特表2015-524610(P2015-524610A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-524610有機発光素子用組成物、これを含む有機発光層および有機発光素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-524610(P2015-524610A)
(43)【公表日】2015年8月24日
(54)【発明の名称】有機発光素子用組成物、これを含む有機発光層および有機発光素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/50 20060101AFI20150728BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20150728BHJP
   C07F 15/00 20060101ALI20150728BHJP
   C07F 19/00 20060101ALI20150728BHJP
   C07F 7/10 20060101ALI20150728BHJP
【FI】
   H05B33/14 B
   C09K11/06 660
   C09K11/06 690
   C07F15/00 E
   C07F19/00
   C07F7/10 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】141
(21)【出願番号】特願2015-520064(P2015-520064)
(86)(22)【出願日】2013年7月4日
(85)【翻訳文提出日】2014年11月6日
(86)【国際出願番号】KR2013005952
(87)【国際公開番号】WO2014007564
(87)【国際公開日】20140109
(31)【優先権主張番号】10-2012-0073091
(32)【優先日】2012年7月4日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0124954
(32)【優先日】2012年11月6日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】514278061
【氏名又は名称】サムスン エスディアイ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ユ,イン−スン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ミ−ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャン−ウ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ホ−ジェ
(72)【発明者】
【氏名】イ,スン−ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ホ,ダル−ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン−スン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウク
(72)【発明者】
【氏名】パク,ム−ジン
【テーマコード(参考)】
3K107
4H049
4H050
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC04
3K107CC12
3K107CC21
3K107CC22
3K107CC24
3K107CC45
3K107DD59
3K107DD64
3K107DD67
3K107DD68
3K107DD69
3K107DD70
3K107FF14
4H049VN01
4H049VP01
4H049VQ59
4H049VR24
4H049VU29
4H050AA01
4H050AA03
4H050AB92
4H050WB11
4H050WB14
4H050WB21
(57)【要約】
化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物と、下記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物とを含む有機発光素子用組成物、これを含む有機発光層、及び有機発光素子を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物、および下記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物を含む有機発光素子用組成物。
【化1】
前記化学式S−1で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせであり、
【化2】
前記化学式X−1で、
〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、
前記R17〜R19は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基であり、
〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、
〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、
Lは、1価の陰イオンの二座(bidentate)配位子であり、炭素またはヘテロ原子の非共有電子対を通じてイリジウムに配位結合する配位子であり、
nおよびmは、互いに独立して、0〜3の整数のうちのいずれか一つであり、n+mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
【化3】
前記化学式X−2で、
20〜R24は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、
*は、炭素原子と連結される部分を意味し、前記化学式X−1および化学式X−2で、
〜R16およびR20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基である。
【請求項2】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり、
〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式2で表される作用基であり、残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項3】
前記化学式X−1で、
mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜R12のうちのいずれか一つは、前記化学式2で表される作用基であり、
〜R12のうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜R12のうちの残りとR13〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項4】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式2で表される作用基であり、R〜Rのうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜Rのうちの残りとR〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項5】
前記化学式X−1で、
〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式2で表される作用基であり、R〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式2で表される作用基であり、
前記化学式2で、
20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜R16のうちの前記化学式2で表される作用基で置換されない残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項6】
前記化学式X−1および化学式X−2で、R17〜R19は、それぞれメチル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項7】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
は、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
は、フェニル基であり、
、R〜R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項8】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
は、フェニル基であり、
は、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
、R〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項9】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちの少なくとも一つは、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項10】
前記化学式X−1で、n+mは3である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項11】
前記化学式X−1で、n+mは1または2である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項12】
前記化学式X−1で、
Lは、下記化学式L−1〜化学式L−14のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化4】
(前記化学式L−1〜L−14で、
星印(*)は、イリジウム(Ir)と結合する位置を意味し、
101〜R103は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、C1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基またはハロゲンであり、
104〜R115は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基、置換もしくは非置換のC1〜C30アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC2〜C30のアルケニル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30アミノ基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリールアミノ基、SF、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基とC6〜C30のアリール基を有するジアルキルアリールシリル基、または置換もしくは非置換のC6〜C30のアリール基を有するトリアリールシリル基であり、
116〜R117は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、またはC1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基である。)
【請求項13】
前記化学式X−1は、下記化学式M−1〜化学式M−55、化学式P−1〜化学式P−26、または化学式Q−1〜Q−11のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
【化5-4】
【化5-5】
【請求項14】
前記化学式X−1は、下記化学式B−1〜化学式B−65、化学式C−1〜化学式C−18、または化学式D−1〜化学式D−6のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化6-1】
【化6-2】
【化6-3】
【化6-4】
【化6-5】
【請求項15】
前記化学式S−1は、下記化学式S−2で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化7】
(前記化学式S−2で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項16】
前記化学式S−1は、下記化学式S−3で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化8】
(前記化学式S−3で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項17】
前記化学式S−1は、下記化学式S−4で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化9】
(前記化学式S−4で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項18】
前記化学式S−1は、下記化学式S−5で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化10】
(前記化学式S−5で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項19】
前記化学式S−1は、下記化学式S−6で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化11】
(前記化学式S−6で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項20】
前記化学式S−1は、下記化学式S−7で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化12】
(前記化学式S−7で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項21】
前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のトリアゾリル基、置換もしくは非置換のテトラゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサトリアゾリル基、置換もしくは非置換のチアトリアゾリル基、置換もしくは非置換のベンズイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾトリアゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のフリニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のフタラジニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のアクリジニル基、置換もしくは非置換のフェナントロリニル基および置換もしくは非置換のフェナジニル基からなる群より選ばれる、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項22】
前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、下記化学式E−1〜E−5のうちのいずれか一つで表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化13】
【請求項23】
前記化学式S−1は、下記化学式3〜5、A−10、A−11、A−19、A−20、A−21、A−22、A−23、A−24、A−25、A−26、化学式T−11、化学式T−14、化学式T−15、化学式T−19、化学式T−24、化学式T−25、化学式T−35、化学式T−36、化学式T−40、化学式T−41、化学式T−45、化学式T−46、化学式T−65または化学式T−66のうちのいずれか一つで表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化14-1】
【化14-2】
