(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-26
(54)【発明の名称】ナノ結晶ダイヤモンド膜堆積のためのインシトゥ核形成
(51)【国際特許分類】
H01L 21/314 20060101AFI20250218BHJP
C23C 16/27 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
H01L21/314
C23C16/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544474
(86)(22)【出願日】2023-01-20
(85)【翻訳文提出日】2024-09-20
(86)【国際出願番号】 US2023060958
(87)【国際公開番号】W WO2023147255
(87)【国際公開日】2023-08-03
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】タン, シー チエ
(72)【発明者】
【氏名】サムガナサン, ビクネシュ
(72)【発明者】
【氏名】ベンカタサブラマニアン, エスワラナンド
(72)【発明者】
【氏名】マリック, アブヒジット バス
(72)【発明者】
【氏名】スディジョノ, ジョン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F058
【Fターム(参考)】
4K030AA09
4K030AA14
4K030AA16
4K030AA17
4K030AA18
4K030BA28
4K030CA01
4K030CA04
4K030CA12
4K030DA02
4K030FA01
4K030JA10
4K030JA16
5F058BA12
5F058BC14
5F058BF07
5F058BF26
5F058BF37
(57)【要約】
ナノ結晶ダイヤモンド膜を堆積させる方法が記載されている。本方法は集積回路の製造に使用することができる。本方法は、処理済み基板表面を形成するために、基板をマイルドプラズマで処理することと、処理済み基板表面にダイヤモンド粒子を核形成するために、炭素リッチな弱いプラズマで処理済み基板をインキュベートすることと、次いでナノ結晶ダイヤモンド膜を形成するために、基板を強いプラズマで処理することとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノ結晶ダイヤモンド膜の形成方法であって、
処理済み基板を提供するために、50Wから12kWの範囲の第1のプラズマ電力を有するプラズマ源からの第1のプラズマに基板を曝露することであって、第1のプラズマ源は、C
xH
y(y≧x)、二酸化炭素(CO
2)、水素(H
2)、窒素(N
2)、及びアルゴン(Ar)のうちの1又は複数を含む、50Wから12kWの範囲の第1のプラズマ電力を有するプラズマ源からの第1のプラズマに基板を曝露することと、
前記基板の上面にダイヤモンド粒子を核形成するために、ガス流及び第2のプラズマで前記処理済み基板をインキュベートすることであって、前記ガス流は炭化水素を含み、前記第2のプラズマは15kW以下の電力を有する、ガス流及び第2のプラズマで前記処理済み基板をインキュベートすることと、
前記基板の上面にナノ結晶ダイヤモンド膜を形成するために、50Wを超える電力を有する第3のプラズマに前記ダイヤモンド粒子を曝露することであって、前記第3のプラズマは、デューティサイクルが60%以上のマイクロ波プラズマを含む、50Wを超える電力を有する第3のプラズマに前記ダイヤモンド粒子を曝露することと
を含む方法。
【請求項2】
前記炭化水素はC
mH
nの一般式を有し、mは1から120の範囲であり、nは2から242の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ガス流は、二酸化炭素(CO
2)、水素(H
2)、窒素(N
2)、及びアルゴン(Ar)のうちの1又は複数を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガス流は、5%から90%の炭化水素を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ガス流は、12kW未満の電力で点火される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記処理済み基板は、前記ガス流及び前記第2のプラズマで4時間未満の期間インキュベートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記処理済み基板は、インキュベーション中、450℃未満の温度に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ナノ結晶ダイヤモンド膜の形成中、前記ダイヤモンド粒子は100℃から750℃の範囲の温度に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記処理済み基板をインキュベートすることは、100%未満のデューティサイクルで実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第3のプラズマは、70%を超えるデューティサイクルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