特許7307424IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

腫瘍浸潤T細胞受容体レパトアの解析方法、および該解析方法を用いたがん治療処置の有効性を判定する方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、がん治療の臨床現場において実施可能な、がん治療処置の有効性を判定するための手段を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

臨床現場で可能なことは、末梢血中のCD8+ T細胞のTCRレパトアから、CD8+ TILのTCRレパトア応答を議論する方法である。残念ながら、本願発明者らによる検討の結果、末梢血CD8+ T細胞の解析だけでは腫瘍免疫応答を反映した情報は得られないことも判明した。従って臨床現場で適用可能な手段は、TILの分離無しにCD8+ TILのレパトア変動を解析できるかという一点にかかっている。言い換えれ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明により、腫瘍組織検体からT細胞を分離回収する処理をすることなく、腫瘍浸潤CD4陽性T細胞および腫瘍浸潤CD8陽性T細胞のTCRレパトアを解析することが可能となる。これにより、原発がんや転移がんの病巣が小さく、従来のTCRレパトア解析に必要とされるほどの量の組織検体を採取できない場合であっても、微量の組織検体を用いて腫瘍浸潤T細胞のTCRレパトアを解析し、がんの治療処置の有効性を判定するための情報を得ることが可能になる。治療効果を早期に判断可能になることで、医療資源の浪費を抑制するとともに、ある治療に不応であった患者に別の治療法を受ける機会を早期に提供することができる。また、治療効果が得られていることを確認できることにより、患者が受けている治療処置を継続するという方針を積極的に選択することができる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 未分画腫瘍組織検体からのTCR可変領域ライブラリーの調製方法の概略である。
【図2】 実施例で得られたTCR可変領域ライブラリーのシークエンス情報からの機能的TCR配列の抽出の概略である。
【図3】 マウス黒色細胞腫モデルにおけるTCRレパトアの解析結果の一例である。(A) マウス黒色細胞株B16F10を用いて皮下腫瘍モデルを作製した。腫瘍接種後5日目および9日目に抗CD4抗体を投与し、13日目に末梢血、腫瘍所属リンパ節、腫瘍からそれぞれ細胞懸濁液を調製した。セルソーターにより純化したCD8+ T細胞またはCD44hi CD8+ T細胞について、TCRレパトア解析を行った。(B) フローサイトメトリーによる細胞数の解析とTCRシーケンスによるレパトア構造(クローナリティー、検出クローン数)の解析結果である。
【図4】 マウス黒色細胞腫モデルにおける臓器間重複クローンの解析結果の一例である。マウス黒色細胞株B16F10皮下腫瘍モデルにおける腫瘍-リンパ節間重複クローンを、未治療群(Cont)および抗CD4抗体群(αCD4)で比較した。(A) 腫瘍およびリンパ節における重複クローンの頻度を示すクローン追跡図。(B) 重複クローンの総数。(C) リンパ節および腫瘍における重複クローンの頻度。(D) 各重複クローンの腫瘍内での頻度とクローンの順位をプロットしたクローン分布プロット。
【図5】 腫瘍生検ライブラリーで検出された11,545個のクローンの配列を、末梢血CD4+およびCD8+ T細胞のライブラリーで検出されたクローンの配列情報と照合した結果である。腫瘍内で検出されたクローンのうち25%程度が末梢血CD4またはCD8のいずれかのライブラリーと重複することが明らかになった。
【図6】 腫瘍生検ライブラリーで検出された11,545個のクローンの配列を、末梢血CD4+およびCD8+ T細胞のライブラリーで検出されたクローンの配列情報と照合し、CD4またはCD8と同定されたクローンの割合を腫瘍内での存在頻度別にまとめたグラフである。
【図7】 IT1208の第I相医師主導臨床治験で得られたがん患者由来サンプルを用いて、「3.末梢血レパトア情報に基づく腫瘍レパトアのCD4/CD8への分離」の汎用性を確認した結果である。腫瘍生検ライブラリーで検出されたクローンのうち頻度が上位500位以内であるクローンの配列を、末梢血CD4+およびCD8+ T細胞のライブラリーで検出されたクローンの配列情報と照合した。CD4またはCD8と同定されクローンの割合を、腫瘍内での頻度順別に「全患者の平均±SD」で表示した。治療後の腫瘍生検サンプルのグラフは、膵臓がんを併発した1例を除く10例の平均である。
【図8】 IT1208の第I相医師主導臨床治験に参加したがん患者の、治療前後での腫瘍-末梢血間重複レパトア解析の一例である。腫瘍内で上位500位以上の腫瘍浸潤CD4+およびCD8+T細胞クローンのレパトアと、末梢血中のCD4+ またはCD8+ T細胞クローンのレパトアとの間で、重複するクローン数および重複クローンが腫瘍、末梢血内で占める割合を計算した。なお、上位10位以内の各クローンは色分けして示したが、同じ色が同じ配列のクローンを示しているわけではない。
【図9】 IT1208の第I相医師主導臨床治験に参加したがん患者の、IT1208投与前後での末梢血中の重複クローン総頻度の変化と、IT1208投与前後の腫瘍径変化率との間の相関を示すグラフである。ここでいう重複クローンは、腫瘍内上位500位以上のクローンで同定した腫瘍浸潤CD4+/CD8+T細胞クローンのレパトアと、末梢血中のCD4+/CD8+T細胞クローンのレパトアとの間で重複するクローンである。

代表図 図1本件の代表的な図

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります