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特開2023-18751送信器、受信器、通信システム及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018751
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】送信器、受信器、通信システム及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/11 20130101AFI20230202BHJP
   H04B 10/80 20130101ALI20230202BHJP
【FI】
H04B10/11
H04B10/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021122986
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡間 遼
(72)【発明者】
【氏名】可児 淳一
(72)【発明者】
【氏名】原 一貴
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 稜
(72)【発明者】
【氏名】永妻 忠夫
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AL21
5K102PB11
5K102PH01
5K102PH11
5K102PH31
5K102RD05
5K102RD15
5K102RD23
5K102RD28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】通信速度の低下を抑制した上で、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減する送信器、受信器、通信システム及び通信方法を提供する。
【解決手段】通信システム1aにおいて、送信器2aは、電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信部22と、受信器3aにおいて主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信部23aとを有する。受信器3aは、電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する電波信号受信部30と、光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得し、局部発振信号を用いて主信号の周波数変換を実行する光波信号受信部31aと、周波数変換された主信号に対して復調処理を実行する復調部33aと、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信部と、
受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信部と
を備える送信器。
【請求項2】
電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する電波信号受信部と、
光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得し、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信部と、
周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調部と
を備える受信器。
【請求項3】
送信器と受信器とを備える通信システムであって、
前記送信器は、
電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信部と、
前記受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信部とを有し、
前記受信器は、
前記電波を前記第1搬送波として用いて送信された前記主信号を取得する電波信号受信部と、
前記光波を前記第2搬送波として用いて送信された前記局部発振信号を取得し、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信部と、
周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調部とを有する、
通信システム。
【請求項4】
前記電波は、ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方であり、
前記光波は、赤外光である、
請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記光波信号送信部は、コリメータを用いて、前記光波を送信する、
請求項3又は請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
送信器が実行する通信方法であって、
電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信ステップと、
受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信ステップと
を含む通信方法。
【請求項7】
受信器が実行する通信方法であって、
電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する電波信号受信ステップと、
光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得する局部発振信号取得ステップと、
前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信ステップと、
周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調ステップと
を含む通信方法。
【請求項8】
送信器と受信器とを備える通信システムが実行する通信方法であって、
前記送信器は、
電波を第1搬送波として用いて主信号を送信し、
前記受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信し、
前記受信器は、
前記電波を前記第1搬送波として用いて送信された前記主信号を取得し、
前記光波を前記第2搬送波として用いて送信された前記局部発振信号を取得し、
前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行し、
周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信器、受信器、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電波を無線信号の搬送波として用いる通信(以下「電波通信」という。)(非特許文献1参照)と、赤外光等の光波を無線信号の搬送波として用いる自由空間光通信(Free-Space Optics : FSO)とが、無線通信の方式として知られている。高速な電波通信では、例えば、ミリ波及びテラヘルツ波等の広帯域の電波が、無線信号の搬送波として用いられる。また、閉ざされた導波路を光信号が送信される通信方式(光ファイバ通信)とは異なり、無線通信では、無線信号は自由空間を送信される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】永妻忠夫, “テラヘルツ波が拓く超高速無線通信”, 精密工学会誌/Journal of the Japan Society for Precision Engineering Vol.82, No.3, 2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線信号の送信に用いられる搬送波の周波数が高いほど、その搬送波の直進性は高い。すなわち、搬送波の周波数が高いほど、搬送波のビーム幅は狭い。このため、ビーム幅の狭い光波を無線信号の搬送波として用いる自由空間光通信では、ビーム幅の狭い光波内に存在する受信器(通信先とされた受信器)のみが、無線信号を受信することが可能となる。これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器が無線信号を復調する可能性を低減することが可能である。しかしながら、自由空間光通信は、自由空間の大気とシンチレーションとの影響によって光波が分散され易いので、高速な無線通信(広帯域の無線信号の送信)には適していない。
【0005】
これに対して、電波通信は、自由空間の大気等の影響によって電波が分散され難いので、高速な無線通信に適している。しかしながら、電波通信では、ビーム幅の広い電波が無線信号の搬送波として用いられるので、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を受信してしまう可能を低減することができない。このように、通信速度の低下を抑制した上で、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減することができないという問題がある。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、通信速度の低下を抑制した上で、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減することが可能である送信器、受信器、通信システム及び通信方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信部と、受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信部とを備える送信器である。
【0008】
本発明の一態様は、電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する電波信号受信部と、光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得し、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信部と、周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調部とを備える受信器である。
【0009】
本発明の一態様は、送信器と受信器とを備える通信システムであって、前記送信器は、電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信部と、前記受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信部とを有し、前記受信器は、前記電波を前記第1搬送波として用いて送信された前記主信号を取得する電波信号受信部と、前記光波を前記第2搬送波として用いて送信された前記局部発振信号を取得し、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信部と、周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調部とを有する、通信システムである。
【0010】
本発明の一態様は、送信器が実行する通信方法であって、電波を第1搬送波として用いて主信号を送信する電波信号送信ステップと、受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する光波信号送信ステップとを含む通信方法である。
【0011】
本発明の一態様は、受信器が実行する通信方法であって、電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する電波信号受信ステップと、光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得する局部発振信号取得ステップと、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行する光波信号受信ステップと、周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する復調ステップとを含む通信方法である。
【0012】
本発明の一態様は、送信器と受信器とを備える通信システムが実行する通信方法であって、前記送信器は、電波を第1搬送波として用いて主信号を送信し、前記受信器において前記主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信し、前記受信器は、前記電波を前記第1搬送波として用いて送信された前記主信号を取得し、前記光波を前記第2搬送波として用いて送信された前記局部発振信号を取得し、前記局部発振信号を用いて前記主信号の周波数変換を実行し、周波数変換された前記主信号に対して復調処理を実行する、通信方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、通信速度の低下を抑制した上で、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図2】第1実施形態における、送信器の動作例を示すフローチャートである。
図3】第1実施形態における、受信器の動作例を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態の第1変形例における、通信システムの構成例を示す図である。
図5】第1実施形態の第2変形例における、通信システムの構成例を示す図である。
図6】第2実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図7】第2実施形態の第1変形例における、通信システムの構成例を示す図である。
図8】第2実施形態の第2変形例における、通信システムの構成例を示す図である。
図9】第3実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図10】第3実施形態における、周波数変更の第1例を示す図である。
図11】第3実施形態における、周波数変更の第2例を示す図である。
図12】第4実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図13】第4実施形態の変形例における、通信システムの構成例を示す図である。
図14】第5実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図15】第6実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図16】各実施形態における、通信装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における、通信システム1aの構成例を示す図である。通信システム1aは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1aは、送信器2aと、受信器3aとを備える。
【0016】
送信器2aは、生成部20と、第1信号生成部21aと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23aとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23aは、コリメータ231を備える。
【0017】
受信器3aは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31aと、ミキサ32と、復調部33aとを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31aに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31aは、コリメータ311と、光電変換素子312aと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。
【0018】
送信器2aは、電波通信によって、例えば主信号を受信器3aに送信する。この電波通信において搬送波として用いられる電波は、一例として、ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方である。電波通信におけるミリ波は、例えば、約30GHzから約100GHzまでの周波数帯の電波である。電波通信におけるテラヘルツ波は、例えば、約100GHzから10THzまでの周波数帯の電波である。
