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再表2019-44710眼科機器、画像生成装置、プログラム、及び眼科システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年3月7日
【発行日】2020年10月1日
(54)【発明の名称】眼科機器、画像生成装置、プログラム、及び眼科システム
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/16 20060101AFI20200904BHJP
【FI】
   A61F2/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】62
【出願番号】特願2019-539458(P2019-539458)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年8月24日
(31)【優先権主張番号】特願2017-167927(P2017-167927)
(32)【優先日】2017年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富岡 研
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 翔太
(72)【発明者】
【氏名】尾原 秀樹
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA25
4C097BB01
4C097SA10
(57)【要約】
患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる眼科機器、画像生成装置、プログラム、及び眼科システムを提供する。
眼科機器は、光源と、前記光源から射出された光を被検眼の網膜に導く光学系と、前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて生成され、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部と、前記通信部により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜に投影されるように前記光源及び前記光学系を制御する制御部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から射出された光を被検眼の網膜に導く光学系と、
前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて生成され、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部と、
前記通信部により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜に投影されるように前記光源及び前記光学系を制御する制御部と、
を含む眼科機器。
【請求項2】
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報と前記眼内レンズ情報とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である請求項1に記載の眼科機器。
【請求項3】
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である請求項2に記載の眼科機器。
【請求項4】
前記オリジナル画像は、シーンが異なる複数の画像の中から選択された画像である請求項2又は請求項3に記載の眼科機器。
【請求項5】
前記光学系は、前記光を走査するスキャナと、前記スキャナにより走査された光を前記網膜へ反射させる反射部材と、を有する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の眼科機器。
【請求項6】
前記被検眼の前眼部を撮影する前眼部カメラを更に含み、
前記制御部は、前記前眼部カメラにより撮影されて得られた前眼部画像に基づいて瞳孔間距離を検出し、検出した前記瞳孔間距離に基づいて前記反射部材の位置を制御する請求項5に記載の眼科機器。
【請求項7】
前記光学系は、前記光を右眼の網膜に導く右眼用光学系と、前記光を左眼の網膜に導く左眼用光学系とを有し、
前記光を前記右眼用光学系と前記左眼用光学系とに分岐させる光分岐部を更に含む請求項1から請求項6の何れか1項に記載の眼科機器。
【請求項8】
前記光学系は、前記光を右眼の網膜に導く右眼用光学系と、前記光を左眼の網膜に導く左眼用光学系とを有し、
前記光源は、前記右眼用光学系に対して用いられる右眼用光源と、前記左眼用光学系に対して用いられる左眼用光源とを有する請求項1から請求項7の何れか1項に記載の眼科機器。
【請求項9】
外部の視界を撮影する視界カメラと、を更に含み、
前記制御部は、前記視界カメラにより撮影されて得られた視界画像が画像生成装置に送信されるように前記通信部を制御する請求項1から請求項8の何れか1項に記載の眼科機器。
【請求項10】
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報と前記眼内レンズ情報とに基づいて、前記視界画像を画像処理した画像である請求項9に記載の眼科機器。
【請求項11】
前記光源、前記光学系、前記通信部、及び前記制御部のうちの少なくとも前記光学系を有するアイウエア端末装置を含む請求項1から請求項10の何れか1項に記載の眼科機器。
【請求項12】
被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記シミュレーション画像を投影装置に出力する出力部と、
を含む画像生成装置。
【請求項13】
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報と前記眼内レンズ情報とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である請求項12に記載の画像生成装置。
【請求項14】
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である請求項13に記載の画像生成装置。
【請求項15】
シーンが異なる複数の画像から、受付部によって受け付けられた指示に応じた画像を前記オリジナル画像として取得する取得部を更に含む請求項13又は請求項14に記載の画像生成装置。
【請求項16】
画像を表示する表示部と、
前記表示部に対して、前記オリジナル画像と前記シミュレーション画像とを表示させるように前記表示部を制御する表示制御部と、を更に含む請求項14又は請求項15に記載の画像生成装置。
【請求項17】
コンピュータを、
請求項1から請求項11の何れか1項に記載の眼科機器に含まれる前記制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータを、
請求項12から請求項16の何れか1項に記載の画像生成装置に含まれる前記生成部及び前記出力部として機能させるためのプログラム。
【請求項19】
被検眼の網膜に画像を投影する投影装置と、
前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する画像生成装置と、を含み、
前記投影装置は、前記画像生成装置により生成された前記シミュレーション画像を前記網膜に投影する
眼科システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、眼科機器、画像生成装置、プログラム、及び眼科システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において、眼科とは、眼に対処する医学の分科を指す。また、本明細書では、説明の便宜上、被検眼の眼内に眼内レンズを挿入する眼内レンズ手術を、単に「手術」と称する。また、本明細書では、説明の便宜上、手術前を「術前」と称し、手術後を「術後」とも称する。
【0003】
特許文献1には、被検眼の眼内に挿入される眼内レンズを選択するための眼内レンズ選択装置が開示されている。特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、測定手段によって測定されて得られた被検眼角膜の角膜波面収差と、眼内レンズモデルが有する波面収差とに基づいて被検眼の術後残余波面収差を予想値として眼内レンズモデル毎に演算される。また、特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、予め定められた被検眼の術後残余波面収差が目標値とされており、目標値と、演算されて得られた予想値とが眼内レンズモデル毎に比較されることで目標値に近い眼内レンズモデルが特定される。そして、特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、特定された眼内レンズモデルの情報がモニタに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−34451号公報
【発明の概要】
【0005】
本開示の技術の第1態様に係る眼科機器は、光源と、前記光源から射出された光を被検眼の網膜に導く光学系と、前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて生成され、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部と、前記通信部により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜に投影されるように前記光源及び前記光学系を制御する制御部と、を含む。
【0006】
本開示の技術の第2態様に係る画像生成装置は、被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する生成部と、前記生成部により生成された前記シミュレーション画像を投影装置に出力する出力部と、を含む。
【0007】
本開示の技術の第3態様に係る眼科システムは、被検眼の網膜に画像を投影する投影装置と、前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する画像生成装置と、を含み、前記投影装置は、前記画像生成装置により生成された前記シミュレーション画像を前記網膜に投影する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る眼科システムの全体構成の一例を示す概念図である。
図2】実施形態に係る眼科システムに含まれるウエアラブル端末装置の構成の一例を示す平面視概略構成図である。
図3】実施形態に係る眼科システムの電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る眼科システムのウエアラブル端末装置に含まれるレーザ光源の構成の一例を示す概略構成図である。
図5】実施形態に係る眼科システムのウエアラブル端末装置に含まれるレーザ光分岐部の構成の一例を示す概略構成図である。
図6】実施形態に係るサーバ側処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係るサーバ側処理に含まれる術後視野シミュレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】実施形態に係る端末側処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】実施形態に係るサーバ側処理が実行されることでディスプレイに表示される画面の態様の一例を示す概略画面図である。
図10】実施形態に係るサーバ装置の要部機能の一例を示す機能ブロック図である。
図11】実施形態に係るウエアラブル端末装置の要部機能の一例を示す機能ブロック図である。
図12】実施形態に係るウエアラブル端末装置の変形例を示す概念図である。
図13】実施形態に係る眼科システムの第1変形例を示す概念図である。
図14】実施形態に係る端末側プログラムがウエアラブル端末装置にインストールされる態様の一例を示す概念図である。
図15】実施形態に係るサーバ側プログラムがサーバ装置にインストールされる態様の一例を示す概念図である。
図16】実施形態に係る眼科システムの第2変形例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面に従って本開示の技術に係る実施形態の一例について説明する。
【0010】
先ず、以下の説明で使用される用語の意味について説明する。
【0011】
以下の説明において、MEMSとは、“Micro Electro Mechanical Systems”の略称を指す。また、以下の説明において、I/Fとは、“InterFace”の略称を指す。また、以下の説明において、I/Oとは、インプット・アウトプット・インタフェースの略称を指す。また、以下の説明において、USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。また、以下の説明において、IDとは、“IDentification”の略称を指す。
【0012】
また、以下の説明において、CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。また、以下の説明において、RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、DVD−ROMとは、“Digital Versatile Disc Read Only Memory”の略称を指す。
【0013】
また、以下の説明において、ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。また、以下の説明において、FPGAとは、“Field−Programmable Gate Array”の略称を指す。
【0014】
また、本実施形態において、左右方向とは、例えば、患者の右眼の瞳孔の中心と左眼の瞳孔の中心とを通る直線の方向を指す。なお、以下では、説明の便宜上、「左右方向」を「X方向」とも称し、被検眼の瞳孔の中心から被検眼の後極に向かう方向を「Z方向」と称し、X方向及びZ方向の双方に対して垂直な方向を「Y方向」と称する。
【0015】
一例として図1に示すように、眼科システム10は、患者に対する手術前において、患者の被検眼の網膜に静止画像/動画像を含む映像を投影し、術後の見え方を認識させるシステムである。眼科システム10は、本開示の技術に係る投影装置及び眼科機器の一例であるウエアラブル端末装置12と、本開示の技術に係る画像生成装置の一例であるサーバ装置14と、を含む。
【0016】
ウエアラブル端末装置12は、アイウエア端末装置16、制御装置18、及びレーザ光分岐部20を含む。
【0017】
アイウエア端末装置16は、患者に装着される眼鏡型の端末装置の一種である。ここで言う「患者」とは、白内障の患者のうち、水晶体が摘出された後に被検眼に眼内レンズが挿入される予定の患者を指す。
【0018】
なお、本第1実施形態では、白内障の患者を例に挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、近視の矯正を目的とした患者であってもよい。この場合、患者に対して、水晶体が摘出されることなく被検眼に眼内レンズが挿入される。
【0019】
アイウエア端末装置16は、一般的な眼鏡と同様に、リム22及びテンプル24を備えている。また、アイウエア端末装置16は、患者用投影部26を備えている。
【0020】
リム22は、患者の眼前で患者用投影部26を保持する。テンプル24は、左側テンプル24Lと右側テンプル24Rとに大別される。左側テンプル24Lの一端部は、リム22の左端部に取り付けられており、右側テンプル24Rは、リム22の右端部に取り付けられている。左側テンプル24Lは、患者の左耳に掛けられ、右側テンプル24Rは、患者の右耳に掛けられる。
【0021】
制御装置18は、例えば、患者が把持したり、患者が自身の衣服又は身体等に装着したりして用いられる。制御装置18は、応答ボタン19を備えている。応答ボタン19は、医療サービス者の問い掛けに対して患者が応える場合に患者によって押下される。なお、ここで言う「医療サービス者」とは、眼科システム10を用いて患者に映像を提示することで患者に対して医療サービスを提供する者を指す。医療サービス者の一例としては、医師が挙げられる。
【0022】
制御装置18は、サーバ装置14に対して後述の無線通信部112(図3参照)を介して無線通信可能な状態で接続されており、サーバ装置14と各種情報の授受を行う。制御装置18は、ケーブル25を介してレーザ光分岐部20に接続されており、レーザ光分岐部20を制御する。
【0023】
ケーブル25は、光ファイバ30及びバスライン32を含む。制御装置18は、レーザ光を射出するレーザ光源114(図4参照)を備えており、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20にレーザ光を供給するようにレーザ光源114を制御する。また、制御装置18は、バスライン32を介してレーザ光分岐部20を制御する。
【0024】
レーザ光分岐部20は、ケーブル34,36を介してアイウエア端末装置16に接続されている。ケーブル34は、右側テンプル24Rに接続されており、ケーブル36は、左側テンプル24Lに接続されている。ケーブル34,36は共にバスライン32を含む。従って、制御装置18は、バスライン32を介してアイウエア端末装置16と各種電気信号の授受を行う。
【0025】
ケーブル34は、光ファイバ38を含み、ケーブル36は、光ファイバ40を含む。レーザ光分岐部20は、制御装置18から光ファイバ30介して供給されたレーザ光を光ファイバ38と光ファイバ40とに選択的に分岐させる。レーザ光分岐部20により分岐されて得られた一方のレーザ光は、光ファイバ38を介してアイウエア端末装置16に供給され、レーザ光分岐部20により分岐されて得られた他方のレーザ光は、光ファイバ40を介してアイウエア端末装置16に供給される。
【0026】
患者用投影部26は、反射ミラー42を備えている。反射ミラー42は、本開示の技術に係る反射部材の一例である。反射ミラー42は、レーザ光分岐部20からケーブル34,36を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、レーザ光を患者の被検眼44の網膜46に導く。なお、一例として図2に示すように、被検眼44は、右眼44Rと左眼44Lとを含む。
【0027】
反射ミラー42は、右眼用反射ミラー42Rと左眼用反射ミラー42Lとに大別される。右眼用反射ミラー42Rは、アイウエア端末装置16が正しく装着された状態の患者の右眼44Rの前方に位置するようにリム22に保持されている。左眼用反射ミラー42Lは、アイウエア端末装置16が正しく装着された状態の患者の左眼44Lの前方に位置するようにリム22に保持されている。
【0028】
右眼用反射ミラー42Rは、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、レーザ光を患者の右眼44Rの網膜46Rに導く。左眼用反射ミラー42Lは、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、患者の左眼44Lの網膜46Lに導く。
【0029】
アイウエア端末装置16は、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50を備えている。右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50は、制御装置18の制御下で、被写体を撮影する。
【0030】
右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50は、リム22の上縁部に取り付けられている。右眼用インカメラ48Rは、Y方向において右眼用反射ミラー42Rとずれた位置に設けられており、右眼44Rの前方領域の斜め上方から被写体として右眼44Rの前眼部を撮影する。左眼用インカメラ48Lは、Y方向において左眼用反射ミラー42Lとずれた位置に設けられており、左眼44Lの前方領域の斜め上方から被写体として左眼44Lの前眼部を撮影する。なお、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lは、本開示の技術に係る前眼部カメラの一例である。
【0031】
アウトカメラ50は、アイウエア端末装置16を装着した状態の、例えば患者の眉間の前方に位置するように、リム22の上縁部の中央部に取り付けられている。アウトカメラ50は、外部の視界を撮影する。すなわち、アウトカメラ50は、アイウエア端末装置16を装着した状態の患者側から見て患者用投影部26越しの前方領域を被写体として撮影する。ここで言う「前方領域」とは、例えば、アイウエア端末装置16を装着していない状態での患者の視界、すなわち、患者の視線方向の実空間領域を指す。なお、アウトカメラ50は、本開示の技術に係る視界カメラの一例である。
【0032】
サーバ装置14は、静止画像又は動画像を含む映像を生成し、生成した映像を制御装置18に送信する。制御装置18は、サーバ装置14から送信された映像を受信し、受信した映像に応じたレーザ光を、光ファイバ30,38,40を介してアイウエア端末装置16に供給する。
【0033】
なお、本実施形態では、ウエアラブル端末装置12とサーバ装置14との間で無線通信が行われる例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、ウエアラブル端末装置12とサーバ装置14との間で有線通信が行われるようにしてもよい。
【0034】
一例として図2に示すように、アイウエア端末装置16は、光学系27を含む。光学系27は、レーザ光を網膜46に導く。光学系27は、スキャナ28及び反射ミラー42を有する。スキャナ28は、制御装置18からレーザ光分岐部20を介いて供給されたレーザ光を走査する。反射ミラー42は、スキャナ28により走査されたレーザ光を網膜46に反射させる。
【0035】
光学系27は、右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとを有する。レーザ光分岐部20は、制御装置18から光ファイバ30を介して供給されたレーザ光を右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとに分岐させる。
【0036】
右眼用光学系27Rは、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を経由して右眼用照射部52から照射されたレーザ光を網膜46Rに導く。左眼用光学系27Lは、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を経由して左眼用照射部58から供給されたレーザ光を網膜46Lに導く。
【0037】
スキャナ28は、右眼用スキャナ28Rと左眼用スキャナ28Lとを有する。右眼用光学系27Rは、右眼用スキャナ28Rと右眼用反射ミラー42Rとを有する。左眼用光学系27Lは、左眼用スキャナ28Lと左眼用反射ミラー42Lとを有する。
【0038】
