(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-536142(P2020-536142A)
(43)【公表日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】制御された機械的および化学的特性を有するUV硬化性組成物、方法、およびそれらから得られた物品
(51)【国際特許分類】
C08F 290/06 20060101AFI20201113BHJP
C08G 18/67 20060101ALI20201113BHJP
B29C 64/106 20170101ALI20201113BHJP
B29C 64/264 20170101ALI20201113BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20201113BHJP
B33Y 70/00 20200101ALI20201113BHJP
【FI】
C08F290/06
C08G18/67 010
B29C64/106
B29C64/264
B33Y10/00
B33Y70/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】59
(21)【出願番号】特願2020-518474(P2020-518474)
(86)(22)【出願日】2018年10月1日
(85)【翻訳文提出日】2020年5月29日
(86)【国際出願番号】US2018053765
(87)【国際公開番号】WO2019070587
(87)【国際公開日】20190411
(31)【優先権主張番号】62/567,093
(32)【優先日】2017年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ポール シェア
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド チェン
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン ゴッドレウ
(72)【発明者】
【氏名】エマ カワリー
【テーマコード(参考)】
4F213
4J034
4J127
【Fターム(参考)】
4F213AA21
4F213AB04
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL12
4F213WL23
4F213WL25
4J034BA03
4J034DA01
4J034DB04
4J034DB07
4J034DF02
4J034DG06
4J034DG08
4J034FA02
4J034FB01
4J034FC01
4J034FD01
4J034HA07
4J034HA11
4J034HC03
4J034HC17
4J034HC22
4J034HC46
4J034HC52
4J034HC61
4J034HC71
4J034HC73
4J034KA01
4J034KB02
4J034KC08
4J034KD02
4J034KE02
4J034LA13
4J034LA23
4J034LA33
4J034QB11
4J034QD06
4J034RA11
4J127AA03
4J127BB031
4J127BB111
4J127BB221
4J127BC021
4J127BD421
4J127BD461
4J127BD471
4J127BE241
4J127BE24Y
4J127BF141
4J127BF14Y
4J127BF201
4J127BF20Y
4J127BF621
4J127BF62Y
4J127BG091
4J127BG09Y
4J127BG141
4J127BG14Y
4J127BG171
4J127BG17Y
4J127BG271
4J127BG27Y
4J127BG281
4J127BG28Y
4J127CB152
4J127CB201
4J127CB281
4J127CC022
4J127CC131
4J127FA06
(57)【要約】
組成物は、1種以上のエチレン性不飽和モノマー、および(a)式(I)で示され、その式中、Aは、約250〜約3000g/モルの数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;nは、1〜20の整数であり;かつmは、0〜20の整数である、1種以上のオリゴマー;または(b)1種以上の市販のウレタンアクリレート;または(c)(a)と(b)との組み合わせを含み、その際、組成物は、3D UV硬化性組成物である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種以上のエチレン性不飽和モノマー;ならびに
(a)式(I):
【化1】
[式中、
Aは、約250〜約3000g/モルの数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]によって表される1種以上のオリゴマー;
(b)1種以上の市販のウレタンアクリレートであって、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、アルキルまたはアリールポリオール、アルキルまたはアリールポリイソシアネート、ヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート、ならびにポリオールおよび/またはイソシアネートのブレンドからなる群から誘導される、1種以上の市販のウレタンアクリレート;または
(c)(a)と(b)との組み合わせ
を含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物。
【請求項2】
Aが、
【化2】
[式中、
R
1およびR
2は、独立して、ジオールもしくはトリオールポリエステル、ポリエーテルポリカーボネート、または直鎖状もしくは分枝鎖状C
1〜C
10アルカンから誘導され;
xは、1〜20の整数であり;かつ
yは、0〜20の整数である]である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
R1およびR2が、独立して、C1〜C10アルキレンであり、任意にC1〜C6アルキルで置換されている、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
Aが、
ポリエチレングリコール;
式(II):
【化3】
の化合物;または
式(III):
【化4】
[式中、
qは、1〜20であり;
xは、1〜20であり;
yは、1〜20であり;かつ
zは、1〜40である]の化合物から誘導される、請求項1から3までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】
Dが、
【化5】
[式中、R
3は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]である、請求項1から4までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
XおよびYが、独立して、
【化6】
[式中、R
4は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]である、請求項1から5までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項7】
R
3およびR
4が、独立して、
【化7】
からなる群から選択される、請求項5または6記載の組成物。
【請求項8】
D、XおよびYが、独立して、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合である、請求項1から4までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物が、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびペンタエリスリトールトリメタクリレート、またはそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から8までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項10】
前記オリゴマーが、式(IV)、式V、またはそれらの組み合わせ:
【化8】
[式中、zは、1〜40の整数であり、tは、2であり、uは、2であり、qは、1〜20の整数であり、xは、1〜20の整数であり、かつyは、1〜20の整数である]によって表される化合物からなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、少なくとも約55.0重量%のオリゴマーを含む、請求項1から10までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、約55重量%〜約85重量%のオリゴマーを含む、請求項1から11までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項13】
前記1種以上のエチレン性不飽和モノマーが、ビニルおよび/または(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項1から12までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項14】
前記1種以上のエチレン性不飽和モノマーが、イソボルニルアクリレート、n−ビニルカプロラクタム、フェノキシエチルアクリレート、tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、イソデシルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−フェノキシアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸のラクトン修飾エステル、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、メタクリルアミド、アリルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−(2−エトキシ−エトキシ)エチルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル化メチロールメラミン、2−(N,N−ジエチルアミノ)−エチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ヘキシレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ−、トリ−、テトラ−もしくはペンタ−アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アルコキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、それらの対応するメタクリレート、N−ビニルホルムアミド(NVF);トルエンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネートを有するNVFの付加物;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ブチル−ビニルエーテル、1,4−ブチル−ジビニルエーテル、ジプロピレングリコール−ジビニルエーテルの誘導体;酢酸、ラウリル酸、ドデカン酸またはシクロヘキシルカルボン酸、アジピン酸、グルタル酸等のビニルエステル;トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ブチル−アリル−エーテル、ならびにそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から13までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項15】
前記1種以上のエチレン性不飽和モノマーが、約15重量%〜約40重量%の量で存在する、請求項1から14までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が、1種以上の光開始剤をさらに含む、請求項1から15までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項17】
前記1種以上の光開始剤が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロピルフェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−ドデシルフェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパノン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項16記載の組成物。
【請求項18】
前記1種以上の光開始剤が、約0.01重量%〜約6.0重量%で存在する、請求項16または17記載の組成物。
【請求項19】
前記1種以上の光開始剤が、約0.5重量%〜約1.0重量%で存在する、請求項16から18までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、約25℃〜約130℃の温度で約35mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から19までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が、約25℃〜約130℃の温度で約10mPa・s〜約35mPa・sの粘度を有する、請求項20記載の組成物。
【請求項22】
前記組成物が、約25℃〜約130℃の温度で約100mPa・s以上の粘度を有する、請求項1から19までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項23】
前記組成物が、約25℃〜約130℃の温度で約100mPa・s〜約10,000mPa・sの粘度を有する、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物が、溶媒をさらに含み、その際、前記溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から23までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物が、有機カチオン修飾フィロケイ酸塩、TiO2、ZnO、Ag、SiO2、Fe3O4、CaCO3、Al2O3、Mg(OH)2、Al(OH)3、CeO2、MnO2、セルロース、グラフェン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、クロイサイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択されるナノ粒子をさらに含む、請求項1から24までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項26】
前記有機カチオン修飾フィロケイ酸塩が、アルキルアンモニウムカチオン交換モンモリロナイトである、請求項25記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物が、チオール、シリルアクリレート、チオ官能性シラン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される性能調整剤をさらに含む、請求項1から26までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項28】