【0019】
ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方を搬送波として用いる電波通信は、広帯域の通信の高速性及び安定性に優れる。送信器2aは、自由空間光通信によって、局部発振信号(Local Oscillation Signal)を、受信器3aに送信する。自由空間光通信では、光波を受信可能な位置(ビーム内)に存在する受信器3aのみが無線信号を復調することが可能となるので、セキュアな通信が可能である。自由空間光通信における光波は、約200THzから約400THzまでの周波数の光波であり、例えば赤外光である。
【0020】
受信器3aは、電波通信によって、主信号に応じた電波を送信器2aから受信する。受信器3aは、受信された電波を、RF(Radio Frequency : RF)信号に変換する。受信器3aは、自由空間光通信によって、局部発振信号に応じた光波を送信器2aから受信する。受信器3aでは、光電変換素子312aは、局部発振信号に応じた光波に対して、光電変換を実行する。受信器3aは、光電変換の結果として、局部発振信号(電気信号)を生成する。ここで、受信器3aは、例えばプロセッサによるデジタル信号処理(参考文献:特開2020-88598号公報)によって、送信器2aから送信された局部発振信号の位相と受信された局部発振信号の位相とを同期させる。
【0021】
受信器3aは、局部発振信号を用いて、RF信号(受信信号)の周波数をダウンコンバートする。例えば、受信器3aは、RF信号の周波数を中間周波数(Intermediate Frequency : IF)にダウンコンバートすることによって、中間周波数帯信号(IF帯信号)を生成する。このように、受信器3aは、ヘテロダイン受信を実行する。また例えば、受信器3aは、RF信号の周波数をベースバンドにダウンコンバートすることによって、ベースバンド信号を生成してもよい。このように、受信器3aは、イントラダイン受信を実行してもよい。
【0022】
次に、送信器2aの詳細について説明する。
光周波数コム生成部201(光周波数コム発生器)は、波長間隔「Δλ=λ /C」の多波長の光信号(光周波数コム(Optical frequency comb))を生成する。ここで、「λ」は、任意の基準波長を表す。「f」は、光周波数コム生成部201のクロック周波数によって定まる周波数を表す。「C」は、光速を表す。光周波数コム生成部201は、波長間隔「Δλ」の多波長の光信号を、光フィルタ202に出力する。
【0023】
光フィルタ202は、所定の波長の光信号を、波長間隔「Δλ」の多波長の光信号のうちから選択する。光フィルタ202は、選択された波長「λ」の光信号を、第1光変調器221に出力する。光フィルタ202は、選択された波長「λ」の光信号を、光電変換素子222に出力する。
【0024】
以下、符号「n」は1以上の整数である。波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」は、周波数「nf」に相当する。光フィルタ202は、選択された波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、コリメータ231に出力する。以下、符号「m」は1以上の整数である。波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」は、周波数「mf」に相当する。
【0025】
第1信号生成部21aは、主信号(データ信号)を生成する。第1信号生成部21aは、外部の情報処理装置(不図示)から、主信号を取得してもよい。第1信号生成部21aは、主信号を第1光変調器221に出力する。
【0026】
第1光変調器221には、波長「λ」の光信号が、光フィルタ202から入力される。第1光変調器221は、主信号(データ信号)を用いて、波長「λ」の光信号の振幅を変調する。すなわち、第1光変調器221は、波長「λ」の光信号に主信号を重畳することによって、主信号に応じた光信号を生成する。第1光変調器221は、主信号に応じた光信号を、光電変換素子222出力する。
【0027】
光電変換素子222には、波長「λ」の光信号が、光フィルタ202から入力される。光電変換素子222には、主信号に応じた光信号が、第1光変調器221から入力される。光電変換素子222は、主信号に応じた光信号に対して、光電変換を実行する。光電変換素子222は、光電変換の結果として、主信号に応じた電気信号を生成する。光電変換素子222は、主信号に応じた電気信号の周波数を、波長「λ」と波長「λ」との間の差「λ-λ」に相当する周波数「nf」を含む周波数帯にダウンコンバートする。光電変換素子222は、周波数「nf」を含む周波数帯の電気信号を、アンテナ223に出力する。
【0028】
アンテナ223は、周波数「nf」を含む周波数帯の電気信号に応じて、ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方を主信号の搬送波として用いる無線信号(テラヘルツ信号)を生成する。アンテナ223は、テラヘルツ波等の電波を主信号の搬送波として用いる無線信号を、広帯域の無線信号として送信する。すなわち、アンテナ223は、主信号に応じた電波を、周波数「nf」を含む周波数帯の無線信号として送信する。
【0029】
コリメータ231には、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とが、光フィルタ202から入力される。コリメータ231は、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。ここで、コリメータ231は、ビーム幅が所定閾値以下である光波を、自由空間に出力する。
【0030】
次に、受信器3aの詳細について説明する。
アンテナ301は、電波通信によって、周波数「nf」を含む周波数帯の無線信号を、アンテナ223から受信する。アンテナ301は、周波数「nf」を含む周波数帯のRF信号(受信信号)を、増幅器302に出力する。増幅器302は、RF信号の振幅(強度)を増幅する。増幅器302は、RF信号をミキサ32に出力する。
【0031】
コリメータ311は、自由空間光通信によって、局部発振信号に応じた光波をコリメータ231から受信する。コリメータ311は、受信された光波を集光する。集光された光波の振幅(光強度)は、光増幅器(不図示)を用いて増幅されてもよい。コリメータ311は、局部発振信号に応じた光波を、光電変換素子312aに出力する。
【0032】
光電変換素子312aは、局部発振信号に応じた光波に対して、光電変換を実行する。光電変換素子312aは、光電変換の結果として、局部発振信号に応じた電気信号を生成する。図1では、光電変換素子312aは、波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」に相当する周波数「mf」の光信号を、周波数「mf」の局部発振信号(電気信号)に変換する。増幅器313は、周波数「mf」の局部発振信号の振幅(強度)を増幅する。
【0033】
逓倍器314は、局部発振信号の周波数「mf」を、所定の周波数にアップコンバートする。ここで、逓倍器314は、周波数「mf」を「A」逓倍する。逓倍器314は、周波数「Amf」の局部発振信号を、ミキサ32に出力する。
【0034】
ミキサ32は、周波数「nf」を含む周波数帯のRF信号と周波数「mf」の局部発振信号とを乗算(混合)することによって、周波数「(n-Am)f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。ミキサ32は、周波数「(n-Am)f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33aに出力する。
【0035】
なお、ミキサ32から出力された中間周波数帯信号における周波数「(n-Am)f」と復調部33aの許容周波数「(n-m)f」とが等しい場合(1逓倍「A=1」である場合)には、光波信号受信部31aは、逓倍器314を備えなくてもよい。
【0036】