右眼用スキャナ28Rは、MEMSミラー54,56を有し、右眼用照射部52を介して供給されたレーザ光を走査する。右眼用照射部52は、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を介して供給されたレーザ光を照射する。右眼用照射部52によるレーザ光の照射方向には、MEMSミラー54が配置されており、MEMSミラー54は、右眼用照射部52から照射されたレーザ光を反射させることで、MEMSミラー56に導く。MEMSミラー56は、MEMSミラー54によって導かれたレーザ光を反射させることで、右眼用反射ミラー42Rに導く。
【0039】
ここで、例えば、MEMSミラー54はY方向にレーザ光を走査し、MEMSミラー56はX方向にレーザ光を走査する。MEMSミラー54,56により網膜に対して二次元走査が可能となり、映像を二次元走査して網膜へ投影することが可能となる。
【0040】
なお、MEMSミラー54をX方向の走査、MEMSミラー56をY方向の走査とするようにしてもよいことは言うまでもない。
【0041】
更に、右眼用スキャナ28Rは、反射ミラー42RとXY方向に走査可能なMEMSミラー56とするようにしてもよい。
【0042】
右眼用反射ミラー42Rは、右眼用スキャナ28Rにより走査されたレーザ光を網膜46Rに反射させる。
【0043】
右眼用反射ミラー42Rは、湾曲面42R1を有する。湾曲面42R1は、アイウエア端末装置16が装着された状態の患者の右眼44Rから見て凹状に形成された面であり、MEMSミラー56によって導かれたレーザ光を反射させることで、右眼44Rの瞳孔下の水晶体64Rを通して右眼44Rの網膜46Rにレーザ光を導く。
【0044】
左眼用スキャナ28Lは、MEMSミラー60,62を有し、左眼用照射部58を介して供給されたレーザ光を走査する。左眼用照射部58は、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を介して供給されたレーザ光を照射する。左眼用照射部58によるレーザ光の照射方向には、MEMSミラー60が配置されており、MEMSミラー60は、左眼用照射部58から照射されたレーザ光を反射させることで、MEMSミラー62に導く。MEMSミラー62は、MEMSミラー60によって導かれたレーザ光を反射させることで、左眼用反射ミラー42Lに導く。
【0045】
ここで、例えば、MEMSミラー60はY方向にレーザ光を走査し、MEMSミラー62はX方向にレーザ光を走査する。MEMSミラー60,62により網膜に対して二次元走査が可能となり、映像を二次元走査して網膜へ投影することが可能となる。
【0046】
なお、MEMSミラー60をX方向の走査、MEMSミラー62をY方向の走査とするようにしてもよいことは言うまでもない。
【0047】
更に、左眼用スキャナ28Lは、反射ミラー42LとXY方向に走査可能なMEMSミラー56とするようにしてもよい。
【0048】
図2に示す例では、MEMSミラー54,56,60,62が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、MEMSミラー54,56,60,62に代えて、又は、MEMSミラー54,56,60,62のうちの少なくとも1つと共に、ガルバノミラー及び/又はポリゴンミラー等の、電気的に反射面の位置を制御可能なミラーを用いてもよい。
【0049】
左眼用反射ミラー42Lは、左眼用スキャナ28Lにより走査されたレーザ光を網膜46Lに反射させる。
【0050】
左眼用反射ミラー42Lは、湾曲面42L1を有する。湾曲面42L1は、アイウエア端末装置16が装着された状態の患者の左眼44Lから見て凹状に形成された面であり、MEMSミラー62によって導かれたレーザ光を反射させることで、左眼46Rの瞳孔下の水晶体64Lを通して左眼44Lの網膜46Lにレーザ光を導く。
【0051】
なお、以下では、説明の便宜上、水晶体64R,64Lを区別して説明する必要がない場合、「水晶体64」と称する。
【0052】
患者用投影部26は、更に、右眼用スライド機構70R、左眼用スライド機構70L、右眼用駆動源72R、及び左眼用駆動源72Lを備えている。右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lの一例としては、ステッピングモータ、ソレノイド、又は圧電素子などが挙げられる。なお、以下では、説明の便宜上、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lを区別して説明する必要がない場合、「ミラー駆動源72」と称する。
【0053】
右眼用スライド機構70Rは、リム22に取り付けられており、右眼用反射ミラー42Rを左右方向にスライド可能に保持している。右眼用スライド機構70Rは、右眼用駆動源72Rに接続されており、右眼用駆動源72Rによって生成された動力を受けることで、右眼用反射ミラー42Rを左右方向にスライドさせる。
【0054】
左眼用スライド機構70Lは、リム22に取り付けられており、左眼用反射ミラー42Lを左右方向にスライド可能に保持している。左眼用スライド機構70Lは、左眼用駆動源72Lに接続されており、左眼用駆動源72Lによって生成された動力を受けることで、左眼用反射ミラー42Lを左右方向にスライドさせる。
【0055】
なお、本実施形態に係る眼科システム10では、マックスウェル視光学系によって被検眼44の網膜46に対してレーザ光に基づく映像が投影される。ここで言う「マックスウェル視光学系」とは、被検眼44の瞳孔下の水晶体64でレーザ光が収束され、水晶体64で収束されたレーザ光が被検眼44の網膜46に照射されることで、レーザ光に基づく映像が被検眼44の網膜46に投影される光学系を指す。本実施形態に係る眼科システム10では、スキャナ28及びミラー駆動源72が制御装置18によって制御されることで、マックスウェル視光学系が実現される。
【0056】
一例として図3に示すように、サーバ装置14は、主制御部80、無線通信部82、受付デバイス84、タッチパネル・ディスプレイ86、及び外部I/F88を備えている。なお、主制御部80は、本開示の技術に係るコンピュータの一例である。
【0057】
主制御部80は、CPU90、一次記憶部92、二次記憶部94、バスライン96、及びI/O98を含む。CPU90、一次記憶部92、及び二次記憶部94は、バスライン96を介して接続されている。バスライン96には、I/O98が接続されている。
【0058】
CPU90は、サーバ装置14の全体を制御する。一次記憶部92は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであり、一次記憶部92の一例としては、RAMが挙げられる。二次記憶部94は、サーバ装置14の基本的な動作を制御するプログラム及び各種パラメータ等を記憶する不揮発性のメモリである。二次記憶部94の一例としては、HDD、EEPROM、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。
【0059】
無線通信部82は、I/O98に接続されている。CPU90は、制御装置18への送信対象とされる電気信号を無線通信部82に出力する。無線通信部82は、CPU90から入力された電気信号を電波で制御装置18に送信する。また、無線通信部82は、制御装置18からの電波を受信し、受信した電波に応じた電気信号をCPU90に出力する。
【0060】
受付デバイス84は、本開示の技術に係る受付部の一例である。受付デバイス84は、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cを含み、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cは、I/O98に接続されている。従って、CPU90は、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cの各々によって受け付けられた各種指示を把握することができる。
【0061】
外部I/F88は、パーソナル・コンピュータ及び/又はUSBメモリ等の外部装置に接続され、外部装置とCPU90との間の各種情報の送受信を司る。
【0062】
タッチパネル・ディスプレイ86は、ディスプレイ86A及びタッチパネル84Aを含む。ディスプレイ86Aは、本開示の技術に係る表示部の一例である。ディスプレイ86Aは、I/O98に接続されており、CPU90の制御下で、映像を含む各種情報を表示する。タッチパネル84Aは、透過型のタッチパネルであり、ディスプレイ86Aに重ねられている。
【0063】
二次記憶部94は、患者情報94A、眼内レンズ情報94B、及びサーバ側プログラム94Cを記憶している。
【0064】
患者情報94Aは、患者に関する情報である。本実施形態において、患者情報94Aには、患者のプロフィール情報94A1(例えば、患者を特定するID、患者の名前、患者の性別、患者の年齢、身体情報、過去の治療歴、来院状況など現在の患者情報から、疾患のリスクや身体状態など)と、患者に対して行われた検眼情報94A2(例えば、角膜屈折力、角膜波面収差、視力、近視/遠視/乱視、視野、眼軸長、眼底写真などの別の検眼機器(屈折力測定器、眼軸長測定器、視力検査器、前眼部測定器、後眼部測定器など)により得られた患者の右眼/左眼に関する情報)と、を含む。検眼情報94A2は、本開示の技術に係る「被検眼の検眼情報」の一例である。検眼情報は、図示しない眼科サーバに記憶されており、眼科サーバから無線通信部82又は外部I/F88を経由してサーバ装置14によって取得されるようにしてもよい。
【0065】
眼内レンズ情報94Bは、被検眼44に処方される眼内レンズに関する情報であり、換言すると、被検眼44に挿入される予定の眼内レンズの特徴を示す情報とも言える。眼内レンズ情報94Bは、異なる眼内レンズの各々について二次記憶部94に記憶されている。眼内レンズ情報94Bは、本開示の技術に係る眼内レンズ情報の一例である。
【0066】
本実施形態において、眼内レンズ情報94Bには、眼内レンズのモデル名、メーカ名、A定数、術後ACD:予想前房深度(単位:mm)、眼内レンズが持つSA(矯正球面収差):球面収差(単位:μm)、着色レンズか否か、及びレンズの材質等の情報が含まれている。ここで、SAとは、被検眼44に眼内レンズが挿入された場合に矯正される球面収差を指す。なお、SAの求め方は、メーカ毎に様々であり、既に広く知られているので、ここでの説明は省略する。
【0067】
サーバ側プログラム94Cは、本開示の技術に係るプログラムの一例である。CPU90は、二次記憶部94からサーバ側プログラム94Cを読み出し、読み出したサーバ側プログラム94Cを一次記憶部92に展開する。そして、CPU90は、一次記憶部92に展開したサーバ側プログラム94Cを実行する。
【0068】
CPU90は、サーバ側プログラム94Cを実行することで、一例として図10に示すように、処理部99、取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作する。
【0069】
処理部99は、CPU90を取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作させるために必要な処理を行う。取得部100は、シーンが異なる複数のオリジナル映像から、受付デバイス84によって受け付けられた指示に応じたオリジナル映像を取得する。生成部102は、取得部100により取得されたオリジナル映像を、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換又は画像処理をすることでシミュレーション映像を生成する。出力部104は、無線通信部83を介してウエアラブル端末装置12と無線通信を行うことで、生成部102により生成されたシミュレーション映像をウエアラブル端末装置12に出力する。
【0070】
表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対してオリジナル映像とシミュレーション映像とを表示させるようにディスプレイ86Aを制御する。なお、オリジナル映像は、本開示の技術に係るオリジナル画像の一例である。
【0071】
なお、本実施形態では、CPU90が処理部99、取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作する場合を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、メインCPUと画像処理プロセッサ等のように複数のプロセッサにより分散処理させるようにしてもよい。例えば、メインCPUを処理部99及び取得部100として動作させ、画像処理プロセッサを生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作させるようにしてもよい。
【0072】
一例として図3に示すように、制御装置18は、前述した応答ボタン19の他に、主制御部110、無線通信部112、レーザ光源114、及び光源制御回路116を備えている。なお、主制御部110は、本開示の技術に係るコンピュータの一例である。
【0073】
主制御部110は、CPU120、一次記憶部122、二次記憶部124、バスライン126、及びI/O128を含む。CPU120、一次記憶部122、及び二次記憶部124は、バスライン126を介して接続されている。バスライン126には、I/O128が接続されている。
【0074】
CPU120は、ウエアラブル端末装置12の全体を制御する。一次記憶部122は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであり、一次記憶部122の一例としては、RAMが挙げられる。二次記憶部124は、ウエアラブル端末装置12の基本的な動作を制御するプログラム及び各種パラメータ等を記憶する不揮発性のメモリである。二次記憶部124の一例としては、HDD、EEPROM、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。
【0075】
応答ボタン19は、I/O128に接続されており、応答ボタン19が押下されると、応答信号が応答ボタン19からCPU120に出力される。
【0076】
無線通信部112は、本開示の技術に係る通信部の一例であり、I/O128に接続されている。CPU120は、サーバ装置14への送信対象とされる電気信号を無線通信部112に出力する。無線通信部112は、CPU120から入力された電気信号を電波でサーバ装置14に送信する。また、無線通信部112は、サーバ装置14からの電波を受信し、受信した電波に応じた電気信号をCPU120に出力する。
【0077】
レーザ光源114は、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20に接続されており、レーザ光源114は、レーザ光を生成し、生成したレーザ光を、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20に射出する。
【0078】
レーザ光源114は、光源制御回路116に接続されている。光源制御回路116は、I/O128に接続されている。光源制御回路116は、CPU120の指示に従って光源制御信号をレーザ光源に供給することで、レーザ光源114を制御する。
【0079】
一例として図4に示すように、レーザ光源114は、R光源114A、G光源114B、B光源114C、及びミラーユニット130を備えている。
【0080】
R光源114Aは、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)のうちのRのレーザ光であるRレーザ光を射出する。G光源114Bは、R、G、及びBのうちのGのレーザ光であるGレーザ光を射出する。B光源114Cは、R、G、及びBのうちのBのレーザ光であるBレーザ光を射出する。
【0081】
ミラーユニット130は、第1ミラー130A、第2ミラー130B、及び第3ミラー130Cを備えている。第1ミラー130A、第2ミラー130B、及び第3ミラー130Cのうち、第2ミラー130Bは、ダイクロイックミラーであり、Bレーザ光を透過させ、且つ、Gレーザ光を反射させる。第3ミラー130Cは、ダイクロイックミラーであり、Rレーザ光を透過させ、且つ、Gレーザ光及びBレーザ光を反射させる。
【0082】
第1ミラー130Aは、B光源114CによるBレーザ光の射出方向に配置されており、B光源114Cから射出されたBレーザ光を反射させることで、第2ミラー130BにBレーザ光を導く。
【0083】
第2ミラー130Bは、G光源114BによるGレーザ光の射出方向であり、且つ、第1ミラー130Aで反射されたBレーザ光の進行方向に配置されている。第2ミラー130Bは、G光源114Bから射出されたGレーザ光を反射させることで、第1ミラー130AにGレーザ光を導き、且つ、第1ミラー130Aで反射されたBレーザ光を透過させることで、第1ミラー130AにBレーザ光を導く。
【0084】
第3ミラー130Cは、R光源114AによるRレーザ光の射出方向であり、且つ、第2ミラー130Bで反射されたGレーザ光の進行方向であり、且つ、第2ミラー130Bを透過したGレーザ光の進行方向に配置されている。第3ミラー130Cは、R光源114Aから射出されたRレーザ光を透過させる。また、第3ミラー130Cは、Rレーザ光と同方向にGレーザ光及びBレーザ光を反射させることで、Rレーザ光、Gレーザ光及びBレーザ光を外部に射出する。なお、以下では、説明の便宜上、レーザ光源114から外部に射出されるRレーザ光、Gレーザ光、及びBレーザ光を、単に「レーザ光」と称する。
【0085】
一例として図3に示すように、バスライン32は、I/O128に接続されており、レーザ光分岐部20は、バスライン32に接続されている。従って、レーザ光分岐部20は、CPU120の制御下で動作する。
【0086】
一例として図5に示すように、レーザ光分岐部20は、右眼用シャッタ121R、左眼用シャッタ121L、第1スライド機構122R、第2スライド機構122L、第1シャッタ用駆動源134R、第2シャッタ用駆動源134L、ビームスプリッタ136、及び反射ミラー138を備えている。
【0087】
なお、以下では、説明の便宜上、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lを区別して説明する必要がない場合、「シャッタ121」と称する。
【0088】
ビームスプリッタ136は、レーザ光源114から光ファイバ130を介して供給されたレーザ光を反射させ、且つ、透過させる。ビームスプリッタ136で反射したレーザ光である左眼用レーザ光は、光ファイバ40(図1及び図2参照)の入口に向けて進行する。
【0089】
反射ミラー138は、ビームスプリッタ136を透過したレーザ光を反射する。反射ミラー138で反射したレーザ光である右眼用レーザ光は、光ファイバ38(図1及び図2参照)の入口に向けて進行する。
【0090】
第1スライド機構122Rは、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1と第2位置P2との間でスライド可能に保持している。第1位置P1とは、右眼用レーザ光を通過させて光ファイバ38の入口に導く位置を指し、第2位置P2とは、右眼用レーザ光を遮蔽する位置を指す。
【0091】
第2スライド機構122Lは、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3と第4位置P4との間でスライド可能に保持している。第3位置P3とは、左眼用レーザ光を通過させて光ファイバ40の入口に導く位置を指し、第4位置P4とは、左眼用レーザ光を遮蔽する位置を指す。
【0092】
第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lの一例としては、ステッピングモータ、ソレノイド、又は圧電素子などが挙げられる。第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lは、バスライン32に接続されており、第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lは、CPU120の制御下で作動する。
【0093】
第1スライド機構122Rは、第1シャッタ用駆動源134Rに接続されており、第1シャッタ用駆動源134Rによって生成された動力を受けることで右眼用シャッタ121Rを第1位置P1と第2位置P2との間でスライドさせる。
【0094】
第2スライド機構122Lは、第2シャッタ用駆動源134Lに接続されており、第2シャッタ用駆動源134Lによって生成された動力を受けることで左眼用シャッタ121Lを第3位置P3と第4位置P4との間でスライドさせる。
【0095】
図5に示す例では、右眼用シャッタ121Rが第1位置P1に配置されているので、右眼用レーザ光は光ファイバ38に供給され、左眼用シャッタ121Lが第4位置P4に配置されているので、左眼用レーザ光は左眼用シャッタ121Lによって遮蔽される。なお、本実施形態では、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lがメカ機構によるシャッタであるが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lに代えて、液晶等により電気的に光を遮蔽するシャッタを採用してもよい。
【0096】
一例として図3に示すように、アイウエア端末装置16は、スピーカ140を備えている。スピーカ140は、テンプル24に設けられている。スピーカ140は、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で音声を出力する。なお、スピーカ140は、患者の鼓膜に音波を直接当てるスピーカであってもよいし、振動を患者の鼓膜に間接的に伝達する骨伝導式のスピーカであってもよい。
【0097】
バスライン32には、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lが接続されており、CPU120は、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lを制御する。
【0098】
バスライン32には、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50が接続されており、CPU120は、左眼用インカメラ48L、右眼用インカメラ48R、及びアウトカメラ50との間で各種情報の授受を行う。
【0099】
バスライン32には、右眼用照射部52、左眼用照射部58、及びMEMSミラー54,56,60,62が接続されており、CPU120は、右眼用照射部52、左眼用照射部58、及びMEMSミラー54,56,60,62を制御する。
【0100】
二次記憶部124は、端末側プログラム124Aを記憶している。端末側プログラム124Aは、本開示の技術に係るプログラムの一例である。CPU120は、二次記憶部124から端末側プログラム124Aを読み出し、読み出した端末側プログラム124Aを一次記憶部122に展開する。そして、CPU120は、一次記憶部122に展開した端末側プログラム124Aを実行する。
【0101】
CPU120は、端末側プログラム124Aを実行することで、一例として図11に示すように、処理部142及び制御部144として動作する。処理部142は、CPU120を制御部144として動作させるために必要な処理を行う。処理部142は、サーバ装置14から送信されたシミュレーション映像を、無線通信部112に受信させるように無線通信部112を制御する。制御部144は、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像が網膜46に投影されるようにレーザ光源114及び光学系27を制御する。制御部144は、アウトカメラ50により撮影されて得られた画像がサーバ装置14に送信されるように無線通信部112を制御する。