のプラズマは、50Wから12kWの範囲の電力を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記基板は、20℃から600℃の範囲の温度で前記第1のプラズマに曝露される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基板は、2cmを超える距離において前記第1のプラズマに曝露される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記処理済み基板が前記ガス流でインキュベートされるとき、前記ガス流は前記処理済み基板の上面から約2cmから10cm離れている、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ダイヤモンド粒子が前記第3のプラズマに曝露されるとき、前記第3のプラズマは前記基板の上面から10cm未満離れている、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ダイヤモンド膜の形成方法であって、
処理済み基板の上面にダイヤモンド粒子を核形成するために、前記処理済み基板を炭化水素を含むガス流に曝露することと、
基板の上面にナノ結晶ダイヤモンド膜を形成するために、前記ダイヤモンド粒子を50Wを超える電力を有するマイクロ波プラズマに曝露することと
を含む方法。
【請求項17】
前記炭化水素はC
mH
nの一般式を有し、mは1から120の範囲であり、nは2から242の範囲である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ガス流は、二酸化炭素(CO
2)、水素(H
2)、窒素(N
2)及びアルゴン(Ar)のうちの1又は複数を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ガス流は、5%から90%の炭化水素を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ガス流は、12kW未満の電力で点火される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、電子デバイス製造の分野に関し、特に、集積回路(IC)の製造に関する。より詳細には、本開示の実施形態は、パターニング用途に使用することができるダイヤモンドライクカーボンハードマスク膜を堆積させる方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体産業がより高性能で高機能な新世代の集積回路(IC)を導入するにつれて、それらのICを形成する素子の密度が増加する一方で、個々の構成要素又は素子間の寸法、サイズ、及び間隔が縮小している。以前は、このような縮小は、フォトリソグラフィを使用して構造を画定する能力によってのみ制限されていたが、μm又はnmで測定される寸法を有するデバイスの形状寸法は、金属素子の導電率、素子間に使用される1又は複数の絶縁材料の誘電率、あるいは3D-NAND又はDRAMプロセスにおける課題等の新たな制限要因を生み出した。これらの制限は、より耐久性が高く、より高硬度のハードマスクによって対処可能である。
【0003】
[0003]ダイヤモンドは、高い硬度、化学的不活性、高い熱伝導性、及び良好な光学的透明性を有する材料であり、マイクロエレクトロニクス用途において有望である。ダイヤモンドは、無数のマイクロエレクトロニクス用途の有望な候補として浮上している。しかし、ダイヤモンドとシリコンの表面エネルギーには大きな不一致があり(6Jcm-2対1.5Jcm-2)、ガス状前駆体(例えば、炭化水素ラジカル)の付着係数が低く、非ダイヤモンド相との競合が激しいため、通常、未処理のシリコン上ではダイヤモンドの核形成密度は低くなる(~104cm-2)。
【0004】
[0004]低いダイヤモンド核形成密度に対処するために、基板は通常、堆積前に前処理(例えば、機械研磨又はマイクロチッピング)が施される及び/又はナノダイヤモンド(ND)粒子でシーディングされる。しかし、このようなシーディング法は、複数の溶液ベースの手順で構成され、扱いにくくてクリーンルームには適合していない。一方、バイアス強化核形成(BEN)は、インシトゥで実行可能な数少ない核形成技術の一つである。これは、負帯電バイアス基板表面に、メタンリッチな(4~10%)イオン化ガス種を衝突させることを含み、基板密着性が向上した炭化物層の形成を可能にする。BENでは、1011cm-2を超える核形成密度が報告されている。残念ながら、BENの用途は、基板表面の損傷(例えば、直径2~3μmの深さの穴の形態)の存在、大面積にわたって均一にバイアスを印加することの難しさ、及び導電性基板の必要性によって制限されている。
【0005】
[0005]したがって、大規模な製造及び生産の観点から、NDの溶液ベースのシーディング及びBENはいずれも目的には適していない。
【0006】
