプレートは、部分的にブロックされた要素を更に含み得、第3の複合テンプレート1703のフィーチャは、第1の複合テンプレート1701のフィーチャ及び第2の複合テンプレート1702のフィーチャの両方によって部分的にブロックされ、第2の複合テンプレート1702のフィーチャは、第1の複合テンプレート1701のフィーチャによってブロックされる。非強調領域を含む重みマップは、パターン又はパターンの個々の要素の重みマップによって補完され得る。一部の実施形態では、画像テンプレートの重みマップはテンプレートマッチング中に適応的に更新することができる。例えば、第3の複合テンプレート1703の重みマップは、空白として描かれたエリア(即ちエリア1720)を強調しないようにすることができるが、画像テンプレートのブロックされた部分をテンプレートマッチング中に適応的に強調しないこと又は軽く重み付けすることもできる。
【0126】
[00154]
図18A~
図18Gは、層ごとのテンプレートマッチングの概略表現を示す。
図18Aは、測定構造に関する例示的な概略
図1800を示す。例示的な概略
図1800は、製作される構造のGDS(又は「GDSII」)又は平面図であり得る。例示的な概略
図1800は、非パターン層1810、金属層1820、第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840を含む様々な層を含む。例示的な概略
図1800は、層ごとのテンプレートマッチングの説明を容易にするために提供する例示的なジオメトリであり、そのためこの構造は例示に過ぎない。非パターン層1810は、基板上で製作ステップが実行されない層(例えば、裸のシリコン又は二酸化シリコン層)であり得るか、又は基板上で1つ又は複数の均一な製作ステップが実行される層(例えば、均一な誘電体付着)であり得る。金属層1820はビア層であり得、金属層1820の金属は、例示的な概略
図1800によって表される構造の1つ若しくは複数の層を電気的に接続するか、又は更に例示的な概略
図1800の構造の層の1つ若しくは複数を別のウェーハ若しくは測定構造内の層に電気的に接続する。第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840は、同じ又は異なる材料で構成され得る。例示的な概略
図1800では、第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840は、金属で構成され得、同様の化学的、光学的又は電子的特性を有し得る。金属層1820、第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840は、異なる製作ステップ、例えば異なるリソグラフィ、エッチング、堆積、平坦化等のステップに対応し得る。例示的な概略
図1800の層は、更に多くの又は少ないフィーチャを含む更に多くの又は少ない層を含み得、多層フィーチャを含み得る。この例示的な概略図では、金属層1820及び第2のフィーチャ層1840のフィーチャが重なっており、これは、画像(光学画像、電子顕微鏡画像等)内で一方の層のフィーチャが別の層のフィーチャによってブロックされることにつながり得る。
【0127】
[00155]
図18Bは、
図18Aの例示的な概略
図1800の断面1850を示す。断面1850は、基板1808、第1の非パターン層1812、(
図18Aにあるのと同様の)金属層1820、第2の非パターン層1814、(
図18Aにあるのと同様の)第1のフィーチャ層1830、第3の非パターン層1832、(
図18Aにあるのと同様の)第2のフィーチャ層1840及び非パターンキャップ層1842を示す。断面1850の層は説明を容易にするために提供される例示的な層に過ぎず、断面(又は測定構造)は更に多くの又は少ない層を含み得る。金属層1820は、第1の非パターン層1812及び第2の非パターン層1814内に又はそれを貫通して埋設されるビアであり得る。金属層1820は、基板1808と第2のフィーチャ層1840とを接続することができる。第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840は、どちらも第3の非パターン層1832内に又はそれを貫通して埋設されるフィーチャを含み得るが、第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840は、異なるリソグラフィマスク又は異なるリソグラフィステップを用いてパターニングされ得る。従って、第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840のフィーチャは、アライメント、露光、現像、エッチング、堆積等のばらつきの結果として互いにオフセットし得る。
【0128】
[00156]
図18Cは、
図18Aの例示的な概略
図1800に対応する合成画像1860を示す。この合成画像1860は、概略
図1800に含まれるGDS情報に基づく作製されたフィーチャの形状のモデリングを含む。合成画像1860は、例えば、例示的な概略
図1800の正方形及び矩形のフィーチャ上で生じる角度の丸みを示す。合成画像は、例示的な概略
図1800の非パターン層1810に対応する画像エリア、概略
図1800の金属層1820に対応するフィーチャ、概略
図1800の第1のフィーチャ層1830に対応するフィーチャ及び概略
図1800の第2のフィーチャ層1840に対応するフィーチャを含む。合成画像1860内では、金属層1820のフィーチャは、白で示されるのに対し、非パターン層1810に対応するエリアは、黒で示されている。金属層1820のフィーチャの白は、合成画像1860内の予想画像強度に対応することができ、SEM画像内の接地された電子源と接触する金属から反射される散乱電子に対応することができる。非パターン層1810のエリアの黒は、合成画像1860内の予想画像強度に対応することができ、絶縁層から放出される散乱電子の少なさに対応することができる。合成画像1860の色は例示的な色に過ぎない。第1のフィーチャ層1830のフィーチャはハッチング区域で示されている一方、第2のフィーチャ層1840のフィーチャは灰色の丸みを帯びた矩形として示されている。合成画像1860と
図18Aの例示的な概略
図1800との形状の差は、光学的効果、製作効果等に起因し得る。例示的な概略
図1800と合成画像1860との差は、光学モデリング、プロセスモデリング、顕微鏡モデリング等に基づいて決定することができる。
【0129】
[00157]
図18Dは、
図18Aの例示的な概略
図1800に対応する例示的な取得画像1870を示す。取得画像1870はSEM画像、光学画像等であり得る。取得画像1870は、非パターン層1810のエリア、金属層1820のフィーチャ並びに第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層(例えば、
図18Aの例示的な概略
図1800の第1のフィーチャ層1830及び第2のフィーチャ層1840)のフィーチャ1872を含む。黒い塗りつぶしで表す非パターン層1810は、電子又は光子の散乱が少ないエリアに対応し得る。白い塗りつぶしで表す金属層1820のフィーチャは、電子又は光子の散乱が多いエリアに対応し得る。金属層1820のフィーチャは、非常に明るいか、又は非常に多くの光子若しくは電子の散乱を生じさせ得るため、(描かれているように)ソフトエッジを有する。第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872は、異なる材料特性(即ち同じ材料の異なる厚さ、同じ材料の異なる粗さ等)又は全く異なる材料を含み得る。しかし、第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872が異なっても、それらは同じ又は異なる画質、例えば輝度、鮮明さ等を有することができる。灰色の塗りつぶしで表される第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872は、中程度の電子又は光子の散乱のエリアに対応することができる。金属層1820のフィーチャは、金属層1820のフィーチャが第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872の下に埋もれていたとしても、金属層1820の埋もれたフィーチャが第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872を不明瞭するか又は他にブロックし得るほど明るい(例えば、反射又は散乱)、反射性又は散乱性)ことがある。
【0130】
[00158]
図18Eは、取得画像1870の金属層1820のフィーチャのための例示的なテンプレート1880を示す。例示的なテンプレート1880は、取得画像1870の金属層1820のフィーチャにそれぞれ対応し、コンポジットテンプレートへと空間的に構成される複数の個別テンプレート1882又はサブテンプレートを含む。個別テンプレート1882間の空間的関係は、例示的なテンプレート1880内に記憶される情報で構成され得る。例示的なテンプレート1880は1つ又は複数の重みマップ、例えば個別テンプレート1882の各々の重みマップ、合計重みマップ等を更に含み得る。例示的なテンプレート1880は、先に記載した方法を使用することを含め、テンプレートマッチングに基づいて取得画像1870にマッチングすることができる。非ブロックフィーチャに対応する例示的なテンプレート1880は、ブロックフィーチャに対応するテンプレートの前に取得画像1870にマッチングすることができる。
【0131】
[00159]
図18Fは、合成画像1860の第2のフィーチャ層1840のフィーチャ(例えば、取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872の一部)のための例示的なテンプレート1884を示す。例示的なテンプレート1884は、(取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872の一部である)合成画像1860の第2のフィーチャ層1840のフィーチャにそれぞれ対応し、コンポジットテンプレートへと空間的に構成される複数の個別テンプレート1886又はサブテンプレートを含む。個別テンプレート1886間の空間的関係は、例示的なテンプレート1884内に記憶される情報で構成され得る。例示的なテンプレート1884は1つ又は複数の重みマップ、例えば個別テンプレート1886の各々の重みマップ、合計重みマップ等を更に含み得る。例示的なテンプレート1884は、先に記載した方法を使用することを含め、テンプレートマッチングに基づいて取得画像1870にマッチングすることができる。ブロックフィーチャ及び非ブロックフィーチャの両方に対応する例示的なテンプレート1884は、合成画像1860の第2のフィーチャ層のフィーチャの一部をブロックするが全てはブロックしない金属層1820のフィーチャのための例示的なテンプレート1880の後に取得画像1870にマッチングすることができる。取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872が類似の画像特性を有しても、これらのフィーチャは分離されたテンプレートにマッチングされる。テンプレートのフィーチャは、空間的関係が既知であり、リソグラフィ(光リソグラフィ、DUVリソグラフィ、電子ビームアシストリソグラフィ等)によって設定される単一のリソグラフィステップのフィーチャ(又は単一のリソグラフィステップのフィーチャのサブセット)に対応する。
【0132】
[00160]
図18Gは、合成画像1860の第1のフィーチャ層1830のフィーチャ(例えば、取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872の一部)のための例示的なテンプレート1888を示す。例示的なテンプレート1888は、(取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872の一部である)合成画像1860の第1のフィーチャ層1830のフィーチャにそれぞれ対応し、コンポジットテンプレートへと空間的に構成される複数の個別テンプレート1890又はサブテンプレートを含む。この事例では、個別テンプレートはほぼ1次元であり得る。個別テンプレート1890間の空間的関係は、例示的なテンプレート1888内に記憶される情報で構成され得る。例示的なテンプレート1888は1つ又は複数の重みマップ、例えば個別テンプレート1890の各々の重みマップ、合計重みマップ等を更に含み得る。例示的なテンプレート1888は、先に記載した方法を使用することを含め、テンプレートマッチングに基づいて取得画像1870にマッチングすることができる。非ブロックフィーチャに対応する例示的なテンプレート1888は、金属層1820のフィーチャのための例示的なテンプレート1880の前又は後及び合成画像1860の第2のフィーチャ層1840のフィーチャのための例示的なテンプレート1884の前又は後に取得画像1870にマッチングすることができる。先に記載したように、取得画像1870の第1のフィーチャ層及び第2のフィーチャ層のフィーチャ1872が類似の画像特性を有しても、それらのフィーチャは分離されたテンプレートにマッチングされる。
【0133】
[00161]
図19A~
図19Fは、関心領域を選択するためにテンプレートマッチングを使用する概略表現を示す。
図19Aは、多層構造のための例示的な概略
図1900を示す。例示的な概略
図1900は、説明を容易にするために提供する概略図であり、構造方向を限定するものではない。多層構造は、第1の層1901、第2の層1902、第3の層1903及び第4の層1904を含む。第1の層1901のフィーチャは、例示的な概略
図1900の長軸及び短軸に対して角度をなす複数の反復する灰色の楕円として示す。第2の層1902のフィーチャは、第1の層1901のフィーチャのほぼ中央にある、白い塗りつぶし及び黒の縁取りを有する複数の反復する楕円として示す。第3の層1903のフィーチャは、例示的な概略
図1900の短軸に対して平行に方向付けられた上向きの対角線のハッチングで塗りつぶされた複数の反復するバーとして示す。第4の層1904のフィーチャは、例示的な概略