【0102】
なお、本実施形態では、CPU120が処理部142及び制御部144として動作する場合を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、メインCPUとサブCPU等のように複数のプロセッサにより分散処理させるようにしてもよい。例えば、メインCPUを処理部142として動作させ、サブCPUを制御部144として動作させるようにしてもよい。
【0103】
次に、眼科システム10の本開示の技術に係る部分の作用について説明する。
【0104】
先ず、サーバ側処理の実行開始の指示が受付デバイス84によって受け付けられた場合にCPU90がサーバ側プログラム94Cを実行することで実現されるサーバ側処理について図6を参照して説明する。なお、図6に示すサーバ側処理は、患者に対する手術前に、患者自身により術後の見え方を確認する際に、行われる処理である。
【0105】
また、以下では、説明の便宜上、患者がウエアラブル端末装置12を適切に装備していることを前提として説明する。
【0106】
また、以下では、説明の便宜上、一例として図9に示すように、ディスプレイ86Aに対して複数の表示領域を有する画面が表示されていることを前提として説明する。ここで、複数の表示領域とは、患者情報表示領域86A1、眼内レンズ情報表示領域86A2、映像種別選択ボタン表示領域86A3、制御ボタン表示領域86A4、オリジナル映像表示領域86A5、及びシミュレーション映像表示領域86A6を指す。
【0107】
また、以下では、説明の便宜上、サーバ側処理の開始時、患者情報表示領域86A1、眼内レンズ情報表示領域86A2、オリジナル映像表示領域86A5、及びシミュレーション映像表示領域86A6は非表示状態であることを前提として説明する。
【0108】
また、以下では、説明の便宜上、映像種別選択ボタン表示領域86A3には、一例として図9に示すように、風景ボタン87A、読書ボタン87B、運転ボタン87C、取込ボタン87D、及びカメラボタン87Eが既に表示されていることを前提として説明する。
【0109】
ここで、風景ボタン87Aとは、風景を示す映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、読書ボタン87Bとは、一般的な文庫書又は新聞等の多数の活字が含まれる映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、運転ボタン87Cとは、自動車の運転中の運転席から見える景色を示す映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、取込ボタン87Dは、外部I/F88を介して外部装置から映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。更に、カメラボタン87Eとは、CPU90に対してアウトカメラ50を作動させ、アウトカメラ50によって撮影されて得られた映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。
【0110】
以下では、説明の便宜上、風景を示す映像であるオリジナル映像を「風景オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、一般的な文庫書又は新聞等の多数の活字が含まれる映像であるオリジナル映像を「読書オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、自動車の運転中の運転席から見える景色を示す映像であるオリジナル映像を「運転オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、外部I/F88を介して外部装置からCPU90によって取得された映像であるオリジナル映像を「取込オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、アウトカメラ50によって撮影されて得られた映像であるオリジナル映像を「カメラオリジナル映像」と称する。
【0111】
なお、カメラオリジナル映像は、本開示の技術に係る視界画像の一例であり、制御部144の制御下で処理部142によってサーバ装置14に送信される。
【0112】
また、以下では、説明の便宜上、風景オリジナル映像、読書オリジナル映像、及び運転オリジナル映像は、二次記憶部94に予め記憶されていることを前提として説明する。
【0113】
また、以下では、外部I/F88に外部装置が接続されており、CPU90が外部I/F88を介して外部装置から取込オリジナル映像を取得可能な状態になっていることを前提として説明する。
【0114】
また、以下では、説明の便宜上、風景ボタン87A、読書ボタン87B、運転ボタン87C、取込ボタン87D、及びカメラボタン87Eを区別して説明する必要がない場合、符号付さずに「映像選択ボタン87」と称する。なお、風景、読書、運転などのシーンに限らず、スポーツ等の動きのある映像及び/又はライフスタイルに合わせた様々なシーンの映像を用意しておき、患者の要求に応じたシーンの映像が選択されるようにしてもよい。
【0115】
また、以下では、説明の便宜上、制御ボタン表示領域86A4には、一例として図9に示すように、右/左/両眼ボタン89A、撮影/投影ボタン89B、及び投影開始ボタン89Cが既に表示されていることを前提として説明する。
【0116】
ここで、右/左/両眼ボタン89Aとは、右眼44Rのみに映像を投影するか、左眼44Lのみに映像を投影するか、又は両眼に映像を投影するかを選択する場合に押されるソフトキーを指す。また、撮影/投影ボタン89Bとは、アウトカメラ50による撮影と被検眼44に対する映像の投影との何れを実行するかを選択する場合に押されるソフトキーを指す。更に、投影開始ボタン89Cとは、被検眼44に対する映像の投影開始を指示する場合に押されるソフトキーを指す。
【0117】
また、以下では、説明の便宜上、右/左/両眼ボタン89Aが押されることによって、右眼44Rのみに映像を投影するか、左眼44Lのみに映像を投影するか、又は両眼に映像を投影するかが既に定まっていることを前提として説明する。
【0118】
図6に示すサーバ側処理では、先ず、ステップ200で、取得部100は、二次記憶部94から患者情報94Aを取得し、その後、ステップ202へ移行する。なお、ステップ200で取得された患者情報94Aは、CPU90の制御下で、一例として図9に示すように、患者情報表示領域86A1に表示される。
【0119】
ステップ202で、処理部99は、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられたか否かを判定する。ここで、アイウエアIDとは、患者に装着されたウエアラブル端末装置12を一意に特定可能な情報を指す。
【0120】
ステップ202において、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ204へ移行する。ステップ202において、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ206へ移行する。
【0121】
なお、ステップ202では、患者が装着しているウエアラブル端末装置12のアイウエアIDを無線通信部112を介して、ウエアラブル端末装置12からサーバ装置14へ送信し、サーバ装置14において、無線通信部112を介して処理部99に対して取得させることでアイウエアIDを受け付けるようにしてもよい。
【0122】
ステップ204で、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。サーバ側処理に係る終了条件とは、サーバ側処理を終了する条件を指す。サーバ側処理に係る終了条件の一例としては、所定時間が経過したとの条件、受付デバイス84が終了指示を受け付けたとの条件、及び/又は、サーバ側処理を強制的に終了せざるを得ない不具合がCPU90によって検出されたとの条件等が挙げられる。
【0123】
ステップ204において、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ202へ移行する。ステップ204において、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0124】
ステップ206で、処理部99は、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられたか否かを判定する。眼内レンズIDとは、被検眼44に挿入される予定の眼内レンズを一意に特定可能な情報を指す。
【0125】
ステップ206において、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ208へ移行する。ステップ206において、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ210へ移行する。
【0126】
ステップ208で、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ208において、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ206へ移行する。ステップ208において、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0127】
ステップ210で、処理部99は、ステップ206で受付デバイス84によって受け付けられた眼内レンズIDにより特定される眼内レンズに対応する眼内レンズ情報94Bを二次記憶部94から取得し、その後、ステップ212へ移行する。なお、ステップ210で取得された眼内レンズ情報94Bは、CPU90の制御下で、一例として図9に示すように、眼内レンズ情報表示領域86A2に表示される。
【0128】
ステップ212で、CPU90は、一例として図7に示す術後視野シミュレーション処理を実行し、その後、ステップ214へ移行する。
【0129】
図7に示す術後視野シミュレーション処理では、ステップ212Aで、処理部99は、映像種別が選択されたか否かを判定する。ここでは、タッチパネル84Aを介して映像選択ボタン87が押された場合、映像種別(シーン)が選択されたと判定される。
【0130】
ステップ212Aにおいて、映像種別が選択されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Bへ移行する。映像種別が選択された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Cへ移行する。
【0131】
ステップ212Bで、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ212Bにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ212Aへ移行する。ステップ212Bにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、ステップ212Pへ移行する。
【0132】
ステップ212Cで、取得部100は、ステップ212Aで選択された映像種別又はステップ212Gで変更された映像種別に対応するオリジナル映像を取得し、その後、ステップ212Dへ移行する。
【0133】
ステップ212Dで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像の表示を開始させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Eへ移行する。これにより、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像がオリジナル映像表示領域86A5に表示される。
【0134】
ステップ212Eで、生成部102は、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像を、ステップ200で取得された検眼情報94A2とステップ210又はステップ212Iで取得された眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換又は画像処理を行うことでシミュレーション映像を生成する。シミュレーション映像は、眼内レンズが被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション映像(画像)であり、別な表現をすれば、処方される眼内レンズを患者に装着させたときに患者に見えている光景の映像(画像である)。
【0135】
次のステップ212Fで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像の表示を開始させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Gへ移行する。これにより、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像がシミュレーション映像表示領域86A6に表示される。
【0136】
ステップ212Gで、処理部99は、映像種別が変更されたか否かを判定する。映像種別の変更は、現時点で取得されているオリジナル映像と異なるオリジナル映像に対応する映像選択ボタン87が押されることによって実現される。
【0137】
ステップ212Gにおいて、映像種別が変更された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Hへ移行する。ステップ212Gにおいて、映像種別が変更されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Iへ移行する。
【0138】
ステップ212Hで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、オリジナル映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Cへ移行する。これにより、オリジナル映像表示領域86A5からオリジナル映像が消去される。
【0139】
ステップ212Iで、処理部99は、眼内レンズIDが変更されたか否かを判定する。眼内レンズIDの変更は、現時点で取得されている眼内レンズ情報に対応する眼内レンズIDと異なる眼内レンズIDが受付デバイス84によって受け付けられることによって実現される。
【0140】
ステップ212Iにおいて、眼内レンズIDが変更された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Jへ移行する。ステップ212Iにおいて、眼内レンズIDが変更されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Kへ移行する。なお、ここで、眼内レンズIDが変更されると、変更後の眼内レンズIDにより特定される眼内レンズに対応する眼内レンズ情報94Bが取得され、取得部100によって保持される眼内レンズ情報94Bが更新される。
【0141】
ステップ212Jで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、シミュレーション映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Eへ移行する。これにより、シミュレーション映像表示領域86A6からシミュレーション映像が消去される。
【0142】
ステップ212Kで、処理部99は、投影開始の指示が受け付けられたか否かを判定する。ここでは、投影開始ボタン89Cが押された場合、投影開始の指示が受け付けられたと判定される。
【0143】
ステップ212Kにおいて、投影開始の指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Nへ移行する。ステップ212Kにおいて、投影開始の指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ212Lへ移行する。
【0144】
ステップ212Lで、処理部99は、無線通信部82を介して投影対象眼指示情報を制御装置18に送信し、その後、ステップ212Mへ移行する。ここで、投影対象眼指示情報とは、シミュレーション映像を投影する対象眼を示す情報を指す。ここで言う「対象眼」とは、右眼44R、左眼44L、及び両眼の何れかを指し、右/左/両眼ボタン89Aが押されることによって右眼44R、左眼44L、及び両眼の何れかが「対象眼」として選択される。
【0145】
ステップ212Mで、出力部104は、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像を、無線通信部82を介して制御装置18に送信し、その後、ステップ212Nへ移行する。
【0146】
ステップ212Nで、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ212Nにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ212Gへ移行する。ステップ212Nにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、ステップ212Pへ移行する。
【0147】
ステップ212Pで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、オリジナル映像及びシミュレーション映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、術後視野シミュレーション処理を終了する。ステップ212Pの処理が実行されることにより、オリジナル映像表示領域86A5からオリジナル映像が消去され、シミュレーション映像表示領域86A6からシミュレーション映像が消去される。
【0148】
図6に示すサーバ側処理のステップ214で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lに対して、被検眼44の前眼部を撮影させ、その後、ステップ216へ移行する。これにより、右眼用インカメラ48Rによって右眼44Rの前眼部が撮影され、左眼用インカメラ48Lによって左眼44Lの前眼部が撮影される。
【0149】
以下では、説明の便宜上、右眼用インカメラ48Rによって右眼44Rの前眼部が撮影されて得られた画像を右眼前眼部画像と称し、左眼用インカメラ48Lによって左眼44Lの前眼部が撮影されて得られた画像を左眼前眼部画像と称する。
【0150】
ステップ216で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、右眼前眼部画像と左眼前眼部画像とに基づいて瞳孔間距離を検出させ、その後、ステップ218へ移行する。ここで、瞳孔間距離とは、右眼前眼部画像により示される右眼44Rの前眼部内の瞳孔と左眼前眼部画像により示される左眼44Lの前眼部内の瞳孔との間の距離を指す。
【0151】
ステップ218で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、ステップ202で受け付けられたアイウエアID及びステップ216で検出させた瞳孔間距離等に基づいて反射ミラー42の位置を調整させる。また、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、ステップ202で受け付けられたアイウエアID及びステップ216で検出させた瞳孔間距離等に基づいてレーザ光の光軸を補正させ、且つ、原点出しを行わせるようにスキャナ28を制御する。
【0152】
なお、反射ミラー42の位置は、ミラー駆動源72が制御部144によって制御されることで調整される。また、レーザ光の光軸の補正及び原点出しは、スキャナ28が制御部144によって制御されることで実現される。
【0153】
ここで、患者による評価が良好か否かは、医療サービス者の問い掛けに対して患者が応答ボタン19を押したか否かによって判定される。応答ボタン19が患者によって押された場合、制御装置18から応答ボタン19が押されたことを示す応答情報が無線通信部112を介してサーバ装置14に送信され、応答情報がサーバ装置14の無線通信部82によって受信される。なお、応答情報がサーバ装置14の無線通信部82によって受信されると、CPU90が、ディスプレイ86Aに対して、応答情報が無線通信部82によって受信されたことを示すメッセージ又は画像等を表示させるようにしてもよい。
【0154】
ステップ220において、患者による評価が良好でない場合は、ステップ206へ移行する。ステップ220において、患者による評価が良好の場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0155】
なお、患者の網膜に投影されたシミュレーション映像の評価については、医療サービス者が患者とコミュニケーションをとりながら見え方を確認する。そして、指定されている眼内レンズが患者にとって適切か否かを医療サービス者が判断する。患者の評価が良好でない場合は、医療サービス者により新たな眼内レンズIDが指定され、再度、シミュレーション映像が表示される。
【0156】
次に、ウエアラブル端末装置12の主電源(図示省略)が投入された場合にCPU120が端末側プログラム124Aを実行することで実現される端末側処理について図8を参照して説明する。なお、図8に示す端末側処理は、患者に対する手術前に、患者自身により術後の見え方を確認する際に、行われる処理である。
【0157】
図8に示す端末側処理では、先ず、ステップ250で、処理部142は、術後視野シミュレーション処理に含まれるステップ212Lの処理が実行されることで送信された投影対象眼指示情報を無線通信部112が受信したか否かを判定する。ステップ250において、無線通信部112が投影対象眼指示情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ252へ移行する。ステップ250において、無線通信部112が投影対象眼指示情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ254へ移行する
【0158】
ステップ252で、処理部142は、端末側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。端末側処理に係る終了条件とは、端末側処理を終了する条件を指す。端末側処理に係る終了条件の一例としては、所定時間が経過したとの条件、受付デバイス84が終了指示を受け付けたとの条件、及び/又は、端末側処理を強制的に終了せざるを得ない不具合がCPU120によって検出されたとの条件等が挙げられる。
【0159】
ステップ252において、端末側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ250へ移行する。ステップ252において、端末側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、端末側処理を終了する。
【0160】
ステップ254で、処理部142は、無線通信部112によって受信された投影対象眼指示情報に基づいて、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lのうちの少なくとも一方を移動させる必要があるか否かを判定する。
【0161】
