【実施例】
【0401】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、多環芳香族化合物の合成例について、以下に説明する。
【0402】
合成例(1)
5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
まず、ジフェノキシベンゼン(0.26g)およびオルトキシレン(3.0ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(0.75ml)を0℃で加えた。30分間撹拌した後、70℃まで昇温し、更に4時間撹拌した。窒素気流下、100℃で加熱撹拌することでヘキサンを留去した後、−20℃まで冷却して三臭化ホウ素(0.114ml)を加え、1時間撹拌した。室温まで昇温して1時間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.342ml)を加えて120℃で5時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.171ml)を追加して、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗精製物を得た。メタノールを用いて粗成生物を洗浄することで白色固体として式(1−1)で表される化合物(0.121g)を得た。
【化253】
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【0404】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.69(dd,2H)、7.79(t,1H)、7.70(ddd,2H)、7.54(dt,2H)、7.38(ddd,2H)、7.22(d,2H).
【0405】
合成例(2)
15b−ボラ−5,9−ジオキサフェナントロ[1,2,3−ij]テトラフェンの合成
【化254】
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【0406】
まずヨウ化銅(I)(19.7mg)、α−ピコリン酸(26.2mg)、リン酸カリウム(0.429g)、レゾルシノール(57.5mg)およびジメチルスルホオキシド(2.0ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモナフタレン(0.154ml)を添加した。90℃で33.5時間加熱撹拌した後、1規定アンモニア水(3.0ml)を室温で加え、トルエンで水層を三回抽出した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製し、1,3−ビス(1−ナフチルオキシ)ベンゼン(0.155g)を白色固体として得た。
【化255】
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【0407】
1,3−ビス(1−ナフチルオキシ)ベンゼン(4.45g)およびオルトキシレン(36ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(9.0ml)を滴下した。70℃まで昇温して4時間撹拌した後、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。0℃まで冷却して三臭化ホウ素(1.37ml)を加えて2時間撹拌した後、室温まで昇温して12時間撹拌した。再度0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.16ml)を添加した後、120℃まで昇温して8時間撹拌した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.08ml)を0℃で添加した後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。メタノールとアセトニトリルを用いて洗浄することにより、白色固体として式(1−2)で表される化合物(0.405g)を得た。
【化256】
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【0408】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.82−8.85(m,2H)、8.71(d,2H)、7.94−7.97(m,2H)、7.89(t,1H)、7.78(d,2H)、7.66−7.71(m,4H)、7.48(d,2H)
【0409】
合成例(3)
2,12−ジフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化257】
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【0410】
1,3−ジブロモベンゼン(25g)、[1,1’−ビフェニル]−4−オール(39.7g)および炭酸カリウム(58.6g)のNMP(120ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(1.0g)および鉄(III)アセチルアセトナート(3.7g)を加え、150℃まで昇温して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルおよびアンモニア水を加えることで析出した塩を、セライトを敷いた桐山ロートを用いた吸引ろ過にて除去した。ろ液を分液し、有機層の溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルに溶解させ、ヘプタン加えることで再沈殿させた。更にシリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したクロロベンゼン)を通し、溶媒を減圧留去して得られた固体を酢酸エチル/ヘプタンで再沈殿させ、1,3−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)ベンゼン(33.0g)を得た。
【化258】
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【0411】
1,3−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)ベンゼン(30.0g)およびオルトキシレン(500ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(29.2ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して1時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。室温で一晩撹拌した後、−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(8.4ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(25.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、析出した結晶を吸引ろ過にて採取し、酢酸ナトリウム水溶液で洗浄した。更にヘプタン、酢酸エチルそしてメタノールの順に洗浄することで、式(1−151)で表される化合物(16.6g)を得た。
【化259】
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【0412】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.96(m,2H)、7.97(dd,2H)、7.83(t,1H)、7.74(m,4H)、7.64(d,2H)、7.51(t,4H)、7.40(t,2H)、7.28(d,2H).
【0413】
合成例(4)
6,8−ジフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化260】
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【0414】
1,5−ジブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(30.0g)、フェノール(31.2g)、炭酸カリウム(45.7g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを160℃で加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加え分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:ヘプタン/トルエン=1(容積比))で精製することで、((4,6−ジブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(44.0g)を得た。
【化261】
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【0415】
窒素雰囲気下、((4,6−ジブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(44.0g)、フェニルボロン酸(34.8g)、炭酸ナトリウム(60.6g)、トルエン(500ml)、イソプロパノール(100ml)および水(100ml)の懸濁溶液に、Pd(PPh
3)
4(5.5g)を加え、還流温度で8時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水およびトルエンを加え分液し、有機層の溶媒を減圧留去した。得られた固体を加熱したクロロベンゼンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)に通した。溶媒を適当量留去した後、ヘプタンを加えることで再沈殿させ、4’,6’−ジフェノキシ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(41.0g)を得た。
【化262】
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【0416】
4’,6’−ジフェノキシ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(30.0g)およびオルトキシレン(300ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(29.0ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(8.4ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(25.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、有機物をトルエンで抽出した。得られたトルエン溶液に水を加え、分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をクロロベンゼンに溶解させた後、適当量を減圧留去し、ヘプタンを加えることで再沈殿させた。更にヘプタンを酢酸エチルに代えて同様に再沈殿させることで、式(1−91)で表される化合物(4.2g)を得た。
【化263】
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【0417】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.74(d,2H)、8.00(s,1H)、7.81(d,4H)、7.69(t,2H)、7.54(t,4H)、7.49(m,2H)、7.37−7.46(m,4H).
【0418】
合成例(5)
6,8−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化264】
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【0419】
窒素雰囲気下、1,5−ジブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(600.0g)、カルバゾール(81.1g)、炭酸カリウム(91.0g)およびNMP(300ml)の溶液を155℃に加熱して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え無機塩を溶解させ、吸引ろ過にて有機物を採取した。酢酸エチルで洗浄した後、加熱したオルトジクロロベンゼンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラム(展開液:オルトジクロロベンゼン)に通した。溶媒を減圧留去した後、更に酢酸エチルで洗浄し、9,9’−(4,6−ジブロモ−1,3−フェニレン)ビス(9H−カルバゾール)(108.0g)を得た。
【化265】
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【0420】
9,9’−(4,6−ジブロモ−1,3−フェニレン)ビス(9H−カルバゾール)(50.0g)、フェノール(10.0g)および炭酸カリウム(49.0g)のNMP(200ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.84g)および鉄(III)アセチルアセトナート(3.1g)を加え、150℃まで昇温して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルおよびアンモニア水を加え分液し、有機層の溶媒を減圧留去した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1(容積比))で精製した後、溶媒を減圧留去して得られた固体をヘプタンで洗浄して、9,9’−(4,6−ジフェノキシ−1,3−フェニレン)ビス(9H−カルバゾール)(16.8g)を得た。
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
【0421】
9,9’−(4,6−ジフェノキシ−1,3−フェニレン)ビス(9H−カルバゾール)(16.5g)およびオルトキシレン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(11.2ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.2ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(25.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加え分液した。溶媒を減圧留去することで析出した固体を吸引ろ過にて採取し、ヘプタンで洗浄した。得られた固体のクロロベンゼン溶液から適当量の溶媒を減圧留去し、更に酢酸エチルを加えて再沈殿させることで、式(1−100)で表される化合物(9.5g)を得た。
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.77(d,2H)、8.25(s,1H)、8.21(d,4H)、7.61(t,2H)、7.42(m,6H)、7.33(m,8H)、7.10(d,2H).
【0423】
合成例(6)
N
6,N
6,N
8,N
8−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−6,8−ジアミンの合成
【化268】
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((4,6−ジブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(45.0g)、ジフェニルアミン(45.0g)、Pd(dba)
2(1.2g)、(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ジ−tブチルホスフィン(A−
taPhos)(1.1g)、NaOtBu(25.7g)およびトルエン(250ml)の入ったフラスコを100℃に加熱し、4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水および酢酸エチルを加え分液した後、溶媒を減圧留去した。次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1(容積比))で精製し、酢酸エチルに溶解させたところにヘプタンを加えることで再沈殿させ、4,6−ジフェノキシ−N
1,N
1,N
3,N
3−テトラフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(17.6g)を得た。
【化269】
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【0424】
4,6−ジフェノキシ−N
1,N
1,N
3,N
3−テトラフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(17.5g)およびオルトキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(11.8ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.4ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加え分液した。溶媒を減圧留去することで析出した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプタン/トルエン=3/2(容積比))で精製した。更にクロロベンゼンに溶かした後、適当量の溶媒を減圧留去することで再沈殿させ、式(1−141)で表される化合物(5.5g)を得た。
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.60(d,2H)、7.80(s,1H)、7.55(t,2H)、7.30(t,2H)、7.22(m,8H)、7.12(m,8H)、7.02(d,2H)、6.94(t,4H).
【0426】
合成例(7)
5,13−ジフェニル−5,13−ジヒドロ−7,11−ジオキサ−18b−ボラフェナレノ[2,1−b:8,9−b’]ジカルバゾールの合成
【化271】
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【0427】
窒素雰囲気下、9H−カルバゾール−2−オール(25.0g)、ヨードベンゼン(30.6g)、Pd(dba)
2(2.4g)、1Mトリt−ブチルホスフィントルエン溶液(8.2ml)、NaOtBu(33.0g)および1,2,4−トリメチルベンゼン(250ml)の入ったフラスコを120℃まで加熱して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水および酢酸エチルを加えた後、希塩酸を加え中和した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1(容積比))で精製し、更にヘプタンで洗浄することで、9−フェニル−9H−カルバゾール−2−オール(30.8g)を得た。
【化272】
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【0428】
9−フェニル−9H−カルバゾール−2−オール(30.7g)、1,3−ジブロモベンゼン(12.7g)および炭酸カリウム(30.0g)のNMP(150ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.51g)および鉄(III)アセチルアセトナート(1.9g)を加え、150℃まで昇温して8時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルおよびアンモニア水を加え分液し、有機層の溶媒を減圧留去した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=4/6(容積比))で精製して、1,3−ビス((9−フェニル−9H−カルバゾール−2−イル)オキシ)ベンゼン(22.0g)を得た。
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
1,3−ビス((9−フェニル−9H−カルバゾール−2−イル)オキシ)ベンゼン(22.0g)およびtブチルベンゼン(120ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(15.0ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(11g)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.6g)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム水溶液を加えたことで生じた析出物を吸引ろ過にて採取した。ヘプタン、酢酸エチル、メタノールの順で洗浄し、更に還流させたクロロベンゼンで洗浄することで、式(1−10)で表される化合物(6.8g)を得た。
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.61(s,2H)、8.42(m,2H)、7.64−7.77(m,9H)、7.52−7.58(m,2H)、7.42−7.51(m,8H)、7.13(d,2H).
【0431】
合成例(8)
N
3,N
3,N
11,N
11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3,11−ジアミンの合成
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【0432】
ジフェニルアミン(41.0g)、3−ブロモフェノール(40.0g)、Pd(dba)
2(0.7g)、A−
taPhos(0.6g)、NaOtBu(56.0g)およびトルエン(400ml)の入ったフラスコを80℃に加熱し、1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加え分液し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1(容積比))で精製し、得られた固体をヘプタンで洗浄することで3−(ジフェニルアミノ)フェノール(69.5g)を得た。
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
3−(ジフェニルアミノ)フェノール(34.1g)、1,3−ジブロモベンゼン(14.0g)および炭酸カリウム(33.0g)のNMP(150ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.56g)および鉄(III)アセチルアセトナート(2.1g)を加え、150℃まで昇温して10時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルおよびアンモニア水を加え分液し、有機層の溶媒を減圧留去した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=4/6(容積比))で精製して、3,3’−(1,3−フェニレンビス(オキシ))ビス(N,N−ジフェニルア二リン)(27.0g)を得た。
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
3,3’−(1,3−フェニレンビス(オキシ))ビス(N,N−ジフェニルア二リン)(27.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(18.3ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(13.6g)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(11.7g)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム水溶液を加えたことで生じた析出物を吸引ろ過にて採取した。得られた固体をオルトジクロロベンゼンに溶解させた後、濃縮することで再沈殿させ、式(1−176)で表される化合物(6.2g)を得た。
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.35(d,2H)、7.61(t,1H)、7.34(t,8H)、7.23(d,8H)、7.15(t,4H)、7.02(m,4H)、6.98(m,2H).
【0436】
合成例(9)
9−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)−9H−カルバゾールの合成
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
窒素雰囲気下、1,3−ジブロモ−5−フルオロベンゼン(50.0g)、カルバゾール(39.5g)、炭酸セシウム(96.2g)およびDMSO(500ml)の入ったフラスコを150℃に加熱して10時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加えて析出した沈殿を吸引ろ過にて採取した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/10(容積比))で精製した後、トルエン/ヘプタン混合溶媒から再結晶させることで、9−(3,5−ジブロモフェニル)−9H−カルバゾール(49.0g)を得た。
【化280】
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【0438】
フェノール(21.1g)、9−(3,5−ジブロモフェニル)−9H−カルバゾール(30.0g)および炭酸カリウム(41.3g)のNMP(240ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.71g)および鉄(III)アセチルアセトナート(2.6g)を加え、150℃まで昇温して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、トルエンを加え、セライトを敷いた桐山ロートを用いて吸引ろ過した。ろ液に飽和塩化ナトリウムして分液した後、有機層を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=2/1(容積比))で精製することで、9−(3,5−ジフェノキシフェニル)−9H−カルバゾール(27.3g)を得た。
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
9−(3,5−ジフェノキシフェニル)−9H−カルバゾール(10.0g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(16.1ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.7ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で8時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム水溶液およびトルエンを加えて分液した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンから再結晶させることで、式(1−49)で表される化合物(1.7g)を得た。
【化282】
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【0440】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.75(d,2H)、8.18(d,2H)、7.75(t,2H)、7.71(d,2H)、7.58(d,2H)、7.50(s,2H)、7.42−7.49(m,4H)、7.35(t,2H).
【0441】
合成例(10)
10−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)−10H−フェノキサジンの合成
【化283】
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【0442】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3,5−ジフルオロベンゼン(23.0g)、フェノール(33.6g)、炭酸カリウム(49.4g)およびNMP(150ml)の溶液を、170℃に加熱して10時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、トルエンおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加え分液し、溶媒を減圧留去した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプタン)で精製し、((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(35.9g)を得た。
【化284】
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【0443】
窒素雰囲気下、((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(14.0g)、フェノキサジン(8.3g)、Pd(dba)
2(0.71g)、A−
taPhos(0.98g)、NaOtBu(5.9g)およびオルトキシレン(100ml)の入ったフラスコを120℃に加熱して1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水およびトルエンを加えて分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/5(容積比))で精製することで、10−(3,5−ジフェノキシフェニル)−10H−フェノキサジン(18.0g)を得た。
【化285】
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【0444】
10−(3,5−ジフェノキシフェニル)−10H−フェノキサジン(10.0g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(15.5ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.6ml)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(7.8ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で8時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム水溶液およびトルエンを加えて分液した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/10(容積比))で精製し、更にトルエンから再結晶させることで、式(1−81)で表される化合物(1.8g)を得た。
【化286】
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【0445】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(d,2H)、7.75(t,2H)、7.56(d,2H)、7.44(t,2H)、7.25(s,2H)、6.57−6.80(m,6H)、6.13(br,2H).
【0446】
合成例(11)
5,9−ジメチル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化287】
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【0447】
N
1,N
3−ジメチル−N
1,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(2.9g)のt−ブチルベンゼン(20ml)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(25.0ml)を加えた。100℃まで昇温してヘキサンを留去し、更に21時間加熱撹拌した。−40℃まで冷却してTHF(10ml)を加えた後、三臭化ホウ素(1.9ml)を加え、1時間かけて室温まで昇温した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルアミン(5.2ml)を加え、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過した。溶媒を減圧留去した後、アセトニトリルで洗浄することで、黄緑色固体として式(1−411)で表される化合物(0.96g)を得た。
【化288】
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【0448】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(dd,2H)、7.75(t,1H)、7.67(m,2H)、7.57(dd,2H)、7.29(m,2H)、7.00(d,2H)、3.91(s,6H).
【0449】
合成例(12)
5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化289】
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【0450】
m−ジフェノキシベンゼン(5.25g)のベンゼン(60mL)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で1.6Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(15.0mL)を加えた。70℃で昇温し、4時間攪拌した後、0℃まで冷却した三塩化リン(4.12g)を加えた。80℃まで加熱して1時間攪拌した後、硫黄(1.15g)を添加し、更に80℃で1時間撹拌した。再び0℃まで冷却して三塩化アルミニウム(18.7g)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.20g)を加えた後、80℃まで昇温して20時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(31.4g)のジクロロメタン(300ml)溶液に加えた。次いでセライト敷いた桐山ロートを用いて吸引濾過し、溶媒を減圧留去して得られた黄褐色の油状物質を、シリカゲルショートパスカラム(展開液:ジクロロメタン)で精製した。溶媒を減圧留去して粗生成物をアセトニトリルを用いて洗浄することで、白色固体の式(1−701)で表される化合物(3.56g)を得た。
【化290】
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【0451】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.14(m,2H)、7.55(m,2H)、7.53(t,1H)、7.35−7.37(m,4H)、7.12(dd,2H).
【0452】
1H NMR (δppm in CDCl
3); 7.13 (dd, 2H, J = 4.4 Hz, 8.0 Hz), 7.34-7.40 (m, 4H), 7.53 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.55 (ddd, 2H, J = 0.8 Hz, 1.6, 7.6 Hz), 8.15 (ddd, 2H, J = 1.6 Hz, 7.6 Hz, 13.2 Hz)
13C NMR (δppm in CDCl
3); 102.5(d, 1C, J = 82.8 Hz), 112.8 (d, 2C, J = 4.8 Hz), 119.7 (d, 2C, J = 92.4 Hz), 119.8 (d, 2C, J = 5.8 Hz), 125.1 (d, 2C, J = 10.6 Hz), 129.0 (d, 2C, J = 6.7 Hz), 132.9 (2C), 133.2, 155.7 (2C), 156.1 (2C)
【0453】
合成例(13)
5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化291】
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【0454】
5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(1.79g)のジクロロメタン(100mL)溶液に、0℃でm−クロロ過安息香酸(m−CPBA)(1.61g)を加えた後、室温で22時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(10.0ml)を添加して室温で撹拌した後、不溶物をろ別し、分液した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルショートパスカラム(展開液:ジクロロメタン/酢酸エチル=1(容積比))で精製した後、得られた粗生成物をヘキサンを用いて洗浄することで、式(1−601)で表される化合物(1.07g)を得た。
【化292】
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【0455】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.22(m,2H)、7.64(dd,2H)、7.62(t,1H)、7.39−7.43(m,4H)、7.17(dd,2H).
【0456】
また、13b−チオホスファ−5,9−ジオキサナフト[3,2,1-de]アントラセン(1.79g、5.55mmol)およびジクロロメタン(100mL)に、0℃でm−クロロ過安息香酸(1.24g、77w%、5.55mmol)を添加して室温で撹拌した。22時間後、0℃でm−クロロ過安息香酸(0.373g、77w%、1.66mmol)を添加して室温で撹拌した。1時間後、亜硫酸ナトリウム飽和溶液(10.0ml)を添加して室温で撹拌した。濾過により不溶物を取り除き、ジクロロメタン層を分けた後、水層をジクロロメタンで抽出した。得られた有機層を合わせて濃縮した後、ジクロロメタンおよび酢酸エチルを展開溶媒として用いてシリカゲルショートパスカラムを行い、濾液の溶媒を減圧下に留去した。得られた粗生成物をヘキサンを用いて洗浄することで、白色固体として式(1−601)で表される化合物を得た(1.07g、収率63%)。
【0457】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR (δppm in CDCl
3); 7.16 (dd, 2H, J = 4.0 Hz, 8.4 Hz), 7.37-7.44 (m, 4H), 7.61 (t, 1H, J = 8.4 Hz), 7.62 (dd, 2H, J = 1.6 Hz, 7.6 Hz), 8.21 (ddd, 2H, J = 1.6 Hz, 7.6 Hz, 12.0 Hz)
13C NMR (δppm in CDCl
3); 103.7(d, 1C, J = 98.2 Hz), 112.2 (d, 2C , J = 4.8 Hz), 117.6 (d, 2C , J = 116.3 Hz), 119.9 (d, 2C , J = 5.8 Hz), 124.5 (d, 2C , J = 11.5 Hz), 129.4 (d, 2C , J = 4.8 Hz), 133.6 (2C), 134.1, 156.6 (2C), 157.4 (2C)
【0458】
合成例(14)
5,9−ジオキサ−13b−ホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化293】
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【0459】
5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(0.32g)および脱気したo−キシレン(3.0mL)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下でトリエチルホスフィン(0.168g)を加えた後、120℃で21時間撹拌した。溶媒及び副生するトリエチルホスフィンスルフィドを減圧留去し、式(1−501)で表される化合物(0.08g)を得た。
【化294】
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【0460】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=7.77(m,2H)、7.33(m,2H)、7.25(m,1H)、7.18−7.22(m,4H)、6.93(dd,2H).
