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特許7374223プラズマソース/バイアス電力伝送の高速同期
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】プラズマソース/バイアス電力伝送の高速同期
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20231027BHJP
【FI】
H05H1/46 R
【請求項の数】 36
(21)【出願番号】P 2021566156
(86)(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 US2020030067
(87)【国際公開番号】W WO2020263401
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-04-22
(31)【優先権主張番号】16/452,716
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508240030
【氏名又は名称】エムケーエス インストゥルメンツ,インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アーロン・ティー・ラドムスキー
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン・ジェイ・ギトリン
(72)【発明者】
【氏名】ラリー・ジェイ・フィスク
(72)【発明者】
【氏名】マリウス・オルドジェイ
(72)【発明者】
【氏名】アーロン・エム・バリー
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ダブリュー・スミカ
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ・マラフタノフ
(72)【発明者】
【氏名】ビン・ジ
(72)【発明者】
【氏名】フェリックス・リーブ・コザケヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ホランド
(72)【発明者】
【氏名】ラナディープ・ボウミック
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-536295(JP,A)
【文献】国際公開第2018/209085(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RF(無線周波)発生器であって、
RF電源と
前記RF電源に接続されているRF電力制御器と、を備え、
前記RF電力制御器が、前記RF電源から負荷に出力される第一RF出力を変化させる制御信号を発生させ、前記RF電力制御器が、前記負荷に印加される第二RF出力の第一所定部分に対して第一所定方法で前記第一RF出力と整合ネットワークアクチュエータのうち少なくとも一方を制御するように構成されており、前記第二RF出力の前記第一所定部分が、前記第二RF出力の全サイクル未満であり
前記第一所定方法が、前記第一RF出力の電力と前記第一RF出力の周波数と前記第一RF出力に関する前記整合ネットワークアクチュエータのうちの少なくとも一つを制御して前記第一所定部分中に前記負荷に伝送される電力を増加させることを含む、RF発生器。
【請求項2】
前記第一RF出力が、前記負荷に印加されるソースRF出力信号であり、前記第二RF出力が、前記負荷に印加されるバイアスRF出力信号である、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項3】
前記RF電力制御器が、前記第二RF出力に従って変化する同期信号を受信し、前記同期信号が、前記第二RF出力の前記第一所定部分を示す、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項4】
前記第一所定部分が前記第二RF出力の負電圧部分を含む、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項5】
前記RF電力制御器が、前記第二RF出力の前記第一所定部分で前記第一RF出力の電力を増加させる、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項6】
前記RF電力制御器が、前記第二RF出力の前記第一所定部分が前記負荷に印加されている以外の間は前記RF電源をオフにする、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項7】
前記RF電力制御器が、トリガー信号に従って変化するタイミングで前記第一RF出力の電力に電力調整を適用し、前記トリガー信号が前記第一所定部分の相対的位置を示す、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項8】
前記電力調整が、前記トリガー信号に従って所定の順序とタイミングで前記RF電力制御器がRF出力に適用する複数の電力調整を含む、請求項7に記載のRF発生器。
【請求項9】
前記電力調整が、前記RF電源によって伝送される電力に従って変化する、請求項7に記載のRF発生器。
【請求項10】
前記RF電力制御器が再生モジュールを更に備え、前記再生モジュールが前記トリガー信号を検出するように構成されていて、前記再生モジュールが前記電力調整をRF出力に適用することを開始させる、請求項7に記載のRF発生器。
【請求項11】
前記RF電力制御器がルックアップテーブルを更に備え、前記ルックアップテーブルが、前記再生モジュールによって適用される電力調整を記憶するように構成されている、請求項10に記載のRF発生器。
【請求項12】
前記RF電力制御器が更新モジュールを更に備え、前記更新モジュールが、RF出力の電気特性に従って前記電力調整を更新するように構成されている、請求項11に記載のRF発生器。
【請求項13】
前記電気特性が、前記RF電源によって前記RF発生器に伝送される電力である、請求項12に記載のRF発生器。
【請求項14】
前記トリガー信号が、所定の事象に対して周期的、非周期的、同期、又は非同期である、請求項7に記載のRF発生器。
【請求項15】
前記RF電力制御器が、トリガー信号に従って変化するタイミングでRF出力に周波数オフセットを適用することによって周波数を制御し、前記トリガー信号が前記第一所定部分の相対的位置を示す、請求項1に記載のRF発生器。
【請求項16】
前記周波数オフセットが、前記トリガー信号に従って所定の順序とタイミングで前記RF電力制御器が前記第一RF出力に適用する複数の周波数を含む、請求項15に記載のRF発生器。
【請求項17】
前記周波数オフセットが、前記第二RF出力によって導入される相互変調歪みに従って変化する、請求項15に記載のRF発生器。
【請求項18】
RF(無線周波)発生器であって、
負荷に印加される第一RF信号を発生させる第一電源を含む第一RF発生器と、
前記負荷に印加される第二RF信号を発生させる第二電源及び前記第二電源に接続されている電力制御器を含む第二RF発生器と、を備え、
前記電力制御器が、トリガー信号に応答して、前記第二RF信号とアクチュエータのうち少なくとも一方を変化させるRF制御信号を発生させるように構成されていて、前記RF制御信号が前記第二RF信号の電気パラメータを調整し、アクチュエータ制御信号が、前記第二RF信号に関連する整合ネットワークのアクチュエータを調整し、第一所定部分中に前記負荷に伝達される電力を増加させ、
前記トリガー信号が、前記第一RF信号の前記第一所定部分を示しており、前記第一所定部分が、前記第一RF信号の全サイクル未満であり、
前記電気パラメータが、前記第二RF信号の電力と前記第二RF信号の周波数のうち少なくとも一方を含む、RF発生器。
【請求項19】
前記第二RF信号が、前記負荷に印加されるソース信号であり、前記第一RF信号が、前記負荷に印加されるバイアス信号であり、前記負荷がプラズマ室である、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項20】
前記トリガー信号が前記第一RF信号に従って変化し、前記電力制御器が、前記第一RF信号に対する前記第二RF信号の位置の電気パラメータを制御するように前記RF制御信号を変化させるように構成されている、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項21】
前記電気パラメータの調整が、前記第一所定部分に従って前記電力制御器が前記第二RF信号に適用する複数の調整を含む、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項22】
前記電力制御器が、前記複数の調整のうちの調整毎に固定又は可変間隔で前記第二RF信号に前記複数の調整を適用する、請求項21に記載のRF発生器。
【請求項23】
前記電力制御器が、前記第二RF信号の特性に従って調整を更新する、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項24】
前記電力制御器が、前記負荷のインピーダンスに従って前記トリガー信号を発生させる、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項25】
前記第二RF発生器が、前記負荷のインピーダンスを測定するためのセンサを更に備え、前記センサが発生させる信号から前記負荷のインピーダンス変動を決定する、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項26】
前記第一所定部分が、前記第一RF信号の負電圧部分を含む、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項27】
前記RF制御信号が、前記第二RF信号の前記第一所定部分で前記第二RF信号の電力を増加させることと、前記第二RF信号の前記第一所定部分が前記負荷に印加されている以外の間は前記第二電源をオフにすることとのうち少なくとも一方を行う、請求項26に記載のRF発生器。