図1900の長軸に対して平行に方向付けられた下向きの対角線のハッチングで塗りつぶされた複数の反復するバーとして示す。第3の層1903の複数のバー及び第4の層1904の複数のバーは、第1の層1901及び第2の層1902のフィーチャのほぼ中心で交差する。図示のように、第4の層1904のフィーチャは、第1の層1901、第2の層1902及び第3の層1903のフィーチャをブロックする。第3の層1903のフィーチャは、第1の層1901及び第2の層1902のフィーチャをブロックする。第2の層1902のフィーチャは、第1の層1901のフィーチャをブロックする。ある層の別の層によるブロッキングは物理的な(即ち第1の層1901が埋もれた層であり、第4の層1904が最上層である)ブロッキングであり得るが、更に又は代わりに電子的ブロッキング、光学的ブロッキング又は他の画像誘起ブロッキング(例えば、第1の層1901が電子散乱材料ではなく、第4の層1904の材料が良好な電子散乱材料である場合)であり得る。
【0134】
[00162]
図19Bは、
図19Aの例示的な概略
図1900によって説明した多層構造について得られた例示的な画像1910を示す。例示的な画像1910は、グレイスケール画像であるが、代わりにカラー画像又は他の多波長画像でもあり得る。この例示的な画像は、例示的な概略
図1900の第1の層1901、第2の層1902、第3の層1903及び第4の層1904のフィーチャに関する情報を含む。第1の層1901の非ブロック部分は、例示的な画像1910の暗い灰色のエリア1911に対応する。第2の層1902の非ブロック部分は、例示的な画像1910の中間の灰色のエリア1912に対応する。第3の層1903の非ブロック部分は、例示的な画像1910の明るい灰色のエリア1913に対応する。第4の層1904の非ブロック部分(即ち第4の層1904の全てのエリア)は、例示的な画像1910の白いエリア1914に対応する。
図19Aの例示的な概略
図1900の非パターンエリアは、例示的な画像1910内の黒いエリア1915として表示される。例示的な画像1910は説明を容易にするために提供するに過ぎず、限定ではない。例示的な画像1910は、テンプレートマッチングに基づいて関心領域を識別することができる例示的な画像、更に画質向上を実行可能な例示的な画像として提供される。例示的な画像1910は、一部のフィーチャの区別が困難な(例えば、色又は画素値が近い)グレイスケール画像である。更に、例示的な画像1910は非常に暗い一部のエリア(例えば、黒いエリア1915及び暗い灰色のエリア1911)と、非常に明るい一部のエリア(例えば、白いエリア1914)とを含む。例示的な画像1910の画素値は広い範囲を有し得るため、画素値の範囲を単純に広げる(例えば、例示的な画像1910を明るく又は暗くする)のみでは、フィーチャがより明確に又はより区別しやすくならない可能性がある。この例では、向上させるための画質要素として彩度を用いるが、画像の鮮明化、画像の軟化及び他の画像向上技法についても同様の説明を行うことができる。関心領域を(画質向上のために又はセグメント化、テンプレートマッチング等の他の理由で)選択するために、特定の層に対応する画像の領域を選択することができる。
【0135】
[00163]
図19Cは、例示的なテンプレートマッチング1920を示す。例示的なテンプレートマッチング1920は、
図19Bの例示的な画像1910にマッチングされる、
図19Aの例示的な概略
図1900の第4の層1904に対応する点線の矩形1922として示す第1の画像テンプレートを含む。例示的な概略
図1900の第4の層1904は、例示的な画像1910の白いエリア1914に対応する。第4の層1904に対応する(例えば、第4の層1904のフィーチャに対応する)テンプレートを例示的な画像1910にマッチングすることにより、例示的な画像1910の白いエリア1914を選択又は選択解除することができる。例示的なテンプレートマッチング1920は、点線の矩形1922内の領域を選択するため、点線の矩形1922内の領域を除外するため、点線の矩形1922内の領域の位置(例えば、近接位置)に基づいてエリア又は領域の位置を特定するため、画像をセグメント化するため等に使用することができる。点線の矩形1922内のエリアに基づいて1つ又は複数の関心領域を識別することができる。以下の例では、点線の矩形1922内のエリアが関心領域から除外される。
【0136】
[00164]
図19Dは、
図19Cのテンプレートマッチング1920に基づいて決定された例示的な関心領域1930を示す。この例では、例示的な画像1910の白いエリア1914及び例示的な概略
図1900の第4の層1904に対応する点線の矩形1922のエリアが関心領域1930から除外される。この例における関心領域1930は、
図19Cの点線の矩形1922に対応しない例示的な画像1910のエリアを含むが、これは説明を容易にするために過ぎず、関心領域は、代わりに、更に小さくてもよいか、又はテンプレートマッチングによって識別される層のフィーチャに対応するか又は対応しない画像のエリアのサブセットであり得る。関心領域から除外される領域は、黒く塗りつぶされた点線の灰色の矩形1935によって識別される。関心領域から1つ又は複数のエリアを除外することは、除外領域内の画素値をマスキングすることによって等、除外される部分の画像をブロックすることによって達成することができる。関心領域に含まれないエリアはマスク又はブロックされなくてもよいが、代わりに、境界又は他の画像アーティファクトによって識別することができる。関心領域1930は、単一の層のフィーチャ、単一の層のフィーチャのサブセット、複数の層のフィーチャ等に対応するように、テンプレートマッチングによって識別されるエリアに対応することができる。関心領域1930は、後続層のテンプレートマッチングの精度又は速度を高めるために使用することができる。例えば、第1の層1901、第2の層1902及び第3の層1903のフィーチャの位置の確率マップを生成するために関心領域1930を使用することができ、それは、これらの層のそれぞれのフィーチャが、関心領域1930から除外されるエリアと交差する可能性があるためである。従って、第1の層1901、第2の層1902及び第3の層1903のフィーチャに対するテンプレートマッチングは、関心領域1930の境界付近に集中させることができる。
【0137】
[00165] 更に、関心領域1930は、(図示のように)画質向上を実行するために使用することができる。黒く塗りつぶされた点線の灰色の矩形1935によって識別される領域を除外することは、関心領域1930を(図示のように)明るくすること又は他に向上若しくは調節することを可能にし得る。黒く塗りつぶされた点線の灰色の矩形1935によって識別される領域を除外することは、それらの領域が画像からブロック又は他にマスクされるかのように示されている。残りのエリア(例えば、関心領域1930のエリア)は、その後、色がより離れるように又はより区別できるように色を調節することができる。一例として、例示的な画像1910の暗い灰色のエリア1911に対応する第1の層1901の非ブロック部分は、中間の灰色のエリア1931に対応するように明るくすることができる。例示的な画像1910の中間の灰色のエリア1912に対応する第2の層1902の非ブロック部分は、明るい灰色のエリア1932に対応するように明るくすることができる。例示的な画像1910の明るい灰色のエリア1913に対応する第3の層1903の非ブロック部分は、白いエリア1933に対応するように明るくすることができる。例示的な画像1910内の黒いエリア1915として表示される
図18Aの例示的な概略
図1900の非パターンエリアは、黒いエリア1915のままであり得る。関心領域1930は、上述したように又は他の標準アルゴリズムを用いて画質向上を適用することができる。テンプレートマッチングによって複数の関心領域を画像内で識別することができる。複数のテンプレートのマッチングに基づき、重なる関心領域も識別することができる。一部の事例では、複数の関心領域の和集合、共通集合、補集合等は、更に高い特定性を提供することができるか、又は画像の別の関心領域を更に識別することができる。
【0138】
[00166]
図19Eは、
図19Aの例示的な画像1910について、x軸1942に沿った画素値に対するy軸1944に沿った画素数を示す例示的なヒストグラム1940を示す。曲線1946は、例示的な画像1910についての画素値に対する画素数を表す。点線の楕円1948で識別するピークは、例示的な画像の白いエリア1914を表す。この曲線1946は、黒い画素及び白い画素を表す非常に低い画素値及び非常に高い画素値の両方を有するため、画像を明るくすること等の画質向上のための調節が困難であり得る。
【0139】
[00167]
図19Fは、
図19Dの関心領域1930について、x軸1952に沿った画素値に対するy軸1954に沿った画素数を示す例示的なヒストグラム1950を示す。曲線1956は、関心領域1930についての画素値に対する画素数を表す。黒いボックス1958は、
図19Eの例示的なヒストグラム1940内に以前存在した、関心領域1930から除外された画素値を表す。黒いボックス1958は、画像1910の白いエリア1914の画素の画素値を不明瞭にしている。これらの値がヒストグラムから除外されると、矢印1960の方向に沿って又は矢印1962の方向に沿って画素値の範囲を拡大することによって等、残りの画素の値を調節することができる。他の画質向上技法も適用することができる。
【0140】
[00168]
図20は、画像セグメンテーションの概略表現を示す。
図20は、
図18Cの合成画像1860にほぼ同様の、偽色付けを伴う例示的な画像2000を示す。例示的な画像2000は説明を容易にするために示しており、記載する画像セグメンテーションの方法は他の画像及び構造にも適用することができる。例示的な画像2000は、
図18Aの例示的な概略
図1800に基づく構造にも対応する。例示的な画像2000は、多層構造上の非パターンエリアに対応する黒いエリア2001、多層構造の金属ビアに対応する白いエリア2002、多層構造の第1のフィーチャ層のフィーチャに対応するハッチングエリア2003及び多層構造の第2のフィーチャ層のフィーチャに対応する灰色のエリア2004を含む。例示的な画像では、説明を容易にするために第1のフィーチャ層のフィーチャのハッチングエリア2003と第2のフィーチャ層のフィーチャの灰色のエリア2004とを異なる塗りつぶしで示す。
図18Dの取得画像1870に示すような取得画像では、第1のフィーチャ層のフィーチャ及び第2のフィーチャ層のフィーチャがほぼ同じ画素値又は強度照度を含み得る。
【0141】
[00169] 第1の例示的なテンプレートマッチング2020内で示すように、白いエリア2002の金属ビアに対応する第1の画像テンプレート2010が、例示的な画像2000にマッチングされる。第1の画像テンプレート2010は、金属ビアのフィーチャに対応する複数のテンプレートを含み得る。第1の画像テンプレート2010は、例示的な画像2000上の1つの位置にマッチングするか、例示的な画像2000上の複数の位置にマッチングするか、又は更に例示的な画像2000上の位置若しくは位置の一部に部分的にマッチングすることができる。第1の画像テンプレート2010は、1つ又は複数の適応重みマップを使用することにより、例示的な画像2000にマッチングすることができる。「1」でラベル付けされた第1の層に対応する領域を含む第1の画像テンプレート2010は、例示的な画像2000をセグメント化するために使用することができる。第1の例示的なテンプレートマッチング2020は、同じく「1」でラベル付けされた第1の画像テンプレート2010に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0142】
[00170] 第2の例示的なテンプレートマッチング2040内で示すように、第2のフィーチャ層のフィーチャの灰色のエリア2004に対応する第2の画像テンプレート2030が、例示的な画像2000にマッチングされる。第2の画像テンプレートは、第2のフィーチャ層のフィーチャに対応する複数のテンプレートを含み得る。第2の画像テンプレート2030は、例示的な画像2000上の1つの位置にマッチングするか、例示的な画像2000上の複数の位置にマッチングするか、又は更に例示的な画像2000上の位置若しくは位置の一部に部分的にマッチングすることができる。第2の画像テンプレート2030は、第1の例示的なテンプレートマッチング2020上の1つ又は複数の位置に代わりに又は追加でマッチングされ得る(例えば、第2の画像テンプレート2030は、第1の画像テンプレート2010が既にマッチングされている例示的な画像2000にマッチングされ得る)。第2の画像テンプレート2030は、1つ又は複数の適応重みマップを使用することにより、例示的な画像2000にマッチングすることができる。「2」でラベル付けされた第2の層に対応する領域を含む第2の画像テンプレート2030は、例示的な画像2000をセグメント化するために使用することができる。第2の例示的なテンプレートマッチング2040は、同じく「2」でラベル付けされた第2の画像テンプレート2030に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0143】
[00171] 第2の例示的なテンプレートマッチング2060内で示すように、第1のフィーチャ層のフィーチャのハッチングエリア2003に対応する第3の画像テンプレート2050が、例示的な画像2000にマッチングされる。第3の画像テンプレートは、第1のフィーチャ層のフィーチャに対応する複数のテンプレートを含み得る。第3の画像テンプレート2050は、例示的な画像2000上の1つの位置にマッチングするか、例示的な画像2000上の複数の位置にマッチングするか、又は更に例示的な画像2000上の位置若しくは位置の一部に部分的にマッチングすることもできる。第3の画像テンプレート2050は、第2の例示的なテンプレートマッチング2040上の1つ又は複数の位置に代わりに又は追加でマッチングされ得る(例えば、第3の画像テンプレート2050は、第1の画像テンプレート2010及び第2の画像テンプレート2030が既にマッチングされている例示的な画像2000にマッチングされ得る)。第3の画像テンプレート2050は、1つ又は複数の適応重みマップを使用することにより、例示的な画像2000にマッチングすることができる。「3」でラベル付けされた第3の層に対応する領域を含む第3の画像テンプレート2050は、例示的な画像2000をセグメント化するために使用することができる。第3の例示的なテンプレートマッチング2060は、同じく「3」でラベル付けされた第3の画像テンプレート2050に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0144】
