特表-18122970IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2018-122970吸収性物品に係るシート状部材の製造方法、及び製造装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年7月5日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】吸収性物品に係るシート状部材の製造方法、及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   A61F13/15 311Z
   A61F13/15 355A
   A61F13/15 355B
   A61F13/15 393
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
【出願番号】特願2017-519352(P2017-519352)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年12月27日
(11)【特許番号】特許第6171120号(P6171120)
(45)【特許公報発行日】2017年7月26日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】二宮 彰秀
(72)【発明者】
【氏名】冨岡 正治
(72)【発明者】
【氏名】野間 真二
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200BA12
3B200CA03
3B200CA06
3B200EA11
3B200EA12
3B200EA23
3B200EA24
3B200EA27
(57)【要約】
搬送方向に連続するシート状部材の連続体が有する一対の対向面同士の間に、弾性部材の連続体(35a)を介挿後に、同連続体を切断して、弾性部材(35)が取り付けられたシート状部材を製造する方法である。伸長状態の弾性部材の連続体を前記対向面に接着剤(BD)で固定する固定工程と、一対の対向面同士を接合する接合部(j)を形成する形成工程と、前記シート状部材の連続体及び弾性部材の連続体を切断することで、前記シート状部材及び弾性部材を生成する切断工程と、を有する。固定工程では、弾性部材の連続体において弾性部材の端部(35e)となる部分(35ae)を、前記対向面に接着剤で固定する。形成工程では、接合部を、CD方向において弾性部材の連続体の両側に形成する。切断工程では、切断に伴いCD方向に拡大しようとする弾性部材を、両側の接合部同士でCD方向に挟圧してシート状部材に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する方法であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定する固定工程と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成工程と、
前記固定工程及び前記接合部形成工程の後で、前記シート状部材の連続体及び前記弾性部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材及び前記弾性部材を生成する切断工程と、を有し、
前記固定工程では、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定し、
前記接合部形成工程では、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断工程では、前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記一対の対向面同士を溶着する溶着部を、前記搬送方向において前記切断対象位置の両側にそれぞれ形成する溶着工程を有し、
前記接着剤は、少なくとも前記弾性部材の連続体及び前記一対の対向面の何れかに所定の塗布領域で塗布されており、
前記両側の前記溶着部のうちの前記搬送方向の下流側に位置する溶着部を下流側溶着部とした場合に、
前記塗布領域における前記搬送方向の下流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも下流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも下流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項4】
請求項2に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端と上流端との間に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端と前記切断対象位置との間に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項6】
請求項2に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記切断対象位置よりも前記搬送方向の上流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記一対の対向面同士を溶着する溶着部を、前記搬送方向において前記切断対象位置の両側にそれぞれ形成する溶着工程を有し、
前記接着剤は、少なくとも前記弾性部材の連続体及び前記一対の対向面の何れかに所定の塗布領域で塗布されており、
前記両側の前記溶着部のうちの前記搬送方向の下流側の溶着部を下流側溶着部とした場合に、
前記塗布領域における前記搬送方向の下流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも上流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端よりも下流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項9】
請求項7に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端と前記切断対象位置との間に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項10】
請求項7に記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記切断対象位置よりも前記搬送方向の上流側に位置していることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項11】
請求項4乃至10の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記搬送方向及び前記CD方向の両者と直交する厚さ方向から前記シート状部材の連続体を見た場合に、前記塗布領域に重なるように前記溶着部が設けられることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項12】
請求項2乃至11の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記搬送方向及び前記CD方向の両者と直交する厚さ方向から前記シート状部材の連続体を見た場合に、前記塗布領域に重なるように、前記接合部のうちの少なくとも1つの接合部が設けられることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れかに記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
複数の前記弾性部材の連続体が、それぞれ、前記CD方向に隣り合う前記弾性部材の連続体との間に間隔をあけて並んで配されており、
前記固定工程では、前記複数の前記弾性部材の連続体のそれぞれに対して、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定し、
前記接合部形成工程では、前記複数の前記弾性部材の連続体のそれぞれに対応させて前記接合部を形成し、
前記複数の前記弾性部材の連続体のうち1つの弾性部材の連続体を第1弾性部材の連続体とし、別の1つの弾性部材の連続体を第2弾性部材の連続体とした場合に、
前記伸長した状態での前記第1弾性部材の連続体の張力(N)は、前記伸長した状態での前記第2弾性部材の連続体の張力(N)より大きく、
前記第1弾性部材の連続体の前記塗布領域の前記搬送方向の長さは、前記第2弾性部材の連続体の前記塗布領域の前記搬送方向の長さよりも長いことを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法。
【請求項14】
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する装置であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定すべく、当該接着剤を流出する接着剤塗布装置と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成装置と、
前記接着剤塗布装置及び前記接合部形成装置よりも前記搬送方向の下流側の位置で、前記シート状部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材を生成する切断装置と、を有し、
前記接着剤塗布装置は、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定すべく前記接着剤を流出し、
前記接合部形成装置は、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断装置による前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法、及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、尿などの排泄物を吸収する吸収性物品の一例として使い捨ておむつがある。そして、かかるおむつの製造には、ホットメルト接着剤等の接着剤で弾性部材が取り付けられて伸縮性が付与されたシート状部材が使用される。
