【実施例】
【0130】
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0131】
<参考例1>
≪インキの調製≫
まず、ワニスを製造し、それを用いてインキを調整した。エタノールとn-プロピルアセテートを40対60の比率で混合した混合溶媒75部に、ポリビニルプチラール樹脂Mowital B16を25部加えて、これをワニスとした。このワニスと鉄クロム酸化物、黒色顔料を混合し、Dispermatミキサー上のCowlesブレードを用いて2000rpmで10分間分散した。得られた混合物を本明細書では基剤と称する。鉄クロム酸化物や黒色顔料が粉砕されていない場合には、更にの混合溶媒((40%/ 60%)溶媒系と称する)を加える必要がある。印刷適性を高めるために、最終的には粘度が50cp(±20)に達するまで、ワニスまたは溶媒を添加する。粘度を早く低下させるためには、ワニスの添加よりも溶剤の添加が好ましい。適切な量を添加することにより、適切な顔料充填量及び粘度を得ることができる。
【0132】
粉砕されたインキについては、基剤を2段階で粉砕した。最初に、ペイントシェーカー上で1.5mmのクロムステンレススチール粉砕メディアで基剤を粉砕した。次いで、基剤を粉砕メディアから真空に引いた。次いで、重量比にして30%の(40%/ 60%)溶媒系を添加し、インキをペイントシェーカー上の0.8mmYTZ(登録商標)粉砕メディアを用いて再粉砕した。次いで、インキを再び真空に引っ張った。顔料の量を決定するために、固形分計算は一般的な方法を用いて測定した。最後に、溶媒系および/またはワニスを加え、50cp(±20)の粘度を有する目的の顔料濃度のインキを得た。
【0133】
複数のメーカーから入手した異なる顔料グレードを、異なる分散剤を用いて安定性を比較した。1つの好ましいグレードは、The Shepherd Color Company製のBK 10P950であり、これは分散剤を用いずに高い安定性を示した。尚、他の顔料およびグレードも使用可能であった。
【0134】
<参考例2>
(塗膜の色と反射率)
塗膜の色および反射率に対する顔料濃度の影響を評価した。インキ2A〜2Cを参考例1に従って調製し、ワニスおよび顔料を含む基剤を調製した。この基剤75部に対し、溶媒を25部添加した。尚、インキ2A〜2Cは粉砕工程を実施しなかった。それらをPET基板上にグラビア印刷し、一工程毎に乾燥を行った。印刷に使用した200LPIシリンダーは転写量が少なく、適切な赤外線反射層の厚さを得るために3層コーティングが必要であった。作製した赤外線反射層の印刷品質は満足するものではなかった。
【0135】
印刷品質を向上させるために、印刷前に基剤とインキを粉砕した。インキ2D〜2Fは、参考例1の粉砕およびふるい分けの手順に従って調整した。ワニスおよび顔料を、1.5mmのクロムステンレススチール粉砕メディアを用いて2時間粉砕した。得られた基剤70部に溶媒25部を添加し、0.8mmのYTZ(登録商標)粉砕メディアを用いてさらに2時間粉砕した。粘度を確認し、更にワニスと溶媒を5部加えた。このとき加えたものの大部分は溶媒であった。これらのインキは50cp(±20)の粘度範囲内に収まった。顔料の充填量が20%以上である場合は、2層コーティングで適切な赤外線反射層の厚さが得られたため、異なるシリンダーを使用した。
【0136】
インキ2A〜2Cは、異なるCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)の色彩値および波長850nmの赤外線反射率R/[%]を得た。L
*値が低いほど、より暗く、反射される可視光が少なく、高い値はより明るい色を示す。配合物中の顔料レベルを低下させることにより、L
*値が低下し、赤外線反射率R/[%]が上昇した。配合物中の顔料の量が20%を下回ると、適切な赤外線反射層の厚さを得るためには、この印刷シリンダーを用いた場合はコーティング回数の追加が必要となった。
【0137】
インキ2D-2Fと2A-2Cの比較により、印刷シリンダーおよび粉砕メディアの両方がCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)および赤外線反射率R/[%]に影響を及ぼすことが示されている。図1では、2C及び2Dの比較により、新しいシリンダーの使用による赤外線反射層の厚さの変更または粉砕によって、同じ20%の顔料濃度のインク間でCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)に差があることを示している。しなしながら、赤外線反射率R/[%]は連続的である。これは、粉砕の有無と厚さは赤外線反射率R/[%]に影響を与えないことを示している。
【0138】
赤外線反射層の厚さは別の影響がある。コーティング回数と赤外線反射率R/[%]はトレードオフの関係にあり、表1の2Fの3行において、コーティング回数を3から5に増加させた例を示している。コーティング回数4回が赤外線反射率R/[%]は極大値となっている。5回コーティングされて厚く印刷されると、L
*値は低下し続け、波長850nmの赤外線反射率R/[%]も低下し始める。
【0139】
表1は、顔料濃度の、波長850nmの赤外線反射率R/[%]及びCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)に対する影響を示している。