[00172] 画像は、マッチングされた画像テンプレートに基づいてセグメント化することができる。一部の事例では、セグメンテーションはテンプレートのフィーチャの構成にほぼ対応することができる。他の事例では、セグメンテーションは1つ又は複数のテンプレートの個々の要素の外側の領域を含み得るか、又は1つ若しくは複数のテンプレートの個々の要素の内側の領域を除外することができる。例えば、第2の例示的なテンプレートマッチング2040は、第2の画像テンプレート2030のフィーチャの内側にあり、第1の画像テンプレート2010のフィーチャの内側にもある領域を第2のセグメンテーションから除外することができる。別の例では、第3の画像テンプレート2050に対応するセグメンテーションが、第3の画像テンプレート2050のフィーチャの外側の境界領域を含み得る。
【0145】
[00173]
図21A~
図21Bは、以前のテンプレートアライメントに基づくテンプレートアライメントの概略表現を示す。
図21Aは、
図20の偽色付けを伴う例示的な画像2000を示す。説明を容易にするために例示的な画像2000を再び使用するが、記載する方法は任意の多層構造の画像に適用することができる。例示的な画像2000は、多層構造上の非パターンエリアに対応する黒いエリア2001、多層構造の金属ビアに対応する白いエリア2002、多層構造の第1のフィーチャ層のフィーチャに対応するハッチングエリア2003及び多層構造の第2のフィーチャ層のフィーチャに対応する灰色のエリア2004を含む。例示的な画像では、説明を容易にするために第1のフィーチャ層のフィーチャのハッチングエリア2003と第2のフィーチャ層のフィーチャの灰色のエリア2004とを異なる塗りつぶしで示す。
図18Dの取得画像1870に示すような取得画像では、第1のフィーチャ層のフィーチャ及び第2のフィーチャ層のフィーチャがほぼ同じ画素値又は強度照度を含み得る。
【0146】
[00174] 第1の例示的なテンプレートマッチング2020内で示すように、白いエリア2002のメタルビアに対応する第1の画像テンプレート2010が、
図20に関して説明したものを含む任意の適切な方法を使用して例示的な画像2000にマッチングされる。第1の例示的なテンプレートマッチング2020は、同じく「1」でラベル付けされた第1の画像テンプレート2010に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0147】
[00175] 第1の画像テンプレート2010の例示的な画像2000に対するアライメントに基づき、第2の画像テンプレート2030のフィーチャ(第2のフィーチャ層のフィーチャに対応する)の潜在的な領域の位置が特定される。第1の画像テンプレートのフィーチャに対する第2のフィーチャ層のフィーチャの位置に関する確率のエリアを示す潜在的重みマップ2110が示されている。潜在的重みマップ2110は、第2のフィーチャ層のフィーチャの位置が特定されている確率が低い領域では黒であり、第2のフィーチャ層のフィーチャの位置が特定されている確率が高い領域では白である。潜在的重みマップ2110は、第2の層の確率マップ2120を生成するために、第1の画像テンプレート2010の位置に基づいて例示的な画像2000に適用される。第2の層のフィーチャが何れの箇所に位置する可能性が高いかに関する情報を含む第2の層の確率マップ2120は、第2の画像テンプレート2030が例示的な画像2000にマッチングされる最初の位置を選択するために使用することができるか、又は例示的な画像2000に対する第2の画像テンプレート2030の潜在的な位置をテンプレートマッチング又は検索から除外するために使用することができる。一部の実施形態では、第2の層の確率マップ2120は、第2の画像テンプレート2030の例示的な画像2000へのマッチングをガイドするために使用することができる。第2の層の確率マップ2120は、テンプレートマッチングにおける重みマップと共に更に使用することができる。
【0148】
[00176] 第2の例示的なテンプレートマッチング2040内で示すように、第2のフィーチャ層のフィーチャの灰色のエリア2004に対応する第2の画像テンプレート2030が例示的な画像2000にマッチングされる。テンプレートマッチングは、
図20に関して説明したものを含む任意の適切な方法を使用して行うことができる。第2の例示的なテンプレートマッチング2040は、同じく「2」でラベル付けされた第2の画像テンプレート2030に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0149】
[00177] 以前のテンプレートアライメントに基づくテンプレートアライメントの概略表現の描写は
図21Bに続く。第1の画像テンプレート2010の例示的な画像2000に対するアライメントに基づき、(第1のフィーチャ層のフィーチャに対応する)第3の画像テンプレート2050のフィーチャの潜在的な領域の位置を特定することができる。金属層のフィーチャの位置に基づく第1のフィーチャ層のフィーチャの位置の確率のエリアを示す潜在的重みマップ2140が示されている。加えて又は代わりに、例示的な画像2000に対する第2の画像テンプレート2030のアライメントに基づき、(第1のフィーチャ層のフィーチャに対応する)第3の画像テンプレート2050のフィーチャの潜在的な領域の位置が特定される。第2の画像テンプレートのフィーチャに対する第1のフィーチャ層のフィーチャの位置の確率のエリアを示す潜在的重みマップ2150が示されている。潜在的重みマップ2140、2150は、第1のフィーチャ層のフィーチャの位置が特定されている確率が低い領域では黒であり、第1のフィーチャ層のフィーチャの位置が特定されている確率が高い領域では白である。第3の層の確率マップ2160を生成するために、潜在的重みマップ2140、2150の何れか又は両方を例示的な画像2000に適用することができる。潜在的重みマップ2140、2150の共通集合、和集合等を使用することもできる。第1のフィーチャ層のフィーチャが何れの箇所に位置する可能性が高いかに関する情報を含む第3の層の確率マップ2160は、第3の画像テンプレート2050が例示的な画像2000にマッチングされる最初の位置を選択するために使用することができるか、又は例示的な画像2000に対する第3の画像テンプレート2050の潜在的な位置をテンプレートマッチング又は検索から除外するために使用することができる。一部の実施形態では、第3の層の確率マップ2160は、第3の画像テンプレート2050の例示的な画像2000へのマッチングをガイドするために使用することができる。第3の層の確率マップ2160は、テンプレートマッチングにおける重みマップと共に更に使用することができる。
【0150】
[00178] 第2の例示的なテンプレートマッチング2060内で示すように、第1のフィーチャ層のフィーチャのハッチングエリア2003に対応する第3の画像テンプレート2050が、
図20に関して先に記載したものを含む任意の適切な方法を使用して例示的な画像2000にマッチングされる。第3の画像テンプレートは、第1のフィーチャ層のフィーチャに対応する複数のテンプレートを含み得る。第3の例示的なテンプレートマッチング2060は、同じく「3」でラベル付けされた第3の画像テンプレート2050に対応するものとして識別される領域又はセグメントを示す。
【0151】
[00179]
図22は、層ごとのテンプレートマッチングを使用する画像間比較の概略表現を示す。
図22は、
図20の偽色付けを伴う例示的な画像2000を示す。例示的な画像2000は、ここでも説明を容易にするために示されるが、記載する方法は、いかなる多層構造の画像にも適用することができる。例示的な画像2000は、多層構造上の非パターンエリアに対応する黒いエリア2001、多層構造の金属ビアに対応する白いエリア2002、多層構造の第1のフィーチャ層のフィーチャに対応するハッチングエリア2003及び多層構造の第2のフィーチャ層のフィーチャに対応する灰色のエリア2004を含む。例示的な画像では、説明を容易にするために第1のフィーチャ層のフィーチャのハッチングエリア2003と第2のフィーチャ層のフィーチャの灰色のエリア2004とを異なる塗りつぶしで示す。
図18Dの取得画像1870に示すような取得画像では、第1のフィーチャ層のフィーチャ及び第2のフィーチャ層のフィーチャがほぼ同じ画素値又は強度照度を含み得る。
【0152】
[00180] 画像間比較は複数の画像から形成することができる。画像間比較は、プロセス制御、リソグラフィマスク、プロセス確率等を評価するために用いることができる。例示的な画像2000等の幾つかの画像をテンプレートマッチングに基づいてアライメントして、層ごとにアライメントされる画像間アライメントをもたらすことができる。例えば、例示的な画像2000の多層構造のN個の画像を、テンプレートマッチングに基づいて重ね合わせることができる。多層構造の層を選択することができる。次いで、選択された層に対応するテンプレートを画像のそれぞれにマッチングすることができる。次いで、単一の層に対応する情報にマッチングされたマッチングテンプレートの位置に基づいて、複数の画像を重ね合わせることができる。単一の層に基づく画像アライメントは、任意の2つの層間のオーバーレイ誤差を含む、非選択層内の不均一性に起因するアライメント誤差を本質的に除去することができる。画像に対するテンプレートのマッチングを改善することができる適応重みマップの使用は、ブロッキング構造及びブロック構造を考慮し、及び選択された層に対応しない画像の部分をダウンウェイトすることによって画像間のアライメントを改善することもできる。
【0153】
[00181] 選択された層の画像間アライメント2200は、選択された層のテンプレートにマッチングされる複数の画像に基づいて作成することができる。一例として、画像間アライメント2200を生成するために第2のフィーチャ層のテンプレートが使用される。簡単にするために、画像間アライメントは、選択された層のフィーチャ2210のみを示す。画像間アライメント2200は、選択された層のフィーチャ2210の出現確率、平均、分散、確率性等に関する情報を更に含み得る。この例では、フィーチャ2210の平均強度照度又は出現確率が示されており、白いエリア2211はフィーチャ2210が存在する確率が低いことを表し、灰色のエリア2212はフィーチャ2210が存在する確率が中程度であることを表し、黒いエリア2213はフィーチャが存在する確率が高いことを表す。(層又はフィーチャのための)テンプレートが画像にマッチングされた後、その画像の画素は、テンプレートのフィーチャに対応するものとして印付けすることができるか、又はテンプレートのフィーチャに対応しないものとして印付けすることができる。例えば、テンプレートのフィーチャのエリア内の画素は出現として印付けする(例えば、出現スケール又は層上で「1」の値として印付けする)ことができる一方、テンプレートのフィーチャのエリア内にない画素は非出現として印付けする(例えば、出現スケール又は層上で「0」の値として印付けする)ことができる。画像間のアライメント後に複数の画像の出現値を合計することにより、出現確率マップを生成することができる。出現確率は、イメージングされた画像又はエリアが(例えば、輝度、厚さ等の点で)不安定であるか又はプロセスのばらつきを経験しても、複数の画像に使用することができる。画像及びプロセスパラメータがよく制御された安定した画像では、出現確率の代わりに又はそれに加えて平均強度照度を用いることができる。一部の事例では、画像及びプロセスの安定性を決定する目的を含め、出現確率を平均強度照度と比較すること又は平均強度照度と共に使用することができる。
【0154】
[00182] 平均強度照度又は出現確率は、フィーチャの確率性を測定し、リソグラフィ及び他のプロセスを制御するために使用され得る。フィーチャ2210の強度照度又は出現確率は、グラフ2220内のx軸2222に沿ったフィーチャ2210の中心からの距離の関数としてy軸2224に沿ってプロットされる。曲線2226はフィーチャ2210の平均形状プロファイルを表し、平均フィーチャサイズ2228、フィーチャサイズの標準偏差2230等を計算するために使用することができる。フィーチャ2210のサイズの分布は、フィーチャサイズ制御に対する確率極限を決定し、及びプロセスドリフト、プロセス限界等を検出するために使用することができる。
【0155】
[00183] 選択された層についての画像間アライメント(画像間アライメント2200等)に基づき、選択された層以外の層のフィーチャについて更なる画像間アライメントを決定することができる。選択された層のテンプレートマッチングに基づいて画像がアライメントされると、1つ又は複数の重みマップを使用することを含め、テンプレートマッチングによって他の非選択層の位置も特定することができる。非選択層のマッチングテンプレートに基づき、非選択層のフィーチャを重ね合わせて平均位置、強度照度、出現確率等を決定することができる。非選択層のフィーチャが示されている第2の画像間アライメント2240を示す。画像は非選択層のテンプレートマッチングに基づいてアライメントされないため、第2の画像間アライメントは選択層と非選択層との間の相対的なずれに関する情報も含む。第2の画像間アライメントは、非選択層上のフィーチャの平均、分散、確率性に関する情報も含み得る。強度照度マップ2250は、第2の画像間アライメント2240の非選択フィーチャの平均強度照度を示す。黒いエリア2252は多層構造の金属ビアに対応するのに対し、灰色のエリア2253は多層構造の第1のフィーチャ層のフィーチャに対応する。塗りつぶしの強度照度は、フィーチャの平均強度照度又は出現確率を表す。平均強度照度又は出現確率は、フィーチャの確率性を測定し、リソグラフィ及び他のプロセスを制御するために使用され得る。黒いエリア2252のフィーチャの強度照度又は出現確率は、グラフ2272内のx軸2280に沿った第1のフィーチャ層のフィーチャの中心からの距離の関数としてy軸2282に沿ってプロットされる。曲線2294は第1のフィーチャ層のフィーチャの平均形状プロファイルを表し、平均フィーチャサイズ2296、フィーチャサイズの標準偏差2298等を計算するために使用することができる。第1のフィーチャ層のフィーチャのサイズの分布は、第1のフィーチャ層に関するフィーチャサイズ制御に対する確率極限を決定し、及びプロセスドリフト、プロセス限界等を検出するために使用することができる。灰色のエリア2253のフィーチャの強度照度又は出現確率は、グラフ2273内のx軸2280に沿った金属ビアのフィーチャの中心からの距離の関数としてy軸2283に沿ってプロットされる。曲線2288は、金属ビアのフィーチャの平均形状プロファイルを表し、平均フィーチャサイズ2290、フィーチャサイズの標準偏差2292等を計算するために使用することができる。第1のフィーチャ層のフィーチャのサイズの分布は、第1のフィーチャ層に関するフィーチャサイズ制御に対する確率極限を決定し、及びプロセスドリフト、プロセス限界等を検出するために使用することができる。
