(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光ビームのパルスのN個の光学スペクトルのセットを受け取ることは、測定システムの検出器の出力から前記パルスのN個の光学スペクトルのセットを受け取ることを含む、請求項1に記載の方法。
前記光ビームのパルスのN個の光学スペクトルのセットを受け取ることは、パルスのN個の光学スペクトルの各々について、前記パルス光ビームの一部の進路に配置されるエタロンの出力にある検出器からの信号を受け取ることを含む、請求項2に記載の方法。
前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの前記スペクトル特徴を推定することは、前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの帯域幅値を推定することを含む、請求項1に記載の方法。
前記平均化スペクトルの幅を測定することは、第1パラメータにおける前記平均化スペクトルの第1幅を測定することと、第2パラメータにおける前記平均化スペクトルの第2幅を測定することと、を含む、請求項12に記載の方法。
前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの前記帯域幅値を推定することは、前記光学スペクトルを生成する分光器の機器機能からソース光学スペクトルのデコンボリューションを行うことと、前記デコンボリューションされたソーススペクトルの幅を測定することと、を含む、請求項11に記載の方法。
前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの前記スペクトル特徴を推定することは、前記ウェーハの各露光フィールド内の前記スペクトル特徴を推定することを含む、請求項16に記載の方法。
前記光ビームの他のパルスの前記光学スペクトルを受け取ることは、前記N個の光学スペクトルのセットを形成する最後のパルスに続く前記光ビームの次のパルスの前記光学スペクトルを受け取ることを含む、請求項18に記載の方法。
光源によって生成され、リソグラフィ装置のウェーハの露光窓に案内されるパルス光ビームのスペクトル特徴を推定する方法であって、前記露光窓は、N個のパルスを有し、前記方法は、
露光フィールドに亘って前記パルス光ビームをスキャンすることと、
前記露光フィールド内の各露光窓について、
前記スキャンされた光ビームのパルスの複数の光学スペクトルを受け取ることと、
前記受け取られた複数の光学スペクトルを保存セットに保存することと、
前記保存セット中の前記複数の光学スペクトルを変換し、変換されたスペクトルのセットを形成することと、
前記変換された複数の光学スペクトルを平均化し、平均化スペクトルを形成することと、
前記平均化スペクトルからN個のパルスの露光窓に亘って、前記パルス光ビームのスペクトル特徴を推定することと、
を含む、方法。
前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの前記スペクトル特徴を推定することは、前記平均化スペクトルに基づき、前記パルス光ビームの前記帯域幅のメトリック値を判定することを含む、請求項21に記載の方法。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの一般的態様において、光源によって生成され、リソグラフィ装置のウェーハに案内されるパルス光ビームのスペクトル特徴を推定する方法を説明する。この方法は、光ビームのパルスのN個の光学スペクトルのセットを受け取ることと、受け取られたN個の光学スペクトルを保存セットに保存することと、保存セット中の光学スペクトルを変換し、変換された光学スペクトルのセットを形成することと、変換された光学スペクトルを平均化し、平均化スペクトルを形成することと、平均化スペクトルに基づき、パルス光ビームのスペクトル特徴を推定することと、を備える。
【0005】
実装には、以下の品質のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、光ビームのパルスのN個の光学スペクトルのセットは、測定システムの検出器の出力から、パルスのN個の光学スペクトルのセットを受け取ることによって受け取ることができる。光ビームのパルスのN個の光学スペクトルのセットは、パルスのN個の光学スペクトルの各々について、パルス光ビームの一部の進路に配置されるエタロンの出力にある検出器からの信号を受け取ることによって受け取ることができる。パルス光ビームのこの一部は、パルス光ビームの主要部分から分割することができる。
【0006】
保存セット中の光学スペクトルは、保存セット中の各光学スペクトルの中心を推定することと、推定された中心がすべて揃うように前記光学スペクトルを移行することと、各光学スペクトルをスケーリングすることと、により、変換することができる。
【0007】
保存セット中の光学スペクトルは、保存セット中の各光学スペクトルの中心を推定することと、推定された各中心が目標波長で揃うように光学スペクトルを移行することと、により、変換することができる。
【0008】
この方法は、パルス光ビームの波長を新たな波長に変更するリクエストを受け取ることをさらに備えることができる。保存セット中の光学スペクトルは、それらの中心を新たな波長で揃うように光学スペクトルを移行することで変換することができる。
【0009】
変換された光学スペクトルは、重み付け係数により、変換された各光学スペクトルの重み付けを行うことと、重み付けされた各光学スペクトルの強度を加算し、積算スペクトルを形成することと、によって平均化することができる。変換された光学スペクトルは、N
の値で積算スペクトルの
除算を行うことにより、平均化することができる。
【0010】
パルス光ビームのスペクトル特徴は、平均化スペクトルに基づきパルス光ビームの帯域幅値を推定することにより、平均化スペクトルに基づいて推定することができる。平均化スペクトルに基づくパルス光ビームの帯域幅値は、平均化スペクトルの幅を測定することによって推定することができる。平均化スペクトルの幅は、第1パラメータにおける平均化スペクトルの第1幅を測定することと、第2パラメータにおける平均化スペクトルの第2幅を測定することと、によって測定することができる。
【0011】
平均化スペクトルに基づくパルス光ビームの帯域幅値は、光学スペクトルを生成する分光器の機器機能からソース光学スペクトルのデコンボリューションを行うことと、デコンボリューションされたソーススペクトルの幅を測定することと、によって推定することができる。
【0012】
この方法は、推定されたスペクトル特徴に基づき、信号を出力することをさらに備えることができ、信号は、光源に接続されたスペクトル特性選択システムを作動するコマンドのセットを含む。
【0013】
この方法は、ウェーハの露光フィールドに亘ってパルス光ビームをスキャンすることをさらに備えることができ、各露光フィールドは、光ビームの複数のパルスを受け取る。パルス光ビームのスペクトル特徴は、ウェーハの各露光フィールド内のスペクトル特徴を推定することにより、平均化スペクトルに基づいて推定することができる。
【0014】
この方法は、保存セットから最も古い光学スペクトルを除くこと、光ビームの他のパルスの光学スペクトルを受け取ることと、受け取られた他のパルスの光学スペクトルを保存セットに保存し、リフレッシュされた保存セットを形成することと、をさらに備えることができる。この方法は、リフレッシュされた保存セット中の光学スペクトルを変換し、変換された光学スペクトルのセットを形成することと、変換された光学スペクトルを平均化し、平均化スペクトルを形成することと、平均化スペクトルに基づき、パルス光ビームのスペクトル特徴を推定することと、をさらに備えることができる。光ビームの他のパルスの光学スペクトルは、N個の光学スペクトルのセットを形成する最後のパルスに続く光ビームの次のパルスの光学スペクトルを受け取ることによって受け取ることができる。
【0015】
