【文献】
Fuhrken PG.et al.,Tumor suppressor protein p53 regulates megakaryocytic polyploidization and apoptosis.,J Biol Chem. ,2008年 6月 6日,283(23),p.15589-600.
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多能性幹細胞に由来する造血前駆細胞が、癌遺伝子、ポリコーム遺伝子、アポトーシス抑制遺伝子及び癌抑制遺伝子の発現を抑制する遺伝子から選ばれる少なくとも1種の遺伝子を導入し、導入した遺伝子の発現量を調節することにより細胞増殖能及び/又は分化能を高めた造血前駆細胞である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法。
多能性幹細胞に由来する造血前駆細胞が、MYCファミリー遺伝子、Bmi1遺伝子、BCL2ファミリー遺伝子及びp53遺伝子の発現を抑制する遺伝子から選ばれる少なくとも1種の遺伝子を導入し、導入した遺伝子の発現量を調節することにより細胞増殖能及び/又は分化能を高めた造血前駆細胞である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、更に詳細に本発明を説明する。
本明細書において用いる用語につき、以下の通り定義する。
多能性幹細胞とは、内胚葉(例えば、内部胃壁、消化管、肺)、中胚葉(例えば、筋肉、骨、血液、泌尿生殖器)または外胚葉(例えば、表皮組織または神経系)系の細胞など、生体を構成する多種類の細胞に分化できる分化多能性(pluripotency)と、分裂増殖を経ても分化多能性を維持できる自己複製能を併せ持つ細胞である。その例としては、ES細胞、iPS細胞、胚性生殖幹細胞(EG細胞)、Muse細胞などが挙げられる。ES細胞とは、動物の発生初期段階である胚盤胞期の胚に由来する多能性幹細胞をいう。iPS細胞とは、人工多能性幹細胞若しくは誘導多能性幹細胞とも称され、線維芽細胞などの体細胞へ数種類の転写因子遺伝子を導入することにより、ES細胞と同等の分化多能性と自己複製能を獲得した細胞である。EG細胞とは、精原細胞に由来する多能性幹細胞である(参考文献:Nature.2008,456,344−49)。Muse細胞とは、間葉系細胞から分離される多能性幹細胞である(参考文献:Proc Natl Acad Sci U S A. 2010、107、8639−43)。
造血幹細胞とは、血球の全ての血液細胞分化系列に分化し得る分化多能性を有する細胞であり、かつ、その分化多能性を維持したまま自己複製することが可能な細胞である。多能性造血前駆細胞とは、全てではないが複数の血液細胞分化系列に分化できる細胞である。単能性造血前駆細胞とは、単一の血液細胞分化系列に分化できる細胞である。
造血前駆細胞とは、多能性造血前駆細胞と単能性造血前駆細胞の両者を含む細胞群である。例えば本発明における造血前駆細胞には、顆粒球・マクロファージコロニー形成細胞(CFU−GM)、好酸球コロニー形成細胞(EO−CFC)、赤芽球系前駆細胞である赤芽球バースト形成細胞(BFU−E)、巨核球コロニー形成細胞(CFU−MEG)、巨核球前駆細胞、巨核芽球、前巨核球、巨核球・赤血球系前駆細胞(MEP細胞)及び骨髄系幹細胞(混合コロニー形成細胞、CFU−GEMM)などが含まれる。この内、巨核球コロニー形成細胞(CFU−MEG)、巨核球前駆細胞、巨核芽球、前巨核球、巨核球・赤血球系前駆細胞(MEP細胞)及び骨髄系前駆細胞(混合コロニー形成細胞、CFU−GEMM)は、巨核球及び血小板に分化する造血前駆細胞である。
巨核球とは、骨髄系前駆細胞、MEP細胞、巨核球前駆細胞、巨核芽球、前巨核球を経由して、多核化及び分離膜形成や顆粒形成などの細胞質成熟により大型化した分化細胞であり、胞体突起形成の過程を経て血小板を産生する能力を有する細胞である。
血小板とは、巨核球から産生される無核の細胞であり、血液凝固に重要な役割を果たす細胞である。
【0017】
CD41a陽性とは、CD(cluster of differentiation)41a抗原を細胞表面上に発現していることを意味する。同様に、CD42b陽性とは42b抗原を細胞表面上に発現していることを意味する。これらの抗原は巨核球及び血小板のマーカーである。CD41a陽性CD42b陽性細胞は巨核球及び血小板を豊富に含む細胞集団である。
【0018】
本発明において造血前駆細胞の分化とは、造血前駆細胞が特有の機能を有する分化した細胞、すなわち赤血球、白血球、巨核球、血小板などの成熟血球細胞に変換していくことをいう。
【0019】
本発明で用いる特定化合物は、多能性幹細胞に由来する造血前駆細胞に作用し、生体外で当該造血前駆細胞と共に培養したときに、その巨核球及び血小板への誘導を促進する活性を示すものである。造血前駆細胞から巨核球及び血小板を効率よく製造できない場合でも、当該化合物を利用することで多能性幹細胞から調製した造血前駆細胞を生体外で培養し、巨核球及び血小板を効率よく製造することが可能である。具体的には、当該化合物を含む培地で造血前駆細胞を培養することで、巨核球及び血小板を製造することが可能である。その際に、培地中に種々のサイトカインや増殖因子を更に添加したり、フィーダー細胞と共培養したり、造血前駆細胞に作用するその他の低分子化合物を更に添加したりすることによって巨核球及び血小板をより効率的に製造することも可能である。
【0020】
本発明で用いる多能性幹細胞は、分化多能性(pluripotency)と自己複製能を併せ持ち、血小板に分化できる多能性幹細胞であれば何でもよい。多能性幹細胞の好ましい例としては、ES細胞、iPS細胞、胚性生殖幹細胞(EG細胞)、Muse細胞などが挙げられ、より好ましくはES細胞及びiPS細胞が挙げられる。ここで、iPS細胞を樹立する際、分化多能性の獲得に必要な転写因子遺伝子としては、例えば、Nanog、Oct3/4、Sox2、Klf4、c−Myc、Lin28などが知られている。これらの遺伝子のうち、例えば、Oct3/4、Sox2、Klf4、c−Mycの組合せ、Oct3/4、Sox2、Nanog、Lin28の組合せ、Oct3/4、Sox2、Klf4の組合せで、選択した遺伝子を線維芽細胞などの体細胞に導入することにより、iPS細胞の樹立が可能となる。本発明で使用するiPS細胞は、その樹立の手法は問わず、上記の遺伝子を導入する手法で樹立された細胞以外にも、上記と異なる遺伝子の導入による樹立方法、タンパク質や低分子化合物などを用いた樹立方法によるiPS細胞であってもよい。
【0021】
多能性幹細胞の培養及び継代には、多能性幹細胞を維持するために用いられる通常の培地を用いることができる。例えば、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、ハムF−12培地、X−VIVO 10(ロンザ社製)、X−VIVO 15(ロンザ社製)、mTeSR(ステムセルテクノロジー社製)、TeSR2(ステムセルテクノロジー社製)、StemProhESC SFM(インヴィトロジェン社製)などが挙げられる。培養の際、培地に塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、インシュリン、形質転換増殖因子−β(TGF−β)などの蛋白質、血清、KnockOut SR(インヴィトロジェン社製)、グルタミンなどのアミノ酸、2−メルカプトエタノールなどを添加してもよく、培養容器をラミニン−1乃至12、コラーゲン、フィブロネクチン、ヴィトロネクチン、マトリゲル(ベクトンディッキンソン社製)、Geltrex(インヴィトロジェン社製)などの細胞外マトリックスでコーティングしてもよい。また、多能性幹細胞は、フィーダー細胞と共培養することもできる。フィーダー細胞としては、多能性幹細胞の増殖、維持に寄与する細胞であればいずれも使用可能であり、例えば、C3H10T1/2細胞株、OP9細胞、NIH3T3細胞、ST2細胞、PA6細胞、好ましくは、マウス胚線維芽細胞(MEF細胞)、SL10細胞などを用いることができる。フィーダー細胞を用いるときには、例えば、マイトマイシンC処理或いは放射線照射などにより、細胞の増殖を抑止しておくのがよい。
【0022】
多能性幹細胞を培養する際の温度は、通常25乃至39℃、好ましくは33乃至39℃である。CO
2濃度は、通常、培養の雰囲気中、4乃至10体積%であり、4乃至6体積%が好ましい。
【0023】
本発明の方法における造血前駆細胞の採取源としては、例えば、iPS細胞又はES細胞を造血系細胞の分化誘導に適した条件で培養して得られる胚様体(Embryoid body)、又はネット様構造物などが挙げられ、より好ましくはネット様構造物が挙げられる。ここで「胚様体」とは、iPS細胞又はES細胞の未分化性を維持する因子やフィーダー細胞を除去し、iPS細胞又はES細胞を浮遊培養することで得られる嚢胞性の構造を有する細胞塊である(参考文献:Blood、2003,102,906−915)。また、「ネット様構造物」とは、iPS細胞又はES細胞由来の立体的な嚢状(内部に空間を伴うもの)構造体で、内皮細胞集団などで形成され、内部に血液前駆細胞を含むもののことである。ネット様構造物の詳細については、例えば、TAKAYAMAら,BLOOD 2008,111:5298−5306、を参照のこと。
【0024】
iPS細胞又はES細胞からネット様構造物(以下、iPS−Sac又はES−Sacとも記載する。)を調製する際、その調製に適した培養条件を選択することができる。この培養条件は、用いるiPS細胞又はES細胞の生物種によって異なる。一例を挙げるならば、ヒト由来のiPS細胞又はES細胞の場合、培地としては、最終濃度15%の牛胎児血清(FBS)を添加したIMDMを用い、その他、適宜インシュリン、トランスフェリン、ラクトフェリン、コレステロール、エタノールアミン、亜セレン酸ナトリウム、α−モノチオグリセロール、2−メルカプトエタノール、ウシ血清アルブミン、ピルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸、ポリエチレングリコール、各種ビタミン、各種アミノ酸、各種抗生物質などのサプリメントを加えたものを使用することができる。さらに、ヒト由来のiPS細胞又はES細胞からネット様構造物を効率的に形成させる因子としては、例えば、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、胎盤成長因子(PIGF)が挙げられ、より好ましくはVEGFが挙げられる。VEGFは、10ng/mL乃至100ng/mL程度、より好ましくは、20ng/mL程度加えるのがよい。また、培養の環境としては、用いるヒトiPS細胞又はES細胞によって異なるが、例えば、5%CO
2、36乃至38℃、好ましくは37℃の条件を用いることができる。更に、ヒトiPS細胞又はES細胞をフィーダー細胞と共培養することによりネット様構造物をより効率的に調製することができる。フィーダー細胞としては、多能性幹細胞から造血前駆細胞への分化誘導に寄与する細胞であればいずれも使用可能であり、例えば、マウス胚線維芽細胞(MEF細胞)、SL10細胞、好ましくは、C3H10T1/2細胞株、OP9細胞、ST2細胞、NIH3T3細胞、PA6細胞、M15細胞など、より好ましくはC3H10T1/2細胞株、OP9細胞を用いることができる。フィーダー細胞を用いるときには、例えば、マイトマイシンC処理或いは放射線照射などにより、細胞の増殖を抑止しておくのがよい。ネット様構造物が形成されるまでの培養期間は、用いるヒトiPS細胞又はES細胞によって異なるが、例えば、フィーダー細胞上に播いてから、14乃至17日後くらいにその存在を確認することができる。
【0025】
形成されたネット様構造物は、濾胞状構造になっており、中胚葉細胞のマーカーの一つであるFlk1(fetal liver kinase 1)、CD31、CD34、又はUEA−Iレクチン(Ulex europaeus.agglutinin−1)陽性細胞によって隔壁が構成されている。このネット様構造物の内部には、造血前駆細胞が濃縮された状態で存在している。ネット様構造物の内部に存在する造血前駆細胞から各種血球細胞を分化誘導する場合には、隔壁を構成している細胞などから造血前駆細胞を分離する必要がある。この分離は、物理的な手段により行うことができる。例えば、ネット様構造物をピペットやスポイトなどを用いて破壊した後、滅菌済みの篩状器具(例えば、セルストレイナーなど)に通すことにより、隔壁細胞と造血前駆細胞を分離することができる。
【0026】
本発明では、上記ネット様構造物などから分離した造血前駆細胞を巨核球及び/又は血小板に分化させる。造血前駆細胞から血小板に分化させるとは、造血前駆細胞を巨核球に分化させ、その巨核球に血小板を産生させることを意味する。具体的には、多能性幹細胞より得られた造血前駆細胞を巨核球及び/又は血小板への分化誘導に適した条件で培養を行う。造血前駆細胞から巨核球及び/又は血小板に分化させる際には、血球細胞を培養するために用いられる通常の培地を用いることができる。例えば、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、F−12培地、X−VIVO 10(ロンザ社製)、X−VIVO 15(ロンザ社製)、マッコイ5A培地、イーグルMEM培地、αMEM培地、RPMI1640培地、StemPro34(インビトロジェン社製)、StemSpan H3000(ステムセルテクノロジー社製)、StemSpanSFEM(ステムセルテクノロジー社製)、StemlineII(シグマアルドリッチ社製)又はQBSF−60(クオリティバイオロジカル社製)などが挙げられる。また、培地に添加される成分としては、ウシ胎児血清、ヒト血清、ウマ血清、インシュリン、トランスフェリン、ラクトフェリン、コレステロール、エタノールアミン、亜セレン酸ナトリウム、α―モノチオグリセロール、2−メルカプトエタノール、ウシ血清アルブミン、ピルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸、ポリエチレングリコール、各種ビタミン、各種アミノ酸、各種抗生物質、寒天、アガロース、コラーゲン、メチルセルロースなどが挙げられる。
【0027】
ここで「特定化合物の存在下で培養する」とは、本発明における特定化合物を含む培地で培養することを意味する。例えば、本発明における特定化合物のみ、又は該特定化合物と他の分化誘導因子などとが共存した培地での培養を挙げることができる。他の分化誘導因子としては、インターロイキン−1α(IL−1α)、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−9、IL−11、エリスロポイエチン(EPO)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、幹細胞因子(SCF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、flk2/flt3リガンド(FL)、Heparinなどのいずれか又はこれらのうちの2つ以上の組合せを挙げることができる。例えば、本発明における特定化合物(1ng/mL乃至1000ng/mL、好ましくは10ng/mL乃至200ng/mL、更に好ましくは20ng/mL乃至100ng/mL)存在下で、7乃至15日間程度培養することにより巨核球及び血小板を分化誘導できる。この際、SCF(10乃至200ng/mL、好ましくは50ng/mL程度)及びHeparin(10乃至100U/mL、好ましくは25U/mL程度)を同時に添加してもよい。ここで、本発明における特定化合物を培地に添加する場合には、培地に直接添加するか、もしくは適切な溶媒にて特定化合物を用時溶解した後、特定化合物を培地中に添加しても良い。適切な溶媒の例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、各種アルコールなどが挙げられるが、これらに限られるわけではない。また、特定化合物を培養の際の基板や担体表面上に固定化して使用することもできる。
特定化合物は、提供時あるいは保存時に任意の形状であり得る。特定化合物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤のような製剤化された固体、適切な溶媒並びに溶解剤にて溶解した溶液あるいは懸濁液のような液体、又は基板や単体に結合させた状態であり得る。製剤化される際の添加物としては、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類等の防腐剤;乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニット等の賦形剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤;ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン等の結合剤;脂肪酸エステル等の界面活性剤;グリセリン等の可塑剤等が挙げられる。これらの添加物は上記のものに限定されることはなく、当業者が利用可能であれば自由に選択することができる。
【0028】
さらに、造血前駆細胞から血小板の分化に有効とされている化学物質を一種類以上組み合わせて培地中に添加することができる(参考文献:Schweinfurthら,Platelets,21:648−657 2010、Lordierら,Blood,112:3164−3174 2009)。その様な例としては、オールトランスレチノイン酸に代表されるレチノイン酸受容体リガンド、バルプロ酸、トリコスタチンA、SAHA(スベロイルアニリドヒドロキサム酸)、APHA(アロイルピロリルヒドロキシアミド)に代表されるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、(R)−(+)−トランス−N−(4−ピリジル)−4−(1−アミノエチル)−シクロヘキサンカルボキサミド・2HCl・H2O(Y27632)に代表されるROCK(Rho−associated coiled−coil forming kinase/Rho結合キナーゼ)阻害剤、ブレビスタチンに代表されるミオシン重鎖IIATPase阻害剤、ML7に代表されるミオシン軽鎖キナーゼ阻害剤、プロスタグランジンE2などが挙げられるが、これらに限られるわけではない。これらの化学物質等で細胞を処理する場合の至適濃度などは、当業者であれば、予備的な実験によって予め決定することができる。また、処理する期間や方法なども、当業者において適宜選択することができる。例えば、ミオシン重鎖IIATPase阻害剤であるブレビスタチン処理の場合、0.3〜15μg/mL、あるいは、1〜10μg/mL程度を培養液中に添加し、培養期間としては、例えば、3〜10日間程度、特に、4〜7日間程度が好ましい。また、ROCK阻害剤であるY−27632は、5〜15μM、あるいは、8〜12μM、好ましくは10μM程度で使用し、HDAC阻害剤であるバルプロ酸は、0.1〜1mM、あるいは、0.2〜0.7mM、好ましくは0.5mM程度で使用することができる。Y−27632、バルプロ酸の処理時間としては、3〜21日間、好ましくは7〜14日間程度である。
【0029】
造血前駆細胞を培養する際の温度は、通常25乃至39℃、好ましくは33乃至39℃である。CO
2濃度は、通常、培養の雰囲気中、4乃至10体積%であり、4乃至6体積%が好ましい。また、造血前駆細胞をフィーダー細胞と共培養することにより巨核球及び血小板を誘導することができる。フィーダー細胞としては、造血前駆細胞から巨核球又は血小板への分化誘導に寄与する細胞であればいずれも使用可能であり、例えば、マウス胚線維芽細胞(MEF細胞)、SL10細胞、好ましくは、C3H10T1/2細胞株、OP9細胞、ST2細胞、NIH3T3細胞、PA6細胞、M15細胞など、より好ましくはC3H10T1/2細胞株、OP9細胞を用いることができる。フィーダー細胞を用いるときには、例えば、マイトマイシンC処理或いは放射線照射などにより、細胞の増殖を抑止しておくのがよい。
【0030】
造血前駆細胞を培養する際には、動物細胞の培養に一般的に用いられるシャーレ、フラスコ、プラスチックバック、テフロン(登録商標)バックなどを用いて培養することが可能である。これらの培養器材に対しては、予め細胞外マトリックスや細胞接着分子などをコーティングしてもよい。このようなコーティング材料としては、コラーゲンI乃至XIX、フィブロネクチン、ヴィトロネクチン、ラミニン−1乃至12、ニトジェン、テネイシン,トロンボスポンジン,フォンビルブランド(von Willebrand)因子、オステオポンチン、フィブリノーゲン、各種エラスチン、各種プロテオグリカン、各種カドヘリン、デスモコリン、デスモグレイン、各種インテグリン、E−セレクチン、P−セレクチン、L−セレクチン、免疫グロブリンスーパーファミリー、マトリゲル、ポリ−D−リジン、ポリ−L−リジン、キチン、キトサン、セファロース、アルギン酸ゲル、ハイドロゲル、さらにこれらの切断断片などが挙げられる。これらのコーティング材料は、遺伝子組換え技術によりアミノ酸配列を人為的に改変させたものも使用することできる。また、造血前駆細胞の培養は、培地組成、pHなどを機械的に制御し、高密度での培養が可能なバイオリアクターによって行うこともできる(Schwartz RM, Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,88:6760,1991; Koller, MR, Bone Marrow Transplant, 21:653, 1998; Koller, MR,Blood, 82: 378, 1993; Astori G, Bone Marrow Transplant, 35: 1101, 2005)。
【0031】
ヒト由来のiPS細胞又はES細胞から巨核球、血小板を産生させる場合、上記ネット様構造物の産生効率がiPS細胞又はES細胞のクローンによって異なるため、ネット様構造物の産生効率の高いiPS細胞又はES細胞クローンを予め選択し、該iPS細胞又はES細胞クローンの産生するネット様構造物から、巨核球や血小板を産生することで、より効率的に多くの巨核球や血小板を製造することができる。ここで、ネット様構造物の産生効率の「高い」iPS細胞又はES細胞クローンとして、ネット様構造物の形成数が、例えば、1×10
5細胞あたり10以上、好ましくは15以上のクローンを選択することができる。
【0032】
また、多能性幹細胞より調製された造血前駆細胞は、癌遺伝子などを導入することによりその細胞増殖能をより高めることができる(参考文献:WO/2011/034073)。癌遺伝子の例としては、MYCファミリー遺伝子(例えば、c−Myc、n−myc、l−myc遺伝子)、SRCファミリー遺伝子、RASファミリー遺伝子、RAFファミリー遺伝子、c−kit遺伝子、Abl遺伝子などが挙げられ、より好ましくはMycファミリー遺伝子が、更に好ましくはc−Myc遺伝子が挙げられる。癌遺伝子の導入により細胞老化が誘導される際には、例えばポリコーム遺伝子などを同時に細胞に導入することにより細胞老化を抑制することができる。ポリコーム遺伝子の例としては、Bmi1遺伝子、Mel18遺伝子、Ring1a/b遺伝子、Phc1/2/3、Cbx2/4/6/7/8遺伝子、Eed遺伝子、Ezh2遺伝子、Suz12遺伝子などが挙げられるが、より好ましくはBmi1遺伝子が挙げられる。また、アポトーシスを抑制する遺伝子、例えば、BCL2ファミリー遺伝子であるBCL2(B−cell lymphoma 2)遺伝子やBCLXL(B−cell lymphoma−extra large)遺伝子、あるいはSurvivin、MCL1(myeloid cell leukemia1)など、より好ましくはBCL2遺伝子、BCLXL遺伝子を造血前駆細胞に導入して細胞死を抑制することができる。また、造血前駆細胞において癌抑制遺伝子であるp53遺伝子の発現を抑制することも巨核球分化には有効である(参考文献:Fuhrkenら,J.Biol.Chem.,283:15589−15600 2008)。この様な癌抑制遺伝子の例としては、p53遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、Rb遺伝子、BRCA1(breast cancer susceptibility gene 1)遺伝子、BRCA2遺伝子、WT1遺伝子などが挙げられるが、好ましくはp53遺伝子が挙げられる。その他、血小板への分化を促進するRNA遺伝子も目的の遺伝子として有効である。その例としては、アンチセンスRNA、small interfering(si)RNA、short hairpin(sh)RNA、デコイRNA、リボザイムなどが挙げられる。これらの遺伝子やRNAは、すでにその塩基配列が公開されている遺伝子やRNAは勿論のこと、これら公知の配列の相同性に基づいて従来技術により改変されるホモログも含まれる。以下、細胞増殖能をより高める目的で造血前駆細胞に導入する遺伝子を目的遺伝子ともいう。
【0033】
