特許第5995306号(P5995306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 独立行政法人産業技術総合研究所の特許一覧 ▶ 日産化学工業株式会社の特許一覧

特許5995306低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル
<>
  • 特許5995306-低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル 図000019
  • 特許5995306-低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル 図000020
  • 特許5995306-低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル 図000021
  • 特許5995306-低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル 図000022
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5995306
(24)【登録日】2016年9月2日
(45)【発行日】2016年9月21日
(54)【発明の名称】低分子ゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲル
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/00 20060101AFI20160908BHJP
【FI】
   C09K3/00 103M
   C09K3/00 103L
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-66205(P2012-66205)
(22)【出願日】2012年3月22日
(65)【公開番号】特開2013-194228(P2013-194228A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2015年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100090516
【弁理士】
【氏名又は名称】松倉 秀実
(74)【代理人】
【識別番号】100126505
【弁理士】
【氏名又は名称】佐貫 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(72)【発明者】
【氏名】向井 理
(72)【発明者】
【氏名】南川 博之
(72)【発明者】
【氏名】小木曽 真樹
(72)【発明者】
【氏名】浅川 真澄
(72)【発明者】
【氏名】宮地 伸英
【審査官】 吉田 邦久
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭50−075576(JP,A)
【文献】 特開平05−125354(JP,A)
【文献】 特開2004−050171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記一般式(2)で示されるN−アシルアミノ酸を構造単位とする超分子集合体。
【化1】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、Mは2個以上のカルボン酸との配
位能を有する金属イオンを、nは金属イオンの価数に相当する整数を表す。]
【請求項2】
一般式(2)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい炭化水素であることを特徴とする、請求項1に記載の超分子集合体。
【請求項3】
一般式(2)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい分岐を有さない直鎖炭化水素であることを特徴とする、請求項1に記載の超分子集合体。
【請求項4】
下記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とすることを特徴とするヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸と配位能を有する金属イオンを、水系溶媒中に存在させることを特徴とする、超分子集合体の形成方法
【化2】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、R4は水素又はアルカリ金属を表す。]
【請求項5】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい炭化水素であることを特徴とする、請求項4に記載の超分子集合体の形成方法。
【請求項6】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい分岐を有さない直鎖炭化水素であることを特徴とする、請求項4に記載の超分子集合体の形成方法。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の超分子集合体及び水系溶媒を含むヒドロゲル。
