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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】多孔質プラグを備えた静電チャック
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20250220BHJP
   H02N 13/00 20060101ALI20250220BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALN20250220BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H02N13/00 D
H01L21/302 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545945
(86)(22)【出願日】2023-01-06
(85)【翻訳文提出日】2024-09-18
(86)【国際出願番号】 US2023010342
(87)【国際公開番号】W WO2023150006
(87)【国際公開日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】17/592,400
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャーダ, アービンダー
(72)【発明者】
【氏名】神津 智章
【テーマコード(参考)】
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
5F004AA16
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB25
5F004BB26
5F004BD03
5F004BD04
5F004BD05
5F004BD06
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA23
5F131CA04
5F131CA17
5F131EA03
5F131EB16
5F131EB22
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB84
(57)【要約】
本書では、静電チャック及びそれを形成するための方法が説明される。静電チャックは、セラミック対セラミック体を有するチャックのセラミック体によって内部に固定されたセラミック多孔質プラグを有する裏面ガス流路を含む。一例では、セラミック多孔質プラグは、セラミック体と共に焼結される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電チャックであって、
基板支持面と底面、電極、及び前記基板支持面と前記底面との間に延びるガス流路を有するセラミック体と、
セラミック同士の接合によって前記ガス流路に固定されたセラミック多孔質プラグと、
を含む、静電チャック。
【請求項2】
前記セラミック多孔質プラグが前記セラミック体に焼結されている、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記セラミック多孔質プラグが、前記セラミック多孔質プラグに接触する前記セラミック体の一部の粒径と同様の粒径を有する、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記セラミック多孔質プラグが、前記セラミック多孔質プラグに接触する前記セラミック体の一部の粒径とは異なる粒径を有する、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項5】
前記セラミック多孔質プラグが、前記セラミック多孔質プラグに接触する前記セラミック体の一部の粒径よりも大きい粒径を有する、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項6】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面と同一平面上にある、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項7】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面から凹んでいる、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項8】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面から突出している、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項9】
接着層によって前記セラミック体の前記底面に固定された上面を有する温度制御ベースであって、前記温度制御ベースが、前記セラミック体内に形成された前記ガス流路と整列したガス供給孔を有し、前記セラミック多孔質プラグの前記底面が、前記セラミック多孔質プラグが前記ガス供給孔及び前記ガス流路から前記接着層を遮蔽するように、前記ガス供給孔内に延びる、温度制御ベース
をさらに含む、請求項8に記載の静電チャック。
【請求項10】
前記セラミック多孔質プラグが異なる多孔率の領域をさらに含む、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項11】
前記セラミック多孔質プラグが複合材料から形成されている、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項12】