しかし、接着剤で弾性部材を取り付けると、弾性部材の外周面に存在する当該接着剤の硬化に起因して弾性部材の弾性、つまり伸縮性が阻害されたり、シート状部材の柔軟性が阻害される恐れがある。そのため、最近では、接着剤を使用せずに弾性部材をシート状部材に取り付けることが検討されており、その方法の一例として、特許文献1には次のような方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3212615号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先ず、図1Aの概略平面図に示すように、搬送方向に連続するシート状部材の連続体31a’において互いに対向する一対の対向面同士の間に搬送方向に連続する弾性部材の連続体35a’を搬送方向に伸長した状態で介挿する。
【0005】
次に、一対の対向面同士を接合する接合部j’を搬送方向に間隔をあけて複数形成するが、このとき、当該接合部j’を、搬送方向と交差するCD方向において弾性部材の連続体35a’の両側の位置にそれぞれ形成するようにする。
【0006】
そうしたら、シート状部材の連続体31a’を、同連続体31a’における搬送方向の切断対象位置PC’で切断することにより、図1Bに示すように弾性部材35’が取り付けられた単票状のシート状部材31’が生成される。すなわち、この切断に基づいて、切断された弾性部材35’が搬送方向に収縮しつつCD方向に拡大しようとするが、ここで、当該弾性部材35’のCD方向の拡大が、CD方向の両側に位置する接合部j’,j’同士に規制されて、これにより、これら接合部j’,j’で弾性部材35’は、実質的にCD方向に挟圧された状態となる。そして、その結果、当該弾性部材35’がシート状部材31’に取り付けられた状態となる。
【0007】
しかし、かかる弾性部材35’は、上記のような接合部j’,j’同士の挟圧のみに概ね基づいて、シート状部材31’に取り付けられている。そして、かかる挟圧による取り付け強度は、接着剤での取り付け強度よりも小さい。そのため、図1Bの弾性部材35’における搬送方向の端部35e’が、接合部j’,j’同士から外れ易く、その結果、当該端部35e’まで安定した伸縮性をシート状部材31’に付与することが困難であった。
【0008】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、弾性部材の搬送方向の端部が、シート状部材から外れることを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための主たる発明は、
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する方法であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定する固定工程と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成工程と、
前記固定工程及び前記接合部形成工程の後で、前記シート状部材の連続体及び前記弾性部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材及び前記弾性部材を生成する切断工程と、を有し、
前記固定工程では、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定し、
前記接合部形成工程では、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断工程では、前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法である。
また、
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する装置であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定すべく、当該接着剤を流出する接着剤塗布装置と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成装置と、
前記接着剤塗布装置及び前記接合部形成装置よりも前記搬送方向の下流側の位置で、前記シート状部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材を生成する切断装置と、を有し、
前記接着剤塗布装置は、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定すべく前記接着剤を流出し、
前記接合部形成装置は、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断装置による前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、弾性部材の搬送方向の端部が、シート状部材から外れることを抑制可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1A及び図1Bは、接着剤を用いずに弾性部材35’をシート状部材31’に取り付ける方法の説明図である。
図2】吸収性物品の一例としての3ピースタイプのおむつ1の概略斜視図である。
図3】展開状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。
図4図3中のIVa−IVa断面図、及びIVb−IVb断面図である。
図5】展開状態の腹側帯部材31を非肌側から見た概略平面図である。
図6図6A及び図6Bは、溶着部jが奏する糸ゴム35(45)の取り付け機能の説明図である。
図7】製造ラインでおむつ1が製造される様子を一部斜視で示す概略平面図である。
図8図8A図8B、及び図8Cは、それぞれ、図7中のA部の概略拡大図、B部の概略拡大図、及びC部の概略拡大図である。
図9A】糸ゴム35(45)の端部35e(45e)を固定するための接着剤BDの塗布領域ABDのバリエーションの一例の説明図である。
図9B】同バリエーションの一例の説明図である。
図9C】同バリエーションの一例の説明図である。
図9D】同バリエーションの一例の説明図である。
図10A】同バリエーションの一例の説明図である。
図10B】同バリエーションの一例の説明図である。
図10C】同バリエーションの一例の説明図である。
図11】塗布領域ABDに重なるように下流側サイドシール部SSdの溶着部SSkが設けられた例の説明図である。
図12】塗布領域ABDに重なるように溶着部対jPを追設した例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する方法であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定する固定工程と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成工程と、
前記固定工程及び前記接合部形成工程の後で、前記シート状部材の連続体及び前記弾性部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材及び前記弾性部材を生成する切断工程と、を有し、
前記固定工程では、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定し、
前記接合部形成工程では、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断工程では、前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造方法である。
【0013】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、弾性部材の搬送方向の端部は、接着剤でシート状部材に強固に固定されている。よって、当該端部がシート状部材から外れてしまうことを抑制可能となる。
【0014】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記一対の対向面同士を溶着する溶着部を、前記搬送方向において前記切断対象位置の両側にそれぞれ形成する溶着工程を有し、
前記接着剤は、少なくとも前記弾性部材の連続体及び前記一対の対向面の何れかに所定の塗布領域で塗布されており、
前記両側の前記溶着部のうちの前記搬送方向の下流側に位置する溶着部を下流側溶着部とした場合に、
前記塗布領域における前記搬送方向の下流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも下流側に位置しているのが望ましい。
【0015】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における下流端は、上記下流側溶着部における下流端よりも下流側に位置している。よって、当該塗布領域における下流端が、上記下流側溶着部よりも上流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となって、結果、当該端部が、シート状部材から外れることを確実に抑制可能となる。
【0016】
かかる記載の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも下流側に位置しているのが望ましい。
【0017】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記下流側溶着部における下流端よりも下流側に位置している。よって、当該塗布領域における上流端が、上記下流側溶着部における下流端よりも上流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に小さくすることができる。そして、これにより、塗布領域が大きい場合に起こり得る不具合、すなわち、接着剤の硬化起因で弾性部材の伸縮性が損なわれたりシート状部材の柔らかさが損なわれるという不具合を防止可能となる。
【0018】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端と上流端との間に位置しているのが望ましい。