【請求項8】
下記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とすることを特徴とするヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、水系溶媒中に存在させることにより超分子集合体を形成することを特徴とするヒドロゲルの形成方法。
【化3】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、R4は水素又はアルカリ金属を表す。]
【請求項9】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい炭化水素であることを特徴とする、請求項8に記載のヒドロゲルの形成方法。
【請求項10】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい分岐を有さない直鎖炭化水素であることを特徴とする、請求項8に記載のヒドロゲルの形成方法。
【請求項11】
一般式(1)において、Rがアルカリ金属であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載のヒドロゲルの形成方法。
【請求項12】
請求項に記載のヒドロゲルを、前記金属イオン種及び/又はN−アシルアミノ酸に応
じた温度で加熱することにより、温度応答性ゲルから水系溶媒を放出する方法。
【請求項13】
加熱を25〜90℃で行うことを特徴とする、請求項12に記載の温度応答性ゲルから水系溶媒を放出する方法。
【請求項14】
下記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とすることを特徴とするヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸と配位能を有する金属イオンを、除去対象物質を含む水系溶媒中に存在させることにより超分子集合体、除去対象物質及び水系溶媒を含むヒドロゲルを形成し、
該ヒドロゲルを、前記金属イオン種及びN−アシルアミノ酸に応じた温度で加熱して該温度応答性ゲルを収縮させることにより、水系溶媒中の除去対象物質を除去する方法。
【化4】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、R4は水素又はアルカリ金属を表す。]
【請求項15】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい炭化水素であることを特徴とする、請求項14に記載の水系溶媒中の除去対象物質を除去する方法。
【請求項16】
一般式(1)において、R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい分岐を有さない直鎖炭化水素であることを特徴とする、請求項14に記載の水系溶媒中の除去対象物質を除去する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属イオンの添加によりゲル化するゲル化剤及び該ゲル化剤を用いたヒドロゲルに関し、特に熱に応答性のヒドロゲルに関する。
【背景技術】
【0002】
塗料、インク、潤滑油、農産、水産、化粧品、医薬品、繊維、樹脂、高分子等の分野において、物質の流動性をコントロールし多様化した使用目的に合った形態に加工する方法は産業上重要な技術であり、近年、熱といった外界の刺激に応答するゲルの報告が盛んになされている。
しかしながら、これまでに知られている熱応答性のゲルは高分子のものが多く、従来の低分子ゲルでは、分子構造の精密な設計が必要であり、化合物は製造コストが高くなることがほとんどであり、応答する温度領域を簡便に変化させ得るゲルも知られていない。
【0003】
一方、アミノ酸にアシル基をつけた構造を持つN−アシルアミノ酸は、Na塩やK塩による水溶液が陰イオン性界面活性剤として利用されているほか、有機溶媒をゲル化することが知られている(特許文献1、2、非特許文献1)。しかしながら、水系においてN−アシルアミノ酸が水をゲル化することは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−104108号公報
【特許文献2】特開2004−315515号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】本間正男"アミノ酸を利用した油ゲル化剤"現代化学197、54-59 (1987).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、加熱によらないヒドロゲル形成能を有する低分子ヒドロゲル化剤であって、かつ金属イオン種の違いによる温度応答性に着目した例は知られていない。
本発明は、こうした現状を鑑みて行われたものであり、簡単な分子構造で、かつ加熱することなくゲル化が可能な低分子ゲル化剤を提供することを目的とするものである。