【請求項28】
前記RF制御信号が、前記第一所定部分に従って変化するタイミングで前記第二RF信号に周波数オフセットを適用す、請求項18に記載のRF発生器。
【請求項29】
RF(無線周波)信号を発生させる方法であって、
電力制御器をRF電源に接続するステップと、
第一RF出力信号を出力するように第一RF発生器を制御するステップと、
第二RF出力信号の第一所定部分に従って前記第一RF出力信号の電気特性を変化させる制御信号を発生させるステップであって、前記第二RF出力信号前記第一所定部分が、前記第二RF出力信号の全サイクル未満である、ステップと、を備え
記電気特性が、前記第一RF出力信号の電力と前記第一RF出力信号の周波数のうち少なくとも一方を含む、方法。
【請求項30】
前記第一RF出力信号の電力を変化させることが、前記第二RF出力信号の負部分に従って前記第一RF出力信号の電力を変化させるステップを備え請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第一RF出力信号の周波数を変化させることが、第二RF出力信号の前記第一所定部分に従って周波数オフセットを変化させるステップを備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第二RF出力信号の前記第一所定部分または前記第一RF出力信号を受信する負荷のインピーダンス変動に従って前記第一RF出力信号に周波数オフセットを適用するステップを更に備える請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記第一RF出力信号のどこで前記第一RF出力信号の電気特性を変化させるのかを決定するステップを更に備える請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第一RF出力信号をプラズマ室のソース電力に結合させ、前記第二RF出力信号を前記プラズマ室のバイアス電極に結合させるステップを更に備える請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記第一RF発生器に接続された負荷のインピーダンス変動と前記第二RF出力信号のうち一方に従って電気パラメータ調整を更新するステップを更に備える請求項29に記載の方法。
【請求項36】
負荷のインピーダンス変動に対する位相固定に従って電気パラメータ調整を更新するステップを更に備える請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年6月26日出願の米国特許出願第16/452716号の優先権を主張し、その出願の開示全体は参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、RF制御システムに係り、負荷に対する電力伝送を改善するRF制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
ここに与えられている背景技術の説明は、本開示の事情を一般的に示すことを目的とするものである。本背景技術の節に記載されている本発明者の研究、並びに記載の態様(これは出願時における従来技術とはされないであろうが)は、本開示に対する従来技術として明示的にも暗示的にも認められるものではない。
【0004】
プラズマエッチングは半導体製造において頻繁に用いられている。プラズマエッチングでは、イオンを電場で加速させて、基板上の露出表面をエッチングする。基本的な実施形態の一つでは、電力伝送システムの無線周波(数)(RF,radio frequency)又は直流(DC,direct current)発生器が発生させるRF又はDC電力信号に基づいて、電場を発生させる。発生器が発生させる電力信号は、プラズマエッチングを効果的に実行するために正確に制御されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第7602127号明細書
【文献】米国特許第8110991号明細書
【文献】米国特許第8395322号明細書
【文献】米国特許出願公開第2018/0330921号明細書
【文献】米国特許第6707255号明細書
【文献】米国特許第10304669号明細書
【文献】米国特許第9947514号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
RF(無線周波)発生器はRF電源を含む。RF発生器は、RF電源に接続されたRF電力制御器も含む。RF電力制御器は、RF電力から非線形負荷に出力される第一RF出力を変化させる制御信号を発生させる。RF電力制御器は、非線形負荷に印加させている第二RF出力の第一所定部分に対して第一所定方法で第一RF出力とアクチュエータのうち少なくとも一方を制御するように構成される。第一所定方法は、第一RF出力の電力と、第一RF出力の周波数と、第一RF出力に関する整合ネットワークアクチュエータのうち少なくとも一つを制御することを含む。
【0007】
RF発生器は、負荷に印加される第一RF信号を発生させる第一電源を有する第一RF発生器を含む。RF発生器は第二RF発生器も含み、その第二RF発生器は、負荷に印加される第二RF信号を発生させる第二電源と、第二電源に接続された電力制御器を含む。電力制御器は、トリガー信号に応答して、第二RF信号とアクチュエータのうち少なくとも一方を変化させる制御信号を発生させるように構成され、制御信号が第二RF信号の電気パラメータを調整する。電気パラメータは、第二RF信号の電力と第二RF信号の周波数のうち少なくとも一方を含み、アクチュエータは第二RF信号に関する整合ネットワークアクチュエータを含む。
【0008】
RF信号を発生させるための方法は、電力制御器をRF源に接続することと、第一RF出力信号を出力するように第一RF発生器を制御することと、制御信号を発生させることを含む。制御信号は、トリガー信号に従って第一RF出力信号の電気特性を変化させる。トリガー信号は、第二RF出力に従って変化し、第二RF出力の所定部分を示す。電気特性は、第一RF出力信号の電力と第一RF出力信号の周波数のうちの少なくとも一方を含む。
【0009】
本開示の更なる適用可能範囲は、詳細な説明、特許請求の範囲及び図面から明らかとなるものである。詳細な説明及び具体的な例は、単に例示目的のものであって、本開示の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示に従って配置構成された複数の電力供給器用の電力伝送システムの概略図である。
図2】複数の電力供給器を有する電力伝送システムを制御する従来の手法を示す波形のプロットである。
図3図2に従って制御される高周波電力供給器と低周波電力供給器を有する電力伝送システムの高周波数RF電力供給器についての周波数対反射電力のプロットである。
図4図2に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の一回のサイクルで生じ、広帯域検出器によって高周波電力供給器において測定されるインピーダンス変動を示すスミスチャートである。
図5図2に従って制御される電力伝送システムについて狭帯域検出器によって測定される高周波電力供給器における測定インピーダンスのスミスチャートである。
図6図2に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の出力に対して高周波電力供給器の順電力と逆電力を示す波形のプロットである。
図7】本開示に従って配置構成された複数の電力供給器を有する電力伝送システムの概略図である。
図8】多様な実施形態に係る複数の電力供給器を有する電力伝送システムを制御する手法を示す波形のプロットである。
図9図8に従って制御される高周波電力供給器と低周波電力供給器を有する電力伝送システムの高周波RF電力供給器についての周波数対反射電力のプロットである。
図10図8に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の一回のサイクルで生じ、広帯域検出器によって高周波電力供給器において測定されるインピーダンス変動を示すスミスチャートである。
図11図8に従って制御される電力伝送システムについて狭帯域検出器によって高周波電力供給器において測定されるインピーダンスのスミスチャートである。
図12図8に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の出力に対する高周波電力供給器の順電力と逆電力のプロットである。
図13】多様な実施形態に係る複数の電力供給器を有する電力伝送システムを制御する手法を示す波形のプロットである。
図14図13に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の出力に対する高周波電力供給器の順電力と逆電力のプロットである。
図15】多様な実施形態に係る複数の電力供給器を有する電力伝送システムを制御する手法を示す波形のプロットである。
図16図15に従って制御される電力伝送システムについて低周波電力供給器の出力に対する高周波電力供給器の順電力と逆電力のプロットである。
図17図7と同様の複数の電力供給器用の電力伝送システムの概略図であり、整合ネットワークの可変リアクタンスの制御も示す。
図18】本開示の多様な実施形態に係る一例の制御モジュールの機能ブロック図である。
図19】多様な実施形態に係る電力伝送システムを制御するためのフローチャートである。
図20図19のフローチャートの選択された部分の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面において、参照番号は、同様及び/又は同一の要素を特定するように再使用されているものとなり得る。
【0012】
