(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-534261(P2015-534261A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(54)【発明の名称】トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20151030BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20151030BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20151030BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20151030BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20151030BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
H01L21/88 J
H05H1/46 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-529879(P2015-529879)
(86)(22)【出願日】2013年8月23日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月23日
(86)【国際出願番号】US2013056382
(87)【国際公開番号】WO2014035820
(87)【国際公開日】20140306
(31)【優先権主張番号】61/693,601
(32)【優先日】2012年8月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/775,135
(32)【優先日】2013年3月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/973,541
(32)【優先日】2013年8月22日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100101502
【弁理士】
【氏名又は名称】安齋 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】ユー ケベン
(72)【発明者】
【氏名】クマー アジャイ
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
5F033
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチングの方法が記載される。一実施形態では、本方法は、プラズマエッチングを介して半導体ウェハ内に形成されたトレンチの側壁を平滑化する工程を含む。本方法は、第2処理ガス(例えば、酸素又は重合ガス)によって生成されたプラズマによって形成された保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するためにフッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程を含む。別の一実施形態では、本方法は、滑らかな側壁を有するトレンチを生成するために半導体ウェハをエッチングする工程を含む。本方法は、フッ素ガスを含む1以上の第1処理ガスによって半導体ウェハをプラズマエッチングする工程と、フッ素ガスと重合ガスの混合物を含む1以上の第2処理ガスによって半導体ウェハの堆積とプラズマエッチングを同時に実行する工程と、重合ガスを含む1以上の第3処理ガスによって堆積を実行する工程を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマエッチングを介して半導体ウェハ内に形成されたトレンチの側壁を平滑化する方法であって、
処理チャンバ内の台座によって半導体ウェハを支持する工程と、
処理チャンバ内にフッ素ガス及び第2ガスを導入する工程と、
フッ素ガス及び第2ガスからプラズマを生成するために処理チャンバに電力を供給する工程であって、第2ガスから生成されたプラズマは、トレンチの側壁上に保護層を形成するためのものである工程と、
保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するためにフッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程を含む方法。
【請求項2】
処理チャンバ内に第2ガスを導入する工程は、処理チャンバ内に酸素ガスを導入する工程を含み、酸素ガスからのプラズマは、トレンチの側壁上にシリコン酸化物層を形成するためのものである請求項1記載の方法。
【請求項3】
半導体ウェハは、マスク層を含み、
処理チャンバ内に第2ガスを導入する工程は、重合ガスを導入する工程を含み、重合ガスからのプラズマは、トレンチの側壁上にポリマー層を形成するためのものである請求項1記載の方法。
【請求項4】
処理チャンバ内に重合ガスを導入する工程は、フッ化炭素ガスを導入する工程を含む請求項3記載の方法。
【請求項5】
トレンチの側壁上に保護層を形成するためのフッ化炭素ガスは、CHF3、C2F6、C3F8、又はC4F8を含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