【0156】
[00184]
図23は、ユニットセルに基づくテンプレートマッチングの概略表現を示す。
図23は、周期的な多層構造に関する取得画像2300を示す。説明を容易にするために、取得画像2300の周期的な多層構造は
図18Dの取得画像1870の繰り返しパターンと見なすことができる。取得画像2300は、構造の非パターンエリアに対応する黒いエリア2310、構造の金属ビアに対応する白いエリア2320及び構造のパターン化されたエリアの他のフィーチャに対応する灰色のエリア2330を示す。灰色のエリア2330は、複数のフィーチャ層からのフィーチャを表すことができる。取得画像2300に対してテンプレートマッチングを実行することができる。テンプレートマッチングは、複数のテンプレートで構成されるコンポジットテンプレートに基づいて実行することができる。例えば、テンプレートマッチングは、エリア2341~2345のフィーチャ及び層に対応するテンプレートに基づいて多層構造の層の何れかに対して実行することができる。例えば、
図18E~
図18Gのテンプレート1880、1884及び1888を使用して、エリア2341~2345の各々において対応する層のフィーチャの位置を特定することができる。使用されるテンプレートは、層の各々について同じサイズである必要はないか、又は同じ数のフィーチャを含む必要はない。更に、コンポジットテンプレートは、テンプレートの各々の相対位置に関する情報を含み得る。例えば、周期的な構造では、コンポジットテンプレートは、繰り返しの寸法及び予想される繰り返しサイズのばらつきに関する情報を含み得る。テンプレートマッチングでは、最初のテンプレートをエリア2341等の最初の位置にマッチングすることができ、コンポジットテンプレートを含む追加のテンプレートを、繰り返しサイズに基づいて位置特定されるエリア2342~2345等の追加のエリアにマッチングすることができる。例えば、エリア2341は、エリア2340の右へとパターンの繰り返しを4つ移動し、そのエリア2340から上へとパターンの繰り返しを3つ移動することに基づいて位置特定することができる。エリア2340~2345は、取得画像2300の全体に分散することができる。例えば、中央のエリアを選択し(エリア2340等)、取得画像2300のエッジに近いエリアを選択することができる(エリア2341~2345等)。一部の実施形態では、エリアは設定された繰り返し数に基づいて選択され得るが、選択されたエリアがテンプレートマッチングにとって十分に明確ではない場合又は(エリア2345について示すような)他の任意の種類の欠陥を含む場合、コンポジットテンプレートを構成するために別のエリアを選択することができる。例えば、エリア2345の代わりに、エリア2345に隣接するエリア2346を選択することができる。コンポジットテンプレートは対称である必要はない。コンポジットテンプレートを構成する複数のテンプレートを使用することは、テンプレートが画像の多くの又はほぼ全てのフィーチャを含む場合に存在することになる計算の必要性を減らしながら、テンプレートマッチングの精度を改善することができる。
【0157】
[00185]
図24は、本明細書に記載する操作の1つ又は複数に使用することができる例示的なコンピュータシステムCSの図である。コンピュータシステムCSは、情報を伝達するためのバスBS又は他の通信メカニズム及び情報を処理するためにバスBSと結合されたプロセッサPRO(又は複数のプロセッサ)を含む。コンピュータシステムCSは、プロセッサPROによって実行されるように情報及び命令を記憶するための、バスBSに結合されるランダムアクセスメモリ(RAM)又は他のダイナミックストレージデバイス等のメインメモリMMも含む。メインメモリMMは、プロセッサPROによる命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。コンピュータシステムCSは、プロセッサPROのための静的情報及び命令を記憶するための、バスBSに結合される読み出し専用メモリ(ROM)ROM又は他の静的ストレージデバイスを更に含む。情報及び命令を記憶するために、磁気ディスク又は光ディスク等のストレージデバイスSDが提供され、バスBSに結合される。
【0158】
[00186] コンピュータシステムCSは、コンピュータユーザに情報を表示するための陰極線管(CRT)、又はフラットパネル、又はタッチパネルディスプレイ等のディスプレイDSにバスBSを介して結合され得る。プロセッサPROに情報及びコマンド選択を伝達するために、英数字キー及び他のキーを含む入力デバイスIDがバスBSに結合される。別の種類のユーザ入力デバイスは、プロセッサPROに方向情報及びコマンド選択を伝達し、及びディスプレイDS上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール又はカーソル方向キー等のカーソルコントロールCCである。この入力デバイスは、平面内の位置をデバイスが指定することを可能にする、典型的には2軸、第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y)における2自由度を有する。タッチパネル(スクリーン)ディスプレイを入力デバイスとして使用することもできる。
【0159】
[00187] 一部の実施形態では、本明細書で説明する1つ又は複数の方法の一部が、メインメモリMMに含まれる1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスをプロセッサPROが実行することに応答してコンピュータシステムCSによって実行され得る。かかる命令は、ストレージデバイスSD等の別のコンピュータ可読媒体からメインメモリMM内に読み込むことができる。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスを実行することは、本明細書に記載するプロセスステップ(操作)をプロセッサPROに実行させる。メインメモリMMに含まれる命令のシーケンスを実行するために、マルチプロセッシング構成内の1つ又は複数のプロセッサを使用することもできる。一部の実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに又はソフトウェア命令と組み合わせてハードワイヤード回路を使用することができる。従って、本明細書の説明は、ハードウェア回路とソフトウェアとのいかなる特定の組み合わせにも限定されない。
【0160】
[00188] 本明細書で使用するとき、「コンピュータ可読媒体」及び/又は「機械可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサPROに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。かかる媒体は、限定されないが
不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含む多くの形態を取り得る。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイスSD等の光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリMM等のダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、バスBSを構成する配線を含む同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。伝送媒体は、無線周波数(RF)データ通信及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような音波又は光波の形態も取り得る。コンピュータ可読媒体は、非一時的、例えばフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジであり得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、その上に記録される命令を有することができる。命令は、コンピュータによって実行されると、本明細書に記載する操作の何れかを実装することができる。一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、搬送波又は他の伝播電磁信号を含み得る。
【0161】
[00189] 1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行のためにプロセッサPROに運ぶ際、様々な形のコンピュータ可読媒体が関与し得る。例えば、命令は、リモートコンピュータの磁気ディスク上に最初は格納され得る。リモートコンピュータは、自らのダイナミックメモリ内に命令をロードし、モデムを使用して電話回線上で命令を送信することができる。コンピュータシステムCSにとってローカルなモデムは、電話回線上でデータを受信し、赤外線送信器を使用してそのデータを赤外線信号に変換することができる。バスBSに結合された赤外線検出器は、赤外線信号内で運ばれるデータを受信し、そのデータをバスBS上に配置することができる。バスBSはデータをメインメモリMMに運び、そこからプロセッサPROが命令を取り出し実行する。メインメモリMMによって受信される命令は、プロセッサPROによって実行される前又は実行された後にストレージデバイスSD上に任意選択的に記憶され得る。
【0162】
[00190] コンピュータシステムCSは、バスBSに結合される通信インターフェイスCIも含み得る。通信インターフェイスCIは、ローカルネットワークLANに接続されたネットワークリンクNDLとの双方向データ通信結合を提供する。例えば、通信インターフェイスCIは、対応する種類の電話回線へのデータ通信接続を提供するための統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)カード又はモデムであり得る。別の例として、通信インターフェイスCIは、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり得る。無線リンクを実装することもできる。そのような任意の実装形態では、通信インターフェイスCIが、様々な種類の情報を表すデジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号又は光信号を送受信する。
【0163】
[00191] ネットワークリンクNDLは、典型的には、1つ又は複数のネットワークによって他のデータデバイスへのデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンクNDLは、ローカルネットワークLANによってホストコンピュータHCへの接続を提供することができる。これには、現在一般に「インターネット」INTと呼ばれている世界的なパケットデータ通信網によって提供されるデータ通信サービスが含まれ得る。ローカルネットワークLAN(インターネット)は、デジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号又は光信号を使用することができる。コンピュータシステムCSとの間でデジタルデータを運ぶ、様々なネットワークによる信号及びネットワークデータリンクNDL上の及び通信インターフェイスCIによる信号は情報を運ぶ搬送波の例示的形態である。
【0164】
[00192] コンピュータシステムCSは、ネットワーク、ネットワークデータリンクNDL及び通信インターフェイスCIによってメッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、ホストコンピュータHCはアプリケーションプログラムのための要求されたコードをインターネットINT、ネットワークデータリンクNDL、ローカルネットワークLAN及び通信インターフェイスCIによって伝送することができる。そのような1つのダウンロードされたアプリケーションは、例えば、本明細書に記載の方法の全て又は一部を提供することができる。受信されるコードは、受信時にプロセッサPROによって実行され得、及び/又は後に実行するためにストレージデバイスSD若しくは他の不揮発性ストレージ内に記憶され得る。このようにして、コンピュータシステムCSは、搬送波の形態でアプリケーションコードを得ることができる。
【0165】
[00193]
図7~
図11に関して上述したように、様々な層のフィーチャ間のオーバーレイを決定する際にテンプレートマッチングを使用することができる。例えば、画像の第1の層内のフィーチャの第1の位置及び画像の第2の層内の第2のフィーチャの第2の位置がテンプレートマッチングを使用して決定される。第1のフィーチャに関連する第1のオフセット(例えば、オフセット720-第1のフィーチャの基準位置からの第1のフィーチャの決定された位置のずれ)及び第2のフィーチャに関連する第2のオフセット(例えば、オフセット730-第2のフィーチャの基準位置からの第2のフィーチャの決定された位置のずれ)に基づき、第1のフィーチャと第2のフィーチャとの間のオーバーレイ(例えば、オーバーレイ740)を測定することができる。
【0166】