【0461】
また、5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1-de]アントラセン(0.322g、1.00mmol)および脱気したo−キシレン(6.0mL)に、窒素雰囲気下でトリエチルホスフィン(0.130g、1.10mmol)を添加して120℃で撹拌した。14時間後、溶媒及び副生するトリエチルホスフィンスルフィドを減圧下に留去することで、白色固体として式(1−501)で表される化合物を得た(0.283g、収率97%)。
【0462】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR (δppm in CDCl
3); 6.94 (dd, 2H, J = 2.0 Hz, 8.4 Hz), 7.18-7.22 (m, 4H), 7.25 (dt, 1H, J = 1.2 Hz, 8.4 Hz), 7.33 (ddd, 2H, J = 0.8 Hz, 1.6 Hz, 7.6 Hz), 7.77 (ddd, 2H, J = 1.6 Hz, 6.4 Hz, 7.6 Hz)
13C NMR (δppm in CDCl
3); 107.2 (d, 1C, J = 4.8 Hz), 112.5 (2C), 118.7 (2C), 121.5 (d, 2C, J = 28.0 Hz), 124.6 (d, 2C, J = 3.8 Hz), 129.7 (d, 2C, J = 4.8 Hz), 129.8, 129.9 (2C), 153.7 (d, 2C, J = 8.7 Hz), 154.5 (d, 2C, J = 6.8 Hz)
【0463】
合成例(15)
7,11−ジオキサ−17c−ボラフェナントロ[2,3,4−no]テトラフェンの合成
【化295】
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【0464】
まず、ヨウ化銅(4.9g)、α−ピコリン酸(6.3g)、リン酸カリウム(101.9g)、レゾルシノール(12.8g)およびジメチルスルホオキシド(DMSO)(400ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、2−ブロモナフタレン(50.6g)を添加し、130℃で17時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を0℃まで冷却し、1規定アンモニア水(160ml)を加え、トルエンを加えて分液した。溶媒を減圧留去して得られた固体をメタノールで洗浄することで、1,3−ビス(2−ナフチルオキシ)ベンゼン(34.5g)を白色固体として得た。
【化296】
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【0465】
窒素雰囲気下、1,3−ビス(2−ナフチルオキシ)ベンゼン(1.8g)およびt−ブチルベンゼン(15ml)の入ったフラスコを0℃まで冷却し、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(4.7ml)を滴下した。滴下終了後、90℃で0.5時間加熱撹拌することでヘキサンを留去し、この温度で更に3.5時間加熱撹拌した。その後、反応液を−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(0.95ml)を加えて2時間撹拌した。更に室温で13時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.74ml)添加した。更に100℃で24時間加熱撹拌した後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をアセトニトリルを用いて洗浄することで、式(1−4)で表される化合物(0.6g)を得た。
【化297】
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【0466】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.16(d,2H)、7.91(d,2H)、7.80(t,1H)、7.76(d,2H)、7.74(d,2H)、7.42(dd,2H)、7.39(d,2H)、7.09(dd,2H).
【0467】
合成例(16)
N,N,5,9−テトラフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−アミンの合成
【化298】
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【0468】
窒素雰囲気下、N
1,N
1,N
3,N
3,N
5,N
5−ヘキサフェニル−1,3,5−ベンゼントリアミン(11.6g,20mmol)およびo−ジクロロベンゼン(120ml)の入ったフラスコに、室温で三臭化ホウ素(3.78ml,40mmol)を加えた後、170℃で48時間加熱撹拌した。その後、60℃で減圧下、反応溶液を留去した。フロリジルショートパスカラムを用いてろ過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。ヘキサンを用いて粗成生物を洗浄することで、黄色固体である式(1−447)で表される化合物(11.0g)を得た。
【化299】
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【0469】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.89(dd,2H)、7.47(t,4H)、7.39(m,4H)、7.24(m,6H)、7.10(m,4H)、6.94(m,6H)、6.72(d,2H)、5.22(m,2H).
【0470】
また、N
1,N
1,N
3,N
3,N
5,N
5−ヘキサフェニルベンゼン−1,3,5−トリアミン(11.6g、20mmol)およびオルトジクロロベンゼン(ODCB、120mL)に、窒素雰囲気下、室温で三臭化ホウ素(3.78mL、40mmol)を加えた後、170℃で48時間加熱撹拌した。その後、60℃で減圧下、反応溶液を留去した。フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗成生物を得た。ヘキサンを用いて粗成生物を洗浄することで、黄色固体として式(1−447)で表される化合物を得た(11.0g、収率94%)。
【0471】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR (400MHz,CDCl
3) δ 5.62 (brs, 2H), 6.71 (d, 2H), 6.90-6.93 (m, 6H), 7.05-7.09 (m, 4H), 7.20-7.27(m, 6H), 7.33-7.38 (m, 4H), 7.44-7.48 (m, 4H), 8.90 (dd, 2H)
13C NMR (101MHz,CDCl
3) δ 98.4 (2C), 116.8 (2C), 119.7 (2C), 123.5 (2C), 125.6 (4C), 128.1 (2C), 128.8 (4C), 130.2 (4C), 130.4 (2C), 130.7 (4C), 134.8 (2C), 142.1 (2C), 146.6 (2C), 147.7 (2C), 147.8 (2C), 151.1
【0472】
合成例(17)
3,11−ジフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化300】
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【0473】
2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(12.0g)、[1,1’−ビフェニル]−3−オール(23.0g)、炭酸カリウム(34.0g)およびNMP(130ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下、170℃で10時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、水およびトルエンを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン/トルエン=7/3(容積比))で精製することで、3,3”−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジ−1,1’−ビフェニル(26.8g)を得た。
【化301】
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【0474】
窒素雰囲気下、3,3”−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジ−1,1’−ビフェニル(14.0g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(11.5ml)を滴下した。滴下終了後、室温まで昇温した後、再び−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.3ml)を加えた。室温まで昇温して13時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.7ml)を添加し、130℃で5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、氷浴で冷却した酢酸ナトリウム水溶液を加えて撹拌し、吸引ろ過にて析出した固体を採取した。得られた固体を水、メタノール次いでへプタンの順に洗浄し、更にクロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−152)で表される化合物(8.9g)を得た。
【化302】
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【0475】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.75(d,2H)、7.75−7.84(m,7H)、7.65(d,2H)、7.53(t,4H)、7.44(t,2H)、7.25(d,2H).
【0476】
合成例(18)
2,6,8,12−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化303】
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【0477】
1,5−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(90.0g)、フェニルボロン酸(88.6g)、リン酸三カリウム(154.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(1.6g)、トルエン(900ml)、イソプロパノール(300ml)および水(150ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下、還流温度で1時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:へプタン/トルエン=1(容積比))で精製することで、4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(86.0g)を得た。
【化304】
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【0478】
窒素雰囲気下、4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(35.0g)およびTHF(200ml)の入ったフラスコを−78℃まで冷却して、1Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(138ml)を滴下した。30分撹拌した後、臭素(23.0g)を滴下した。滴下終了後、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、室温で撹拌し、水およびトルエンを加え、分液した。溶媒を減圧留去し得られた油状の粗精製物にへプタンを加えることで再沈殿させ、5’−ブロモ−4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(41.7g)を得た。
【化305】
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【0479】
5’−ブロモ−4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(23.0g)、[1,1’−ビフェニル]−4−オール(25.0g)、炭酸カリウム(37.0g)およびNMP(120ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下200℃で2時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン/トルエン=7/3(容積比))で精製した。更に酢酸エチルに溶解させた後、へプタンを加えることで再沈殿させ、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(38.2g)を得た。
【化306】
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【0480】
窒素雰囲気下、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(19.0g)およびキシレン(200ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(31.0ml)を滴下した。滴下終了後、約60℃まで昇温して減圧蒸留を行い、再び−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.3ml)を加えた。室温まで昇温して0.5時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.7ml)を添加し、130℃で昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、氷浴で冷却した酢酸ナトリウム水溶液を加えて撹拌し、吸引ろ過にて析出した固体を採取した。得られた固体を水、メタノール次いでへプタンの順に洗浄し、更に還流温度まで加熱したトルエン、還流温度まで加熱したクロロベンゼンで洗浄し、式(1−1048)で表される化合物(9.2g)を得た。
【化307】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.00(m,2H)、8.03(s,1H)、7.96(dd,2H)、7.84(d,4H)、7.75(d,4H)、7.50−7.60(m,10H)、7.46(t,2H)、7.40(t,2H).
【0482】
合成例(19)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化308】
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【0483】
5’−ブロモ−4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(23.0g)、[1,1’−ビフェニル]−3−オール(25.0g)、炭酸カリウム(37.0g)およびNMP(120ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下200℃で2時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン/トルエン=7/3(容積比))で精製し、更にへプタンで洗浄することで、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−3−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(40.0g)を得た。
【化309】
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【0484】
窒素雰囲気下、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−3−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(20.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(33.0ml)を滴下した。滴下終了後、約60℃まで昇温して減圧蒸留を行い、再び−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.5ml)を加えた。室温まで昇温して0.5時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.8ml)を添加し、120℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、氷浴で冷却した酢酸ナトリウム水溶液を加えて撹拌し、吸引ろ過にて析出した固体を採取した。得られた固体を水、メタノール次いでへプタンの順に洗浄し、更に還流温度まで加熱した酢酸エチル、還流温度まで加熱したクロロベンゼンで洗浄し、式(1−1049)で表される化合物(10.0g)を得た。
【化310】
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【0485】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.76(d,2H)、7.98(s,1H)、7.82(d,4H)、7.71(d,4H)、7.64(m,4H)、7.55(t,4H)、7.50(t,4H)、7.40−7.47(m,4H).
【0486】
合成例(20)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化311】
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【0487】
5’−ブロモ−4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(23.0g)、[1,1’−ビフェニル]−2−オール(25.0g)、炭酸カリウム(37.0g)およびNMP(120ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下200℃で4時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン/トルエン=7/3(容積比))で精製して、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−2−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(38.2g)を得た。
【化312】
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【0488】
窒素雰囲気下、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−2−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(20.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(33.0ml)を滴下した。滴下終了後、約60℃まで昇温してキシレンより低沸点の成分を減圧留去し、再び−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.5ml)を加えた。室温まで昇温して0.5時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.8ml)を添加し、130℃まで昇温して4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、氷浴で冷却した酢酸ナトリウム水溶液を加えて撹拌し、吸引ろ過にて析出した固体を採取した。得られた固体を水、メタノール次いでへプタンの順に洗浄し、更にトルエンから再結晶させることで、式(1−1050)で表される化合物(14.1g)を得た。
【化313】
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【0489】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.78(d,2H)、7.81(s,1H)、7.68(d,2H)、7.48(t,2H)、7.38(d,4H)、7.35(d,4H)、7.27(m,2H)、7.19(m,6H)、7.10(t,4H).
【0490】
合成例(21)
6,8−ジフェニル−N
3,N
3,N
11,N
11−テトラ−p−トリル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3,11−ジアミンの合成
【化314】
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【0491】
ジ−p−トリルアミン(36.0g)、3−ブロモフェノール(30.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.6g)、NaOtBu(42.0g)およびトルエン(300ml)の入ったフラスコを90℃に加熱し、1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/1(容積比))で精製し、得られた固体をヘプタンで洗浄することで3−(ジ−p−トリルアミノ)フェノール(60.0g)を得た。
【化315】
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【0492】
窒素雰囲気下、1,5−ジブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(30.0g)、フェニルボロン酸(29.6g)、Pd(PPh
3)
4(2.6g)、リン酸三カリウム(51.0g)、トルエン(400ml)、イソプロパノール(100ml)および水(50ml)の入ったフラスコを還流温度で5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水及びトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン)で精製して、4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(25.0g)を得た。
【化316】
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【0493】
窒素雰囲気下、3−(ジ−p−トリルアミノ)フェノール(28.7g)、4’,6’−ジフルオロ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(12.0g)、炭酸カリウム(19.0g)およびNMP(120ml)の入ったフラスコを200℃で5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水および酢酸エチルを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=4/6(容積比))で精製して、3,3’−([1,1’:3’,1”−テルフェニル]−4’,6’−ジイルビス(オキシ))ビス(N,N−ジ−p−トリルア二リン)(33.0g)を得た。
【化317】
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【0494】
3,3’−([1,1’:3’,1”−テルフェニル]−4’,6’−ジイルビス(オキシ))ビス(N,N−ジ−p−トリルア二リン)(27.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(18.3ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌し、更に100℃まで昇温してヘキサンを留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(13.6g)を加え、室温で昇温して1時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(11.7g)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=3/7(容積比))で精製し、更に活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製した。溶媒を減圧留去し得られた固体をクロロベンゼンに溶かし、へプタンを加えることで再沈殿させ、式(1−1145)で表される化合物(2.5g)を得た。
【化318】
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【0495】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.34(d,2H)、7.79(s,1H)、7.71(d,4H)、7.43(t,4H)、7.34(t,2H)、7.05−7.15(m,16H)、6.90(m,4H)、2.34(s,12H).
【0496】
合成例(22)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化319】
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【0497】
窒素雰囲気下、((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(27.0g)、(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸(25.0g)、リン酸三カリウム(34.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.3g)、トルエン(400ml)、イソプロパノール(100ml)および水(50ml)の入ったフラスコを、還流温度で1時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製することで、9−(3’,5’−ジフェノキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(38.0g)を得た。
【化320】
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【0498】
9−(3’,5’−ジフェノキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(19.0g)およびキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(39.6ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.3ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.1ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いでへプタンを加えて生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を水次いでトルエンで洗浄した後、還流した酢酸エチルで洗浄した。更にクロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−50)で表される化合物(15.6g)を得た。
【化321】
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【0499】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(d,2H)、8.17(d,2H)、8.01(d,2H)、7.74(m,4H)、7.60(d,2H)、7.58(s,2H)、7.53(d,2H)、7.40−7.48(m,4H)、7.32(t,2H).
【0500】
合成例(23)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−2−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化322】
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【0501】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(50.0g)、フェノール(30.0g)および炭酸カリウム(79.0g)のNMP(300ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(1.6g)および鉄(III)アセチルアセトナート(6.1g)を加え、150℃まで昇温して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルおよびアンモニア水を加えることで析出した塩を、セライトを敷いた桐山ロートを用いた吸引ろ過にて除去した。ろ液を分液し、有機層の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン/ヘプタン=2/8(容積比))で精製して、1−フルオロ−3−フェノキシベンゼン(41.0g)を得た。
【化323】
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【0502】
4’−ブロモ−[1,1’−ビフェニル]−4−オール(25.0g)、カルバゾール(18.5g)、Pd(dba)
2、1Mのトリt−ブチルホスフィントルエン溶液(4.0ml)、NaOtBu(24.0g)および1,2,4−トリメチルベンゼン(300ml)の入ったフラスコを150℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、希塩酸を加えて析出した固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を水洗し、シリカゲルショートパスカラム(クロロベンゼン/酢酸エチル/エタノール=5/4/1(容積比))で精製した。溶媒を減圧留去して得られた固体をクロロベンゼンで洗浄した。更に、クロロベンゼンに溶かし、酢酸エチルおよびエタノールを加えることで再沈殿させ、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−オール(29.3g)を得た。
【化324】
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【0503】
1−フルオロ−3−フェノキシベンゼン(16.3g)、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4−オール(29.0g)、炭酸カリウム(29.0g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを、窒素雰囲気下200℃で4時間加熱撹拌した。この時点で反応の進行が遅かったため、炭酸セシウム(31.0g)を追加して、更に8時間加熱撹拌した。反応停止後、反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:へプタン/トルエン=8/2(容積比))で精製して、9−(4’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(37.1g)を得た。
【化325】
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【0504】
9−(4’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(18.0g)およびキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(37.5ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.0ml)を加え、室温で昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.4ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いで酢酸エチルを加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を還流した酢酸エチルで洗浄し、次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したクロロベンゼン)で精製した。更にクロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−1101)で表される化合物(6.9g)を得た。
【化326】
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【0505】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.98(m,1H)、8.80(d,1H)、8.18(d,2H)、8.04(dd,1H)、7.96(d,2H)、7.84(t,1H)、7.72−7.78(m,3H)、7.70(d,1H)、7.60(d,1H)、7.54(d,2H)、7.43−7.48(m,3H)、7.26−7.34(m,4H).
【0506】
合成例(24)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化327】
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【0507】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(50.0g)、フェノール(30.0g)、炭酸カリウム(80.0g)およびNMP(300ml)の入ったフラスコを、200℃で12時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。有機層の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン/ヘプタン=2/8(容積比))で精製して、1−ブロモ−3−フェノキシベンゼン(58.2g)を得た。
【化328】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
3−ブロモフェノール(10.0g)、(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸(18.5g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.2g)、リン酸三カリウム(25.0g)、トルエン(200ml)、イソプロパノール(50ml)および水(25ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したクロロベンゼン)で精製し、溶媒を減圧留去して得られた固体を還流させたへプタンで洗浄し、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−オール(18.5g)を得た。
【化329】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
1−ブロモ−3−フェノキシベンゼン(12.5g)、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−3−オール(18.5g)および炭酸カリウム(14.0g)のNMP(100ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.3g)および鉄(III)アセチルアセトナート(1.1g)を加え、160℃まで昇温して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、酢酸エチルおよびアンモニア水を加えることで析出した固体を、セライトを敷いた桐山ロートを用いた吸引ろ過にて除去した。ろ液を分液し、有機層の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=3/7(容積比))で精製して、9−(3’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(21.0g)を得た。
【化330】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
9−(3’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(21.0g)およびキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(43.8ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.7ml)を加え、室温で昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(14.6ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いでへプタンを加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を還流させた酢酸エチルで洗浄し、次いで、クロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−1102)で表される化合物(13.6g)を得た。
【化331】
[この文献は図面を表示できません]
【0511】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.81(d,1H)、8.75(d,1H)、8.18(d,2H)、8.00(d,2H)、7.89(m,1H)、7.83(t,1H)、7.71−7.77(m,4H)、7.58(d,1H)、7.53(d,2H)、7.41−7.48(m,3H)、7.26−7.34(m,4H).
【0512】
合成例(25)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−4−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化332】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
2−ブロモフェノール(10.0g)、(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸(18.2g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.2g)、リン酸三カリウム(25.0g)、トルエン(200ml)、イソプロパノール(50ml)および水(25ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したトルエン)で精製した後、溶媒を減圧留去して得られた固体を還流させたへプタンで洗浄して、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール(18.7g)を得た。
【化333】
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【0514】
1−ブロモ−3−フェノキシベンゼン(12.6g)、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’−ビフェニル]−2−オール(18.7g)および炭酸カリウム(14.0g)のNMP(100ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.5g)および鉄(III)アセチルアセトナート(1.8g)を加え、150℃まで昇温して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、酢酸エチルおよびアンモニア水を加えることで析出した固体を、セライトを敷いた桐山ロートを用いた吸引ろ過にて除去した。ろ液を分液し、有機層の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=3/7(容積比))で精製して、9−(2’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(20.0g)を得た。
【化334】
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【0515】
9−(2’−(3−フェノキシフェノキシ)−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(20.0g)およびキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(41.7ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.5ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.9ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いでへプタンを加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を還流させた酢酸エチルで洗浄した後、クロロベンゼンに溶かし、へプタンを加えることで再沈殿させ、式(1−1103)で表される化合物(8.5g)を得た。
【化335】
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【0516】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.77(t,2H)、8.19(d,2H)、7.96(d,2H)、7.86(d,1H)、7.80(t,1H)、7.72−7.77(m,3H)、7.59(d,3H)、7.54(t,1H)、7.47(t,2H)、7.44(t,1H)、7.33(t,2H)、7.26(m,1H)、7.19(d,1H).
【0517】
合成例(26)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−8−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化336】
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【0518】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(46.6g)、フェノール(50.0g)、炭酸カリウム(133.0g)およびNMP(300ml)の入ったフラスコを、200℃で8時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。有機層の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=2/8(容積比))で精製して、((4−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(58.2g)を得た。
【化337】
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【0519】
((4−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(15.0g)、(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸(13.9g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.2g)、リン酸三カリウム(19.0g)、トルエン(200ml)、イソプロパノール(50ml)および水(25ml)の入ったフラスコを還流温度で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン混合溶媒)で精製し、9−(2’,4’−ジフェノキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(20.0g)を得た。この際、「有機化学実験のてびき(1)−物質取扱法と分離精製法−」株式会社化学同人出版、94頁に記載の方法を参考にして、展開液中のトルエンの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。
【化338】
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【0520】
9−(2’,4’−ジフェノキシ−[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−9H−カルバゾール(20.0g)およびキシレン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(41.7ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.5ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.9ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いでへプタンを加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を還流した酢酸エチルで洗浄し、次いで、クロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−1092)で表される化合物(12.9g)を得た。
【化339】
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【0521】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.75(d,2H)、8.19(d,2H)、8.02(m,3H)、7.70−7.78(m,4H)、7.54−7.62(m,4H)、7.38−7.50(m,5H)、7.32(t,2H).
【0522】
合成例(27)
9−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)−9’−フェニル−9H,9’H−3,3’−ビカルバゾールの合成
【化340】
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【0523】
(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)ボロン酸(50.0g)、3−ブロモ−9H−カルバゾール(39.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(1.2g)、炭酸ナトリウム(46.1g)、トルエン(400ml)、エタノール(100ml)および水(100ml)の入ったフラスコを還流温度で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、アミノ基修飾シリカゲル(NH DM1020:富士シリシア製)カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製し、9−フェニル−9H,9’H−3,3’−ビカルバゾール(52.0g)を得た。
【化341】
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【0524】
((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(29.2g)、9−フェニル−9H,9’H−3,3’−ビカルバゾール(35.0g)、Pd(dba)
2(0.5g)、ジシクロヘキシル(1−メチル−2,2−ジフェニルシクロプロピル)ホスフィン(Cy−cBRIDP)(0.9g)、NaOtBu(24.7g)およびキシレン(300ml)の入ったフラスコを150℃に加熱し、17時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え分液した後、溶媒を減圧留去した。次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、9−(3,5−ジフェノキシフェニル)−9’−フェニル−9H,9’H−3,3’−ビカルバゾール(46.5g)を得た。
【化342】
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【0525】
9−(3,5−ジフェノキシフェニル)−9’−フェニル−9H,9’H−3,3’−ビカルバゾール(20.0g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(28.5ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.4ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.4ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いでトルエンを加えて分液した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/1(容積比))で精製した後、溶媒を減圧留去して得られた固体をトルエンに溶かし、へプタンを加えることで再沈殿させ、式(1−1069)で表される化合物(1.0g)を得た。
【化343】
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【0526】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.76(dd,2H)、8.48(s,2H)、8.26(t,2H)、7.73−7.86(m,6H)、7.58−7.67(m,6H)、7.41−7.57(m,9H)、7.38(t,1H)、7.33(m,1H).
【0527】
合成例(28)
8−(ナフタレン−1−イル)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化344】
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【0528】
((4−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(25.0g)、1−ナフタレンボロン酸(13.9g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.1g)、炭酸カリウム(20.2g)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)(0.7g)、ソルミックスA−11(200ml)および水(50ml)の入ったフラスコを還流温度で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン混合溶媒)で精製した。この際、展開液中のトルエンの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。更にソルミックスA−11/トルエン混合溶媒から再結晶させ、1−(2,4−ジフェノキシフェニル)ナフタレン(22.9g)を得た。
【化345】
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【0529】
1−(2,4−ジフェノキシフェニル)ナフタレン(13.0g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(22.6ml)を加えた。滴下終了後、80℃まで昇温して4時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.8ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(11.7ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いでトルエンを加えて分液した。次いで、トルエン/へプタンから再結晶させることで、式(1−1084)で表される化合物(4.0g)を得た。
【化346】
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【0530】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.87(m,2H)、7.98(d,2H)、7.85(d,1H)、7.75(t,1H)、7.67(d,1H)、7.62(m,3H)、7.51(m,2H)、7.30−7.43(m,4H)、7.02(d,1H).
【0531】
合成例(29)
8−(ピレン−1−イル)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化347】
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【0532】
((4−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(12.0g)、1−ピレンボロン酸(9.5g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.03g)、炭酸カリウム(9.7g)、TBAB(3.4g)、ソルミックスA−11(60ml)および水(24ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製し、更にソルミックスA−11/酢酸エチル混合溶媒から再結晶させ、1−(2,4−ジフェノキシフェニル)ピレン(13.3g)を得た。
【化348】
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【0533】
1−(2,4−ジフェノキシフェニル)ピレン(12.5g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(18.2ml)を加えた。滴下終了後、80℃まで昇温して4時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(3.1ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.4ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いでへプタンを加え、析出した固体を吸引ろ過にて採取した。水、ソルミックスA11の順で洗浄した後、キシレンから再結晶させた。更にクロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−1090)で表される化合物(3.3g)を得た。
【化349】
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【0534】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.76(d,1H)、8.71(d,1H)、8.32(d,1H)、8.23(d,1H)、8.18(m,4H)、7.95−8.05(m,4H)、7.79(t,1H)、7.64(d,1H)、7.45(m,3H)、7.35(t,1H)、6.97(d,1H).
【0535】
合成例(30)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化350】
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【0536】
窒素雰囲気下、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−2−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−テルフェニル(17.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(27.1ml)を滴下した。滴下終了後、約80℃まで昇温してキシレンより低沸の成分を減圧蒸留した後、−10℃まで冷却して三塩化リン(3.5ml)を加えた。80℃まで昇温して1時間撹拌した後、硫黄(12.2g)を加え、更に1時間加熱撹拌した。次いで、一旦、−10℃まで冷却して塩化アルミニウム(24.6g)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(11.0ml)を加えた後、120℃まで昇温して12時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却し、反応液を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンのトルエン溶液に加えて撹拌した。水、トルエンおよび酢酸エチルを加えて分液した後、溶媒を減圧留去した。次いで、得られた粗製物をトルエンに溶かし、へプタンを加えることで析出した固体を濾別し、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン混合溶媒)で精製した。この際、展開液中のトルエンの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。更に酢酸エチルで洗浄して、式(1−1252)で表される化合物(4.7g)を得た。
【化351】
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【0537】
合成例(31)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化352】
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【0538】
上記式(1−1252)で表される化合物(4.7g)のジクロロメタン(150mL)溶液に、0℃でm−CPBA(1.9g)を加えた後、室温まで昇温して5時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して室温で撹拌した後、不溶物をろ別し、更に分液した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル混合溶媒)で精製した。この際、展開液中の酢酸エチルの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。溶媒を減圧留去し、得られた固体をトルエンに溶かし、へプタンを加えることで再沈殿させ、式(1−1192)で表される化合物(1.1g)を得た。
【化353】
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【0539】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.29(m,2H)、7.56(d,2H)、7.53(s,1H)、7.47(t,2H)、7.16−7.23(m,12H)、7.07−7.10(m,8H).
【0540】
合成例(32)
5,9−ジフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化354】
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【0541】
窒素雰囲気下、ジフェニルアミン(66.0g)、1−ブロモ−2,3−ジクロロベンゼン(40.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(1.3g)、NaOtBu(43.0g)およびキシレン(400ml)の入ったフラスコを80℃で2時間加熱撹拌した後、120℃まで昇温して更に3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加え、析出した固体を吸引ろ過にて採取した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したトルエン)で精製した。溶媒を減圧留去して得られた固体をヘプタンで洗浄することで2−クロロ−N
1,N
1,N
3,N
3−テトラフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(65.0g)を得た。
【化355】
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【0542】
2−クロロ−N
1,N
1,N
3,N
3−テトラフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(20.0g)およびtert−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−30℃で、1.7Mのtert−ブチルリチウムペンタン溶液(27.6ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、tert−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(5.1ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.6ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いでへプタンを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(添加液:トルエン)で精製した後、溶媒を減圧留去し得られた固体をトルエンに溶かし、へプタンを加えて再沈殿させ、式(1−401)で表される化合物(6.0g)を得た。
【化356】
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【0543】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.94(d,2H)、7.70(t,4H)、7.60(t,2H)、7.42(t,2H)、7.38(d,4H)、7.26(m,3H)、6.76(d,2H)、6.14(d,2H).
【0544】
合成例(33)
9−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−5,12−ジフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化357】
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【0545】
窒素雰囲気下、ジフェニルアミン(37.5g)、1−ブロモ−2,3−ジクロロベンゼン(50.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.8g)、NaOtBu(32.0g)およびキシレン(500ml)の入ったフラスコを80℃で4時間加熱撹拌した後、120℃まで昇温して更に3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/20(容積比))で精製し、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(63.0g)を得た。
【化358】
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【0546】
窒素雰囲気下、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(16.2g)、ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)アミン(15.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.3g)、NaOtBu(6.7g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したトルエン)で精製し、更にへプタン/酢酸エチル=1(容積比)混合溶媒で洗浄することで、N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−クロロ−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(22.0g)を得た。
【化359】
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【0547】
N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−クロロ−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(22.0g)およびtert−ブチルベンゼン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−30℃で、1.6Mのtert−ブチルリチウムペンタン溶液(37.5ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して1時間撹拌した後、tert−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(6.2ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.8ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したクロロベンゼン)で精製した。還流したへプタンおよび還流した酢酸エチルで洗浄後、更にクロロベンゼンから再沈殿させることで、式(1−1152)で表される化合物(5.1g)を得た。
【化360】
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【0548】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.17(s,1H)、8.99(d,1H)、7.95(d,2H)、7.68−7.78(m,7H)、7.60(t,1H)、7.40−7.56(m,10H)、7.36(t,1H)、7.30(m,2H)、6.95(d,1H)、6.79(d,1H)、6.27(d,1H)、6.18(d,1H).
【0549】
合成例(34)
5,9,11,15−テトラフェニル−5,9,11,15−テトラヒドロ−5,9,11,15−テトラアザ−19b,20b−ジボラナフト[3,2,1−de:1’,2’,3’−jk]ペンタセンの合成
【化361】
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【0550】
窒素雰囲気下、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(36.0g)、N
1,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(12.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.3g)、NaOtBu(11.0g)およびキシレン(150ml)の入ったフラスコを120℃で3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン混合溶媒)で精製した。この際、展開液中のトルエンの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。更に活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製することで、N
1,N
1’−(1,3−フェニレン)ビス(2−クロロ−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン)(22.0g)を得た。
【化362】
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【0551】
N
1,N
1’−(1,3−フェニレン)ビス(2−クロロ−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン)(22.0g)およびtert−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−30℃で、1.6Mのtert−ブチルリチウムペンタン溶液(42.0ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して5時間撹拌した後、tert−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(7.6ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(18.9ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾別した。ろ液を分液し、有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1(容積比))で精製した。溶媒を減圧留去して得られた固体をクロロベンゼンに溶かし、酢酸エチルを加えることで再沈殿させ、式(1−422)で表される化合物(0.6g)を得た。
【化363】
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【0552】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ=10.38(s,1H)、9.08(d,2H)、7.81(t,4H)、7.70(t,2H)、7.38−7.60(m,14H)、7.30(t,2H)、7.18(d,4H)、6.74(d,2H)、6.07(d,2H)、6.02(d,2H)、5.78(s,1H).
【0553】
合成例(35)
N
1−(5,9−ジフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−イル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミンの合成
【化364】
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【0554】
式(1−422)で表される化合物(0.6g)のシリカゲルカラムクロマト精製において、当該誘導体を含むフラクションを分取した。更に還流したへプタンで洗浄後、クロロベンゼン/酢酸エチルから再沈殿させることで、式(1−1159)で表される化合物(1.1g)を得た。
【化365】
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【0555】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ=8.78(d,1H)、8.66(d,1H)、7.69(t,2H)、7.59(t,1H)、7.59(t,2H)、7.49(m,2H)、7.40(d,2H)、7.22−7.32(m,10H)、7.18(t,1H)、6.97−7.07(m,9H)、6.89(d,1H)、6.60−6.70(m,4H)、6.11(s,1H)、5.96(m,2H).
【0556】
合成例(36)
9−フェニル−9H−5−オキサ−9−アザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化366】
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【0557】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロベンゼン(25.0g)、フェノール(12.3g)、炭酸カリウム(33.0g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを180℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン/へプタン=1/1(容積比))で精製し、1−ブロモ−2−クロロ−3−フェノキシベンゼン(32.0g)を得た。
【化367】
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【0558】
窒素雰囲気下、ジフェニルアミン(21.0g)、1−ブロモ−2−クロロ−3−フェノキシベンゼン(32.0g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.4g)、NaOtBu(16.0g)およびキシレン(200ml)の入ったフラスコを80℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=2/8(容積比))で精製し、更にへプタンから再沈殿させ、2−クロロ−3−フェノキシ−N,N−ジフェニルアニリン(35.0g)を得た。
【化368】
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【0559】
2−クロロ−3−フェノキシ−N,N−ジフェニルアニリン(16.0g)およびtert−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−30℃で、1.7Mのtert−ブチルリチウムペンタン溶液(26.5ml)を加えた。滴下終了後、15℃まで昇温して2時間撹拌し、再び−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.9ml)を加えた。次いで、減圧しながら60℃まで昇温してtert−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。その後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン混合溶媒)で精製した。この際、展開液中のトルエンの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。更に活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製し、式(1−1201)で表される化合物(0.8g)を得た。
【化369】
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【0560】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.92(d,1H)、8.78(d,1H)、7.70(t,2H)、7.66(t,1H)、7.61(t,1H)、7.53(m,2H)、7.47(t,1H)、7.37(m,3H)、7.27(t,1H)、7.11(d,1H)、6.80(d,1H)、6.31(d,1H).
【0561】
合成例(37)
N,N,9−トリフェニル−9H−5−オキサ−9−アザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化370】
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【0562】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロベンゼン(20.0g)、3−(ジフェニルアミノ)フェノール(27.4g)、炭酸カリウム(26.4g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを180℃で6時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=2/1(容積比))で精製し、3−(3−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−N,N’−ジフェニルアニリン(31.6g)を得た。
【化371】
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【0563】
窒素雰囲気下、ジフェニルアミン(13.0g)、3−(3−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−N,N’−ジフェニルアニリン(31.6g)、Pd−132(ジョンソンマッセイ)(0.5g)、NaOtBu(10.1g)および1,2,4−トリメチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、吸引ろ過にて不溶性の塩を除去した。次いで、活性炭ショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製し、更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/6(容積比))で精製し、2−クロロ−3−(3−ジフェニルアミノ)フェノキシ−N,N−ジフェニルアニリン(26.3g)を得た。
【化372】
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【0564】
2−クロロ−3−(3−ジフェニルアミノ)フェノキシ−N,N−ジフェニルアニリン(26.3g)およびtert−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−30℃で、1.6Mのtert−ブチルリチウムペンタン溶液(31.4ml)を加えた。滴下終了後、室温まで昇温して終夜で撹拌し、再び−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(5.4ml)を加えた。次いで、減圧しながら60℃まで昇温してtert−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。その後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(17.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して5.5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製し、更にトルエンから再結晶させ、式(1−1210)で表される化合物(0.6g)を得た。
【化373】
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【0565】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.81(d,1H)、8.57(d,1H)、7.70(t,2H)、7.61(t,1H)、7.44(m,2H)、7.37(t,6H)、7.12−7.30(m,7H)、7.03(m,2H)、6.92(d,1H)、6.76(d,1H)、6.26(d,1H).
【0566】
合成例(38)
5,11−ジフェニル−6,10−ジオキサ−16b−ボラアントラ[3,2,1−de]テトラセンの合成
【化374】
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【0567】
Angew. Chem. Int. Ed. 2013, 52, 10598-10601に記載されている方法で合成した1−フェニルナフタレン−2−オール(20.0g)、1,3−ジブロモベンゼン(9.7g)および炭酸カリウム(23.0g)のNMP(100ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.8g)および鉄(III)アセチルアセトナート(3.0g)を加え、150℃まで昇温して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、アンモニア水を加えることで析出した塩を、セライトを敷いた桐山ロートを用いた吸引ろ過にて除去した。ろ液に酢酸エチルを加えて分液した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/7)で精製することで、1,3−ビス((1−フェニルナフタレン−2−イル)オキシ)ベンゼン(12.0g)を得た。
【化375】
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【0568】
1,3−ビス((1−フェニルナフタレン−2−イル)オキシ)ベンゼン(12.0g)およびオルトキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、2.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(24.5ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して2時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.9ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。更に反応を促進させる為に塩化アルミニウム(6.2g)を加え、130℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液を加えて生じた懸濁液をそのまま分液した。次いで、有機層にへプタンを加えることで生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体を還流させた酢酸エチル、トルエン、クロロベンゼンの順に洗浄して、式(1−1271)で表される化合物(5.3g)を得た。
【化376】
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【0569】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.56(s,2H)、8.28(d,2H)、7.74(m,2H)、7.50−7.66(m,15H)、6.90(d,2H).
【0570】
合成例(39)
5,9−ジチア−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化377】
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【0571】
窒素雰囲気下、2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(23.6g)、ベンゼンチオール(27.2g)、炭酸カリウム(67.0g)およびNMP(150ml)の溶液を、180℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水および酢酸エチルを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/9(容積比))で精製した。得られた粗精製品をトルエンに溶かし、へプタンを加えて再沈殿させることで、(2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(フェニルサルファン)(9.5g)を得た。
【化378】
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【0572】
窒素雰囲気下、(2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(フェニルサルファン)(9.5g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを−40℃まで冷却し、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(26.7ml)を滴下した。滴下終了後、約60℃まで昇温してキシレンより低沸点の成分を減圧留去し、再び−40℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.9ml)を加えた。室温まで昇温して0.5時間撹拌した後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.9ml)を添加し、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、氷浴で冷却した酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加えて分液した。溶媒を減圧留去して得られた油状物質にへプタンを加えることで再沈殿させ、得られた固体を還流させた酢酸エチルで洗浄することで、式(1−201)で表される化合物(4.6g)を得た。
【化379】
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【0573】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.30(d,2H)、7.72(d,2H)、7.54−7.62(m,4H)、7.50(t,1H)、7.43(t,2H).