【0140】
【表1】
【0141】
表1の赤外線吸収インキ「ABS1」は、カーボンブラック顔料を用いて調製されている。赤外線反射率R/[%]は赤外線反射層で測定されたものよりもはるかに低いが、全反射率はゼロに近くない。空気と赤外線反射層との界面における屈折率の違うため、全反射率がゼロとならない。続いて、異なるカーボンブラックインキ層上に、艶消し剤層をコーティングし、これをASB2とした。
【0142】
赤外線光源と赤外線カメラを使用して、境界を識別するために必要な赤外線反射率R/[%]の差の程度を推定することができる。セットアップでは、赤外線光源のワット数、既知のセンサ感度(カメラのセンサ)、光源と反射基板との間の角度および距離、およびカメラまでの距離を規定しなくてはならない。一般に、コグネックスの市販の光源およびカメラの場合、半球反射率システムによって測定される赤外線反射性塗膜の全反射率は、好ましくは≧15%、好ましくは≧20%であり、次の条件下での吸収体の全反射率よりも反射率が高い。光源とカメラは同じ平面にあり、両方とも基板から50cmの距離で基板にほぼ垂直に入射する。図2は、赤外線光源と赤外線カメラを使用して赤外線吸収基板と赤外線反射基板とを識別する際のイメージ図である。
【0143】
好ましい反射率差(ΔR)が15%以上であることは、赤外線光源と赤外線カメラを使用して識別可能かを評価する定性評価と、各基板の全反射率との相関によって決定した。識別のためには、表面粗さRaが赤外線の散乱を増加させないような値であることが求められる。Raは基準線からの鉛直方向の偏差がどれだけあるかで定義される。明細書で論じる塗膜のRa値はすべて1.0μm未満である。1.0μmまでのRaの値は、波長850nmの赤外線の散乱を増加させない。
【0144】
<参考例3>
(コーティング回数当たりの塗膜厚さ)
黒色赤外反射層は1.0〜5.0μmの乾燥塗膜厚さが望ましいが、2.0μm以下では、平均無機顔料粒子径が約1μmでは滑らかな塗膜を得られない。粒子が塗膜の厚さに近づくにつれて、平滑な塗膜の形成が困難となり、表面粗さ(Ra)も1μmに近づいていく。粉砕されていない顔料では、乾燥塗膜厚さは2μm以上5μm以下が適している。一般的なラボ粉砕方法を用いて、一連のインキを参考例1に従って調整した。これらのインキは顔料充填濃度が25%であり、樹脂充填濃度は12.5%である。粉砕されたインキは、より均一な塗膜の形成が可能である。粉砕されたインキの厚みはSEMを用いて測定した。尚、この塗膜はピラミッド形状の150 LPIシリンダーで印刷されたものである。尚、シリンダーは、セル深さ38μm、セル高さ及び幅135μm、セル間隔は10μm、45度斜線型である。
【0145】
Geiger Gravure Printing Pressを用いて、1層から4層まで各層間に乾燥段階を経て印刷を行い、SEMを用いてインキの塗膜厚さを比較した。1時間以上の粉砕がインキの塗膜厚さ低下に影響しないことを確認するために、1時間、3時間及び4時間粉砕した複数の塗膜の厚さを測定した。1.5mmクロムステンレススチールとそれに続く0.8mm YTZ(登録商標)セラミック粉砕メディアの両方を使用して指定の時間粉砕した。その結果、粉砕時間が1時間以上であると、時間に関係なく1層のコーティング当たりの塗膜厚さは1μm未満となることが判明した。これらの結果は図3に示されている。粉砕時間が1時間及び4時間のコーティングについては、線形近似が示されており、y切片はゼロに設定されている。R
2は相関関数の2乗(決定係数)を示している。線形近似の傾きは、粉砕時間の増加によって乾燥塗膜厚さが低下し続けることを示唆しているが、統計学的には有意性が認められない。
【0146】
<参考例4>
(粉砕が全反射率および色に及ぼす影響)
参考例3のインキを用いて、粉砕時間とコーティング回数の赤外線反射率およびCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)への影響を検討した。尚、コーティング回数の増加は乾燥塗膜及びインキの厚さの増加を意味する。まず、粉砕をしないものから、1.5mmクロムステンレス鋼で6時間の粉砕するものを作製する。次いで、0.8mm のYTZ(登録商標)セラミック粉砕メディアを用いてそれぞれ同様の時間粉砕する。各粉砕メディアで粉砕される時間は同じであり、全体の粉砕時間は合計で、0,2,4,8および12時間となる。参考例3と同様のシリンダーを用いて、コーティング毎に乾燥を行いながら、基材上に1回から4回のコーティングを行い、赤外線反射率およびCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)を評価した。
【0147】
表2は全ての関連データを示しており、図4、図5及び図6において重要な結果を強調して示している。第一に、図4はインキの粉砕が塗膜の赤外線反射率を低下させることを示している。第二に、厚膜のコーティングが赤外線反射率も低下させることを示している。CIEカラー値(L
*、a
*、b
*)の場合は、コーティング回数よりも塗膜厚さで評価されることが好ましい。図3のデータを引用し、先に説明した150 LPIシリンダーを使用した場合、一回のコーティングの乾燥塗膜厚さは1μmになると仮定した。図5は、インキが粉砕されていないとき、塗膜厚さが異なると、L