[00194] 従来のテンプレートマッチングでは、固定サイズのテンプレートが使用され得る。固定サイズのテンプレートを使用することに関連する幾つかの欠点があり得る。一部の実施形態では、パターニングプロセスに起因するCDのばらつき(例えば、大域的なCDのばらつき(ダイ間)及び局所的なCDのばらつき(ダイ内))により、テンプレートサイズとフィーチャの実際のサイズとの差に応じてテンプレートマッチングの結果(例えば、フィーチャの位置)に偏りが生じ得る。フィーチャの実際の位置に対する測定位置の差は、オーバーレイ測定誤差につながり得る。例えば、小さいサイズのテンプレート(例えば、フィーチャの実際のサイズよりも小さいテンプレートサイズ)は過大評価されたオーバーレイをもたらし得、大きいサイズのテンプレート(例えば、フィーチャの実際のサイズよりも大きいテンプレートサイズ)は過小評価されたオーバーレイをもたらし得る。これらの及び他の欠点が存在する。
【0167】
[00195] テンプレートマッチングを使用して関心のあるパラメータ(例えば、オーバーレイ)を決定する際の誤差を最小化するために、最適なサイズのテンプレートを選択するための実施形態を開示する。一部の実施形態では、画像内のフィーチャ(例えば、SEM画像内のビア層のフィーチャ)に対して様々なサイズのテンプレートが生成される。テンプレートサイズのそれぞれについてテンプレートマッチングを実行することができ、対応するテンプレートサイズについてのテンプレートマッチングに関連する性能指標が決定される。その後、性能指標値に基づいて特定のテンプレートサイズを選択することができる。選択されたテンプレートサイズは画像内のフィーチャの位置を決定するためにテンプレートマッチングで使用することができ、これは他のフィーチャとのオーバーレイの測度を決定することを含む様々な用途で更に使用することができる。一部の実施形態では、性能指標は、画像内のフィーチャとテンプレートとの間の類似性を示す(例えば、上記の)類似性指標を含み得る。例えば、類似性指標は、テンプレートと画像との間の正規化二乗差を含み得る。テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズを動的に選択することにより、フィーチャの測定位置と実際の位置との差が最小化され、それは、テンプレートマッチングを使用して画像内のフィーチャの位置を決定する際の任意の誤差を最小化し、それにより関心のあるパラメータ(例えば、オーバーレイ)を決定する際の精度を改善する。
【0168】
[00196] 以下の段落は、少なくとも
図25A~
図25C及び
図26に関し、テンプレートマッチングのための特定のサイズのテンプレートを選択することについて説明する。
【0169】
[00197]
図25A及び25Bは、様々な実施形態による、テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズのライブラリからテンプレートサイズを選択するためのブロック図を示す。
図25Cは、様々な実施形態による、様々なテンプレートサイズに対する性能指標値のグラフを示す。
図26は、様々な実施形態と一致する、テンプレートマッチングのためのテンプレートサイズのライブラリからテンプレートサイズを選択するための方法2600の流れ図である。
【0170】
[00198] プロセスP2605では、画像2505を得る。画像2505は、パターンのフィーチャに関する情報を含み得る。画像2505は試験画像であり得、光学若しくは他の電磁イメージング又はSEMによって取得することができるか、又は他のソフトウェア若しくはデータストレージから得ることができる。画像2505は、第1のフィーチャ2510及び第2のフィーチャ2515等のフィーチャを含む。上述したように、フィーチャは、製作の複数のプロセス層の同じ層又は異なる層からのものであり得る。例えば、第1のフィーチャ2510は、第1の層上にあり得、第2のフィーチャ2515は、第2の層上にあり得る。一部の実施形態では、第1のフィーチャ2510は、ビア層上のフィーチャであり得る。
【0171】
[00199] プロセスP2610では、フィーチャに対応する様々なサイズのテンプレートを有するテンプレート2501のライブラリが得られる。例えば、第1のフィーチャ2510に対応する様々なサイズのテンプレート2501a~2501eが得られる。一部の実施形態では、第1のフィーチャ2510が円の形状である場合、テンプレート2501a~2501eは異なる半径であり得る。テンプレート2501a~2501eは、上述した幾つかの方法の何れかを用いて生成することができる。一部の実施形態では、テンプレートは、(例えば、少なくとも上記の
図7~
図11に関して上述したようにテンプレートマッチングを使用して)他のテンプレート、パターン又は画像のフィーチャに対するオフセットを決定する際に使用され得る「ホットスポット」又は基準点2512に関連し得る。基準点2512は、任意の数の方法で決定することができる。一部の実施形態では、基準点2512は、テンプレート内のユーザが定義した位置に配置され得る。一部の実施形態では、基準点2512がテンプレート2501の形状の重心であり得る。例えば、第1のテンプレート2501aが、円の形状である第1のフィーチャ2510について生成される場合、第1のテンプレート2501aの基準点2512aは、円の重心、即ち円の中心である。同様に、他のテンプレート2501b~2501eもそれぞれ基準点2512b~2512eに関連し得る。一部の実施形態では、画像2505内のフィーチャの基準点も同様の方法で決定することができる。フィーチャの形状が円に限定されることも、基準位置が形状の重心に限定されることもないことに留意されたい。
【0172】
[00200] 一部の実施形態では、テンプレートサイズが画像2505内のフィーチャの位置の決定の精度に影響する。例えば、画像2505内の第1のフィーチャ2510の位置を決定する際に使用されるテンプレートサイズが第1のフィーチャ2510のサイズよりも小さい場合(例えば、テンプレートマッチング2501c)、テンプレートマッチングは、実際には第1のフィーチャ2510の基準点2511が画像2505内の実際の位置2531に位置するとき、基準点2511が測定位置2532に位置すると決定し得る。測定位置2532は、テンプレート2501c内の基準点2512cの位置に基づいて決定することができる。測定位置2532と実際の位置2531との差は、過大評価された測定値をもたらし得る。同様に、画像2505内の第1のフィーチャ2510の位置を決定する際に使用されるテンプレートサイズが第1のフィーチャ2510のサイズよりも大きい場合(例えば、テンプレート2501e)、テンプレートマッチングは、実際には第1のフィーチャ2510の基準点2511が画像2505内の実際の位置2531に位置するとき、基準点2511が測定位置2533に位置すると決定し得る。測定位置2533は、テンプレート2501e内の基準点2512eの位置に基づいて決定され得る。測定位置2533と実際の位置2531との差は、過小評価されたオーバーレイの測定をもたらし得る。一部の実施形態では、方法2600は、フィーチャの測定位置と実際の位置との差(例えば、フィーチャに関連する基準点の実際の位置と測定位置との差)がゼロであり又は最小化されるようにテンプレートサイズを決定することができる。かかるテンプレートサイズはテンプレートマッチングを使用して画像内のフィーチャの位置を決定する際の任意の誤差を最小化し、それにより関心のあるパラメータ(例えば、オーバーレイ)を決定する際の精度を改善することができる。
【0173】
[00201] プロセスP2615では、テンプレート2501のライブラリから特定のサイズのテンプレートを選択し、テンプレートマッチングを使用して画像と比較して、画像内のフィーチャの位置を決定する。例えば、テンプレートマッチングは、テンプレート2501のライブラリからの第1のテンプレート2501aを使用し、画像2505内の第1のフィーチャ2510の位置を決定するために実行され得る。一部の実施形態では、少なくとも
図7~
図11に関して上述したテンプレートマッチング方法を使用することができる。テンプレートマッチングは、画像2505内の第1のフィーチャ2510の位置及び類似性指標を決定することができ、類似性指標は第1のテンプレート2501aと第1のフィーチャ2510との間の一致度を示す。
【0174】
[00202] プロセスP2620では、テンプレートマッチングに関連する性能指標の値を決定する。性能指標は、画像内のフィーチャとテンプレートとの間の一致度を示す又は表す任意の特質であり得る。一部の実施形態では、性能指標は画像内のフィーチャとテンプレートとの間の類似性を示す(例えば、上記の)類似性指標を含み得る。例えば、類似性指標は、テンプレートと画像との間の正規化二乗差であり得る。
【0175】
[00203] プロセスP2615及びP2620は、テンプレート2501のライブラリ内の全ての又は幾つかのテンプレートサイズについて繰り返すことができ、性能指標値2560は様々なテンプレートサイズについて得ることができる。
図25Cのグラフ2575は、(x軸2555によって表す)様々なテンプレートサイズについての(y軸2550によって表す)例示的な性能指標の値2560を示す。グラフ2580は、(x軸2555によって表す)様々なテンプレートサイズに対する、(y軸2570によって表す)類似性指標等の性能指標の値2590を示す。
【0176】
[00204] プロセスP2625では、指定の基準を満たす性能指標に基づいてテンプレートサイズを選択する。一部の実施形態では、指定の基準は、最も高い性能指標値に関連するテンプレートサイズが選択され得ることを示し得る。例えば、グラフ2575に示すように、性能指標値2561は値2560の中で最も高い値として決定することができ、従って性能指標値2561に関連するテンプレートサイズ2565が選択される。一部の実施形態では、指定の基準は、最も低い性能指標値に関連するテンプレートサイズが選択され得ることを示し得る。例えば、グラフ2580に示すように、類似性指標値2562は値2590の中で最も低い値として決定することができ、従って類似性指標値2562に関連するテンプレートサイズ2566が選択される。
【0177】
[00205] テンプレートサイズを選択した後、様々な関心のあるパラメータを決定するために選択されたテンプレートサイズをテンプレートマッチングで使用することができる。例えば、関心のあるパラメータは、CD、CDの均一性、オーバーレイの測度、オーバーレイの均一性の測度、オーバーレイ誤差の測度、確率性の測度、EPEの測度、EPEの均一性の測度、EPEの確率性の測度又は欠陥測定の1つ又は複数を含み得る。
【0178】
[00206] 以下の番号付けされた条項において、本発明による更なる実施形態が記載される:
1.複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、複数のプロセス層のための画像テンプレートにアクセスすることと、画像テンプレートのための重みマップにアクセスすることと、重みマップに少なくとも部分的に基づいて画像上の位置に画像テンプレートをマッチングすることとを含む方法。
2.画像テンプレートは、複数のプロセス層の第1の層のための画像テンプレートを含む、条項1に記載の方法。
3.画像テンプレートをマッチングすることは、画像テンプレートを画像上の複数の位置と比較することであって、所与の位置のための重みマップを適応させることと、所与の位置のための適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを所与の位置と比較することとを含む、比較することと、比較に基づいて、画像テンプレートをある位置にマッチングすることとを更に含む、条項1に記載の方法。
4.所与の位置のための重みマップを適応させることは、画像の画素値、画像上のブロッキング構造、画像上に位置する過去に識別された構造、画像テンプレートの位置、画像に対する画像テンプレートの相対位置又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、所与の位置のための重みマップを更新することを更に含む、条項3に記載の方法。
5.重みマップを適応させることは、画像テンプレートと画像との間の相対位置に基づいて重みマップを適応させることを含む、条項3に記載の方法。
6.画像テンプレートのための重みマップにアクセスすることと、画像のための重みマップにアクセスすることとを更に含み、所与の位置のための重みマップを適応させることは、画像テンプレートのための重みマップと、画像のための重みマップとの乗算に基づいて、所与の位置のための重みマップを適応させることを含む、条項3に記載の方法。
7.重みマップを適応させることは、所与の位置における画像に基づいて重みマップの値を変更することを含む、条項3に記載の方法。
8.重みマップは、画像テンプレートの形状に基づく、条項3に記載の方法。
9.画像テンプレートを複数の位置と比較することは、画像上の複数の位置における画像テンプレートの類似性指標を決定することであって、類似性指標は、所与の位置のための適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて決定される、決定することと、複数の位置の類似性指標に少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを画像上の位置にマッチングすることとを更に含む、条項3に記載の方法。
10.類似性指標を決定することは、画像上の画像テンプレートの所与の位置について、画像テンプレートの画素値と画像の画素値との間のマッチングの測度を決定することであって、所与の画素に関するマッチングの測度は、所与の画素における適応重みマップの値に少なくとも部分的に基づく、決定することと、画像テンプレートによって包含される画素に関するマッチングの測度の和に少なくとも部分的に基づいて、類似性指標を決定することとを含む、条項9に記載の方法。
11.類似性指標は、正規化相互相関、相互相関、正規化相関係数、相関係数、正規化差、差、正規化された差の和、差の和、相関、正規化相関、正規化された差の二乗、差の二乗又はそれらの組み合わせの少なくとも1つである、条項9に記載の方法。
12.類似性指標は、ユーザ定義である、条項9に記載の方法。
13.類似性指標は、画像テンプレート又は画像の異なる領域について変化する、条項9に記載の方法。
