(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-19
(54)【発明の名称】プラズマエッチング用側壁パッシベーション
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20250212BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544927
(86)(22)【出願日】2023-01-24
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 US2023011474
(87)【国際公開番号】W WO2023150043
(87)【国際公開日】2023-08-10
(32)【優先日】2022-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ, チョンホア
(72)【発明者】
【氏名】フー, チーアン
(72)【発明者】
【氏名】エプラー, アーロン
(72)【発明者】
【氏名】スリニバサン, ムクン
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004AA09
5F004BA20
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB25
5F004BB26
5F004BB29
5F004BC05
5F004BC06
5F004CA02
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5F004DB02
5F004DB03
5F004DB07
5F004EA03
5F004EA06
5F004EA07
5F004EA13
5F004EA30
(57)【要約】
例示的な半導体処理方法は、基板にホウ素含有材料を堆積させることを含み得る。ホウ素含有材料は、基板の1又は複数のフィーチャーの側壁に沿って延在し得る。本方法は、酸素含有前駆体のプラズマを形成することと、基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることとを含み得る。接触により、基板の1又は複数のフィーチャーの一部がエッチングされ得る。接触により、ホウ素含有材料が酸化され得る。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理方法であって、
基板にホウ素含有材料を堆積させることであって、前記ホウ素含有材料は、前記基板の1又は複数のフィーチャーの側壁に沿って延在する、基板にホウ素含有材料を堆積させることと、
酸素含有前駆体のプラズマを形成することと、
前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることであって、接触により前記基板の1又は複数のフィーチャーの一部がエッチングされ、接触により前記ホウ素含有材料が酸化される、前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることと
を含む方法。
【請求項2】
前記酸素含有前駆体は二原子酸素を含む、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項3】
前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させる間、及び前記基板に前記ホウ素含有材料を堆積させる間、温度は約50℃以下に維持される、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項4】
前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させる間、前記基板に前記ホウ素含有材料を堆積させる間、圧力は約5mTorrから約100mTorrに維持される、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項5】
ホウ素含有前駆体のプラズマを形成すること
を更に含む、請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項6】
酸素含有前駆体のプラズマは、約3000W以上のプラズマ出力で生成される、
請求項5に記載の半導体処理方法。
【請求項7】
前記基板に第2の量のホウ素含有材料を堆積させることを更に含み、前記第2の量のホウ素含有材料は、前記基板の1又は複数のフィーチャーの側壁に沿って更に延在する、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項8】
ホウ素含有前駆体を供給することを更に含み、前記ホウ素含有前駆体は三塩化ホウ素を含む、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項9】
炭素含有マスクが前記基板の少なくとも一部に沿って配置される、
請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項10】
フッ素含有前駆体を供給することと、
前記基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有材料を前記フッ素含有前駆体で処理することであって、前記シリコン含有材料を前記フッ素含有前駆体で処理することにより、前記シリコン含有材料に画定された開口部が維持される、前記基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有材料を前記フッ素含有前駆体で処理することと
を更に含む、請求項1に記載の半導体処理方法。
【請求項11】
前記フッ素含有前駆体は有機ハロゲン化合物を含む、
請求項10に記載の半導体処理方法。
【請求項12】
半導体処理方法であって、
i)酸素含有前駆体のプラズマ放出物により、半導体処理チャンバの処理領域内に配置された基板の1又は複数のフィーチャーをエッチングすることと、
ii)前記基板にホウ素含有材料を堆積させることであって、前記ホウ素含有材料は、前記基板の1又は複数のフィーチャーの少なくとも一部に沿って延在する、前記基板にホウ素含有材料を堆積させることと、
前記基板の1又は複数のフィーチャーを反復的にエッチングするために、工程i及びiiを繰り返すことであって、工程i及びiiを実行している間、前記半導体処理チャンバ内の温度は約50℃以下に維持される、前記基板の1又は複数のフィーチャーを反復的にエッチングするために、工程i及びiiを繰り返すことと
を含む方法。
【請求項13】
前記ホウ素含有材料はホウ素-酸素含有材料を含む、
請求項12に記載の半導体処理方法。
【請求項14】
エッチング中に、前記基板の少なくとも一部に沿ってシリコン含有材料が形成され、
前記方法は、iii)前記シリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することを更に含み、前記シリコン含有材料を前記フッ素含有前駆体で処理することにより、前記基板に画定された開口部が維持される、
請求項12に記載の半導体処理方法。
【請求項15】
工程i)~iii)は少なくとも3回繰り返され、ホウ素含有材料は合計約60秒以下の期間堆積される、
請求項14に記載の半導体処理方法。
【請求項16】
半導体処理方法であって、
酸素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に流すことであって、前記酸素含有前駆体は二原子酸素を含み、基板は前記半導体処理チャンバの処理領域内に配置される、酸素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に流すことと、
前記処理領域内に前記酸素含有前駆体のプラズマを形成することと、
前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることであって、接触により前記基板の1又は複数のフィーチャーの第1の部分がエッチングされる、前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることと、
ホウ素含有前駆体を前記半導体処理チャンバの処理領域に流すことと、
基板にホウ素含有材料を堆積させることであって、前記ホウ素含有材料は前記基板の1又は複数のフィーチャーの少なくとも一部に沿って延在し、前記ホウ素含有材料は酸素を含む、基板にホウ素含有材料を堆積させることと、
酸素含有前駆体を前記半導体処理チャンバの処理領域に流すことと、
前記処理領域内に前記酸素含有前駆体のプラズマを形成することと、
前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることであって、接触により前記基板の1又は複数のフィーチャーの第2の部分がエッチングされ、接触により前記ホウ素含有材料が酸化される、前記基板を前記酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることと
を含む方法。
【請求項17】
前記ホウ素含有前駆体の流量は、約50sccmから約500sccmである、
請求項16に記載の半導体処理方法。
【請求項18】
前記ホウ素含有前駆体は、キャリアガスなしで前記半導体処理チャンバの処理領域に流される、
請求項16に記載の半導体処理方法。
【請求項19】
前記ホウ素含有前駆体のプラズマを形成することであって、前記酸素含有前駆体のプラズマは、前記ホウ素含有前駆体のプラズマよりも高いプラズマ出力で生成される、前記ホウ素含有前駆体のプラズマを形成すること
を更に含む、請求項16に記載の半導体処理方法。
【請求項20】
フッ素含有前駆体を前記半導体処理チャンバの処理領域に供給することであって、前記フッ素含有前駆体は炭素を含む、フッ素含有前駆体を前記半導体処理チャンバの処理領域に供給することと、
前記基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有マスクを前記フッ素含有前駆体で処理することであって、前記シリコン含有マスクを前記フッ素含有前駆体で処理することにより、前記シリコン含有マスクに画定された開口部が維持される、前記基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有マスクを前記フッ素含有前駆体で処理することと
を更に含む、請求項16に記載の半導体処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2022年2月1日出願の米国非仮出願第17/590,084号の利益及び優先権を主張するものであり、その内容を全て、参照により本明細書に援用する。
【0002】
[0002]本技術は、半導体システム、プロセス、及び機器に関する。より具体的には、本技術は、エッチング工程中に側壁を不動態化し、フィーチャー寸法を維持するプロセス及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]集積回路は、基板表面に複雑にパターニングされた材料層を形成するプロセスによって可能になる。基板にパターニングされた材料を形成するには、材料を形成及び除去するための制御された方法が必要である。デバイスのサイズが縮小するにつれて、集積回路内のフィーチャーが小さくなる可能性があり、構造のアスペクト比が大きくなる可能性があり、処理工程中にこれらの構造の寸法を維持することが課題となる場合がある。処理によっては、材料に凹みが生じ、側壁が不均一になったり、先細りになったりすることがある。いかなるアンダーカットもない垂直フィーチャーを有する材料を開発することは、より困難なものになり得る。
【0004】
[0004]従って、高品質のデバイス及び構造を製造するために使用できる改良されたシステム及び方法が必要とされている。これら及び他のニーズは、本技術によって対処される。
【発明の概要】
【0005】
[0005]例示的な半導体処理方法は、基板にホウ素含有材料を堆積させることを含み得る。ホウ素含有材料は、基板の1又は複数のフィーチャーの側壁に沿って延在し得る。本方法は、酸素含有前駆体のプラズマを形成することと、基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることとを含み得る。接触により、基板の1又は複数のフィーチャーの一部がエッチングされ得る。接触により、ホウ素含有材料が酸化され得る。
【0006】
[0006]幾つかの実施形態では、酸素含有前駆体は、二原子酸素であってよい、又は二原子酸素を含んでいてよい。基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させる間、及び基板にホウ素含有材料を堆積させる間、温度は約50℃以下に維持され得る。基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させる間、及び基板にホウ素含有材料を堆積させる間、圧力は約5mTorrから約100mTorrに維持され得る。本方法は、ホウ素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。酸素含有前駆体のプラズマは、約3000W以上のプラズマ出力で生成され得る。本方法は、基板に第2の量のホウ素含有材料を堆積させることを含み得る。第2の量のホウ素含有材料は、基板の1又は複数のフィーチャーの側壁に沿って更に延在し得る。本方法は、ホウ素含有前駆体を供給することを含み得る。ホウ素含有前駆体は、三塩化ホウ素であってよい、又は三塩化ホウ素を含んでいてよい。炭素含有マスクが基板の少なくとも一部に沿って配置され得る。本方法は、フッ素含有前駆体を供給することを含み得る。本方法は、基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することを含み得る。シリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することにより、シリコン含有材料に画定された開口部が維持され得る。フッ素含有前駆体は、有機ハロゲン化合物であってよい、又は有機ハロゲン化合物を含んでいてよい。
【0007】
[0007]本技術の幾つかの実施形態は、半導体処理方法を包含する。本方法は、i)酸素含有前駆体のプラズマ放出物により、半導体処理チャンバの処理領域内に配置された基板の1又は複数のフィーチャーをエッチングすることを含み得る。本方法は、ii)基板にホウ素含有材料を堆積させることを含み得る。ホウ素含有材料は、基板の1又は複数のフィーチャーの少なくとも一部に沿って延在し得る。本方法は、基板の1又は複数のフィーチャーを反復的にエッチングするために、工程i及びiiを繰り返すことを含み得る。工程i及びiiを実行している間、半導体処理チャンバ内の温度は約50℃以下に維持され得る。
【0008】
[0008]幾つかの実施形態では、ホウ素含有材料は、ホウ素-酸素含有材料を含み得る。エッチング中に、基板の少なくとも一部に沿ってシリコン含有材料が形成され得る。本方法は、iii)シリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することを含み得る。シリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することにより、基板に画定された開口部が維持され得る。工程i)~iii)は少なくとも3回繰り返すことができる。ホウ素含有材料は、合計約60秒以下の期間堆積され得る。
【0009】
[0009]本技術の幾つかの実施形態は、半導体処理方法を包含する。本方法は、酸素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に流すことを含み得る。酸素含有前駆体は、二原子酸素であってよい、又は二原子酸素を含んでいてよい。基板は、半導体処理チャンバの処理領域内に配置され得る。本方法は、処理領域内に酸素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。本方法は、基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることを含み得る。接触により、基板の1又は複数のフィーチャーの第1の部分がエッチングされ得る。本方法は、ホウ素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に流すことを含み得る。本方法は、基板にホウ素含有材料を堆積させることを含み得る。ホウ素含有材料は、基板の1又は複数のフィーチャーの少なくとも一部に沿って延在し得る。ホウ素含有材料は酸素を含み得る。本方法は、酸素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に流すことを含み得る。本方法は、処理領域内に酸素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。本方法は、基板を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることを含み得る。接触により、基板の1又は複数のフィーチャーの第2の部分がエッチングされ得る。接触により、ホウ素含有材料が酸化され得る。