電力システムは、RF発電器と、整合ネットワークと、負荷(例えば、プラズマ室)とを含み得る。発電器はRF電力信号を発生させ、そのRF電力信号は整合ネットワーク又はインピーダンス最適化制御器若しくは回路において受信される。整合ネットワーク又はインピーダンス最適化制御器若しくは回路は、整合ネットワークの入力インピーダンスを、発電器と整合ネットワークとの間の伝送線の特性ネットワークと整合させる。このインピーダンス整合は、整合ネットワークに送られる電力(「順電力」)の量を最大にし、整合ネットワークから発電器に反射され戻される電力(「逆電力」)の量を最小にするのに役立つ。整合ネットワークの入力インピーダンスが伝送線の特性インピーダンスと整合する場合に、順電力が最大になり、逆電力が最小になり得る。
【0013】
典型的なRF発電器構成では、負荷に印加される出力電力は、順電力及び反射電力、又は負荷に印加されたRF信号の電圧及び電流を測定するセンサを用いて、決定される。どちらかの組の信号を分析して、負荷に印加される電力のパラメータを決定する。パラメータとして、例えば、電圧、電流、周波数、位相が挙げられる。その分析は、典型的には、負荷に印加される電力を変化させるためにRF電力供給器の出力を調整するのに用いられる電力値を決定する。
【0014】
RF電源や電力供給器の分野では、RF信号を負荷に印加する手法は典型的に二つある。一つ目のより伝統的な手法は、連続波信号を負荷に印加するものである。連続波モードでは、連続波信号は典型的には正弦波であり、電源によって負荷に連続的に出力される。連続波手法では、RF信号は正弦波出力を仮定していて、負荷に印加される出力電力を変化させるために、正弦波の振幅及び/又は周波数を変化させ得る。
【0015】
RF信号を負荷に印加する二つ目の手法は、連続波信号を負荷に印加するのではなくて、RF信号をパルス化することを含む。パルス動作モードでは、変調信号によって、RF正弦波信号を変調させて、変調正弦波信号のエンベロープを画定する。従来のパルス変調方式では、RF正弦波信号は、典型的に、一定の周波数及び振幅で出力される。正弦波RF信号を変化させるのではなくて、変調信号を変化させることによって、負荷に伝えられる電力を変化させる。
【0016】
典型的なRF電力供給器の構成では、順電力及び逆電力、又は負荷に印加されるRF信号の電圧及び電流を測定するセンサを用いて、負荷に印加される出力電力が決定される。いずれかの組の信号を制御ループで分析する。その分析では、負荷に印加される電力を変化させるためにRF電力供給器の出力を調整するのに用いられる電力値を決定する。RF電力伝送システムでは、その負荷がプラズマ室である場合、印加電力は負荷のインピーダンスの部分的な関数であるので、負荷のインピーダンスの変化が、負荷に印加される電力の対応する変化を生じさせる。
【0017】
プラズマシステムでは、典型的には、二つの構成のうち一方で電力を供給する。一つ目の構成では、電力をプラズマ室に容量結合させる。このようなシステムは、容量結合プラズマ(CCP,capacitively coupled plasma)システムと称される。二つ目の構成では、電力をプラズマ室に誘導結合させる。このようなシステムは、典型的に、誘導結合プラズマ(ICP,inductively coupled plasma)システムと称される。プラズマ伝送システムは、典型的には、一つ以上の電極に印加されるバイアス電力及びソース電力をそれぞれ印加するバイアス及びソースを含む。ソース電力は、典型的には、プラズマ室内にプラズマを発生させ、バイアス電力は、バイアスRF電力供給器に対するエネルギーにプラズマを同調させる。バイアス及びソースは、多様な設計の検討に応じて、同じ電極を共有するか又は別々の電極を用い得る。
【0018】
RF電力伝送システムが、プラズマ室としての負荷を駆動させる場合、プラズマ室に伝送される電力が発生させる電場が、室内のイオンエネルギーをもたらす。イオンエネルギーの特性尺度一つはイオンエネルギー分布関数(IEDF,ion energy distribution function)である。イオンエネルギー分布関数は、RF波形で制御可能である。複数のRF電力信号が負荷に印加されるシステムについてIEDFを制御する一つの方法は、周波数及び位相に関して複数のRF信号を変化させることによるものである。複数のRF電力信号同士の間の周波数を固定し、複数のRF信号同士の間の相対的な位相も固定する。このようなシステムの例としては、本発明の出願人による特許文献1、特許文献2、及び特許文献3が参照可能であり、これら文献は参照として本願に組み込まれる。
【0019】
RFプラズマ処理システムは、プラズマの発生及び制御のための構成要素を含む。そのような構成要素の一つが、プラズマ室又は反応炉と称される。例えば薄膜製造用等のRFプラズマ処理システムで用いられる典型的なプラズマ室又は反応炉は、二重周波数システムを用いる。二重周波数システムの一方の周波数(ソース)は、典型的には高周波数であり、プラズマの発生を制御し、二重周波数システムの他方の周波数(バイアス)は、典型的には低周波数であり、イオンエネルギーを制御する。二重周波数システムの例としては、上述の特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載のシステムが挙げられる。上記文献に記載の二重周波数システムは、イオン密度及びそれに対応するイオンエネルギー分布関数(IEDF)を制御することを目的としてRF電力供給動作を適合させる閉ループ制御システムを要する。
【0020】
非限定的な一例として、反応性イオンエッチング(RIE,reactive‐ion etching)が、微細加工において用いられるエッチング技術である。RIEは典型的には乾式エッチングとして特徴付けられる。RIEは、化学反応性プラズマを用いて、ウェーハ上に堆積した物質を除去する。プラズマを低圧(真空)下で電磁場によって発生させる。プラズマからの高エネルギーイオンがウェーハ表面に衝突して反応し、エッチングプロセスに作用する。RIEシステムの一例では、高周波ソースRF電力発生器(例えば、13MHz~100MHz)がプラズマを発生させ、低周波バイアスRF発生器(100kHz~13MHz)が、プラズマから基板表面に向けて正イオンを加速させ、イオンエネルギー及びエッチング異方性を制御する。この例の二重周波数駆動システムでは、低周波バイアス源が、電力及び負荷インピーダンス両方の変動をソースRF発生器中に導入する。
【0021】
ソースRF発生器に導入される電力及び負荷インピーダンス両方の変動に対処する一つの方法は、複数のソース及びバイアス発生器を用いて、プラズマの制御を改善することである。このような構成では、プラズマは、略電荷中性のバルク領域と、真空室及び基板の表面近くで振動するシース領域とで構成される。シースの厚さが、プラズマのキャパシタンスの大部分を決定し、低周波バイアス電力供給器によって最も影響を受ける。高周波ソース発生器は、シースのキャパシタンスの変動によって悪影響を受け得て、より大きなインピーダンス及び反射電力の変動をもたらす。こうした変動は、通常、現状のセンサ及び計測システムによって測定するには速過ぎる。
【0022】
バイアスで誘起されるキャパシタンス変動の結果として、反射電力が高い場合には、RFソース電力はほとんど又は全くプラズマに伝送されない。従来の方法では、ソースRF発生器の電力レベルを増大させることによってこの制限に対処している。このような対処は、顕著な制御の複雑性や、追加の資金や動作コストをもたらす。例えば、電力を増大させてRFソースを動作させる場合、電気的ストレスの増大と、高電力を供給するのに必要な多数の部品とが、RF発生器の信頼性を低下させる。更に、このような方法では、確実に制御することができないパラメータ(例えば、チャンバRF寄生インピーダンスや、RF増幅器の構成要素の公差等)に起因して、プロセス再現性及びチャンバ整合が悪影響を受けるので、プロセス信頼性が損なわれる。
【0023】
プラズマを発生させるようにプラズマ室を制御する手法は複数存在している。例えば、駆動RF信号の位相と周波数を用いて、プラズマ発生を制御することができる。RF駆動プラズマソースの場合、プラズマシースの動力学に影響を与える周期的な波形と対応のイオンエネルギー、周期的波形の周波数、関連の位相相互作用が一般的には分かっている。他の方法は二重周波数動作を含む。つまり、二つのRF周波数ソースを用いて、プラズマ室に電力供給して、イオン密度と電子密度を実質的に独立して制御する。
【0024】
他の手法は、広帯域RF電源を利用してプラズマ室を駆動させるものであるが、これにはいくつか課題がある。一つ目の課題は、電力を電極に結合させることである。二つ目の課題は、所望のIEDFについて実際のシース電圧に対する発生波形の変換関数を、物質表面の相互作用をサポートするように広範なプロセス空間について定式化しなければならないことである。別の手法では、誘導結合プラズマにおいて、ソース電極に印加される電力を制御することでプラズマ密度を制御する一方で、バイアス電極に印加される電力を制御することでIEDFを制御し、エッチング速度を制御する。ソース電極とバイアス電極の制御を用いて、イオン密度とエネルギーでエッチング速度が制御される。
【0025】
図1は、RF発生器又は電力供給システム10を示す。電力供給システム10は、一対の無線周波(数)(RF)発生器又は電力供給器12a、12bと、整合ネットワーク18a、18bと、非線形負荷等の負荷又はプラズマ室32とを含む。多様な実施形態において、RF発生器12aはソースRF発生器又は電力供給器と称され、整合ネットワーク18aはソース整合ネットワークと称される。また、多様な実施形態において、RF発生器12bはバイアスRF発生器又は電力供給器と称され、整合ネットワーク18bはバイアス整合ネットワークと称される。
【0026】
バイアスRF発生器12bは、ソースRF発生器12aに入力される制御信号30又は30’を発生させる。以下で詳細に説明するように、制御信号30又は30’は、バイアスRF発生器12bの一つ以上の動作特性又はパラメータを示す電力供給器12aに対する入力信号を表す。同期検出器34が、整合ネットワーク18bから負荷32に出力されるRF信号を検知して、同期又はトリガー信号30を電力供給器12aに出力する。多様な実施形態において、トリガー信号30ではなくて、同期又はトリガー信号30’が、電力供給器12bから電力供給器12aに出力され得る。トリガー又は同期信号30と30’との間の違いは、整合ネットワーク18bの効果であり、これは、整合ネットワーク18bに対する入力信号と出力ッ信号との間の位相を変化させることができる。信号30、30’は、バイアス発生器12が生じさせるプラズマ室32のインピーダンスの周期的変動に対処する予測応答を可能にするバイアスRF発生器12bの動作についての情報を含む。制御信号30又は30’が存在しない場合、RF発生器12a、12bは自律的に動作する。
