(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年12月19日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】粘着剤組成物
(51)【国際特許分類】
C09J 133/26 20060101AFI20201120BHJP
C09J 11/06 20060101ALI20201120BHJP
C09J 193/04 20060101ALI20201120BHJP
C09J 7/38 20180101ALI20201120BHJP
【FI】
C09J133/26
C09J11/06
C09J193/04
C09J7/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】特願2020-525284(P2020-525284)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年4月4日
(31)【優先権主張番号】特願2018-114553(P2018-114553)
(32)【優先日】2018年6月15日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100124143
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 嘉久
(72)【発明者】
【氏名】綱島 まり子
(72)【発明者】
【氏名】叢 紳
(72)【発明者】
【氏名】綱島 啓次
【テーマコード(参考)】
4J004
4J040
【Fターム(参考)】
4J004AA10
4J004AB01
4J004CA05
4J004CE01
4J004FA08
4J040BA202
4J040DF091
4J040JB09
4J040KA16
4J040KA26
(57)【要約】
本発明は、高接着力を保持しつつ、可塑剤の移行を抑制することを課題とする。本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、粘着付与樹脂(B)及び架橋剤(C)を含み、前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)及びカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位を有するものであり、粘着付与樹脂(B)の含有率が、不揮発分中20質量%以上であり、前記粘着付与樹脂(B)中、ロジン系粘着付与樹脂(b1)の含有率が40質量%以上であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル重合体(A)、粘着付与樹脂(B)及び架橋剤(C)を含み、
前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)及びカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位を有するものであり、
粘着付与樹脂(B)の含有率が、不揮発分中20質量%以上であり、
前記粘着付与樹脂(B)中、ロジン系粘着付与樹脂(b1)の含有率が40質量%以上であることを特徴とする粘着剤組成物。
【請求項2】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)が、(メタ)アクリルアミド化合物を含むものである請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)が、式(1)で表される単量体を含むものである請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
【化1】
[式(1)中、R
1は、水素原子又はメチル基を表す。R
2及びR
3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH
2−は、−CO−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置き換わっていてもよい。]
【請求項4】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)に由来する単位とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位の質量比((a2)/(a3))が、1.0以上20以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記ロジン系粘着付与樹脂(b1)として、水添ロジン系粘着付与樹脂を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
さらに溶剤(D)を含むものである請求項1〜5のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項記載の粘着剤組成物から形成される粘着層。
【請求項8】
塩化ビニル樹脂基材と、請求項7記載の粘着層とを有するシート又はテープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物
【背景技術】
【0002】
粘着シートは、電子機器や自動車等を始めとする様々な製品の製造や電気絶縁材料、表示・装飾分野等家庭用から工業用まで幅広い分野で用いられている。特に、軟質PVC(塩化ビニル樹脂)を基材とする粘着シートは、高い曲面接着性やインク定着性を有することから、表示、装飾用分野等幅広い分野において使用されている。また、軟質PVCは、その柔軟性や電気絶縁性から自動車配線部材においても使用されており、粘着テープの被着体となることも多い。
【0003】
従来から知られるPVCに接する粘着シートやテープにおいては、PVC中の可塑剤が粘着剤層へ移行するため、経時(特に高温多湿下)での性能低下(接着力低下、凝集力低下による剥がれや浮き)が問題となっている。これに対して、特許文献1には、アクリル系樹脂及び可塑剤を含有し、アクリル系樹脂のガラス転移温度が−20℃以上であるアクリル系粘着剤が提案されている(特許文献1ご参照)。また、特許文献2には、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーの共重合体であるアクリル系共重合体と、2以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネート化合物及びその誘導体の少なくとも1種とを含む粘着剤組成物が提案されている(特許文献2ご参照)。
しかしながら、これらの粘着剤では、耐可塑剤性は得られるものの、実使用上求められる高接着力を満足するに至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−188282号公報
【特許文献2】特開2016−108399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、高接着力を保持しつつ、可塑剤の移行を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが検討したところ、特定のアクリル重合体と特定の粘着付与樹脂とを組み合わせることで、相溶性が向上して粘着層の均一性を向上することができ、結果として高接着力を保持しつつ、可塑剤の移行を抑制できることを見出した。
【0007】