静電チャックであって、
基板支持面と底面、電極、及び前記基板支持面と前記底面との間に延びるガス流路を有するセラミック体と、
前記ガス流路内に配置され、前記セラミック体に焼結されたセラミック多孔質プラグと、
前記セラミック体内に形成されるとともに前記セラミック体の支持面に裏面ガスを流すように構成された前記ガス流路と整列したガス供給孔を有する、温度制御ベースと、
前記温度制御ベースを前記セラミック体の前記底面に固定する接着層と、
を含む、静電チャック。
【請求項13】
前記セラミック多孔質プラグが、前記セラミック多孔質プラグに接触する前記セラミック体の一部の粒径よりも大きい粒径を有する、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項14】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面と同一平面上にある、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項15】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面から凹んでいる、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項16】
前記セラミック多孔質プラグの底面が前記セラミック体の前記底面から突出している、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項17】
前記セラミック多孔質プラグの前記底面が、前記セラミック多孔質プラグが前記ガス供給孔及び前記ガス流路から前記接着層を遮蔽するように、前記温度制御ベースの前記ガス供給孔内に延びる、請求項16に記載の静電チャック。
【請求項18】
前記セラミック多孔質プラグが異なる多孔率の領域をさらに含む、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項19】
前記セラミック体が、異なる粒径の積層領域を有する、請求項12に記載の静電チャック。
【請求項20】
静電チャックを製造するための方法であって、
セラミック多孔質プラグをセラミック材料のシート内に形成された孔内に少なくとも部分的に配置することであって、前記孔が流体通路となるように構成されている、セラミック多孔質プラグを配置することと、
前記セラミック材料と前記セラミック多孔質プラグとを焼結して、その間にセラミック同士の接合を形成することと
を含む、静電チャックを製造するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本明細書に記載される実装形態は、概して、基板支持アセンブリに関し、より詳細には、接合された多孔質プラグを有する基板支持アセンブリ、及び多孔質プラグを基板支持アセンブリに接合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]基板支持アセンブリは、処理中に半導体処理システム内で基板を支持するために広く使用されている。ある特定の種類の基板支持アセンブリは、冷却ベースに取り付けられたセラミック静電チャックを含む。静電チャックは、一般に、処理中に基板を静止位置に保持する。静電チャックは、セラミック体内に1つ又は複数の埋め込み電極を含む。電極とセラミック体上に配置された基板との間に電位が印加されると、静電引力が発生し、基板がセラミック体の支持面に対して保持される。発生する力は、基板と電極との間の電位差に起因する容量効果、又は、セラミック体内の電荷が基板近くの表面へ移動することを可能にする、比較的低い抵抗率を有する半導体材料で構成されたセラミック体の場合には、ジョンセン・ラーベック効果を有する場合がある。静電容量及びジョンセン・ラーベック引力を利用した静電チャックは、多くの供給元から市販されている。
【0003】
[0003]処理中の基板温度を制御するために、裏面ガスは、セラミック体内に形成されたガス流路を通って、基板の下方のセラミック体の支持面に提供される。裏面ガスは、セラミック体と基板との間の間隙領域を満たし、したがって基板と基板支持体との間の熱伝達速度を高める熱伝達媒体を提供する。ガス流路を通って流れる裏面ガスがセラミック体内で発火するのを防ぐために、多孔質セラミックプラグがガス流路に位置決めされる。多孔質プラグは、接着剤を使用してセラミック体に固定される。
【0004】
[0004]しかしながら、セラミック体へのプラグの挿入は予測不可能である。プラグ挿入の質にばらつきがあると、静電チャックの耐用年数中にプラグをセラミック体に保持する接着剤が侵食され、早期のアーク放電不良及び基板の二次粒子汚染が発生しやすくなる。このばらつきは、プラグを固定するための接着剤を手作業で塗布することによって悪化する。さらに、高温にさらされると、セラミック体、多孔質プラグ及び/又は基板間の、プラズマ、CTE不整合及び摩擦により、接着力がさらに弱まる場合がある。ひとたび接着剤が損なわれると、接着剤層から浸食された材料がプロセス汚染物質となり、欠陥を発生させ、製品の歩留まりを低下させるため、基材の汚染は避けられない。さらに、多孔質プラグとセラミック体の接合が損なわれると、静電チャックを冷却ベースに固定している接合層が処理ガス及びその他のガスによって攻撃され、静電チャックの耐用年数が劇的に短くなる。
【0005】
[0005]したがって、改良された静電チャック及びその製造方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