さらには、ゲルの収縮に伴い有機物等をゲル収縮物内部に取り込むことを利用した新規な水の浄化技術を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、アミノ酸にアルキル鎖をつけた構造を持つN−アシルアミノ酸を用いることを検討した。そして研究を進めていく中で、側鎖に極性官能基を持たないアミノ酸からなるN−アシルアミノ酸が、2個以上のカルボキシル基が配位可能な金属イオンの添加でゲル化し、その加える金属イオン種によって異なる温度に応答するゲルのゲル化剤となることを見出した。
【0008】
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]下記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とすることを特徴とするヒドロゲル化剤。
【0009】
【化1】
【0010】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、R4は水素又はアルカリ金属を表す。]
[2]R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい炭化水素であることを特徴とする[1]に記載のヒドロゲル化剤。
[3]R1が炭素数6個から20個で、不飽和結合を1個有してもよい分岐を有さない直鎖炭化水素であることを特徴とする[1]に記載のヒドロゲル化剤。
[4][1]乃至[3]に記載のヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、水系溶媒中に存在させることにより形成された下記一般式(2)で示されるN−アシルアミノ酸を構造単位とする超分子集合体。
【0011】
【化2】
【0012】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、Mは2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、nは金属イオンの価数に相当する整数を表す。]
[5][1]乃至[3]に記載のヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸と配位能を有する金属イオンを、水系溶媒中に存在させることにより形成された超分子集合体。
[6][4]又は[5]に記載の超分子集合体及び水系溶媒を含むヒドロゲル。
[7][6]に記載のヒドロゲルからなる温度応答性ヒドロゲル。
[8][1]乃至は[3]に記載のヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、水系溶媒中に存在させることにより超分子集合体を形成することを特徴とするヒドロゲルの形成方法。
[9][6]に記載のヒドロゲルを、前記金属イオン種及び/又はN−アシルアミノ酸に応じた温度で加熱することにより、温度応答性ゲルから水系溶媒を放出する方法。
[10][1]乃至[3]に記載のヒドロゲル化剤、及び2個以上のカルボン酸と配位能を有する金属イオンを、除去対象物質を含む水系溶媒中に存在させることにより超分子集合体、除去対象物質及び水系溶媒を含むヒドロゲルを形成し、
該温度応答性ヒドロゲルを、前記金属イオン種及びN−アシルアミノ酸に応じた温度で加熱して該ゲルを収縮させることにより、水系溶媒中の除去対象物質を除去する方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明のゲル化剤は、水系溶媒中で、2個以上のカルボキシル基と配位能を有する金属イオンを添加することによって、1wt%程度の少量のゲル化剤の添加で、加熱せずにヒドロゲルを形成する。さらに、同ヒドロゲルは、加熱をすることで添加した金属イオンやN−アシルアミノ酸によって異なる温度にて溶媒を放出することが確認された。また、本発明のゲル化剤により形成された超分子集合体により形成されたゲルに、各種生理活性物質、香料、染料と言った機能性低分子等を担持させることや、ゲル形成後に収縮によって除去対象物質を水溶液中から除去することができる。その結果、本発明のゲル化剤により生成したヒドロゲルは、塗料、インク、潤滑油、農産、水産、化粧品、医薬品、繊維、樹脂、高分子、ゴム、金属等の加工分野を含む産業分野においても利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のゲル化剤が、2個以上のカルボキシル基と配位能を有する金属イオン添加に伴い、水系溶媒中でファイバー(超分子集合体)を形成することを説明する模式図である。
図2】式(7)で示すN−アシルアミノ酸にNi2+を添加して形成したゲルの図(写真)である。
図3】式(7)で示すN−アシルアミノ酸にNi2+を添加して形成したゲルの図(STEM写真)である。
図4】式(7)で示すN−アシルアミノ酸にNi2+を添加して形成したゲル及び同ゲルを加熱により収縮させたゲル収縮物の図(写真)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(1)ゲル化剤及び超分子集合体