[0006]したがって、均一なナノ結晶ダイヤモンド(NCD)膜の堆積を形成するための改善されたプロセスが必要である。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示の1又は複数の実施形態は、膜の形成方法を対象とする。1又は複数の実施形態では、本方法は、処理済み基板を提供するために、プラズマ源からの第1のプラズマに基板を曝露することであって、第1のプラズマ源は、CxHy(y≧x)、二酸化炭素(CO2)、水素(H2)、窒素(N2)、及びアルゴン(Ar)のうちの1又は複数を含む、プラズマ源からの第1のプラズマに基板を曝露することと、基板の上面にダイヤモンド粒子を核形成するために、炭化水素を含むガス流及び第2のプラズマで処理済み基板をインキュベートすることと、基板の上面にナノ結晶ダイヤモンド膜を形成するために、50Wを超える電力を有する第3のプラズマにダイヤモンド粒子を曝露することとを含む。
【0008】
[0008]本開示の他の実施形態は、ダイヤモンド膜の形成方法を対象とする。1又は複数の実施形態では、本方法は、処理済み基板の上面にダイヤモンド粒子を核形成するために、処理済み基板を炭化水素を含むガス流に曝露することと、基板の上面にナノ結晶ダイヤモンド膜を形成するために、ダイヤモンド粒子を50Wを超える電力を有するプラズマに曝露することとを含む。
【0009】
[0009]上述した本開示の特徴を詳細に理解できるように、一部が添付の図面に例示されている実施形態を参照しながら、上記に要約した本開示をより具体的に説明する。しかし、添付の図面は本開示の典型的な実施形態を示すものに過ぎず、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なすべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容しうることに留意されたい。本明細書に記載の実施形態は、例として示すものであり、同様の参照が類似の要素を示す添付の図面の図に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】1又は複数の実施形態に係るナノ結晶ダイヤモンド膜を堆積させる方法を示すプロセスフロー図である。
【
図2】A~Eは、1又は複数の実施形態に係る方法中の基板を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0016]本開示の幾つかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明で示す構造又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行されることが可能である。
【0012】
[0017]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する用語「前駆体」、「反応物」、「反応性ガス」等は、基板表面と反応し得る任意のガス種を指すために互換的に使用される。
【0013】
[0018]本明細書で使用する「基板」とは、製造プロセス中に膜処理が実行される任意の基板又は基板に形成された材料表面を指す。例えば、処理が実行され得る基板表面には、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイア等の材料、並びに金属、金属窒化物、金属合金、及び他の導電性材料等のその他任意の材料が含まれる。基板には、半導体ウエハが含まれるが、これに限定されない。基板は、基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニール及び/又は焼成する前処理プロセスに暴露され得る。本開示では、基板自体の表面への直接の膜処理に加えて、開示される膜処理ステップのいずれかが、以下により詳細に開示するように、基板に形成された下層にも実行され得、用語「基板表面」は、文脈が示すように、そのような下層を含むものである。したがって、例えば、膜/層又は部分的な膜/層が基板表面上に堆積された場合、新たに堆積された膜/層の露出面が基板表面となる。
【0014】
[0019]本明細書で使用する「ナノ結晶ダイヤモンド」という語句は、通常、シリコン等の基板上に成長したダイヤモンドの固体膜を指す。1又は複数の実施形態では、ナノ結晶性は、ダイヤモンド成長における強化された再核形成反応の結果であり、ダイヤモンド結晶の成長は、ラジカル種の量、温度、及び圧力等の周囲環境の変動により乱される。1又は複数の実施形態では、ナノ結晶ダイヤモンド層は主に、ナノ球状又はナノ柱状の小さなダイヤモンド結晶で構成され、アモルファスカーボンは、通常、周囲の結晶間の位置に分布する、又は粒界に蓄積する。ナノ結晶ダイヤモンドは、その化学的不活性、光学的透明性、良好な機械的特性のゆえに、半導体用途のハードマスク材料として使用されている。
【0015】
[0020]本開示の1又は複数の実施形態は、ナノ結晶ダイヤモンド膜のインシトゥ核形成及び成長のための新規な方法を有利に提供する。実施形態は、基板処理、及びナノ結晶ダイヤモンド膜の核形成及び成長のためのプラズマ及びガス化学の開発及び利用を説明するものである。1又は複数の実施形態では、事前の溶液ベースの基板処理/洗浄も、ナノダイヤモンドを用いた超音波処理又は機械的スクラッチング等の追加のシーディング方法も必要ない。同様に、プロセス中に独自の化学薬品を必要としない。
【0016】
[0021]1又は複数の実施形態では、ナノ結晶ダイヤモンド層が基板上に形成される。1又は複数の実施形態のプロセスは、高密度、高硬度、高エッチング選択性、低応力、及び優れた熱伝導性を有するナノ結晶ダイヤモンド層を有利に製造する。
【0017】