他の一般的態様において、光源によって生成され、リソグラフィ装置のウェーハの露光窓に案内されるパルス光ビームのスペクトル特徴を推定する方法であって、露光窓がN個のパルスを有する方法を説明する。この方法は、露光フィールドに亘ってパルス光ビームをスキャンすることと、露光フィールド内の各露光窓について、スキャンされた光ビームのパルスの1つ以上の光学スペクトルを受け取ることと、受け取られた1つ以上の光学スペクトルを保存セットに保存することと、保存セット中の1つ以上の光学スペクトルを変換し、変換されたスペクトルのセットを形成することと、変換された1つ以上の光学スペクトルを平均化し、平均化スペクトルを形成することと、平均化スペクトルからN個のパルスの露光窓に亘ってパルス光ビームのスペクトル特徴を推定することと、を備える。
【0016】
実装には、以下の品質のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、スキャンされた光ビームのパルスの1つ以上の光学スペクトルは、測定システムの検出器の出力からパルスの1つ以上の光学スペクトルを受け取ることによって受け取ることができる。光ビームのパルスの1つ以上の光学スペクトルは、パルスの光学スペクトルの各々について、パルス光ビームの一部の進路に配置されるエタロンの出力にある検出器からの信号を受け取ることによって受け取ることができる。パルス光ビームのこの一部は、パルス光ビームの主要部分から分割することができる。
【0017】
保存セット中の光学スペクトルは、保存セット中の各光学スペクトルの中心を推定することと、推定された中心がすべて揃うに光学スペクトルを移行することと、各光学スペクトルをスケーリングすることと、によって変換することができる。
【0018】
変換された光学スペクトルは、重み付け係数により、変換された各光学スペクトルの重み付けを行うことと、重み付けされた各光学スペクトルの強度を加算し、積算スペクトルを形成することと、により、平均化することができる。
【0019】
パルス光ビームのスペクトル特徴は、平均化スペクトルに基づき、パルス光ビームの帯域幅のメトリック値を判定することにより、平均化スペクトルに基づいて推定することができる。
【0020】
各露光フィールドは、スキャンされた光ビームの1つ以上のパルスにより、時間的に先行又は後続の露光フィールドから移行することができる。
【0021】
この方法は、露光フィールド内の露光窓の少なくともいくつかについて、スキャンされた光ビームのパルスの1つ以上の光学スペクトルを受け取る前に保存セットから最も古い光学スペクトルを除くことを備える。
【0022】
露光フィールド内の少なくとも1つの露光窓について、スキャンされた光ビームのパルスの1つ以上の光学スペクトルは、スキャンされた光ビームのパルスのN個の光学スペクトルを受け取ることによって受け取ることができる。
【0023】
その他の一般的態様において、光システムは、リソグラフィ露光装置のN個のパルスの露光窓に案内されるように構成されたパルス光ビームを生成する。この光システムは、光ビームを生成するように構成された光源と、光ビームをリソグラフィ露光装置に案内するように構成されたビーム案内システムと、制御システムと、光源に接続されたスペクトル特性選択システムと、を備える。制御システムは、露光フィールドに亘ってパルス光ビームをスキャンし、露光フィールド内の各露光窓について、スキャンされた光ビームのパルスの光学スペクトルを受け取り、受け取られた光学スペクトルを保存セットに保存し、保存セット中の光学スペクトルを変換し、変換されたスペクトルのセットを形成し、変換された光学スペクトルを平均化して平均化スペクトルを形成し、平均化スペクトルからN個のパルスの露光窓に亘ってパルス光ビームのスペクトル特徴を推定し、推定されたスペクトル特徴に基づき、信号を出力するように構成される。スペクトル特性選択システムは、出力された信号を受け取り、出力された信号に基づき、光源内の光ビームのスペクトル特性を調整するように構成される。
【0024】
その他の一般的態様において、光源によって生成され、リソグラフィ露光装置のウェーハに案内されるパルス光ビームのスペクトル特徴を制御する方法を説明する。この方法は、光源からリソグラフィ露光装置にパルス光ビームを案内することにより、ウェーハをパルス光ビームで露光することと、パルス光ビームがウェーハの露光を行う位置を受け取ることと、受け取られた位置においてウェーハを露光するパルス光ビームのスペクトル特徴を推定することであって、光ビームのパルスの複数の光学スペクトルを受け取ることと、複数の光学スペクトルに基づいて積算スペクトルを形成することと、積算スペクトルに基づいてスペクトル特徴を表す値を計算することと、を備えてパルス光ビームのスペクトル特徴を推定することと、測定されたスペクトル特徴に基づき、光源の特性を調整することにより、パルス光ビームがウェーハに付与される位置に基づき、パルス光ビームのスペクトル特徴を変化させることと、を備える。
【0025】
実装には、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、この方法は、受け取られた位置においてウェーハの1つ以上の物性を測定することと、1つ以上の物性が許容可能であるか否かを判定することと、1つ以上の物性が許容可能でないと判定された場合、光源に信号を送信し、ウェーハに衝突するパルス光ビームのスペクトル特徴を変化させてウェーハにおける1つ以上の物性を調整することと、を備えることができる。1つ以上の物性のうちの少なくとも1つには、ウェーハ上に形成された特徴の限界寸法均一性を含むことができる。
【0026】
本方法は、ウェーハの処理を行う前に、1つ以上の以前に露光されたウェーハの各露光フィールドにおけるスキャン内の1つ以上の物性を測定することと、光源で露光されるウェーハ全体に亘っていかに1つ以上の物性が変化するかを推定するマップを生成することと、を備えることができる。パルス光ビームのスペクトル特徴は、生成されたマップ内の1つ以上の物性のルックアップ値を備える推定されたスペクトル特徴に基づいて光源の特性を調整することにより、パルス光ビームがウェーハに付与される位置に基づき、変化させることができる。
【0027】
光源から出力される光ビームのスペクトル特徴を推定する方法により、ウェーハに見られるスペクトル特徴を推定する際の精度を向上することができ、スペクトル特徴測定のスキャンを行えるようにし、スペクトル特徴の推定に依存したその他のシステム及び方法の速度及び精度を向上する。分光器の像平面におけるスペックル(レーザコヒーレンスによる)により、測定された強度を調節することができ、従って、推定の精度及び再現性とスペクトル特徴の性質とを低下させる。ランダムな電子ノイズ及びその他の現象によっても、推定の精度及び再現性とスペクトル特徴の性質とを低下させる。スペクトル特徴の推定及び性質を向上するため、複数の光学スペクトルを記憶し、分光器内の移動拡散器を使用することにより、複数の光学スペクトルに計算を実施するが、各光学スペクトル内でスペックルパターン(及び電子ノイズ)の異なる各光学スペクトルに対しては計算を実施しない。これは、読み出しに先立って検出器上で複数の像を蓄積する方法に比較して、更新率がより頻繁となり、フリンジ位置におけるパルス間ジッタを補償する能力を提供する。さらに、光源の中心波長が意図的に調節又は変更される場合、精密な光源スペクトル特徴の推定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】リソグラフィ露光装置に案内される光ビームを生成する光源を備えたフォトリソグラフィシステムのブロック図である。
【
図2】一例としての光学スペクトルのグラフであり、
図1の光源によって生成された光ビームの波長又は光周波数の関数としてのスペクトル強度を示す。
【
図3A】
図1のフォトリソグラフィシステムの一例としてのリソグラフィ露光装置のブロック図である。
【
図3B】一例としてのリソグラフィ露光装置のブロック図であり、露光の種々の段階中の様子が示されている。
【
図3C】一例としてのリソグラフィ露光装置のブロック図であり、露光の種々の段階中の様子が示されている。
【
図3D】一例としてのリソグラフィ露光装置のブロック図であり、露光の種々の段階中の様子が示されている。
【
図4】
図1のフォトリソグラフィシステムにおいて使用可能な一例としての光源のブロック図である。
【
図5】
図1のフォトリソグラフィシステムの一例としての測定システムのブロック図である。
【
図6】
図5の測定システムにおいて使用可能な一例としてのエタロン分光器のブロック図である。
【
図7A】光源によって生成された光ビームのスペクトル特徴を制御するため、