目的の遺伝子を導入する細胞は、多能性幹細胞から巨核球に分化する段階のいずれの細胞でもよく、例えば、多能性幹細胞、多能性幹細胞から分化した中胚葉系細胞、造血幹細胞及び造血前駆細胞などが挙げられる。これらの細胞に目的の遺伝子を導入するには、通常動物細胞の遺伝子導入に用いられる方法、例えば、マウス幹細胞ウイルス(MSCV)、モロニーマウス白血病ウイルス(MmoLV)等のレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、単純ヘルペスウイルスベクター、レンチウイルスベクター、センダイウイルス等のウイルス由来の遺伝子治療に用いられる動物細胞用ベクター(遺伝子治療用ベクターについては、Verma、 I.M., Nature, 389:239, 1997参照)を用いる方法、リン酸カルシウム共沈法、DEAE−デキストラン法、エレクトロポレーション法、リポソーム法、リポフェクション法、マイクロインジェクション法等を用いることができる。これらの中では、標的細胞の染色体DNAに組み込まれて恒久的に遺伝子の発現が期待できることが好ましく、ウイルスを使う場合は、レトロウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター又はレンチウイルスベクターが好ましい。
【0034】
例えば、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、次のようにして作製することができる。まず、野生型アデノ随伴ウイルスDNAの両端のITR(inverted terminal repeat)の間に治療用遺伝子を挿入したベクタープラスミドと、ウイルスタンパク質を補うためのヘルパープラスミドを293細胞にトランスフェクションする。続いてヘルパーウイルスのアデノウイルスを感染させると、AAVベクターを含むウイルス粒子が産生される。あるいは、アデノウイルスの代わりに、ヘルパー機能を担うアデノウイルス遺伝子を発現するプラスミドをトランスフェクションしてもよい。次に、得られるウイルス粒子を造血前駆細胞に感染させる。ベクターDNA中において、目的遺伝子の上流には、適当なプロモーター、エンハンサー、インシュレーター等を挿入し、これらによって遺伝子の発現を調節することが好ましい。さらに、目的遺伝子に加えて薬剤耐性遺伝子等のマーカー遺伝子を導入すると、目的遺伝子が導入された細胞の選択が容易となる。目的遺伝子は、センス遺伝子であってもアンチセンス遺伝子であってもよい。
【0035】
導入した目的遺伝子の発現を行う場合、適当なプロモーターの下流に目的とする遺伝子を作用可能に連結し、これを哺乳動物発現用ベクターもしくはウイルスべクターに挿入して、細胞内に導入して目的遺伝子を発現させてもよい。例えば、CMVプロモーター、EFプロモーター、SV40プロモーターなどを使用して恒常的に目的遺伝子を発現してもよい。また、分化段階に応じて発現が誘導される内在性のエンハンサー/プロモーターを使用して、例えばグリコプロテインIIb/IIIaエンハンサー/プロモーター(参考文献:Nat.Biotech 26,209−211(2008))の下流に目的遺伝子を作用可能に連結することで、巨核球への分化段階で発現を誘導してもよい。あるいは、薬剤応答エレメントなどのトランス因子によって活性制御されるエレメン卜の支配下に、適当なプロモーターを配置し、薬剤添加などの制御により目的遺伝子を誘導的に発現させたり、もしくは発現を抑制することもできる。薬剤により活性制御されるエレメン卜としては、例えばtetオペレータエレメント(参考文献:Proc. Natl. Acad. Sci.USA 89,5547−5551(1992))、GAL4結合エレメント(参考文献:Proc. Natl. Acad. Sci.USA 91,8180−8184(1992))、Lacオペレータエレメント(Environ.Mol.Mutagen.28,447−458(1996))あるいはLexAオペレータエレメント(参考文献:the EMBO journal 7,3975−3982(1988))などが挙げられる。また、テトラサイクリン、デキサメタゾン、タモキシフェン、エストラジオール、ドキシサイクリンあるいはイソプロプル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)などの薬剤に応答する適切なリガンド結合領域およびDNA結合領域および転写活性もしくは転写抑制活性を有する転写調節領域を有する薬剤応答遺伝子を導入することで、薬剤によりエレメン卜下流の目的遺伝子の発現調節が可能である。あるいは、DNA結合領域と転写調節領域を二量体化したリガンドを用いて結合させることで転写調節を行っても良く、また特願2009−201504に記載のようにそれら二量体化結合に抗体可変化領域を利用して任意な薬剤に応答可能としてもよい。これら目的遺伝子の発現調節には、例えば、インビトロジェン社のGeneSwitch
TMシステム、アジレントテクノロジー社のLacSwitch II Inducible Mammalian Expressionシステム、クローンテック社のiDimerize
TMシステム、Tet−on
TMシステム、Tet−off
TMシステムなどを利用することもできる。また、導入する目的遺伝子に変異型FK506結合蛋白質(FKBP)の不安定化ドメインを融合し、薬剤応答性に目的遺伝子の蛋白量を調整してもよく、例えば、クローンテック社のProtoTuner
TMシステムなどが利用できる。さらに、ホモロガスリコンビネーションの手法(参考文献:Nature 317,230−234(1985))を用いてゲノム上の適切な位置に遺伝子を導入することもできる。また、Mammalian Genome 15,677−685(2004)に記載されるように、例えばCre/LoxシステムあるいはFLP/frtシステムなどを単独もしくは組み合わせにより使用することで、導入した目的遺伝子あるいはゲノム上の目的の癌抑制遺伝子を、ゲノムから除去することが可能であり、それらの発現を抑制的に制御することもできる。また、目的の遺伝子の除去には、任意の分化段階において直接的にCre蛋白やFLP蛋白を導入してもよく、あるいはそれら蛋白遺伝子をコードする遺伝子を導入してもよい。さらに、Developmental Biology 244,305−318(2002)に記載されるようなCre−ERシステムなどの例にあるように、Cre蛋白やFLP蛋白発現を薬剤調節エレメントの支配下におくことにより、予め遺伝子を導入してある細胞において、任意の分化段階において誘導的にゲノム上から目的の遺伝子の除去を行うこともできる。
【0036】
これらのように遺伝子操作により目的遺伝子の発現量を調節して細胞増殖能及び/又は分化能を高めた造血前駆細胞を用いても、本発明の方法により巨核球及び血小板を製造することができる。
【0037】
さらに、本発明の実施形態には、血小板を製造するためのキットが含まれる。当該キットには、細胞培養のための培地、血清、本発明における特定化合物、増殖因子などのサプリメント(例えば、TPO、SCF、Heparin、IL−6、IL−11など)、抗生物質などが含まれる。その他、例えば、ヒト由来の血小板の製造用に、ネット様構造物に存在するマーカーを確認するための抗体(例えば、Flk1、CD31、CD34、UEA−Iレクチンなどに対する抗体)なども含まれる。キット中に含まれる試薬、抗体等は、構成成分が活性を長期間有効に持続し、容器の材質によって吸着されず、変質を受けないような何れかの種類の容器中に供給される。例えば、封着されたガラスアンプルは、窒素ガスのような中性で不反応性ガスの下において包装されたバッファーを含む。アンプルは、ガラス、ポリカーボネート、ポリスチレンなどの有機ポリマー、セラミック、金属、又は試薬を保持するために通常用いられる他の何れかの適切な材料などから構成される。
【0038】
血小板は、白血病、骨髄移植、抗ガン剤治療の際の血小板減少の予防又は改善に有効であるため、本発明により得られたヒト血小板を製剤の形態で安定的に供給することも可能である。本発明の方法によって産生される血小板は、巨核球から放出されて血小板が豊富に存在する培養液の画分(例えば、ヒト由来の血小板の場合、iPS細胞又はES細胞の培養後22乃至28日目程度)を回収し、白血球除去フィルター(例えば、テルモ社、旭化成メディカル社などから購入可能)などを使用して巨核球、その他の血液細胞の除外を行うことにより、血小板以外の成分を除去して、製造することができる。また、100乃至150g、10乃至15分遠心分離を行なうことにより血小板以外の成分を沈降させて除去し、血小板を製造することができる。血液製剤を製造するにあたっては、血小板が保存に対して不安定であることなどを考慮して、血小板の安定化に資する他の成分を含有せしめることもできる。血小板を安定化させる条件は、当該技術分野の専門家において周知の方法を選択することが可能である。より具体的には、取得した血小板(例えばヒトiPS細胞又はES細胞由来洗浄血小板)は、例えば、以下の方法により製剤化することができる。
ACD−A液:FFP(fresh frozen plasma;献血で得られた全血液から調整したもの、アルブミン、凝固因子など血液成分以外のものをすべて含む)を1:10の比率で調整し、15−50Gyの放射線照射後に20−24℃にて振とうしながら保存する。ACD−A液はクエン酸ナトリウム22g/クエン酸8g/ブドウ糖22gを注射用水で全体を1Lとするように調整する。
【0039】
以上の方法を使用する場合、血小板の濃度としては、例えば、1×10
9血小板/mL程度が望ましい。
また、GM6001(a broad−range hydroxamic acid−based metalloprotease inhibitor) (Calbiochem社、La Jolla,CA,USA)を添加しておくと、冷凍保存および室温保存中に起きる血小板機能分子GPIb−V−IXやGPVIの切断に伴う不活化を予防できる。本発明者らは、この方法により、マウスES細胞由来血小板に関し不活性化の予防が可能であることを確認している。なお、ヒト血小板を使用したこの血小板不活性化に関する機序の参考論文として、Bergmeier,W et al.,Cir Res 95:677−683,2004及び Gardiner,EE et al.,J Thrombosis and Haemostasis,5:1530−1537,2007を参照のこと。
なお、血小板を含む製剤を収納する容器は、ガラスのように血小板を活性化する材質のものを避けるのが好ましい。
【0040】
本発明の方法により製造された血小板は、血小板減少を伴う疾患に対する治療に用いられる他、種々の疾患の治療に有効である。
具体的な例としては、Gaucher病、ムコ多糖症等のリソゾーム蓄積症、副腎白質変性症、各種の癌又は腫瘍とくに急性又は慢性白血病等の血液癌、Fanconi症候群、再生不良性貧血、顆粒球減少症、リンパ球減少症、血小板減少症、突発性血小板減少性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病、Kasabach−Merritt症候群、悪性リンパ腫、ホジキン病、多発性骨髄腫、慢性肝障害、腎不全、手術時あるいは保存血の大量輸血患者、B型肝炎、C型肝炎、重症感染症、全身エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、混合性組織結合病、結節性多発動脈炎、橋本病、バセドー氏病、重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、蛇咬症、溶血性尿毒症症候群、脾機能亢進症、出血、Bernard−Soulier症候群、Glanzmann’s血小板無力症、尿毒症、骨髄異形成症候群、真性多血症、赤血球増多症、骨髄増殖性疾患等が挙げられる。
【0041】
本発明における(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミドは、下記式(I)で表される化合物の1種である。
【0042】
〔1〕
式(I);
【化1】
[式中、Wは、式(Ia):
【化2】
表される置換基又はカルボキシ基を意味し、
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−10アルキル基又は水素原子を意味し、
nは、0、1、2又は3の整数を表し、
R5は、V1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC2−14アリール基を意味し、但しnが2のとき、R5は無置換ピリジル基ではなく、
R6は、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−10アルキル基又は水素原子を意味し、
R7は、V2でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC2−14アリール基を意味し
Ar1は、V3でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC2−14アリーレン基を意味し、
Xは、−OR20を意味し、
Y及びZは、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を意味し、
V1は、−(CH2)m1M1NR8R9、−(CH2)m6NR16R17、−M2NR18(CH2)m7R19又は−C(=O)−(ピペラジン−1,4−ジイル)−Uを意味し、
V2、V3及びV4は、それぞれ独立に水酸基、保護された水酸基、アミノ基、保護されたアミノ基、チオール基、保護されたチオール基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、ホルミル基、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−3アルコキシ基、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−10アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−10アルキルカルボニルオキシ基、C1−10アルコキシカルボニル基、C1−10アルコキシ基、C1−10アルキルカルボニル基、C1−10アルキルカルボニルアミノ基、モノ若しくはジC1−10アルキルアミノ基、C1−10アルキルスルホニル基、C1−10アルキルアミノスルホニル基、C1−10アルキルアミノカルボニル基、C1−10アルキルスルホニルアミノ基又はC1−10チオアルキル基を意味し、
M1及びM2は、それぞれ独立に−(C=O)−又は−(SO2)−を意味し、
m1は、0,1又は2の整数を表し、
m2、m3、m4、m5、m6及びm7は、それぞれ独立に1又は2の整数を表し、
R8は、水素原子又はC1−3アルキル基を意味し、
R9及びUは、それぞれ独立に−(CH2)m2OR10又は−(CH2)m4NR11R12を意味し、但しm1が1又は2のときは、R9は上記に加えて水素原子でも良く、
R10は、水素原子、C1−3アルキル基又は−(CH2)m3Tを意味し、
R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、−(CH2)m5Qを意味するか、又はN,R11及びR12が一緒になって式(II):
【化3】
で表される置換基又は式(III):
【化4】
で表される置換基を意味し、
Tは、水酸基、C1−6アルコキシ基又はC1−6アルキル基を意味し、
Qは、水酸基、C1−3アルコキシ基、−NR13R14を意味し、
R13及びR14は、それぞれ独立に水素原子又はC1−3アルキル基を意味し、
R15は、水素原子、C1−3アルキル基又はアミノ基の保護基を意味し、
R16及びR17は、それぞれ独立に水素原子、C1−3アルキルカルボニル基又はC1−3アルキルスルホニル基を意味し、
R18は、水素原子又はC1−3アルキル基を意味し、
R19は、C2−9ヘテロシクリル基又はC2−14アリール基を意味し、
R20は、水素原子、V4でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC1−10アルキル基又はV4でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC1−10アルキルカルボニル基を意味する。]。
【0043】
〔2〕
上記〔1〕において、Wが、式(Ia):
【化5】
で表される置換基であることが好ましい。
【0044】
〔3〕
上記〔2〕において、R1が、水素原子又は1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基であり、
R2,R3,R4及びR6が、それぞれ独立に水素原子又はC1−3アルキル基であり、
nが、1又は2の整数であり、
Ar1が、式(IV):
【化6】
であり、
R7が、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、1つ以上のハロゲン原子で置換されているC1−3アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよいフェニル基であり、
Xが、−OHであり、
Y及びZが、いずれも酸素原子である、ことが好ましい。
【0045】
〔4〕
上記〔3〕において、R2,R3,R4及びR6が、いずれも水素原子であることが好ましい。
【0046】
〔5〕
上記〔2〕乃至〔4〕において、R5が、V1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいフェニル基であることが好ましい。
【0047】
〔6〕
上記〔2〕乃至〔4〕において、R5が、V1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC2−9ヘテロアリール基であることが好ましい。
【0048】
〔7〕
上記〔6〕において、C2−9ヘテロアリール基がC2−9含窒素ヘテロアリール基であることが好ましい。
【0049】
〔8〕
上記〔7〕において、C2−9含窒素ヘテロアリール基が、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基及び2−ピラジニル基から選ばれる基であることが好ましい。
【0050】
〔9〕
上記〔7〕において、C2−9含窒素ヘテロアリール基が、4−ピリジル基であることが好ましい。
【0051】
〔10〕
上記〔2〕乃至〔9〕において、V1が、式(V)乃至式(XXII):
【化7】
【化8】
の何れかで表される置換基であることが好ましい。
【0052】
〔11〕
上記〔3〕又は〔4〕において、R5が、式(VIII):
【化9】
で表される置換基で置換されているフェニル基であることが好ましい。
〔12〕
上記〔3〕又は〔4〕において、R5が、4−ピリジル基であることが好ましい。
【0053】
〔13〕
上記〔2〕乃至〔12〕において、nが、1の整数であることが好ましい。
【0054】
〔14〕
上記〔2〕乃至〔13〕において、R7が、メチル基、t−ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されているフェニル基であることが好ましい。
【0055】
〔15〕
上記〔2〕乃至〔13〕において、R7が、1つ又は2つのハロゲン原子で置換されてもよいフェニル基であることが好ましい。
〔16〕
上記〔2〕乃至〔15〕において、R1が、メチル基であることが好ましい。
【0056】
〔17〕
上記〔2〕において、式(I)で表される化合物が、(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド、(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド又は(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)チオフェン−2−カルボキサミドであることが好ましい。
【0057】
〔18〕
上記〔1〕において、Wが、カルボキシ基であることが好ましい。
〔19〕
上記〔18〕において、R1が、水素原子又は1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基であり、
R6が、水素原子又は1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−3アルキル基であり、
R7が、C2−14アリール基であり、
Xが、−OHであり、
Yが、酸素原子又は硫黄原子であり、
Ar1が、式(IV):
【化10】
である、ことが好ましい。
【0058】
〔20〕
上記〔19〕において、R1が、水素原子又はC1−6アルキル基であり、
R6が、水素原子であり、
R7が、式(A01)乃至(A15):
【化11】
のいずれかで表される置換基であり、
Yが、酸素原子である、ことが好ましい。
【0059】
〔21〕
上記〔20〕において、R1が、C1−6アルキル基であり、
R7が、式(A11):
【化12】
で表される置換基である、ことが好ましい。
【0060】
〔22〕
上記〔1〕において、一般式(I)で表される化合物が、(E)−5−(2−{1−[5−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボン酸であることが好ましい。
【0061】
〔23〕
上記〔1〕において、R1が、水素原子又は1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−6アルキル基であり、
R2,R3,R4及びR6が、それぞれ独立に水素原子又はC1−3アルキル基であり、
nが、1又は2の整数であり、
R5が、V1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいフェニル基又はC2−9ヘテロアリール基であり、
R7が、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC1−10アルキル基、C1−10アルコキシ基、1つ以上のハロゲン原子で置換されているC1−3アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよいフェニル基又は、式(A01)乃至(A15):
【化13】
の何れかで表される置換基であり、
Ar1が、式(IV):
【化14】
であり、
Xが、−OHであり、
Y及びZが、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子である、ことが好ましい。
【0062】
〔24〕
上記〔23〕において、R1が、水素原子又はC1−6アルキル基であり、
R2,R3,R4及びR6が、いずれも水素原子であり、
nが、1の整数であり、
R5が、ピリジル基、ピラジニル基又は、式(VII)、(VIII),(XI)若しくは(XII):
【化15】
で表される置換基で置換されているフェニル基であり、
R7が、1つ若しくは2つのハロゲン原子若しくはC1−10アルキル基で置換されてもよいフェニル基又は、式(A11)、(A13)若しくは(A15):
【化16】
の何れかで表される置換基であり、
Y及びZが、いずれも酸素原子である、ことが好ましい。
【0063】
〔25〕
上記〔24〕において、R1が、C1−6アルキル基であり、
R7が、式(A11):
【化17】
で表される置換基である、ことが好ましい。
【0064】
〔26〕
上記〔1〕において、一般式(I)で表される化合物が、(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド、(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド、(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)チオフェン−2−カルボキサミド、(E)−5−(2−{1−[5−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボン酸、カリウム (E)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[1−(2−{5−[(ピラジン−2−イルメチル)カルバモイル]チオフェン−2−カルボニル}ヒドラゾノ)エチル]チオフェン−3−オラート、(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−{4−[2−(ピペラジン−1−イル)エチルカルバモイル]ベンジル}チオフェン−2−カルボキサミド、(E)−N−[4−(2−アミノ−2−オキソエチル)ベンジル]−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボキサミド又は(E)−N−(4−{2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチルカルバモイル}ベンジル)−5−(2−{1−[5−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボキサミドであることが好ましい。
【0065】
以下、
上記式(I)で表される化合物について使用される用語の定義及び最良の形態について説明する。
上記式(I)で表される化合物中、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを意味する。
【0066】
まず、置換基R
1からR
20及びV
1からV
4など本明細書に記載の各置換基における語句について説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0067】
C
1−3アルキル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3シクロアルキル基を含んでいてもよく、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル等が挙げられる。
