(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コントローラは、前記パターニングデバイスの形状に基づいて、前記パターニングデバイスの温度プロファイルおよび前記パターニングデバイスと前記投影システムのレンズとの間のボリュームの温度プロファイルのうち少なくとも1つを計算するよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
開示される実施の形態は、本発明を例示のみする。本発明の範囲は、開示される実施の形態に限定されない。本発明は、本明細書に添付される請求項によって定義される。
【0021】
本明細書における「ある実施例」、「一つの実施の形態」、「ある実施の形態」、「ある例示的な実施の形態」、「いくつかの実施の形態」などといった言及は、その説明される実施の形態がある特定の特徴、構造、又は性質を含んでもよいことを表すが、その特定の特徴、構造、又は性質がどの実施の形態にも必ず含まれうることを表すものではない。また、こうした言い回しは同一の実施の形態に言及するものでは必ずしもない。さらに、ある特定の特徴、構造、又は性質がある実施の形態と結びつけて説明されるとき、そうした特徴、構造、又は性質を他の実施の形態と結びつけてもたらすことはそれが明示的に説明されているか否かにかかわらず当業者の知識の範囲内にあるものと理解される。
【0022】
しかしながら、このような実施の形態を詳細に記載する前に、本開示の実施の形態が実施されうる例示的な環境を示すことが有益である。
【0023】
[反射型および透過型リソグラフィシステム例]
図1Aおよび1Bは、本開示の実施の形態が実装されうるリソグラフィ装置100およびリソグラフィ装置100’をそれぞれ模式的に示す図である。リソグラフィ装置100およびリソグラフィ装置100’はそれぞれ以下を含む。放射ビームB(例えばDUVまたはEUV放射)を調整するよう構成される照明システム(イルミネータ)ILと;パターニングデバイス(例えばマスク、レチクルまたはダイナミックパターニングデバイス)MAを支持するように構成され、パターニングデバイスを正確に位置決めするように構成される第1位置決めシステムPMに接続されるサポート構造(例えばマスクテーブル)MTと;基板(例えば、レジストコートされたウェハ)Wを保持するように構成され、基板Wを正確に位置決めするように構成される第2位置決めシステムPWに接続される基板テーブル(例えば、ウェハテーブル)WTと;を含む。リソグラフィ装置100および100’は、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されるパターンを基板Wの(例えば一以上のダイの一部を備える)目標部分Cに投影する投影システムPSを有する。リソグラフィ装置100において、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSは反射型である。リソグラフィ装置100’において、パターニングデバイスMAおよび投影システムPSは透過型である。いくつかの実施形態では、投影システムは反射屈折型である。
【0024】
照明システムILは、放射Bを方向付け、成形し、または制御するための屈折型、反射型、磁気型、電磁気型、静電型、あるいは他の種類の光学素子といった各種光学素子、またはこれらの任意の組合せを含んでもよい。
【0025】
サポート構造MTは、パターニングデバイスMAの向き、リソグラフィ装置100および100’の設計および例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されるか否かといった他の条件に応じた方法でパターニングデバイスMAを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電式または他の固定技術を用いてパターニングデバイスMAを保持してもよい。サポート構造MTは、フレームまたはテーブルであってもよく、例えばこれらは要求に応じて固定式であっても可動式であってもよい。サポート構造MTは、パターニングデバイスが、例えば投影システムPSに対して、所望の位置にあることを確実にしてもよい。
【0026】
「パターニングデバイス」MAの用語は、例えば基板Wの目標部分Cにパターンを生成するために放射ビームBの断面にパターンを付与するのに使用可能な任意のデバイスを指し示すものと広義に解釈されるべきである。放射ビームBに付与されるパターンは、目標部分Cに生成される集積回路等のデバイスにおける特定の機能層に対応することができる。
【0027】
パターニングデバイスMAは、(
図1Bのリソグラフィ装置100’のように)透過型であってもよいし、(
図1Aのリソグラフィ装置100のように)反射型であってもよい。パターニングデバイスMAの例には、マスクや、プログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィにおいて周知であり、バイナリマスク、レベンソン型位相シフトマスク、減衰型位相シフトマスク、さらには多様なハイブリッド型マスクなどのマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイは例えば、小型ミラーのマトリックス配列で構成され、各ミラーは、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個別に傾けることが可能である。傾けられたミラーは、ミラーマトリックスにより反射された放射ビームBにパターンを付与する。
【0028】
「投影システム」PSの用語は、用いられる露光放射や、液浸液の使用または真空環境の使用などの他の要素に応じて、屈折型、反射型、磁気型、電磁気型、静電型の光学システムまたはこれらのいかなる組合せを含む、いかなる種類の投影システムを包含することができる。真空環境はEUVまたは電子ビーム放射のために用いることができる。他のガスは非常に多くの放射または電子を吸収しうるからである。したがって、真空環境は真空壁および真空ポンプの助けによりビーム経路の全体に与えることができる。
【0029】
リソグラフィ装置100および/またはリソグラフィ装置100’は、二つの基板テーブル(デュアルステージ)またはそれ以上の基板テーブルWT(および/または二つ以上のマスクテーブル)を有する種類の装置であってもよい。このような「マルチステージ」の機械において、追加の基板テーブルWTが並行して使用されてもよいし、一以上のテーブルが露光のために使用されている間に一以上の他の基板テーブルWTで準備工程が実行されてもよい。
【0030】
図1Aおよび1Bに示されるように、イルミネータILは、放射源SOからの放射ビームを受け取る。放射源SOおよびリソグラフィ装置100,100’は、例えば放射源SOがエキシマレーザである場合に、分離して存在してもよい。このような場合、放射源SOはリソグラフィ装置100または100’の部分を形成するものではないとみなされ、放射ビームBは、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBD(