【0574】
合成例(40)
9,10,19,20−テトラオキサ−4b,14b−ジボラジナフト[1,2,3−fg:1’,2’,3’−qr]ペンタセンの合成
【化380】
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【0575】
窒素雰囲気下、1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(6.24g)、フェノール(9.53g)、炭酸カリウム(14.0g)およびNMP(20ml)の入ったフラスコを140℃で18時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、飽和食塩水およびトルエンを加え分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。溶媒を減圧留去して,粗精製物をメタノールを用いて洗浄することで1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(9.64g)を得た。
【化381】
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【0576】
1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(0.604g)のt−ブチルベンゼン(3.0ml)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(0.610ml)を加えた。1時間撹拌した後,室温まで昇温し、t−ブチルベンゼン(4.0ml)を加えた。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(0.105ml)を加え、30分間撹拌した。0℃まで昇温して30分間撹拌した後、60℃まで昇温して10時間撹拌した。その後、0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.350ml)を加え、還流温度で17時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過した。溶媒を減圧留去した後、ヘキサンで洗浄することで、淡橙色個体として、7−ブロモ−6,8−ジフェノキシ−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン(0.106g)を得た。
【化382】
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【0577】
7−ブロモ−6,8−ジフェノキシ−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン(0.103g)のt−ブチルベンゼン(2.5ml)溶液に、窒素雰囲気下、−50℃で、1.1Mのsec−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.98ml)を加えた。30分間撹拌した後,0℃まで昇温して2時間撹拌した。再度−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(0.220ml)を加え、室温まで昇温して30分間撹拌した。その後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(65.9μl)を加え、還流温度で11時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、セライト敷いたガラスフィルターで吸引ろ過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。ヘキサンとクロロホルムを用いて洗浄することにより、橙色固体として式(1−21)で表される化合物(4.10mg)を得た。
【化383】
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【0578】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);8.80(dd,J=1.6,7.8 Hz,4H)、7.83(ddd,J=1.6,6.0,8.4 Hz,4H)、7.81(dd,J=2.0,8.4 Hz,4H)、7.46(ddd,J=2.0,6.0,7.8 Hz,4H).
LRMS(EI+) m/z 462(M
+)
【0579】
合成例(41)及び(42)
19b,20b−ジボラ−5,9,11,15−テトラオキサジナフト[3,2,1−de:1’,2’,3’−jk]ペンタセンの合成
【化384】
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4b,13b−ジボラ−5,9,16,20−テトラオキサジナフト[3,2,1−de:3’,2’,1’−pq]ペンタフェンの合成
【化385】
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【0580】
フェノール(12.3g、0.130mol)、炭酸カリウム(18.0g、0.130mol)およびN−メチルピロリドン(NMP、250mL)に、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゼン(25.2g、0.130mol)を添加し、120℃で160時間加熱撹拌した。その後、NMPを減圧留去した後、トルエンを加えた。シリカゲルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去することで2−ブロモ−1−フルオロ−3−フェノキシベンゼンを淡赤色の液体として得た(26.4g、収率76%)。
【化386】
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【0581】
レゾルシノール(14.4g、14.4mmol)、炭酸カリウム(3.97g、28.7mmol)およびNMP(57.4mL)に、窒素雰囲気下、室温で2−ブロモ−1−フルオロ−3−フェノキシベンゼン(7.67g、28.7mmol)を添加し、150℃で160時間加熱撹拌した後、160℃で22時間加熱撹拌した。その後、NMPを減圧留去した後、トルエンを加えた。フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。トルエンを用いて再結晶することで、白色固体として1,3−ビス(2−ブロモ−3−フェノキシフェノキシ)ベンゼンを得た(5.35g、収率62%)。
【化387】
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【0582】
1,3−ビス(2−ブロモ−3−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(0.302g、0.50mmol)およびtert−ブチルベンゼン(5.0mL)に、窒素雰囲気下、−42℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.688mL、1.64M、1.1mmol)を添加した後、室温で22時間撹拌した。−42℃で三臭化ホウ素(0.142mL、1.5mmol)を加え、50℃で3時間撹拌した。70℃で17時間撹拌した後、減圧下、0℃で反応溶液の10%を留去した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.348mL、2.0mmol)を0℃で添加し、150℃で20時間加熱撹拌した後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。ジクロロメタンおよびアセトニトリルを用いて洗浄することで白色固体を得た。次いで、酢酸エチルを用いて再結晶することで白色固体として式(1−24)で表される化合物を得た(19.2mg、収率8.3%)。更に、ろ液の溶媒を減圧留去することで淡黄色の固体として式(1−24)で表される化合物と式(1−23)で表される化合物を1:5の混合物として得た(30.8mg、収率13%)。これらの結果より、式(1−24)で表される化合物の収率は11%(24.3mg)、式(1−23)で表される化合物の収率は11%(25.7mg)と算出される。
【化388】
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【0583】
NMR測定により式(1−24)で表される化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);10.13 (s, 1H), 8.92 (dd, J = 1.6, 8.0 Hz, 2H), 7.82 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.78 (ddd, J = 1.6, 6.8, 8.0 Hz, 2H), 7.62 (d, J = 7.6 Hz, 4H), 7.51-7.54 (m, 4H), 6.98 (s, 1H).
LRMS(EI+) m/z 462 (M
+)
【0584】
NMR測定により式(1−23)で表される化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in DMSO−D6);8.92 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.77 (dd, J = 1.6, 7.6 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.93 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.81 (ddd, J = 1.6, 7.2, 8.4 Hz, 1H), 7.67 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.58-7.63 (m, 2H), 7.47-7.50 (m, 3H), 7.35 (dd, J = 1.6, 8.4 Hz, 1H), 7.31 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 2H).
LRMS(EI+) m/z 462 (M
+)
【0585】
合成例(43)
2,6,8,12−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化389】
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【0586】
まず、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)−5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−ターフェニル(12.9g、20.0mmol)およびベンゼン(36mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(12.2mL、1.64M、20.0mmol)を添加し、室温で1時間攪拌した。0℃で三塩化リン(1.90mL、22.0mmol)を加えて80℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、硫黄(0.770g、24.0mmol)およびo−ジクロロベンゼン(60mL)を添加し、80℃で1時間撹拌した。−70℃で三塩化アルミニウム(18.6g、0.140mol)および0℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.20mL、48.0mmol)を添加し、100℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(31.4g、0.280mol)のジクロロメタン(300ml)溶液に加えた。次いでセライト敷いたガラスフィルターを用いて吸引濾過し、濾液の溶媒を減圧下に留去した。トルエンに溶かして、シリカゲルを敷いたガラスフィルターを用いて吸引濾過した後、濾液の溶媒を減圧留去した。ジクロロメタンに溶かして水を加えた後、ジクロロメタン層を分けて水層をジクロロメタンで抽出した。溶媒を減圧留去して粗生成物をヘキサン、メタノール、アセトニトリル、酢酸エチルを用いて洗浄することで白色固体として式(1−1250)で表される化合物(0.723g)を得た。
【化390】
[この文献は図面を表示できません]
【0587】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);7.33 (dd, J
HP = 6.2 Hz, J = 8.7 Hz, 2H), 7.38-7.55 (m, 12H), 7.68 (d, J = 7.2 Hz, 4H), 7.63 (d, J = 7.3 Hz, 4H), 7.71 (s, 1H), 7.74 (dd, J
HP = 2.2 Hz, J = 8.7 Hz, 2H), 8.41 (dd, J
HP = 13.4 Hz, J = 2.2 Hz, 2H).
13C NMR(δppm in CDCl
3);103.2 (d, J
CP = 81.9 Hz), 119.9 (d, J
CP = 81.4 Hz, 2C), 120.3(2C), 126.9(2C), 127.0(4C), 127.3 (d, J
CP = 7.3 Hz, 2C), 127.8 (2C), 128.0 (2C), 128.4 (4C), 129.1 (4C), 129.6 (4C), 131.7 (2C), 135.9, 136.0 (2C), 138.6 (d, J
CP = 10.1 Hz, 2C), 139.3 (2C), 151.8(2C), 155.2 (2C).
【0588】
合成例(44)
2,6,8,12−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化391】
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【0589】
上記式(1−1250)で表わされる化合物(0.633g、1.01mmol)およびジクロロメタン(100mL)に、0℃でm−クロロ過安息香酸(0.247g、77w%、1.10mmol)を添加して室温で撹拌した。6時間後、0℃でm−クロロ過安息香酸(44.9mg、77w%、0.200mmol)を添加して室温で撹拌した。14時間後、亜硫酸ナトリウム飽和溶液(10.0ml)を添加して室温で撹拌した。濾過により不溶物を取り除き、ジクロロメタン層を分けた後、水層をジクロロメタンで抽出した。得られた有機層を合わせて濃縮した後、ジクロロメタンおよび酢酸エチルを展開溶媒として用いてシリカゲルショートパスカラムを行い、濾液の溶媒を減圧下に留去した。得られた粗生成物をメタノールを用いて洗浄することで,白色固体として式(1−1190)で表される化合物(0.580g)を得た。
【化392】
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【0590】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);7.37-7.56 (m, 14H), 7.62 (d, J = 7.3 Hz, 4H), 7.69 (d, J = 7.9 Hz, 4H), 7.79 (s, 1H), 7.80 (dd, J = 2.3, 8.7 Hz, 2H), 8.44 (dd, J = 2.3 Hz, 2H).
13C NMR(δppm in CDCl
3);104.0 (d, J
CP = 97.3 Hz), 117.6 (d, J
CP = 116.6 Hz, 2C), 120.4 (2C), 126.3 (2C), 127.0 (4C), 127.4 (d, J
CP = 4.8 Hz, 2C), 127.7 (2C), 127.9 (2C), 128.4 (4C), 129.0 (4C), 129.6 (4C), 132.4 (2C), 136.0, 136.7 (2C), 138.0 (d, J
CP= 10.6 Hz, 2C), 139.3 (2C), 152.1 (2C), 156.7 (2C).
【0591】
合成例(45)
2,12−ジフェニル−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化393】
[この文献は図面を表示できません]
【0592】
まず、1,3−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イルオキシ)ベンゼン(6.22g、15.0mmol)およびベンゼン(120mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(11.0mL、1.64M、18.0mmol)を添加し、70℃で18時間攪拌した。0℃で三塩化リン(1.76mL、22.5mmol)を加えて80℃で2時間攪拌した。溶媒を減圧下留去した後、硫黄(0.866g、27.0mmol)およびo−ジクロロベンゼン(60mL)を添加し、80℃で1時間撹拌した。−95℃で三塩化アルミニウム(14.0g、105mmol)および0℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.18mL、36.0mmol)を添加し、80℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合液を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(23.6g、210mmol)のジクロロメタン(300ml)溶液に加えた。次いでセライト敷いたガラスフィルターを用いて吸引濾過し、シリカゲルショートパスカラム(展開液:ジクロロメタン)で精製した。溶媒を減圧留去して粗生成物をメタノールおよびトルエンを用いて洗浄することで白色固体として式(1−1247)で表される化合物(1.31g)を得た。
【化394】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);7.17 (dd, J
HP = 4.1 Hz, J = 8.2 Hz, 2H), 7.41 (tt, J = 1.4, 7.3 Hz, 2H), 7.46 (dd, J
HP = 2.3 Hz, J = 8.7 Hz, 2H), 7.49 (dd, J = 7.3, 8.0 Hz, 4H), 7.57 (t, J = 8.2 Hz 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 7.78 (dd, J = 2.3, 8.7 Hz, 2H), 8.39 (dd J = 2.3 Hz, J
HP = 13.5 Hz, 2H).
13C NMR(δppm in CDCl
3);102.4 (d, J
CP = 82.4 Hz), 112.9 (d, J
CP = 4.8 Hz, 2C), 120.1 (d, J
CP = 92 Hz, 2C), 120.3 (d, J
CP = 6.7 Hz 2C), 127.0 (4C), 127.5 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 127.9 (2C), 129.1 (4C), 131.7 (J
CP = 1.9 Hz, 2C), 133.3, 138.5 (J
CP = 11.5 Hz, 2C), 139.3 (2C), 155.1 (J
CP =2.9 Hz, 2C), 156.2 (2C).
【0594】
合成例(46)
2,12−ジフェニル−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化395】
[この文献は図面を表示できません]
【0595】
式(1−1247)で表される化合物(2.45g、5.17mmol)およびジクロロメタン(500mL)に、0℃でm−クロロ過安息香酸(1.16g、77wt%、5.16mmol)を添加して室温で撹拌した。5時間後、0℃でm−クロロ過安息香酸(0.350g、77wt%、1.56mmol)を添加して室温で撹拌した。16時間後、亜硫酸ナトリウム飽和溶液(20.0ml)を添加して室温で撹拌した。ジクロロメタン層を分けた後、水層をジクロロメタンで抽出した。得られた有機層を合わせて濃縮した後、ジクロロメタンおよびジクロロメタン/酢酸エチル=1(容積比)を展開溶媒として用いてシリカゲルショートパスカラムで精製した。得られた濾液を減圧下留去して、白色固体として式(1−1187)で表される化合物(2.32g)を得た。
【化396】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3); 7.20 (dd, J
HP = 4.1 Hz, J = 8.5 Hz, 2H), 7.41 (tt, J= 1.4, 7.4 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.52 (d, J
= 8.7, Hz, 4H), 7.62 (dd, J
= 1.4, 7.5 Hz, 4H), 7.64 (t, J
= 8.5 Hz, 1H), 7.83 (dd, J
= 2.2, 8.7 Hz, 2H ), 8.41 (dd, J
HP= 12.4 Hz, J
= 2.2 Hz, 2H ).
13C NMR(δppm in CDCl
3); 103.6 (d, J
CP = 97.8 Hz), 112.4 (d, J
CP = 4.8 Hz, 2C), 118.0 (d, J
CP = 116.0 Hz, 2C), 120.5 (d, J
CP = 6.7 Hz, 2C), 127.1 (4C), 127.5 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 128.0 (2C), 129.2 (4C), 132.6 (2C), 134.3, 138.0 (d, J
CP = 10.5 Hz, 2C), 139.5 (2C), 156.8 (2C), 156.8 (d, J
CP = 6.9 Hz, 2C).
【0597】
合成例(47)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化397】
[この文献は図面を表示できません]
【0598】
まず、4’,6’−ビス([1,1’−ビフェニル−3−イルオキシ])−5’−ブロモ−1,1’;3’,1”−テルフェニル(12.9g、20.0mmol)およびベンゼン(70mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(12.2mL、1.64M、20.0mmol)を添加し、2時間攪拌した。0℃で三塩化リン(1.92mL、22.0mmol)を加えて80℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、硫黄(0.769g、24.0mmol)およびo−ジクロロベンゼン(60mL)を添加し、80℃で1時間撹拌した。−95℃で三塩化アルミニウム(18.7g、140mmol)および0℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.20mL、48.0mmol)を添加し、100℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(31.4g、280mmol)のジクロロメタン(300ml)溶液に加えた。次いでセライト敷いたガラスフィルターを用いて吸引濾過し、濾液を減圧下に濃縮した後、トルエンを用いて希釈し、不溶物を濾過により除去した。濾液の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:ジクロロメタン)で精製した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。溶媒を減圧留去して粗生成物をアセトニトリルおよびヘキサンを用いて洗浄することで白色固体として式(1−1251)で表される化合物(1.22g)を得た。
【化398】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3);7.40-7.50 (m, 10H), 7.52 (dd, J = 7.2 Hz, 7.6 Hz, 4H), 7.59 (d, J = 7.2 Hz, 4H), 7.63 (ddd, J
HP = 1.8 Hz, J = 1.8 Hz, 8.0 Hz, 2H), 7.67-7.70 (m, 5H), 8.26 (dd, J
HP =12.8 Hz, J = 8.0 Hz, 2H).
13C NMR(δppm in CDCl
3);103.5 (d, J
CP = 80.5 Hz), 117.9 (d, J
CP = 93.9 Hz, 2C), 118.2 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 124.2 (d, J
CP = 11.5 Hz, 2C), 126.9 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 127.3 (4C), 127.7 (2C), 128.4 (4C), 128.6 (2C), 129.0 (4C), 129.3 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 129.6 (4C), 135.9, 136.1 (2C), 139.0 (2C), 146.3 (2C), 151.7 (2C), 156.1 (2C).
【0600】
合成例(48)
3,6,8,11−テトラフェニル−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化399】
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【0601】
上記式(1−1251)で表わされる化合物(1.12g、1.79mmol)およびジクロロメタン(150mL)に、0℃でm−クロロ過安息香酸(0.404g、77w%、1.79mmol)を添加して室温で撹拌した。5時間後、0℃でm−クロロ過安息香酸(0.674g、77w%、0.391mmol)を添加して室温で撹拌した。16時間後、亜硫酸ナトリウム飽和溶液(10ml)および水(40ml)を添加して室温で撹拌した。濾過により不溶物を取り除き、ジクロロメタン層を分けた後、水層をジクロロメタンで抽出した。得られた有機層を合わせて濃縮した後、ジクロロメタンおよびジクロロメタン/酢酸エチル=1(容積比)を展開溶媒として用いてシリカゲルショートパスカラムを行い、濾液の溶媒を減圧下に留去した。得られた粗生成物をメタノールを用いて洗浄することで、白色固体として式(1−1191)で表される化合物(1.04g)を得た。
【化400】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl);7.40-7.50 (m, 10H), 7.53 (t, J = 7.1 Hz, 4H), 7.61 (d, J = 6.9 Hz, 4H), 7.64 (dt, J
HP= 1.9 Hz, J = 1.9 Hz, 8.0 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 7.1 Hz, 4H), 7.77 (s, 1H), 8.32 (dd, J
HP = 11.7 Hz, J = 8.0 Hz, 2H).
13C NMR(δppm in CDCl);104.3 (d, J
CP = 96.8 Hz), 115.9 (d, J
CP = 117.9 Hz, 2C), 118.2 (d, J
CP = 5.8 Hz, 2C), 123.5 (d, J
CP = 10.5 Hz, 2C), 126.3 (d, J
CP = 4.8 Hz, 2C), 127.3 (4C), 127.7 (2C), 128.5 (4C), 128.6 (2C), 129.0 (4C), 129.6 (4C), 129.7 (d, J
CP = 8.6 Hz, 2C), 136.1, 136.7 (2C), 139.0 (2C), 146.9 (2C), 152.2 (2C), 157.7 (2C).
【0603】
合成例(49)
4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)−N,N−ジフェニルアニリンの合成
【化401】
[この文献は図面を表示できません]
【0604】
窒素雰囲気下、((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(5.0g)、N,N−ジフェニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(5.7g)、Pd−132(0.31g)、炭酸カリウム(4.1g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(0.24g)、トルエン(40ml)および水(5ml)の入ったフラスコを還流温度に加熱して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水およびトルエンを加えて分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラムを行った。更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/2(容積比))で精製することで、3,5−ジフェノキシ−N,N−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン(7.2g)を得た。
【化402】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
3,5−ジフェノキシ−N,N−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン(7.2g)およびキシレン(72ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(9.8ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(1.6ml)を加え、室温まで昇温して30分撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.0ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水およびトルエンを加えて分液した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラムを行った。次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、更にへプタンで再沈殿させることで、式(1−79)で表される化合物(1.5g)を得た。
【化403】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.70(dd,2H)、7.72(t,2H)、7.66(d,2H)、7.56(d,2H)、7.46(s,2H)、7.40(t,2H)、7.30(t,4H)、7.19(m,6H)、7.08(t,2H).
【0607】
合成例(50)
4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−イル)−N,N−ジフェニルナフタレン−1−アミンの合成
【化404】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
窒素雰囲気下、4−ブロモ−N,N−ジフェニルナフタレン−1−アミン(30.0g)、ビスピナコラートジボロン(24.4g)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(PdCl
2(dppf)・CH
2Cl
2)(2.0g)、酢酸カリウム(23.6g)およびシクロペンチルメチルエーテル(300ml)の入ったフラスコを還流温度に加熱して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水および酢酸エチルを加えて分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、活性炭ショートパスカラムを行った。更にへプタンで再沈殿させることで、N,N−ジフェニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ナフタレン−1−アミン(33.0g)を得た。
【化405】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
窒素雰囲気下、((5−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼン(5.0g)、N,N−ジフェニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ナフタレン−1−アミン(7.4g)、Pd−132(0.31g)、炭酸カリウム(4.1g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(0.24g)、トルエン(40ml)および水(5ml)の入ったフラスコを還流温度に加熱して4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水およびトルエンを加えて分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラムを行った。更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/2(容積比))で精製することで、4−(3,5−ジフェノキシ)−N,N−ジフェニルナフタレン−1−アミン(7.7g)を得た。
【化406】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
4−(3,5−ジフェノキシ)−N,N−ジフェニルナフタレン−1−アミン(7.0g)およびキシレン(105ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(8.7ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−30℃まで冷却して三臭化ホウ素(1.4ml)を加え、室温まで昇温して30分撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.3ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水およびトルエンを加えて分液した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラムを行った。次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、更にメタノール溶液、次いでへプタンで再沈殿させることで、式(1−2305)で表される化合物(0.9g)を得た。
【化407】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(dd,2H)、8.08(m,2H)、7.73(t,2H)、7.57(d,2H)、7.54(d,1H)、7.37−6.46(m,7H)、7.24(m,4H)、7.11(d,4H)、6.97(t,2H).