ステップ254において、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lの両方を移動させる必要がない場合は、判定が否定されて、ステップ258へ移行する。ステップ254において、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lのうちの少なくとも一方を移動させる必要がある場合は、判定が肯定されて、ステップ256へ移行する。
【0162】
ステップ256で、制御部144は、無線通信部112によって受信された投影対象眼指示情報に基づいてシャッタ121を移動させる。
【0163】
例えば、シミュレーション映像を両眼の網膜46に投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。また、シミュレーション映像を網膜46Rに投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第4位置P4に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。更に、シミュレーション映像を網膜46Lに投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第2位置P2に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。
【0164】
なお、シャッタがメカ機構ではなく、電気的に駆動するシャッタである場合は、投影対象眼指示情報に基づいて、左右のシャッタのレーザ光の透過/非透過を制御することができる。
【0165】
次のステップ258で、処理部142は、術後視野シミュレーション処理に含まれるステップ212Mの処理が実行されることで送信されたシミュレーション映像を受信したか否かを判定する。
【0166】
ステップ258において、シミュレーション映像を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ260へ移行する。ステップ258において、シミュレーション映像を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ262へ移行する。
【0167】
ステップ260で、制御部144は、レーザ光源114に対して、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像に応じたレーザ光を射出させ、且つ、投影対象眼指示情報に応じてスキャナ28を制御することで、網膜46にシミュレーション映像を投影する。
【0168】
次のステップ262で、処理部142は、端末側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ262において、端末側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ258へ移行する。ステップ262において、端末側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、端末側処理を終了する。
【0169】
以上説明したように、眼科システム10は、ウエアラブル端末装置12と、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてオリジナル映像を変換することでシミュレーション映像を生成するサーバ装置14と、を備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、サーバ装置14により生成されたシミュレーション映像を網膜46に投影する。従って、眼科システム10によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0170】
また、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を網膜46に導く光学系27と、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてサーバ装置14により生成されたシミュレーション映像を受信する無線通信部112と、を備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像が網膜46に投影されるようにレーザ光源114及び光学系27を制御する制御部144を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0171】
また、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を走査するスキャナ28と、スキャナ28により走査されたレーザ光を網膜46に反射させる反射ミラー42と、を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、白内障の患者、すなわち、水晶体が白濁している患者に対して術後の見え方を提示することができる。
【0172】
また、ウエアラブル端末装置12は、被検眼44の前眼部を撮影する右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lを備えている。そして、制御部144は、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lによって撮影されて得られた右眼前眼部画像及び左眼前眼部画像に基づいて瞳孔間距離を検出し、検出した瞳孔間距離に基づいて反射ミラー42の位置を制御する。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、瞳孔間距離が異なる患者に対しても、術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0173】
また、ウエアラブル端末装置12は、右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとを備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとに分岐させるレーザ光分岐部20を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、1つのレーザ光源114から両眼に対して同時にシミュレーション映像を投影することができる。
【0174】
また、ウエアラブル端末装置12は、アウトカメラ50を備えている。そして、制御部144は、アウトカメラ50により撮影されて得られた画像がサーバ装置14に送信されるように無線通信部112を制御する。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、術後の実際の外部の視界の見え方を患者に対して実感させ確認させることができる。
【0175】
また、ウエアラブル端末装置12は、光学系27を有するアイウエア端末装置16を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12は、患者がアイウエア端末装置16を身に付けながらシミュレーション映像の投影を行うことが可能になる。
【0176】
また、サーバ装置14は、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてオリジナル映像を変換することでシミュレーション映像を生成する生成部102を備えている。そして、サーバ装置14は、ウエアラブル端末装置12との間で無線通信を行うことで、生成部102により生成されたシミュレーション映像をウエアラブル端末装置12に出力する出力部104を備えている。従って、サーバ装置14によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0177】
また、サーバ装置14は、シーンが異なる複数のオリジナル映像から、受付デバイス84によって受け付けられた指示に応じたオリジナル映像を取得する取得部100を備えている。そして、生成部102は、取得部100により取得されたオリジナル映像を、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換することでシミュレーション映像を生成する。従って、サーバ装置14によれば、患者の好み/ライフスタイルに応じたシミュレーション映像を、ウエアラブル端末装置12を介して患者の網膜46に投影することができる。
【0178】
更に、サーバ装置14は、オリジナル映像表示領域86A5にオリジナル映像が表示され、且つ、シミュレーション映像表示領域86A6にシミュレーション映像が表示されるようにディスプレイ86Aを制御する表示制御部106を備えている。従って、サーバ装置14によれば、医療サービス者に対してオリジナル映像及びシミュレーション映像を視覚的に認識させることができる。
【0179】
なお、上記実施形態では、映像を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、映像に代えて静止画像を採用してもよいし、複数の静止画像を有するスライド画像を採用してもよい。
【0180】
また、上記実施形態では、レーザ光分岐部20及びレーザ光源114を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図16に示すように、眼科システム10に代えて眼科システム500を採用してもよい。
【0181】
眼科システム500は、眼科システム10に比べ、ウエアラブル端末装置12に代えてウエアラブル端末装置502を有する点が異なる。ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、光ファイバ30,38,40及びレーザ光分岐部20を有しない点が異なる。また、ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、制御装置18に代えて制御装置505を有する点が異なる。更に、ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置504を有する点が異なる。制御装置505は、制御装置18に比べ、レーザ光源114を有しない点が異なる。
【0182】
アイウエア端末装置504は、アイウエア端末装置16に比べ、光学系27に代えて光学系506を有する点が異なる。光学系506は、光学系27に比べ、右眼用光学系27Rに代えて右側用光学系508Rを有する点、及び左眼用光学系27Lに代えて左側用光学系508Lを有する点が異なる。また、光学系506は、光学系27に比べ、スキャナ28に代えてスキャナ508を有する点が異なる。
【0183】
スキャナ508は、スキャナ28に比べ、右眼用スキャナ28Rに代えて右眼用スキャナ508Rを有する点、及び左眼用スキャナ28Lに代えて左眼用スキャナ508Lを有する点が異なる。
【0184】
右眼用スキャナ508Rは、右眼用スキャナ28Rに比べ、右眼用照射部52からのレーザ光を走査するのに代えて、右眼用レーザ光源510Rからの光を走査する点が異なる。右眼用レーザ光源510Rは、本開示の技術に係る右眼用光源の一例であり、右眼用光学系508Rに対して用いられる。右眼用レーザ光源510Rは、右眼用照射部52と同様にレーザ光をMEMSミラー54に射出する。右眼用レーザ光源510Rは、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で作動する。
【0185】
左眼用スキャナ510Lは、左眼用スキャナ28Lに比べ、左眼用照射部58からのレーザ光を走査するのに代えて、右眼用レーザ光源510Lからの光を走査する点が異なる。左眼用レーザ光源510Lは、本開示の技術に係る左眼用光源の一例であり、左眼用光学系508Lに対して用いられる。左眼用レーザ光源510Lは、左眼用照射部58と同様にレーザ光をMEMSミラー60に射出する。左眼用レーザ光源510Lは、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で作動する。
【0186】
従って、ウエアラブル端末装置502によれば、光ファイバ30,38,40及びレーザ光分岐部20が不要になるので、ウエアラブル端末装置502の小型化に寄与することができる。
【0187】
なお、図16に示す例では、アイウエア端末504には、右眼用レーザ光源510R、左眼用レーザ光源510L、右眼用光学系508R、及び左眼用光学系508Lが取り付けられているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示す例と同様に、制御装置505に相当する機能を有する装置がアイウエア端末装置504のフレームに取り付けられていてもよい。
【0188】
また、上記実施形態では、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、ウエアラブル端末装置12に代えてウエアラブル端末装置300を採用してもよい。ウエアラブル端末装置300は、ウエアラブル端末装置12に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置302を有する点が異なる。アイウエア端末装置302は、アイウエア端末装置16に比べ、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50に代えてイン/アウトカメラ304を採用した点が異なる。イン/アウトカメラ304は、右眼44Rの前眼部と左眼44Lの前眼部とを同時に撮影可能なインカメラと、アウトカメラ50と同じ機能を有するアウトカメラとが一体化されたカメラである。
【0189】
また、上記実施形態では、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50がリム22の外側に配置されているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、各々の撮影レンズ(図示省略)が被写体側に露出されるように右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50がリム22に埋め込まれていてもよい。
【0190】
また、上記実施形態では、アイウエア端末装置16の外側に制御装置18及びレーザ光分岐部20が引き出されたウエアラブル端末装置12を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、眼科システム10に代えて眼科システム340を採用してもよい。
【0191】
眼科システム340は、眼科システム10に比べ、制御装置18、レーザ光分岐部20、及びケーブル25,34,36を有しない点が異なる。また、眼科システム340は、眼科システム10に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置350を有する点が異なる。
【0192】
アイウエア端末装置350は、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とが一体化されたコントローラ352が左側テンプル24Lに収容されている。この場合、ケーブル34,36に相当するケーブルもアイウエア端末装置350のフレームに収容される。ここで、アイウエア端末装置350のフレームとは、例えば、リム22及びテンプル24を指す。
【0193】
なお、コントローラ352は、右側テンプル24Rに設けられていてもよい。また、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とが別々にアイウエア端末装置350のフレームに収容されていてもよい。この場合、ケーブル25に相当するケーブル、すなわち、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とを接続するケーブルもアイウエア端末装置350のフレームに収容される。
【0194】
また、上記実施形態では、シャッタ121を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、シャッタ121に代えて、液晶シャッタ等の光の透過を制御することが可能なデバイスを採用してもよい。
【0195】
また、上記実施形態では、レーザ光を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、レーザ光に代えて、スーパールミネッセントダイオード(Super Luminescent Diode)による光を採用してもよい。
【0196】
また、上記実施形態では、端末側プログラム124Aを二次記憶部124から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部124に記憶させておく必要はない。例えば、図14に示すように、SSD、USBメモリ、又はDVD−ROM等の任意の可搬型の記憶媒体400に先ずは端末側プログラム124Aを記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体400の端末側プログラム124Aがウエアラブル端末装置12にインストールされ、インストールされた端末側プログラム124AがCPU120によって実行される。
【0197】
また、通信網(図示省略)を介してウエアラブル端末装置12に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に端末側プログラム124Aを記憶させておき、端末側プログラム124Aがウエアラブル端末装置12の要求に応じてダウンロードされた後にインストールされるようにしてもよい。この場合、インストールされた端末側プログラム124AはCPU120によって実行される。
【0198】
また、上記実施形態では、サーバ側プログラム94Cを二次記憶部94から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部94に記憶させておく必要はない。例えば、図15に示すように、SSD、USBメモリ、又はDVD−ROM等の任意の可搬型の記憶媒体450に先ずはサーバ側プログラム94Cを記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体450のサーバ側プログラム94Cがサーバ装置14にインストールされ、インストールされたサーバ側プログラム94CがCPU90によって実行される。
【0199】
また、通信網(図示省略)を介してサーバ装置14に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部にサーバ側プログラム94Cを記憶させておき、サーバ側プログラム94Cがサーバ装置14の要求に応じてダウンロードされた後にインストールされるようにしてもよい。この場合、インストールされたサーバ側プログラム94CはCPU90によって実行される。
【0200】
また、上記実施形態で説明したサーバ側処理及び端末側処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0201】
また、上記実施形態では、コンピュータを利用したソフトウェア構成によりサーバ側処理及び端末側処理が実現される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、コンピュータを利用したソフトウェア構成に代えて、FPGA又はASIC等のハードウェア構成のみによって、サーバ側処理及び端末側処理のうちの少なくとも1つの処理が実行されるようにしてもよい。サーバ側処理及び端末側処理のうちの少なくとも1つの処理がソフトウェア構成とハードウェア構成との組み合わせた構成によって実行されるようにしてもよい。
【0202】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0203】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0204】
(付記1)
光源(114,510R,510L)と、
前記光源(114,510R,510L)から射出された光を被検眼(44)の網膜(46)に導く光学系(27,506)と、
前記被検眼(44)の検眼情報(94A2)と被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて画像生成装置(14)により生成され、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部(112)と、
前記通信部(112)により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜(46)に投影されるように前記光源(114,510R,510L)及び前記光学系(27,506)を制御する制御部(144)と、
を含む眼科機器(12,300,502)。
【0205】
(付記2)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である付記1に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0206】
(付記3)
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である付記2に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0207】
(付記4)
前記オリジナル画像は、シーンが異なる複数の画像の中から選択された画像である付記2又は付記3に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0208】
(付記5)
前記光学系(27,506)は、前記光を走査するスキャナ(28,508)と、前記スキャナ(28,508)により走査された光を前記網膜(46)へ反射させる反射部材(42)と、を有する付記1から付記4の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0209】
(付記6)
前記被検眼(44)の前眼部を撮影する前眼部カメラ(48R,48L,304)を更に含み、
前記制御部(144)は、前記前眼部カメラ(48R,48L,304)により撮影されて得られた前眼部画像に基づいて瞳孔間距離を検出し、検出した前記瞳孔間距離に基づいて前記反射部材(42)の位置を制御する付記5に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0210】
(付記7)
前記光学系(27)は、前記光を右眼(44R)の網膜(46R)に導く右眼用光学系(27R)と、前記光を左眼(44L)の網膜(46L)に導く左眼用光学系(27L)とを有し、
前記光を前記右眼用光学系(27R)と前記左眼用光学系(27L)とに分岐させる光分岐部(20)を更に含む付記1から付記6の何れか1つに記載の眼科機器(12)。
【0211】
(付記8)
前記光学系(506)は、前記光を右眼(44R)の網膜(46R)に導く右眼用光学系(27R)と、前記光を左眼(44L)の網膜(46L)に導く左眼用光学系(27L)とを有し、
前記光源(510R,510L)は、前記右眼用光学系(27R)に対して用いられる右眼用光源(510R)と、前記左眼用光学系(27L)に対して用いられる左眼用光源(510L)とを有する付記1から付記7の何れか1つに記載の眼科機器。
【0212】
(付記9)
外部の視界を撮影する視界カメラ(50,304)と、を更に含み、