[0006]ここでは、静電チャック及びそれを形成するための方法について説明する。静電チャックは、セラミック多孔質プラグがセラミック同士の接合を用いて固定された裏面ガス流路を有するセラミック体を含む。一例では、セラミック多孔質プラグは、セラミック体と共に焼結される。セラミック多孔質プラグをセラミック体と一緒に焼結することは、主要な例として静電チャックを形成するものとして記載されているが、本明細書に記載の方法は、セラミック多孔質プラグと静電チャック以外のセラミック構造体とを接合して、セラミック構造体の流路内に配置された一体焼結多孔質プラグを有する単一の焼成セラミック体を形成するためにも実施され得る。
【0007】
[0007]別の例では、静電チャックは、セラミック体と、セラミック体のガス流路内に配置されたセラミック多孔質プラグとを含む。セラミック体は、基板支持面及び底面を有する。セラミック体は、電極と、基板支持面と底面との間に延びるガス流路とを含む。セラミック多孔質プラグは、セラミック-セラミックの接合によってガス流路に固定される。
【0008】
[0008]別の実施例では、半導体処理チャンバでの使用に適した静電チャックが提供される。静電チャックは、セラミック体とセラミック多孔質プラグとを含む。セラミック体は、基板支持面と底面、電極、及び基板支持面と底面との間に延びるガス流路を含む。セラミック多孔質プラグは、ガス流路内に配置されており、セラミック体に焼結されている。温度制御ベースは、接着剤層によってセラミック体の底面に固定されている。温度制御ベースは、セラミック体内に形成されたガス流路と整列されたガス供給孔を含む。整列されたガス供給孔及びガス流路は、セラミック体の支持面に裏面ガスを流すように構成されている。
【0009】
[0009]さらに別の例では、静電チャックを製造するための方法が提供される。この方法は、セラミック多孔質プラグをセラミック構造体内に形成された孔内に少なくとも部分的に配置すること(孔は流体通路となるように構成される);及びセラミック構造体とセラミック多孔質プラグとを焼結して、その間にセラミック同士の接合を形成することを含む。
【0010】
[0010]一実施例では、セラミック構造体は、静電チャックのセラミック体である。他の例では、セラミック構造体は、プレート、シールド、ライナ、本体、フィルタ、容器又はガス分配プレートなどの構造体であってもよい。
【0011】
[0011]本開示の上記の特徴を詳しく理解できるように、上記で簡単に要約された実装形態のより詳細な説明が、実装形態を参照することによって得られる。一部の実施態様は、添付の図面に示されている。しかし、本開示は他の等しく有効な実装形態も許容し得るため、添付の図面は、この開示の典型的な実装形態のみを示しており、したがって、本発明の範囲を限定すると見なすべきではないことに、留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012]本開示の1つ又は複数の実装形態による、共焼結多孔質プラグを有する基板支持アセンブリを含む処理チャンバの概略図である。
図2】[0013]本開示の1つ又は複数の実装形態による、静電チャックのセラミック体と共焼結された多孔質プラグを有する基板支持アセンブリの概略断面図である。
図3】本開示の1つ又は複数の実装形態による、図2の静電チャックの部分断面分解図である。
図4】[0015]本開示の1つ又は複数の実装形態による、多孔質プラグと共に焼結された静電チャックの一部の断面図である。
図5】[0016]本開示の1つ又は複数の実装形態による、多孔質プラグと共に焼結された静電チャックの一部の断面図である。
図6】[0017]本開示の1つ又は複数の実装形態による、基板支持アセンブリの温度制御ベースと嵌合している多孔質プラグと共に焼結された静電チャックを説明する基板支持アセンブリの一部の断面図である。
図7】[0018]本開示の1つ又は複数の実装形態による、共焼結多孔質プラグを有する静電チャックを形成する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0019]理解を容易にするために、可能な場合には、複数の図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。一実装形態の要素及び特徴は、さらなる記載がなくとも、他の実装形態に有利に組み込まれ得ると想定される。
【0014】
[0020]図面に示す詳細、スケール、寸法、角度、及びその他の特徴の多くは、特定の実装形態の例示に過ぎない。したがって、他の実装形態は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の詳細、構成要素、寸法、角度、及び特徴を有し得る。さらに、本開示のさらなる実装形態は、以下に記載された詳細のうちのいくつかがなくても、実施可能である。
【0015】
[0021]以下の開示は、セラミック多孔質プラグがセラミック同士の接合によって固定されたセラミック体を有する静電チャックについて記載している。また、それを形成するための方法についても説明する。セラミック体とセラミック多孔質プラグとの間のセラミック同士の接合により、セラミック多孔質プラグをセラミック体の裏面ガス流路に固定するための接合材料の使用が不要になる。その結果、静電チャック上で処理される基板の汚染及びチャックの故障モードが減少し、チャックの耐用年数が延びる。このように、セラミック多孔質プラグをセラミック体にセラミック同士の接合することで、チャック間の性能均一性が大幅に向上した、堅牢で信頼性の高い静電チャックが実現する。これらの利点により、所有コストが大幅に削減されるとともに、静電チャックの使用に伴う粒子汚染の減少と平均サービス間隔の延長により、生産歩留まりと生産能力が相乗的に向上する。