図1のフォトリソグラフィシステムにおいて使用可能な一例としてのスペクトル特徴選択システムのブロック図である。
【
図7B】光源によって生成された光ビームのスペクトル特徴を制御するため、
図1のフォトリソグラフィシステムにおいて使用可能な一例としてのスペクトル特徴選択システムのブロック図である。
【
図8A】
図1のフォトリソグラフィシステムの一例としての制御システムのブロック図である。
【
図8B】
図8Aの制御システム内の一例としてのスペクトル特徴推定器のブロック図である。
【
図9】光源によって生成された光ビームのスペクトル特徴を推定するため、
図1のフォトリソグラフィシステムによって実施される手順のフローチャートである。
【
図10】
図1の光源によって生成された一例としてのパルスシーケンスを示す模式図である。
【
図11】光源によって生成された光ビームのスペクトル特徴を推定するため、保存された光学スペクトルを処理する手順を示すフローチャートである。
【
図12】
図11の手順に従って光源によって生成された光ビームのスペクトル特徴を推定するため、保存された光学スペクトルをいかに処理するかを示す模式図である。
【
図13】変換された光学スペクトルのセットを形成するため、保存された各光学スペクトルを変換する手順を示すフローチャートである。
【
図14A】
図13の手順に従って変換された光学スペクトルのセットを形成するため、保存された各光学スペクトルをいかに変換するかを示す模式図である。
【
図14B】
図13の手順に従って変換された光学スペクトルのセットを形成するため、保存された各光学スペクトルをいかに変換するかを示す模式図である。
【
図14C】
図13の手順に従って変換された光学スペクトルのセットを形成するため、保存された各光学スペクトルをいかに変換するかを示す模式図である。
【
図15】平均化スペクトルを形成するため、変換された光学スペクトルを平均化する手順を示すフローチャートである。
【
図16】
図15の手順に従って平均化スペクトルを形成するため、変換された光学スペクトルをいかに平均化するかを示す模式図である。
【
図17】光源によって生成されてウェーハに案内されるパルス光ビームのスペクトル特徴を制御する手順を示すフローチャートである。
【
図18】測定されたスペクトル特徴に基づき、光源の特性を調整することによってパルス光ビームのスペクトル特徴を変化させる一例としての手順を示すフローチャートである。
【
図19】測定されたスペクトル特徴に基づき、光源の特性を調整することによってパルス光ビームのスペクトル特徴を変化させる一例としての手順を示すフローチャートである。
【
図20】ウェーハに亘って物性がいかに変化するかを示すウェーハマップの模式表現である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1を参照すると、光源105によって生成されたパルス光ビーム110の光学スペクトル(又は発光スペクトル)は、光学エネルギ又はパワーが異なる波長にいかに分布しているかということに関する情報を含む。
図1において、光ビーム110は、フォトリソグラフィシステム100の一部であり、光ビーム110は、ウェーハ120上のパターンを作成するリソグラフィ露光装置115に案内される。光ビーム110はまた、ビーム作製システム112を通って案内されるが、このビーム作製システム112は、光ビーム110の態様を変化させる光学要素を含むことができる。例えば、ビーム作製システム112は、反射光学要素又は屈折光学要素、光学パルス伸長器、及び光学開口(自動シャッタを含む)を含むことができる。
【0030】
図2を参照すると、光ビーム110の光学スペクトル200が図式的に描かれており、スペクトル強度205(必ずしも絶対較正を伴わない)が波長又は光周波数210の関数としてプロットされている。光学スペクトル200は、光ビーム110のスペクトル形状又は強度スペクトルと称することができる。光ビーム110のスペクトル特性には、強度スペクトルのいずれかの態様又は表現が含まれる。例えば、帯域幅はスペクトル特徴である。光ビームの帯域幅は、このスペクトル形状の幅の測定値であり、この幅は、レーザ光の波長又は周波数の点から付与することができる。光ビームの帯域幅を特徴付ける値の推定には、光学スペクトル200の詳細に関連する任意の好適な数学的枠組み(すなわち、メトリック)を使用することができる。例えば、光ビームの帯域幅を特徴付けるのに、スペクトル形状の最大ピーク強度のフラクション(X)におけるスペクトルの全幅(FWXMと称する)を使用することができる。他の例として、光ビームの帯域幅を特徴付けるのに、積分スペクトル強度のフラクション(Y)を含むスペクトルの幅(EYと称する)を使用することができる。
【0031】
光ビーム110の帯域幅は、スペクトル形状の実際の瞬時帯域幅とすることができる。種々の妨害107(温度勾配、圧力勾配、光学的歪等)が光源105及び光ビーム110に作用し、光ビーム110のスペクトル特性又は特徴を変化させる。従って、リソグラフィシステム100は、光ビーム110への妨害107の影響を判定するために使用されるスペクトル特徴選択システム150、1つ以上の測定システム180(例えば、180A、180B、180C)、及び制御システム185等のその他の構成要素を含む。スペクトル特徴選択システム150は、光源105から光ビームを受け取り、制御システム185からの入力に基づいて光源105のスペクトル出力を精密に調整する。1つ以上の測定システム180は、例えば、光ビーム110のスペクトル特徴(帯域幅及び波長等)又はエネルギ等の特性を測定する。
【0032】
妨害107のために、ウェーハ120における光ビーム110の実際の帯域幅は、所望の帯域幅に対応又は合致しないこともある。従って、オペレータ又は自動システム(例えば、フィードバックコントローラ)が測定又は推定された帯域幅を使用して光源105の特性を調整し、光ビーム110のスペクトル形状を調整することができるように、演算中、光学スペクトルからメトリック値を推定することによって、光ビーム110の特性としての帯域幅を測定又は推定する必要がある。露光中、ウェーハ120に亘って光ビーム110がいかにスキャンされるかに合致するように、スペクトル特徴の測定を更新することにより(例えば、測定システム180Bを使用)、光ビーム110のスペクトル形状の帯域幅等、スペクトル特性又は特徴を推定できるようにする方法を説明する。
【0033】
リソグラフィ露光装置115は、例えば、1つ以上の集光レンズ130、マスク134、及び対物系132を有する照明装置システム129を備えた光学系を備える。マスク134は、光ビーム110の光学軸138に沿って、又は光学軸138に直交する平面内等、1つ以上の方向に沿って移動可能である。対物系132は、投影レンズを備え、マスク134からウェーハ120上のフォトレジストへの像転写を発生させることができる。照明装置システム129は、マスク134に衝突する光ビーム110の角度範囲を調整する。照明装置システム129はまた、マスク134に亘る光ビーム110の強度分布を均一化(均等化)する。
【0034】
リソグラフィ装置115は、その他の特徴の中でも、リソグラフィコントローラ140、空調装置、及び種々の電気的構成要素の電源を備えることができる。リソグラフィコントローラ140は、ウェーハ120上に層がいかにプリントされるかを制御する。
【0035】
いくつかの実装において、ウェーハ120はウェーハステージ142上に支持され、浸漬媒体144はウェーハ120を被覆するように供給されることができる。浸漬媒体144は、液浸リソグラフィの液体(水等)とすることができる。リソグラフィがドライシステムである他の実装において、浸漬媒体144は、乾燥窒素、乾燥空気、又は清浄空気等のガスとすることができる。その他の実装において、ウェーハ120は、圧力制御環境(真空又は一部真空等)内で露光することができる。
【0036】