前記チオールが、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカンチオール、シクロヘキサンチオール、エイコサンチオール、ドコサンチオール、テトラコサンチオール、ヘキサコサンチオール、オクタコサンチオール、t−ドデシルメルカプタン、メチルチオグリコレート、メチル−3−メルカプトプロピオネート、エチルチオグリコレート、ブチルチオグリコレート、ブチル−3−メルカプトプロピオネート、イソオクチルチオグリコレート、イソオクチル−3−メルカプトプロピオネート、イソデシルチオグリコレート、イソデシル−3−メルカプトプロピオネート、ドデシルチオグリコレート、ドデシル−3−メルカプトプロピオネート、オクタデシルチオグリコレート、オクタデシル−3−メルカプトプロピオネート、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項27記載の組成物。
【請求項29】
前記チオ官能性シランが、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項27記載の組成物。
【請求項30】
前記組成物が、式(VI):
【化9】
[式中、
R
20およびR
21は、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導される(メタ)アクリレート部分を含み;かつ
Jは、1種以上のポリイソシアネートから誘導される二価のウレタン化合物である]の化合物をさらに含む、請求項1から29までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項31】
前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物が、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項30記載の組成物。
【請求項32】
前記二価のウレタンが、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、1種以上のポリイソシアネートから誘導される、請求項30または31記載の組成物。
【請求項33】
請求項1から29までのいずれか1項記載の組成物を含むパッケージ。
【請求項34】
請求項1から32までのいずれか1項記載の組成物の製造方法であって、前記方法は、前記1種以上のポリイソシアネート、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物、および前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物を反応させることを含む、オリゴマーを製造することを含み、
その際、
前記方法が、熱的にまたは触媒の存在下で実施される、方法。
【請求項35】
1種以上のポリイソシアネートと少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物とを反応させてウレタン−イソシアネート中間体を得ること、その際、前記ウレタン−イソシアネート中間体は、ウレタン結合したエチレン性不飽和基および未反応のイソシアネート基を有する;および
前記ウレタン−イソシアネート中間体と1種以上のポリヒドロキシル基化合物とを反応させること
を含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記1種以上のポリイソシアネートと前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物とを反応させて、ポリヒドロキシル−イソシアネート中間体を得ること、その際、前記ポリヒドロキシル−イソシアネート中間体は、ウレタン結合したポリヒドロキシル基化合物および未反応のイソシアネート基を有し、その際、前記結合したポリヒドロキシル基のヒドロキシル基が反応し、前記イソシアネート基は未反応である;および
前記ポリヒドロキシル−イソシアネート中間体と、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物とを反応させること
を含む、請求項34記載の方法。
【請求項37】
前記1種以上のポリイソシアネート、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物、および前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物の反応を、一段階で実施する、請求項34記載の方法。
【請求項38】
前記触媒が、有機亜鉛化合物、テトラアルキルアンモニウム化合物、および有機スズ化合物からなる群から選択される、請求項34から37までのいずれか1項記載の方法。
【請求項39】
約25℃〜約100℃の温度で行われる、請求項34から38までのいずれか1項記載の方法。
【請求項40】
三次元物品を作製するために、請求項21から39までのいずれか1項記載の1種以上の組成物の連続層を適用すること;および前記連続層をUV照射で照射することを含む、三次元物品の製造方法。
【請求項41】
前記適用することが、前記組成物の第1層を基板に堆積すること、前記組成物の第2層を前記第1層に適用すること、およびその後に連続層を適用することを含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記適用することが、前記組成物の層をインクジェット印刷することを含む、請求項40または41記載の方法。
【請求項43】
前記UV照射が、短波長および長波長UV照射を含む、請求項40から42までのいずれか1項記載の方法。
【請求項44】
前記短波長UV照射が、UV−CまたはUV−B照射である、請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記短波長照射が、UV−C照射である、請求項44記載の方法。
【請求項46】
前記長波長照射が、UV−A照射である、請求項44記載の方法。
【請求項47】
請求項1から32までのいずれか1項記載の組成物のUV硬化連続層を含む、三次元物品。
【請求項48】
前記物品が、約500psi〜約10,000psiの引張強度を有する、請求項47記載の三次元物品。
【請求項49】
前記物品が、約500MPa〜約10,000MPaの弾性率を有する、請求項47または48記載の三次元物品。
【請求項50】
前記物品が、約5%〜約300%の伸びを有する、請求項47から49までのいずれか1項記載の三次元物品。
【請求項51】
前記物品が、研磨パッドを含む、請求項47から50までのいずれか1項記載の三次元物品。
【請求項52】
前記研磨パッドが、化学機械研磨パッドである、請求項51記載の三次元物品。
【請求項53】
1つ以上のエチレン性不飽和基を有するオリゴマー化合物であって、前記オリゴマーが、式(I):
【化10】
[式中、
Aは、1000g/モル未満の数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]によって表される化合物である、オリゴマー化合物。
【請求項54】
Aが、
【化11】
[式中、
R
1およびR
2は、独立して、ジ−もしくはトリオールポリエステル、ポリエーテルポリカーボネート、または直鎖状もしくは分枝鎖状C
1〜C
10アルカンから誘導され;
xは、1〜20の整数であり;かつ
yは、0〜20の整数である]である、請求項53記載のオリゴマー。
【請求項55】
R1およびR2が、独立して、C1〜C6アルキルで任意に置換されたC1〜C10アルキレンである、請求項53または54記載のオリゴマー。
【請求項56】
Aが、式(II):
【化12】
の化合物;または
式(III):
【化13】
の化合物から誘導され、
ここで、
qは、1〜20であり;
xは、1〜20であり;
yは、1〜20であり;
zは、1〜40であり;かつ
式(II)の化合物が、400g/モル未満の分子量を有する、請求項53から55までのいずれか1項記載のオリゴマー。
【請求項57】
Dが、
【化14】
[式中、R
3は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]である、請求項53から56までのいずれか1項記載のオリゴマー。
【請求項58】
XおよびYが、独立して、
【化15】
[式中、R
4は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10−アルキレンである]である、請求項53から57までのいずれか1項記載のオリゴマー。
【請求項59】
R
3およびR
4が、独立して、
【化16】
からなる群から選択される、請求項57または58記載のオリゴマー。
【請求項60】
D、X、およびYが、独立して、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合である、請求項53から59までのいずれか1項記載のオリゴマー。
【請求項61】
前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物が、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびペンタエリスリトールトリメタクリレート、またはそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項53から60までのいずれか1項記載のオリゴマー。
【請求項62】
式(IV):
【化17】
[式中、zは、1〜40の整数である]によって表される化合物、および
式(V):
【化18】
[式中、tおよびuは、2に等しく、
ここで、qは、1〜20の整数であり、xは、1〜20の整数であり、かつyは、1〜20の整数である]によって表される化合物からなる群から選択される、請求項53記載のオリゴマー。
【請求項63】
3D UV硬化性組成物である、請求項53から62までのいずれか1項記載のオリゴマーを含む組成物。
【請求項64】
請求項63記載の組成物を含むパッケージ。
【請求項65】
請求項53から62までのいずれか1項記載のオリゴマーの製造方法であって、前記方法は、1種以上のポリイソシアネートを、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物および1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させることを含み、
その際、
前記方法は、熱的にまたは触媒の存在下で実施される、方法。
【請求項66】
前記1種以上のポリイソシアネートと、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物とを反応させて、ウレタン結合したエチレン性不飽和基および未反応のイソシアネート基を有するエチレン−イソシアネート中間体を得ること;および
前記ウレタン−イソシアネート中間体を、前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させること
を含む、請求項65記載の方法。
【請求項67】
前記1種以上のポリイソシアネートと前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物とを反応させて、ウレタン結合したポリヒドロキシル基化合物および未反応のイソシアネート基を有するポリヒドロキシル−イソシアネート中間体を得ることを含み、その際、前記結合したポリヒドロキシル基のヒドロキシル基が反応し、かつ前記イソシアネート基が未反応である、請求項65記載の方法。
【請求項68】
前記1種以上のポリイソシアネート、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物、および1種以上のポリヒドロキシル基化合物の反応を一段階で実施する、請求項65記載の方法。
【請求項69】
前記1種以上のポリイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項65から68までのいずれか1項記載の方法。
【請求項70】
前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物が、ジ−もしくはトリオールポリエステル、ジ−もしくはトリオールポリエーテル、ジ−もしくはトリオールポリカーボネート、またはそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項65から69までのいずれか1項記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物が、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびペンタエリスリトールトリメタクリレート、またはそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項65から70までのいずれか1項記載の方法。
【請求項72】
前記触媒が、有機亜鉛化合物、テトラアルキルアンモニウム化合物、および有機スズ化合物からなる群から選択される、請求項65から71までのいずれか1項記載の方法。
【請求項73】
約25℃〜約100℃の温度で行われる、請求項63から72までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月2日に出願された米国特許出願第62/567,093号明細書の優先権の利益を主張し、その内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の属する技術分野
本技術は、概して、三次元(3D)印刷技術に関し、より具体的には、3Dインクジェット用組成物、ステレオリソグラフィー(SLA)、およびデジタル光処理(DLP)、ならびにそれらの使用および製造方法に関する。
【0003】
発明の背景
オリゴマー材料は、最終的な3D印刷物に所望の機械的特性を達成するために、3D印刷組成物において使用され得る。しかしながら、ウレタンアクリレートなどの材料は、通常、3D UVインクジェット、SLA、またはDLP技術にとって望ましくない高い粘度を有する。現在の技術水準は、高レベル(>60%)の単官能性アクリレートを有する組成物を使用して適切な粘度を達成することにより、UVインクジェット印刷の粘度制限を補っている。しかしながら、単官能性アクリレートは、架橋することができず、かつ高官能性樹脂と比較して反応性が低いため、かなりのレベルの未反応モノマーが含まれる完成品となり、このことが機械的および化学的不安定性につながり得る。
【0004】
高モノマー組成物の別の欠点は、モノマーの希釈レベルが高いと、オリゴマーの組成物への寄与が低下し、これにより、完成品の所望の機械的特性を達成することが困難になることである。また、高モノマー組成物では著しいレベリング効果も生じ、材料特性は、非常に狭い範囲の引張値および伸び値で低下する。
【0005】
加えて、高モノマー含有量のUVインクジェット、SLA、またはDLP組成物の硬化に使用される光開始剤は、必ずしも完成品の最適な機械的特性を提供するものではない。不完全な硬化、限られた性能範囲、および多層性能の劣化に関する高モノマー組成物の欠点に対処する材料が必要とされている。
【0006】
概要
本技術の別の態様は、1つ以上のエチレン性不飽和基を有するオリゴマー化合物に関し、ここで、オリゴマーは、式I:
【化1】
[式中、
Aは、分子量が約1000g/モル未満の1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]による化合物である。
【0007】
別の態様では、本技術は、1種以上のエチレン性不飽和モノマーおよび1種以上のオリゴマーを含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物に関する。
【0008】
本技術の一態様は、1種以上のエチレン性不飽和モノマー;ならびに
(a)式(I):
【化2】
[式中、Aは、約250〜約3000g/モルの数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;nは、1〜20の整数であり;かつmは、0〜20の整数である]によって表される1種以上のオリゴマー;