【0027】
RF発生器12a、12bはそれぞれ、RF電源又は増幅器14a、14bと、RFセンサ16a、16bと、プロセッサ又は制御器又は制御モジュール20a、20bとを含む。RF電源14a、14bはそれぞれ各センサ16a、16bに出力されるRF電力信号22a、22bを発生させる。センサ16a、16bはそれぞれRF電源14a、14bの出力を受けて、それぞれRF電力信号を発生させ、つまりRF電力信号f、RF電力信号fを発生させる。また、センサ16a、16bも、負荷32から感知した多様なパラメータに従って変化する信号を出力する。センサ16a、16bはRF発生器12a、12b内にそれぞれ示されているが、RFセンサ16a、16bをRF電力発生器12a、12bの外に配置することもできる。そのような外部感知は、RF発生器の出力において、RF発生器とプラズマ室との間に位置するインピーダンス整合デバイスの入力において、又は、インピーダンス整合デバイスの出力(インピーダンス整合デバイスの内部を含む)とプラズマ室との間において行われ得る。
【0028】
センサ16a、16bは、プラズマ室32の動作パラメータを検出して、信号X及びYを出力する。センサ16a、16bは、電圧、電流及び/又は方向性結合器センサを含み得る。センサ16a、16bは、(i)電圧V及び電流Iを検出し、及び/又は、(ii)電力増幅器14a、14b及び/又はRF発生器12a、12bから出力される順電力PFWD及び整合ネットワーク18a、18bから又は各センサ16a、16bに接続された負荷32から受ける逆電力又は反射電力PREVを検出し得る。電圧V、電流I、順電力PFWD、逆電力PREVは、各電源14a、14bに関連する実際の電圧、電流、順電力、逆電力をスケーリング及び/又はフィルタリングしたものとなり得る。センサ16a、16bはアナログ及び/又はデジタルセンサであり得る。デジタルの場合、センサ16a、16bは、アナログ・デジタル(A/D,analog‐to‐digital)変換器と、対応するサンプリング率を有する信号サンプリング部とを含み得る。信号X及びYは、電圧V及び電流I、又は、順(又はソース)電力PFWD及び逆(又は反射)電力PREVを表すものであり得る。
【0029】
センサ16a、16bは、制御器又は電力制御モジュール20a、20bによって受信されるセンサ信号X、Yを発生させる。電力制御モジュール20a、20bはそれぞれX信号24a及びY信号26a、X信号24b及びY信号26bを処理して、各電源14a、14bに向けて一つ以上のフィードバック制御信号28a、28bを発生させる。電源14a、14bは、受信したフィードバック制御信号に基づいて、RF電力信号22a、22bを調整する。電力制御モジュール20a、20bは、少なくとも、比例積分微分(PID,proportional integral derivative)制御器又はそのサブセット、及び/又は、直接デジタル合成(DDS,direct digital synthesis)部、及び/又は、モジュールに関して以下で種々説明されるいずれかの構成要素を含み得る。多様な実施形態において、電力制御モジュール20a、20bはPID制御器又はそのサブセットであり得て、機能、プロセス、プロセッサ又はサブモジュールを含み得る。フィードバック制御信号28a、28bは駆動信号であり、直流(DC)オフセット又はレール電圧、電圧又は電流の大きさ、周波数、及び、位相成分を有し得る。多様な実施形態において、フィードバック制御信号28a、28bは一つ又は複数の制御ループに対する入力として使用され得る。多様な実施形態において、複数の制御ループは、RF駆動とレール電圧についての比例積分微分(PID)制御ループを含み得る。多様な実施形態において、フィードバック制御信号28a、28bは多重入出力(MIMO,multiple input multiple output)制御方式で使用され得る。MIMO制御形式の例としては、本願の出願人により「PULSED, BIDIRECTIONAL RADIO FREQUENCY SOUCE/LOAD」との名称で2018年5月9日に出願された米国特許出願第15/974947号(特許文献4)が参照可能であり、この出願は参照として本願に組み込まれる。
【0030】
多様な実施形態において、電力供給システム10は制御器20’を含み得る。制御器20’は、RF発生器12a、12bの一方又は両方の外部に配置され得て、外部又は共通制御器20’と称され得る。多様な実施形態において制御器20’は、制御器20aと20bの一方又は両方に関して本願に記載されている機能、プロセス、アルゴリズムのうちの一つ以上を実行し得る。従って、制御器20’は、一対のリンク31、33を介して各RF発生器12a、12bと通信して、必要に応じて、制御器20’とRF発生器12a、12との間でデータと制御信号を交換することができる。多様な実施形態について、制御器20a、20b、20’は、RF発生器12a、12bと協働して分析及び制御を行うことができる。多様な実施形態では、制御器20’はRF発生器12a、12bを制御することができ、それぞれローカルな制御器20a、20bの必要性が無くなり得る。
【0031】
多様な実施形態において、RF電源14a、センサ16a、制御器20a、整合ネットワーク18aをそれぞれ、ソースRF電源14a、ソースセンサ16a、ソース制御器20a、ソース整合ネットワーク18aと称することができる。同様に、多様な実施形態において、RF電源14b、センサ16b、制御器20b、整合ネットワーク18bをそれぞれ、バイアスRF電源14b、バイアスセンサ16b、バイアス制御器20b、バイアス整合ネットワーク18bと称することができる。多様な実施形態においては上述のように、ソースとの用語は、プラズマを発生させるRF発生器について言及するものであり、バイアスとの用語は、バイアスRF電力供給に対してプラズマのイオンエネルギー分布関数(IEDF)を調整するRF発生器について言及するものである。多様な実施形態において、ソースRF電力供給器及びバイアスRF電力供給器は異なる周波数で動作する。多様な実施形態において、ソースRF電力供給器は、バイアスRF電力供給器よりも高い周波数で動作する。
【0032】
多様な実施形態において、ソース制御器20aは、プラズマ室32にRF信号fを印加することに起因するインピーダンス変動を補償するようにRF信号fの周波数を調整する。多様な実施形態において、RF信号fの周波数は、RF信号fの周波数よりも低い。低周波数は、プラズマ室32内の周期的なインピーダンス変動を生じさせ、これは、反射相互変調歪み(IMD,intermodulation distortion)として表れる。多様な実施形態においては、本明細書で以下詳細に説明されるように、RF信号f(バイアス信号)に対してRF信号f(ソース信号)の印加タイミングを調整することで、RF信号fの所定、所望の部分における供給電力を増やすことができる。本明細書で更に説明されるように、RF信号fの電力出力を調整することは、fに対してfの電力供給を同期させること、RF信号fの所定の部分における電力を増やすこと、バイアス信号fの所定の部分においてソースRF信号fの電力を減少又は遮断すること、又はこれらの組み合わせは含み得る。多様な実施形態において、RF信号f及びf両方の周期性を用いて、周波数オフセット(周波数ズレ)又はホッピングをRF信号fに加えて、RF信号fによって導入されると予想されるインピーダンス変動を補償することができる。電力タイミング、電力振幅、周波数オフセットは予め決定された所定のものであって一つ又は複数のルックアップテーブルに記憶されたものとなり得て、又は、動的に決定されるものとなり得る。
【0033】
図2図6は、従来のように制御される場合の図1の動作を示す。例えば、従来の制御手法では、図1の同期検出器34や、同期信号30、30’が省かれ得る。多様な従来の制御手法では、電力供給器12a、12bは一般的には独立して動作して、それぞれRF信号f、fを負荷32に出力する。
【0034】
図2は、電力供給器12b等のバイアスRF電力供給器、電力供給器12a等のソースRF電力供給器、ソース電力供給器12aを介して負荷32に伝送される電力について電圧対時間の波形を示す。図2に見て取れるように、波形50が、負荷32に印加されるバイアス電力供給器12bからの出力を示す。多様な実施形態において、波形50は、整合ネットワーク18bによって出力されて負荷32に印加される波形を表す。つまり、整合ネットワーク18bは、整合ネットワーク18bに入力されるRF信号fの波形に影響を与えることができる。
【0035】
図2は、順電圧波形V52と逆電圧波形V54も示す。順電圧波形52と逆電圧波形54については、ソースRF電力供給器12aがバイアスRF電力供給器12bよりも顕著に高い周波数で動作するので、図2の波形についてのx軸に選択された時間スケールでは電圧波形52と54はエンベロープ(包絡線)として現れる。波形58は、ソースRF電力供給器12aによって負荷32に伝送される電力を示し、その電力は、VとVの印加に起因する正味の電力である。図2に示される二つの長方形56は、波形58のピーク伝送電力PDELの部分を示す。見て取れるように、最大伝送電力PDELは、長方形56内に現れている。従って、長方形56は、最大ソース電力が図2のバイアス波形50のゼロ交差近傍で伝送されることを示す。
【0036】