図1B)の助けにより、ビーム放射源SOからイルミネータILへと通過する。その他の場合、例えば放射源SOが水銀ランプである場合、放射源SOはリソグラフィ装置100,100’の一体化された部分であってもよい。放射源SOおよびイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに投影システムとみなされてもよい。
【0031】
イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するように構成されるアジャスタAD(
図1B)を含んでもよい。たいていの場合、イルミネータの瞳面における強度分布の外側半径範囲および/または内側半径範囲(それぞれσアウタおよびσインナと通常呼ばれる)の少なくとも一方を調整できる。さらにイルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOなどの様々な他の要素(
図1B)を備えてもよい。イルミネータILは、放射ビームBを調整し、ビーム断面において所望の均一性および強度分布を有するように用いられてもよい。
【0032】
図1Aを参照すると、放射ビームBは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスMAによりパターンが付与される。リソグラフィ装置100において、放射ビームBはパターニングデバイス(例えばマスク)MAで反射される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAで反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、放射ビームBが基板Wの目標部分Bに集光される。第2位置決め装置PWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計装置、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)の助けを借りて、例えば放射ビームBの経路上に異なる目標部分Cを位置させるように、基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、第1位置決め装置PMおよび別の位置センサIF1を用いて、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めすることができる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせされることができる。
【0033】
図1Bを参照すると、放射ビームBは、サポート構造(例えばマスクテーブルMT)に保持されるパターニングデバイス(例えばマスクMA)に入射し、パターニングデバイスによりパターンが付与される。マスクMAを通過すると、放射ビームBは投影システムPSを通過して基板Wの目標部分Cに集光される。投影システムは、照明システムの瞳IPUと共役の瞳PPUを有する。放射の一部は、照明システムの瞳IPUでの強度分布から生じ、照明システムの瞳IPUにて強度分布像を生成するマスクパターンでの回折による影響なしにマスクパターンを通過する。
【0034】
第2位置決め装置PWおよび位置センサIF(例えば、干渉計装置、リニアエンコーダまたは静電容量センサ)の助けを借りて、例えば放射ビームBの経路上に異なる目標部分Cを位置させるように基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、第1位置決め装置PMおよび別の位置センサ(
図1Bに図示せず)を用いて、(例えばマスクライブラリの機械検索後やスキャン中において)放射ビームの経路に対してマスクMAを正確に位置決めすることができる。
【0035】
一般に、マスクテーブルMTの移動は、第1位置決め装置PMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現されてもよい。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2位置決め装置PWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを用いて実現されてもよい。(スキャナと対照的に)ステッパを用いる場合、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに接続または固定されることができる。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせされてもよい。基板アライメントマークは、図示されるように専用の目標部分を占めているが、目標部分の間のスペースに位置していてもよい(これは、スクライブラインアライメントマークとして知られている)。同様に、マスクMAに一以上のダイが設けられる場合には、マスクアライメントマークはダイの間に位置してもよい。
【0036】
マスクテーブルMTおよびパターニングデバイスMAは、真空チャンバ内にあってもよい。真空チャンバ内では、マスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバの内外で移動するための真空内ロボットIVRを用いることができる。または、マスクテーブルMTおよびパターニングデバイスMAが真空チャンバの外側にある場合、真空内ロボットIVRと同様、様々な輸送作業に真空外ロボットを用いることができる。真空内および真空外ロボットの双方は、任意の積荷(例えばマスク)の円滑な搬送のため、搬送ステーションの固定されたキネマティックマウントに対して較正される必要がある。
【0037】
リソグラフィ装置100および100’は、以下のモードの少なくとも一つで使用されることができる。
【0038】
1.ステップモードでは、放射ビームBに付与されたパターン全体が1回の照射で一つの目標部分Cに投影される間、マスクテーブルMT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態とされる(すなわち単一静的露光)。そして、基板テーブルWTはX方向および/またはY方向に移動され、異なる目標部分Cが露光される。
【0039】
2.スキャンモードでは、放射ビームBに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、マスクテーブルMT及び基板テーブルWTは同期してスキャンされる(すなわち単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)率および像反転特性により定められる。