本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、粘着付与樹脂(B)及び架橋剤(C)を含み、前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)及びカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位を有するものであり、粘着付与樹脂(B)の含有率が、不揮発分中20質量%以上であり、前記粘着付与樹脂(B)中、ロジン系粘着付与樹脂(b1)の含有率が40質量%以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の粘着剤組成物を用いることで、基材として塩化ビニル樹脂を用いた場合にも、高接着力を維持しつつ、可塑剤の移行を抑制可能な粘着テープを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、粘着付与樹脂(B)及び架橋剤(C)を含む。
【0010】
前記アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)及びカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位を有する。
【0011】
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、エステル結合にアルキル基が結合した(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ。前記アルキル基の炭素原子数は、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくは4以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下、よりいっそう好ましくは10以下、特に好ましくは8以下である。
【0012】
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖状アルキル基などが挙げられる。
【0013】
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)は、アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。
【0014】
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】
前記アクリル重合体(A)中、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)に由来する単位の含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、好ましくは99質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
【0016】
前記(メタ)アクリルアミド化合物において、アミド結合に含まれる窒素原子に置換する基としては、水素原子、炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基)、炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基)に含まれる−CH
2−が−CO−に置き換わっているか、及び/又は該炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基)に含まれる水素原子がヒドロキシル基に置き換わった基等が挙げられ、窒素原子に2以上の基が置換する場合、それらの基は互いに結合して窒素原子を含む環を形成していてもよい。
【0017】
前記アミド結合に含まれる窒素原子に置換する炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基)の炭素原子数は、好ましくは1以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは6以下である。
【0018】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)としては、1種又は2種以上を用いることができ、窒素原子を含む官能基を有する(メタ)アクリル化合物;(メタ)アクリルアミド化合物などが挙げられる。
【0019】
前記窒素原子を含む官能基としては、アミノ基、1置換アミノ基、2置換アミノ基、ニトリル基等が挙げられる。また前記(メタ)アクリルアミド化合物は、(メタ)アクリルアミド、N−1置換(メタ)アクリルアミド化合物、N,N−2置換(メタ)アクリルアミド化合物のいずれであってもよい。
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)は、窒素原子を含むアクリル単量体であることが好ましい。
【0020】
前記窒素原子を含む官能基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、(メタ)アクリロニトリル、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0021】
前記(メタ)アクリルアミド化合物としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、(メタ)アクリルアミド;N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等のN−1置換(メタ)アクリルアミド化合物;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリドン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイル−4−ピペリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN−2置換(メタ)アクリルアミド化合物などが挙げられる。
【0022】
中でも、前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)は、式(1)で表される単量体を含むものであることが好ましい。
【0023】
【化1】
[式(1)中、R
1は、水素原子又はメチル基を表す。R
2及びR
3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH
2−は、−CO−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシル基に置き換わっていてもよい。]
【0024】
前記R
2及びR
3で表される炭化水素基としては、1種又は2種以上であってよく、例えば、直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基;直鎖状又は分岐鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。中でも、直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基がより好ましい。
R
2及びR
3の少なくとも一方は、水素原子であることが好ましい。
【0025】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)に由来する単位中、(メタ)アクリルアミド化合物に由来する単位の含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
【0026】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)に由来する単位中、式(1)で表される単量体に由来する単位の含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
【0027】
前記アクリル重合体(A)中、前記窒素原子を含む単量体(a2)に由来する単位の含有率は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
【0028】
前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸などが挙げられる。
【0029】
