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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118894
(43)【公開日】2022-08-16
(54)【発明の名称】プラズマアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/24 20060101AFI20220808BHJP
【FI】
H05H1/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021015708
(22)【出願日】2021-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000125370
【氏名又は名称】学校法人東京理科大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 武彦
(72)【発明者】
【氏名】島 佳希
(72)【発明者】
【氏名】石川 仁
【テーマコード(参考)】
2G084
【Fターム(参考)】
2G084AA23
2G084CC03
2G084CC19
2G084CC20
2G084DD15
2G084DD16
2G084DD21
2G084DD22
(57)【要約】
【課題】効率良く高い推力を得ることができるプラズマアクチュエータを提供すること。
【解決手段】プラズマアクチュエータは、第1の主面および前記第1の主面の反対側に位置する第2の主面を有する誘電体層と、前記第1の主面に設けられた第1の電極と、前記第2の主面に設けられた第2の電極と、を備え、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加されることによって、前記第1の主面に誘電体バリア放電を発生させ、当該誘電体バリア放電によって誘起流れを発生させるプラズマアクチュエータであって、前記第2の電極は、薄膜または薄板で形成され、前記第2の電極には、電極欠損部が設けられている。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の主面および前記第1の主面の反対側に位置する第2の主面を有する誘電体層と、
前記第1の主面に設けられた第1の電極と、
前記第2の主面に設けられた第2の電極と、を備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加されることによって、前記第1の主面に誘電体バリア放電を発生させ、当該誘電体バリア放電によって誘起流れを発生させるプラズマアクチュエータであって、
前記第2の電極は、薄膜または薄板で形成され、
前記第2の電極には、電極欠損部が設けられている、
プラズマアクチュエータ。
【請求項2】
前記第2の電極は、
互いに離れて配置された複数の部分電極と、
前記複数の部分電極を電気的に接続する接続部と、を備え、
前記電極欠損部は、隣り合う前記部分電極の間の電極空隙部を含む、
請求項1に記載のプラズマアクチュエータ。
【請求項3】
前記電極欠損部は、前記第2の電極を貫通する電極貫通孔を含む、
請求項1に記載のプラズマアクチュエータ。
【請求項4】
前記第1の電極および前記第2の電極から離間した位置に設けられた浮遊導電体部をさらに備え、
前記第2の電極は、前記第2の主面における前記第1の電極に対応する位置よりも第1の方向側にずれた位置に設けられ、
前記浮遊導電体部は、
前記第1の主面における前記第1の電極よりも前記第1の方向側、かつ、前記第2の電極に対応する位置よりも前記第1の方向と反対の第2の方向側にずれた位置に設けられた第1の導電体と、
前記第2の主面における前記第1の電極に対応する位置よりも前記第1の方向側、かつ、前記第1の導電体に対応する位置よりも前記第2の方向側にずれた位置に設けられ、前記第1の導電体に電気的に接続された第2の導電体と、を備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加されることによって、前記第1の主面における前記第1の電極および前記第1の導電体のそれぞれの前記第1の方向側に誘電体バリア放電を発生させ、当該誘電体バリア放電によって、前記第1の方向に向かう誘起流れを発生させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載のプラズマアクチュエータ。
【請求項5】
前記第2の導電体は、薄膜または薄板で形成されており、
前記第2の導電体には、導電体欠損部が設けられている、
請求項4に記載のプラズマアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマアクチュエータは、誘電体の第1の主面に設けられた第1の電極と、誘電体の第2の主面に設けられた第2の電極と、を備える。プラズマアクチュエータは、第1の電極と第2の電極との間に電圧が印加されることによって、第1の主面に誘電体バリア放電を発生させ、当該誘電体バリア放電によって、誘起流れを発生させる。
【0003】