前記制御部(144)は、前記視界カメラ(50,304)により撮影されて得られた視界画像が前記画像生成装置(14)に送信されるように前記通信部(112)を制御する付記1から付記8の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0213】
(付記10)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記視界画像を画像処理した画像である付記9に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0214】
(付記11)
前記光源(114,510R,510L)、前記光学系(27,506)、前記通信部(112)、及び前記制御部(144)のうちの少なくとも前記光学系(27,506)を有するアイウエア端末装置(16,302,350,504)を含む付記1から付記10の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0215】
(付記12)
被検眼(44)の検眼情報(94A2)と前記被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する生成部(102)と、
前記生成部により生成された前記シミュレーション画像を投影装置に出力する出力部(104)と、
を含む画像生成装置(14)。
【0216】
(付記13)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である付記12に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0217】
(付記14)
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である付記13に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0218】
(付記15)
シーンが異なる複数の画像から、受付部(84)によって受け付けられた指示に応じた画像を前記オリジナル画像として取得する取得部(100)を更に含む付記13又は付記14に記載の画像生成装置(14)。
【0219】
(付記16)
画像を表示する表示部(86A)と、
前記表示部(86A)に対して、前記オリジナル画像と前記シミュレーション画像とを表示させるように前記表示部(86A)を制御する表示制御部(106)と、を更に含む付記12から付記15の何れか1つに記載の画像生成装置(14)。
【0220】
(付記17)
コンピュータ(110)を、
付記1から付記11の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)に含まれる前記制御部(144)として機能させるためのプログラム(124A)。
【0221】
(付記18)
コンピュータ(80)を、
付記12から付記16の何れか1つに記載の画像生成装置(14)に含まれる前記生成部(102)及び前記出力部(104)として機能させるためのプログラム(94C)。
【0222】
(付記19)
被検眼(44)の網膜(46)に画像を投影する投影装置(12,300,502)と、
前記被検眼(44)の検眼情報(94A2)と前記被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する画像生成装置(14)と、を含み、
前記投影装置(12,300,502)は、前記画像生成装置(12,300,502)により生成された前記シミュレーション画像を前記網膜(46)に投影する
眼科システム(10,300,340,500)。
【符号の説明】
【0223】
10,300,340,500 眼科システム
12 ウエアラブル端末装置
14 サーバ装置
16,302,350,504 アイウエア端末装置
20 レーザ光分岐部
27,506 光学系
27R,506R 右眼用光学系
27L,506L 左眼用光学系
28,508 スキャナ
42 反射ミラー
44 被検眼
46 網膜
48R 右眼用インカメラ
48L 左眼用インカメラ
50 アウトカメラ
82,112 無線通信部
84 受付デバイス
86A ディスプレイ
90,120 CPU
94A2 検眼情報
94B 眼内レンズ情報
94C サーバ側プログラム
100 取得部
102 生成部
104 出力部
106 表示制御部114
124A 端末側プログラム
144 制御部
304 イン/アウトカメラ
510R 右眼用レーザ光源
510L 左眼用レーザ光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16

【手続補正書】
【提出日】2020年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、眼科機器、画像生成装置、プログラム、及び眼科システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において、眼科とは、眼に対処する医学の分科を指す。また、本明細書では、説明の便宜上、被検眼の眼内に眼内レンズを挿入する眼内レンズ手術を、単に「手術」と称する。また、本明細書では、説明の便宜上、手術前を「術前」と称し、手術後を「術後」とも称する。
【0003】
特許文献1には、被検眼の眼内に挿入される眼内レンズを選択するための眼内レンズ選択装置が開示されている。特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、測定手段によって測定されて得られた被検眼角膜の角膜波面収差と、眼内レンズモデルが有する波面収差とに基づいて被検眼の術後残余波面収差を予想値として眼内レンズモデル毎に演算される。また、特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、予め定められた被検眼の術後残余波面収差が目標値とされており、目標値と、演算されて得られた予想値とが眼内レンズモデル毎に比較されることで目標値に近い眼内レンズモデルが特定される。そして、特許文献1に記載の眼内レンズ選択装置では、特定された眼内レンズモデルの情報がモニタに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−34451号公報
【発明の概要】
【0005】
本開示の技術の第1態様に係る眼科機器は、光源と、前記光源から射出された光を被検眼の網膜に導く光学系と、前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて生成され、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部と、前記通信部により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜に投影されるように前記光源及び前記光学系を制御する制御部と、を含む。
【0006】
本開示の技術の第2態様に係る画像生成装置は、被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する生成部と、前記生成部により生成された前記シミュレーション画像を投影装置に出力する出力部と、を含む。
【0007】
本開示の技術の第3態様に係る眼科システムは、被検眼の網膜に画像を投影する投影装置と、前記被検眼の検眼情報と前記被検眼に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する画像生成装置と、を含み、前記投影装置は、前記画像生成装置により生成された前記シミュレーション画像を前記網膜に投影する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る眼科システムの全体構成の一例を示す概念図である。
図2】実施形態に係る眼科システムに含まれるウエアラブル端末装置の構成の一例を示す平面視概略構成図である。
図3】実施形態に係る眼科システムの電気系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る眼科システムのウエアラブル端末装置に含まれるレーザ光源の構成の一例を示す概略構成図である。
図5】実施形態に係る眼科システムのウエアラブル端末装置に含まれるレーザ光分岐部の構成の一例を示す概略構成図である。
図6】実施形態に係るサーバ側処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係るサーバ側処理に含まれる術後視野シミュレーション処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】実施形態に係る端末側処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】実施形態に係るサーバ側処理が実行されることでディスプレイに表示される画面の態様の一例を示す概略画面図である。
図10】実施形態に係るサーバ装置の要部機能の一例を示す機能ブロック図である。
図11】実施形態に係るウエアラブル端末装置の要部機能の一例を示す機能ブロック図である。
図12】実施形態に係るウエアラブル端末装置の変形例を示す概念図である。
図13】実施形態に係る眼科システムの第1変形例を示す概念図である。
図14】実施形態に係る端末側プログラムがウエアラブル端末装置にインストールされる態様の一例を示す概念図である。
図15】実施形態に係るサーバ側プログラムがサーバ装置にインストールされる態様の一例を示す概念図である。
図16】実施形態に係る眼科システムの第2変形例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面に従って本開示の技術に係る実施形態の一例について説明する。
【0010】
先ず、以下の説明で使用される用語の意味について説明する。
【0011】
以下の説明において、MEMSとは、“Micro Electro Mechanical Systems”の略称を指す。また、以下の説明において、I/Fとは、“InterFace”の略称を指す。また、以下の説明において、I/Oとは、インプット・アウトプット・インタフェースの略称を指す。また、以下の説明において、USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。また、以下の説明において、IDとは、“IDentification”の略称を指す。
【0012】
また、以下の説明において、CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。また、以下の説明において、RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、DVD−ROMとは、“Digital Versatile Disc Read Only Memory”の略称を指す。
【0013】
また、以下の説明において、ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。また、以下の説明において、FPGAとは、“Field−Programmable Gate Array”の略称を指す。
【0014】
また、本実施形態において、左右方向とは、例えば、患者の右眼の瞳孔の中心と左眼の瞳孔の中心とを通る直線の方向を指す。なお、以下では、説明の便宜上、「左右方向」を「X方向」とも称し、被検眼の瞳孔の中心から被検眼の後極に向かう方向を「Z方向」と称し、X方向及びZ方向の双方に対して垂直な方向を「Y方向」と称する。
【0015】
一例として図1に示すように、眼科システム10は、患者に対する手術前において、患者の被検眼の網膜に静止画像/動画像を含む映像を投影し、術後の見え方を認識させるシステムである。眼科システム10は、本開示の技術に係る投影装置及び眼科機器の一例であるウエアラブル端末装置12と、本開示の技術に係る画像生成装置の一例であるサーバ装置14と、を含む。
【0016】
ウエアラブル端末装置12は、アイウエア端末装置16、制御装置18、及びレーザ光分岐部20を含む。
【0017】
アイウエア端末装置16は、患者に装着される眼鏡型の端末装置の一種である。ここで言う「患者」とは、白内障の患者のうち、水晶体が摘出された後に被検眼に眼内レンズが挿入される予定の患者を指す。
【0018】
なお、本第1実施形態では、白内障の患者を例に挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、近視の矯正を目的とした患者であってもよい。この場合、患者に対して、水晶体が摘出されることなく被検眼に眼内レンズが挿入される。
【0019】
アイウエア端末装置16は、一般的な眼鏡と同様に、リム22及びテンプル24を備えている。また、アイウエア端末装置16は、患者用投影部26を備えている。
【0020】
リム22は、患者の眼前で患者用投影部26を保持する。テンプル24は、左側テンプル24Lと右側テンプル24Rとに大別される。左側テンプル24Lの一端部は、リム22の左端部に取り付けられており、右側テンプル24Rは、リム22の右端部に取り付けられている。左側テンプル24Lは、患者の左耳に掛けられ、右側テンプル24Rは、患者の右耳に掛けられる。
【0021】
制御装置18は、例えば、患者が把持したり、患者が自身の衣服又は身体等に装着したりして用いられる。制御装置18は、応答ボタン19を備えている。応答ボタン19は、医療サービス者の問い掛けに対して患者が応える場合に患者によって押下される。なお、ここで言う「医療サービス者」とは、眼科システム10を用いて患者に映像を提示することで患者に対して医療サービスを提供する者を指す。医療サービス者の一例としては、医師が挙げられる。
【0022】
制御装置18は、サーバ装置14に対して後述の無線通信部112(図3参照)を介して無線通信可能な状態で接続されており、サーバ装置14と各種情報の授受を行う。制御装置18は、ケーブル25を介してレーザ光分岐部20に接続されており、レーザ光分岐部20を制御する。
【0023】
ケーブル25は、光ファイバ30及びバスライン32を含む。制御装置18は、レーザ光を射出するレーザ光源114(図4参照)を備えており、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20にレーザ光を供給するようにレーザ光源114を制御する。また、制御装置18は、バスライン32を介してレーザ光分岐部20を制御する。
【0024】
レーザ光分岐部20は、ケーブル34,36を介してアイウエア端末装置16に接続されている。ケーブル34は、右側テンプル24Rに接続されており、ケーブル36は、左側テンプル24Lに接続されている。ケーブル34,36は共にバスライン32を含む。従って、制御装置18は、バスライン32を介してアイウエア端末装置16と各種電気信号の授受を行う。
【0025】
ケーブル34は、光ファイバ38を含み、ケーブル36は、光ファイバ40を含む。レーザ光分岐部20は、制御装置18から光ファイバ30介して供給されたレーザ光を光ファイバ38と光ファイバ40とに選択的に分岐させる。レーザ光分岐部20により分岐されて得られた一方のレーザ光は、光ファイバ38を介してアイウエア端末装置16に供給され、レーザ光分岐部20により分岐されて得られた他方のレーザ光は、光ファイバ40を介してアイウエア端末装置16に供給される。
【0026】
患者用投影部26は、反射ミラー42を備えている。反射ミラー42は、本開示の技術に係る反射部材の一例である。反射ミラー42は、レーザ光分岐部20からケーブル34,36を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、レーザ光を患者の被検眼44の網膜46に導く。なお、一例として図2に示すように、被検眼44は、右眼44Rと左眼44Lとを含む。
【0027】
反射ミラー42は、右眼用反射ミラー42Rと左眼用反射ミラー42Lとに大別される。右眼用反射ミラー42Rは、アイウエア端末装置16が正しく装着された状態の患者の右眼44Rの前方に位置するようにリム22に保持されている。左眼用反射ミラー42Lは、アイウエア端末装置16が正しく装着された状態の患者の左眼44Lの前方に位置するようにリム22に保持されている。
【0028】
右眼用反射ミラー42Rは、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、レーザ光を患者の右眼44Rの網膜46Rに導く。左眼用反射ミラー42Lは、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を介して供給されたレーザ光を反射させることで、一例として図2に示すように、患者の左眼44Lの網膜46Lに導く。
【0029】
アイウエア端末装置16は、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50を備えている。右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50は、制御装置18の制御下で、被写体を撮影する。
【0030】
右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50は、リム22の上縁部に取り付けられている。右眼用インカメラ48Rは、Y方向において右眼用反射ミラー42Rとずれた位置に設けられており、右眼44Rの前方領域の斜め上方から被写体として右眼44Rの前眼部を撮影する。左眼用インカメラ48Lは、Y方向において左眼用反射ミラー42Lとずれた位置に設けられており、左眼44Lの前方領域の斜め上方から被写体として左眼44Lの前眼部を撮影する。なお、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lは、本開示の技術に係る前眼部カメラの一例である。
【0031】
アウトカメラ50は、アイウエア端末装置16を装着した状態の、例えば患者の眉間の前方に位置するように、リム22の上縁部の中央部に取り付けられている。アウトカメラ50は、外部の視界を撮影する。すなわち、アウトカメラ50は、アイウエア端末装置16を装着した状態の患者側から見て患者用投影部26越しの前方領域を被写体として撮影する。ここで言う「前方領域」とは、例えば、アイウエア端末装置16を装着していない状態での患者の視界、すなわち、患者の視線方向の実空間領域を指す。なお、アウトカメラ50は、本開示の技術に係る視界カメラの一例である。
【0032】
サーバ装置14は、静止画像又は動画像を含む映像を生成し、生成した映像を制御装置18に送信する。制御装置18は、サーバ装置14から送信された映像を受信し、受信した映像に応じたレーザ光を、光ファイバ30,38,40を介してアイウエア端末装置16に供給する。
【0033】
なお、本実施形態では、ウエアラブル端末装置12とサーバ装置14との間で無線通信が行われる例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、ウエアラブル端末装置12とサーバ装置14との間で有線通信が行われるようにしてもよい。
【0034】
一例として図2に示すように、アイウエア端末装置16は、光学系27を含む。光学系27は、レーザ光を網膜46に導く。光学系27は、スキャナ28及び反射ミラー42を有する。スキャナ28は、制御装置18からレーザ光分岐部20を介いて供給されたレーザ光を走査する。反射ミラー42は、スキャナ28により走査されたレーザ光を網膜46に反射させる。
【0035】
光学系27は、右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとを有する。レーザ光分岐部20は、制御装置18から光ファイバ30を介して供給されたレーザ光を右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとに分岐させる。
【0036】
右眼用光学系27Rは、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を経由して右眼用照射部52から照射されたレーザ光を網膜46Rに導く。左眼用光学系27Lは、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を経由して左眼用照射部58から供給されたレーザ光を網膜46Lに導く。
【0037】
スキャナ28は、右眼用スキャナ28Rと左眼用スキャナ28Lとを有する。右眼用光学系27Rは、右眼用スキャナ28Rと右眼用反射ミラー42Rとを有する。左眼用光学系27Lは、左眼用スキャナ28Lと左眼用反射ミラー42Lとを有する。
【0038】
右眼用スキャナ28Rは、MEMSミラー54,56を有し、右眼用照射部52を介して供給されたレーザ光を走査する。右眼用照射部52は、レーザ光分岐部20から光ファイバ38を介して供給されたレーザ光を照射する。右眼用照射部52によるレーザ光の照射方向には、MEMSミラー54が配置されており、MEMSミラー54は、右眼用照射部52から照射されたレーザ光を反射させることで、MEMSミラー56に導く。MEMSミラー56は、MEMSミラー54によって導かれたレーザ光を反射させることで、右眼用反射ミラー42Rに導く。
【0039】
ここで、例えば、MEMSミラー54はY方向にレーザ光を走査し、MEMSミラー56はX方向にレーザ光を走査する。MEMSミラー54,56により網膜に対して二次元走査が可能となり、映像を二次元走査して網膜へ投影することが可能となる。
【0040】
なお、MEMSミラー54をX方向の走査、MEMSミラー56をY方向の走査とするようにしてもよいことは言うまでもない。
【0041】
更に、右眼用スキャナ28Rは、反射ミラー42RとXY方向に走査可能なMEMSミラー56とするようにしてもよい。
【0042】
右眼用反射ミラー42Rは、右眼用スキャナ28Rにより走査されたレーザ光を網膜46Rに反射させる。
【0043】
右眼用反射ミラー42Rは、湾曲面42R1を有する。湾曲面42R1は、アイウエア端末装置16が装着された状態の患者の右眼44Rから見て凹状に形成された面であり、MEMSミラー56によって導かれたレーザ光を反射させることで、右眼44Rの瞳孔下の水晶体64Rを通して右眼44Rの網膜46Rにレーザ光を導く。
【0044】
左眼用スキャナ28Lは、MEMSミラー60,62を有し、左眼用照射部58を介して供給されたレーザ光を走査する。左眼用照射部58は、レーザ光分岐部20から光ファイバ40を介して供給されたレーザ光を照射する。左眼用照射部58によるレーザ光の照射方向には、MEMSミラー60が配置されており、MEMSミラー60は、左眼用照射部58から照射されたレーザ光を反射させることで、MEMSミラー62に導く。MEMSミラー62は、MEMSミラー60によって導かれたレーザ光を反射させることで、左眼用反射ミラー42Lに導く。
【0045】
ここで、例えば、MEMSミラー60はY方向にレーザ光を走査し、MEMSミラー62はX方向にレーザ光を走査する。MEMSミラー60,62により網膜に対して二次元走査が可能となり、映像を二次元走査して網膜へ投影することが可能となる。
【0046】
なお、MEMSミラー60をX方向の走査、MEMSミラー62をY方向の走査とするようにしてもよいことは言うまでもない。
【0047】
更に、左眼用スキャナ28Lは、反射ミラー42LとXY方向に走査可能なMEMSミラー56とするようにしてもよい。
【0048】
図2に示す例では、MEMSミラー54,56,60,62が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、MEMSミラー54,56,60,62に代えて、又は、MEMSミラー54,56,60,62のうちの少なくとも1つと共に、ガルバノミラー及び/又はポリゴンミラー等の、電気的に反射面の位置を制御可能なミラーを用いてもよい。