図2の波形は、三次元NAND/メモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM,dynamic random access memory)、又は同様の構造用の高アスペクト比(HAR,high aspect ratio)特徴部(フィーチャ)をエッチングするのに用いられる典型的な容量性放電システム用の例である。図2の波形は、反射相互変調歪み(IMD)成分をフィルタリング除去する狭帯域電力検出器のシステムにとって代表的なものである。ソース増幅器は、最良の平均インピーダンスを達成して、プラズマインピーダンスの動的挙動を無視できるように、周波数と整合ネットワークのキャパシタンスを介して典型的には同調される。こうした狭帯域検出器の例については、本発明の出願人による特許文献5が参照可能であり、その文献は参照として本願に組み込まれる。
【0037】
図3の波形60は、従来の標準的な同調についての反射電力スペクトルを示す。図3の波形60は、ソースRF発生器12aの反射電力対周波数のプロットを表し、相互変調歪み(IMD)を示す複数のピーク62が含まれている。しかしながら、狭帯域電力検出器を用いる従来の同調では、IMDは、狭帯域検出器の帯域外にあるためにフィルタリングされるので、整合ネットワークや周波数同調制御器がIMDを認識することはない。図2では、中心周波数(60MHz)における反射電力の振幅が、64で示されるように比較的低く、その理由は、発電器の整合ネットワーク制御器と周波数同調制御器が、基本波においてのみ電力伝送を最適化しているからである。つまり、従来の狭帯域検出器システムは、反射電力の存在をマスキングしているものとなり得る。
【0038】
図4は、広帯域検出器を用いて測定された図2のシステムのソース発生器負荷インピーダンスのスミスチャート表示である。図4のプロット68は、例えば、60MHzで動作している際のソースRF発生器12aの出力において測定されるインピーダンスを表し、バイアスRF発生器12bは400kHzで動作している。プロット68は、2.5マイクロ秒間の一回のサイクルにわたって見られる周期的インピーダンスである。一方、図5は、IMDをフィルタリング除去する狭帯域検出器を用いた際のRF発生器12aのソースにおいて測定されるインピーダンスを表す。見て取れるように、測定インピーダンスは、図5のスミスチャートの中心において単一点70として現れている。
【0039】
図6は、図2と同様の情報を伝えているが、順ソース電力PFWD80、逆ソース電力PREV82、バイアス電圧VBIAS84を表す波形を示す。長方形86で示されるように、順電力波形80が長方形86内で最大値にあり、逆電力PREVが長方形86の波形82の最小値にある際に伝送電力が最大値として現れている。波形84を参照すると、最大伝送電力は、PFWDが最大値でPREVが最小値として、バイアス電圧波形VBIASのゼロ交差に現れる。
【0040】
上記の観点によると、ソースによって伝送される電力を最大して、ソースに反射される電力を最小にすることが望ましい。従って、高速プラズマ動力学を検討する場合(つまり、プラズマ動力学が簡単に測定可能でない場合)、バイアスRF信号fの特定の部分の間に電力を伝送するようにソースRF伝送システムを選択的に同調させることが有益である。ソースRF電力fを主に用いて電子にエネルギーを付与して、電子が供給ガスをラジカルとイオンの混合物に分離する。イオンは荷電粒子であるので、低周波バイアス電圧fによって加速されて、基板表面に物理的及び化学的変化を生じさせることができる。従って、バイアス電圧が高い負電圧で普段はソース電力を低減する場合に高ソース電力を伝送することが望まれ得る。
【0041】
図7は、図1の拡大ブロック図であり、制御器20aが振幅制御部36と周波数制御部38を含む。振幅制御部36は、再生(プレーバック)モジュール40と、電力調整モジュール42と、更新モジュール44を含む。周波数制御部38は、再生モジュール46と、周波数オフセットモジュール48と、更新モジュール49を含む。各モジュール40、42、44、46、48、49は、プロセス、プロセッサ、モジュール又はサブモジュールとして集合的に又は個別に実現され得る。更に、各モジュール40、42、44、46、48、49は、モジュールとの用語に関して後述の多様な構成要素のいずれかとしても実現され得る。再生モジュール40、46は、RF信号fに対して各電力、電力調整、周波数オフセットの印加を同期させるのに用いられるトリガー事象又は信号を監視する。再生モジュール40、46がトリガー事象又は信号を検出すると、再生モジュール40、46はRF信号fに対する各電力と周波数オフセットの追加を開始する。再生モジュール40、46は、電力調整モジュール42と周波数オフセットモジュール48の各々と共に動作する。電力調整モジュール42と周波数オフセットモジュール48は、それぞれ更新モジュール44と49に電力と周波数の調整を与え、更新モジュール44と49は、それぞれRF信号fに対する電力調整と周波数オフセットの適用を調整する。
【0042】
多様な実施形態において、電力調整モジュール42と周波数オフセットモジュール48は、それぞれルックアップテーブル(LUT)として実現され得る。電力調整(タイミングと振幅の両方)と周波数調整(オフセット又はホッピング)は、例えば、トリガー事象又は信号に対するタイミング又は同期に従って決定される。バイアスRF信号fの周期性と、負荷32に対するRF信号fの印加に応答して生じると予測される周期的インピーダンス変動に基づき、RF信号fについての調整とオフセットのLUTを決定することができる。RF信号fに加えられる電力調整と周波数オフセット又はホッピングは、RF発生器12bによって導入される負荷32に対する動的影響と整合するように生成され、これらの一方又は両方が、RFソース発生器12aによって解読される選択的で調整された電力を介して負荷32の動作の効率を改善し、バイアスRF干渉を少なくとも部分的にキャンセルすることによって、インピーダンス変動を低減する。多様な実施形態において、LUTは、実験によって静的に決定され得て、又は、更新モジュール44、49等を用いた更新プロセスで自動的に調整され得る。多様な他の実施形態では、電力調整と周波数調整は動的に決定され得る。
【0043】
図8は、図2と同様の波形を示すが、ソース発生器12aがバイアス発生器12bの動作に対して制御されている。見て取れるように、また図8図12に関して詳述するように、電力伝送は、バイアスRF発生器12bに対してソースRF発生器12aによって印加される電力、振幅又はこれら両方の同期又はタイミングによって制御され得る。図8の波形100は、負荷32に印加されるバイアス電圧VBIASを表す。波形100は、図2の波形50と同様の形状のものである。波形102と104はそれぞれ順ソース電圧Vと逆ソース電圧Vを表す。比較すると、図2図8の順ソース電圧Vと逆電圧Vは同じ周波数で動作している。しかしながら、部分110に示されるように、反射電圧104がバイアス電圧VBIAS波形100に対して最小になるようにソース整合が調整されていて、波形106に示されるように伝送電力PDELの増加をもたらしている。長方形又は領域108は、負荷32に対して伝送される最大ソース電力PDELを示す。長方形108に見て取れるように、最大伝送電力PDELは、110で示されるVBIAS100の負の半サイクル中に生じている。
【0044】
図9は、周波数に対してプロットされている反射電力スペクトルのプロットを示す。波形120は複数のピークを含み、IMDを示すピーク122が含まれている。図9は、略60MHzのピーク124も示し、これはソース電力供給器12aの周波数である。図3と比較すると、図3のピーク64のような60MHzのピークが現れていない。従来の手法に係るソース伝送システムは、60MHzの中心周波数において反射電力を最小にしようとしているので、バイアス波形の負ピーク110(図8)において電力を最大にすることができない。インピーダンス検出器におけるソース電力の印加をバイアス波形VBIASで同期させることによって、ソース整合設定とソース周波数を、バイアス波形の所望の時間領域110において伝送されるソース電力を最大にするように調整することができる。従って、ソース電圧波形をバイアス電圧波形と同期させることによって、バイアス波形に対して任意の箇所でピーク電圧を達成することができる。この追加的な制御を用いてプラズマ特性を操作して、エッチング速度、選択性等を改善することができる。バイアスの負のピークにおける最大電力伝送用の制御は一例である。多様な他の実施形態では、正のピークや他の所望の箇所近傍で電力伝送を最大にすることが含まれ、領域108の幅を変化させることが含まれる。
【0045】
図9によると、検出信号におけるIMDの存在で、反射電力全体のより完全な評価を可能にすることができる。従って、センサ16a、16bを広帯域検出器を用いて実現することによって、IMD成分の検出を可能にすることができる。広帯域検出器信号の処理は、本願の出願人による2018年1月21日出願の「Adaptive Counter Measure Control Thwarting IMD Jamming Impairments for RF Plasma Systems」との名称の米国特許出願第15/876189号(特許文献6)を参照して達成可能であり、その文献は参照として本願に組み込まれる。
【0046】
図10図11は、それぞれソースRF発生器12aにおける広帯域検出器インピーダンス(Wideband detector impedance)と狭帯域検出器インピーダンス(Narrowband detector impedance)のスミスチャートを示す。図10に見て取れるように、図4のプロット68が、図10のプロット130として回転して示されている。この回転は、スミスチャートの中心近傍でのプロット130の選択された部分についての最小インピーダンスを示す。図10のプロット130の回転と位置は、VBIASのどの位置でVを印加するのか、つまり、インピーダンス整合の改善が生じる箇所についてのガイダンスを与える。図11は、狭帯域検出器で検出されるインピーダンス132を示す。従って、図8に関して説明されている制御手法を実施すると、狭帯域検出器インピーダンスについての図5のプロット70が図11の132にシフトする。
【0047】
