【実施例】
【0053】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0054】
実施例、比較例における各種物性の測定は、以下の方法によって行った。
【0055】
1)GI値
X線回折測定は、Rigaku社製全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLabを用いて測定した。測定条件はスキャンスピード20度/分、ステップ幅0.02度、スキャン範囲10〜90度とした。GI値は、六方晶窒化ホウ素粉末のX線回折スペクトルの(100)、(101)及び(102)回折線の積分強度比(面積比)から、式、GI=[{(100)+(101)}/[(102)]によって算出した。
【0056】
2)反応物のカーボン濃度
反応物のカーボン濃度は、蛍光X線分析装置を用いて測定した。取り出された反応物を、室温まで冷却させた後、アルミナ乳鉢で1〜1000μm程度の粒径に租粉砕して、測定サンプルとした。蛍光X線分析装置としては、Rigaku社製ZSX Primus2を使用した。
【0057】
3)窒化ホウ素粉末中のCaB
6濃度
得られた窒化ホウ素粉末のX線回折スペクトルから、CaB
6由来ピークの有無を確認した。また得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定した。
【0058】
4)窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)
窒化ホウ素粉末を、倍率2000倍で観察した60μm×40μm四方の複数のSEM観察像を画像解析装置(A像くん:旭化成エンジニアリング株式会社製)により解析し、異なる単粒子を無作為に選び、長軸の長さを測定し、合計1000個の一次粒子について、上記測定値の平均値を算出して平均粒子径(d)とした。また同時に厚み方向の長さを測定し、長軸の長さ/厚み方向の長さをアスペクト比(A1)とした。
【0059】
5)窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)
窒化ホウ素粉末を、倍率2000倍で観察した60μm×40μm四方の複数のSEM観察像を画像解析装置(A像くん:旭化成エンジニアリング株式会社製)により解析し、異なる凝集粒子100個を無作為に選び、それぞれの凝集粒子の長軸の長さを測定し、凝集粒子の平均粒子径(D1)とした。各凝集粒子から無作為に一次粒子10個を選択し、それぞれの一次粒子について長軸の長さを測定し、合計1000個の一次粒子について、上記測定値の平均値を算出して平均一次粒子径(D2)とした。また同時に厚み方向の長さを測定し、長軸の長さ/厚み方向の長さをアスペクト比(A2)とした。
【0060】
6)窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部
窒化ホウ素粉末を、倍率500倍で観察した250μm×170μm四方のSEM観察像を画像解析装置(A像くん:旭化成エンジニアリング株式会社製)により解析し、異なる粒子5000個となるまで無作為に選び、凝集粒子と単粒子に選別した。尚、2つ以上の単粒子を含むものを凝集粒子とした。選別した粒子について画像解析により、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部を算出した。
【0061】
7)六方晶窒化ホウ素粉末のBET比表面積及び吸油量
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のBET比表面積は窒素ガス吸着BET一点法により測定し、吸油量はJIS K 5101−13−1に基づいて測定した。
【0062】
実施例1
ホウ酸100g、アセチレンブラック24g、及び結晶化触媒として酸化カルシウム12gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1300℃まで昇温し、1300℃で4時間保持した。1300℃保持後、15℃/分で1800℃まで昇温し、1800℃、2時間窒化処理した。次いで酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。
【0063】
尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0064】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。得られた六方晶窒化ホウ素粉末のCaB
6含有量は260ppmと低濃度であった。また、CaB
6のX線回折スペクトルは確認されなかった。さらに、上記六方晶窒化ホウ素粉末を、SEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子の存在を確認した。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0065】
実施例2
ホウ酸100g、カーボンブラック24g、及び結晶化触媒として炭酸カルシウム44gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1200℃まで昇温し、1200℃で6時間保持した。1200℃保持後、15℃/分で2000℃まで昇温し、2000℃、3時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。
【0066】
尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0067】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。さらに、上記六方晶窒化ホウ素粉末を、SEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子の存在を確認した。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0068】
実施例3
ホウ酸100g、アセチレンブラック22g、及び結晶化触媒として炭酸カルシウム11gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1500℃まで昇温し、1500℃で3時間保持した。1500℃保持後、15℃/分で1750℃まで昇温し、1750℃、3時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。
【0069】
尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0070】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。さらに、上記六方晶窒化ホウ素粉末を、SEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子の存在を確認した。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0071】
実施例4
ホウ酸100g、カーボンブラック32g、及び結晶化触媒として炭酸カルシウム59gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1350℃まで昇温し、1350℃で5時間保持した。1500℃保持後、15℃/分で1800℃まで昇温し、1800℃、4時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。
【0072】
尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0073】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。さらに、上記六方晶窒化ホウ素粉末を、SEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子の存在を確認した。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0074】
実施例5