[0022]ハードマスクは、半導体処理におけるエッチング停止層として使用される。アッシング可能なハードマスクは、一旦その目的を果たすと、アッシングと呼ばれる技術によって除去することができる化学組成を有する。一般に、アッシング可能なハードマスクは、微量の1又は複数のドーパント(窒素、フッ素、ホウ素、シリコン等)を有する炭素及び水素で構成されている。一般的な用途では、エッチング後、ハードマスクはその目的を果たし、下層から除去される。これは一般に、少なくとも部分的には、「プラズマアッシング」又は「乾式ストリッピング」とも呼ばれるアッシングによって達成される。アッシングされるハードマスク付き基板(一般に部分的に製造された半導体ウエハ)が、真空下のチャンバ内に載置され、酸素が導入され、高周波電力に曝露されて酸素ラジカル(プラズマ)が生成される。ラジカルはハードマスクと反応し、水、一酸化炭素、及び二酸化炭素に酸化する。例えば、アッシング可能なハードマスクがアッシングだけでは除去できない残留物を残す場合等には、アッシングの後に追加の湿式又は乾式エッチングプロセスを行うことで、ハードマスクの完全な除去を達成することができる。
【0018】
[0023]ハードマスク層は、フォトレジストが下層をマスクするのに十分な厚さがない場合がある、狭い及び/又は深いコンタクトエッチング用途にしばしば使用される。これは、臨界寸法が縮小するにつれ特に当てはまる。
【0019】
[0024]V-NAND、又は3D-NAND構造は、フラッシュメモリ用途に使用される。V-NANDデバイスは、ブロックに配置された多数のセルを有する垂直方向に積層されたNAND構造である。本明細書で使用する「3D-NAND」という用語は、メモリセルが複数の層に積層された電子(固体)不揮発性コンピュータストレージメモリの一種を指す。3D-NANDメモリは一般に、浮遊ゲートトランジスタを含む複数のメモリセルを含む。従来、3D-NANDメモリセルは、ビット線を中心に3次元に配置された複数のNANDメモリ構造を含む。
【0020】
[0025]3D-NAND技術における重要なステップはスリットエッチングである。各技術ノードで層数が増加するにつれ、スリットエッチングプロファイルを制御するために、ハードマスク膜の厚さを、高アスペクトのエッチングプロファイルに耐えるように比例して増加させなければならない。現在、高硬度で、スリットエッチング後の剥離が容易であることから、アモルファスカーボン(aC:H)膜が使用されている。しかし、アモルファスカーボンのハードマスク膜は、斜面での層間剥離及び劣った形態を有し、ピラーストライエーション(pillar striations)が発生する。
【0021】
[0026]図面を参照しながら、本開示の1又は複数の実施形態を説明する。
図1は、1又は複数の実施形態に係る方法100を示すプロセスフロー図である。
図2A~
図2Eは、1又は複数の実施形態の方法に従って処理されている基板102を示す概略断面図である。
【0022】
[0027]
図1及び
図2A~
図2Bを参照すると、ナノ結晶ダイヤモンド膜120の形成方法10が記載されている。幾つかの実施形態では、方法10は、工程12において、処理済み基板表面104を形成するために、プラズマ源112からのプラズマ101で基板102を処理することを含む。基板102の表面は、処理済み又は前処理済み基板表面104を形成するために、第1のプラズマ期間T
P1の間、第1のプラズマプロセスチャンバ100において第1のマイルドプラズマ101に曝露される。
【0023】
[0028]本明細書で使用する「基板表面」とは、その上に層が形成され得る任意の基板表面を指す。基板表面は、その中に形成された1又は複数の特徴、その上に形成された1又は複数の層、及びそれらの組み合わせを有していてよい。基板(又は基板表面)は、例えば、研磨、エッチング、還元、酸化、ハロゲン化、ヒドロキシル化、アニール、焼成等によって、モリブデン含有層の堆積の前に前処理され得る。
【0024】
[0029]基板は、シリコン基板、III-V化合物基板、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板、エピ基板、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)ランプディスプレイ等のディスプレイ基板、ソーラーアレイ、ソーラーパネル、発光ダイオード(LED)基板、半導体ウエハ等、その上に材料を堆積させることができる任意の基板であってよい。幾つかの実施形態では、重合性シード層が少なくとも部分的にその上に形成され得るように、1又は複数の追加の層が基板上に配置され得る。例えば、幾つかの実施形態では、金属、窒化物、酸化物等、又はそれらの組み合わせを含む層が基板上に配置されていてよく、重合性シード層が上記1又は複数の層上に形成されていてよい。1又は複数の実施形態では、基板は、シリコン(Si)又はポリシリコン(p-Si)を含む。幾つかの実施形態では、基板はポリシリコン基板を含む。幾つかの実施形態では、基板は化学的及び/又は物理的に未修飾である。
【0025】
[0030]第1のプラズマプロセスチャンバ100は、遠隔、マイクロ波、容量結合プラズマ(CCP)、又は誘導結合プラズマ(ICP)等の任意の適切なプラズマ源を有する任意の適切なプラズマチャンバであり得るが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、以下に記載される流量及び他の処理パラメータは、300mmの基板に対するものである。これらのパラメータは、本明細書に開示される実施形態から逸脱することなく、処理される基板のサイズ及び使用されるチャンバの種類に基づいて調整され得ることを理解されたい。具体的な実施形態では、第1のマイルドプラズマ101は、容量結合プラズマ、誘導結合プラズマ、パルス放電プラズマ、マイクロ波プラズマ、ホットフィラメント、又は電子サイクロトロン共鳴プラズマのうちの1又は複数を含む。