【0016】
[0022]ここで図1を見てみると、基板支持アセンブリ110を含む処理チャンバ100の概略図が、本開示の1つ又は複数の実装形態によって説明されている。基板支持アセンブリ110は、温度制御ベース114上に配置された静電チャック112を含む。静電チャック112は、後述するセラミック同士の接合を用いて裏面ガス流路に固定されたセラミック多孔質プラグを有し、これにより上述の利点が得られる。ここで追加的に述べたように、セラミック多孔質プラグは、セラミック同士の接合を用いて、他の種類のセラミック構造体の流体通路に代替的に固定され得る。
【0017】
[0023]処理チャンバ100は、処理空間104を画定するチャンバ本体102を含む。基板支持アセンブリ110は、処理空間104内に位置決めされる。チャンバ本体102は、天井106、底壁107、及び1つ又は複数のチャンバ壁108を含む。天井106は、誘電材料で構成され得る。
【0018】
[0024]基板支持アセンブリ110は、概して、温度制御ベース114に結合されたシャフト116によって、処理チャンバ100の底壁107の上方に支持される。基板支持アセンブリ110は、シャフト116に留められており、基板支持アセンブリ110をシャフト116から取り外し、改修し、再びシャフト116に留めることができる。シャフト116は、温度制御ベース114に封止され、そこに配置された様々な導管及び電気リード線を処理チャンバ100内の処理環境から隔離する。あるいは、静電チャック112及び温度制御ベース114は、接地プレート又はシャーシに取り付けられた絶縁プレート上に配置されることもある。さらに、接地プレートは、天井106、底壁107、及び1つ又は複数のチャンバ壁108のうちの1つ又は複数に取り付けられてもよい。
【0019】
[0025]静電チャック112は概して円形であるが、他の形状を含んで円形でない基板に対応し得る。例えば、静電チャック112は、フラットパネルディスプレイ用ガラスなどのディスプレイガラスの処理に使用される場合、正方形又は長方形の基板を含み得る。静電チャック112は、基板、例えば基板122、例えば半導体基板を支持するための基板支持面120を含む。基板122の温度は、静電チャック112の温度を制御することにより制御される。温度制御ベース114は、温度制御ベース114の上面に固定された静電チャック112を加熱及び/又は冷却するために利用される加熱及び/又は冷却要素を含む。一例では、温度制御ベース114は、熱が静電チャック112に伝達され又は静電チャック112から引き離されることにより、静電チャック112の温度をその上に位置決めされた基板122とともに制御し得るような、熱伝達流体を流すための抵抗加熱器及び/又は導管を含み得る。静電チャック112と基板122との間の熱伝達を促進するために、ガス源124によって、基板122と静電チャック112の基板支持面120との間に画定された間隙空間に裏面ガス(例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン又は他のガス)が提供され得る。裏面ガスは、基板122と基板支持アセンブリ110との間の熱伝達を促進する熱伝達媒体を提供するため、処理中、洗浄中、又はその他の所望の場合の基板122の温度制御を強化する。
【0020】
[0026]静電チャック112は、1つ又は複数のヒータを含み得る。例えば、ヒータは抵抗加熱器などであり得る。静電チャック112は、電源125に結合され得る1つ又は複数の電極を含む。静電チャック112の電極の少なくとも1つは、基板122を静電チャック112の基板支持面120に固定する静電気力を発生させるために利用される。静電チャック112内に配置された任意の他の電極は、プラズマ制御、洗浄、又は他の目的のために利用され得る。
【0021】
[0027]処理チャンバ100は、少なくとも誘導コイルアンテナセグメント130Aと導電コイルアンテナセグメント130Bとをさらに含み、両方とも天井106の外側に位置決めされている。誘導コイルアンテナセグメント130A及び導電コイルアンテナセグメント130Bはそれぞれ、RFシグナルを生成する高周波(RF)源132に結合されている。RF源132は、整合ネットワーク134を介して誘導コイルアンテナセグメント130A及び導電コイルアンテナセグメント130Bに結合されている。基板支持アセンブリ110は、RFシグナルを生成するRF源136にも結合されている。RF源136は、整合ネットワーク138を介して基板支持アセンブリ110に結合されている。1つ又は複数のチャンバ壁108は導電性で、電気接地140に接続され得る。
【0022】
[0028]処理チャンバ100の処理空間104内の圧力は、処理チャンバ100と真空ポンプ144との間にあるスロットルバルブ142を使用して制御される。1つ又は複数のチャンバ壁108の表面の温度は、処理チャンバ100の1つ又は複数のチャンバ壁108に位置する液体含有導管(図示せず)を使用して制御される。
【0023】
[0029]システムコントローラ206は、処理チャンバ100の様々な構成要素に連結され得、基板処理工程の制御を容易にする。システムコントローラ150は、メモリ152、中央処理装置(CPU)154、及びサポート回路(又はI/O)156を含む。CPUに命令するためのソフトウェア命令及びデータが、コード化されてメモリに格納され得る。システムコントローラ150は、例えばシステムバスを介して処理チャンバ100の1つ又は複数の構成要素と通信し得る。システムコントローラ150によって読み取り可能なプログラム(又はコンピュータ命令)は、基板上でどのタスクが実行可能であるかを決定する。いくつかの態様では、プログラムは、システムコントローラ150によって読み取り可能なソフトウェアである。単一のシステムコントローラ150が示されているが、複数のシステムコントローラを本明細書で説明する態様で使用できることを理解されたい。