【0040】
3.別のモードでは、放射ビームBに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、基板テーブルWTは移動またはスキャンされる。パルス放射源SOを用いることができ、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTが移動するたびに、または連続する放射パルスの間に必要に応じてスキャン中に更新される。この動作モードは、本明細書に記載されるプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに直ちに適用できる。
【0041】
上記のモードを組み合わせて動作させてもよいし、モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別のモードを用いてもよい。
【0042】
図2は、基板テーブルWTがイメージセンサを含む実施形態に係る、
図1Aまたは
図2Bのリソグラフィ装置に図示された基板テーブルWTの配置を模式的に示す。いくつかの実施形態では、
図2に示すように、基板テーブルWTは、2つのイメージセンサIAS1およびIAS2を含む。イメージセンサIAS1およびIAS2は、イメージセンサIAS1およびIAS2を空間像を通じて走査することにより、マスクMA上の例えばオブジェクトマークなどのパターンの空間像の位置を決定するために用いることができる。ウェハテーブルWTに対するマスクMA上のオブジェクトマークの相対位置は、イメージセンサIAS1、IAS2で得られる情報から推定することができ、パラメータの数は、マスクMA上のオブジェクトマークの測定位置から計算することができる。例えば、このようなマスクMAのパラメータは、MAの倍率(M)、z軸周りの回転(R)、マスクMAのx軸およびy軸に沿った平行移動(Cx,Cy)、y方向の梅逸(My)、およびスキャンスキュー(RI)を含むことができる。
【0043】
2つのイメージセンサIAS1およびIAS2の代わりに、より多くのまたはより少ない、例えば1つまたは3つのイメージセンサが存在してもよい。これらのセンサおよび電子機器の形態は当業者に知られており、より詳細には説明しない。アライメントメカニズムの代替形態が可能であり、本発明の範囲内で有用である。他の実施形態では、イメージセンサIAS1、IAS2なしで済ますか、あるいは、基板を運ぶウェハテーブルから分離したサポート上にそれらを設けることも可能である。
【0044】
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本明細書に説明したリソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどがある。当業者であればこれらの他の適用に際して、本明細書における「ウェハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされると理解することができるであろう。本明細書に言及された基板は露光前または露光後において、例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、および/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は既に処理されている多数の処理層を含む基板をも意味しうる。
【0045】
光学的リソグラフィの文脈における本発明の実施形態の使用についてに特定の言及をしてきたが、本発明は、例えばインプリントリソグラフィなどの他の応用形態にも使用可能であり、文脈が許す限り光学的リソグラフィに限定されないことは理解されるだろう。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に生成されるパターンを定める。パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射、熱、圧力、またはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化した後、パターニングデバイスがレジストから外されてパターンが残る。
【0046】
別の実施の形態において、リソグラフィ装置100は、EUVリソグラフィのためのEUV放射ビームを生成するように構成される極端紫外(EUV)源を含む。一般にEUV源は、放射システム中に構成され、対応する照明システムがEUV源のEUV放射ビームを調整するように構成される。
【0047】
本明細書に記載される実施の形態において「レンズ」および「レンズ素子」という用語は、文脈上許されれば、屈折型、反射型、磁気型、電磁気型および静電型の光学要素を含む、様々なタイプの光学要素のいずれか又はその組合せを指すことができる。
【0048】
さらに、本明細書で用いられる「放射」および「ビーム」の用語は、いかなる種類の電磁的な放射を包含し、紫外(UV)放射(例えば365、248、193、157または126nmの波長λを有する)、極端紫外(EUVまたは軟X線)放射(例えば5−20nmの範囲の波長λを有し、例えば13.5nm)または5nm未満で機能する硬X線を含むとともに、イオンビームや電子ビームといった粒子ビームをも含む。一般に、約780−3000nm(またはそれ以上)の間の波長を有する放射はIR放射とみなされる。UVは約100−400nmの波長を持つ放射を指す。リソグラフィにおいて「UV」の用語は水銀放電ランプにより生成できる波長(G線436nm;H線405nm;および/またはI線365nm)にも適用される。真空UVまたはVUV(つまりガスで吸収されるUV)は、一般に約100−200nmの波長を有する放射を指す。深紫外(DUV)は一般に126nmから428nmの範囲の波長を有する放射を指し、ある実施の形態において、リソグラフィ装置内に用いられるエキシマレーザはDUV放射を生成できる。例えば5−20nmの範囲の波長を有する放射は、少なくとも一部が5−20nmの範囲に含まれる特定の波長帯に関連することが理解されよう。
【0049】
「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気および静電光学部品を含む様々なタイプの光学部品のいずれか、またはその組合せを指してもよい。
【0050】
[リソグラフィの典型的な実施形態]
図3は、実施形態に係る、照明システム102、パターニングデバイス110を支持するよう構成されたサポート構造104、および投影システム106を含む、リソグラフィ装置100の概略側面図である。
【0051】
いくつかの実施形態において、リソグラフィ装置100は、
図1Aおよび1Bを参照して上述したリソグラフィ装置100および100’と構造および機能において似ている。例えば、リソグラフィ装置100は、上記の
図1Aおよび