プラズマアクチュエータは、構造が単純であり、軽量で薄型に形成できるなどの利点を有する。このため、乗用車、高速列車、航空機などの移動体、流体機械などの高速回転体、風力発電機の風車などへのプラズマアクチュエータの適用が、検討されている。また、印加電圧波形および電極配置の調整によって、一方向性の強いイオン風を発生させるプラズマアクチュエータの実用化実験が行われている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Sato, S. et al., “Successively Accelerated Ionic Wind with Integrated Dielectric-Barrier-Discharge Plasma Actuator for Low Voltage Operation”, Scientific Reports, (2019), 9:5813
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、効率良く高い推力を得ることができるプラズマアクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るプラズマアクチュエータは、第1の主面および前記第1の主面の反対側に位置する第2の主面を有する誘電体層と、前記第1の主面に設けられた第1の電極と、前記第2の主面に設けられた第2の電極と、を備え、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加されることによって、前記第1の主面に誘電体バリア放電を発生させ、当該誘電体バリア放電によって誘起流れを発生させるプラズマアクチュエータであって、前記第2の電極は、薄膜または薄板で形成され、前記第2の電極には、電極欠損部が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のプラズマアクチュエータによれば、効率良く高い推力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本発明の第1の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの縦断面図である。
図1B】本発明の第1の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの平面図である。
図2A】本発明の第2の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの縦断面図である。
図2B】本発明の第2の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの平面図である。
図3A】本発明の変形例に係るプラズマアクチュエータの第1の電極および第2の電極の平面図である。
図3B】本発明の他の変形例に係るプラズマアクチュエータの第1の電極および第2の電極の平面図である。
図4A】本発明の実施例1のプラズマアクチュエータの縦断面図である。
図4B】本発明の比較例1のプラズマアクチュエータの縦断面図である。
図5A】本発明の実施例1および比較例1のプラズマアクチュエータにおける印加電圧と推力との関係を示すグラフである。
図5B】本発明の実施例1および比較例1のプラズマアクチュエータにおける消費電力と推力との関係を示すグラフである。
図6A】本発明の実施例1のプラズマアクチュエータにおけるDBDが発生している場合の静電容量を説明するための縦断面図である。
図6B】本発明の比較例1のプラズマアクチュエータにおけるDBDが発生している場合の静電容量を説明するための縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0010】
<プラズマアクチュエータの構成>
まず、第1の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの構成について説明する。図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの縦断面図である。図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの平面図である。なお、図1Aおよび図2Bに示すXYZ座標系を用いて、プラズマアクチュエータの構成や動作に関する方向を説明する場合がある。
【0011】
図1Aおよび図1Bに示すように、プラズマアクチュエータ1は、対象物、例えば車両の筐体CSの表面に装着される。プラズマアクチュエータ1は、誘電体層10と、第1の電極20と、第2の電極30と、封止層40と、高電圧高周波電源50と、を備える。プラズマアクチュエータ1は、第1の電極20と第2の電極30との間に電圧が印加されることによって、誘電体層10の後述する第1の主面(表面)11における第1の電極20の+X方向側に誘電体バリア放電(以下、「DBD(Dielectric Barrier Discharge)」という)を発生させ、当該DBDによって、+X方向に向かう誘起流れIFを発生させる。+X方向は、第1の方向の一例である。
【0012】
誘電体層10は、第1の主面11と、第1の主面11の反対側に位置する第2の主面(裏面)12と、を有する板状に形成されている。なお、誘電体層10を挟んだ第1の主面11側を「表面側」、第2の主面12側を「裏面側」という場合がある。