*値が大きくに発散することを示している。又、1時間以上粉砕したインキを2回以上コーティングすることにより、L
*値は十分に値が収束することも示している。同様に、表2に示すa
*値およびb
*値でも同じ発散および収束傾向がみられている。図6はCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)の制御において、2μm(2層コーティング)がどれほど重要であるかを示している。図5の1μm(1層コーティング)の塗膜では、異なる粉砕時間のL
*の差(L
*MAX - L
*MIN)は4.7となるが、2μm(2層コーティング)の塗膜では、この差は60%程度に低下する。
【0148】
インキの処理と厚さは、塗膜の赤外線反射率Rの性能に大きな影響を与える。赤外線反射率Rは粉砕されていないインキの方が高いので粉砕は望ましくないが、グラビアまたは類似の印刷手法で印刷される薄い塗膜では印刷品質が許容できない。前述のレシピ(配合や製造プロセス)で良好な色を調整するためには、1μm以上の塗膜厚さが必要となる。そのため、赤外線反射率Rは低下するが、2層コーティングが必要である。赤外線反射率Rが10%の非反射性赤外線黒色層との境界識別に必要な15%の反射率差(ΔR)を達成するためには、赤外線反射率R=25%の塗膜であることが必要である。この一連のインキでは、顔料充填率が25%であれば、1時間粉砕されたインキのみ、2層コーティングで赤外線反射率R=25%を達成している。
【0149】
表2は、粉砕時間及びコーティング回数の波長850nmの赤外線反射率R/[%]及びCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)への影響を比較している。
【0150】
【表2】
【0151】
<参考例5>
(カラー仕様の調整)
用途に応じて、特定の色のインキを調整することは重要である。インキのレシピは、原材料の変動、配合精度、プロセス許容範囲内で、特定の色仕様に容易に収まるように設計しなくてはならない。粉砕工程及び塗膜の厚さはCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)を制御する2つの手段である。色の仕様を満たす他の手段としては、無機および/または有機顔料および染料の追加が含まれる。
【0152】
参考例2の非反射性のインキであるABS2は基準色であり、この色彩値を目標値として赤外線反射インキを調節した。赤外線反射インキには、以下の公差仕様内となるように、顔料を追加で添加した。尚、公差仕様はL
*値 = 22.5(±5、より好ましくは±2.5)。a
*値 = 0(±2、より好ましくは±1)。b
*値 = -1(±2、より好ましくは±1)である。
【0153】
参考例2のインキ2Dは優れた全反射率を有するため、基本処方および製造プロセスのスタートに設定した。インキ2Dはインキ5Aとして改めて調製され、参考例5のインキは全て参考例2のインキと同じ方法で調製した。
【0154】
L
*がターゲットより低く、a
*およびb
*がより高いインキ2Dの色彩値に基づいて、The Shepherd Color Company製の赤外線反射顔料を選択した。黒色顔料の一部を緑色および青色顔料で置換することによってL
*を増加させることができると予想した。同様に、a
*およびb
*は、黒色顔料の一部をそれぞれ緑色および青色顔料に置き換えることによって減少させた。赤外線反射無機緑色および青色顔料であるGR30C654およびBL211は、メーカーから入手したカラープロファイル及び、他の無機黒色、緑色、及び青色顔料との複数の比較試験結果に基づいて決定した。表3は顔料割合を変化させた各インキをPETに2層コーティングした際に得られたCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)及び波長850nmの赤外線反射率R/[%]を示している。
【0155】
インキ5B〜5Eは目標の色仕様を満たさないが、5F、5G、5Hはすべての色基準を満たした。すべての塗膜の波長850nmの赤外線反射率R/[%]は基準5Aよりわずかに低いが、参考例2で論じた、反射率差(ΔR)が15%以上であることの要件をなお満たしている。色彩値は、5F、5G、及び5Hの配合範囲内において全て仕様内に入っている。5Fと5Hとの間で、黒色顔料の添加量差は約2%であり、緑色顔料は1.4%、青色は0.5%以上である。これは、顔料の添加量誤差が起こりうる製造プロセスにおいても、色の仕様が容易に変化することの無い、適切な配合であることを示している。
【0156】
表3は、指定色である、L
*= 22.5(±5、より好ましくは±2.5)、a
*= 0(±2、より好ましくは±1)、b
*= -1(±2、より好ましくは±1)に達するための顔料配合割合[%]の検討結果を示している。
【0157】
【表3】
【0158】
図7は、ほぼ同一のCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)を有する黒色基材と赤外線反射黒色基材の境界の識別が可能であることを示している。図7では、ABS2塗膜(L
*= 22.5、a
*= 0.0、b
*= -1.0)上に5G塗膜(L