【0010】
[0010]幾つかの実施形態では、ホウ素含有前駆体の流量は、約50sccmから約500sccmであってよい。ホウ素含有前駆体は、キャリアガスなしで半導体処理チャンバの処理領域に流され得る。本方法は、ホウ素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。酸素含有前駆体のプラズマは、ホウ素含有前駆体のプラズマよりも高いプラズマ出力で生成され得る。本方法は、フッ素含有前駆体を半導体処理チャンバの処理領域に供給することを含み得る。フッ素含有前駆体は炭素を含み得る。本方法は、基板の少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有マスクをフッ素含有前駆体で処理することを含み得る。シリコン含有マスクをフッ素含有前駆体で処理することにより、シリコン含有マスクに画定された開口部が維持され得る。
【0011】
[0011]上記技術は、従来の方法及び技術に優る多数の利点を提供し得る。例えば、本プロセスは、基板を単一の処理チャンバに維持することを可能にしながら、形成されるフィーチャーの側壁を不動態化することができる。更に、本プロセスは、フィーチャー寸法を維持することにより、フィーチャーを均一にエッチングすることができ、これにより、より深く均一なフィーチャーを形成することが可能になる。パッシベーション材料の形成は、従来の原子層堆積(ALD)よりも迅速である可能性があり、より良いスループット及び単一チャンバ処理が可能になる。これら及び他の実施形態を、その多くの利点及び特徴と共に、以下の説明及び添付図と併せてより詳細に説明する。
【0012】
[0012]明細書の残りの部分及び図面を参照することによって、開示される技術の性質及び利点を更に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本技術の幾つかの実施形態に係る例示的な処理システムを示す概略上面図である。
【
図2】本技術の幾つかの実施形態に係る例示的な処理システムを示す概略断面図である。
【
図3】本技術の幾つかの実施形態に係る半導体処理方法における選択された工程を示す図である。
【
図4】A~Dは、材料層が含まれ、本技術の幾つかの実施形態に従って形成される例示的な概略断面構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0017]図の幾つかは概略図として含まれている。図は説明のためのものであり、縮尺が具体的に記載されていない限り縮尺通りとみなすべきではないことを理解されたい。更に、概略図として、図は理解を助けるために提供されており、現実的な表現と比較して、全ての態様又は情報を含まない場合があり、説明のために誇張された材料を含む場合がある。
【0015】
[0018]添付の図では、同様の構成要素及び/又は特徴には、同じ参照ラベルが付いている場合がある。更に、同じ種類の様々な構成要素は、参照ラベルの後に類似の構成要素を区別する文字を付けることで区別され得る。本明細書で第1の参照ラベルのみを使用した場合、その説明は、文字に関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれか1つに適用される。
【0016】
[0019]デバイスのサイズが縮小し続けるにつれて、多くの材料層は、デバイスをスケーリングするために厚さ及びサイズが縮小される可能性がある。半導体構造内部のフィーチャーは、サイズが縮小され、フィーチャーのアスペクト比が増加する可能性がある。フィーチャーのアスペクト比が増加するにつれて、エッチング工程により、フィーチャーの側壁をテーパ化することなく、又はフィーチャーの寸法又は完全性を損なうことなく、フィーチャーを均一にエッチングすることが困難になり得る。
【0017】
[0020]従来技術では、ALDを使用して、エッチングプロセス中にフィーチャーの側壁に材料の薄い保護層を断続的に堆積させている。しかしながら、これらのALD工程は、フィーチャーを形成するためにかなりの時間を必要とし、これにより待ち時間が増加し、スループットが低下する。更に、ALDを使用して形成された材料の層の導入は、様々な前駆体を供給するためにチャンバ上に追加のハードウェアを必要とする場合がある、又は、ALDを介して堆積を実行するために真空を破壊し、構造を別のチャンバに移送する必要がある場合がある。この移送は、待ち時間を増加させ、スループットを低下させるだけでなく、処理中に望ましくない汚染又は大気曝露を許す可能性があり得る。従って、多くの従来技術では、最終デバイスの構造的欠陥を防止する能力に限界があった。
【0018】
[0021]本技術は、エッチング工程中にフィーチャーの側壁をコーティングするのに役立つパッシベーション材料を形成するための堆積前駆体を供給することによって、これらの問題を克服する。堆積プロセスは、エッチングプロセスと同じチャンバで実行することができ、これにより待ち時間を制限し、スループットを向上させることができる。パッシベーション材料を供給することにより、本技術は、フィーチャー寸法を保護しながらフィーチャーのエッチングを継続し、フィーチャーの上部に向かって側壁がエッチングされて、側壁がテーパ状になる、あるいは重なっている材料がアンダーカットされてフィーチャー寸法が広がるのを制限することができる。パッシベーション層を堆積させることにより、本技術は、最終デバイスにおけるピッチ損失及び/又は欠陥に起因する、後続の全ての集積プロセスにおける問題を防止することができる。
【0019】
[0022]残りの開示は、開示された技術を利用する特定のエッチングプロセス及び堆積プロセスを常に特定するが、システム及び方法は、記載されたチャンバで行われ得るような他の様々なプロセスにも同様に適用可能であることが容易に理解されるであろう。従って、本技術は、記載されたエッチング又は堆積プロセスのみで使用するように限定されると考えるべきではない。本開示は、本技術の幾つかの実施形態に係る例示的なプロセスシーケンスのシステム及び方法又は工程を説明する前に、本技術と共に使用され得る1つの可能なシステム及びチャンバについて説明する。本技術は、記載された機器に限定されるものではなく、説明するプロセスは、任意の数の処理チャンバ及びシステムにおいて実行され得ることを理解されたい。
【0020】
[0023]
図1は、実施形態に係る堆積、エッチング、焼成、及び/又は硬化チャンバの処理システム10の一実施形態を示す上面図である。
図1に示すツール又は処理システム10は、複数のプロセスチャンバ24a~d、移送チャンバ20、サービスチャンバ26、統合計測チャンバ28、及び一対のロードロックチャンバ16a~bを含み得る。プロセスチャンバは、任意の数の構造又は構成要素、ならびに任意の数又は組み合わせのプロセスチャンバを含み得る。
【0021】
[0024]移送チャンバ20は、チャンバ間で基板を輸送するためのロボット輸送機構22を含み得る。輸送機構22は、延伸可能なアーム22bの遠位端にそれぞれ取り付けられた一対の基板輸送ブレード22aを有していてよい。ブレード22aを使用して、個々の基板をプロセスチャンバの内外へ送ることできる。工程中、輸送機構22のブレード22a等の基板輸送ブレードの1つは、チャンバ16a~b等のロードロックチャンバの1つから基板Wを取り出し、基板Wをチャンバ24a~dにおいて後述するような第1の処理段階、例えば処理プロセスに送ることができる。チャンバは、記載された技術の個々の又は組み合わされた工程を実行するために含まれ得る。例えば、1又は複数のチャンバを、堆積又はエッチング工程を実行するように構成することができ、1又は複数の他のチャンバを、記載される前処理工程及び/又は1又は複数の後処理工程を実行するように構成することができる。任意の数の構成が本技術に包含され、本技術はまた、半導体処理において通常行われる任意の数の追加の製造工程を実行することができる。