本明細書において、「低分子ゲル化剤」、「ヒドロゲル化剤」を、単に「ゲル化剤」ということがある。
本発明のゲル化剤は、下記一般式(1)で示されることを特徴とするN−アシルアミノ酸を有効成分とするものである。
【0016】
【化3】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基もしくはベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖もしくは水素を、R4は水素又はアルカリ金属である。]
【0017】
図1は、本発明のゲル化剤が、2個以上のカルボキシル基と配位能を有する金属イオン添加に伴い、水系溶媒中でファイバー(繊維)、すなわち、超分子集合体(supra molecular assembly)を形成することを説明する模式図である。図1において、□は、一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸のR2,R3部分を、Mは2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、nは金属イオンの価数に相当する整数を表す。
本発明において、かかるゲルを調製する際に1価の金属イオン(ナトリウムイオン)を有するアルカリ水溶液を用いるが、水溶液をアルカリ状態にすることでかかるゲル化剤の水への溶解度を上げるためであり、1価の金属イオン(n=1)では図1のような金属イオンを
介した結合ができないためゲル化能はない。また、2価(n=2)以上の金属イオンの添加によってできるゲルにおいても、溶液中で1価の金属イオンと2価以上の金属イオンの交換が起こり1価の金属イオンはゲル化には関与しない。
本発明の超分子集合体は、N−アシルアミノ酸のカルボン酸基どうしが金属イオンを介して結合した分子を構造単位として、それらが水素結合により弱く結合することにより、集合した化合物である。
本発明の超分子集合体の構造単位としては、例えば、下記一般式(2)で示される分子である。
【0018】
【化4】
【0019】
[式中、R1は炭素数6〜20の炭化水素を、R2はメチン基又はベンゼントリイル基を、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖又は水素を、Mは2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンを、nは金属イオンの価数に相当する整数を表す。]
図1に示すように、上記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸は、アミノ酸と脱水結合した脂質頭部に親水基としてのカルボニル基を有しており、かつ、水中で金属イオンを添加することにより、加熱することなしに、N−アシルアミノ酸のカルボン酸基どうしが金属イオンを介して結合することによってファイバーを形成し、このファイバーが多量の水を抱え込むためゲルとして働く。
形成するゲルは準安定構造であるため、加熱することで、より安定な構造へと変化する。このとき、内包する溶媒を放出し不可逆的にゲル構造が崩壊する。このとき、カルボン酸基と金属イオンの相互作用の強さが金属イオン種及びN−アシルアミノ酸によって異なるため、応答する温度領域を金属イオン及びN−アシルアミノ酸の種類によって制御することができる。
【0020】
本発明にかかる上記一般式(1)において、R4は、水素、あるいは、ナトリウム、カリウムなどの1価のアルカリ金属であって、図1に示すとおり、水中に添加される2価以上の金属イオンと置換されて、N−アシルアミノ酸のカルボン酸基どうしが添加された2価以上の金属イオンを介して結合することによってファイバーを形成するものである。
【0021】
また、本発明にかかる上記一般式(1)において、R1は炭素数6〜20の炭化水素であれば特に限定されるものではなく、炭素数6〜20の直鎖アルキル基、炭素数6〜20の直鎖アルケニル基、炭素数6〜20の直鎖アルキニル基等を意味する。R1は、好ましくは炭素数10〜20、より好ましくは炭素数16〜18の炭化水素である。
具体的には、炭素数6〜20の直鎖アルキル基としては、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル基等が挙げられる。また、炭素数6〜20の直鎖アルケニル基、炭素数6〜20の直鎖アルキニル基としては、例えば、9−オクタデセニル等の上記直鎖アルキル基に対応するアルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
これらのうち、R1としては、炭素数6〜20の直鎖アルキル基又は炭素数6〜20の、不飽和結合を1個有する直鎖アルケニル基であることがより好ましい。R1としては、炭素数6〜20の直鎖アルキル基であることがさらに好ましい。
【0022】
本発明にかかる上記一般式(1)において、R2はメチン基もしくはベンゼントリイル基である。また、本発明にかかる上記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸において、用いるアミノ酸は、R2がベンゼントリイル基であるアミノ安息香酸のようなタンパク質に含まれないアミノ酸も含まれる。