図1Bで論じた放射ビームBなどの放射ビーム108(例えば、DUVまたはEUV放射)を調整する用構成された照明システム102を含む。放射ビーム108は、パターニングデバイス110に向けられる。
【0052】
リソグラフィ装置100も、パターニングデバイス(例えば、マスク、レチクル、または動的パターニングデバイス)を支持するよう構成されたサポート構造104(例えば、
図1Aおよび
図1Bで論じたマスクテーブルMT)を含む。サポート構造104は、パターニングデバイス110の幾何学的配置(オリエンテーション)によって決まる方法で、パターニングデバイス110を保持するよう構成される。サポート構造104は、パターニングデバイス110を直接支持するサポートテーブル112に対してパターニングデバイス110を保持するために、機械的、真空、静電気、または他のクランプ技術を用いることができる。サポート構造104は、確実にパターニングデバイス110が例えば投影システム106に対して所望の位置になるように構成することができる。例えば、サポート構造104は、(例えばx軸またはy軸に沿って)パターニングデバイス110の位置を正確に位置決めするよう構成された、レチクルステージのショートまたはロングストレークモジュールなどの可動部品120を含むことができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、
図3に示すように、リソグラフィ装置100は、照明システム102とサポート構造104との間に固定パージプレート109を含む。例えば、固定パージプレート109は、サポートテーブル112の上側約1.5mmに位置できる。固定パージプレート109は、一部分において、パターニングデバイス110と固定パージプレート109の底面との間の領域にクリーンガスを収容する与圧環境を規定することができる。
【0054】
投影システム106(例えば
図1Aおよび
図1Bで論じた投影システムPS)は、基板(
図3には図示せず)の目標部分(例えば1つ以上のダイの一部)にパターニングデバイス110によって放射ビーム108に付与されるパターンを投影するよう構成される。投影システム106は、いくつかの実施形態でサポート構造104に近接する近接(proximal)レンズ素子124を含む。
【0055】
図3に示すように、サポート構造104および投影システム106は、サポート構造104と投影システム106との間に、例えば、直接にサポート構造104のサポートテーブル112と投影システム106の近接レンズ素子124との間に、ボリューム126を規定する。いくつかの実施形態では、ボリューム126は、パターニングデバイス110から投影システム106に進む結像放射108が通過する調整ガス環境をもたらす。いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置は、投影システム106からサポート構造104を分離するプレート122を含む。例えば、プレート122は、サポート構造104のサポートテーブル112と投影システム106の近接レンズ素子124に位置することができる。いくつかの実施形態では、プレート122は、パージプレートとして構成される。いくつかの実施形態では、ボリューム126は、プレート122の開口部からガスを供給して、供給されたパージガスを開口部を通ってプレート122の反対側に引き抜くことにより作られるガスの連続流を有してよい。プレート122は、放射ビーム108が照明システム102から投影システム106に通過するのを可能とする開口部128を規定する。放射ビーム108がパターニングデバイス110に入射してパターニングデバイス110を通過するとき、パターニングデバイス110は、放射108からエネルギ−を吸収する。これにより、パターニングデバイス110の温度上昇および関連する熱膨張が引き起こされるとともに、ボリューム126中のガスの温度上昇が引き起こされる可能性があり、これは像歪みにつながら可能性がある。
【0056】
いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100は、1つ以上のガス注入口116および1つ以上のガス出口118を含むガス注入口116およびガス出口118は、パターニングデバイス110の表面、例えば
図3に示すように、照明システム102に面するパターニングデバイス110の上面、を横切って進むガス流114を発生させるよう配置および構成される。ガス注入口116は、ガス流114を導き、ガス出口118はガス流114を引き抜く。いくつかの実施形態では、ガス流114は、ガス注入口116からガス出口118にパターニングデバイス110の表面と実質的に平行に進む。いくつかの実施形態では、ガス出口118は、ガス流114がガス注入口116からパターニングデバイス110の反対側に到達するように、ガス流114を引き抜く。ガス出口118におけるガス流114の引き抜きは、アクティブまたはパッシブとすることが可能である。いくつかの実施形態では、ガス流114は、ヘリウムを含むまたは実質的にヘリウムから成る。いくつかの実施形態では、ガス流114は、極めてクリーンなドライガスまたは空気を含む。いくつかの実施形態では、ローディング処理を妨げるのを避けるために、パターニングデバイス110がサポート構造104に搭載される間またはサポート構造104から外される間、ガス流114は一時的且つ選択的に停止可能である。いくつかの実施形態では、パターニングデバイス110が冷却を必要としないとき、ガス流114は一時的且つ選択的に停止可能である。
【0057】
いくつかの実施形態では、
図3に示すように、ガス注入口116およびガス出口118は、照明システム102とパターニングデバイス110との間に位置している。例えば、いくつかの実施形態では、サポート構造104は、サポート構造104の片側にガス注入口116を含む。いくつかの実施形態では、ガス注入口116は、可動部品120と一体とすることができる。例えば、
図3に示すように、可動部品120は、ガス注入口116を規定するノズル119を含む。別の実施形態では(
図3に図示せず)、ガス注入口116は、可動部品120から分離することができ、例えば、可動部品120により規定される開口部を通過する分離ノズルとすることができる。別の実施形態では、ガス注入口116は、固定パージプレート109により規定することができる。いくつかの実施形態では、ガスは、パターニングデバイス110の末端付近にある。いくつかの実施形態では、ガス注入口116は、リソグラフィ装置100の運転使用の間にガス注入口116がパターニングデバイス110とともに移動するよう構成される。
【0058】
いくつかの実施形態では(