【0022】
[0025]チャンバが占有されている場合、ロボットは、処理が完了するまで待機し、次に、処理された基板を1つのブレード22aを用いてチャンバから取り出すことができ、第2のブレードを用いて新たな基板を挿入することができる。基板が処理されると、次に、第2の処理段階に移動させることができる。各移動のために、輸送機構22は、概して、基板を送る1つのブレードと、基板の交換を実行するための空の1つのブレードを有していてよい。輸送機構22は、交換が達成されるまで各チャンバで待機することができる。
【0023】
[0026]一旦プロセスチャンバ内で処理が完了すると、輸送機構22は、基板Wを最後のプロセスチャンバから移動させ、基板Wをロードロックチャンバ16a~b内のカセットに輸送することができる。基板はロードロックチャンバ16a~bからファクトリインターフェース12内に移動し得る。ファクトリインターフェース12は、概して、大気圧のクリーンな環境にあるポッドローダ14a~dとロードロックチャンバ16a~bとの間で基板を移送するように動作し得る。ファクトリインターフェース12のクリーンな環境は、一般に、例えばHEPA濾過等の空気濾過プロセスを通じて得ることができる。ファクトリインターフェース12はまた、処理前に基板を適切に位置合わせするために使用され得る基板オリエンタ/アライナも含み得る。ロボット18a~b等の少なくとも1つの基板ロボットが、ファクトリインターフェース12内の様々な位置/場所間、及びそれに連結された他の場所へ基板を輸送するために、ファクトリインターフェース12に位置決めされ得る。ロボット18a~bは、ファクトリインターフェース12内のトラックシステムに沿って、ファクトリインターフェース12の第1の端部から第2の端部まで移動するように構成され得る。
【0024】
[0027]処理システム10は、処理チャンバで実行されているプロセスのいずれかに対する適応制御を提供し得る、制御信号を提供するための統合計測チャンバ28を更に含み得る。統合計測チャンバ28は、厚さ、粗さ、組成等の様々な膜特性を測定するための様々な計測デバイスのいずれかを含んでいてよく、計測デバイスは、更に、自動化された方法で、真空下で、臨界寸法、側壁角度、及びフィーチャー高さ等の格子パラメータを特徴付けることが可能であり得る。
【0025】
[0028]処理チャンバ24a~dの各々は、半導体構造の製造における1又は複数のプロセスステップを実行するように構成されていてよく、任意の数の処理チャンバ及び処理チャンバの組み合わせが、マルチチャンバ処理システム10上で使用され得る。例えば、処理チャンバのいずれかが、周期的層堆積、原子層堆積、化学気相堆積、物理気相堆積、ならびにエッチング、前洗浄、前処理、後処理、アニール、プラズマ処理、ガス抜き、配向、及び他の基板プロセスを含む他の工程を含む任意の数の堆積プロセスを含む多数の基板処理工程を実行するように構成され得る。チャンバのいずれか、又はチャンバの任意の組み合わせにおいて実行され得るある具体的なプロセスとしては、金属堆積、表面洗浄及び前処理、急速熱処理等の熱アニール、プラズマ処理等があり得る。当業者であれば容易に理解できるように、マルチチャンバ処理システム10内に組み込まれた特定のチャンバにおいて、以下に説明する任意のプロセスを含む他の任意のプロセスを同様に実行することができる。
【0026】
[0029]
図2は、処理チャンバ100内の基板302に配置された材料層をパターニングするのに適した例示的な処理チャンバ100を示す概略断面図である。例示的な処理チャンバ100は、パターニングプロセスを実行するのに適しているが、本技術の態様は、任意の数のチャンバで実行することができ、本技術に係る基板支持体は、エッチングチャンバ、堆積チャンバ、処理チャンバ、又は任意の他の処理チャンバに含まれ得ることを理解されたい。プラズマ処理チャンバ100は、基板が処理され得るチャンバ領域101を画定するチャンバ本体105を含み得る。チャンバ本体105は、グラウンド126に結合された側壁112及び底部118を有していてよい。側壁112は、側壁112を保護し、プラズマ処理チャンバ100の保守サイクル間の時間を延長するライナ115を有していてよい。プラズマ処理チャンバ100のチャンバ本体105及び関連構成要素の寸法は限定されず、一般に、その中で処理される基板302のサイズよりも比例して大きくてよい。基板サイズの例としては、中でもとりわけ、ディスプレイ基板や太陽電池基板等と同様に、直径200mm、直径250mm、直径300mm、及び直径450mmが挙げられる。
【0027】
[0030]チャンバ本体105は、チャンバ領域101を囲むチャンバリッドアセンブリ110を支持し得る。チャンバ本体105は、アルミニウム又は他の適切な材料から作製され得る。基板アクセスポート113が、チャンバ本体105の側壁112を貫通して形成されていてよく、プラズマ処理チャンバ100の内外への基板302の移送を容易にする。アクセスポート113は、前述したように、基板処理システムの移送チャンバ及び/又は他のチャンバに結合され得る。ポンピングポート145が、チャンバ本体105の側壁112を貫通して形成され、チャンバ領域101に接続され得る。ポンピングポート145を介してポンピング装置をチャンバ領域101に結合させ、処理領域内の圧力を排気し、制御することができる。ポンピング装置は、1又は複数のポンプ及びスロットルバルブを含み得る。
【0028】
[0031]プロセスガスをチャンバ領域101内に供給するために、ガスパネル160がガスライン167によってチャンバ本体105に結合され得る。ガスパネル160は、1又は複数のプロセスガス源161、162、163、164を含んでいてよく、任意の数のプロセスに用いられ得るように、不活性ガス、非反応性ガス、及び反応性ガスを追加的に含み得る。ガスパネル160によって供給され得るプロセスガスの例としては、メタン、六フッ化硫黄、塩化ケイ素、四フッ化炭素、臭化水素、炭化水素含有ガス、アルゴンガス、塩素、窒素、ヘリウム、又は酸素ガスを含む炭化水素含有ガス、ならびに任意の数の追加材料が挙げられるが、これらに限定されない。更に、プロセスガスには、窒素、塩素、フッ素、酸素、及びBCl3、C2F4、C4F8、C4F6、CHF3、CH2F2、CH3F、NF3、NH3、CO2、SO2、CO、N2、NO2、N2O、及びH2等の水素含有ガス、ならびに任意の数の追加の前駆体が含まれ得る。
【0029】
[0032]バルブ166は、ガスパネル160の供給源161、162、163、164からのプロセスガスの流れを制御することができ、コントローラ165によって管理され得る。ガスパネル160からチャンバ本体105に供給されるガスの流れは、1又は複数の供給源からのガスの組み合わせを含み得る。リッドアセンブリ110は、ノズル114を含み得る。ノズル114は、ガスパネル160の供給源161、162、164、163からのプロセスガスをチャンバ領域101内に導入するための1又は複数のポートであってよい。プロセスガスがプラズマ処理チャンバ100内に導入された後、ガスに電圧が印加されてプラズマが形成され得る。1又は複数のインダクタコイル等のアンテナ148がプラズマ処理チャンバ100に隣接して設けられ得る。アンテナ電源142は、RFエネルギー等のエネルギーをプロセスガスに誘導結合させて、プラズマ処理チャンバ100のチャンバ領域101のプロセスガスから形成されたプラズマを維持するために、整合回路141を介してアンテナ148に電力を供給し得る。代替的に、又はアンテナ電源142に加えて、基板302の下方及び/又は基板302の上方のプロセス電極を使用して、RF電力をプロセスガスに容量結合させて、チャンバ領域101内にプラズマを維持することができる。電源142の動作は、プラズマ処理チャンバ100の他の構成要素の動作も制御するコントローラ165等のコントローラによって制御され得る。