*= 21.5、a
*= 0.8、b
*= -1.0)が撮影されている。図7は、参考例2の条件(50cm離隔距離、垂直入射の光)を用いて、赤外線下でのABS2塗膜と5G塗膜との間のコントラストを表示している。反射率差(ΔR)が23.0%の場合、材料間の境界の識別は容易である。塗膜をより詳細に観察するために、図8は、PET基材上の厚さ2μmの5G塗膜のSEM断面図を示している。
【0159】
<参考例6>
(機能化塗膜添加剤)
これまでの参考例に示した、色の調節された赤外線反射層に、更なる機能の付与が必要となる場合がある。具体的には、低光沢、耐磨耗性、高接着性、低摩擦係数および所与の用途に対する他の性能要求が含まれるが、これらに限定されない。機能を追加するためには、2つのアプローチを使用することができる。第一は、インキ組成物に追加の材料を加えて、その特性を高める。あるいは、赤外線反射層の上に、機能性材料を添加した透明なトップコート層を塗布することである。
【0160】
前者の例では、シリカベースの艶消し剤を、配合物の0%、1%、2%および4%でインキに混合する。艶消し剤を添加する前に、参考例1に示すようにインキを調製する。インキを両方の粉砕メディアでそれぞれ2時間粉砕する。ついで艶消し剤をインキに添加し、Cowlesブレードを用いたDispermatミキサーで、2000rpmで10分間混合する。
【0161】
表4は、光沢低減艶消し剤の配合割合(%)に対する、光沢度、表面粗さ(Ra)、および赤外線反射率R/[%]の値を示している。艶消し剤の添加量を増やすと、表面粗さ(Ra)を増加させることによって光沢度が低下する。表面の粗さは、光の反射をより拡散させる。 赤外線反射率R/[%]は、艶消し剤の存在によって比較的変化しないままである。可視スペクトルにおける直接反射率は減少するが、参考例2で述べられた850nmでの、赤外線カメラを用いた定性試験への影響は少なかった。
【0162】
【表4】
【0163】
<参考例7>
(赤外線反射テープの代替構造)
前述の参考例における赤外線反射層は基材、特に粘着テープに塗布するためのインキに適用できる。同じ無機顔料を使用して、赤外線反射構造とすることで、同じ効果を得ることが出来る。テープは、厚さ1〜10μmの黒または着色の塗膜層(上)、基材層(中)、および粘着材層(下)の3つの層を有する。剥離ライナーは、粘着層を保護するために使用されるが、最終工程においては除去される。
【0164】
<参考例8>
(粉砕メディア径の全反射率と色への影響)
粉砕メディア径が0.5mm、0.8mm、1.0mm、1.25mm、1.5mmのイットリア安定化ジルコニア(YTZ(登録商標))の粉砕メディアが80%充填している、イリノイ州シカゴのEiger Machinery社製のMiniMotor Mill 250を用いて、表5に列挙されている750gのインキ基剤を粉砕した。参考例8Aの試料を定期的に採取し、表5の参考例8Bに従ってインキに配合した。
【0165】
【表5】
【0166】
Geiger Gravure Printing Pressを使用して、ピラミッド形状のセルを有するグラビアシリンダー(150LPI)を用いて、125μmのTekra Melinex 454 のPET基材上に2層および3層インキを塗布した。YTZ(登録商標)粉砕メディアの各径に関する結果については、反射率は印刷回数ごとに増加し、粉砕時間とともに減少した。 光沢度は印刷回数と粉砕時間と共に増加した。L
*値は粉砕時間と印刷回数とともに減少した。a
*値とb
*値は粉砕時間とともに増加した。
【0167】
異なる粉砕メディア径を用いて粉砕したインキを2層コーティングした際の、
波長850nmの赤外線反射率R/[%]、光沢度Gu、CIEカラー値(L
*、a
*、b
*)をそれぞれ図10A、図10B、図10C、図10Dおよび図10Eに示す。それぞれ比較すると、赤外線反射率Rは0.5mm> 0.8mm>(1.25mm≒1.0mm≒1.5mm)の順に減少する。光沢度Guは、0.5mm> 0.8mm> 1.0mm> 1.25mm> 1.5mmの順に増加する。 CIEカラー値(L
*)は、0.5mm> 0.8mm> 1.0mm> 1.25mm> 1.5mmの順に減少する。CIEカラー値(a
*、b
*)は、0.5mm> 0.8mm> 1.0mm> 1.25mm> 1.5mmの順に増加する。
【0168】
<参考例9>
(Eiger粉砕時間の全反射率と色調への影響)
媒体径が0.8mmのYTZ(登録商標)粉砕メディアを80%充填したイリノイ州シカゴのEiger Machinery社製(MiniMotor Mill 250)を用いて、表6の750gの参考例9Aのインキ基剤を粉砕した。
【0169】
【表6】
【0170】
Geiger Gravure Printing Pressをピラミッド形状のセルを有するグラビアシリンダー(150 LPI)を用いて、125μmの透明なPET基材上に、2層,3層および4層インキを塗布した。粉砕時間と印刷回数に対する波長850nmの赤外線反射率R/[%]、光沢度、L
*値、a
*値およびb
*値をそれぞれ図11A、図11B、図11C、図11Dおよび図11Eに示す。反射率は印刷回数とともに増加し、粉砕時間とともに減少した。光沢度(グロス値)は粉砕時間および印刷回数とともに増加した。L