【0026】
[0031]幾つかの実施形態では、第1のプラズマ101は、経験式CxHy(y≧x)を有する有機種、アルゴン(Ar)、分子窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、又は分子水素ガス(H2)のうちの1又は複数を含む。
【0027】
[0032]幾つかの実施形態では、第1のプラズマ101は、50ワット、100ワット、又は150ワットを超える電力で生成される。1又は複数の実施形態では、プラズマ処理は、任意の適切な電力で行われ得る。1又は複数の実施形態では、電力は50Wより大きい。他の実施形態では、電力は、50Wから12kWの範囲、又は51Wから12kWの範囲、又は100Wから10kWの範囲、又は100Wから5kWの範囲、又は100Wから1kWの範囲である。
【0028】
[0033]幾つかの実施形態では、基板102は、処理済み基板表面104の形成中に20℃から600℃の範囲の温度に維持される。
【0029】
[0034]幾つかの実施形態では、処理済み基板表面104を形成することは、第1のマイルドプラズマ101への1サイクルを超える曝露を含む。幾つかの実施形態では、処理済み基板表面104を形成することは、第1のマイルドプラズマ101への1から1000サイクルの範囲の曝露を含む。
【0030】
[0035]幾つかの実施形態の第1のプラズマプロセスチャンバ100は、シャワーヘッド、電極、共振器、リニアアンテナ等のうちの1又は複数を含み得る第1のプラズマ源112を備える。1又は複数の実施形態では、第1のプラズマ源112は、基板102の上面から第1の距離D1に位置決めされる。幾つかの実施形態では、第1の距離D1は、10mm、15mm、20mm、又は25mm以上である。
【0031】
[0036]
図1及び
図2Cを参照すると、工程14において、基板102の上面にダイヤモンド核層110を形成するダイヤモンド粒子を核形成するために、処理済み基板104を炭素リッチなガス流108及び第2のプラズマ106でインキュベートする。
【0032】
[0037]1又は複数の実施形態では、ダイヤモンド核層110は、プラズマ源114によって生成された第2のマイルドプラズマ106を有する第2のプラズマプロセスチャンバ150で形成される。他の実施形態では、ダイヤモンド核層110は、プラズマ源114によって生成された第2のマイルドプラズマ106を用いて第1のプラズマプロセスチャンバ100で形成される。幾つかの実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、第1のプラズマ源112によって生成され得るが、異なるガス(組成物)を使用する。
【0033】
[0038]第2のプラズマプロセスチャンバ150及び第1のプロセスチャンバ100は、遠隔、マイクロ波、容量結合プラズマ(CCP)、又は誘導結合プラズマ(ICP)等の任意の適切なプラズマ源を有する任意の適切なプラズマチャンバであり得るが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、以下に記載される流量及び他の処理パラメータは、300mmの基板に対するものである。これらのパラメータは、本明細書に開示される実施形態から逸脱することなく、処理される基板のサイズ及び使用されるチャンバの種類に基づいて調整され得ることを理解されたい。具体的な実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、容量結合プラズマ、誘導結合プラズマ、パルス放電プラズマ、マイクロ波プラズマ、ホットフィラメント、又は電子サイクロトロン共鳴プラズマのうちの1又は複数を含む。
【0034】
[0039]幾つかの実施形態では、ガス流108及び第2のマイルドプラズマ106は、炭化水素を含む。1又は複数の実施形態では、炭化水素は、CmHnの一般式を有し、mは1から120の範囲であり、nは2から242の範囲である。具体的な実施形態では、炭化水素は、メタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、ペンタン(C5H12)、ヘキサン(C6H14)、ヘプタン(C7H16)、エテン(C2H4)、プロペン(C3H6)、ブテン(C4H8)、ペンテン(C5H10)、ヘキセン(C6H12)、ヘプタン(C7H14)、エチン(C2H2)、プロピン(C3H4)、ブチン(C4H6)、ペンチン(C5H8)、ヘキシン(C6H10)、ヘプチン(C7H12)のうちの1又は複数から選択される。
【0035】
[0040]1又は複数の実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、炭化水素に加えて、アルゴン(Ar)、分子窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、又は分子水素ガス(H2)のうちの1又は複数を含み得る。1又は複数の実施形態では、炭化水素を含むガス流108は、プラズマ生成中に、アルゴン(Ar)、窒素分子(N2)、二酸化炭素(CO2)、又は水素分子ガス(H2)のうちの1又は複数と共に流される。