【0030】
[0033]処理中に基板302を支持するために、基板支持ペデスタル135がチャンバ領域101内に配置され得る。基板支持ペデスタル135は、処理中に基板302を保持するための静電チャック122を含み得る。静電チャック(「ESC」)122は、静電引力を利用して基板302を基板支持ペデスタル135に保持することができる。ESC122は、整合回路124と一体化されたRF電源125によって電力が供給される場合がある。ESC122は、誘電体内に埋め込まれた電極121を含み得る。電極121は、RF電源125に結合され、チャンバ領域101のプロセスガスによって形成されたプラズマイオンを、ESC122及びペデスタルに着座した基板302に引き付けるバイアスを供給し得る。RF電源125は、基板302の処理中にオンとオフを繰り返す、又はパルスを供給する。ESC122は、ESC122の保守寿命を延ばすために、ESC122の側壁にプラズマが引き付けられないようにする目的で、アイソレータ128を有し得る。更に、基板支持ペデスタル135は、基板支持ペデスタル135の側壁をプラズマガスから保護し、プラズマ処理チャンバ100の保守間隔を長くするために、カソードライナ136を有していてよい。
【0031】
[0034]電極121は、電源150に結合されていてよい。電源150は、約200ボルトから約2000ボルトのチャッキング電圧を電極121に供給することができる。電源150はまた、基板302をチャッキング及びデチャッキングするための直流電流を電極121に送ることによって電極121の動作を制御するためのシステムコントローラを含み得る。ESC122は、ペデスタル内に配置され、基板を加熱するための電源に接続されたヒータを含んでいてよく、ESC122を支持する冷却ベース129は、熱伝達流体を循環させて、ESC122及びその上に配置された基板302の温度を維持するための導管を含み得る。ESC122は、基板302上に作製されるデバイスの熱収支が要求する温度範囲で動作するように構成することができる。例えば、ESC122は、実行されるプロセスに応じて、基板302を約-150℃以下から約500℃以上の温度に維持するように構成することができる。
【0032】
[0035]冷却ベース129は、基板302の温度制御を支援するために設けられ得る。プロセスドリフト及び時間を緩和するために、基板302の温度は、基板302が洗浄チャンバ内にある間中、冷却ベース129によって実質的に一定に維持され得る。幾つかの実施形態では、基板302の温度は、その後の洗浄プロセスの間中、任意の温度を用いることができるが、約-150℃から約500℃の温度に維持され得る。カバーリング130が、ESC122上及び基板支持ペデスタル135の周辺に沿って配置されていてよい。カバーリング130は、基板支持ペデスタル135の上面をプラズマ処理チャンバ100内のプラズマ環境から遮蔽しながら、エッチングガスを基板302の露出した上面の所望の部分に閉じ込めるように構成され得る。リフトピンが、基板支持ペデスタル135を貫通して選択的に平行移動し、基板302を基板支持ペデスタル135の上方に持ち上げて、前述のように、移送ロボット又は他の適切な移送機構による基板302へのアクセスを容易にすることができる。
【0033】
[0036]コントローラ165は、プロセスシーケンスを制御し、ガスパネル160からプラズマ処理チャンバ100内へのガスの流れ及び他のプロセスパラメータを調節するために用いることができる。ソフトウェアルーチンは、CPUによって実行されると、CPUを、プロセスが本開示に従って実行されるようにプラズマ処理チャンバ100を制御し得るコントローラ等の特定目的のコンピュータに変換する。ソフトウェアルーチンはまた、プラズマ処理チャンバ100に関連し得る第2のコントローラによって記憶及び/又は実行され得る。
【0034】
[0037]上述した処理チャンバは、本技術の実施形態に係る方法中に使用され得る。
図3は、半導体処理方法300を示しており、その工程は、例えば、前述したように、マルチチャンバ処理システム10に組み込まれた1又は複数のチャンバ100において実行され得る。記載のいずれかの方法又はプロセスの1又は複数の工程を実行することができる任意の他のチャンバを用いることもできる。方法300は、フロントエンド処理、堆積、エッチング、研磨、洗浄、又は記載の工程の前に実行され得る任意の他の工程を含む、記載された方法工程の開始前の1又は複数の工程を含み得る。本方法は、本技術に係る方法に特に関連していてよい、又は関連していなくてよい、図に示す多数のオプションの工程を含み得る。例えば、工程の多くは、半導体プロセスのより広い範囲を提供するために記載されているが、本技術に必須ではない、あるいは、更に後述するように、代替の方法論によって実行することができる。
【0035】
[0038]方法300は、異なる処理工程で開始することを含む等、多数の変形で実行され得る多数の工程を含み得る。方法300は、概して、堆積プロセスが実行され得るチャンバで行われ得るエッチング工程を含み得る。多くの場合、堆積は、エッチングに続いて、又はエッチング中に実行され得る。従って、方法300を特定の順序で説明するが、本方法は、本技術の実施形態に従って多数の異なる変形で実行され得ることを理解されたい。方法300は、
図4A~
図4Dに概略的に示す工程で示され、その図示を、方法300の工程と併せて説明する。
図4A~
図4Dの構造400は、部分的な概略図のみを示しており、基板405は、図示したような態様を有する任意の数の構造部分、ならびにこれもまた本技術の工程から利益を得ることができる代替的な構造態様を含み得ることを理解されたい。
【0036】
[0039]
図4Aに示すように、構造400は、基板405を含み得る。基板405は、実施形態では、実質的に平坦な表面又は凹凸のある表面を有し得る。基板405は、結晶シリコン、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、シリコンゲルマニウム、ドープされた又はドープされていないポリシリコン、ドープされた又はドープされていないシリコンウエハ、パターニングされた又はパターニングされていないウエハ、シリコンオンインシュレータ、炭素がドープされた酸化ケイ素、窒化ケイ素、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、又はサファイア等の材料であってよい。基板405は、直径200mm又は300mmのウエハ、並びに長方形又は正方形のパネル等、様々な寸法を有していてよい。基板405は、半導体処理チャンバの処理領域内に配置され得る。平面基板として図示したが、基板405は、ウエハ又は他の基板上に任意の数の層又はフィーチャーを含み、その上に以下に説明するようなマスクを形成することができる下層構造を表すためにのみ含まれていることを理解されたい。
【0037】
[0040]基板405は、炭素含有マスク410を含み得る。炭素含有マスク410は、基板405の少なくとも一部又は全部に沿って配置され得る。炭素含有マスク410は、炭素ハードマスク又は任意の他の炭素含有マスク材料であってよい、又はそれを含み得る。炭素含有マスクのパターニングを容易にするために、幾つかの実施形態では、シリコン含有材料415、フォトレジスト、又は任意の他のマスク材料が、炭素含有マスク410に沿って配置され得る。シリコン含有材料415は、結晶シリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、又は任意の他のシリコン材料であってよい、又はそれらを含み得る。
【0038】
[0041]
図4Bに示すように、シリコン含有材料415にパターンをエッチング又は形成することができる。材料415をシリコン含有と称するが、本技術の実施形態に従って炭素含有マスク410をパターニングするために、上述のような任意のマスク材料を使用することができることを理解されたい。パターンは、任意のエッチングプロセス及び任意のエッチング試薬を用いてシリコン含有材料415にエッチングすることができる。シリコン含有材料415のパターンにより、シリコン含有材料415にフィーチャー又は間隙が形成され得る。パターンは、炭素含有マスク410が少なくとも部分的に露出するように、シリコン含有材料415の厚さ全体を通して延在していてよい。