復調部33a(復調回路)は、周波数「(n-Am)f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号に対して、所定の復調処理を実行する。復調部33aは、復調処理の結果として得られた主信号を、所定の情報処理装置(不図示)に出力する。
【0037】
次に、通信システム1aの動作例を説明する。
図2は、第1実施形態における、送信器2aの動作例を示すフローチャートである。生成部20は、多波長の光信号(光周波数コム)を生成する(ステップS101)。生成部20は、所定の波長の光信号を、多波長の光信号のうちから選択する(ステップS102)。第1信号生成部21aは、主信号を生成する(ステップS103)。電波信号送信部22は、電波を第1搬送波として用いて、主信号をアンテナ223から送信する(ステップS104)。光波信号送信部23aは、所定の波長の光波を第2搬送波として用いて、局部発振信号をコリメータ231から送信する(ステップS105)。
【0038】
図3は、第1実施形態における、受信器3aの動作例を示すフローチャートである。電波信号受信部30は、電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する(ステップS201)。光波信号受信部31aは、光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得する(ステップS202)。ミキサ32は、局部発振信号を用いて、主信号の周波数変換(ダウンコンバート)を実行する(ステップS203)。復調部33aは、周波数変換された主信号(例えば、中間周波数帯信号)に対して、復調処理を実行する(ステップS204)。
【0039】
以上のように、電波信号送信部22は、電波を第1搬送波として用いて、主信号を送信する。光波信号送信部23aは、受信器3aにおいて主信号の周波数変換に用いられる局部発振信号を、光波を第2搬送波として用いて送信する。例えば、光波信号送信部23aは、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。
【0040】
電波信号受信部30は、電波を第1搬送波として用いて送信された主信号を取得する。光波信号受信部31aは、光波を第2搬送波として用いて送信された局部発振信号を取得する。光波信号受信部31aは、局部発振信号を用いて、主信号の周波数変換を実行する。復調部33aは、周波数変換された主信号に対して、復調処理を実行する。
【0041】
このように、高速性及び安定性に優れるミリ波及びテラヘルツ波等を用いる電波通信によって、主信号(広帯域の無線信号)が送信される。セキュアな通信が可能な自由空間光通信によって、復調に必要な局部発振信号(LO信号)が送信される。ここで、光波のビーム内に居る受信器3aのみが局部発振信号を取得し、テラヘルツ波等の広帯域の無線信号(主信号)を復調する。
【0042】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器3a以外の受信器(不図示)がその無線信号を復調する可能性を低減することが可能である。また、セキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0043】
(第1実施形態の第1変形例)
第1実施形態の第1変形例では、送信器において単一の波長「λ」の光信号が変調される点が、第1実施形態との差分である。第1実施形態の第1変形例では、第1実施形態との差分を中心に説明する。
【0044】
図4は、第1実施形態の第1変形例における、通信システム1bの構成例を示す図である。通信システム1bは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1bは、送信器2bと、受信器3bとを備える。
【0045】
送信器2bは、生成部20と、第1信号生成部21bと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23bと、第2信号生成部24bとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23bは、コリメータ231と、第2光変調器232とを備える。
【0046】
第2信号生成部24bは、変調用信号を生成する。この変調用信号の周波数は、周波数「f」である。周波数「f」は、アンテナ223から送信される電波の周波数「nf」よりも低い。第2信号生成部24bは、外部の情報処理装置(不図示)から、変調用信号を取得してもよい。第2信号生成部24bは、変調用信号を第2光変調器232に出力する。
【0047】
光フィルタ202は、波長「λ」の光信号を、第2光変調器232に出力する。第2光変調器232は、周波数「f」の変調用信号を用いて、波長「λ」の光信号の振幅を変調する。第2光変調器232は、周波数「f」の変調用信号で変調された光信号を、コリメータ231に出力する。コリメータ231は、周波数「f」の変調用信号で変調された光信号を、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。
【0048】
コリメータ311は、周波数「f」の局部発振信号に応じた光波を、光電変換素子312bに出力する。光電変換素子312bは、局部発振信号に応じた光波に対して、光電変換を実行する。光電変換素子312bは、光電変換の結果として、周波数「f」の局部発振信号に応じた電気信号を生成する。
【0049】
ミキサ32は、周波数「nf」を含む周波数帯のRF信号と周波数「Af」の局部発振信号とを乗算(混合)することによって、周波数「nf-Af」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。ミキサ32は、周波数「nf-Af」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33bに出力する。
【0050】
以上のように、光フィルタ202は、単一の波長の光信号を、第2光変調器232に出力する。第2光変調器232は、所定の周波数の変調用信号を用いて、単一の波長の光信号の振幅を変調する。第2光変調器232は、所定の周波数の変調用信号で変調された光信号を、コリメータ231に出力する。コリメータ231は、所定の周波数の変調用信号で変調された光信号を、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。
【0051】
コリメータ311は、所定の周波数の局部発振信号に応じた光波を、光電変換素子312bに出力する。光電変換素子312bは、局部発振信号に応じた光波を用いて、光電変換を実行する。光電変換素子312bは、光電変換の結果として、所定の周波数の局部発振信号に応じた電気信号を生成する。ミキサ32は、RF信号と局部発振信号とを乗算(混合)することによって、中間周波数帯信号を生成する。
【0052】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減することが可能である。また、セキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0053】
(第1実施形態の第2変形例)
第1実施形態と第1実施形態の第1変形例とでは、送信器において、多波長の光信号が用いられている。第1実施形態の第2変形例では、多波長の光信号(光周波数コム)が用いられることなく、第1信号生成部によってテラヘルツ波の電気信号が生成される点が、第1実施形態との差分である。第1実施形態の第2変形例では、第1実施形態との差分を中心に説明する。
【0054】
図5は、第1実施形態の第2変形例における、通信システム1cの構成例を示す図である。通信システム1cは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1cは、送信器2cと、受信器3cとを備える。
【0055】
送信器2cは、第1信号生成部21cと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23cと、第2信号生成部24cとを備える。電波信号送信部22は、アンテナ223を備える。光波信号送信部23cは、コリメータ231を備える。
【0056】