【0019】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記下流側溶着部における下流端と上流端との間に位置している。よって、当該塗布領域における上流端が、上記下流側溶着部における下流端よりも下流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となって、結果、当該端部が、シート状部材から外れることを確実に抑制可能となる。
【0020】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端と前記切断対象位置との間に位置しているのが望ましい。
【0021】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記下流側溶着部における上流端と切断対象位置との間に位置している。よって、当該塗布領域における上流端が、上記下流側溶着部における上流端よりも下流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となって、結果、当該端部が、シート状部材から外れることを確実に抑制可能となる。
【0022】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記切断対象位置よりも前記搬送方向の上流側に位置しているのが望ましい。
【0023】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記切断対象位置よりも上流側に位置している。よって、シート状部材において当該塗布領域を上流側に最大限大きくすることができて、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となる。
【0024】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記一対の対向面同士を溶着する溶着部を、前記搬送方向において前記切断対象位置の両側にそれぞれ形成する溶着工程を有し、
前記接着剤は、少なくとも前記弾性部材の連続体及び前記一対の対向面の何れかに所定の塗布領域で塗布されており、
前記両側の前記溶着部のうちの前記搬送方向の下流側の溶着部を下流側溶着部とした場合に、
前記塗布領域における前記搬送方向の下流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の下流端よりも上流側に位置しているのが望ましい。
【0025】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における下流端は、上記下流側溶着部における下流端よりも上流側に位置している。よって、当該塗布領域における下流端が上記下流側溶着部における下流端よりも下流に位置している場合と比べて、全体的に当該塗布領域を搬送方向の切断対象位置の近くに設定することができる。そして、これにより、接着剤の硬化起因で弾性部材の伸縮性が損なわれた部分を切断対象位置の近傍へと追いやることができて、その結果、当該接着剤起因で弾性部材の伸縮性が毀損した部分を目立たないようにすることができる。
【0026】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端よりも下流側に位置しているのが望ましい。
【0027】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における下流端は、上記下流側溶着部における上流端よりも下流側に位置している。よって、当該塗布領域における上流端が、上記下流側溶着部における上流端よりも上流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に小さくすることができる。そして、これにより、塗布領域が大きい場合に起こり得る不具合、すなわち、接着剤の硬化起因で弾性部材の伸縮性が損なわれたりシート状部材の柔らかさが損なわれるという不具合を防止可能となる。
【0028】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記下流側溶着部における前記搬送方向の上流端と前記切断対象位置との間に位置しているのが望ましい。
【0029】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記下流側溶着部における上流端と切断対象位置との間に位置している。よって、当該塗布領域における上流端が、上記下流側溶着部における上流端よりも下流側に位置している場合と比べて、塗布領域を搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となって、結果、当該端部が、シート状部材から外れることを確実に抑制可能となる。
【0030】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記塗布領域における前記搬送方向の上流端は、前記搬送方向の位置に関して、前記切断対象位置よりも前記搬送方向の上流側に位置しているのが望ましい。
【0031】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、接着剤の塗布領域における上流端は、上記切断対象位置よりも上流側に位置している。よって、シート状部材において当該塗布領域を上流側に最大限大きくすることができて、これにより、弾性部材の搬送方向の端部を接着剤でより強固に固定可能となる。
【0032】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記搬送方向及び前記CD方向の両者と直交する厚さ方向から前記シート状部材の連続体を見た場合に、前記塗布領域に重なるように前記溶着部が設けられるのが望ましい。
【0033】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、上記の溶着部は、接着剤の塗布領域に重なるように設けられる。よって、接着剤でなされたシート状部材への弾性部材の搬送方向の端部の固定に当該溶着部も寄与させることができて、これにより、弾性部材の端部の固定強度の向上を図れる。
【0034】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
前記搬送方向及び前記CD方向の両者と直交する厚さ方向から前記シート状部材の連続体を見た場合に、前記塗布領域に重なるように、前記接合部のうちの少なくとも1つの接合部が設けられるのが望ましい。
【0035】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、少なくとも1つの上記接合部は、接着剤の塗布領域に重なるように設けられる。よって、接着剤でなされたシート状部材への弾性部材の搬送方向の端部の固定に、上記接合部による挟圧も寄与させることができて、これにより、弾性部材の端部の固定強度の向上を図れる。
【0036】
かかる吸収性物品に係るシート状部材の製造方法であって、
複数の前記弾性部材の連続体が、それぞれ、前記CD方向に隣り合う前記弾性部材の連続体との間に間隔をあけて並んで配されており、
前記固定工程では、前記複数の前記弾性部材の連続体のそれぞれに対して、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定し、
前記接合部形成工程では、前記複数の前記弾性部材の連続体のそれぞれに対応させて前記接合部を形成し、
前記複数の前記弾性部材の連続体のうち1つの弾性部材の連続体を第1弾性部材の連続体とし、別の1つの弾性部材の連続体を第2弾性部材の連続体とした場合に、
前記伸長した状態での前記第1弾性部材の連続体の張力(N)は、前記伸長した状態での前記第2弾性部材の連続体の張力(N)より大きく、
前記第1弾性部材の連続体の前記塗布領域の前記搬送方向の長さは、前記第2弾性部材の連続体の前記塗布領域の前記搬送方向の長さよりも長いのが望ましい。
【0037】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造方法によれば、第1弾性部材の張力よりも大きな張力の第2弾性部材の塗布領域の搬送方向の長さを、第1弾性部材の塗布領域の搬送方向の長さよりも長くしている。よって、張力が大きい第2弾性部材についても、その端部を確実にシート状部材に固定可能となる。
【0038】
また、
搬送方向に連続するシート状部材の連続体の互いに対向する一対の対向面同士の間に、前記搬送方向に連続する弾性部材の連続体を介挿した後に、前記シート状部材の連続体を、当該シート状部材の連続体における前記搬送方向の切断対象位置で切断することにより、前記弾性部材が取り付けられた前記シート状部材を製造する装置であって、
前記搬送方向に伸長した状態の前記弾性部材の連続体を前記一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤で固定すべく、当該接着剤を流出する接着剤塗布装置と、
前記一対の対向面同士を接合する接合部を前記搬送方向に間隔をあけて複数形成する接合部形成装置と、
前記接着剤塗布装置及び前記接合部形成装置よりも前記搬送方向の下流側の位置で、前記シート状部材の連続体を、前記切断対象位置で切断することにより、前記シート状部材を生成する切断装置と、を有し、
前記接着剤塗布装置は、前記切断対象位置で切断した場合に前記弾性部材の連続体において前記弾性部材の前記搬送方向の端部となる部分を、前記少なくとも一方の対向面に前記接着剤で固定すべく前記接着剤を流出し、
前記接合部形成装置は、前記接合部を、前記搬送方向と交差するCD方向において前記弾性部材の連続体の両側の位置にそれぞれ形成し、
前記切断装置による前記切断対象位置での切断に基づいて、前記搬送方向に収縮しつつ前記CD方向に拡大しようとする前記弾性部材を、前記両側の前記接合部同士で前記CD方向に挟圧することにより、当該弾性部材を前記シート状部材に取り付けることを特徴とする吸収性物品に係るシート状部材の製造装置である。
【0039】
このような吸収性物品に係るシート状部材の製造装置によれば、前述した製造方法の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0040】
===本実施形態===
本実施形態の吸収性物品に係るシート状部材の製造方法及び製造装置は、例えば、吸収性物品の一例としての使い捨ておむつ1の製造ラインで使用される。図2は、同おむつ1の一例としての3ピースタイプのおむつ1の概略斜視図である。