【0039】
[0042]工程305において、方法300は、半導体処理チャンバの処理領域に酸素含有前駆体を供給すること、又はそれを流すことを含み得る。工程305において使用され得る酸素含有前駆体は、任意の数の酸素含有前駆体であってよい、又は任意の数の酸素含有前駆体を含み得る。例えば、炭素材料をエッチングして、二酸化炭素の揮発性物質等の揮発性物質を生成するために、任意の酸素含有前駆体を使用することができる。非限定的な例として、本技術の実施形態では、酸素含有前駆体は、二原子酸素、オゾン、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化硫黄、又は任意の他の酸素含有前駆体であってよい、又はそれらを含み得る。実施形態では、酸素含有前駆体と共に、追加の酸素源が供給され得る。例えば、二原子酸素が、1又は複数の他の酸素含有前駆体と共に供給され得る。
【0040】
[0043]1又は複数の酸素含有前駆体が処理領域に供給されると、方法300は、工程310において、処理領域内に酸素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。酸素含有前駆体のプラズマは、約2000W以上のプラズマ出力で生成することができ、約2250W以上、約2500W以上、約2750W以上、約3000W以上、約3250W以上、約3500W以上、約3750W以上、約4000W以上、約4250W以上、約4500W以上、約4750W以上、約5000W以上、又はそれを上回るプラズマ出力で生成することができる。実施形態では、酸素含有前駆体のプラズマは、約6000W以上のプラズマ出力で生成することができ、約5750W以下、約5500W以下、約5250W以下、約5000W以下、又はそれ未満のプラズマ出力で生成することができる。ソース電力とバイアス電力の両方を含むプラズマ出力が約3000W以上であると、酸素含有前駆体の送達の指向性が高まる可能性がある。この指向性により、後述するように、基板405又は炭素含有マスク410が存在する場合に、基板405又は炭素含有マスク410のより異方性のエッチングを行う垂直エッチングが増加して、高アスペクト比のフィーチャー420が形成され得る。
【0041】
[0044]なお
図4Bを参照すると、工程315において、方法300は、基板405又は炭素含有マスク410が存在する場合、基板405又は炭素含有マスク410を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることを含み得る。この接触により、基板405又は炭素含有マスク410の1又は複数のフィーチャー420の第1の部分がエッチングされ得る。基板405又は炭素含有マスク410から材料をエッチングするために、あらゆる種類のエッチングプロセスを用いることができる。酸素含有前駆体と基板405又は炭素含有マスク410とが反応して二酸化炭素等の揮発性物質が形成され得、この揮発性物質はその後半導体処理チャンバからパージされ得る。酸素含有前駆体はシリコン含有材料415をエッチングしない場合がある。酸素含有前駆体の一部がシリコン含有材料415と反応して、シリコン含有材料415を酸化させる場合がある。更に、イオン相互作用により、一定量のシリコン含有材料がスパッタリングされ得、シリコン又は酸化された材料として再堆積する場合があり、エッチングされるフィーチャー420の開口部に沿って形成される可能性がある。
【0042】
[0045]フィーチャー420の第1の部分は、基板405又は炭素含有マスク410内に、膜の完全な厚さよりも小さい距離だけ延在し得る。フィーチャー420の第1の部分がエッチングされた後、基板又は炭素含有マスク410の上にパッシベーション層を形成することができる。パッシベーション層は、基板405又は炭素含有マスク410の側壁の継続的な露出及びエッチングが制限され得るように、その後のエッチング工程から下地の基板405又は炭素含有マスク410を保護する役割を果たし得、これは、より高いアスペクト比のフィーチャーが形成されるにつれて実質的に垂直な形状を保持するのに役立ち得る。本明細書で使用する「実質的に垂直」とは、垂線から10°以内を意味し得る。例えば、本技術は、高アスペクト比形成のための改善されたフィーチャー完全性を促進することができ、約2:1以上の高さ対幅比等のアスペクト比によって特徴付けられ、約3:1以上、約4:1以上、約5:1以上、約8:1以上、約10:1以上、約15:1以上、約20:1以上、約25:1以上又はそれを上回るアスペクト比によって特徴付けられるフィーチャーの側壁プロファイルを改善し得る。実施形態では、
図4Bに示すように、フィーチャー420の第1の部分は、基板405又は炭素含有マスク410内へ約1μm以下延在し得、約0.9μm以下、約0.8μm以下、約0.7μm以下、約0.6μm以下、約0.5μm以下又はそれ未満延在し得る。フィーチャー420の第1の部分は、形成されるフィーチャー420の全深さの約40%以下であってよく、所望のフィーチャー深さの約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約10%以下、又はそれ未満であってよい。フィーチャー420の第1の部分が、1μm超又はフィーチャー420の全深さの40%超に延在する場合、フィーチャーの側壁は、酸素含有プラズマのプラズマ放出物によってエッチングされ続け、実質的に垂直なプロファイルを保持しない可能性がある。
【0043】
[0046]オプションの工程320において、方法300は、酸素含有前駆体の流れを停止させることを含み得る。実施形態では、方法300は、代わりに、酸素含有前駆体の流量を減少させることを含み得る。酸素含有前駆体の流量が低減又は停止されない場合、酸素含有前駆体は、以降の工程で説明するように、基板405に到達する前に、処理領域において、ホウ素又は他の堆積化合物等の他の前駆体と相互作用し始める可能性がある。酸素含有前駆体の後にホウ素化合物が供給される場合、ホウ素化合物が基板405に到達する前に、酸素含有前駆体がホウ素化合物の解離を起こし始め、望ましくない中間体又は副生成物を形成する可能性がある。
【0044】
[0047]方法300は、工程325において堆積前駆体を供給することを含み得る。任意の数の堆積前駆体が使用され得るが、本技術の幾つかの実施形態では、堆積前駆体は、残留酸素と相互作用する能力によって特徴付けられ得る。例えば、前述のエッチングプロセスが進行するにつれ、酸素が基板405又は炭素含有マスク410内に取り込まれ得、露出した表面を飽和させる可能性がある。堆積前駆体は、残留酸素と容易に相互作用し、炭素マスクの露出表面に沿って材料を形成する能力によって特徴付けられ得る。例えば、材料は、荷電酸素種との結合をより容易に許容又は形成し、形成されるフィーチャーの側壁に沿って表面層を形成し得る、ルイス酸又は他のアクセプタ材料もしくはラジカルであってよい、又はそれを含み得る。アルミニウム含有材料又はホウ素含有材料等を含む任意のルイス酸材料が、本技術の実施形態において使用され得ることを理解されたい。幾つかの実施形態では、導電性形成又は形成される構造の特性を変化させる可能性のある他の相互作用を制限し得るホウ素含有材料を使用する場合がある。
【0045】
[0048]工程310において使用され得るホウ素含有前駆体は、任意のホウ素含有ルイス酸を含む任意の数のホウ素含有前駆体であってよい、又はそれを含み得る。実施形態では、ホウ素含有前駆体は、三塩化ホウ素(BCl3)、三臭化ホウ素(BBr3)、三フッ化ホウ素(BF3)、又はこれらの組み合わせであってよい、又はこれらを含み得る。ホウ素含有前駆体の流量は、約50sccm以上であってよく、約60sccm以上、約70sccm以上、約80sccm以上、約90sccm以上、約100sccm以上、約110sccm以上、約120sccm以上、約130sccm以上、約140sccm以上、約150sccm以上、約160sccm以上、約170sccm以上、約180sccm以上、約190sccm以上、又はそれを上回ってよい。実施形態では、ホウ素含有前駆体の流量は、約50sccmから約500sccmであってよい。ホウ素含有前駆体の流量は、所望の成長速度に応じて調整することができる。更に、ホウ素含有前駆体の流量は、フィーチャー420のアスペクト比に応じて調整することができる。より高いアスペクト比のフィーチャー420では、流量はより高くてよく、より低いアスペクト比のフィーチャー420では、流量はより低くてよい。幾つかの実施形態では、ホウ素含有前駆体を送達するためにキャリアガスが使用されない場合がある。