【請求項24】
前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物は、化学式A−19、化学式A−20、化学式A−22、化学式A−23、化学式T−35、化学式T−36、化学式T−40、化学式T−41、化学式T−77、化学式T−81、化学式T−82、化学式T−96、化学式4、化学式5、化学式53または化学式54のうちのいずれか一つであり、前記化学式X−1で表される化合物は、化学式M−1、P−2、P−3、C−1、C−6またはB−18のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化15-1】
【化15-2】
【請求項25】
前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物および前記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物の重量比は、1:99〜99:1である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか一項に記載の有機発光素子用組成物を含む有機薄膜層。
【請求項27】
前記有機薄膜層は、発光層である、請求項26に記載の有機薄膜層。
【請求項28】
陽極、陰極および
前記陽極と前記陰極との間に配置される一層以上の有機薄膜層を含み、
前記有機薄膜層は、請求項26に記載の有機薄膜層である、有機発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
有機発光素子用組成物、これを含む有機発光層および有機発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機光電子素子(organic optoelectric device)とは、正孔または電子を用いた電極と有機物との間での電荷交流を必要とする素子を意味する。
【0003】
有機光電子素子は、動作原理に応じて次のように大きく2種類に分けることができる。第一は、外部の光源から素子に流入した光子により有機物層でエキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが電子と正孔に分離され、この電子と正孔がそれぞれ異なる電極に伝達されて電流源(電圧源)として用いられる形態の電子素子である。
【0004】
第二は、二つ以上の電極に電圧または電流を加えて電極と界面をなす有機物半導体に正孔または電子を注入し、注入された電子と正孔により動作する形態の電子素子である。
【0005】
有機光電子素子の例としては、有機光電素子、有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体ドラム(organic photo conductor drum)、有機トランジスターなどがあり、これらは全て素子の駆動のために正孔の注入もしくは輸送物質、電子の注入もしくは輸送物質、または発光物質を必要とする。
【0006】
特に、有機発光素子(organic light emitting diode、OLED)は、最近、平板ディスプレイ(flat panel display)の需要が増加することに伴って注目されている。一般に有機発光とは、有機物質を用いて電気エネルギーを光エネルギーに変換させる現象をいう。
【0007】
このような有機発光素子は、有機発光材料に電流を加えて電気エネルギーを光に変換させる素子であって、通常、陽極(anode)と陰極(cathode)との間に機能性有機物層が挿入された構造からなる。ここで有機物層は、有機発光素子の効率と安全性を高めるために、それぞれ異なる物質で形成された多層の構造を有する場合が多く、例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などを有することができる。
【0008】
このような有機発光素子の構造で二つの電極の間に電圧をかけると、陽極からは正孔(hole)、陰極からは電子(electron)が有機物層に注入され、注入された正孔と電子が出会って再結合(recombination)によりエネルギーが高い励起子を形成するようになる。この時に形成された励起子が再び基底状態(ground state)に移動しながら特定の波長を有する光が発生するようになる。
【0009】
最近は、蛍光発光物質だけでなく、燐光発光物質も有機発光素子の発光物質として使用可能であることが知られており、このような燐光発光は、基底状態から励起状態(excited state)に電子が遷移した後、項間交差(intersystem crossing)を通じて一重項励起子が三重項励起子に非発光遷移した後、三重項励起子が基底状態に遷移しながら発光するメカニズムからなる。
【0010】
前述したように有機発光素子で有機物層として用いられる材料は、機能に応じて、発光材料と電荷輸送材料、例えば正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類され得る。
【0011】
また、発光材料は、発光色に応じて、青色、緑色、赤色発光材料と、さらに改善された天然色を具現するために必要な黄色および樺色発光材料に分類され得る。
【0012】
一方、発光材料として一つの物質だけ用いる場合、分子間相互作用により最大発光波長が長波長に移動し、色純度が低下したり、発光減衰効果により素子の効率が減少する問題が発生するため、色純度の増加とエネルギー遷移を通じた発光効率と安定性を増加させるために発光材料としてホスト/ドーパント系を用いることができる。
【0013】
有機発光素子が前述した優れた特徴を十分に発揮するためには、素子内有機物層を構成する物質、例えば正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質、発光材料中のホストおよび/またはドーパントなどが安定的且つ効率的な材料により裏付けられるのが先行されなければならないが、まだ安定的且つ効率的な有機発光素子用有機物層材料の開発が十分ではない状態であり、したがって新たな材料の開発が継続的に要求されている。このような材料開発の必要性は前述した他の有機光電子素子でも同様である。
【0014】
また、低分子有機発光素子は、真空蒸着法により薄膜の形態で素子を製造するため効率および寿命性能がよく、高分子有機発光素子は、インクジェット(inkjet)またはスピンコーティング(spin coating)法を用いて初期投資費が少なく、大面積化に有利な長所がある。
【0015】
低分子有機発光素子および高分子有機発光素子は、共に自発光、高速応答、広視野角、超薄型、高画質、耐久性、広い駆動温度範囲などの長所を有しているため、次世代ディスプレイとして注目されている。特に既存のLCD(liquid crystal display)と比較して自発光型であることから、暗い場所や外部の光が入っても視認性がよく、バックライトが不要であることから、LCDの1/3水準に厚さおよび重量を減らすことができる。
【0016】
また、応答速度がLCDに比べて1000倍以上速いマイクロ秒単位であるため、残像がない完璧な動画を実現することができる。したがって、最近の本格的なマルチメディア時代に合わせて最適のディスプレイとして脚光を浴びると期待され、このような長所を土台に1980年代後半の最初開発以降、効率80倍、寿命100倍以上に至る急激な技術発展を成し遂げてきており、最近は40インチの有機発光素子パネルが発表されるなど大型化が急速に進められている。
【0017】
大型化のためには、発光効率の増大および素子の寿命向上が伴わなければならない。そのために、安定的且つ効率的な有機発光素子用有機物層材料の開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
高効率、長寿命などの特性を有する有機発光素子を提供することができる有機光電子素子用組成物を提供する。
【0019】
前記有機光電子素子用組成物を含む有機発光層、有機発光素子、および表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一実施形態では、下記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物、および下記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物を含む有機発光素子用組成物を提供する。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
前記化学式S−1およびX−1で、それぞれの置換基の定義は、次の「発明を実施するための形態」に記載されたとおりである。
【発明の効果】
【0024】
前記有機光電子素子用組成物を含む有機光電子素子は、優れた電気化学的および熱的安定性を有し、寿命特性に優れ、低い駆動電圧でも高い発光効率を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用化合物を用いて製造できる有機発光素子に対する多様な実施形態を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用化合物を用いて製造できる有機発光素子に対する多様な実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、これは例示として提示されるものであり、本発明は、これによって制限されず、後述する特許請求の範囲の範疇のみにより定義される。
【0027】
本明細書で「置換」とは、別途の定義がない限り、置換基または化合物のうちの少なくとも一つの水素が重水素、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C30アミン基、ニトロ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基、C1〜C30アルキル基、C1〜C10アルキルシリル基、C3〜C30シクロアルキル基、C6〜C30アリール基、C1〜C20アルコキシ基、フルオロ基、トリフルオロメチル基などのC1〜C10トリフルオロアルキル基またはシアノ基で置換されたものを意味する。
【0028】
また、前記置換されたハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基、C1〜C30アルキル基、C1〜C10アルキルシリル基、C3〜C30シクロアルキル基、C6〜C30アリール基、C1〜C20アルコキシ基、フルオロ基、トリフルオロメチル基などのC1〜C10トリフルオロアルキル基またはシアノ基のうちの隣接した二つの置換基が融合して環を形成することもできる。
本明細書で「ヘテロ」とは、別途の定義がない限り、一つの作用基内にN、O、SおよびPからなる群より選ばれるヘテロ原子を1〜3個含有し、残りは炭素であるものを意味する。
【0029】
本明細書で「アルキル(alkyl)基」とは、別途の定義がない限り、脂肪族炭化水素基を意味する。
【0030】
アルキル基は、C1〜C20のアルキル基であり得る。より具体的にアルキル基は、C1〜C10アルキル基またはC1〜C6アルキル基であり得る。例えば、C1〜C4アルキル基は、アルキル鎖に1〜4個の炭素原子が含まれるものを意味し、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルからなる群より選ばれるものを示す。
【0031】
前記アルキル基は、具体的な例を挙げるとメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを意味する。
【0032】
「アリール(aryl)基」とは、環状である置換基のすべての元素がp軌道(p−orbital)を有しており、これらp軌道が共役(conjugation)を形成している置換基を意味し、モノサイクリックまたは融合環ポリサイクリック(つまり、炭素原子の隣接した対を共有する環)作用基を含む。
【0033】
「ヘテロアリール(heteroaryl)基」とは、アリール基内にN、O、SおよびPからなる群より選ばれるヘテロ原子を1〜3個含有し、残りは炭素であるものを意味する。前記ヘテロアリール基が融合環である場合、それぞれの環ごとに前記ヘテロ原子を1〜3個含むことができる。
【0034】
より具体的には、置換もしくは非置換のアリール基および/または置換もしくは非置換のヘテロアリール基は、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のフェナントリル基、置換もしくは非置換のナフタセニル基、置換もしくは非置換のピレニル基、置換もしくは非置換のビフェニリル基、置換もしくは非置換のp−ターフェニル基、置換もしくは非置換のm−ターフェニル基、置換もしくは非置換のクリセニル基、置換もしくは非置換のトリフェニレニル基、置換もしくは非置換のペリレニル基、置換もしくは非置換のインデニル基、置換もしくは非置換のフラニル基、置換もしくは非置換のチオフェニル基、置換もしくは非置換のピロリル基、置換もしくは非置換のピラゾリル基、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のトリアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサゾリル基、置換もしくは非置換のチアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のチアジアゾリル基、置換もしくは非置換のピリジル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のベンズイミダゾリル基、置換もしくは非置換のインドリル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のナフチリジニル基、置換もしくは非置換のベンズオキサジニル基、置換もしくは非置換のベンズチアジニル基、置換もしくは非置換のアクリジニル基、置換もしくは非置換のフェナジニル基、置換もしくは非置換のフェノチアジニル基、置換もしくは非置換のフェノキサジニル基またはこれらの組み合わせであり得るが、これに制限されない。
【0035】
本明細書で、正孔特性とは、HOMO準位に応じて伝導特性を有して陽極で形成された正孔の発光層への注入および発光層での移動を容易にする特性を意味する。より具体的には、電子を押し出す特性と類似していてもよい。
【0036】
また電子特性とは、LUMO準位に応じて伝導特性を有して陰極で形成された電子の発光層への注入および発光層での移動を容易にする特性を意味する。より具体的には、電子を引き寄せる特性と類似していてもよい。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、下記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物;および下記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物;を含む有機発光素子用組成物を提供する。
【0038】
【化3】
【0039】
前記化学式S−1で、ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり得る。
【0040】
前記ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり得る。
【0041】
前記LおよびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり得る。
【0042】
前記n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり得る。
【0043】
前記R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせであり得る。
【0044】
【化4】
【0045】
前記化学式X−1で、R〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、前記R17〜R19は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基であり、R〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、R〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、Lは、1価の陰イオンの二座(bidentate)配位子であって、炭素またはヘテロ原子の非共有電子対を通じてイリジウムに配位結合する配位子であり、nおよびmは、互いに独立して、0〜3の整数のうちのいずれか一つであり、n+mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