図3に図示せず)、可動部品120は、ガス出口118を含む。例えば、ガス出口118は、可動部品120と一体とすることができる、または、ガス出口118は、可動部品120から分離することができ、例えば、可動部品120により規定される開口部を通過する分離ノズルとすることができる。ガス出口118は、ガス注入口116に対してパターニングデバイス110の反対側に位置することができる。ガス出口118は、ガス注入口116が近接するパターニングデバイス110の端部と反対側のパターニングデバイス110の端部に近接することができる。そしていくつかの実施形態では、
図3に示すように、固定パージプレート109および可動部品120は、少なくとも部分的に、ガス出口118を共同で規定する。ガス注入口116およびガス出口118は、互いに近接近するよう、例えば、パターニングデバイス110の同じ面、例えばパターニングデバイス110の上面、に近接して、配置することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では(図示せず)、ガス注入口116およびガス出口118は、パターニングデバイス110と投影システム106の間にある。このような実施形態では、ガス注入口116およびガス出口118は、ガス流114が投影システム106が面するパターニングデバイス110の底面を横切って流れるように配置することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では(図示せず)、リソグラフィ装置100は、パターニングデバイス110の上面に近接近したガス注入口116とパターニングデバイス110の底面に近接近した1つ以上の追加のガス注入口を、パターニングデバイス110の上面および底面に近接近した対応するガス出口とともに、含むことができる。この構成は、パターニングデバイス110の上面および底面を横切るガスの二重の平行な流れを作り出す。
【0061】
いくつかの実施形態では、パターニングデバイス110は、上記で
図1Aに関して論じたような反射型パターニングデバイスである(
図3には図示せず)。放射ビーム108はここでもパターニングデバイス110に入射するが、パターニングデバイス110から反射される。このような環境では、パターニングデバイス110はここでも、結果として生じるパターニングデバイス110の熱膨張およびパターニングデバイス110の周囲のガスの加熱による加熱および劣化の影響を受ける可能性がある。サポート構造104はここでも、上述したように、パターニングデバイス110の表面に近接近して配置されるガス注入口116およびガス出口118を備えることができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、後述するように、ガス流114は、ガス出口118により引き抜かれて、もとのガス注入口116へ再循環されてもよい。
【0063】
ガス流114は、パターニングデバイス110の温度を調整、例えば変更または維持する。例えば、ガス流114は、パターニングデバイス110の温度を低下、上昇、または維持することができる。いくつかの実施形態では、ガス流114は、放射108の吸収により生じたパターニングデバイス110の熱に対抗し、これにより、パターニングデバイス110の熱膨張およびボリューム126中の流体を含むパターニングデバイス110周囲の流体の加熱が低減される。このパターニングデバイス110の熱膨張およびボリューム126中の流体を含むパターニングデバイス110周囲の流体の温度の低減は、基板における像歪みを低減させる。いくつかの実施形態では、ガス流114は、パターニングデバイス110を大気圧で22℃またはその近傍に維持する。当業者であれば、別の目標温度があり得ること、および/または、それが所与のアプリケーションのためにより望ましい可能性があることを理解するであろう。
【0064】
再度
図3に戻り、いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100は、少なくとも1つの温度調整装置134を含むことができる。温度調整装置134は、例えば、1つ以上のヒータ(例えば圧電ヒータ)または1つ以上の冷却装置(例えばペルチェ素子などの熱交換器)とすることができる。いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100は、ヒータと冷却装置の両方を含むことができる。いくつかの実施形態では、温度調整装置134は、例えばさらに以下で説明されるコントローラ130から受信した設定ポイントに基づいてガス流114の温度を維持および動的に変更するよう構成される。いくつかの実施形態では、温度調整装置134は、サポート構造104に配置される。例えば、温度調整装置134は、ガス流114がノズル119から出るときに、温度調整装置134がガス流114の温度を維持または変更するように、可動部品120のノズル119に配置することができる。温度調整装置134は、例えばガス注入口116の上流の別の位置など、別の位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、温度調整装置134は、受信した設定ポイント信号に基づいて、約19℃から約25℃に及ぶ温度を有するようガス流114を動的に調整するよう構成される。例えば、いくつかの実施形態では、温度調整装置134は、受信した設定ポイント信号に基づいて、約22℃から約21℃に及ぶ任意の温度を有するようガス流114を動的に調整するよう構成される。例えば、いくつかの実施形態では、温度調整装置134は、受信した設定ポイント信号に基づいて、約21.8℃から約21.2℃に及ぶ温度を有するようガス流114を調整するよう構成される。
【0065】
いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100はまた、リソグラフィ装置100の運転使用の間に、(1)パターニングデバイス110および(2)サポート構造104と投影システム106の間のボリューム126の少なくとも1つに加えられる熱量を示すパラメータを測定するよう構成される少なくとも1つのセンサを含む。
【0066】
例えば
図3において、リソグラフィ装置100は、リソグラフィ装置100の運転使用の間に、サポート構造104と投影システム106の間のボリューム126に加えられる熱量を示すパラメータを測定するよう構成されるセンサを含む。
図3に示すように、リソグラフィ装置100は、サポート構造104と投影システム106の間、例えばパターニングデバイス110の下方且つ投影システム106の近接レンズ124の上方に位置する、ボリューム126中の流体の温度を測定する温度センサ132を含む。
図3に示すように、センサ132は、プレート122に連結され且つプレート122により規定される開口部128に隣接して配置される。
【0067】
図4は、別の実施形態に係る照明システム、サポート構造および投影システムを示す。図示されているのは、リソグラフィ装置100の運転使用の間に、(1)パターニングデバイス110および(2)サポート構造104と投影システム106の間のボリューム126の少なくとも1つに加えられる熱量を示すパラメータを測定するよう構成されるセンサの別の典型的な配置である。例えば、