14.画像上の所与の点と、画像上の位置にマッチングされる画像テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項1に記載の方法。
15.オフセットの測度は、オーバーレイ値である、条項14に記載の方法。
16.オフセットの測度は、基準位置からのずれであり、画像上の所与の点及び画像テンプレート上の追加の点は、予想された分離を有する、条項14に記載の方法。
17.重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートの第2の出現を画像上の位置にマッチングすることを更に含み、重みマップは、画像テンプレートのマッチング及び画像テンプレートの第2の出現のマッチングについて独立に適応される、条項1に記載の方法。
18.追加の画像テンプレートにアクセスすることと、追加の画像テンプレートのための追加の重みマップにアクセスすることと、追加の重みマップに少なくとも部分的に基づいて、追加の画像テンプレートを画像上の追加の位置にマッチングすることとを更に含む、条項1に記載の方法。
19.追加の画像テンプレートは、画像テンプレートとほぼ同様である、条項18に記載の方法。
20.追加の画像テンプレートと画像テンプレートとは、異なる、条項18に記載の方法。
21.画像テンプレート及び追加の画像テンプレートは、複数のプロセス層の第1の層のための画像テンプレートを含む、条項18に記載の方法。
22.画像テンプレートは、複数のプロセス層の第1の層のための画像テンプレートを含み、追加の画像テンプレートは、複数のプロセス層の第2の層のための画像テンプレートを含む、条項18に記載の方法。
23.追加の画像テンプレートをマッチングすることは、追加の画像テンプレートを画像上の複数の位置と比較することであって、所与の位置のための追加の重みマップを適応させることと、所与の位置のための追加の適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、追加の画像テンプレートを所与の位置と比較することとを含む、比較することと、比較に基づいて、追加の画像テンプレートをある位置にマッチングすることとを更に含む、条項18に記載の方法。
24.画像上の位置にマッチングされる画像テンプレート上の所与の点と、画像上の追加の位置にマッチングされる追加の画像テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項18に記載の方法。
25.画像上の位置にマッチングされる複数の画像テンプレート間の複数のオフセットの測度を決定することを更に含み、複数の画像テンプレートは、そのそれぞれの重みマップに少なくとも部分的に基づいてマッチングされる、条項18に記載の方法。
26.画像は、少なくともブロックエリア及び非ブロックエリアを含み、重みマップは、ブロックエリアにおいて、非ブロックエリアよりも小さく重み付けされる、条項1に記載の方法。
27.画像は、少なくとも部分的ブロックエリアを更に含み、重みマップは、部分的ブロックエリアにおいて、非ブロックエリアよりも小さく重み付けされ、重みマップは、ブロックエリアにおいて、部分的ブロックエリアよりも小さく重み付けされる、条項26に記載の方法。
28.画像テンプレートをマッチングすることは、重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートの第1の次元のスケール、画像テンプレートの第2の次元のスケール、画像テンプレートの回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを画像にマッチングすることを更に含む、条項1に記載の方法。
29.画像テンプレートをマッチングすることは、画像テンプレートの第1の次元のスケール、画像テンプレートの第2の次元のスケール、画像テンプレートの回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、重みマップを更新することと、更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを画像上の位置にマッチングすることとを更に含む、条項28に記載の方法。
30.画像テンプレートをマッチングすることは、画像テンプレートの極性を画像にマッチングすることを更に含む、条項1に記載の方法。
31.画像テンプレートをマッチングすることは、画像テンプレートの極性に基づいて重みマップを更新することと、更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを画像上の位置にマッチングすることとを更に含む、条項30に記載の方法。
32.重みマップにアクセスすることは、測定構造の画像の画素値に少なくとも部分的に基づいて、測定構造の画像のための重みマップを決定することを含む、条項1に記載の方法。
33.画像のための画像重みマップにアクセスすることを更に含み、画像テンプレートをマッチングすることは、画像重みマップと、画像テンプレートのための重みマップとの乗算に少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートをマッチングすることを含む、条項1に記載の方法。
34.画像は、画素値を有する複数の画素を含み、画像テンプレートは、画像の複数の画素と同じであるか又は異なり得る、画素値を有する複数の画素を含み、重みマップは、画像又は画像テンプレートの何れかの画素に対応する重み値を含む、条項1に記載の方法。
35.重みマップの重み値は、画素の位置に基づいて定められる、条項34に記載の方法。
36.重みマップの重み値は、画像テンプレート内のフィーチャからの距離に基づいて定められる、条項34に記載の方法。
37.重みマップ内の重みは、ユーザ定義である、条項34に記載の方法。
38.複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、複数のプロセス層のための複合テンプレートにアクセスすることと、複合テンプレートのための重みマップにアクセスすることであって、重みマップは、相対的な優先度の低い少なくとも第1のエリアを含む、アクセスすることと、重みマップに少なくとも部分的に基づいて画像上の位置に複合テンプレートをマッチングすることとを含む方法。
39.複合テンプレートは、複数のプロセス層の第1の層のための複合テンプレートを含む、条項38に記載の方法。
40.複合テンプレートをマッチングすることは、複合テンプレートを画像上の複数の位置と比較することと、比較に基づいて、複合テンプレートをある位置にマッチングすることとを更に含む、条項38に記載の方法。
41.複合テンプレートをマッチングすることは、複合テンプレートを画像上の複数の位置と比較することであって、所与の位置のための重みマップを適応させることと、所与の位置のための適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、複合テンプレートを所与の位置と比較することとを含む、比較することと、比較に基づいて、複合テンプレートをある位置にマッチングすることとを更に含む、条項38に記載の方法。
42.画像上の所与の点と、画像上の位置にマッチングされる複合テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項38に記載の方法。
43.複合テンプレート上の追加の点は、相対的な優先度の低い少なくとも第1のエリアに対応する、条項42に記載の方法。
44.追加の複合テンプレートにアクセスすることと、追加の複合テンプレートのための追加の重みマップにアクセスすることであって、追加の重みマップは、相対的な優先度の低い少なくとも第1のエリアを含む、アクセスすることと、追加の重みマップに少なくとも部分的に基づいて、追加の複合テンプレートを画像上の追加の位置にマッチングすることとを行うための命令を更に含み、複合テンプレートは、少なくとも2つの画像テンプレート及び少なくとも2つの画像テンプレート間の空間的関係を含む、条項38に記載の方法。
45.画像上の位置にマッチングされる複合テンプレート上の所与の点と、画像上の追加の位置にマッチングされる追加の複合テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項44に記載の方法。
46.多層構造の合成画像に少なくとも部分的に基づいて、多層構造のための画像テンプレートを生成することと、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることとを含む方法。
47.画像テンプレートを生成することは、合成画像の第1のアーティファクトを選択することと、第1のアーティファクトに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを生成することとを更に含む、条項46に記載の方法。
48.第1のアーティファクトは、多層構造の物理的フィーチャに対応する、条項47に記載の方法。
49.第1のアーティファクトは、多層構造の第1の層の物理的フィーチャに対応する、条項48に記載の方法。
50.第1のアーティファクトは、計測ツール誘起アーティファクトに対応する、条項47に記載の方法。
51.画像テンプレートは、第1のアーティファクトの複数の合成画像に基づいて生成される、条項47に記載の方法。
52.少なくとも1つの合成画像は、走査型電子顕微鏡モデルから得られる、条項51に記載の方法。
53.少なくとも1つの合成画像は、リソグラフィモデルから得られる、条項51に記載の方法。
54.少なくとも1つの合成画像は、エッチングモデルから得られる、条項51に記載の方法。
55.少なくとも1つの合成画像は、GDS形状から生成される、条項51に記載の方法。
56.合成画像の第1のアーティファクトを選択することは、アーティファクトのサイズ、アーティファクトのコントラスト、アーティファクトのプロセス安定性、アーティファクトの強度対数勾配又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、第1のアーティファクトを選択することを更に含む、条項47に記載の方法。
57.画像テンプレートは、輪郭である、条項46に記載の方法。
58.画像テンプレートを生成することは、画像テンプレートのための重みマップを生成することを更に含み、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることは、重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることを更に含む、条項46に記載の方法。
59.重みマップを生成することは、アーティファクトのサイズ、アーティファクトのコントラスト、アーティファクトのプロセス安定性、アーティファクトの強度対数勾配又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、重みマップを生成することを更に含む、条項58に記載の方法。
60.画像テンプレートを生成することは、画像テンプレートのための画素値を生成することを更に含み、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることは、画素値に少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることを更に含む、条項46に記載の方法。
61.多層構造の合成画像に少なくとも部分的に基づいて、多層構造のための少なくとも第2の画像テンプレートを生成することと、少なくとも第2の画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることとを更に含む、条項46に記載の方法。
62.第2の画像テンプレートは、画像テンプレートと同じ多層構造の層に対応する、条項61に記載の方法。
63.第2の画像テンプレートは、画像テンプレートと異なる多層構造の層に対応する、条項61に記載の方法。
64.多層構造の試験画像にマッチングされる画像テンプレート上の位置及び多層構造の試験画像にマッチングされる第2の画像テンプレート上の第2の位置に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項61に記載の方法。
65.オフセットの測度は、オーバーレイ値である、条項64に記載の方法。
66.多層構造の試験画像にマッチングされる画像テンプレート上の位置及び多層構造の試験画像にマッチングされる第2の画像テンプレート上の第2の位置に少なくとも部分的に基づいて、エッジ配置誤差の測度を決定することを更に含む、条項61に記載の方法。
67.多層構造の画像の少なくとも2つのアーティファクトを選択することと、多層構造の画像の少なくとも2つのアーティファクト間の第1の空間的関係を決定することと、少なくとも2つのアーティファクト及び第1の空間的関係に少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを生成することと、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることとを含む方法。
68.少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、アーティファクトのサイズ、アーティファクトのコントラスト、アーティファクトのプロセス安定性、アーティファクトの強度対数勾配又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項67に記載の方法。
69.少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、グルーピングアルゴリズムを使用することによって少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項67に記載の方法。
70.少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、リソグラフィモデルに基づいて少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項67に記載の方法。
71.少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、プロセスモデルに基づいて少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項67に記載の方法。