【0013】
誘電体層10としては、例えば、アクリル樹脂、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、アルミナセラミックス、サファイア(高純度アルミナセラミックス)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂(例えばテフロン(登録商標))、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、各種油脂などを用いることができる。
【0014】
第1の電極20(表面電極)は、誘電体層10の第1の主面11に設けられている。第1の電極20は、平面視において、長辺がY軸に平行、かつ、短辺がX軸に平行な長方形に形成されている。すなわち、第1の電極20は、誘起流れIFの方向(+X方向)に対して直交する方向に延びるように設けられている。第1の電極20は、接地されている。
【0015】
第1の電極20の形態は特に限定されない。第1の電極20は、誘電体層10にフラッシュマウント化され、その表面が露出するように配置されることが、誘電体層10の第1の主面11に沿う円滑な誘起流れIFを形成する点で好ましい。第1の電極20は、金属材料、例えば銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、金、銀、SUS、または、酸化インジウムスズ(ITO)などの導電性酸化物、または導電性ゴムなどで構成された薄板状または薄膜状であることが好ましい。
【0016】
第2の電極30(裏面電極)は、誘電体層10の第2の主面12における第1の電極20に対応する位置よりも+X方向側にずれた位置に設けられている。第2の電極30は、互いに離れて配置された複数の部分電極31と、当該複数の部分電極31を電気的に接続する接続部32と、を備える。
【0017】
部分電極31は、平面視において、長辺がY軸に平行、かつ、短辺がX軸に平行な長方形に形成されている。すなわち、部分電極31は、誘起流れIFの方向に対して直交する方向に延びるように設けられている。部分電極31は、X軸に沿って一列に並ぶように配置されている。1個の部分電極31は、配線35を介して、高電圧高周波電源50の出力部51に接続されている。
【0018】
接続部32は、例えば、隣り合う部分電極31の-Y方向側の端部を電気的に接続する。この接続によって、複数の部分電極31は、同電位になる。接続部32は、生産性の観点から、複数の部分電極31と同じ材料で複数の部分電極31と一体的に構成されていることが好ましいが、複数の部分電極31と異なる材料で構成されていてもよい。
【0019】
第2の電極30には、電極欠損部33が設けられている。電極欠損部33は、隣り合う部分電極31の間の電極空隙部34を含む。
【0020】
第2の電極30の形態は特に限定されない。なお、第2の電極30は、誘電体層10に埋め込まれるように設けられてもよい。第2の電極30は、第1の電極20の説明で例示した金属材料よって、薄板状または薄膜状に形成されている。上述のような金属材料によって、第2の電極30を薄板状または薄膜状に形成することによって、筐体CSの表面からのプラズマアクチュエータ1の突出量を少なくすることができる。さらには、エッチングや印刷などの簡易な方法で第2の電極30を形成することができ、生産性の向上を図ることができる。
【0021】
封止層40は、誘電体層10の第2の主面12および第2の電極30を覆うように設けられている。封止層40は、第1の電極20と第2の電極30とを、電気的に絶縁する。封止層40と誘電体層10とによって第2の電極30を覆うことによって、裏面側に、DBD、スパークおよびコロナ放電が発生することを防止できる。
【0022】
封止層40としては、例えば、レジスト、シリコーンゴム、ポリイミド、PTFE樹脂(例えばテフロン(登録商標))などのコーティング・封止材料を用いることができる。封止層40としては、接着性剤を用いてもよく、これによってプラズマアクチュエータ1を筐体CSの表面に接着してもよい。また、封止層40と筐体CSの表面との間に接着層を設けてもよい。
【0023】
高電圧高周波電源50は、接地されている。高電圧高周波電源50は、高周波あるいはパルス状の高電圧信号を供給可能な電源であれば特に限定されない。高電圧信号は、電源の装置コストを考慮した実用的な観点から、周波数が0.05kHz以上100kHz以下に設定されることが好ましく、電圧が0.1kV以上100kV以下に設定されることが好ましい。
【0024】
なお、第1の電極20を接地して、第2の電極30を高電圧高周波電源50の出力部51に電気的に接続した構成を例示したが、逆に、第2の電極30を接地し、第1の電極20を高電圧高周波電源50の出力部51に接続してもよい。この場合でも、同じ電圧印加条件において概ね同程度の速度の誘起流れが得られることが実験で示されている。
【0025】
<プラズマアクチュエータの動作>
次に、プラズマアクチュエータ1の動作について説明する。
【0026】
高電圧高周波電源50を駆動して、出力部51から±Vp(Vpは、交流電圧の片側振幅を表す)の電圧の正弦波の高電圧信号を第2の電極30に印加する。
【0027】