【0046】
【化5】
【0047】
前記化学式X−2で、R20〜R24は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、*は、炭素原子と連結される部分を意味し、前記化学式X−1および化学式X−2で、R〜R16およびR20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基である。
前記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物は、2−フェニルピリジン骨格のメイン配位子に前記化学式X−2で表される置換もしくは非置換のフェニル基を必ず有し、また−SiR171819またはtert−ブチル基を必ず有する。前記メイン配位子は、イリジウムに配位結合している配位子中の結合数nまたはmで表されている配位子をいう。
【0048】
この場合、前記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物は、耐熱安定性および寿命特性に優れ、低い駆動電圧でも高い発光効率を有することができる。
燐光材料を用いた素子の場合、高電流密度での効率が三重項励起状態の飽和による消滅現象で効率が急激に減少する短所がある。このような短所を克服するための方法の一つとして発光体に非常にバルキーな置換体を導入したりデンドリマー構造を有する側鎖を有するようにして三重項−三重項消滅現象が防止されるようにする。本発明の一実施形態で製造された発光体であるドーパントもまた立体障害が大きい−SiR171819またはtert−ブチル基およびフェニル基の導入により分子間相互作用が減少し、したがって三重項−三重項消滅現象を防止して素子の寿命および発光効率に非常に優れていると思われる。
【0049】
またバルキーな置換体の導入による分子間相互作用の減少によって蒸着温度も減少させる効果をもたらし得る。
【0050】
より具体的には、前記化学式X−1で一つのメイン配位子は、一つの−SiR171819を有するか、または一つのtert−ブチル基を有することができる。
【0051】
一例として、前記化学式X−1で、nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、R〜Rのうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。同時にR〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。この場合、前記有機光電子素子用化合物は、優れた耐熱安定性、寿命特性および発光効率を実現することができる。バルキーな置換体である−SiR171819またはtert−ブチル基およびフェニル基の導入により配位子が全体的に立体的な形態になり、これによって発光体であるドーパントもバルキーな立体構造を有することによって分子間相互作用が抑制されて寿命特性および発光効率に優れた素子を実現することができる。
【0052】
具体的な例として、前記化学式X−1で、nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、Rは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、Rは、フェニル基であり、R、R〜R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。この場合、前記有機光電子素子用化合物は、耐熱安定性、寿命特性および発光効率に優れている。
より具体的には、R位置にフェニル基が置換される場合、緑色発光の色純度が変化せず、分子の全体体積を増加させる効果があって分子間相互作用を最小化するため、高効率且つ長寿命の発光素子を実現することができる。
【0053】
他の一例として、前記化学式X−1で、nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、R〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、R〜Rのうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜Rのうちの残りとR〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。この時、前記−SiR171819またはtert−ブチル基と化学式X−2で表される作用基は、オルト、メタまたはパラ位置に結合することができる。
【0054】
具体的な例として、前記化学式X−1で、nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、Rは、フェニル基であり、Rは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R、R〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。この場合、前記有機光電子素子用化合物は、耐熱安定性、寿命特性および発光効率に優れている。
【0055】
さらに他の一例として、前記化学式X−1で、nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、R〜Rのうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。同時にR〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。これと同時に、mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、R〜R12のうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、R〜R12のうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜R12のうちの残りとR13〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。
【0056】
この時、前記−SiR171819またはtert−ブチル基と化学式X−2で表される作用基は、オルト、メタまたはパラ位置に結合することができる。
【0057】
さらに他の例として、前記化学式X−1でメイン配位子は、−SiR171819またはtert−ブチル基が置換されたフェニル基を有することができる。つまり、前記化学式X−1でR〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、R〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、前記化学式X−2でR20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜R16のうち、前記化学式X−2で表される作用基で置換されない残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。この場合、前記有機光電子素子用化合物は、バルキーな置換体である−SiR171819またはtert−ブチル基の導入により分子間相互作用が抑制されて優れた耐熱安定性、寿命特性および発光効率を実現することができ、蒸着温度も減少する。
【0058】
より具体的には、化学式X−2でR22に−SiR171819またはtert−ブチル基が置換される場合、分子の全体体積を増加させて分子間相互作用を最小化する効果がある。
【0059】
前記化学式X−1でnは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、R〜Rのうちの少なくとも一つは、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、具体的には非置換のC1〜C10アルキル基であり得る。このような場合、熱安定性に優れた効果がある。
【0060】
前記−SiR171819でR17〜R19は、それぞれメチル基であり得る。つまり、前記−SiR171819は、トリメチルシリル基であり得る。この場合、前記有機光電子素子用化合物は、優れた耐熱安定性、寿命特性および発光効率を実現することができる。
【0061】
前記化学式X−1で、n+mは3であり得る。または前記化学式X−1でnまたはmは3であり得る。これは化学式X−1でLで表される配位子が含まれない場合を意味する。この場合、合成が容易で、化合物が安定していられる。したがってこれを適用して寿命特性に優れた発光素子を製造することができる。
【0062】
また前記化学式X−1で、n+mは1または2であり得る。これは化学式X−1でLで表される配位子が少なくとも一つ以上含まれる場合を意味する。この場合、化合物の色を調整(color tuning)することができる。
【0063】
前記化学式X−1でLは、補助配位子であり、下記化学式L−1〜化学式L−14で選ばれるものであり得る。ただし、これはLで表される配位子の例示に過ぎず、本発明はこれによって制限されない。
【0064】
【化6】
【0065】
前記化学式L−1〜L−14で、星印(*)は、イリジウム(Ir)と結合する位置を意味し、R101〜R103は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、C1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基またはハロゲンであり得る。
【0066】
104〜R115は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基、置換もしくは非置換のC1〜C30アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC2〜C30のアルケニル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30アミノ基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリールアミノ基、SF、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基とC6〜C30のアリール基を有するジアルキルアリールシリル基、置換もしくは非置換のC6〜C30のアリール基を有するトリアリールシリル基であり得る。
【0067】
116〜R117は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、C1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基であり得る。
【0068】
前記化学式X−1は、具体的な例を挙げると下記化学式M−1〜化学式M−55、化学式P−1〜化学式P−26、および化学式Q−1〜Q−11のうちのいずれか一つであり得る。これはメイン配位子に一つのフェニル基と一つのトリメチルシリル基が置換されている構造の例示である。ただし、これは化学式X−1の具体的な例に過ぎず、本発明はこれに制限されない。
【0069】
【化7-1】
【0070】
【化7-2】
【0071】
【化7-3】
【0072】
【化7-4】
【0073】
【化7-5】
【0074】
他の具体的な例として、前記化学式X−1は、下記化学式B−1〜化学式B−65、化学式C−1〜化学式C−18、および化学式D−1〜化学式D−6のうちのいずれか一つであり得る。これは化学式X−1でメイン配位子に一つのフェニル基と一つのtert−ブチル基が置換されている構造である。ただし、これは化学式X−1の例示に過ぎず、これに制限されない。
【0075】
【化8-1】
【0076】
【化8-2】
【0077】
【化8-3】
【0078】
【化8-4】
【0079】
【化8-5】
【0080】
前記化学式S−1は、下記化学式S−2で表され得る。このような場合、合成の側面で有利であり、また電気化学的に不安定なカルバゾールの3番位置を置換することによって安定な化合物を製造することができる。
【0081】
分子構造をさらに非平面化させて共役長を限定させるため、バンドギャップおよび三重項エネルギーバンドギャップを向上させることができる。
【0082】
【化9】
【0083】
前記化学式S−2で、ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、LおよびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0084】
前記化学式S−1は、下記化学式S−3で表され得る。このような場合、分子構造をさらに非平面化させて共役長を限定させるため、バンドギャップおよび三重項エネルギーバンドギャップを向上させることができる。
【0085】
【化10】
【0086】
前記化学式S−3で、ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、LおよびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0087】
前記化学式S−1は、下記化学式S−4で表され得る。このような場合、分子構造をさらに非平面化させて共役長を限定させるため、バンドギャップおよび三重項エネルギーバンドギャップを向上させることができる。
【0088】
【化11】
【0089】
前記化学式S−4で、ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、LおよびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0090】
前記化学式S−1は、下記化学式S−5で表され得る。このような場合、バルキーなビフェニル置換体の導入により熱安定性が増加する長所がある。
【0091】
【化12】
【0092】
前記化学式S−5で、ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、Lは、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1は1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0093】
前記化学式S−1は、下記化学式S−6で表され得る。このような場合、折れた形態のバルキーなビフェニル置換体により分子間相互作用が抑制されて素子の発光効率および寿命が増加する長所がある。
【0094】
【化13】
【0095】
前記化学式S−6で、ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、Lは、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0096】
前記化学式S−1は、下記化学式S−7で表され得る。このような場合、メチル置換体の導入により蒸着温度が減少して素子作製工程において工程温度が減少する長所がある。
【0097】
【化14】
【0098】
前記化学式S−7で、ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、Lは、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、n1は1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、R〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。
【0099】