72.少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、走査型電子顕微鏡シミュレーションモデルに基づいて少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項67に記載の方法。
73.走査型電子顕微鏡シミュレーションモデルに基づいて少なくとも2つのアーティファクトを選択することは、アーティファクトのコントラストに基づいて少なくとも2つのアーティファクトを選択することを含む、条項72に記載の方法。
74.画像テンプレートを生成することは、少なくとも2つのアーティファクトのモデルに基づいて1つ又は複数の合成画像を生成することと、1つ又は複数の合成画像に基づいて画像テンプレートを生成することを更に含む、条項67に記載の方法。
75.画像テンプレートを生成することは、走査型電子顕微鏡画像に基づいて画像テンプレートを洗練させることを更に含む、条項67に記載の方法。
76.画像テンプレートは、空間的に不連続である、条項67に記載の方法。
77.画像テンプレートは、複合テンプレートである、条項67に記載の方法。
78.画像テンプレートは、重みマップを更に含み、重みマップは、第1の強調エリア及び第1の非強調エリアを含み、第1の強調エリアは、第1の非強調エリアよりも重み付けされ、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の位置にマッチングすることは、重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを位置にマッチングすることを含む、条項67に記載の方法。
79.重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを位置にマッチングすることは、画像テンプレートを多層構造の試験画像上の複数の位置と比較することであって、所与の位置のための重みマップを適応させることと、所与の位置のための適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、画像テンプレートを所与の位置と比較することとを含む、比較することと、比較に基づいて、画像テンプレートをある位置にマッチングすることとを含む、条項78に記載の方法。
80.少なくとも2つのアーティファクトは、強調エリアに対応する、条項78に記載の方法。
81.多層構造の試験画像上の第1の位置と、多層構造の試験画像上の位置にマッチングされる画像テンプレート上の第2の位置との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項67に記載の方法。
82.多層構造の画像の少なくとも2つの追加のアーティファクトを選択することと、多層構造の画像の少なくとも2つの追加のアーティファクト間の少なくとも追加の空間的関係を決定することと、少なくとも2つの追加のアーティファクト及び少なくとも追加の空間的関係に少なくとも部分的に基づいて、追加の画像テンプレートを生成することと、追加の画像テンプレートを多層構造の試験画像上の追加の位置にマッチングすることとを更に含む、条項67に記載の方法。
83.多層構造の試験画像上の位置にマッチングされる画像テンプレート上の第1の位置と、多層構造の試験画像上の追加の位置にマッチングされる追加の画像テンプレート上の追加の位置との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含む、条項82に記載の方法。
84.オフセットの測度は、オーバーレイ値である、条項83に記載の方法。
85.複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、複数のプロセス層の第1の層のためのテンプレートにアクセスすることと、画像に対するテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第1の層のフィーチャの位置を決定することとを含む方法であって、テンプレートマッチングは、第1の層以外の複数のプロセス層の層による第1の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、方法。
86.第1の層は、複数のプロセス層のうちの埋もれた層である、条項85に記載の方法。
87.ほぼ同様の複数のプロセス層からの情報を含む少なくとも1つの追加の画像にアクセスすることと、第1の層のフィーチャの位置に基づいて画像と少なくとも1つの追加の画像とをアライメントすることとを含む、条項86に記載の方法。
88.画像と少なくとも1つの追加の画像とをアライメントすることは、少なくとも1つの追加の画像に対するテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、少なくとも1つの追加の画像上の第1の層のほぼ同様のフィーチャの位置を決定することと、画像上の第1の層のフィーチャの位置及び少なくとも1つの追加の画像上の第1の層のほぼ同様のフィーチャの位置に基づいて、画像と少なくとも1つの追加の画像とをアライメントすることとを含む、条項87に記載の方法。
89.画像、少なくとも1つの追加の画像及び画像と、少なくとも1つの追加の画像とのアライメントに基づいて画像間アライメントを生成することと、画像間アライメントに基づいて複数のプロセス層の関心のあるパラメータを決定することとを含む、条項87に記載の方法。
90.関心のあるパラメータは、クリティカルディメンション、クリティカルディメンションの均一性、オーバーレイの測度、オーバーレイの均一性の測度、オーバーレイ誤差の測度、確率性の測度、エッジ配置誤差の測度、エッジ配置誤差の均一性の測度、エッジ配置誤差の確率性の測度、欠陥測定又はそれらの組み合わせを含む、条項89に記載の方法。
91.画像と少なくとも1つの追加の画像とをアライメントすることは、画像及び少なくとも1つの追加の画像の回転、コントラスト、サイズ、スケール又はそれらの組み合わせをマッチングすることを含む、条項87に記載の方法。
92.第1の層に対応する情報を含むパターン設計にアクセスすることと、第1の層のフィーチャの位置に基づいて、画像とパターン設計とをアライメントすることとを含む、条項85に記載の方法。
93.画像とパターン設計とをアライメントすることは、パターン設計上の第1の層のほぼ同様のフィーチャの位置を決定することと、画像上の第1の層のフィーチャの位置及びパターン設計上の第1の層のほぼ同様のフィーチャの位置に基づいて、画像とパターン設計とをアライメントすることとを含む、条項92に記載の方法。
94.パターン設計は、フィーチャに対応するGDS設計に基づく、条項92に記載の方法。
95.複数のプロセス層の第2の層のための第2のテンプレートにアクセスすることと、画像に対する第2のテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置を決定することとを含み、テンプレートマッチングは、第2の層以外の複数のプロセス層の層による第2の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、条項85に記載の方法。
96.画像上の第1の層のフィーチャの位置及び画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置に基づいてオーバーレイの測度を決定することを含む、条項95に記載の方法。
97.画像は、測定されたSEM画像、シミュレートされたSEM画像又はそれらの組み合わせの少なくとも1つである、条項85に記載の方法。
98.テンプレートは、第1の層のフィーチャの複数の画像に基づいて生成される、条項85に記載の方法。
99.テンプレートは、プロセスモデル、イメージングモデル又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づく、条項85に記載の方法。
100.テンプレートは、複数のプロセス層の少なくとも1つからの少なくとも1つのGDS設計に基づいて生成される合成テンプレートである、条項85に記載の方法。
101.第1の層のためのテンプレートは、第1の層のための複数のテンプレートを含み、第1の層上のフィーチャの位置を決定することは、画像に対する複数のテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の複数のフィーチャの位置を決定することを更に含む、条項85に記載の方法。
102.複数のテンプレートは、既知の距離隔てられ、複数のフィーチャの位置を決定することは、ほぼ既知の距離隔てられた複数のフィーチャの位置を決定することを含む、条項101に記載の方法。
103.複数のテンプレートは、複数のプロセス層の少なくとも1つのユニットセルに対応し、既知の距離は、複数のプロセス層の少なくとも1つのピッチの倍数である、条項102に記載の方法。
104.複数のテンプレートは、ほぼ同様であり、複数のフィーチャは、ほぼ同様である、条項101に記載の方法。
105.複数のテンプレートは、異なり、複数のフィーチャは、ほぼ同様であるか若しくは異なるか又はそれらの組み合わせである、条項101に記載の方法。
106.重みマップは、適応重みマップである、条項85に記載の方法。
107.重みマップは、画像の画素値に基づいて適応される、条項106に記載の方法。
108.画像上のテンプレートの位置に基づいて画像をセグメント化することを更に含む、条項85に記載の方法。
109.複数のプロセス層の第2の層のための第2のテンプレートにアクセスすることと、画像に対する第2のテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置を決定することと、画像の第1の層のフィーチャの位置及び画像の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置に基づいて画像をセグメント化することとを更に含む、条項108に記載の方法。
110.画像上のテンプレートの位置に基づいて画像の関心領域の位置を特定することと、画像から関心領域を選択することとを更に含む、条項85に記載の方法。
111.画像の関心領域に関する画質向上を実行することを更に含む、条項110に記載の方法。
112.画質向上は、コントラスト調節、画像のノイズ除去、画像の平滑化、階調レベルの調節又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、条項111に記載の方法。
113.画像の関心領域に基づいて、エッジ検出、エッジ抽出、輪郭検出、輪郭抽出、形状フィッティング、セグメンテーション、テンプレートマッチング又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを実行することを更に含む、条項110に記載の方法。
114.関心領域の位置を特定することは、画像上のテンプレートの位置に基づいて複数の関心領域の位置を特定することを含み、関心領域を選択することは、複数の関心領域を選択することを含む、条項110に記載の方法。
115.画像から関心領域を選択することは、関心領域内にない画像の領域をマスクすることを含む、条項110に記載の方法。
116.関心領域は、第1の層のフィーチャを少なくとも部分的に含む、条項110に記載の方法。
117.関心領域は、第1の層のフィーチャを少なくとも部分的に除外する、条項110に記載の方法。
118.複数のプロセス層の1つ又は複数のインスタンスからの情報を含む複数の画像にアクセスすることと、複数のプロセス層の第1の層のためのテンプレートにアクセスすることと、複数の画像に対する第1の層のためのテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、複数の画像上の第1の層のフィーチャの位置を決定することと、複数の画像上のフィーチャの位置に基づいて複数の画像を比較することとを含む方法。
119.比較に基づいて、製造プロセス、モデリングプロセス又は計測プロセスの少なくとも1つを評価することを更に含む、条項118に記載の方法。
120.評価することは、評価パラメータについて平均、分散の測度又はその両方を決定することを含み、評価パラメータは、クリティカルディメンション、クリティカルディメンションの平均、クリティカルディメンションの均一性、輪郭の形状、輪郭帯、輪郭の平均、輪郭の分散、フィーチャの均一性の測度、確率性の測度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む、条項119に記載の方法。
121.複数の画像を比較することに基づいて、複数の画像の少なくとも1つにおける非理想性を識別することを更に含み、非理想性は、欠陥、オーバーレイオフセット、クリティカルディメンションのずれ、輪郭のずれ、エッジ配置誤差、強度照度のずれ又はそれらの組み合わせを含む、条項118に記載の方法。
122.複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、複数のプロセス層の第1の層のためのテンプレートにアクセスすることと、画像に対するテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第1の層のフィーチャの位置を決定することであって、テンプレートマッチングは、第1の層以外の複数のプロセス層の層による第1の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、決定することと、第1の層に対応する画像の領域、第1の層に対応しない画像の領域又はその両方を第1の層のフィーチャの位置に基づいて識別することとを含む方法。
123.複数のプロセス層の第2の層のための第2のテンプレートにアクセスすることと、画像に対するテンプレートのテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置を決定することであって、テンプレートマッチングは、第2の層以外の複数のプロセス層の層による第2の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、決定することと、第1の層のフィーチャの位置及び第2の層の第2のフィーチャの第2の位置に基づいて、第2の層に対応する画像の少なくとも第2の領域、第2の層に対応しない画像の領域、第1の層又は第2の層に対応しない画像の領域、第1の層及び第2の層に対応する画像の領域又はそれらの組み合わせを少なくとも識別することとを含む、条項122に記載の方法。