上記一般式(1)において、R2がベンゼントリイル基であるときは、カルボン酸基はオルト、メタ、パラの各置換様式が挙げられ、いずれを用いることもできるが、特にパラ置換のN−アシルアミノ酸が好ましい。R2がベンゼントリイル基であるときは、R3は水素である。
【0023】
本発明にかかる上記一般式(1)において、R3は極性官能基を有さないアミノ酸側鎖もしくは水素である。
極性官能基を有さないアミノ酸側鎖としては、−CH3、−CH(CH32、−CH2CH(CH32、−CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH2SCH3、−CH2Ph(Phはフェニル基を示す)または下式で表される置換基が挙げられる。
【0024】
【化5】
【0025】
好ましいR3の具体例としては、水素、−CH3、−CH2Phが挙げられる。
【0026】
本発明にかかる一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を化学名で示すと、例えば、R1がヘプタデシル基、R2がメチン基、R3が水素、R4が水素であった場合は、N−オクタデカン−グリシンとなる。また、例えば、R1がヘプタデシル基、R2がメチン基、R3がメチル基、R4が水素であった場合、N−オクタデカン−アラニンとなる。また、例えば、R1がヘプタデシル基、R2がメチン基、R3がベンジル基、R4が水素であった場合は、N−オクタデカン−フェニルアラニンとなる。さらに、例えば、R1がヘプタデシル基、R2がベンゼントリイル基、R3が水素、R4が水素であった場合は、1−安息香酸オクタデカンアミドとなる。
【0027】
本発明の、上記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とするゲル化剤は、1種又は2種以上のN−アシルアミノ酸及び金属イオンを含むものであってよい。
【0028】
本発明にかかる一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸は、公知の合成反応を用いて製造することができ、以下にその代表的な合成方法の例を示して、さらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の合成方法において特に明記しない限りR1、R2、R3、R4は上記一般式(1)の定義のとおりである。
【0029】
本発明にかかる一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸は、公知のアミド化反応により合成することができる。
該アミド化反応としては、特に問題の無い限り、例えば、以下に示すような、公知のアミド化反応である、カルボン酸を活性化した酸クロライド等とアミン化合物の脱水縮合により得ることができ、一例を示すと、下記一般式(3)で示される化合物と、下記一般式(4)で示される化合物を用いて合成することができる。
【0030】
【化6】
【0031】
(2)ヒドロゲル及びヒドロゲル形成方法
本明細書において、「ヒドロゲル」を、単に「ゲル」ということがある。
本発明の、上記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とするゲル化剤は、水系溶媒中で、金属イオンを添加する、あるいは存在させることによって超分子集合体を形成し、超分子集合体が水系溶媒を内包し、ヒドロゲルとすることができる。 すなわち、本発明のヒドロゲルは、本発明の超分子集合体及び水系溶媒を含むヒドロゲルである。また、本発明のヒドロゲルは、温度に応答して収縮する、温度応答性ヒドロゲルである。
かかる水系溶媒としては、水だけでなく、緩衝溶液や、電解質溶液等の水を溶媒とする溶液や、水と少なくとも1種の親水性有機溶媒からなる混合溶媒が挙げられる。
本発明のゲル化剤の含有量は、水系溶媒にもよるが、溶液中に0.5wt%から10wt%含まれ、好ましくは1wt%から5wt%程度含まれるゲルである。
一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸を有効成分とするゲル化剤と金属イオンを、水系溶媒中で、例えば室温、30〜60分間程度、反応させることによって超分子集合体を形成し、超分子集合体が水系溶媒を内包し、ヒドロゲルとすることができる。
【0032】
本発明において、かかるゲルを調製する際にアルカリ水溶液を用いる。後述する実施例においては、1価の金属イオンを有するアルカリ水溶液であればよく便宜上、水酸化ナトリウム水溶液についてのみ記載するが、これらに限定されるものではない。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の各種イオンが挙げられる。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムより好ましくは、水酸化ナトリウムである。