【0036】
[0041]1又は複数の実施形態では、ガス流108及び第2のマイルドプラズマ106は、5%から90%の炭化水素を含む。
【0037】
[0042]幾つかの実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、15キロワット(kW)、12kW、10kW、9kW、8kW、7kW、6kW、5kW、又は4kW以下の電力で生成される。幾つかの実施形態では、ガス流108は、第2のマイルドプラズマ106を形成するために12kW未満の電力で点火される。幾つかの実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、50Hzから100Hzの範囲、又は60Hzから90Hzの範囲、又は70Hzから80Hzの範囲の周波数で、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、又は40%以下のデューティサイクルを有するパルスプラズマである。幾つかの実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、70Hzから80Hzの範囲の周波数、及び50%以下のデューティサイクルの6kW以下の電力を有する。幾つかの実施形態では、基板102は、ダイヤモンド核層110の形成において50℃から400℃の範囲の温度に維持される。
【0038】
[0043]幾つかの実施形態では、処理済み基板104は、ガス流108及び第2のマイルドプラズマ106で、1秒から14400秒の範囲の期間、インキュベートされる。幾つかの実施形態では、処理済み基板104は、ガス流108及び第2のマイルドプラズマ106で、4時間未満、又は3時間未満、又は2時間未満、又は1時間未満の期間、インキュベートされる。
【0039】
[0044]幾つかの実施形態では、基板102は、プラズマ源114から第2の距離D2に位置決めされる。1又は複数の実施形態では、第2のマイルドプラズマ106は、第1のプラズマ源112によって生成され得るが、異なるガス(組成物)を使用する。幾つかの実施形態では、基板102は、第2のプラズマ源114から、又は第1のプラズマ源112から、12cm、11cm、10cm、9cm、又は8cm以下の第2の距離D2に位置決めされる。幾つかの実施形態では、第2のプラズマ源114又は第1のプラズマ源112は、電極として機能するシャワーヘッドを含む。幾つかの実施形態では、第2のプラズマ源114は、弱いマイクロ波プラズマ源を含む。
【0040】
[0045]工程16において、完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118をダイヤモンド核層110から成長させる。この態様で使用する「成長させる」という用語は、完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118がダイヤモンド核層110上に形成されることを意味し、ダイヤモンド核層110が完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118内に組み込まれ得る。完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118は、当業者に公知の任意の適切な技術によってエピタキシャル成長又は堆積させることができる。
【0041】
[0046]幾つかの実施形態では、完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118を成長させることは、強いプラズマ120を使用して第2のプラズマプロセスチャンバ150で行われる。他の実施形態では、完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118を成長させることは、強いプラズマ120を使用して第1のプラズマプロセスチャンバ100で行われる。したがって、1又は複数の実施形態では、第1のプラズマプロセスチャンバ100と第2のプラズマプロセスチャンバ150は同じチャンバである。幾つかの実施形態では、強い導電又は誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマ、パルス放電プラズマ、マイクロ波プラズマ、ホットフィラメント、又は電子サイクロトロン共鳴プラズマを用いて、完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118を成長させる。幾つかの実施形態では、強いマイクロ波プラズマを用いて完全なナノ結晶ダイヤモンド膜118を成長させる。
【0042】
[0047]幾つかの実施形態では、強いプラズマ120は、60%、65%、70%、75%又は80%以上のデューティサイクルで3kW、4kW又は5kW以上の電力を有するマイクロ波プラズマを含む。
【0043】
[0048]幾つかの実施形態では、基板102は、強いマイクロ波プラズマ120への曝露中、室温(25℃)から750℃の範囲の温度に維持される。幾つかの実施形態では、基板102は、強いマイクロ波プラズマ120への曝露中、室温(25℃)、50℃、75℃、100℃、150℃、200℃、又は250℃を超える温度に維持される。
【0044】