処理チャンバに電力を供給する工程は、プラズマ源にRF電源を印加する工程と、複数のRF電力パルスによって半導体ウェハにバイアスを掛ける工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
RF電源を印加する工程は、プラズマ源に500〜3000ワットの範囲内の電力を印加する工程を含み、半導体ウェハにバイアスを掛ける工程は、各々が50〜1000ワットの第2範囲内の複数の電力パルスによって半導体ウェハにバイアスを掛ける工程を含む請求項6記載の方法。
【請求項8】
トレンチの側壁はスカラップを含み、フッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程は、保護層を有するトレンチの側壁からスカラップを除去する工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項9】
半導体ウェハ内に形成されたトレンチは、スルーシリコンビア(TSV)トレンチを含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
半導体ウェハ内でプラズマエッチングを介して形成されたトレンチの側壁を平滑化するためのプラズマエッチングシステムであって、
プラズマエッチングチャンバと、
プラズマエッチングチャンバ内で半導体ウェハを支持するための台座と、
プラズマエッチングチャンバ内にフッ素ガス及び第2ガスを導入するための1以上のガス源と、
フッ素ガス及び第2ガスからプラズマを生成するためにプラズマエッチングチャンバに電力を供給するための電源であって、第2ガスから生成されたプラズマは、半導体ウェハ内のトレンチの側壁上に保護層を形成するためのものである電源を含み、
プラズマエッチングチャンバは、保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するために、フッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングするためのものであるプラズマエッチングシステム。
【請求項11】
1以上のガス源によってプラズマエッチングチャンバ内に導入される第2ガスは、酸素ガスを含み、酸素ガスからのプラズマは、トレンチの側壁上にシリコン酸化物層を形成するためのものである請求項10記載のシステム。
【請求項12】
1以上のガス源によってプラズマエッチングチャンバ内に導入される第2ガスは、重合ガスを含み、重合ガスからのプラズマは、トレンチの側壁上にポリマー層を形成するためのものである請求項10記載のシステム。
【請求項13】
滑らかな側壁を有するトレンチを生成するための半導体ウェハをエッチングする方法であって、
フッ素ガスを含む1以上の第1処理ガスによって半導体ウェハをプラズマエッチングする工程と、
フッ素ガス及び重合ガスを含む1以上の第2処理ガスによって堆積の実行と半導体ウェハのプラズマエッチングを同時に行う工程と、
重合ガスを含む1以上の第3処理ガスによって堆積を実行する工程を含む方法。
【請求項14】
滑らかな側壁を有する半導体ウェハ内のトレンチを生成するために、1以上の第1処理ガスによるプラズマエッチングと、1以上の第2処理ガスによる同時の堆積及びプラズマエッチングと、1以上の第3処理ガスによる堆積とを反復的に実行する工程を含む請求項13記載の方法。
【請求項15】
堆積とプラズマエッチングを同時に実行するためのフッ素ガスと混合された重合ガスは、CHF3、C2F6、C3F8、又はC4F8を含む請求項13記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2012年8月27日に出願され、「トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法(METHOD OF SILICON ETCH FOR TRENCH SIDEWALL SMOOTHING)」と題された米国特許仮出願第61/693,601号、及び2013年3月8日に出願され、「トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法(METHOD OF SILICON ETCH FOR TRENCH SIDEWALL SMOOTHING)」と題された米国特許仮出願第61/775,135号の優先権の利益を主張し、その全内容は、すべての目的のためにその全体で参照により本明細書に援用される。
【0002】
1)分野
本発明の実施形態は、半導体処理の分野に関し、特に、トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法に関する。
【0003】
2)関連技術の説明
より高い性能と増加した機能を備えたより小型でより軽量な電子機器の需要は、スルーシリコンビア(TSV)によって設計された三次元(3D)集積回路(IC)の採用を推進している。TSVは、半導体ウェハの層を通過する電気的な接続である。スルーシリコンビアへの関心の高まりにもかかわらず、TSVの採用は、例えば、高コストと大量生産に関連する課題のために鈍化してきた。そのような課題の1つは、滑らかな側壁を有するTSVトレンチを作成することを含む。滑らかな側壁を有するトレンチは、一般的に、より堅牢(ロバスト)であり、誘電体及び金属などの材料で効果的に充填することができる。対照的に、粗い側壁(例えば、スカラップ化された側壁)を有するトレンチは、歩留まりの減少と長期的なデバイスの信頼性の問題につながる、効果的でない充填をもたらす可能性がある。残念なことに、TSVエッチングの既存の方法は、粗い側壁を有するトレンチを作成し、及び/又は大量生産には実用的ではない。TSVの採用に影響を与える他の要因は、プラズマエッチングを実行するコストを含み、これは、例えば、全体的なシリコンエッチング速度に影響される。