C
1−6アルキル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−6シクロアルキル基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、1−メチル−c−プロピル、2−メチル−c−プロピル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、1,2−ジメチル−n−プロピル、2,2−ジメチル−n−プロピル、1−エチル−n−プロピル、c−ペンチル、1−メチル−c−ブチル、2−メチル−c−ブチル、3−メチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−プロピル、2,3−ジメチル−c−プロピル、1−エチル−c−プロピル、2−エチル−c−プロピル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、3−メチル−n−ペンチル、4−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1,2−ジメチル−n−ブチル、1,3−ジメチル−n−ブチル、2,2−ジメチル−n−ブチル、2,3−ジメチル−n−ブチル、3,3−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、2−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、1,2,2−トリメチル−n−プロピル、1−エチル−1−メチル−n−プロピル、1−エチル−2−メチル−n−プロピル、c−ヘキシル、1−メチル−c−ペンチル、2−メチル−c−ペンチル、3−メチル−c−ペンチル、1−エチル−c−ブチル、2−エチル−c−ブチル、3−エチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−ブチル、1,3−ジメチル−c−ブチル、2,2−ジメチル−c−ブチル、2,3−ジメチル−c−ブチル、2,4−ジメチル−c−ブチル、3,3−ジメチル−c−ブチル、1−n−プロピル−c−プロピル、2−n−プロピル−c−プロピル、1−i−プロピル−c−プロピル、2−i−プロピル−c−プロピル、1,2,2−トリメチル−c−プロピル、1,2,3−トリメチル−c−プロピル、2,2,3−トリメチル−c−プロピル、1−エチル−2−メチル−c−プロピル、2−エチル−1−メチル−c−プロピル、2−エチル−2−メチル−c−プロピル、2−エチル−3−メチル−c−プロピル等が挙げられる。
【0068】
C
1−10アルキル基としては直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキル基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、1−メチル−1−エチル−n−ペンチル、1−ヘプチル、2−ヘプチル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピル、1−オクチル、3−オクチル、4−メチル−3−n−ヘプチル、6−メチル−2−n−ヘプチル、2−プロピル−1−n−ヘプチル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチル、1−ノニル、2−ノニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシル、1−デシル、2−デシル、4−デシル、3,7−ジメチル−1−n−オクチル、3,7−ジメチル−3−n−オクチル等が挙げられる。
【0069】
C
2−6アルケニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−6シクロアルケニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−1−エテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−エチルエテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−n−プロピルエテニル、1−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−エチル−2−プロペニル、2−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1−i−プロピルエテニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−c−ペンテニル、2−c−ペンテニル、3−c−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、1−n−ブチルエテニル、2−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、2−n−プロピル−2−プロペニル、3−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、3−エチル−3−ブテニル、4−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1−メチル−2−エチル−2−プロペニル、1−s−ブチルエテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、1−i−ブチルエテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、2−i−プロピル−2−プロペニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−n−プロピル−1−プロペニル、1−n−プロピル−2−プロペニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−t−ブチルエテニル、1−メチル−1−エチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル、1−i−プロピル−1−プロペニル、1−i−プロピル−2−プロペニル、1−メチル−2−c−ペンテニル、1−メチル−3−c−ペンテニル、2−メチル−1−c−ペンテニル、2−メチル−2−c−ペンテニル、2−メチル−3−c−ペンテニル、2−メチル−4−c−ペンテニル、2−メチル−5−c−ペンテニル、2−メチレン−c−ペンチル、3−メチル−1−c−ペンテニル、3−メチル−2−c−ペンテニル、3−メチル−3−c−ペンテニル、3−メチル−4−c−ペンテニル、3−メチル−5−c−ペンテニル、3−メチレン−c−ペンチル、1−c−ヘキセニル、2−c−ヘキセニル、3−c−ヘキセニル等が挙げられる。
【0070】
C
2−6アルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、3−メチル−1−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−1−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−1−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、3,3−ジメチル−1−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、1−n−プロピル−2−プロピニル、2−エチル−3−ブチニル、1−メチル−1−エチル−2−プロピニル、1−i−プロピル−2−プロピニル等が挙げられる。
【0071】
C
2−14アリール基には、環構成原子としてヘテロ原子を含まないC
6−14アリール基、C
2−9ヘテロアリール基及びC
2−14縮合多環式基が含まれる。
【0072】
ヘテロ原子を含まないC
6−14アリール基としては、フェニル基、1−インデニル基、2−インデニル基、3−インデニル基、4−インデニル基、5−インデニル基、6−インデニル基、7−インデニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基及び
【化18】
等が挙げられる。
【0073】
C
2−9ヘテロアリール基とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が1乃至3原子単独もしくは組み合わせて含むことができる5乃至7員環までのC
2−6単環式複素環基及び構成原子数が8乃至10までのC
5−9縮合二環式複素環基を意味する。
【0074】
5乃至7員環までのC
2−6単環式複素環基としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、1−1,2,4−トリアゾール基、3−1,2,4−トリアゾール基、5−1,2,4−トリアゾール基、1−1,2,3−トリアゾール基、4−1,2,3−トリアゾール基、5−1,2,3−トリアゾール基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリル基、2−1,3,4−チアジアゾリル基、3−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−1,2,4−オキサジアゾリル基、3−1,2,4−チアジアゾリル基、5−1,2,4−チアジアゾリル基、3−1,2,5−オキサジアゾリル基、3−1,2,5−チアジアゾリル基等が挙げられる。
【0075】
構成原子数が8乃至10までのC
5−9縮合二環式複素環基としては、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、1−2、7−ナフチリジニル基、3−2,7−ナフチリジニル基、4−2,7−ナフチリジニル基、1−2,6−ナフチリジニル基、3−2,6−ナフチリジニル基、4−2,6−ナフチリジニル基、2−1,8−ナフチリジニル基、3−1,8−ナフチリジニル基、4−1,8−ナフチリジニル基、2−1,7−ナフチリジニル基、3−1,7−ナフチリジニル基、4−1,7−ナフチリジニル基、5−1,7−ナフチリジニル基、6−1,7−ナフチリジニル基、8−1,7−ナフチリジニル基、2−1,6−ナフチリジニル基、3−1,6−ナフチリジニル基、4−1,6−ナフチリジニル基、5−1,6−ナフチリジニル基、7−1,6−ナフチリジニル基、8−1,6−ナフチリジニル基、2−1,5−ナフチリジニル基、3−1,5−ナフチリジニル基、4−1,5−ナフチリジニル基、6−1,5−ナフチリジニル基、7−1,5−ナフチリジニル基、8−1,5−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテリジニル基、4−プテリジニル基、6−プテリジニル基、7−プテリジニル基等が挙げられる。
【0076】
C
2−9含窒素ヘテロアリール基とは、1乃至3原子の窒素原子を含むC
2−9ヘテロアリール基を意味する。
【0077】
C
2−14縮合多環式基とは、上述のヘテロ原子を含まないC
6−14アリール基のうち構成炭素数が12個以下の基又はC
2−9ヘテロアリール基にC
2−9ヘテロシクリル基が縮環した縮合二環式基或いは縮合三環式基であり、具体的には、
【0079】
C
1−10チオアルキル基としては直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロチオアルキル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、c−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、c−ブチルチオ、1−メチル−c−プロピルチオ、2−メチル−c−プロピルチオ、n−ペンチルチオ、1−メチル−n−ブチルチオ、2−メチル−n−ブチルチオ、3−メチル−n−ブチルチオ、1,1−ジメチル−n−プロピルチオ、1,2−ジメチル−n−プロピルチオ、2,2−ジメチル−n−プロピルチオ、1−エチル−n−プロピルチオ、c−ペンチルチオ、1−メチル−c−ブチルチオ、2−メチル−c−ブチルチオ、3−メチル−c−ブチルチオ、1,2−ジメチル−c−プロピルチオ、2,3−ジメチル−c−プロピルチオ、1−エチル−c−プロピルチオ、2−エチル−c−プロピルチオ、n−ヘキシルチオ、1−メチル−n−ペンチルチオ、2−メチル−n−ペンチルチオ、3−メチル−n−ペンチルチオ、4−メチル−n−ペンチルチオ、1,1−ジメチル−n−ブチルチオ、1,2−ジメチル−n−ブチルチオ、1,3−ジメチル−n−ブチルチオ、2,2−ジメチル−n−ブチルチオ、2,3−ジメチル−n−ブチルチオ、3,3−ジメチル−n−ブチルチオ、1−エチル−n−ブチルチオ、2−エチル−n−ブチルチオ、1,1,2−トリメチル−n−プロピルチオ、1,2,2−トリメチル−n−プロピルチオ、1−エチル−1−メチル−n−プロピルチオ、1−エチル−2−メチル−n−プロピルチオ、c−ヘキシルチオ、1−メチル−c−ペンチルチオ、2−メチル−c−ペンチルチオ、3−メチル−c−ペンチルチオ、1−エチル−c−ブチルチオ、2−エチル−c−ブチルチオ、3−エチル−c−ブチルチオ、1,2−ジメチル−c−ブチルチオ、1,3−ジメチル−c−ブチルチオ、2,2−ジメチル−c−ブチルチオ、2,3−ジメチル−c−ブチルチオ、2,4−ジメチル−c−ブチルチオ、3,3−ジメチル−c−ブチルチオ、1−n−プロピル−c−プロピルチオ、2−n−プロピル−c−プロピルチオ、1−i−プロピル−c−プロピルチオ、2−i−プロピル−c−プロピルチオ、1,2,2−トリメチル−c−プロピルチオ、1,2,3−トリメチル−c−プロピルチオ、2,2,3−トリメチル−c−プロピルチオ、1−エチル−2−メチル−c−プロピルチオ、2−エチル−1−メチル−c−プロピルチオ、2−エチル−2−メチル−c−プロピルチオ、2−エチル−3−メチル−c−プロピルチオ、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルチオ、1−ヘプチルチオ、2−ヘプチルチオ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルチオ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルチオ、1−オクチルチオ、3−オクチルチオ、4−メチル−3−n−ヘプチルチオ、6−メチル−2−n−ヘプチルチオ、2−プロピル−1−n−ヘプチルチオ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルチオ、1−ノニルチオ、2−ノニルチオ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルチオ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルチオ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルチオ、1−デシルチオ、2−デシルチオ、4−デシルチオ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルチオ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルチオ等が挙げられる。
【0080】
C
1−3アルキルスルホニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3シクロアルキルスルホニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、i−プロピルスルホニル、c−プロピルスルホニル等が挙げられる。
【0081】
C
1−10アルキルスルホニル基としては直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルスルホニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、n−ブチルスルホニル、i−ブチルスルホニル、s−ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、c−ブチルスルホニル、1−メチル−c−プロピルスルホニル、2−メチル−c−プロピルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、1−メチル−n−ブチルスルホニル、2−メチル−n−ブチルスルホニル、3−メチル−n−ブチルスルホニル、1,1−ジメチル−n−プロピルスルホニル、1,2−ジメチル−n−プロピルスルホニル、2,2−ジメチル−n−プロピルスルホニル、1−エチル−n−プロピルスルホニル、c−ペンチルスルホニル、1−メチル−c−ブチルスルホニル、2−メチル−c−ブチルスルホニル、3−メチル−c−ブチルスルホニル、1,2−ジメチル−c−プロピルスルホニル、2,3−ジメチル−c−プロピルスルホニル、1−エチル−c−プロピルスルホニル、2−エチル−c−プロピルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、1−メチル−n−ペンチルスルホニル、2−メチル−n−ペンチルスルホニル、3−メチル−n−ペンチルスルホニル、4−メチル−n−ペンチルスルホニル、1,1−ジメチル−n−ブチルスルホニル、1,2−ジメチル−n−ブチルスルホニル、1,3−ジメチル−n−ブチルスルホニル、2,2−ジメチル−n−ブチルスルホニル、2,3−ジメチル−n−ブチルスルホニル、3,3−ジメチル−n−ブチルスルホニル、1−エチル−n−ブチルスルホニル、2−エチル−n−ブチルスルホニル、1,1,2−トリメチル−n−プロピルスルホニル、1,2,2−トリメチル−n−プロピルスルホニル、1−エチル−1−メチル−n−プロピルスルホニル、1−エチル−2−メチル−n−プロピルスルホニル、c−ヘキシルスルホニル、1−メチル−c−ペンチルスルホニル、2−メチル−c−ペンチルスルホニル、3−メチル−c−ペンチルスルホニル、1−エチル−c−ブチルスルホニル、2−エチル−c−ブチルスルホニル、3−エチル−c−ブチルスルホニル、1,2−ジメチル−c−ブチルスルホニル、1,3−ジメチル−c−ブチルスルホニル、2,2−ジメチル−c−ブチルスルホニル、2,3−ジメチル−c−ブチルスルホニル、2,4−ジメチル−c−ブチルスルホニル、3,3−ジメチル−c−ブチルスルホニル、1−n−プロピル−c−プロピルスルホニル、2−n−プロピル−c−プロピルスルホニル、1−i−プロピル−c−プロピルスルホニル、2−i−プロピル−c−プロピルスルホニル、1,2,2−トリメチル−c−プロピルスルホニル、1,2,3−トリメチル−c−プロピルスルホニル、2,2,3−トリメチル−c−プロピルスルホニル、1−エチル−2−メチル−c−プロピルスルホニル、2−エチル−1−メチル−c−プロピルスルホニル、2−エチル−2−メチル−c−プロピルスルホニル、2−エチル−3−メチル−c−プロピルスルホニル、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルスルホニル、1−ヘプチルスルホニル、2−ヘプチルスルホニル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルスルホニル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルスルホニル、1−オクチルスルホニル、3−オクチルスルホニル、4−メチル−3−n−ヘプチルスルホニル、6−メチル−2−n−ヘプチルスルホニル、2−プロピル−1−n−ヘプチルスルホニル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルスルホニル、1−ノニルスルホニル、2−ノニルスルホニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルスルホニル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルスルホニル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルスルホニル、1−デシルスルホニル、2−デシルスルホニル、4−デシルスルホニル、3,7−ジメチル−1−n−オクチルスルホニル、3,7−ジメチル−3−n−オクチルスルホニル等が挙げられる。
【0082】
C
1−10アルキルスルホニルアミノ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルスルホニルアミノ基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、i−プロピルスルホニルアミノ、c−プロピルスルホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノ、i−ブチルスルホニルアミノ、s−ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ、c−ブチルスルホニルアミノ、1−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、n−ペンチルスルホニルアミノ、1−メチル−n−ブチルスルホニルアミノ、2−メチル−n−ブチルスルホニルアミノ、3−メチル−n−ブチルスルホニルアミノ、1,1−ジメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1,2−ジメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、2,2−ジメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−n−プロピルスルホニルアミノ、c−ペンチルスルホニルアミノ、1−メチル−c−ブチルスルホニルアミノ、2−メチル−c−ブチルスルホニルアミノ、3−メチル−c−ブチルスルホニルアミノ、1,2−ジメチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2,3−ジメチル−c−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−エチル−c−プロピルスルホニルアミノ、n−ヘキシルスルホニルアミノ、1−メチル−n−ペンチルスルホニルアミノ、2−メチル−n−ペンチルスルホニルアミノ、3−メチル−n−ペンチルスルホニルアミノ、4−メチル−n−ペンチルスルホニルアミノ、1,1−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、1,2−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、1,3−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、2,2−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、2,3−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、3,3−ジメチル−n−ブチルスルホニルアミノ、1−エチル−n−ブチルスルホニルアミノ、2−エチル−n−ブチルスルホニルアミノ、1,1,2−トリメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1,2,2−トリメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−1−メチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−2−メチル−n−プロピルスルホニルアミノ、c−ヘキシルスルホニルアミノ、1−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ、2−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ、3−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ、1−エチル−c−ブチルスルホニルアミノ、2−エチル−c−ブチルスルホニルアミノ、3−エチル−c−ブチルスルホニルアミノ、1,2−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、1,3−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、2,2−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、2,3−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、2,4−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、3,3−ジメチル−c−ブチルスルホニルアミノ、1−n−プロピル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−n−プロピル−c−プロピルスルホニルアミノ、1−i−プロピル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−i−プロピル−c−プロピルスルホニルアミノ、1,2,2−トリメチル−c−プロピルスルホニルアミノ、1,2,3−トリメチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2,2,3−トリメチル−c−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−2−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−エチル−1−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−エチル−2−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、2−エチル−3−メチル−c−プロピルスルホニルアミノ、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルスルホニルアミノ、1−ヘプチルスルホニルアミノ、2−ヘプチルスルホニルアミノ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルスルホニルアミノ、1−オクチルスルホニルアミノ、3−オクチルスルホニルアミノ、4−メチル−3−n−ヘプチルスルホニルアミノ、6−メチル−2−n−ヘプチルスルホニルアミノ、2−プロピル−1−n−ヘプチルスルホニルアミノ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルスルホニルアミノ、1−ノニルスルホニルアミノ、2−ノニルスルホニルアミノ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルスルホニルアミノ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルスルホニルアミノ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルスルホニルアミノ、1−デシルスルホニルアミノ、2−デシルスルホニルアミノ、4−デシルスルホニルアミノ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルスルホニルアミノ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルスルホニルアミノ、c−ヘプチルスルホニルアミノ、c−オクチルスルホニルアミノ、1−メチル−c−ヘキシルスルホニルアミノ、2−メチル−c−ヘキシルスルホニルアミノ、3−メチル−c−ヘキシルスルホニルアミノ、1,2−ジメチル−c−ヘキシルスルホニルアミノ、1−エチル−c−ヘキシルスルホニルアミノ、1−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ、2−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ、3−メチル−c−ペンチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