(b)市販のウレタンアクリレートであって、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、アルキルまたはアリールポリオール、アルキルまたはアリールポリイソシアネート、ヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート、ならびにポリオールおよび/またはイソシアネートのブレンドからなる群から誘導される、市販のウレタンアクリレート;または
(c)(a)と(b)との組み合わせ
を含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物を提供する。
【0009】
任意の実施形態では、組成物は、インクジェット、SLA、および/またはDLP堆積のために有用であり得る。任意の実施形態では、本明細書に記載された組成物は、少なくとも約55.0重量%のオリゴマー含有量を有し得る。任意の実施形態では、組成物は、1種以上の光開始剤を含み得る。本技術はまた、本明細書に記載された組成物のいずれかを含むパッケージも提供する。
【0010】
別の態様では、本技術は、本明細書の任意の実施形態に記載された組成物を用いて3D物品を製造するための方法であって、任意の実施形態では、本明細書に記載された1種以上の組成物の連続層を適用して3D物品を作製すること;および連続層をUV照射で照射することを含む、方法に関する。任意の実施形態では、組成物は、堆積されたインクジェット、SLA、および/またはDLPであり得る。
【0011】
さらに別の関連する態様では、本技術は、本明細書に記載された組成物のいずれかのUV硬化連続層を含む3D物品を提供する。任意の実施形態では、組成物は、インクジェット、SLA、またはDLPによって堆積され得る。
【0012】
詳細な説明
様々な実施形態が、以下に記載されている。特定の実施形態が、網羅的な説明として、または本明細書で論じられているより広範な態様への限定として意図されていないことに留意されたい。特定の実施形態に関連して説明される一態様は、必ずしもその実施形態に限定されず、他の任意の実施形態で実施され得る。
【0013】
本明細書で使用される「約」は、当業者によって理解され、それが使用される文脈に応じてある程度まで変化することになる。当業者に明確になっていない用語が使用されている場合、それが使用される文脈を前提として、「約」は、特定の用語の最大±10%を意味することになる。
【0014】
要素を記載する文脈において(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)「a」および「an」および「the」という用語ならびに類似の指示対象の使用は、本明細書で別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の双方をカバーするものと解釈されるべきである。本明細書での値の範囲の列挙は、本明細書で別段の指示がない限り、範囲内に含まれる各個別の値を個別に参照する簡略法として機能することのみを意図し、各個別の値は、本明細書で個別に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されたすべての方法は、本明細書で別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行され得る。本明細書で提供されたあらゆる例または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に実施形態をよりよく明らかにすることを意図しており、特に明記しない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書内のいかなる言葉も、特許請求されていない要素を必須として示すものと解釈されるべきではない。
【0015】
一般的に、「置換された」という用語は、具体的に異なって定義されない限り、以下で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはエーテル基(例えば、アルキル基)を指し、そこに含まれる水素原子への1つ以上の結合は、非水素または非炭素原子への結合によって置き換えられる。置換基には、炭素原子または水素原子への1つ以上の結合が、ヘテロ原子への二重結合または三重結合を含む1つ以上の結合で置き換えられている基も含まれる。したがって、特に断りのない限り、置換基は1つ以上の置換基で置換されることになる。任意の実施形態では、置換基は、1個、2個、3個、4個、5個、または6個の置換基で置換される。置換基の例には、ハロゲン(すなわち、F、Cl、Br、およびI);ヒドロキシル;アルコキシ、アルケンオキシ、アルキンオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、およびヘテロシクリルアルコキシ基;カルボニル(オキソ);カルボキシル;エステル;ウレタン;オキシム;ヒドロキシルアミン;アルコキシアミン;アラルコキシアミン;チオール;硫化物;スルホキシド;スルホン;スルホニル;スルホンアミド;アミン;N−オキシド;ヒドラジン;ヒドラジド;ヒドラゾン;アジド;アミド;尿素;アミジン;グアニジン;エナミン;イミド;イソシアネート;イソチオシアネート;シアン酸塩;チオシアン酸塩;イミン;ニトロ基;ニトリル(すなわち、CN)等が含まれる。いくつかの基については、置換されたものは、シクロアルキル基などの別の定義された基へのアルキル基の結合を提供し得る。
【0016】
本明細書で使用される、「アルキル」または「アルカン」基には、1〜約20個の炭素原子、典型的には1〜12個の炭素、または任意の実施形態では、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状および分枝鎖状のアルキル基が含まれる。本明細書で使用される、「アルキル基」には、以下で定義されるシクロアルキル基が含まれる。アルキル基は、置換または非置換であり得る。直鎖状アルキル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、およびn−オクチル基が含まれる。分枝鎖状アルキル基の例には、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ネオペンチル、およびイソペンチル基が含まれるが、これらに限定されない。代表的な置換アルキル基は、例えば、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、および/またはハロ基、例えば、F基、Cl基、Br基、およびI基で1回以上置換され得る。本明細書中で使用されるハロアルキルという用語は、1個以上のハロ基を有するアルキル基である。任意の実施形態では、ハロアルキルは、パーハロアルキル基を指す。一般に、アルキル基には、上記で挙げたものに加えて、2−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、2−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニル、デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、イソ−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−エイコシル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
本技術の化合物内に2つ以上の結合点を有する(すなわち、二価、三価、または多価の)本明細書に記載された基は、接尾辞「エン(ene)」を使用して呼称される。例えば、二価のアルキル基は、アルキレン基であり、二価のアリール基は、アリーレン基であり、二価のヘテロアリール基は、二価のヘテロアリーレン基などである。本技術の化合物に対して1つの結合点を有する置換基は、「エン」の指定を使用して呼称されない。
【0018】
本明細書で使用される、「アルキレン」は、典型的には2〜20個の炭素原子、または2〜12個の炭素原子、または任意の実施形態では、2〜8個の炭素原子を有する、直鎖状の二価アルキル基を指す。アルキレン基は、置換または非置換であり得る。直鎖状アルキレン基の例には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、およびn−オクチレン基が含まれる。代表的なアルキル基は、例えば、アミノ基、チオ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、および/またはハロ基、例えばF、Cl、Br、およびIで1回以上置換され得る。
【0019】
本明細書で使用される、「アルケニル」または「アルケン」または「オレフィン」には、少なくとも1つの二重結合が2つの炭素原子間に存在することを除いて、上記で定義された直鎖状および分枝鎖状アルキル基が含まれる。アルケニル基は、2〜12個の炭素原子、典型的には2〜10個の炭素、または任意の実施形態では2〜8個、2〜6個、または2〜4個の炭素原子を有する。任意の実施形態では、アルケニル基は、1つ、2つ、または3つの炭素−炭素二重結合を有する。例には、中でも、ビニル、アリル、−C=CH(CH
3)、−CH=C(CH
3)
2、−C(CH
3)=CH
2、−C(CH
3)=CH(CH
3)、−C(CH
2CH
3)=CH
2などが含まれるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアルケニル基は、一置換され得るか、1回より多く置換され得る、例えば、上記で挙げたものなどの置換基で一置換、二置換、または三置換され得るが、これらに限定されない。「アルケニル」、「アルケン」、および「オレフィン」という用語は、互換的に使用され得る。
【0020】
シクロアルキル基は、環状アルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、およびシクロオクチル基であるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、シクロアルキル基は、3〜8個の環員を有するが、他の実施形態では、環炭素原子の数は、3〜5、6、または7の範囲である。シクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。シクロアルキル基には、さらに、ノルボルニル基、アダマンチル基、ボルニル基、カンフェニル基、イソカンフェニル基、およびカレニル基などの多環式シクロアルキル基、ならびにデカリニルなどの縮合環が含まれるが、これらに限定されない。シクロアルキル基には、上記で定義したような直鎖状または分枝鎖状アルキル基で置換された環も含まれる。代表的な置換シクロアルキル基は、一置換の基または1回よりも多く置換された基、例えば、2,2-;2,3−;2,4−;2,5−;もしくは2,6−二置換シクロヘキシル基、または一置換、二置換もしくは三置換ノルボルニル基またはシクロヘプチル基であり得、これらは例えば、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、チオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、および/またはハロ基で置換され得る。
【0021】
本明細書で使用される「アリール」基または「芳香族」基は、ヘテロ原子を含まない環状芳香族炭化水素である。アリール基には、単環式、二環式および多環式環系が含まれる。したがって、アリール基には、フェニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ナフタセニル基、クリセニル基、ビフェニル基、アントラセニル基、インデニル基、インダニル基、ペンタレニル基、およびナフチル基が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、アリール基は、基の環部分に6〜14個の炭素を含み、他の実施形態では、6〜12個またはさらには6〜10個の炭素原子を含む。「アリール基」という語句には、縮合芳香族−脂肪族環系(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチル等)などの縮合環を含む基が含まれる。アリール基は、置換または非置換であり得る。
【0022】
本明細書で使用される(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリレートという用語は、アクリル酸またはメタクリル酸、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、およびその塩、アミド、およびアクリル酸またはメタクリル酸の他の適切な誘導体、ならびにそれらの混合物を指す。適切な(メタ)アクリルモノマーの例示的な例には、以下のメタクリル酸エステル:メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート(BMA)、イソプロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、2−スルホエチルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート(GMA)、ベンジルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−n−ブトキシエチルメタクリレート、2−クロロエチルメタクリレート、sec−ブチル−メタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルブチルメタクリレート、シンナミルメタクリレート、クロチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、メタリルメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリレート、2−メトキシブチルメタクリレート、2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートおよびテトラヒドロピラニルメタクリレートが含まれるが、これらに限定されない。適切なアクリル酸エステルの例には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート(BA)、n−デシルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、t−ブチルアミノエチルアクリレート、2−スルホエチルアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、アリルアクリレート、2−n−ブトキシエチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、sec−ブチル−アクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチルブチルアクリレート、シンナミルアクリレート、クロチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロペンチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、フルフリルアクリレート、ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、メタリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メトキシブチルアクリレート、2−ニトロ−2−メチルプロピルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレート、フェニルアクリレート、プロパルギルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートおよびテトラヒドロピラニルアクリラートが含まれるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される「アクリル酸含有基」または「メタクリレート含有基」という用語は、重合性アクリレート基またはメタクリレート基を有する化合物を指す。