【0004】
本発明の1以上の実施形態は、トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法に関する。一実施形態では、プラズマエッチングを介して半導体ウェハ内に形成されたトレンチの側壁を平滑化する方法は、処理チャンバ内の台座によって半導体ウェハを支持する工程を含む。本方法は、処理チャンバ内にフッ素ガス及び第2ガスを導入する工程を含む。一実施形態では、第2ガスは、酸素である。別の一実施形態では、第2ガスは、重合ガスである。本方法は、フッ素ガス及び第2ガスからプラズマを生成するために処理チャンバに電力を供給する工程であって、第2ガスから生成されたプラズマは、トレンチの側壁上に保護層を形成するためのものである工程を含む。本方法は更に、保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するためにフッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程を含む。
【0005】
一実施形態では、半導体ウェハ内でプラズマエッチングを介して形成されたトレンチの側壁を平滑化するためのプラズマエッチングシステムは、プラズマエッチングチャンバと、プラズマエッチングチャンバ内で半導体ウェハを支持するための台座を含む。本システムは、プラズマエッチングチャンバ内にフッ素ガス及び第2ガスを導入するための1以上のガス源を含む。本システムは、フッ素ガス及び第2ガスからプラズマを生成するためにプラズマエッチングチャンバに電力を供給するための電源であって、第2ガスから生成されたプラズマは、半導体ウェハ内のトレンチの側壁上に保護層を形成するためのものである電源を含む。プラズマエッチングチャンバは、保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するために、フッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングするためのものである。
【0006】
一実施形態では、滑らかな側壁を有するトレンチを生成するための半導体ウェハをエッチングする方法は、フッ素ガスを含む1以上の第1処理ガスによって半導体ウェハをプラズマエッチングする工程を含む。本方法は、フッ素ガス及び重合ガスを含む1以上の第2処理ガスによって、堆積の実行と半導体ウェハのプラズマエッチングを同時に行う工程を含む。本方法は、重合ガスを含む1以上の第3処理ガスによって、堆積を実行する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】異なる側壁粗さを有するTSVサンプルに対する漏れ電流の温度依存性を示す従来技術のグラフである。
【
図2】一実施形態に係る、プラズマエッチングを介して半導体ウェハ内に形成されたトレンチの側壁を平滑化する方法のフロー図である。
【
図3】一実施形態に係る、マスク除去後に実行された側壁の平滑化前後のトレンチ側壁のプロファイルの画像である。
【
図4】一実施形態に係る、マスク除去後に実行された側壁の平滑化前後のトレンチ側壁のプロファイルの画像である。
【
図5】一実施形態に係る、マスク除去前に実行された側壁の平滑化後のトレンチ側壁のプロファイルの画像である。
【
図6】一実施形態に係る、トレンチの形成中にトレンチの側壁を平滑化する方法のフロー図である。
【
図7】一実施形態に係る、トレンチ形成中にインサイチュースカラップ除去のための正規化された堆積/エッチングガス及び堆積/エッチング時間比率を示すグラフを示す。
【
図8】一実施形態に係る、異なる堆積/エッチング工程時間によって生成されたトレンチ側壁プロファイルの画像である。
【
図9】一実施形態に係る、鉛直及びテーパプロファイル及び滑らかな側壁を有するトレンチの画像である。
【
図10】一実施形態に係る、スカラップありと無しのビアトレンチに対する正規化された処理時間の比較を示すグラフである。
【
図11】本発明の一実施形態に係る、トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法を内部で実行することができるシステムを示す。
【
図12】本発明の一実施形態に係る、例示的なコンピュータシステムのブロック図を示す。
【0008】
滑らかなトレンチ側壁を作成するためのシリコンエッチングのシステム及び方法が記載される。「滑らか側壁」は、実質的に滑らかであり、大きなスカラップ又は他の粗い構造の無い側壁を指す。「滑らかな側壁」は、いくらかの粗さ(例えば、小さなスカラップ(例えば、5nm未満の大きさを有するスカラップ))を依然として含む可能性がある。実施形態によると、本明細書に記載のエッチング方法は、他のプロファイル属性に影響を与えることなく、また、処理時間に実質的に影響を与えることなく、スカラップを事実上排除することができる。本発明のいくつかの実施形態は、トレンチ形成後の粗いトレンチ側壁の平滑化に関し、他の実施形態は、トレンチ形成中の滑らかなトレンチ側壁の生成に関する。例えば、一実施形態では、本方法は、ボッシュプロセス又は粗い側壁をもたらす他のエッチングプロセスを用いて生成されたシリコントレンチの粗い側壁を平滑化するために半導体ウェハ又はシリコン基板を指向性エッチングする工程を含む。シリコンを指向性エッチングする工程は、フッ素ガスと、スカラップを除去するために側壁をエッチングしながらトレンチの側壁上に保護層を形成する別の1つのガスとからプラズマを生成する工程を含むことができる。