【0612】
合成例(51)
4−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−6−イル)−N,N−ジフェニルアニリンの合成
【化408】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
窒素雰囲気下、5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン(9.0g)、N−ブロモスクシンイミド(6.5g)およびTHF(180ml)の入ったフラスコを室温で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水を加えて塩分を溶解させ、吸引ろ過にて目的物を採取した。更にメタノールで洗浄することで、5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンのブロモ体およびジブロモ体の混合物(10.9g)を得た。
【化409】
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【0614】
窒素雰囲気下、5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン(2.0g)のブロモ体およびジブロモ体の混合物、N,N−ジフェニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(2.1g)、Pd−132(0.12g)、炭酸カリウム(1.6g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(0.09g)、トルエン(24ml)および水(4ml)の入ったフラスコを還流温度に加熱して5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水およびトルエンを加えて分液し、溶媒を減圧留去した。得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラムを行った。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、更にトルエンから再結晶させることで、式(1−1104)で表される化合物(0.9g)を得た。
【化410】
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【0615】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.72(m,2H)、7.91(d,1H)、7.65−7.75(m,4H)、7.57(d,1H)、7.50(d,1H)、7.39(m,2H)、7.30(m,5H)、7.22(m,6H)、7.25(t,2H).
【0616】
合成例(52)
4,4’−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−6,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)の合成
【化411】
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【0617】
上記合成例(51)において、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、当該化合物に該当するバンドを分取し、更にトルエンから再結晶させることで、式(1−142)で表される化合物(0.2g)を得た。
【0618】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(d,2H)、8.01(s,1H)、7.70(m,6H)、7.52(d,2H)、7.40(t,2H)、7.19−7.35(m,20H)、7.06(t,4H).
【0619】
合成例(53)
2,12−ジ(9H−カルバゾリル−9−イル)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化412】
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【0620】
窒素雰囲気下、9−(4-ブロモフェニル)−9H−カルバゾール(109.7g)、レゾルシノール(15.0g)、ヨウ化銅(2.6g)、Fe(acac)
3(57.7g)、炭酸カリウム(75.3g)、およびNMP(150ml)の入ったフラスコを、130℃で56時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルを加えた後、セライトを敷いた桐山ロートでろ過を行い、固形分を除去した。ろ液に水を加えて分液した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/10(容積比))で精製した。更にトルエン/へプタン混合溶媒から再結晶させることで、1,3−ビス(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェノキシ)ベンゼン(15.0g)を得た。
【化413】
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【0621】
1,3−ビス(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェノキシ)ベンゼン(13.5g)およびキシレン(105ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(16.0ml)を加えた。滴下終了後、80℃まで昇温して4時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−60℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.6ml)を加え、室温まで昇温して30分撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(7.9ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸カリウム水溶液およびへプタンを加えて吸引ろ過を行った。得られた固体を水ついでソルミックスで洗浄し、クロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−158)で表される化合物(5.6g)を得た。
【化414】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.68(m,2H)、8.06(m,4H)、7.92(t,1H)、7.89(dd,2H)、7.80(d,2H)、7.38(m,6H)、7.20(m,8H).
【0623】
合成例(54)
3,11−ジ(9H−カルバゾリル−9−イル)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化415】
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【0624】
窒素雰囲気下、9−(3-ブロモフェニル)−9H−カルバゾール(131.7g)、レゾルシノール(15.0g)、ヨウ化銅(2.6g)、Fe(acac)
3(115.4g)、炭酸カリウム(75.3g)、およびNMP(350ml)の入ったフラスコを、130℃で30時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水および酢酸エチルを加えた後、セライトを敷いた桐山ロートでろ過を行い、固形分を除去した。ろ液に水を加えて分液した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/10(容積比))で精製することで、1,3−ビス(3−(9H−カルバゾール−9−イル)フェノキシ)ベンゼン(11.6g)を得た。
【化416】
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【0625】
1,3−ビス(3−(9H−カルバゾール−9−イル)フェノキシ)ベンゼン(11.6g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(13.5ml)を加えた。滴下終了後、80℃まで昇温して4時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−60℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.2ml)を加え、室温まで昇温して30分撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.8ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃で3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸カリウム水溶液およびへプタンを加えて吸引ろ過を行った。得られた固体を水ついでソルミックスで洗浄し、クロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−159)で表される化合物(3.0g)を得た。
【化417】
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【0626】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.96(d,2H)、8.19(d,4H)、7.87(m,3H)、7.70(m,6H)、7.49(t,4H)、7.36(t,4H)、7.33(d,2H).
【0627】
合成例(55)
3,11−ジ−o−トリル−(5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化418】
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【0628】
3−ヨードフェノール(25.0g)、オルトトリルボロン酸(18.5g)、Pd(PPh
3)
4(3.9g)、炭酸カリウム(47.1g)、トルエン(150ml)、t−ブタノール(30ml)および水(10ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、トルエンを加えて吸引ろ過を行い、無機塩を除去した。ろ液に希塩酸を加え分液した後、活性炭ショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=1/1(容積比))で精製して、2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−3−オール(14.8g)を得た。
【化419】
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【0629】
1,3−ジブロモベンゼン(10.0g)、2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−3−オール(18.0g)および炭酸カリウム(23.4g)のNMP(30ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.4g)および鉄(III)アセチルアセトナート(1.5g)を加え、200℃まで昇温して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、水及びトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/5(容積比))で精製して、1,3−ビス(2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)オキシ)ベンゼン(8.4g)を得た。
【化420】
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【0630】
1,3−ビス(2’−メチル−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)オキシ)ベンゼン(8.4g)およびキシレン(50ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(13.1ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.2ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.6ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液次いでへプタンを加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体をへプタンで洗浄し、更にトルエンから再結晶させることで、式(1−152−2)で表される化合物(1.0g)を得た。
【化421】
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【0631】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.75(d,2H)、7.81(t,1H)、7.54(m,2H)、7.28−7.40(m,8H)、7.25(m,4H)、2.39(s,6H).
【0632】
合成例(56)
5,9−ジオキサ−19b−ボラナジベンゾ[a,c]ナフト[1,2,3−hi]テトラセンの合成
【化422】
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【0633】
2−ブロモトリフェニレン(25.0g)、3−フェノキシフェノール(19.7g)および炭酸カリウム(45.0g)のNMP(150ml)溶液に、窒素雰囲気下でヨウ化銅(I)(0.8g)および鉄(III)アセチルアセトナート(5.8)を加え、180℃で6時間加熱撹拌した。NMPを減圧留去した後、水及びトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/5(容積比))で精製して、2−(3−フェノキシフェノキシ)トリフェニレン(23.3g)を得た。
【化423】
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【0634】
2−(3−フェノキシフェノキシ)トリフェニレン(23.3g)およびキシレン(200ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(38.8ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して3時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(11.6ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.3ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、130℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液を加え、生じた固体を吸引ろ過にて採取した。得られた固体のオルトジクロロベンゼン溶液から再結晶させることで、式(1−1006)で表される化合物(4.8g)を得た。
【化424】
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【0635】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=10.00(s,1H)、8.97(d,1H)、8.86(d,1H)、8.75(d,1H)、8.72(s,1H)、8.67(m,2H)、7.86(t,1H)、7.67−7.83(m,5H)、7.63(d,1H)、7.56(t,1H)、7.31(d,1H)、7.28(d,1H).
【0636】
合成例(57)
9−(ナフタレン−1−イル)−7,11−ジオキサ−17c−チオホスファフェナントロ[2,3,4−no]テトラフェンの合成
【化425】
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【0637】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3,5−ジフロオロベンゼン(25.0g)、1−ナフタレンボロン酸(24.0g)、Pd−132(1.8g)、炭酸カリウム(41.2g)、トルエン(200ml)、エタノール(50ml)および水(50ml)の入ったフラスコを還流温度で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/4(容積比))で精製して、1−(3,5−ジフルオロフェニル)ナフタレン(32.0g)を得た。
【化426】
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【0638】
窒素雰囲気下、1−(3,5−ジフルオロフェニル)ナフタレン(13.0g)、2−ナフトール(25.0g)、炭酸ナトリウム(39.9g)およびNMP(100ml)の入ったフラスコを、200℃で14時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水、トルエン、酢酸エチルを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/1(容積比))で精製し、更にへプタン/トルエン混合溶媒で再沈殿させることで、2,2’−((5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジナフタレン(20.0g)を得た。
【化427】
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【0639】
2,2’−((5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジナフタレン(7.7g)およびトルエン(120ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(9.9ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌した。一旦、−50℃まで冷却してビスジエチルアミノクロロホスフィン(5.0ml)を加え、100℃まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び−20℃まで冷却して硫黄(1.0g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、トルエン/酢酸エチル混合溶液で抽出した。溶媒を減圧留去した後、加熱したへプタンで洗浄することで、(4−(ナフタレン−1−イル)−2,6−ビス(ナフタレン−2−イルオキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(6.8g)を得た。
【化428】
[この文献は図面を表示できません]
【0640】
窒素雰囲気下、(4−(ナフタレン−1−イル)−2,6−ビス(ナフタレン−2−イルオキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(5.8g)、塩化アルミニウム(3.3g)およびオルトジクロロベンゼン(120ml)の入ったフラスコを155℃で10時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製することで式(1−4114)で表される化合物(1.0g)を得た。
【化429】
[この文献は図面を表示できません]
【0641】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.10(br,1H)、7.80−8.20(m,20H).
【0642】
合成例(58)
9−(ナフタレン−1−イル)−7,11−ジオキサ−17c−オキソホスファフェナントロ[2,3,4−no]テトラフェンの合成
【化430】
[この文献は図面を表示できません]
【0643】
合成例(57)で得られた9−(ナフタレン−1−イル)−7,11−ジオキサ−17c−チオホスファフェナントロ[2,3,4−no]テトラフェン(1.0g)のジクロロメタン(80mL)溶液に、0℃でm−クロロ過安息香酸(m−CPBA)(0.8g)を加えた後、室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して室温で撹拌した後、トルエン/酢酸エチル混合溶液で分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=4/1(容積比))で精製し、目的物を含むフラクションの溶媒を減圧留去することで再沈殿させ、式(1−3654)で表される化合物(0.5g)を得た。
【化431】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.19(br,1H)、8.14(br,1H)、7.92−8.00(m,4H)、7.89(br,1H)、7.78(br,1H)、7.30−7.76(m,12H)、7.05(br,1H).
【0645】
合成例(59)
7−(ナフタレン−1−イル)−5,9−ジオキサ−15b−チオホスファフェナントロ[1,2,3−ij]テトラフェンの合成
【化432】
[この文献は図面を表示できません]
【0646】
窒素雰囲気下、1−(3,5−ジフルオロフェニル)ナフタレン(13.9g)、1−ナフトール(25.0g)、炭酸カリウム(39.9g)およびNMP(100ml)の入ったフラスコを、200℃で24時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/4(容積比))で精製し、更にへプタン/トルエン混合溶液から再結晶させることで、1,1’−((5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジナフタレン(15.0g)を得た。
【化433】
[この文献は図面を表示できません]
【0647】
1,1’−((5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ジナフタレン(7.7g)およびトルエン(120ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(9.9ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して4時間撹拌した。一旦、−50℃まで冷却してビスジエチルアミノクロロホスフィン(5.0ml)を加え、室温まで昇温して2時間撹拌した。その後、再び−20℃まで冷却して硫黄(1.0g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、トルエンで抽出した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(トルエン)で精製しすることで、(4−(ナフタレン−1−イル)−2,6−ビス(ナフタレン−1−イルオキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(5.4g)を得た。
【化434】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
窒素雰囲気下、(4−(ナフタレン−1−イル)−2,6−ビス(ナフタレン−1−イルオキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(5.4g)、塩化アルミニウム(3.4g)およびオルトジクロロベンゼン(120ml)の入ったフラスコを130℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/1(容積比))で精製することで式(1−4150)で表される化合物(1.0g)を得た。
【化435】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.60(d,2H)、8.25(m,2H)、8.03(br,1H)7.85−7.99(m,6H)、7.66(m,4H)、7.50−7.62(m,6H).
【0650】
合成例(60)
7−(ナフタレン−1−イル)−5,9−ジオキサ−15b−オキソホスファフェナントロ[1,2,3−ij]テトラフェンの合成
【化436】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
合成例(59)で得られた7−(ナフタレン−1−イル)−5,9−ジオキサ−15b−チオホスファフェナントロ[1,2,3−ij]テトラフェン(1.0g)のジクロロメタン(80mL)溶液に、0℃でm−クロロ過安息香酸(m−CPBA)(1.0g)を加えた後、室温で1時間撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して室温で撹拌した後、トルエン/酢酸エチル混合溶液で分液した。溶媒を減圧留去した後、クロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−3690)で表される化合物(0.5g)を得た。
【化437】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.64(d,2H)、8.28(t,2H)、7.85−8.05(m,7H)、7.68(m,4H)、7.48−7.62(m,6H).
【0653】
合成例(61)
9−(4−(5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン−8−イル)フェニル)−9H−カルバゾールの合成
【化438】
[この文献は図面を表示できません]
【0654】
窒素雰囲気下、5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(3.5g)、N−ブロモスクシンイミド(7.7g)およびDMF(60ml)の入ったフラスコを室温で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水を加えて塩分を溶解させ、吸引ろ過にて目的物を採取した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=3/1(容積比))で精製することで、8−ブロモ−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(2.9g)を得た。
【化439】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
窒素雰囲気下、8−ブロモ−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(1.6g)、(4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸(1.3g)、Pd−132(0.03g)、炭酸ナトリウム(1.1g)、トルエン(40ml)、エタノール(10ml)および水(10ml)の入ったフラスコを還流温度で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=2/1(容積比))で精製した。目的物を含むフラクションの溶媒を減圧留去することで再沈殿させ、式(1−3588)で表される化合物(1.2g)を得た。
【化440】
[この文献は図面を表示できません]
【0656】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.21−8.30(m,2H)、8.18(d,2H)、7.87(d,2H)、7.80(d,1H)、7.73(d,2H)、7.67(t,1H)、7.63(d,1H)、7.56(d,2H)、7.29−7.50(m,9H).
【0657】
合成例(62)
4−(5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン−8−イル)キノリンの合成
【化441】
[この文献は図面を表示できません]
【0658】
窒素雰囲気下、8−ブロモ−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(1.5g)、4−キノリンボロン酸(0.8g)、Pd−132(0.03g)、炭酸ナトリウム(1.0g)、トルエン(40ml)、エタノール(10ml)および水(10ml)の入ったフラスコを還流温度で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、活性アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル混合溶媒)で精製した。その際、「有機化学実験のてびき(1)−物質取扱法と分離精製法−」株式会社化学同人出版、94頁に記載の方法を参考にして、展開液中の酢酸エチルの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。目的物を含むフラクションの溶媒を減圧留去することで再沈殿させ、式(1−3824)で表される化合物(0.8g)を得た。
【化442】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.00−9.10(m,1H)、8.19−8.32(m,4H)、7.26−7.95(m,10H)、6.68−6.98(m,1H)).
【0660】
合成例(63)
3−(4−(5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン−8−イル)フェニル)ピリジンの合成
【化443】
[この文献は図面を表示できません]
【0661】
窒素雰囲気下、8−ブロモ−5,9−ジオキサ−13b−オキソホスファナフト[3,2,1−de]アントラセン(1.7g)、(4−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボロン酸(1.0g)、Pd−132(0.03g)、炭酸ナトリウム(1.2g)、トルエン(40ml)、エタノール(10ml)および水(10ml)の入ったフラスコを還流温度で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、活性アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル混合溶媒)で精製した。その際、展開液中の酢酸エチルの比率を徐々に増加させて目的物を溶出させた。目的物を含むフラクションの溶媒を減圧留去することで再沈殿させ、式(1−3806)で表される化合物(1.4g)を得た。
【化444】
[この文献は図面を表示できません]
【0662】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.96(m,1H)、8.64(m,1H)、8.18−8.29(m,2H)、7.98(m,1H)、7.71−7.78(m,5H)、7.66(t,1H)、7.58(t,1H)、7.37−7.49(m,4H)、7.26−7.37(m,2H).
【0663】
合成例(64)および(65)
3,7−ジフェニル−3,7−ジヒドロ−3,7−ジアザ−11b−ボラナフト[3,2,1−no]テトラフェンの合成
【化445】
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9−(ナフタレン−2−イル)−5−フェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化446】
[この文献は図面を表示できません]
【0664】
窒素雰囲気下、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(15.0g)、N−フェニルナフタレン−1−アミン(10.0g)、Pd−132(0.3g)、NaOtBu(6.9g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン/へプタン=1/1(容積比))で精製し、更にへプタン溶媒で再沈殿させることで、2−クロロ−N
1−(ナフタレン−2−イル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(18.0g)を得た。
【化447】
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【0665】
2−クロロ−N
1−(ナフタレン−2−イル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(18.0g)およびt−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.6Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(45.3ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(6.8ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.5ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/7)で精製した。更に加熱したへプタンで洗浄後、更にトルエン/酢酸エチル混合溶液から再沈殿させることで、式(1−2657)で表される化合物(3.2g)を得た。また、この再沈殿のろ液を活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/1)で精製した後、へプタン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2699)で表される化合物(0.1g)を得た。
【化448】
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【0666】
NMR測定により得られた化合物(1−2657)の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.94(m,1H)、8.50(d,1H)、7.80(m,1H)、7.77(d,1H)、7.70(m,4H)、7.61(m,2H)、7.46(m,2H)、7.35−7.44(m,5H)、7.25(m,1H)、7.03(t,1H)、6.95(d,1H)、6.77(d,1H)、6.23(d,1H)、6.18(d,1H).
【0667】
NMR測定により得られた化合物(1−2699)の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.97(m,2H)、8.18(d,1H)、8.03(d,1H)、7.92(m,2H)、7.70(t,2H)、7.56−66(m,3H)、7.36−48(m,5H)、7.20−7.32(m,3H)、6.78(t,2H)、6.15(m,2H).
【0668】
合成例(66)
N
3,N
3,N
11,N
11,5,9−ヘキサフェニル−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3,11−ジアミンの合成
【化449】
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【0669】
窒素雰囲気下、3−ニトロアニリン(25.0g)、ヨードベンゼン(81.0g)、ヨウ化銅(3.5g)、炭酸カリウム(100.0g)およびオルトジクロロベンゼン(250ml)の入ったフラスコを還流温度で14時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、アンモニア水を加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/7(容積比))で精製することで、3−ニトロ−N,N−ジフェニルアニリン(44.0g)を得た。
【化450】
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【0670】
窒素雰囲気下、氷浴で冷却した酢酸を加えて撹拌した。この溶液に、3−ニトロ−N,N−ジフェニルアニリン(44.0g)を反応温度が著しく上昇しない程度に分割して添加した。添加終了後、室温で30分間撹拌し、原料の消失を確認した。反応終了後、上澄みをデカンテーションにて採取して炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=9/1(容積比))で精製した。目的物の入ったフラクションから溶媒を減圧留去し、へプタンを加えることで再沈殿させ、N
1,N
1−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(36.0g)を得た。
【化451】
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【0671】
窒素雰囲気下、N
1,N
1−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(60.0g)、Pd−132(1.3g)、NaOtBu(33.5g)およびキシレン(300ml)の入ったフラスコを120℃で加熱撹拌した。この溶液に、ブロモベンゼン(36.2g)のキシレン(50ml)溶液をゆっくり滴下し、滴下終了後、1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製することで、N
1,N
1,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(73.0g)を得た。
【化452】
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【0672】
窒素雰囲気下、N
1,N
1,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(20.0g)、1−ブロモ−2,3−ジクロロベンゼン(6.4g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(6.8g)およびキシレン(70ml)の入ったフラスコを120℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製することで、N
1,N
1’−(2−クロロ−1,3−フェニレン)ビス(N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン)(15.0g)を得た。
【化453】
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【0673】
N
1,N
1’−(2−クロロ−1,3−フェニレン)ビス(N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン)(12.0g)およびt−ブチルベンゼン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.7Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(18.1ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(2.9ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.4ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加え、不溶性の固体を濾別した後分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5)で精製した。更に加熱したへプタン、酢酸エチルで洗浄後、トルエン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2680)で表される化合物(2.0g)を得た。
【化454】
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【0674】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.65(d,2H)、7.44(t,4H)、7.33(t,2H)、7.20(m,12H)、7.13(t,1H)、7.08(m,8H)、7.00(t,4H)、6.89(dd,2H)、6.16(m,2H)、6.03(d,2H).