*値は粉砕時間および印刷回数とともに減少した。a
*値とb
*値は粉砕時間とともに増加する。b
*値は、40分以上の粉砕でに0を超えた。
【0171】
<参考例10>
(Basket粉砕の全反射率および色彩に対する影響)
粉砕メディア径が0.5mmのYTZ(登録商標)粉砕メディアを有するHockMeyer HCPS-1/4 Immersion Millを用いて、表7に列記した参考例10Aのインキ基剤12kgを粉砕した。粉砕されたインキ基剤の試料を定期的に採取し、参考例10Bのインキに調合した。
【0172】
【表7】
【0173】
Geiger Gravure Printing Pressを使用して、膜厚125μmのPET上に2層、3層および4層インキを塗布した。波長850nmの赤外線反射率R/[%]を図12に示す。赤外線反射率は印刷回数にともない増加し、粉砕時間とともに減少した。
【0174】
<参考例11>
(顔料配合割合(%)の全反射率、光沢度および色に対する影響)
参考例11のインキ基剤の12kgを、HockMeyer HCPS-1/4 Immersion Millを用いて、0.5mmのYTZ(登録商標)粉砕メディアで10時間粉砕した。 参考例11A、11B、11C、11D、11Eには、無機顔料を15%/17.5%/20%/21%/22%の割合で配合した。
【0175】
【表8】
【0176】
Geiger Gravure Printing Pressを使用して、5種のインキを125μmのPET上に3回塗布した。波長850nmの赤外線反射率R、光沢度Gu、CIEカラー値(L
*、a
*、b
*)を表9に示す。L
*値は、無機顔料の配合割合が15%から20%の範囲では、顔料の百分率の増加当たり、約0.5増加し、顔料の配合割合が20から22%の範囲では、増加率が低下する。a
*値は、顔料の配合割合が15%から20%の範囲で、顔料の百分率の増加当たり、約0.1増加する。b
*値は、顔料の配合割合が15%から20%の範囲で、顔料の百分率の増加当たり、約3.5減少する。波長850nmの赤外線反射率は、無機顔料の配合割合が15%から22%の範囲で、1%未満しか変化しない。
【0177】
【表9】
【0178】
<参考例12>
(異なる顔料の全反射率、光沢度および色に対する影響)
表10の135gのインキを、Silverson Machines Ltd、Waterside、Chesham、Bucks、UK の、Model-L2AIR Rotor Statorミキサーを用いて、5000RPMで、1時間粉砕した。
【0179】
【表10】
【0180】
Geiger Gravure Printing Pressを用いて、200 LPIグラビアシリンダーで、125μmのPET上にインキを3回塗布した。それらの色特性を表11に示す。Shepherd BK 10P950、及び、BASF Sicopal Black L 0095の両方がこの赤外線反射用途に適していることがわかるが、Shepherd BK 10P950は反射率が高いためより好ましい。
【0181】
【表11】
【0182】
境界の識別を可能とする代替の積層構造として、基板材料又は、粘着層への赤外線反射顔料の添加が可能である。これらの2つの代替のアプローチは、参考例6で論じたように、機能化された塗膜が必要でない限り、トップコート層でなくても問題がない。2つの代替のアプローチとともに元の構成は、図9の態様(1)、(2)および(3)に示されている。図9の態様(1)は赤外線反射層、PET(中間)、および接着剤層を有する。図9の態様(2)は、赤外線反射顔料充填粘着剤層上にPETフィルム(上)を有する。図9の態様(3)は、接着剤層(底部)を有するPETフィルムに練り込まれた赤外線反射顔料を有する。
【0183】
[実施例]
(ポリウレタン樹脂A)
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにアジピン酸/テレフタル酸=50/50なる酸成分と3−メチル−1,5ペンタンジオールから得られる数平均分子量(以下Mnという)2,000のポリエステルポリオール192.9部と1,4−ブタンジオール15.8部、イソホロンジイソシアネート77.9部を仕込み、窒素気流下に90℃で15時間反応させた。次いでイソホロンジアミン11.0部、ジ−n−ブチルアミン2.4部、メチルエチルケトン700部を添加し、攪枠下に50℃で4時間反応させ、樹脂固形分濃度30.0%、ガードナー粘度U(25℃)、アミン価=0、質量平均分子量30,000のポリウレタン樹脂Aを得た。
【0184】
(黒色インキA)