図4に示すように、センサ132は、プレート122に連結されているが、プレート122により規定される開口部128から離れて位置している。
【0068】
いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100は、少なくとも2つのセンサ132、例えば
図3に示すように配置された1つのセンサ132と、
図4に示すもう1つのセンサ132、を含むことができる。
【0069】
別の実施形態では、リソグラフィ装置100は、ボリューム126中の流体の温度を測定するために別の適切な位置に配置された1つ以上のセンサ132を含むことができる。
【0070】
図5は、別の実施形態に係る照明システム、サポート構造および投影システムを示す。図示されているのは、リソグラフィ装置100の運転使用の間に、少なくともパターニングデバイス110に加えられる熱量を示すパラメータを測定するよう構成されるセンサの別の典型的な配置である。例えば、
図5に示すように、リソグラフィ装置100は、パターニングデバイス110の少なくとも一部、例えばボリューム126と反対方向を向き且つ照明システム102方向を向くパターニングデバイス110の表面部分、の温度を測定するよう構成されたセンサ136を含む。このような実施形態では、センサ136は、照明システム102とサポート構造104の間に位置することができる。このような実施形態では、センサ136は、例えば、赤外線温度センサとすることができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、パターニングデバイス110およびサポート構造104と投影システム106の間のボリューム126の少なくとも1つに加えられる熱量を示す測定パラメータは、パターニングデバイス110の形状を示すパラメータである。例えば、いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置100は、パターニングデバイス110のアライメントパラメータ、例えば、パターニングデバイス110の倍率(M)、z軸周りの回転(R)、x軸またはy軸に沿った平行移動(Cx,Cy)、y軸に沿った倍率(My)およびスキャンスキュー(RI)、を測定する少なくとも1つのイメージセンサ(例えば、
図2で論じたイメージセンサIAS1およびIAS2)を含む。測定されたアライメントパラメータに基づいて、コントローラ130は、パターニングデバイス110の形状を決定することができ、そして決定されたパターニングデバイス110の形状に基づいて、コントローラ130は、パターニングデバイス110またはサポート構造104と投影システム106の間のボリューム126の温度プロファイルを決定することができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置は、パターニングデバイス110のアライメントパラメータを測定する、
図3に示す少なくとも1つのセンサ132、
図4に示す少なくとも1つのセンサ132、
図5に示す少なくとも1つのセンサ136、
少なくとも1つのセンサ(例えば、図2で論じたイメージセンサIAS1およびIAS2)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0073】
リソグラフィ装置100はまた、コントローラ130、1つ以上のセンサ(例えば、
図3のセンサ132、
図4に示すセンサ132、
図5に示すセンサ136、またはアライメントパラメータセンサ)から信号を受信するよう構成されるプロセッサ、を含むことができる。このような受信したセンサ信号は、(1)パターニングデバイス110および(2)サポート構造104と投影システム106の間のボリューム126の少なくとも1つに加えられる熱量を示すパラメータ(例えばボリューム126またはパターニングデバイス110の温度)を示す。いくつかの実施形態では、コントローラ130は、パターニングデバイス110のアライメントパラメータを測定する、(1)
図3に示す少なくとも1つのセンサ132、(2)
図4に示す少なくとも1つのセンサ132、(3)
図5に示す少なくとも1つのセンサ136、および(4)少なくともセンサ(例えば
図2で論じたイメージセンサIAS1およびIAS2)のうち2つ以上から信号を受信するよう構成される。例えば、
図6は、別の実施形態に係る照明システム、サポート構造および投影システムを示しており、コントローラ130は
図3で説明したセンサ132および
図5で説明したセンサ136と結合されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサから受信した信号に基づいて、コントローラ130は、(1)パターニングデバイス110の温度プロファイルおよび(2)ボリューム126の温度プロファイルの少なくとも1つを計算するよう構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ130は、計算された温度プロファイルをパターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルと比較し、この比較に基づいて、コントローラ130は、温度調整装置134のための設定ポイント温度を維持または動的に変更するよう構成される。パターニングデバイス110またはボリューム126の所望の温度プロファイルは、均一または不均一とすることができる。
【0075】
例えば、計算された温度プロファイルが所望の温度プロファイルよりも高い場合、コントローラ130は、パターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルを達成するために、温度調整装置134のための温度設定ポイントを下げてよい。計算された温度プロファイルが所望の温度プロファイルよりも低い場合、コントローラ130は、パターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルを達成するために、温度調整装置134のための温度設定ポイントをあ上げてよい。計算された温度プロファイルが所望の温度プロファイルと等しい場合、コントローラ130は、パターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルを維持するために、温度調整装置134のための温度設定ポイントを維持してよい。いくつかの実施形態では、パターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルは、リソグラフィ装置100の運転状態に基づく。例えば、パターニングデバイス110またはボリューム126のための所望の温度プロファイルは、パターニングデバイス110が位置合わせされている間はパターニングデバイス110が露光されているときよりも高くてよい。