図3Aを参照すると、ウェーハ120は、光ビーム110で照射される。プロセスプログラム又は製法により、ウェーハ120の露光の長さ、使用されるマスク134、及び露光に影響するその他の因子を決める。リソグラフィ中、光ビーム110の複数のパルスにより、ウェーハ120の同一の領域を照明し、照明量を形成する。同一の領域を照明する光ビーム110のパルス数Nは、露光窓又はスリット300と称することができ、このスリット300のサイズは、マスク134の前に配置された露光スリット305によって制御することができる。スリット305はシャッタのように設計することができ、開閉可能な複数のブレードを備えることができ、非スキャン方向におけるブレード間距離と、スキャン方向におけるスキャン長(距離)と、により、露光領域のサイズが判定される。いくつかの実装において、Nの値は数十であり、例えば、10〜100パルスである。その他の実装において、Nの値は100パルスを上回り、例えば、100〜500パルスである。
【0037】
図3B〜
図3Dに示すとおり、マスク134、対物系132、及びウェーハ120のうちの1つ以上は、露光中、互いに対して移動することができ、露光フィールド310に亘って露光窓300をスキャンする。露光フィールド310は、露光スリット又は窓300の1スキャンにおいて露光されるウェーハ120の領域である。
【0038】
以下に記載の方法は、パルス間基準で(すなわち、光ビーム110の各パルスで)測定システム180(測定システム180B等)からデータ(光学スペクトル200等)を読み出し、光ビーム110のN個の光学スペクトル200(各パルスにつき1つのスペクトル)を記憶し、露光スリット300上の記憶光学スペクトルを平均化し、光ビーム110の帯域幅等のスペクトル特徴を推定する。これにより、随時、すなわち、露光フィールド310がスリット300に亘ってスキャンされると、スペクトル特徴の計算を許容するため、スリット300に亘る移動平均がパルス間で報告可能である。さらに、露光中、波長が変化する場合(これは、妨害107のため、又は、例えば、熱的作用、ウェーハ平坦度等による像平面内のフォーカス誤差を補償するように目標中心波長を変更するという制御システム185からのコマンドにより発生し得る)、波長変化の影響は、スペクトル特徴の平均値を計算する前に、波長変化の影響に対応し、且つ、波長変化の影響をオフセットする測定スペクトルへの移行を適用することにより、低減又はキャンセルすることができる。
【0039】
光ビーム110のスペクトル特徴を推定する方法について詳細を述べる前に、まず、背景としてフォトリソグラフィシステム100の一般的説明を述べる。
【0040】
図4を参照すると、一例としての光源105は、光ビーム110としてパルスレーザビームを生成するパルスレーザ源である。
図4の例に示されるとおり、光源105は、シード光ビーム405をパワー増幅器(PA)410に提供する主発振器(MO)400を備えた2段階レーザシステムである。主発振器400は、通常、増幅の行われる利得媒質と、光学共振器等の光学フィードバック機構と、を備える。パワー増幅器410は、通常、主発振器400からのシードレーザビームでシードされる時に増幅が発生する利得媒質を備える。パワー増幅器410が再生リング共振器として設計される場合、パワーリング増幅器(PRA)として説明されるが、この場合、十分な光学フードバックをリング設計から提供することができる。主発振器400は、比較的低い出力パルスエネルギにおける中心波長及び帯域幅等のスペクトルパラメータを精密に調節できるようにする。パワー増幅器410は、主発振器400からの出力を受け取り、この出力を増幅し、フォトリソグラフィで使用する出力に必要なパワーを得る。
【0041】
主発振器400は、2つの長尺電極を有する排出チャンバと、利得媒質として機能するレーザガスと、電極間でこのガスを循環させるファンと、を備え、レーザ共振器は、排出チャンバの一方側のスペクトル特徴選択システム150と排出チャンバの第2側の出力カプラ415との間に形成される。光源105は、出力カプラ415からの出力を受け取る線幅中心解析モジュール(LAM)420と、必要に応じてレーザビームのサイズ及び/又は形状を変化させる1つ以上のビーム変化光学システム425と、を備えることができる。線幅中心解析モジュール420は、シード光ビーム405の波長(例えば、中心波長)を測定するのに使用可能な一種の測定システム180Aの例である。排出チャンバで使用されるレーザガスは、要求される波長及び帯域幅周辺のレーザビームを生成するのに好適な任意のガスとすることができ、例えば、レーザガスは、約193nmの波長の光を発するフッ化アルゴン(ArF)又は約248nmの波長の光を発するフッ化クリプトン(KrF)とすることができる。
【0042】
パワー増幅器410は、パワー増幅器排出チャンバを備え、これが再生リング増幅器であった場合、パワー増幅器は、排出チャンバに光ビームを反射して戻し、循環路を形成するビームリフレクタ430も備える。パワー増幅器排出チャンバは、一対の長尺電極と、利得媒質として機能するレーザガスと、電極間でガスを循環させるファンと、を備える。シード光ビーム405は、反復的にパワー増幅器を通過することによって増幅される。ビーム変化光学システム425は、シード光ビームを入力結合し、パワー増幅器からの増幅照射の一部を出力結合する手段(例えば、部分反射鏡)を提供することにより、出力光ビーム110を形成する。
【0043】
測定システム180Aの1つは、線幅中心解析モジュール420とすることができ、これが主発振器400の出力の波長を監視する。線幅中心解析モジュールは、光源105内の他の位置に配置することができ、或いは、光源105の出力に配置することもできる。
【0044】
測定システム180Bの他の1つは、光源105の出力に配置することができ、この測定システム180Bは、光ビーム110のベースライン光学スペクトルの生成に使用される。測定システム180Bは、光源105内又はその他の位置にあるものとすることができる。その他の測定システム180Cは、リソグラフィ露光装置115に入る前に光ビーム110のパルスエネルギを測定するエネルギモニタとすることができる。エネルギモニタ180Cは、フォトダイオードモジュールとすることができる。
【0045】
いくつかの実装において、測定システム180Bは、ドイツベルリンのLTB Lasertechnik Berlin GmbH製であるELIASエシェル分光器等の格子分光器を備えることができる。格子分光器において、光ビーム110は、エシェル格子に向かって案内され、これによってその波長に応じて光を分離又は分散させ、格子から反射された光ビーム110が電荷結合素子カメラ等のカメラに案内され、これによって光ビーム110の波長分布を解決することができる。このような格子分光器は、帯域内エネルギ及び帯域外エネルギを含むスペクトル形状及びエネルギ分布の非常に精密な詳細が帯域幅の点について高精度に特徴付けられる必要があるシステム適正評価及び研究の役割で使用することができる。通常、格子分光器は、リソグラフィへの適用において帯域幅等のスペクトル特性のオンボード且つリアルタイムの測定には実用的でない。
【0046】
そこで、
図5に示すとおり、スペクトル特性のオンボード且つリアルタイムの測定で使用することができる他の一例としての測定システム180Bは、光ビーム110の進路に沿って配置されるビーム分割装置510から再案内される光ビーム110の一部505を受け取るエタロン分光器500を備える。エタロン分光器500は、光ビームの一部505が進む光学系515と、光学系515からの出力光525を受け取る検出器520と、を備える。検出器520の出力は、制御システム185に接続される。このように、制御システム185は、検出器520によって記録される各光学スペクトル200を受け取り、以下に詳細を述べるとおり、受け取った光学スペクトル200の1つ以上に基づき、パルス光ビーム110のスペクトル特徴を推定する方法を実施する。
【0047】
図6を参照すると、一例としてのエタロン分光器500を示している。光学系515は、エタロン600、レンズ605及び610、ビームを均一化するホモジナイザ(例えば、静的拡散器、動的拡散器、又は回転拡散器)を備えた照明装置等の任意追加光学615を備える。照明装置は、本来のビームの任意の部分が同一の角度範囲に均等に広がる発散ビームを生成することもできる。いくつかの実装において、エタロン600は、短距離(例えば、ミリメートル〜センチメートル)離間することのできる一対の部分反射ガラス又は光学フラットを、反射面が互いに対向するように備える。その他の実装において、エタロン600は、2つの平行した反射面を備える単一のプレートを備える。これらのフラットは、裏面が干渉フリンジを生じることを防ぐため、楔形状(
図6に示す)に作成することができ、裏面は反射防止コーティングが施されることが多い。光ビームの一部505が対となったフラットを通過する際、何重かに反射され、複数の透過光線を生じ、これらがレンズ610によって集光され、検出器520に伝わる。光ビームの一部505が発散ビーム又は収束ビームであった場合、完全な干渉パターンが、検出器520において同心リング620のセットの外観を採る。光ビームの一部505が平行ビームであった場合、干渉パターンは、検出器520で多かれ少なかれ均等な強度分布を有する。リングの鮮明度は、フラットの反射性によって決まる。反射性が高い場合、結果としてQ係数が高くなり、単色光が暗い背景に対して狭く明るいリングのセットを生じる。結果として得られたフリンジパターン625には、波長の機能としてエタロン600の透過を示しており、光学スペクトル200を生じ、これが制御システム185に案内される。完全な干渉パターンを示しているが、計算又は推定を実施する必要がない。代わりに、検出器520のアクティブな領域より僅かに大きな領域内にフリンジのみを生成することができる。
【0048】
図7Aを参照すると、光源105からの光を結合する一例としてのスペクトル特徴選択システム750が示されている。いくつかの実装において、スペクトル特徴選択システム750は、主発振器400から光を受け取り、主発振器400内の波長及び帯域幅等のスペクトル特徴を精密に調節できるようにする。
【0049】
スペクトル特徴選択システム750は、ファームウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせの形態で電子機器を備えるスペクトル特徴制御モジュール752等の制御モジュールを備えることができる。モジュール752は、スペクトル特徴駆動システム754、756、758等、1つ以上の駆動システムに接続される。駆動システム754、756、758は各々、光学システム766の各光学特徴760、762、764に接続された1つ以上のアクチュエータを備えることができる。光学特徴760、762、764は、生成された光ビーム110の特定の性質を調整することにより、光ビーム110のスペクトル特徴を調整するように構成される。制御モジュール752は、制御システム185から制御信号を受け取るが、この制御信号には、駆動システム754、756、758のうちの1つ以上を作動又は制御させる特定コマンドが含まれる。駆動システム754、756、758は、ともに、すなわち、タンデムに働くように選択及び設計することができる。さらに、駆動システム754、756、758は各々、特定クラスの妨害107に応じて最適化することができる。
【0050】
同時に、光源105が幅広い妨害107に晒されたとしても、制御システム185は、このような協調及び協働を採ることで、所望の設定点で、又は少なくとも設定点周辺の所望の範囲内で1つ以上のスペクトル特徴(波長又は帯域幅等)を保持又は維持することができる。或いは、制御システム185は、このような協調及び協働を採ることで、露光中、スペクトル特徴(波長又は帯域幅等)を変化させ、以下にさらに詳述のとおり、スペクトル特徴の調節で、その縁部におけるウェーハ120の平坦度の不足等、露光プロセスの非最適態様を補償することができるように、いくつかの事前規定された軌道に合致するようにする。
【0051】
各光学特徴760、762、764は、光源105で生成された光ビーム110に光学的に結合される。いくつかの実装において、光学システム766は、
図7Bに示すような線幅縮小モジュールである。線幅縮小モジュールは、光学特徴760、762、764として、反射格子780等の分散的光学要素と、プリズム782、784、786、788等の屈折光学要素と、を備え、これらの1つ以上は回転可能である。この線幅縮小モジュールの一例は、2009年10月23日出願の「光源帯域幅の選択及び制御を実施するシステム方法及び装置」と題された米国出願第12/605,306号(‘306号出願)に見出すことができ、その内容全体を参照としてここに組み込む。‘306号出願には、ビームエクスパンダ(1つ以上のプリズム782、784、786、788を含む)と格子780等の分散的要素とを備える線幅縮小モジュールが記載されている。格子780及びとプリズム782、784、786、788のうちの1つ以上等の駆動可能光学特徴のための各駆動システムが
図7Bには示されていない。
【0052】
駆動システム754、756、758の各アクチュエータは、光学システム766の各光学特徴760、762、764を移動又は制御する機械的装置である。アクチュエータは、モジュール752からエネルギを受け取り、そのエネルギを光学システムの光学特徴760、762、764に課される何らかの種の動きに変換する。例えば、‘306号出願には、動力装置(格子の領域に力を付与する)及びビームエクスパンダのプリズムの1つ以上を回転させる回転ステージ等、駆動システムが説明されている。駆動システム754、756、758は、例えば、ステッパモータ、弁、圧力制御装置、圧電装置、リニアモータ、油圧アクチュエータ、ボイスコイル等のモータを備えることができる。
【0053】
図8Aを参照すると、制御システム185は、通常、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちの1つ以上を備える。制御システム185は、プログラム可能プロセッサにより実行される機械可読記憶装置に有形で組み込まれる適切な入力及び出力装置、1つ以上のプログラム可能プロセッサ、及び、1つ以上のコンピュータプログラムも備えることができる。1つ以上のプログラム可能プロセッサは、各々、指示のプログラムを実行し、入力データを操作して適切な出力を生成することにより、所望の機能を実施することができる。通常、プロセッサは、読み取り専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリから指示及びデータを受け取る。コンピュータプログラム指示及びデータを有形で組み込むのに好適な記憶装置には、例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリ装置、内部ハードディスク及び脱着式ディスク等の磁気ディスク、磁気光学ディスク、及びCD−ROMディスクを含む、すべての形態の不揮発性メモリを含む。以上のうちのいずれかを、特殊設計ASIC(特定用途向け集積回路)で補充又は内蔵されてもよい。
【0054】
通常、制御システム185は、光源105及び測定システム180A、180B、180Cからの光ビーム110についての情報を受け取り、この情報の解析を実施して、リソグラフィ露光装置115に供給される光ビーム110の1つ以上のスペクトル特徴(例えば、帯域幅)をいかに調整するかを判定する。制御システム185は、この判定に基づき、スペクトル特徴選択システム150及び/又は光源105へ信号を送信し、光源105の動作を制御する。
【0055】
このために、制御システム185は、1つ以上の測定システム180A、180B、180C(測定システム180B等)から測定データ802を受け取るスペクトル特徴推定器805を備える。通常、スペクトル特徴推定器805は、光ビーム110のスペクトル特徴(例えば、帯域幅)を推定するのに必要なすべての解析を、特に、パルス間ベースで実施する。スペクトル特徴推定器805の出力は、スペクトル特徴の推定値807である。
【0056】
図8Bも参照すると、スペクトル特徴推定器805は、例えば、測定システム180Bから受け取った光学スペクトル200を記憶するメモリ850を備える。メモリ850は、このデータに解析を実施し、スペクトル特徴を判定するのに必要なだけの数の光学スペクトル200を記憶することができる。スペクトル特徴推定器805は、メモリ850内に記憶された光学スペクトル200にアクセスし、光学スペクトル200の形状及び位置に影響を与え得るその他の可能な変化とともに、光ビーム110の波長変化をなすのに必要な光学スペクトル200を変化させる変換ブロック855も備える。スペクトル特徴推定器805は、変換ブロック855に変換された光学スペクトル200のセットを平均化する平均化ブロック860を備える。
【0057】