124.第2のフィーチャの第2の位置を決定することは、画像上の第1の層のフィーチャの位置及びフィーチャと、第2のフィーチャとの間の空間的関係に基づいて、画像上の第2の層の第2のフィーチャの予備的位置を決定することと、予備的位置及びテンプレートマッチングに基づいて、画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置を識別することとを含む、条項123に記載の方法。
125.第1の層に対応する画像の領域又は第1の層に対応しない画像の領域の画質向上を実行することを含む、条項122に記載の方法。
126.画像テンプレートをマッチングすることは、様々なサイズを有する複数の画像テンプレートにアクセスすることと、指定の基準を満たす性能指標に関連する複数の画像テンプレートの1つを画像テンプレートとして選択することとを含む、条項1に記載の方法。
127.画像テンプレートをテンプレートマッチング法における画像と比較して、画像内のフィーチャの位置を決定することを更に含む、条項126に記載の方法。
128.フィーチャは、複数のプロセス層の第1の層上にある、条項127に記載の方法。
129.画像テンプレートの1つを選択することは、複数の画像テンプレートの各々について、画像テンプレートをテンプレートマッチング法における画像と比較して、画像内のフィーチャの位置を決定することと、比較に関連する性能指標の値を決定することとを含む、条項126に記載の方法。
130.指定の基準を満たす値を有する性能指標に関連する画像テンプレートの1つを画像テンプレートとして選択することを更に含む、条項129に記載の方法。
131.性能指標は、画像テンプレートの画素値と画像の画素値との間のマッチングの測度である類似性指標を含む、条項126に記載の方法。
132.テンプレートにアクセスすることは、様々なサイズを有する複数のテンプレートにアクセスすることと、指定の基準を満たす性能指標に関連する複数のテンプレートの1つをテンプレートとして選択することとを含む、条項85に記載の方法。
133.テンプレートの1つを選択することは、複数のテンプレートの各々について、テンプレートをテンプレートマッチング法における画像と比較してフィーチャの位置を決定することと、比較に関連する性能指標の値を決定することとを含む、条項132に記載の方法。
134.指定の基準を満たす値を有する性能指標に関連するテンプレートの1つをテンプレートとして選択することを更に含む、条項133に記載の方法。
135.性能指標は、テンプレートの画素値と画像の画素値との間のマッチングの測度である類似性指標を含む、条項132に記載の方法。
136.様々なサイズを有するフィーチャに対応する複数のテンプレートにアクセスすることと、フィーチャを含む画像にアクセスすることと、テンプレートマッチング法を使用して画像内のフィーチャの位置を決定するためのテンプレートとして、指定の基準を満たす性能指標に関連する複数のテンプレートの1つを選択することとを含む、テンプレートマッチングの方法。
137.テンプレートの1つを選択することは、複数のテンプレートの各々について、テンプレートをテンプレートマッチング法における画像と比較してフィーチャの位置を決定することと、比較に関連する性能指標の値を決定することとを含む、条項136に記載の方法。
138.指定の基準を満たす値を有する性能指標に関連するテンプレートの1つをテンプレートとして選択することを更に含む、条項137に記載の方法。
139.性能指標は、テンプレートの画素値と画像の画素値との間のマッチングの測度である類似性指標を含む、条項136に記載の方法。
140.画像は、複数のプロセス層からの情報を含み、フィーチャは、複数のプロセス層の第1の層上にある、条項136に記載の方法。
141.テンプレートマッチング法は、第1の層以外の複数のプロセス層の層による第1の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、条項140に記載の方法。
142.重みマップは、適応重みマップである、条項141に記載の方法。
143.重みマップは、画像の画素値に基づいて適応される、条項142に記載の方法。
144.複数のプロセス層の第2の層のための第2のテンプレートにアクセスすることと、テンプレートマッチング法に基づいて、第2のテンプレートを使用して画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置を決定することとを更に含み、テンプレートマッチング法は、第2の層以外の複数のプロセス層の層による第2の層のブロッキングを示す重みマップに基づく、条項140に記載の方法。
145.画像上の第1の層のフィーチャの位置及び画像上の第2の層の第2のフィーチャの第2の位置に基づいてオーバーレイの測度を決定することを更に含む、条項144に記載の方法。
146.画像は、測定されたSEM画像、シミュレートされたSEM画像又はそれらの組み合わせの少なくとも1つである、条項136に記載の方法。
147.テンプレートは、第1の層のフィーチャの複数の画像に基づいて生成される、条項136に記載の方法。
148.テンプレートは、プロセスモデル、イメージングモデル又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づく、条項136に記載の方法。
149.テンプレートは、複数のプロセス層の少なくとも1つからの少なくとも1つのGDS設計に基づいて生成される合成テンプレートである、条項136に記載の方法。
150.1つ又は複数の非一時的機械可読媒体であって、その上に命令を有し、命令は、プロセッサによって実行されると、条項1~149の何れかに記載の方法を実施するように構成される、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体。
151.プロセッサと、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体であって、その上に命令を有し、命令は、プロセッサによって実行されると、条項1~149の何れかに記載の方法を実施するように構成される、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体とを含むシステム。
【0179】
[00207] 本明細書で開示した概念は、シリコンウェーハ等の基板を伴う製造に使用され得るが、開示した概念は、(例えば、シリコンウェーハ以外の基板上での製造に使用されるような)任意の種類の製造システムと共に使用され得ることを理解されたい。
【0180】
[00208] 加えて、開示した要素の組み合わせ及び部分組み合わせは、別個の実施形態を構成することができる。例えば、上述した操作の1つ又は複数を別々の実施形態に含めることができるか、又は同じ実施形態に一緒に含めることができる。
【0181】
[00209] 上記の説明は、限定ではなく、例示であることを意図する。従って、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、記載したような修正形態がなされ得ることが当業者に明らかになるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数の非一時的機械可読媒体であって、その上に命令を有し、前記命令は、プロセッサによって実行されると、
複数のプロセス層からの情報を含む画像にアクセスすることと、
前記複数のプロセス層のための画像テンプレートにアクセスすることと、
前記画像テンプレートのための重みマップにアクセスすることと、
テンプレートマッチングプロセスに従い、前記重みマップに少なくとも部分的に基づいて前記画像上の位置に前記画像テンプレートをマッチングすることにより、前記画像と前記画像テンプレートとを比較することと
を含む方法
を実施する、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体。
【請求項2】
前記画像テンプレートは、前記複数のプロセス層の第1の層のための画像テンプレートを含み、前記画像テンプレートをマッチングすることは、
前記画像テンプレートを複数の位置で前記画像と比較することであって、所与の位置のための前記重みマップを適応させることと、前記所与の位置のための前記適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記所与の位置と比較することとを含む、比較することと、
前記比較に基づいて、前記画像テンプレートをある位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項3】
前記比較することは、前記画像の画素値、前記画像上のブロッキング構造、前記画像上に位置する過去に識別された構造、前記画像テンプレートの位置、前記画像に対する前記画像テンプレートの相対位置又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、所与の位置のための前記重みマップを更新することにより、前記重みマップを適応させることを含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項4】
前記方法は、
前記画像テンプレートのための前記重みマップにアクセスすることと、
前記画像のための重みマップにアクセスすることと
を更に含み、前記所与の位置のための前記重みマップを適応させることは、前記画像テンプレートのための前記重みマップと、前記画像のための前記重みマップとの乗算に基づく、請求項3に記載の
媒体。
【請求項5】
前記画像テンプレートを複数の位置と比較することは、
前記画像上の前記複数の位置における前記画像テンプレートの類似性指標を決定することであって、前記類似性指標は、前記所与の位置のための前記適応重みマップに少なくとも部分的に基づいて決定される、決定することと、
前記複数の位置の前記類似性指標に少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の前記位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項3に記載の
媒体。
【請求項6】
前記方法は、前記画像上の所与の点と、前記画像テンプレート上の追加の点との間の関係に少なくとも部分的に基づいて、オフセットの測度を決定することを更に含み、前記画像テンプレートは、前記画像上の位置にマッチングされ、前記オフセットの測度は、オーバーレイ値又は基準位置からのずれを示し、前記画像上の前記所与の点及び前記画像テンプレート上の前記追加の点は、予想された分離を有する、請求項1に記載の
媒体。
【請求項7】
前記方法は、前記画像上の位置にマッチングされる複数の画像テンプレート間の複数のオフセットの測度を決定することを更に含み、前記複数の画像テンプレートは、そのそれぞれの重みマップに少なくとも部分的に基づいてマッチングされる、請求項1に記載の
媒体。
【請求項8】
前記画像は、少なくともブロックエリア及び非ブロックエリアを含み、前記重みマップは、前記ブロックエリアにおいて、前記非ブロックエリアよりも小さい重みを示す、請求項1に記載の
媒体。
【請求項9】
前記画像は、少なくとも部分的ブロックエリアを更に含み、前記重みマップは、前記部分的ブロックエリアにおいて、前記非ブロックエリアよりも小さく重み付けされ、前記重みマップは、前記ブロックエリアにおいて、前記部分的ブロックエリアよりも小さく重み付けされる、請求項8に記載の
媒体。
【請求項10】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートの第1の次元のスケール、前記画像テンプレートの第2の次元のスケール、前記画像テンプレートの回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つを前記画像にマッチングすることを更に含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項11】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、
前記画像テンプレートの前記第1の次元の前記スケール、前記画像テンプレートの前記第2の次元の前記スケール、前記画像テンプレートの前記回転角度又はそれらの組み合わせの少なくとも1つに基づいて、前記重みマップを更新することと、
前記更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項10に記載の
媒体。
【請求項12】
前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記画像テンプレートの極性に基づいて前記重みマップを更新することと、
前記更新された重みマップに少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートを前記画像上の位置にマッチングすることと
を更に含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項13】
前記方法は、測定構造の画像の画素値に少なくとも部分的に基づいて、前記測定構造の前記画像のための前記重みマップを決定することを更に含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項14】
前記方法は、
前記画像のための画像重みマップにアクセスすること
を更に含み、前記画像テンプレートをマッチングすることは、前記画像重みマップと、前記画像テンプレートのための前記重みマップとの乗算に少なくとも部分的に基づいて、前記画像テンプレートをマッチングすることを含む、請求項1に記載の
媒体。
【請求項15】
前記画像は、画素値を有する複数の画素を含み、
前記画像テンプレートは、前記画像の前記複数の画素と同じであるか又は異なり得る、画素値を有する複数の画素を含み、前記重みマップは、前記画像又は前記画像テンプレートの何れかの画素に対応する重み値を含み、前記重みマップの前記重み値は、画素の位置又は前記画像テンプレート内のフィーチャからの距離に基づいて定められる、請求項1に記載の
媒体。
【国際調査報告】