【0033】
本発明において、かかるゲル化に用いる金属イオンは、2個以上のカルボン酸との配位能を有する金属イオンであればよく、後述する実施例においては、便宜上、銅、亜鉛、ニッケル、カルシウムイオンの金属塩についてのみ記載するが、これらに限定されるものではない。例えば、アルミニウム、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、ガリウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミニウム、インジウム、スズ、オスミウム、鉛、ランタン、セレン等の各種イオンが挙げられる。好ましくは、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、スズ、鉛、カルシウムである。より好ましくは、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、マンガン、カルシウムである。
金属イオンは、上記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸の2個以上のカルボン酸との配位能を有し、金属イオンの電荷が2価の場合、N−アシルアミノ酸2分子に配位する。この場合、一般式(2)で示される超分子集合体の構造単位におけるN−アシルアミノ酸及び金属イオンのモル比は、2:1となる。金属イオンの電荷が2を超える場合、電荷数に応じた比になる。
また、金属イオンの対イオンとしては、いずれの対イオンを用いても、ナトリウムから2価及又は3価の金属への置換に影響するものでなく、また、その金属と置換後に、ナトリウムイオンと対イオンが対になりナトリウム塩が生じるが、その後のゲル化試験へも影響を及ぼすこともないので、そのため後述する実施例においては、便宜上、塩化物イオンのみ記述するが、これらに限定されるものではない。例えば、塩化物イオン、臭化物イオ
ン、ヨウ化物イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン等の各種イオンが挙げられる。好ましくは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンである。より好ましくは、塩化物イオンである。
【0034】
(3)放出方法及び除去方法
本発明のゲル化剤により形成された超分子集合体により、各種生理活性物質、香料、染料等の機能性低分子あるいは有機物等を担持させるができる。すなわち、本発明のゲル化剤により形成された超分子集合体は、水系溶媒を内包しヒドロゲルとなるが、水系溶媒中に機能性低分子等を含有させる(水系溶液)ことにより、ヒドロゲルに機能性低分子等を担持させるができる。
また、本発明のゲル化剤により形成された超分子集合体及び水系溶媒を含むヒドロゲルを、該ヒドロゲル中のN−アシルアミノ酸及び金属イオン種に応じた温度で加熱することで、ヒドロゲルが溶媒を放出し収縮する。よって、本発明のゲル化剤は、N−アシルアミノ酸及び/又は金属イオンの種類によって溶媒を放出する温度が制御可能であり、これを利用し、ゲルの収縮によって、有機物、不純物等の除去対象物質をゲルに担持し、水系溶媒を排出することによって、水溶液中の除去対象物質を除去することができる。
ヒドロゲルを加熱する温度は、N−アシルアミノ酸及び/又は金属イオン種により変化し、用いたN−アシルアミノ酸及び/又は金属イオン種に応じて適宜調整することができるが、通常0〜100℃、好ましくは25〜90℃、より好ましくは25〜50℃である。
また、本発明のゲル化剤により生成したヒドロゲルは、塗料、インク、潤滑油、農産、水産、化粧品、医薬品、繊維、樹脂、高分子、ゴム、金属等の加工分野を含む産業分野において利用できる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を、実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
(合成例1−1)
式(5)で示されるN−オクタデカン−グリシンを、以下のようにして合成した。
【0037】
【化7】
【0038】
100mLナスフラスコに攪拌子、グリシン0.10g(ペプチド研究所製)、オクタデシル酸クロライド0.27g(東京化成社製)、塩化メチレン45ml、およびトリエチルアミンを5mL加えて25℃で12時間攪拌した。反応溶液から溶媒を除去したのち酢酸エチル−ヘキサンで3回再結晶を行ないN−オクタデカン−グリシンを0.31g得た。
得られたN−オクタデカン−グリシンの化学分析値は以下の通りである。
【0039】
1H-NMR(400MHz,d-クロロホルム)
δ=6.00(br,1H),4.10(d,J=5.1,2H),2.26(t,J=7.5,2H),1.62-1.55(m,2H),1.35-1.22(m,28H),0.88(t,J=7.0,3H)
【0040】
(合成例1−2)
式(6)で示されるN−オクタデカン−アラニンを、以下のようにして合成した。
【0041】
【化8】
【0042】