【0083】
C
1−3アルコキシ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3シクロアルコキシ基を含んでいてもよい。その具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、c−プロポキシ等が挙げられる。
【0084】
C
1−6アルコキシ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−6シクロアルコキシ基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、c−ブトキシ、1−メチル−c−プロポキシ、2−メチル−c−プロポキシ、n−ペンチルオキシ、1−メチル−n−ブトキシ、2−メチル−n−ブトキシ、3−メチル−n−ブトキシ、1,1−ジメチル−n−プロポキシ、1,2−ジメチル−n−プロポキシ、2,2−ジメチル−n−プロポキシ、1−エチル−n−プロポキシ、c−ペンチルオキシ、1−メチル−c−ブトキシ、2−メチル−c−ブトキシ、3−メチル−c−ブトキシ、1,2−ジメチル−c−プロポキシ、2,3−ジメチル−c−プロポキシ、1−エチル−c−プロポキシ、2−エチル−c−プロポキシ、n−ヘキシルオキシ、1−メチル−n−ペンチルオキシ、2−メチル−n−ペンチルオキシ、3−メチル−n−ペンチルオキシ、4−メチル−n−ペンチルオキシ、1,1−ジメチル−n−ブトキシ、1,2−ジメチル−n−ブトキシ、1,3−ジメチル−n−ブトキシ、2,2−ジメチル−n−ブトキシ、2,3−ジメチル−n−ブトキシ、3,3−ジメチル−n−ブトキシ、1−エチル−n−ブトキシ、2−エチル−n−ブトキシ、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシ、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ、c−ヘキシルオキシ、1−メチル−c−ペンチルオキシ、2−メチル−c−ペンチルオキシ、3−メチル−c−ペンチルオキシ、1−エチル−c−ブトキシ、2−エチル−c−ブトキシ、3−エチル−c−ブトキシ、1,2−ジメチル−c−ブトキシ、1,3−ジメチル−c−ブトキシ、2,2−ジメチル−c−ブトキシ、2,3−ジメチル−c−ブトキシ、2,4−ジメチル−c−ブトキシ、3,3−ジメチル−c−ブトキシ、1−n−プロピル−c−プロポキシ、2−n−プロピル−c−プロポキシ、1−i−プロピル−c−プロポキシ、2−i−プロピル−c−プロポキシ、1,2,2−トリメチル−c−プロポキシ、1,2,3−トリメチル−c−プロポキシ、2,2,3−トリメチル−c−プロポキシ、1−エチル−2−メチル−c−プロポキシ、2−エチル−1−メチル−c−プロポキシ、2−エチル−2−メチル−c−プロポキシ、2−エチル−3−メチル−c−プロポキシ等が挙げられる。
【0085】
C
1−10アルコキシ基としては直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルコキシ基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、
1−メチル−1−エチル−n−ペンチルオキシ、1−ヘプチルオキシ、2−ヘプチルオキシ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルオキシ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルオキシ、1−オクチルオキシ、3−オクチルオキシ、4−メチル−3−n−ヘプチルオキシ、6−メチル−2−n−ヘプチルオキシ、2−プロピル−1−n−ヘプチルオキシ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルオキシ、1−ノニルオキシ、2−ノニルオキシ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルオキシ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルオキシ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルオキシ、1−デシルオキシ、2−デシルオキシ、4−デシルオキシ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルオキシ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルオキシ等が挙げられる。
【0086】
C
1−10アルコキシカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルコキシカルボニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、c−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、i−ブトキシカルボニル、s−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、c−ブトキシカルボニル、1−メチル−c−プロポキシカルボニル、2−メチル−c−プロポキシカルボニル、n−ペンチルオキシカルボニル、1−メチル−n−ブトキシカルボニル、2−メチル−n−ブトキシカルボニル、3−メチル−n−ブトキシカルボニル、1,1−ジメチル−n−プロポキシカルボニル、1,2−ジメチル−n−プロポキシカルボニル、2,2−ジメチル−n−プロポキシカルボニル、1−エチル−n−プロポキシカルボニル、c−ペンチルオキシカルボニル、1−メチル−c−ブトキシカルボニル、2−メチル−c−ブトキシカルボニル、3−メチル−c−ブトキシカルボニル、1,2−ジメチル−c−プロポキシカルボニル、2,3−ジメチル−c−プロポキシカルボニル、1−エチル−c−プロポキシカルボニル、2−エチル−c−プロポキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、1−メチル−n−ペンチルオキシカルボニル、2−メチル−n−ペンチルオキシカルボニル、3−メチル−n−ペンチルオキシカルボニル、4−メチル−n−ペンチルオキシカルボニル、1,1−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、1,2−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、1,3−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、2,2−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、2,3−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、3,3−ジメチル−n−ブトキシカルボニル、1−エチル−n−ブトキシカルボニル、2−エチル−n−ブトキシカルボニル、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシカルボニル、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシカルボニル、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシカルボニル、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシカルボニル、c−ヘキシルオキシカルボニル、1−メチル−c−ペンチルオキシカルボニル、2−メチル−c−ペンチルオキシカルボニル、3−メチル−c−ペンチルオキシカルボニル、1−エチル−c−ブトキシカルボニル、2−エチル−c−ブトキシカルボニル、3−エチル−c−ブトキシカルボニル、1,2−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、1,3−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、2,2−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、2,3−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、2,4−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、3,3−ジメチル−c−ブトキシカルボニル、1−n−プロピル−c−プロポキシカルボニル、2−n−プロピル−c−プロポキシカルボニル、1−i−プロピル−c−プロポキシカルボニル、2−i−プロピル−c−プロポキシカルボニル、1,2,2−トリメチル−c−プロポキシカルボニル、1,2,3−トリメチル−c−プロポキシカルボニル、2,2,3−トリメチル−c−プロポキシカルボニル、1−エチル−2−メチル−c−プロポキシカルボニル、2−エチル−1−メチル−c−プロポキシカルボニル、2−エチル−2−メチル−c−プロポキシカルボニル、2−エチル−3−メチル−c−プロポキシカルボニル、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルオキシカルボニル、1−ヘプチルオキシカルボニル、2−ヘプチルオキシカルボニル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルオキシカルボニル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルオキシカルボニル、1−オクチルオキシカルボニル、3−オクチルオキシカルボニル、4−メチル−3−n−ヘプチルオキシカルボニル、6−メチル−2−n−ヘプチルオキシカルボニル、2−プロピル−1−n−ヘプチルオキシカルボニル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルオキシカルボニル、1−ノニルオキシカルボニル、2−ノニルオキシカルボニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルオキシカルボニル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルオキシカルボニル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルオキシカルボニル、1−デシルオキシカルボニル、2−デシルオキシカルボニル、4−デシルオキシカルボニル、3,7−ジメチル−1−n−オクチルオキシカルボニル、3,7−ジメチル−3−n−オクチルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0087】
C
1−3アルキルカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3シクロアルキルカルボニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルカルボニル、エチルスカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、c−プロピルカルボニル等が挙げられる。
【0088】
C
1−10アルキルカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルカルボニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記に加えてn−ブチルカルボニル、i−ブチルカルボニル、s−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、c−ブチルカルボニル、1−メチル−c−プロピルカルボニル、2−メチル−c−プロピルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、1−メチル−n−ブチルカルボニル、2−メチル−n−ブチルカルボニル、3−メチル−n−ブチルカルボニル、1,1−ジメチル−n−プロピルカルボニル、1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニル、2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニル、1−エチル−n−プロピルカルボニル、c−ペンチルカルボニル、1−メチル−c−ブチルカルボニル、2−メチル−c−ブチルカルボニル、3−メチル−c−ブチルカルボニル、1,2−ジメチル−c−プロピルカルボニル、2,3−ジメチル−c−プロピルカルボニル、1−エチル−c−プロピルカルボニル、2−エチル−c−プロピルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、1−メチル−n−ペンチルカルボニル、2−メチル−n−ペンチルカルボニル、3−メチル−n−ペンチルカルボニル、4−メチル−n−ペンチルカルボニル、1,1−ジメチル−n−ブチルカルボニル、1,2−ジメチル−n−ブチルカルボニル、1,3−ジメチル−n−ブチルカルボニル、2,2−ジメチル−n−ブチルカルボニル、2,3−ジメチル−n−ブチルカルボニル、3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニル、1−エチル−n−ブチルカルボニル、2−エチル−n−ブチルカルボニル、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニル、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニル、1−エチル−1−メチル−n−プロピルカルボニル、1−エチル−2−メチル−n−プロピルカルボニル、c−ヘキシルカルボニル、1−メチル−c−ペンチルカルボニル、2−メチル−c−ペンチルカルボニル、3−メチル−c−ペンチルカルボニル、1−エチル−c−ブチルカルボニル、2−エチル−c−ブチルカルボニル、3−エチル−c−ブチルカルボニル、1,2−ジメチル−c−ブチルカルボニル、1,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル、2,2−ジメチル−c−ブチルカルボニル、2,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル、2,4−ジメチル−c−ブチルカルボニル、3,3−ジメチル−c−ブチルカルボニル、1−n−プロピル−c−プロピルカルボニル、2−n−プロピル−c−プロピルカルボニル、1−i−プロピル−c−プロピルカルボニル、2−i−プロピル−c−プロピルカルボニル、1,2,2−トリメチル−c−プロピルカルボニル、1,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニル、2,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニル、1−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニル、2−エチル−1−メチル−c−プロピルカルボニル、2−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニル、2−エチル−3−メチル−c−プロピルカルボニル、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルカルボニル、1−ヘプチルカルボニル、2−ヘプチルカルボニル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニル、1−オクチルカルボニル、3−オクチルカルボニル、4−メチル−3−n−ヘプチルカルボニル、6−メチル−2−n−ヘプチルカルボニル、2−プロピル−1−n−ヘプチルカルボニル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルカルボニル、1−ノニルカルボニル、2−ノニルカルボニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルカルボニル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルカルボニル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルカルボニル、1−デシルカルボニル、2−デシルカルボニル、4−デシルカルボニル、3,7−ジメチル−1−n−オクチルカルボニル、3,7−ジメチル−3−n−オクチルカルボニル等が挙げられる。
【0089】
C
1−10アルキルカルボニルオキシ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルカルボニルオキシ基を含んでいてもよい。その具体例としては、上記の例示に加え、n−ブチルカルボニルオキシ、i−ブチルカルボニルオキシ、s−ブチルカルボニルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、c−ブチルカルボニルオキシ、1−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、1−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ、2−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ、3−メチル−n−ブチルカルボニルオキシ、1,1−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−n−プロピルカルボニルオキシ、c−ペンチルカルボニルオキシ、1−メチル−c−ブチルカルボニルオキシ、2−メチル−c−ブチルカルボニルオキシ、3−メチル−c−ブチルカルボニルオキシ、1,2−ジメチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2,3−ジメチル−c−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−エチル−c−プロピルカルボニルオキシ、n−ヘキシルカルボニルオキシ、1−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ、2−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ、3−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ、4−メチル−n−ペンチルカルボニルオキシ、1,1−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、1,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、1,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、2,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、2,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルオキシ、1−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ、2−エチル−n−ブチルカルボニルオキシ、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−1−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−2−メチル−n−プロピルカルボニルオキシ、c−ヘキシルカルボニルオキシ、1−メチル−c−ペンチルカルボニルオキシ、2−メチル−c−ペンチルカルボニルオキシ、3−メチル−c−ペンチルカルボニルオキシ、1−エチル−c−ブチルカルボニルオキシ、2−エチル−c−ブチルカルボニルオキシ、3−エチル−c−ブチルカルボニルオキシ、1,2−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、1,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、2,2−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、2,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、2,4−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、3,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルオキシ、1−n−プロピル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−n−プロピル−c−プロピルカルボニルオキシ、1−i−プロピル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−i−プロピル−c−プロピルカルボニルオキシ、1,2,2−トリメチル−c−プロピルカルボニルオキシ、1,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−エチル−1−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、2−エチル−3−メチル−c−プロピルカルボニルオキシ、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルカルボニルオキシ、1−ヘプチルカルボニルオキシ、2−ヘプチルカルボニルオキシ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルオキシ、1−オクチルカルボニルオキシ、3−オクチルカルボニルオキシ、4−メチル−3−n−ヘプチルカルボニルオキシ、6−メチル−2−n−ヘプチルカルボニルオキシ、2−プロピル−1−n−ヘプチルカルボニルオキシ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルカルボニルオキシ、1−ノニルカルボニルオキシ、2−ノニルカルボニルオキシ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルカルボニルオキシ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルカルボニルオキシ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルカルボニルオキシ、1−デシルカルボニルオキシ、2−デシルカルボニルオキシ、4−デシルカルボニルオキシ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルカルボニルオキシ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