制御システム185は、スペクトル特徴推定器805から出力される推定値807とスペクトル特徴目標値815とに接続される比較ブロック810を備える。通常、比較ブロック810は、スペクトル特徴目標値815と推定値807との間の差を表すスペクトル特徴誤差値820を出力し、スペクトル特徴誤差値820は、スペクトル特徴駆動装置825に案内される。通常、スペクトル特徴駆動装置825は、スペクトル特徴誤差値820に基づき、スペクトル特徴選択システム150をいかに調整するかを判定し、スペクトル特徴駆動装置825の出力には、スペクトル特徴選択システム150に送られるアクチュエータコマンド830のセットが含まれる。
【0058】
スペクトル特徴駆動装置825は、スペクトル特徴選択システム150内にある種々のアクチュエータの較正データを記憶又はこれにアクセスする推定器を備えることができる。例えば、帯域幅制御装置、圧電装置、又は差分タイミングシステムの較正データが推定器によって記憶及び/又はアクセス可能である。推定器は、スペクトル特徴誤差値820を受け取り、アクチュエータコマンド830のうちの1つ以上を判定する。スペクトル特徴駆動装置825は、1つ以上のアクチュエータコマンド830を受け取り、アクチュエータコマンドをスペクトル特徴選択システム150の種々のアクチュエータにいかに適用することができるかを判定する1つ以上のスペクトル特徴コントローラを備える。例えば、スペクトル特徴駆動装置825は、光ビームの波長をいかに調整するか、引いては
図7A及び
図7Bに示すスペクトル特徴選択システム750における装置をいかに駆動するかを判定する波長コントローラを備えることができる。
【0059】
図9を参照すると、手順900は、パルス光ビーム110がリソグラフィ露光装置115に案内されている間、光源105によって生成されたパルス光ビーム110のスペクトル特徴(帯域幅等)を推定するため、フォトリソグラフィシステム100(及び、特に、制御システム185)によって実施される。制御システム185は、パルス光ビーム110が生成されて露光装置115(905)に案内されるように、光源105を作動する。パルス光ビーム110が露光装置115に案内されている間、制御システム185は、測定システム180Bからの現在のパルス(910)の光学スペクトル200を受け取る。制御システム185は、受け取った光学スペクトル200をメモリ850(915)に保存する。例えば、
図8A及び
図8Bを参照すると、スペクトル特徴推定器805は、受け取った光学スペクトル200をメモリ850に保存する。
【0060】
制御システム185は、スペクトル特徴の有効な再現性のある値を判定するために、スペクトル200に解析を行うのに十分なデータを提供すべく、事前に設定した数のスペクトル200がメモリ850(920)に保存されたか否かを判定する。例えば、スペクトル200の事前に設定した数は、スリット300を照明する光ビーム110のパルスNの数に基づくものとすることができる。そこで、制御システム185は、各スペクトルが光ビーム110の特定パルスに対応して保存され、N個のスペクトル200がメモリ850(920)に保存されているか否かを判定することができる。制御システム185がメモリ850(920)に保存されたスペクトル200が事前に設定した数より少ないと判定した場合、制御システム185は、光ビーム110の次のパルスを現在のパルス(925)として選択し、測定システム180Bからの現在のパルス(910)の光学スペクトル200の受け取りに進み、受け取った光学スペクトル200をメモリ850(915)に保存する。
【0061】
手順900におけるこれらのステップの一例として、
図10に示す模式図を参照する。第1パルスP[i]が現在のパルスとして設定されると、現在のパルスP[i]の光学スペクトルS[i]を受け取る(910)。次に、制御システム185は、N個のスペクトルが依然としてメモリ850に保存されていないことを判定する(920)ため、次のパルスP[i+1]を現在のパルスとして選択し(925)、現在のパルスP[i+1]のスペクトルS[i+1]を受け取る(910)。これは、制御システム185がパルスP[i+N−1]のスペクトルS[i+N−1]を受け取り(910)、スペクトルS[i+N−1]をメモリ850に保存する(915)まで進行する。制御システム185がN個のスペクトルがメモリ850に保存された(920)と判定すると、手順900は、保存されたN個のスペクトルの解析の実施に移行する。
【0062】
メモリ850に保存される(915)第1光学スペクトル200は、露光フィールド又はバーストの開始に相互関連することができ、従って、保存されたスペクトルの数Nは、スリット300を照明する光ビーム110のパルスNの総数に対応することができる。
【0063】
図9に戻ると、制御システム185がN個のスペクトル200がメモリ850に保存された(920)と判定した場合、制御システム185は、保存されたN個のスペクトル200を処理してスペクトル特徴を推定する(930)。例えば、
図8A及び
図8Bを参照すると、スペクトル特徴推定器805の変換ブロック855及び平均化ブロック860は、メモリ850内のデータの処理を実施する。制御システム185は、推定されたスペクトル特徴を出力する(935)。例えば、
図8A及び
図8Bを参照すると、スペクトル特徴推定器805は、スペクトル特徴の推定値807を出力する。
【0064】
制御システム185により光源105が作動を継続すべきであると判定した場合(940)、制御システム185は、メモリ850内に保存されたスペクトルのセットから最も古いスペクトルを取り除き(945)、次のパルスを現在のパルスとして選択する(950)ことにより開始するフリンジバッファリフレッシュサブプロセスを実施する。
図10の例を参照すると、最も古いパルスP[i]がメモリ850から取り除かれ(945)、次のパルスP[i+N]が現在のパルスとして選択されている(950)。制御システム185は、現在のパルスのスペクトル200を受け取り(955)、現在のパルスのスペクトル200をメモリ850内のスペクトルのセットに保存する(960)。
図10の例を参照すると、パルスP[i+N]のスペクトルS[i+N]が受け取られ(955)、メモリ850に保存されている(960)。いくつかの実装において、現在のパルスのスペクトル200は、これらのスペクトル200が品質試験をパスした場合、メモリ850内のスペクトルのセットに保存されるのみでもよい(960)。この場合、スペクトル200は、品質試験にパスしていないため、サブプロセスのステップ950〜960が反復される。
【0065】
制御システム185は、フリンジバッファリフレッシュサブプロセスが継続されるべきか否か(すなわち、保存されたスペクトル200のセットに解析を実施する前に、追加のパルスを取り除き、追加すべきか否か)を判定する(965)。追加のパルスを取り除き、追加する必要がある場合、制御システム185は、メモリ850内に保存されたスペクトルのセットから最も古いスペクトルを取り除き(945)、次のパルスを現在のパルスとして選択し(950)、現在のパルスのスペクトル200を受け取り(955)、現在のパルスのスペクトル200をメモリ850内に保存されたスペクトルのセットに保存する(960)ことにより、サブプロセスを反復する。そこで、例えば、
図10の例を参照すると、最も古いパルスP[i+1]がメモリ850から取り除かれ(945)、次のパルスP[i+N+1]が現在のパルスとして選択され(950)、現在のパルスP[i+N+1]のスペクトルS[i+N+1]が受け取られ(955)、メモリ850に保存される(960)。
【0066】
制御システム185が、保存されたスペクトル200のセットの解析を実施する前に追加のパルスを取り除き、追加する必要がないと判定した場合(965)、制御システム185は、保存されたN個のスペクトル200を処理してスペクトル特徴を推定した後(930)、推定したスペクトル特徴を出力する(935)。
【0067】
図11を参照すると、制御システム185は、保存されたN個のスペクトル200を処理し、スペクトル特徴を推定する手順930を実施する。
図12も参照すると、測定システム180Bによって検出されたN個のパルス{P[i]、P[i+1]、…P[i+N−1]}1200のセットによって生成されて保存された光学スペクトル{S[i]、S[i+1]、…S[i+N−1]}のセットの図である。
【0068】