【0046】
[0049]工程330において、方法300は、処理領域内にホウ素含有前駆体のプラズマを形成することを含んでいてよい、又は含んでいなくてよい。ホウ素含有前駆体のプラズマは、約2500W未満のプラズマ出力で生成することができ、約2250W未満、約2000W未満、約1750W未満、約1500W未満、約1250W未満、約1000W未満、約750W未満、約500W未満、約250W未満、又はそれ未満のプラズマ出力で生成することができる。2500Wを超えるプラズマ出力は、イオン相互作用を増加させ、より多くの散乱及び堆積される材料の除去を引き起こす可能性がある。約2500W以下のプラズマ出力では、散乱が低減又は制限される可能性があり、その結果、後述するようなホウ素材料がフィーチャー420上に共形堆積する可能性がある。エッチング工程と比較して、酸素含有前駆体のプラズマは、ホウ素含有前駆体のプラズマよりも高いプラズマ出力で生成され得る。より高いエッチングプラズマ出力は、幾つかの実施形態では、高アスペクト比フィーチャーを通る送達を容易にし、材料との物理的相互作用を増加させて、エッチングを改善し得る。
【0047】
[0050]
図4Cに示すように、方法300は、工程335においてホウ素含有材料425を堆積させることを含み得る。ホウ素含有材料425は、基板405又は炭素含有マスク410の1又は複数のフィーチャー420の少なくとも一部に沿って延在し得る。ホウ素含有材料425は、フィーチャー420の側壁及び底部に沿って共形堆積させることができる。上記で説明したように、ホウ素含有前駆体は、工程315におけるエッチングから保持された残留酸素と会合する可能性がある。ホウ素含有材料425は、ホウ素-酸素含有材料であってよい。例えば、ホウ素含有前駆体がルイス酸である場合、ホウ素含有前駆体のプラズマ放出物は、残留酸素とより容易に相互作用し、基板405又は炭素含有マスク410上にホウ素含有材料425を形成し得る。実施形態では、ホウ素含有材料425が形成されるのに十分な残留酸素がフィーチャー420の基板405又は炭素含有マスク410上に存在しない場合、二原子酸素等の追加の酸素を、工程335において処理領域に供給することができると想定される。
【0048】
[0051]ホウ素含有前駆体のプラズマ放出物は、基板405又は炭素含有マスク410上に、約60秒以下の期間堆積させることができる。60秒を超える期間では、ホウ素含有材料の厚さが増加する場合があり、材料の性能に変化をもたらす可能性があり、堆積された材料のベース部分を通してフィーチャーの深さを更に増加させるための後続のエッチング工程が失敗する可能性がある。従って、ホウ素含有前駆体のプラズマ放出物は、基板405又は炭素含有マスク410上に、約50秒以下、約40秒以下、約35秒以下、約30秒以下、約25秒以下、約20秒以下、約15秒以下、約10秒以下、又はそれ未満の期間堆積され得る。後述するように、方法300がホウ素含有材料425を反復的に堆積させることを含む実施形態では、材料を堆積させる合計時間は、上述のように、約60秒以下、又はそれより短い期間であってよい。
【0049】
[0052]ホウ素含有前駆体は、キャリアガスなしで半導体処理チャンバの処理領域に流すことができる。キャリアガスは、ホウ素含有前駆体が工程315におけるエッチングからの残留酸素と反応できるようになる前に、ホウ素含有前駆体の解離を増加させる可能性がある。ホウ素含有前駆体が基板405又は炭素含有マスク410上の残留酸素と反応する前に過度に解離させられると、ホウ素含有材料425が基板405又は炭素含有マスク410上に形成されないことがあり、有害なエッチング液副生成物が形成されることがある。例えば、BCl3等のホウ素含有前駆体がアルゴン又は窒素キャリアガスと共に供給される場合、BCl3はより完全に解離し、結果として生じる塩化物イオンが基板405又は炭素含有マスク410及び/又はシリコン含有材料415、ならびに基板405上に存在する他の全ての層を不必要にエッチングする可能性がある。上記で詳述したように、2500W未満のプラズマ出力は、残留酸素と反応する前にホウ素含有前駆体を解離させる可能性があるが、解離の速度は、ホウ素含有材料425の成長を抑制するには不十分である可能性がある。
【0050】
[0053]実施形態では、方法300は、基板405上にホウ素含有材料425を堆積させる間に、半導体処理チャンバ内の圧力を低下させることを含み得る。この圧力の低下により、低下したプラズマ出力と共に、ホウ素含有前駆体のプラズマ放出物の送達を改善し、従って、フィーチャー420における堆積の適合性を高めることができる。全プロセスを、約100mTorr以下の処理圧力で実行することができ、約80mTorr以下、約50mTorr以下、約40mTorr以下、約30mTorr以下、約20mTorr以下、約10mTorr以下、又はそれ未満の圧力で実行することができる。更に、幾つかの実施形態では、堆積は、エッチング中の圧力よりも少なくとも約2mTorr低い圧力で実行することができ、堆積は、エッチング中の圧力よりも少なくとも約3mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約4mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約5mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約6mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約7mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約8mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約9mTorr低い、エッチング中の圧力よりも少なくとも約10mTorr低い、又はそれを上回って低い圧力で実行することができる。
【0051】
[0054]
図4Dに示すように、方法300は、フィーチャー420の第2の部分をエッチングすることを含み得る。このエッチングにより、フィーチャー420の底部のホウ素含有材料を除去し、基板405又は炭素含有マスク410の側壁に堆積したホウ素含有材料425の下方の基板405又は炭素含有マスク410をエッチングし続けることができる。工程340において、方法300は、酸素含有前駆体を供給すること、又は酸素含有前駆体の流れを再開することを含み得る。工程340は、工程305と同じように又は類似して実行され得る。方法300は、工程345において、酸素含有前駆体のプラズマを形成することを含み得る。工程345は、工程310と同じように又は類似して実行され得る。方法300は、工程350において、基板405又は炭素含有マスク410を酸素含有前駆体のプラズマ放出物と接触させることを含み得る。工程350は、工程315と同じように又は類似して実行され得る。工程350において、接触により、基板405又は炭素含有マスク410の1又は複数のフィーチャー420の第2の部分がエッチングされ得る。基板405又は炭素含有マスク410のフィーチャー420の第2の部分をエッチングすることで、基板405又は炭素含有マスク410の第2の部分を更に除去する前に、ホウ素含有材料425の底部から材料を選択的に除去することができる。バイアスエッチングを実行することで、酸素含有前駆体のプラズマ放出物の指向性により、ホウ素含有材料425の側壁を除去することなく、ホウ素含有材料425の底部を除去することができる。堆積材料の物理的相互作用又はスパッタリングにより、フィーチャーの基部での限定された形成に基づく材料を容易に除去し、その後、異方性エッチングを継続することができる。工程315と同様に、任意の種々のエッチングプロセスを用いて、ホウ素含有材料425及び/又は基板405又は炭素含有マスク410の底部から材料をエッチングすることができ、基板405又は炭素含有マスク410の側壁に沿ってホウ素含有材料425を維持しながら、ホウ素含有材料425の下面全体にわたる材料を除去する指向性エッチングを含み得る。更に、ホウ素含有材料425はパッシベーション層として機能するため、基板405又は炭素含有マスク410の側壁を更なるエッチングから保護することができる。