【0090】
C
1−10アルキルカルボニルアミノ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルカルボニルアミノ基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、i−プロピルカルボニルアミノ、c−プロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノ、i−ブチルカルボニルアミノ、s−ブチルカルボニルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ、c−ブチルカルボニルアミノ、1−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、n−ペンチルカルボニルアミノ、1−メチル−n−ブチルカルボニルアミノ、2−メチル−n−ブチルカルボニルアミノ、3−メチル−n−ブチルカルボニルアミノ、1,1−ジメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−n−プロピルカルボニルアミノ、c−ペンチルカルボニルアミノ、1−メチル−c−ブチルカルボニルアミノ、2−メチル−c−ブチルカルボニルアミノ、3−メチル−c−ブチルカルボニルアミノ、1,2−ジメチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2,3−ジメチル−c−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−エチル−c−プロピルカルボニルアミノ、n−ヘキシルカルボニルアミノ、1−メチル−n−ペンチルカルボニルアミノ、2−メチル−n−ペンチルカルボニルアミノ、3−メチル−n−ペンチルカルボニルアミノ、4−メチル−n−ペンチルカルボニルアミノ、1,1−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、1,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、1,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、2,2−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、2,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、3,3−ジメチル−n−ブチルカルボニルアミノ、1−エチル−n−ブチルカルボニルアミノ、2−エチル−n−ブチルカルボニルアミノ、1,1,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1,2,2−トリメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−1−メチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−2−メチル−n−プロピルカルボニルアミノ、c−ヘキシルカルボニルアミノ、1−メチル−c−ペンチルカルボニルアミノ、2−メチル−c−ペンチルカルボニルアミノ、3−メチル−c−ペンチルカルボニルアミノ、1−エチル−c−ブチルカルボニルアミノ、2−エチル−c−ブチルカルボニルアミノ、3−エチル−c−ブチルカルボニルアミノ、1,2−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、1,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、2,2−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、2,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、2,4−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、3,3−ジメチル−c−ブチルカルボニルアミノ、1−n−プロピル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−n−プロピル−c−プロピルカルボニルアミノ、1−i−プロピル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−i−プロピル−c−プロピルカルボニルアミノ、1,2,2−トリメチル−c−プロピルカルボニルアミノ、1,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2,2,3−トリメチル−c−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−エチル−1−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−エチル−2−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、2−エチル−3−メチル−c−プロピルカルボニルアミノ、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルカルボニルアミノ、1−ヘプチルカルボニルアミノ、2−ヘプチルカルボニルアミノ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルカルボニルアミノ、1−オクチルカルボニルアミノ、3−オクチルカルボニルアミノ、4−メチル−3−n−ヘプチルカルボニルアミノ、6−メチル−2−n−ヘプチルカルボニルアミノ、2−プロピル−1−n−ヘプチルカルボニルアミノ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルカルボニルアミノ、1−ノニルカルボニルアミノ、2−ノニルカルボニルアミノ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルカルボニルアミノ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルカルボニルアミノ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルカルボニルアミノ、1−デシルカルボニルアミノ、2−デシルカルボニルアミノ、4−デシルカルボニルアミノ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルカルボニルアミノ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
【0091】
モノC
1−10アルキルアミノ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノ基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、c−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、i−ブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、c−ブチルアミノ、1−メチル−c−プロピルアミノ、2−メチル−c−プロピルアミノ、n−ペンチルアミノ、1−メチル−n−ブチルアミノ、2−メチル−n−ブチルアミノ、3−メチル−n−ブチルアミノ、1,1−ジメチル−n−プロピルアミノ、1,2−ジメチル−n−プロピルアミノ、2,2−ジメチル−n−プロピルアミノ、1−エチル−n−プロピルアミノ、c−ペンチルアミノ、1−メチル−c−ブチルアミノ、2−メチル−c−ブチルアミノ、3−メチル−c−ブチルアミノ、1,2−ジメチル−c−プロピルアミノ、2,3−ジメチル−c−プロピルアミノ、1−エチル−c−プロピルアミノ、2−エチル−c−プロピルアミノ、n−ヘキシルアミノ、1−メチル−n−ペンチルアミノ、2−メチル−n−ペンチルアミノ、3−メチル−n−ペンチルアミノ、4−メチル−n−ペンチルアミノ、1,1−ジメチル−n−ブチルアミノ、1,2−ジメチル−n−ブチルアミノ、1,3−ジメチル−n−ブチルアミノ、2,2−ジメチル−n−ブチルアミノ、2,3−ジメチル−n−ブチルアミノ、3,3−ジメチル−n−ブチルアミノ、1−エチル−n−ブチルアミノ、2−エチル−n−ブチルアミノ、1,1,2−トリメチル−n−プロピルアミノ、1,2,2−トリメチル−n−プロピルアミノ、1−エチル−1−メチル−n−プロピルアミノ、1−エチル−2−メチル−n−プロピルアミノ、c−ヘキシルアミノ、1−メチル−c−ペンチルアミノ、2−メチル−c−ペンチルアミノ、3−メチル−c−ペンチルアミノ、1−エチル−c−ブチルアミノ、2−エチル−c−ブチルアミノ、3−エチル−c−ブチルアミノ、1,2−ジメチル−c−ブチルアミノ、1,3−ジメチル−c−ブチルアミノ、2,2−ジメチル−c−ブチルアミノ、2,3−ジメチル−c−ブチルアミノ、2,4−ジメチル−c−ブチルアミノ、3,3−ジメチル−c−ブチルアミノ、1−n−プロピル−c−プロピルアミノ、2−n−プロピル−c−プロピルアミノ、1−i−プロピル−c−プロピルアミノ、2−i−プロピル−c−プロピルアミノ、1,2,2−トリメチル−c−プロピルアミノ、1,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノ、2,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノ、1−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノ、2−エチル−1−メチル−c−プロピルアミノ、2−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノ、2−エチル−3−メチル−c−プロピルアミノ、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルアミノ、1−ヘプチルアミノ、2−ヘプチルアミノ、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルアミノ、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルアミノ、1−オクチルアミノ、3−オクチルアミノ、4−メチル−3−n−ヘプチルアミノ、6−メチル−2−n−ヘプチルアミノ、2−プロピル−1−n−ヘプチルアミノ、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルアミノ、1−ノニルアミノ、2−ノニルアミノ、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルアミノ、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルアミノ、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルアミノ、1−デシルアミノ、2−デシルアミノ、4−デシルアミノ、3,7−ジメチル−1−n−オクチルアミノ、3,7−ジメチル−3−n−オクチルアミノ等が挙げられる。
【0092】
ジC
1−10アルキルアミノ基としては、対称及び非対称を含んでいてもよい。対称ジC
1−10アルキルアミノ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノ基を含んでいてもよい。その具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−i−プロピルアミノ、ジ−c−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、ジ−i−ブチルアミノ、ジ−s−ブチルアミノ、ジ−t−ブチルアミノ、ジ−c−ブチルアミノ、ジ−(1−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−n−ペンチルアミノ、ジ−(1−メチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(2−メチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(3−メチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(1,1−ジメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−n−プロピル)アミノ、ジ−c−ペンチルアミノ、ジ−(1−メチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(2−メチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(3−メチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(1,2−ジメチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2,3−ジメチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−エチル−c−プロピル)アミノ、ジ−n−ヘキシルアミノ、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノ、ジ−(2−メチル−n−ペンチル)アミノ、ジ−(3−メチル−n−ペンチル)アミノ、ジ−(4−メチル−n−ペンチル)アミノ、ジ−(1,1−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(1,2−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(1,3−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(2,2−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(2,3−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(1−エチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(2−エチル−n−ブチル)アミノ、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−1−メチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−2−メチル−n−プロピル)アミノ、ジ−c−ヘキシルアミノ、ジ−(1−メチル−c−ペンチル)アミノ、ジ−(2−メチル−c−ペンチル)アミノ、ジ−(3−メチル−c−ペンチル)アミノ、ジ−(1−エチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(2−エチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(3−エチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(1,2−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(1,3−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(2,2−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(2,3−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(2,4−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(3,3−ジメチル−c−ブチル)アミノ、ジ−(1−n−プロピル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−n−プロピル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1−i−プロピル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−i−プロピル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1,2,2−トリメチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−エチル−1−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(2−エチル−3−メチル−c−プロピル)アミノ、ジ−(1−メチル−1−エチル−n−ペンチル)アミノ、ジ−(1−ヘプチル)アミノ、ジ−(2−ヘプチル)アミノ、ジ−(1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノ、ジ−(1−オクチル)アミノ、ジ−(3−オクチル)アミノ、ジ−(4−メチル−3−n−ヘプチル)アミノ、ジ−(6−メチル−2−n−ヘプチル)アミノ、ジ−(2−プロピル−1−n−ヘプチル)アミノ、ジ−(2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチル)アミノ、ジ−(1−ノニル)アミノ、ジ−(2−ノニル)アミノ、ジ−(2,6−ジメチル−4−n−ヘプチル)アミノ、ジ−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチル)アミノ、ジ−(3,5,5−トリメチル−1−n−へキシル)アミノ、ジ−(1−デシル)アミノ、ジ−(2−デシル)アミノ、ジ−(4−デシル)アミノ、ジ−(3,7−ジメチル−1−n−オクチル)アミノ、ジ−(3,7−ジメチル−3−n−オクチル)アミノ等が挙げられる。
【0093】
非対称ジC
1−10アルキルアミノ基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノ基を含んでいてもよい。その具体例としては、(メチル、エチル)アミノ、(メチル、n−プロピル)アミノ、(メチル、i−プロピル)アミノ、(メチル、c−プロピル)アミノ、(メチル、n−ブチル)アミノ、(メチル、i−ブチル)アミノ、(メチル、s−ブチル)アミノ、(メチル、t−ブチル)アミノ、(メチル、n−ペンチル)アミノ、(メチル、c−ペンチル)アミノ、(メチル、n−ヘキシル)アミノ、(メチル、c−ヘキシル)アミノ、(エチル、n−プロピル)アミノ、(エチル、i−プロピル)アミノ、(エチル、c−プロピル)アミノ、(エチル、n−ブチル)アミノ、(エチル、i−ブチル)アミノ、(エチル、s−ブチル)アミノ、(エチル、t−ブチル)アミノ、(エチル、n−ペンチル)アミノ、(エチル、c−ペンチル)アミノ、(エチル、n−ヘキシル)アミノ、(エチル、c−ヘキシル)アミノ、(n−プロピル、i−プロピル)アミノ、(n−プロピル、c−プロピル)アミノ、(n−プロピル、n−ブチル)アミノ、(n−プロピル、i−ブチル)アミノ、(n−プロピル、s−ブチル)アミノ、(n−プロピル、t−ブチル)アミノ、(n−プロピル、n−ペンチル)アミノ、(n−プロピル、c−ペンチル)アミノ、(n−プロピル、n−ヘキシル)アミノ、(n−プロピル、c−ヘキシル)アミノ、(i−プロピル、c−プロピル)アミノ、(i−プロピル、n−ブチル)アミノ、(i−プロピル、i−ブチル)アミノ、(i−プロピル、s−ブチル)アミノ、(i−プロピル、t−ブチル)アミノ、(i−プロピル、n−ペンチル)アミノ、(i−プロピル、c−ペンチル)アミノ、(i−プロピル、n−ヘキシル)アミノ、(i−プロピル、c−ヘキシル)アミノ、(c−プロピル、n−ブチル)アミノ、(c−プロピル、i−ブチル)アミノ、(c−プロピル、s−ブチル)アミノ、(c−プロピル、t−ブチル)アミノ、(c−プロピル、n−ペンチル)アミノ、(c−プロピル、c−ペンチル)アミノ、(c−プロピル、n−ヘキシル)アミノ、(c−プロピル、c−ヘキシル)アミノ、(n−ブチル、i−ブチル)アミノ、(n−ブチル、s−ブチル)アミノ、(n−ブチル、t−ブチル)アミノ、(n−ブチル、n−ペンチル)アミノ、(n−ブチル、c−ペンチル)アミノ、(n−ブチル、n−ヘキシル)アミノ、(n−ブチル、c−ヘキシル)アミノ、(i−ブチル、s−ブチル)アミノ、(i−ブチル、t−ブチル)アミノ、(i−ブチル、n−ペンチル)アミノ、(i−ブチル、c−ペンチル)アミノ、(i−ブチル、n−ヘキシル)アミノ、(i−ブチル、c−ヘキシル)アミノ、(s−ブチル、t−ブチル)アミノ、(s−ブチル、n−ペンチル)アミノ、(s−ブチル、c−ペンチル)アミノ、(s−ブチル、n−ヘキシル)アミノ、(s−ブチル、c−ヘキシル)アミノ、(t−ブチル、n−ペンチル)アミノ、(t−ブチル、c−ペンチル)アミノ、(t−ブチル、n−ヘキシル)アミノ、(t−ブチル、c−ヘキシル)アミノ、(n−ペンチル、c−ペンチル)アミノ、(n−ペンチル、n−ヘキシル)アミノ、(n−ペンチル、c−ヘキシル)アミノ、(c−ペンチル、n−ヘキシル)アミノ、(c−ペンチル、c−ヘキシル)アミノ、(n−ヘキシル、c−ヘキシル)アミノ、(メチル、n−ヘプチル)アミノ、(メチル、n−オクチル)アミノ、(メチル、n−ノナニル)アミノ、(メチル、n−デシル)アミノ、(エチル、n−ヘプチル)アミノ、(エチル、n−オクチル)アミノ、(エチル、n−ノナニル)アミノ、(エチル、n−デシル)アミノ等が挙げられる。
【0094】
C
1−10アルキルアミノカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノカルボニル基及びジC