制御システム185は、保存されたセット1200内の各光学スペクトルSを変換(例えば、後述のとおり、移行、スケーリング等)して変換された光学スペクトルT1205のセットを形成する(1100)。光学スペクトルを変換された光学スペクトルT1205のセットに変換した後(1100)、制御システム185は、変換された光学スペクトルT1205を平均化し、平均化スペクトルA[i]を形成し(1105)、平均化スペクトルのメトリック値を推定して、平均化スペクトルA[i]に基づき、パルス光ビームのスペクトル特徴SFを特徴付ける(1110)。
【0069】
図13も参照すると、いくつかの実装において、制御システム185は、保存されたセット1200内の各光学スペクトルSを変換し、変換された光学スペクトルT1205のセットを形成する手順1100を実施する。
図14A〜
図14Cを参照すると、手順1100のステップが示されている。この例において、制御システム185は、保存されたセット1200内の各光学スペクトルSの中心C、すなわち{C[i]、C[i+1]、…C[i+N−1]}を推定し(1300)、保存されたセット1200内の各光学スペクトルSを波長(又は周波数)軸に沿って移行又は移動することにより、光学スペクトルSの各中心{C[i]、C[i+1]、…C[i+N−1]}が他の中心と揃うようにする(1305)。
【0070】
これは、例えば、セット内の中心のうちの1つを配列中心C
ALとして選択し、セット内の他の中心を選択された中心C
ALと揃えることによって実施可能であり、また他の例として、すべての中心{C[i]、C[i+1]、…C[i+N−1]}を波長軸又は周波数軸上の事前規定位置に揃えることができる。
【0071】
より具体的には、光ビーム110の波長は、光学スペクトルSを受け取り、メモリ850内に記憶する間に変化し得るものであり、波長変化は、各光学スペクトルが中心値からオフセットする量に現れるため、セット内の光学スペクトルSを移行することにより、制御システム185は、変化する波長の影響を補償又は相殺することができる。受け取られて記憶された光学スペクトルSは、エタロン分光器500の設計に依存する波長依存スペクトル形状にも依存し得るため、この影響は、光学スペクトルSの中心Cを移行又は配列することによっても相殺又は補償することができる。
【0072】
他の例として、光源の動作中(905)、光ビーム110の波長が露光フィールド310を横断するスキャン中に変更される必要があることもあり得る。手順900は、パルス光ビーム110の波長を新たな波長に変更するリクエストを受け取ることも含むことができる。これが生じた場合、手順1100は、光学スペクトルを移行し、その中心{C[i]、C[i+1]、…C[i+N−1]}を新たな波長に揃えることも含むことができる。
【0073】
制御システム185は、スケーリング係数又は重み付け係数Fすなわち{F[i]、F[i+1]、…F[i+N−1]}によって各光学スペクトルSをスケーリングし(1310)、変換された光学スペクトル{T[i]、T[i+1]、…T[i+N−1]}1205(
図14Cに示す)を取得してもよい。特定の変換された光学スペクトルTのスケーリング係数Fは、その特定の変換された光学スペクトルTが、次のステップにおいてさらなる処理を可能にするには、セット{T[i]、T[i+1]、…T[i+N−1]}内の他の変換された光学スペクトルにほぼ合致するようにどの程度調整する必要があるのかに依存し得る。基本的に、各光学スペクトルは、その各スケーリング係数{(F[i]xS[i])、(F[i+1]xS[i+1])、…(F[i+N−1]xS[i+N−1])}で乗算することにより、変換された光学スペクトル{T[i]、T[i+1]、…T[i+N−1]}を得る。この例において、スペクトルの振幅(スペクトル強度すなわちy軸)がスケーリングされる。他の実装において、スペクトルの他方の軸(例えば、波長又は周波数すなわちx軸)のスケーリングを実施することが有効であってもよい。例えば、エタロン分光器において、波長(又は周波数)は、検出器軸に沿った位置の一次関数でなくてもよい。従って、帯域幅が等しいものの中心波長(又は周波数)の異なるパルスの幅が異なり得る。波長(又は周波数)が著しく異なれば、個々のスペクトルの追加/平均化を行う前に横軸のスケーリング(横軸に沿ったすべての値を合致させるためのスケーリング及び補間を含む)を行う必要があることもある。
【0074】
いくつかの実装において、スケーリング係数Fは、スリット300内の強度分布に比例する。例えば、スリット300内の強度分布が台形であった場合、各スペクトルSを乗算するスケーリング係数Fは、この台形強度変化によって与えられる。実際には、光源105がパルス化されるため、台形強度変化はパルス間でウェーハステージが進む距離に対応する等距離点でサンプリングされ、各自スペクトルSが平均化に先立って乗算(「スケーリング」)されるN個のスケーリング係数{F[i]、F[i+1]、…F[i+N−1]}のアレイを得る。
【0075】
図15を参照すると、いくつかの実装において、制御システム185は、手順1105を実施し、変換された光学スペクトル{T[i]、T[i+1]、…T[i+N−1]}1205の平均化を行い、平均化スペクトルA[i]を形成する。
図16も参照すると、手順1105のステップが示されている。制御システム185は、変換された各光学スペクトルの強度を加算(T[i])+(T[i+1])+…(T[i+N−1])して(1505)、積算スペクトルSSumを形成する。制御システム185は、任意で、Nの倍数(例えば、N、2N、3N等)である値で積算スペクトルSSumを減算することにより(1510)、平均化スペクトルA[i]を得てもよい。
【0076】
上述のとおり、制御システム185は、平均化スペクトルA[i]に基づき、パルス光ビームのスペクトル特徴SFを特徴付けるメトリック値を推定する(1110)。平均化スペクトルA[i]は、光学スペクトルSのセットから得られ、各光学スペクトルSは、光ビーム110の実際のソーススペクトルと測定システム180Bの機器機能のコンボリューションであるため、平均化スペクトルA[i]は、光ビーム110の実際のソーススペクトルと測定システム180Bの機器機能のコンボリューションである。従って、スペクトル特徴SFを特徴付けるメトリック値の推定値を得るため、1つのオプションとして、機器機能からソーススペクトルのデコンボリューションを行った後、メトリックをこのデコンボリューションされたスペクトルに適用する(例えば、積分スペクトル強度(EY)のフラクション又はパーセンテージ(Y)を含むデコンボリューション済みのスペクトルの幅を測定する)ことが挙げられる。デコンボリューションは、多くの処理時間とエネルギを必要とし得るため、実用的でないことが多い。従って、他のオプションとして、平均化スペクトルの2つ以上の幅を使用する数学的モデルを平均化スペクトルA[i]に適用し、各幅が独自のパラメータ値で採られるようにすることが挙げられる。例えば、第1幅がスペクトルの最大強度の75%で全幅となり、第2幅がスペクトルの最大強度の25%で全幅となり得る。好適なモデルの一例は以下のとおりである。
【0077】
Esource=A・w(第1パラメータ)+B・w(第2パラメータ)+C
ここでEsourceは、積分スペクトル強度(EY)のフラクション又はパーセンテージ(Y)を含む平均化スペクトルの幅を表す帯域幅(スペクトル特徴)に対する推定メトリック値であり、A、B、及びCは、モデルに対する分光器の適合によって判定される較正定数であり、wは幅である。他の好適なモデルを使用することもできる。
【0078】
上述の手順は、信号対ノイズを改善し、スペクトル特徴の迅速な測定を可能にすることにより、光源105の動作中、波長の移行を生じる。このような波長の移行は、故意によらないもの、又は故意によるものであり得る。上述の手順は、スペックルが検出器520で有し得る影響を低減するが、このようなスペックルは、像平面内にスペックルを生じる光ビーム110のコヒーレンスによって引き起こされる。さらに、スペクトル特徴(帯域幅等)は、ウェーハ120における露光を経験する移動窓(又はスリット)に合致するように更新することができる。
【0079】
この手順は非常に速いため、ウェーハ120の露光を通してスペクトル特徴の連続的且つ動的な調整を行うことができるようにし、ウェーハ120における画像品質に与え得る種々の影響を補償する。
【0080】