大日精化株式会社製近赤外反射顔料「クロモファインブラックA1103」(1-{4−[(4,5,6,7‐テトラクロロ‐3‐オキソイソインドリン‐1‐イリデン)アミノ]フェニルアゾ}‐2‐ヒドロキシ−N−(4’-メトキシ‐2’‐メチルフェニル)‐11H−ベンゾ[a]カルバゾール‐3−カルボキサミド)(CAS番号:103621-96-1)を10部、富士シリシア社製「サイロホービック704」(シランカップリング処理:コールターカウンター法による平均粒子径3.5μm)を5部、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「トスパール2000B」(球状シリコーン樹脂ビーズ:コールターカウンター法による平均粒子径6μm)を2部、BASF社製「Luwax AF29 Micropowder」(ポリエチレン微粉末ワックス)を2部、ルーブリゾール社製「ソルスパーズ 24000GR」を1部、前記ポリウレタン樹脂A(ポリウレタン樹脂)を55部(N.V.30%)、メチルエチルケトンを13部、酢酸エチルを9部、イソプロピルアルコール5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルを5部添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、住化バイエルウレタン社製硬化剤「スミジュールN3300」を5部、DICグラフィックス社製希釈剤「NH−NT DC溶剤」を40部添加して黒色インキAを調製した。
【0185】
(黒色インキB)
参考例11のインキ基剤の700gを、Eiger Mill (Model: MiniMotor Mill 250, Eiger Machinery Inc, Chicago, Illinois)を用いて、0.8mmのイットリア安定化ジルコニア(YTZ(登録商標))の媒体で20分間粉砕した。参考例11のインキ基剤を、表12の黒色インキBに従ってインキに配合した。
【0186】
【表12】
【0187】
(黒色インキC)
黒色インキAの大日精化株式会社製近赤外反射顔料「クロモファインブラックA1103」10部の代わりにデグサ社製「スペシャルブラック250」(酸性カーボン)10部を用いた以外は黒色インキAの製造例と同様に黒色インキCを調製した。
【0188】
(粘着剤Aの調製)
n−ブチルアクリレート:97.98部と、アクリル酸:2部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート:0.02部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.2部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合を行って、重量平均分子量:90万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D−135」荒川化学社製):5部と、不均化ロジンエステル(商品名「KE−100」荒川化学社製):20部、石油樹脂(商品名「FTR6100」:25部)を加えて、酢酸エチルを加え、固形分40%の粘着剤溶液を調整した。さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):0.8部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Aを調製した。ゲル分率は20%、25℃の貯蔵弾性率は9×10
4Paであった。
【0189】
(粘着剤Bの調製)
n−ブチルアクリレート:97.98部と、アクリル酸:2部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート:0.02部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.2部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合を行って、重量平均分子量:90万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D−135」荒川化学社製):5部と、不均化ロジンエステル(商品名「KE−100」荒川化学社製):20部、石油樹脂(商品名「FTR6100」:25部)を加えて、酢酸エチルを加え、固形分40%の粘着剤溶液を調整した。次に、DIC製黒色着色剤「DICTONクロAR8555」(カーボンブラック含有量:45%(固形分費)、樹脂固形分濃度49%)を10部添加し、攪拌機で均一に混合した。さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):0.8部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Aを調製した。ゲル分率は20%、25℃の貯蔵弾性率は9×10
4Paであった。
【0190】
<実施例1>
東レ社製ポリエステルフィルムF53ルミラー #3.5(厚さ:3.5μm)に、黒色インキAを、インキ皮膜部分の乾燥厚さが1.0μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、黒色インキAからなる赤外線反射層を有する黒色フィルムを得た。なお、赤外線反射層のインキ塗膜部分の厚さは、フィルムをカミソリで切断し、断面をマイクロスコープで2500倍に拡大して測定した。
【0191】
次に、この黒色フィルムの赤外線反射層の側に、大日精化株式会社製OS−MスエードOPニスを艶消し剤として用いて、艶消し層の厚さが1.5μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、40℃で2日エージングして実施例1に係る黒色シートを得た。実施例1に係る黒色シートの総厚さは6.5μmであった。
【0192】