【0009】
別の一実施形態では、トレンチは、フッ素ガス及び重合ガスを含む処理ガスによって堆積の実行とプラズマエッチングを同時に行う工程を含むプロセスによって、滑らかな側壁を有するトレンチが生成される。これらの技術は、粗い側壁が望ましくない任意のアプリケーション用に滑らかな側壁を有するトレンチの生成を可能にすることができる。例えば、本発明の実施形態は、誘電体及び金属材料の充填に対して、より堅牢であるTSVトレンチを可能にすることができ、これは歩留まり及び長期信頼性を改善する。
【0010】
以下の説明において、多数の特定の詳細(例えば、特定のプラズマ処理)が、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために記載される。なお、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施できることが当業者には明らかであろう。他の例では、周知の態様(例えば、フォトレジストマスク形成のためのフォトリソグラフィパターニング及び現像技術)は、本発明の実施形態を不必要に曖昧にしないために、詳細には説明されない。以下に記載の実施例は、一般的に、シリコン基板をエッチングすることを指すが、本発明の実施形態は、他の材料基板内に滑らかなトレンチ壁を作成するために使用してもよい。更に、図に示された様々な実施形態は例示であり、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解すべきである。
【0011】
図1は、異なる側壁粗さを有するTSVサンプルに対する漏れ電流の温度依存性を示す従来技術のグラフである。
図1のグラフ101は、中村T.;北田H.;水島Y.;前田N;藤本K.;大場T.による論文「スルーシリコンビア相互接続内のリーク電流への側壁粗さの効果の比較研究(Comparative Study of side−wall roughness effects on leakage currents in through−silicon via interconnects)」(3D Systems Integration Conference (3DIC), 2011 IEEE International, Vol., no., pp.1, 4, 2012年1月31日〜2012年2月2日)からのデータを含む。グラフ101は、4×4配列内に複数のTSVを含み、10Vのバイアスを掛けられたサンプルから測定されたリーク電流を示す。ライン102は、スカラップ状の壁(例えば、トレンチ105のスカラップ状の側壁)を有するTSVに対して収集されたデータ点にフィッティングされている。ライン102に対応するトレンチ105は、ボッシュプロセスによって作成された。典型的には、ボッシュプロセスは、ある期間のエッチングの後にある期間の堆積を含む。例えば、指向性衝撃エッチング及び/又は等方性化学エッチングの後に、ある期間の堆積(例えば、ポリマー堆積)が続いてもよい。エッチング及び堆積の期間は、明確に分離して描かれており、エッチングの所望のレベルが達成されるまで(例えば、所望のトレンチ深さが達成されるまで)繰り返される。ボッシュプロセスは、高アスペクト比のプロファイル角を可能にすることができるので、典型的に、TSVのトレンチ形成用に使用される。ボッシュプロセスはまた、底部クリティカルディメンジョンの調整機能を可能にすることができ、フォトレジストへの高い選択性を有することができる。残念ながら、ボッシュプロセスは、トレンチ105によって示されるように、典型的には、スカラップ状の側壁をもたらす。
【0012】
ライン104は、滑らかな壁(例えば、トレンチ107の滑らかな側壁)を有するTSVに対して収集されたデータ点にフィッティングされている。滑らかな側壁のトレンチ107は、シリコンをエッチングするためのSF
6及びO
2と共に低温(およそ−100℃)にシリコン基板が維持される非ボッシュドライエッチングプロセス(例えば、極低温ドライエッチング)によって作成された。滑らかな側壁を有するトレンチは、極低温ドライエッチングで達成されたが、極低温ドライエッチングは、大規模製造のために非実用的である可能性のあるエッチング装置を使用した低速のドライエッチングプロセスである。極低温ドライエッチングはまた、側壁角制御プロセスではない。
【0013】
図1のグラフ101から分かるように、(ライン102に対応する)スカラップ状の側壁を有するTSVは、(ライン104に対応する)より滑らかな側壁を有するTSVよりも高いリーク電流を示すように見える。また、注目すべきことには、スカラップ状の側壁を有するTSVに対して収集されたデータは、全体的なばらつきがより大きく、スカラップ状の側壁を有するTSVに対するリーク電流は、滑らかな側壁を有するTSVよりも温度変化によってより変動する。