コントラスト(又は像コントラスト)は、空間的に、(一方で)レジストが取り除かれてもよく、(他方で)レジストが残されなければならない線量範囲を通じていかに速く線量が変化するかを規定する。従って、いくつかの実装において、像コントラストは、レジストが比較的高い線量で露光されなければならない(且つ、レジストが維持されなければならない)領域と、レジストが比較的低い線量で露光されなければならない(且つ、レジストが取り除かれなければならない)領域と、を表す、ウェーハ上の線量の差である。他の実装において、像コントラストは、レジストが比較的高い線量で露光されなければならない(且つ、レジストが取り除かれなければならない)領域と、レジストが比較的低い線量で露光されなければならない(且つ、レジストが維持されなければならない)領域と、を表す、ウェーハ上の線量の差である。特に、光ビーム110の帯域幅以外に像のコントラストに影響を与える、ステージ振動等の因子が存在することもある。物性又はウェーハ120上にプリントされる特徴(例えば、ライン幅、接触穴のサイズ、ライン端部位置)を結像することは、非常に敏感に多くの因子に依存するものであり、これらの因子のあらゆる変化がプリントされる特徴の妨害を引き起こし得る。実際には、複数のパターン又は特徴がウェーハ120上にプリントされ、各パターンが異なるコントラストを有し得るが、これはパターンのレイアウト又は配置に依存し得る。特徴のサイズは、これらの因子に応じて変化する。この変化の測定値は、限界寸法均一性(CDU)と称される量で表現され、これは、ウェーハ上の特徴のサイズ変化(例えば、ナノメートル単位)を定量化するものである。チップメーカにとって、CDUは、技術的(及び経済的)に可能な限り低く保たれなければならず、或いは少なくとも、その値は、ウェーハ120から作成されるチップで作成される装置の機能によって決まる特定の限界を超えてはならない。
【0081】
CDUの予想量に寄与するものの1つとして、光ビーム110の帯域幅がある。帯域幅の寄与は、以下のように理解することができる。ウェーハ120上にマスクの像を投影する投影レンズの不可避の色収差のために、帯域幅の値で特徴付けられる、異なるスペクトル要素がウェーハ120の面の上方又は下方において僅かに異なる高さで収束されるため、ウェーハ120上に完全に結像される単一の単色網を有する場合に比べて、結像が幾分劣ってしまう。この意味において、色収差の影響は、例えば、ウェーハステージ142が伝播する光ビーム110の方向に対して幾分上下する、ウェーハステージ142の振動に匹敵し得る。これはまた、像のスミアに繋がり、結果として限界寸法(CD)の変動を生じ、CDUの増加をもたらす。従って、CDUは、帯域幅の影響を受け、帯域幅が高いほど、コントラストが低くなり、結果としてCDUが高くなる。
【0082】
他のCDUに寄与するものの寄与は、ウェーハ120を横断して、又はウェーハ120上の単一の露光フィールド310を横切ってさえ変動することもある。従って、CDUは、ウェーハ120を横断して、又は露光フィールド310を横断して変動する。従って、他に寄与するものの変動を補償する余剰の操縦装置を有することが好都合であり、これは帯域幅「制御ノブ」を使用して正確に実施することができ、帯域幅が局所的に測定されることを必要とする。本明細書に記載の方法は、露光フィールド310内の各位置にて局所的に帯域幅を制御するのに必要なリソースを提供する。「制御ノブ」をどの程度回転させ、スペクトル特徴(帯域幅等)をいかに変化させるかを把握するために、帯域幅の軌道への入力が提供される必要がある。これは、例えば、ウェーハ120の測定値、すなわち、別個のフィンガプリントを示し得る、以前に処理されたウェーハのCDUの測定値に由来するものとすることができ、制御ノブが調整されることにより、例えば、目標帯域幅、目標波長、又は中心波長であり得るスペクトル特徴を調整することができる。
【0083】
この観点において、
図17を参照すると、光源105によって生成され、ウェーハ120に案内されたパルス光ビーム110のスペクトル特徴を制御する手順1700が実施される。手順1700は、光源105からリソグラフィ露光装置115へのパルス光ビーム110に案内することにより、パルス光ビーム110でウェーハ120を露光する(1705)。パルス光ビーム110がウェーハ120を露光する位置が受け取られる(1710)。受け取られた位置におけるウェーハ120を露光するパルス光ビーム110のスペクトル特徴が推定される(1715)。この推定は、光ビームのパルスの複数の光学スペクトルを受け取ることと、複数の光学スペクトルに基づき、積算スペクトルを形成することと、積算スペクトルに基づき、スペクトル特徴を表す値を計算することと、を備えることができる。推定することは、手順900(
図9に示す)、手順930(
図11に示す)、手順1100(
図13に示す)、及び手順1105(
図15に示す)により、上述のとおり実施することができる。
【0084】
パルス光ビーム110のスペクトル特徴は、測定されたスペクトル特徴に基づき、光源105の特性を調整することにより、パルス光ビーム110がウェーハ120に付与される位置として受け取られた位置に基づき、変更される(1720)。
【0085】
図18を参照すると、手順1700、特にステップ1720は、受け取られた位置においてウェーハ120の物性を測定することと、物性が許容可能であるか否かを判定することと、物性が許容可能でないと判定された場合、光源105に信号を送信し、ウェーハ120に衝突するパルス光ビーム110のスペクトル特徴を変化させ、ウェーハ120における物性を調整することと、を含むことができる。
【0086】
物性は、ウェーハ120上に形成される特徴とすることができ、この特徴は、コントラストに由来する。例えば、1つの特性は、ウェーハ120上のCDUであり得る。CDUは、コントラストが変化すると変動する。さらに、手順1700は物性の測定の点について説明するものであるが、ウェーハ120は、同時に照明可能な複数の物理的特徴を含むことができ、各物理的特徴は、それ自体のコントラスト(及びコントラストへの異なる依存度)を有する。手順1700は、複数の物性に直列又は並列に適用することができる。
【0087】
図19を参照すると、手順1700、特にステップ1720は、ウェーハ120の処理に先立って、以前に露光された1つ以上のウェーハの各露光フィールド310におけるスキャン内の物性を測定することと、光源105で露光されるウェーハ120全体を横断していかに物性が変動するかを推定するマップを作製することと、を含むことができる。測定されたスペクトル特徴に基づいて光源の特性を調整することにより、パルス光ビームがウェーハに付与された位置に基づいて変化させられるパルス光ビームのスペクトル特徴は、作成されたマップ内の物性値の検索を含むことができる。
【0088】
例えば、
図20を参照すると、マップの模式的表現でウェーハ2020を示している。このマップは、ウェーハ2020を横断して物性がいかに変動するかを示している。数は例示のみを目的として与えられるものであり、実際の値を意味するものでない。例えば、ウェーハ2020の中心付近で、物性値は通常小さい値(0又は1等)となり、ウェーハ2020の縁部に沿って、物性値は比較的大きな値(3又は4等)となる。さらに、このマップは、各露光フィールドに対して物性が判定される露光フィールドに分かれているが、露光フィールドを横断するスキャン中、例えば、光ビーム110の各パルスで物性をサブフィールドレベルに判定することもできる。
【0089】
その他の実装も以下のクレームの範囲内である。例えば、リソグラフィ露光装置115は、マスクレスシステムとすることができる。このシステムにおいて、リソグラフィ露光装置115は、マスクなしで設計される。マスクレスリソグラフィは、マスクレスリソグラフィが均一な照明を生成せず、代わりに、ウェーハ上の「レチクル」面(すなわち、投影レンズの対物面)の像が要求されるパターンを示すように照明を変調する点で、マスクを使用したリソグラフィとは僅かに異なって作用する。このような照明装置システム129はフレキシブルに設計されるため、1つのパターンのみをプリント可能な機械は非常に早く廃れてしまうであろう。従って、マスクレス装置115内のこのような照明装置システム129は、空間光変調器を備えることができ、これにより、投影レンズの対物面における局所的強度を所望のパターンのプリントに必要な値に調整することができる。