【0041】
このおむつ1は、図2のような着用前のパンツ型状態において、「縦方向」と、縦方向と直交する「横方向」と、縦方向及び横方向と直交する「前後方向」と、を有している。そして、同おむつ1の着用中に、縦方向は、上下方向を向いていることが多い。そのため、以下では、縦方向のことを「上下方向」とも言う。
なお、上下方向については、上側が、着用者の胴回り側に対応し、下側が、着用者の股下側に対応している。また、前後方向については、前側が着用者の腹側に対応し、後側が着用者の背側に対応している。更に、横方向については、一方側が着用者の左側に対応し、他方側が着用者の右側に対応している。
【0042】
図2のパンツ型状態においては、おむつ1は、横方向に沿った腹側帯部材31と、この腹側帯部材31の後側に位置しつつ、当該腹側帯部材31と共同して、縦方向の上側に胴回り開口BHを形成するための横方向に沿った背側帯部材41と、腹側帯部材31と背側帯部材41との間に設けられた股下部としての吸収性本体10と、を備えている。そして、吸収性本体10は、腹側帯部材31及び背側帯部材41よりも縦方向の下方に突出して位置している。
また、腹側帯部材31における横方向の各端部31e,31eと、対応する背側帯部材41における横方向の各端部41e,41eとは、溶着部としてのサイドシール部SSで接合されている。そして、これにより、腹側帯部材31及び背側帯部材41が、吸収性本体10と共同して、下側且つ横方向の両側にそれぞれ脚回り開口LH,LHを一つずつ形成している。
【0043】
図3は、展開状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。また、図4は、図3中のIVa−IVa断面図であるとともに、同図3中のIVb−IVb断面図でもある。
【0044】
ここで、展開状態とは、図2のパンツ型状態のおむつ1が横方向の両側に有する前述のサイドシール部SSの接合を解くことで、腹側帯部材31と背側帯部材41とを分離するとともに、おむつ1を縦方向に開くことで、おむつ1を平面上に展開した状態のことである。
また、この展開状態においては、おむつ1を構成する各部材の伸縮性が皆無であるという仮想的状態で同おむつ1を示している。例えば、この例では、おむつ1には、同おむつ1に伸縮性を付与する目的で複数の弾性部材17,18,35,45が設けられているが、この展開状態では、かかる弾性部材17,18,35,45の伸縮性(収縮力)が全く無いという仮想的状態で同おむつ1を示している。
【0045】
展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する三方向として長手方向と横方向と厚さ方向(図3では紙面を貫通する方向)とを有している。なお、長手方向は、前述の縦方向に沿っている。そして、長手方向の一方側が腹側に対応し、他方側が背側に対応している。また、長手方向の外側が、縦方向の上側に対応し、長手方向の内側が、縦方向の下側に対応している。そして、このように長手方向と縦方向とは互いに似通った方向であることから、以下では、説明の都合上、この展開状態においても、長手方向に代えて縦方向を用いて説明することもある。一方、横方向は、前述のパンツ型状態における横方向と同義である。また、厚さ方向については、一方側が、着用者の身体に接する肌側に対応し、他方側が、その逆側の非肌側に対応している。なお、厚さ方向は、前述の前後方向に沿っている。
【0046】
図3の展開状態においては、腹側帯部材31は、横方向に沿って配されており、また、背側帯部材41は、腹側帯部材31と長手方向に所定の間隔をあけた位置で、横方向に沿って配されている。そして、これら腹側帯部材31と背側帯部材41との間に吸収性本体10が長手方向に沿って掛け渡されつつ、同吸収性本体10の長手方向の各端部10ea,10ebが、それぞれ最寄りの各帯部材31,41に接合固定されていて、これにより、その外観形状は、平面視略H型状をなしている。また、この状態から、吸収性本体10における長手方向の所定位置CL1(長手方向におけるおむつ1の中央位置CL1)を折り位置としておむつ1が二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態において互いに対向する帯部材31,41の横方向の端部31e,41e同士が前述のサイドシール部SSで接合されると、これら帯部材31,41同士が環状に繋がって、これにより、図2に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型のおむつ1となる。
【0047】
吸収性本体10は、図3の展開状態において平面視略長方形状をなしている。そして、吸収性本体10の長手方向が、おむつ1の長手方向に沿うように配されている。また、図4に示すように、吸収性本体10は、吸収体11と、同吸収体11を肌側から覆って吸収性本体10の肌側面をなす液透過性のトップシート13と、同吸収体11を非肌側から覆って吸収性本体10の非肌側面をなす液不透過性のバックシート15と、を備えている。
【0048】
吸収体11は、液体吸収性の吸収性コア11cと、同コア11cの外周面を被覆する不図示のコアラップシートと、を有する。吸収性コア11cは、パルプ繊維や高吸収性ポリマー等の液体吸収性素材を所定形状の一例としての平面視略砂時計形状に成形した成形体である。また、コアラップシートには、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを使用可能であるが、コアラップシートについては無くても良い。また、吸収性コア11cの形状は、何等上記の平面視略砂時計形状に限らず、他の形状でも良い。
【0049】
トップシート13は、不織布等の液透過性の柔軟なシートである。また、バックシート15は、液不透過性の柔軟なシートである。そして、同バックシート15の一例としては、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等の液不透過性の防漏シートと、防漏シートの非肌側に貼り合わされた不織布製の外装シートとを有した二層構造のラミネートシート15が挙げられる。
【0050】
なお、図3に示すように、少なくともバックシート15は、吸収体11から長手方向及び横方向に突出するような平面サイズのシートである。そして、横方向に突出した部分に、それぞれ長手方向に伸縮するレッグギャザーLGが形成されている。すなわち、当該突出した部分には、弾性部材として長手方向に沿った糸ゴム17が長手方向に伸長した状態で固定されていて、これにより、当該部分に伸縮性のレッグギャザーLGが形成されている。
【0051】
また、図3及び図4に示すように、吸収性本体10は、横漏れを防止する目的で横方向の各端部に防漏壁部としての立体ギャザーLSG,LSGを有している。すなわち、立体ギャザーLSGとなるシート状部分に弾性部材18として長手方向に沿った糸ゴム18が長手方向に伸長した状態で取り付けられた構成が、吸収性本体10の横方向の各端部に設けられている。
【0052】
図3に示すように、腹側帯部材31は、2枚の不織布32,33を素材とした平面視略矩形形状のシート状部材である。すなわち、図4に示すように、同2枚の不織布32,33同士は、互いに厚さ方向に重ねられた状態にあるとともに、互いに対向する一対の対向面同士が、後述の図5に示すように縦方向(長手方向)及び横方向に離散的に配された複数の溶着部j,j…(接合部に相当)で接合されている。そして、図3に示すように、当該腹側帯部材31は、吸収性本体10よりも横方向の両側に突出するように配されつつ、同吸収性本体10における腹側の端部10eaに非肌側から重ねられて接合されている。
【0053】
また、背側帯部材41も、腹側帯部材31と同様に、2枚の不織布42,43を素材とした平面視略矩形形状のシート状部材である。すなわち、図4に示すように、同2枚の不織布42,43同士は、互いに厚さ方向に重ねられた状態にあるとともに、互いに対向する一対の対向面同士が、図5の腹側帯部材31の場合と同様に、縦方向(長手方向)及び横方向に離散的に配された複数の溶着部j,j…(接合部に相当)で接合されている。そして、図3に示すように、当該背側帯部材41は、吸収性本体10よりも横方向の両側に突出するように配されつつ、同吸収性本体10における背側の端部10ebに非肌側から重ねられて接合されている。
【0054】
なお、以下の説明で腹側帯部材31及び背側帯部材41の両者に共通する内容については、両者を代表して腹側帯部材31についてのみ説明し、背側帯部材41については、対応する部材の符号を括弧書きで示すのみとする。
【0055】
図5は、展開状態の腹側帯部材31を非肌側から見た概略平面図である。
図5に示すように、腹側帯部材31(41)に係る2枚の不織布32,33(42,43)において互いに対向する一対の対向面同士の間には、横方向に沿った弾性部材として複数本の糸ゴム35,35…(45,45…)が縦方向に並んで介挿されつつ、同不織布32,33(42,43)に前述の溶着部j,j…に基づいて取り付けられている。そして、これにより、腹側帯部材31(41)には横方向の伸縮性が付与されている。すなわち、前述の溶着部j,j…は、2枚の不織布32,33(42,43)の一対の対向面同士を接合する機能だけでなく、同2枚の不織布32,33(42,43)に糸ゴム35(45)を取り付ける機能も有している。
【0056】
図6A及び図6Bは、かかる溶着部jが奏する後者の機能、すなわち糸ゴム35(45)の取り付け機能の説明図であり、図5中のVI部の概略拡大図である。
図5に示すように、溶着部j,j…は、横方向に沿って配された糸ゴム35(45)毎にそれぞれ設けられている。また、溶着部jは、対応する糸ゴム35の縦方向の両側に対となるように形成されていて、すなわち、縦方向の両側に並ぶ一対の溶着部j,j同士が、溶着部対jPをなしている。そして、かかる溶着部対jPは、横方向に隣り合う溶着部対jPとの間に間隔をあけつつ横方向に並んで複数対形成されている。一方、図6Aに示すように、かかる溶着部対jPをなす一対の溶着部j,j同士は、縦方向に間隔Djをあけて並んでいるが、ここで、かかる間隔Djの大きさは、目標の伸長倍率まで横方向に伸長した状態での糸ゴム35(45)の縦方向の大きさD35t(D45t)と同寸又はそれよりも若干大きい寸法に設定されている。また、図2のパンツ型状態のおむつ1においては、糸ゴム35(45)は、上記の伸長倍率の伸長状態から緩和されている。よって、同パンツ型状態においては、図6Bに示すように、糸ゴム35(45)は横方向に収縮しつつ縦方向に拡大しようとしているが、ここで、上記の寸法の大小関係に基づいて、糸ゴム35(45)の縦方向の拡大が一対の溶着部j,j同士に規制される。そして、これにより、当該溶着部j,j同士で、糸ゴム35(45)は実質的に縦方向に挟圧された状態となっていて、その結果、当該糸ゴム35(45)が腹側帯部材31(41)に取り付けられた状態となっている。