【0014】
グラフ101内のデータを収集するために使用されたスカラップのサイズは、いくつかの業界標準のスカラップターゲット(例えば、〜30nm)と比べて相対的に大きい(>70nm)ことに注意することが重要である。しかしながら、同様の結果が、より小さなスカラップ(例えば、30nmの範囲内のスカラップ)を有するTSVで発生する可能性がある。このように、
図1は、滑らかなトレンチ側壁がTSVに対して望ましいかもしれない理由の例を示している。以下の図は、滑らかなトレンチ側壁を生成するためのシステム及び方法を説明するであろう。
【0015】
図2は、一実施形態に係る、プラズマエッチングを介して半導体ウェハ内に形成されたトレンチの側壁を平滑化する方法のフロー図である。方法200によって図示された実施形態は、トレンチ形成後のトレンチ側壁からスカラップを排除する工程を含む。予め形成されたトレンチは、例えば、TSVトレンチを含むことができる。
【0016】
方法200は、処理チャンバ内の台座上に半導体ウェハを支持することによる操作205で始まる。半導体ウェハは、粗い側壁を有するトレンチを平滑化する必要がある。例えば、ボッシュプロセスは、半導体ウェハ内にトレンチを形成するかもしれないが、スカラップ状のトレンチ側壁をもたらす。操作210で、本方法は、チャンバ内にフッ素ガス及び第2ガスを導入する工程を含む。
【0017】
操作215では、本方法は、プラズマを生成するためにチャンバに電力を供給する工程を含む。一実施形態では、処理チャンバに電力を供給する工程は、プラズマ源(例えば、処理チャンバ内の誘導結合プラズマ(ICP)コイル)にRF電源を印加する工程と、複数のRF電力パルスによって半導体ウェハにバイアスを掛ける工程を含む。一実施形態では、プラズマ源に印加されるRF電源は、〜500〜3000ワットの範囲内である。別の一実施形態によれば、プラズマ源に印加されるRF電源は、〜500〜2000ワットの範囲内である。半導体ウェハにバイアスを掛ける工程は、〜50〜1000ワットの範囲内の複数の電力パルスを印加する工程を含むことができ、正又は負の極性を有することができる。一実施形態では、半導体ウェハにバイアスを掛ける工程は、各々〜500ワットの範囲内の複数の電力パルスを印加する工程を含む。
【0018】
第2ガスから生成されたプラズマは、トレンチ側壁上に保護層を形成するためのものである。第2ガスの(及び、したがって、トレンチ側壁上に形成される保護層の)化学組成は、例えば、マスク層が半導体ウェハの上方に配置されているかどうかに依存する可能性がある。半導体ウェハの上方に配置されたマスク層は、フォトレジストマスク(例えば、ポリイミド(PI))、酸化物マスク、又はエッチングプロセス中にウェハを保護するための任意の他のエッチングマスクであることができる。このように、マスク層がスカラップの除去前に除去される実施形態は、マスク層がスカラップ除去前に除去されない実施形態とは異なる化学物質を使用することができる。マスク層がスカラップの除去前に除去される一実施形態では、処理チャンバ内に導入される第2ガスは、酸素ガスを含む。マスク層がスカラップの除去前に除去されない別の一実施形態では、処理チャンバ内に導入される第2ガスは、重合ガス(例えば、フッ化炭素ガスなど)を含む。使用されるフッ化炭素ガスは、例えば、CHF
3、C
2F
6、C
3F
8、又はC
4F
8を含むことができる。
【0019】
操作220では、本方法は、保護層を有するトレンチの側壁を平滑化するために、フッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程を含む。保護層の組成物は、第2ガスの組成に依存する。酸素ガスから生成されたプラズマは、トレンチの側壁上にシリコン酸化物層を形成することができ、これは、エッチングプロセス中に側壁を保護する。重合ガスから生成されたプラズマは、トレンチの側壁上にポリマー層(例えば、CF
2)を形成することができる。フッ素ガスから生成されたプラズマによって半導体ウェハを指向性エッチングする工程は、保護層を有するトレンチの側壁からスカラップを除去する工程を含むことができる。
【0020】
方法200の操作210及び215に関して上述したように、トレンチ形成後の平滑化のために処理チャンバ内に導入したガス混合物は、平滑化プロセスが、マスク除去の前に実行されるか、又は後に実行されるかに依存する可能性がある。
図3は、一実施形態に係る、マスク除去後に実行された側壁平滑化前後のトレンチ側壁プロファイルの画像である。画像310は、300mmウェハ内にボッシュプロセスで作成されたトレンチを示している。画像350に示されるように、この例におけるトレンチは、94μmの深さである。画像310から明らかなように、ボッシュプロセスは、スカラップ化された側壁を有するトレンチを作成した。画像330は、マスク除去後に実行された平滑化プロセス(例えば、ビアプロファイルを保持しながら、側壁スカラップを除去するための、マスク除去後の軽度のフラッシュエッチング)後の画像310と同様のトレンチを示す。
図4は、一実施形態に係る、マスク除去後に実行された側壁平滑化前後のトレンチ側壁プロファイルの別の図である。画像410は、マスク除去前のスカラップを有するトレンチの側壁プロファイルを示し、画像420は、マスク除去後に実行されたスカラップ除去後のトレンチを示す。トレンチ形成後かつマスク除去後に側壁を平滑化するこのアプローチは、スカラップを除去するための高速かつ効果的なプロセスを提供することができるが、フィールド酸化物が保存される必要がある場合、制限を有する可能性がある。