前記アクリル重合体(A)中、前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位の含有率は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
【0030】
前記アクリル単量体(A)は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)及びカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)以外のその他の単量体(ax)に由来する単位を有していてもよい。
【0031】
前記その他の単量体(ax)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ環含有(メタ)アクリル単量体;シクロへキシル(メタ)アクリレート等の脂環含有(メタ)アクリル単量体;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、パラヒドロキシスチレン等の芳香族ビニル単量体;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン等の複素環含有ビニル単量体;2以上のビニル基を有する単量体などが挙げられる。
【0032】
前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基にヒドロキシル基が結合した化合物;(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステル等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基にヒドロキシル基が結合した化合物であり、より好ましくは(メタ)アルキル酸アルキルエステルのアルキル基の末端にヒドロキシル基が結合した化合物である。
【0033】
前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体に含まれるヒドロキシル基の数は、好ましくは1個である。
また、前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体としては、ヒドロキシル基を有するアクリル単量体であることが好ましい。
【0034】
前記アクリル酸アルキルエステルとしては、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
【0035】
前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0036】
前記アクリル重合体(A)中、前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位の含有率は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.03質量%以上であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
【0037】
前記アクリル重合体(A)中、その他の単量体(ax)に由来する単位の含有率は、好ましくは0質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
【0038】
前記アクリル重合体(A)の重量平均分子量は、好ましくは10万以上、より好ましくは20万以上、さらに好ましくは30万以上であり、好ましくは100万以下、より好ましくは90万以下、さらに好ましくは80万以下である。
【0039】
本明細書において、前記アクリル重合体(A)の数平均分子量、重量平均分子量は、ポリスチレンを標準試料としゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ法(GPC)を用いて測定された換算値を表すものとする。
【0040】
本発明の粘着剤組成物において、前記アクリル重合体(A)の含有率は、不揮発分中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。
【0041】
本明細書において、粘着剤組成物の不揮発分とは、粘着剤組成物必要に応じて含まれる溶剤成分を除いた部分を表すものとする。
【0042】
前記アクリル重合体(A)は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)及び必要に応じて用いるその他の単量体(ax)を、重合開始剤の存在下、共重合させることにより製造することができる。
【0043】
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤の1種又は2種以上を用いることができ、過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物開始剤、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ開始剤などが挙げられる。
【0044】
本発明の粘着剤組成物は、粘着付与樹脂(B)を含む。前記粘着付与樹脂としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、未変性ロジン、変性ロジン、ロジン誘導体等のロジン系樹脂;未変性テルペン、芳香族変性テルペン、水添テルペン、テルペンフェノール等のテルペン系樹脂;石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、ピュアモノマー石油樹脂等の重合系樹脂;フェノール樹脂、キシレン樹脂等の縮合系樹脂などが挙げられる。
【0045】
前記未変性ロジンとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等が挙げられる。
【0046】
前記変性ロジンとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、不均化ロジン、重合ロジン、水添ロジン等が挙げられる。
【0047】
前記ロジン誘導体としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、前記未変性ロジン又は前記変性ロジンをエステル化したロジンエステル;前記未変性ロジン又は変性ロジンを不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジン;前記ロジンエステルを不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジンエステル;前記不飽和脂肪酸変性ロジン又は前記不飽和脂肪酸変性ロジンエステルに含まれるカルボキシル基を還元したロジンアルコール;未変性ロジン、変性ロジン、ロジンエステル、不飽和脂肪酸変性ロジン、不飽和脂肪酸変性ロジンエステル又はロジンアルコールの金属塩等のロジン金属塩;ロジンフェノールなどが挙げられる。
【0048】
前記未変性テルペンとしては、1種又は2種を用いることができ、例えば、α−ピネン、β−ピネン、d−リモネン、l−リモネン、ジペンテン等のテルペン化合物の重合体が挙げられる。
【0049】
前記芳香族変性テルペンとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、前記未変性テルペンのフェノール変性物又はスチレン変性物が挙げられる。
【0050】
前記テルペンフェノールとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、テルペンとフェノールを共重合させた樹脂等が挙げられる。
【0051】
前記石油樹脂としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂肪族/芳香族石油樹脂及びこれらの水素添加物などが挙げられる。
【0052】