ホウ酸100g、カーボンブラック28g、及び結晶化触媒として酸化カルシウム38gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1400℃まで昇温し、1400℃で4時間保持した。1400℃保持後、15℃/分で1750℃まで昇温し、1750℃、3時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。
【0075】
尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0076】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。さらに、上記六方晶窒化ホウ素粉末を、SEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子の存在を確認した。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0077】
比較例1
ホウ酸100g、カーボンブラック24g、及び結晶化触媒として酸化カルシウム12gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1800℃まで昇温し、1800℃で4時間保持した。このとき1200〜1550℃における温度域の保持時間は23分となる。次いで解砕、酸洗浄を行い、六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物が確認された。尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0078】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。1550℃途中品のカーボン濃度が7.5質量%と高かった。また得られた六方晶窒化ホウ素粉末はCaB
6含有量が26000ppmと高く、X線回折測定結果より、CaB
6を含んでいた。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0079】
比較例2
ホウ酸100g、アセチレンブラック28g、及び結晶化触媒として酸化カルシウム38gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1250℃まで昇温し、1250℃で5時間保持した。1250℃保持後、15℃/分で1650℃まで昇温し、1650℃、4時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、白色の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物は確認されなかった。尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0080】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。得られた六方晶窒化ホウ素粉末は最高焼成温度が1650℃と低いため、結晶化度が2.5と低結晶性である。さらにSEM観察において粒子形状を確認したところ、一次粒子の長軸/厚み比が3〜10の六方晶窒化ホウ素粒子は確認されず、鱗片状粒子及び凝集粒子のみが確認された。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0081】
比較例3
ホウ酸100g、カーボンブラック48g、及び結晶化触媒として酸化カルシウム30gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1500℃まで昇温し、1500℃で4時間保持した。1500℃保持後、15℃/分で1800℃まで昇温し、1800℃、3時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物が確認された。尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0082】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。1550℃途中品のカーボン濃度が9.5質量%と高かった。また得られた六方晶窒化ホウ素粉末はCaB
6含有量が55000ppmと高く、X線回折測定結果より、CaB
6を含んでいた。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0083】
比較例4
ホウ酸100g、カーボンブラック28g、及び結晶化触媒として炭酸カルシウム92gをボールミルにて混合した。該混合物を、黒鉛製タンマン炉を用い、窒素ガス雰囲気下で15℃/分で1500℃まで昇温し、1500℃で4時間保持した。1500℃保持後、15℃/分で1800℃まで昇温し、1800℃、2時間窒化処理した。次いで解砕、酸洗浄を行い、六方晶窒化ホウ素粉末を得た。得られた六方晶窒化ホウ素粉末には、目視において、黒色異物が確認された。尚、上記方法と同条件で1550℃に至ったときの反応物中のカーボン濃度を測定した結果を表1に示す。
【0084】
得られた六方晶窒化ホウ素粉末のGI値を測定した。また、得られた六方晶窒化ホウ素粉末の蛍光X線分析測定結果Ca濃度より、CaB
6の含有量を測定し、結果を表1に示した。また得られた六方晶窒化ホウ素粉末はCaB
6含有量が2100ppmと高く、X線回折測定結果より、CaB
6を含んでいた。上記六方晶窒化ホウ素粉末の窒化ホウ素単粒子の平均粒子径(d)、アスペクト比(A1)、窒化ホウ素凝集粒子の平均粒子径(D1)、窒化ホウ素凝集粒子100質量部に対する窒化ホウ素単粒子の質量部、凝集粒子を構成する一次粒子の平均粒子径(D2)、アスペクト比(A2)、BET比表面積、吸油量を測定し、表2に示した。
【0085】
表1、2に、実施例1〜5、比較例1〜4の結果についてまとめた。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
実施例6〜10
本例は、六方晶窒化ホウ素粉末の樹脂成型品への添加剤としての性能比較試験を行ったものである。すなわち、六方晶窒化ホウ素粉末とシリコーン樹脂(KE106:信越化学工業株式会社製)を体積比で40:60の割合で乳鉢混合後、測定温度25℃においてB型粘度計TBA−10(東機工業製)で粘度を測定した。その結果を表3に示した。実施例1〜5で製造された六方晶窒化ホウ素粉末を含んだ樹脂組成物粘度は150Pa・s以下であり、更なる高充填が可能であった。
【0089】
比較例5〜8
比較例1〜4で製造された六方晶窒化ホウ素粉末においても、同様の樹脂成型品への添加剤としての性能比較試験を行った。その結果を表3に示した。比較例2で製造された六方晶窒化ホウ素粉末を含んだ樹脂組成物粘度は200Pa・s以上と実施例1で製造された六方晶窒化ホウ素粉末を含んだ樹脂組成物粘度に対して高粘度であり、更なる高充填が不可能であった。
【0090】
実施例6〜10
比較例5〜8
窒化ホウ素粉末を樹脂に充填した熱伝導率及び絶縁耐力の評価
得られた窒化ホウ素粉末を樹脂に充填した際の熱伝導率及び絶縁耐力の評価は、以下のようにして行った。
【0091】
基剤樹脂として、エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製JER806)100重量部と硬化剤(脂環式ポリアミン系硬化剤、三菱化学株式会社製JERキュア113)28重量部との混合物(表3において「エポキシ」と記載する。)、及び、シリコーン樹脂(信越化学工業社製KE−106)100重量部と硬化剤(信越化学工業社製CAT−RG)10重量部との混合物(表3において「シリコーン」と記載する。)を準備した。
【0092】
次に、各基材樹脂35体積%と、前記特定窒化ホウ素粉末65体積%とをメチルエチルケトンを溶媒として混合した後、溶媒を乾固させて樹脂組成物を得た。
【0093】
これを金型体に注型し、熱プレスを使用し、温度:150℃、圧力:5MPa、保持時間:1時間の条件で硬化させ、直径10mm、厚さ0.2mmのシートを作製し、温度波熱分析法にて熱伝導率を測定した。また、耐電圧試験機(多摩電測株式会社製)にて絶縁耐力を測定した。測定結果を表3に示した。実施例1〜5で得られた六方晶窒化ホウ素粉末を用いた樹脂組成物は10W/m・K、25kV/mmであり、高熱伝導率且つ高絶縁耐力であった。
【0094】
【表3】