【0052】
[0055]エッチングプロセスの後、フィーチャー420の深さは、約1.0μm以上、約1.5μm以上、約2.0μm以上、約2.5μm以上、約3.0μm以上、約3.5μm以上、約4.0μm以上、又はそれを上回るものであってよい。アスペクト比が増加するにつれて、フィーチャー420を基板405又は炭素含有マスク410に一貫した直径で継続的にエッチングすることが困難になる可能性がある。すなわち、基板405又は炭素含有マスク410は、フィーチャー420の上部に向かっての方が、フィーチャー420の底部に向かってよりも、高い速度でエッチングされる可能性がある。この結果、フィーチャー420に不均一性が生じる場合がある。しかしながら、本技術の実施形態は、ホウ素含有材料425のパッシベーション層を提供し、その結果、フィーチャー420がより均一な方法でエッチングされ得る。
【0053】
[0056]オプションの工程335において、方法300は、半導体処理チャンバの処理領域にフッ素含有前駆体を供給すること、又は流すことを含み得る。工程355において使用され得るフッ素含有前駆体は、任意の数のフッ素含有前駆体であってよい、又は任意の数のフッ素含有前駆体を含み得る。例えば、フッ素含有前駆体は、ヘキサフルオロブタジエン(C4F6)等の有機ハロゲン化合物であってよい、又は有機ハロゲン化合物を含み得る。実施形態では、フッ素含有前駆体のプラズマは、処理領域において形成され得る。
【0054】
[0057]オプションの工程340において、本方法は、基板405又は炭素含有マスクの少なくとも一部に沿って配置されたシリコン含有材料415をフッ素含有前駆体で処理することを含み得る。シリコン含有材料をフッ素含有前駆体で処理することにより、基板405又は炭素含有マスクに画定された開口部を維持することができる。エッチング工程中、酸素含有前駆体がシリコン含有材料415と反応し得る。この酸素含有前駆体とシリコン含有材料415との反応により、前述したように、フィーチャー420内に酸化ケイ素等の追加材料が形成される場合がある。このような追加材料の形成により、フィーチャー420によって画定された開口部が狭くなり、後続のエッチング及び/又は堆積工程中に下層のフィーチャー420へのアクセスが困難になる可能性がある。従って、オプションの工程340におけるフラッシングにより、追加材料を除去し、シリコン含有材料415に画定された開口部を維持することができる。
【0055】
[0058]方法300は、フィーチャー420を反復的にエッチングし、基板405又は炭素含有マスク410の側壁を不動態化して、フィーチャー420の均一性を高めるために、上記の工程を繰り返すことを含み得る。例えば、方法300は、工程305~315のような反復的エッチングと、工程325~335のようなパッシベーション層の堆積とを含み得る。工程が繰り返されるにつれて、追加材料が、フィーチャー420によって画定された開口部を狭める可能性がある。従って、方法300は、工程355~360のフラッシュ手順を断続的に繰り返すことを含み得る。例えば、方法300は、エッチング、堆積、エッチング、及びフラッシングを含む第1のシーケンスの複数のループ又は反復を含み得る。十分な堆積、又は十分な深さまでの堆積に続いて、本方法を、特定のエッチングプロセスとして進めることができ、フィーチャーが所望の深さに形成されるまで、エッチング及びフラッシングの複数のループ又は反復を更に含み得る。方法300は、いずれかのシーケンスの任意の数のループ又は反復を含んでいてよく、2つのループ、3つのループ、4つのループ、又はそれ以上を含み得る。各ループは、前のループと同じ順序であってよい、又は前のループとは異なっていてよい。例えば、幾つかのループでは、フラッシング工程は必要ない場合がある。
【0056】
[0059]方法300中又はいずれかの工程305~360中、基板支持体温度、又は基板温度等の半導体処理チャンバ100内の温度は、約50℃以下に維持され得る。従って、半導体処理チャンバ100内の温度は、約40℃以下、約30℃以下、約25℃以下、約10℃以下、約5℃以下、約0℃以下、約-5℃以下、約-10℃以下、約-25℃以下、-30℃以下、約-40℃以下、又はそれ未満に維持され得る。工程305~360は、半導体処理チャンバ100等の単一のチャンバで実行され得るため、方法300全体を通して温度を維持して、スループットを増加させ、待ち時間を短縮することができる。温度が低下すると、エッチング工程中のエッチング速度が上昇する可能性がある。エッチング速度を制御するために、温度は約-50℃以上に維持され得る。更に、約0℃以下等の低い温度では、ホウ素含有材料425がより強固なパッシベーション層として機能し得る。
【0057】
[0060]前述の説明では、説明の目的で、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために、多数の詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、特定の実施形態が、これらの詳細の一部を伴わずに、又は追加の詳細を伴って実施され得ることが明らかであろう。
【0058】
[0061]幾つかの実施形態を開示したが、実施形態の主旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構造、及び同等物を使用できることが当業者によって認識されるであろう。更に、本技術を不必要に曖昧にすることを避けるために、幾つかの周知のプロセス及び要素は説明していない。従って、上記の記述は、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0059】
[0062]値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしていない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の最小部分までの各介在値もまた、具体的に開示されることを理解されたい。いずれかの記載された値又は記載された範囲の記載されていない介在値と、その記載された範囲の他のいずれかの記載された値又は介在値との間のいかなるより狭い範囲も含まれる。これらのより小さい範囲の上限と下限は、独立して範囲に含まれる又は除外される場合があり、より小さい範囲に一方、又は両方の限界値が含まれる、又はどちらも含まれない各範囲も、記載された範囲におけるいずれかの具体的に除外された限界値に従って、本技術内に含まれる。記載された範囲に限界値の一方又は両方が含まれる場合、それら含まれる限界値の一方又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0060】
[0063]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に別段の指示をしていない限り、複数形の参照を含む。従って、例えば、「炭素含有前駆体」への言及は、複数の上記前駆体を含み、「炭素含有材料」への言及は、当業者に公知の1又は複数の材料及びその等価物等への言及を含む。
【0061】
[0064]また、本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する「含む、備える(comprise)」、「含む、備える(comprising)」、「含む(contain)」、「含む(containing)」、「含む(include)」、及び「含む(including)」という用語は、記載された特徴、整数、構成要素、又は工程の存在を指定するものであるが、1又は複数の他の特徴、整数、構成要素、工程、動作、又は群の存在又は追加を排除するものではない。
【国際調査報告】