【0049】
左眼用反射ミラー42Lは、左眼用スキャナ28Lにより走査されたレーザ光を網膜46Lに反射させる。
【0050】
左眼用反射ミラー42Lは、湾曲面42L1を有する。湾曲面42L1は、アイウエア端末装置16が装着された状態の患者の左眼44Lから見て凹状に形成された面であり、MEMSミラー62によって導かれたレーザ光を反射させることで、左眼44L下の水晶体64Lを通して左眼44Lの網膜46Lにレーザ光を導く。
【0051】
なお、以下では、説明の便宜上、水晶体64R,64Lを区別して説明する必要がない場合、「水晶体64」と称する。
【0052】
患者用投影部26は、更に、右眼用スライド機構70R、左眼用スライド機構70L、右眼用駆動源72R、及び左眼用駆動源72Lを備えている。右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lの一例としては、ステッピングモータ、ソレノイド、又は圧電素子などが挙げられる。なお、以下では、説明の便宜上、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lを区別して説明する必要がない場合、「ミラー駆動源72」と称する。
【0053】
右眼用スライド機構70Rは、リム22に取り付けられており、右眼用反射ミラー42Rを左右方向にスライド可能に保持している。右眼用スライド機構70Rは、右眼用駆動源72Rに接続されており、右眼用駆動源72Rによって生成された動力を受けることで、右眼用反射ミラー42Rを左右方向にスライドさせる。
【0054】
左眼用スライド機構70Lは、リム22に取り付けられており、左眼用反射ミラー42Lを左右方向にスライド可能に保持している。左眼用スライド機構70Lは、左眼用駆動源72Lに接続されており、左眼用駆動源72Lによって生成された動力を受けることで、左眼用反射ミラー42Lを左右方向にスライドさせる。
【0055】
なお、本実施形態に係る眼科システム10では、マックスウェル視光学系によって被検眼44の網膜46に対してレーザ光に基づく映像が投影される。ここで言う「マックスウェル視光学系」とは、被検眼44の瞳孔下の水晶体64でレーザ光が収束され、水晶体64で収束されたレーザ光が被検眼44の網膜46に照射されることで、レーザ光に基づく映像が被検眼44の網膜46に投影される光学系を指す。本実施形態に係る眼科システム10では、スキャナ28及びミラー駆動源72が制御装置18によって制御されることで、マックスウェル視光学系が実現される。
【0056】
一例として図3に示すように、サーバ装置14は、主制御部80、無線通信部82、受付デバイス84、タッチパネル・ディスプレイ86、及び外部I/F88を備えている。なお、主制御部80は、本開示の技術に係るコンピュータの一例である。
【0057】
主制御部80は、CPU90、一次記憶部92、二次記憶部94、バスライン96、及びI/O98を含む。CPU90、一次記憶部92、及び二次記憶部94は、バスライン96を介して接続されている。バスライン96には、I/O98が接続されている。
【0058】
CPU90は、サーバ装置14の全体を制御する。一次記憶部92は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであり、一次記憶部92の一例としては、RAMが挙げられる。二次記憶部94は、サーバ装置14の基本的な動作を制御するプログラム及び各種パラメータ等を記憶する不揮発性のメモリである。二次記憶部94の一例としては、HDD、EEPROM、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。
【0059】
無線通信部82は、I/O98に接続されている。CPU90は、制御装置18への送信対象とされる電気信号を無線通信部82に出力する。無線通信部82は、CPU90から入力された電気信号を電波で制御装置18に送信する。また、無線通信部82は、制御装置18からの電波を受信し、受信した電波に応じた電気信号をCPU90に出力する。
【0060】
受付デバイス84は、本開示の技術に係る受付部の一例である。受付デバイス84は、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cを含み、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cは、I/O98に接続されている。従って、CPU90は、タッチパネル84A、キーボード84B、及びマウス84Cの各々によって受け付けられた各種指示を把握することができる。
【0061】
外部I/F88は、パーソナル・コンピュータ及び/又はUSBメモリ等の外部装置に接続され、外部装置とCPU90との間の各種情報の送受信を司る。
【0062】
タッチパネル・ディスプレイ86は、ディスプレイ86A及びタッチパネル84Aを含む。ディスプレイ86Aは、本開示の技術に係る表示部の一例である。ディスプレイ86Aは、I/O98に接続されており、CPU90の制御下で、映像を含む各種情報を表示する。タッチパネル84Aは、透過型のタッチパネルであり、ディスプレイ86Aに重ねられている。
【0063】
二次記憶部94は、患者情報94A、眼内レンズ情報94B、及びサーバ側プログラム94Cを記憶している。
【0064】
患者情報94Aは、患者に関する情報である。本実施形態において、患者情報94Aには、患者のプロフィール情報94A1(例えば、患者を特定するID、患者の名前、患者の性別、患者の年齢、身体情報、過去の治療歴、来院状況など現在の患者情報から、疾患のリスクや身体状態など)と、患者に対して行われた検眼情報94A2(例えば、角膜屈折力、角膜波面収差、視力、近視/遠視/乱視、視野、眼軸長、眼底写真などの別の検眼機器(屈折力測定器、眼軸長測定器、視力検査器、前眼部測定器、後眼部測定器など)により得られた患者の右眼/左眼に関する情報)と、を含む。検眼情報94A2は、本開示の技術に係る「被検眼の検眼情報」の一例である。検眼情報は、図示しない眼科サーバに記憶されており、眼科サーバから無線通信部82又は外部I/F88を経由してサーバ装置14によって取得されるようにしてもよい。
【0065】
眼内レンズ情報94Bは、被検眼44に処方される眼内レンズに関する情報であり、換言すると、被検眼44に挿入される予定の眼内レンズの特徴を示す情報とも言える。眼内レンズ情報94Bは、異なる眼内レンズの各々について二次記憶部94に記憶されている。眼内レンズ情報94Bは、本開示の技術に係る眼内レンズ情報の一例である。
【0066】
本実施形態において、眼内レンズ情報94Bには、眼内レンズのモデル名、メーカ名、A定数、術後ACD:予想前房深度(単位:mm)、眼内レンズが持つSA(矯正球面収差):球面収差(単位:μm)、着色レンズか否か、及びレンズの材質等の情報が含まれている。ここで、SAとは、被検眼44に眼内レンズが挿入された場合に矯正される球面収差を指す。なお、SAの求め方は、メーカ毎に様々であり、既に広く知られているので、ここでの説明は省略する。
【0067】
サーバ側プログラム94Cは、本開示の技術に係るプログラムの一例である。CPU90は、二次記憶部94からサーバ側プログラム94Cを読み出し、読み出したサーバ側プログラム94Cを一次記憶部92に展開する。そして、CPU90は、一次記憶部92に展開したサーバ側プログラム94Cを実行する。
【0068】
CPU90は、サーバ側プログラム94Cを実行することで、一例として図10に示すように、処理部99、取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作する。
【0069】
処理部99は、CPU90を取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作させるために必要な処理を行う。取得部100は、シーンが異なる複数のオリジナル映像から、受付デバイス84によって受け付けられた指示に応じたオリジナル映像を取得する。生成部102は、取得部100により取得されたオリジナル映像を、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換又は画像処理をすることでシミュレーション映像を生成する。出力部104は、無線通信部83を介してウエアラブル端末装置12と無線通信を行うことで、生成部102により生成されたシミュレーション映像をウエアラブル端末装置12に出力する。
【0070】
表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対してオリジナル映像とシミュレーション映像とを表示させるようにディスプレイ86Aを制御する。なお、オリジナル映像は、本開示の技術に係るオリジナル画像の一例である。
【0071】
なお、本実施形態では、CPU90が処理部99、取得部100、生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作する場合を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、メインCPUと画像処理プロセッサ等のように複数のプロセッサにより分散処理させるようにしてもよい。例えば、メインCPUを処理部99及び取得部100として動作させ、画像処理プロセッサを生成部102、出力部104、及び表示制御部106として動作させるようにしてもよい。
【0072】
一例として図3に示すように、制御装置18は、前述した応答ボタン19の他に、主制御部110、無線通信部112、レーザ光源114、及び光源制御回路116を備えている。なお、主制御部110は、本開示の技術に係るコンピュータの一例である。
【0073】
主制御部110は、CPU120、一次記憶部122、二次記憶部124、バスライン126、及びI/O128を含む。CPU120、一次記憶部122、及び二次記憶部124は、バスライン126を介して接続されている。バスライン126には、I/O128が接続されている。
【0074】
CPU120は、ウエアラブル端末装置12の全体を制御する。一次記憶部122は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであり、一次記憶部122の一例としては、RAMが挙げられる。二次記憶部124は、ウエアラブル端末装置12の基本的な動作を制御するプログラム及び各種パラメータ等を記憶する不揮発性のメモリである。二次記憶部124の一例としては、HDD、EEPROM、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。
【0075】
応答ボタン19は、I/O128に接続されており、応答ボタン19が押下されると、応答信号が応答ボタン19からCPU120に出力される。
【0076】
無線通信部112は、本開示の技術に係る通信部の一例であり、I/O128に接続されている。CPU120は、サーバ装置14への送信対象とされる電気信号を無線通信部112に出力する。無線通信部112は、CPU120から入力された電気信号を電波でサーバ装置14に送信する。また、無線通信部112は、サーバ装置14からの電波を受信し、受信した電波に応じた電気信号をCPU120に出力する。
【0077】
レーザ光源114は、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20に接続されており、レーザ光源114は、レーザ光を生成し、生成したレーザ光を、光ファイバ30を介してレーザ光分岐部20に射出する。
【0078】
レーザ光源114は、光源制御回路116に接続されている。光源制御回路116は、I/O128に接続されている。光源制御回路116は、CPU120の指示に従って光源制御信号をレーザ光源に供給することで、レーザ光源114を制御する。
【0079】
一例として図4に示すように、レーザ光源114は、R光源114A、G光源114B、B光源114C、及びミラーユニット130を備えている。
【0080】
R光源114Aは、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)のうちのRのレーザ光であるRレーザ光を射出する。G光源114Bは、R、G、及びBのうちのGのレーザ光であるGレーザ光を射出する。B光源114Cは、R、G、及びBのうちのBのレーザ光であるBレーザ光を射出する。
【0081】
ミラーユニット130は、第1ミラー130A、第2ミラー130B、及び第3ミラー130Cを備えている。第1ミラー130A、第2ミラー130B、及び第3ミラー130Cのうち、第2ミラー130Bは、ダイクロイックミラーであり、Bレーザ光を透過させ、且つ、Gレーザ光を反射させる。第3ミラー130Cは、ダイクロイックミラーであり、Rレーザ光を透過させ、且つ、Gレーザ光及びBレーザ光を反射させる。
【0082】
第1ミラー130Aは、B光源114CによるBレーザ光の射出方向に配置されており、B光源114Cから射出されたBレーザ光を反射させることで、第2ミラー130BにBレーザ光を導く。
【0083】
第2ミラー130Bは、G光源114BによるGレーザ光の射出方向であり、且つ、第1ミラー130Aで反射されたBレーザ光の進行方向に配置されている。第2ミラー130Bは、G光源114Bから射出されたGレーザ光を反射させることで、第1ミラー130AにGレーザ光を導き、且つ、第1ミラー130Aで反射されたBレーザ光を透過させることで、第1ミラー130AにBレーザ光を導く。
【0084】
第3ミラー130Cは、R光源114AによるRレーザ光の射出方向であり、且つ、第2ミラー130Bで反射されたGレーザ光の進行方向であり、且つ、第2ミラー130Bを透過したGレーザ光の進行方向に配置されている。第3ミラー130Cは、R光源114Aから射出されたRレーザ光を透過させる。また、第3ミラー130Cは、Rレーザ光と同方向にGレーザ光及びBレーザ光を反射させることで、Rレーザ光、Gレーザ光及びBレーザ光を外部に射出する。なお、以下では、説明の便宜上、レーザ光源114から外部に射出されるRレーザ光、Gレーザ光、及びBレーザ光を、単に「レーザ光」と称する。
【0085】
一例として図3に示すように、バスライン32は、I/O128に接続されており、レーザ光分岐部20は、バスライン32に接続されている。従って、レーザ光分岐部20は、CPU120の制御下で動作する。
【0086】
一例として図5に示すように、レーザ光分岐部20は、右眼用シャッタ121R、左眼用シャッタ121L、第1スライド機構122R、第2スライド機構122L、第1シャッタ用駆動源134R、第2シャッタ用駆動源134L、ビームスプリッタ136、及び反射ミラー138を備えている。
【0087】
なお、以下では、説明の便宜上、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lを区別して説明する必要がない場合、「シャッタ121」と称する。
【0088】
ビームスプリッタ136は、レーザ光源114から光ファイバ30を介して供給されたレーザ光を反射させ、且つ、透過させる。ビームスプリッタ136で反射したレーザ光である左眼用レーザ光は、光ファイバ40(図1及び図2参照)の入口に向けて進行する。
【0089】
反射ミラー138は、ビームスプリッタ136を透過したレーザ光を反射する。反射ミラー138で反射したレーザ光である右眼用レーザ光は、光ファイバ38(図1及び図2参照)の入口に向けて進行する。
【0090】
第1スライド機構122Rは、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1と第2位置P2との間でスライド可能に保持している。第1位置P1とは、右眼用レーザ光を通過させて光ファイバ38の入口に導く位置を指し、第2位置P2とは、右眼用レーザ光を遮蔽する位置を指す。
【0091】
第2スライド機構122Lは、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3と第4位置P4との間でスライド可能に保持している。第3位置P3とは、左眼用レーザ光を通過させて光ファイバ40の入口に導く位置を指し、第4位置P4とは、左眼用レーザ光を遮蔽する位置を指す。
【0092】
第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lの一例としては、ステッピングモータ、ソレノイド、又は圧電素子などが挙げられる。第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lは、バスライン32に接続されており、第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lは、CPU120の制御下で作動する。
【0093】
第1スライド機構122Rは、第1シャッタ用駆動源134Rに接続されており、第1シャッタ用駆動源134Rによって生成された動力を受けることで右眼用シャッタ121Rを第1位置P1と第2位置P2との間でスライドさせる。
【0094】
第2スライド機構122Lは、第2シャッタ用駆動源134Lに接続されており、第2シャッタ用駆動源134Lによって生成された動力を受けることで左眼用シャッタ121Lを第3位置P3と第4位置P4との間でスライドさせる。
【0095】
図5に示す例では、右眼用シャッタ121Rが第1位置P1に配置されているので、右眼用レーザ光は光ファイバ38に供給され、左眼用シャッタ121Lが第4位置P4に配置されているので、左眼用レーザ光は左眼用シャッタ121Lによって遮蔽される。なお、本実施形態では、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lがメカ機構によるシャッタであるが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lに代えて、液晶等により電気的に光を遮蔽するシャッタを採用してもよい。
【0096】
一例として図3に示すように、アイウエア端末装置16は、スピーカ140を備えている。スピーカ140は、テンプル24に設けられている。スピーカ140は、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で音声を出力する。なお、スピーカ140は、患者の鼓膜に音波を直接当てるスピーカであってもよいし、振動を患者の鼓膜に間接的に伝達する骨伝導式のスピーカであってもよい。
【0097】
バスライン32には、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lが接続されており、CPU120は、右眼用駆動源72R及び左眼用駆動源72Lを制御する。
【0098】
バスライン32には、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50が接続されており、CPU120は、左眼用インカメラ48L、右眼用インカメラ48R、及びアウトカメラ50との間で各種情報の授受を行う。
【0099】
バスライン32には、右眼用照射部52、左眼用照射部58、及びMEMSミラー54,56,60,62が接続されており、CPU120は、右眼用照射部52、左眼用照射部58、及びMEMSミラー54,56,60,62を制御する。
【0100】
二次記憶部124は、端末側プログラム124Aを記憶している。端末側プログラム124Aは、本開示の技術に係るプログラムの一例である。CPU120は、二次記憶部124から端末側プログラム124Aを読み出し、読み出した端末側プログラム124Aを一次記憶部122に展開する。そして、CPU120は、一次記憶部122に展開した端末側プログラム124Aを実行する。
【0101】
CPU120は、端末側プログラム124Aを実行することで、一例として図11に示すように、処理部142及び制御部144として動作する。処理部142は、CPU120を制御部144として動作させるために必要な処理を行う。処理部142は、サーバ装置14から送信されたシミュレーション映像を、無線通信部112に受信させるように無線通信部112を制御する。制御部144は、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像が網膜46に投影されるようにレーザ光源114及び光学系27を制御する。制御部144は、アウトカメラ50により撮影されて得られた画像がサーバ装置14に送信されるように無線通信部112を制御する。
【0102】
なお、本実施形態では、CPU120が処理部142及び制御部144として動作する場合を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、メインCPUとサブCPU等のように複数のプロセッサにより分散処理させるようにしてもよい。例えば、メインCPUを処理部142として動作させ、サブCPUを制御部144として動作させるようにしてもよい。
【0103】
次に、眼科システム10の本開示の技術に係る部分の作用について説明する。
【0104】
先ず、サーバ側処理の実行開始の指示が受付デバイス84によって受け付けられた場合にCPU90がサーバ側プログラム94Cを実行することで実現されるサーバ側処理について図6を参照して説明する。なお、図6に示すサーバ側処理は、患者に対する手術前に、患者自身により術後の見え方を確認する際に、行われる処理である。
【0105】
また、以下では、説明の便宜上、患者がウエアラブル端末装置12を適切に装備していることを前提として説明する。
【0106】
また、以下では、説明の便宜上、一例として図9に示すように、ディスプレイ86Aに対して複数の表示領域を有する画面が表示されていることを前提として説明する。ここで、複数の表示領域とは、患者情報表示領域86A1、眼内レンズ情報表示領域86A2、映像種別選択ボタン表示領域86A3、制御ボタン表示領域86A4、オリジナル映像表示領域86A5、及びシミュレーション映像表示領域86A6を指す。
【0107】
また、以下では、説明の便宜上、サーバ側処理の開始時、患者情報表示領域86A1、眼内レンズ情報表示領域86A2、オリジナル映像表示領域86A5、及びシミュレーション映像表示領域86A6は非表示状態であることを前提として説明する。
【0108】
また、以下では、説明の便宜上、映像種別選択ボタン表示領域86A3には、一例として図9に示すように、風景ボタン87A、読書ボタン87B、運転ボタン87C、取込ボタン87D、及びカメラボタン87Eが既に表示されていることを前提として説明する。
【0109】
ここで、風景ボタン87Aとは、風景を示す映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、読書ボタン87Bとは、一般的な文庫書又は新聞等の多数の活字が含まれる映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、運転ボタン87Cとは、自動車の運転中の運転席から見える景色を示す映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。また、取込ボタン87Dは、外部I/F88を介して外部装置から映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。更に、カメラボタン87Eとは、CPU90に対してアウトカメラ50を作動させ、アウトカメラ50によって撮影されて得られた映像をオリジナル映像としてCPU90に対して取得させる場合に押されるソフトキーを指す。
【0110】