【0024】
本明細書で使用される「ステレオリソグラフィー」または「SLA」という用語は、モデル、プロトタイプ、パターンの作成、および光重合を使用する層毎の様式での部品の製造、光によって分子鎖が結合してポリマーが形成されるプロセスに使用される3D印刷技術の形態を指す。次に、これらのポリマーは、三次元固体の主要部を構成する。
【0025】
本明細書で使用される「デジタル光処理」または「DLP」という用語は、3Dモデリングソフトウェアで作成した設計を取得し、3D物体を印刷するDLP技術を使用する、3D印刷およびステレオリソグラフィーとしても知られている、付加製造プロセスを指す。DLPは、デジタルマイクロミラーデバイスを使用する光学マイクロエレクトロメカニカルテクノロジーに基づく表示デバイスである。DLPを、プリンターで光源として使用し、樹脂を、固体の3D物体に硬化することができる。
【0026】
本明細書で提供されるのは、高オリゴマーUV硬化性組成物における使用のためのオリゴマー化合物、高オリゴマーUV硬化性組成物、高オリゴマーUV硬化性組成物の使用方法、および製品組成物である。3D印刷組成物の最も揮発性の高い成分を表すモノマーが大幅に減少するので、高オリゴマー組成物は、インクジェットプリントヘッドまたは他の3D印刷技術(例えば、SLAおよび/またはDLP)を使用して印刷することができ、印刷プロセス中の配合安定性が向上する。このような組成物の機械的および化学的耐性特性は、化学的機械研磨(CMP)などの半導体製造用途において特に望ましく、ここで、機械的および化学的安定性ならびに研磨パッドの完全性が特に重要である。さらに、得られた機械的特性は、従来のUVまたはLED印刷インクおよびコーティング、木材コーティング、光ファイバーコーティング、ラミネート接着剤、および基板の接着、および機械的/化学的靭性が重要な他の領域などの他の用途にも利用され得る。
【0027】
本明細書に記載された技術の発明者らは、3D印刷物の機械的および化学的特性が、モノマーの選択、温度制御、溶媒の添加、光開始剤の最適化、および/またはオリゴマー構造を組み合わせることにより制御可能であることを見出した。例えば、本発明者らは、特定のオリゴマーを、場合により、特定の開始剤と組み合わせて製造することにより、本技術の組成物が、望ましい弾性率、引張、伸び、耐薬品性、および温度を示し、これらがUVインクジェット、SLA、またはDLP印刷によって製造された三次元印刷物を含む様々な用途において有利であることを見出した。さらに、本発明の組成物は、3D印刷用途で使用される場合、現在の技術水準を表す高モノマー含有量の組成物よりも強化された機械的および化学的特性を示す。本発明者らは、組成物の硬化および架橋特性を、チオールおよびシロキサンなどの非アクリレート官能性材料を使用して改変することができ、また、これらの官能基が同じ分子上に存在し得ることも見出した。チオールは、特に3D印刷プロセスで生成されるものなどの薄いフィルムで問題となり得る酸素阻害を制御するための薬剤として有利である。また、驚くべきことに、特定の比率でのモノマーの特定の組み合わせにより、組成物の引張特性および伸び特性が向上することも見出された。
【0028】
驚くべきことに、組成物中のオリゴマー含有量を制御することにより、硬化3D製品の性能特性が向上することが見出された。例えば、約55重量%以上の高いオリゴマーレベルを有する組成物は、高いモノマー含有量を有する樹脂よりも改善された弾性率および伸びを示す。
【0029】
また、光重合開始剤の量を制御することにより、多層印刷中の組成物の弾性率の損失が改善されることが見出された。具体的には、印刷中の各連続層が、下にある層の弾性率に悪影響を及ぼすことがあり、多層システムの弾性率が単一層の特性よりも低くなることが見出された。様々な態様では、UV硬化性組成物で使用するためのオリゴマー化合物、UV硬化性組成物、UV硬化性組成物の使用方法、および製品組成物が、本明細書に記載されている。
【0030】
一態様では、1つ以上のエチレン性不飽和基を有するオリゴマー化合物であって、オリゴマーが、式I:
【化3】
[式中、
Aは、分子量が約1000g/モル未満の1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]による化合物である、オリゴマー化合物が提供される。
【0031】
別の態様では、本技術は、1種以上のエチレン性不飽和モノマーおよび1種以上のオリゴマーを含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物に関する。
【0032】
本技術の一態様では、1種以上のエチレン性不飽和モノマー;ならびに
(a)式(I):
【化4】
[式中、Aは、約250〜約3000g/モルの数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;nは、1〜20の整数であり;かつmは、0〜20の整数である]によって表される1種以上のオリゴマー;
(b)市販のウレタンアクリレートであって、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、アルキルまたはアリールポリオール、アルキルまたはアリールポリイソシアネート、ヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート、ならびにポリオールおよび/またはイソシアネートのブレンドからなる群から誘導される、市販のウレタンアクリレート;または
(c)(a)と(b)との組み合わせ
を含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物が提供される。
【0033】
本技術では、オリゴマー構造は、3D UV硬化性組成物に所望の機械的および化学的特性を付与する。特に、ポリオールの構造および分子量(すなわち、ソフトセグメント、例えば「二官能性または三官能性のアルコールベースの繰り返し単位」)は、異なる性能属性のために変化し得る。驚くべきことに、広範囲のポリエステル、ポリカーボネート、およびポリエーテルポリオールにわたって、約475g/モル以上の分子量を有するポリオールを組み込むと、破断点伸びパーセントに影響を与えることが見出された。例えば、
図4Bは、450g/モルの分子量を有するポリオールと500g/モルの分子量を有するポリオールとの間の近似の段階関数(near step function)を示す。
【0034】
任意の実施形態では、セグメントAは、任意の実施形態では、約1000g/モル未満の分子量を有し得る。例えば、Aセグメントの適切な分子量には、約200g/モル〜約1000g/モル、約250g/モル〜約900g/モル、約250g/モル〜約750g/モル、約250g/モル〜約500g/モル、約300g/モル〜約600g/モル、または約500g/モル〜約900g/モルが含まれる。一実施形態では、セグメントAは、約250g/モル〜約1000g/モルの分子量を有する。別の実施形態では、セグメントAは、約250g/モル〜約500g/モルの分子量を有する。任意の実施形態では、セグメントAは、約400g/モル未満の分子量を有し得る。
【0035】
任意の実施形態では、セグメントAは、約475g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、または約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有し得る。例えば、Aセグメントの適切な分子量には、約475g/モル〜約2500g/モル、約475g/モル〜約2000g/モル、約475g/モル〜約1500g/モル、約1250g/モル〜約2900g/モル、約1250g/モル〜約2750g/モル、約1250g/モル〜約2500g/モル、約1300g/モル〜約2300g/モル、または約1500g/モル〜約2300g/モルが含まれる。一実施形態では、セグメントAは、約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有する。別の実施形態では、セグメントAは、約1250g/モル〜約2500g/モルの分子量を有する。
【0036】
任意の実施形態では、セグメントAは、
【化5】
[式中、R
1およびR
2は、独立して、ジオールもしくはトリオールポリカーボネート、ジオールもしくはトリオール直鎖状C
1〜C
10アルカン、ジオールもしくはトリオール分枝鎖状C
1〜C
10アルカン、またはC
1〜C
6アルキルで任意に置換されたC
1〜C
10アルキレンであり得る]であり得る。
【0037】
式Iの任意の実施形態では、xは、1〜20の整数であり得る。別の実施形態では、xは、1〜10の整数であり得る。さらに別の実施形態では、xは、1、2、3、4または5であり得る。式Iの任意の実施形態では、yは、0〜20の整数であり得る。別の実施形態では、yは、0〜10の整数であり得る。さらに別の実施形態では、yは、0または1であり得る。
【0038】
上記の実施形態のいずれかによれば、Aセグメントは、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、および/または式(III)の化合物:
【化6-1】
【化6-2】
[式中、qは、1〜20であり;xは、1〜20であり;yは、1〜20であり;zは、1〜40である]から誘導され得る。
【0039】
任意の実施形態では、Aセグメントは、式(II)の化合物から誘導される。式(II)の任意の実施形態では、zは、1〜10の整数であり得る。式(II)の別の実施形態では、zは、1、2、3、4、または5であり得る。式(II)の任意の実施形態では、式(II)の化合物は、約400g/モル未満の分子量を有する。例えば、式(II)の適切な分子量には、約100g/モル〜約400g/モル、約150g/モル〜約350g/モル、約200g/モル〜約350g/モル、または約250g/モル〜約300g/モルが含まれる。
【0040】
任意の実施形態では、Aセグメントは、式(III)の化合物から誘導される。式(III)では、qは、1〜20、または1〜10の整数であり得る。式(III)の別の実施形態では、qは、1、2、3、4、または5である。式(III)では、xは、1〜20の整数であり得る。式(III)の別の実施形態では、xは、1、2、3、4、または5である。式(III)では、yは、1〜20の整数であり得る。式(III)の別の実施形態では、yは、1、2、3、4、または5である。
【0041】
Aセグメントは、任意の実施形態では、約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有し得る、式(II)または式(III)の化合物から誘導される。例えば、Aセグメントの適切な分子量には、約1000g/モル〜約3000g/モル、約1250g/モル〜約2900g/モル、約1250g/モル〜約2750g/モル、約1250g/モル〜約2500g/モル、約1300g/モル〜約2300g/モル、または約1500g/モル〜約2300g/モルが含まれる。一実施形態では、セグメントAは、約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有する。別の実施形態では、セグメントAは、約1250g/モル〜約2500g/モルの分子量を有する。
【0042】
任意の実施形態では、Aセグメントは、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物から誘導される。任意の実施形態では、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物は、約250g/モル〜約3000g/モルの分子量を有し得る。任意の実施形態では、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物は、約475g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、または約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有し得る。例えば、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物の適切な分子量には、約475g/モル〜約2500g/モル、約475g/モル〜約2000g/モル、約475g/モル〜約1500g/モル、約1250g/モル〜約2900g/モル、約1250g/モル〜約2750g/モル、約1250g/モル〜約2500g/モル、約1300g/モル〜約2300g/モル、または約1500g/モル〜約2300g/モルが含まれる。一実施形態では、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物は、約1000g/モル〜約3000g/モルの分子量を有する。別の実施形態では、ポリエチレングリコール、式(II)の化合物、または式(III)の化合物は、約1250g/モル〜約2500g/モルの分子量を有する。任意の実施形態では、Aセグメントは、ポリエチレングリコールから誘導される。
【0043】
上記の実施形態のいずれかによれば、Dセグメントは、Dが
【化7】
[式中、R
3は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]であるものであり得る。任意の実施形態では、R
3は、置換または非置換アリーレンであり得る。任意の実施形態では、R
3は、置換または非置換シクロアルキレンであり得る。任意の実施形態では、R
3は、置換または非置換C
1〜C
10アルキレンであり得る。
【0044】
任意の実施形態によれば、XおよびYセグメントは、独立して、
【化8】
[式中、R
4は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]であり得る。任意の実施形態では、R
4は、置換または非置換アリーレンであり得る。任意の実施形態では、R
4は、置換または非置換シクロアルキレンであり得る。任意の実施形態では、R
4は、置換または非置換C
1〜C
10アルキレンであり得る。一実施形態では、R
3およびR
4は、独立して、
【化9】
であり得る。
【0045】
任意の実施形態によれば、D、X、およびYセグメントは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり得る。例えば、適切なポリイソシアネートには、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、1種以上のポリイソシアネートには、IPDI、MDI、HMDI、およびそれらの2種以上の混合物が含まれる。
【0046】
式Iでは、mは、0〜20、0〜10の整数であり得るか、mは、0または1である。
【0047】
任意の実施形態によれば、QおよびZセグメントは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され得る。例えば、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する適切な化合物には、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、およびペンタエリスリトールトリメタクリレート、またはそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、QおよびZセグメントは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、およびそれらの2種以上の混合物から誘導され得る。
【0048】
式Iのオリゴマーの例示的な実施例は、式(IV)または式(V)
【化10】
[式中、tおよびuは、2である]によって表され、ここで、任意の変数は、上記で定義された通りである。
【0049】