図12は、図6と同様の図を示す。図12の波形140は、バイアスRF発生器12bによって出力されるバイアス電圧VBIASを示す。波形142は、ソースRF発生器12aによって出力される順電力PFWDを示し、波形144は、RFソース発生器12aにおける逆電力を表す。長方形146は、VBIASの負の半サイクルについて、波形142に示されるように最大順電力が伝送され、波形144に示されるように最小逆電力が長方形146内で生じることを示す。
【0048】
図13図16は、RFバイアス発生器12bに対してRFソース発生器12aを制御する更に他の手法を示す。図13図16の手法では、ソースRF発生器12aをブランキング又は振幅変調モードで作動させ得て、異なるソース電圧Vをバイアス電圧VBIASの異なる部分に印加する。図13は、電圧VBIAS150、ソース順電圧V152、ソース逆電圧V154、及び伝送電力VPDEL156を示す。図13の長方形158は、VBIAS150の負の半サイクル等の所定の領域を示し、その領域中でRFソース発生器12aを作動させて電圧Vを出力する。図13は、ソースRF発生器12aを作動させて順電圧Vを出力するこのような半サイクルを二つ示す。ソース順電圧VをVBIASに同期させることによって、長方形158内で逆電圧Vを低減する。VBIASの半サイクル等のバイアス電圧VBIASの所定の部分中以外の期間中では、部分152a、152b、152cに示されるように、ソース順電圧Vを低減又はオフにして(ブランキングして)、対応の領域のVBIASサイクルにわたって印加されるソース電力を低減する。部分152a、152b、152c中において順電圧Vがオフにされるものとして示されているが、完全にオンとオフにする手法以外の他の変調エンベロープも使用可能である。このような変調エンベロープとして、台形関数、ガウシアン、正弦関数が挙げられる。顕著な電力低下の利点の一つが、部分152a、152b、152c中の逆電圧Vに見て取れる。見て取れるように、逆電圧Vはこの期間中に最小化されている。逆電圧の最小化は、ソース発生器に対するストレスを低減することに加えて、最大ソース電力が薄膜処理によって有用である期間中の処理電力を維持しながら、施設電力と冷却の負荷を低減する。
【0049】
図14は、ソースRF電力供給器12aの観点の電力で図13を表す。図14に示されるように、VBIAS波形160は、負荷32に印加されるバイアス電圧を表す。順電力波形PFWD162は、ソースRF電力供給器12aによって負荷32に印加される順電力を表し、ソース逆電力PREV波形164は、ソースRF電力供給器12aで検出される逆電力を示す。見て取れるように、VBIAS160の負の経路サイクル中に、順電力PFWDが最大になり、逆電力PREVが最小になる。
【0050】
多様な実施形態においては、同期と電力制御に加えて、RFソース発生器12aと負荷32との間のインピーダンス整合を動的に調整して、バイアス波形の移行中の反射電力を低減することができる。このような動的な整合は、ソース発生器周波数を変化させることによって、例えば、整合ネットワーク18a内でリアクタンスを変化させたり自動周波数同調を用いることで行われ得る。
【0051】
図15図16は、ソースRF発生器12aとバイアスRF発生器12bを電力同期、電力変調及び周波数同調を用いて動作させているシステムの波形を示す。図15の波形170は、負荷32に印加されるバイアス電圧VBIASを表す。波形172は、負荷32に印加されるソース順電圧Vを表し、波形174は、負荷32からソースRF発生器12aに戻される反射電圧Vを表す。ソース順電圧Vは、バイアス電圧VBIASの負の半サイクル等のVBIAS波形の所定部の部分に対して制御される。波形172は、順電圧波形V172の部分172a、172b、172c中のソース順電圧Vの電力変調(上述のブランキング等)も示す。波形174は、上述のようにバイアスRF発生器に対してソースRF発生器を制御する際のソース逆電圧Vを示す。伝送電圧VPDEL波形178は、負荷32に伝送される電圧を示す。
【0052】
図15は、ソースRF発生器12aから出力されるV波形を変調する変調信号Vfmod176を示す。変調信号Vfmod176は、ソースRF発生器12aの出力に対して周波数オフセット又はホッピングを導入し、その周波数オフセットがインピーダンス整合を改善するように周波数同調を実現する。変調信号Vfmod176の印加の利点の一つは、VPDEL178に示されるような伝送電圧の改善である。図13の電圧波形VPDEL156を参照すると、より高く維持されるVPDEL178が図15では達成されていることが見て取れる。周波数オフセット又はホッピングの適用についての更なる検討については、本願の出願人による2018年4月17日発行の特許文献7が参照可能であり、その文献は参照として本願に組み込まれる。
【0053】
図16は、伝送電力の観点で図15を表す。図16は、バイアス電圧波形VBIAS180、ソース順電力PFWD波形182、ソース逆電力PREV184を示す。図16に見て取れるように、バイアス電圧波形VBIAS180の負の部分中で逆電力波形PREV184が最小になってる一方で、順電力PFWD182が最大になっている。
【0054】
図17は、図7と同様のブロック図を示し、図1図7で用いられるのと同様の参照番号が図17の同様の構成要素を説明するのに用いられている。同様の構成要素についてはここでは説明しない。図17は可変アクチュエータ又はリアクタンス35を含み、これは、可変キャパシタンス又は可変インダクタンスとして実現可能である。整合ネットワーク18aの可変リアクタンス35は、ソースRF発生器12aの制御器20aが発生させる制御信号37によって変化させられ得る。
【0055】
図15図16は、ソース順電圧Vに周波数オフセットを加える周波数オフセット又はホッピング法を説明しているが、多様な実施形態においては、制御器20aが発生させる制御信号37に従って整合ネットワーク18aの可変リアクタンス35を調整することによって、動的な同調を達成することができる。従って、多様な実施形態では、制御器20aは、自動周波数同調用に周波数オフセット又はホッピングを発生させるのではなくて、整合ネットワーク18aの可変アクチュエータ又はリアクタンス素子35を調整する命令信号37を発生させる。従って、図15図16に関して説明される自動周波数同調によって与えられるのと同様の結果を、整合ネットワーク18aの可変リアクタンス35を動的に調整することによって達成することができる。
【0056】
図18は制御モジュール200を示す。制御モジュール200は、図1図7及び図17の多様な構成要素を取り込んでいる。制御モジュール200は、振幅制御モジュール202と、周波数制御モジュール204と、インピーダンス整合モジュール206を含み得る。振幅制御モジュール202は、再生(プレーバック)モジュール208、振幅調整モジュール210、振幅更新モジュール212等のサブモジュールを含み得る。周波数制御モジュール204は、再生モジュール218、周波数調整モジュール220、周波数更新モジュール222等のサブモジュールを含み得る。多様な実施形態において、制御モジュール200は、モジュール202、204、206、208、210、212、218、220、222に関するコードを実行する一つ又は複数のプロセッサを含む。モジュール202、204、206、208、210、212、218、220、222の動作は、図19図20の方法に関して以下で説明される。
【0057】
図1図7図17の制御器20aの更に詳細な構造については、以下与えられる図19図20の方法と、「モジュール」との用語について以下で与えらえる定義を参照されたい。本開示のシステムは、多数の方法を用いて動作可能であり、その一例の制御システム方法が図19図20に示されている。以下の動作は主に図1図7及び図17の実施形態に関して説明されるものであるが、その動作は、本開示の他の実施形態に適用可能なように簡単に修正可能である。動作は反復的に行われ得る。以下の動作は順次行われるものとして示され主に説明されているものであるが、以下の動作のうち一つ以上は、一つ以上の他の動作が行われている間に行われ得る。
【0058】
図19は、本開示で説明されるRFソース発生器又は制御方法320の流れ図を示す。制御は、多様なパラメータを初期化するブロック232で開始する。制御は、ブロック234に進み、第一電力供給器又はRF発生器からのトリガー事象、例えば、バイアス発生器出力信号fやVBIASを監視する。本願で詳細に説明されるように、トリガー事象は、第二電力供給器又はRF発生器の電気パラメータ(例えば、RF発生器12aによって出力されるソースRF信号f等)に適切な調整を適用することを可能にするあらゆる事象であり得る。ブロック234は、トリガー事象が生じたかどうかを監視し続け、そのような事象が生じるまで待ち状態でループバックする。トリガー事象を検出すると、制御はブロック236に進み、トリガー事象に基づいて第二RF発生器の出力を調整する。ブロック236から、制御はブロック238に進み、第一電力供給器の出力の少なくとも一つの特性を決定する。このような特性としては、非限定的な例として、ピーク検出、ゼロ交差検出、位相検出、ピーク電力検出、最小電力検出等が挙げられ、センサで測定されるか、又は制御モジュールによって出力される。ブロック238から、制御はブロック240、242、244のうち一つ以上に進む。
【0059】
ブロック240では、制御器は、第一電力供給器の出力の一つ以上の特性に基づいて第二電力供給器の出力電力を同期させる。その同期は、例えば、第一電力供給器の出力に対して第二電力供給器のRF出力をいつ開始させるのかを含み得る。多様な実施形態では、非限定的な例として、同期は、第一電力供給器の出力の所定の部分(例えば、第一RF電力供給器の負の半サイクル等)に対して生じ得る。しかしながら、多様な実施形態では、同期は、第一RF電力供給器波形の他の所定の部分に対するものとなり得る。
【0060】
ブロック242では、出力電力レベル(振幅)を制御する。多様な構成において、第二RF発生器又は電力供給器の電力出力は、図18の振幅制御モジュール202によって制御される。このような電力制御は、ソースRF出力を低レベルに変調すること、又はソースRF出力をブランキングすることを含み得る。他の実施形態では、第二電力供給器に対する出力電力の制御は、非限定的な例として、第一電力供給器のRF波形の所定の部分に従って出力電力(振幅)を増加させることを含み得る。