【0675】
合成例(67)
9−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N,N,5,12−テトラフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化455】
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【0676】
窒素雰囲気下、N
1,N
1,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(51.7g)、1−ブロモ−2,3−ジクロロベンゼン(35.0g)、Pd−132(0.6g)、NaOtBu(22.4g)およびキシレン(350ml)の入ったフラスコを90℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製することで、N
1−(2,3−ジクロロフェニル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(61.8g)を得た。
【化456】
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【0677】
窒素雰囲気下、N
1−(2,3−ジクロロフェニル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)、ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)アミン(10.0g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(4.5g)およびキシレン(70ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。得られた油状物を酢酸エチル/へプタン混合溶媒で再沈殿させることで、N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2クロロ−N
3−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3−フェニルベンゼン−1,3−ジアミン(18.5g)を得た。
【化457】
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【0678】
N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2クロロ−N
3−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3−フェニルベンゼン−1,3−ジアミン(18.0g)およびt−ブチルベンゼン(130ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.7Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(27.6ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して3時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.5ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.2ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、加熱したクロロベンゼンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したトルエン)で精製した。更にクロロベンゼンから再結晶させることで、式(1−2679)で表される化合物(3.0g)を得た。
【化458】
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【0679】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.09(m,1H)、8.79(d,1H)、7.93(d,2H)、7.75(d,2H)、7.72(d,2H)、7.67(m,1H)、7.52(t,2H)、7.40−7.50(m,7H)、7.27−7.38(m,2H)、7.19−7.26(m,7H)、7.11(m,4H)、7.03(t,2H)、6.96(dd,1H)、6.90(d,1H)、6.21(m,2H)、6.12(d,1H).
【0680】
合成例(68)および(69)
N,N,5,9,11−ペンタフェニル−9,11−ジヒドロ−5H−5,9,11−トリアザ−16b−ボラインデノ[2,1−b]ナフト[1,2,3−fg]アントラセン−3−アミンの合成
【化459】
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N,N,5−トリフェニル−9−(9−フェニル−9H−カルバゾール−2−イル)−5,9−ジヒドロ−5H−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化460】
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【0681】
窒素雰囲気下、2−ブロモ−9−フェニル−9H−カルバゾール(10.0g)、アニリン(3.5g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(4.5g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを120℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液し、更に有機層を希塩酸で洗浄し、未反応のアニリンを除去した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製することで、N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−2−アミン(10.4g)を得た。
【化461】
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【0682】
窒素雰囲気下、N
1−(2,3−ジクロロフェニル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(14.0g)、N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−2−アミン(10.4g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(4.1g)およびキシレン(90ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水およびトルエンを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製することで、2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
1,N
3−ジフェニル−N
3−(9−フェニル−9H−カルバゾール−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン(18.5g)を得た。
【化462】
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【0683】
2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
1,N
3−ジフェニル−N
3−(9−フェニル−9H−カルバゾール−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン(18.0g)およびt−ブチルベンゼン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.7Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(27.2ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して3時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.4ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加えることで析出した沈殿を吸引ろ過にて採取した。次いで、加熱したクロロベンゼンに溶解させ、シリカゲルショートパスカラム(展開液:加熱したトルエン)で精製した。加熱したへプタンで洗浄した後、クロロベンゼン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2681)で表される化合物(3.0g)を得た。
【0684】
反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加えることで析出した沈殿を採取した際のろ液を、活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))、次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製した。更にへプタン/酢酸エチル混合溶媒、次いでへプタン/トルエン混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2682)で表される化合物(0.6g)を得た。
【化463】
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【0685】
NMR測定により得られた化合物(1−2681)の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=9.57(s,1H)、8.93(d,1H)、8.26(d,1H)、7.61(t,2H)、7.10−7.50(m,25H)、7.04(m,3H)、6.59(s,1H)、6.25(m,1H)、6.10(t,2H).
【0686】
NMR測定により得られた化合物(1−2682)の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.86(d,1H)、8.73(d,1H)、8.43(d,1H)、8.24(d,1H)、7.31−7.56(m,13H)、7.29(dd,1H)、7.12−24(m,8H)、7.10(m,4H)、7.02(t,2H)、6.94(dd,1H)、6.79(d,1H)、6.16(m,2H)、6.07(d,1H).
【0687】
合成例(70)
12−メチル−N,N,5−トリフェニル−9−(p−トリル)−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化464】
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【0688】
窒素雰囲気下、N
1−(2,3−ジクロロフェニル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)、ジ−p−トリルアミン(6.1g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(4.5g)およびキシレン(70ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製した。目的物を含むフラクションを減圧留去することで再沈殿させ、2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
1−フェニル−N
3,N
3−ジ−p−トリルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)を得た。
【化465】
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【0689】
2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
1−フェニル−N
3,N
3−ジ−p−トリルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)およびt−ブチルベンゼン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.6Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(29.2ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.4ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6)で精製した。更に加熱したへプタンで洗浄後、トルエン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2626)で表される化合物(2.0g)を得た。
【化466】
[この文献は図面を表示できません]
【0690】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.74(d,1H)、8.64(m,1H)、7.42−7.50(m,4H)、7.35(t,1H)、7.15−7.25(m,10H)、7.10(d,4H)、7.02(t,2H)、7.94(dd,1H)、6.68(d,1H)、6.20(m,1H)、6.11(d,1H)、6.04(d,1H)、2.52(s,3H)、2.48(s,3H).
【0691】
合成例(71)
5−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N,N,9−トリフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化467】
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【0692】
窒素雰囲気下、N
1,N
1−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(12.0g)、4−ブロモ−1,1’−ビフェニル(30.2g)、Pd−132(0.3g)、NaOtBu(6.6g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを100℃で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製した。溶媒を減圧留去して得られた固体をへプタンで洗浄し、N
1,([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(17.4g)を得た。
【化468】
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【0693】
窒素雰囲気下、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(12.0g)、N
1,([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)、Pd−132(0.3g)、NaOtBu(5.5g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6(容積比))で精製することで、N
1−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(20.2g)を得た。
【化469】
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【0694】
N
1−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−2−クロロ−N
1−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3,N
3−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(16.0g)およびt−ブチルベンゼン(100ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.6Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(26.1ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(4.0ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えることで析出した沈殿を吸引ろ過にて採取した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=4/6)で精製した。加熱したへプタンで洗浄した後、クロロベンゼン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2683)で表される化合物(2.7g)を得た。
【化470】
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【0695】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.87(d,1H)、8.74(d,1H)、7.68(t,2H)、7.64(d,2H)、7.58(m,3H)、7.50(t,2H)、7.36−7.44(m,4H)、7.16−7.28(m,8H)、7.10(m,4H)、6.97(m,3H)、6.72(d,1H)、6.22(m,2H)、6.10(d,1H).
【0696】
合成例(72)
16−フェニル−16H−8−オキサ−12b,16−ジアザ−4b−ボラジベンゾ[a,j]ペリレンの合成
【化471】
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【0697】
窒素雰囲気下、2,3−ジクロロ−N,N−ジフェニルアニリン(18.0g)、10H−フェノキサジン(15.0g)、Pd−132(0.4g)、NaOtBu(8.3g)およびキシレン(100ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン)で精製するした。目的物を含むフラクションから溶媒を減圧留去し、へプタンを加えることで再沈殿させ、2−クロロ−3−(10H−フェノキサジン−10−イル)−N,N−ジフェニルアニリン(23.0g)を得た。
【化472】
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【0698】
2−クロロ−3−(10H−フェノキサジン−10−イル)−N,N−ジフェニルアニリン(20.0g)およびt−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.6Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(54.0ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して3時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(8.2ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.1ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/7)で精製し、更に活性炭クロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製した。クロロベンゼン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2691)で表される化合物(2.8g)を得た。
【化473】
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【0699】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.73(d,1H)、8.20(d,1H)、7.65−7.80(m,3H)、7.56−7.64(d,2H)、7.38−7.54(m,3H)、7.20−7.37(m,3H)、7.16(m,1H)、7.11(m,1H)、7.05(t,1H)、6.97(t,1H)、6.77(d,1H)、6.27(d,1H)).
【0700】
合成例(73)
9−([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−N,N,5,11−テトラフェニル−5,9−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−3−アミンの合成
【化474】
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【0701】
窒素雰囲気下、[1,1’−ビフェニル]−3−アミン(19.0g)、4−ブロモ−1,1’−ビフェニル(25.0g)、Pd−132(0.8g)、NaOtBu(15.5g)およびキシレン(200ml)の入ったフラスコを120℃で6時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製した。溶媒を減圧留去して得られた固体をへプタンで洗浄し、ジ([1,1’−ビフェニル]−3−イル)アミン(30.0g)を得た。
【化475】
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【0702】
窒素雰囲気下、N
1−(2,3−ジクロロフェニル)−N
1,N
3,N
3−トリフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(15.0g)、ジ([1,1’−ビフェニル]−3−イル)アミン(10.0g)、Pd−132(0.2g)、NaOtBu(4.5g)およびキシレン(70ml)の入ったフラスコを120℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製した。目的物を含むフラクションを減圧留去することで再沈殿させ、N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−クロロ−N
3−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3−フェニルベンゼン−1,3−ジアミン(20.3g)を得た。
【化476】
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【0703】
N
1,N
1−ジ([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−2−クロロ−N
3−(3−(ジフェニルアミノ)フェニル)−N
3−フェニルベンゼン−1,3−ジアミン(20.0g)およびt−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.6Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(32.6ml)を加えた。滴下終了後、60℃まで昇温して2時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(5.0ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.0ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して1.5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5)で精製した。更に、トルエン/へプタン混合溶媒、クロロベンゼン/酢酸エチル混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−2676)で表される化合物(5.0g)を得た。
【化477】
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【0704】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.93(d,1H)、8.77(d,1H)、7.84(m,1H)、7.77(t,1H)、7.68(m,3H)、7.33−7.50(m,12H)、7.30(t,1H)、7.22(m,7H)、7.11(m,4H)、7.03(m,3H)、6.97(dd,1H)、6.20(m,2H)、6.11(d,1H)).
【0705】
合成例(74)
5−オキサ−9−チア−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化478】
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【0706】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−3−フェノキシベンゼン(28.5g)、ベンゼンチオール(11.7ml)、ヨウ化銅(I)(2.2g)、炭酸カリウム(32.0g)およびNMP(120ml)の入ったフラスコを170℃まで加熱して6時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、アンモニア水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/ヘプタン=1/9(容積比))で精製することで、(3−フェノキシフェニル)(フェニル)スルファン(23.0g)を得た。
【化479】
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【0707】
(3−フェノキシフェニル)(フェニル)スルファン(20.0g)およびキシレン(250ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、0℃で、1.0Mのsec−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(75.0ml)を加えた。滴下終了後、70℃まで昇温して2時間撹拌した後、キシレンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(8.2ml)を加え、室温で昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(24.9ml)を加え、発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/9)で精製した。得られた油状物質にへプタンを加え再沈殿させた後、酢酸エチル/へプタン混合溶媒で再沈殿させることで、式(1−1351)で表される化合物(4.4g)を得た。
【化480】
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【0708】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.72(d,1H)、8.58(d,1H)、7.65−7.75(m,3H)、7.53−7.61(m,2H)、7.47(m,2H)、7.38(t,1H)、7.34(d,1H).
【0709】
合成例(75)
9−フェニル−9H−5−チア−9−アザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化481】
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【0710】
窒素雰囲気下、1−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロベンゼン(27.4g)、ベンゼンチオール(13.3ml)、炭酸カリウム(36.0g)およびNMP(150ml)を120℃まで加熱して2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、NMPを減圧留去した後、アンモニア水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプタン)で精製することで、(3−ブロモ−2−クロロフェニル)(フェニル)スルファン(27.4g)を得た。
【化482】
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【0711】
窒素雰囲気下、(3−ブロモ−2−クロロフェニル)(フェニル)スルファン(27.4g)、ジフェニルアミン(11.0g)、Pd−132(0.4g)、NaOtBu(8.0g)およびキシレン(120ml)の入ったフラスコを90℃で1.5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水および酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=1/9(容積比))で精製することで、2−クロロ−N,N−ジフェニル−3−(フェニルチオ)アニリン(19.0g)を得た。
【化483】
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【0712】
2−クロロ−N,N−ジフェニル−3−(フェニルチオ)アニリン(19.0g)およびt−ブチルベンゼン(150ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、氷浴で冷却しながら、1.7Mのt−ブチルリチウムペンタン溶液(30.0ml)を加えた。滴下終了後、25℃まで昇温して1時間撹拌した後、t−ブチルベンゼンより低沸点の成分を減圧留去した。−50℃まで冷却して三臭化ホウ素(5.6ml)を加え、室温まで昇温して0.5時間撹拌した。その後、再び氷浴で冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.8ml)を加えた。発熱が収まるまで室温で撹拌した後、120℃まで昇温して2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加えて分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=3/7)で精製した。更に、活性炭カラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/へプタン=5/5(容積比))で精製することで、式(1−1301)で表される化合物(0.1g)を得た。
【化484】
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【0713】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.66(d,1H)、8.59(d,1H)、7.70(m,3H)、7.62(t,1H)、7.42−7.54(m,3H)、7.37(m,3H)、7.32(d,1H)、7.27(m,1H)、6.80(d,1H)、6.51(d,1H).
【0714】
合成例(76)
2,12−ジクロロ−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化485】
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【0715】
2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(12.0g)、4−クロロフェノール(25.0g)、炭酸カリウム(38.4g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを200℃で6時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプタン/トルエン=4/1(容積比))で精製し、更にへプタン溶液から再結晶させることで、4,4’−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ビス(クロロベンゼン)(21.0g)を得た。
【化486】
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【0716】
4,4’−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ビス(クロロベンゼン)(5.0g)およびトルエン(50ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−75℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(7.6ml)を加えた。滴下終了後、1時間撹拌した後、ビスジエチルアミノクロロホスフィン(5.1ml)を加え、−20℃まで昇温して1時間撹拌した。その後、硫黄(0.9g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、トルエンで抽出した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=4/1(容積比))で精製した。更にへプタン溶液から再結晶させることで、2,6−ビス(4−クロロフェノキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(4.6g)を得た。
【化487】
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【0717】
窒素雰囲気下、2,6−ビス(4−クロロフェノキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(3.6g)、塩化アルミニウム(3.9g)およびオルトジクロロベンゼン(120ml)の入ったフラスコを150℃で6時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=2/1(容積比))で精製することで式(1−4341)で表される化合物(1.5g)を得た。
【化488】
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【0718】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.01(dd,2H)、7.56(t,1H)、7.52(dd,2H)、7.32(m,2H)、7.15(m,2H).
【0719】
合成例(77)
3,11−ジクロロ−5,9−ジオキサ−13b−チオホスファナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化489】
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【0720】
2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(12.0g)、3−クロロフェノール(25.0g)、炭酸カリウム(38.4g)およびNMP(150ml)の入ったフラスコを200℃で6時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加え分液した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプタン/トルエン=4/1(容積比))で精製し、更にへプタン溶液から再結晶させることで、3,3’−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ビス(クロロベンゼン)(22.0g)を得た。
【化490】
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【0721】
3,3’−((2−ブロモ−1,3−フェニレン)ビス(オキシ))ビス(クロロベンゼン)(6.5g)およびトルエン(70ml)の入ったフラスコに、窒素雰囲気下、−75℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(10.0ml)を加えた。滴下終了後、1時間撹拌した後、ビスジエチルアミノクロロホスフィン(5.0ml)を加え、−20℃まで昇温して1時間撹拌した。その後、硫黄(1.0g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、トルエンで抽出した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:トルエン/酢酸エチル=4/1(容積比))で精製した。更にへプタン溶液から再結晶させることで、2,6−ビス(3−クロロフェノキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(6.8g)を得た。
【化491】
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【0722】
窒素雰囲気下、2,6−ビス(3−クロロフェノキシ)−1−(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノチオホスファ)ベンゼン(4.6g)、塩化アルミニウム(7.2g)およびオルトジクロロベンゼン(100ml)の入ったフラスコを150℃で7時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水を加え分液した。次いで、クロロベンゼン溶液から再結晶させることで、式(1−4346)で表される化合物(2.2g)を得た。
【化492】
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【0723】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ=8.0(m,2H)、7.56(t,1H)、7.35−7.42(m,4H)、7.15(m,2H).
【0724】
合成例(78)
9,10,19,20−テトラオキサ−4b,14b−ジチオホスファジナフト[1,2,3−fg:1’,2’,3’−qr]ペンタセンの合成
【化493】
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【0725】
窒素雰囲気下、1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(6.24g)、フェノール(9.53g)、炭酸カリウム(14.0g)およびNMP(20ml)の入ったフラスコを140℃で18時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、飽和食塩水およびトルエンを加え分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。溶媒を減圧留去して、粗精製物をメタノールを用いて洗浄することで1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(9.64g)を得た。
【化494】
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【0726】
1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(0.604g)のジエチルエーテル(4.0ml)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.52ml)を加えた。1時間撹拌した後、室温まで昇温して1時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、0℃まで冷却してテトラヒドロフラン(5.0ml)およびビスジエチルアミノクロロホスフィン(0.590ml)を加え、1時間撹拌した。室温まで昇温して1時間撹拌した後、硫黄(80.1mg)を加え、1時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、メタノールで洗浄することで、白色固体として、1,4−ビス(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノホスファ)−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(0.685g)を得た。
【化495】
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【0727】
1,4−ビス(N,N,N’,N’−テトラエチルジアミノホスファ)−2,3,5,6−テトラフェノキシベンゼン(0.172g)のo−ジクロロベンゼン(2.4ml)溶液に、窒素雰囲気下、塩化アルミニウム(0.160g)を加えた。140℃で3時間加熱撹拌した後、150℃まで昇温して3時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やしたリン酸緩衝液(3.0ml)に注ぎ、次いでクロロホルムとジクロロメタンを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、ジクロロメタンを用いて洗浄することにより、淡黄色固体として式(1−721)で表される化合物(42.6mg)を得た。
【化496】
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【0728】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3); 8.16 (dd, J
HP = 13.2 Hz, J = 7.4 Hz, 4H), 7.61 (dd, J = 7.4, 8.0 Hz, 4H), 7.53 (dd, J
HP = 6.2 Hz, J = 8.0 Hz, 4H), 7.42 (t, J = 7.4 Hz, 4H).