前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のトリアゾリル基、置換もしくは非置換のテトラゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサトリアゾリル基、置換もしくは非置換のチアトリアゾリル基、置換もしくは非置換のベンズイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾトリアゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のフリニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のフタラジニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のアクリジニル基、置換もしくは非置換のフェナントロリニル基および置換もしくは非置換のフェナジニル基からなる群より選ばれ得るが、これに制限されない。
【0100】
より具体的には、前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、下記化学式E−1〜E−5のうちのいずれか一つで表され得る。
【0101】
【化15】
【0102】
前記化学式S−1は、下記化学式3〜54のうちのいずれか一つで表され得る。ただし、これに制限されない。
【0103】
【化16-1】
【0104】
【化16-2】
【0105】
【化16-3】
【0106】
前記化学式S−1は、下記化学式A−2〜A−26のうちのいずれか一つで表され得る。ただし、これに制限されない。
【0107】
【化17-1】
【0108】
【化17-2】
【0109】
前記化学式S−1は、下記化学式O−1〜O−18のうちのいずれか一つで表され得る。ただし、これに制限されない。
【0110】
【化18】
【0111】
前記化学式S−1は、下記化学式T−1〜化学式T−474のうちのいずれか一つで表され得る。ただし、これに制限されない。
【0112】
【化19-1】
【0113】
【化19-2】
【0114】
【化19-3】
【0115】
【化19-4】
【0116】
【化19-5】
【0117】
【化19-6】
【0118】
【化19-7】
【0119】
【化19-8】
【0120】
【化19-9】
【0121】
【化19-10】
【0122】
【化19-11】
【0123】
【化19-12】
【0124】
【化19-13】
【0125】
【化19-14】
【0126】
【化19-15】
【0127】
【化19-16】
【0128】
【化19-17】
【0129】
【化19-18】
【0130】
【化19-19】
【0131】
【化19-20】
【0132】
【化19-21】
【0133】
【化19-22】
【0134】
【化19-23】
【0135】
【化19-24】
【0136】
本発明は、前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物は、化学式A−19、化学式A−20、化学式A−22、化学式A−23、化学式T−35、化学式T−36、化学式T−40、化学式T−41、化学式T−77、化学式T−81、化学式T−82、化学式T−96、化学式4、化学式5、化学式53または化学式54のうちのいずれか一つであり、前記化学式X−1で表される化合物は、化学式M−1、P−2、P−3、C−1、C−6またはB−18のうちのいずれか一つである有機発光素子用組成物であり得る。
【0137】
一方、前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物および前記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物の重量比は、1:99〜99:1であり得る。
本発明の他の一実施形態では、前記有機発光素子用組成物を含む有機薄膜層を提供する。
【0138】
前記有機薄膜層は、具体的に発光層であり得る。
【0139】
本発明の他の一実施形態では、陽極、陰極および前記陽極と陰極との間に配置される一層以上の有機薄膜層を含み、前記有機薄膜層のうちの少なくとも一層は、前記有機光電子素子用化合物を含む有機光電子素子を提供する。
【0140】
前記有機光電子素子用化合物は、有機薄膜層に使用されて有機光電子素子の寿命特性、効率特性、電気化学的安定性および熱的安定性を向上させ、駆動電圧を低めることができる。
【0141】
前記有機光電子素子は、有機発光素子、有機光電素子、有機太陽電池、有機トランジスター、有機感光体ドラムまたは有機メモリ素子であり得る。
【0142】
より具体的には、前記有機光電子素子は、有機発光素子であり得る。図1図2は、本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用組成物を含む有機発光素子の断面図である。
【0143】
図1または図2を参照すれば、本発明の一実施形態に係る有機発光素子100および200は、陽極120、陰極110およびこの陽極と陰極との間に配置された少なくとも1層の有機薄膜層105を含む構造を有する。
【0144】
前記陽極120は、陽極物質を含み、この陽極物質としては、通常、有機薄膜層への正孔注入が円滑に行われるように仕事関数が大きい物質が好ましい。前記陽極物質の具体的な例としては、ニッケル、白金、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属またはこれらの合金が挙げられ、亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物が挙げられ、ZnOとAlまたはSnOとSbのような金属と酸化物の組み合わせが挙げられ、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)チオフェン)(polyehtylenedioxythiophene:PEDT)、ポリピロールおよびポリアニリンのような伝導性高分子などが挙げられるが、これに限定されない。好ましくは前記陽極としてITO(indiumtinoxide)を含む透明電極を用いることができる。
【0145】
前記陰極110は、陰極物質を含み、この陰極物質としては、通常、有機薄膜層への電子注入が容易に行われるように仕事関数が小さい物質が好ましい。陰極物質の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタン、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、錫、鉛、セシウム、バリウムなどのような金属またはこれらの合金が挙げられ、LiF/Al、LiO/Al、LiF/Ca、LiF/AlおよびBaF/Caのような多層構造の物質などが挙げられるが、これに限定されない。好ましくは、前記陰極としてアルミニウムなどのような金属電極を用いることができる。
【0146】
まず、図1を参照すれば、図1は、有機薄膜層105として発光層130だけが存在する有機発光素子100を示したものであり、前記有機薄膜層105は発光層130だけで存在することもできる。
【0147】
図2を参照すれば、図2は、有機薄膜層105として電子輸送層を含む発光層230と正孔輸送層140が存在する2層型有機発光素子200を示したものであり、図2に示されているように、有機薄膜層105は発光層230および正孔輸送層140を含む2層型であってもよい。この場合、発光層130は、電子輸送層の機能を果たし、正孔輸送層140は、ITOのような透明電極との接合性および正孔輸送性を向上させる機能を果たす。また、本発明の一実施形態では、図1または図2で有機薄膜層105として追加的に電子輸送層、電子注入層、正孔注入層などをさらに含む有機発光素子であり得る。
【0148】
前記図1または図2で、前記有機薄膜層105を形成する発光層130、230、正孔輸送層140または図示していないが含まれ得る電子輸送層、電子注入層、正孔注入層およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれるいずれか一つは、前記有機光電子素子用化合物を含む。
【0149】
特に前記有機光電子素子用化合物は、前記発光層130、230に用いることができ、この時、発光層内で緑色(green)の燐光ドーパント材料に用いることができる。
【0150】
上述した有機発光素子は、基板に陽極を形成した後、真空蒸着法(evaporation)、スパッタリング(sputtering)、プラズマメッキおよびイオンメッキのような乾式成膜法;またはスピンコーティング(spincoating)、浸漬法(dipping)、流動コーティング法(flowcoating)のような湿式成膜法などで有機薄膜層を形成した後、その上に陰極を形成して製造することができる。
【0151】
本発明のさらに他の一実施形態では、前記有機光電子素子を含む表示装置を提供する。
【0152】
以下、本発明の具体的な実施例を提示する。ただし、下記に記載された実施例は本発明を具体的に例示したり説明するためのものに過ぎず、本発明はこれによって制限されてはならない。
【実施例】
【0153】
(有機光電子素子用化合物の製造)
実施例1:化学式4で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式4で表される化合物は、下記反応式1の方法により合成された。
【0154】
【化20】
【0155】
第1段階:化合物Aの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き250mLの丸底フラスコにて化合物3−ブロモ−カルバゾール5g(20mmol)、N−フェニル−カルバゾールホウ酸ピナコレート9g(24mmol、Alchempharmtech、Inc.,X−02004)およびテトラヒドロフラン100mLと2M−炭酸カリウム水溶液を混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びトルエンとテトラヒドロフランとの混合溶液(50:50体積比)に溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、ジクロロメタンとヘキサンを用いて再結晶して化合物Aを7.8g(収率60%)得た。
【0156】
第2段階:化学式4で表される化合物の合成
100mLの丸いフラスコに、化合物Aで表される中間体生成物3.5g(8.55mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−ピリミジン2.74g(10.26mmol)、NaHおよびジメチルホルムアミドを入れた後、窒素気流下で室温で撹拌する。有機溶媒を減圧蒸留下で除去した後、カラムクロマトグラフィーを用いて分離して3.823g(収率:70%)の化学式4で表される化合物を得た。(化学式4の化合物の元素分析結果:calcd.C4630:C,86.49;H,4.73;N,8.77;found:C,86.24;H,4.89;N,8.55)。
【0157】
実施例2:化学式5で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式5で表される化合物は、下記反応式2の方法により合成された。
【0158】
【化21】
【0159】
化学式5で表される化合物の合成
100mLの丸いフラスコにて、化合物Aで表される中間体生成物3.5g(8.55mmol)、2−クロロ−4,6−ジビフェニル−ピリミジン2.74g(10.26mmol)、NaHおよびジメチルホルムアミドを入れた後、窒素気流下で室温で撹拌する。有機溶媒を減圧蒸留下で除去した後、カラムクロマトグラフィーを用いて分離して4.1g(収率:75%)の化学式5の化合物を得た。前記得られた化学式5で表される化合物を元素分析で分析した結果は次のとおりであった。calcd.C4529:C,84.48;H,4.57;N,10.95;found:C,84.24;H,4.65;N,10.55。
【0160】
実施例3:化学式14で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式14で表される化合物は、下記反応式3の方法により合成された。
【0161】
【化22】
【0162】
第1段階:化合物14−1の合成
500mL丸いフラスコに3−フェニル−9H−カルバゾール25g(0.103mol、EP10940631A1、第15面)を250mLのDMFに入れて溶かした後、撹拌する。20.5g(0.113mol)のN−ブロモコハク酸イミドを100mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした後、徐々に滴加した後、8時間撹拌する。反応物を水に注いで反応を終結し固形物をジクロロメタンとメタノールとを用いて再結晶して化合物14−1を25g(収率75%)得た。
【0163】
第2段階:化合物14−2の合成
500mLの丸いフラスコに化合物14−1の21.8g(67.7mmol)とビスピナコレートジボロン24.1g(94.78mmol)、酢酸カリウム13.3g(135.4mmol)、パラジウムジフェニルホスフィノフェロセンジクロリド2.764g(3.39mmol)を300mLのトルエンに入れて溶かした後、12時間加熱還流する。反応物を水に注いで反応を終結した後、有機層を分離し、水で二回洗浄した後、濃縮する。カラムクロマトグラフィーを用いて分離して16g(収率64%)の化合物14−2(6−フェニルカルバゾール−3−イルボロン酸ピナコレート)を得た。
【0164】
第3段階:化合物Bの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き250mLの丸底フラスコにて、化合物3−ブロモ−N−フェニル−6−フェニルカルバゾール5g(12.6mmol)、6−フェニルカルバゾール−3−イルボロン酸ピナコレート5.56g(15mmol)およびテトラヒドロフラン100mLと2M−炭酸カリウム水溶液とを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びトルエンとテトラヒドロフランとの混合溶液(50:50体積比)に溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、ジクロロメタンとヘキサンを用いて再結晶して化合物Bを6.5g(収率65%)得た。
【0165】
第4段階:化学式14で表される化合物の合成
250mLの丸いフラスコにて、化合物Bで表される中間体生成物6g(10.5mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−トリアジン3.44g(12.84mmol)、NaHおよびジメチルホルムアミドを入れた後、窒素気流下で室温で撹拌する。有機溶媒を減圧蒸留下で除去した後、カラムクロマトグラフィーを用いて分離して3.825g(収率:70%)の化学式14で表される化合物を得た。
【0166】
前記得られた化学式14で表される化合物を元素分析で分析した結果は次のとおりであった。
calcd.C5737:C,86.45;H,4.71;N,8.84;found:C,86.15;H,4.57;N,8.57。
【0167】
実施例4:化学式A−2で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式A−2で表される化合物は、下記反応式4の方法により合成された。
【0168】
【化23】
【0169】
第1段階:化合物Cの合成
1,000mLの丸いフラスコにて、3−ブロモカルバゾール28.4g(115.46mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−ピリミジン36.95g(138.55mmol)、NaH6.93gをジメチルホルムアミドに入れた後、窒素気流下で室温で12時間撹拌する。反応物を蒸溜水に入れて結晶化する。結晶化された固形分をフィルターした後、モノクロロベンゼンとヘキサンとで再結晶して53g(収率:96%)の中間体Cで表される化合物を得た。
【0170】
第2段階:化学式A−2で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き1,000mLの丸底フラスコにて、化合物Cで表される化合物22.26g(46.7mmol)、N−フェニル−カルバゾールホウ酸ピナコレート20.71g(56.1mmol)およびテトラヒドロフラン200mLとトルエン200mlおよび2M−炭酸カリウム水溶液200mlとを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びトルエンとテトラヒドロフランとの混合溶液(50:50体積比)に溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物A−2を20g(収率70%)得た。(calcd.C4630:C,86.49;H,4.73;N,8.77;found:C,86.44;H,4.74;N,8.75)。