100mLナスフラスコに攪拌子、アラニン0.12g(東京化成社製)、オクタデシル酸クロライド0.27g(東京化成社製)、塩化メチレン45ml、およびトリエチルアミンを5mL加えて25℃で12時間攪拌した。反応溶液から溶媒を除去したのち酢酸エチル−ヘキサンで3回再結晶を行ないN−オクタデカン−アラニンを0.31g得た。
得られたN−オクタデカン−アラニンの化学分析値は以下の通りである。
【0043】
1H-NMR(400MHz,d-クロロホルム)
δ=6.2(d,J=6.6,1H),4.52-4.58(m,1H),2.22(t,J=7.6,2H),1.62-1.50(m, 2H),1.43(d,J=7.1,3H),1.35-1.22(m,28H),0.89(t,J=7.2,3H)
【0044】
(合成例1−3)
式(7)で示されるN−オクタデカン−フェニルアラニンを、以下のようにして合成した。
【0045】
【化9】
【0046】
100mLナスフラスコに攪拌子、フェニルアラニン0.22g(和光純薬社製)、オクタデシル酸クロライド0.27g(東京化成社製)、塩化メチレン45ml、およびトリエチルアミンを5mL加えて25℃で12時間攪拌した。反応溶液から溶媒を除去したのち酢酸エチル−ヘキサンで3回再結晶を行ないN−オクタデカン−フェニルアラニンを0.35g得た。
得られたN−オクタデカン−フェニルアラニンの化学分析値は以下の通りである。
【0047】
1H-NMR(400MHz,d-クロロホルム)
δ=7.38-7.14(m,5H),5.82(d,J=6.6,1H),4.85(q,J=6.6,1H),3.32-3.24(m,1H),3.20-3.10(m,1H),2.20(t,J=7.6,2H),1.62-1.52(m,2H),1.35-1.22(m,28H),0.89(t,J=7.2,3H)
【0048】
(合成例2−1)
式(8)で示される1−安息香酸オクタデカンアミドを、以下のようにして合成した。
【0049】
【化10】
【0050】
100mLナスフラスコに攪拌子、アミノ安息香酸0.18g(和光純薬社製)、オクタデシル酸クロライド0.27g(東京化成社製)、塩化メチレン45ml、およびトリエチルアミンを5mL加えて25℃で12時間攪拌した。反応溶液から溶媒を除去したのち水溶液10mLに溶解し、0.2Nの塩酸を50mL加えて、生じた沈殿物を回収し1−安息香酸アミノオクタデカンアミドを0.35g得た。
得られた1−安息香酸オクタデカンアミドの化学分析値は以下の通りである。
1 H - N M R (400MHz,d4-メタノール)
δ=8.02(d,J=8.9,2H),7.45(d,J=8.9,2H),4.68-4.63(m,1H),2.43-2.24(m,2H),1.76-1.54(m,2H),1.41-1.22(m,28H),0.91(t,J=7.3,3H)
【0051】
(実施例1:ゲル化剤の作製及びゲル形成能の評価)
本実施例においては、上記合成例で得られた、式(5)〜(8)に示すN−アシルアミノ酸を用いて、以下のようにして、ゲル形成能の検討を行った。
(実施例1−1)式(5)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(5)で表されるN−アシルアミノ酸に1モル等量の水酸化ナトリウム溶液を加え、最終濃度がN−アシルアミノ酸の1wt%水溶液になるように調整した。これを4つ各0.5mlずつ用意し、サンプルa)、サンプルb)、サンプルc)およびサンプルd)とした。サンプルa)には1mol/lの塩化カルシウム水溶液を、サンプルb)には1mol/lの塩化銅水溶液を、サンプルc)には1mol/lの塩化ニッケル水溶液を、サンプルd)には1mol/lの塩化亜鉛水溶液を、各々1/2モル等量添加し30分間常置した。30分経過後、容器を倒置し、溶液の状態について目視で調べた。
(実施例1−2)式(6)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(6)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、溶液の状態について目視で調べた。
(実施例1−3)式(7)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(7)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、溶液の状態について目視で調べた。
(実施例1−4)式(8)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(8)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、溶液の状態について目視で調べた。
これらの結果を、表1に示す。
【0052】
なお、表中の、G、PG及びPは、それぞれ以下を表すものである。
G :N−アシルアミノ酸がサンプル容器を倒置しても落下してこない固形物(ゲル)
を形成したもの。
PG:N−アシルアミノ酸で部分的に固形物を形成したもの。
P :N−アシルアミノ酸は沈殿物を生じたもの。