第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合、第1の電極20が接地されているので、第2の電極30から第1の電極20へ向かう方向の電界が発生する。これにより、第2の電極30を構成する部分電極31のうち-X方向側に位置する部分電極31に正電荷が移動し、第1の電極20における+X方向側に負電荷が移動する。このようにして生じた電位差により、第1の電極20における+X方向側端部の近傍に電界(大きさはおおよそ-dVp/dxとなる)が形成される。作動流体(空気など)が部分的に絶縁破壊する程度の電界により、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20よりも+X方向側(第1の電極20と第2の電極30との間の誘電体層10の表面)にDBDが生成される。DBDによって、作動流体の一部がイオン化して荷電粒子が生成される。作動流体がイオン化するときに、プラズマアクチュエータ1の電力が消費される。荷電粒子は、電界によって発生する体積力により加速される。荷電粒子とイオン化されていない中性粒子との衝突が繰り返し行われ、その結果、+X方向への誘起流れIFが発生する。
【0028】
一方、第2の電極30に-Vpの電圧が印加された場合、電荷分布は、第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合と逆になる。この場合でも、DBDは、第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合と同様の位置に生成される。このDBDによって、+X方向への誘起流れIFが発生する。
【0029】
以上説明したように、±Vpの電圧の高周波電圧を第2の電極30に印加することによって、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20よりも+X方向側に、+X方向への誘起流れIFが発生する。
【0030】
<第1の実施の形態の効果>
第1の実施の形態によれば、誘電体層10の第1の主面11に設けられた第1の電極20と、誘電体層10の第2の主面12に設けられた第2の電極30と、を備えるプラズマアクチュエータ1において、第2の電極30を薄膜または薄板で形成し、かつ、第2の電極30に電極欠損部33を設けている。このため、電極欠損部33が設けられていない第2の電極、つまり電極空隙部34に対応する位置にも、部分電極31と同じ厚さ(Z軸方向の長さ)かつ同じ材質の薄膜または薄板が存在する第2の電極を、第2の電極30の代わりに設けたプラズマアクチュエータ(以下、「第1の比較対象のプラズマアクチュエータ」という場合がある)と同じ消費電力になるように、プラズマアクチュエータ1に電圧を印加した場合、誘起流れIFにより発生するプラズマアクチュエータ1の推力を、第1の比較対象のプラズマアクチュエータの推力よりも大きくすることができる。したがって、効率良く高い推力を得られるプラズマアクチュエータ1を提供することができる。
【0031】
第2の電極30を、それぞれ薄膜または薄板で形成された、複数の部分電極31と、接続部32とで構成している。このため、第2の電極30の形成方法として、エッチングや印刷などの簡易な方法を用いることができ、複数の部分電極31をワイヤで構成する場合と比べて、生産性を向上させることができる。
【0032】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成については、第1の実施の形態と同じ符号を付し、説明を省略または簡略にする。
【0033】
<プラズマアクチュエータの構成>
まず、第2の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの構成について説明する。図2Aは、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの縦断面図である。図2Bは、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマアクチュエータの平面図である。
【0034】
図2Aおよび図2Bに示すように、プラズマアクチュエータ1Aは、対象物、例えば車両の筐体CSの表面に装着される。プラズマアクチュエータ1は、誘電体層10と、第1の電極20と、第2の電極30と、浮遊導電体部60Aと、封止層40Aと、高電圧高周波電源50と、を備える。
【0035】
浮遊導電体部60Aは、第1の電極20および第2の電極30から離間した位置に設けられている。浮遊導電体部60Aは、第1の導電体61Aと、第2の導電体62Aと、配線部63Aと、を備える。
【0036】
第1の導電体61Aは、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20よりも+X方向側、かつ、第2の電極30に対応する位置よりも-X方向側にずれた位置に設けられている。-X方向は、第2の方向の一例である。第1の導電体61Aは、第1の電極20と同様に、平面視において、長辺がY軸に平行、かつ、短辺がX軸に平行な長方形に形成されている。第1の導電体61Aは、誘電体層10によって、第1の電極20および第2の電極30と、電気的に絶縁されている。
【0037】