【0021】
図5は、一実施形態に係る、マスク除去前に実行された側壁平滑化後のトレンチ側壁プロファイルの画像である。
図3及び
図4の画像と同様に、
図5の画像は、300mmウェハ内に作成された深さ94μmのトレンチを示す。画像510、520、及び530は、マスク除去前に実行された平滑化プロセス後のトレンチのものである。画像510及び520は、画像530のトレンチの頂部及び底部の拡大画像である。
図5の画像から分かるように、トレンチは、滑らかであり、スカラップが無い。マスクを剥離する前にスカラップ除去がなされるこのアプローチでは、スカラップを平滑化しながら、フィールド酸化物を保護することができる。化学物質の混合物が使用され、これによって側壁ポリマーの除去とスカラップの平滑化を同時に行う。このようなアプローチは、マスクの一部が平滑化プロセスの間に消費される可能性があるので、半導体ウェハの上方により厚いマスクを必要とする可能性がある。
【0022】
上述したように、
図2〜
図5及び対応する説明は、トレンチ形成後にトレンチ側壁を平滑化する実施形態に関する。他の実施形態では、トレンチ側壁は、例えば、
図6に示される方法によって、トレンチ形成の間に平滑化される。
【0023】
図6は、一実施形態に係る、トレンチの形成中にトレンチの側壁を平滑化する方法のフロー図である。
図6の方法600は、操作605で、フッ素ガスを含む1以上の処理ガスによって半導体ウェハをプラズマエッチングする工程で始まる。操作610では、本方法は、フッ素ガス及び重合ガスを含むガスの混合物によって半導体ウェハの同時堆積・エッチングを含む。
【0024】
操作615で、重合ガスを含む1以上のガスを用いて堆積が実行される。操作610及び615に用いられる重合ガスは、フッ化炭素ガス(例えば、CHF
3、C
2F
6、C
3F
8、又はC
4F
8など)を含むことができる。一実施形態では、エッチング、同時堆積・エッチング、及び堆積の期間を含む操作605、610、及び615は、反復的に実行され、これによって滑らかな側壁を有するトレンチを半導体ウェハ内に生成する。反復は、所望の深さまでエッチングしたら終了することができる。ただ明確な堆積とエッチングの期間だけを含む典型的なボッシュプロセスとは異なり、方法600は、堆積とエッチングの両方が実行される1つの期間(操作610において)を含む。このように、このアプローチでは、エッチングプロセスを通してスカラップの制御された平滑化を達成することができ、頂部のアンダーカット又は側壁の損傷を防止するために、エッチング種からの側壁攻撃が存在しないように、側壁パッシベーションが維持される。
【0025】
トレンチがスカラップを有するかどうか、及びスカラップサイズに、多くのプロセスパラメータ(例えば、プラズマソース電力、バイアス電力、ガス流量、及び圧力)が、影響を与える可能性がある。特に、操作610内の堆積及びエッチングガスの比率、及び堆積及びエッチングの工程時間は、実施形態によれば、頂部にアンダーカットを作ることなくスカラップの無いプロファイルを達成するように注意深くバランスさせることができる。
図7は、
図6の方法600に関連して説明したように、エッチング中にインサイチューでスカラップを除去するための正規化された堆積/エッチングガス比率及び堆積/エッチング時間比率の例を示す。
図710内に示される堆積/エッチングガス比率は、方法600の操作610内で使用される重合ガスのフッ素ガスに対する比率を指すことができる。
図720内に示される堆積/エッチング工程時間比率は、方法600の操作の工程時間を指すことができる。堆積/エッチング工程時間比率は、一実施形態によると、2.0から0.5まで変化する可能性があり、他のプラズマパラメータに依存する可能性がある。グラフ710及び720に見られるように、堆積/エッチングガス及び堆積/エッチング工程時間の比率は、トレンチがスカラップ化されるか、又はスカラップを含まないかどうかを決定することができる。
【0026】
図8は、一実施形態に係る、異なる堆積/エッチング工程時間で生成されたトレンチ側壁プロファイルの画像である。
図8の画像810は、より低い堆積/エッチング工程時間(例えば、スカラップを有するトレンチに対して
図7に示された堆積/エッチング工程時間比率)を使用することによってエッチング中に形成された小さなスカラップを有するトレンチを示す。画像820は、より高い堆積/エッチング工程時間比率(例えば、スカラップ無しのトレンチに対して
図7に示された比率)によって、ならびに最適なソース及びバイアス電力比率を用いて形成されたスカラップの無いトレンチを示す。このように、フッ素ガス及び重合ガスの適切な比率で同時堆積・エッチングの期間を含むエッチングプロセスを用いることによって、TSVなどのアプリケーション用の滑らかな側壁を有するトレンチを生成することができる。
【0027】