[0049]工程16の間、基板102は、第3のプラズマ源130から距離D3に位置決めされる。他の実施形態では、強いプラズマ120は、第1のプラズマ源112及び/又は第2のプラズマ源114によって生成され得るが、異なるガス(組成物)を使用する、あるいは異なる第3のプラズマ源130によって生成され得る。幾つかの実施形態では、距離D3は、距離D2と同じである。幾つかの実施形態では、第3の距離D3は、第2の距離D2よりも短い。幾つかの実施形態では、基板102は、強いマイクロ波プラズマ源130から、又は第1のプラズマ源112から、又は第2のプラズマ源114から、12cm未満、11cm未満、10cm未満、9cm未満、又は8cm未満の距離に位置決めされる。
【0045】
[0050]
図2Eを参照すると、1又は複数の実施形態では、長時間の主成長を経た後、プラズマ処理済み基板102上の高い核形成密度によって、完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜120が形成されている。1又は複数の実施形態では、
図2Eは、全プロセスが完了した後の完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜120の様子を示している。ナノ結晶ダイヤモンド膜118と完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜120との違いは、ナノ結晶ダイヤモンド膜118では、ダイヤモンド核層110からのダイヤモンド核が成長して個々の大きなダイヤモンド粒子になることである。しかし、これらの大きなダイヤモンド粒子は、互いに隔離されている。これらの大きなダイヤモンド粒子が成長して大きくなり続けると、やがて隣接する粒子と接触し、互いに合体/結びつき始める。これにより、高密度に詰まったナノ結晶ダイヤモンド膜が形成され、完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜120となる。
【0046】
[0051]次に、本開示を以下の実施例を参照しながら説明する。本開示の幾つかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構造の詳細又はプロセスステップに限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行又は実施されることが可能である。
【0047】
[0052]実施例
[0053]実施例1:比較
[0054]ダイヤモンド粒子のインシトゥ核形成のために、未処理のウエハにインキュベーションプロセスを施した。インキュベーション中、5から90%のメタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、ペンタン(C5H12)、ヘキサン(C6H14)、ヘプタン(C7H16)、エテン(C2H4)、プロペン(C3H6)、ブテン(C4H8)、ペンテン(C5H10)、ヘキセン(C6H12)、ヘプタン(C7H14)、エチン(C2H2)、プロピン(C3H4)、ブチン(C4H6)、ペンチン(C5H8)、ヘキシン(C6H10)、及び/又はヘプチン(C7H12)を含む炭素リッチな混合ガスを供給し、ダイヤモンド粒子の核形成に十分な炭素源を確保した。これを、12kW未満、100%デューティサイクル、及び75Hzの比較的弱いプラズマ電力下で4時間未満実施した。ステージ温度は450℃未満で、間隙は2から10cmに保たれた。
【0048】
[0055]その後、ダイヤモンド粒子をナノ結晶ダイヤモンド膜に成長させるために、50W超及びデューティサイクル50%の強いプラズマを印加した。この主成長プロセスは、100から750℃のステージ温度で、10cm未満の間隙で実施された。
【0049】
[0056]実施例2:炭素リッチインキュベーション
[0057]シリコンウエハを、導電又は誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマ、パルス放電プラズマ、ホットフィラメント、又は電子サイクロトロン共鳴プラズマチャンバ内にロードし、50Wを超えるCxHy、アルゴン(Ar)、分子窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、及び/又は分子水素ガス(H2)のマイルドプラズマで前洗浄/処理して、処理済み基板を作製した。ステージ温度はプロセス全体を通して20から600℃に維持され、ステージとプラズマ源との間の間隙は20mm超であった。
【0050】
[0058]次に、ダイヤモンド粒子のインシトゥ核形成のために、プラズマ処理されたウエハにインキュベーションプロセスを施した。インキュベーション中、5から90%のメタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、ペンタン(C5H12)、ヘキサン(C6H14)、ヘプタン(C7H16)、エテン(C2H4)、プロペン(C3H6)、ブテン(C4H8)、ペンテン(C5H10)、ヘキセン(C6H12)、ヘプタン(C7H14)、エチン(C2H2)、プロピン(C3H4)、ブチン(C4H6)、ペンチン(C5H8)、ヘキシン(C6H10)、及び/又はヘプチン(C7H12)を含む炭素リッチな混合ガスを供給し、ダイヤモンド粒子の核形成に十分な炭素源を確保した。これを、12kW未満、100%デューティサイクル、及び75Hzの比較的弱いプラズマ電力下で4時間未満実施した。ステージ温度は450℃未満で、間隙は2から10cmに保たれた。