第1信号生成部21cは、主信号(データ信号)と、光波の波長を制御するための信号(以下「波長制御信号」という。)とを生成する。第1信号生成部21cは、外部の情報処理装置(不図示)から、主信号と波長制御信号とを取得してもよい。第1信号生成部21cは、周波数「f」を含む周波数帯の主信号(電気信号)を、アンテナ223に出力する。アンテナ223は、主信号に応じた電波を、周波数「f」を含む周波数帯の無線信号として送信する。
【0057】
第1信号生成部21cは、波長制御信号を第2信号生成部24cに出力する。第2信号生成部24cは、波長制御信号に基づいて、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを生成する。第2信号生成部24cは、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、コリメータ231に出力する。コリメータ231は、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。
【0058】
ミキサ32は、周波数「f」を含む周波数帯のRF信号と周波数「Amf」の局部発振信号とを乗算(混合)することによって、周波数「f-Amf」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。ミキサ32は、周波数「f-Amf」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33bに出力する。
【0059】
以上のように、第1信号生成部21cは、所定の周波数を含む周波数帯の主信号(電気信号)を、アンテナ223に出力する。アンテナ223は、主信号に応じた電波を、所定の周波数を含む周波数帯の無線信号として送信する。第2信号生成部24cは、波長制御信号に基づいて、所定の各波長の光信号を生成する。第2信号生成部24cは、所定の各波長の光信号を、コリメータ231に出力する。
【0060】
ミキサ32は、所定の周波数を含む周波数帯のRF信号と局部発振信号とを乗算(混合)することによって、中間周波数帯信号を生成する。ミキサ32は、周波数「f-Amf」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33bに出力する。
【0061】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を低減することが可能である。また、セキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0062】
(第2実施形態)
第2実施形態では、局部発振信号(LO信号)が自由空間光通信によって送信されるだけでなく、主信号(データ信号)の復調又は復号に用いられる暗号キー等の副信号が自由空間光通信によって送信される点が、第1実施形態の第1変形例との差分である。第2実施形態では、第1実施形態の第1変形例との差分を中心に説明する。
【0063】
図6は、第2実施形態における、通信システム1dの構成例を示す図である。通信システム1dは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1dは、送信器2dと、受信器3dとを備える。
【0064】
送信器2dは、生成部20と、第1信号生成部21dと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23dと、第2信号生成部24dとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23dは、コリメータ231と、第2光変調器232とを備える。
【0065】
受信器3dは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31dと、ミキサ32と、復調部33dとを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31dに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31dは、コリメータ311と、光電変換素子312dと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。復調部33dは、分離部331と、副信号復調部332と、主信号復調部333とを備える。
【0066】
第1信号生成部21dは、主信号(データ信号)を生成する。第1信号生成部21dは、外部の情報処理装置(不図示)から、主信号を取得してもよい。第1信号生成部21dは、主信号を第1光変調器221に出力する。第1信号生成部21dは、副信号を生成する。第1信号生成部21dは、副信号を第2光変調器232に出力する。副信号は、例えば、復調又は復号に用いられる暗号キー(鍵情報)である。暗号キーは、定期的に更新されてもよい。暗号キーは、例えば、主信号のスクランブル化に用いられる符号でもよいし、物理レイヤにおける復号処理に用いられる符号でもよい。暗号キーは、例えば、ハッシュキーでもよい。ハッシュキーは、例えば通信開始時に第2光変調器232に出力される。
【0067】
第2信号生成部24dは、周波数「f」の変調用信号を、第2光変調器232に出力する。第2光変調器232は、周波数「f」の変調用信号と副信号(例えば、暗号キー)とを用いて、波長「λ」の光信号の振幅を変調する。すなわち、第2光変調器232は、波長「λ」の光信号に副信号を重畳することによって、副信号に応じた光信号を生成する。第2光変調器232は、副信号に応じた光信号を、コリメータ231に出力する。
【0068】
分離部331は、周波数「nf-Af」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、ミキサ32から取得する。分離部331は、復調されていない副信号(例えば、暗号キー)を、中間周波数帯信号から分離する。副信号復調部332は、復調されていない副信号に対して、復調処理を実行する。副信号復調部332は、復調された副信号を主信号復調部333に出力する。主信号復調部333は、復調された副信号を用いて、中間周波数帯信号に対して復調処理を実行することによって、復調された主信号を生成する。主信号復調部333は、復調された主信号を、所定の情報処理装置(不図示)に出力する。
【0069】
以上のように、第2光変調器232は、所定の波長の光信号に副信号を重畳することによって、副信号に応じた光信号を生成する。第2光変調器232は、副信号に応じた光信号を、コリメータ231に出力する。復調部33dは、復調された副信号(例えば、暗号キー)を用いて、中間周波数帯信号に対して復調処理を実行することによって、復調された主信号を生成する。
【0070】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。また、セキュアな通信が可能な自由空間光通信によって、復号に必要な鍵情報等が送信されてもよい。
【0071】
(第2実施形態の第1変形例)
第2実施形態の第1変形例では、暗号化された主信号を復号する機能部を復調部が備える点が、第2実施形態との差分である。第2実施形態の第1変形例では、第2実施形態との差分を中心に説明する。
【0072】
図7は、第2実施形態の第1変形例における、通信システム1eの構成例を示す図である。通信システム1eは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1eは、送信器2eと、受信器3eとを備える。
【0073】
受信器3eは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31eと、ミキサ32と、復調部33dとを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31eに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31eは、コリメータ311と、光電変換素子312eと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。復調部33eは、分離部331と、副信号復調部332と、主信号復調部333と、主信号復号部334とを備える。
【0074】
副信号復調部332は、復調されていない副信号に対して、復調処理を実行する。副信号復調部332は、復調された副信号を主信号復号部334に出力する。主信号復調部333は、復調された副信号を用いて、中間周波数帯信号に対して復調処理を実行することによって、復調された主信号を生成する。主信号復調部333は、復調された主信号を主信号復号部334に出力する。主信号復号部334は、復調された副信号(例えば、暗号キー)を用いて、復調された主信号に対して復号処理を実行する。主信号復号部334は、復号された主信号を、所定の情報処理装置(不図示)に出力する。
【0075】
以上のように、主信号復号部334は、復調された副信号(例えば、暗号キー)を用いて、復調された主信号に対して復号処理を実行する。これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調又は復号する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0076】
(第2実施形態の第2変形例)
第2実施形態の第2変形例では、高周波成分がカット(抑圧)された局部発振信号が副信号の復調に用いられる点が、第2実施形態の第1変形例との差分である。第2実施形態の第2変形例では、第2実施形態の第1変形例との差分を中心に説明する。
【0077】
図8は、第2実施形態の第2変形例における、通信システム1fの構成例を示す図である。通信システム1fは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1fは、送信器2fと、受信器3fとを備える。
【0078】
受信器3fは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31fと、ミキサ32と、復調部33fと、分離部34と、フィルタ35とを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31fに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31fは、コリメータ311と、光電変換素子312fと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。復調部33fは、副信号復調部332と、主信号復調部333と、主信号復号部334とを備える。
【0079】
分離部34には、局部発振信号(電気信号)が、逓倍器314から入力される。分離部34は、復調されていない副信号(例えば、暗号キー)を、入力された局部発振信号から分離する。分離部34は、副信号が分離された局部発振信号を、ミキサ32に出力する。フィルタ35(ローパスフィルタ)は、復調されていない副信号の高周波成分をカット(抑圧)する。フィルタ35は、高周波成分がカットされた副信号(復調されていない副信号)を、副信号復調部332に出力する。副信号復調部332は、復調されていない副信号に対して、復調処理を実行する。
【0080】
以上のように、分離部34は、復調されていない副信号(例えば、暗号キー)を、局部発振信号から分離する。フィルタ35は、高周波成分がカットされた副信号を、副信号復調部332に出力する。副信号復調部332は、高周波成分がカットされた副信号を用いて、復調処理を実行する。副信号復調部332は、復調された副信号を主信号復号部334に出力する。
【0081】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0082】
(第3実施形態)
第3実施形態では、電波の周波数と光波の周波数とが時間変動する点が、第1実施形態との差分である。第3実施形態では、第1実施形態との差分を中心に説明する。
【0083】
図9は、第3実施形態における、通信システム1gの構成例を示す図である。通信システム1gは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1gは、送信器2gと、受信器3gとを備える。
【0084】
送信器2gは、生成部20と、第1信号生成部21gと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23gとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23gは、コリメータ231を備える。
【0085】
受信器3gは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31gと、ミキサ32と、復調部33gとを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31gに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31gは、コリメータ311と、光電変換素子312gと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。
【0086】
次に、送信器2gの詳細について説明する。
光周波数コム生成部201は、波長間隔「Δλ」の多波長の光信号を、光フィルタ202に出力する。ここで、光周波数コム生成部201のクロック周波数は、時間の経過に応じて変化する。
【0087】
光フィルタ202は、波長「λ」の光信号を、第1光変調器221に出力する。光フィルタ202は、波長「λ」の光信号を、光電変換素子222に出力する。波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」は、周波数「f」に相当する。光フィルタ202は、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、コリメータ231に出力する。波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」は、周波数「f」に相当する。周波数「f」は、時間の経過に応じて変化する。第3実施形態では、周波数「f」と周波数「f」との差「f-f」は、一定である。
【0088】
アンテナ223は、時間の経過に応じて変化する周波数「f」を含む周波数帯の電気信号に応じて、ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方を主信号の搬送波として用いる無線信号(テラヘルツ信号)を生成する。アンテナ223は、テラヘルツ波等の電波を主信号の搬送波として用いる無線信号を、広帯域の無線信号として送信する。すなわち、アンテナ223は、主信号に応じた電波を、時間の経過に応じて変化する周波数「f」を含む周波数帯の無線信号として送信する。
【0089】
コリメータ231には、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とが、光フィルタ202から入力される。コリメータ231は、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。ここで、コリメータ231は、ビーム幅が所定幅以下の光波を、自由空間に出力する。
【0090】
図10は、第3実施形態における、周波数変更の第1例を示す図である。図10では、周波数「f」と周波数「f」とは、時間の経過に応じて、一例としてステップ状に変化する。
【0091】
図11は、第3実施形態における、周波数変更の第2例を示す図である。図11では、周波数「f」と周波数「f」とは、時間の経過に応じて、一例として正弦波状に変化する。
【0092】
次に、受信器3gの詳細について説明する。
光電変換素子312gは、局部発振信号に応じた光波を用いて、光電変換を実行する。光電変換素子312gは、光電変換の結果として、局部発振信号に応じた電気信号を生成する。光電変換素子312gは、波長「λ」と波長「λ」との差「λ-λ」に相当する周波数「f」の光信号を、周波数「f」の局部発振信号(電気信号)に変換する。増幅器313は、時間の経過に応じて変化する周波数「f」の局部発振信号の振幅(強度)を増幅する。
【0093】