図9は、一実施形態に係る、鉛直及びテーパプロファイルと滑らかな側壁を有するトレンチの画像である。上述した本発明の実施形態は、鉛直又はテーパ側壁プロファイルのいずれかを有するトレンチを生成するために使用することができる。例えば、トレンチ形成後又はトレンチ形成中に平滑化を行う実施形態は、画像910及び920のプロファイルを達成するように調整することができる。画像910及び920は、高アスペクト比(例えば、>100μm)及び滑らかな側壁を有するビアトレンチを示す。画像910は、鉛直プロファイルを有するトレンチを示す。鉛直プロファイルは、頂部クリティカルディメンジョンと底部クリティカルディメンジョンがほぼ同じ(例えば、図示されるように、頂部及び底部クリティカルディメンジョンは共に9.5μmである)ためである。画像920は、テーパプロファイルを有するトレンチを示す。テーパプロファイルは、頂部クリティカルディメンジョンよりも小さい底部クリティカルディメンジョンの(例えば、図示されるように、頂部クリディカルディメンジョンは9.5μmであり、一方、底部クリティカルディメンジョンは4.5μmである)ためである。このように、本発明の実施形態は、鉛直又はテーパプロファイルのいずれかを有する滑らかな側壁を有するトレンチを作成することができる。
【0028】
図10は、一実施形態に係る、スカラップありと無しのビアトレンチに対する正規化した処理時間の比較を示すグラフである。グラフ1000は、達成するのが困難なアスペクト比である可能性のある10μm×100μmのアスペクト比を有するトレンチに対する相対的な処理時間を示す。他のアスペクト比に対する処理時間は、同様であるか、又はより低いアスペクト比のトレンチに対してはより少ないかもしれない。グラフ1000に示されるようなスカラップ無しのトレンチの処理時間は、上記の方法で達成することができる。全体的なTSVのエッチング速度は、例えば、ポリマーの堆積速度、ポリマーの除去速度、シリコンエッチング速度、及びエッチング/堆積継続時間によって影響を受ける可能性がある。このように、全体的なエッチング速度は、ビアトレンチ底部で、例えば、イオン衝撃及び反応性ラジカル濃度、又はフラックスによって影響される可能性がある。ビアトレンチ底部へのこの物質移動は、ガス流レジームに依存する。ガス流レジームは、以下の式で与えられるクヌーセンの数に基づいて分類することができる。
Kn=λ/d
ここで、dは、特徴寸法であり、λは平均自由行程である。グラフ1000に示されるように、スカラップの無いトレンチは、全体的な処理時間への影響を最小限に抑えて達成することができ、こうしてTSVの大量生産のための費用対効果の高いエッチング解決策を提供することができる。一実施形態によれば、スカラップの無いトレンチを生成するのに必要な追加の時間は、10μm×100μmのサイズのTSV構造上に30nmのスカラップを有するプロファイルよりも約10〜15%多い。
【0029】
トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法は、エッチング用のサンプルに近接してエッチングプラズマを提供するのに適した処理装置内で実行することができる。例えば、
図11は、本発明の一実施形態に係る、トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法を内部で実行することができるシステムを示す。
【0030】
図11を参照すると、プラズマエッチングプロセスを実行するためのシステム1100は、サンプルホルダー1104を備えたチャンバ1102を含む。チャンバは、エッチング(例えば、等方性及び/又は異方性エッチング)及び/又は堆積を実行するためのプラズマエッチングチャンバを含むことができる。一実施形態では、チャンバ1102は、アプライドマテリアルズ社(Applied Materials Inc.)によって作られたSilvia(商標名)TSVプラズマエッチングチャンバである。サンプルホルダー1104は、プラズマエッチング及び堆積の間、半導体ウェハを支持するための台座であることができる。排気装置1106、ガス入口装置1108、及びプラズマ点火装置1110が、チャンバ1102に結合される。ガス入口装置1108は、1以上のガス源を含み、これによってチャンバ内に処理ガスを導入する。例えば、ガス入口装置1108は、フッ素ガス、重合ガス、酸素ガス、及び/又は他のガスを処理チャンバ内へ導入することができる。コンピューティングデバイス1112は、プラズマ点火装置1110に結合される。システム1100は、サンプルホルダー1104に結合された電圧源1114と、チャンバ1102に結合された検出器1116を更に含むことができる。電圧源1114は、上述のようにサンプルホルダー1104の上方に配置された半導体にバイアスを掛けるためのRFパルスを生成することができる。コンピューティングデバイス1112は、
図11に示されるように、排気装置1106、ガス入口装置1108、電圧源1114、及び検出器1116にも結合することができる。
【0031】
チャンバ1102とサンプルホルダー1104は、イオン化されたガス(すなわち、プラズマ)を含み、そこから排出されたイオン化ガス又は荷電種の近くにサンプルをもたらすのに適した反応チャンバ及びサンプル位置決め装置を含むことができる。排気装置1106は、チャンバ1102を排気し、減圧させるのに適した装置であることができる。ガス入口装置1108は、チャンバ1102内に反応ガスを注入するのに適した装置であることができる。プラズマ点火装置1110は、ガス入口装置1108によってチャンバ1102内に注入された反応ガス由来のプラズマを点火するのに適した装置であることができる。検出装置1116は、処理操作の終点を検出するのに適した装置であることができる。一実施形態では、システム1100は、アプライドマテリアルズ(商標名)AdvantEdgeシステム上で使用されるエッチングチャンバ又は関連チャンバと類似又は同じ、チャンバ1102、サンプルホルダー1104、排気装置1106、ガス入口装置1108、プラズマ点火装置1110、及び検出器1116を含む。