【0024】
[0030]1つの動作の一例では、基板122は、基板支持アセンブリ110の基板支持面120上に置かれる。基板122と静電チャック112の基板支持面120との間には、処理中の基板122の温度制御を強化するための裏面ガスが提供される。ガス状成分は、ガスパネル160から入口ポート162を通して処理チャンバ100に供給され、処理チャンバ100の処理空間104内でガス状混合物を形成する。処理空間104内のガス状混合物は、RF源132、136からそれぞれ誘導コイルアンテナセグメント130A、導電性コイルアンテナセグメント130Bに、及び基板支持アセンブリ110にRF電力を印加することによって、処理チャンバ100内でプラズマに点火される。さらに、化学反応性イオンがプラズマから放出され、基板122に衝突することにより、基板表面から露出した材料が除去される。
【0025】
[0031]上記で詳述した例示的な処理チャンバ100は誘導結合エッチ処理チャンバとして図示されているが、処理チャンバ100は、セラミック体内の多孔質プラグのセラミック同士の接合の使用が所望される別の種類のエッチ処理チャンバ、化学気相堆積チャンバ、物理気相堆積チャンバ、イオン注入チャンバ、又は他の半導体、フラットパネル、又は同様の処理チャンバとして構成されてもよい。
【0026】
[0032]図2は、接着剤を使用せずに静電チャック112のセラミック体204に固定されたセラミック多孔質プラグ202を有する基板支持アセンブリ110の部分断面図である。静電チャック112のセラミック体204は、セラミック材料、例えばアルミナ、窒化アルミニウム又はその他の好適な材料から製造される。例えば、静電チャック112のセラミック体204は、低抵抗率のセラミック材料、例えば、約1×E~約1×E11Ω・cmの間の抵抗率を有する材料から製造され得る。低抵抗率材料の例には、酸化チタン又は酸化クロムをドープしたアルミナ、ドープした酸化アルミニウム、ドープした窒化ホウ素などのセラミックが含まれる。同等の抵抗率の他の材料、例えば窒化アルミニウムも使用され得る。比較的低い抵抗率を有するこのようなセラミック材料は、概して、セラミック体204内に埋め込まれたチャック電極218に電力が印加されると、基板と静電チャック112との間のジョンセン・ラーベック引力を促進する。あるいは、セラミック体204は、1×E11Ω・cm以上の抵抗率を有するセラミック材料を含み得る。さらに、静電チャック112のセラミック体204は、酸化アルミニウムから製造され得る。酸化アルミニウムは、高い抵抗率を有し、クーロンモードで使用され得る。
【0027】
[0033]セラミック体204は、セラミックの固体の連続体を形成するために一緒に焼結されるグリーンシート又は層から形成される。図2に描かれた例では、破線は、焼結前に一緒に積層される3つの層212、214、216を示している。セラミック体204は任意の数の所望の層から形成され得るため、層の数は単に例示のためのものである。チャック電極218(及び存在する他の電極及びヒータ)は、焼結前に、例えば層214、216の層間に配置され、焼結後、チャック電極218がセラミック体204を含むセラミックの固体塊に埋め込まれるようにする。
【0028】
[0034]チャック電極218は、銅、グラファイト、タングステン、モリブデンなどの導電性材料から製造される。電極構造体の様々な実装形態には、一対の共平面D型電極、共平面インターデジタル電極、複数の共軸環状電極、単数の円形電極、又は他の構造体が含まれるが、これらに限定されない。チャック電極218は、基板支持アセンブリ110に配置されたフィードスルー220によって電源125に結合されている。電源125は、電極218を正又は負の電圧で駆動し得る。例えば、電源125は、電極218を約-1000ボルト又は約2500ボルトの電圧で駆動し得る。あるいは、他の負電圧又は他の正電圧を利用することもできる。
【0029】
[0035]いくつかの例では、層212、214、216のそれぞれは、同じ種類のセラミック材料で構成され得る。例えば、層212、214、216のすべては、同じ粉末サイズを有するセラミック粉末から形成されてもよく、これにより、概して、焼結後の層212、214、216全体にわたって均一な粒径が得られる。別の例では、層212、214、216の1つ又は複数は、異なる種類のセラミック材料で構成されていてもよい。例えば、最上層216は、あるサイズの粉末を有するセラミック粉末から形成されてもよく、一方、最下層212は、異なるサイズの粉末を有するセラミック粉末から形成されてもよく、これは、概して、焼結後の異なる領域(すなわち、層212、214、216から形成される)において異なる粒径をもたらす。
【0030】