【0171】
実施例5:化学式A−10で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式A−10で表される化合物は、下記反応式5の方法により合成された。
【0172】
【化24】
【0173】
第1段階:化学式Dで表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物2−ブロモ−カルバゾール17.66g(71.7mmol)、N−フェニル−カルバゾールホウ酸ピナコレート22.08g(59.8mmol)およびテトラヒドロフラン100mLと2M−炭酸カリウム水溶液100mlとを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びトルエンとテトラヒドロフランとの混合溶液(50:50体積比)に溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、ジクロロメタンとヘキサンとを用いて再結晶して化合物Dを19g(収率65%)得た。
【0174】
第2段階:化学式A−10で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物Dで表される化合物8.3g(20.53mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリジン7.64g(24.64mmol)およびtert−ブトキシナトリウム3.35g(34.9mmol)をトルエン200mlに溶かした後、パラジウムジベンジリデンアミン0.47g(0.51mmol)とトリ−tert−ブチルホスフィンリン0.77ml(1.54mmol)とを滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて110度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物A−10を11g(収率84%)得た。(calcd.C4731:C,88.51;H,4.90;N,6.59;found:C,88.49;H,4.91;N,6.61)。
【0175】
実施例6:化学式A−12で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式A−12で表される化合物は、下記反応式3の方法により合成された。
【0176】
【化25】
【0177】
第1段階:化合物Eの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き1,000mLの丸底フラスコにて、化合物2−ブロモカルバゾール22.22g(90.3mmol)、4−ヨードビフェニル37.94g(135.5mmol)および炭酸カリウム18.72g(135.5mmol)をジメチルスルホキシド400mlに溶かした後、1,10−フェナントロリン3.26g(135.47mmol)および塩化銅(I)1.79g(18.06mmol)とを滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて150度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物に蒸溜水を注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物E25g(収率70%)を得た。
【0178】
第2段階:化学式Fで表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き1,000mLの丸底フラスコにて、化合物Eで表される化合物18.2g(46.7mmol)、3−カルバゾールホウ酸ピナコレート16.4g(56.1mmol)およびテトラヒドロフラン200mLとトルエン200mlおよび2M−炭酸カリウム水溶液200mlとを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物Fを19.0g(収率64%)得た。
【0179】
第3段階:化学式A−12で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物Fで表される化合物9.73g(20.1mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリジン7.47g(24.10mmol)およびtert−ブトキシナトリウム3.28g(34.1mmol)をトルエン180mlに溶かした後、パラジウムジベンジリデンアミン0.46g(0.5mmol)およびトリ−tert−ブチルホスフィンリン0.75ml(1.51mmol)を滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて110度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物A−12を9.9g(収率70%)得た。(calcd.C5335:C,89.17;H,4.94;N,5.89;found:C,89.29;H,4.96;N,5.82)。
【0180】
実施例7:化学式3で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式3で表される化合物は、下記反応式7の方法により合成された。
【0181】
【化26】
【0182】
第1段階:化合物Jの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物N−フェニルカルバゾール−3−ホウ酸ピナコレート26.96g(81.4mmol)、カルバゾール−3−ホウ酸23.96g(97.36mmol)およびテトラヒドロフラン230mLと2M−炭酸カリウム水溶液100mlとを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にメタノールに注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノール用いて再結晶して化合物Jを22.6g(収率68%)得た。
【0183】
第2段階:化学式3で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物Jで表される化合物22.42g(54.88mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリジン20.43g(65.85mmol)およびtert−ブトキシナトリウム7.92g(82.32mmol)をトルエン400mlに溶かした後、パラジウムジベンジリデンアミン1.65g(1.65mmol)とトリ−tert−ブチルホスフィンリン1.78g(4.39mmol)を滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて110度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化学式3の化合物を28.10g(収率80%)得た。(calcd.C4731:C,88.51;H,4.90;N,6.59;found:C,88.62;H,4.80;N,6.47)。
【0184】
実施例8:化学式54で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式54で表される化合物は、下記反応式8の方法により合成された。
【0185】
【化27】
【0186】
第1段階:化合物Kの合成
1,000mLの丸いフラスコにて、3−ブロモカルバゾール42.97g(174.57mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−トリアジン56.1g(209.5mmol)、NaH10.48g(261.86mmol)をジメチルホルムアミドに入れた後、窒素気流下で室温で12時間撹拌する。反応物を蒸溜水に入れて結晶化する。結晶化された固形分をフィルターした後、モノクロロベンゼンとヘキサンで再結晶して82g(収率:98%)の中間体Kで表される化合物を得た。
【0187】
第2段階:化合物Lの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き2L丸底フラスコにて、化合物Kの70.57g(147.85mmol)、カルバゾール−3−ホウ酸ピナコレート52.01g(177.42mmol)およびテトラヒドロフラン:トルエンの混合溶液800mL(体積比=1:1)と2M−炭酸カリウム水溶液400mLとを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノール用いて再結晶して化合物L66g(収率79%)を得た。
【0188】
第3段階:化学式54で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き1Lの丸底フラスコにて、化合物Lで表される化合物10.1g(17.88mmol)、2−ブロモビフェニル5g(21.46mmol)およびtert−ブトキシナトリウム3.44g(35.76mmol)をトルエン400mlに溶かした後、パラジウムジベンジリデンアミン1.03g(1.79mmol)およびトリ−tert−ブチルホスフィンリン2.17g(5.36mmol)を滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて110度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化学式54の化合物を9.40g(収率73%)得た。(calcd.C5234:C,87.37;H,4.79;N,7.84;found:C,87.47;H,4.80;N,7.78)。
【0189】
実施例9:化学式O−13で表される化合物の合成
【0190】
【化28】
【0191】
第1段階:化合物Mの合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物N−ビフェニル−3−カルバゾールホウ酸19.3g(53.06mmol)、3−ブロモカルバゾール10.9g(44.22mmol)およびテトラヒドロフラン:トルエンの混合溶液140mL(体積比=1:1)と2M−炭酸カリウム水溶液80mLを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノール用いて再結晶して化合物Mを13.7g(収率64%)得た。
【0192】
第2段階:化学式O−13で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き500mLの丸底フラスコにて、化合物Mで表される化合物9.6g(19.82mmol)、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニルピリジン9.2g(23.8mmol、WO2011−081290、第36ページ)およびtert−ブトキシナトリウム3.2g(33.7mmol)をトルエン160mLに溶かした後、パラジウムジベンジリデンアミン0.454g(0.5mmol)およびトリ−tert−ブチルホスフィンリン0.6g(1.49mmol)を滴加する。反応溶液を窒素気流下で12時間にかけて110度に加熱して撹拌した。反応終結後、反応物にメタノールを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びクロロベンゼンに溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化合物O−13を14g(収率89%)得た。(calcd.C5939:C,89.70;H,4.98;N,5.32;found:C,89.57;H,4.83;N,5.65)。
【0193】
実施例10:化学式T−36で表される化合物の合成
【0194】
【化29】
【0195】
第1段階:化学式T−36−1で表される化合物の合成
2,000mLの丸いフラスコにて、2−ブロモカルバゾール85.0g(350.0mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−トリアジン110.95g(860.0mmol)、NaH20.72gをジメチルホルムアミドに入れた後、窒素気流下で室温で12時間撹拌する。反応物を蒸溜水に入れて結晶化する。結晶化された固形分をフィルターした後、モノクロロベンゼンおよびヘキサンで再結晶して138g(収率:84%)の中間体化学式T−36−1で表される化合物を得た。
【0196】
第2段階:化学式T−36で表される化合物の合成
窒素雰囲気下の撹拌機付き1,000mLの丸底フラスコにて、化学式D−36−1で表される化合物23.34g(48.89mmol)、N−(3−ビフェニル)−カルバゾールホウ酸ピナコレート19.53g(53.78mmol)およびテトラヒドロフラン100mLとトルエン100mlおよび2M−炭酸カリウム水溶液100mlを混合した後、窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、反応物にヘキサンを注いでできる固形物をフィルターした後、固形物を再びトルエンとテトラヒドロフランとの混合溶液(50:50体積比)に溶かして活性炭および無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌する。溶液をフィルターした後、クロロベンゼンおよびメタノールを用いて再結晶して化学式T−36で表される化合物を21g(収率60%)得た。(calcd.C5133:C,85.57;H,4.65;N,19.78;found:C,85.88;H,4.74;N,9.71)。
【0197】
実施例11:M−1の製造
【0198】
【化30】
【0199】
化合物1の製造
窒素雰囲気下の撹拌機付き2L丸底フラスコで、5−トリメチルシリル−2−ブロモピリジン87g(377.97mmol、OrganicElectrinics10(2009)、p1066〜1073)、3−ビフェニルホウ酸89.82g(453.56mmol)および1,4−ジオキサン630mLと2M−炭酸カリウム水溶液378mLとを混合した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)13.1g(11.34mmol)を入れて窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、有機層を分離した後、溶媒を全部除去する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物1を53.34g(収率47%)得た。
【0200】
化合物2の製造
500mLの丸底フラスコに、化合物122.36g(74mmol)、イリジウムクロライド8.8g(29mmol)、2−エトキシエタノール123mLおよび蒸溜水41mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水とメタノールで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥して化合物2を15.8g(収率64%)得た。
【0201】
化合物3の製造
500mLの丸底フラスコに、化合物2の23g(13.95mmol)、2,4−ペンタンジオン3.072g(30.68mmol)および炭酸ナトリウム14.78g(139.47mmol)を入れ、2−エトキシエタノール140mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物3を13g(収率52%)得た。
【0202】
化合物M−1の製造
250mLの丸底フラスコに化合物3の13.584g(15.16mmol)および化合物1の13.8g(45.47mmol)を150mLのグリセロールに溶かした後、220℃で12時間加熱還流した。反応物を水に注いで反応を終結し、この時にできた固形物を濾過する。固形物を水およびメタノールで洗浄した後、ジクロロメタンに溶かしてカラムクロマトグラフィーで分離した後、再結晶して化合物M−1を9g(27%)得た。(calcd.C6060IrNSi:C,65.54;H,5.50;Ir,17.48;N,3.82;Si,7.66;found:C,65.62;H,5.53;N,3.91)。