【0061】
ブロック244は、インピーダンス制御モジュール206によって実行され、上述の周波数オフセット若しくはホッピング、整合ネットワーク18aにおけるアクチュエータ若しくは可変リアクタンス35の制御、又はこれら両方を用いて、第二電力供給器と負荷との間のインピーダンス整合を調整する。多様な実施形態において、周波数オフセット又はホッピングを適用する場合には、ブロック244は図18の周波数制御モジュール204で実行され得る。多様な他の実施形態において、整合制御を行う場合には、ブロック244はインピーダンス整合モジュール206で実行され得る。
【0062】
多様な実施形態において、ブロック240は図18の振幅制御モジュール202で実行される。しかしながら、多様な実施形態において、ブロック240、242、244のいずれかの機能が、振幅制御モジュール202、周波数制御モジュール204、インピーダンス整合モジュール206のうち特定の一つに分別され得る。多様な他の実施形態では、ブロック240、242、244の実行は、振幅制御モジュール202、周波数制御モジュール204、インピーダンス整合モジュール206の間で共有され得る。
【0063】
図20は、RFソースモジュール12aの動作の選択されたパラメータを制御するための多様な実施形態の拡張ブロック図を示し、そのようなパラメータとして、周波数、電力(振幅)、位相、周波数オフセット/ホッピング、可変リアクタンス制御が挙げられるが、これらに限定されない。電気パラメータ制御方法250の流れ図はブロック252で開始する。
【0064】
再生(プレイバック)が開始されると、制御はブロック254に進む。ブロック254では、トリガー事象に対して電気パラメータ調整を適用する。その調整は、多様な実施形態において、バイアスRF発生器12bから出力されるRF信号のシーケンス等の事象に対して予測されるインピーダンス変動に従って決定される。トリガー信号を受信すると、ブロック256で再生が開始する。次いで、制御はブロック258に進み、電気制御パラメータに対する調整を決定する。電気制御パラメータ調整が、典型的にはトリガー事象に関連して決定されると、制御はブロック260に進み、RF発生器12aから出力されたRF信号にその調整を適用する。制御はブロック262に進み、再生シーケンスが完了したかどうかを決定する。つまり、決定ブロック262において再生シーケンスが完了している場合、制御は、図19の決定ブロック234等において次のトリガー事象の監視に進み、トリガー事象の監視を続ける。再生シーケンスが完了していない場合には、制御はブロック258に進み、電気パラメータ調整を決定する。
【0065】
図20には、ブロック258の電気パラメータ調整を更新するためのブロック270も示されている。ブロック270は、制御器20aの各更新モジュール44、49によって実行され得る。ブロック270では、制御はブロック272で開始し、例えばトリガー事象に対して選択されたフェーズにおける電気特性(例えば、インピーダンス、順電力又は電圧、逆電力又は電圧、位相等)が検知又は他の方法で求められたかどうかを決定する。制御は決定ブロック274に進み、電気特性が許容可能であるかどうかを決定する。つまり、決定ブロック274では、測定された電気特性を閾値と比較して、電気特性が許容可能であるかどうか、又は所定のパラメータ調整についての閾値内にあるかどうかを決定する。電気特性が許容可能である場合、制御はブロック272に戻る。電気特性が所定の範囲外又は閾値外である場合、制御はブロック276に進み、電気特性の値を改善するために選択されたフェーズにおける電気パラメータ調整を更新する。選択されたフェーズにおける電気パラメータ調整が決定されると、制御はブロック278に進み、更新された周波数オフセットを、周波数オフセットを決定するブロック258に投入する。
【0066】
多様な実施形態では、ブロック254に関して検討したように、トリガー事象は、ソースRF発生器12aをバイアスRF発生器12bと同期させて、バイアスRF信号に電気パラメータ調整を適切に印加することができるようにすることによって、電気特性の所望の変化を実現するためのものである。同期パルスを提供することができる又はRF発生器12bから出力されたRF信号を再現することができる制御信号30、30’、31又は33を用いて、RF発生器12aと12bとの間の同期を行うことができる。他の多様な実施形態では、制御信号30等の直接接続や、RF発生器12aと12bとの間の他の直接接続を用いずに、RF発生器12bとの同期を行うことができる。
【0067】
直接接続を用いない同期は、測定特性と、測定特性を示す信号に対する位相ロッキング(位相固定)を分析することによって達成可能である。例えば、センサ16aから出力される信号X、Yを分析することによって、測定特性を示す信号を発生させることができる。この信号は適切なトリガー事象を提供することができる。インピーダンス変動に対して高速フーリエ変換(FFT,fast Fourier transform)を行うことによって、インピーダンス変動を示す信号を展開することができる。このような構成において、ソースRF発生器12aは、バイアスRF発生器12bとの接続を有さずに、スタンドアローンユニットとして効果的に動作することができる。
【0068】
上記多様な実施形態において説明されるトリガー事象は、典型的には、トリガー事象の周期性に関係している。例えば、バイアスRF発生器12bから受信する制御信号(出力制御信号30、30’)は、RF発生器12bから出力されるRF信号に従って周期的に反復し得る。同様に、上記インピーダンス変動を示す信号も周期性を有し得る。他のトリガー事象は周期的である必要はない。多様な実施形態では、トリガー事象は非周期的で非同期の事象、例えばプラズマ室32内で検出されるアーク等であり得る。他の多様な実施形態では、トリガー事象は、ソースRF発生器12aの制御ループ時間(電力制御ループと称される)に関連し得る。トリガー事象がソースRF発生器12aの電力制御ループと関連している場合、RF発生器12aのパルス用のデジタル制御ループよりも典型的にははるかに遅い信号が、トリガー事象を与える。
【0069】
多様な実施形態において、調整モジュール42、48と、パラメータ調整を決定する対応するブロック258とは、ルックアップテーブル(LUT)において実現可能である。LUTは、RF発生器12bから出力され負荷32に印加されるバイアスRF信号に対する測定特性に関連する実験データを得ることによって、静的に決定可能である。LUTが静的に決定される場合、図20の流れ図720は適用可能ではなくなり得る。他の多様な実施形態では、ブロック270に関して説明されるように、LUTを動的に決定することができる。電気パラメータ調整を動的に更新する一例は、周波数オフセットの特定の部分又はビンを決定する自動周波数調整を含む。そのビンに対する反射電力を例えばセンサ16a等を用いて調べて、修正し得る。この修正が、選択されたビンに対する周波数オフセットを提供する。
【0070】
多様な実施形態において、バイアスRF発生器12bによって出力されるRF信号に対して等しいインクリメント(増分)で電気パラメータ調整を適用して、電気パラメータ調整の範囲にわたって一定の分解能を提供することができる。他の態様な実施形態では、電気パラメータ調整の分解能は変化し得る。つまり、電気パラメータ調整の時間間隔を可変で空けて、バイアスRF出力信号の所定の期間にわたってはより多くのオフセットが加えられ、バイアスRF出力信号の異なる部分には同じ期間にわたってより少ないオフセットが加えられるようにし得る。従って、状態に基づく方法は、必要な場合、例えば、電気特性が所定の期間にわたってより不安定である場合等に電気パラメータ調整の分解能を増大させて、適切な場合、例えば測定電気特性が所定の期間にわたってより安定である場合等に電気パラメータ調整の分解能を減少させる。状態に基づく方法は、適切な場合に計算又は処理オーバヘッドを減少させることによって、より効率的な実施を提供することができる。多様な実施形態においては、各オフセットの大きさは異なり得る。
【0071】
多様な実施形態では、デジタル領域での周波数変調を用いて、電気パラメータ調整を与える。デジタル領域では、直接デジタル合成(DDS)が、周波数オフセット又はホッピングを実現することができる。他の多様な実施形態では、種々の回路を用いて、周波数オフセット又はホッピングを導入することができる。そのような回路は、RF発生器12aから出力されたRF信号に周波数オフセットを加える電圧制御発振器(VCO,voltage‐controlled oscillator)を含むことができる。
【0072】
他の多様な実施形態では、RF発生器12a内のフィードバック制御ループが、所定のオフセットを参照せずに、オフセット周波数を適用するための情報を提供し、周波数を動的に適用することができる。このようなシステムを実現するために、サーボに基づいた周波数同調や動的な周波数インピーダンス情報等の既存の周波数同調方法が用いられる。このインピーダンス情報を用いて、周波数オフセットを予測可能に調整して、それに応じてインピーダンス変動を低減することができる。
【0073】
上述の多様な実施形態は、各実施形態における損失(dissipation)に関して検討されているものであり得る。損失は、反射電力又は逆電力PREVに従って変化する。反射電力を最小にすることによって、電力供給構成要素に対するストレスを低減することができる。反射電力は、平均反射率と相関している。そこで、以下の表に、従来の同調手法も含めて、各実施形態の反射率を示す。
【0074】
【表1】
【0075】
上記表から、電力変調と周波数オフセット法、反射電力を低減する標準的な方法に対して相対的な改善を与えていることが見て取れる。バイアス波形の所定の部分に対する調整は、従来技術の手法に対して反射電力を低減しないものともなり得るが、プラズマ挙動を制御するための追加のアクチュエータを提供することができるものである。