【0057】
但し、かような方法での糸ゴム35(45)の取り付け強度は、概ね溶着部j,j同士の挟圧にのみ基づくものであることから、ホットメルト接着剤による接着固定の場合の取り付け強度よりも小さい。そのため、冒頭で説明したように、パンツ型状態において糸ゴム35(45)の横方向の各端部35e(45e)が、一対の溶着部j,j同士から外れてしまう恐れがある。
そこで、この例では、図6A及び図6Bに示すように、糸ゴム35(45)の横方向の各端部35e(45e)では、それぞれ、ホットメルト接着剤BDで糸ゴム35(45)を、2枚の不織布32,33(42,43)において互いに対向する一対の対向面に接合している。そして、これにより、糸ゴム35(45)の横方向の各端部35e(45e)が、腹側帯部材31(41)の不織布32,33(42,43)から外れてしまうことを抑制している。
ちなみに、上記の伸長倍率とは、糸ゴム35(45)の全長L1を、自然長たる無負荷状態の全長L0の何倍まで伸ばしているかを示す値R(=L1/L0)のことである。そして、前述の目標の伸長倍率は、例えば1.5倍〜4.0倍から選択される。
【0058】
このようなおむつ1は、製造ラインで製造される。図7は、同ラインでおむつ1が製造される様子を一部斜視で示す概略平面図である。また、図8A図8B、及び図8Cは、それぞれ、図7中のA部の概略拡大図、B部の概略拡大図、及びC部の概略拡大図である。
【0059】
同ラインでは、例えば、腹側帯部材31に係る2枚の不織布32,33が、それぞれ搬送方向に連続した連続シート32a,33aの形態で搬送されており、同じく、背側帯部材41に係る2枚の不織布42,43も、それぞれ搬送方向に連続した連続シート42a,43aの形態で搬送されている。そして、各2枚の連続シート32a,33a,42a,43aが、それぞれ、搬送方向に設定された複数の加工位置PK1〜PK6を通過する度に、各加工位置PK1,PK2…に対応した加工処理が、各2枚の連続シート32a,33a,42a,43aに対して行われる。
【0060】
なお、ここで、連続シート32a,33a,42a,43aの厚さ方向及び搬送方向の両者と直交する方向のことを「CD方向」と定義した場合に、この例では、各2枚の連続シート32a,33a,42a,43a、すなわち腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33aと背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aとの両者は、互いにCD方向に並んで搬送されている。但し、何等これに限らない。
【0061】
また、この例では、加工処理を行う加工位置として、第1加工位置PK1乃至第6加工位置PK6が、搬送方向の上流から下流へとこの順番で並んで設定されている。そして、各加工位置PK1,PK2…での加工処理は、腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33aに対するものと、背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aに対するものとで、互いに概ね同じである。
そのため、以下では、共通の内容については、腹側帯部材31と背側帯部材41とで区別せずに説明する。例えば、単に「帯部材31(41)」と言ったり、単に「2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)」と言って説明する。なお、その場合には、「連続シート32a,33a(42a,43a)」や「糸ゴム35(45)」、「糸ゴムの連続体35a(45a)」等のように、各部材を示す用語の直後の符号が、腹側帯部材31に係る部材の符号であり、その後に続く括弧書きの符号が、背側帯部材41に係る部材の符号である。
【0062】
図7に示すように、各帯部材31(41)に係る2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)の搬送は、所謂横流れ形態でなされている。すなわち、おむつ1の横方向に相当する方向が、搬送方向を向いた姿勢で2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)は搬送されている。そのため、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)には、横方向に隣り合うおむつ1,1同士の間の境界位置PBLが搬送方向に製品ピッチP1で仮想的に設定されている。そして、この製造ラインの終端に位置する第6加工位置PK6において、当該境界位置PBLを切断対象位置PCとして2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)を切断することにより、単票状のおむつ1が生成される。
【0063】
なお、各帯部材31(41)に係る2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)の搬送は、ベルトコンベアや搬送ローラー等の適宜な搬送装置(不図示)でなされる。よって、特段の説明が無い限りは、これらの搬送装置により、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)は搬送方向に搬送されているものとする。ベルトコンベアの一例としては、駆動周回する無端ベルトを搬送面として有した通常のベルトコンベアや、無端ベルトの外周面に吸着機能を有したサクションベルトコンベア等を挙げることができる。
【0064】
以下、おむつ1の製造過程について詳説する。
図7に示すように、先ず、各帯部材31(41)に係る2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)は、第1加工位置PK1を通過する。そして、その通過の際には、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)同士が厚さ方向に重ね合わせられる。また、重ね合わせられる際には、これら2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)において互いに対向する一対の対向面同士の間に、搬送方向に連続する糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)が、搬送方向に前述の目標の伸長倍率で伸長した状態で、CD方向に複数並んで介挿されるが、ここで、各糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)には、この介挿前に予めホットメルト接着剤BDが部分的に塗布されている。すなわち、前述の切断対象位置PCで糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)を切断した場合に同糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)において糸ゴム35(45)の搬送方向の端部35e(45e)となる部分35ae(45ae)に対しては、選択的にホットメルト接着剤BDを塗布済みである。
よって、図8Aに示すように、同糸ゴムの連続体35a(45a)において当該端部35e(45e)となる部分35ae(45ae)については、接着剤BDで連続シート32a,33a(42a,43a)における一対の対向面同士に固定される一方、同連続体35a(45a)において上記部分35ae(45ae)以外の部分については、接着剤BDで固定されない(固定工程に相当)。そのため、後述の第6加工位置PK6において2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)と一緒に糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)が切断対象位置PCで切断された際に、図5及び図6Bに示す糸ゴム35(45)の端部35e(45e)が、各帯部材31(41)の不織布32,33(42,43)から外れてしまうことを上記接着剤BDの接着力で抑制可能となる。
【0065】
かかる接着剤BDの塗布は、例えば不図示の接着剤塗布装置を用いて行うことができる。接着剤塗布装置は、例えば接着剤BDを流出する複数のノズルと、これらのノズルへ接着剤BDを供給するポンプと、ノズルの状態を接着剤BDの流出状態と停止状態とに切り替えるためのバルブと、を有する。
【0066】
また、かかる接着剤BDの塗布対象は、何等、糸ゴムの連続体35a(45a)に限らない。すなわち、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)における一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面に接着剤を塗布し、これにより、糸ゴムの連続体35a(45a)を、少なくとも当該一方の対向面に固定しても良い。なお、接着剤BDの塗布領域ABDの詳細については後述する。
【0067】
次に、図7に示すように、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)は、第2加工位置PK2を通過する。そして、その通過の際に、図8Bに示すように、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)同士には、接合部として前述の溶着部j,j…が形成されて、これにより、当該溶着部j,j…で、2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)の一対の対向面同士が接合される(接合部形成工程に相当)。
【0068】