【0032】
図12は、本明細書に記載される任意の1以上の方法をマシンに実行させるための命令セットを内部で実行することができるコンピュータシステム1200の例示的な形態におけるマシンの図表示を示す。代替の実施形態では、マシンは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネット内で他のマシンに接続(例えば、ネットワーク接続)することができる。マシンは、クライアント−サーバネットワーク環境におけるサーバ又はクライアントマシンの機能で、又はピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作することができる。マシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ又はブリッジ、又はそのマシンによって取られる動作を特定する命令のセット(シーケンシャル又はそれ以外)を実行することができる任意のマシンであることができる。更に、単一のマシンのみが示されているが、用語「マシン」はまた、本明細書内で議論された任意の1以上の方法を実行する命令のセット(又は複数のセット)を個々に又は共同で実行するマシン(例えば、コンピュータ)の任意の集合を含むと解釈すべきである。一実施形態では、コンピュータシステム1200は、
図11に関連して説明されたコンピューティングデバイス1112として使用するのに適している。
【0033】
例示的なコンピュータシステム1200は、プロセッサ1202、メインメモリ1204(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)(例えば、シンクロナスDRAM(SDRAM)又はラムバスDRAM(RDRAM)など)、スタティックメモリ1206(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、及び二次メモリ1218(例えば、データ記憶装置)を含み、これらはバス1230を介して互いに通信する。
【0034】
プロセッサ1202は、1以上の汎用処理装置(例えば、マイクロプロセッサ、中央処理装置など)を表す。より具体的には、プロセッサ1202は、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の命令セットを実行するプロセッサ、又は命令セットの組み合わせを実行するプロセッサであることができる。プロセッサ1202は、1以上の特殊目的処理装置(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなど)であることも可能である。プロセッサ1202は、本明細書で議論された操作を実行するための処理ロジック1226を実行するように構成される。
【0035】
コンピュータシステム1200は更に、ネットワークインタフェースデバイス1208を含むことができる。コンピュータシステム1200は、ビデオディスプレイユニット1210 (例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、又は陰極線管(CRT))、英数字入力装置1212(例えば、キーボード)、カーソル制御装置1214(例えば、マウス)、及び信号生成装置1216(例えば、スピーカ)を含むこともできる。
【0036】
二次メモリ1218は、本明細書に記載の1以上の方法又は機能の何れかを具現化する1以上の命令セット(例えば、ソフトウェア1222)を格納するマシンアクセス可能な記憶媒体(又は、より具体的には、コンピュータ可読記憶媒体)1231を含むことができる。ソフトウェア1222はまた、コンピュータシステム1200、メインメモリ1204及びプロセッサ1202(これらもまたマシン可読記憶媒体を構成している)によるその実行中に、メインメモリ1204内及び/又はプロセッサ1202内に、完全に又は少なくとも部分的に常駐することもできる。ソフトウェア1222は更に、ネットワークインタフェースデバイス1208を介してネットワーク1220上で送信又は受信されることができる。
【0037】
マシンアクセス可能な記憶媒体1231は、例示的な一実施形態では単一の媒体であることが示されているが、用語「マシン可読記憶媒体」は、1以上の命令セットを格納する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むように解釈されるべきである。用語「マシン可読記憶媒体」はまた、マシンによる実行用命令セットを格納又はエンコードすることができ、本発明の1以上の方法の何れかをマシンに実行させる任意の媒体を含むようにも解釈されるべきである。したがって、用語「マシン可読記憶媒体」は、固体メモリ、光・磁気メディア、及び他の持続性記憶媒体を含むが、これらに限定されないように解釈されるべきである。
【0038】
このように、トレンチ側壁の平滑化のためのシリコンエッチング方法が開示された。本発明の実施形態は、TSVエッチングがより堅牢で制御可能となることを可能にする。上記の例示的な方法は、様々な材料によるTSVトレンチの容易で費用効率の高い充填を可能にすることができる。
【国際調査報告】