以下では、説明の便宜上、風景を示す映像であるオリジナル映像を「風景オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、一般的な文庫書又は新聞等の多数の活字が含まれる映像であるオリジナル映像を「読書オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、自動車の運転中の運転席から見える景色を示す映像であるオリジナル映像を「運転オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、外部I/F88を介して外部装置からCPU90によって取得された映像であるオリジナル映像を「取込オリジナル映像」と称する。また、以下では、説明の便宜上、アウトカメラ50によって撮影されて得られた映像であるオリジナル映像を「カメラオリジナル映像」と称する。
【0111】
なお、カメラオリジナル映像は、本開示の技術に係る視界画像の一例であり、制御部144の制御下で処理部142によってサーバ装置14に送信される。
【0112】
また、以下では、説明の便宜上、風景オリジナル映像、読書オリジナル映像、及び運転オリジナル映像は、二次記憶部94に予め記憶されていることを前提として説明する。
【0113】
また、以下では、外部I/F88に外部装置が接続されており、CPU90が外部I/F88を介して外部装置から取込オリジナル映像を取得可能な状態になっていることを前提として説明する。
【0114】
また、以下では、説明の便宜上、風景ボタン87A、読書ボタン87B、運転ボタン87C、取込ボタン87D、及びカメラボタン87Eを区別して説明する必要がない場合、符号付さずに「映像選択ボタン87」と称する。なお、風景、読書、運転などのシーンに限らず、スポーツ等の動きのある映像及び/又はライフスタイルに合わせた様々なシーンの映像を用意しておき、患者の要求に応じたシーンの映像が選択されるようにしてもよい。
【0115】
また、以下では、説明の便宜上、制御ボタン表示領域86A4には、一例として図9に示すように、右/左/両眼ボタン89A、撮影/投影ボタン89B、及び投影開始ボタン89Cが既に表示されていることを前提として説明する。
【0116】
ここで、右/左/両眼ボタン89Aとは、右眼44Rのみに映像を投影するか、左眼44Lのみに映像を投影するか、又は両眼に映像を投影するかを選択する場合に押されるソフトキーを指す。また、撮影/投影ボタン89Bとは、アウトカメラ50による撮影と被検眼44に対する映像の投影との何れを実行するかを選択する場合に押されるソフトキーを指す。更に、投影開始ボタン89Cとは、被検眼44に対する映像の投影開始を指示する場合に押されるソフトキーを指す。
【0117】
また、以下では、説明の便宜上、右/左/両眼ボタン89Aが押されることによって、右眼44Rのみに映像を投影するか、左眼44Lのみに映像を投影するか、又は両眼に映像を投影するかが既に定まっていることを前提として説明する。
【0118】
図6に示すサーバ側処理では、先ず、ステップ200で、取得部100は、二次記憶部94から患者情報94Aを取得し、その後、ステップ202へ移行する。なお、ステップ200で取得された患者情報94Aは、CPU90の制御下で、一例として図9に示すように、患者情報表示領域86A1に表示される。
【0119】
ステップ202で、処理部99は、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられたか否かを判定する。ここで、アイウエアIDとは、患者に装着されたウエアラブル端末装置12を一意に特定可能な情報を指す。
【0120】
ステップ202において、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ204へ移行する。ステップ202において、受付デバイス84によってアイウエアIDが受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ206へ移行する。
【0121】
なお、ステップ202では、患者が装着しているウエアラブル端末装置12のアイウエアIDを無線通信部112を介して、ウエアラブル端末装置12からサーバ装置14へ送信し、サーバ装置14において、無線通信部112を介して処理部99に対して取得させることでアイウエアIDを受け付けるようにしてもよい。
【0122】
ステップ204で、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。サーバ側処理に係る終了条件とは、サーバ側処理を終了する条件を指す。サーバ側処理に係る終了条件の一例としては、所定時間が経過したとの条件、受付デバイス84が終了指示を受け付けたとの条件、及び/又は、サーバ側処理を強制的に終了せざるを得ない不具合がCPU90によって検出されたとの条件等が挙げられる。
【0123】
ステップ204において、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ202へ移行する。ステップ204において、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0124】
ステップ206で、処理部99は、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられたか否かを判定する。眼内レンズIDとは、被検眼44に挿入される予定の眼内レンズを一意に特定可能な情報を指す。
【0125】
ステップ206において、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ208へ移行する。ステップ206において、受付デバイス84によって眼内レンズIDが受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ210へ移行する。
【0126】
ステップ208で、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ208において、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ206へ移行する。ステップ208において、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0127】
ステップ210で、処理部99は、ステップ206で受付デバイス84によって受け付けられた眼内レンズIDにより特定される眼内レンズに対応する眼内レンズ情報94Bを二次記憶部94から取得し、その後、ステップ212へ移行する。なお、ステップ210で取得された眼内レンズ情報94Bは、CPU90の制御下で、一例として図9に示すように、眼内レンズ情報表示領域86A2に表示される。
【0128】
ステップ212で、CPU90は、一例として図7に示す術後視野シミュレーション処理を実行し、その後、ステップ214へ移行する。
【0129】
図7に示す術後視野シミュレーション処理では、ステップ212Aで、処理部99は、映像種別が選択されたか否かを判定する。ここでは、タッチパネル84Aを介して映像選択ボタン87が押された場合、映像種別(シーン)が選択されたと判定される。
【0130】
ステップ212Aにおいて、映像種別が選択されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Bへ移行する。映像種別が選択された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Cへ移行する。
【0131】
ステップ212Bで、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ212Bにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ212Aへ移行する。ステップ212Bにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、ステップ212Pへ移行する。
【0132】
ステップ212Cで、取得部100は、ステップ212Aで選択された映像種別又はステップ212Gで変更された映像種別に対応するオリジナル映像を取得し、その後、ステップ212Dへ移行する。
【0133】
ステップ212Dで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像の表示を開始させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Eへ移行する。これにより、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像がオリジナル映像表示領域86A5に表示される。
【0134】
ステップ212Eで、生成部102は、ステップ212Cで取得されたオリジナル映像を、ステップ200で取得された検眼情報94A2とステップ210又はステップ212Iで取得された眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換又は画像処理を行うことでシミュレーション映像を生成する。シミュレーション映像は、眼内レンズが被検眼に処方された際の見え方に相当するシミュレーション映像(画像)であり、別な表現をすれば、処方される眼内レンズを患者に装着させたときに患者に見えている光景の映像(画像である)。
【0135】
次のステップ212Fで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像の表示を開始させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Gへ移行する。これにより、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像がシミュレーション映像表示領域86A6に表示される。
【0136】
ステップ212Gで、処理部99は、映像種別が変更されたか否かを判定する。映像種別の変更は、現時点で取得されているオリジナル映像と異なるオリジナル映像に対応する映像選択ボタン87が押されることによって実現される。
【0137】
ステップ212Gにおいて、映像種別が変更された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Hへ移行する。ステップ212Gにおいて、映像種別が変更されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Iへ移行する。
【0138】
ステップ212Hで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、オリジナル映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Cへ移行する。これにより、オリジナル映像表示領域86A5からオリジナル映像が消去される。
【0139】
ステップ212Iで、処理部99は、眼内レンズIDが変更されたか否かを判定する。眼内レンズIDの変更は、現時点で取得されている眼内レンズ情報に対応する眼内レンズIDと異なる眼内レンズIDが受付デバイス84によって受け付けられることによって実現される。
【0140】
ステップ212Iにおいて、眼内レンズIDが変更された場合は、判定が肯定されて、ステップ212Jへ移行する。ステップ212Iにおいて、眼内レンズIDが変更されていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Kへ移行する。なお、ここで、眼内レンズIDが変更されると、変更後の眼内レンズIDにより特定される眼内レンズに対応する眼内レンズ情報94Bが取得され、取得部100によって保持される眼内レンズ情報94Bが更新される。
【0141】
ステップ212Jで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、シミュレーション映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、その後、ステップ212Eへ移行する。これにより、シミュレーション映像表示領域86A6からシミュレーション映像が消去される。
【0142】
ステップ212Kで、処理部99は、投影開始の指示が受け付けられたか否かを判定する。ここでは、投影開始ボタン89Cが押された場合、投影開始の指示が受け付けられたと判定される。
【0143】
ステップ212Kにおいて、投影開始の指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、ステップ212Nへ移行する。ステップ212Kにおいて、投影開始の指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、ステップ212Lへ移行する。
【0144】
ステップ212Lで、処理部99は、無線通信部82を介して投影対象眼指示情報を制御装置18に送信し、その後、ステップ212Mへ移行する。ここで、投影対象眼指示情報とは、シミュレーション映像を投影する対象眼を示す情報を指す。ここで言う「対象眼」とは、右眼44R、左眼44L、及び両眼の何れかを指し、右/左/両眼ボタン89Aが押されることによって右眼44R、左眼44L、及び両眼の何れかが「対象眼」として選択される。
【0145】
ステップ212Mで、出力部104は、ステップ212Eで生成されたシミュレーション映像を、無線通信部82を介して制御装置18に送信し、その後、ステップ212Nへ移行する。
【0146】
ステップ212Nで、処理部99は、サーバ側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ212Nにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ212Gへ移行する。ステップ212Nにおいて、サーバ側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、ステップ212Pへ移行する。
【0147】
ステップ212Pで、表示制御部106は、ディスプレイ86Aに対して、オリジナル映像及びシミュレーション映像の表示を終了させるように、ディスプレイ86Aを制御し、術後視野シミュレーション処理を終了する。ステップ212Pの処理が実行されることにより、オリジナル映像表示領域86A5からオリジナル映像が消去され、シミュレーション映像表示領域86A6からシミュレーション映像が消去される。
【0148】
図6に示すサーバ側処理のステップ214で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lに対して、被検眼44の前眼部を撮影させ、その後、ステップ216へ移行する。これにより、右眼用インカメラ48Rによって右眼44Rの前眼部が撮影され、左眼用インカメラ48Lによって左眼44Lの前眼部が撮影される。
【0149】
以下では、説明の便宜上、右眼用インカメラ48Rによって右眼44Rの前眼部が撮影されて得られた画像を右眼前眼部画像と称し、左眼用インカメラ48Lによって左眼44Lの前眼部が撮影されて得られた画像を左眼前眼部画像と称する。
【0150】
ステップ216で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、右眼前眼部画像と左眼前眼部画像とに基づいて瞳孔間距離を検出させ、その後、ステップ218へ移行する。ここで、瞳孔間距離とは、右眼前眼部画像により示される右眼44Rの前眼部内の瞳孔と左眼前眼部画像により示される左眼44Lの前眼部内の瞳孔との間の距離を指す。
【0151】
ステップ218で、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、ステップ202で受け付けられたアイウエアID及びステップ216で検出させた瞳孔間距離等に基づいて反射ミラー42の位置を調整させる。また、処理部99は、制御装置18と無線通信を行うことで、制御部144に対して、ステップ202で受け付けられたアイウエアID及びステップ216で検出させた瞳孔間距離等に基づいてレーザ光の光軸を補正させ、且つ、原点出しを行わせるようにスキャナ28を制御する。
【0152】
なお、反射ミラー42の位置は、ミラー駆動源72が制御部144によって制御されることで調整される。また、レーザ光の光軸の補正及び原点出しは、スキャナ28が制御部144によって制御されることで実現される。
【0153】
ここで、患者による評価が良好か否かは、医療サービス者の問い掛けに対して患者が応答ボタン19を押したか否かによって判定される。応答ボタン19が患者によって押された場合、制御装置18から応答ボタン19が押されたことを示す応答情報が無線通信部112を介してサーバ装置14に送信され、応答情報がサーバ装置14の無線通信部82によって受信される。なお、応答情報がサーバ装置14の無線通信部82によって受信されると、CPU90が、ディスプレイ86Aに対して、応答情報が無線通信部82によって受信されたことを示すメッセージ又は画像等を表示させるようにしてもよい。
【0154】
ステップ220において、患者による評価が良好でない場合は、ステップ206へ移行する。ステップ220において、患者による評価が良好の場合は、判定が肯定されて、サーバ側処理を終了する。
【0155】
なお、患者の網膜に投影されたシミュレーション映像の評価については、医療サービス者が患者とコミュニケーションをとりながら見え方を確認する。そして、指定されている眼内レンズが患者にとって適切か否かを医療サービス者が判断する。患者の評価が良好でない場合は、医療サービス者により新たな眼内レンズIDが指定され、再度、シミュレーション映像が表示される。
【0156】
次に、ウエアラブル端末装置12の主電源(図示省略)が投入された場合にCPU120が端末側プログラム124Aを実行することで実現される端末側処理について図8を参照して説明する。なお、図8に示す端末側処理は、患者に対する手術前に、患者自身により術後の見え方を確認する際に、行われる処理である。
【0157】
図8に示す端末側処理では、先ず、ステップ250で、処理部142は、術後視野シミュレーション処理に含まれるステップ212Lの処理が実行されることで送信された投影対象眼指示情報を無線通信部112が受信したか否かを判定する。ステップ250において、無線通信部112が投影対象眼指示情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ252へ移行する。ステップ250において、無線通信部112が投影対象眼指示情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ254へ移行する
【0158】
ステップ252で、処理部142は、端末側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。端末側処理に係る終了条件とは、端末側処理を終了する条件を指す。端末側処理に係る終了条件の一例としては、所定時間が経過したとの条件、受付デバイス84が終了指示を受け付けたとの条件、及び/又は、端末側処理を強制的に終了せざるを得ない不具合がCPU120によって検出されたとの条件等が挙げられる。
【0159】
ステップ252において、端末側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ250へ移行する。ステップ252において、端末側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、端末側処理を終了する。
【0160】
ステップ254で、処理部142は、無線通信部112によって受信された投影対象眼指示情報に基づいて、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lのうちの少なくとも一方を移動させる必要があるか否かを判定する。
【0161】
ステップ254において、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lの両方を移動させる必要がない場合は、判定が否定されて、ステップ258へ移行する。ステップ254において、右眼用シャッタ121R及び左眼用シャッタ121Lのうちの少なくとも一方を移動させる必要がある場合は、判定が肯定されて、ステップ256へ移行する。
【0162】
ステップ256で、制御部144は、無線通信部112によって受信された投影対象眼指示情報に基づいてシャッタ121を移動させる。
【0163】
例えば、シミュレーション映像を両眼の網膜46に投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。また、シミュレーション映像を網膜46Rに投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第1位置P1に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第4位置P4に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。更に、シミュレーション映像を網膜46Lに投影する場合、右眼用シャッタ121Rを第2位置P2に配置させ、左眼用シャッタ121Lを第3位置P3に配置させるように第1シャッタ用駆動源134R及び第2シャッタ用駆動源134Lが制御される。
【0164】
なお、シャッタがメカ機構ではなく、電気的に駆動するシャッタである場合は、投影対象眼指示情報に基づいて、左右のシャッタのレーザ光の透過/非透過を制御することができる。
【0165】
次のステップ258で、処理部142は、術後視野シミュレーション処理に含まれるステップ212Mの処理が実行されることで送信されたシミュレーション映像を受信したか否かを判定する。
【0166】
ステップ258において、シミュレーション映像を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ260へ移行する。ステップ258において、シミュレーション映像を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ262へ移行する。
【0167】
ステップ260で、制御部144は、レーザ光源114に対して、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像に応じたレーザ光を射出させ、且つ、投影対象眼指示情報に応じてスキャナ28を制御することで、網膜46にシミュレーション映像を投影する。
【0168】
次のステップ262で、処理部142は、端末側処理に係る終了条件を満足したか否かを判定する。ステップ262において、端末側処理に係る終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、ステップ258へ移行する。ステップ262において、端末側処理に係る終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、端末側処理を終了する。
【0169】
以上説明したように、眼科システム10は、ウエアラブル端末装置12と、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてオリジナル映像を変換することでシミュレーション映像を生成するサーバ装置14と、を備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、サーバ装置14により生成されたシミュレーション映像を網膜46に投影する。従って、眼科システム10によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0170】