ここで、前述のように、この製造ラインでは、おむつ1の横方向が搬送方向に沿っており、また、おむつ1の縦方向がCD方向に沿っている。そのため、かかる溶着部jは、糸ゴムの連続体35a(45a)のCD方向の両側に対となるように形成される。すなわち、図8Bに示すように、同連続体35a(45a)のCD方向の両側に並ぶ一対の溶着部j,j同士が、溶着部対jPをなしている。そして、かかる溶着部対jPは、搬送方向に隣り合う溶着部対jPとの間に間隔をあけつつ搬送方向に並んで複数対形成される。
【0069】
また、かかる溶着部対jPをなす一対の溶着部j,j同士は、図6Aに示すように、CD方向に間隔Djをあけて並んでいるが、ここで、この間隔Djの大きさは、目標の伸長倍率まで搬送方向に伸長した状態たる第2加工位置PK2での状態の糸ゴムの連続体35a(45a)のCD方向の大きさD35t(D45t)と同寸又はそれよりも若干大きい寸法とされている。
よって、後述の第6加工位置PK6において糸ゴムの連続体35a(45a)が切断されて糸ゴム35(45)の伸長状態が緩和された際には、図6Bに示すように、搬送方向に収縮しつつCD方向に拡大しようとする糸ゴム35(45)を、一対の溶着部j,j同士がCD方向から挟圧して、これにより、当該糸ゴム35(45)が帯部材31(41)の2枚の不織布32,33(42,43)に取り付けられた状態となる。
【0070】
かかる溶着部jの形成は、例えば不図示のヒートシール装置や超音波シール装置(接合部形成装置に相当)を用いて行うことができる。ヒートシール装置は、例えば搬送方向に沿って回転しつつ加熱された一対のロールを有する。一方のロールは、各溶着部jに対応した凸部を外周面に有したヒートエンボスロールであり、他方のロールは、上記凸部を平滑な外周面で受けるアンビルロールである。また、超音波シール装置は、例えば法線方向に振動する振動面を有したホーンと、搬送方向に沿って回転するアンビルロールと、を有する。そして、アンビルロールは、上記振動面を受けるべく各溶着部jに対応した凸部を外周面に有している。
【0071】
次に、図7に示すように、腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33a及び背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aの両者は、第3加工位置PK3を通過する。そして、その通過の際には、腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33aと背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aとの間に、不図示の別工程で生成された単票状の吸収性本体10が掛け渡されて固定され、これにより、略H形状に展開されたおむつ1h,1h…が連続してなる略梯子状のおむつの連続体1hsが形成される。
【0072】
かかる吸収性本体10の固定は、例えば不図示の回転ドラム装置を用いて行うことができる。回転ドラム装置は、例えば搬送方向に沿って回転する回転ドラムを有し、同回転ドラムは、外周面に吸収性本体10を離脱可能に保持する複数の保持部を有している。
【0073】
次に、かかる略梯子状のおむつの連続体1hsは、第4加工位置PK4を通過する。そして、その通過の際には、吸収性本体10におけるCD方向の所定位置CL1で同本体10を2つ折りして、これにより、腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33aと背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aとを厚さ方向に重ねた状態にする。
【0074】
かかる2つ折りは、例えば不図示の折り曲げガイド装置を用いて行うことができる。折り曲げガイド装置は、例えば搬送方向の所定位置に配置されたガイド板やガイドローラーを有する。そして、これらガイド板やガイドローラーは、その配置位置を通過する略梯子状のおむつの連続体1hsが2つ折り形状になるように同連続体1hsを案内する。
【0075】
次に、当該2つ折り状態のおむつの連続体1hsbは、第5加工位置PK5を通過する。そして、その通過の際には、厚さ方向に重ねられた腹側帯部材31に係る2枚の連続シート32a,33aと背側帯部材41に係る2枚の連続シート42a,43aとを、搬送方向における切断対象位置PCの両側の各位置でそれぞれ溶着して一対のサイドシール部SS,SSを形成し(溶着工程に相当)、これにより、同おむつの連続体1hsbを二つ折り状態に固定する。そして、その結果、複数のパンツ型のおむつ1,1…が横方向に繋がってなるパンツ型のおむつの連続体1sが生成される。
【0076】
ここで、図8Cに示すように、サイドシール部SSは、複数の溶着部SSk,SSk…をCD方向(縦方向)に並んで有している。そして、各溶着部SSkは、それぞれ、腹側帯部材31の連続シート32aと背側帯部材41の連続シート42aとを溶着するものであるとともに、腹側帯部材31の連続シート32a,33aの一対の対向面同士を溶着するものでもあり、また背側帯部材41の連続シート42a,43aの一対の対向面同士を溶着するものでもある。
【0077】
また、この例では、各溶着部SSkの平面形状は、CD方向たる縦方向よりも搬送方向たる横方向に長い横長の矩形形状となっている。但し、何等これに限らない。例えば、平行四辺形状や長円形状でも良いし、これら以外の形状でも良い。また、図8Cの例では、各溶着部SSkの長手方向が、搬送方向たる横方向に沿っているが、何等これに限らない。すなわち、各溶着部SSkの長手方向が、CD方向たる縦方向に沿っていても良いし、或いは、横方向及び縦方向の両者と交差する方向を向いていても良い。
【0078】
かかるサイドシール部SSの形成は、例えば不図示のヒートシール装置や超音波シール装置を用いて行うことができる。ヒートシール装置は、例えば搬送方向に沿って回転しつつ加熱された一対のロールを有する。一方のロールは、サイドシール部SSの各溶着部SSkに対応した凸部を外周面に有したヒートエンボスロールであり、他方のロールは、上記凸部を平滑な外周面で受けるアンビルロールである。また、超音波シール装置は、例えば法線方向に振動する振動面を有したホーンと、搬送方向に沿って回転するアンビルロールと、を有する。そして、アンビルロールは、上記振動面を受けるべく各溶着部SSkに対応した凸部を外周面に有している。
【0079】
次に、図7に示すように、かかるパンツ型のおむつの連続体1sは、第6加工位置PK6を通過する。そして、その通過の際には、一対のサイドシール部SS,SS同士の間に位置する上記切断対象位置PCで同連続体1sを切断し(切断工程に相当)、これにより、おむつ1が製造される。
【0080】
なお、この切断の際には、腹側帯部材31及び背側帯部材41に係る各2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)及び各糸ゴムの連続体35a,35a…(45a,45a…)が上記切断対象位置PCで切断される。そして、これにより起こる糸ゴム35(45)の伸長状態の緩和を通して溶着部対jPの一対の溶着部j,j同士の挟圧で糸ゴム35(45)が各帯部材31,41に取り付けられるが、これについては、第3加工位置PK3の説明で述べた通りである。また、このような溶着部j,j同士の挟圧に基づいた取り付け強度では、糸ゴム35(45)の端部35e(45e)が溶着部j,j同士から外れる恐れがあることから、本実施形態では、更に、糸ゴムの連続体35a(45a)において当該端部35e(45e)に相当する部分35ae(45ae)を接着剤BDで2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)の一対の対向面に接着固定しているが、これについては第1加工位置PK1の説明で述べた通りである。
【0081】
かかる切断は、例えば不図示のカッター装置(切断装置に相当)を用いて行うことができる。カッター装置は、例えば搬送方向に沿って回転する一対のロールを有する。そして、一方のロールは、外周面にカッター刃を有するカッターロールであり、他方のロールは、上記カッター刃を外周面で受けるアンビルロールである。
【0082】
図9A乃至図10Cは、糸ゴム35(45)の端部35e(45e)を固定するための接着剤BDの塗布領域ABDのバリエーションの説明図である。なお、何れの図も、第6加工位置PK6で切断する直前のパンツ型おむつの連続体1sにおける切断対象位置PCの近傍部分を厚さ方向から見た概略平面図である。
【0083】
また、以下で説明する内容は、腹側帯部材31に係る糸ゴムの連続体35a及び背側帯部材41に係る糸ゴムの連続体45aの両者について共通の内容である。そのため、ここでは、両者を代表して前者についてのみ説明し、後者については、対応する部材の符号を図にのみ括弧書きで示すようにして、その説明については省略する。
【0084】
図6A及び図6Bを参照して前述したように、おむつの連続体1sを切断対象位置PCで切断すると、搬送方向における切断対象位置PCの両側に糸ゴム35の端部35e,35eがそれぞれ形成される。よって、糸ゴムの連続体35aにおいて糸ゴム35の端部35eとなる部分35aeは、搬送方向における切断対象位置PCの両側に位置している。一方、接着剤BDは、当該部分35aeを連続シート32a,33aの一対の対向面に固定するものである。そのため、図9A乃至図10Cの何れの例についても、当該接着剤BDの塗布領域ABDは、搬送方向における切断対象位置PCの両側にそれぞれ形成されている。
【0085】
なお、これら両側の塗布領域ABD,ABD同士は、互いに、切断対象位置PCに対して概ね線対称に形成されている。そのため、以下では、切断対象位置PCよりも搬送方向の下流側に位置する塗布領域ABDについてのみ説明し、上流側に位置する塗布領域ABDについては説明しない。
【0086】
また、以下の説明では、切断対象位置PCの搬送方向の両側に形成される一対のサイドシール部SS,SSのうちで搬送方向の下流側に位置するサイドシール部SSのことを「下流側サイドシール部SSd」とも言い、上流側に位置するサイドシール部SSのことを「上流側サイドシール部SSu」とも言う。
【0087】
以下、図9A乃至図10Cを参照しながら、接着剤BDの塗布領域ABDのバリエーションについて説明するが、ここで、これら図9A乃至図10Cの各例では、それぞれ、腹側帯部材31に係る全ての糸ゴムの連続体35aに対して1種類の塗布領域ABDのパターンが適用されている。すなわち、全ての糸ゴムの連続体35a,35a…に亘って塗布領域ABDのパターンが1種類に揃っている。しかし、何等これに限らない。