ニッパ社製剥離フィルム(商品名「PET38×1K0」)に前記粘着剤Aを乾燥厚さが2μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、これを実施例1に係る黒色シートの非インキ面に貼り合せ、さらに40℃で2日エージングして、実施例1に係る黒色粘着テープを得た。実施例1に係る黒色粘着テープの総厚さは8.0μmであった。
【0193】
<実施例2>
実施例1に係る黒色シートの、インキ皮膜部分の乾燥厚さを1.5μmに変更した以外は、実施例1に係る黒色シートと同様にして、実施例2に係る黒色シートを得た。実施例2に係る黒色シートの総厚さは6.5μmであった。
【0194】
実施例1に係る黒色粘着テープの実施例1に係る黒色シートを実施例2に係る黒色シートに変更した以外は、実施例1に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例2に係る黒色粘着テープを得た。実施例2に係る黒色粘着テープの総厚さは8.5μmであった。
【0195】
<実施例3>
東レ社製ポリエステルフィルムF53ルミラー #3.5(厚さ:3.5μm)に、大日精化株式会社製「NB−300白」を、インキ皮膜部分の乾燥厚さが1.0μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、白色赤外線反射層を有する白色フィルムを得た。
【0196】
次に、この白色フィルムの白色赤外線反射層の側に、黒色インキAを、インキ皮膜部分の乾燥厚さが1.0μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、黒色インキAからなる黒色赤外線反射層及び白色赤外線反射層を有する黒色フィルムを得た。
【0197】
次に、この黒色フィルムの黒色赤外線反射層の側に、大日精化株式会社製OS‐MスエードOPニスを艶消し剤として用いて、艶消し層の厚さが1.5μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、40℃で2日エージングして実施例3に係る黒色シートを得た。実施例3に係る黒色シートの総厚さは7.0μmであった。
【0198】
実施例1に係る黒色粘着テープの実施例1に係る黒色シートを実施例3に係る黒色シートに変更した以外は、実施例1に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例3に係る黒色粘着テープを得た。実施例3に係る黒色粘着テープの総厚さは9.0μmであった。
【0199】
<実施例4>
実施例3に係る黒色シートの、白色赤外線反射層の厚さを2.0μmに変更した以外は、実施例3に係る黒色シートと同様にして、実施例4に係る黒色シートを得た。実施例4に係る黒色シートの総厚さは8.0μmであった。
【0200】
実施例3に係る黒色粘着テープの実施例3に係る黒色シートを実施例4に係る黒色シートに変更した以外は、実施例3に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例4に係る黒色粘着テープを得た。実施例4に係る黒色粘着テープの総厚さは10.0μmであった。
【0201】
<実施例5>
実施例3に係る黒色シートの、白色赤外線反射層の厚さを3.0μmに変更した以外は、実施例3に係る黒色シートと同様にして、実施例5に係る黒色シートを得た。実施例5に係る黒色シートの総厚さは9.0μmであった。
【0202】
実施例3に係る黒色粘着テープの実施例3に係る黒色シートを実施例5に係る黒色シートに変更した以外は、実施例3に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例5に係る黒色粘着テープを得た。実施例5に係る黒色粘着テープの総厚さは11.0μmであった。
【0203】
<実施例6>
実施例1に係る黒色シートの、三菱樹脂社製ポリエステルフィルムF53ルミラー #3.5(厚さ:3.5μm)を三菱樹脂社製ポリエステルフィルムK750−2.0W(厚さ:2.0μm)に変更し、黒色インキAを黒色インキBに変更した以外は、実施例1に係る黒色シートと同様にして、実施例6に係る黒色シートを得た。実施例6に係る黒色シートの総厚さは4.5μmであった。
【0204】
実施例1に係る黒色粘着テープの実施例1に係る黒色シートを実施例6に係る黒色シートに変更した以外は、実施例1に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例6に係る黒色粘着テープを得た。実施例6に係る黒色粘着テープの総厚さは6.0μmであった。
【0205】
<実施例7>
実施例6に係る黒色シートの、インキ皮膜部分の乾燥厚さを1.5μmに変更した以外は、実施例6に係る黒色シートと同様にして、実施例7に係る黒色シートを得た。実施例7に係る黒色シートの総厚さは5.0μmであった。
【0206】
実施例6に係る黒色粘着テープの実施例6に係る黒色シートを実施例7に係る黒色シートに変更した以外は、実施例6に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例7に係る黒色粘着テープを得た。実施例7に係る黒色粘着テープの総厚さは7.0μmであった。
【0207】
<実施例8>
三菱樹脂社製ポリエステルフィルムK750−2.0W(厚さ:2.0μm)に、大日精化株式会社製「NB−300白」を、インキ皮膜部分の乾燥厚さが1.0μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、40℃で2日エージングして白色赤外線反射層を有する白色フィルムを得た。