【0076】
以上の説明は、単に例示的なものであって、本開示、その応用、その使用を制限するものではない。本開示の広範な教示は多様な形態で実施可能である。従って、本開示は具体的な例を含むものであるが、他の修正が図面、明細書及び特許請求の範囲の教示から明らかとなるものであるので、本開示の真の範囲はそのように限定されるものではない。一つの方法における一つ以上のステップは、本開示の原理を変更せずに、違う順序で(又は同時に)実行され得る。更に、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上記で説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明されているそうした特徴のうち一つ以上を他の実施形態の特徴において実現すること、及び/又は、組み合わせることが、たとえそのような組み合わせが明示的に記載されていないとしても可能である。つまり、本開示の実施形態は相互に排他的なものではなく、一つ以上の実施形態を互いに置換しても、本開示の範囲内にある。
【0077】
要素同士(例えば、モジュール同士、回路要素同士、半導体層同士)の空間的及び機能的関係性は、「接続」、「係合」、「結合」、「隣接」、「隣」、「頂部」、「上」、「下」、「配置」等の用語を用いて記載されている。明示的に「直接」と記載されていない限り、上記本開示に記載されている第一要素と第二要素との間の関係性は、第一要素と第二要素との間に他の介在要素が存在していない直接的な関係性でもあり得て、また、第一要素と第二要素との間に一つ以上の介在要素が存在している(空間的に又は機能的に)間接的な関係性でもあり得る。本願において、AとBとCとのうち少なくとも一つとの表現は、非排他的(包括的)な論理和ORを用いて、論理和(A OR B OR C)を意味するものとして解釈されるものであり、「少なくとも一つのA、少なくとも一つのB、及び少なくとも一つのC」を意味するものとして解釈されるものではない。
【0078】
図面において、矢じりで示される矢印の方向は、一般的には、説明対象の情報(データや命令等)の流れを示すものである。例えば、要素Aと要素Bが多様な情報を交換するが、要素Aから要素Bに送信される或る情報がその説明に関係している場合には、矢印は要素Aから要素Bを指し示すものとなり得る。この単方向の矢印は、要素Bから要素Aに送信される他の情報が存在しないことを示すものではない。更に、要素Aから要素Bに送信される情報について、要素Bは、要素Aにその情報の要求又は受領確認を送信し得る。
【0079】
本願においては以下で定義されるように、「モジュール」との用語や「制御器」との用語を「回路」という用語に置き換え得る。「モジュール」との用語は、以下のもののことを称するか、その一部であるか、又は、それを含み得る:特定用途集積回路(ASIC,application specific integrated circuit);デジタル、アナログ、又は混合アナログ/デジタル個別回路;デジタル、アナログ、又は混合アナログ/デジタル集積回路;組み合わせ論理回路;フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA,field programmable gate array);プロセッサ回路によって実行されるコードを記憶しているプロセッサ回路(共有、専用、又はグループ);上記機能を提供する他の適切なハードウェア部品;上記のうち一部又は全部の組み合わせ、例えば、システムオンチップ等。
【0080】
モジュールは、一つ以上のインターフェース回路を含み得る。一部の例では、インターフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(LAN,local area network)、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN,wide area network)又はこれらの組み合わせに接続される有線又は無線ネットワークを含み得る。本開示の所定のモジュールの機能は、インターフェース回路を介して接続された複数のモジュールにわたって分散し得る。例えば、複数のモジュールが負荷バランシングを可能にし得る。更なる例では、サーバ(リモートやクラウドとも称される)モジュールが、クライアントモジュールの代わりに一部の機能を行い得る。
【0081】
本願において、コードとの用語は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はマイクロコードを含み得て、また、プログラム、ルーチン、関数、クラス、データ構造、及び/又はオブジェクトのことを称し得る。共有プロセッサ回路との用語は、複数のモジュールからの一部又は全部のコードを実行する単一プロセッサ回路を含む。グループプロセッサ回路との用語は、追加のプロセッサ回路と組み合わせて、一つ以上のモジュールからの一部又は全部のコードを実行するプロセッサ回路を含む。複数のプロセッサ回路への言及は、別個のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のプロセッサ回路の複数のコア、単一のプロセッサ回路の複数のスレッド、又はこれらの組み合わせを含む。共有メモリ回路との用語は、複数のモジュールからの一部又は全部のコードを記憶する単一のメモリ回路を含む。グループメモリ回路との用語は、追加のメモリと組み合わせて、一つ以上のモジュールからの一部又は全部のコードを記憶するメモリ回路を含む。
【0082】
メモリ回路との用語は、コンピュータ可読媒体との用語のサブセットである。本願において、コンピュータ可読媒体との用語は、(例えば搬送波上等で)媒体を伝播する一時的な電気又は電磁信号を含まない。従って、コンピュータ可読媒体との用語は、有体であって非一時的なものとされ得る。非一時的で有体のコンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ回路(フラッシュメモリ回路、イレーサブルプログラマブルリードオンリーメモリ回路、マスクリードオンリーメモリ回路等)、揮発性メモリ(スタティックランダムアクセスメモリ回路、ダイナミックランダムアクセスメモリ回路等)、磁気記憶媒体(アナログ又はデジタル磁気テープ、ハードディスクドライブ等)、光学記憶媒体(CD、DVD、ブルーレイ(登録商標)ディスク等)である。
【0083】
本願において、特定の属性を有する又は特定の動作を行うとして説明されている装置の要素は、その属性を有しその特定の動作を行うように具体的に構成されているものである。具体的には、或る動作を行う要素についての説明は、その要素がその動作を行うように構成されていることを意味する。要素の構成は、要素のプログラミングを含み得て、例えば、その要素に関連する命令を非一時的有形コンピュータ可読媒体にエンコードすることによって行われ得る。
【0084】
本開示の装置及び方法は、コンピュータプログラムで具現化された一つ以上の特定の機能を行うように汎用コンピュータを構成することによって形成された特別なコンピュータによって部分的又は完全に実現され得る。上記機能ブロック及びフローチャート成分、他の要素は、ソフトウェアの仕様となるものであり、当業者又はプログラマの通常作業によってコンピュータプログラムに翻訳可能である。
【0085】
コンピュータプログラムは、少なくとも一つの非一時的で有体のコンピュータ可読媒体に記憶されるプロセッサ実行可能命令を含む。また、コンピュータプログラムは、記憶されたデータを含むかそれに因るものとなり得る。コンピュータプログラムは、専用コンピュータのハードウェアと相互作用するベーシックインプット/アウトプットシステム(BIOS,basic input/output system)、専用コンピュータの特定のデバイスと相互作用するデバイスドライバ、一つ以上のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーション等を含み得る。
【0086】
コンピュータプログラムは、(i)解析される説明文、例えば、HTML(hypertext markup language)やXML(extensible markup language)、JSON(JavaScript Object Notation)等、(ii)アセンブリコード、(iii)コンパイラによってソースコードから生成されるオブジェクトコード、(iv)インタプリタによる実行用のソースコード、(v)ジャストインタイムコンパイラによるコンパイル及び実行ようのソースコード等を含み得る。単に例として、ソースコードを以下の言語の構文を用いて書くことができる:C、C++、C#、Objective C、、Swift、Haskell、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、Javascript(登録商標)、HTML5(Hypertext Markup Language 5th revision)、Ada、ASP(Ative Server Pages)、PHP(Hypertext Preprocessor)、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash(登録商標)、Visual Basic(登録商標)、Lua、MATLAB(登録商標)、SIMULINK(登録商標)、Python(登録商標)。
【符号の説明】
【0087】
10 電力供給システム
12a ソースRF発生器
12b バイアスRF発生器
14a ソースRF電源
14b バイアスRF電源
16a ソースセンサ
16b バイアスセンサ
18a ソース整合ネットワーク
18b バイアス整合ネットワーク
20a ソース制御器
20b バイアス制御器
20’ 共通制御器
22a ソースRF電力信号
22b バイアスRF電力信号
28a ソースフィードバック制御信号
28b バイアスフィードバック制御信号
30 制御信号
32 負荷(プラズマ室)
34 同期検出器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20