ミキサ32は、周波数「f」を含む周波数帯のRF信号と周波数「f」の局部発振信号とを乗算(混合)することによって、一定の周波数「f-f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。ミキサ32は、一定の周波数「f-f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33gに出力する。
【0094】
以上のように、電波信号送信部22は、時間の経過に応じて変化する周波数「f」を含む周波数帯の電気信号に応じて、ミリ波とテラヘルツ波とのうちの少なくとも一方を主信号の搬送波として用いる無線信号を生成する。コリメータ231は、波長「λ」の光信号と波長「λ」の光信号とを、局部発振信号に応じた光波として、自由空間に出力する。増幅器313は、時間の経過に応じて変化する周波数「f」の局部発振信号の振幅(強度)を増幅する。ミキサ32は、周波数「f」を含む周波数帯のRF信号と周波数「f」の局部発振信号とを乗算することによって、一定の周波数「f-f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。
【0095】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0096】
(第4実施形態)
第4実施形態では、送信対象のデータの重要度(種類)に応じてデータが主信号又は副信号に振り分けられる点が、第2実施形態の第1変形例との差分である。第4実施形態では、第2実施形態の第1変形例との差分を中心に説明する。
【0097】
図12は、第4実施形態における、通信システム1hの構成例を示す図である。通信システム1hは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1hは、送信器2hと、受信器3hとを備える。
【0098】
送信器2hは、生成部20と、第1信号生成部21hと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23hと、第2信号生成部24hとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。第1信号生成部21hは、振分部211と、主信号生成部212と、副信号生成部213とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23hは、コリメータ231と、第2光変調器232とを備える。
【0099】
振分部211は、送信対象のデータを取得する。振分部211は、送信対象のデータの重要度(優先度)に応じて、送信対象のデータを所定の通信経路(電波信号送信部、光波信号送信部)に振り分ける。ここで、振分部211は、例えば、送信対象のデータを含むイーサネット(登録商標)フレームにおける特定位置のビットの値に応じて、そのデータの重要度を判定する。振分部211は、例えば、アプリケーション層における通信ポートに応じて、そのデータの重要度を判定してもよい。
【0100】
第4実施形態では、振分部211は、送信対象のデータの重要度に応じて、送信対象のデータを主信号生成部212又は副信号生成部213に振り分ける。例えば、振分部211は、重要度が閾値未満であるデータを、主信号生成部212に振り分ける。例えば、振分部211は、重要度が閾値以上であるデータを、副信号生成部213に振り分ける。重要度が閾値以上であるデータは、例えば、制御データ、ログデータ又は個人データである。
【0101】
主信号生成部212は、重要度が閾値未満であるデータを、振分部211から取得する。主信号生成部212は、重要度が閾値未満であるデータを含む主信号を、第1光変調器221に出力する。
【0102】
副信号生成部213は、重要度が閾値以上であるデータを、振分部211から取得する。副信号生成部213は、重要度が閾値以上であるデータを含む副信号を、第2光変調器232に出力する。
【0103】
以上のように、振分部211は、送信対象のデータを取得する。振分部211は、送信対象のデータの重要度(優先度)に応じて、送信対象のデータを電波信号送信部22又は光波信号送信部23hに振り分ける。
【0104】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。送信対象のデータの重要度に応じてデータが主信号又は副信号に振り分けられるので、更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0105】
(第4実施形態の変形例)
第4実施形態の変形例では、高周波成分がカット(抑圧)された局部発振信号が副信号の復調に用いられる点が、第4実施形態との差分である。第4実施形態の変形例では、第4実施形態との差分を中心に説明する。
【0106】
図13は、第4実施形態の変形例における、通信システム1iの構成例を示す図である。通信システム1iは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1iは、送信器2iと、受信器3iとを備える。
【0107】
受信器3iは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31iと、ミキサ32と、復調部33iと、分離部34と、フィルタ35とを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31iに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31iは、コリメータ311と、光電変換素子312iと、増幅器313と、逓倍器314とを備える。復調部33iは、副信号復調部332と、主信号復調部333と、主信号復号部334とを備える。
【0108】
分離部34には、局部発振信号が逓倍器314から入力される。分離部34は、復調されていない副信号(例えば、暗号キー、個人データ)を、局部発振信号から分離する。分離部34は、副信号が分離された局部発振信号を、ミキサ32に出力する。フィルタ35(ローパスフィルタ)は、復調されていない副信号の高周波成分をカット(抑圧)する。フィルタ35は、高周波成分がカットされた副信号(復調されていない副信号)を、副信号復調部332に出力する。
【0109】
以上のように、分離部34は、復調されていない副信号を、局部発振信号から分離する。分離部34は、副信号が分離された局部発振信号を、ミキサ32に出力する。フィルタ35は、復調されていない副信号の高周波成分をカットする。フィルタ35は、高周波成分がカットされた副信号(復調されていない副信号)を、副信号復調部332に出力する。
【0110】
これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0111】
(第5実施形態)
第5実施形態では、自由空間の大気の状況等に応じて電波又は光波を搬送波として用いて局部発振信号を送信し、自由空間の大気の状況等に応じて電波又は光波を搬送波として用いて主信号を送信する点が、第4実施形態との差分である。第5実施形態では、第4実施形態との差分を中心に説明する。
【0112】
図14は、第5実施形態における、通信システム1jの構成例を示す図である。通信システム1jは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1jは、送信器2jと、受信器3jとを備える。
【0113】
送信器2jは、生成部20と、第1信号生成部21jと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23jと、第2信号生成部24jと、切替部25とを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23jは、コリメータ231と、第2光変調器232とを備える。
【0114】
受信器3jは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31jと、ミキサ32と、復調部33jとを備える。ミキサ32は、光波信号受信部31jに備えられてもよい。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31jは、コリメータ311と、光電変換素子312jと、増幅器313とを備える。
【0115】