【0208】
次に、この白色フィルムの白色赤外線反射層の側に、黒色インキBを、インキ皮膜部分の乾燥厚さが1.0μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、40℃で2日エージングして黒色インキBからなる黒色赤外線反射層及び白色赤外線反射層を有する黒色フィルムを得た。
【0209】
次に、この黒色フィルムの黒色赤外線反射層の側に、大日精化株式会社製OS‐MスエードOPニスを艶消し剤として用いて、艶消し層の厚さが1.5μmとなるようグラビアコートし、100℃で1分乾燥し、実施例8に係る黒色シートを得た。実施例8に係る黒色シートの総厚さは5.5μmであった。
【0210】
実施例6に係る黒色粘着テープの実施例6に係る黒色シートを実施例8に係る黒色シートに変更した以外は、実施例6に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例8に係る黒色粘着テープを得た。実施例8に係る黒色粘着テープの総厚さは7.5μmであった。
【0211】
<実施例9>
実施例8に係る黒色シートの、白色赤外線反射層の厚さを2.0μmに変更した以外は、実施例8に係る黒色シートと同様にして、実施例9に係る黒色シートを得た。実施例9に係る黒色シートの総厚さは6.5μmであった。
【0212】
実施例8に係る黒色粘着テープの実施例8に係る黒色シートを実施例9に係る黒色シートに変更した以外は、実施例8に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例9に係る黒色粘着テープを得た。実施例9に係る黒色粘着テープの総厚さは8.5μmであった。
【0213】
<実施例10>
実施例8に係る黒色シートの、白色赤外線反射層の厚さを3.0μmに変更した以外は、実施例8に係る黒色シートと同様にして、実施例10に係る黒色シートを得た。実施例10に係る黒色シートの総厚さは7.5μmであった。
【0214】
実施例8に係る黒色粘着テープの実施例8に係る黒色シートを実施例10に係る黒色シートに変更した以外は、実施例8に係る黒色粘着テープと同様にして、して、実施例10に係る黒色粘着テープを得た。実施例10に係る黒色粘着テープの総厚さは11.5μmであった。
【0215】
<比較例1>
実施例6に係る黒色シートの、色インキBを黒色インキCに変更し、粘着剤Aを粘着剤Bに変更した以外は、実施例6に係る黒色シートと同様にして、比較例1に係る黒色シートを得た。実施例7に係る黒色シートの総厚さは4.5μmであった。
【0216】
実施例6に係る黒色粘着テープの実施例6に係る黒色シートを比較例1に係る黒色シートに変更した以外は、実施例6に係る黒色粘着テープと同様にして、して、比較例1に係る黒色粘着テープを得た。比較例1に係る黒色粘着テープの総厚さは6.5μmであった。
【0217】
(光沢度Guの測定)
実施例1〜10及び比較例1に係る黒色シート並びに実施例1〜10及び比較例1に係る黒色粘着テープについて、JIS Z 8741に従って60°の設定角度で、KONICA MINOLTA製 MINOLTA Multi−Gloss 268を用いて、艶消し層の側から光沢度Guを測定した。粘着剤層の有無は光沢度Guに影響せず、それぞれの黒色シートと黒色粘着テープの測定結果は同じであった。結果を、表12、表13及び表14に示した。
【0218】
(CIEカラー値(L
*、a
*、b
*)の測定)
実施例1〜10及び比較例1に係る黒色シート並びに実施例1〜10及び比較例1に係る黒色粘着テープのCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)はKONICA MINOLTA製 SPECTROPHOTOMETER CM−5を使用して、Cスペクトルが2°の測定基準JIS Z 8722に従って、艶消し層の側から測定した。粘着剤層の有無はCIEカラー値に影響せず、それぞれの黒色シートと黒色粘着テープの測定結果は同じであった。結果を、表12、表13及び表14に示した。
【0219】
(波長850nmの赤外線反射率Rの測定)
実施例1〜10及び比較例1に係る黒色シート並びに実施例1〜10及び比較例1に係る黒色粘着テープについて、日立製作所製 日立分光光度計U−4100を用いて、少なくとも波長800〜900nmを含む任意の範囲の全反射率を測定し、波長850nmの値を報告した。粘着剤層の有無は赤外線反射率Rに影響せず、それぞれの黒色シートと黒色粘着テープの測定結果は同じであった。結果を、表13、表14及び表15に示した。
【0220】
【表13】
【0221】
【表14】
【0222】
【表15】
【0223】
本発明の黒色シート及び黒色粘着テープのCIEカラー値(L
*、a
*、b
*)は、比較例の従来のカーボン系の黒インキを用いるものと近似しているので、従来のカーボン系の黒インキを用いて着色された機能性シートや黒色電子部品と共に小型電子端末の内部の電子部品用に一緒に使用しても、意匠性が損なわれることがない。そして、可視光で識別することが困難であるにもかかわらず、赤外線の反射性が大きく異なるので、赤外線を用いて識別が可能である。