【0203】
実施例12:P−2の製造
【0204】
【化31】
【0205】
化合物P−2の製造
250mLの丸底フラスコに実施例11の化合物3の30.0g(33.48mmol)および2−フェニルピリジン15.58g(100.44mmol)を300mLのグリセロールに溶かした後、220℃で12時間加熱還流した。反応物を水に注いで反応を終結し、この時にできた固形物を濾過する。固形物を水およびメタノールで洗浄した後、ジクロロメタンに溶かしてカラムクロマトグラフィーで分離した後、再結晶して化合物P−2を9.54g(30%)得た。
calcd.C5148IrNSi:C,64.39;H,5.09;Ir,20.20;N,4.42;Si,5.90;found:C,64.28;H,5.04;N,4.44;。
【0206】
実施例13:P−3の製造
【0207】
【化32】
【0208】
化合物P−3−1の製造
100mLの丸底フラスコに、2−フェニルピリジン79.32g(511.10mmol)、イリジウムクロライド61.04g(204.44mmol)、2−エトキシエタノール852mLおよび蒸溜水283mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水およびメタノールで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥してP−3−1を80g(収率73%)得た。
【0209】
化合物P−3−2の製造
2,000mLの丸底フラスコに、P−3−1の80g(74.62mmol)、2,4−ペンタンジオン16.42g(164.04mmol)および炭酸ナトリウム79.06g(746.20mmol)を入れ、2−エトキシエタノール800mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いてP−3−2を25.04g(収率56%)得た。
【0210】
化合物P−3の製造
250mLの丸底フラスコにて、P−3−2の25.0g(41.68mmol)および実施例11の化合物1の37.94g(125.04mmol)を450mLのグリセロールに溶かした後、220℃で12時間加熱還流した。反応物を水に注いで反応を終結し、この時にできた固形物を濾過する。固形物を水およびメタノールで洗浄した後、ジクロロメタンに溶かしてカラムクロマトグラフィーで分離した後、再結晶してP−3を10.71g(32%)得た。
calcd.C4236IrNSi:C,62.82;H,4.52;Ir,23.94;N,5.23;Si,3.50;found:C,62.79;H,4.50;N,5.20;。
【0211】
実施例14:P−11の製造
【0212】
【化33】
【0213】
250mLの丸底フラスコにて、実施例11の化合物3の13.001g(14.51mmol)および化合物K−1−1の10.679g(43.53mmol、KR2011−0065496A、第87面)を用いて、化合物M−1の製造と同様な方法で合成して化合物P−11を5g(31%)得た。
calcd.C5854IrNSi:C,66.89;H,5.23;Ir,18.46;N,4.03;Si,5.39;found:C,66.92;H,5.24;N,4.09;。
【0214】
実施例15:P−12の製造
【0215】
【化34】
【0216】
250mLの丸底フラスコにて、K−1−3の16.2g(37.67mmol)および実施例11の化合物1の34.3g(113.02mmol)を用いて、化合物M−1の製造と同様な方法で合成して化合物P−12を4.8g(30%)得た。
calcd.C5648IrNSi:C,68.40;H,4.92;Ir,19.55;N,4.27;Si,2.86;found:C,68.50;H,4.90;N,4.29;。
【0217】
実施例16:P−10の製造
【0218】
【化35】
【0219】
化合物P−10−1の製造
窒素雰囲気下の撹拌機付き丸底フラスコに5−ブロモ−2−クロロ−4−トリメチルシリルピリジン130.11g(491.27mmol、(株)アイノス、ABIChem、AC2A0F7FP)、フェニルホウ酸118.06g(968.24mmol)、THFとトルエンとをそれぞれ560mL、および2.5M−炭酸カリウム水溶液560mLを混合した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)24.32g(21.05mmol)を入れて窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、有機層を分離した後、溶媒を全部除去する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物P−10−1を83.04g(収率65%)得た。
【0220】
化合物P−10−2の製造
500mLの丸底フラスコに化合物P−10−1の35.57g(117.22mmol)とイリジウムクロライド14.01g(46.89mmol)、2−エトキシエタノール195mL、蒸溜水65mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水とメタノールとで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥して化合物P−10−2を27.5g(収率70%)得た。
【0221】
化合物P−10−3の製造
500mLの丸底フラスコに化合物P−10−2の23g(13.95mmol)と2,4−ペンタンジオン3.072g(30.68mmol)、炭酸ナトリウム14.78g(139.47mmol)を入れ、2−エトキシエタノール140mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物P−10−3を13g(収率52%)得た。
【0222】
化合物P−10の製造
500mLの丸底フラスコに化合物P−10−3の13g(14.49mmol)と化合物P−10−1の13.19g(43.48mmol)を用いて化合物M−1の製造と同様な方法で合成して化合物P−10を6.37g(40%)得た。
calcd.C6060IrNSi:C,65.54;H,5.50;Ir,17.48;N,3.82;Si,7.66;found:C,65.62;H,5.60;N,3.90;。
【0223】
実施例17:P−13の製造
【0224】
【化36】
【0225】
250mLの丸底フラスコに実施例11の化合物3の15g(16.72mmol)と化合物3−メチル−2−フェニルピリジン8.49g(50.17mmol、TCIM0932)を用いて化合物M−1の製造と同様な方法で合成して化合物P−13を6.13g(38%)得た。
calcd.C5250IrNSi:C,64.70;H,5.22;Ir,19.91;N,4.35;Si,5.82;found:C,64.80;H,5.27;N,4.45;。
【0226】
実施例18:P−14の製造
【0227】
【化37】
【0228】
化合物P−14−1の製造
2Lの丸底フラスコに化合物3−メチル−2−フェニルピリジン99.12g(586.11mmol)とイリジウムクロライド70.0g(234.44mmol)、2−エトキシエタノール976mL、蒸溜水326mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水とメタノールで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥して化合物P−14−1を90.5g(収率68%)得た。
【0229】
化合物P−14−2の製造
2Lの丸底フラスコに化合物P−14−1の90.5g(80.22mmol)と2,4−ペンタンジオン17.67g(176.48mmol)、炭酸ナトリウム110.87g(802.18mmol)を入れ、2−エトキシエタノール850mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物P−14−2を39.57g(収率51%)得た。
【0230】
化合物P−14の製造
1Lの丸底フラスコに化合物P−14−2の39g(80.64mmol)と実施例11の化合物1の73.42g(241.92mmol)を用いて化合物M−1の製造と同様な方法で合成して化合物P−14を24.13g(36%)得た。
calcd.C4440IrNSi:C,63.59;H,4.85;Ir,23.13;N,5.06;Si,3.38;found:C,63.68;H,4.93;N,5.13;。
【0231】
実施例19:C−1の製造
【0232】
【化38】
【0233】
(前記化合物W−1−4は、明細書内に記載された化学式C−1である。)
化合物W−1−1の製造
窒素雰囲気下の撹拌機付き2L丸底フラスコに2−ブロモ−5−tert−ブチルピリジン88.99g(415.77mmol、AfferchemInc.,P10255)、3−ビフェニルホウ酸98.80g(498.92mmol)および1,4−ジオキサン693mLと2M−炭酸カリウム水溶液416mLを混合した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)14.41g(12.47mmol)を入れて窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、有機層を分離した後、溶媒を全部除去する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物W−1−1を52.58g(収率44%)得た。
【0234】
化合物W−1−2の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−1−1の32.75g(113.96mmol)とイリジウムクロライド13.55g(44.66mmol)、2−エトキシエタノール190mL、蒸溜水63mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水とメタノールで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥して化合物W−1−2を27.3g(収率60%)得た。
【0235】
化合物W−1−3の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−1−2の24.57g(15.35mmol)と2,4−ペンタンジオン3.38g(33.75mmol)、炭酸ナトリウム16.26g(153.42mmol)を入れ、2−エトキシエタノール154mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物W−1−3を14.41g(収率54%)得た。
【0236】
化合物W−1−4の製造
250mLの丸底フラスコに化合物W−1−3の14.41g(16.68mmol)と化合物W−1の14.37g(50.02mmol)を165mLのグリセロールに溶かした後、220℃で12時間加熱還流した。反応物を水に注いで反応を終結し、この時にできた固形物を濾過する。固形物を水とメタノールで洗浄した後、ジクロロメタンに溶かしてカラムクロマトグラフィーで分離した後、再結晶して化合物W−1−4(化学式C−1)を6.84g(39%)得た。(calcd.C6360IrN:C,71.97;H,5.75;Ir,18.28;N,4.00;found:C,71.99;H,5.53;N,3.95)。
【0237】
実施例20:C−13の製造
【0238】
【化39】
【0239】
(前記化合物W−2−4は、明細書に記載された化学式C−13である。)
化合物W−2−1の製造
窒素雰囲気下の撹拌機付き4L丸底フラスコに2,5−ジブロモ−3−tert−ブチルピリジン214.98g(733.73mmol、Afferchem,Inc.P23033)、ホウ酸205.77g(1687.59mmol)および1,4−ジオキサン1222mLと2M−炭酸カリウム水溶液734mLを混合した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)42.39g(36.68mmol)を入れて窒素気流下で12時間加熱還流した。反応終結後、有機層を分離した後、溶媒を全部除去する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物W−2−1を126.65g(収率60%)得た。
【0240】
化合物W−2−2の製造
2Lの丸底フラスコに化合物W−2−1の126.65g(440.67mmol)とイリジウムクロライド52.63g(176.26mmol)、2−エトキシエタノール734mL、蒸溜水245mLを入れて24時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、反応中にできた固形物を濾過し、水とメタノールで洗浄した。真空オーブンで固形物を乾燥して化合物W−2−2を104.23g(収率59%)得た。
【0241】
化合物W−2−3の製造
2Lの丸底フラスコに化合物W−2−2の104.23g(65.12mmol)と2,4−ペンタンジオン14.34g(143.26mmol)、炭酸ナトリウム90.00g(651.22mmol)を入れ、2−エトキシエタノール703mLに溶かした後、5時間加熱還流した。反応が終結すれば常温で冷却し、生成された固形物を濾過する。カラムクロマトグラフィーを用いて化合物W−2−3を39.06g(収率35%)得た。
【0242】
化合物W−2−4の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−2−3の39.06g(45.20mmol)と化合物W−2−1の38.98g(135.62mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−2−4(化学式C−13)を14.26g(30%)得た。
calcd.C6360IrN:C,71.97;H,5.75;Ir,18.28;N,4.00;found:C,72.01;H,5.80;N,3.91;。
【0243】
実施例21:化学式D−1の製造
【0244】
【化40】
【0245】
(前記化合物W−1−5は、明細書に記載された化学式D−1である。)
1,000mLの丸底フラスコに実施例19の化合物W−1−3の18.92g(21.9mmol)と化合物W−2−1の18.89g(65.71mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−1−5を7.6g(31%)得た。
calcd.C6360IrN:C,71.97;H,5.75;Ir,18.28;N,4.00,found:C,72.03;H,5.80;N,4.02;。
【0246】
実施例22:C−6の製造
【0247】
【化41】
【0248】
(前記化合物W−1−6は、明細書に記載された化学式C−6である。)
化合物W−1−6の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−1−3の28.2g(32.64mmol)と2−フェニルピリジン15.2g(97.92mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−1−6(化学式C−6)を10.5g(35%)得た。
calcd.C5348IrN:C,69.25;H,5.26;Ir,20.91;N,4.57,found:C,69.30;H,5.12;N,4.60;。
【0249】
実施例23:化学式D−2の製造
【0250】
【化42】
【0251】
(前記化合物W−1−7は、明細書に記載された化学式D−2である。)
化合物W−1−7の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−1−3の28.6g(33.08mmol)と2−2'−トルイルピリジン16.8g(99.25mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−1−7(化学式D−2)を9.88g(32%)得た。