[0036]セラミック体204はまた、複数の裏面ガス流路206を含む。裏面ガス流路206は、静電チャック112の基板支持面120に対して開口しているため、上述のように、基板と静電チャックとの間に裏面ガスを供給して熱伝達を高めることができる。静電チャック112を通る各裏面ガスチャネルを形成する裏面ガス流路206の1つ又は複数は、セラミック体204の底面238内に形成された孔208を含む。孔208は、セラミック多孔質プラグ202の少なくとも一部を受容する大きさであるため、流路206、プラグ202及び孔208を介して裏面ガス供給チャネルが形成され、基板の下方の領域で基板支持面120に裏面ガスを提供して静電チャック112と基板との間の熱伝達を高めることができるようになっている。流路206と孔208との間の移行部は、セラミック多孔質プラグ202が孔208内に確実に配置されるための段差210を形成する。セラミックプラグ202の孔208と断面は典型的には円形であるが、任意の相補的な形状が利用されてもよい。例えば、セラミックプラグ202は、孔208の正方形型の嵌合形状に適合する正方形のプロファイルを有してもよい。さらに、図2には裏面ガス供給チャネルが1つだけ図示されているが、同様に構成された複数の裏面ガス供給チャネルが静電チャック112の基板支持面120全体に分布していることが想定される。
【0031】
[0037]セラミック多孔質プラグ202は、セラミック-セラミックの接合によって孔208内に固定される。すなわち、セラミック多孔質プラグ202の外径面は、接着剤を使用することなく、焼結プロセスを用いてセラミック体204内に形成された孔208の内径に直接接合される。例えば、焼結プロセスによって作成されるセラミック同士の接合は、セラミック多孔質プラグ202のセラミック材料とセラミック体204のセラミック材料とを融合させて、プラグ202及び本体204の材料を溶融させることなく、圧力と熱との組み合わせを用いて特異な固体塊を形成する。
【0032】
[0038]多孔質プラグ202は、セラミック材料、例えばアルミナ、窒化アルミニウム又はその他の好適な材料から製造される。セラミック多孔質プラグ202は、セラミック体204の製造に使用されたのと同じ種類の材料から製造され得る。セラミック多孔質プラグ202は、同じ粉末サイズを有するセラミック粉末から全体が形成されてもよく、これは概してプラグ202全体にわたって均一な粒径をもたらす。いくつかの例では、セラミック多孔質プラグ202は、プラグ202の異なる領域に異なる種類のセラミック材料を使用して形成され得る。例えば、セラミック多孔質プラグ202は、孔208の段差210に隣接する上部領域222と、セラミック体204の底面238に隣接する下部領域224とを含み得る。粉末サイズは、領域222、224のそれぞれで異なっていてもよく、その結果、領域222、224のそれぞれでセラミック材料の粒径が異なる。領域222、224のそれぞれの粉末サイズは、セラミック体204を形成する層212、214、216の1つ又は複数に利用される粉末サイズと同じであっても異なっていてもよい。この結果、プラグ202の一方又は両方の領域222、224の粒径は、セラミック体204の層212、214、216の1つ又は複数の粒径とは異なる。一例では、プラグ202の一方又は両方の領域222、224の粒径は、セラミック体204の層212、214、216の少なくとも1つ以上又はすべての粒径よりも大きい。
【0033】
[0039]セラミック体204内に形成された孔208は、温度制御ベース114を通って形成されたガス供給孔230と整列する。ガス供給孔230は、ヘリウム、窒素、アルゴン又は他の適切なガスなどの裏面ガスを提供するガス源124に結合されている。
【0034】
[0040]静電チャック112を温度制御ベース114に接合する接着層226は、裏面ガスがベース114内に形成されたガス供給孔230からチャック112内に形成された流路206に流れることを可能にする間隙228を含む。接着層226は、アクリル系又はシリコン系接着剤、エポキシ、ネオプレン系接着剤、透明アクリル系接着剤のような光学的に透明な接着剤、又は他の適切な接着材料であり得る。
【0035】
[0041]温度制御ベース114は、概して、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属材料や、その他の適切な材料から製造される。さらに、温度制御ベース114は、抵抗加熱器、熱電装置、又は熱伝達流体を流すための導管などの、1つ又は複数の熱伝達要素232を含む。図2に示す例では、熱伝達要素232は、熱伝達流体源236から提供される熱伝達流体を流すためのチャネルの形態である。熱伝達流体源236は、導管234によってチャネル(例えば、熱伝達要素232)に結合されている。
【0036】
[0042]セラミック多孔質プラグ202の説明をさらに進めると、多孔質プラグ202は、多孔質構造中の細孔が相互に連通して流体が多孔質プラグ202を通って流れることを可能にすることを意味する開孔構造を有し得る。いくつかの実装形態では、開孔構造のセルの半分超が相互接続されている。例えば、多孔質プラグ202は、温度制御ベース114を通って形成されたガス供給孔230から静電チャック112の基板支持面120に加圧ガスが流れるための経路を提供する。セラミック多孔質プラグ202を通ってガスが流れることを可能にする通路及び/又は細孔は、多孔質プラグ202を含まない設計と比較して、静電チャック112と温度制御ベース114との間に画定される接着間隙228においてプラズマが発火する確率を低減するような大きさにされる。一例では、セラミック多孔質プラグ202は、約30パーセントから約80パーセントの多孔率を有し得る。あるいは、多孔質プラグは、30%未満又は80%超の多孔率を有し得る。
【0037】
[0043]多孔質プラグ202は、任意の適切な形を有し得る。いくつかの実装形態では、多孔質プラグ202は円筒形を有する。他の適切な形には、T字型、テーパー型、長方形型などがある。
【0038】
[0044]上述のように、多孔質プラグ202とセラミック体204との間のセラミック同士の接合は、接着剤を使用せずにプラグ202をセラミック体204に固定することを可能にする。有利なことに、セラミック体204と共焼結されたプラグ202は、処理ガスからの浸食に非常に強い特異な構造を形成し、耐用年数が著しく長く、多孔質プラグを固定するために接着剤を利用する従来の静電チャックと比較して、処理汚染物質となり生産収率を低下させる可能性のある粒子を排出する可能性がはるかに低い。