任意の実施形態では、オリゴマーは、式IVの化合物、式Vの化合物、またはそれらの2種以上の組み合わせであり得る。任意の実施形態では、オリゴマーは、市販のウレタンアクリレートであり得る。例えば、適切な市販のウレタンアクリレートには、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、アルキルまたはアリールポリオール、アリールまたはアルキルポリイソシアネートに基づくウレタンアクリレート、ヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート、かかるポリオールおよび/またはイソシアネートのブレンド、ならびにそれらの2種以上の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
組成物には、高いオリゴマー含有量、例えば、約55重量%以上の1種以上のオリゴマーが含まれ得る。オリゴマーの適切な量には、約55重量%超、約60重量%超、約65重量%超、約70重量%超、約75重量%超、約80重量%超、約85重量%超、約90重量%超、またはこれらの値のいずれか2つの間の範囲が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、組成物は、約55重量%〜約85重量%、約60重量%〜約85重量%、または約75重量%〜約90重量%のオリゴマー含有量を有する。
【0051】
任意の実施形態では、1種以上のエチレン性不飽和モノマーは、約45重量%以下の量で存在する。ビニルおよび/または(メタ)アクリレートモノマーの適切な量には、約10重量%〜約45重量%、約15重量%〜約40重量%、または約10重量%〜約30重量%が含まれるが、これらに限定されない。
【0052】
任意の実施形態では、1種以上のエチレン性不飽和モノマーには、ビニルおよび/または(メタ)アクリレートモノマーが含まれ得る。適切なエチレン性不飽和モノマーには、(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリルアミドモノマー、ビニルモノマー、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。例えば、適切な(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミドモノマーには、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸のラクトン修飾エステル、メタクリル酸のラクトン修飾エステル、メタクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化メチロールメラミン、2−(N,N−ジエチルアミノ)−エチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2〜14モルのエチレンまたはプロピレンオキシドを含むアルコキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチル−アリル−エーテルイソボルニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、および4−アクリロイルモルホリンが含まれるが、これらに限定されない。
【0053】
好適なビニルモノマーには、N−ビニルホルムアミド(NVF);トルエンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネート(IPDI)などのジイソシアネートを有するNVFの付加物;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ブチル−ビニルエーテル、1,4−ブチル−ジビニルエーテル、ジプロピレングリコール−ジビニルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートの誘導体;ならびに酢酸、ラウリル酸、ドデカン酸、シクロヘキシルカルボン酸、アジピン酸、グルタル酸等のビニルエステルが含まれるが、これらに限定されない。
【0054】
組成物には、1種以上の光開始剤が含まれ得る。適切な光開始剤には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸塩、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロピルフェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−ドデシルフェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパノン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノン、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、1種以上の光開始剤は、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、およびそれらの2種以上の組み合わせであり得る。
【0055】
任意の実施形態では、1種以上の光開始剤は、組成物の総重量の約0.01重量%〜約6.0重量%の量で存在し得る。光開始剤の適切な量には、約0.01重量%〜約6.0重量%、約0.1重量%〜約4.0重量%、約0.20重量%〜約2.0重量%、または約0.5重量%〜約1.0重量%が含まれるが、これらに限定されない。一実施形態では、光開始剤は、0.25重量%〜約2.0重量%の量で存在する。別の実施形態では、光開始剤は、0.5重量%〜約1.0重量%の量で存在する。
【0056】
組成物の粘度も、制御され得る。3Dインクジェット、SLA、および/またはDLP印刷などの様々な印刷用途および他の用途で一般的に使用されている温度で組成物の粘度を制御することは有用であり得る。噴射などの用途の場合、組成物は、通常、約35mPa・s以下の粘度を有する。適切な粘度には、約35mPa・s、約30mPa・s、約25mPa・s、約20mPa・s、約18mPa・s、約15mPa・s、約12mPa・s、約10mPa・s、またはこれらの値のいずれか2つの間の値、またはこれらの値のいずれか1つよりも小さい値が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、組成物は、約10mPa・s〜約35mPa・s、約10mPa・s〜約20mPa・s、または約10mPa・s〜約15mPa・sの粘度を有する。任意の実施形態では、組成物は、約25℃〜約130℃の範囲の温度で35mPa・s以下の粘度を示す。別の実施形態では、粘度は、約25℃〜約130℃の温度で約10mPa・s〜約20mPa・sである。SLAまたはDLPなどの用途の場合、粘度は、著しく高くなることがあり、通常、25℃で約100mPas〜10,000mPas(約500mPas〜9,000mPas、約1000mPas〜8,000mPas、約2000mPas〜7,000mPas、約3000mPas〜6,000mPas、約4000mPas〜5,000mPas、約100mPas〜5,000mPas、約200mPas〜3,000mPas、約300mPas〜1,000mPas、約5,000mPas〜10,000mPas、または約7,000mPas〜9,000mPasを含む)であり得る。
【0057】
任意の実施形態によれば、組成物は、さらに溶媒を含み得る。適切な溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
任意の実施形態によれば、組成物は、ナノ粒子をさらに含み得る。適切なナノ粒子には、有機カチオン修飾フィロケイ酸塩、TiO
2、ZnO、Ag、SiO
2、Fe
3O
4、CaCO
3、Al
2O
3、Mg(OH)
2、Al(OH)
3、CeO
2、MnO
2、セルロース、グラフェン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、クロイサイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト等、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、ナノ粒子は、有機カチオン修飾フィロケイ酸塩であり得る。任意の実施形態では、有機カチオン修飾フィロケイ酸塩は、アルキルアンモニウムカチオン交換モンモリロナイトである。
【0059】
任意の実施形態によれば、組成物は、性能調整剤をさらに含み得る。適切な性能調整剤には、チオール、シリルアクリレート、およびチオール官能性シランが含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、性能調整剤は、チオールである。例えば、適切なチオールには、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカンチオール、シクロヘキサンチオール、エイコサンチオール、ドコサンチオール、テトラコサンチオール、ヘキサコサンチオール、オクタコサンチオール、t−ドデシルメルカプタン、メチルチオグリコレート、メチル−3−メルカプトプロピオネート、エチルチオグリコレート、ブチルチオグリコレート、ブチル−3−メルカプトプロピオネート、イソオクチルチオグリコレート、イソオクチル−3−メルカプトプロピオネート、イソデシルチオグリコレート、イソデシル−3−メルカプトプロピオネート、ドデシルチオグリコレート、ドデシル−3−メルカプトプロピオネート、オクタデシルチオグリコレート、オクタデシル−3−メルカプトプロピオネート、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0060】
任意の実施形態では、性能調整剤は、チオ官能性シランであり得る。例えば、適切なチオ官能性シランには、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0061】
本技術の組成物は、1種以上のポリイソシアネートと少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物とを反応させることから得られた反応生成物をさらに含み得る。任意の実施形態によれば、組成物は、式(VI):
【化11】
[式中、
R
20およびR
21は、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導される(メタ)アクリレート部分を含み;かつ
Jは、1種以上のポリイソシアネートから誘導される二価のウレタン化合物である]
の化合物をさらに含み得る。
【0062】
式(VI)の任意の実施形態では、(メタ)アクリレート部分は、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され得る。少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する適切な化合物には、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
式(VI)の任意の実施形態では、二価のウレタン化合物は、1種以上のポリイソシアネートから誘導され得る。適切なポリイソシアネートには、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0064】
任意の実施形態によれば、組成物は、本技術の組成物の機械的および化学的特性をさらに高め得るエチレン性官能性または非官能性非ウレタンオリゴマーをさらに含み得る。適切な非ウレタンオリゴマーには、エポキシ、エトキシル化またはプロポキシル化エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステル、ポリケトン、およびそれらの2種以上の混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0065】
本技術の一態様では、任意の実施形態において、本明細書に記載されたオリゴマーの製造方法であって、前記方法は、1種以上のポリイソシアネートを、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物および1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させることを含み、その際、前記方法は、熱的にまたは触媒の存在下で実施される、製造方法が提供される。
【0066】
任意の実施形態では、本方法は、1種以上のポリイソシアネートを、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物と反応させて、ウレタン結合したエチレン性不飽和基および未反応のイソシアネート基を有するエチレン−イソシアネート中間体を形成することを含み得る。任意の実施形態では、本方法は、ウレタン−イソシアネート中間体を1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させることをさらに含む。
【0067】
任意の実施形態では、本方法は、1種以上のポリイソシアネートを1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させて、ウレタン結合したポリヒドロキシル基化合物および未反応のイソシアネート基を有するポリヒドロキシル−イソシアネート中間体を形成することを含み得る。任意の実施形態では、ポリヒドロキシル−イソシアネート中間体は、反応した結合ポリヒドロキシル基のヒドロキシル基および未反応のイソシアネート基を含む。任意の実施形態では、本方法は、ポリヒドロキシル−イソシアネート中間体を、少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物を有する1種以上の化合物と反応させることをさらに含む。任意の実施形態では、本方法は、1つの反応段落で、1種以上のポリイソシアネート、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物、および1種以上のポリヒドロキシル基化合物を反応させることを含む。
【0068】
任意の実施形態では、本方法は、本明細書に記載された1種以上のポリイソシアネート、ポリヒドロキシル基化合物、および少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物を含む。
【0069】
任意の実施形態によれば、本方法は、熱的にまたは触媒の存在下で実施され得る。任意の実施形態では、本方法は、熱的に実施される。例えば、本方法は、重合に適した熱条件下で実施される。任意の実施形態では、本方法は、触媒の存在下で実施される。例えば、適切な触媒には、有機亜鉛、テトラアルキルアンモニウム、または有機スズ化合物が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、触媒は、有機亜鉛化合物である。例えば、適切な有機亜鉛化合物には、アセチルアセトネート亜鉛、2−エチルカプロン酸亜鉛などが含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、触媒は、テトラアルキルアンモニウム化合物である。例えば、適切なテトラアルキルアンモニウム化合物には、N,N,N−トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムヒドロキシド、N,N,N−トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム2−エチルヘキサノエート等が含まれるが、これらに限定されない。任意の実施形態では、触媒は、有機スズ化合物である。例えば、適切な有機スズ化合物には、ジブチルスズジラウレートが含まれるが、これに限定されない。
【0070】
任意の実施形態によれば、本方法は、約25℃〜約100℃の温度で実施され得る。例えば、適切な温度には、約25℃〜約100℃、約25℃〜約75℃、約25℃〜約50℃、または約50℃〜約100℃が含まれるが、これらに限定されない。
【0071】