中でも前記粘着付与樹脂(B)は、ロジン系樹脂を含む。前記ロジン系樹脂(好ましくはロジン誘導体、より好ましくはロジンエステル、さらに好ましくは変性ロジンエステル)の含有率は、前記粘着付与樹脂(B)中、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは55質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは75質量%以下である。
【0053】
前記粘着付与樹脂(B)は、ロジン系樹脂に加えて、ロジン系樹脂以外の粘着付与樹脂(好ましくは石油樹脂)を含んでいてもよい。ロジン系樹脂以外の粘着付与樹脂の含有量は、ロジン系樹脂100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上、さらに好ましくは50質量部以上であり、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、さらに好ましくは70質量部以下である。
【0054】
粘着付与樹脂としては、市販品を用いてもよく、前記ロジン系樹脂としては、パインクリスタルKR−85、KR−612、KR−614(以上、荒川化学工業(株)製);ロンヂスR−CH、K−25、K−80、N−18(以上、荒川化学工業(株)製);白菊ロジン、アラダイムR−95、パインクリステルKR−140(以上、荒川化学工業(株)製);ハイペーノールCH(以上、荒川化学工業(株)製);エステルガムAA−G、AA−L、AAV、105、AT、ペンセルGA−100、AZ、パインクリスタルKE−359(以上、荒川化学工業(株)製)、ハリエスターTF、S、ネオトールG2、ハリタック8LJA、ER95(以上、ハリマ化成(株)製);エステルガムH、HP、パインクリスタルKE−311、PE−590、(以上、荒川化学工業(株)製);パインクリスタルKE−100(以上、荒川化学工業(株)製);ペンセルC、D−125、D−135、D−160、KK、スーパーエステルE−650、E−788、E−865、E−865NT(以上、荒川化学工業(株)製)、ハリエスターSK−323NS、SK−508、SK−508H、SK−816E、SK−822E、ハリタックPCJ(以上、ハリマ化成(株)製);パインクリスタルKE−604、KR−120(以上、荒川化学工業(株)製);タノマルE−100、E−200、E−200NT(以上、荒川化学工業(株)製);パインクリスタルKM−1500、KR−50M(以上、荒川化学工業(株)製)等が挙げられる。また、前記重合系樹脂としては、FTR0100、FTR2120、FTR2140、FTR6100、FTR6110、FTR6125、FTR7100、FTR8100、FTR8120、FMR0150(以上、三井化学(株)製)等が挙げられる。
中でも水添ロジン樹脂であるパインクリスタルKE−100、KE−311、PE−590、KE−359等が好ましい。
【0055】
本発明の粘着剤組成物において、粘着付与樹脂(B)の含有量は、前記アクリル重合体(A)100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、さらに好ましくは20質量部以上であり、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、さらに好ましくは60質量部以下である。
【0056】
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤(C)を含む。架橋剤としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、アジリジン架橋剤、多価金属塩架橋剤、金属キレート架橋剤、ケト・ヒドラジド架橋剤、オキサゾリン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、シラン架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン架橋剤等が挙げられる。
中でも、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、オキサゾリン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン架橋剤が好ましく、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、カルボジイミド架橋剤がより好ましく、イソシアネート架橋剤が特に好ましい。
【0057】
前記イソシアネート架橋剤の含有率は、前記架橋剤(C)中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
【0058】
前記架橋剤(C)の含有率は、前記アクリル重合体(A)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
【0059】
本発明の粘着剤組成物は、溶剤(D)を含むことが好ましい。前記溶剤(D)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶剤;ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤等が挙げられる。中でも、エステル溶剤を含むことが好ましい。
【0060】
前記エステル溶剤の含有率は、前記溶剤(D)中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
【0061】
前記溶剤(D)の含有率は、前記粘着剤組成物中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下である。
【0062】
本発明の粘着剤組成物は、添加剤として、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸;発泡剤;可塑剤;軟化剤;酸化防止剤;ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤;顔料・染料等の着色剤;pH調整剤;皮膜形成補助剤;レベリング剤;増粘剤;撥水剤;消泡剤;酸触媒;酸発生剤等を含んでいてもよい。
【0063】
前記粘着剤組成物を支持体上に塗布し、乾燥させることによって、粘着層を形成することができる。前記支持体は、剥離シート及び粘着シート等の基材のいずれであってもよい。
【0064】
前記塗工方法としては、ナイフコーター、リバースコーター、ダイコーター、リップダイコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の方法を用いることができる。
【0065】
前記粘着層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
【0066】
本発明の粘着シート又は粘着テープは、前記粘着層と前記基材とを有する。前記基材は、フィルム状、シート状、テープ状、板状、立体形状等のいずれであってもよく、前記基材の材質としては、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂等のプラスチック;ゴム;不織布;金属箔;紙などが挙げられ、プラスチックが好ましく、塩化ビニル樹脂がより好ましい。また、前記基材は、表面が平滑なものであってもよく、繊維質基材、フォーム基材等の表面に凹凸を有するものであってもよい。
【0067】
前記基材の厚みは、好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは1,000μm以下である。
【実施例】
【0068】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0069】
[合成例1]