第1の導電体61Aの形態は特に限定されない。第1の導電体61Aは、第1の電極20と同様に、金属材料によって薄板状または薄膜状に形成され、誘電体層10にフラッシュマウント化されることが好ましい。第1の導電体61Aの幅(X軸方向の長さ)は、第1の電極20の幅以下であることが、後述する第1の誘起流れIF1の加速を円滑に行える点で好ましい。
【0038】
第2の導電体62Aは、誘電体層10の第2の主面12における第1の電極20に対応する位置よりも+X方向側、かつ、第1の導電体61Aに対応する位置よりも-X方向側にずれた位置に設けられている。第2の導電体62Aは、誘電体層10によって、第1の電極20と、電気的に絶縁されている。第2の導電体62Aは、第2の電極30と同様に、互いに離れて配置された複数の導電体部分電極64Aと、当該複数の導電体部分電極64Aを電気的に接続する導電体接続部65Aと、を備える。
【0039】
導電体部分電極64Aは、平面視において、長辺がY軸に平行、かつ、短辺がX軸に平行な長方形に形成されている。すなわち、導電体部分電極64Aは、第1の誘起流れIF1の方向に対して直交する方向に延びるように設けられている。導電体部分電極64Aは、X軸に沿って一列に並ぶように配置されている。
【0040】
導電体接続部65Aは、例えば、隣り合う導電体部分電極64Aの-Y方向側の端部を電気的に接続する。この接続によって、複数の導電体部分電極64Aは、同電位になる。導電体接続部65Aは、生産性の観点から、複数の導電体部分電極64Aと同じ材料で複数の導電体部分電極64Aと一体的に構成されていることが好ましいが、複数の導電体部分電極64Aと異なる材料で構成されていてもよい。
【0041】
第2の導電体62Aには、導電体欠損部66Aが設けられている。導電体欠損部66Aは、隣り合う導電体部分電極64Aの間の導電体空隙部67Aを含む。
【0042】
第2の導電体62Aと第1の電極20との間隙、すなわち、第2の導電体62Aの-X方向側の端部と第1の電極20の+X方向側の端部との間隙は、第1の導電体61Aと第1の電極20との間隙、すなわち、第1の導電体61Aの-X方向側の端部と第1の電極20の+X方向側の端部との間隙よりも小さい方が、第1の導電体61A、第2の導電体62Aおよび第1の電極20における電荷分布が良好になる点で好ましい。
【0043】
第2の導電体62Aの形態は特に限定されない。なお、第2の導電体62Aは、誘電体層10に埋め込まれるように設けられてもよい。第2の導電体62Aは、第1の電極20の説明で例示した金属材料よって、薄板状または薄膜状に形成されている。上述のような金属材料によって、第2の導電体62Aを薄板状または薄膜状に形成することによって、筐体CSの表面からのプラズマアクチュエータ1Aの突出量を少なくすることができる。さらには、エッチングや印刷などの簡易な方法で第2の導電体62Aを形成することができ、生産性の向上を図ることができる。
【0044】
配線部63Aは、例えばスルーホールによって構成されている。配線部63Aは、第1の導電体61Aと第2の導電体62Aとを電気的に接続する。
【0045】
封止層40Aは、誘電体層10の第2の主面12、第2の電極30および第2の導電体62Aを覆うように設けられている。封止層40Aは、第1の電極20と第2の電極30と第2の導電体62Aとを互いに電気的に絶縁する。封止層40Aは、第1の導電体61Aと第2の電極30と第2の導電体62Aとを互いに電気的に絶縁する。誘電体層10および封止層40Aによって、第1の導電体61Aおよび第2の導電体62Aが、第1の電極20および第2の電極30と電気的に絶縁されることにより、浮遊導電体部60A、つまり第1の導電体61Aおよび第2の導電体62Aは、電気的に浮いた状態になる。
【0046】
<プラズマアクチュエータの動作>
次に、プラズマアクチュエータ1Aの動作について説明する。
【0047】
高電圧高周波電源50を駆動して、出力部51から±Vpの電圧の正弦波の高電圧信号を第2の電極30に印加する。
【0048】
第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合、第1の電極20が接地されているので、第2の電極30から第1の電極20へ向かう方向の電界が発生する。第1の電極20と第2の電極30との間にある浮遊導電体部60Aの電位は、例えばおおよそ+1/2Vpとなる。これにより、第2の電極30を構成する部分電極31のうち-X方向側に位置する部分電極31に正電荷が移動し、第1の導電体61Aにおける+X方向側に負電荷が移動し、第2の導電体62Aを構成する導電体部分電極64Aのうち-X方向側に位置する導電体部分電極64Aに正電荷が移動し、第1の電極20における+X方向側に負電荷が移動する。このようにして生じた電位差により、第1の電極20における+X方向側端部の近傍に電界(大きさはおおよそ-dVp/dxとなる)が形成される。作動流体が部分的に絶縁破壊する程度の電界により、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20と第1の導電体61Aとの間(第1の電極20と第2の導電体62Aとの間の誘電体層10の表面)にDBDが生成される。これと同様にして、誘電体層10の第1の主面11における第1の導電体61Aよりも+X方向側(第1の導電体61Aと第2の電極30との間の誘電体層10の表面)にDBDが生成される。第1の電極20と第1の導電体61Aとの間に生成されたDBDによって、+X方向への第1の誘起流れIF1が発生する。第1の導電体61Aよりも+X方向側に生成されたDBDによって、第1の誘起流れIF1が加速され、第1の誘起流れIF1よりも流速が速い、+X方向への第2の誘起流れIF2が発生する。