【0053】
【表1】
【0054】
上記表1に示すとおり、式(5)〜(8)に示すN−アシルアミノ酸のうち、式(6)、(7)に示すものは、いずれの2価の金属イオン種を用いた場合もゲル形成能を有していることが明らかとなった。また、ニッケルイオンを用いた場合には、いずれのN−アシルアミノ酸もゲル形成能を有していることが明らかとなった。
ゲル化したものの一例として、一般式(7)の分子にニッケルイオンを用いてゲル化したもの(以下、「Ni−(7)ゲル」という。)の写真とその模式図を図2に示す。サンプル瓶を倒置し固形物が落下しないことからゲル化が確認できる。
【0055】
つづいて、上記Ni−(7)ゲルのゲルを、STEM(電解放射型走査透過電子顕微鏡)にて写真を撮影し、ゲルの構造についての検討を行った。STEM写真図を図3に示す。
なお、撮影条件は以下の通りである。
Ni−(7)のゾル状態の溶液をキャストし、しばらく室温で放置して溶媒をゲル化させた。これを自然乾燥させた後、真空乾燥させてから、STEM(S−4800:日立製作所製)を用い、TEMモードにて写真を撮影した。
図3より、繊維状の構造が複雑に絡み合った三次元ランダムネットワーク構造が形成されていることが確認された。
【0056】
(実施例2:ゲルの溶媒放出能の評価)
本実施例においては、上記合成例で得られた、式(5)〜(8)に示すN−アシルアミノ酸を用いて、以下のようにして、加熱による溶媒の放出能について検討を行った。
(実施例2−1)式(5)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(5)で表されるN−アシルアミノ酸(5mg)に1mol/lの水酸化ナトリウム溶液及び水を加え、最終濃度がN−アシルアミノ酸の1wt%水溶液になるように調整した。これを0.5mlずつ4つ用意し、サンプルa)、サンプルb)、サンプルc)およびサンプルd)とした。サンプルa)には1mol/lの塩化カルシウム水溶液を、サンプルb)には1mol/lの塩化銅水溶液を、サンプルc)には1mol/lの塩化ニッケル水溶液を、サンプルd)には1mol/lの塩化亜鉛水溶液を、各々1/2モル等量添加し30分間常置した。30分経過後、容器を倒置し、溶液の状態について目視で調べた。その後、ゲル化したサンプルについて、温度を確認しながら加温し、ゲルの収縮が観測され始めた温度を測定した。
(実施例2−2)式(6)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(6)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例2−1と同様の操作を行い、ゲルの収縮が観測され始めた温度を測定した。
(実施例2−3)式(7)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(7)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例2−1と同様の操作
を行い、ゲルの収縮が観測され始めた温度を測定した。
(実施例2−4)式(8)で表されるN−アシルアミノ酸について
式(8)で表されるN−アシルアミノ酸を使用した以外は、実施例2−1と同様の操作を行い、ゲルの収縮が観測され始めた温度を測定した。
これらの結果を、表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
上記表2に示すとおり、N−アシルアミノ酸と金属イオン種の種類によって異なる温度領域にてゲルの収縮が観測された。
このときゲルの溶媒放出能の一例として、Ni−(7)ゲル(図4左)を加熱すると、図4右のようにゲルが溶媒を放出し収縮した。
【0059】
(実施例3:ゲルの溶媒放出に伴う不純物の除去)
本実施例においては、上記の合成例で得られた、式(5)に示すN−アシルアミノ酸を用いて、以下のようにして、ゲルの加熱による溶媒を放出することを利用した不純物の除去について検討した。
まず、不純物のモデルとして蛍光色素であるテトラフェニルポルフィントリスルホン酸(TPPS)、ローダミンB、ローダミン6G(10μM水溶液)をそれぞれ用意した。各々の溶液0.05mlに、上記の式(5)に示すN−アシルアミノ酸(5mg)について1mol/lの水酸化ナトリウム溶液(14μl)及び水を混合し各種N−アシルアミノ酸の最終濃度が1wt%水溶液になるように調整したゲル化剤0.45ml溶液に添加した。その後、水酸化ナトリウムと同濃度の塩化カルシウム水溶液を1/2モル等量(7.3μl)添加し30分間常置した。その後、ゲル化したサンプルを加温(90℃)し、ゲルが収縮した後に残った水溶液中の蛍光色素の残留率を蛍光光度計(FP-6500、日本分光製)によって求めた。
結果を、表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
上記表3に示すとおり、N−アシルアミノ酸の形成するゲルの収縮に伴い、水溶液中の不純物モデルとしての蛍光色素が水中内からほとんど除去できることがわかった。
図1
図2
図3
図4