1−10アルキルアミノカルボニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、i−プロピルアミノカルボニル、c−プロピルアミノカルボニル、n−ブチルアミノカルボニル、i−ブチルアミノカルボニル、s−ブチルアミノカルボニル、t−ブチルアミノカルボニル、c−ブチルアミノカルボニル、1−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、2−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、n−ペンチルアミノカルボニル、1−メチル−n−ブチルアミノカルボニル、2−メチル−n−ブチルアミノカルボニル、3−メチル−n−ブチルアミノカルボニル、1,1−ジメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1,2−ジメチル−n−プロピルアミノカルボニル、2,2−ジメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−n−プロピルアミノカルボニル、c−ペンチルアミノカルボニル、1−メチル−c−ブチルアミノカルボニル、2−メチル−c−ブチルアミノカルボニル、3−メチル−c−ブチルアミノカルボニル、1,2−ジメチル−c−プロピルアミノカルボニル、2,3−ジメチル−c−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−c−プロピルアミノカルボニル、2−エチル−c−プロピルアミノカルボニル、n−ヘキシルアミノカルボニル、1−メチル−n−ペンチルアミノカルボニル、2−メチル−n−ペンチルアミノカルボニル、3−メチル−n−ペンチルアミノカルボニル、4−メチル−n−ペンチルアミノカルボニル、1,1−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、1,2−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、1,3−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、2,2−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、2,3−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、3,3−ジメチル−n−ブチルアミノカルボニル、1−エチル−n−ブチルアミノカルボニル、2−エチル−n−ブチルアミノカルボニル、1,1,2−トリメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1,2,2−トリメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−1−メチル−n−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−2−メチル−n−プロピルアミノカルボニル、c−ヘキシルアミノカルボニル、1−メチル−c−ペンチルアミノカルボニル、2−メチル−c−ペンチルアミノカルボニル、3−メチル−c−ペンチルアミノカルボニル、1−エチル−c−ブチルアミノカルボニル、2−エチル−c−ブチルアミノカルボニル、3−エチル−c−ブチルアミノカルボニル、1,2−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、1,3−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、2,2−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、2,3−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、2,4−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、3,3−ジメチル−c−ブチルアミノカルボニル、1−n−プロピル−c−プロピルアミノカルボニル、2−n−プロピル−c−プロピルアミノカルボニル、1−i−プロピル−c−プロピルアミノカルボニル、2−i−プロピル−c−プロピルアミノカルボニル、1,2,2−トリメチル−c−プロピルアミノカルボニル、1,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノカルボニル、2,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、2−エチル−1−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、2−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、2−エチル−3−メチル−c−プロピルアミノカルボニル、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルアミノカルボニル、1−ヘプチルアミノカルボニル、2−ヘプチルアミノカルボニル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルアミノカルボニル、1−オクチルアミノカルボニル、3−オクチルアミノカルボニル、4−メチル−3−n−ヘプチルアミノカルボニル、6−メチル−2−n−ヘプチルアミノカルボニル、2−プロピル−1−n−ヘプチルアミノカルボニル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルアミノカルボニル、1−ノニルアミノカルボニル、2−ノニルアミノカルボニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルアミノカルボニル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルアミノカルボニル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルアミノカルボニル、1−デシルアミノカルボニル、2−デシルアミノカルボニル、4−デシルアミノカルボニル、3,7−ジメチル−1−n−オクチルアミノカルボニル、3,7−ジメチル−3−n−オクチルアミノカルボニル等が挙げられる。
【0095】
ジC
1−10アルキルアミノカルボニル基としては、対称及び非対称を含んでいてもよい。対称C
1−10ジアルキルアミノカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノカルボニル基を含んでいてもよく、その具体例としては、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジ−n−プロピルアミノカルボニル、ジ−i−プロピルアミノカルボニル、ジ−c−プロピルアミノカルボニル、ジ−n−ブチルアミノカルボニル、ジ−i−ブチルアミノカルボニル、ジ−s−ブチルアミノカルボニル、ジ−t−ブチルアミノカルボニル、ジ−c−ブチルアミノカルボニル、ジ−(1−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−n−ペンチルアミノカルボニル、ジ−(1−メチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2−メチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(3−メチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,1−ジメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−c−ペンチルアミノカルボニル、ジ−(1−メチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2−メチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(3−メチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,2−ジメチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2,3−ジメチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−n−ヘキシルアミノカルボニル、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(2−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(3−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(4−メチル−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(1,1−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,2−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2,2−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−n−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−1−メチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−2−メチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−c−ヘキシルアミノカルボニル、ジ−(1−メチル−c−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(2−メチル−c−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(3−メチル−c−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(3−エチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,2−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1,3−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2,2−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2,3−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(2,4−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(3,3−ジメチル−c−ブチル)アミノカルボニル、ジ−(1−n−プロピル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−n−プロピル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−i−プロピル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−i−プロピル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1,2,2−トリメチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−1−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(2−エチル−3−メチル−c−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−メチル−1−エチル−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(1−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(2−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノカルボニル、ジ−(1−オクチル)アミノカルボニル、ジ−(3−オクチル)アミノカルボニル、ジ−(4−メチル−3−n−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(6−メチル−2−n−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(2−プロピル−1−n−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(1−ノニル)アミノカルボニル、ジ−(2−ノニル)アミノカルボニル、ジ−(2,6−ジメチル−4−n−ヘプチル)アミノカルボニル、ジ−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチル)アミノカルボニル、ジ−(3,5,5−トリメチル−1−n−へキシル)アミノカルボニル、ジ−(1−デシル)アミノカルボニル、ジ−(2−デシル)アミノカルボニル、ジ−(4−デシル)アミノカルボニル、ジ−(3,7−ジメチル−1−n−オクチル)アミノカルボニル、ジ−(3,7−ジメチル−3−n−オクチル)アミノカルボニル等が挙げられる。
【0096】
非対称C
1−10ジアルキルアミノカルボニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノカルボニル基を含んでいてもよく、その具体例としては、(メチル、エチル)アミノカルボニル、(メチル、n−プロピル)アミノカルボニル、(メチル、i−プロピル)アミノカルボニル、(メチル、c−プロピル)アミノカルボニル、(メチル、n−ブチル)アミノカルボニル、(メチル、i−ブチル)アミノカルボニル、(メチル、s−ブチル)アミノカルボニル、(メチル、t−ブチル)アミノカルボニル、(メチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(メチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(メチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(メチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(エチル、n−プロピル)アミノカルボニル、(エチル、i−プロピル)アミノカルボニル、(エチル、c−プロピル)アミノカルボニル、(エチル、n−ブチル)アミノカルボニル、(エチル、i−ブチル)アミノカルボニル、(エチル、s−ブチル)アミノカルボニル、(エチル、t−ブチル)アミノカルボニル、(エチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(エチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(エチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(エチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−プロピル、i−プロピル)アミノカルボニル、(n−プロピル、c−プロピル)アミノカルボニル、(n−プロピル、n−ブチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、i−ブチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、s−ブチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、t−ブチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(n−プロピル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−プロピル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(i−プロピル、c−プロピル)アミノカルボニル、(i−プロピル、n−ブチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、i−ブチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、s−ブチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、t−ブチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(i−プロピル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(i−プロピル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(c−プロピル、n−ブチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、i−ブチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、s−ブチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、t−ブチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(c−プロピル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(c−プロピル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−ブチル、i−ブチル)アミノカルボニル、(n−ブチル、s−ブチル)アミノカルボニル、(n−ブチル、t−ブチル)アミノカルボニル、(n−ブチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(n−ブチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(n−ブチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−ブチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(i−ブチル、s−ブチル)アミノカルボニル、(i−ブチル、t−ブチル)アミノカルボニル、(i−ブチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(i−ブチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(i−ブチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(i−ブチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(s−ブチル、t−ブチル)アミノカルボニル、(s−ブチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(s−ブチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(s−ブチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(s−ブチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(t−ブチル、n−ペンチル)アミノカルボニル、(t−ブチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(t−ブチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(t−ブチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−ペンチル、c−ペンチル)アミノカルボニル、(n−ペンチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−ペンチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(c−ペンチル、n−ヘキシル)アミノカルボニル、(c−ペンチル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(n−ヘキシル、c−ヘキシル)アミノカルボニル、(メチル、n−ヘプチル)アミノカルボニル、(メチル、n−オクチル)アミノカルボニル、(メチル、n−ノナニル)アミノカルボニル、(メチル、n−デシル)アミノカルボニル、(エチル、n−ヘプチル)アミノカルボニル、(エチル、n−オクチル)アミノカルボニル、(エチル、n−ノナニル)アミノカルボニル、(エチル、n−デシル)アミノカルボニル等が挙げられる。
【0097】
C
1−10アルキルアミノスルホニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノスルホニル基及びジC
1−10アルキルアミノスルホニル基を含んでいてもよい。その具体例としては、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、i−プロピルアミノスルホニル、c−プロピルアミノスルホニル、n−ブチルアミノスルホニル、i−ブチルアミノスルホニル、s−ブチルアミノスルホニル、t−ブチルアミノスルホニル、c−ブチルアミノスルホニル、1−メチル−c−プロピルアミノスルホニル、2−メチル−c−プロピルアミノスルホニル、n−ペンチルアミノスルホニル、1−メチル−n−ブチルアミノスルホニル、2−メチル−n−ブチルアミノスルホニル、3−メチル−n−ブチルアミノスルホニル、1,1−ジメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1,2−ジメチル−n−プロピルアミノスルホニル、2,2−ジメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−n−プロピルアミノスルホニル、c−ペンチルアミノスルホニル、1−メチル−c−ブチルアミノスルホニル、2−メチル−c−ブチルアミノスルホニル、3−メチル−c−ブチルアミノスルホニル、1,2−ジメチル−c−プロピルアミノスルホニル、2,3−ジメチル−c−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−c−プロピルアミノスルホニル、2−エチル−c−プロピルアミノスルホニル、n−ヘキシルアミノスルホニル、1−メチル−n−ペンチルアミノスルホニル、2−メチル−n−ペンチルアミノスルホニル、3−メチル−n−ペンチルアミノスルホニル、4−メチル−n−ペンチルアミノスルホニル、1,1−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、1,2−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、1,3−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、2,2−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、2,3−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、3,3−ジメチル−n−ブチルアミノスルホニル、1−エチル−n−ブチルアミノスルホニル、2−エチル−n−ブチルアミノスルホニル、1,1,2−トリメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1,2,2−トリメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−1−メチル−n−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−2−メチル−n−プロピルアミノスルホニル、c−ヘキシルアミノスルホニル、1−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル、2−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル、3−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル、1−エチル−c−ブチルアミノスルホニル、2−エチル−c−ブチルアミノスルホニル、3−エチル−c−ブチルアミノスルホニル、1,2−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、1,3−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、2,2−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、2,3−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、2,4−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、3,3−ジメチル−c−ブチルアミノスルホニル、1−n−プロピル−c−プロピルアミノスルホニル、2−n−プロピル−c−プロピルアミノスルホニル、1−i−プロピル−c−プロピルアミノスルホニル、2−i−プロピル−c−プロピルアミノスルホニル、1,2,2−トリメチル−c−プロピルアミノスルホニル、1,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノスルホニル、2,2,3−トリメチル−c−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノスルホニル、2−エチル−1−メチル−c−プロピルアミノスルホニル、2−エチル−2−メチル−c−プロピルアミノスルホニル、1−メチル−1−エチル−n−ペンチルアミノスルホニル、1−ヘプチルアミノスルホニル、2−ヘプチルアミノスルホニル、1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピルアミノスルホニル、1−オクチルアミノスルホニル、3−オクチルアミノスルホニル、4−メチル−3−n−ヘプチルアミノスルホニル、6−メチル−2−n−ヘプチルアミノスルホニル、2−プロピル−1−n−ヘプチルアミノスルホニル、2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチルアミノスルホニル、1−ノニルアミノスルホニル、2−ノニルアミノスルホニル、2,6−ジメチル−4−n−ヘプチルアミノスルホニル、3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチルアミノスルホニル、3,5,5−トリメチル−1−n−へキシルアミノスルホニル、1−デシルアミノスルホニル、2−デシルアミノスルホニル、4−デシルアミノスルホニル、3,7−ジメチル−1−n−オクチルアミノスルホニル、3,7−ジメチル−3−n−オクチルアミノスルホニル、c−ヘプチルアミノスルホニル、c−オクチルアミノスルホニル、1−メチル−c−ヘキシルアミノスルホニル、2−メチル−c−ヘキシルアミノスルホニル、3−メチル−c−ヘキシルアミノスルホニル、1,2−ジメチル−c−ヘキシルアミノスルホニル、1−エチル−c−ヘキシルアミノスルホニル、1−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル、2−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル、3−メチル−c−ペンチルアミノスルホニル等が挙げられる。
【0098】
ジC
1−10アルキルアミノスルホニル基としては、対称及び非対称を含んでいてもよい。対称C
1−10ジアルキルアミノスルホニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノスルホニル基を含んでいてもよく、その具体例としては、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、ジ−n−プロピルアミノスルホニル、ジ−i−プロピルアミノスルホニル、ジ−c−プロピルアミノスルホニル、ジ−n−ブチルアミノスルホニル、ジ−i−ブチルアミノスルホニル、ジ−s−ブチルアミノスルホニル、ジ−t−ブチルアミノスルホニル、ジ−c−ブチルアミノスルホニル、ジ−(1−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−n−ペンチルアミノスルホニル、ジ−(1−メチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2−メチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(3−メチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,1−ジメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−c−ペンチルアミノスルホニル、ジ−(1−メチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2−メチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(3−メチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,2−ジメチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2,3−ジメチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−n−ヘキシルアミノスルホニル、ジ−(1−メチル−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(2−メチル−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(3−メチル−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(4−メチル−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(1,1−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,2−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,3−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2,2−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2,3−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(3,3−ジメチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−n−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,1,2−トリメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1,2,2−トリメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−1−メチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−2−メチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−c−ヘキシルアミノスルホニル、ジ−(1−メチル−c−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(2−メチル−c−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(3−メチル−c−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(3−エチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,2−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1,3−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2,2−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2,3−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(2,4−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(3,3−ジメチル−c−ブチル)アミノスルホニル、ジ−(1−n−プロピル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−n−プロピル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−i−プロピル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−i−プロピル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1,2,2−トリメチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2,2,3−トリメチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−1−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−2−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(2−エチル−3−メチル−c−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−メチル−1−エチル−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(1−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(2−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−1,2−ジメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−エチル−2,2−ジメチル−n−プロピル)アミノスルホニル、ジ−(1−オクチル)アミノスルホニル、ジ−(3−オクチル)アミノスルホニル、ジ−(4−メチル−3−n−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(6−メチル−2−n−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(2−プロピル−1−n−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(2,4,4−トリメチル−1−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(1−ノニル)アミノスルホニル、ジ−(2−ノニル)アミノスルホニル、ジ−(2,6−ジメチル−4−n−ヘプチル)アミノスルホニル、ジ−(3−エチル−2,2−ジメチル−3−n−ペンチル)アミノスルホニル、ジ−(3,5,5−トリメチル−1−n−へキシル)アミノスルホニル、ジ−(1−デシル)アミノスルホニル、ジ−(2−デシル)アミノスルホニル、ジ−(4−デシル)アミノスルホニル、ジ−(3,7−ジメチル−1−n−オクチル)アミノスルホニル、ジ−(3,7−ジメチル−3−n−オクチル)アミノスルホニル等が挙げられる。
【0099】
非対称C
1−10ジアルキルアミノスルホニル基としては、直鎖、分枝若しくはC
3−10シクロアルキルアミノスルホニル基を含んでいてもよく、その具体例としては、(メチル、エチル)アミノスルホニル、(メチル、n−プロピル)アミノスルホニル、(メチル、i−プロピル)アミノスルホニル、(メチル、c−プロピル)アミノスルホニル、(メチル、n−ブチル)アミノスルホニル、(メチル、i−ブチル)アミノスルホニル、(メチル、s−ブチル)アミノスルホニル、(メチル、t−ブチル)アミノスルホニル、(メチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(メチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(メチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(メチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(エチル、n−プロピル)アミノスルホニル、(エチル、i−プロピル)アミノスルホニル、(エチル、c−プロピル)アミノスルホニル、(エチル、n−ブチル)アミノスルホニル、(エチル、i−ブチル)アミノスルホニル、(エチル、s−ブチル)アミノスルホニル、(エチル、t−ブチル)アミノスルホニル、(エチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(エチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(エチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(エチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−プロピル、i−プロピル)アミノスルホニル、(n−プロピル、c−プロピル)アミノスルホニル、(n−プロピル、n−ブチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、i−ブチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、s−ブチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、t−ブチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(n−プロピル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−プロピル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(i−プロピル、c−プロピル)アミノスルホニル、(i−プロピル、n−ブチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、i−ブチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、s−ブチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、t−ブチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(i−プロピル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(i−プロピル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(c−プロピル、n−ブチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、i−ブチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、s−ブチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、t−ブチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(c−プロピル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(c−プロピル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−ブチル、i−ブチル)アミノスルホニル、(n−ブチル、s−ブチル)アミノスルホニル、(n−ブチル、t−ブチル)アミノスルホニル、(n−ブチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(n−ブチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(n−ブチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−ブチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(i−ブチル、s−ブチル)アミノスルホニル、(i−ブチル、t−ブチル)アミノスルホニル、(i−ブチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(i−ブチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(i−ブチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(i−ブチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(s−ブチル、t−ブチル)アミノスルホニル、(s−ブチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(s−ブチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(s−ブチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(s−ブチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(t−ブチル、n−ペンチル)アミノスルホニル、(t−ブチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(t−ブチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(t−ブチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−ペンチル、c−ペンチル)アミノスルホニル、(n−ペンチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−ペンチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(c−ペンチル、n−ヘキシル)アミノスルホニル、(c−ペンチル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(n−ヘキシル、c−ヘキシル)アミノスルホニル、(メチル、n−ヘプチル)アミノスルホニル、(メチル、n−オクチル)アミノスルホニル、(メチル、n−ノナニル)アミノスルホニル、(メチル、n−デシル)アミノスルホニル、(エチル、n−ヘプチル)アミノスルホニル、(エチル、n−オクチル)アミノスルホニル、(エチル、n−ノナニル)アミノスルホニル、(エチル、n−デシル)アミノスルホニル等が挙げられる。
【0100】
C
2−14アリーレン基とは、C
2−14アリール基の1個の環原子から水素原子1個を除去することによって生成される2価基を意味する。その具体例としては
【化20】
【0109】
C
2−9ヘテロシクリル基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の中から自由に選ばれる1つ以上の原子と2つ乃至9つの炭素原子からなる単環又は縮環二環性の複素環基が挙げられ、具体的には、
【化29】
などが挙げられる。
【0110】
保護された水酸基、保護されたアミノ基、保護されたチオール基及びアミノ基の保護基における保護基としては、C
1−4アルコキシメチル基(例えばMOM:メトキシメチル、MEM:2−メトキシエトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、i−プロポキシメチル、n−ブトキシメチル、iBM:イソブチルオキシメチル、BUM:t−ブトキシメチル、POM:ピバロイルオキシメチル、SEM:トリメチルシリルエトキシメチル等が挙げられ、好ましくはC
1−2アルコキシメチル基等が挙げられる)、アリールオキシメチル基(例えばBOM:ベンジルオキシメチル、PMBM:p−メトキシベンジルオキシメチル、p−AOM:P−アニシルオキシメチル等が挙げられ、好ましくはベンジルオキシメチル等が挙げられる)、C
1−4アルキルアミノメチル基(例えばジメチルアミノメチル)、置換アセタミドメチル基(例えばAcm:アセタミドメチル、Tacm:トリメチルアセタミドメチル等が挙げられる)、置換チオメチル基(例えばMTM:メチルチオメチル、PTM:フェニルチオメチル、Btm:ベンジルチオメチル等が挙げられる)、カルボキシ基、C
1−7アシル基(例えばホルミル、アセチル、フルオロアセチル、ジフルオロアセチル、トリフルオロアセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、プロピオニル、Pv:ピバロイル、チグロイル等が挙げられる)、アリールカルボニル基(例えばベンゾイル、p−ブロモベンゾイル、p−ニトロベンゾイル、2,4−ジニトロベンゾイル、ベンゾイルホルミル、ベンゾイルプロピオニル、フェニルプロピオニル等が挙げられる)、C
1−4アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、i−ブトキシカルボニル、BOC:t−ブトキシカルボニル、AOC:t−アミルオキシカルボニル、VOC:ビニルオキシカルボニル、AOC:アリルオキシカルボニル、Teoc:2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、Troc:2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル等が挙げられ、好ましくはBOC等が挙げられる)、アリールオキシカルボニル基(例えばZ:ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、MOZ:p−メトキシベンジルオキシカルボニル等が挙げられる)、C
1−4アルキルアミノカルボニル基(例えばメチルカルバモイル、Ec:エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル等が挙げられる)、アリールアミノカルボニル基(例えばフェニルカルバモイル等が挙げられる)、トリアルキルシリル基(例えばTMS:トリメチルシリル、TES:トリエチルシリル、TIPS:トリイソプロピルシリル、DEIPS:ジエチルイソプロピルシリル、DMIPS:ジメチルイソプロピルシリル、DTBMS:ジ−t−ブチルメチルシリル、IPDMS:イソプロピルジメチルシリル、TBDMS:t−ブチルジメチルシリル、TDS:テキシルジメチルシリル、等が挙げられ、好ましくはt−ブチルジメチルシリル等が挙げられる)、トリアルキルアリールシリル基(例えばDPMS:ジフェニルメチルシリル、TBDPS:t−ブチルジフェニルシリル、TBMPS:t−ブチルジメトキシフェニルシリル、TPS:トリフェニルシリル等が挙げられる)、アルキルスルホニル基(例えばMs:メタンスルホニル、エタンスルホニル等が挙げられる)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル、Ts:p−トルエンスルホニル、p−クロロベンゼンスルホニル、MBS:p−メトキシベンゼンスルホニル、m−ニトロベンゼンスルホニル、o−ニトロベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼンスルホニル、2,4−ニトロベンゼンスルホニル、iMds:2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホニル、Mds:2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル、Mtb:2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホニル、Mte:2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル、Mtr:2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル、Mts:2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニル、Pme:ペンタメチルベンゼンスルホニル、等が挙げられる)等が挙げられる。
【0111】
また、その他に、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2−トリメチルシリルエトキシ基、t−ブチル基、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、2,4−ジニトロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−メトキシフェニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
【0112】
本明細書における「置換されてもよい」という表記は、基の置換可能な位置の各々で置換基を有していてもよく、各置換は互いに独立していることを表している。
例えば、「1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC
1−3アルコキシ基」という表記は、無置換のC
1−3アルコキシ基を表すか、又はアルコキシ基を構成している1乃至3個の炭素原子からなるアルキル基上の水素原子がハロゲン原子によって任意に置換された基を表している。ハロゲン原子が2個以上存在する場合には、互いに同一でも、又は互いに異なっていてもよい。具体的には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1−ジフルオロエトキシ基等が挙げられる。
また、置換基の記載における「波線」は、「結合位置」を表す。
【0113】
前記式(I)で表される化合物の置換基として好ましい例を以下に挙げる。
R
1の好ましい例としては水素原子、1つ以上のハロゲン原子で置換されてもよいC
1−6アルキル基が挙げられ、より好ましい例としては、水素原子、C
1−3アルキル基が挙げられ、特に好ましい例としてはメチル基が挙げられる。
【0114】
R
2、R
3、R
4及びR
6の好ましい例としては、水素原子、C
1−3アルキル基(該C
1−3アルキル基は無置換であるか又は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)が挙げられ、より好ましい例としては水素原子、C
1−3アルキル基(該C
1−3アルキル基は無置換である。)が挙げられ、特に好ましい例としては水素原子が挙げられる。
【0115】
R
5は、V
1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいフェニル基とV
1でそれぞれ独立に表される1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2−9ヘテロアリール基が好ましく、さらに該C
2−9ヘテロアリール基としてはC
2−9含窒素ヘテロアリール基が好ましい。具体的なC
2−9ヘテロアリール基部分としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、1−1,2,4−トリアゾール基、3−1,2,4−トリアゾール基、5−1,2,4−トリアゾール基、1−1,2,3−トリアゾール基、4−1,2,3−トリアゾール基、5−1,2,3−トリアゾール基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−1,3,4−オキサジアゾリル基、2−1,3,4−チアジアゾリル基、3−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−1,2,4−オキサジアゾリル基、3−1,2,4−チアジアゾリル基、5−1,2,4−チアジアゾリル基、3−1,2,5−オキサジアゾリル基及び3−1,2,5−チアジアゾリル基が挙げられる。
V
1としては、前記式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)及び(XXII)が挙げられる。