例えば、腹側帯部材31に係る各糸ゴムの連続体35aの塗布領域ABDのパターンを、糸ゴムの連続体35a毎に、図9A乃至図10Cのバリエーションから選んで適用しても良い。そして、そのようになっていれば、各糸ゴムの連続体35aは、それぞれ、適用された塗布領域ABDに固有の作用効果を奏することができる。
【0088】
更に言えば、図9A乃至図10Cの各例では、腹側帯部材31が有する全ての糸ゴムの連続体35aに対して、それぞれ接着剤BDの塗布領域ABDが設定されていて、これにより、全ての糸ゴムの連続体35aに対して、前述の不具合、すなわち糸ゴム35の端部35eが外れてしまうという不具合を抑制している。しかし、何等これに限らない。
例えば、腹側帯部材31に係る全ての糸ゴムの連続体35aのうちの少なくとも1つ、望ましくは3分の1以上、より望ましくは半数以上、より一層望ましくは3分の2以上の糸ゴムの連続体35aに対して塗布領域ABDが設定されていれば、少なくとも当該塗布領域ABDが設定された糸ゴムの連続体35aについては上記不具合を抑制可能となる。そのため、腹側帯部材31に係る全ての糸ゴムの連続体35aの中に、塗布領域ABDが設定されない糸ゴムの連続体35aが存在していても構わない。
【0089】
先ず、図9A乃至図9Dの各例では、塗布領域ABDにおける下流端ABDedが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも下流側に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける下流端ABDedが、上記下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも上流側に位置している場合(例えば図10Aの例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤でより強固に固定可能となって、結果、当該端部35eが、腹側帯部材31から外れることを確実に抑制可能となる。
【0090】
また、図9Aの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも下流側に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、上記下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも上流側に位置している場合(例えば図9B乃至図9Dの各例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向(横方向)に小さくすることができる。そして、これにより、塗布領域ABDが大きい場合に起こり得る不具合、すなわち、接着剤BDの硬化起因で糸ゴム35の伸縮性が損なわれたり、腹側帯部材31の柔らかさが損なわれるという不具合を防止可能となる。
【0091】
また、図9Bの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedと上流端SSdeuとの間に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、上記下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも下流側に位置している場合(例えば図9Aの例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤BDでより強固に固定可能となって、結果、当該端部35eが、腹側帯部材31から外れることを確実に抑制可能となる。
【0092】
また、図9Cの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuと切断対象位置PCとの間に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、上記下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuよりも下流側に位置している場合(例えば図9A及び図9Bの各例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤BDでより強固に固定可能となって、結果、当該端部35eが、腹側帯部材31から外れることを確実に抑制可能となる。
【0093】
また、図9Dの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、切断対象位置PCよりも上流側に位置している。
よって、腹側帯部材31において当該塗布領域ABDを上流側に最大限大きくすることができて、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤BDでより強固に固定可能となる。
【0094】
ちなみに、この図9Dの例の場合には、かかる塗布領域ABDは、上流側サイドシール部SSuにおける上流端SSueuを越えて更に搬送方向の上流側に延びているが、ここで、当該塗布領域ABDにおける切断対象位置PCよりも搬送方向の上流側の部分については、上流側サイドシール部SSuを有するおむつ1の糸ゴム35の端部35eをその腹側帯部材31に固定することに寄与する。
【0095】
他方、図10A乃至図10Cの各例では、塗布領域ABDにおける下流端ABDedが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも上流側に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける下流端ABDedが下流側サイドシール部SSdにおける下流端SSdedよりも下流に位置している場合(例えば図9A乃至図9Dの各例)と比べて、全体的に塗布領域ABDを切断対象位置PCの近くに設定することができる。そして、これにより、接着剤BDの硬化起因で糸ゴム35の伸縮性が損なわれた部分を切断対象位置PCの近傍へと追いやることができて、その結果、当該接着剤BD起因で糸ゴム35の伸縮性が毀損した部分を目立たないようにすることができる。
【0096】
また、図10Aの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuよりも下流側に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、上記下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuよりも上流側に位置している場合(例えば図10B及び図10Cの各例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向に小さくすることができる。そして、これにより、塗布領域ABDが大きい場合に起こり得る不具合、すなわち、接着剤BDの硬化起因で糸ゴム35の伸縮性が損なわれたり、腹側帯部材31の柔らかさが損なわれるという不具合を防止可能となる。
【0097】
また、図10Bの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuと切断対象位置PCとの間に位置している。
よって、当該塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、上記下流側サイドシール部SSdにおける上流端SSdeuよりも下流側に位置している場合(図10Aの例)と比べて、塗布領域ABDを搬送方向に大きく確保することができる。そして、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤BDでより強固に固定可能となって、結果、当該端部35eが、腹側帯部材31から外れることを確実に抑制可能となる。
【0098】
また、図10Cの例では、塗布領域ABDにおける上流端ABDeuが、搬送方向の位置に関して、切断対象位置PCよりも上流側に位置している。
よって、腹側帯部材31において当該塗布領域ABDを上流側に最大限大きくすることができて、これにより、糸ゴム35の端部35eを接着剤BDでより強固に固定可能となる。
【0099】
ちなみに、この図10Cの例の場合には、かかる塗布領域ABDは、上流側サイドシール部SSuにおける下流端SSuedを越えて更に搬送方向の上流側に延びているが、ここで、当該塗布領域ABDにおける切断対象位置PCよりも搬送方向の上流側の部分については、上流側サイドシール部SSuを有するおむつ1の糸ゴム35の端部35eをその腹側帯部材31に固定することに寄与する。
【0100】
ところで、厚さ方向からおむつの連続体1s(シート状部材の連続体に相当)を見た場合に、図9B乃至図10Cの何れの例についても、望ましくは、塗布領域ABDに重なるように下流側サイドシール部SSdの溶着部SSkが設けられると良い。例えば、図9B乃至図10Cの各例を代表して図9Bの例で説明すると、図11に示すように、塗布領域ABDに重なるように下流側サイドシール部SSdの溶着部SSkが設けられると良い。
【0101】
そして、このようになっていれば、接着剤BDでなされた腹側帯部材31(41)への糸ゴム35の端部35eの固定に当該下流側サイドシール部SSdの溶着部SSkも寄与させることができて、これにより、糸ゴム35の端部35eの固定強度の向上を図れる。
【0102】
ちなみに、このような重ねることの実現は、図11図9Bとの対比でわかるように、例えば、下流側サイドシール部SSdの溶着部SSkの大きさをCD方向に拡大することでなすことができる。
また、この場合に、塗布領域ABDと溶着部SSkとを確実に重ねる観点からは、製造ラインにおいて接着剤BDを糸ゴムの連続体35aに塗布するのではなく、連続シート32a,33aのうちの少なくとも一方に塗布するのが望ましい。
【0103】
一方、同じく厚さ方向からおむつの連続体1sを見た場合に、図9A乃至図9Dの何れの例についても、望ましくは、塗布領域ABDに重なるように、同連続体1sにおける溶着部j,j…のうちの少なくとも1つの溶着部jが設けられると良い。例えば、図9A乃至図9Dの各例を代表して図9Aの例で説明すると、図12に示すように塗布領域ABDに重なるように溶着部対jPを追設すると良い。