また、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を網膜46に導く光学系27と、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてサーバ装置14により生成されたシミュレーション映像を受信する無線通信部112と、を備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、無線通信部112によって受信されたシミュレーション映像が網膜46に投影されるようにレーザ光源114及び光学系27を制御する制御部144を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0171】
また、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を走査するスキャナ28と、スキャナ28により走査されたレーザ光を網膜46に反射させる反射ミラー42と、を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、白内障の患者、すなわち、水晶体が白濁している患者に対して術後の見え方を提示することができる。
【0172】
また、ウエアラブル端末装置12は、被検眼44の前眼部を撮影する右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lを備えている。そして、制御部144は、右眼用インカメラ48R及び左眼用インカメラ48Lによって撮影されて得られた右眼前眼部画像及び左眼前眼部画像に基づいて瞳孔間距離を検出し、検出した瞳孔間距離に基づいて反射ミラー42の位置を制御する。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、瞳孔間距離が異なる患者に対しても、術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0173】
また、ウエアラブル端末装置12は、右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとを備えている。そして、ウエアラブル端末装置12は、レーザ光を右眼用光学系27Rと左眼用光学系27Lとに分岐させるレーザ光分岐部20を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、1つのレーザ光源114から両眼に対して同時にシミュレーション映像を投影することができる。
【0174】
また、ウエアラブル端末装置12は、アウトカメラ50を備えている。そして、制御部144は、アウトカメラ50により撮影されて得られた画像がサーバ装置14に送信されるように無線通信部112を制御する。従って、ウエアラブル端末装置12によれば、術後の実際の外部の視界の見え方を患者に対して実感させ確認させることができる。
【0175】
また、ウエアラブル端末装置12は、光学系27を有するアイウエア端末装置16を備えている。従って、ウエアラブル端末装置12は、患者がアイウエア端末装置16を身に付けながらシミュレーション映像の投影を行うことが可能になる。
【0176】
また、サーバ装置14は、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいてオリジナル映像を変換することでシミュレーション映像を生成する生成部102を備えている。そして、サーバ装置14は、ウエアラブル端末装置12との間で無線通信を行うことで、生成部102により生成されたシミュレーション映像をウエアラブル端末装置12に出力する出力部104を備えている。従って、サーバ装置14によれば、患者に対して術後の実際の見え方を実感させ確認させることができる。
【0177】
また、サーバ装置14は、シーンが異なる複数のオリジナル映像から、受付デバイス84によって受け付けられた指示に応じたオリジナル映像を取得する取得部100を備えている。そして、生成部102は、取得部100により取得されたオリジナル映像を、検眼情報94A2と眼内レンズ情報94Bとに基づいて変換することでシミュレーション映像を生成する。従って、サーバ装置14によれば、患者の好み/ライフスタイルに応じたシミュレーション映像を、ウエアラブル端末装置12を介して患者の網膜46に投影することができる。
【0178】
更に、サーバ装置14は、オリジナル映像表示領域86A5にオリジナル映像が表示され、且つ、シミュレーション映像表示領域86A6にシミュレーション映像が表示されるようにディスプレイ86Aを制御する表示制御部106を備えている。従って、サーバ装置14によれば、医療サービス者に対してオリジナル映像及びシミュレーション映像を視覚的に認識させることができる。
【0179】
なお、上記実施形態では、映像を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、映像に代えて複数の静止画像を有するスライド画像を採用してもよい。
【0180】
また、上記実施形態では、レーザ光分岐部20及びレーザ光源114を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図16に示すように、眼科システム10に代えて眼科システム500を採用してもよい。
【0181】
眼科システム500は、眼科システム10に比べ、ウエアラブル端末装置12に代えてウエアラブル端末装置502を有する点が異なる。ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、光ファイバ30,38,40及びレーザ光分岐部20を有しない点が異なる。また、ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、制御装置18に代えて制御装置505を有する点が異なる。更に、ウエアラブル端末装置502は、ウエアラブル端末装置12に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置504を有する点が異なる。制御装置505は、制御装置18に比べ、レーザ光源114を有しない点が異なる。
【0182】
アイウエア端末装置504は、アイウエア端末装置16に比べ、光学系27に代えて光学系506を有する点が異なる。光学系506は、光学系27に比べ、右眼用光学系27Rに代えて右側用光学系50Rを有する点、及び左眼用光学系27Lに代えて左側用光学系50Lを有する点が異なる。また、光学系506は、光学系27に比べ、スキャナ28に代えてスキャナ508を有する点が異なる。
【0183】
スキャナ508は、スキャナ28に比べ、右眼用スキャナ28Rに代えて右眼用スキャナ508Rを有する点、及び左眼用スキャナ28Lに代えて左眼用スキャナ508Lを有する点が異なる。
【0184】
右眼用スキャナ508Rは、右眼用スキャナ28Rに比べ、右眼用照射部52からのレーザ光を走査するのに代えて、右眼用レーザ光源510Rからの光を走査する点が異なる。右眼用レーザ光源510Rは、本開示の技術に係る右眼用光源の一例であり、右眼用光学系50Rに対して用いられる。右眼用レーザ光源510Rは、右眼用照射部52と同様にレーザ光をMEMSミラー54に射出する。右眼用レーザ光源510Rは、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で作動する。
【0185】
左眼用スキャナ510Lは、左眼用スキャナ28Lに比べ、左眼用照射部58からのレーザ光を走査するのに代えて、右眼用レーザ光源510Lからの光を走査する点が異なる。左眼用レーザ光源510Lは、本開示の技術に係る左眼用光源の一例であり、左眼用光学系50Lに対して用いられる。左眼用レーザ光源510Lは、左眼用照射部58と同様にレーザ光をMEMSミラー60に射出する。左眼用レーザ光源510Lは、バスライン32に接続されており、CPU120の制御下で作動する。
【0186】
従って、ウエアラブル端末装置502によれば、光ファイバ30,38,40及びレーザ光分岐部20が不要になるので、ウエアラブル端末装置502の小型化に寄与することができる。
【0187】
なお、図16に示す例では、アイウエア端末504には、右眼用レーザ光源510R、左眼用レーザ光源510L、右眼用光学系50R、及び左眼用光学系50Lが取り付けられているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示す例と同様に、制御装置505に相当する機能を有する装置がアイウエア端末装置504のフレームに取り付けられていてもよい。
【0188】
また、上記実施形態では、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、ウエアラブル端末装置12に代えてウエアラブル端末装置300を採用してもよい。ウエアラブル端末装置300は、ウエアラブル端末装置12に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置302を有する点が異なる。アイウエア端末装置302は、アイウエア端末装置16に比べ、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50に代えてイン/アウトカメラ304を採用した点が異なる。イン/アウトカメラ304は、右眼44Rの前眼部と左眼44Lの前眼部とを同時に撮影可能なインカメラと、アウトカメラ50と同じ機能を有するアウトカメラとが一体化されたカメラである。
【0189】
また、上記実施形態では、右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50がリム22の外側に配置されているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、各々の撮影レンズ(図示省略)が被写体側に露出されるように右眼用インカメラ48R、左眼用インカメラ48L、及びアウトカメラ50がリム22に埋め込まれていてもよい。
【0190】
また、上記実施形態では、アイウエア端末装置16の外側に制御装置18及びレーザ光分岐部20が引き出されたウエアラブル端末装置12を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、眼科システム10に代えて眼科システム340を採用してもよい。
【0191】
眼科システム340は、眼科システム10に比べ、制御装置18、レーザ光分岐部20、及びケーブル25,34,36を有しない点が異なる。また、眼科システム340は、眼科システム10に比べ、アイウエア端末装置16に代えてアイウエア端末装置350を有する点が異なる。
【0192】
アイウエア端末装置350は、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とが一体化されたコントローラ352が左側テンプル24Lに収容されている。この場合、ケーブル34,36に相当するケーブルもアイウエア端末装置350のフレームに収容される。ここで、アイウエア端末装置350のフレームとは、例えば、リム22及びテンプル24を指す。
【0193】
なお、コントローラ352は、右側テンプル24Rに設けられていてもよい。また、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とが別々にアイウエア端末装置350のフレームに収容されていてもよい。この場合、ケーブル25に相当するケーブル、すなわち、制御装置18に相当する機能を有する装置と、レーザ光分岐部20に相当する機能を有する装置とを接続するケーブルもアイウエア端末装置350のフレームに収容される。
【0194】
また、上記実施形態では、シャッタ121を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、シャッタ121に代えて、液晶シャッタ等の光の透過を制御することが可能なデバイスを採用してもよい。
【0195】
また、上記実施形態では、レーザ光を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、レーザ光に代えて、スーパールミネッセントダイオード(Super Luminescent Diode)による光を採用してもよい。
【0196】
また、上記実施形態では、端末側プログラム124Aを二次記憶部124から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部124に記憶させておく必要はない。例えば、図14に示すように、SSD、USBメモリ、又はDVD−ROM等の任意の可搬型の記憶媒体400に先ずは端末側プログラム124Aを記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体400の端末側プログラム124Aがウエアラブル端末装置12にインストールされ、インストールされた端末側プログラム124AがCPU120によって実行される。
【0197】
また、通信網(図示省略)を介してウエアラブル端末装置12に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に端末側プログラム124Aを記憶させておき、端末側プログラム124Aがウエアラブル端末装置12の要求に応じてダウンロードされた後にインストールされるようにしてもよい。この場合、インストールされた端末側プログラム124AはCPU120によって実行される。
【0198】
また、上記実施形態では、サーバ側プログラム94Cを二次記憶部94から読み出す場合を例示したが、必ずしも最初から二次記憶部94に記憶させておく必要はない。例えば、図15に示すように、SSD、USBメモリ、又はDVD−ROM等の任意の可搬型の記憶媒体450に先ずはサーバ側プログラム94Cを記憶させておいてもよい。この場合、記憶媒体450のサーバ側プログラム94Cがサーバ装置14にインストールされ、インストールされたサーバ側プログラム94CがCPU90によって実行される。
【0199】
また、通信網(図示省略)を介してサーバ装置14に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部にサーバ側プログラム94Cを記憶させておき、サーバ側プログラム94Cがサーバ装置14の要求に応じてダウンロードされた後にインストールされるようにしてもよい。この場合、インストールされたサーバ側プログラム94CはCPU90によって実行される。
【0200】
また、上記実施形態で説明したサーバ側処理及び端末側処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0201】
また、上記実施形態では、コンピュータを利用したソフトウェア構成によりサーバ側処理及び端末側処理が実現される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、コンピュータを利用したソフトウェア構成に代えて、FPGA又はASIC等のハードウェア構成のみによって、サーバ側処理及び端末側処理のうちの少なくとも1つの処理が実行されるようにしてもよい。サーバ側処理及び端末側処理のうちの少なくとも1つの処理がソフトウェア構成とハードウェア構成との組み合わせた構成によって実行されるようにしてもよい。
【0202】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0203】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0204】
(付記1)
光源(114,510R,510L)と、
前記光源(114,510R,510L)から射出された光を被検眼(44)の網膜(46)に導く光学系(27,506)と、
前記被検眼(44)の検眼情報(94A2)と被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて画像生成装置(14)により生成され、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を受信する通信部(112)と、
前記通信部(112)により受信された前記シミュレーション画像が前記網膜(46)に投影されるように前記光源(114,510R,510L)及び前記光学系(27,506)を制御する制御部(144)と、
を含む眼科機器(12,300,502)。
【0205】
(付記2)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である付記1に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0206】
(付記3)
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である付記2に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0207】
(付記4)
前記オリジナル画像は、シーンが異なる複数の画像の中から選択された画像である付記2又は付記3に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0208】
(付記5)
前記光学系(27,506)は、前記光を走査するスキャナ(28,508)と、前記スキャナ(28,508)により走査された光を前記網膜(46)へ反射させる反射部材(42)と、を有する付記1から付記4の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0209】
(付記6)
前記被検眼(44)の前眼部を撮影する前眼部カメラ(48R,48L,304)を更に含み、
前記制御部(144)は、前記前眼部カメラ(48R,48L,304)により撮影されて得られた前眼部画像に基づいて瞳孔間距離を検出し、検出した前記瞳孔間距離に基づいて前記反射部材(42)の位置を制御する付記5に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0210】
(付記7)
前記光学系(27)は、前記光を右眼(44R)の網膜(46R)に導く右眼用光学系(27R)と、前記光を左眼(44L)の網膜(46L)に導く左眼用光学系(27L)とを有し、
前記光を前記右眼用光学系(27R)と前記左眼用光学系(27L)とに分岐させる光分岐部(20)を更に含む付記1から付記6の何れか1つに記載の眼科機器(12)。
【0211】
(付記8)
前記光学系(506)は、前記光を右眼(44R)の網膜(46R)に導く右眼用光学系(27R)と、前記光を左眼(44L)の網膜(46L)に導く左眼用光学系(27L)とを有し、
前記光源(510R,510L)は、前記右眼用光学系(27R)に対して用いられる右眼用光源(510R)と、前記左眼用光学系(27L)に対して用いられる左眼用光源(510L)とを有する付記1から付記7の何れか1つに記載の眼科機器。
【0212】
(付記9)
外部の視界を撮影する視界カメラ(50,304)と、を更に含み、
前記制御部(144)は、前記視界カメラ(50,304)により撮影されて得られた視界画像が前記画像生成装置(14)に送信されるように前記通信部(112)を制御する付記1から付記8の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0213】
(付記10)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記視界画像を画像処理した画像である付記9に記載の眼科機器(12,300,502)。
【0214】
(付記11)
前記光源(114,510R,510L)、前記光学系(27,506)、前記通信部(112)、及び前記制御部(144)のうちの少なくとも前記光学系(27,506)を有するアイウエア端末装置(16,302,350,504)を含む付記1から付記10の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)。
【0215】
(付記12)
被検眼(44)の検眼情報(94A2)と前記被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する生成部(102)と、
前記生成部により生成された前記シミュレーション画像を投影装置に出力する出力部(104)と、
を含む画像生成装置(14)。
【0216】
(付記13)
前記シミュレーション画像は、前記検眼情報(94A2)と前記眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、オリジナル画像を画像処理した画像である付記12に記載の画像生成装置(14)
【0217】
(付記14)
前記オリジナル画像及び前記シミュレーション画像は動画像である付記13に記載の画像生成装置(14)
【0218】
(付記15)
シーンが異なる複数の画像から、受付部(84)によって受け付けられた指示に応じた画像を前記オリジナル画像として取得する取得部(100)を更に含む付記13又は付記14に記載の画像生成装置(14)。
【0219】
(付記16)
画像を表示する表示部(86A)と、
前記表示部(86A)に対して、前記オリジナル画像と前記シミュレーション画像とを表示させるように前記表示部(86A)を制御する表示制御部(106)と、を更に含む付記12から付記15の何れか1つに記載の画像生成装置(14)。
【0220】
(付記17)
コンピュータ(110)を、
付記1から付記11の何れか1つに記載の眼科機器(12,300,502)に含まれる前記制御部(144)として機能させるためのプログラム(124A)。
【0221】
(付記18)
コンピュータ(80)を、
付記12から付記16の何れか1つに記載の画像生成装置(14)に含まれる前記生成部(102)及び前記出力部(104)として機能させるためのプログラム(94C)。
【0222】
(付記19)
被検眼(44)の網膜(46)に画像を投影する投影装置(12,300,502)と、
前記被検眼(44)の検眼情報(94A2)と前記被検眼(44)に処方される眼内レンズに関する眼内レンズ情報(94B)とに基づいて、前記眼内レンズが前記被検眼(44)に処方された際の見え方に相当するシミュレーション画像を生成する画像生成装置(14)と、を含み、
前記投影装置(12,300,502)は、前記画像生成装置(14)により生成された前記シミュレーション画像を前記網膜(46)に投影する
眼科システム(10,300,340,500)。
【符号の説明】
【0223】
10,300,340,500 眼科システム
12 ウエアラブル端末装置
14 サーバ装置
16,302,350,504 アイウエア端末装置
20 レーザ光分岐部
27,506 光学系
27R,506R 右眼用光学系
27L,506L 左眼用光学系
28,508 スキャナ
42 反射ミラー
44 被検眼
46 網膜
48R 右眼用インカメラ
48L 左眼用インカメラ
50 アウトカメラ
82,112 無線通信部
84 受付デバイス
86A ディスプレイ
90,120 CPU
94A2 検眼情報
94B 眼内レンズ情報
94C サーバ側プログラム
100 取得部
102 生成部
104 出力部
106 表示制御部
114 レーザ光源
124A 端末側プログラム
144 制御部
304 イン/アウトカメラ
510R 右眼用レーザ光源
510L 左眼用レーザ光源
【国際調査報告】