<アクリル樹脂(A)の合成>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート885質量部、アクリル酸10質量部、ダイアセトンアクリルアミド100質量部、4−ヒドロキシエチルアクリレート5質量部、酢酸エチル1000質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら70℃まで昇温した。1時間後に、予め酢酸エチルにて溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液10部(固形分5%)を添加した。その後、攪拌下70℃にて8時間ホールドした後、内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過し、不揮発分50質量%、粘度100、000mPa・s、重量平均分子量80万のアクリル樹脂(A)を得た。
【0070】
[実施例1]
合成例1で得られたアクリル樹脂(A)100質量部に対して、粘着付与樹脂1(パインクリスタルPE−590:荒川化学(株)社製)15質量部、粘着付与樹脂2(FTR6125:三井化学(株)社製)10重両部、ポリイソシアネート系架橋剤(ファインタック 硬化剤 D−40;DIC(株)製)0.75質量部を均一になるように攪拌混合することによってアクリル粘着組成物を得た。
【0071】
[実施例2〜11]
実施例1において、アクリル樹脂の窒素官能基単量体、カルボキシル基含有単量体、粘着付与樹脂、架橋剤の種類、及び添加量を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
【0072】
前記分子量は、以下の条件にて測定し、ポリスチレン換算した値である。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
【0073】
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
【0074】
[比較例1〜3]
実施例1において、アクリル樹脂の窒素官能基単量体、粘着付与樹脂の添加量を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして粘着剤組成物を得た。
【0075】
[粘着フィルムの加工方法]
表面に離型処理された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PET25)の表面に、溶剤乾燥後における膜厚が25μmとなるように実施例及び比較例で得られた粘着剤組成物を塗布し、80℃乾燥機中で3分間溶剤を揮発した後に、軟質塩ビ基材を貼り合わせた。
【0076】
[接着力の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムを25mm幅に切ったものを試験片とした。被着体をSUS304ステンレス板で表面仕上げBA(冷間圧延後、光輝熱処理)のステンレス板、若しくはPP(ポリプロピレン)板とし、2kgロール×2往復で被着体に貼り付けた。貼り付け1時間後に23℃、50%RHの雰囲気下で180度剥離強度を測定し、接着力とした。結果を表1に示す。
加工直後の接着力の値がSUSに対して18N/25mm以上かつPPに対して13N/25mm以上を〇、それ未満を×とした。
【0077】
[耐可塑剤性の評価方法]
以下の通り、接着力保持率を評価し、80%以上を◎、70%以上を〇、70%未満を×とした。結果を表1に示す。
【0078】
【数1】
【0079】
【表1】
【0080】
表1中、BAはn−ブチルアクリレート、MAはメチルアクリレート、NIPAMはN−イソプロピルアクリルアミド、DMAAはジメチルアクリルアミド、HEAAはヒドロキシエチルアクリルアミドを表す。また、PE−590は「パインクリスタルPE−590」(荒川化学工業株式会社製)、KE−100は「パインクリスタルKE−100」(荒川化学工業株式会社製)、PCJは「ハリタックPCJ」(ハリマ化成グループ株式会社製)、A−100は「スーパーエステルA−100」(荒川化学工業株式会社製)、MHDRは「M−HDR」(広西梧州日成林産化工有限公司製)、FTR6125は「FTR6125」(三井化学株式会社製)、PX−1000は「YSレジンPX1000」(ヤスハラケミカル株式会社製)、T−115は「YSポリスターT115」(ヤスハラケミカル株式会社製)を表し、エポキシ架橋剤としては「ファインタック硬化剤E-2C」(DIC株式会社製)を用いた。
【0081】
実施例1〜11は本発明の実施例であり、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体とを併用したアクリル重合体を用いることで、両者が水素結合的に相互作用し、塩ビ基材から可塑剤が移行しにくくなったと考える。
窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体やカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体とを併用したアクリル重合体は高Tgであるため、多量に添加すると柔軟性が不足し、密着性低下に因る接着力低下が起こるが、相溶性の良い粘着付与樹脂を添加することで密着性を向上、高接着力化と耐可塑剤移行性を両立した。
【0082】
なお比較例1は、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体に由来する単位を含まず、比較例2は、粘着付与樹脂を含まず、比較例3は、ロジン系粘着付与樹脂の含有率が、粘着付与樹脂中、本発明の範囲未満であり、高接着力化と耐可塑剤移行性を両立することはできなかった。
【手続補正書】
【提出日】2020年8月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル重合体(A)、粘着付与樹脂(B)、架橋剤(C)及び溶剤(D)を含み、前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)及びヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体に由来する単位を有するものであり、前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)に由来する単位とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体(a3)に由来する単位の質量比((a2)/(a3))が、1.0以上20以下であり、前記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル単量体の含有率が0.01〜10質量%の範囲であり、粘着付与樹脂(B)の含有率が、不揮発分中20質量%以上であり、前記粘着付与樹脂(B)中、ロジン系粘着付与樹脂(b1)の含有率が40質量%以上であることを特徴とする粘着剤組成物。
【請求項2】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)が、(メタ)アクリルアミド化合物を含むものである請求項1記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記窒素原子を含む(メタ)アクリル単量体(a2)が、式(1)で表される単量体を含むものである請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
【化1】
[式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−CO−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置き換わっていてもよい。]
【請求項4】
前記ロジン系粘着付与樹脂(b1)として、水添ロジン系粘着付与
樹脂を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着剤組成物から形成される粘
着層。
【請求項6】
塩化ビニル樹脂基材と、請求項5記載の粘着層とを有するシート又
はテープ。
【国際調査報告】