【0076】
コントローラ130は、直接間接を問わず、温度調整装置134がコントローラ130により決定された温度設定ポイントを表す温度設定ポイント信号を受信するように、温度調整装置134に動作可能に接続されている。受信した温度設定ポイントに基づいて、温度調整装置134は、ガス流114の温度を動的に調整できる。
【0077】
いくつかの実施形態では、コントローラ130は、放射108により生じる時間的に変化する熱負荷の存在下で、パターニングデバイス110またはボリューム126の一定または実質的に一定な温度プロファイルを達成するために設定ポイント温度を動的に調整する。例えば、パターニングデバイス110の温度が周囲のシステムの温度とほぼ等しいとき、コントローラ130は、温度調整装置134のための設定ポイントを調整して、ほぼ周囲のシステムの温度、例えば約21.8℃と等しくなるようにすることができる。コントローラ130は、露光の間に温度調整装置134のための設定ポイントを徐々に下げることができる。いくつかの実施形態では、設定ポイントは、約19℃の温度に下げることができる。別の実施形態では、設定ポイントは、約21.2℃の温度に下げることができる。例えば、
図7は、放射108により生じる時間的に変化する熱負荷の存在下でパターニングデバイス110またはボリューム126の実質的に一定な温度(TPD)を達成するために、露光の間に経時的にどのようにしてコントローラ130が温度調整装置134のための設定ポイント(TSP)を下げることができるかを示す。
【0078】
[パターニングデバイスの温度を制御する方法の典型的な実施形態]
ここで、各種の実施形態に係る、パターニングデバイスの温度を制御するための典型的な方法について説明する。以下で説明する工程は、任意の順序で実行されてよく、記載された全ての工程が必要とは限らないことを理解されたい。まず、パターニングデバイス110が放射ビーム108で照明される。パターニングデバイス110の表面、例えば上面または底面を横切ってガス流114が供給される。例えばガス流114が低温であるので、ガス流114がパターニングデバイス110の温度を調整(例えば維持または変更)する。ガス流114の温度は、温度調整装置134により受信される設定ポイントを適応的に調整することによりパターニングデバイス110の温度に可変的に影響を及ぼすよう動的に調整することができる。ガス流114は、パターニングデバイス110の表面から引き出される。いくつかの実施形態では、ガス流114は、リソグラフィ装置100が運転中の間、継続的に供給される。いくつかの実施形態では、ガス流114は、リソグラフィ装置100が運転中の間、パターニングデバイス110またはボリューム126の温度が一定に維持されるよう継続的に供給される。いくつかの実施形態では、パターニングデバイス110の温度は、目標温度またはその付近に、例えば21.8℃に維持される。
【0079】
図8は、
図1Aから
図7で論じた実施形態を実施するのに役立つコンピュータシステムハードウェアを示す。
図8は、(1)パターニングデバイス110および(2)サポート構造104と投影システム106との間のボリューム126の少なくとも1つに加えられる熱量を示すパラメータを測定するよう構成された1つ以上のセンサからデータを受信し、パターニングデバイス110の温度プロファイルを変更または維持するために温度調整装置134のための設定ポイントをどのように適応的に調整するかを決定するよう構成されたプロセッサとして役立つコンピュータアセンブリを示す。コンピュータアセンブリは、アセンブリの実施形態における制御ユニットの形式の専用コンピュータであってもよいし、あるいは、リソグラフィ装置を制御する中央コンピュータであってもよい。コンピュータアセンブリは、コンピュータ実行コードを備えるコンピュータプログラム製品をロードするために構成されてよい。
【0080】
プロセッサ2023に接続されたメモリ2001は、ハードディスクドライブ(HDD)2003、リードオンリーメモリ(ROM)2005、電気的消去可能リードオンリーメモリ(EEPROM)2007およびランダムアクセスメモリ(RAM)2009などの多数のメモリ要素を備えてよい。上記の全てのメモリ要素がある必要はない。さらに、上記のメモリ要素はプロセッサ2023に対してまたは互いに対して物理的に近接近していることは本質的な特徴ではない。それらは、互いから離れた距離に位置してもよい。
【0081】
プロセッサ2023はまた、ある種のユーザインタフェース、例えばキーボード2011またはマウス2013に接続されてもよい。タッチスクリーン、トラックボール、音声変換器または当業者に知られている他のインタフェースが用いられてよい。
【0082】
プロセッサ2023は、読取ユニット2019に接続されてよい。読取ユニットは、フロッピーディスク2017または光ディスク2015などのデータ記憶媒体から、例えばコンピュータ実行コードの形式のデータを読み取り、ある状況下ではそれらにデータを記憶するよう構成される。DVD、フラッシュメモリ、または当業者に知られた他のデータ記憶媒体が用いられてもよい。
【0083】
プロセッサ2023は、例えばモニタまたはLCD(液晶ディスプレイ)または当業者に知られた任意の他の種類のディスプレイなどのディスプレイ2029だけでなく紙に出力データをプリントアウトするために、プリンタ2021に接続されてもよい。
【0084】
プロセッサ2023は、インプット/アウトプット(I/O)を担う送信機/受信機2025によって、例えば公衆交換電話網(PSTN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)などの通信ネットワーク2027に接続されてもよい。プロセッサ2023は、通信ネットワーク2027を介して他の通信システムと通信するよう構成されてもよい。ある実施形態では、例えば操作者のパーソナルコンピュータなどの外部コンピュータ(図示せず)が通信ネットワーク2027を介してプロセッサ2023にログインすることができる。
【0085】
プロセッサ2023は、独立したシステムまたは並列に動作する多数の処理ユニットとして実施されてよい。各処理ユニットは大きなプログラムのサブタスクを実行するよう構成される。処理ユニットは、いくつかのサブ処理ユニットとともに1つ以上のメイン処理ユニットに分割されてもよい。プロセッサ2023のいくつかの処理ユニットは、他の処理ユニットから離れており、通信ネットワーク2027を介して通信してもよい。モジュール間の接続は有線または無線で行うことができる。
【0086】
コンピュータシステムは、アナログおよび/またはデジタルおよび/または本明細書で論じた機能を実行するよう構成されたソフトウェア技術を備える任意の信号処理システムとすることができる。
【0087】
IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について本文書において特に言及をしてきたが、本明細書で述べたリソグラフィ装置は、他の応用形態も有していることを理解すべきである。例えば、集積された光学システム、磁気領域メモリ用の誘導及び検出パターン(guidance and detection pattern)、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造といった応用である。当業者は、このような代替的な応用形態の文脈において、本明細書における「ウェハ」または「ダイ」という用語のいかなる使用も、それぞれより一般的な用語である「基板」または「目標部分」と同義とみなすことができることを認められよう。本明細書で参照された基板は、例えばトラック(通常、レジスト層を基板に付加し、露光されたレジストを現像するツール)、計測ツール及び/または検査ツールで露光の前後に加工されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示は、そのような基板処理工具または他の工具に対しても適用することができる。さらに、例えば多層ICを作製するために二回以上基板が加工されてもよく、その結果、本明細書で使用された基板という用語は、複数回処理された層を既に含む基板のことも指してもよい。
【0088】
光学的リソグラフィの文脈における本発明の実施形態の使用についてに特定の言及をしてきたが、本発明は、例えばインプリントリソグラフィなどの他の応用形態にも使用可能であり、文脈が許す限り光学的リソグラフィに限定されないことは理解されるだろう。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に生成されるパターンを定める。パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射、熱、圧力、またはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化した後、パターニングデバイスがレジストから外されてパターンが残る。
【0089】
本明細書の用語または専門用語は、限定ではなく説明を目的としており、本明細書の専門用語または用語は、本明細書の教示を考慮して関連する技術分野の当業者により解釈されるべきである。
【0090】
本明細書に記載の実施例において、「レンズ」「レンズ素子」なる用語は、文脈が許す限り、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁的光学素子、及び静電的光学素子そ含む様々なタイプの光学素子のいずれかまたは組み合わせを指してよい。
【0091】
さらに、本明細書における「放射」及び「ビーム」なる用語は、(例えば365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長λを有する)紫外(UV)放射、(例えば約5乃至20nmの範囲に含まれる波長(例えば13.5nm)を有するか、5nm未満で作動する硬X線)極紫外(EUVまたは軟X線)放射を含むあらゆる電磁放射、及びイオンビームまたは電子ビーム等の粒子ビームを含む。一般に、約400乃至約700nmの間の波長を有する放射は、可視放射とみなされる。約780乃至3000nm(またはそれ以上)の間の波長を有する放射は赤外放射とみなされる。
リソグラフィにおいては、「UV」という用語は、水銀放電ランプにより生成される波長:436nmのG線、405nmのH線、および/または365nmのI線、に適用する。真空UV(VUV、つまりガスに吸収されるUV)とはおよそ100乃至200nmの波長を有する放射をいう。深紫外(DUV)とは一般に約126から約428nmの波長を有する放射をいう。一実施例においては、エキシマレーザが、リソグラフィ装置で使用されるDUV放射を生成可能である。なお、例えば5乃至20nmの波長を有する放射とは5乃至20nmの範囲の少なくとも一部のある波長域を有する放射をいうものと理解されたい。
【0092】
本明細書で用いる「基板」の用語は、通常、後続の材料層がその上に付加される材料を説明する。実施形態において、基板自体がパターン化されてもよいし、その上部に付加される材料がパターン化されてもよいし、基板自体がパターニングされることなく残ってもよい。
【0093】
本明細書で用いる「実質的に接触」の用語は、通常、位置ずれ公差から典型的に生じる僅かな離隔のみを有しつつ、要素や構造が互いに物理的に実質的に接触することを説明する。本明細書で用いる一以上の具体的な形状、構造または特徴間の相対的な空間的描写(例えば「縦に並んでいる」「実質的に接触」など)は例示のみを目的とし、本開示の趣旨および範囲を逸脱しない限りにおいて、本明細書で記載される構造の実際に実現されるものが位置ずれ公差を含んでもよいことが理解されよう。
【0094】
これまで特定の実施形態を説明したが、説明した以外の実施形態が実施されてもよいことを理解されたい。本説明は発明を限定することを意図していない。
【0095】
上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。
【0096】
「課題を解決する手段」および「要約書」の項ではなく「発明の詳細な説明」の項が請求項を解釈するのに使用されるように意図されていることを理解されたい。「課題を解決する手段」および「要約書」の欄は本発明者が考えた本発明の実施例の1つ以上を示すものであるが、すべてを説明するものではない。よって、本発明および請求項をいかなる形にも限定するものではない。
【0097】
特定の機能および関係の実現を例証する機能的な構成要素の助けを用いて本発明を説明してきた。これらの機能的な構成要素の境界は、説明の便宜上、適宜定義されている。それらの特別な機能および関係が適切に実行される限り、別の境界も定義することができる。
【0098】
特定の実施形態についての上記説明は発明の一般的性質を完全に公開しており、したがって、当分野の能力に含まれる知識を適用することによって、過度の実験をすることなく、および本発明の一般概念から逸脱することなく、種々の応用に対してそのような特定の実施形態を直ちに修正しおよび/または適応させることができる。したがって、そのような適応および修正は、本明細書に提示された教示および助言に基づき、開示された実施形態の意義および等価物の範囲内であると意図されている。本明細書の表現または専門用語は説明を目的としており限定のためではなく、本明細書の専門用語または表現は教示および助言を考慮して当業者によって解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0099】
本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物にしたがってのみ規定されるべきである。