【0051】
[0059]その後、ダイヤモンド粒子をナノ結晶ダイヤモンド膜に成長させるために、50W超及びデューティサイクル50%の強いプラズマを印加した。この主成長プロセスは、100から750℃のステージ温度で、10cm未満の間隙で実施された。
【0052】
[0060]インキュベーションと短時間の主成長プロセス後の未処理シリコン(実施例1)とプラズマ処理シリコン(実施例2)の核形成密度を比較した。試料は、走査型電子顕微鏡(SEM)及びラマン測定(325nmレーザ)によって特徴付けられた。同一のプロセス条件下で、プラズマ処理シリコン試料(実施例2)では、未処理シリコン(実施例1)と比較して有意に高い核形成密度が達成されたことが観察された(4.3粒子μm-2)。
【0053】
[0061]長時間の主成長を経て、プラズマ処理シリコン(実施例2)上の高い核形成密度は、最終的に完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜の形成に至った。また、インシトゥ核形成法で成長させたナノ結晶ダイヤモンド膜の形態及びラマン測定は、従来の溶液ベースのシーディングで作製したNDシードウエハと同等であった。屈折率、消衰係数、粗さ、硬度、弾性率等の膜特性は、NDシード試料と同等であることが検証された。一方、未処理シリコン(実施例1)上の核形成密度は低く、その結果、試料全体に明らかな粒界とピンホールを有する、不完全に結びついたナノ結晶ダイヤモンド膜となった。
【0054】
[0062]「下方(beneath)、(below)」、「下部(lower)」、「上方(above)」、「上部(upper)」等の空間的な相対用語は、図に示すある要素又は特徴の別の要素(複数可)又は特徴(複数可)との関係を示す説明を容易にするために本明細書で使用され得る。空間的な相対用語は、図に示す配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含するものであることを理解されたい。例えば、図のデバイスがひっくり返った場合、他の要素又は特徴の「下方(below又はbeneath)」として記載される要素は、他の要素又は特徴の「上方」に配向されることになる。したがって、「下方(below)」という例示的な用語は、上方及び下方の両方の配向を包含し得る。デバイスは、他の方法で配向され(90度回転され又は他の配向にあり)得、本明細書で使用する空間的な相対記述子はそれに応じて解釈される。
【0055】
[0063]本明細書に記載の材料及び方法を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)での「a」及び「an」及び「the」という用語及び同様の指示対象の使用は、本書に別段の記載がない限り、又は文脈によって明確に矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅すると解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の列挙は、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内にある各個別の値を個別に参照する簡略化された方法として役立つことを単に意図するものであり、各個別の値は、本明細書に値が個別に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に別段の記載がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行され得る。本明細書で提供するいずれかの及び全ての例、又は例示的な文言(例えば、「等」)の使用は、単に材料及び方法をよりよく明らかにすることを意図しており、別段の請求がない限り、範囲に制限を課すものではない。本明細書のいかなる文言も、特許請求の範囲にないいずれかの要素を、開示された材料及び方法の実施に不可欠なものとして示していると解釈されるべきではない。
【0056】
[0064]本明細書全体で言及する、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1又は複数の実施形態」、又は「実施形態」は、その実施形態に関連して記載する特定の特徴、構造、材料、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な箇所における「1又は複数の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」、又は「実施形態では」等の表現の記載は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。1又は複数の実施形態では、特定の特徴、構造、材料、又は特性を、任意の適切な方法で組み合わせる。
【0057】
[0065]本明細書の開示を、特定の実施形態を参照しながら説明してきたが、これらの実施形態が本開示の原理及び適用の単なる例示であることを理解されたい。当業者には、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に様々な修正及び変更を加えることができることが明らかとなろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内にある修正及び変更を含むものとする。
【国際調査報告】