【0049】
また、第1の導電体61Aと第2の導電体62Aは、配線部63Aで接続されているので同電位となる。このため、第1の導電体61Aと第2の導電体62Aと間では、DBDは生成されない。つまり、第1の導電体61Aと第2の導電体62Aとによって、誘電体層10の第1の主面11における第1の導電体61Aよりも-X方向側にDBDが生成されない。このため、第1の導電体61Aから-X方向への誘起流れは発生しない。これにより、従来問題となっていた複数の表面電極の存在による互いに衝突する誘起流れ、いわゆるクロストークの問題は、本実施形態のプラズマアクチュエータ1Aにより解決することができる(クロストークについては、例えば、H. Do et al., Applied Physics Letters, 2008, Vol. 92, 071504参照)。
【0050】
一方、第2の電極30に-Vpの電圧が印加された場合、第1の電極20が接地されているので、浮遊導電体部60Aの電位は、例えばおおよそ-1/2Vpとなる。電荷分布は、第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合と逆になる。この場合でも、DBDは、第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合と同様に、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20と第1の導電体61Aとの間にDBDが生成され、誘電体層10の第1の主面11における第1の導電体61Aよりも+X方向側にDBDが生成される。これらの生成されたDBDによって、+X方向への第1の誘起流れIF1および第2の誘起流れIF2が発生する。第1の誘起流れIF1および第2の誘起流れIF2の流速は、第2の電極30に+Vpの電圧が印加された場合に発生する第1の誘起流れIF1および第2の誘起流れIF2のそれぞれの流速とほぼ同じになる。
【0051】
以上説明したように、±Vpの電圧の高周波電圧を第2の電極30に印加することによって、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20よりも+X方向側に、+X方向への第1の誘起流れIF1および第2の誘起流れIF2が発生する。なお、第1の実施の形態のプラズマアクチュエータ1と同様に、第2の電極30を接地し、第1の電極20を高電圧高周波電源50の出力部51に接続しても、同じ電圧印加条件において概ね同程度の速度の誘起流れが得られることが実験で示されている。
【0052】
<第2の実施の形態の効果>
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、以下のような効果がある。第1の電極20と第2の電極30との間に、電気的に接続された第1の導電体61Aと第2の導電体62Aとを有する浮遊導電体部60Aを設けている。このため、誘電体層10の第1の主面11における第1の電極20と第1の導電体61Aとの間に発生した第1の誘起流れIF1を、第1の導電体61Aよりも+X方向側に生成されたDBDによって加速して、第2の誘起流れIF2を発生させることができる。したがって、プラズマアクチュエータ1Aは、効率良く誘起流れの速度を高めることができる。その結果、効率良く高い推力を得られるプラズマアクチュエータ1Aを提供することができる。
【0053】
第2の導電体62Aを薄膜または薄板で形成し、かつ、第2の導電体62Aに導電体欠損部66Aを設けている。このため、導電体欠損部66Aが設けられていない第2の導電体、つまり導電体空隙部67Aに対応する位置にも、導電体部分電極64Aと同じ厚さかつ同じ材質の薄膜または薄板が存在する第2の導電体を、第2の導電体62Aの代わりに設けたプラズマアクチュエータ(以下、「第2の比較対象のプラズマアクチュエータ」という場合がある)と同じ消費電力になるように、プラズマアクチュエータ1Aに電圧を印加した場合、第1の誘起流れIF1により発生するプラズマアクチュエータ1Aの推力を、第2の比較対象のプラズマアクチュエータの推力よりも大きくすることができる。そして、第1の導電体61Aよりも+X方向側に生成されたDBDによって、プラズマアクチュエータ1Aおよび第2の比較対象のプラズマアクチュエータの第1の誘起流れIF1が同程度に加速された場合でも、第2の誘起流れIF2により発生するプラズマアクチュエータ1Aの推力を、第2の比較対象のプラズマアクチュエータの推力よりも大きくすることができる。したがって、効率良く高い推力を得られるプラズマアクチュエータ1Aを提供することができる。
【0054】
[実施の形態の変形例]
本発明は、これまでに説明した実施の形態に示されたものに限られないことは言うまでも無く、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。