LRMS (DART) m/z 567 ([M+H]
+)
【0729】
合成例(79)
3,6,13,16−テトラブチル−9,10,19,20−テトラオキサ−4b,14b−ジボラジナフト[1,2,3−fg:1’,2’,3’−qr]ペンタセンの合成
【化497】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
窒素雰囲気下、1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(3.08g)、4−ブチルフェノール(7.70ml)、炭酸カリウム(6.91g)およびNMP(20ml)の入ったフラスコを140℃で33時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却して、飽和食塩水およびトルエンを加え分液した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルショートパスカラム(展開液:トルエン)で精製した。溶媒を減圧留去して、粗精製物をメタノールを用いて洗浄することで1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラ(4−ブチルフェノキシ)ベンゼン(4.13g)を得た。
【化498】
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【0731】
1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラ(4−ブチルフェノキシ)ベンゼン(0.414g)のトルエン(3.0ml)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(0.612ml)を加えた。室温まで昇温して1時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。0℃まで冷却してo−ジクロロベンゼン(4.0ml)および三臭化ホウ素(0.118ml)を加え、60℃まで昇温して3時間撹拌した。0℃まで冷却してN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.350ml)を加えた後、140℃で16時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷浴で冷やした酢酸ナトリウム水溶液に注ぎ、次いでクロロホルムを加えて分液した。溶媒を減圧留去した後、クロロホルムを用いて再結晶することにより、橙色固体として式(1−1149)で表される化合物(67.9mg)を得た。
【化499】
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【0732】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H NMR(δppm in CDCl
3); 8.37 (d, J = 2.0 Hz, 4H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.48 (dd, J = 2.0 Hz, 8.4 Hz, 4H), 2.78 (t, J = 7.6 Hz, 8H), 1.77 (m, 8H), 1.50 (sex, J = 7.3 Hz, 8H)、1.03 (t, J = 7.3 Hz, 12H).
LRMS (DART) m/z 686 (M
+)
【0733】
合成例(80)
10−メチル−5,9,11,15−テトラオキサ−19b,20b−ジボラジナフト[3,2,1−de:1’,2’,3’−jk]ペンタセンの合成
【化500】
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【0734】
フェノール(12.3g、0.130mol)、炭酸カリウム(18.0g、0.130mol)およびN−メチルピロリドン(NMP、250mL)に、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゼン(25.2g、0.130mol)を添加し、120℃で160時間加熱撹拌した。その後、NMPを減圧留去した後、トルエンを加えた。シリカゲルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去することで2−ブロモ−1−フルオロ−3−フェノキシベンゼンを淡赤色の液体として得た(26.4g、収率76%)。
【化501】
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【0735】
2−メチルレゾルシノール(6.03g、49mmol)、炭酸カリウム(53.7g、0.39mol)およびNMP(0.400L)に,窒素雰囲気下、室温で2−ブロモ−1−フルオロ−3−フェノキシベンゼン(27.3g、97.1mmol)を添加し、150℃で30時間加熱撹拌した後、160℃で18時間、170℃で26時間加熱撹拌した。その後、NMPを減圧留去した後、水およびトルエンを加え分液した。有機層をシリカゲルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。トルエンを用いて再結晶することで、白色固体として1,3−ビス(2−ブロモ−3−フェノキシフェノキシ)−2−メチルベンゼンを得た(1番晶;10.44g、71%純度、2番晶;3.73g、68%純度、合計収率33%)。
【化502】
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【0736】
1,3−ビス(2−ブロモ−3−フェノキシフェノキシ)−2−メチルベンゼン(0.228g、0.25mmol、純度68%)およびo−ジクロロベンゼン(4.0mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.335mL、1.64M、0.55mmol)を添加した後、室温で21時間撹拌した。その後、更に0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.152mL、1.64M、0.25mmol)を添加した後、室温で4時間撹拌した。0℃で三臭化ホウ素(99.2μL、1.05mmol)を加え、室温で5時間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.174mL、1.0mmol)を0℃で添加した。窒素気流下、100℃で1時間加熱撹拌することでヘキサンを留去した後,170℃で24時間加熱撹拌した。溶媒を減圧留去し,トルエンおよびアセトニトリルを用いて洗浄することで白色固体として式(1−1150)で表される化合物を得た(24.0mg、収率20%)。
【化503】
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【0737】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);10.03 (s, 1H), 8.93 (d, 2H), 7.82 (t, 2H), 7.76 (t, 2H), 7.61 (d, 2H), 7.51 (t, 2H), 7.33 (d, 2H), 7.28 (d, 2H), 2.84 (s, 3H).
LRMS(DART) calcd for C
31H
18B
2O
4 [(M + H)
+] : 477.1, found : 477.2
【0738】
合成例(81)
2,12−ジメチル−N,N,5,9−テトラ−p−トリル−5,13−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−アミンの合成
【化504】
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【0739】
まず、N
1,N
1,N
3,N
3,N
5,N
5−ヘキサキス(4−メチルフェニル)−1,3,5−ベンゼントリアミン(16.6g、25mmol)およびo−ジクロロベンゼン(150ml)に窒素雰囲気下、室温で三臭化ホウ素(4.73ml、50mmol)を加えた後、170℃で20時間加熱撹拌した。その後、60℃で減圧下、反応溶液を留去した。フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗成生物を得た。ヘキサンを用いてその粗生成物を洗浄し、得られた固体に対してトルエンを用いて洗浄することで黄色固体として式(1−2662)で表される化合物(8.08g)を得た。
【化505】
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【0740】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ = 2.27 (s, 6H), 2.39 (s, 6H),2.50 (s, 6H), 5.48 (brs, 2H), 6.68 (d, 2H), 6.83 (ddd, 4H), 6.89 (ddd, 4H), 7.07 (ddd, 4H), 7.17 (dd, 2H), 7.25 (ddd, 4H), 8.68 (sd, 2H).
13C−NMR(101MHz,CDCl
3):δ = 20.78 (2C), 21.06 (2C), 21.11 (2C), 96.5 (2C), 116.7 (2C), 126.0 (4C), 128.2 (2C), 129.3 (4C), 129.9 (4C), 131.1 (4C), 131.3 (2C), 133.0 (2C), 134.6 (2C), 137.6 (2C), 139.8 (2C), 143.9 (2C), 145.9 (2C), 148.0 (2C), 151.0.
【0741】
合成例(82)
9,11−ジフェニル−4b,11,15b,19b−テトラヒドロ−9H−9,11,19b−トリアザ−4b,15b−ジボラベンゾ[3,4]フェナントロ[2,1,10,9−fghi]ペンタセンの合成
【化506】
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【0742】
まず、N,N,5,9−テトラフェニル−5,13−ジヒドロ−5,9−ジアザ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセン−7−アミン(0.294g、0.5mmol)およびo−ジクロロベンゼン(3.0ml)に、オートクレーブ内、窒素雰囲気下、室温で三臭化ホウ素(0.142ml、1.5mmol)を加えた後、260℃で48時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.775ml、4.5mmol)を加え、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗成生物を得た。酢酸エチルを用いて粗成生物を洗浄することで、黄色固体として式(1−2665)で表される化合物(0.118g)を得た。
【化507】
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【0743】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ = 5.24 (s, 1H), 6.81 (d, 2H), 7.12 - 7.18 (m, 6H), 7.34 (td, 2H), 7.41 - 7.49 (m, 8H), 7.45 (ddd, 2H), 8.31 (dd, 2H), 8.81 (dd, 2H), 8.91 (dd, 2H).
HRMS (DART) m/z [M+H]
+ Calcd for C
42H
28B
2N
3596.2483, observed 596.2499.
【0744】
合成例(83)
3,6,14,17−テトラメチル−9,11−ジ−p−トリル−4b,11,15b,19b−テトラヒドロ−9H−9,11,19b−トリアザ−4b,15b−ジボラベンゾ[3,4]フェナントロ[2,1,10,9−fghi]ペンタセンの合成
【化508】
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【0745】
まず、N
1,N
1,N
3,N
3,N
5,N
5−ヘキサキス(4−メチルフェニル)−1,3,5−ベンゼントリアミン(0.322g、0.5mmol)およびo−ジクロロベンゼン(3.0ml)に、オートクレーブ内、窒素雰囲気下、室温でトリフェニルボラン(0.730g、3.0mmol)、三臭化ホウ素(0.284ml、3.0mmol)を加えた後、260℃で20時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.55ml、9.1mmol)を加え、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。ヘキサンを用いてその粗生成物を洗浄し、得られた固体に対して酢酸エチルを用いて洗浄することで、黄色固体として式(1−2678)で表される化合物(0.188g)を得た。
【化509】
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【0746】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ = 2.45 (s, 6H), 2.65 (s, 6H), 2.58 (s, 6H), 5.24 (brs, 1H), 6.74 (d, 2H), 6.97 (d, 4H), 7.15 - 7.27 (m, 6H), 7.34 (dd, 2H), 8.18 (d, 2H), 8.58 (d, 2H), 8.68 (d, 2H).
HRMS (DART) m/z [M+H]
+ Calcd for C
48H
40B
2N
3680.3424, observed 680.3404.
【0747】
合成例(84)
7−フェノキシ−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化510】
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【0748】
フェノール(6.35g、67.5mmol)、炭酸カリウム(9.33g、67.5mmol)およびN−メチルピロリドン(NMP、80mL)に、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼン(1.77mL、15.0mol)を添加し、150℃で20時間加熱撹拌した。水およびトルエンを加え分液した後、有機層をシリカゲルショートパスカラムを用いて濾過した。溶媒を減圧留去しメタノールで洗浄することで1−ブロモ−2,4,6−トリフェノキシベンゼンを白色の固体として得た(5.33g、収率82%)。
【化511】
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【0749】
1−ブロモ−2,4,6−トリフェノキシベンゼン(0.217g、0.5mmol)およびt−ブチルベンゼン(2.0mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.335mL、1.64M、0.55mmol)を添加した後、室温で3.5時間撹拌した。その後、0℃で三臭化ホウ素(71.1μL、0.75mmol)を加え、室温で12.5時間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.174mL、1.0mmol)を0℃で添加した。窒素気流下、100℃で1時間加熱撹拌することでヘキサンを留去した後、120℃で5時間加熱撹拌した。150℃で16.5時間加熱撹拌した後、溶媒を減圧留去した。トルエンを加えた後、シリカゲルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。アセトニトリルを用いて洗浄することで、白色固体として式(1−4401)で表される化合物を得た(0.101g、収率56%)。
【化512】
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【0750】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);δ = 8.67 (dd, 2H), 7.68 (ddd, 2H), 7.50 - 7.66 (m, 4H), 7.38 (ddd, 2H), 7.25 (td, 1H), 7.19 (dd, 2H), 7.19 (S, 2H).
LRMS (DART) calcd for C
24H
16B
1O
3 [(M + H)
+] : 363.1, found : 363.1
【0751】
合成例(85):
3,11−ジメチル−7−(m−トリルオキシ)−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化513】
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【0752】
m−クレゾール(5.76g、32mmol)、炭酸カリウム(4.42g、32mmol)およびN−メチルピロリドン(NMP、30mL)に、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼン(1.50g、7.1mmol)を添加し、150℃で48時間加熱撹拌した。水およびトルエンを加え分液した後、有機層をシリカゲルショートパスカラムを用いて濾過した。溶媒を減圧留去することで1−ブロモ−,4,6−トリス(m−トリルオキシ)ベンゼンを無色の液体として得た(3.29g、収率97%)。
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);δ = 7.21 (t, 2H), 7.15 (t, 1H), 6.93 (d, 2H), 6.80-6.88 (m, 5H), 6.74 (s, 1H), 6.73 (d, 1H), 6.36 (s, 2H), 2.33 (s, 6H), 2.28 (s, 3H).
【化514】
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【0753】
1−ブロモ−2,4,6−トリス(m−トリルオキシ)ベンゼン(0.146g、0.31mmol)およびt−ブチルベンゼン(1.0mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.205mL、1.64M、0.34mmol)を添加した後、室温で10時間撹拌した。その後、0℃で三臭化ホウ素(44.1μL、0.47mmol)を加え、室温で5時間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.108mL、0.62mmol)を0℃で添加した。150℃で27時間加熱撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.108mL、0.62mmol)を0℃で添加した。トルエンを加えた後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。粗生成物に対して、アセトニトリルを用いて洗浄することで白色固体として、式(1−4421−1)で表される化合物を得た(57.0mg、収率45%)。
【化515】
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【0754】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);δ = 8.51 (d, 2H), 7.26-7.33 (m, 3H), 7.18 (d, 2H), 6.97-7.06 (m, 3H), 6.76 (s, 2H), 2.50 (s, 6H), 2.39 (s, 3H).
LRMS(EI+) m/z 404 (M
+)
【0755】
合成例(86):
2,12−ジブチル−5,9−ジオキサ−13b−ボラナフト[3,2,1−de]アントラセンの合成
【化516】
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【0756】
p−ブチルフェノール(13.8mL、90mmol)、炭酸カリウム(12.4g、90mmol)およびN−メチルピロリドン(NMP、120mL)に、窒素雰囲気下、室温で1−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゼン(3.36mL、30mmol)を添加し、150℃で84時間加熱撹拌した。水およびトルエンを加え分液した後、有機層をシリカゲルショートパスカラムを用いて濾過した。溶媒を減圧留去することで、1−ブロモ−2,6−ビス(p−ブチルフェノキシ)ベンゼンを褐色の液体として得た(9.46g、収率70%)。
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);δ = 7.16 (d, 4H), 7.11 (t, 1H), 6.95 (d, 4H), 6.63 (d, 2H), 2.60 (t, 4H), 1.60 (m, 4H), 1.36 (m, 4H), 0.93 (t, 6H).
【化517】
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【0757】
1−ブロモ−2,6−ビス(p−ブチルフェノキシ)ベンゼン(0.453g、1.0mmol)およびt−ブチルベンゼン(4.0mL)に、窒素雰囲気下、0℃でブチルリチウムのヘキサン溶液(0.671mL、1.64M、1.1mmol)を添加した後、室温で2時間撹拌した。その後、0℃で三臭化ホウ素(0.142mL、1.5mmol)を加え、室温で20時間撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.348mL、2.0mmol)を0℃で添加した。窒素気流下、100℃で2時間加熱撹拌することでヘキサンを留去した後、130℃で8時間加熱撹拌した。150℃で20時間加熱撹拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.348mL、2.0mmol)を0℃で添加した。トルエンを加えた後、フロリジルショートパスカラムを用いて濾過し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。粗生成物に対し、アセトニトリルを用いて洗浄することで白色固体として、式(1−1−1)で表される化合物を得た(0.130mg、収率34%)。
【化518】
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【0758】
NMR測定により得られた化合物の構造を確認した。
1H−NMR(δppm in CDCl
3);δ = 8.46 (s, 2H), 7.76 (t, 1H), 7.54 (d, 2H), 7.47 (d, 2H), 7.19 (d, 2H), 2.82 (t, 4H), 1.75 (m, 4H), 1.46 (m, 4H), 1.00 (t, 6H).