calcd.C5450IrN:C,69.50;H,5.40;Ir,20.60;N,4.50,found:C,69.55;H,5.43;N,4.61;。
【0252】
実施例24:化学式D−3の製造
【0253】
【化43】
【0254】
(前記化合物W−2−5は、明細書に記載された化学式D−3である。)
1,000mLの丸底フラスコに化合物W−2−3の16.17g(18.71mmol)と化合物W−1−1の16.13g(56.14mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−2−5(化学式D−3)を6.1g(31%)得た。
calcd.C6360IrN:C,71.97;H,5.75;Ir,18.28;N,4.00found:C,71.90;H,5.83;N,4.12;。
【0255】
実施例25:C−11の製造
【0256】
【化44】
【0257】
(前記化合物W−2−6は、明細書に記載された化学式C−11である。)
化合物W−2−6の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−2−3の25.92g(29.38mmol)と2−フェニルピリジン13.68g(88.13mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−2−6(化学式C−11)を9.72g(36%)得た。
calcd.C5348IrN:C,69.25;H,5.26;Ir,20.91;N,4.57found:C,69.33;H,5.28;N,4.63;。
【0258】
実施例26:化学式D−4の製造
【0259】
【化45】
【0260】
(前記化合物W−2−7は、明細書に記載された化学式D−4である。)
化合物W−2−7の製造
500mLの丸底フラスコに化合物W−2−3の25.74g(29.77mmol)と2−2'−トルイルピリジン15.12g(89.33mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−2−7(化学式D−4)を8.62g(32%)得た。
calcd.C5450IrN:C,69.50;H,5.40;Ir,20.60;N,4.50,found:C,69.65;H,5.38;N,4.62;。
【0261】
実施例27:B−18の製造
【0262】
【化46】
【0263】
(前記化合物W−3−4は、明細書に記載された化学式B−18である。)
化合物W−3−4の製造
1,000mLの丸底フラスコに化合物P−3−2の23.62g(39.39mmol)とW−1−1の33.96g(118.16mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−3−4(化学式C−17)を11.16g(36%)得た。
calcd.C4336IrN:C,65.63;H,4.61;Ir,24.42;N,5.34found:C,65.65;H,4.58;N,5.42;。
【0264】
実施例28:C−12の製造
【0265】
【化47】
【0266】
(前記化合物W−3−5は、明細書に記載された化学式C−12である。)
化合物W−3−5の製造
1,000mLの丸底フラスコに化合物P−3−2の21.26g(35.45mmol)とW−2−1の30.56g(106.34mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−3−5(化学式C−12)を9.21g(33%)得た。
calcd.C4336IrN:C,65.63;H,4.61;Ir,24.42;N,5.34,found:C,65.67;H,4.68;N,5.32;。
【0267】
実施例29:化学式D−5の製造
【0268】
【化48】
【0269】
(前記化合物W−4−4は、明細書に記載された化学式D−5である。)
化合物W−4−4の製造
1,000mLの丸底フラスコに化合物P−14−2の24.44g(38.93mmol)とW−1−1の33.57g(116.80mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−3−4(化学式D−5)を9.20g(29%)得た。
calcd.C4640IrN:C,66.31;H,4.95;Ir,23.58;N,5.16,found:C,66.27;H,4.98;N,5.12;。
【0270】
実施例30:化学式D−6の製造
【0271】
【化49】
【0272】
(前記化合物W−4−5は、明細書に記載された化学式D−6である。)
化合物W−4−5の製造
1,000mLの丸底フラスコに化合物P−14−2の22.00g(35.04mmol)とW−2−1の30.21g(105.12mmol)を用いて化合物W−1−4の製造と同様な方法で合成して化合物W−4−5(化学式D−6)を8.57g(30%)得た。
calcd.C4540IrN:C,66.31;H,4.95;Ir,23.58;N,5.16,found:C,66.30;H,4.99;N,5.22;。
【0273】
(有機発光素子の製造)
比較製造例1
ITO(Indiumtinoxide)が1500Åの厚さに薄膜コーティングされたガラス基板を蒸溜水超音波で洗浄した。蒸溜水洗浄が終わるとイソプロピルアルコール、アセトン、メタノールなどの溶剤で超音波洗浄し乾燥させた後、プラズマ洗浄機に移送させた後、酸素プラズマを用いて前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を移送した。このように準備されたITO透明電極を陽極として用いてITO基板上部に下記化学式Z−1で表されるHTM(N−(biphenyl−4−yl)−9,9−diphenyl−N−(4−(9−phenyl−9H−carbazole)−3−yl)phenyl)9H−fluorene−2−amine)を真空蒸着して1200Åの厚さの正孔注入層を形成した。
【0274】
【化50】
【0275】
前記正孔輸送層上部にCBPをホストとして用い、緑色(green)の燐光ドーパントで下記化学式Z−2で表されるPhGD(tris(3−methyl−2−pyridine)iridium)を7重量%でドーピングして真空蒸着して300Åの厚さの発光層を形成した。
【0276】
【化51】
【0277】
その後、前記発光層上部に下記化学式Z−3で表されるBAlq(bis(2−methyl−8−quinolinolato−N1,O8)−(1,1'−Biphenyl−4−olato)aluminum))50Å、および下記化学式Z−4で表されるAlq3(tris(8−hydroxyquinolinato)aluminium)250Åを順次に積層して電子輸送層を形成した。前記電子輸送層上部にLiFの5ÅとAlの1000Åを順次に真空蒸着して陰極を形成することによって有機発光素子を製造した。
【0278】
【化52】
【0279】
製造例1
前記比較製造例1で使用された化合物を発光層のホストとして使用する代わりに、実施例10で合成された化合物を発光層のホストとして使用し、前記比較例1で使用されたドーパントの代わりに実施例11で合成された化合物を使用したことを除き、前記比較例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0280】
製造例2
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例12で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0281】
製造例3
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例13で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0282】
製造例4
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例14で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0283】
製造例5
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例15で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0284】
製造例6
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例12で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用し、前記製造例1でホストとして使用された化合物の代わりに実施例2で合成された化合物を発光層のホストとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0285】
製造例7
前記実施例12で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例13で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例6と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0286】
製造例8
前記実施例11で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例12で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用し、前記製造例1でホストとして使用された化合物の代わりに実施例1で合成された化合物を発光層のホストとして使用したことを除き、前記製造例1と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0287】
製造例9
前記実施例12で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用する代わりに、実施例13で合成された化合物を発光層のドーパントとして使用したことを除き、前記製造例8と同様な方法で有機発光素子を作製した。
【0288】
(有機発光素子の性能測定)
実験例1
前記製造例1〜9と比較製造例1で製造されたそれぞれの有機発光素子に対して電圧に応じた電流密度変化、輝度変化および発光効率を測定した。具体的な測定方法は次のとおりであり、その結果は下記表1に示した。
【0289】
(1)電圧変化に応じた電流密度の変化測定
製造された有機発光素子に対して、電圧を0Vから10Vまで上昇させながら電流−電圧計(Keithley2400)を用いて単位素子に流れる電流値を測定し、測定された電流値を面積で割って結果を得た。
【0290】
(2)電圧変化に応じた輝度の変化測定
製造された有機発光素子に対して、電圧を0Vから10Vまで上昇させながら輝度計(MinoltaCs−1000A)を用いてその時の輝度を測定して結果を得た。
【0291】
(3)発光効率の測定
前記(1)および(2)から測定された輝度と電流密度および電圧を用いて同一の明るさ(9000cd/m)の電流効率(cd/A)を計算した。
【0292】
(4)寿命測定輝度(cd/m)を6000cd/mに維持し、電流効率(cd/A)減少時間を測定して結果を得た。
【0293】
【表1】
【0294】
表1を参照すれば、本発明で提供された材料を用いて作製した素子の場合、発光効率においては基準物質であるCBPに比べて駆動電圧および効率で顕著に優れていることが分かる。また寿命においては、3%発光効率が減少するまでの時間を測定した結果、CBPの場合は1時間未満と急死水準の寿命を示すが、本発明で提供された化合物を用いて作製した素子の場合、30時間から最高63時間までの寿命を示した。このような素子の特性から分かるように、本発明で製造された化合物が有機発光素子用材料として好適に使用される可能性を示す。
【0295】
本発明は、前記実施例に限定されず、互いに異なる多様な形態に製造されてもよく、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的な思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に実施可能であることを理解できるはずである。したがって、上述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0296】
100…有機発光素子
110…陰極
120…陽極
105…有機薄膜層
130…発光層
140…正孔輸送層
230…発光層+電子輸送層。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2015年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物、および下記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物を含む有機発光素子用組成物。
【化1】
前記化学式S−1で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせであり、
【化2】
前記化学式X−1で、
〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、
前記R17〜R19は、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル基であり、
〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、
〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、
Lは、1価の陰イオンの二座(bidentate)配位子であり、炭素またはヘテロ原子の非共有電子対を通じてイリジウムに配位結合する配位子であり、
nおよびmは、互いに独立して、0〜3の整数のうちのいずれか一つであり、n+mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
【化3】
前記化学式X−2で、
20〜R24は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリール基、または−SiR171819であり、
*は、炭素原子と連結される部分を意味し、前記化学式X−1および化学式X−2で、
〜R16およびR20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基である。
【請求項2】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、R〜Rのうちの残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基であり、
〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項3】
前記化学式X−1で、
mは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜R12のうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、
〜R12のうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜R12のうちの残りとR13〜R16は、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項4】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちのいずれか一つは、前記化学式X−2で表される作用基であり、R〜Rのうちの他のいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜Rのうちの残りとR〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項5】
前記化学式X−1で、
〜Rのうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、R〜R16のうちのいずれか一つは、下記化学式X−2で表される作用基であり、
前記化学式X−2で、