【0055】
第1の実施の形態または第2の実施の形態の第2の電極30の代わりに、図3Aに示す第2の電極30Bを設けてもよい。第2の電極30Bは、薄膜または薄板で形成されている。第2の電極30Bには、電極欠損部31Bが設けられている。電極欠損部31Bは、複数の電極貫通孔32Bを含む。電極貫通孔32Bは、第2の電極30Bを貫通する孔であって、平面視で円形に形成されている。つまり、第2の電極30Bには、ポーラス状に複数の電極貫通孔32Bが設けられている。
【0056】
第1の実施の形態または第2の実施の形態の第2の電極30の代わりに、図3Bに示す第2の電極30Cを設けてもよい。第2の電極30Cは、薄膜または薄板で形成されている。第2の電極30Cには、電極欠損部31Cが設けられている。電極欠損部31Cは、複数の電極貫通孔32Cと、複数の電極切り欠き部33Cと、を含む。電極貫通孔32Cは、第2の電極30Cを貫通する孔であって、平面視で四角形に形成されている。電極切り欠き部33Cは、第2の電極30Cの外縁に設けられている。つまり、第2の電極30Cには、メッシュ状に電極貫通孔32Cおよび電極切り欠き部33Cが設けられている。
【0057】
図3Aおよび図3Bのような構成にしても、電極欠損部31B,31Cが設けられていない第2の電極を、第2の電極30Bの代わりに設けたプラズマアクチュエータと比べて、効率良く高い推力を得られるプラズマアクチュエータを提供することができる。
【0058】
第2の電極30B,30Cの電極貫通孔32B,32Cの形状は、上述の形状に限られず、四角形以外の多角形、楕円、異形などであってもよい。電極切り欠き部33Cの形状も、円弧形など、図3Bに示す形状以外の形状であってもよい。第2の電極30B、または、第2の電極30Cと同様の構成を、第2の実施の形態の第2の導電体62Aに適用してもよい。
【0059】
第2の電極30の部分電極31、接続部32、第2の導電体62Aの導電体部分電極64Aおよび導電体接続部65Aのうち少なくともいずれか1つにおいて、これらを貫通する貫通孔を設けてもよいし、これらの外縁に切り欠き部を設けてもよい。
【0060】
第2の電極30の電極空隙部34、第2の導電体62Aの導電体空隙部67A、第2の電極30B,30Cの電極貫通孔32B,32C、第2の電極30Cの電極切り欠き部33Cのそれぞれの個数は、1個でもよい。
【0061】
第2の電極30の部分電極31、第2の導電体62Aの導電体部分電極64Aが延びる方向は、誘起流れIFの方向と平行な方向(X軸方向)であってもよいし、誘起流れIFの方向に対して斜めの方向であってもよい。部分電極31および導電体部分電極64Aは、一部が屈曲していてもよい。
【0062】
[実施例]
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、プラズマアクチュエータの第2の電極の形状と、プラズマアクチュエータの推力との関係を調べるために行った実験について説明する。
【0063】
<実施例1のプラズマアクチュエータの構成>
図4Aに示すように、第1の実施の形態のプラズマアクチュエータ1と同様の構成を有する実施例1のプラズマアクチュエータを準備した。実施例1のプラズマアクチュエータの誘電体層10をシリコーン樹脂で形成した。誘電体層10の厚さを0.44mmとした。第1の電極20および第2の電極30を、厚さ0.0018mmの銅の薄膜で形成した。第1の電極20および第2の電極30の奥行方向(Y軸方向)の長さを100mmとした。第1の電極20の幅を5mmとした。第2の電極30を10個の部分電極31と、1個の接続部32とで構成することによって、電極欠損部33を構成する8個の電極空隙部34を設けた。10個の部分電極31のうち、X軸方向の両端に位置する部分電極31の幅を1mmとし、それ以外の部分電極31の幅を0.5mmとした。電極空隙部34の幅を1mmとした。つまり、第2の電極30全体の幅を15mmにした。第1の電極20と第2の電極30とのオーバーラップの幅を0.5mmにした。
【0064】
<比較例1のプラズマアクチュエータの構成>
図4Bに示すように、第2の電極30の代わりに、電極欠損部が設けられていない第2の電極90であって、幅が15mmの第2の電極90を設けたこと以外は、実施例1のプラズマアクチュエータと同じ構成を有する比較例1のプラズマアクチュエータを準備した。
【0065】
<実験方法>
プラズマアクチュエータの推力の測定方法として、公知の測定方法(例えば、Flint O. Thomas, Thomas C. Corke, Muhammad Iqbal, Alexey Kozlov, David Schatzman, Optimization of dielectric barrier discharge plasma actuators for active aerodynamic flow control, AIAA Journal, Vol. 47, No. 9, 2169-2178 (2009)、Asa Nakano, Hiroyuki Nishida, The effect of the voltage waveform on performance of dielectric barrier discharge plasma actuator, Journal of Applied Physics Vol. 126, 173303 (2019)参照)を用いた。