LRMS(EI+) m/z 382 (M
+)
【0759】
原料の化合物を適宜変更することにより、上述した合成例に準じた方法で、本発明の他の多環芳香族化合物を合成することができる。
【0760】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために各実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0761】
実施例1および2に係る有機EL素子を作製し、それぞれ100cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表1に示す。
【0762】
【表1】
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【0763】
表1において、「HI」はN
4,N
4’−ジフェニル−N
4,N
4’−ビス(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、「HAT−CN」は1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル、「HT」はN−([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−N−(4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、「BH1」は9−フェニル−10−(4−フェニルナフタレン−1−イル)アントラセン、「ET−2」は9−(4’−(ジメシチルボリル)−[1,1’−ビナフタレン]−4−イル)−9H−カルバゾール、「ET−1」は5,5“−(2−フェニルアントラセン−9,10−ジイル)ジ−2,2’−ビピリジンである(以降の表でも同じ)。以下に化学構造を示す。
【0764】
【化519】
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【0765】
<実施例1>
<化合物(1−176)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)昭和真空製)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたモリブデン製蒸着用ボート、HAT−CNを入れたモリブデン製蒸着ボート、HTを入れたモリブデン製蒸着用ボート、BH1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、本発明の化合物(1−176)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、ET−2を入れたモリブデン製蒸着用ボート、ET−1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、LiFを入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
【0766】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚65nmになるように蒸着して正孔注入層1を形成し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚5nmになるように蒸着して正孔注入層2を形成した。更に、HTが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚60nmになるように蒸着し、正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ボートと化合物(1−176)が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚25nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1と化合物(1−176)の重量比がおよそ80対20になるように蒸着速度を調節した。次に、ET−2の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して電子輸送層2を形成し、更にET−1の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚10nmに電子輸送層1を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0767】
その後、LiFが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜2nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより陰極を形成し、有機EL素子を得た。
【0768】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約437nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度100cd/m
2における外部量子効率は3.39%であった。
【0769】
<実施例2>
<化合物(1−100)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−176)を化合物(1−100)に替えた以外は実施例1に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約457nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度100cd/m
2における外部量子効率は2.78%であった。
【0770】
更に、実施例3および4に係る有機EL素子を作製し、それぞれ100cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表2に示す。
【0771】
【表2】
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【0772】
表2において、「TBB」はN
4,N
4,N
4’,N
4’−テトラ([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、「CBP」は4,4’−ジ(9H−カルバゾリル−9−イル)−1,1’−ビフェニル、「TPBi」は1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ベンゼンである。以下に化学構造を示す。
【化520】
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【0773】
<実施例3>
<化合物(1−141)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)昭和真空製)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたモリブデン製蒸着用ボート、TBBを入れたモリブデン製蒸着用ボート、CBPを入れたモリブデン製蒸着ボート、本発明の化合物(1−141)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、TPBiを入れたモリブデン製蒸着用ボート、LiFを入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
【0774】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚10nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、次いで、TBBが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚30nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、CBPが入った蒸着用ボートと化合物(1−141)が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。CBPと化合物(1−141)の重量比がおよそ80対20になるように蒸着速度を調節した。次に、TPBiの入った蒸着用ボートを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0775】
その後、LiFが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜2nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより陰極を形成し、有機EL素子を得た。
【0776】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約534nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度100cd/m
2における外部量子効率は6.29%だった。
【0777】
<実施例4>
<化合物(1−81)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−141)を化合物(1−81)に替えた以外は実施例3に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度100cd/m
2における外部量子効率は8.37%であった。
【0778】
更に、実施例5に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2または100cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表3に示す。
【0779】
【表3】
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【0780】
表3において、「Ir(PPy)
3」はトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)である。以下に化学構造を示す。
【化521】
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【0781】
<実施例5>
<化合物(1−91)を発光層のホスト材料に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)昭和真空製)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたモリブデン製蒸着用ボート、TBBを入れたモリブデン製蒸着用ボート、本発明の化合物(1−91)を入れたモリブデン製蒸着ボート、Ir(PPy)
3を入れたモリブデン製蒸着用ボート、TPBiを入れたモリブデン製蒸着用ボート、LiFを入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
【0782】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚10nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、次いで、TBBが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚30nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、化合物(1−91)が入った蒸着用ボートとIr(PPy)
3が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。化合物(1−91)とIr(PPy)
3の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、TPBiの入った蒸着用ボートを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0783】
その後、LiFが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜2nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより陰極を形成し、有機EL素子を得た。
【0784】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は10.88%だった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は14.76%だった。
【0785】
更に、実施例6〜14に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2または100cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表4に示す。
【0786】
【表4】
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【0787】
<実施例6>
<化合物(1−152)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−152)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は9.36%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は13.26%であった。
【0788】
<実施例7>
<化合物(1−1048)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−1048)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は9.50%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は12.43%であった。
【0789】
<実施例8>
<化合物(1−1049)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−1049)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.54%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は7.44%であった。
【0790】
<実施例9>
<化合物(1−1050)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−1050)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は10.98%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は12.32%であった。
【0791】
<実施例10>
<化合物(1−100)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−100)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.73%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は8.75%であった。
【0792】
<実施例11>
<化合物(1−49)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−49)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.33%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は10.36%であった。
【0793】
<実施例12>
<化合物(1−176)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−176)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は10.74%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は11.77%であった。
【0794】
<実施例13>
<化合物(1−1069)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−1069)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.96%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は11.80%であった。
【0795】
<実施例14>
<化合物(1−1201)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−91)を化合物(1−1201)に替えた以外は実施例5に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は10.14%であった。また、輝度100cd/m
2における外部量子効率は12.17%であった。
【0796】
更に、実施例15および16に係る有機EL素子を作製し、それぞれ1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表5に示す。
【0797】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0798】
<実施例15>
<化合物(1−1145)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)昭和真空製)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたモリブデン製蒸着用ボート、HAT−CNを入れたモリブデン製蒸着ボート、HTを入れたモリブデン製蒸着用ボート、BH1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、本発明の化合物(1−1145)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、ET−2を入れたモリブデン製蒸着用ボート、ET−1を入れたモリブデン製蒸着用ボート、LiFを入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
【0799】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚40nmになるように蒸着して正孔注入層1を形成し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚5nmになるように蒸着して正孔注入層2を形成した。更に、HTが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚25nmになるように蒸着し、正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ボートと化合物(1−1145)が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1と化合物(1−1145)の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、ET−2の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して電子輸送層2を形成し、更にET−1の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚10nmに電子輸送層1を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0800】
その後、LiFが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜2nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより陰極を形成し、有機EL素子を得た。
【0801】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約449nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.75%であった。
【0802】
<実施例16>
<化合物(1−401)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−1145)を化合物(1−401)に替えた以外は実施例15に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約458nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.33%であった。
【0803】
更に、実施例17〜19に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表6に示す。
【0804】
【表6】
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【0805】
表6において、「TcTa」はトリス(4−カルバゾリル−9−イルフェニル)アミンである。以下に化学構造を示す。
【化522】
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【0806】
<実施例17>
<化合物(1−1101)を発光層のホスト材料に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着ルツボ、TBBを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TcTaを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−1101)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、Ir(PPy)
3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TPBiを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0807】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着し、次いで、TBBが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚20nmになるように蒸着し、更にTcTaが入った蒸着用ルツボをを加熱して膜厚20nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、本発明の化合物(1−1101)が入った蒸着用ルツボとIr(PPy)
3の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。本発明の化合物(1−1101)とIr(PPy)
3の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、TPBiの入った蒸着用ボートを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0808】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0809】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は10.09%だった。
【0810】
<実施例18>
<化合物(1−1102)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−1101)を化合物(1−1102)に替えた以外は実施例17に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.99%だった。
【0811】
<実施例19>
<化合物(1−1103)を発光層のホスト材料に用いた素子>
発光層のホスト材料である化合物(1−1101)を化合物(1−1103)に替えた以外は実施例17に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は9.05%だった。
【0812】
更に、実施例20および21に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表7に示す。
【0813】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0814】
表7において、「ET−3」は3−(3−10−(ナフタレン−2−イル)アントラセン−9−イル)フェニル)ピリジンである。以下に化学構造を示す。
【化523】
[この文献は図面を表示できません]
【0815】
<実施例20>
<化合物(1−1192)を電子輸送層に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TBBを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TcTaを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、CBPを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、Ir(PPy)
3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−1192)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0816】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着し、次いで、TBBが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚20nmになるように蒸着し、更にTcTaが入った蒸着用ルツボをを加熱して膜厚10nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、CBPが入った蒸着用ルツボとIr(PPy)
3の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。CBPとIr(PPy)
3の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−1192)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0817】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0818】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は13.49%だった。
【0819】
<実施例21>
<化合物(1−1192)を電子輸送層1、ET−3を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層1として化合物(1−1192)を10nm蒸着した後、電子輸送層2としてET−3を40nm蒸着することで電子輸送層を2層に替えた以外は実施例20に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約512nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は11.54%だった。
【0820】
更に、実施例22に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表8に示す。
【0821】
【表8】
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【0822】
表8において、「BH2」は1,3−ジ(ピレン−1−イル)ベンゼン、「ET−4」は3,9−ジ(ナフタレン−2−イル)スピロ[ベンゾ[a]フルオレン−11,9’−フルオレン]である。以下に化学構造を示す。
【化524】
[この文献は図面を表示できません]
【0823】
<実施例22>
<化合物(1−447)を発光層のドーパントに用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH2を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−447)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−4を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0824】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH2が入った蒸着用ルツボと本発明の化合物(1−447)の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH2と本発明の化合物(1−447)の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、ET−4の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚20nmになるように蒸着し、次いで、ET−3の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0825】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0826】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約457nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.15%だった。
【0827】
更に、実施例23〜27に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表9に示す。
【0828】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0829】
表9において、「BD1」は7,7−ジメチル−N
5,N
9−ジフェニル−N
5,N
9−ビス(4−(トリメチルシリル)フェニル)−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5,9−ジアミンである。以下に化学構造を示す。
【化525】
[この文献は図面を表示できません]
【0830】
<実施例23>
<化合物(1−50)を電子輸送層1/ET−1を電子輸送層2に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BD1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−50)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0831】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボをを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ルツボとBD1が入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1とBD1の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−50)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着し、次いで、ET−1の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚20nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0832】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0833】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.08%だった。
【0834】
<実施例24>
<化合物(1−49)を電子輸送層1、ET−1を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層1を化合物(1−49)に替えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.86%だった。
【0835】
<実施例25>
<化合物(1−50)を電子輸送層1、ET−3を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層2をET−3に替えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.16%だった。
【0836】
<実施例26>
<化合物(1−49)を電子輸送層1、ET−3を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層1を化合物(1−49)、電子輸送層2をET−3に替えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.94%だった。
【0837】
<実施例27>
<化合物(1−50)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層2をなくして、電子輸送層1の膜厚を30nmに変えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.63%だった。
【0838】
<実施例28>
<化合物(1−1050)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層2をなくして、電子輸送層1の膜厚を30nmに変えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は3.39%だった。
【0839】
<実施例29>
<化合物(1−1102)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層2をなくして、電子輸送層1の膜厚を30nmに変えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.54%だった。
【0840】
<実施例30>
<化合物(1−1050)を電子輸送層1、ET−1を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層1を化合物(1−1050)に替えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.88%だった。
【0841】
<実施例31>
<化合物(1−1102)を電子輸送層1、ET−1を電子輸送層2に用いた素子>
電子輸送層1を化合物(1−1102)に替えた以外は実施例23に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は8.54%だった。
【0842】
更に、実施例32〜34に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表10に示す。
【0843】
【表10】
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【0844】
<実施例32>
<化合物(1−422)を発光層のドーパントに、化合物(1−49)を電子輸送層に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−422)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−49)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0845】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ルツボと本発明の化合物(1−422)の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1と本発明の化合物(1−422)の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−49)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着し、次いで、ET−1の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚20nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0846】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0847】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約479nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.096,0.189)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.74%だった。
【0848】
<実施例33>
<化合物(1−1152)を発光層のドーパント材料に、化合物(1−49)を電子輸送層に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−422)を化合物(1−1152)に替えた以外は実施例32に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約465nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.127,0.099)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.47%であった。
【0849】
<実施例34>
<化合物(1−1159)を発光層のドーパント材料に、化合物(1−49)を電子輸送層に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−422)を化合物(1−1159)に替えた以外は実施例32に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.140,0.057)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.92%であった。
【0850】
更に、実施例35〜53に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表11に示す。
【0851】
【表11】
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【0852】
表11において、「ET−5」は9−(7−(ジメシチルボリル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−3,6−ジメチル−9H−カルバゾール、「ET−6」は5,5’−((2−フェニルアントラセン−9,10−ジイル)ビス(3,1−フェニレン))ビス(3−メチルピリジン)である。陰極に用いた「Liq」と共に以下に化学構造を示す。
【化526】
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【0853】
<実施例35>
<化合物(1−79)を発光層のドーパントに用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−79)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−5を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−6を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、Liqを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボ、マグネシウムを入れた窒化アルミニウム製ルツボおよび銀を入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0854】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ルツボと本発明の化合物(1−79)の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1と本発明の化合物(1−79)の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、ET−5の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、ET−6の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0855】
その後、Liqが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、マグネシウムの入ったボートと銀の入ったボートを同時に加熱して、膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成し、有機電界発光素子を得た。このとき、マグネシウムと銀の原子数比が10対1となるように0.1nm〜10nm/秒の間で蒸着速度を調節した。
【0856】
ITO電極を陽極、マグネシウム/銀電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約445nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.148,0.065)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は3.54%だった。
【0857】
<実施例36>
<化合物(1−2305)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2305)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約459nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.142,0.113)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.50%であった。
【0858】
<実施例37>
<化合物(1−2680)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2680)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約455nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.142,0.051)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.14%であった。
【0859】
<実施例38>
<化合物(1−2679)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2679)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約463nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.129,0.084)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.42%であった。
【0860】
<実施例39>
<化合物(1−422)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−422)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約464nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.127,0.094)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.66%であった。
【0861】
<実施例40>
<化合物(1−447)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−447)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約449nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.148,0.041)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.49%であった。
【0862】
<実施例41>
<化合物(1−1145)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−1145)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約451nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.146,0.059)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.50%であった。
【0863】
<実施例42>
<化合物(1−1104)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−1104)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約462nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.145,0.144)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は2.75%であった。
【0864】
<実施例43>
<化合物(1−142)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−142)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約470nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.140,0.196)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は3.85%であった。
【0865】
<実施例44>
<化合物(1−2681)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2681)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約465nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.127,0.091)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.25%であった。
【0866】
<実施例45>
<化合物(1−2682)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2682)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約457nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.139,0.059)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.83%であった。
【0867】
<実施例46>
<化合物(1−422)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−422)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約478nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.096,0.184)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.53%であった。
【0868】
<実施例47>
<化合物(1−1210)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−1210)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約439nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.155,0.029)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.38%であった。
【0869】
<実施例48>
<化合物(1−1201)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−1201)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約439nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.153,0.042)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は3.67%であった。
【0870】
<実施例49>
<化合物(1−2626)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2626)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約462nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.131,0.078)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.66%であった。
【0871】
<実施例50>
<化合物(1−2683)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2683)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.140,0.057)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.64%であった。
【0872】
<実施例51>
<化合物(1−2657)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2657)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約466nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.124,0.125)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.28%であった。
【0873】
<実施例52>
<化合物(1−2699)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2699)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約459nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.133,0.091)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.18%であった。
【0874】
<実施例53>
<化合物(1−2676)を発光層のドーパント材料に用いた素子>
発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を化合物(1−2676)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約459nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.124,0.111)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.82%であった。
【0875】
<比較例1>
<比較化合物1を発光層のドーパント材料に用いた素子>
比較化合物1は、国際公開第2012/118164号公報の63頁に化合物1として開示されている。発光層のドーパント材料である化合物(1−79)を(比較化合物1)に替えた以外は実施例35に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約471nmにピークトップを有する青色発光が得られた。その時のCIE色度は(x,y)=(0.145,0.170)であり、輝度1000cd/m
2における外部量子効率は3.67%であった。
【化527】
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【0876】
更に、実施例54〜61に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表12に示す。
【0877】
【表12】
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【0878】
<実施例54>
<化合物(1−3588)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TBBを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TcTaを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、CBPを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、Ir(PPy)
3を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−3588)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0879】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、TBBが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚55nmになるように蒸着し、更にTcTaが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、CBPが入った蒸着用ルツボとIr(PPy)
3の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。CBPとIr(PPy)
3の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−3588)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、ET−1の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚35nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0880】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0881】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.94%だった。
【0882】
<実施例55>
<化合物(1−1192)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−1192)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は11.08%であった。
【0883】
<実施例56>
<化合物(1−3824)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−3824)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は14.75%であった。
【0884】
<実施例57>
<化合物(1−3806)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−3806)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は14.06%であった。
【0885】
<実施例58>
<化合物(1−601)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−601)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は11.50%であった。
【0886】
<実施例59>
<化合物(1−152)を発光層のホスト、化合物(1−601)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
発光層のホストであるCBPを化合物(1−152)、電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−601)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は17.24%であった。
【0887】
<実施例60>
<化合物(1−49)を電子輸送層2に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−49)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は12.63%であった。
【0888】
<実施例61>
<化合物(1−152)を発光層のホスト、化合物(1−49)を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
発光層のホストであるCBPを化合物(1−152)、電子輸送層1である化合物(1−3588)を化合物(1−49)に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は12.55%であった。
【0889】
<比較例2>
<比較化合物1を電子輸送層1に用いた燐光発光素子>
電子輸送層1である化合物(1−3588)を比較化合物1に替えた以外は実施例54に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約510nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.50%であった。
【0890】
更に、実施例62〜64に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表13に示す。
【0891】
【表13】
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【0892】
表13において、「4CzIPN」は、2,4,5,6−テトラ(9H−カルバゾール−9−イル)イソフタロニトリル「T2T」は2,4,6−トリ([1,1’−ビフェニル]−3−イル)−1,3,5−トリアジンである。以下に化学構造を示す。
【化528】
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【0893】
<実施例62>
<化合物(1−152)を発光層のホスト材料に用いたTADF(熱活性化遅延蛍光)有機EL素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TBBを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、TcTaを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−152)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、4CzIPNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、T2Tを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0894】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、TBBが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚55nmになるように蒸着し、更にTcTaが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、本発明の化合物(1−152)が入った蒸着用ルツボと4CzIPNの入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。化合物(1−152)と4CzIPNの重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、T2Tの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、ET−1の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0895】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0896】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約508nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は15.02%だった。
【0897】
<実施例63>
<化合物(1−152)を発光層のホスト材料に、化合物(1−49)を電子輸送層1に用いたTADF(熱活性化遅延蛍光)有機EL素子>
電子輸送層1であるT2Tを化合物(1−49)に替えた以外は実施例62に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約508nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は13.25%であった。
【0898】
<実施例64>
<化合物(1−152)を発光層のホスト材料に用いたTADF(熱活性化遅延蛍光)有機EL素子>
電子輸送層1であるT2TをET−5に替えた以外は実施例62に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約508nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は11.5%であった。
【0899】
更に、実施例65に係る有機EL素子を作製し、100cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表14に示す。
【0900】
【表14】
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【0901】
表14において、「mCP」は、1,3−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゼンである。以下に化学構造を示す。
【化529】
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【0902】
<実施例65>
<化合物(1−81)を発光層のドーパント材料に用いたTADF有機EL素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨して得られる26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)昭和真空製)の基板ホルダーに固定し、HAT−CNを入れたモリブデン製蒸着用ボート、TBBを入れたモリブデン製蒸着用ボート、TcTaを入れたモリブデン製蒸着ボート、mCPを入れたモリブデン製蒸着ボート、本発明の化合物(1−81)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、TPBiを入れたモリブデン製蒸着用ボート、LiFを入れたモリブデン製蒸着用ボートおよびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
【0903】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を5×10
−4Paまで減圧し、まず、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着し、次いで、TBBが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚60nmになるように蒸着し、更にTcTaが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚10nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、mCPが入った蒸着用ボートと化合物(1−81)が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。mCPと化合物(1−81)の重量比がおよそ80対20になるように蒸着速度を調節した。次に、TPBiの入った蒸着用ボートを加熱して膜厚50nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0904】
その後、LiFが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.01〜2nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより陰極を形成し、有機EL素子を得た。
【0905】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約506nmにピークトップを有する緑色発光が得られた。輝度100cd/m
2における外部量子効率は13.66%だった。
【0906】
更に、実施例66〜69に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表15に示す。
【0907】
【表15】
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【0908】
<実施例66>
<化合物(1−3824)を電子輸送層1に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BD1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−3824)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、LiFを入れたタンタル製蒸着用ルツボおよびアルミニウムを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0909】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ルツボとBD1の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1とBD1の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−3824)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、ET−1の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0910】
その後、LiFが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、アルミニウムの入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成した。このとき、蒸着速度が0.1nm〜2nm/秒になるように蒸着して陰極を形成し有機電界発光素子を得た。
【0911】
ITO電極を陽極、LiF/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約455nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.31%だった。
【0912】
<実施例67>
<化合物(1−3806)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3824)を化合物(1−3806)に替えた以外は実施例66に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約455nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は4.84%であった。
【0913】
<実施例68>
<化合物(1−601)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3824)を化合物(1−601)に替えた以外は実施例66に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約455nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.47%であった。
【0914】
<実施例69>
<化合物(1−701)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3824)を化合物(1−701)に替えた以外は実施例66に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約455nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.55%であった。
【0915】
更に、実施例70〜80に係る有機EL素子を作製し、1000cd/m
2の輝度が得られる電流密度で駆動した際の外部量子効率を測定した。作製した有機EL素子における、各層の材料構成を下記表16に示す。
【0916】
【表16】
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【0917】
表16において、「BD2」は、N
1,N
6−ビス(ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)−N
1,N
6−ジフェニルピレン−1,6−ジアミン、「BD3」は、N
1,N
6−ビス(5’−フルオロ−[1,1’:3’,1’’−テルフェニル]−4’−イル)−N
1,N
6−ジフェニルピレン−1,6−ジアミン、「ET−7」は3−メチル−(5−(3−(10−ナフタレン−1−イル)アントラセン−9−イル)フェニル)ピリジンである。以下に化学構造を示す。
【化530】
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【0918】
<実施例70>
<化合物(1−3690)を電子輸送層1に用いた素子>
スパッタリングにより180nmの厚さに製膜したITOを150nmまで研磨した、26mm×28mm×0.7mmのガラス基板((株)オプトサイエンス)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置((株)長州産業)の基板ホルダーに固定し、HIを入れたタンタル製蒸着ルツボ、HAT−CNを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、HTを入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BH1を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、BD1を入れタンタル製蒸着用ルツボ、本発明の化合物(1−3690)を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、ET−6を入れたタンタル製蒸着用ルツボ、Liqを入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボ、マグネシウムを入れた窒化アルミニウム製ルツボおよび銀を入れた窒化アルミニウム製蒸着用ルツボを装着した。
【0919】
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を2.0×10
−4Paまで減圧し、まず、HIが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚40nmになるように蒸着し、次いで、HAT−CNが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、更にHTが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで3層からなる正孔注入層および正孔輸送層を形成した。次に、BH1が入った蒸着用ルツボとBD1の入った蒸着用ルツボを同時に加熱して膜厚20nmになるように蒸着して発光層を形成した。BH1とBD1の重量比がおよそ95対5になるように蒸着速度を調節した。次に、本発明の化合物(1−3690)の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚5nmになるように蒸着し、次いで、ET−6の入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚25nmになるように蒸着することで2層からなる電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.01〜1nm/秒であった。
【0920】
その後、Liqが入った蒸着用ルツボを加熱して膜厚1nmになるように0.01〜0.1nm/秒の蒸着速度で蒸着した。次いで、マグネシウムの入ったボートと銀の入ったボートを同時に加熱して、膜厚100nmになるように蒸着して陰極を形成し、有機電界発光素子を得た。このとき、マグネシウムと銀の原子数比が10対1となるように0.1nm〜10nm/秒の間で蒸着速度を調節した。
【0921】
ITO電極を陽極、マグネシウム/銀電極を陰極として、直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。
【0922】
<実施例71>
<化合物(1−1187)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−1187)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。
【0923】
<実施例72>
<化合物(1−1191)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−1191)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。
【0924】
<実施例73>
<化合物(1−1006)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−1006)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.68%であった。
【0925】
<実施例74>
<化合物(1−152−2)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−152−2)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は7.56%であった。
【0926】
<実施例75>
<化合物(1−601)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−601)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.78%であった。
【0927】
<実施例76>
<化合物(1−3654)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−3654)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。
【0928】
<実施例77>
<化合物(1−49)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−49)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.73%であった。
【0929】
<実施例78>
<化合物(1−49)を電子輸送層1に用いた素子>
発光層のドーパント材料であるBD1をBD2に替えた以外は実施例77に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約454nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.10%であった。
【0930】
<実施例79>
<化合物(1−49)を電子輸送層1に用いた素子>
発光層のドーパント材料であるBD1をBD3に替えた以外は実施例77に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は6.28%であった。
【0931】
<実施例80>
<化合物(1−3588)を電子輸送層1に用いた素子>
電子輸送層1である化合物(1−3690)を化合物(1−3588)に、電子輸送層2であるET−6をET−7に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.33%であった。
【0932】
<比較例3>
<比較化合物2を電子輸送層1に用いた素子>
比較化合物2は、国際公開第2011/107186号公報の99頁に化合物(H10)として開示されている。電子輸送層1である化合物(1−3690)を(比較化合物2)に替えた以外は実施例70に準じた方法で有機EL素子を得た。両電極に直流電圧を印加すると、約456nmにピークトップを有する青色発光が得られた。輝度1000cd/m
2における外部量子効率は5.10%であった。
【化531】
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