20〜R24のうちのいずれか一つは、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
〜R16のうちの前記化学式X−2で表される作用基で置換されない残りは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項6】
前記化学式X−1および化学式X−2で、R17〜R19は、それぞれメチル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項7】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
は、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
は、フェニル基であり、
、R〜R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項8】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
は、フェニル基であり、
は、−SiR171819またはtert−ブチル基であり、
、R〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、または置換もしくは非置換のC1〜C10アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項9】
前記化学式X−1で、
nは、1〜3の整数のうちのいずれか一つであり、
〜Rのうちの少なくとも一つは、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項10】
前記化学式X−1で、n+mは3である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項11】
前記化学式X−1で、n+mは1または2である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項12】
前記化学式X−1で、
Lは、下記化学式L−1〜化学式L−14のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化4】
(前記化学式L−1〜L−14で、
星印(*)は、イリジウム(Ir)と結合する位置を意味し、
101〜R103は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、C1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基またはハロゲンであり、
104〜R115は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基、置換もしくは非置換のC1〜C30アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC2〜C30のアルケニル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C30アミノ基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリールアミノ基、SF、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換もしくは非置換のC1〜C30のアルキル基とC6〜C30のアリール基を有するジアルキルアリールシリル基、または置換もしくは非置換のC6〜C30のアリール基を有するトリアリールシリル基であり、
116〜R117は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲンが置換もしくは非置換されたC1〜C30のアルキル基、またはC1〜C30のアルキルが置換もしくは非置換されたC6〜C30のアリール基である。)
【請求項13】
前記化学式X−1は、下記化学式M−1〜化学式M−55、化学式P−1〜化学式P−26、または化学式Q−1〜Q−11のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
【化5-4】
【化5-5】
【請求項14】
前記化学式X−1は、下記化学式B−1〜化学式B−65、化学式C−1〜化学式C−18、または化学式D−1〜化学式D−6のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化6-1】
【化6-2】
【化6-3】
【化6-4】
【化6-5】
【請求項15】
前記化学式S−1は、下記化学式S−2で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化7】
(前記化学式S−2で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項16】
前記化学式S−1は、下記化学式S−3で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化8】
(前記化学式S−3で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項17】
前記化学式S−1は、下記化学式S−4で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化9】
(前記化学式S−4で、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基または置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
ArまたはArのうちの少なくともいずれか一つは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
およびLは、互いに独立して、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1およびn2は、互いに独立して、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項18】
前記化学式S−1は、下記化学式S−5で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化10】
(前記化学式S−5で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項19】
前記化学式S−1は、下記化学式S−6で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化11】
(前記化学式S−6で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項20】
前記化学式S−1は、下記化学式S−7で表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化12】
(前記化学式S−7で、
ETUは、電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基であり、
は、単一結合、置換もしくは非置換のC2〜C6アルケニレン基、置換もしくは非置換のC2〜C6アルキニレン基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリーレン基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリーレン基またはこれらの組み合わせであり、
n1は、1〜3のうちのいずれか一つの整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アミン基、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキル基、置換もしくは非置換のC6〜C30アリール基、置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリルオキシ基、置換もしくは非置換のC1〜C20アシル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のC2〜C20アシルオキシ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアシルアミノ基、置換もしくは非置換のC2〜C20のアルコキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC7〜C20アリールオキシカルボニルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルファモイルアミノ基、置換もしくは非置換のC1〜C20スルホニル基、置換もしくは非置換のC1〜C20アルキルチオール基、置換もしくは非置換のC6〜C20アリールチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20ヘテロシクロチオール基、置換もしくは非置換のC1〜C20のウレイド基、置換もしくは非置換のC3〜C40シリル基またはこれらの組み合わせである。)
【請求項21】
前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のトリアゾリル基、置換もしくは非置換のテトラゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサトリアゾリル基、置換もしくは非置換のチアトリアゾリル基、置換もしくは非置換のベンズイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾトリアゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のフリニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のフタラジニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のアクリジニル基、置換もしくは非置換のフェナントロリニル基および置換もしくは非置換のフェナジニル基からなる群より選ばれる、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項22】
前記電子特性を有する置換もしくは非置換のC2〜C30ヘテロアリール基は、下記化学式E−1〜E−5のうちのいずれか一つで表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化13】
【請求項23】
前記化学式S−1は、下記化学式3〜5、A−10、A−11、A−19、A−20、A−21、A−22、A−23、A−24、A−25、A−26、化学式T−11、化学式T−14、化学式T−15、化学式T−19、化学式T−24、化学式T−25、化学式T−35、化学式T−36、化学式T−40、化学式T−41、化学式T−45、化学式T−46、化学式T−65または化学式T−66のうちのいずれか一つで表される、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化14-1】
【化14-2】
【請求項24】
前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物は、化学式A−19、化学式A−20、化学式A−22、化学式A−23、化学式T−35、化学式T−36、化学式T−40、化学式T−41、化学式T−77、化学式T−81、化学式T−82、化学式T−96、化学式4、化学式5、化学式53または化学式54のうちのいずれか一つであり、前記化学式X−1で表される化合物は、化学式M−1、P−2、P−3、C−1、C−6またはB−18のうちのいずれか一つである、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【化15-1】
【化15-2】
【請求項25】
前記化学式S−1で表される有機光電子素子用化合物および前記化学式X−1で表される有機光電子素子用化合物の重量比は、1:99〜99:1である、請求項1に記載の有機発光素子用組成物。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか一項に記載の有機発光素子用組成物を含む有機薄膜層。
【請求項27】
前記有機薄膜層は、発光層である、請求項26に記載の有機薄膜層。
【請求項28】
陽極、陰極および
前記陽極と前記陰極との間に配置される一層以上の有機薄膜層を含み、
前記有機薄膜層は、請求項26に記載の有機薄膜層である、有機発光素子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用組成物を用いて製造できる有機発光素子に対する多様な実施形態を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用組成物を用いて製造できる有機発光素子に対する多様な実施形態を示す断面図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0111】
前記化学式S−1は、下記化学式T−1〜T−122、T−124〜T−230、T−232〜T−333、T−335〜T−337、およびT−339〜化学式T−474のうちのいずれか一つで表され得る。ただし、これに制限されない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0117
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0117】
【化19-6】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0123】
【化19-12】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0128】
【化19-17】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0139
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0139】
本発明の他の一実施形態では、陽極、陰極および前記陽極と陰極との間に配置される一層以上の有機薄膜層を含み、前記有機薄膜層のうちの少なくとも一層は、前記有機光電子素子用組成物を含む有機光電子素子を提供する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0142
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0142】
より具体的には、前記有機光電子素子は、有機発光素子であり得る。図1〜図は、本発明の一実施形態に係る有機光電子素子用組成物を含む有機発光素子の断面図である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0148】
前記図1または図2で、前記有機薄膜層105を形成する発光層130、230、正孔輸送層140または図示していないが含まれ得る電子輸送層、電子注入層、正孔注入層およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれるいずれか一つは、前記有機光電子素子用組成物を含む。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0149
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0149】
特に前記有機光電子素子用組成物は、前記発光層130、230に用いることができ、この時、発光層内で緑色(green)の燐光ドーパント材料に用いることができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0175
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0175】
実施例6:化学式A−12で表される化合物の合成
本発明の有機光電子素子用化合物のより具体的な例として提示された前記化学式A−12で表される化合物は、下記反応式の方法により合成された。
【国際調査報告】