別の態様では、本方法は、本明細書の任意の実施形態に記載された組成物のいずれかを使用して3D物品を製造するために提供される。本方法は、任意の実施形態において本明細書に記載される1種以上の組成物の連続層を適用して3D物品を作製すること;および連続層をUV照射で照射することを含む。
【0072】
三次元物品を得るために組成物を適用することは、組成物を堆積させることを含み得る。任意の実施形態では、適用は、組成物の第1層を堆積し、組成物の第2層を第1層に堆積し、その後に連続層を堆積して、3D物品を得ることを含み得る。このような堆積には、UVインクジェット印刷、SLA、連続液体界面製造(CLIP)、およびDLPを含む1つ以上の方法が含まれ得るが、これらに限定されない。組成物の他の用途には、印刷、包装、自動車、家具、光ファイバー、および電子機器のための他のコーティングおよびインク用途が含まれるが、これらに限定されない。
【0073】
本明細書に記載された方法には、組成物の層を紫外線照射と接触させて組成物の硬化を誘発することが含まれる。任意の実施形態では、接触には、短波長および長波長の紫外線照射が含まれる。適切な短波長の紫外線照射には、UV−CまたはUV−B照射が含まれる。一実施形態では、短波長の紫外線照射は、UV−C光である。適切な長波長の紫外線照射には、UV−A照射が含まれる。さらに、電子ビーム(EB)照射を利用して、組成物の硬化を誘発することができる。
【0074】
本明細書に記載された方法には、3D物品を得るために、組成物の層の堆積およびUV照射への暴露を繰り返すことが含まれる。任意の実施形態では、UV照射への暴露の前に、3D物品を得るために組成物の層の堆積が繰り返されるという繰り返しが連続的に起こり得る。任意の実施形態では、組成物の層の堆積およびUV照射への暴露が、双方の工程の後に繰り返されるという繰り返しが続いて起こり得る。
【0075】
別の関連する態様では、本明細書に記載された組成物のいずれかのUV硬化した連続層を含む3D物品が提供される。任意の実施形態では、組成物は、インクジェット、SLA、またはDLP堆積されていてもよい。
【0076】
任意の実施形態では、3D物品には、研磨パッドが含まれ得る。任意の実施形態では、研磨パッドは、化学機械研磨(CMP)パッドである。研磨パッドは、任意の既知の方法、例えば、米国特許出願公開第2016/0107381号明細書、米国特許出願公開第2016/0101500号明細書、および米国特許第10,029,405号明細書(それぞれ参照により本明細書に組み込まれる)に提供される方法に従って作製され得る。
【0077】
本技術の3D物品は、改善された引張強度、弾性率、および伸び特性を示す。任意の実施形態では、三次元物品は、約500psi〜約10,000psiの引張強度を示す。例えば、三次元物品は、約500psi〜約10,000psi、約1,000psi〜約7,500psi、約2,500psi〜約6,000psi、または約3,000psi〜約5,000psiを含むが、これらに限定されない、引張強度を示し得る。
【0078】
任意の実施形態では、3D物品は、約500MPa〜約10,000MPaの弾性率を有する。例えば、3D物品は、約500MPa〜約10,000MPa、約1,000MPa〜約7,500MPa、約2,500MPa〜約6,000MPa、または約3,000MPa〜約5,000MPaを含むが、これらに限定されない、弾性率を示し得る。
【0079】
任意の実施形態では、本技術の3D物品は、その引張強度および弾性率を維持しながら、改善された伸び特性を示し得る。任意の実施形態では、3D物品は、約5%〜約300%の伸びを示す。例えば、3D物品は、約5%〜約300%、約5%〜約250%、約5%〜約200%、約5%〜約150%、約5%〜約100%、約5%〜約50%、または約5%〜約35%を含むが、これらに限定されない、伸びを示し得る。
【0080】
したがって概略的に記載された本技術は、以下の実施例を参照することによってより容易に理解されるであろう。ただし、これらの実施例は、例示のために提供されており、本発明を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】
図1A、1B、1C、および1D。
図1Aは、実施例による、硬化したフィルムの伸び特性に対して、様々な当該オリゴマー組成物のオリゴマー含有量が及ぼす効果を示すグラフである。
図1Bは、実施例による、硬化したフィルムの引張特性に対して、様々な当該オリゴマー組成物のオリゴマー含有量が及ぼす効果を示すグラフである。
図1Cは、実施例による、オリゴマーI(IPDIおよび590MWポリエーテルポリオール)の伸び特性に対して、オリゴマー含有量が及ぼす効果を示すグラフである。
図1Dは、実施例による、オリゴマーI(IPDIおよび590MWポリエーテルポリオール)の引張特性に対して、オリゴマー含有量が及ぼす効果を示すグラフである。
【
図2】
図2は、実施例による、UV硬化性樹脂のフィルム厚さに関して、30℃での弾性率に対して、光開始剤の含有量が及ぼす効果を示すグラフである。
【
図3】
図3A、3B、および3C。
図3Aは、実施例による、弾性率に対して、ソフトセグメント(すなわち、ポリオール)分子量が及ぼす効果を示すグラフである。
図3Bは、30℃での弾性率と伸びパーセントとの関係を示すグラフである。
図3Cは、破断点伸びとソフトセグメント(すなわち、ポリオール)の分子量との関係を示すグラフである。
【
図4】
図4は、実施例による、高オリゴマー含有量組成物および高モノマー含有量組成物について、70℃での経時的な組成物の重量損失率を示すグラフである。
【
図5】
図5Aおよび5B。
図5Aは、実施例による、硬化したフィルムの弾性率に対して、短波長および長波長UV照射による硬化が及ぼす効果を示すグラフである。
図5Bは、実施例による、インクジェット印刷された3D UV硬化性組成物に対して、フィルム層厚さが及ぼす効果を示すグラフである。
【
図6】
図6Aおよび6B。
図6Aは、広範囲のポリオール/イソシアネートの組み合わせの引張強度および伸び特性を示すグラフである。
図6Bは、引張および伸びパーセントに対して、サンプルの調製および硬化方法が及ぼす効果を示すグラフである。
【0082】
実施例
以下の略語および用語を、本明細書で使用する:
IBOA:イソボルニルアクリレート;
NVC:n−ビニルカプロラクタム;
POEA:フェノキシエチルアクリレート;
HDDA:ヘキサンジオールジアクリレート;
DVE−3:トリエチレングリコールジビニルエーテル;
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート;
DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート;
PPTTA:エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート;
TBCH:4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート;および
TPO:ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド。
ポリTHF(登録商標)250:BASF SEから入手可能な、約225g/モル〜約275g/モルの分子量を有するポリテトラメチレングリコールベースのポリエーテルジオール。
ポリオールC−590(登録商標)、−1090(登録商標)、−2050(登録商標)、−2090(登録商標)、および−3090(登録商標):KurarayAmerica、Inc.から入手可能な、それぞれ、約500g/モル、1000g/モル、2000g/モル、2000g/モル、および3000g/モルの分子量を有する9:1の比率の2−メチル−1,3−プロパンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールベースのポリカーボネートジオール。
【0083】
実施例1:ウレタンアクリレートオリゴマーの合成。
オリゴマーA
【化12】
【0084】
ポリエーテルジオール(ポリTHF(登録商標)250、190.50g、約0.76モル、約1.52モルのOH基)、ヒドロキシエチルアクリレート(158.74g、1.22モル)、酢酸エチル(298.65g;3.39モル)、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、室温で窒素注入口およびコンデンサーを備えた1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながらイソホロンジイソシアネート(338.11g;1.52モル)を滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その間、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.6%を超えた場合、2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.60%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、846g/モルの数平均分子量(M
n)および1922g/モルの重量平均分子量(M
w)を有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0085】
オリゴマーB〜F
【化13】
【0086】
オリゴマーB、C、D、E、およびFを、以下の手順に従って製造し、式(V)に従って表す。オリゴマーB:ポリカーボネートジオール(ポリオールC−590R、300.91g、約0.60モル、約1.20モルのOH基)、ヒドロキシエチルアクリレート(125.61g、0.97モル)、酢酸エチル(300.77g)、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、窒素注入口およびコンデンサーを有する1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながらイソホロンジイソシアネート(267.54g、1.20モル)を滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その際、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.6%を上回った場合、次いで2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.60%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、1174g/モルのM
nおよびg/モルのM
wを有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0087】
オリゴマーC:420.5gのポリカーボネートジオール(ポリオールC−1090、約0.42モル、約0.84モルのOH基)、87.7gのヒドロキシエチルアクリレート(0.76モル)、301.4gの酢酸エチル、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、窒素注入口およびコンデンサーを備えた1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながら186.8g(0.84モル)のイソホロンジイソシアネートを滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その際、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.4%を上回った場合、次いで2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.40%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、1,602g/モルに相当するM
nおよび5,774g/モルに相当するM
wを有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0088】
オリゴマーD:527.18gのポリカーボネートジオール(ポリオールC−2090、約0.26モル、0.52モルのOH基)、54.99gのヒドロキシエチルアクリレート(0.47モル)、298.45gの酢酸エチル(約3.39モル)、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、窒素注入口およびコンデンサーを備えた1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながら117.12g(0.53モル)のイソホロンジイソシアネートを滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その際、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.4%を上回った場合、次いで2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.40%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、2,482g/モルに相当するM
nおよび11,527g/モルに相当するM
wを有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0089】
オリゴマーE:527.18gのポリカーボネートジオール(ポリオールC−2050R、約0.26モル、約0.52モルのOH基)、54.99gのヒドロキシエチルアクリレート(0.47モル)、298.45gの酢酸エチル(約3.39モル)、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、窒素注入口およびコンデンサーを備えた1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながら117.12g(0.53モル)のイソホロンジイソシアネートを滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その際、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.4%を上回った場合、次いで2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.40%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーによって分析し、2,683g/モルに相当するM
nおよび12,512g/モルに相当するM
wを有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0090】
オリゴマーF:561.32gのポリカーボネートジオール(ポリオールC−3090R、約0.19モル、約0.38モルのOH基)、43.56gのヒドロキシエチルアクリレート(0.38モル)、300.53gの酢酸エチル(3.41モル)、ヒドロキノンメチルエーテル(0.050g;0.4ミリモル)、ブチル化ヒドロキシトルエン(1.0g;4.5ミリモル)、フェノチアジン(0.1g;0.5ミリモル)、およびネオデカン酸亜鉛触媒(1.0g、2.45ミリモル)を、窒素注入口およびコンデンサーを備えた1.5Lのケトル型反応器に導入した。温度を35℃に上げ、同時に加熱しながら92.79g(0.42モル)のイソホロンジイソシアネートを滴加して、75℃の温度を維持した。温度が78℃を超えた場合、イソシアネートの添加を一時的に中止した。次に、反応内容物を75℃で5時間加熱し、その際、NCO値は、0.6%未満に減少した。NCO値が0.4%を上回った場合、次いで2gの触媒を加え、加熱を継続した。NCO値が0.12%〜0.40%の間であった場合、残留NCOに対して計算して等量のメタノールを加え、NCO値が0.12%未満になるまで反応を継続した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーによって分析し、2,596g/モルに相当するM