【0104】
そして、このようになっていれば、接着剤BDでなされた腹側帯部材31への糸ゴム35の端部35eの固定に、上記溶着部j,jによる挟圧も寄与させることができて、これにより、糸ゴム35の端部35eの固定強度の向上を図れる。
【0105】
なお、この場合に、塗布領域ABDと溶着部jとを確実に重ねる観点からは、製造ラインにおいて接着剤BDを糸ゴムの連続体35aに塗布するのではなく、連続シート32a,33aのうちの少なくとも一方に塗布するのが望ましい。
【0106】
ところで、腹側帯部材31に設けられた全ての糸ゴム35に亘って、糸ゴム35の太さ及び目標の伸長倍率が同じに揃っている場合もあるが、揃っていない場合もある。例えば、図5に示すように腹側帯部材31における縦方向の胴回り開口BHの近傍部分31BHでは、当該部分31BHをしっかりと着用者に当接させる観点から、当該部分31BHに比較的太い糸ゴム35(第1弾性部材に相当し、以下、第1糸ゴム35とも言う)を用いるとともに、その目標の伸長倍率も大きな値とされていて、これにより、当該第1糸ゴム35の連続体の張力(N)は大きくなっている。これに対して、例えば、同図5に示すように腹側帯部材31における縦方向の中央部分31Cについては、当該部分31Cをゆったりと着用者に当接させる観点から、当該部分31Cには、上記の第1糸ゴム35よりも細い糸ゴム35(第2弾性部材に相当し、以下、第2糸ゴム35とも言う)を用いるとともに、その目標の伸長倍率も上記の第1糸ゴム35よりも小さくされていて、これにより、同第2糸ゴムの連続体35aの張力(N)が、上述の第1糸ゴムの連続体35aの張力(N)よりも小さくなっている。
【0107】
そして、このような状況下で、仮に、これら両者について塗布領域ABDの搬送方向の大きさを同じに揃えると、次のような二律背反の不具合を招き得る。すなわち、張力が大きい第1糸ゴム35に適した大きさに塗布領域ABDを設定すると、張力が小さい第2糸ゴム35については、接着剤BDが必要量よりも多くなってしまい、その結果、コストアップや伸縮性の阻害を招くという不具合を招き得る。一方、張力が小さい第2糸ゴム35に適した大きさに塗布領域ABDを設定すると、張力が大きい第1糸ゴム35については、接着剤BDが必要量よりも少なくなってしまい、その結果、糸ゴム35の端部35eをしっかりと固定できずに同端部35eが外れてしまうという不具合を招き得る。
【0108】
そのため、望ましくは、張力の大きさに応じて塗布領域ABDの搬送方向の大きさを変えると良い。すなわち、張力が大きい第1糸ゴムの連続体35aへの接着剤BDの塗布領域ABDの搬送方向の大きさを、張力が小さい第2糸ゴムの連続体35aへの接着剤BDの塗布領域ABDの搬送方向の大きさよりも大きくすると良い。例えば、張力の小さい第2糸ゴムの連続体35aに対して仮に図9Aの塗布領域ABDのパターンを適用した場合には、それよりも張力の大きい第1糸ゴムの連続体35aに対しては、図9B乃至図9Dの塗布領域ABDのパターンの何れかを適用するのが望ましい。
【0109】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
【0110】
上述の実施形態では、図5に示すように一対の対向面同士を接合する接合部の一例として溶着部jを例示したが、何等これに限らない。例えば、接合部を接着剤で形成しても良く、その場合には、一対の対向面のうちの少なくとも一方の対向面において接合部が形成されるべき形成対象位置に選択的に接着剤が塗布されることになる。
【0111】
上述の実施形態では、図5に示すようにシート状部材としての腹側帯部材31に対して、弾性部材たる糸ゴム35を、本発明の方法で取り付けていたが、何等これに限らない。例えば、図3の立体ギャザーLSGを形成する目的で、同立体ギャザーLSG用のシート状部分に対して縦方向に沿った弾性部材18を取り付ける際に、本発明の方法を用いても良いし、又は吸収性本体10においてレッグギャザーLGとなる部分に対して糸ゴム等の弾性部材17を取り付ける際に、この発明の方法を用いても良い。
【0112】
上述の実施形態では、図7に示すようにシート状部材の連続体の一例として2枚の連続シート32a,33a(42a,43a)を有した構成を例示したが、何等これに限らない。例えば、1枚の連続シートをCD方向の所定位置で折り返すことによって一対の対向面を形成し、当該一対の対向面同士の間に糸ゴムの連続体35a(45a)を介挿しても良い。
【0113】
上述の実施形態では、弾性部材として糸ゴム35(45)を例示し、弾性部材の連続体として糸ゴムの連続体35a(45a)を例示したが、かかる糸ゴム35(45)の具体例としてはスパンデックス等を例示でき、商品例としてはLYCRA(商標)等を例示できる。また、糸ゴム35(45)の繊度としては、例えば、400dtex〜1000dtexを例示できる。
【0114】
上述の実施形態では、弾性部材として糸ゴム35(45)を例示し、弾性部材の連続体として糸ゴムの連続体35a(45a)を例示したが、何等これに限らない。例えば、弾性部材として帯ゴムを用いても良いし、弾性部材の連続体として帯ゴムの連続体を用いても良い。
【0115】
上述の実施形態では、図5に示すように、腹側帯部材31に設けられた全ての糸ゴム35,35…が、横方向の略全長に亘って連続して配されていたが、何等これに限らない。例えば、全ての糸ゴム35,35…のうちの幾つかの糸ゴム35が、横方向の中央位置において非連続になっていても良い。なお、このことは、背側帯部材41についても同様である。
【0116】
上述の実施形態では、図3に示すように、吸収性物品の一例として3ピースタイプの使い捨ておむつ1を例示したが、何等これに限らない。例えば、2ピースタイプの使い捨ておむつに使用されるシート状部材に糸ゴム等の弾性部材を取り付ける際に、本発明の方法を用いても良い。ちなみに、2ピースタイプの使い捨ておむつとは、腹側部と股下部と背側部とを有した二層構造の外装シートを第1部品として有し、同外装シートの肌側面に固定される吸収性本体10を第2部品として有するタイプのおむつのことである。また、所謂テープ式の使い捨ておむつに使用されるシート状部材に糸ゴム等の弾性部材を取り付ける際に、本発明の方法を用いても良い。ちなみに、テープ式の使い捨ておむつとは、着用者の胴部を腹側から覆う腹側部と、同胴部を背側から覆う背側部とを有し、腹側部と背側部とを連結するのに、ファスニングテープを用いるタイプのおむつのことである。更に言えば、吸収性物品についても、何等上記の使い捨ておむつ1に限らない。すなわち、上述したような弾性部材が取り付けられたシート状部材を用いる吸収性物品であれば、本発明の方法を適用可能である。そのため、この吸収性物品の概念には、尿取りパッドや生理用ナプキンも含まれる。
【0117】
上述の実施形態では、図6に示すように、接合部として平面視略正方形の溶着部jを例示したが、溶着部jの形状は何等これに限らない。例えば円形でも良いし、長方形や長円形状等の長手方向を有した形状でも良い。なお、後者の長手方向を有した形状の場合には、当該長手方向は、搬送方向(横方向)に沿っていても良いし、CD方向(縦方向)に沿っていても良いし、搬送方向及びCD方向の両者と交差する方向に沿っていても良い。
【0118】
上述の実施形態では、図5に示すように、各溶着部j,j…は、横方向及び縦方向(長手方向)で規定される所謂格子状配置で設けられていた。すなわち、各溶着部j,j…は、横方向に沿った仮想直線と縦方向に沿った仮想直線との交点にそれぞれ設けられていたが、何等これに限らない。例えば、上記の交点から横方向のずれた位置に各溶着部j,j…が設けられることで、これら溶着部j,j…が所謂千鳥配置で設けられていても良い。また、同図5では、これら溶着部j,j…は、縦方向に沿って並んで配置されていたが、何等これに限らない。例えば、縦方向及び横方向の両者と交差する斜め方向に並んで配置されていても良い。
【0119】
上述の実施形態では、図5に示すように、縦方向(CD方向)に隣り合う溶着部対jP,jP同士の間には、溶着部jが設けられていなかったが、何等これに限らない。例えば、これら溶着部対jP,jP同士の間に1つ以上の溶着部jを設けても良い。なお、かかる溶着部jは、糸ゴム35(45)の不織布32,33(42,43)への取り付けには寄与せず、不織布32,33(42,43)同士の接合にのみ寄与するものである。
【符号の説明】
【0120】
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)、
1hs 略梯子状のおむつの連続体、
1hsb 2つ折り状態のおむつの連続体、
1s パンツ型のおむつの連続体、
10 吸収性本体、10ea 端部、10eb 端部、
11 吸収体、11c 吸収性コア、
13 トップシート、15 バックシート、
17 糸ゴム(弾性部材)、18 糸ゴム(弾性部材)、
31 腹側帯部材(シート状部材)、31e 端部、
31BH 部分、31C 部分、
32 不織布、32a 連続シート、
33 不織布、33a 連続シート、
35 糸ゴム(弾性部材)、35e 端部、
35a 糸ゴムの連続体(弾性部材の連続体)、35ae 端部となる部分、
41 背側帯部材、41e 端部、
42 不織布、42a 連続シート、
43 不織布、43a 連続シート、
45 糸ゴム(弾性部材)、45e 端部、
45a 糸ゴムの連続体(弾性部材の連続体)、45ae 端部となる部分、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、
LG レッグギャザー、LSG 立体ギャザー、
BD ホットメルト接着剤(接着剤)、
ABD 塗布領域、ABDeu 上流端、ABDed 下流端、
j 溶着部(接合部)、jP 溶着部対、
PC 切断対象位置、PBL 境界位置、
SS サイドシール部、
SSu 上流側サイドシール部、SSueu 上流端、SSued 下流端、
SSd 下流側サイドシール部、SSdeu 上流端、SSded 下流端、
SSk 溶着部、
CL1 中央位置(所定位置)、
PK1 第1加工位置、PK2 第2加工位置、PK3 第3加工位置、
PK4 第4加工位置、PK5 第5加工位置、PK6 第6加工位置、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図11
図12
【国際調査報告】