【0039】
[0045]図3は、本開示112の1つ又は複数の実装形態による、図2の静電チャック112の一部の部分断面分解図である。図3の分解図では、セラミック多孔質プラグ202は、静電チャック112のセラミック体204の底面238内に形成された孔208に挿入される前の状態で図示されている。一例では、セラミック多孔質プラグ202は、完全に形成され、焼結されて、セラミックの固形体を形成し得る。挿入後、セラミック多孔質プラグ202とセラミック体204は、一緒に焼結されて、セラミックの固形体を形成する。
【0040】
[0046]別の例では、セラミック多孔質プラグ202は、静電チャック112のセラミック体204の孔208に挿入する前に部分的に焼結され得る。挿入後、セラミック多孔質プラグ202とセラミック体204は、一緒に焼結されて、セラミックの固形体を形成する。
【0041】
[0047]さらに別の例では、セラミック多孔質プラグ202は、静電チャック112のセラミック体204の孔208に挿入する前は完全にグリーンな状態であり得る。挿入後、セラミック多孔質プラグ202とセラミック体204は、一緒に焼結されて、セラミックの固形体を形成する。
【0042】
[0048]図3に示すように、セラミック多孔質プラグ202は、上面302、底面306及び側壁304を含む。側壁304は、セラミック多孔質プラグ202の外径であり得る。セラミック多孔質プラグ202の断面プロファイルが円形でない実装形態では、1つ又は複数の側壁304は、プラグ202の上面302及び底面306を接続するプラグ202の外周面を簡潔に確定し、セラミック体204内に形成された相補的な形の孔208の側壁と嵌合し、一緒に焼結される。
【0043】
[0049]図4は、本開示の1つ又は複数の実装形態による、セラミック多孔質プラグ202と共に焼結された静電チャック112の一部の断面図である。図4に示す例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック体204の底面238と実質的に同一平面上にある。セラミック多孔質プラグ202の底面306は、任意の適切な技術によってセラミック体204の底面238と同一平面上に作製され得る。一例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック体204の底面238と共平面に研磨される。
【0044】
[0050]図5は、本開示の別の実装形態による、セラミック多孔質プラグ202と共焼結されたセラミック体204の一部の断面図である。図5に示す例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック体204の底面238から凹んでいる。セラミック多孔質プラグ202の底面306は、任意の適切な技術によってセラミック体204の底面238から凹んでいてもよい。一例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック体204の底面238の下方に機械加工される。別の例では、セラミック多孔質プラグ202の高さは、セラミック体204内に形成された孔208の深さよりも小さい。
【0045】
[0051]図6は、本開示の別の実装形態による、セラミック多孔質プラグ202と共に焼結された静電チャック112を説明する基板支持アセンブリ110の一部の断面図である。図6では、セラミック多孔質プラグ202は、セラミック体204の底面238から突出している。例えば、セラミック多孔質プラグ202は、セラミック体204内に形成された孔208の深さよりも大きい高さを有し得る。
【0046】
[0052]図6に示す例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック体204の底面238から、接着層226を遮蔽するのに十分な距離、突出している。このようにして、接着剤層226は、多孔質プラグ202を通過し得る処理ガス又は他のガスにさらされないように遮蔽される(すなわち、実質的に防止される)。一例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、底面306が温度制御ベース114の上面240と実質的に同一平面上にあるか又はその下に延びるように、セラミック体204の底面238から距離をおいて突出している。
【0047】
[0053]図6に示す例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、温度制御ベース114の上面240の凹部602内に延びる。ガス供給孔230は、裏面ガスがガス供給孔230を通ってプラグ202を通り、裏面ガス流路206内に容易に流れることができるように、凹部602で終端している。セラミック多孔質プラグ202が接着層226内に形成された間隙228を通って凹部602内に延びるため、セラミック多孔質プラグ202は、ガス供給孔230と裏面ガス流路206との間を流れるガスから接着層226を効果的に遮蔽する。
【0048】
[0054]図7は、本開示の1つ又は複数の実装形態202による、多孔質プラグ202と共に焼結されたセラミック構造体を形成する方法700のフロー図である。方法700は、セラミック多孔質プラグ202をセラミック構造体と共に焼結して単一の焼成セラミック体を形成することを説明しているが、方法700は、静電チャック112を形成するのに特に有利である。方法700は、セラミック多孔質プラグ202と静電チャック以外のセラミック構造体とを接合して、セラミック構造体内の流路と一体化した多孔質プラグを有する単一の焼成セラミック体を形成するために実施され得る。セラミック構造体のいくつかの非限定的な例には、プレート、シールド、ライナ、本体、フィルタ、容器又はガス分配プレートなどが含まれる。