自由空間の大気の状況と搬送波周波数帯の使用の状況とに応じて、ミリ波及びテラヘルツ波等の電波と光波との各損失は変動する場合がある。例えば、自由空間光通信では、シンチレーションと自由空間の大気との影響によって、光波が分散され易い。そこで、切替部25は、各状況を示す情報を、例えば外部の情報処理装置(不図示)から取得する。切替部25は、各状況に応じて、局部発振信号の通信経路と主信号及び副信号の通信経路とを切り替えてもよい。
【0116】
例えば、切替部25は、電波を搬送波として局部発振信号が送信されるように、第2信号生成部24jから出力された局部発振信号を、第1光変調器221に出力してもよい。電波を搬送波として局部発振信号が送信された場合、増幅器302は、振幅が増幅された局部発振信号を、ミキサ32に出力する。
【0117】
例えば、切替部25は、光波を搬送波として主信号及び副信号が送信されるように、第1信号生成部21jから出力された主信号及び副信号を、第2光変調器232に出力してもよい。光波を搬送波として主信号及び副信号が送信された場合、光電変換素子312jは、光電変換の結果として、局部発振信号に応じた電気信号を生成する。
【0118】
以上のように、切替部25は、自由空間の大気の状況と搬送波周波数帯の使用の状況とに応じて、局部発振信号の通信経路と主信号及び副信号の通信経路とを切り替える。これによって、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0119】
(第6実施形態)
第6実施形態では、RF信号の周波数(搬送波周波数)で高速に動作する光電変換素子が受信器において用いられる点が、第1実施形態との差分である。第5実施形態の変形例では、第1実施形態との差分を中心に説明する。
【0120】
図15は、第6実施形態における、通信システム1kの構成例を示す図である。通信システム1kは、無線通信を実行するシステムである。通信システム1kは、送信器2kと、受信器3kとを備える。
【0121】
送信器2kは、生成部20と、第1信号生成部21kと、電波信号送信部22と、光波信号送信部23kとを備える。生成部20は、光周波数コム生成部201と、光フィルタ202とを備える。電波信号送信部22は、第1光変調器221と、光電変換素子222と、アンテナ223とを備える。光波信号送信部23kは、コリメータ231を備える。
【0122】
受信器3kは、電波信号受信部30と、光波信号受信部31kと、復調部33kとを備える。電波信号受信部30は、アンテナ301と、増幅器302とを備える。光波信号受信部31kは、コリメータ311と、光電変換素子312kとを備える。
【0123】
光電変換素子312kは、RF信号の周波数(搬送波周波数)で高速に動作する光電変換素子であり、例えば、フォトダイオード、フォトコンダクタである。光電変換素子312kには、周波数「nf」を含む周波数帯のRF信号(受信信号)が、増幅器302から入力される。光電変換素子312kには、周波数「mf」の局部発振信号に応じた光波が、コリメータ311から入力される。
【0124】
光電変換素子312kは、周波数「mf」の局部発振信号に応じた光波を用いて、周波数「nf」を含む周波数帯のRF信号に対して光電変換を実行する。光電変換素子312k(ダウンコンバータ)は、光電変換の結果として、周波数「(n-m)f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を生成する。光電変換素子312kは、周波数「(n-m)f」を含む周波数帯の中間周波数帯信号を、復調部33kに出力する。
【0125】
以上のように、光電変換素子312kは、局部発振信号に応じた光波を用いて、RF信号に対して光電変換を実行する。これによって、局部発振信号に応じた光波が光波のままRF信号に印加されるというシンプルな装置構成のダウンコンバータを用いて、無線信号の通信先とされた受信器以外の受信器がその無線信号を復調する可能性を更に低減することが可能である。更にセキュアな通信経路を確保することが可能である。
【0126】
図16は、各実施形態における、通信装置100のハードウェア構成例を示す図である。通信装置100は、上記の各実施形態における送信器と受信器とのうちの少なくとも一方に相当する。通信装置100の各機能部のうちの一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ101が、不揮発性の記録媒体(非一時的な記録媒体)を有するメモリ103に記憶されたプログラムを実行することにより、ソフトウェアとして実現される。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置102などの非一時的な記録媒体である。通信部104は、通信回線を用いて、データ及びプログラムを通信してもよい。
【0127】
通信装置100の各機能部のうちの一部又は全部は、例えば、LSI(Large Scale Integrated circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いた電子回路(electronic circuit又はcircuitry)を含むハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0128】
なお、上述した実施形態において、上記のような形態で実施されるプログラムは、単一の装置に依存するものではなく、プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行することによって画像処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0129】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0130】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0131】
上記の各実施形態は、組み合わされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、無線通信システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0133】
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j、1k…通信システム、2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2i,2j、2k…送信器、3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3i,3j、3k…受信器、20…生成部、21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21i,21j、21k…第1信号生成部、22…電波信号送信部、23a,23b,23c,23d,23e,23f,23g,23h,23i,23j、23k…光波信号送信部、24b,24c,24d,24e,24f,24h,24i…第2信号生成部、25…切替部、30…電波信号受信部、31a,31b,31c,31d,31e,31f,31g,31h,31i,31j、31k…光波信号受信部、32…ミキサ、33a,33b,33c,33d,33e,33f,33g,33h,33i,33j、33k…復調部、34…分離部、35…フィルタ、100…通信装置、101…プロセッサ、102…記憶装置、103…メモリ、104…通信部、201…光周波数コム生成部、202…光フィルタ、211…振分部、212…主信号生成部、213…副信号生成部、221…第1光変調器、222…光電変換素子、223…アンテナ、231…コリメータ、232…第2光変調器、301…アンテナ、302…増幅器、311…コリメータ、312a,312b,312c,312d,312e,312f,312g,312h,312i,312j、312k…光電変換素子、313…増幅器、314…逓倍器、331…分離部、332…副信号復調部、333…主信号復調部、334…主信号復号部
図1
図2
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図5
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