nおよび14,055g/モルに相当するM
wを有すると決定した。生成物を放冷し、排出した。
【0091】
オリゴマーG:オリゴマーAに記載された合成手順に従って、イソシアネートを、IPDIからHMDIに変更した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーによって分析し、1206g/モルに相当するM
nおよび2721g/モルに相当するM
wを有すると決定した。
【0092】
オリゴマーH:オリゴマーAに記載された合成手順に従って、ポリオールを、ポリTHFから600g/モルの分子量を有するポリエチレングリコールに変更した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーによって分析し、2280g/モルに相当するM
nおよび3424g/モルに相当するM
wを有すると決定した。
【0093】
オリゴマーI:オリゴマーAに記載された合成手順に従って、ポリオールを、250の分子量を有するポリTHFから590g/モルの分子量を有するポリエチレンオキシドに変更した。得られた生成物をゲル浸透クロマトグラフィーによって分析し、1710g/モルに相当するM
nおよび3308g/モルに相当するM
wを有すると決定した。
【0094】
オリゴマー1:オリゴマー1を、米国特許出願公開第2007/0066704号明細書(実施例1)に従って調製した。重量70gのオリゴマー1を、30gのトリメチロールプロパンホルマールアクリレートに加えた。
【0095】
オリゴマー2:オリゴマー2を、国際公開第2016/089271号(実施例3)に従って調製した。オリゴマー2は、約500g/モル〜約1000g/モルのポリオールセグメントを有する。重量70gのオリゴマー2を、30gのトリメチロールプロパンホルマールアクリレートに加えた。
【0096】
実施例2.組成物。
オリゴマー1および2を含む組成物を、第1表(それぞれ、組成物2および3)に従って調製した。組成物を、イソボルニルアクリレート(IBOA)(シグマ−アルドリッチ)、n−ビニルカプロラクタム(NVC)、フェノキシエチルアクリレート(POEA)、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、および4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート(TBCH)と、オリゴマー1またはオリゴマー2とをブレンドすることによって調製した。ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(TPO)を、光開始剤として0.5〜4重量%の範囲で加えて、組成物2および3を提供した。組成物2および3を、真空蒸留により適切な量の溶媒を除去することにより、それぞれ、80〜83.5重量%のオリゴマー1およびオリゴマー2を含有するように配合した。NVC、POEA、HDDA、TBCH、およびTPOを、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、独国)から入手し、受け取ったまま使用した。
【0097】
上記と同様の手順に従って、実施例1で調製したオリゴマーAを、IBOAおよびNVCと組み合わせてブレンドすることによって組成物1を得た。また、オリゴマーAは、70重量%のオリゴマーと30重量%の酢酸エチルとのブレンドであった。生成物をモノマーとブレンドし、酢酸エチルを真空蒸留により混合物から除去した。組成物2および3と同様に、適切な量の酢酸エチルを真空蒸留で除去することにより、80〜83.5重量%のオリゴマーAを含むように組成物1を配合した。
【0098】
組成物2を40重量%のブレンドに希釈し、モノマーPOEA、HDDA、およびTBCHを加えることによって組成物4(高モノマー含有量)を得た。組成物2の40重量%の希釈は、32重量%のオリゴマー1、4.8重量%のNVC、1.6重量%のIBOA、およびTPOの一部に相当する。追加のTPOを、4重量%の含有量を維持するように加えた。
【表1】
【0099】
組成物5:オリゴマーブレンドを、70gのオリゴマー2および30部のt−ブチルシクロヘキシルアクリレートから調製した。以下の組成物を、オリゴマーブレンド(40g)、NVC(6g)、IBOA(2g)、TPO(2g)、および50gの以下のモノマー:NVC、DVE−3、IBOA、TBCH、POEA、HDDA、TPGDA、DPGDA、またはPPTTAのうちの1種以上から調製した。
【0100】
組成物6:オリゴマーブレンドを、70gのオリゴマー2および30gのトリプロピレングリコールジアクリレートから調製した。以下の組成物を、オリゴマーブレンド(40g)、NVC(6g)、IBOA(2g)、TPO(2g)と、50gの以下のモノマー:NVC、DVE−3、IBOA、TBCH、POEA、HDDA、TPGDA、DPGDA、またはPPTTAのうちの1種以上とを組み合わせることによって調製した。
【0101】
組成物7:以下の組成物を、オリゴマー1(32g)、NVC(4.8g)、IBOA(1.6g)、TPO(1.6g)と、60gの以下のモノマー:NVC、DVE−3、IBOA、TBCH、POEA、HDDA、TPGDA、DPGDA、またはPPTTAのうちの1種以上とを組み合わせることによって調製した。
【0102】
組成物8〜12を、組成物1について記載された手順に従って調製したが、オリゴマーAを、それぞれ、オリゴマーB、C、D、E、およびFの各々で置き換えた。
【0103】
実施例3.性能の評価。
65mmの試験長および6.5mm/分のひずみ速度を用いて、1kNのロードセルを備えたインストロン(ノーウッド、マサチューセッツ州)モデル3343試験機で、引張強度試験の測定を行った。ASTM法D638を用いてタイプIVの試験片で測定値を取得した。
【0104】
図1Cは、IPDIおよび590MWポリエーテルポリオール(オリゴマーI)に基づくオリゴマーの伸び特性に対して、オリゴマー含有量が及ぼす効果を示す。
図1Dは、オリゴマーIの引張特性に対してオリゴマー含有量が及ぼす効果の特定の例を示す。
図1Cおよび1Dからのデータを使用して、それぞれ、
図1Aおよび1Bを作成した。
【0105】
図1Aは、組成物中の広範囲のオリゴマーレベルにわたる多数のモノマー/オリゴマーの組み合わせの伸び特性を示す。各点は、単一の組成物の単一の引張/伸び測定を表す。50%未満のオリゴマー濃度では、組成物の伸び特性は、組成物で使用されるモノマーによって支配される。オリゴマーの濃度が50%以上の場合、観察される伸び値の範囲は、非常に類似しているが、20%未満の伸びのスケールの下限での伸び値のパーセンテージは、オリゴマーの重量パーセントが増加し続けるにつれて増加し続ける。
【0106】
図1Bは、組成物中の広範囲のオリゴマーレベルにわたる多数のモノマー/オリゴマーの組み合わせの引張特性を示す。各点は、単一の組成物の単一の引張/伸び測定を表す。これとは対照的に、
図1Aは、引張値に対して、増加しているオリゴマーの重量パーセントが及ぼす効果を示す。最大引張強度の平均値は、35重量パーセント以上のオリゴマーでは比較的一定である。
【0107】
多層系の弾性率に対して光開始剤の含有量が及ぼす効果
組成物3による高オリゴマー組成物フィルムサンプルを、1つ以上の層を有して調製し、その際、各層は、約63.5ミクロンの厚さであった。各組成物中の光開始剤の量は、0.5重量%、1重量%、および2重量%から変化した。このフィルムを、Q−lab(オハイオ州、米国)の3インチ×6インチのQパネルアルミニウム試験基板にコーティングすることによって作製した。最初に63.5μmのKハンドコーターを使用してQパネル上に組成物を直接コーティングし、その上に後続の層を適用することによって、複数の層を有するフィルムを調製した。
【0108】
サンプルを、H水銀蒸発ランプを備えた2つの並列のヘレウスライトハンマー6I6Bランプを備えたヘレウスノーブルライト(メリーランド州、米国)フュージョンDRS−10/12コンベヤシステムで硬化した。ランプを、65%の電力で動作し、コンベヤベルトを、20フィート/分で動作した。放射照度および線量を、以下の第2表に示すように、EIT(バージニア州、米国)UV Power Puck(モデルPP2000)高エネルギーUV積分放射計を使用して測定した。組成物3を、Qパネルに適用した後、各層を、所望の数の層が堆積されるまで、組成物の各層を適用した後にフュージョン硬化システムに4回通過させた。
【表2】
【0109】
フィルムを、動的機械分析(DMA)および引張試験(応力/ひずみ)測定で特性決定し、双方ともフィルム張力モードを用いてTA DMAQ800で実行した。DMAの測定を、15℃で平衡化し、次いで、温度を5℃/分の速度で95℃に上げることによって行った。貯蔵弾性率(E’)の測定を、25℃、30℃、および90℃で記録した。振動の振幅は、0.1%であり、予圧力は、0.01Nであり、フォーストラックは、125%であった。引張試験の測定を、25℃の一定温度で10%/分のひずみ速度を用いて行った。予圧力は、0.01Nであり、初期ひずみは、0.1%であった。
【0110】
図2は、層数の増加に伴って弾性率が増加したことを示す。光開始剤の量が2重量%に増加すると、層の数が増えるにつれて弾性率は減少する。
【0111】
弾性率に対してオリゴマー構造のソフトセグメントが及ぼす効果
最初に63.5μmのKハンドコーターを使用してQ−パネル上に組成物8〜12を直接コーティングし、その上に後続の層を適用することによって、複数の層を有する個々のフィルムサンプルを調製した。所望の数の層が堆積されるまで、組成物の各層を適用した後に上記の設定を用いて各サンプルを硬化させた。
【0112】
第3表は、
図3Aの組成物に対応する。
図3Aは、約1000g/モル未満のポリオールセグメント(すなわち、ソフトセグメント)分子量を有するオリゴマーを含む組成物が、より高い弾性率を示したことを示す。対照的に、1000g/モルを超えるポリオールセグメントを有するオリゴマーを含む組成物は、より低い弾性率を示した。
図3Bは、弾性率が約10%の伸びまで実質的に不変であり、次いで10%を超える伸びで一桁急激に減少することを示す。
図3Cは、破断点伸びに対してポリオールセグメント分子量が及ぼす開始効果が、広範囲のポリオールおよびイソシアネートの種類にわたり極めて重要であることを示す。500g/モル未満の分子量では、伸びが15%を超える組成物はないが、500g/モル以上の分子量では、最大伸びが50%以上に増加する。
【表3-1】
【表3-2】
【0113】
高モノマー組成物および高オリゴマー組成物についての組成物の重量損失の効果
組成物2を評価して、長期間にわたって70℃の温度に供した場合の重量損失率を求めた。低粘度、高モノマー組成物のイソボルニルアクリレートを使用して比較評価を行った。
【0114】
70℃での経時的な質量損失を決定するために、熱重量分析(TGA)測定を、TA Instruments(デラウェア州、米国)のTGA Q50分析器を使用して行った。TGAデータを、10mL/分のバランスパージおよび90mL/分のサンプルパージを使用して測定した。約15mgのサンプルを、プラチナTGAパンに入れ、サンプルを、1時間等温加熱した。
【0115】
図4は、揮発により高モノマー含有量のかなりの部分が失われたことを示す。対照的に、本技術による組成物2は、著しく低い重量損失率を示し、このことは、実際にプリントヘッドから現れるはずである本技術の組成物が、初期の組成物から経時的に変化していないことを実証する。一方、高モノマー組成物は、実質的に異なる組成物としてプラテン基板上に現れるはずであり、このことから、3D物体の材料特性に時間依存的な変化を引き起こすことが予想されるだろう。
【0116】
組成物の長波長二次照射の効果
組成物2による63.5ミクロンの厚いフィルムサンプルを、上記のUV硬化プロセスに従って硬化した。フィルムサンプルを、続いて、約60℃のピーク温度で2秒間にわたり390nmで照射した。
図5Aで示すように、後硬化により、25℃で弾性率が30%増加した。このアプローチの根拠を
図5Bに示す。
【0117】
図5Bは、それぞれ、短波長(246nm、250nm、254nm)および長波長(332nm、333nm、および390nm)での光の透過率%に対する、組成物2によるインクジェット印刷組成物の効果層の厚さを示す。組成物2は、TPO、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(Cibaから入手可能、Irgacure184)、および1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンとの1:1混合物(Cibaから入手可能な混合物、Irgacure500)のいずれかの4重量%の光開始剤量にそれぞれ基づく。Irgacure500およびIrgacure184の透過率は、254nmの領域で15〜30μの印刷層厚さで、約10
−5の透過率である。対照的に、TPOは、同じ範囲の層厚さで5桁高い透過率を有し、より均一な硬化をもたらす。
【0118】
オリゴマーの構造および分子量が機械的特性に及ぼす効果
組成物をモールドに充填し、片側にて所定の設定で4回のパスで組成物を硬化させ、次いでサンプルを裏返し、さらに4回のパスでそれらを再度硬化させることによって、機械的特性を
図6Aに示したサンプルを調製した。各パスからの放射照度および線量を第2表に示す。
図5Aに示したサンプルと同じ条件下にて、
図6Bで「キャスト」と標識したサンプルを、同じ方法に従って調製し、
図6Bで「印刷」と標識されたものをDLPプリンターで印刷し、「印刷および後硬化」と標識されたものを、DLPプリンターで印刷し、390nmで追加の後硬化を行った。
図6Aおよび6Bに示した引張試験データを、40mmの試験長および10mm/分のひずみ速度を用いてインストロンで得た。
【0119】
図6Aは、引張強度、伸び、および弾性率に対して、
図1A、1B、3B、および3Cに示した特定のポリオール構造および分子量が及ぼす効果を示す。オリゴマーを、オリゴマー:アクリロイルモルホリン(「ACMO」)の60:40ブレンドとして配合し、1%のTPO−Lを光開始剤として加えた。
図6Aおよび第4表に示した通り、ポリオールの分子量およびイソシアネートの構造を変更することは、機械的特性に影響を与える。特に、ポリオールの分子量は、機械的特性に最も大きな影響を与える。
図6Aの各データポイントの横の数字は、ヤング率(MPa)を示す。特に、イソシアネートの伸びおよび選択は、引張強度に大きな影響を与え得る。例えば、250g/モルの分子量を有するpTHFに基づくIPDIおよびHMDIウレタンアクリレートは、同じ伸びを有するが、HMDIの使用により、IPDIに基づくアナログの約半分の引張強度および弾性率が生じる。
【0120】
さらに、
図6Aは、広範囲のポリオール/イソシアネートの組み合わせの引張強度および伸び特性を示す。ポリオールとイソシアネートとの特定の組み合わせから得られる機械的特性は、ポリオールおよびイソシアネートの構造および分子量を注意深く選択することにより、所望の最終使用用途の特性の要件を満たすように調整され得る。例えば、高い剛性が要求される電気コネクタの3D印刷などの商業用途では、250MWポリTHFとイソホロンジイソシアネートとの組み合わせから得られる特性が重要になるであろう。対照的に、弾力性および柔軟性が所望される靴底の3D印刷などの商業用途では、ポリカーボネートポリオールなどの高分子量ポリオールが重要になるであろう。
【表4】
【0121】
機械的特性に対してサンプルの調製および硬化方法が及ぼす効果
図6Bは、引張および伸びパーセントに対してサンプルの調製および硬化方法が及ぼす効果を示す。サンプルは、
図6Aに示す1000MWおよび2000MWのポリカーボネートに基づくウレタンアクリレートのブレンドからなる。DLP印刷されたサンプル(「印刷」)は、より高い伸びを示す傾向があるが、キャスト印刷されたサンプルおよび硬化後のサンプルは、機械的特性が類似している。後硬化を、