【0049】
[0055]方法700は、セラミック多孔質プラグ202をセラミック構造体内に形成された孔208内に少なくとも部分的に配置することによって動作702で開始する。一例では、孔208は、焼成セラミック構造体の流体通路となるように構成されている。
【0050】
[0056]静電チャック112を形成するのに利用される方法700の特定の実装形態は、セラミック多孔質プラグ202をセラミック材料のグリーンシート内に形成された孔208内に少なくとも部分的に配置することを含む。一例では、孔208は、静電チャック112の裏面ガス流路となるように構成されている。一例では、孔208は、別の種類のセラミック基板内の流路となるように構成されている。
【0051】
[0057]セラミック多孔質プラグ202は、動作702でセラミック体204の孔208内に配置される前に完全に焼結される。あるいは、セラミック多孔質プラグ202は、動作702で孔208内に配置される前に、部分的に焼結されてもよく又は完全に焼結されなくてもよい。
【0052】
[0058]同様に、セラミック体204は、動作702で孔208内にセラミック多孔質プラグ202を受容する前に、部分的に焼結されてもよく又は完全に焼結されなくてもよい。あるいは、セラミック多孔質プラグ202は、動作702で孔208内にセラミック多孔質プラグ202を受容する前に、完全に焼結されてもよい。いくつかの例では、動作702では、未焼結セラミック多孔質プラグ202が、未焼結、部分焼結、又は完全焼結セラミック体204の孔208内に配置される。いくつかの例では、動作702では、部分焼結セラミック多孔質プラグ202が、未焼結、部分焼結、又は完全焼結セラミック体204の孔208内に配置される。さらに他の例では、動作702では、完全焼結セラミック多孔質プラグ202が、未焼結又は部分焼結セラミック体204の孔208内に配置される。
【0053】
[0059]動作702では、セラミック多孔質プラグ202の底面306がセラミック体204の底面238と同一平面になるように、又はセラミック体204の底面238から凹むように、セラミック多孔質プラグ202は孔208内に完全に配置され得る。あるいは、セラミック多孔質プラグ202の底面306がセラミック体204の底面238から突出するように、セラミック多孔質プラグ202は孔208内に配置され得る。いくつかの例では、セラミック多孔質プラグ202の底面306は、セラミック多孔質プラグ202がセラミック体204の底面238内に形成された凹部602と嵌合するほど十分に突出し得る。
【0054】
[0060]セラミック多孔質プラグ202及びセラミック体204の一方又は両方は、異なる種類のセラミック材料を含み得る。例えば、セラミック多孔質プラグ202及びセラミック体204のいずれか一方又は両方は、上述したように、異なるサイズの粉末及び又は異なる種類のセラミック材料で製造され得る。
【0055】
[0061]方法700の動作704では、多孔質プラグ202のセラミック材料及びセラミック構造体は一緒に焼結されて、その間にセラミック同士の接合が形成される。動作704では、多孔質プラグ202のセラミック材料及びセラミック構造体は一緒に焼結されて、焼成セラミックの連続した固体が形成される。
【0056】
[0062]静電チャック112を形成するために利用される動作704は、多孔質プラグ202のセラミック材料及びセラミック体204を一緒に焼結して、それらの間にセラミック同士の接合を形成することが含まれる。動作704では、多孔質プラグ202のセラミック材料及びセラミック体204は一緒に焼結されて、セラミックの連続した固体が形成される。
【0057】
[0063]静電チャック及びそれを形成するための方法については上記で説明されており、この方法では、セラミック同士の接合を利用して、静電チャックのセラミック体に多孔質プラグを固定するための接着剤が不要になる。静電チャックの多孔質プラグ及び体が特異なセラミック体となるため、チャックの故障モードが減少し、チャックの耐用年数が延びる。さらに、プラグをチャック体に固定する接着剤がないため、従来の設計に比べて汚染物質の量が大幅に減少し、生産歩留まりが有利に向上する。このように、セラミック多孔質プラグをセラミック体にセラミック同士の接合することで、チャック間の性能均一性が大幅に向上した、堅牢で信頼性の高い静電チャックが実現する。これらの利点により、所有コストが大幅に削減されるとともに、静電チャックの使用に伴う粒子汚染の減少と平均サービス間隔の延長により、生産歩留まりと生産能力が相乗的に向上する。
【0058】
[0064]以上の記述は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱せずに本開示の他の実施形態及びさらなる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。上述した概要及び具体的な実施形態から自明であるように、本開示の形態が図示され、説明されているが、本開示の本質及び範囲から逸脱することなく、様々な改変が行われ得る。したがって、図示され、説明されている本開示の形態によって本開示を限定することは意図されていない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】