【0066】
具体的には、サポートと、サポートの上端に固定されたケースと、を備える支持部材を準備した。サポートとして絶縁材で形成されたものを用い、ケースとしてベークライト板で形成されたものを用いた。ケースの内部に、誘起流れの方向がケースの天面に向かう方向になるように、実施例1のプラズマアクチュエータを固定した。プラズマアクチュエータの第1の電極を接地し、第2の電極30に高電圧高周波電源を接続した。支持部材を電子天秤に載置した。
【0067】
高電圧高周波電源で第2の電極30に電圧を印加することによって、実施例1のプラズマアクチュエータからケースの天面に向かう誘起流れを発生させ、このときの電子天秤の計測値に基づいて、プラズマアクチュエータの推力を算出した。さらに、異なる電圧を第2の電極30に印加して、プラズマアクチュエータの推力を算出した。比較例1のプラズマアクチュエータについても、同様の方法で推力を算出した。
【0068】
<評価>
そして、実施例1および比較例1のプラズマアクチュエータにおける印加電圧と推力との関係を評価した。その評価結果を図5Aに示す。また、実施例1および比較例1のプラズマアクチュエータにおける消費電力と推力との関係を評価した。その評価結果を図5Bに示す。
【0069】
図5Aに示すように、印加電圧が同じ場合、実施例1の推力は、比較例1の推力よりも小さいことが確認できた。一方、図5Bに示すように、消費電力が同じ場合、実施例1の推力は、比較例1の推力よりも大きいことが確認できた。つまり、実施例1のプラズマアクチュエータは、比較例1のプラズマアクチュエータよりも効率良く高い推力を得ることができることが確認できた。このような結果が得られた理由は以下のように推測される。
【0070】
実施例1のプラズマアクチュエータの第2の電極30に、±Vpの電圧が印加されると、図6Aに示すように、第1の電極20の+X方向側にDBDが生成される。例えば、DBDの+X方向側の端部が、-X方向側端部から4番目の部分電極31に対応する位置に位置する場合、第1の電極20と、DBDと、誘電体層10と、-X方向側に位置する4個の部分電極31とによって、仮想的なコンデンサが構成されると考えられる。このコンデンサの静電容量C1は、以下の式(1)で表される。
C1=ε(S+ΔS-3δs)/d ・・・ (1)
ε:誘電体層10の誘電率
S:第2の電極に電圧が印加されていない場合における仮想的なコンデンサを構成する平板導体の面積(例えば、第1の電極と第2の電極とのオーバーラップしている領域を含む)
ΔS:DBDの平面視における面積
δs:電極空隙部34の平面視における面積
d:誘電体層10の厚さ
【0071】
一方、比較例1のプラズマアクチュエータの第2の電極90に、±Vpの電圧が印加されると、図6Bに示すように、第1の電極20の+X方向側にDBDが生成される。このDBDの幅は、印加電圧が実施例1と同じであれば、実施例1のDBDとほぼ同じになる。この場合、第1の電極20と、DBDと、誘電体層10と、第2の電極90とによって、仮想的なコンデンサが構成されると考えられる。このコンデンサの静電容量C2は、以下の式(2)で表される。
C2=ε(S+ΔS)/d ・・・ (2)
【0072】
式(1)と式(2)とを比較してわかるように、実施例1のプラズマアクチュエータの静電容量C1は、電極欠損部33を構成する電極空隙部34の平面視における面積に対応する大きさだけ、比較例1のプラズマアクチュエータの静電容量C2よりも小さくなる。この静電容量の差に起因して、実施例1のプラズマアクチュエータは、比較例1のプラズマアクチュエータよりも効率良く高い推力を得ることができると推測される。
【0073】
以上のことから、プラズマアクチュエータの第2の電極に、第1,第2の実施の形態の電極欠損部33、図3Aおよび図3Bにそれぞれ示す電極欠損部31B,31Cを設けたり、第2の導電体に、第2の実施の形態の導電体欠損部66Aを設けて、プラズマアクチュエータの静電容量を小さくすることによって、これらの欠損部が設けられない場合と比べて、効率良く高い推力を得られるプラズマアクチュエータを提供できることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、プラズマアクチュエータに適用できる。
【符号の説明】
【0075】
1,1A プラズマアクチュエータ
10 誘電体層
11 第1の主面
12 第2の主面
20 第1の電極
30,30B,30C,90 第2の電極
31 部分電極
31B,31C,33 電極欠損部
32 接続部
32B,32C 電極貫通孔
33C 電極切り欠き部
34 電極空隙部
35 配線
40,40A 封止層
50 高電圧高周波電源
51 出力部
60A 浮遊導電体部
61A 第1の導電体
62A 第2の導電体
63A 配線部
64A 導電体部分電極
65A 導電体接続部
66A 導電体欠損部
67A 導電体空隙部
CS 筐体
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B