図5Aに示した方法論を用いて行った。
【0122】
上記の実施例は、本技術のオリゴマーおよび組成物が、改善された引張強度、弾性率、および伸びを有する三次元物品を可能にすることを示す。さらに、この結果は、組成物が、本明細書に記載された三次元インクジェット印刷用途および関連する用途に適した改善された機械的および化学的特性を示すことを示す。
【0123】
特定の実施形態が例示され記載されているが、以下の特許請求の範囲に規定されたそのより広い態様における技術から逸脱することなく、その中で当業者に従って変更および修正がなされ得ることが理解されるべきである。
【0124】
本明細書に例示的に記載された実施形態は、本明細書に具体的に開示されていない、任意の1つまたは複数の要素、1つまたは複数の限定の非存在下で適切に実施され得る。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」等の用語は、限定することなく広範に読まれるものとする。さらに、本明細書で使用されている用語および表現は、制限ではなく説明の用語として使用されており、かかる用語および表現の使用において、図示および説明された特徴の同等物またはその一部を除外する意図はないが、特許請求された技術の範囲内でさまざまな変更が可能であることが認識されている。さらに、「から本質的になる」という語句は、具体的に列挙されたそれらの要素、および特許請求された技術の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を与えないそれらの追加の要素を含むと理解されることになる。「からなる」という語句は、指定されていない要素を除外する。
【0125】
本開示は、本出願に記載された特定の実施形態に関して限定されるものではない。当業者には明らかなように、その思想および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変更を行うことができる。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等の方法および組成物は、前述の説明から当業者には明らかであろう。このような修正および変更は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。本開示は、このような特許請求の範囲の対象となる等価物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ制限されるべきである。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、または組成物に限定されず、当然ながら変化し得ることが理解されるべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定を意図するものではないことも理解されるべきである。
【0126】
さらに、本開示の特徴または態様が、マーカッシュ群に関して記載される場合、本開示は、それによってマーカッシュ群のすべての個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関しても記載されることを当業者は認識するであろう。
【0127】
当業者によって理解されるように、特に記載された説明を提供することに関して、ありとあらゆる目的のために、本明細書に開示されたすべての範囲は、ありとあらゆる可能な部分範囲およびそれらの部分範囲の組み合わせも包含する。列挙された範囲は、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分解されることを十分に説明し、かつ可能にできるものと容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で説明された各範囲は、下3分の1、中3分の1、上3分の1等に容易に分解され得る。また、当業者によって理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」等のすべての言葉は、列挙された数を含み、かつ上記で説明された部分範囲に後で分解され得る範囲を参照する。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は、各個々のメンバーを含む。
【0128】
本明細書で言及されているすべての刊行物、特許出願、発行済み特許、および他の文献は、個々の刊行物、特許出願、発行済み特許、または他の文献が参照によりその全体が組み込まれていることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれたテキストに含まれる定義は、本開示の定義と矛盾する範囲まで除外されている。
【0129】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に示されている。
【手続補正書】
【提出日】2020年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種以上のエチレン性不飽和モノマー;ならびに
(a)式(I):
【化1】
[式中、
Aは、約250〜約3000g/モルの数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]によって表される1種以上のオリゴマー;
(b)1種以上の市販のウレタンアクリレートであって、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、アルキルまたはアリールポリオール、アルキルまたはアリールポリイソシアネート、ヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート、ならびにポリオールおよび/またはイソシアネートのブレンドからなる群から誘導される、1種以上の市販のウレタンアクリレート;または
(c)(a)と(b)との組み合わせ
を含む組成物であって、3D UV硬化性組成物である、組成物。
【請求項2】
Aが、
【化2】
[式中、
R
1およびR
2は、独立して、ジオールもしくはトリオールポリエステル、ポリエーテルポリカーボネート、または直鎖状もしくは分枝鎖状C
1〜C
10アルカンから誘導され;
xは、1〜20の整数であり;かつ
yは、0〜20の整数である]である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
Aが、
ポリエチレングリコール;
式(II):
【化3】
の化合物;または
式(III):
【化4】
[式中、
qは、1〜20であり;
xは、1〜20であり;
yは、1〜20であり;かつ
zは、1〜40である]の化合物から誘導される、請求項1
または2記載の組成物。
【請求項4】
Dが、
【化5】
[式中、R
3は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]である、請求項1から
3までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】
XおよびYが、独立して、
【化6】
[式中、R
4は、置換もしくは非置換アリーレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、または置換もしくは非置換C
1〜C
10アルキレンである]である、請求項1から
4までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
R
3およびR
4が、独立して、
【化7】
からなる群から選択される、請求項
4または
5記載の組成物。
【請求項7】
D、XおよびYが、独立して、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ビス−(イソシアナトシクロヘキシル)−メタン(HMDI)、1,2−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロブタン、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−ジイソシアナトトルエン、ヘキサヒドロ−2,6−ジイソシアナトトルエン、ビス−イソシアナトメチルノルボルナン、2,5−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス−(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、p−キシリレンジイソシアネート、2,3−ビス−(8−イソシアナトオクチル)−4−オクチル−5−ヘキシルシクロヘキサン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合である、請求項1から3までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項8】
前記オリゴマーが、式(IV)、式V、またはそれらの組み合わせ:
【化8】
[式中、zは、1〜40の整数であり、tは、2であり、uは、2であり、qは、1〜20の整数であり、xは、1〜20の整数であり、かつyは、1〜20の整数である]によって表される化合物からなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、約55重量%〜約85重量%のオリゴマーを含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項10】
前記1種以上のエチレン性不飽和モノマーが、イソボルニルアクリレート、n−ビニルカプロラクタム、フェノキシエチルアクリレート、tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、イソデシルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−フェノキシアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸のラクトン修飾エステル、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、メタクリルアミド、アリルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−(2−エトキシ−エトキシ)エチルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル化メチロールメラミン、2−(N,N−ジエチルアミノ)−エチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ヘキシレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ−、トリ−、テトラ−もしくはペンタ−アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アルコキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、それらの対応するメタクリレート、N−ビニルホルムアミド(NVF);トルエンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネートを有するNVFの付加物;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ブチル−ビニルエーテル、1,4−ブチル−ジビニルエーテル、ジプロピレングリコール−ジビニルエーテルの誘導体;酢酸、ラウリル酸、ドデカン酸またはシクロヘキシルカルボン酸、アジピン酸、グルタル酸等のビニルエステル;トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ブチル−アリル−エーテル、ならびにそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1から9までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、1種以上の光開始剤をさらに含む、請求項1から10までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項12】
前記1種以上の光開始剤が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロピルフェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−ドデシルフェニル)プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパノン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノン、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、有機カチオン修飾フィロケイ酸塩、TiO2、ZnO、Ag、SiO2、Fe3O4、CaCO3、Al2O3、Mg(OH)2、Al(OH)3、CeO2、MnO2、セルロース、グラフェン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、クロイサイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、およびそれらの2種以上の混合物からなる群から選択されるナノ粒子をさらに含む、請求項1から12までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、式(VI):
【化9】
[式中、
R
20およびR
21は、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導される(メタ)アクリレート部分を含み;かつ
Jは、1種以上のポリイソシアネートから誘導される二価のウレタン化合物である]の化合物をさらに含む、請求項1から
13までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項記載の組成物の製造方法であって、前記方法は、前記1種以上のポリイソシアネート、前記少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物、および前記1種以上のポリヒドロキシル基化合物を反応させることを含む、オリゴマーを製造することを含み、
その際、
前記方法が、熱的にまたは触媒の存在下で実施される、方法。
【請求項16】
三次元物品を作製するために、請求項1から14までのいずれか1項記載の1種以上の組成物の連続層を適用すること;および前記連続層をUV照射で照射することを含む、三次元物品の製造方法。
【請求項17】
1つ以上のエチレン性不飽和基を有するオリゴマー化合物であって、前記オリゴマーが、式(I):
【化10】
[式中、
Aは、1000g/モル未満の数平均分子量(M
n)を有する1種以上のポリヒドロキシル基化合物から誘導され;
D、X、およびYは、独立して、1種以上のポリイソシアネートから誘導されるウレタンまたはカルバメート結合であり;
QおよびZは、独立して、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物から誘導され;
nは、1〜20の整数であり;かつ
mは、0〜20の整数である]によって表される化合物である、オリゴマー化合物。
【請求項18】
3D UV硬化性組成物である、請求項17記載のオリゴマーを含む組成物。
【請求項19】
請求項17記載のオリゴマーの製造方法であって、前記方法は、1種以上のポリイソシアネートを、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する1種以上の化合物および1種以上のポリヒドロキシル基化合物と反応させることを含み、
その際、
前記方法は、熱的にまたは触媒の存在下で実施される、方法。
【国際調査報告】