【0116】
R
5のより好ましい例としては、フェニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基又は4−ピリダジニル基、並びにそれらが前記式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)及び(XXII)から選ばれる1つ以上の置換基で置換された基が挙げられる。
R
5の更に好ましい例としては、フェニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、2−ピラジニル基、並びにそれらが前記式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)及び(XXII)から選ばれる1つ以上の置換基で置換された基が挙げられる。
【0117】
R
5の特に好ましい例としては、4−ピリジル基、フェニル基(該フェニル基は無置換であるか又は前記式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)及び(XXII)から選ばれる1つ以上の置換基で置換されている。)などが挙げられる。
R
5の最も好ましい例としては、4−ピリジル基及び前記式(VII)、(VIII)、(XI)及び(XII)から選ばれる置換基で置換されているフェニル基が挙げられる。
【0118】
R
7の好ましい例としては、C
2−14アリール基(該C
2−14アリール基は、無置換であるか又はC
1−10アルキル基(該C
1−10アルキル基は無置換であるか又は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ハロゲン原子、C
1−10アルコキシ基又はC
1−3アルコキシ基(該C
1−3アルコキシ基は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)から選ばれる1つ以上の置換基で置換されている。)が挙げられる。
R
7のより好ましい例としては、フェニル基(該フェニル基は、C
1−10アルキル基(該C
1−10アルキル基は無置換であるか又は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ハロゲン原子、C
1−10アルコキシ基又はC
1−3アルコキシ基(該C
1−3アルコキシ基は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、前記式(A01)、(A02)、(A03)、(A04)、(A05)、(A06)、(A07)、(A08)、(A09)、(A10)、(A11)、(A12)、(A13)、(A14)及び(A15)から選ばれる1つ以上の置換基で置換されている。)が挙げられる。
R
7の特に好ましい例としては、フェニル基(該フェニル基は、C
1−6アルキル基、C
1−3アルキル基(該C
1−3アルキル基は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)、ハロゲン原子、C
1−3アルコキシ基又はC
1−3アルコキシ基(該C
1−3アルコキシ基は1つ以上のハロゲン原子で置換されている。)から選ばれる1つ以上の置換基で置換されている。)、前記式(A05)、(A06)、(A08)、(A09)、(A10)、(A11)、(A12)、(A13)、(A14)及び(A15)が挙げられる。
より具体的に特に好ましい例を挙げれば、フェニル基(該フェニル基はメチル基、t-ブチル基、ハロゲン原子、メトキシ基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されている。)、前記式(A11)、(A13)及び(A15)が挙げられる。
【0119】
Ar
1の好ましい例としては前記式(IV)で表される構造が挙げられる。
Xの好ましい例としてはOHが挙げられる。
Yの好ましい例としては、酸素原子が挙げられる。
Zの好ましい例としては、酸素原子が挙げられる。
nの好ましい例としては、1又は2の整数が挙げられる。より好ましくは、1の整数が挙げられる。nが1の場合、R
5が4−ピリジル基又は前記式(VII)、(VIII)、(XI)及び(XII)から選ばれる置換基で置換されているフェニル基であることが特に好ましい。
【0120】
前記式(I)で表される化合物における好ましい化合物としては、Ra、A及びQが以下に示す第1表乃至第13表に記載の組み合わせからなる化合物、該化合物の互変異性体、プロドラック若しくはその医薬的に許容され得る塩又はそれらの溶媒和物が挙げられる。なお第1表乃至第13表における記号は以下の置換基を示す。
【化30】
【0127】
[第4表]
【表4】
[第5表]
【表5】
[第6表]
【表6】
[第7表]
【表7】
[第8表]
【表8】
[第9表]
【表9】
[第10表]
【表10】
[第11表]
【表11】
[第12表]
【表12】
[第13表]
【表13】
【0128】
式(I)で表される化合物は、必要に応じて製薬上許容される塩に変換することも、又は生成した塩から遊離させることもできる。本発明における製薬上許容される塩としては、例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウムなど)、アンモニウム、有機塩基及びアミノ酸との塩などが挙げられる。また無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸など)及び有機酸(酢酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)との塩も可能である。
式(I)で表される化合物或いはその製薬上許容される塩は、製造条件により任意の結晶形として存在することができ、任意の水和物として存在することができるが、これら結晶形や水和物及びそれらの混合物も本発明の範囲に含有される。またアセトン、エタノール、テトラヒドロフランなどの有機溶媒を含む溶媒和物として存在することもあるが、これらの形態はいずれも本発明の範囲に含有される。
【0129】
式(I)で表される化合物は、環内或いは環外異性化により生成する互変異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは幾何異性体の混合物、又はそれらの混合物の形で存在しもよい。
式(I)で表される化合物は、異性化により生じるか否かに拘わらず、不斉中心を有する場合は、分割された光学異性体或いはそれらを任意の比率で含む混合物の形で存在してよい。
【0130】
プロドラッグとして利用できる化合物は、加溶媒分解によりまたは生理的条件下のインビボにおい
て薬理学的に活性な化合物を生成する、化学的または代謝的に分解できる基を有す
る誘導体である。適当なプロドラッグを選択する方法および製造する方法は、例えばDesign of Prodrugs(Elsevier,Amsterdam 1985)に記載されている
。水酸基を有する化合物である場合は、該化合物と適当なアシルハライドまたは適当な酸無水物とを反応させることによって得られるアシルオキシ誘導体がプロドラッグとして例示される。プロドラッグとして特に好ましいアシルオキシとしては−OCOC
2H
5、−OCO(t−Bu)、−OCOC
15H
31、−OCO(m−CO
2Na−Ph)、−OCOCH
2CH
2CO
2Na、−OCOCH(NH
2)CH
3、−OCOCH
2N(CH
3)
2などがあげられる。
式(I)で表される化合物がアミノ基を有する場合は、アミノ基を有する化合物と適当な酸ハロゲン化物または適当な混合酸無水物とを反応させることにより製造されるアミド誘導体がプロドラッグとして例示される。プロドラッグとして特に好ましいアミドとしては、−NHCO(CH
2)
20OCH
3、−NHCOCH(NH
2)CH
3等があげられる。
【0131】
本発明の方法で用いられる特定化合物の調製手段は特に問われないが、特許文献WO2004/108683、WO2006/064957、WO2007/010954、WO2010/140685などに記載の方法を参考にして特定化合物の化学合成ができる。
【実施例】
【0132】
以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、CO
2インキュベーターにおけるCO
2の濃度(%)は、雰囲気中のCO
2の体積%で示した。またPBSはリン酸緩衝生理食塩水(シグマアルドリッチジャパン社製)を意味し、FBSは牛胎児血清を意味する。
【0133】
(試験例1:ヒトiPS細胞からのネット様構造物(iPS−Sacs)の調製)
本実施例で使用したiPS細胞株としては、TkDA3−4株(東京大学で新しく樹立した株で皮膚細胞にOct3/4,Klf4,Sox2及びc−Mycを導入したもの。参考文献:WO2009122747)を使用した。また、フィーダー細胞は、マウス胎児由来細胞、C3H10T1/2細胞株をつくば理研BioResource centerより供与を受けて使用した。分化実験を行う前日に、C3H10T1/2細胞の増殖を止めるため50Gyの放射線照射を行い、0.1% ゼラチンコート化ディッシュにC3H10T1/2細胞を6乃至8×10
5/10cm ディッシュの密度となるように播き、フィーダー細胞として用いた。
【0134】
ヒトiPS細胞は、15% FBS(JRH BIOSCIENCES社、米国)、2mM L−グルタミン(Invitrogen社)、100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmycin(Sigma社)、ITSサプリメント(10μg/mL インスリン、5.5mg/mL トランスフェリン、5ng/mL 亜セレン酸ナトリウム)(Sigma社)、50μg/mL アスコルビン酸(Sigma社)、0.45mM MTG(Sigma社)、20ng/mL VEGF(R&D systems社)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中、C3H10T1/2細胞上に播いて5%CO
2、37℃にて培養した。
培養後、14乃至15日前後に内部に血球様細胞を含んだネット様構造物(iPS−Sac)が多数確認された。
【0135】
(試験例2:ネット様構造物(iPS−Sacs)からの巨核球/血小板の誘導)
次に、10mLディスポーザブルピペットを用いて、ネット様構造物を物理的に破砕し、70μm セルストレイナーを用いて、造血前駆細胞とネット様構造物を分離した。新たに、6ウェルプレートに用意した放射線照射済みのC3H10T1/2細胞(6〜8×10
5個/6ウェルプレート1枚)上に造血前駆細胞を3×10
4個/ウェルで播き、15%のFBS(JRH BIOSCIENCES社、米国)、2mMのL−グルタミン(Invitrogen社)、100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmysin(Sigma社)、ITSサプリメント(10μg/mLのインスリン、5.5mg/mLのトランスフェリン、5ng/mLの亜セレン酸ナトリウム)(Sigma社)、50μg/mLのアスコルビン酸(Sigma社)、0.45mMのモノチオグリセロール(MTG、Sigma社)、100ng/mLのヒトTPO(Peprotec社)或いは下記の特定化合物(100ng/mLのNo.1、30ng/mLのNo.2、50ng/mLのNo.3、1000ng/mLのNo.4、100ng/mLのNo.5、100ng/mLのNo.6、300ng/mLのNo.7、300ng/mLのNo.8)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中でさらに培養し、巨核球/血小板を誘導した。
【0136】
実施例に使用した
式(I)で表される化合物の化合物名とその構造式を以下に示す。
下記化合物No.2が本発明における特定化合物である。
化合物No.1:(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド。
化合物No.2:(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−[4−(2−ヒドロキシエチルカルバモイル)ベンジル]チオフェン−2−カルボキサミド。
化合物No.3:(E)−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)チオフェン−2−カルボキサミド。
化合物No.4:(E)−5−(2−{1−[5−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボン酸。
化合物No.5:カリウム (E)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[1−(2−{5−[(ピラジン−2−イルメチル)カルバモイル]チオフェン−2−カルボニル}ヒドラゾノ)エチル]チオフェン−3−オラート。
化合物No.6:(E)−5−(2−{1−[5−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)−N−{4−[2−(ピペラジン−1−イル)エチルカルバモイル]ベンジル}チオフェン−2−カルボキサミド。
化合物No.7:(E)−N−[4−(2−アミノ−2−オキソエチル)ベンジル]−5−(2−{1−[5−(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボキサミド。
化合物No.8:(E)−N−(4−{2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチルカルバモイル}ベンジル)−5−(2−{1−[5−(4−t−ブチルフェニル)−4−ヒドロキシチオフェン−3−イル]エチリデン}ヒドラジンカルボニル)チオフェン−2−カルボキサミド。
【化34】
これらの化合物は、WO2007/010954、WO2010/140685、WO2011/049213など既知の方法によって合成した。
【0137】
(試験例3:培養した細胞における巨核球/血小板数の測定)
TkDA3−4細胞株の培養後23乃至24日目の浮遊細胞成分について、最終濃度8.5mMのクエン酸ナトリウム(Sigma社)、6.5mMのクエン酸(Sigma社)、10.4mMのグルコース(Sigma社)、ヒトCD41a抗体(ベクトンディッキンソン社)、ヒトCD42b抗体(バイオレジェンド社)を添加した後、フローサイトメーター(ベクトンディッキンソン社、BDFACSAria)で細胞表面抗原の特徴を解析した。なお、血小板はフローサイトメトーター上でその大きさにより分離し、BD Trucountチューブ(ベクトンディッキンソン社)を用い血小板数を算出した。巨核球については、巨核球と血小板を遠心処理(310g、5分間)並びにフローサイトメトーター上でその大きさにより分離し、血球計算板にて巨核球数を算出した。その結果、巨核球、血小板特異的な表面分子抗原であるヒトCD41a(integrin αIIb)及びヒトCD42b(GPIbα)陽性細胞が観察された(
図1及び2;巨核球、
図3及び4;血小板)。この際、本発明の特定化合物はTPOよりも優れた巨核球並びに血小板誘導効果を示していた。
【0138】
(試験例4:製造した血小板の機能解析)
次に、血小板活性化物質によるインテグリンの活性化について検討した。TkDA3−4細胞株の培養後23乃至24日目の浮遊細胞成分から有核細胞を除去した後、遠心処理(400g、10分間)により血小板を分離した。更に、ヒトCD42b抗体(バイオレジェンド社)、FITC標識されたPAC−1(ベクトンディッキンソン社)及び血小板活性化物質であるアデノシン二リン酸(ADP、シグマ社)を500μM添加して15分後、血小板活性化マーカーであるPAC−1の血小板への結合をフローサイトメーターにて解析し、その結合量をMean Fluorescence Intensity(MFI)として算出した。その結果、本発明の特定化合物を用いて製造されたヒトiPS細胞由来の血小板は、末梢血由来の血小板と同程度のインテグリンの活性化(PAC−1結合血小板の増加)を認めた(
図5)。この結果から、本発明の特定化合物を用いてiPS細胞から製造された血小板は、末梢血由来の血小板と同等の機能性を発揮することが明らかとなった。
【0139】
(試験例5:ヒトES細胞からのネット様構造物(ES−Sacs)の調製)
本実施例で使用したES細胞株としては、KhES−3株(京都大学にて樹立した株。参考文献:Biochem Biophys Res Commun.2006.345:926−932)を使用した。また、フィーダー細胞は、マウス胎児由来細胞、C3H10T1/2細胞株をつくば理研BioResource centerより供与を受けて使用した。分化実験を行う前日に、C3H10T1/2細胞の増殖を止めるため50Gyの放射線照射を行い、0.1% ゼラチンコート化ディッシュにC3H10T1/2細胞を6乃至8×10
5/10cm ディッシュの密度となるように播き、フィーダー細胞として用いた。
【0140】
ヒトES細胞は、15% FBS(JRH BIOSCIENCES社、米国)、2mM L−グルタミン(Invitrogen社)、100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmycin(Sigma社)、ITSサプリメント(10μg/mL インスリン、5.5mg/mL トランスフェリン、5ng/mL 亜セレン酸ナトリウム)(Sigma社)、50μg/mL アスコルビン酸(Sigma社)、0.45mM MTG(Sigma社)、20ng/mL VEGF(R&D systems社)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中、C3H10T1/2細胞上に播いて5%CO
2、37℃にて培養した。
培養後、14乃至15日前後に内部に血球様細胞を含んだネット様構造物(ES−Sac)が多数確認された。
【0141】
(試験例6:ネット様構造物(ES−Sacs)からの巨核球/血小板の誘導)
次に、10mLディスポーザブルピペットを用いて、ネット様構造物を物理的に破砕し、70μm セルストレイナーを用いて、造血前駆細胞とネット様構造物を分離した。新たに、6ウェルプレートに用意した放射線照射済みのC3H10T1/2細胞(6〜8×10
5個/6ウェルプレート1枚)上に造血前駆細胞を3×10
4個/ウェルで播き、15%のFBS(JRH BIOSCIENCES社、米国)、2mMのL−グルタミン(Invitrogen社)、100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmysin(Sigma社)、ITSサプリメント(10μg/mLのインスリン、5.5mg/mLのトランスフェリン、5ng/mLの亜セレン酸ナトリウム)(Sigma社)、50μg/mLのアスコルビン酸(Sigma社)、0.45mMのモノチオグリセロール(MTG、Sigma社)、100ng/mLのヒトTPO(Peprotec社)或いは試験例2に記載の
化合物(50ng/mLのNo.3)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中でさらに培養し、巨核球/血小板を誘導した。
【0142】
(試験例7:培養した細胞における巨核球/血小板数の測定)
KhES−3細胞株の培養後23乃至24日目の浮遊細胞成分について、最終濃度8.5mMのクエン酸ナトリウム(Sigma社)、6.5mMのクエン酸(Sigma社)、10.4mMのグルコース(Sigma社)、ヒトCD41a抗体(ベクトンディッキンソン社)、ヒトCD42b抗体(バイオレジェンド社)を添加した後、フローサイトメーター(ベクトンディッキンソン社、BDFACSAria)で細胞表面抗原の特徴を解析した。なお、血小板はフローサイトメトーター上でその大きさにより分離し、BD Trucountチューブ(ベクトンディッキンソン社)を用い血小板数を算出した。その結果、血小板特異的な表面分子抗原であるヒトCD41a(integrin αIIb)及びヒトCD42b(GPIbα)陽性細胞が観察された(
図6;血小板数)。この際、本発明の特定化合物はTPOよりも優れた血小板誘導効果を示していた。
【0143】
(試験例8:遺伝子操作した造血前駆細胞の調製)
試験例5及び6に記載ようにKhES−3細胞株由来のネット様構造物から造血前駆細胞を調整し、WO 2011/034073に記載される方法を用いて、pMX tet off発現調節ベクターシステムの下、エストラジオール存在下で癌遺伝子であるc−Myc遺伝子及びポリコーム遺伝子であるBmi1遺伝子の発現が亢進し、増殖能が高まる細胞(Myc−Bmi細胞株)を取得した。Myc−Bmi細胞はエストラジオール非存在下、ドキシサイクリン存在下によりc−Myc遺伝子及びBmi−1遺伝子の発現が抑制されて、機能を有した血小板を産生する一方で、増殖維持が困難となる。このMyc−Bmi細胞株から、Ai−Lv tet on発現調節ベクターシステム(クローンテック社)の下、エストラジオール非存在下、ドキシサイクリン存在下でアポトーシス抑制遺伝子であるBCLXL遺伝子の発現が亢進して、エストラジオール非存在下、ドキシサイクリン存在下においても増殖維持が可能な細胞(Myc−Bmi−BCLXL細胞株)を取得した。さらに、巨核球の分化成熟過程の1つである多核化を促進するため、ショートヘアピン(sh)RNA干渉手法によりp53遺伝子の発現抑制を行った。すなわち、Myc−Bmi−BCLXL細胞株に、shp53を導入したlenti virus FG12ベクターを用いてレンチウイルス感染によりp53遺伝子発現が抑制されたMyc−Bmi−BCLXL細胞株(p53KD−Myc−Bmi−BCLXL細胞株)を取得した。p53KD−Myc−Bmi−BCLXL細胞株の維持培養は、10μg/mL マイトマイシンC(和光純薬)の0.5〜2.5時間処理により増殖が止められたC3H10T1/2細胞上にて、15%のFBS(Invitrogen/GIBCO社)、2mM L−グルタミン−100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmysin(Invitrogen/GIBCO社)、ITSサプリメント(10μg/mLのインスリン、5.5mg/mLのトランスフェリン、5ng/mLの亜セレン酸ナトリウム)(Invitrogen/GIBCO社)、50μg/mLのアスコルビン酸(Sigma社)、0.45mMのモノチオグリセロール(MTG、Sigma社)、10μg/mL ドキシサイクリン(クローンテック社)、50ng/mL SCF(R&D system社)、及び100ng/mLヒトTPO(R&D system社)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中で、5%CO
2、39℃にて行った。
【0144】
(試験例9:遺伝子操作した造血前駆細胞からの巨核球/血小板の誘導)
6ウェルプレートに用意した10μg/mL マイトマイシンC(和光純薬)の0.5〜2.5時間処理により増殖が止められたC3H10T1/2細胞(6〜8×10
5個/6ウェルプレート1枚)上にp53KD−Myc−Bmi−BCLXL細胞株を1×10
6個/ウェルで播き、15%のFBS(Invitrogen/GIBCO社)、2mM L−グルタミン−100 Unit/mL Penicillin−100μg/mL Streptmysin(Invitrogen/GIBCO社)、ITSサプリメント(10μg/mLのインスリン、5.5mg/mLのトランスフェリン、5ng/mLの亜セレン酸ナトリウム)(Invitrogen/GIBCO社)、50μg/mLのアスコルビン酸(Sigma社)、0.45mMのモノチオグリセロール(MTG、Sigma社)、10μg/mL ドキシサイクリン(クローンテック社)、0.5mM バルプロ酸(Sigma社)、10μM Y―27632(和光純薬)、5μM (S)(−/−)−Blebbistatin(Toronto Research Chemicals社)、50ng/mL SCF(R&D system社)、及び100ng/mLのヒトTPO(R&D system社)或いは試験例2に記載の
化合物(100ng/mLのNo.2或いは50ng/mLのNo.3)を添加したIMDM(Invitrogen/GIBCO社)中で、5%CO
2、39℃にて7日間培養し、巨核球の成熟及び血小板を誘導した。培養後7日目の浮遊細胞成分について、最終濃度8.5mMのクエン酸ナトリウム(Sigma社)、6.5mMのクエン酸(Sigma社)、10.4mMのグルコース(Sigma社)、ヒトCD41a抗体(ベクトンディッキンソン社)、ヒトCD42b抗体(バイオレジェンド社)を添加した後、フローサイトメーター(ベクトンディッキンソン社、BDFACSAria)で細胞表面抗原の特徴を解析した。血小板はフローサイトメトーター上でその大きさにより分離し、BD Trucountチューブ(ベクトンディッキンソン社)を用い血小板数を算出した。その結果、血小板特異的な表面分子抗原であるヒトCD41a(integrin αIIb)及びヒトCD42b(GPIbα)陽性細胞が観察された(
図7;血小板数)。この際、本発明の特定化合物はTPOよりも優れた血小板誘導効果を示していた。
【0145】
以上の結果から、本発明の方法により、本発明の特定化合物を用いてヒトiPS細胞及びES細胞から巨核球及び血小板を効率的に誘導できることが明らかとなった。